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S 3201:2017

1)

目  次

ページ

1  適用範囲  

1

2  引用規格  

1

3  用語及び定義  

2

4  試験の種類  

4

5  試験 

5

5.1  一般条件  

5

6  試験方法  

5

6.1  ろ過流量試験  

5

6.2  最小動水圧試験  

7

6.3  回収率試験  

7

6.4  除去性能試験  

8

6.5  ろ過能力試験  

11

6.6  ろ過水容量試験  

14

6.7  最低作動水圧試験  

15

6.8  吐水流量試験  

15

6.9  逆浸透膜の性能試験  

15

7  記録 

15

附属書 A(規定)遊離残留塩素測定方法-DPD 比色法  

16

附属書 B(規定)遊離残留塩素測定方法-電流滴定法  

17

附属書 C(規定)遊離残留塩素測定方法-DPD 吸光光度法  

18

附属書 D(規定)CAT 分析方法-ガスクロマトグラフ-質量分析法  

20

附属書 E(規定)CAT 分析方法-ガスクロマトグラフ分析法  

23

附属書 F(規定)2-MIB 分析方法-GC-MS 分析法(パージ・トラップ 法)  

25

附属書 G(規定)2-MIB 分析方法-GC-MS 分析法(パージ・トラップ 法)  

28

附属書 H(規定)2-MIB 分析方法-GC-MS 分析法(固相抽出法)  

31

附属書 I(規定)濁度の測定方法  

33

附属書 J(規定)逆浸透膜浄水器の逆浸透膜エレメント及びモジュールの評価方法  

35

附属書 K(参考)細菌除去性能試験方法  

39


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2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第

14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般社団法人浄水

器協会(

JWPA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正

すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS S 3201:2010 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


   

日本工業規格

JIS

 S

3201

2017

家庭用浄水器試験方法

Testing methods for household water purifiers

適用範囲 

この規格は,主に家庭で使用する浄水器(以下,浄水器という。)のろ過流量,最小動水圧,回収率,除

去性能,ろ過能力などの試験方法について規定する。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS B 7411-1  一般用ガラス製温度計-第 1 部:一般計量器

JIS B 7505-1  アネロイド型圧力計-第 1 部:ブルドン管圧力計

JIS B 8302  ポンプ吐出し量測定方法

JIS G 4304  熱間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯

JIS G 4305  冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯

JIS K 0101  工業用水試験方法

JIS K 0116  発光分光分析通則

JIS K 0121  原子吸光分析通則

JIS K 0125  用水・排水中の揮発性有機化合物試験方法

JIS K 0127  イオンクロマトグラフィー通則

JIS K 3802  膜用語

JIS K 3805  逆浸透エレメント及びモジュールの性能試験方法

JIS K 8001  試薬試験方法通則

JIS K 8150  塩化ナトリウム(試薬)

JIS K 8563  硝酸鉛(II)

(試薬)

JIS K 8576  水酸化ナトリウム(試薬)

JIS K 8913  よう化カリウム(試薬)

JIS K 8987  硫酸ナトリウム(試薬)

JIS K 9007  りん酸二水素カリウム(試薬)

JIS S 3200-7  水道用器具-浸出性能試験方法

JIS Z 8703  試験場所の標準状態

JIS Z 8765  タービン流量計による流量測定方法

JIS Z 8802  pH 測定方法


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用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。

3.1 

浄水器 

活性炭,精密ろ過膜,逆浸透膜などのろ材を用いて水道水中の溶存物質などを減少させる機能をもつ水

処理器具。

3.2 

 

水道法(昭和

32 年法律第 177 号)に基づく水質基準に関する省令(平成 15 年厚生労働省令第 101 号)

に適合する水。

注記

  水質基準は逐次改正されるので,最新の改正省令を参照する。

3.3 

溶液 

原水の調製に用いる各除去対象物質の溶液。

3.4 

原水 

一定の条件に調製した浄水器に通水するための水。

3.5 

濁度 

水の濁りの程度を表す指標。精製水

1 000 mL 中に標準カオリン 1 mg を含むときの濁りに相当するもの

1 度とする。

3.6 

ろ過水 

原水を浄水器に通水することによって得られる処理水。

3.7 

試料 

原水,ろ過水など,この規定に係る試験において各種の分析に用いるために採取した水。

3.8 

ろ過流量 

浄水器から流出する単位時間当たりのろ過水の量。ろ過水の貯留タンクをもつ浄水器の場合,

“貯留タン

クへ流入する単位時間当たりのろ過水の量”をいう。

3.9 

ろ過水容量 

貯留されたろ過水のうち,

1 回に使用することのできる容量。複数の貯留タンクをもつ浄水器の場合,

貯留タンクごとの容量とする。

3.10 

吐水流量 

サーバー形浄水器において,貯留タンクから吐水するろ過水の単位時間当たりの量。

3.11 

動水圧 


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流水のもつ運動エネルギーを,水圧に置き換えて表したもの。

3.12 

最小動水圧 

一定のろ過流量を確保するために必要な最小限度の動水圧。ただし,供給された水を貯留して使用する

ものを除く。

3.13 

最低作動水圧 

ポンプをもつ浄水器の場合,ポンプが作動するために必要な最低限度の水圧。

3.14 

濃縮排水 

水の逆浸透膜処理に伴って排出される濃縮水。

3.15 

回収率 

逆浸透膜浄水器において,浄水器に供給する水の流量に対して得られるろ過水の流量の比。

3.16 

除去性能 

一定の条件で通水したときの除去対象物質に関する除去率で表すことのできる浄水器の性能。

3.17 

ろ過能力 

一定の条件で通水したときに,除去対象物質の除去率が一定の値に低下するまでに得られた総ろ過水量。

ただし,除去対象物質が濁りなどの目詰まり物質であり,それ自体がろ過流量を低下させるものにおいて

は,規定の除去性能を維持したまま,ろ過流量が表示のろ過流量の

1/2 に低下するまでの総ろ過水量。

3.18 

ろ材 

ろ過,吸着などによって,水中の溶存物質などの除去を目的として使用される活性炭,織布,不織布,

膜など。

3.19 

逆浸透膜エレメント 

逆浸透膜浄水器に使用される逆浸透膜,その支持体,流路材などを一体化したもの。

3.20 

逆浸透膜モジュール 

逆浸透膜エレメントを耐圧容器(ベッセル)に納めたもの。

3.21 

じゅん(馴)養運転 

未使用の逆浸透膜エレメントを使用する場合に,性能の安定化を図るために必要な一定の条件下(加圧

運転下)で通水処理を行うな(馴)らし運転。逆浸透膜の種類,材料,製造方法などによって所要時間が

異なるため,製造業者の指示に従って使用初期に実施する。

3.22 

連続式浄水器 

給水栓などに接続して使用する浄水器で,得られるろ過水がタンクなどに貯留されることなく浄水器か


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ら連続的に供給されるもの。

3.23 

回分式浄水器 

使用の都度給水するもの,又は供給された水を貯留して使用するもの。給水栓などに接続して得られる

ろ過水を貯留タンクに貯留するものを含む。

3.24 

ポット・ピッチャー形浄水器 

回分式浄水器のうち,自然ろ過によってろ過水を得るものでろ過水受け部にろ過水を貯留して使用する

もの。ろ過水受け部は,ポット・ピッチャーと一体のものと分離式のものとがある。

3.25 

サーバー形浄水器(給水直結式) 

回分式浄水器のうち,給水配管,給水栓などに接続するもので,ろ過水の貯留タンクだけをもち,ろ過

水を貯留して使用するもの(ポンプなどを用いて水をろ過するものを含む。)

。ろ過水の吐水は,自然落下

式,ポンプ式などがある。加熱及び冷却の機能を備えたものを含む。

3.26 

サーバー形浄水器(給水・ろ過水タンク式) 

回分式浄水器のうち,給水タンク及びろ過水の貯留タンクをもつもの。水を給水タンクに供給して使用

し,ろ過水を貯留して使用するもの(ポンプなどを用いて水をろ過するものを含む。)。ろ過水の吐水は,

自然落下式,ポンプ式などがある。加熱及び冷却の機能を備えたものを含む。

3.27 

サーバー形浄水器(給水タンク式) 

回分式浄水器のうち,給水タンクだけをもつもの。水を給水タンクに供給して使用し,ろ過水の貯留タ

ンクを介さずにろ過水を使用するもの(ポンプなどを用いて水をろ過するものを含む。)

。ろ過水の吐水は,

自然落下式,ポンプ式などがある。加熱及び冷却の機能を備えたものを含む。

3.28 

携帯形浄水器 

回分式浄水器のうち,自然落下,吸引,押出し又は接触によってろ過水を得るもののうち,携帯用ボト

ルなどと一体として使用するもの。

3.29 

循環形浄水器 

回分式浄水器のうち,ポンプなどによってろ材に水を循環通水し,ろ過水を得るもの。

3.30 

逆浸透膜浄水器 

ろ材として逆浸透膜(逆浸透膜モジュール)を使用した浄水器。

3.31 

表示 

当該浄水器に付される浄水性能に関する情報。

試験の種類 

試験の種類は,次による。


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なお,括弧内の数字は細分箇条を示す。

a)

