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日本工業規格          JIS 

 

S 6020-1992 

 

朱肉 

SHUNIKU (Cinnabar seal-ink pads)  

 

 

1. 適用範囲 この規格は,通常押印に使用する朱肉(以下,朱肉という。)について規定する。 

備考 この規格の引用規格を,付表1に示す。 

 

2. 種類 朱肉の種類は,朱油(1)を含有させる材料によって次のとおりとする 

(1) スポンジ朱肉(一般事務用)(2) 

(2) 練朱肉(特殊用)(3) 

注(1) 顔料,展色剤及び粘性剤を主成分として混合したもの。 

(2) 朱油をパッドに含有させたもの。 

(3) 朱油と含有材を練り混ぜたもので,朱油の含有量が質量で85%以上のもの。 

 

3. 品質 

3.1 

有害物質 朱肉の朱油は,有害物質(4)を成分とする原材料を使用しないこと。ただし,練朱肉は除

く。 

注(4) 有害物質とは,毒物及び劇物取締法(昭和25年法律第303号)に規定する毒物及び劇物をいう。 

3.2 

色度 色度は,5.3によって試験を行ったとき,表1の規定に適合しなければならない。 

表1 色度 

基準の色 

許容範囲 

H V/C 

7.5

 

5/14 

±2.5 

±1 

12以上 

備考1. 色の表示記号の定め方は,JIS Z 8721による。 

2. 色の許容範囲

それぞれ基準の色からの色相差,明度差及び採度差を表す。 

3.3 

性能 性能は,5.によって試験し,表2の規定に適合しなければならない。 

表2 性能 

項目 

品質 

試験方法 

押印性 

着肉が良好で印影がはっきりしており,著しい顔料のにじみがないこと。 

5.4 

転写性 

転写した印影が容易に判読できないこと。 

5.5 

耐光性 

JIS L 0804の3号以上であること。 

5.6 

耐水性 

押印に著しい変化がないこと。 

5.7 

耐薬品性 

色の著しい変化がないこと。 

5.8 

耐衝撃性(5) 

容器のひび割れ,かけ及びその他の異常がないこと。 

5.9 

注(5) 金属製の容器は,適用しない。 


S 6020-1992  

 

4. 大きさの呼び及び内容量 大きさの呼び及び内容量は,表3のとおりとする。 

表3 大きさの呼び及び内容量 

大きさの 

スポンジ朱肉 

練朱肉 

(参考)盤面寸法mm 

呼び 

朱油含有量g 

内容量g 

直径 

縦 

横 

30号 

1.5以上 

  5以上 

27〜36 

− 

− 

40号 

3 以上 

 10以上 

37〜46 

− 

− 

50号 

5 以上 

 20以上 

47〜56 

− 

− 

60号 

7 以上 

 30以上 

57〜68 

− 

− 

75号 

12 以上 

 60以上 

72〜83 

− 

− 

90号 

20 以上 

100以上 

87〜98 

− 

− 

角1号 

2.5以上 

 25以上 

− 

37〜46 

37〜46 

角2号 

6 以上 

 50以上 

− 

51〜60 

51〜60 

特1号 

− 

200以上 

− 

− 

− 

特2号 

− 

400以上 

− 

− 

− 

 

5. 試験方法 

5.1 

試験の一般条件 試験は,特に規定しない限り,JIS Z 8703に規定する常温 (20±15℃),常湿 [(65

±20) %] で行う。 

5.2 

数値の丸め方 試験結果は,規定の数値より1けた下の位まで求めて,JIS Z 8401によって丸める。 

5.3 

色度 試験片(6)をJIS Z 8722によって測定するか又は試験片と標準見本(7)とをJIS Z 8723によって

比較する。 

注(6) 試験片の作り方 JIS P 3301に規定する図画用紙A1(坪量180〜200g/m2)の40×40mmの用紙の

表面中央に,JIS S 9016に規定する彫刻用印材ゴム又はこれと同等品で作った直径20mmのゴム

印に朱肉を付着させ,むらがないように押印し,24時間放置する。 

(7) 標準見本は,JIS Z 8722によって測定し,表1に適合したものをいう。 

5.4 

押印性 通常社印などに用いられるつげなどの木製の角印(20〜30mm角)に朱肉を付着させ,平滑

な面上に6枚重ねた乾式PPC用紙の上1枚目に押印して,直ちに押印後の状態を調べる。 

5.5 

転写性 5.4と同様の操作を行い,乾式PPC用紙の左半分の側に押印し,5分間放置後,右半分が左

半分に重なるように折り,その上から質量500gの錘(8)を置く。そのまま10分間放置後,錘を除き,右半

分に転写した印影の状態を調べる。 

注(8) 底面の直径約50mmのもの。 

5.6 

耐光性 5.3注(6)の方法で作成した試験片をJIS L 0841の6.(2)(第2露光法)又は6.(3)(第3露光

法)に規定する試験方法によって,スポンジ朱肉はブルースケールの3級,練朱肉はブルースケールの5

級が標準退色するまで露光する。この場合,変退色の判定は,JIS L 0801の10.(判定)に規定する判定方

法による。 

なお,試験片の露光には,JIS B 7751及びJIS B 7754に規定する試験機を用いてもよい。 

5.7 

耐水性 5.3注(6)の方法で作成した試験片を清水に30分間浸した後,押印性を調べる。 

5.8 

耐薬品性 5.3注(6)の方法で作成した試験片を半分に切り,次亜塩素酸ナトリウム液(有効塩素6%)

