>サイトトップへ >このカテゴリの一覧へ

S 6005

:2007

(1)

目  次

ページ

序文

1

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

1

3

  用語及び定義

2

4

  種類

3

5

  シャープ用色しんの色名

3

6

  品質

3

7

  寸法

5

8

  試験方法

5

8.1

  試験条件

5

8.2

  数値の丸め方

5

8.3

  曲げ強さ

5

8.4

  筆記濃度

7

8.5

  有害物質

9

8.6

  色度

10

8.7

  耐光性

10

8.8

  寸法

10

9

  検査方法

10

9.1

  形式検査

10

9.2

  製品検査

11

10

  表示

11

10.1

  シャープ用しん

11

10.2

  シャープ用色しん

11

11

  試験報告

12

附属書 JA(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

13


S 6005

:2007

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,日本筆記具工業会

(JWIMA)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出

があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS S 6005:2000 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は

もたない。


日本工業規格

JIS

 S

6005

:2007

シャープペンシル用しん

Leads for mechanical pencils

序文

この規格は,1989 年に第 1 版として発行された ISO 9177-2,及び 1994 年に第 1 版として発行された ISO 

9177-3

を基に,対応する部分[定義,種類,品質(曲げ強さ),寸法,試験方法(曲げ強さ)及び表示]

については対応国際規格を翻訳し,技術的内容を変更することなく作成した日本工業規格であるが,対応

国際規格には規定されていない規定項目[定義,種類,品質(曲げ強さ)

,寸法,試験方法(曲げ強さ)及

び表示]を日本工業規格として追加している。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格にはない事項である。変更の

一覧表にその説明を付けて,

附属書 JA に示す。

1

適用範囲

この規格は,JIS S 6013 に規定するシャープペンシルに用いる黒しん(以下,シャープ用しんという。

及び色しん(以下,シャープ用色しんという。

)について規定する。

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 9177-2:1989

,Mechanical pencils−Part 2: Black leads−Classification and dimensions

ISO 9177-3:1994

,Mechanical pencils−Part 3: Black leads−Bending strengths of HB leads

(全体評価:MOD)

なお,対応の程度を表す記号(MOD)は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,修正していることを示

す。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。

は適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS B 7502

  マイクロメータ

JIS B 7507

  ノギス

JIS B 7516

  金属製直尺

JIS K 0050

  化学分析方法通則

JIS K 0116

  発光分光分析通則

JIS K 0121

  原子吸光分析通則

JIS K 8180

  塩酸(試薬)

JIS L 0801:2004

  染色堅ろう度試験方法通則


2

S 6005

:2007

JIS L 0804

  変退色用グレースケール

JIS L 0841

  日光に対する染色堅ろう度試験方法

JIS L 0842

  紫外線カーボンアーク灯光に対する染色堅ろう度試験方法

JIS L 0843

  キセノンアーク灯光に対する染色堅ろう度試験方法

JIS P 8124

  紙及び板紙−坪量測定方法

JIS P 8148

  紙,板紙及びパルプ−ISO 白色度(拡散青色光反射率)の測定方法

JIS S 6013

  シャープペンシル

注記  対応国際規格:ISO 9177-1,Mechanical pencils−Part 1: Classification,dimensions,performance

requirements and testing (MOD)

JIS Z 8102

  物体色の色名

JIS Z 8401

  数値の丸め方

JIS Z 8703

  試験場所の標準状態

JIS Z 8721

  色の表示方法−三属性による表示

JIS Z 8722

  色の測定方法−反射及び透過物体色

JIS Z 8723

  表面色の視感比較方法

ISO 5-3:1995

,Photography−Density measurements−Part 3: Spectral conditions

3

用語及び定義

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。

3.1

シャープ用しん

3.1.1

シャープ用しん  (black lead)

炭素(例えば黒鉛)

,結合剤などからなる固体筆記材。このしんは,消去可能な線を描画できる。

3.1.2

ポリマーしん  (polymer lead)

有機重合体を結合剤とするシャープ用しん(記号は“P”で表す。

3.1.3

粘土しん  (ceramic lead)

粘土を結合剤とするしん(記号は“C”で表す。

3.1.4

硬度記号

1)

  (hardness degree)