ろ過流量試験(6.1

b)  最小動水圧試験(6.2

c)

回収率試験(6.3

d)  除去性能試験(6.4

1)  遊離残留塩素除去性能試験(6.4.1

2)  濁り除去性能試験(6.4.2

3)  揮発性有機化合物除去性能試験(6.4.3

4) 2-クロロ-4,6-ビスエチルアミノ-1,3,5-トリアジン(以下,CAT という。

)除去性能試験(6.4.4

5) 2-メチルイソボルネオール(以下,2-MIB という。

)除去性能試験(6.4.5

6)  溶解性鉛除去性能試験(6.4.6

e) 

ろ過能力試験(6.5

1)  遊離残留塩素ろ過能力試験(6.5.1

2)  濁りろ過能力試験(6.5.2

3)  揮発性有機化合物ろ過能力試験(6.5.3

4) CAT ろ過能力試験(6.5.4

5) 2-MIB ろ過能力試験(6.5.5

6)  溶解性鉛ろ過能力試験(6.5.6

f) 

ろ過水容量試験(6.6 

g)  最低作動水圧試験(6.7 

h)  吐水流量試験(6.8 

i) 

逆浸透膜の性能試験(附属書 J 

試験 

5.1 

一般条件 

試験は,特に規定しない限り,JIS Z 8703 に規定する常温(20±15  ℃)及び常湿[(65±20)%]で行

う。

圧力の測定は,JIS B 7505-1 に規定する 1.6 級のブルドン管圧力計又はこれと同等以上の精度をもつ圧力

計を用いる。

試験は,特に規定しない限り,原水温を

20±3  ℃に調整して行う。

原水の濃度は,浄水器の直近の上流側,又はこれと同等と認められる箇所で採取して,確認する。

ろ過水は,特に規定しない限り,浄水器の直近の下流側,又はこれと同等と認められる箇所で採取して,

確認する。

逆浸透膜浄水器については,測定操作に先立ち,当該浄水器の使用方法によって逆浸透膜のじゅん養運

転を実施する。

試験方法 

6.1 

ろ過流量試験 

ろ過流量試験は,浄水器の形式ごとに次の b)  又は c)  のいずれかによる。

ろ過流量は,四捨五入によって,有効数字

2 桁に丸める。


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a)  原水  膜ろ過などによって,水の濁度を 0.2 度以下になるように懸濁物質などを除去した水を原水と

する。

b)  連続式浄水器の場合 

1)  未使用のろ材を組み込んだ浄水器を,原水調製槽,ポンプ,水圧調整弁,積算流量計,流量計,給

水栓及び圧力計で構成する図 の試験装置に取り付けた後,当該浄水器の使用方法によって初期通

水後,表示のろ過流量で

10 分間連続通水してから,通水を継続しながら圧力計を 0.1 MPa に調整し,

そのときの流量を JIS B 8302 に規定する方法によって測定する。

2)  逆浸透膜浄水器で送水ポンプをもつ連続式浄水器の場合は,浄水器の使用方法によって運転し,そ

のときの流量を JIS B 8302 に規定する方法によって測定する。

図 1-浄水器の試験装置 

c) 

回分式浄水器の場合 

1)  ポット・ピッチャー形浄水器の場合は,未使用のろ材を組み込んだ浄水器を当該浄水器の使用方法

によって初期通水後,貯留タンクを除いた状態で,通常の使用方法の容量(L)の水をこぼさない

程度に速やかに給水タンクに注入し,ろ過水の滴下間隔が

1 秒間以上となるまでの所要時間(h)を

測定し,式

(1)によって,ろ過流量を算出する。

h

L

L

=

f

  (1)

ここに,

L

f

: ろ過流量(

L/min)

L

ろ過水量(

L)

h

所要時間(

min)

2)  逆浸透膜浄水器及び送水ポンプをもつ浄水器のうち,ろ過水を貯留するためのタンクをもつ機種の

場合は,次による。

2.1)  未使用のろ材を組み込んだ浄水器を,当該浄水器の使用方法によって運転して通水する。ろ過水

が貯留タンクに流入しなくなった後,ろ過水を吐水口から全量排水し,再度,同様に通水する。

2.2)  ろ過水が貯留タンクに流入しなくなるまでの所要時間(h)を測定し,新たにろ過水が流入しない


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状態で吐水口からろ過水全量を採取し,これをろ過水量(L)とする。

2.3)  式(1)によって,ろ過流量を算出する。

なお,給水栓に取り付けるなど水道管に直接つないで使用する機種の場合は,6.1 b)  の方法に

示す試験装置に取り付け,圧力計の指示値を

0.1 MPa に調整し,通水する。

3)  サーバー形浄水器(給水直結式)の場合は,次による。

3.1)  未使用のろ材が組み込まれた浄水器を,6.1 b)  の方法に示す試験装置に取り付けた後,当該浄水

器の使用方法によって初期通水し,圧力計の指示値を

0.1 MPa に調整して通水する。ろ過水が貯

留タンクに流入しなくなった後,ろ過水を吐水口から全量排水し,再度,同様に通水する。

3.2)  ろ過水が貯留タンクに流入しなくなるまでの所要時間(h)を測定し,新たにろ過水が流入しない

状態で吐水口からろ過水全量を採取し,これをろ過水量(L)とする。

3.3)  式(1)によって,ろ過流量を算出する。

4)  サーバー形浄水器(給水・ろ過水タンク式)の場合は,次による。

4.1)  未使用のろ材を組み込んだ浄水器を,当該浄水器の使用方法によって初期通水し,通常の使用方

法で通水する。ろ過水が貯留タンクに流入しなくなった後,ろ過水を吐水口から全量排水し,再

度,同様に通水する。

4.2)  ろ過水が貯留タンクに流入しなくなるまでの所要時間(h)を測定し,新たにろ過水が流入しない

状態で吐水口からろ過水全量を採取し,これをろ過水量(L)とする。

4.3)  式(1)によって,ろ過流量を算出する。

なお,給水タンクの容量がろ過水の貯留タンクの容量より少ない場合,一度の操作でろ過され

たろ過水の量(L)及び所要時間(h)から式(1)によって算出する。

5)  サーバー形浄水器(給水タンク式)の場合は,次による。

5.1)  未使用のろ材を組み込んだ浄水器を,当該浄水器の使用方法によって初期通水し,通常の使用方

法で通水する。

5.2)  給水タンクの全量を通水後,再度,同様に通水し,ろ過水全量を採取する所要時間(h)を測定し,

採取した水量をろ過水量(L)とする。

5.3)  式(1)によって,ろ過流量を算出する。

6.2 

最小動水圧試験 

最小動水圧試験は,次による。

a)  連続式浄水器の場合  連続式のものは,6.1 b)  の方法によって 10 分間連続通水した後,一定のろ過

流量を確保するために必要な,最小限度の動水圧を測定する。

b)  回分式浄水器の場合  回分式のもの(供給された水を貯留して使用するものを除く。

)は,6.1 c) 2)  の

方法によって通水した後,表示のろ過流量を確保するために必要な,最小限度の動水圧を測定する。

6.3 

回収率試験 

逆浸透膜浄水器においては,6.1 の方法によって測定操作をした後,浄水器に供給する原水の流量及びろ

過水の流量を測定し,式

(2)によって回収率を算出する。

100

s

f

×

=

L

L

c

Re

  (2)

ここに,

Rec

回収率(

%)

L

f

: ろ過流量(

L/min)

L

s

: 浄水器に供給する原水の流量(

L/min)


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6.4 

除去性能試験 

除去性能試験では,次に示す方法によって,除去率を測定する。

除去率は,小数点以下

2 桁目を四捨五入によって,小数点以下 1 桁に丸める。ただし,一定の基準値を

設けて試験を行う場合は,当該基準値以上又は以下として結果を表してもよい。

なお,除去率は,式

(3)によって算出する。

100

1

s

f

×





=

C

C

j

Re

   (3)

ここに,

Rej

除去率(

%)

