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S 5505:2014  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 適用範囲························································································································· 1 

2 引用規格························································································································· 1 

3 用語及び定義 ··················································································································· 1 

4 種類及び寸法 ··················································································································· 2 

5 品質······························································································································· 3 

5.1 強度 ···························································································································· 3 

5.2 外観 ···························································································································· 4 

6 材料······························································································································· 4 

6.1 表紙用材料 ··················································································································· 4 

6.2 とじ具用材料 ················································································································ 4 

7 試験方法························································································································· 5 

7.1 ファイルのとじこみ性能 ································································································· 5 

7.2 とじ具の足の折曲げ強さ ································································································· 5 

8 検査······························································································································· 5 

9 表示······························································································································· 6 

附属書A(規定)紙及び板紙−ワックスによる表面強さ試験方法··················································· 7 

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(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

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まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,日本ファイルバイ

ンダー協会(FBA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を

改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格で

ある。 

これによって,JIS S 5505:1994は改正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

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日本工業規格          JIS 

S 5505:2014 

フラットファイル 

Flat files 

序文 

この規格は,1966年に制定され,その後3回の改正を経て今日に至っている。前回の改正は1994年に

行われたが,その後の製品の多様化及び品質の向上に対応するために改正した。 

なお,対応国際規格は現時点で制定されていない。 

適用範囲 

この規格は,書類などをとじるためのとじ具をもつフラットファイル(以下,ファイルという。)につい

て規定する。 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS G 3303 ぶりき及びぶりき原板 

JIS P 0001 紙・板紙及びパルプ用語 

JIS P 8111 紙,板紙及びパルプ−調湿及び試験のための標準状態 

JIS P 8113 紙及び板紙−引張特性の試験方法−第2部:定速伸張法 

JIS P 8115 紙及び板紙−耐折強さ試験方法−MIT試験機法 

JIS P 8116 紙−引裂強さ試験方法−エルメンドルフ形引裂試験機法 

JIS P 8124 紙及び板紙−坪量の測定方法 

JIS Z 8401 数値の丸め方 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS P 0001によるほか,次による。 

3.1 

フラットファイル 

穴をあけた書類をとじるファイルの一種で,図1のように“とじしろ”を設け,そこにとじ足及び薄形

の押さえをもつとじ具を設置した構造をもつファイル。 

3.2 

とじ具 

書類をファイルにとじこむ機能をもった構造体の総称。ファイルにおける代表的なとじ具を図2に示す。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

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3.3 

足 

とじ具の一部で,書類の穴に通す部分。とじ足ともいう。 

3.4 

押さえ 

とじ具の一部で,書類を上から押さえるための部品。 

3.5 

こま 

押さえの一部で,書類を保持状態に固定する,又は抜き差しが可能な状態に解除するための部品。 

図1−フラットファイル 

図2−とじ具 

種類及び寸法 

ファイルの種類及び寸法は,表1のとおりとする。また,とじ具の寸法は,表2のとおりとする。 

 
 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

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表1−ファイルの種類及び寸法 

 
 
 
a :表紙の高さ 
b :表紙の幅 
c :表紙のとじしろの幅 
d :表紙の背幅 
e :背表紙の端からとじ具中心線ま

での長さ 

単位 mm 

種類 

呼び方 

寸法 

許容差 

e c) 

S形フラットファイルa) 

A3判 

A3-S 

430 

313 

25 

15 

以上 

17 

±2 

B4判 

B4-S 

374 

272 

A4判 

A4-S 

307 

230 

B5判 

B5-S 

267 

197 

A5判 

A5-S 

220 

163 

B6判 

B6-S 

192 

143 

E形フラットファイルb) 

