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S 5005:2015  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 適用範囲························································································································· 1 

2 引用規格························································································································· 1 

3 用語及び定義 ··················································································································· 1 

4 種類及び名称 ··················································································································· 2 

4.1 種類 ···························································································································· 2 

4.2 構造及び各部の名称 ······································································································· 2 

5 品質······························································································································· 3 

5.1 外観 ···························································································································· 3 

5.2 性能 ···························································································································· 3 

6 寸法······························································································································· 3 

7 裏布······························································································································· 4 

8 試験方法························································································································· 4 

8.1 試験場所の標準状態 ······································································································· 4 

8.2 製品の防水性 ················································································································ 4 

8.3 引張試験 ······················································································································ 4 

8.4 老化試験 ······················································································································ 5 

8.5 耐寒試験 ······················································································································ 5 

8.6 加熱試験 ······················································································································ 5 

8.7 塗膜試験 ······················································································································ 5 

8.8 厚さの測定 ··················································································································· 5 

8.9 裏布の破裂試験 ············································································································· 6 

8.10 裏布の熱湯に対する染色堅ろう度試験 ·············································································· 6 

9 検査······························································································································· 6 

10 表示 ····························································································································· 7 

S 5005:2015  

(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

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まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,日本ゴム履物協会

(JRFMA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべ

きとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。こ

れによって,JIS S 5005:2011は改正され,この規格に置き換えられた。 

なお,平成28年4月19日までの間は,工業標準化法第19条第1項等の関係条項の規定に基づくJISマ

ーク表示認証において,JIS S 5005:2011によることができる。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

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日本工業規格          JIS 

S 5005:2015 

長靴 

High boots 

序文 

この規格は,1950年に制定され,その後9回の改正を経て今日に至っている。前回の改正は2011年に

行われたが,引用規格の分割廃止に対応するために改正した。 

なお,対応国際規格は現時点で制定されていない。 

適用範囲 

この規格は,ゴム又は軟質塩化ビニルで胴部,甲部及び本底を貼り付け,圧着又は射出成形して製造し

た防水及び防じんを主目的とした長靴について規定する。ただし,安全靴,胴付長靴などには適用しない。 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS B 7507 ノギス 

JIS K 0557 用水・排水の試験に用いる水 

JIS K 6251 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−引張特性の求め方 

JIS K 6257 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−熱老化特性の求め方 

JIS K 7161-2 プラスチック−引張特性の求め方−第2部:型成形,押出成形及び注型プラスチック

の試験条件 

JIS K 8124 塩化カルシウム(乾燥用)(試薬) 

JIS L 0845 熱湯に対する染色堅ろう度試験方法 

JIS P 8112 紙−破裂強さ試験方法 

JIS P 8131 板紙−破裂強さ試験方法 

JIS S 5037 靴のサイズ 

JIS Z 8401 数値の丸め方 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。 

3.1 

長靴 

防水及び防じんを主目的とした,胴部の高さが足首からまた(股)の間にある靴。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

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3.2 

ゴム製労働用長靴 

土木工事などのような,主として労働用として用いる長靴。 

3.3 

ゴム製軽労働用長靴 

水田長靴,田植え長靴などのように,主として耕作作業に用いる長靴。 

3.4 

軟質塩化ビニル製一般用長靴 

胴部,甲部,本底も軟質塩化ビニル樹脂からなり,射出成形して製造した長靴。 

3.5 

パーティングライン 

射出成形法で靴上に形成される,金型の合わせ目跡。 

種類及び名称 

4.1 

種類 

長靴の種類は,材料及び用途によって,次のように区分する。 

a) ゴム製一般用長靴 

b) ゴム製労働用長靴 

c) ゴム製軽労働用長靴 

d) 軟質塩化ビニル製一般用長靴 

4.2 

構造及び各部の名称 

長靴の構造例及び各部の名称は,図1による。 

番号 

名称 

番号 

名称 

番号 

名称 

番号 

名称 

① 

本底 

④ 

かかと部 

⑦ 

裏布 

⑩ 

中芯 

② 

踏み付け部 

⑤ 

甲部 

⑧ 

飾りテープ 

⑪ 

塗膜 

③ 

踏まず部 

⑥ 

胴部 

⑨ 

中底 

⑫ 

中空部(ぬすみ) 

図1−各部の名称 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

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品質 

5.1 

外観 

長靴は,形状が均一で,外観は,次による。 

a) 本底,かかと部,胴部,甲部,その他の接合部の密着が良好で,かつ,剝がれ,浮きなどの欠点があ

ってはならない。 

b) 附属品(ひも,はとめ,びじょう,滑り止め具など)の取付け方が堅固でなければならない。 

c) エナメルを塗布したものにあっては,エナメルがはげにくく,塗布面がおおむね平滑でつやがあり,

十分乾燥していなければならない。 

d) 使用上有害なきず,亀裂,気泡,異物の混入,その他これらに類する欠点があってはならない。 

e) 目立って外観を損なうような斑点,汚れ,模様の不鮮明,その他の欠点があってはならない。 

f) 