C

f

: ろ過水中の濃度

C

s

: 原水中の濃度

6.4.1 

遊離残留塩素除去性能試験 

遊離残留塩素除去性能試験は,次による。

a)  原水の調製  水の有機体炭素(以下,TOC という。

)を活性炭ろ過などによって

1 mg/L 以下とした後,

次亜塩素酸ナトリウムを加えて,遊離残留塩素濃度が

2.0±0.2 mg/L を維持するように調製し,これを

原水とする。

b)  採水  採水は,浄水器の形式ごとに次のいずれかの方法による。

1)  連続式浄水器の場合  連続式浄水器では,採水操作に先立ち,未使用のろ材を用いて,6.1 b)  の方

法によって,

10 分間連続通水後,流量が表示のろ過流量であることを確認してから,ろ過水を採取

する。

2)  回分式浄水器の場合

2.1)  ポット・ピッチャー形浄水器の場合は,未使用のろ材を組み込んだ浄水器を,当該浄水器の使用

方法によって初期通水後,通常の使用方法によって,原水がこぼれない程度に速やかに給水タン

クに注入する。ろ過水を排水し,再度,同様に原水を注水し,ろ過の終了後,給水タンクを速や

かに取り外し,貯留タンク内のろ過水を均一にした後,採取する。

なお,ろ過の終了とは,注入した原水の量を表示のろ過流量で除した時間が経過した時点とす

る。

2.2)  逆浸透膜浄水器及び送水ポンプをもつ浄水器のうち,ろ過水を貯留するためのタンクをもつ機種

の場合は,6.1 c) 2)  の方法によって通水する。ろ過水を排水し,再度,同様に通水し,ろ過の終

了後,貯留タンク内のろ過水を均一にした後,採取する。また,ろ過部だけを用いて 6.1 b)  の方

法によって

10 分間通水後,流量を 6.1 c) 2)  によって得られたろ過流量に調整し,ろ過水を採取し

てもよい。

なお,ろ過の終了とは,ろ過水が貯留タンクに流入しなくなった時点とする。

2.3)  サーバー形浄水器(給水直結式)の場合は,6.1 c) 3)  の方法によって通水する。ろ過水を吐水口

から全量排水し,再度,同様に通水する。ろ過の終了後,貯留タンク内のろ過水を均一にした後,

採取する。このとき,ろ過水の冷却及び加温の機能は停止しておく。また,ろ過部だけを用いて

6.1 b)  の方法によって 10 分間通水後,流量を 6.1 c) 3)  によって得られたろ過流量に調整し,ろ過

水を採取してもよい。

なお,ろ過の終了とは,ろ過水が貯留タンクに流入しなくなった時点とする。

2.4)  サーバー形浄水器(給水・ろ過水タンク式)の場合は,6.1 c) 4)  の方法によって通水する。ろ過

水を吐水口から全量排水し,再度,同様に通水する。ろ過の終了後,貯留タンク内のろ過水を均


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一にした後,採取する。このとき,ろ過水の冷却及び加温の機能は停止しておく。また,ろ過部

だけを用いて 6.1 b)  の方法によって 10 分間通水後,流量を 6.1 c) 4)  によって得られたろ過流量に

調整し,ろ過水を採取してもよい。

なお,ろ過の終了とは,ろ過水が貯留タンクに流入しなくなった時点とする。

2.5)  サーバー形浄水器(給水タンク式)の場合は,6.1 c) 5)  の方法によって通水する。ろ過水を吐水

口から全量排水し,再度,同様に通水する。得られたろ過水全量を均一にした後,ろ過水を採取

する。このとき,ろ過水の冷却及び加温の機能は停止しておく。また,ろ過部だけを用いて 6.1 b)

の方法によって

10 分間通水後,流量を 6.1 c) 5)  によって得られたろ過流量に調整し,ろ過水を採

取してもよい。

2.6)  携帯形浄水器の場合は,未使用のろ材を組み込んだ浄水器を,当該浄水器の使用方法によって初

期使用処理後,通常の使用方法によって,通水する。ろ過水が貯留される場合は,ろ過水を排水

し,再度,同様に原水を注水し,通水する。得られたろ過水を均一にした後,採取する。ただし,

携帯形浄水器において,通常の使用方法が使用者の吸引又は押し出しによるものである場合,製

造業者が想定し得る最も厳しい条件となるろ過流量でポンプなどを用いて通水することができる。

2.7)  循環形浄水器の場合は,未使用のろ材を組み込んだ浄水器を,当該浄水器の使用方法によって初

期使用処理後,通常の使用方法によって,通水する。得られたろ過水を均一にした後,採取する。

c) 

測定  採取したろ過水は,速やかに遊離残留塩素濃度を測定する。その測定は,附属書 A,附属書 B

又は附属書 のいずれかによる。

6.4.2 

濁り除去性能試験 

濁り除去性能試験は,次による。

a)  原水の調製  水の TOC を活性炭ろ過などによって 1 mg/L 以下とした後,濁り試験用カオリンを加え

て,濁度

2.0±0.2 度を維持するように調製し,これを原水とする。

注記

  濁り試験用カオリンは,精製水を用いて濁度 2.0 度の水を調製するときに,使用量が 2.2 mg/L

以下のものを使用する。

b)  採水  採水は,浄水器の形式ごとに次のいずれかの方法による。

1)  連続式浄水器の場合は,採水操作に先立ち,未使用のろ材を用いて,6.1 b)  の方法によって,10 分

間連続通水後,通水を継続しながら,圧力計を

0.1 MPa に調整し,ろ過水を採取する。

2)  回分式浄水器の場合は,採水操作に先立ち,未使用のろ材を用いて,6.1 c)  によって通水する。得

られたろ過水を均一にした後,採取する。ただし,携帯形浄水器及び循環形浄水器の場合は,未使

用のろ材を組み込んだ浄水器を,当該浄水器の使用方法によって初期使用処理後,通常の使用方法

によって使用する。ろ過水が貯留される場合は,ろ過水を排水し,再度,同様に原水を注水し,ろ

過水を採取する。

c) 

測定  採取したろ過水は,速やかに濁度を測定する。濁度の測定は,附属書 による。

6.4.3 

揮発性有機化合物除去性能試験 

揮発性有機化合物除去性能試験は,次による。

a)  原水の調製  水の TOC を活性炭ろ過などによって 0.5 mg/L 以下とした後,この水 100 L に対し表 1

に示す溶液濃度に調製したクロロホルム,ブロモジクロロメタン,ジブロモクロロメタン,ブロモホ

ルム,テトラクロロエチレン,トリクロロエチレン及び

1,1,1-トリクロロエタンのメタノール溶液を,

5 mL 加えて原水とする。このときの原水は,表 の原水中濃度となるように調製する。

なお,原水は,試験当日に調製する。


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注記

  調製した原水中のメタノール濃度は,約 40 mg/L である。

1)  これらの物質は,揮発性が高いため,溶液を調製するときに,メタノールにマイクロシリンジなど

で添加する。十分に冷却しながら調製作業を行う。

2)  揮発性有機化合物除去性能試験は,各除去対象物質ごとに個別に試験する。このとき,総トリハロ

メタンについては,表 に示す成分で構成されるものを用いる。

表 1-揮発性有機化合物試験用原水の調製 

除去対象物質

溶液濃度

 mg/mL

原水中濃度

 mg/L

クロロホルム

 1.2

0.060±0.012

ブロモジクロロメタン

 0.6  0.030±0.006

ジブロモクロロメタン

 2.0  0.100±0.020

ブロモホルム

 1.8

0.090±0.018

テトラクロロエチレン

 0.2  0.010±0.002

トリクロロエチレン

 0.6

0.030±0.006

1,1,1-トリクロロエタン 6.0  0.300±0.060 
総トリハロメタン

  クロロホルム

  ブロモジクロロメタン

  ジブロモクロロメタン

  ブロモホルム

0.9 
0.6 
0.4 
0.1

0.100±0.020 
0.045±0.009 
0.030±0.006 
0.020±0.004 
0.005±0.001

b)  採水  6.4.1 b)  と同様の方法によって行う。ただし,採水は,ガラス製密閉容器を用い,容器内に空

気が残らないように行う。このとき,塩酸を加えて

pH を約 2 とした後,容器を密栓する。

c) 

測定  採取したろ過水は,速やかに分析する。分析方法は,JIS S 3200-7 の附属書 7(揮発性有機化合

物の分析方法)に規定されたいずれかの分析方法,又は JIS K 0125 による。

分析を直ちに行うことができないときは,試料を冷暗所に保存する。

6.4.4 CAT 除去性能試験 

CAT 除去性能試験は,次による。

a)  原水の調製  水の TOC を活性炭ろ過などによって 0.5 mg/L 以下とした後,この水 100 L に対し,濃度

60 mg/L に調製した CAT メタノール溶液 5 mL を加えて,最終濃度が 0.003 0±0.000 6  mg/L となるよ

うに調製し,これを原水とする。

CAT メタノール溶液は,式(4)を参考に適量の CAT をはかり採り,これにメタノールを加えて調製

する。

原水は,通常,試験当日に調製する。

CAT

CAT

CAT

CAT

6

100

/

000

1

/

60

C

V

C

V

M

×

=

×

=

  (4)

ここに,

M

CAT 試薬量(mg)

C

CAT

CAT 試薬濃度(%)

V

CAT

CAT 溶液調製量(mL)

注記

  調製した原水中のメタノール濃度は,約 40 mg/L である。

b)  採水  6.4.1 b)  と同様の方法によって行う。ただし,通水のときは,十分なかくはんを行うこととし,

採水は,ガラス製密閉容器を用いて行い,容器内に空気が残らないように密栓する。


11

S 3201:2017

c) 

測定  採取したろ過水は,速やかに分析する。分析方法は,附属書 又は附属書 による。

分析を直ちに行うことができないときは,試料を冷暗所に保存する。

6.4.5 2-MIB 除去性能試験 

2-MIB 除去性能試験は,次による。

a)  原水の調製  水の TOC を活性炭ろ過などによって 0.5 mg/L 以下とした後,この水 100 L に対し,濃度

1 mg/L の 2-MIB メタノール溶液 5 mL を加えて,最終濃度が 0.000 05±0.000 01 mg/L となるように調

製し,これを原水とする。

2-MIB メタノール溶液は,式(5)に当てはめて得られる市販の 2-MIB 試薬(v mL)を全量ピペットな

どを用いてはかり採り,これにメタノールを加えて調製する。

原水は,通常,試験当日に調製する。

MIB

-

2

MIB

-

2

MIB

-

2

MIB

-

2

001

.

