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S 6028

:2007

(1) 

目  次

ページ

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

1

3

  色名

2

4

  品質

2

5

  チューブ及びキャップの材質と構造 

3

6

  容器・包装の材料

4

7

  試験方法

4

7.1

  試験条件 

4

7.2

  数値の丸め方 

4

7.3

  色度試験 

4

7.4

  耐光性試験 

4

7.5

  粒子試験 

4

7.6

  残留染料試験 

5

7.7

  耐熱性試験 

5

7.8

  有害物質試験 

5

8

  検査

6

8.1

  形式検査 

6

8.2

  製品検査 

6

9

  表示

6

9.1

  チューブの表示

6

9.2

  セット箱の表示

6


S 6028

:2007

(2) 

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,日本絵具クレヨン

工業協同組合及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの

申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS S 6028:2001 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は

もたない。


   

日本工業規格

JIS

 S

6028

:2007

水彩絵の具

Water colour paints

適用範囲 

この規格は,顔料に水溶性展色剤(グリセリン,アラビアゴム,にかわなど)を混和して練り合わせた

一般に使用する水彩絵の具(以下,絵の具という。

)の品質,試験方法及び表示について規定する。ただし,

専門家用水彩絵の具,固形状絵の具,粉末状絵の具及び合成樹脂エマルジョン絵の具(アクリル絵の具な

ど)は除く。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS K 0050

  化学分析方法通則

JIS K 0116

  発光分光分析通則

JIS K 0121

  原子吸光分析通則

JIS K 5600-2-5

  塗料一般試験方法−第 2 部:塗料の性状・安定性−第 5 節:分散度

JIS L 0801

  染色堅ろう度試験方法通則

JIS L 0804

  変退色用グレースケール

JIS L 0841

  日光に対する染色堅ろう度試験方法

JIS L 0842

  紫外線カーボンアーク灯光に対する染色堅ろう度試験方法

JIS L 0843

  キセノンアーク灯光に対する染色堅ろう度試験方法

JIS Z 8102

  物体色の色名

JIS Z 8401

  数値の丸め方

JIS Z 8703

  試験場所の標準状態

JIS Z 8722

  色の測定方法−反射及び透過物体色

JIS Z 8723

  表面色の視感比較方法


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色名 

絵の具の色名は,

表 の 36 色及びその他の色とする。ただし,その他の色の色名は,  通常  JIS Z 8102  に

よる。

表 1−色名 

色名 

対応英語(参考) 

色名 

対応英語(参考) 

こうばいいろ 

rose madder 

エメラルドグリーン 

emerald green 

あか 

red 

コバルトグリーン 

cobalt green 

しゅいろ 

vermilion 

ふかみどり 

deep green 

ちゃいろ 

brown 

ビリジアン 

viridian 

こげちゃ 

vandyke brown 

あおみどり 

blue green 

きちゃ 

raw sienna 

そらいろ 

sky blue 

だいだいいろ 

orange 

セルリアンブルー

cerulean blue 

バーントアンバー

burnt umber

あお 

cobalt blue 

おうどいろ 

yellow ochre 

あいいろ 

prussian blue 

やまぶきいろ 

chrome yellow 

うすぐんじょう 

ultramarine light 

ぞうげいろ

naples yellow 

ぐんじょう 

ultramarine 

きいろ 

yellow 

あおむらさき 

violet 

オリーブいろ 

olive 

あかるいむらさき 

light purple 

レモンいろ 

lemon yellow 

むらさき 

purple 

うぐいすいろ 

olive green 

あかむらさき 

red purple 

きみどり 

yellow green 

しろ 

white 

くさいろ 

grass green 

はいいろ 

gray 

みどり 

green 

くろ 

black 

品質 

絵の具の品質は,箇条 によって試験したとき,

表 に適合しなければならない。

表 2−品質 

項  目 

品      質 

試験方法 

色度

表 1

の 36 色は

表 3

に適合しなければならない。ただし,

表 3

に規定されて

いない色(例えば,

JIS Z 8102

による色)については,受渡当事者間の協

定による。

7.3 

耐光性

検色紙の変退色が

JIS L 0804

の 3 号以上とする。 

7.4 

粒子 50

µ

m以下とする。

7.5 

残留染料

にじみ出された色素で,甚だしく染められないものとする。

7.6 

耐熱性

使用上支障のある硬化,固化,分離,ガス発生,変色及びチューブからの絵
の具の漏れがあってはならない。

7.7 

有害物質        アンチモンが 60 mg/kg 以下,ひ素が 25 mg/kg 以下,バリウムが 1 000 mg/kg

以下,カドミウムが 75 mg/kg 以下,クロムが 60 mg/kg 以下,鉛が 90 mg/kg
以下,水銀が 60 mg/kg 以下及びセレンが 500 mg/kg 以下とする。

