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S 6037:2006  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,日本筆記具工業会 

(JWIMA)/財団法人日本規格協会 (JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出

があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。 

これによって,JIS S 6037:2000は改正され,この規格に置き換えられる。 

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。 

S 6037:2006  

(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

1. 適用範囲 ························································································································ 1 

2. 引用規格 ························································································································ 1 

3. 種類 ······························································································································ 1 

4. 品質 ······························································································································ 2 

5. 材料及び構造 ·················································································································· 2 

6. 試験方法 ························································································································ 3 

6.1 試験条件 ······················································································································ 3 

6.2 数値の丸め方 ················································································································ 3 

6.3 筆記性能 ······················································································································ 3 

6.4 保持力 ························································································································· 4 

6.5 耐光性 ························································································································· 4 

6.6 乾燥性 ························································································································· 4 

6.7 耐水性 ························································································································· 4 

6.8 耐洗濯性 ······················································································································ 4 

6.9 耐衝撃性 ······················································································································ 4 

6.10 復元性 ························································································································ 5 

6.11 遊離ホルムアルデヒド ··································································································· 5 

6.12 有害物質 ····················································································································· 5 

6.13 キャップの安全要件 ······································································································ 5 

7. 検査方法 ························································································································ 5 

7.1 インキの形式検査 ·········································································································· 6 

7.2 製品検査 ······················································································································ 6 

8. 表示 ······························································································································ 6 

9. 取扱い上の注意事項 ········································································································· 6 

10. 試験報告 ······················································································································ 7 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

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日本工業規格          JIS 

S 6037:2006 

マーキングペン 

Marking pens 

1. 適用範囲 この規格は,プラスチック製,ガラス製又は金属製容器の中にインキを含ませた吸収体を

入れ,これらに繊維製又はプラスチック製ペン先を取り付けたマーキングペン(以下,マーキングペンと

いう。)について規定する。ただし,水性マーキングペンのうち,筆ペンについては除く。 

2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS K 0050 化学分析方法通則 

JIS K 0116 発光分光分析通則 

JIS K 0121 原子吸光分析通則 

JIS K 8180 塩酸(試薬) 

JIS L 0801 染色堅ろう度試験方法通則 

JIS L 0803 染色堅ろう度試験用添付白布 

JIS L 0804 変退色用グレースケール 

JIS L 0841 日光に対する染色堅ろう度試験方法 

JIS L 0842 紫外線カーボンアーク灯光に対する染色堅ろう度試験方法 

JIS L 0843 キセノンアーク灯光に対する染色堅ろう度試験方法 

JIS L 0844 洗濯に対する染色堅ろう度試験方法 

JIS L 1041 樹脂加工織物及び編物の試験方法 

JIS S 6060 14歳までの子供用の筆記・マーキング用具のキャップ−安全要件 

JIS Z 8102 物体色の色名 

JIS Z 8401 数値の丸め方 

JIS Z 8703 試験場所の標準状態 

3. 種類 マーキングペンの種類は,使用対象者及びインキの区分によって次のとおりとする。 

a) 使用対象者による種類 

1) 一般用 

2) 子供用(14歳までの子供の使用のために設計された,又は明らかに意図されたマーキングペン。)

ただし,水性に限る。 

b) インキの区分による種類 

1) 油性[吸収体に油性インキを含ませたもので,はん(汎)用筆記に使用するもの。] 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

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2) 水性(吸収体に水性インキを含ませたもので,主に筆記用紙に使用するもの。) 

4. 品質 マーキングペンの品質は,6.によって試験し,表1の規定に適合しなければならない。 

表 1 品質 

品質項目 

規定 

適用箇

条 

油性 

水性 

筆記性能 

筆記距離が300m以上あり,著しいかすれ,
にじみがあってはならない。 

筆記距離が300 m以上あり,著しいかすれ,
にじみがあってはならない。 
ただし,6.3に規定する方法によって,図1
の幅広面で筆記するものについては,筆記距
離は50 m以上あり,著しいかすれ,にじみ
があってはならない。 

6.3 

保持力 

ペン先の保持力は,先端が軸内などに引っ込んではならない。 

6.4 

耐光性 

露光面の筆記線が視認できなければならない。 

6.5 

乾燥性 

ガラス板上に筆記した線が用紙に転写しては
ならない。 

用紙に筆記した線が別の用紙に転写してはな
らない。 

6.6 

耐水性 

筆記線に著しい変化があってはならない。 

筆記線に著しい変化があってはならない(1) 。  

6.7 

耐洗濯性 

変退色が,2−3号以上とする(2)。 

6.8 

耐衝撃性 

外観及び機能に異常があってはならない。ただし,キャップのずれ,外れは除く。 

6.9 

復元性 

筆記線に著しいかすれがあってはならない。 

6.10 

遊離ホルム
アルデヒド 

吸光度 (A1−A0) が0.05以下とする。 

吸光度 (A1−A0) が0.05以下とする(1) 。 

6.11 

有害物質 

インキは, 
 アンチモンが60 mg/kg以下,ひ素が25 mg/kg以下, 
 バリウムが1 000 mg/kg以下,カドミウムが75 mg/kg以下, 
 クロムが60 mg/kg以下,鉛が90 mg/kg以下, 
 水銀が60 mg/kg以下,及びセレンが500 mg/kg以下とする。 