0

000

1

/

C

V

C

V

v

×

=

=

  (5)

ここに,

v

2-MIB 試薬量(mL)

C

2-MIB

2-MIB 試薬濃度(mg/mL)

V

2-MIB

2-MIB 溶液調製量(mL)

注記 1 2-MIB は,揮発性が高いため,調製のときは,十分に冷却しながら行う。市販の高純度試

薬から調製してもよいが,更に十分な揮発性への配慮が必要である。

注記 2  調製した原水中のメタノール濃度は,約 40 mg/L である。

b)  採水  6.4.1 b)  と同様の方法によって行う。ただし,採水は,ガラス製密閉容器を用いて行い,容器

内に空気が残らないように密栓する。

c) 

測定  採取したろ過水は,速やかに分析する。分析方法は,附属書 F,附属書 又は附属書 のいず

れかによる。

分析を直ちに行うことができないときは,試料を冷暗所に保存する。

6.4.6 

溶解性鉛除去性能試験 

溶解性鉛除去性能試験は,次による。

a)  原水の調製  水の電気伝導率,TOC を活性炭ろ過などによってそれぞれ 0.1 mS/m(25  ℃)以下及び

0.5 mg/L 以下とした後,この水 100 L に対し,濃度 1 000  mg/L の溶解性鉛溶液 5 mL を加えて,最終

濃度が

0.050±0.005 mg/L となるように調製し,これを原水とする。原水は,通常,試験当日に調製す

る。

溶液は,JIS K 8563 に規定する硝酸鉛(II)160 mg をはかり採って,精製水に溶かして 100 mL と

して調製する。

b)  採水  6.4.1 b)  と同様の方法によって行う。ただし,通水のときは,十分にかくはんを行い,採水は,

硝酸(

1+15)及び水で洗浄したガラス瓶又はポリエチレン瓶を用いて行い,試料 1 L につき硝酸 10 mL

を加えて密栓する。

c) 