6B から 9H に至るまでしんの硬さが増加し,9H から 6B に至るまで線の濃さが増加していくことを表す

区分記号。中心硬度は HB である。

注記  硬度記号は,表 参照。

1)

  硬度の科学的定義は,規定されていない。

3.2

シャープ用色しん

顔料・染料,油脂・ろう,体質材,結合剤などからなる固体筆記材。


3

S 6005

:2007

4

種類

種類は,

表 による。

表 1−種類

種類

しんのタイプ

表示直径

mm

呼び直径

硬度記号

シャープ用しん

ポリマーしん又
は粘土しん

0.3 0.35

a)

 6H,5H,4H,3H,2H,H,F,HB,B,2B

0.7 0.7 
0.5 0.5 6H,5H,4H,3H,2H,H,F,HB,B,2B,

3B,4B

0.9 1

a)

2 2 9H,8H,7H,6H,5H,4H,3H,2H,H,

F,HB,B,2B,3B,4B,5B,6B

シャープ用色しん

− 0.7

0.7

0.9

1

a)

2

2

a)

  呼び直径 0.35 及び 1 のしんについて,シャープペンシル用しんケースに表示するとき,又はシャープペンシル

に適用するしんをシャープペンシル本体等に表示するときの表示直径は,それぞれ 0.3 及び 0.9 とする。

5

シャープ用色しんの色名

シャープ用色しんの色名は,

表 の 12 色及びその他の色とする。

なお,その他の色の色名は,通常,JIS Z 8102 による。

表 2−色名

色名

色名

仮名

漢字

英文名

仮名

漢字

英文名

あか

赤 Red みずいろ

水色 Light

blue

ちゃいろ

茶色 Brown あお

青 Blue

だいだいいろ

だいだい色 Orange

むらさき

紫 Purple

きいろ

黄色 Yellow ももいろ

桃色 Pink

きみどり

黄緑 Yellow

green

しろ

白 White

みどり

緑 Green

くろ

黒 Black

6

品質

シャープ用しん及びシャープ用色しんの品質は,箇条 によって試験したとき,

表 及び表 の規定に

適合しなければならない。


4

S 6005

:2007

表 3−シャープ用しん及びシャープ用色しんの曲げ強さ

単位  MPa

種類

硬度記号

曲げ強さ

適用箇条

呼び直径

0.35 0.5  0.7  1  2

シャープ用しん 9H,8H,7H

− 80 以上

8.3.1 

6H,5H,4H,3H,2H,H 265 以上

200 以上

180 以上

105 以上

75 以上

F 240 以上

190 以上

160 以上

 95 以上

70 以上

HB 240 以上

190 以上

160 以上

 95 以上 70 以上

B,2B 220 以上

150 以上

140 以上

 90 以上

40 以上

3B,4B

− 130 以上

80 以上

30 以上

5B,6B

− 20 以上

シャープ用色しん

70 以上

 60 以上

25 以上

8.3.2 

表 4−その他の項目

品質

その他の項目

適用箇条

シャープ用しん

シャープ用色しん

硬度 HB の筆記濃度は,0.25∼0.42 とする。ただし,

呼び直径 0.35 は適用しない。

8.4

a)

b) 

同一銘柄のしんについて,硬度記号の順に従
って,濃さ及び硬さに逆転があってはならな
い。

8.4

の b)

有害物質  しんは,アンチモンが 60 mg/kg 以下,ひ素が 25 mg/kg 以下,バリウムが 1 000 mg/kg 以下,カ

ドミウムが 75 mg/kg 以下,クロムが 60 mg/kg 以下,鉛が 90 mg/kg 以下,水銀が 60 mg/kg 以下

及びセレンが 500 mg/kg 以下とする。

8.5 

色度

呼び直径 2 の 12 色は,

表 に適合しなければ

ならない。

8.6 

耐光性

変退色が 3 級以上とする。ただし,ももいろ
及び

表 に規定していない色は,2 級以上とす

る。

8.7 

表 5−色度

色名

基準値

許容範囲

色相  (H)

明度  (V)

彩度  (C)

色相  (H)

明度  (V)  彩度  (C)