6.12 

キャップの
安全要件 
(3) 

− 

キャップは,JIS S 6060に適合しなければならな
い。 

6.13 

注(1) 耐水性と表示してあるものに限る。 

(2) 耐洗濯性と表示してあるものに限る。 
(3) 子供用に限る。 

5. 材料及び構造 マーキングペンの材料及び構造は,次の各項目を満足しなければならない。 

a) 容器及びキャップは,インキによって化学変化を起こすおそれがなく,使用上支障があってはならな

い。また,キャップは,容器とのはめあいがよく,使用時に着脱容易な構造とする。 

b) インキの吸収体は,インキに対して安定した材料を用い,保存時においてインキの漏出を防ぎ,使用

時に適度にインキが流出できるようなものとする。 

c) ペン先は,インキの吸い上げ及び硬さが使用目的に合致しているものとする。 

d) インキには,次のものを使用してはならない。 

有機溶剤中毒予防規則(昭和47年労働省令第36号)に規定する第1種有機溶剤等及びその他の有

機溶剤(4)。 

注(4) その他の有機溶剤とは,クロロベンゼン,ニトロベンゼン,ホルムアミド,N,N-ジメチルホ

ルムアミド,トルエン,メタノール及び酢酸エチルをいう。 

e) マーキングペンは,インキのぼた落ち,容器外へのインキの漏れがない構造とする。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

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f) 

インキの補充及びペン先の交換が可能な製品については,容易に補充,交換ができ,再使用が可能で

あるように配慮する。 

g) 使用する材料は,環境側面及び安全性について配慮する。 

6. 試験方法 

6.1 

試験条件 試験条件は,特に規定がない限り,JIS Z 8703に規定する常温20 ℃±15 ℃,常湿 (65

±20) %とする。また,化学分析に共通する一般的事項は,JIS K 0050による。 

6.2 

数値の丸め方 試験結果は,規定の数値より1けた下の位まで求めてJIS Z 8401によって丸める。 

6.3 

筆記性能 筆記性能の試験は,次のとおり行う。 

a) 油性 表2の筆記条件①から④に基づき,筆記試験機を用い,筆記用紙(5)に連続筆記し,筆記線の状

態を調べる。ただし,300 mまでの筆記線の状態の一部に,かすれ及びにじみが認められた場合は,

その試料(マーキングペン)を用いて運筆(6)を行い,筆記線の状態を調べる。 

b) 水性 表2の筆記条件⑤又は⑥に基づき,筆記試験機を用い,筆記用紙(5)に連続筆記し,筆記線の状

態を調べる。 

注(5) 筆記用紙は,坪量50〜100 g/m2,白色度75 %以上のものを使用する。 

(6) 運筆とは,筆記用紙(5)に連続手書きでら旋状に筆記することをいう。 

表 2 筆記条件 

項目 

インキの種類 

油性 

水性 

ペン先の太さmm 

(図1参照) 