測定  採取したろ過水は,速やかに分析する。分析方法は,JIS S 3200-7 の附属書 1(金属類等の分析

方法)に規定する電気加熱(フレームレス)原子吸光法,フレーム原子吸光法,

ICP 発光分光分析法,

ICP 質量分析法又はイオンクロマトグラフ法(陽イオン類)のいずれかを試験設備に応じて選択する。

分析を速やかに行うことができないときは,試料を冷暗所に保存する。

6.5 

ろ過能力試験 

総ろ過水量は,小数点以下一桁目を四捨五入によって整数位に丸める。


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6.5.1 

遊離残留塩素ろ過能力試験 

遊離残留塩素ろ過能力試験は,次による。

a)  原水の調製  原水の調製は,6.4.1 a)  と同様の方法によって行う。

b)  試験  6.4.1 b)  に続き,浄水器の形式ごとに次の操作を行って,除去率が一定の値に低下するまでの

総ろ過水量を求める。このときの採水及び測定は,6.4.1 と同様の方法によって行う。また,あらかじ

め設定したろ過水量に達したときの除去率を求め,その除去率が一定の値以上であるとき,設定され

たろ過水量を総ろ過水量とすることができる。

1)  連続式浄水器の場合  連続式浄水器の場合は,表示のろ過流量を維持する方法によって,1 日 5~7

時間連続通水する。

なお,

5 日間以上の連続通水を要する場合は,1 日 7 時間以上の通水を行ってもよい。

2)  回分式浄水器の場合

2.1)  ポット・ピッチャー形浄水器の場合は,当該浄水器の使用方法によって,1 日 5~7 時間注入・排

水を繰り返す。原水がこぼれない程度に給水タンクに注入する原水の量を調整し,連続してろ過

を行ってもよい。

なお,

5 日間以上の連続通水を要する場合は,1 日 7 時間以上の通水を行ってもよい。

2.2)  逆浸透膜浄水器及び送水ポンプをもつ浄水器のうち,ろ過水を貯留するためのタンクをもつ機種

の場合は,当該浄水器の使用方法によって,

1 日 5~7 時間注入・排水を繰り返す。通水を維持し

て,連続してろ過を行ってもよい。また,ろ過部だけを用いて 6.1 c) 2)  によって得られたろ過流

量を維持する方法で,

1 日 5~7 時間連続通水を行ってもよい。

なお,

5 日間以上の連続通水を要する場合は,1 日 7 時間以上の通水を行ってもよい。

2.3)  サーバー形浄水器(給水直結式)の場合は,当該浄水器の使用方法によって,1 日 5~7 時間注入・

排水を繰り返す。通水を維持して,連続してろ過を行ってもよい。また,ろ過部だけを用いて 6.1 

c) 3)  によって得られたろ過流量を維持する方法で,1 日 5~7 時間連続通水を行ってもよい。

なお,

5 日間以上の連続通水を要する場合は,1 日 7 時間以上の通水を行ってもよい。

2.4)  サーバー形浄水器(給水・ろ過水タンク式)の場合は,当該浄水器の使用方法によって,1 日 5~

7 時間注入・排水を繰り返す。原水がこぼれない程度に給水タンクに注入する原水の量を調整し,

連続してろ過を行ってもよい。また,ろ過部だけを用いて 6.1 c) 4)  によって得られたろ過流量を

維持する方法で,

1 日 5~7 時間連続通水を行ってもよい。

なお,

5 日間以上の連続通水を要する場合は,1 日 7 時間以上の通水を行ってもよい。

2.5)  サーバー形浄水器(給水タンク式)の場合は,当該浄水器の使用方法によって,1 日 5~7 時間注

入・排水を繰り返す。原水がこぼれない程度に給水タンクに注入する原水の量を調整し,連続し

てろ過を行ってもよい。また,ろ過部だけを用いて 6.1 c) 5)  によって得られたろ過流量を維持す

る方法で,

1 日 5~7 時間連続通水を行ってもよい。

なお,

5 日間以上の連続通水を要する場合は,1 日 7 時間以上の通水を行ってもよい。

2.6)  携帯形浄水器の場合は,当該浄水器の使用方法によって,1 日 5~7 時間注入・排水を繰り返す。

また,製造業者が想定し得る最も厳しい条件となるろ過流量を維持する方法によって,

1 日 5~7

時間連続通水を行ってもよい。

なお,

5 日間以上の連続通水を要する場合は,1 日 7 時間以上の通水を行ってもよい。

2.7)  循環形浄水器の場合は,当該浄水器の使用方法によって,1 日 5~7 時間注入・排水を繰り返す。

なお,

5 日間以上の連続通水を要する場合は,1 日 7 時間以上の通水を行ってもよい。


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6.5.2 

濁りろ過能力試験 

濁りろ過能力試験は,次による。

a)  原水の調製  原水の調製は,6.4.2 a)  と同様の方法によって行う。

b)  試験  6.4.2 b)  に続き,浄水器の形式ごとに次の操作を行って,ろ過流量が表示のろ過流量の 1/2 まで

低下するとき又は除去率が一定の値に低下するまでのいずれか早い方の総ろ過水量を求める。このと

きの採水及び測定は,6.4.2 と同様の方法によって行う。また,あらかじめ設定したろ過水量に達した

ときのろ過流量及び除去率を求め,そのろ過流量が表示のろ過流量の

1/2 以上,除去率が一定の値以

上であるとき,設定したろ過水量を総ろ過水量とすることができる。

1)  連続式浄水器の場合  連続式浄水器の場合は,圧力を 0.1 MPa に維持したまま,1 日 5~7 時間連続

通水する。

なお,

5 日間以上の連続通水を要する場合は,1 日 7 時間以上の通水を行ってもよい。

2)  回分式浄水器の場合 

2.1)  ポット・ピッチャー形浄水器の場合は,当該浄水器の使用方法によって,1 日 5~7 時間注入・排

水を繰り返す。原水がこぼれない程度に給水タンクに注入する原水の量を調整し,連続してろ過

を行ってもよい。

なお,

5 日間以上の連続通水を要する場合は,1 日 7 時間以上の通水を行ってもよい。

2.2)  逆浸透膜浄水器及び送水ポンプをもつ浄水器のうち,ろ過水を貯留するためのタンクをもつ機種

の場合は,当該浄水器の使用方法によって,

1 日 5~7 時間注入・排水を繰り返す。

なお,

5 日間以上の連続通水を要する場合は,1 日 7 時間以上の通水を行ってもよい。

2.3)  サーバー形浄水器(給水直結式)の場合は,圧力を 0.1 MPa に維持したまま,1 日 5~7 時間注入・

排水を繰り返す。

なお,

5 日間以上の連続通水を要する場合は,1 日 7 時間以上の通水を行ってもよい。

2.4)  サーバー形浄水器(給水・ろ過水タンク式)の場合は,当該浄水器の使用方法によって,1 日 5~

7 時間注入・排水を繰り返す。原水がこぼれない程度に給水タンクに注入する原水の量を調整し,

連続してろ過を行ってもよい。

なお,

5 日間以上の連続通水を要する場合は,1 日 7 時間以上の通水を行ってもよい。

2.5)  サーバー形浄水器(給水タンク式)の場合は,当該浄水器の使用方法によって,1 日 5~7 時間注

入・排水を繰り返す。原水がこぼれない程度に給水タンクに注入する原水の量を調整し,連続し

てろ過を行ってもよい。

なお,

5 日間以上の連続通水を要する場合は,1 日 7 時間以上の通水を行ってもよい。

2.6)  携帯形浄水器の場合は,当該浄水器の使用方法によって,1 日 5~7 時間注入・排水を繰り返す。

なお,

5 日間以上の連続通水を要する場合は,1 日 7 時間以上の通水を行ってもよい。

2.7)  循環形浄水器の場合は,当該浄水器の使用方法によって,1 日 5~7 時間注入・排水を繰り返す。

なお,

5 日間以上の連続通水を要する場合は,1 日 7 時間以上の通水を行ってもよい。

6.5.3 

揮発性有機化合物ろ過能力試験 

揮発性有機化合物ろ過能力試験は,次による。

a)  原水の調製  原水の調製は,6.4.3 a)  と同様の方法によって行う。

b)  試験  6.4.3 b)  に続き,6.5.1 b)  と同様の操作によって,除去率が一定の値に低下するまでの総ろ過水

量を求める。このときの採水及び測定は,6.4.3 と同様の方法によって行う。また,あらかじめ設定し

たろ過水量に達したときの除去率を求め,その除去率が一定の値以上であるとき,設定したろ過水量


14

S 3201:2017

   

を総ろ過水量とすることができる。

6.5.4 CAT ろ過能力試験 

CAT ろ過能力試験は,次による。

a)  原水の調製  原水の調製は,6.4.4 a)  と同様の方法によって行う。

b)  試験  6.4.4 b)  に続き,6.5.1 b)  と同様の操作によって,除去率が一定の値に低下するまでの総ろ過水

量を求める。このときの採水及び測定は,6.4.4 と同様の方法によって行う。また,あらかじめ設定し

たろ過水量に達したときの除去率を求め,その除去率が一定の値以上であるとき,設定したろ過水量

を総ろ過水量とすることができる。

6.5.5 2-MIB ろ過能力試験 

2-MIB ろ過能力試験は,次による。

a)  原水の調製  原水の調製は,6.4.5 a)  と同様の方法によって行う。

b)  試験  6.4.5 b)  に続き,6.5.1 b)  と同様の操作によって,除去率が一定の値に低下するまでの総ろ過水

量を求める。このときの採水及び測定は,6.4.5 と同様の方法によって行う。また,あらかじめ設定し

たろ過水量に達したときの除去率を求め,その除去率が一定の値以上であるとき,設定したろ過水量

を総ろ過水量とすることができる。

6.5.6 

溶解性鉛ろ過能力試験 

溶解性鉛ろ過能力試験は,次による。

a)  原水の調製  原水の調製は,6.4.6 a)  と同様の方法によって行う。

b)  試験  6.4.6 b)  に続き,6.5.1 b)  と同様の操作によって,除去率が一定の値に低下するまでの総ろ過水

量を求める。このときの採水及び測定は,6.4.6 と同様の方法によって行う。また,あらかじめ設定し

たろ過水量に達したときの除去率を求め,その除去率が一定の値以上であるとき,設定したろ過水量

を総ろ過水量とすることができる。

6.6 

ろ過水容量試験 

ろ過水容量試験は,次による(回分式浄水器のうち,ろ過水を貯留するものに限る。)。

a)  ポット・ピッチャー形浄水器の場合  ポット・ピッチャー形浄水器の場合は,未使用のろ材を組み込

んだ浄水器を当該浄水器の使用方法によって初期通水後,通常の使用方法の容量の水を給水タンクに

注入し,ろ過水タンクの原水貯留部に接触しない水位において使用できるろ過水の容量を測定する。

b)  逆浸透膜浄水器及び送水ポンプをもつ浄水器のうち,ろ過水を貯留するためのタンクをもつ機種の場

合  逆浸透膜浄水器及び送水ポンプをもつ浄水器のうち,ろ過水を貯留するためのタンクをもつ機種

のろ過水容量は,6.1 c) 2)  の方法に示すろ過水量とする。

c) 

サーバー形浄水器(給水直結式)の場合  サーバー形浄水器(給水直結式)のろ過水容量は,6.1 c) 3)

の方法に示すろ過水量とする。複数のろ過水貯留タンクをもつ場合は,貯留タンクごとに測定する。

d)  サーバー形浄水器(給水・ろ過水タンク式)の場合  サーバー形浄水器(給水・ろ過水タンク式)の

ろ過水容量は,6.1 c) 4)  の方法に示すろ過水量とする。複数のろ過水貯留タンクをもつ場合は,貯留

タンクごとに測定する。

e) 

携帯形浄水器の場合  携帯形浄水器の場合は,未使用のろ材を組み込んだ浄水器を当該浄水器の使用

方法によって初期使用処理後,通常の使用方法によって,使用する。ろ過水が貯留される場合は,ろ

過水を排水し,再度,同様に使用する。得られたろ過水の容量又は貯留されたろ過水の容量を測定す

る。


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S 3201:2017

6.7 

最低作動水圧試験 

ポンプをもつ浄水器においては,6.1 の方法によって測定操作をした後,当該浄水器の使用方法によって

運転し,ポンプの作動スイッチが作動を開始するときの水圧を測定する。

6.8 

吐水流量試験 

吐水流量試験は,次による(サーバー形浄水器のうち,ろ過水の貯留タンクをもつものに限る。)。

なお,複数の吐水経路をもつ浄水器の場合,それぞれの吐水経路からの吐水流量を測定する。

a)  サーバー形浄水器(給水直結式)の場合  サーバー形浄水器(給水直結式)の場合は,6.1 の方法に

よって測定操作をした後,当該浄水器の使用方法によって運転し,再度,同様に通水し,吐水される

ろ過水の流量を,JIS B 8302 に規定する方法によって測定する。

b)  サーバー形浄水器(給水・ろ過水タンク式)の場合  サーバー形浄水器(給水・ろ過水タンク式)の

場合は,6.1 の方法によって測定操作をした後,当該浄水器の使用方法によって運転し,再度,同様に

通水し,吐水口から吐水されるろ過水を採取し,ろ過水吐水量(L)とする。その所要時間(h)を測

定し,式

(6)によって算出する。このとき採取するろ過水の量は,1 L を上限とする。

h

L

L

=

d

  (6)

ここに,

L

d

: 吐水流量(

L/min)

L

ろ過水吐水量(

L)

h

所要時間(

min)

6.9 

逆浸透膜の性能試験 

逆浸透膜の性能は,附属書 の規定によって測定する。

記録 

全ての試験項目について,試験結果に次の事項を記録する。

a)

規格番号又は規格名称

b)  浄水器の概要

1)  浄水器の形式,種類

2)  表示されているろ過流量

3)  その他,必要事項

c)

試験の詳細

1)  試験条件

2)  試験実施場所

3)  試験場所の環境条件(気温,湿度を含む。

4)  測定方法の種類(測定方法が複数規定されている試験項目の場合)

d)  試験結果

e)

試験年月日

f)

その他,必要事項


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附属書 A

(規定)

遊離残留塩素測定方法-DPD 比色法

A.1 

概要 

この附属書は,浄水器の残留塩素除去性能試験及び残留塩素ろ過能力試験に関わる遊離残留塩素測定方

法のうち,

DPD(ジエチル-p-フェニレンジアミン)比色法を規定する。

A.2 

試薬 

試薬は,JIS S 3200-7 の附属書 21(残留塩素の測定方法)の 2.1(試薬)による。

A.3 

器具 

器具は,JIS S 3200-7 の附属書 21 の 2.2(器具)による。

A.4 

試料の採取及び保存 

試料の採取及び保存は,JIS S 3200-7 の附属書 21 の 2.3(検水の採取及び保存)による。

A.5 

操作 

りん酸緩衝液

2.5 mL を共栓付き比色管に採り,これに DPD 試薬 0.5 g を加える。次に,試料を加えて全

量を

50 mL とし,混和後,呈色を残留塩素標準比色列及び側面から比色して,試料中の遊離残留塩素の濃

度を求める。


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S 3201:2017

附属書 B

(規定)

遊離残留塩素測定方法-電流滴定法

B.1 

概要 

この附属書は,浄水器の残留塩素除去性能試験及び残留塩素ろ過能力試験に関わる遊離残留塩素測定方

法のうち,電流滴定法を規定する。

B.2 

試薬 

試薬は,JIS S 3200-7 の附属書 21 の 3.1(試薬)による。

B.3 

器具 

器具は,JIS S 3200-7 の附属書 21 の 3.2(器具)による。

B.4 

試料の採取及び保存 

試料の採取及び保存は,JIS S 3200-7 の附属書 21 の 3.3(検液の採取及び保存)による。

B.5 

操作 

ビーカーに試料の適量を採り,酢酸緩衝液(

pH 4)1 mL を加え,電流滴定器を用いてフェニルアルセノ

オキサイド溶液(

0.002 82 mol/L)で滴定し,式(B.1)によって試料中の遊離残留塩素の濃度を算定する。

CL

000

1

200

.