あか 5.0R

5.0

10.0

±2.5

±1.0 8.0 以上

ちゃいろ 2.5YR

4.5

5.0

±3.0

だいだいいろ 10.0R

6.0

12.0

8.0 以上

きいろ 5.0Y

8.5

12.0

きみどり 5.0GY

7.0

10.0

みどり 2.5G

5.0

9.0

7.0 以上

みずいろ 7.5B

6.5

8.0

±3.0

あお 2.5PB

5.0

10.0

8.0 以上

むらさき 10.0PB

4.0

10.0

ももいろ 5.0RP

6.5

10.0

±3.0

しろ

− N9.0  −

− 8.0 以上

くろ

− N2.5  − 3.5 以下


5

S 6005

:2007

7

寸法

シャープ用しん及びシャープ用色しんの寸法は,8.8 によって試験したとき,

表 に適合しなければなら

ない。

なお,長さについては,受渡当事者間の協定によって,任意の寸法とすることができる。

表 6−シャープ用しん及びシャープ用色しんの寸法

単位 mm

種類

硬度記号

呼び直径

寸法

直径

長さ

シャープ用しん 6H,5H,4H,3H,2H,H,

F,HB,B,2B,3B,4B

0.35 0.37∼0.39 シャープペンシルのノック式 F タイプ

a)

に用いるポリマーしん 
  60±1,90±1,100±1

シャープペンシルの回転式 S タイプ

b)

用いるポリマーしん 
  30±1,45±1

0.5 0.55∼0.58

0.7 0.69∼0.73
1 0.88∼0.92

9H,8H,7H,6H,5H,4H,
3H,2H,H,F,HB,B,2B,
3B,4B,5B,6B

2 1.95∼2.05 シャープペンシルのノック式 L タイプ

c)

に用いる粘土しん

  25±1(コンパス用)

,130±1

シャープ用色しん

− 0.7

0.69∼0.73 45±1,60±1,100±1,130±1

1

0.88∼0.92

2

1.95∼2.05

a)

  JIS S 6013 の図 参照。

b)

  JIS S 6013 の図 参照。

c)

  JIS S 6013 の図 参照。

8

試験方法

8.1

試験条件

試験の環境条件は,特に規定がないときは JIS Z 8703 に規定された常温 20±15  ℃,常湿(65±20)  %と

する。また,化学分析に共通する一般事項は,JIS K 0050 による。

8.2

数値の丸め方

試験結果は,規定の数値よりも 1 けた下の位まで求めて,JIS Z 8401 によって丸める。

8.3

曲げ強さ

曲げ強さの試験は,次のとおり行う。

8.3.1

シャープ用しん

試験の方法は,

図 に示すように,両支点間に支持したしんの中央部に,表 の荷重を加え,しんが折

損したときの荷重を測定し,曲げ強さを次の式によって算出する。

なお,荷重を加える先端及び両支点の先端の形状(半径 R)は,R=0.2±0.02 mm とする。

3

π

8

d

Fl

σ

ここに,

σ:  曲げ強さ (MPa)

F:  荷重 (N)

l:  支点間の距離 (mm)(

表 7

に基づく実績値。

d:  しんの直径 (mm)


6

S 6005

:2007

8.3.2

シャープ用色しん

a

)  試料は,一最小容器の中から任意に 10 本抜き取ったものとする。ただし,一最小容器が 10 本以下の

ときは,その全数を試料とする。

b

)  試料は,通常,デシケータに収容し,デシケータ内部の温度を 23±2  ℃に保持し,6 時間以上調製し

たものを取り出した直後に試験する。ただし,試験は,温度 23±2  ℃,湿度 (65±5)  %の試験条件で

行う。

c

)  試験の方法は,

図 1

に示すように,両支点間に支持したしんの中央部に,

表 8

の荷重を加え,しんが

折損したときの荷重を測定し,曲げ強さを次の式によって算出する。

なお,荷重を加える先端及び両支点の先端の形状(半径 R)は,R=0.2±0.02 mm とする。

3

π

8

d

Fl

σ

ここに,

σ:  曲げ強さ (MPa)

F:  荷重[10 本(一最小容器が 10 本以下のときは全数)の平均

値](N)

l:  支点間の距離 (mm)(

表 7

に基づく実績値。

d:  しんの直径[10 本(一最小容器が 10 本以下のときは全数)

の平均値](mm)

図 1

曲げ強さ試験の方法

表 7

支点間の距離

単位 mm

種類

支点間距離

シャープ用しん[呼び直径 0.35

a)