本底には,使用目的に適合した滑り止めのための意匠がなければならない。 

g) 裏付き製品の裏布に用いる布は,染色されたものにあっては,染めむらのないものでなければならな

い。 

5.2 

性能 

長靴の性能は,8.2〜8.7によって試験したとき,表1に適合しなければならない。 

表1−性能 

項目 

種類 

試験 
箇条 

ゴム製一般用長靴 ゴム製労働用長靴, 

ゴム製軽労働用長靴 

軟質塩化ビニル製 

一般用長靴a) 

製品の防水性 

水漏れがあってはならない。 

8.2 

本底 

引張試験 

引張強さ MPa 

7.90以上 

8.90以上 

6.40以上 

8.3 

伸び % 

300以上 

350以上 

300以上 

耐老化性 

引張強さの保持率 % 

80以上 

80以上 

− 

8.4 

耐寒性 

異状があってはならない。 

8.5 

加熱減量 % 

− 

− 

5.0以下 

8.6 

胴部 

引張試験 

引張強さ MPa 

11.8以上 

12.8以上 

6.40以上 

8.3 

伸び % 

400以上 

420以上 

300以上 

耐老化性 

引張強さの保持率 % 

80以上 

80以上 

− 

8.4 

耐寒性 

異状があってはならない。 

8.5 

加熱減量 % 

− 

− 

5.0以下 

8.6 

塗膜試験 

異状があってはならない。 

8.7 

注a) 射出成形で一体成形の場合は,胴部及び本底が同一材料であるため,胴部だけの試験でよい。 

寸法 

長靴の寸法は,次による。 

a) サイズ 長靴のサイズは,JIS S 5037による。 

b) 厚さ 本底及び胴部の厚さは,8.8によって試験したとき,表2に適合しなければならない。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表2−寸法 

種類 

足長a) 

(cm) 

本底 

(mm) 

胴部 

(mm) 

踏まず部 

踏み付け部 

かかと部 

ゴム製一般用長靴 

22以上 

1.8以上 

4.5以上 

6.0以上 

1.0以上 

22未満 

1.6以上 

3.0以上 

4.0以上 

0.8以上 

ゴム製労働用長靴 

22以上 

2.0以上 

7.0以上 

8.0以上 

1.0以上 

ゴム製軽労働用長靴 

22以上 

1.2以上 

1.2以上 

1.2以上 

0.8以上 

軟質塩化ビニル製 
一般用長靴 

22以上 

3.0以上 

4.5以上 

6.0以上 

1.6以上 

22未満 

2.0以上 

3.0以上 

3.0以上 

1.0以上 

注a) 足長は,JIS S 5037による。 

裏布 

長靴の裏布は,8.9及び8.10によって試験したとき,表3に適合しなければならない。 

表3−裏布の性能 

項目 

性能 

試験箇条 

破裂試験(破裂強さ) kPa 

400 以上 

8.9 

熱湯に対する染色堅ろう度 

3級 以上 

8.10 

試験方法 

8.1 

試験場所の標準状態 

試験室の温度は,通常,25 ℃±5 ℃とする。また,保管室の温度は,試験室の標準状態とする。 

8.2 

製品の防水性 

長靴の開口部から空気を注入し,9.81 kPa±1.96 kPaの内圧をかけ,水に開口部50 mm下まで浸せきし,

空気の漏れの有無を調べる。空気漏れがない場合,水漏れがないと判断する。 

8.3 

引張試験 

ゴム製一般用長靴,ゴム製労働用長靴及びゴム製軽労働用長靴の引張試験は,JIS K 6251に規定する方

法によって行い,試験片は,ダンベル状2号形とする。 

軟質塩化ビニル製一般用長靴の引張試験については,JIS K 7161-2に規定する方法によって行う。試験

片の寸法及び形状は,図2とし,試験速度は200 mm/min±10 %とする。 

ただし,いずれの種類の長靴も試験片は,試料の本底,胴部の縦の方向に採り,研磨仕上げ後の平行部

分の厚さは均一とし,その厚さは1 mm〜3 mmとする。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