0

V

d

CL

×

×

=

  (B.1)

ここに,

CL

遊離残留塩素(

mg/L)

d

滴定に要したフェニルアルセノオキサイド溶液(

0.002 82

mol/L)の量(mL)

V

CL

: 試料の量(

mL)


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S 3201:2017

   

附属書 C 
(規定)

遊離残留塩素測定方法-DPD 吸光光度法

C.1 

概要 

この附属書は,浄水器の残留塩素除去性能試験及び残留塩素ろ過能力試験に関わる遊離残留塩素測定方

法のうち,

DPD(ジエチル-p-フェニレンジアミン)吸光光度法を規定する。

C.2 

試薬 

試薬は,次による。

a) DPD 試薬  N,N-ジエチル-p-フェニレンジアミン硫酸塩 1.0 g をめのう乳鉢中で粉砕し,これに JIS K 

8987 に規定する硫酸ナトリウム 24 g を加え,結晶粒を粉砕しない程度に混和したもの。

b)  りん酸二水素カリウム溶液(0.2 mol/L)  JIS K 9007 に規定するりん酸二水素カリウム 27.22 g を精製

水に溶かして

1 L としたもの。

c) 

水酸化ナトリウム溶液(0.2 mol/L JIS K 8576 に規定する水酸化ナトリウム 8.00 g を精製水に溶か

して

1 L としたもの。

d)  りん酸緩衝液  りん酸二水素カリウム溶液(0.2 mol/L)100 mL と水酸化ナトリウム溶液(0.2 mol/L)

35.4 mL とを混合した後,これにトランス-1,2-シクロヘキサンジアミン四酢酸一水和物 0.13 g を溶か

したもの。

なお,この溶液の

pH 値は,6.5 である。

e) 

よう化カリウム  JIS K 8913 に規定するもの。

f) 

希釈水  精製水

1 L に標準塩素水(有効塩素濃度約 50 mg/L)約 3 mL を加えた後,直火で煮沸又は紫

外線を照射して残留塩素を除く。

g) 

次亜塩素酸ナトリウム溶液(有効塩素濃度 50 g/L)  この溶液は,使用の都度調製する。

h)  標準塩素水(有効塩素濃度 50 mg/L)  次亜塩素酸ナトリウム溶液(有効塩素濃度 50 g/L)を精製水に

溶かして標準塩素水を調製する。

C.3 

器具及び装置 

器具及び装置は,JIS S 3200-7 の附属書 21 の 4.2(器具及び装置)による。

C.4 

操作 

操作は,次による。

a)  遊離残留塩素の測定  りん酸緩衝液 2.5 mL を共栓付き比色管 50 mL に採り,これに DPD 試薬 0.5 g

を加える。次に,試料(又は希釈水を用いて有効塩素濃度

0.05~3 mg/L としたもの)を加えて全量を

50 mL とし,混和後,呈色した検液の適量を吸収セルに採り,光電分光光度計を用いて波長 510~555

nm 付近における吸光度を測定し,b)  の検量線によって試料 1 L 中の遊離残留塩素(mg/L)を求める。

なお,試料を希釈している場合は,得られた遊離残留塩素(

mg/L)に希釈倍率を乗じて濃度を算出

する。

b)  検量線の作成  調製した標準塩素水を用いて希釈水で希釈し,数段階の標準列(0.05~3 mg/L 程度の


19

S 3201:2017

もの)を調製する。次に,直ちに各標準列について a)  と同様に操作して吸光度を測定し,それぞれ

の遊離残留塩素の濃度(

mg/L)を求め,それを基準として検量線を作成する。

c) 

残留塩素の測定  a)  で発色させた溶液によう化カリウム約 0.5 g を加えて溶かし,約 2 分間静置後,

a)  と同様に測定して試料の残留塩素(mg/L)を求める。a)  で試料を希釈している場合は,残留塩素

mg/L)に希釈倍率を乗じて濃度を算出する。


20

S 3201:2017

   

附属書 D 
(規定)

CAT 分析方法-ガスクロマトグラフ-質量分析法

D.1 

概要 

この附属書は,浄水器の

CAT 除去性能試験方法及び CAT ろ過能力試験方法に関わる CAT の分析方法の

うち,固相抽出法又は溶媒抽出法によるガスクロマトグラフ-質量分析装置(以下,

GC-MS 分析装置とい

う。)による分析方法を規定する。

D.2 

試薬 

試薬は,次による。

a)  アセトン  50 mL を約 1~5 mL に濃縮し,その 1 μL を分取して GC-MS 分析装置で分析し,CAT の予

期保持時間にピークを生じないもの。

b)  ジクロロメタン  200 mL を約 1~5 mL に濃縮し,その 1  μL を分取して GC-MS 分析装置で分析し,

CAT の予期保持時間にピークを生じないもの。

c) 

塩化ナトリウム  JIS K 8150 に規定のものを約 500  ℃で 2 時間加熱して放冷したもの。

d)  硫酸ナトリウム  JIS K 8987 に規定のもの 50 g にジクロロメタン 50 mL を加えて振り混ぜた後ろ過し,

この硫酸ナトリウムに再度ジクロロメタン

50 mL を加えて振り混ぜ,ろ過によって固形分とろ液とに

分別し,固形分を風乾する。

2 度目のろ過によって得られたろ液 1  μL を分取して GC-MS 分析装置で

分析し,

CAT の予期保持時間にピークを生じないもの。

e) CAT 標準液(0.1 mg/mL) CAT10 mg を容量 100 mL の全量フラスコに採り,アセトンを加えて全量

100 mL とする。

D.3 

器具及び装置 

器具及び装置は,次による。

a)  固相カラム  スチレンジビニルベンゼン共重合体(ポリスチレン系ゲル)

,オクタデシル基を化学結合

したシリカゲル又はこれと同等の性能をもつものを

200~500 mg 詰めたもので,使用前にジクロロメ

タン

5 mL,メチルアルコール 5 mL 及び精製水 5 mL を順次緩やかに加圧注入し,洗浄及び活性化を

行う。

b)  分液漏斗  容量 2 L のもので,精製水及びアセトンで洗浄したもの。

c) 

濃縮器  ロータリーエバポレーターなどの濃縮器。

d)  マイクロシリンジ  容量 1~10 μL のガスクロマトグラフ用のもの。

e) GC-MS 分析装置 

1)  試料導入部  スプリットレス方式は 200~250  ℃,コールドオンカラム方式は,50~100  ℃にする。

2)  分離管  内径 0.20~0.53 mm,長さ 25~30 m の溶融シリカ又はけい酸ガラス製のものであって,内

面にジメチルポリシロキサンを

0.10~0.25  μm の厚さで被覆したもの,又はこれと同等の分離性能

をもつもの。

3)  分離管の温度  最適分離を示す昇温条件。

例えば,

50  ℃(3 分間保持)→200  ℃(30  ℃/min,4 分間保持)→220  ℃(20  ℃/min,6 分間保


21

S 3201:2017

持)→

240  ℃(20  ℃/min,5 分間保持)