∼1

a)

]及びシャープ用色

しん[呼び直径 0.7∼1

a)

20∼40

シャープ用しん(呼び直径 2)及びシャープ用色しん(呼
び直径 2)

40∼60

a)

  呼び直径 0.35 及び 1 のしんをシャープペンシル及びシャープペンシル用

しんケースに表示するときの表示直径は,それぞれ 0.3 及び 0.9 とする。

表 8

荷重の加え方


7

S 6005

:2007

方法

種類

荷重の加え方

注記

I 法

シャープ用しん  (呼び直径 0.35∼1)

0.1 N/s

a)

ISO 9177-3:1994

の箇条 で規定されている荷重速

度法とする。

シャープ用しん  (呼び直径 2) 0.5

N/s

a)

J 法

シャープ用しん  (呼び直径 0.35∼2)

10 mm/min

JIS S 6005:2000

の 8.3.1 b)  で規定していた定速度

法とする。

シャープ用色しん

10 mm/min

JIS S 6005:2000

の 8.3.2 で規定していた定速度法と

する。

a)

  荷重速度は,あらかじめしんの代わりに剛体の試験片を用いて確認しておく必要がある。この場合,荷重速度

の許容差は,±10  %とする。

8.4

筆記濃度

筆記濃度(以下,濃度という。

)の試験は,次のとおり行う。ただし,呼び直径 0.35 のしんは,次の

a

)

c

)は適用しない。

a

)  試料は,一最小容器の中から任意に 5 本抜き取ったものとする。ただし,一最小容器が 5 本以下のと

きは全数抜き取ったものを試料とする。

b

)

図 2

に示すようなレコード式画線機を用い,あらかじめ温度 23±2  ℃,湿度 (65±5)  %の恒温恒湿槽

に 12 時間以上入れて調湿した画線用紙に試料で画線したものを,

図 3

に示す画線の幅の中央部 4 か所

について測定する。

なお,測定条件は,次による。

1

)  画線用紙  坪量 128±5 g/m

2

のケント紙を用いる。また,坪量の試験方法は,

JIS P 8124

による。

2

)  画線する場所の温度  23±2  ℃

3

)  画線する場所の湿度  (65±5)  %

4

)  画線するときのおもり  300 g

5

)  画線速度  50 mm/s

6

)  画線ピッチ  0.5 mm

7

)  画線距離  6 m

8

)  しんの保持角度  75°

9

)  しん先端形状  呼び直径 2 のしんは,しんを角度 17±1°の円すい(錐)形に削り,その先端の直

径を 0.6±0.1 mm とする。呼び直径 0.5,0.7 及び 1 のしんは,そのままの状態とする。

10

)  しんの動き  画線 1 回転につき 1 回自転

11

)  濃度測定機器

JIS Z 8722

に規定された分光測光器若しくは

ISO 5-3

8.1

ISO

視感濃度,D

T

 (S

H

 :

V

T

),D

R

 (S

A

 : V)]の

ISO

視感濃度が測定できる機器又はこれらと同等以上の精度があるもの。

12

)  濃度測定機器のスポットの径  直径 4 mm


8

S 6005

:2007

図 2

レコード式画線機の一例

図 3

濃度の測定箇所

c

)  濃度は,分光測光器を用いた場合には,次の式によって濃度を算出し,

ISO

視感濃度が測定できる機

器の場合は,D

R

(ただし,画線用紙の濃度を 0 とする。

)とする。測定した 4 点の値を平均し,更に

試料全部についての平均値を求め,これを濃度とする。

R

D

1

log

ここに,  D:  濃度 

R:  反射率(ただし,画線用紙の反射率は,1 とする。)

d

)  続いて,

a

)∼

c

)で試験したしんと同一銘柄のしん(呼び直径 0.35 のしんは,適宜同一銘柄のものを試

料とする。

)について筆記試験を行い,HB を基準として 9H から 6B(呼び直径 0.35,0.5,0.7 及び 1

のしんについては 6H から 4B)にいくに従って,濃さ及び硬さに逆転がないかを確認する。

なお,ここでいう筆記試験とは,任意の同一の紙面に手書きによってほぼ同一の筆圧で書き,筆跡


9

S 6005

:2007

の濃さ及び硬さを比較することをいう。

8.5

有害物質

8.5.1

一般

有害物質の測定に使用する塩酸溶液は,

JIS K 8180

に規定された塩酸を用いて調製する。また,酸性度

測定に用いる pH 計は,±0.2 pH 単位の精度をもつ計器を使用する。

8.5.2

測定

有害物質の測定は,次のとおり行う。

a

)  グリース,オイル,ワックス又は類似材料を含有しない場合

1

)  試料を加圧しない状態で長さが 6 mm 以下の小片に裁断し,その 0.1 g 以上をはかりとり,試験片と

する。

2

)  適切な大きさの容器

2)