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単位 mm 

 A:全長      115 

B:両端の幅    25±1 
C:平行部分の長さ 33±2 
D:平行部分の幅  6±0.4 

E:小半径     14±1 
F:大半径     25±2 
G:標線間距離   25±1 
H:つかみ具間距離 80±5 

図2−軟質塩化ビニル製一般用長靴の試験片形状 

8.4 

老化試験 

8.3と同様に調製した試験片を採取し,JIS K 6257に規定するAA-2法によって70 ℃±1 ℃で連続96

時間促進老化させた後,引張強さを測定し,JIS K 6257の箇条11(試験結果の表示)によって処理前に対

する保持率を算出する。 

8.5 

耐寒試験 

8.3と同様に調製した試験片1個と直径10 mm±2 mmの丸棒とを−20 ℃±2 ℃に設定できる低温恒温

器又は起寒剤1)によって規定の温度に保たれた容器中に30分間放置直後,試験片の平行部分を丸棒の円周

に沿い170°〜180°折り曲げ,ひび割れ又はその他の異状の有無を調べる。 

注1) 変性アルコールにドライアイスを添加したもの。 

8.6 

加熱試験 

8.3と同様にして調製した試料から40 mmの短冊状の試験片を2個採取し,JIS K 8124に規定する塩化

カルシウムを入れたデシケータ中に24時間放置後,その質量を測定する。次に,この試験片を100 ℃±2 ℃

に保たれた空気恒温槽中に6時間放置後,その質量を小数点以下3桁まで測定する。加熱減量は,次の式

によって算出し,得られた値の平均値で表し,JIS Z 8401の規則Aによって小数点1桁に丸める。 

100

S

A

S

×

=

m

m

m

H

ここに, 

H: 加熱減量(%) 

mS: 加熱前の試験片の質量(g) 

mA: 加熱後の試験片の質量(g) 

8.7 

塗膜試験 

8.3と同様に調製した試験片を2個採取し,塗膜面を外にして180°に曲げ5秒間保持し,塗膜の亀裂の

有無を調べる。 

8.8 

厚さの測定 

本底及び胴部の厚さの測定は,次による。 

a) 胴部の厚さ 貼合せ部又はパーティングラインに接する部分を除いて,図3に示すように試料胴部を

横に2分する線Aの断面について,最も薄い部分の厚さをJIS B 7507に規定するノギスを用いて測定

する。ただし,裏付き製品については,裏布の厚さを含めないものとする。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

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図3−胴部の厚さ測定位置 

b) 本底の厚さ 試料の両端を結ぶ直線上において,本底の縁辺部を除いて,接地面と直角をなす断面に

ついて,各部の厚さをJIS B 7507に規定するノギスを用いて測定する。この場合,図4に示すように,

踏み付け部C及びかかと部の厚さは最も高い山の部分を,踏まず部の厚さBは,最も薄い部分の厚さ

とする。ただし,中空部(ぬすみ)のあるものは中空部を除く正味の厚さDとする。 

図4−本底部の厚さ測定位置 

8.9 

裏布の破裂試験 

試料は,原反から5枚採取し,JIS P 8112又はJIS P 8131に規定する試験機を用いて試験し,試験結果

は得られた値の平均値で表す。 

8.10 裏布の熱湯に対する染色堅ろう度試験 

試料は,原反から採取し,JIS L 0845に規定する方法によって試験を行う。この場合,試験結果の判定

は,24時間後に行う。ただし,使用する水については,JIS K 0557に規定するA1の水又は厚生労働省告

示第65号第一六改正日本薬局方の精製水を使用する。 

検査 

長靴の検査は,形式検査2)と受渡検査3)とに区分し,検査の項目はそれぞれ次のとおりとする。 

なお,形式検査及び受渡検査の抜取検査方式は,受渡当事者間の協定による。 

a) 形式検査項目 

1) 外観検査 

2) 性能 

3) 寸法検査 

4) 裏布 

b) 受渡検査項目 

1) 外観検査 

2) 寸法 

注2) 製品の品質が,設計で示す全ての特性を満足するかどうかを判定するための検査。 

3) 既に形式検査の合格したものと同じ設計・製造による製品の受渡しをする場合,必要と認める

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

特性が満足するものであるかを判定するための検査。 

10 表示 

長靴には,本体の見やすい場所に次の事項を表示しなければならない。ただし,a),e)及びf)の事項に

ついては,1足ごとの包装に表示してもよい。 

a) この規格の番号 

b) サイズ 

c) 製造業者名又はその略号 

d) 製造年又はその略号 

e) 種類 

f) 

保管方法,使用上の注意事項 

使用上の注意事項の例を,次に示す。 

例1 洗剤で洗浄する場合は,中性洗剤を使用し,直射日光を避け,風通しのよい日陰に干してくだ

さい。 

例2 保管する場合は,変形防止のため厚紙等を入れ,ポリ袋などに収納して暗所に置いてください。