7.8 


3

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表 3−色度

色名 

H   V/C 

許容範囲

H 

V 

C 

こうばいいろ 9RP

6 . 0 / 1 3

± 1 . 5

± 2 . 0

あか  5 R

4 . 5 / 1 4

しゅいろ  7 R

5 . 0 / 1 4

± 1 . 0

1 3

以 上

ちゃいろ  8 R

4 . 0 /

7

± 2 . 5

こげちゃ 5. 5 Y R

3 . 0 /

3

± 1 . 5

きちゃ  4 Y R

5 . 0 /

9

± 2 . 0

± 2 . 0

だいだいいろ  1 0 R

6 . 5 / 1 3

± 1 . 0   1 2 以 上

バーントアンバー 2. 5 Y R

3 . 0 /

3

± 1 . 5

おうどいろ 9Y R

6 . 0 /

9

± 2 . 0

± 2 . 0

やまぶきいろ  3Y

8 . 0 / 1 4

± 1 . 0   1 3 以 上

ぞうげいろ

1. 5 Y

8 . 5 /   7

± 2 . 5

± 2 . 0

きいろ  5Y

8 . 5 / 1 4

± 1 . 0   1 3 以 上

オリーブいろ  9Y

5 . 0 /

6

± 2 . 0

± 2 . 0

レモンいろ  1 0 Y

9 . 0 / 1 2

± 1 . 0   11 以 上

うぐいすいろ  6 G Y

4 . 0 /

5

± 2 . 5

± 2 . 0

きみどり 8. 5 G Y

7 . 0 / 11

± 1 . 0   1 0 以 上

くさいろ 7. 5 G Y

5 . 5 /

8

± 2 . 0

± 2 . 0

みどり  2 . 5 G

5 . 0 / 1 0

± 1 . 0   9 以 上

エメラルドグリーン  3 . 5 G

6 . 0 / 1 0

コバルトグリーン  7 . 5 G

6 . 0 /

8

ふかみどり  5 G

3 . 0 /

4

ビリジアン  8. 5 G

3 . 5 /

9

± 2 . 0

あおみどり  6 . 5 B G

4 . 5 /

8

± 2 . 5

そらいろ  1 0 B

6 . 0 /

9

± 2 . 0

セルリアンブルー  7 . 5 B

5 . 0 / 1 0

± 2 . 5

± 2 . 0

あお  5 P B

4 . 0 / 1 2

± 1 . 0   11 以 上

あいいろ 6P B

2 . 5 /

6

± 2 . 5

うすぐんじょう 7PB

5 . 0 / 1 2

± 1 . 5

± 2 . 0

ぐんじょう 8PB

3 . 0 / 1 4

1 3

以 上

あおむらさき  1 0 P B

3 . 0 / 11

± 1 . 0

1 0

以 上

あかるいむらさき  6 P

5 . 0 / 1 2

± 1 . 5

± 2 . 0

むらさき  5P

3 . 0 / 1 0

± 2 . 5   9 以 上

あかむらさき  5 R P

4 . 5 / 1 4

± 1 . 0

± 0 . 5

1 3

以 上

しろ N9.3

N 9 . 0

以 上

はいいろ N6.5

± 0 . 5

くろ N2.0

N 2 . 5

以 下

1 . 0

以 下

注記  色の表示記号 及び V/C の定め方は, JIS Z 8721 の 6.(1)  (

c

xcyc の値から定める方法)に規定

する方法による。

チューブ及びキャップの材質と構造 

a)

チューブ及びキャップは,絵の具によって化学変化を起こすおそれがなく,使用上支障がないものと

する。

b)

キャップは,チューブとのはめあいがよく,使用時に着脱可能な構造であるものとする。


4

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容器・包装の材料 

絵の具の容器・包装の材料は,環境面及び安全性について配慮する。

試験方法 

7.1 

試験条件 

試験条件は,特に規定がない限り JIS Z 8703 に規定する温度 20±15  ℃,相対湿度(65±20)  %とする。

また,化学分析に共通する一般事項は,JIS K 0050 による。

7.2 

数値の丸め方 

試験結果は,規定の数値よりも一けた下の位まで求めて JIS Z 8401  によって丸める。

7.3 

色度試験 

色度試験は,図画用紙

1)