を用い,試験片とその質量の 50 倍量の 0.07 mol/L 塩酸溶液 (37±2  ℃)  とを

混合し,1 分間振り混ぜる。

2)

  総容量が塩酸抽出液の 1.6 から 5.0 倍の容器。

3

)  混合液の酸性度を pH 計で調べ,pH が 1.5 以上あるときは 2 mol/L 塩酸溶液を pH が 1.0∼1.5 となる

まで振り混ぜながら滴下する。

4

)  混合液に光が当たらないようにして,混合液を 37±2  ℃で 1 時間連続で振り混ぜた後,37±2  ℃で

1 時間放置する。

5

)  混合液をろ過し,得られた溶液を原子吸光法又は誘導結合プラズマ発光分光分析法を用いて,

JIS K 

0121

又は

JIS K 0116

に従って分析する。

なお,ろ過する場合は,0.45

μ

m 孔サイズの膜フィルタを使用してろ過し,必要ならば 49 000 m/s

2

以下で遠心分離して固形物を効率よく分離する。

b

)  グリース,オイル,ワックス又は類似材料を含有する場合

1

)  試料を加圧しない状態で長さが 6 mm 以下の小片に裁断し,その 0.1 g 以上をはかりとり,試験片と

する。

2

)  試験片を硬質ろ紙で包み,グリース,オイル,ワックス又は類似材料の成分を適切な溶剤による溶

剤抽出で除去する。この場合,グリース,オイル,ワックス又は類似の材料の成分の除去が定量的

であることを確実にする分析方法をとる。

3

)  硬質ろ紙に残った試験片を用いて,

1

)で採取した質量の 25 倍量の蒸留水又はイオン交換水(37±

2  ℃)で浸せきし,よくかき混ぜて混合液を均一にして,適切な大きさの容器

2)

に定量的に移す。そ

の混合溶液に

1

)で採取した 25 倍量の 0.14 mol/L 塩酸溶液 (37±2  ℃)を加え,1 分間振り混ぜる。

4

)  混合液の酸性度を pH 計で調べ,pH が 1.5 以上あるときは 2 mol/L 塩酸溶液を pH が 1.0∼1.5 となる

まで振り混ぜながら滴下する。

5

)  混合液に光が当たらないようにして,混合液を 37±2  ℃で 1 時間連続で振り混ぜた後,37±2  ℃で

1 時間放置する。

6

)  混合液をろ過し,得られた溶液を原子吸光法又は誘導結合プラズマ発光分光分析法を用いて,

JIS K   

0121

又は

JIS K 0116

に従って分析する。

なお,ろ過する場合は,0.45

μ

m 孔サイズの膜フィルタを使用してろ過し,必要ならば 49 000 m/s

2

以下で遠心分離して固形物を効率よく分離する。

c

)  分析結果は,

表 9

の補正値を用い,次の式によって補正する。


10

S 6005

:2007

ρ

B

ρ

B1

100

2

B

1

B

ρ

ρ

×

ここに,

ρ

B

分析結果の補正後の値 (mg/kg)

ρ

B1

分析結果 (mg/kg)

ρ

B2

分析元素の補正値(

表 9

による。

表 9

補正値

元素

アンチモン

ひ素

バリウム

カドミウム

クロム

水銀

セレン

補正値% 60  60 30

30  30

30

50

60

8.6

色度

色度の試験は,次による。

a

)  この色度試験に用いる標準見本は,図画用紙(坪量 78.3∼205 g/m

2

,白色度 75  %以上)に試料を手塗

りして作成する。手塗りの方法は,左右方向及び上下方向に紙面が均一に塗りつぶされるように反復

して行う。紙面の下敷きは,平らなガラス板などを用いる。この標準見本を,

JIS Z 8722

に規定され

た分光測光機又は同等以上の性能がある測光機器によって測定し,

JIS Z 8721

6.