2.5を超えるもの 

2.5以下のもの 

すべての丸しん 
及び 
1.5を超える角しん 

1.5以下の 
角しん 

筆記条件 

① 

② 

③ 

④ 

⑤ 

⑥ 

筆記速度cm/s 

 20.0 
±0.5 

 15.0 
±0.5 

 15.0 
±0.5 

  7.0 
±0.5 

  7.0 
±0.5 

筆記力N 

0.5 

0.5 

ペン先の 
保持角度° 

65±5 

65±5 

幅広面が紙面に密
着する角度 

備考 

①の条件で連続筆記
できない場合は,②
の条件で筆記する。 

③の条件で連続筆記
できない場合は,④の
条件で筆記する。 

幅広面で筆記す
る。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

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図 1 ペン先の太さの測定箇所 

6.4 

保持力 保持力の試験は,プッシュプルスケール,台ばかりなどを用いてペン先を垂直に立て,プ

ッシュプルスケールの目盛が6 N,又は台ばかりなどの目盛が612 gを指すまで力を加えたとき,ペン先が

軸内などに引っ込まないかどうかを調べる。 

6.5 

耐光性 耐光性の試験は,6.3で筆記したものを試験紙とし,JIS L 0841,JIS L 0842又はJIS L 0843

に従い露光する。ただし,露光方法はJIS L 0841に規定する第3露光法によってブルースケール3級が標

準退色するまで露光する。JIS L 0842及びJIS L 0843における露光の条件としては,ブラックパネル温度

37 ℃±5 ℃,相対湿度50 %以下とする。露光した試験紙はJIS L 0801の10.a) 1)(観察及び照明条件)の

方法で観察し,目視によって判定する。 

6.6 

乾燥性 乾燥性の試験は,次のとおり行う。 

a) 油性 ガラス板上に連続5回手書きでら旋状に筆記し,1分間後に筆記用紙(5)を重ね,底面の直径50 

mm,質量500 gのおもりで用紙を圧着させ1分間静置し,用紙を離したとき重ねた用紙に筆記線が転

写されているかどうかを調べる。 

b) 水性 筆記用紙(5)に連続5回手書きでら旋状に筆記し,1分後に同質の用紙を重ね,底面の直径50 mm,

質量500 gのおもりで用紙を圧着させ1分間静置し,用紙を離したとき重ねた用紙に筆記線が転写さ

れているかどうかを調べる。 

6.7 

耐水性 耐水性の試験は,筆記用紙(5)に連続5回手書きでら旋状に筆記し,1分後に常温のイオン交

換水又は蒸留水の中に1時間浸した後,取り出し,筆記線の状態を調べる。 

6.8 

耐洗濯性 耐洗濯性の試験は,大きさ10 cm×5 cmの綿ブロード布(ポリエステル65 %,綿35 %)

に連続3回らせん状に筆記し,JIS L 0844のA−2号の方法で試験を行い,JIS L 0801の10. a)1)(観察及

び照明条件)の方法で観察し,JIS L 0804で判定する。 

6.9 

耐衝撃性 耐衝撃性の試験は,コンクリート床上に厚さ30 mmの杉板を置き,マーキングペンの軸

線を床面と水平に保ち,床上1 mの高さから1回落下させ,外観(7)及び機能に異常がないかどうかを調べ

る。 

注(7) 外観とは,各部のはめ合わせがよく適正,かつ,確実であり,各部品の破損がないことをいう。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

6.10 復元性 復元性の試験は,マーキングペンのキャップを取り外して,温度20 ℃±5 ℃,湿度 (65

±5) %の雰囲気中に水性は5時間,油性は30分間水平に放置し,運筆(6)を行い,筆記線のかすれの有無を

調べる。ただし,かすれが認められた場合は,キャップをして更に24時間水平に放置した後,運筆(6)を行

い,筆記線に異常がないかどうかを調べる。 

6.11 遊離ホルムアルデヒド 遊離ホルムアルデヒドの試験は,次のとおり行う。 

a) JIS L 0803に規定する綿3号(8)を通常の洗濯機を用いて水洗後,約80 ℃のアイロンをかける。次に,

この白布に通常の筆記状態で約10 cmの直線を5本筆記した後,1時間放置する。 

注(8) 大きさは15 cm×15 cmとする。洗濯する場合は,30 cm×30 cmの布に試料を縫い付けて洗濯す

る。 

b) a)の試料をJIS L 1041の6.3.1 b)(アセチルアセトン法)に規定するA法によって吸光度を測定する。

この場合,吸光度 (A1−A0) が0.05を超えた場合は,JIS L 1041の6.3.1 c)(確認試験)に規定する確

認試験を行う。 

6.12 有害物質 インキの有害物質の試験は,次のとおり行う。 

a) 試料1 g以上を0.1 mgまで正しくはかる。 

b) 適切な大きさの容器(9)にa)で採取した試料にその質量の50倍量の0.07 mol/L塩酸溶液(10)(37 ℃±

2 ℃) を加え,1分間振り混ぜる。 

注(9) 適切な大きさの容器とは,総容量が塩酸抽出液の1.6〜5.0倍の容器。 

(10) JIS K 8180に規定する塩酸を用いて調整する。 

c) 混合液の酸性度をpH計(11)で調べ,pHが1.5以上あるときは2 mol/L塩酸溶液(10)をpHが1.0〜1.5に

なるまで振り混ぜながら滴下する。 

注(11) pH計は,±0.2 pH単位の精度をもつ計器を使用する。 

d) 混合液に光が当たらないようにして,混合液を37 ℃±2 ℃で1時間連続で振り混ぜた後,37 ℃±2 ℃

で1時間放置する。 

e) 混合液をろ過し,得られた溶液を原子吸光法又は誘導結合プラズマ発光分析法(ICP発光分析法)の

試験装置を用いて,原子吸光法はJIS K 0121,ICP発光分析法はJIS K 0116に基づいて分析する。 

なお,ろ過する場合は,0.45 μm孔サイズの膜フィルターを使用してろ過する。 

f) 