に手塗りして作成した検色紙

2)

を JIS Z 8722 によって測定するか,又は標準見

3)

並びに JIS Z 8723 とによって目視で比較する。

1)

図画用紙は,JIS P 8124 に規定する坪量が 73.3∼210 g/m

2

で,かつ,JIS P 8148 に規定する ISO

白色度が 75  %以上のものを使用する。

2)

検色紙は,図画用紙

1)

に通常水を含んだ画筆を用いて左右方向,上下方向に塗り,その塗面が

均一になるように反復して行い作成する。この場合,紙面の下敷きに,平らなガラス板などを

用いるとよい。

3)

標準見本は,検色紙と同様な方法で作成したものを,JIS Z 8722 に規定する分光測光器又は同等

以上の性能がある測光器によって測定し,JIS Z 8721 の 6.(1)(

c

xcyc の値から定める方法)に

よって色の表示記号 H  及び V/C を算出し,箇条 

表 に適合するものでなければならない。

7.4 

耐光性試験 

耐光性試験は,検色紙を JIS L 0841JIS L 0842 又は JIS L 0843 に従って露光する。ただし,露光方法

は,JIS L 0841 に規定する第 3 露光法によってブルースケールの 2 級が標準退色(JIS L 0804 の変退色用グ

レースケールの 4 号)するまで露光する。露光した検色紙は,JIS L 0801 の 10. a) 1) (観察及び照明条件)  の

方法で観察し,JIS L 0804 の変退色用グレースケールによって判定する。JIS L 0842 及び JIS L 0843 にお

ける露光の条件としては,ブラックパネル温度 37±5  ℃,相対湿度 50  %以下とする。

7.5 

粒子試験 

粒子試験は,JIS K 5600-2-5  の 4. 1 (ゲージ)に規定するゲージ(100 µm)及び JIS K 5600-2-5  の 4. 2 (スク

レーパ)に規定するスクレーパを用い,  次によって行う。

a)

水平で丈夫な台の上に清浄にしたゲージ

4)

を,  試験者に対して最大目盛が先方で,  目盛 0 が手前にな

るように固定する。

b)

試料をよく混ぜた後,  直ちにゲージの溝の最も深い位置に,  溝からわずかにあふれる程度に流し込む。

試料を流し込むときに,  空気を巻き込まないように注意する。

c)

スクレーパを両手の親指と他の指との間で挟み,  スクレーパの長辺がゲージの幅方向と平行になり,

ゲージの溝の長辺方向に対して直角に,  ゲージの表面を均等な速度で,  溝の深さ 0 まで 1∼2 秒間かけ

て引く。溝が試料で満たされ,  余分のものは除かれるようにスクレーパに十分な力を加えて行う。

d)

スクレーパを引き終わってから 5 秒間以内に,  試料中の粗粒子による線条を,  ゲージの長辺に対し

て直角方向で,  上面に対して 20∼30 度斜め上から観察する。

e)

試料面に 10 mm 以上連続した線条が,

一つの溝について 3 本以上並んで現れた箇所の目盛を読み取る。

ただし,3 本以上並んで現れた箇所が目盛と目盛との中間に現れたときは,数値の大きい方を読み取る。


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f)

測定後,  ゲージの上面を柔らかいはけを用いて水洗し,  清浄にする。

g)

以上の測定を, 3 回繰り返す。3 回の測定値の中央値を試料の粒子とする。

4)

通常,  ゲージの表面には防せい用の鉱油が塗られているので,これをアルコールなどでふき

取り清浄にする。

7.6 

残留染料試験 

残留染料試験は,絵の具を図画用紙

1)

に厚みをもたせて塗り,生乾きのうちに“しろ”の絵の具をその

一部に重ね,1 時間  経過後“しろ”の絵の具へのにじみの程度をみる。

7.7 

耐熱性試験 

耐熱性試験は,絵の具の入っているチューブを 50±2  ℃に調節した恒温槽中に入れ,3 時間後に硬化,

固化,分離,ガス発生,変色及びチューブからの絵の具の漏れなど使用に支障のある変化の有無を調べる。

7.8 

有害物質試験 

有害物質試験は,次による。

a)

チューブ内の絵の具をすべて時計皿などにしぼり出し,かくはん棒でかくはんし,適切な大きさの容

5)