の(

1

)(Y

C

x

C

y

C

の値から定める方法)によって色相(H),明度(V)及び彩度(C)を算出し,

表 5

に適合するものでなけれ

ばならない。

b

)  この色度試験に用いる検色紙は,

a

)と同様な方法で作成する。

c

)  検色紙と標準見本とを

JIS Z 8723

によって目視で比較する。

d

)  図画用紙の坪量及び白色度の試験方法は,

JIS P 8124

及び

JIS P 8148

による。

8.7

耐光性

耐光性の試験は,次による。

a

)

8.6 b

)と同じ方法で作成した検色紙を

JIS L 0841

JIS L 0842

又は

JIS L 0843

に従い露光する。その露

光方法は

JIS L 0841

に規定された第 3 露光法によってブルースケール 2 級が標準退色するまで露光す

る。ただし,

JIS L 0842

JIS L 0843

における露光の条件は,ブラックパネル温度 37±5  ℃,相対湿

度 50  %以下とする。

b

)  露光した検色紙の変退色判定は,

JIS L 0804

に規定されたグレースケールを用い,

JIS L 0801

:2004 の

10.

(染色堅ろう度の判定)による。

8.8

寸法

8.8.1

直径

JIS B 7502

に規定するマイクロメータ又はこれと同等以上の精度をもつ測定用器具を用いて測定する。

なお,測定は任意の 3 か所について行い,その平均値を測定値とする。

8.8.2

長さ

JIS B 7507

に規定するノギス若しくは

JIS B 7516

に規定された金属製直尺,又はこれらと同等以上の精

度をもつ測定用器具を用いて測定する。

9

検査方法

9.1

形式検査

シャープ用しん及びシャープ用色しんは,新しい種類の材料を使用したとき及び材料の種類の変更

3)


11

S 6005

:2007

材料の購入先の変更など生産技術条件が変更されたとき,次の検査を行わなければならない。ただし,少

なくとも 5 年に 1 回は検査を行うものとする。

3)

  顔料の原料の変更を含む。

a

)

試料の採取方法

  最初の製造ロットからランダムに 1 本以上の試料をとる。

b

)

検査項目

  有害物質

c

)

試験方法

8.5

による。

d

)

合否の判定基準

  試料のすべてが

表 4

の有害物質の規定に適合したとき合格とする。

9.2

製品検査

シャープ用しん及びシャープ用色しんは,箇条

6

(有害物質を除く。

)及び箇条

7

について検査を行う。

この場合,検査は,合理的な抜取検査方式によって行う。

10

表示

10.1

シャープ用しん

シャープ用しんの表示は,次の要素からなる。表示は,一包装又は一容器ごと及び可能であればしんに

も明りょうに行う。ただし,

a

)及び

c

)は,省略してもよい。

なお,使用者の手元に渡るものについては,一最小容器ごとに表示する。

a

)  黒しん

b

)  この規格番号

c

)  しんのタイプ(すなわち,P 又は C)

d

)  表示直径

e

)  長さ (mm)

f

)  硬度記号

g

)  入本数

h

)  製造業者名又はその略号

表示例 1

表示直径 0.5,長さ 60 mm,12 本入りで,

JIS S 6005

に適合する○△□社のシャープ用しん HB は,

次のように表す。

黒しん

JIS S 6005

-P-0.5-HB 60 mm×12 本  ○△□社

表示例 2

表示直径 0.5,長さ 60 mm,12 本入りで,

JIS S 6005

に適合する○△□社のシャープ用しん HB は,

次のように表す。

JIS S 6005

  HB 0.5 60 mm×12 本  ○△□社

10.2

シャープ用色しん

シャープ用色しんの表示は,次による。表示は,一包装又は一容器ごとに明りょうに行う。

なお,使用者の手元に渡るものについては,一最小容器ごとに表示する。

a

)  この規格番号

b

)  表示直径

c

)  長さ (mm)

d

)  色名  箇条

5

に規定された色名を,仮名,片仮名,漢字又は英文名のいずれで表示してもよい。

e

)  入本数


12

S 6005

:2007

f

)  製造業者名又はその略号

表示例

表示直径 0.7,長さ 60 mm,12 本入りで,

JIS S 6005

に適合する○△□社のシャープ用色しん赤

は,次のように表す。

JIS S 6005

  赤 0.7 60 mm×12 本  ○△□社

11

試験報告

試験報告書を作成する場合は,次の情報を含むものとする。

a

)  この規格に基づいて試験を行ったことの記載

b

)  試験年月日及び試験場所

c

)  試料の識別  (箇条

10

参照)

d

)  試験条件

−  曲げ強さ試験時の支点間の距離  (

8.3

表 7

参照)