(9)に15分間浸した後,取り出し1時間後の色の変化を調べる。 

注(9) 次亜塩素酸ナトリウム液(有効塩素6%)の調整方法 市販品の次亜塩素酸ナトリウム液に蓄留

水又はイオン交換水を加え,有効塩素が (6±0.5) %になるように調整する。 


S 6020-1992  

次亜塩素酸ナトリウム液の有効塩素は,JIS K 1207の4.(有効塩素試験方法)によって定量

する。 

5.9 

耐衝撃性 製品を水平に保持し,これを80cmの高さから床(10)上に落下させ,各部の状態を調べる。 

注(10) コンクリートの上にJIS A 5705に規定する半硬質コンポジションビニル床タイル(厚さ2mm)

を接着剤等で張り付けた床。 

 

6. 検査方法 朱肉は,3.及び4.の規定に適合するかどうかを検査する。この場合,検査は,合理的な抜

取方法によって行ってもよい。 

 

7. 表示 朱肉には,次の事項を表示しなければならない。ただし,1製品ごとの大きさの呼びは,例の

とおり表示してもよい。 

(1) 1製品ごと 

(a) 大きさの呼び(11)(例:“30号”を“No. 30”,“角1号”を“角1”のように表示) 

(b) 製造業者名又はその略号 

(2) 1最小包装ごと 

(a) 種類 

(b) 大きさの呼び(11) 

(c) 製造年月又はその略号 

(d) 製造業者名又はその略号 

(e) 朱油の主要成分(12) 

注(11) 特1号,特2号については,呼びを表示しなくてもよいが,その場合は内容量 (g) を表示するこ

と。 

(12) スポンジ朱肉は,表示しなくてもよい。 

 

8. 取扱上の注意事項 朱肉については,次の事項を1製品ごと又は1最小包装ごとに表示するか,注意

書きを添付しなければならない。 

(1) 押印の目的以外に使用しないこと。 

(2) 幼児の手の届くところに置かないこと。 

付表1 引用規格 

JIS A 5705 ビニル床タイル 

JIS B 7751 紫外線カーボンアーク灯式耐光性及び耐候性試験機 

JIS B 7754 キセノンアークランプ式耐光性及び耐候性試験機 

JIS K 1207 さらし液 

JIS L 0801 染色堅ろう度試験方法通則 

JIS L 0804 変退色用グレースケール 

JIS L 0841 日光に対する染色堅ろう度試験方法 

JIS P 3301 図画用紙 

JIS S 9016 印材用ゴム 

JIS Z 8401 数値の丸め方 


S 6020-1992  

JIS Z 8703 試験場所の標準状態 

JIS Z 8721 三属性による色の表示方法 

JIS Z 8722 物体色の測定方法 

JIS Z 8723 表面色の視感比較方法 

 

朱肉原案作成委員会 構成表 

 

 

氏名 

所属 

(委員長) 

 

植 野 秀 昭 

財団法人日本文具検査協会 

 

 

森 田 光 俊 

通商産業省生活産業局 

 

 

細 川 幹 夫 

通商産業省工業技術院標準部 

 

 

石 毛 和 之 

通商産業省通商産業検査所化学部 

 

 

葛 和 建 巳 

株式会社森山工業所 

 

 

田 村   剛 

塚原工業株式会社 

 

 

内 藤 恒 雄 

株式会社内藤印肉工業所 

 

 

服 部 昭 二 

シャチハタ工業株式会社 

 

 

福 谷   豊 

株式会社福谷工業所 

 

 

丸 山 清 巳 

株式会社丸山工業 

 

 

服 部   勲 

シャチハタ工業株式会社 

 

 

村 田 政 光 

財団法人日本文具検査協会 

(事務局) 

 

田 子 進 一 

通商産業省通商産業検査所化学部 

 

 

吉 田 敏 昭 

通商産業省通商産業検査所化学部 

 

 

富 川 浩 明 

通商産業省通商産業検査所化学部 

 

日用品部会 スタンプ台・印肉専門委員会 

 

 

氏名 

所属 

(委員会長) 

 

斉 藤 一 朗 

工業技術院製品科学研究所 

 

 

植 野 秀 昭 

財団法人日本文具検査協会 

 

 

梶 原 義 弘 

国民生活センター 

 

 

紙 川   明 

通商産業省通商産業検査所 

 

 

島 田 豊 彦 

通商産業省生活産業局 

 

 

染 谷   昇 

日本チェーンストアー協会 

 

 

西 野 正 道 

西野JIS研究所 

 

 

葛 和 建 己 

株式会社森山工業所 

 

 

田 村   剛 

塚原工業株式会社 

 

 

服 部   勲 

シャチハタ工業株式会社 

 

 

福 谷   豊 

株式会社福谷工業所 

 

 

丸 山 清 巳 

株式会社丸山工業 

 

 

岡 本   巌 

社団法人用度需要者協会 

 

 

中 島 國三郎 

株式会杜印友舎 

 

 

岡 山 忠 二 

千代田フェルト株式会社 

 

 

宮 坂 昇 一 

宮坂産業株式会社 

(事務局) 

 

工 藤 英 武 

工業技術院標準部繊維化学規格課 

 

 

平 塚 智 章 

工業技術院標準部繊維化学規格課