4)  検出器  イオン選択検出法又はマスクロマトグラフ法が行えるもの。

5)  セパレータ温度  機器の最適条件とする。

6)  イオン化エネルギー  電子衝撃イオン化電圧を 70 eV にする。

7)  イオン化温度  機器の最適条件にする。

8)  分析質量数  表 D.1 に示す。

表 D.1CAT のフラグメントイオン 

物質名

分子量

分析質量数

m/z

CAT 202

201,186,173,138,68

9)  キャリアーガス  純度は体積分率 99.999 %以上のヘリウムガス。

D.4 

試験操作 

試験操作は,次による。

a)  前処理 

1)  固相抽出  試料 200 mL を固相カラムに加圧又は吸引によって流速 10~20 mL/min で流下させる。

15 分間の吸引によって水分を除去するか又は遠心分離などによって水分を分離除去する。さらに,

固相カラムの上端からジクロロメタン

3 mL を緩やかに通して CAT を溶出させ,試験管に受ける。

流出液に窒素ガスを緩やかに吹き付けて正確に

1 mL とし,これを検液とする。

2)  溶媒抽出  試料 1 L を分液漏斗に採り,

ジクロロメタン

100 mL 及び塩化ナトリウム 50 g を加えて 5

分間振り混ぜた後静置する。ジクロロメタン層を他の容器に移し,水層に再びジクロロメタン

100

mL を加えて 5 分間振り混ぜた後静置する。分離したジクロロメタン層は前のジクロロメタン抽出

液に合わせる。次に,ジクロロメタン抽出液に硫酸ナトリウム約

10 g を加えて脱水した後,抽出液

を濃縮器に入れ,全量が

5 mL になるまで濃縮する。冷却後,窒素ガスを緩やかに吹き付けて正確

1 mL とし,これを検液とする。

b)  分析  マイクロシリンジを用いて a)  で得られた検液の一定量(1~2 μL)を採り,スプリット方式又

はコールドオンカラム方式で

GC-MS 分析装置に注入する。イオン選択検出法(SIM 法)又はマスク

ロマトグラフ法を用いて

CAT のフラグメントイオンを確認し,CAT の保持時間が標準物質と一致す

ることを確かめ,保持時間に相当する位置のピーク高さ又はピーク面積を求める。

c) 

空試験  空試験として精製水を固相抽出で

200 mL,溶媒抽出で 1 L を採り,以下,a)  及び b)  と同様

に操作してピーク高さ又はピーク面積を求める。

d)  検量線の作成  CAT 標準液を段階的に数個の容量 100 mL の全量フラスコに採り,各々にアセトンを

加えて

100 mL とする。以下,a)  及び b)  と同様に操作して CAT の量(ng)とピーク高さ又はピーク

面積との関係を求める。

e) 

濃度の計算  b)  で求めた検液のピーク高さ又はピーク面積から c)  で求めた空試験のピーク高さ又は

ピーク面積を差し引いた後,d)  の検量線に照らして CAT 量(a

CAT

 ng)を求め,式(D.1)によって試料

1 L 中の CAT のマイクログラム(μg)量を算出する。

c

b

q

a

CAT

×

×

=

μ

000

1

L

/

g

CAT

)

(

   (D.1)


22

S 3201:2017

   

ここに,

a

CAT

CAT 量(ng)

q

注入量(

μL)

c

試料(

mL)

b

検液(

mL)


23

S 3201:2017

附属書 E

(規定)

CAT 分析方法-ガスクロマトグラフ分析法

E.1 

概要 

この附属書は,浄水器の

CAT 除去性能試験方法及び CAT ろ過能力試験方法に関わる CAT の分析方法の

うち,固相抽出又は溶媒抽出法によるガスクロマトグラフ(

FTD)による分析方法を規定する。

E.2 

試薬 

試薬は,次による。

a)  アセトン  50 mL を約 1~5 mL に濃縮し,その 1 μL を分取してガスクロマトグラフ(FTD)で分析し,

CAT の予期保持時間にピークを生じないもの。

b)  ヘキサン  50 mL を約 1~5 mL に濃縮し,その 1 μL を分取してガスクロマトグラフ(FTD)で分析し,

CAT の予期保持時間にピークを生じないもの。

c) 

ジクロロメタン

200 mL を約 1~5 mL に濃縮し,その 1 μL を分取してガスクロマトグラフ(FTD)

で分析し,

CAT の予期保持時間にピークを生じないもの。

d)  塩化ナトリウム  JIS K 8150 に規定のものを約 500  ℃で 2 時間加熱して放冷したもの。

e)  硫酸ナトリウム  JIS K 8987 に規定のもの 50 g にジクロロメタン 50 mL を加えて振り混ぜた後ろ過し,

この硫酸ナトリウムに再度ジクロロメタン

50 mL を加えて振り混ぜ,ろ過によって固形分とろ液とに

分別し,固形分を風乾する。

2 度目のろ過によって得られたろ液 1 μL を分取してガスクロマトグラフ

FTD)で分析し,CAT の予期保持時間にピークを生じないもの。

f) CAT 標準液(0.1 mg/mL) CAT10 mg を容量 100 mL の全量フラスコに採り,アセトンを加えて全量

100 mL とする。

E.3 

器具及び装置 

器具及び装置は,次による。

a)  固相カラム  スチレンジビニルベンゼン共重合体(ポリスチレン系ゲル)

,オクタデシル基を化学結合

したシリカゲル又はこれと同等の性能をもつものを

200~500 mg 詰めたもので,使用前にジクロロメ

タン

5 mL,メチルアルコール 5 mL 及び精製水 5 mL を順次緩やかに加圧注入し,洗浄及び活性化を

行う。

b)  分液漏斗  容量 2 L のもので,精製水及びアセトンで洗浄したもの。

c) 

濃縮器  ロータリーエバポレーターなどの濃縮器。

d)  マイクロシリンジ  容量 1~10 μL のガスクロマトグラフ用のもの。

e) 

ガスクロマトグラフ 

1)  試料導入部  スプリットレス方式は 200~250  ℃,コールドオンカラム方式は,50~100  ℃にする。

2)  分離管  内径 0.20~0.53 mm,長さ 25~30 m の溶融シリカ又はけい酸ガラス製のものであって,内

面にジメチルポリシロキサンを

0.10~0.25  μm の厚さで被覆したもの,又はこれと同等の分離性能

をもつもの。

3)  分離管の温度  最適分離を示す昇温条件。


24

S 3201:2017

   

例えば,

60  ℃→180  ℃(20  ℃/min)→220  ℃(2  ℃/min)→270  ℃(5  ℃/min)

4)  検出器  熱イオン形検出器(FTD 又は NPD)

5)  キャリアーガス  純度は体積分率 99.999 %以上のヘリウムガス。

6)  メイクアップガス  純度は体積分率 99.99 %以上のヘリウムガス又は体積分率 99.999 %以上の窒素

ガス。

E.4 

試験操作 

試験操作は,次による。

a)  前処理 

1)  固相抽出  試料 500 mL を採り,固相カラムに加圧又は吸引によって流速 10~20 mL/分で流下させ

る。

15 分間の吸引によって水分を除去するか又は遠心分離などによって水分を分離除去する。さら

に,固相カラムの上端からジクロロメタン

3 mL を緩やかに通して CAT を溶出させ,試験管に受け

る。流出液に窒素ガスを緩やかに吹き付けて乾固し,ヘキサン

1 mL を加えて溶かし,これを検液

とする。

2)  溶媒抽出  試料 1 L を分液漏斗 2 L に採り,ジクロロメタン 100 mL 及び塩化ナトリウム 50 g を加

えて

5 分間振り混ぜた後静置する。ジクロロメタン層を他の容器に移し,水層に再びジクロロメタ

100 mL を加えて 5 分間振り混ぜた後静置する。分離したジクロロメタン層は前のジクロロメタ

ン抽出液に合わせる。次に,ジクロロメタン抽出液に硫酸ナトリウム約

10 g を加えて脱水した後,

抽出液を濃縮器に入れ,抽出液の入っていた容器をヘキサン約

10 mL で洗浄して濃縮器に加え,全

量が

5 mL になるまで濃縮する。冷却後,ヘキサン 50 mL を加えて全量が 5 mL 以下になるまで濃縮

し,窒素ガスを緩やかに吹き付けて正確に

1 mL とし,これを検液とする。

b)  分析  a)  の 1)  又は 2)  で得られた検液の一定量をマイクロシリンジで採り,

スプリットレス方式又は

コールドオンカラム方式でガスクロマトグラフに注入する。ガスクロマトグラム上に得られた

CAT の

ピーク保持時間が標準物質と一致していることを確かめ,ピーク高さ又はピーク面積を求める。

c) 

空試験  空試験として精製水を固相抽出で

500 mL,溶媒抽出で 1 L を採り,以下,a)  及び b)  と同様

に操作してピーク高さ又はピーク面積を求める。

d)  検量線の作成  CAT 標準液を段階的に採り,各々にヘキサンを加えて全量を 100 mL とする。以下,

a)  及び b)  と同様に操作して,CAT の量(ng)とピーク高さ又はピーク面積との関係を求める。

e) 

濃度の計算  b)  で求めた検液のピーク高さ又はピーク面積から c)  で求めた空試験のピーク高さ又は

ピーク面積を差し引いた後,d)  の検量線に照らして CAT 量(a

CAT

 ng)を求め,式(E.1)によって試料

1 L 中の CAT のマイクログラム(μg)量を算出する。

c

b

q

a

CAT

×

×

=

μ

000

1

L

/

g

CAT

)

(

   (E.1)