−  曲げ強さ試験時の荷重の加え方  (

8.3

表 8

参照)

−  耐光性試験に用いた露光設備  (

8.7

参照)

e

)  試験結果

f

)  規定の試験方法からの逸脱  (箇条

8

参照)

g

)  試験者の氏名及び署名


13

S 6005

:2007

附属書 JA

参考)

JIS

と対応する国際規格との対比表

JIS S 6005:2007

  シャープペンシル用しん

ISO 9177-2:1989

  Mechanical pencils−Part 2: Black leads−Classification and dimensions

ISO 9177-3:1994

  Mechanical pencils−Part 3: Black leads−Bending strengths of HB leads

(Ⅰ) JIS の規定

(Ⅱ)  国際規
格番号

(Ⅲ) 国際規格の規定

(Ⅳ) JIS と国際規格との技術的差異の
箇条ごとの評価及びその内容

(Ⅴ) JIS と国際規格との技術
的差異の理由及び今後の対策

箇 条 番 号 及 び

名称

内容

箇条

番号

内容

箇条ご

との評

技術的差異の内容

1  適用範囲

JIS S 6013

に規定するシャ

ープペンシルに用いる黒し
ん(シャープ用しん)及び

色しん(シャープ用色しん)
について規定。

ISO 9177-2 
 
 
 
 
ISO 9177-3 


 
 
 
 