A3判 

A3-E 

307 

436 

B4判 

B4-E 

267 

379 

A4判 

A4-E 

226 

312 

B5判 

B5-E 

192 

272 

A5判 

A5-E 

158 

225 

B6判 

B6-E 

138 

197 

B4長辺1/3 

B4 1/3-E 

272 

注a) S形フラットファイルとは,紙の長辺をとじるものをいう。 

b) E形フラットファイルとは,紙の短辺をとじるものをいう。 

c) eの許容差は,±1 mmとする。 

表2−とじ具の寸法 

 
 

単位 mm 

80±0.5 

3〜5.5 

35以上 

 
f :とじ具のとじ穴間隔 
g :とじ具の足の幅 
h:とじ具の足の立ち上がり長さ 

品質 

5.1 

強度 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

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強度は,次による。 

a) ファイルのとじこみ性能は,7.1によって試験したとき,ファイルに破損などの異常があってはならな

い。 

b) とじ具の足の折曲げ強さは,7.2によって試験したとき,折損してはならない。 

5.2 

外観 

外観は,次による。 

a) ファイルの表紙は,使用上支障のある裂け,孔,折れなどの欠点がなく,四隅の角度はいずれも90°

±1°でなければならない。 

b) とじ具は,仕上げが良好で,使用上支障のあるきず及びばりがあってはならない。 

材料 

6.1 

表紙用材料 

表紙用材料は,使用上支障のある裂け,孔,汚れ,折れ目などの欠点がなく,ファイルの取扱いに耐え

得るもので,原紙を用いる場合は,表4によって試験したとき,表3に適合しなければならない。 

表3−ファイルの表紙に使用する原紙の品質 

項目 

坪量 

g/m2 

耐折強さ 

回 

引裂強さ 

引張強さ 

表面強さ 

縦 

横 

縦 

横 

表 

裏 

表 

裏 

規格値 

250 

以上 

110 

以上 

22 

以上 

2.4 

以上 

3.0 

以上 

245 

以上 

78 

以上 

7Aa) 

以上 

6Aa) 

以上 

注a) 表面強さの規格値にある(7A),(6A)とは,試験に用いるワックスの番号であり,番号が大きいほど接着性

が増加する。 

表4−ファイルの表紙に使用する原紙の試験方法 

試験項目 

試験方法 

坪量 

JIS P 8124 

耐折強さ 

JIS P 8115 

引裂強さ 

JIS P 8116 

引張強さ 

JIS P 8113 

表面強さ 

附属書Aによる。 

6.2 

とじ具用材料 

とじ具の材料は,ファイルの使用に耐え得るもので,形成された状態で,7.1及び7.2の試験方法による

性能を満たさなければならない。とじ具に使用される代表的な材料を,表5に示す。 

表5−とじ具に使用する代表的な材料 

材料 

ぶりき(JIS G 3303) 

ポリプロピレン(PP) 

ポリエチレン(PE) 

ポリスチレン(PS) 

アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS) 