分析結果は,表3の補正値を用い,次の式によって補正する。 

100

B2

B1

B1

B

ρ

ρ

ρ

ρ

×

=

ここに, 

ρB: 分析結果の補正後の値 (mg/kg)  

ρB1: 分析結果 (mg/kg)  

ρB2: 分析元素の補正値 (%)  

表 3 補正値 

単位 % 

元素  アンチモン 

ひ素 

バリウム カドミウム 

クロム 

鉛 

水銀 

セレン 

補正値 

60 

60 

30 

30 

30 

30 

50 

60 

6.13 キャップの安全要件 キャップの安全要件の試験は,JIS S 6060の3.2(キャップの寸法)及び3.3

(通気性キャップ)による。 

7. 検査方法 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

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7.1 

インキの形式検査 

7.1.1 

検査の条件 インキは,次の場合有害物質の検査を行わなければならない。 

a) 新しい材料を使用したとき。 

b) 材料の製造事業者を変更したとき。 

c) 材料の生産技術条件が変更されたとき (12) 。 

d) 少なくとも5年に1度は有害物質の検査を行う。 

注(12) 染料及び顔料は,その原料を変更した場合も含む。 

7.1.2 

検査方法 検査の方法は,次に示す。 

a) 試料の採取方法及び大きさは,7.1.1a)〜d)の最初の製造ロットからランダムに1本以上の試料をとる。 

b) 試験方法は,6.12による。 

c) 合否の判定基準は,試料のすべてが表1(品質)の有害物質の規定に適合したとき合格とする。 

7.2 

製品検査 マーキングペンは,各製品ごとに4.の規定(ただし,有害物質の項を除く。)に適合する

かどうかを検査する。この場合,検査は,全数検査又は合理的な抜取方式によって行ってもよい。 

8. 表示 マーキングペンには,本体に次の事項を表示しなければならない。ただし,c) ,d) 及びe)に

ついては,消費者包装単位(13)ごとに表示してもよい。 

a) 色名(14) 

b) 製造業者名又はその略号 

c) 規格番号 JIS S 6037 

d) 製造年月又はその略号 

e) 種類(15) 

注(13) ブリスター包装,スキンパック,1本袋,セット物などの消費者の手元に渡る包装をいう。 

(14) 色名はJIS Z 8102などに準じて表示する。キャップ又は容器のいずれかに色名に相当する色彩

を施して表示してもよい。  

(15) 子供の使用のために設計されたマーキングペンは“子供用”と表示する。ただし,明らかに子

供用として意図されたものは,省略してもよい。 

“油性”又は“水性”という文字は,単独又は商品名に含めて表示してもよい。 

9. 取扱い上の注意事項 マーキングペンには,次の事項を表示しなければならない。表示はできる限り

本体,又は消費者包装単位(13)ごとに表示する。ただし,表示が可能でない場合は商業包装単位(16)ごとに

表示してもよい。 

なお,記載事項の主旨を変えない範囲であれば,その表現は自由とする。 

a) 筆記及び描画以外には,使用してはならない。 

b) インキが揮発しやすいので,長時間使用するときは,換気をよくし,使用後は必ずキャップを締める 

(17) 。 

c) 製品の性質上,落としたり,激しく振ったりするなど,ショックを与えると,インキが漏れる場合が

あることの注意。 

d) 幼児の手の届くところへ置かないことの注意。 

e) 高温の場所(高温の車中など)に放置しないことの注意。 

f) 

使い切っても,火の中に捨てないことの注意 (18) 。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

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注(16) 10本,20本,30本入りなど又はセット物は2セット,4セット,6セット入りなど一般に小売

を主とする商品取引に商品の一部として又は商品をまとめて扱うために施す包装をいう。 

(17) ただし,水性は除く。 

(18) ただし,油性インキで金属缶を使用したものに限る。 

10. 試験報告 試験報告書を求められた場合は,次の情報を記載する。 

a) JIS S 6037に基づいて試験を行ったことの記載。 

b) 試験日及び試験場所。 

c) サンプルの正確な識別(8.参照)。 

d) 次についての記載。 

− 筆記性能試験方法(表2の筆記条件及び角しんの場合は筆記したペン先部分)。 

− 耐光性試験装置(6.5参照)。 

− キャップをしてからの水平放置の有無(6.10参照)。 

e) 試験結果。 

f) 

規定の試験方法からの逸脱(6.及び7.参照)。 

g) 試験者の特定及び署名。