1

ISO 9177-1

に規定する

シャープペンシルに用
いる黒しんの分類及び

寸法について規定。 
 
ISO 9177-1

に規定する

製図用シャープペンシ
ルに用いる HB 硬度記
号の曲げ強さ及び試験

方法について規定。

追加

JIS

には,ISO 規格にないシ

ャープ用色しんを追加して
規定している。

シャープ用色しんの ISO 規格
なし。 
シャープ用色しんの国内流通

の現状から,規定の必要があ
るため,JIS に追加した。

2  引用規格

3  用語及び定

シャープ用しん

シャープ用しん,ポリマ

ーしん,粘土しん及び硬
度記号についての定義。

シャープ用色しん

シャープ用色しんについ
ての定義。

ISO 9177-2 

3

シャープ用しん

黒しん,ポリマーし

ん,粘土しん及び硬
度記号についての定
義。

追加

JIS

には,ISO 規格にないシ

ャープ用色しんの定義を追

加して規定している。

同上

13

S 600

5


20
0

7


14

S 6005

:2007

(Ⅰ) JIS の規定

(Ⅱ)  国際規
格番号

(Ⅲ) 国際規格の規定

(Ⅳ) JIS と国際規格との技術的差異の箇
条ごとの評価及びその内容

(Ⅴ) JIS と国際規格との技術
的差異の理由及び今後の対

箇 条 番 号 及 び
名称

内容

箇条
番号

内容

箇 条 ご
と の 評

技術的差異の内容

4  種類

シャープ用しん

しんのタイプ,表示直径,

呼び直径及び硬度記号別
に分類。

シャープ用色しん

表示直径,呼び直径別に
分類。

ISO 9177-2 

4

シャープ用しん

しんのタイプ,呼び

直 径 及 び 硬 度 記 号
別に分類。

追加

JIS

には,ISO 規格にないシ

ャープ用色しんの種類を追加

して規定している。

同上

5  シャープ用
色しんの色名

12 色及びその他の色名につ
いて規定。

追加

ISO

規格には規定されていな

い。

同上

6  品質

シャープ用しん

曲げ強さ,硬度及び有害
物質について規定。

シャープ用色しん

曲げ強さ,有害物質,色
度及び耐光性について規
定。

ISO 9177-3 

4

シャープ用しん

HB の曲げ強さにつ
いて規定。

追加

JIS

には,ISO 規格にない硬

度の曲げ強さ及びシャープ用
色しんの曲げ強さを規定して
いる。

さらに,JIS には,ISO 規格
にはない品質項目を追加して
規定している。

シャープ用しんについて,規

定項目を追加しているが,

ISO

規格見直しの際,提案す

るのも一案と考える。

7  寸法

シャープ用しん

硬度記号及び呼び直径別
に直径と長さについて規

定。 
シャープ用色しん 
呼び直径別に直径と長さ

について規定。

ISO 9177-2 

5

シャープ用しん

硬 度 記 号 及 び 呼 び
直 径 別 に 直 径 と 長

さについて規定。

追加

JIS

には,ISO 規格にないシ

ャープ用色しんの寸法を追加
して規定している。

シャープ用色しんについて

ISO

規格なし。提案予定な

し。

14

S 600

5


2

007


15

S 6005

:2007

(Ⅰ) JIS の規定

(Ⅱ)  国際規
格番号

(Ⅲ) 国際規格の規定

(Ⅳ) JIS と国際規格との技術的差異の箇
条ごとの評価及びその内容

(Ⅴ) JIS と国際規格との技術
的差異の理由及び今後の対

箇 条 番 号 及 び
名称

内容

箇条
番号

内容

箇 条 ご
と の 評

技術的差異の内容

8  試験方法

シャープ用しん

試験条件,数値の丸め方,

曲げ強さ,有害物質及び
寸法について規定。

シャープ用色しん

試験条件,数値の丸め方,
曲げ強さ,有害物質,色
度及び耐光性について規

定。

ISO 9177-3 

5

シャープ用しん

HB の曲げ強さにつ
いて規定。

追加

JIS

には,ISO 規格にないシ

ャープ用しんの荷重の加え方

とシャープ用色しんの曲げ強
さを追加して規定している。
さらに JIS には,ISO 規格に

ない試験方法の項目を追加し
て規定している。

シャープ用しんの荷重の加
え方について追加規定して

いる。ISO 規格見直しの際,
提案するのも一案と考える。

9  検査方法

形式検査及び製品検査につ

いて規定。

追加

ISO

規格には規定されていな

い。

ISO

提案予定なし。

10  表示

シャープ用しん

黒しん,規格番号,しん
のタイプ,表示直径,長
さ,硬度記号,入本数及

び 製 造 業 者 に つ い て 規
定。

シャープ用色しん

規格番号,表示直径,長
さ,色名,入本数及び製
造業者について規定。

ISO 9177-2 

6

シャープ用しん

黒しん,規格番号,
しんのタイプ,呼び
直 径 及 び 長 さ に つ

いて規定。

追加

JIS

には,ISO 規格にない硬

度,入本数及び製造業者名を
追加して規定している。 
さらに,シャープ用色しんの

表示方法を追加して規定して
いる。

ISO

提案予定なし。

15

S 600

5


2

007


16

S 6005

:2007

(Ⅰ) JIS の規定

(Ⅱ)  国際規
格番号

(Ⅲ) 国際規格の規定

(Ⅳ) JIS と国際規格との技術的差異の箇
条ごとの評価及びその内容

(Ⅴ) JIS と国際規格との技術
的差異の理由及び今後の対

箇 条 番 号 及 び
名称

内容

箇条
番号

内容

箇 条 ご
と の 評

技術的差異の内容

11  試験報告

この規格に基づいて試験を
行ったことの記載,試験年

月日及び試験場所,試料の
識別,試験条件,試験結果,
規定の試験方法からの逸脱

及び試験者の氏名及び署名
について規定。

ISO 9177-3 

6

シャープ用しん

ISO 9177

に基づい

て 試 験 を 行 っ た こ
との記載,しんのタ
イプ,しんの直径,
F(折損強度)及び l
(支点間距離),曲
げ強さ,試験の実施

場所,日付,試験者
の 署 名 に つ い て 規
定。

追加

JIS

には,ISO 規格にない,

試料の識別,曲げ強さ試験時

の荷重の加え方,耐光性試験
に用いた露光設備,規定の試
験方法からの逸脱について規

定している。

ISO

提案予定なし。

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 9177-2: 1989,ISO 9177-3: 1994,MOD

 
注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。

    −  追加  国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。

    −  MOD  国際規格を修正している。

16

S 600

5


2

007