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試験方法 

7.1 

ファイルのとじこみ性能 

ファイルのとじこみ性能の試験は,試験するファイルの種類と同じサイズの上質紙を設計上の収容厚さ 

にとじ,図3のようにファイルを持ち上げた状態で1分間保つ。ファイル全体及びとじ具が,上質紙の自

重に耐えられるかを試験する。 

なお,設計上の収容厚さは,表1のd(表紙の背幅)と同じとし,1 mmを10枚として計算する。d寸

法が15 mmの場合の上質紙は,150枚である。 

図3−ファイルのとじこみ性能 

7.2 

とじ具の足の折曲げ強さ 

とじ具の足の折曲げ強さの試験は,押さえを付け,同一箇所で両側のこまを200回往復作動させ,足が

折損するかどうかを調べる。 

検査 

ファイルの検査は,形式検査1) と受渡検査2) とに区分し,箇条4〜箇条6に適合したものを合格とする。

検査の項目は,それぞれ次による。ただし,原紙の品質については,製紙業者が実施する試験報告書など

によって確認することができる。 

なお,形式検査及び受渡検査の抜取検査方式は,受渡当事者間の協定による。 

注1) 製品の品質が,設計で示した全ての特性を満足するかどうかを判定するための検査 

2) 既に形式検査に合格したものと同じ設計・製造による製品の受渡しをする場合,必要と認める

特性が満足するものであるかどうかを判定するための検査 

a) 形式検査項目 形式検査項目は,次による。 

なお,主要部材の仕様を変更した場合は,品質に変化がないと考えられる項目について省略するこ

とができる。 

1) 寸法 

2) 品質 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

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3) 材料 

4) 表示 

b) 受渡検査項目 受渡検査項目は,次による。 

1) 外観 

2) 寸法 

3) 表示 

表示 

この規格の全ての要求事項に適合したファイルには,1冊ごとに表紙の見やすい箇所に次の事項を表示

しなければならない。 

a) 規格名称又は規格番号 

b) 種類の呼び方(例 A4-S) 

c) 製造業者名又はその略号 

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附属書A 

(規定) 

紙及び板紙−ワックスによる表面強さ試験方法 

A.1 試験方法 

この試験方法は,紙及び板紙の表面に,膨れ,破れ又は紙むけなどが起こるまでの抵抗を試験する方法

である。 

A.2 装置 装置は,次による。 

A.2.1 加熱装置 ブンゼンバーナ又はアルコールランプ 

A.2.2 押さえ板 端の近い所に直径32 mmの孔のある,寸法90 mm×38 mm×6 mmの押さえ板 

A.2.3 ワックス デニソンワックス又はパインワックス。ワックス番号を打った棒状のもので,2A〜32A

まで順次接着性が増すように作られたもので,一般には2A〜20Aまでを準備する。 

A.3 試験片 

試験片は,JIS P 8111の規定によって,前処理した試験用紙から,折り目,しわなどの異常のある部分

を除き,適切な大きさに切り取り,5枚以上用意する。 

A.4 試験操作 

試験の操作は,次による。 

a) 試験は,JIS P 8111の規定によって,標準状態の空気中で行う。試験片は,平らな木製台又はテーブ

ルの上に紙を8枚〜10枚重ねた上に載せる。このとき,ガラス板,金属板などに直接試験片を載せて

人為的に冷やしてはならない。 

b) 試験片1枚に対し,試験片の表面強さを推定し,そのワックス番号及び前後のワックス番号のワック

スを取り出す。 

c) 各々のワックスについて,先端がきれいで平らであるのを確かめる。次に,その先端をアルコールラ

ンプ又は弱いガスの炎でゆっくり回しながら,溶融したワックスの数滴が落ちるまで温める。 

注記 このときワックスは,炎に直接触れてはならない。 

d) 試験片の上に溶融したワックスの先端を素早く置き,通常の圧力で押し付け,指を素早く放す。ワッ

クスは,15分間放置して冷やす。 

e) 次に,ワックスの上から押さえ板の孔を通してワックス周辺の試験片を押さえ板で押さえる。このと

き,押さえ板の孔の周辺部にワックスが触れないように十分に注意する。一方の手で押さえ板をしっ

かり押さえもう一方の手で試験片の面に直角に,ワックスを素早く引き剝がす。引き剝がしたワック

スの先端と試験片との表面の両方を調べ,試験片の表面の膨れ,破れ,紙むけの状態を確認する。 

f) 

試験片の表面に膨れ,破れ,紙むけなどが起こっていたら,1番手低いワックス番号で同様の試験を

行い,試験片の表面に異常がなければ,1番手高いワックス番号で同様の試験を行う。このような操

作を,紙の表面をいためるワックス番号と,紙の表面をいためないワックス番号の境界が判明するま

で繰り返し,紙の表面をいためていない最も高い番号を記録する。 

g) 5枚以上の試験片に対して,それぞれ同一の操作を行う。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

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A.5 

試験結果の表し方 

記録したワックス番号の数値の平均値を,JIS Z 8401の規則B(四捨五入法)によって整数値まで求め

る。