にその 1 g 以上を 0.1 mg まで正しくはかりとったものを試料とする。

5)

適切な大きさの容器とは,総容量が塩酸抽出液の 1.6∼5.0 倍の容器。

b)

  a)で採取した試料に質量の 50 倍に相当する 0.07 mol/L 塩酸溶液

6)

 (

温度 37±2  ℃)を加え,約 1 分間振

り混ぜる。混合液の酸性度を pH 計

7)

で調べ,pH が 1.5 を超えるときは,2 mol/L  の塩酸溶液

6)

を pH

が 1.0∼1.5 となるまで振り混ぜながら 1 滴ずつ加える。

6)

JIS K 8180

に規定する塩酸を用いて調製する。

7)

 pH

計は,最小目盛 0.2 pH の目盛をもつ計器を使用する。

c)

混合液に光が当たらないようにして混合液を 37±2  ℃で 1 時間連続して振り混ぜた後,その温度状態

で 1 時間放置する。

d)

混合液をろ過し,得られた溶液を原子吸光光度計又は誘導結合プラズマ発光分析法(以下,ICP 発光分

析法という。)  の試験装置を用いて,原子吸光法は,JIS K 0121,ICP 発光分析法は,JIS K 0116 によ

って分析する。

      なお,

ろ過する場合は,

0.45 µm

孔サイズの膜フィルターを用いてろ過し,

必要によって加速度 49 000

m/s

2

以下の遠心力で固形物を効率よく分離し除去する。 

e) 

分析結果は,

表 の補正値を用い,次の式によって補正する。

100

2

E

1

E

1

E

E  

ρ

ρ

ρ

ρ

×

ここに,

E

ρ

分析結果の補正後の値 (mg/kg)

E1

ρ

分析結果 (mg/kg)

E2

ρ

分析元素の補正値(%)

表 4−補正値

単位  %

元素 

アンチモン 

ひ素 

バリウム

カドミウム

クロム 

 

水銀 

セレン

補正値   

60 

60 

30 

30 

30 

30 

50 

60 

検査 

8.1 

形式検査 


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8.1.1 

検査の条件 

絵の具は,次の場合には,形式検査を行わなければならない。

a

)

新しい配合原料を使用したとき

b

)

配合原料の製造業者を変更したとき

c

)

配合原料の生産技術条件が変更されたとき

8)

d

)

少なくとも 5 年に一度

ただし,

a

)

b

)

 及び

c

)

において,その配合原料を多くの色に共通して使用する場合は,3 色以上の色で

行った形式検査が合格であるなら,その他の色の形式検査を省略することができる。

8)

配合時使用する顔料などの原料を変更したときを含む。

8.1.2 

検査方法 

形式検査の方法は,次による。

a

)

試料の採取方法及び大きさ

最初の製造ロットからランダムに 1 本以上の試料をとる。

b

)

試験方法

箇条

5

及び箇条

7

による。

c

)

合否の判定基準

試料のすべてが箇条

4

表 2

の規定及び箇条

5

に適合したとき合格とする。

8.2 

製品検査 

絵の具の製品検査は,各製品ごとに

7.3

及び

7.5

によって試験を行い,箇条

4

表 2

の色度及び粒子の

規定に適合しなければならない。ただし,受渡し時のロットに対する抜取検査方式は,受渡当事者間の協

定による。

表示 

9.1 

チューブの表示 

絵の具のチューブには,次の事項を表示しなければならない。

なお,次の事項を記載したシールを 1 セット箱

9)

ごとに添付し,購入者がチューブにシールをはるよう

にしてもよい。

a

)

容量

b

)

色名

10)

9)

  セット箱とは,複数又は異なる色を詰め合わせた箱のことをいう。

10)

  やむを得ない場合は,色名の代わりにキャップ又はチューブのいずれかに色名の色彩を施して

表示してもよい。

9.2 

セット箱の表示 

セット箱には,次の事項を表示しなければならない。

a

)

名称及び規格番号

b

)

色の数

c

)

色名

d

)

製造業者名又はその略号

e

)

製造年月又はその略号

参考文献  JIS K 8180

  塩酸(試薬)

JIS P 8124

  紙及び板紙−坪量測定方法

JIS P 8148

  紙,板紙及びパルプ−ISO 白色度(拡散青色光反射率)の測定方法


7

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JIS Z 8721

  色の表示方法−三属性による表示