ここに,

a

CAT

CAT 量(ng)

q

注入量(

μL)

c

試料(

mL)

b

検液(

mL)


25

S 3201:2017

附属書 F

(規定)

2-MIB 分析方法-GC-MS 分析法(パージ・トラップ A 法)

F.1 

概要 

この附属書は,浄水器の

2-MIB 除去性能試験方法及び 2-MIB ろ過能力試験方法に関わる 2-MIB の分析

方法のうち,オンライン方式のパージ・トラップ-ガスクロマトグラフ-質量分析装置(以下,パージ・

トラップ

GC-MS 分析装置という。)による分析方法を規定する。

オンライン方式とは,パージ・トラップ装置と

GC-MS 分析装置とが直接連結しているもので,揮発性

有機化合物の試験に用いるパージ・トラップ装置をクライオフォーカス装置とカラムとの間でスプリット

できるように改良したものを用いて分析する方式をいう。

F.2 

試薬 

試薬は,次による。

a)  再精製水  蒸留水又はイオン交換水を 10 分間煮沸して放冷する。使用の都度,窒素ガスで約 15 分間

ばっ(曝)気して用いる。

b)  塩化ナトリウム  JIS K 8150 に規定のものを約 500  ℃で 2 時間加熱して放冷したもの。

c) 2-MIB 標準原液(0.1 mg/mL) 2-MIB の標準品 10 mg を容量 100 mL の全量フラスコに採り,メチル

アルコールで溶かして全量を

100 mL とする。

注記 1  この溶液は,-18~-20  ℃の暗所に保存すれば 1 年間以上安定である。

d) 2-MIB 標準液(10 ng/mL) 2-MIB 標準原液 10 μL を再精製水約 90 mL を入れた容量 100 mL の全量フ

ラスコに加え,アジ化ナトリウム約

0.1 g を加えて混合した後,更に再精製水を加えて全量を 100 mL

とする。

注記 2  この溶液は,冷暗所に保存すれば 6 か月以上安定である。

F.3 

器具及び装置 

器具及び装置は,次による。

a) 

ねじ口ガラス瓶  容量

40~100 mL のポリテトラフルオロエチレン(PTFE)張りのねじ口キャップを

したもの。

b)  マイクロシリンジ  容量 1~10 μL のガスクロマトグラフ用のもの。

c) 

パージ・トラップ装置 

1)  パージ管  5~25 mL の検水をパージできるガラス製容器。

2)  トラップ管  長さ 5~30 cm,内径 2 mm 以上のステンレス管又はこの内側にガラスコーティングし

たものに,トラップ管充塡剤としてポリ

-2,6-ジフェニレンオキサイド 0.2~0.3 g 充塡したもの,又

はこれと同等の性能をもつもの。

3)  脱着装置  トラップ管に捕集した試料を加熱脱着するもので,脱着ガスを流し始めると同時にトラ

ップ管を

180~200  ℃の脱着温度まで急速に加熱できるもの。

4)  クライオフォーカス装置  内径 0.53 mm の溶融シリカ管又はキャピラリーカラムで,-50~-

120  ℃程度に冷却でき,かつ,カラムオーブンの温度に,又は瞬時に 200  ℃に加熱できる装置で,


26

S 3201:2017

   

カラムの手前に装着する。

d)  パージ・トラップ GC-MS 分析装置 

1)  分離管  内径 0.20~0.70 mm,長さ 15~30 m のキャピラリーカラムの内面に,ジメチルポリシロキ

サン又はポリエチレングリコール系で,分離管の設定温度に耐えるものを

1  μm の厚さに被覆した

もの,又はこれと同等の分離性能をもつもの。

2)  分離管の温度  対象化合物の最適分離条件に設定する。

 40 ℃(1 分間保持)→220  ℃(10  ℃/min)

3)  検出器  イオン選択検出法(SIM 法)又はマスクロマトグラフ法が行えるもの。

4)  イオン化エネルギー  電子衝撃イオン化電圧(EI)を 70 eV にしたもの。

5)  イオン源温度  機器の最適条件にする。

6)  セパレーター  キャリアーガス量を減らすために,質量分析装置導入部に接続できるもの。

7)  分析質量数  表 F.1 に示す。

表 F.12-MIB のフラグメントイオン 

物質名

分子量

分析質量数

m/z

2-MIB 168  95,107,108,135,150

8)  キャリアーガス  純度は体積分率 99.999 %以上のヘリウムガス。

e) 

パージ・トラップ GC-MS 分析装置の調整  2-MIB が最高感度で分析できる条件に調整する。

F.4 

試験操作 

試験操作は,次による。

a)  前処理  試料 5~20 mL をパージ容器に採り,塩化ナトリウムを質量体積分率 15~20 %になるように

加えて溶かす。パージ管及びトラップ管は一定温度(

30~40  ℃)に加温する。次に,試料のパージを

ヘリウムガス

45 mL/min で 5~10 分間行うとともに,パージした化合物をトラップ管に捕集する。パ

ージ・トラップ操作後,捕集したトラップ管はヘリウムガスを

45 mL/min で 10 分間通気して水分を除

去する。

b)  分析  クライオフォーカス装置の温度を下げ,次に,トラップ管の温度を 200  ℃まで急激に加熱し,

キャリアーガスを流してトラップ管から試料を脱着させ,クライオフォーカス装置に吸着させる。ト

ラップ管の脱着工程が終了したらクライオフォーカス装置を加熱して,

2-MIB をパージ・トラップ

GC-MS 分析装置に導入する。イオン選択検出法(SIM 法)又はマスクロマトグラフ法を用いて 2-MIB

のフラグメントイオンを確認し,

2-MIB の保持時間が標準試料と一致することを確かめ,保持時間に

相当する位置のピーク高さ又はピーク面積を求める。

c) 

検量線の作成

2-MIB 標準液を段階的に数個の容量 100 mL の全量フラスコに採り,各々に再精製水

を加えて

100 mL とする。以下,a)  及び b)  と同様に操作して 2-MIB の量(ng),ピーク高さ又はピー

ク面積との関係を求める。

d)  濃度の計算  b)  で求めた検液のピーク高さ又はピーク面積を c)  の検量線に照らして 2-MIB 量(a

2-MIB

ng)を求め,式(F.1)によって試料 1 L 中の 2-MIB のナノグラム(ng)量を算出する。

c

a

MIB

000

1

L

/

ng

-

2

MIB

-

2

×

=

)

(

  (F.1)


27

S 3201:2017

ここに,

a

2-MIB

2-MIB 量(ng)

c

試料(

mL)


28

S 3201:2017

   

附属書 G 
(規定)

2-MIB 分析方法-GC-MS 分析法(パージ・トラップ B 法)

G.1 

概要 

この附属書は,浄水器の

2-MIB 除去性能試験方法及び 2-MIB ろ過能力試験方法に関わる 2-MIB の分析

方法のうち,オフライン方式のパージ・トラップ

GC-MS 分析装置による分析方法を規定する。

オフライン方式とは,パージ・トラップ装置と

GC-MS 分析装置とがそれぞれ分離したものを用いて分

析する方式をいう。

G.2 

試薬 

試薬は,次による。

a)  再精製水  蒸留水又はイオン交換水を 10 分間煮沸して放冷する。使用の都度,窒素ガスで約 15 分間

ばっ気して用いる。

b)  塩化ナトリウム  JIS K 8150 に規定のものを約 500  ℃で 2 時間加熱して放冷したもの。

c) 

窒素ガス

  純度は体積分率

99.999 %以上のもの。

d) 2-MIB 標準原液(0.1 mg/mL) 2-MIB の標準原液 10 mg を容量 100 mL の全量フラスコに採り,メチ

ルアルコールで溶かして全量を

100 mL とする。

注記 1  この溶液は,-18~-20  ℃の暗所に保存すれば 1 年間以上安定である。

e) 2-MIB 標準液(10 ng/mL) 2-MIB 標準液 10 μL を再精製水約 90 mL を入れた容量 100 mL の全量フラ

スコに加え,アジ化ナトリウム約

0.1 g を加えて混合した後,更に再精製水を加えて全量を 100 mL と

する。

注記 2  この溶液は,冷暗所に保存すれば 6 か月以上安定である。

G.3 

器具及び装置 

器具及び装置は,次による。

a)  パージ・トラップ装置 

1)  パージ容器  共通すり合わせの比色管で全高 250 mm のものに,G-2 のガラスフィルター付きのば

っ気管を備えたもの。

2)  流量計  窒素ガス流量を 50~500 mL/min の範囲で測定できるもの。

3)  窒素ガス精製管  内径 4~5 mm,長さ 20 cm のガラス又はステンレス管にポリ-2,6-ジフェニレンオ

キサイドを約

0.8 g 充塡したもの。

4)  恒温槽  温度を 30±1  ℃に保持できるもの。

5)  トラップ管  長さ 15~25 cm,内径 2.5~5 mm のガラス管又はガラスライニング管にポリ-2,6-ジフ

ェニレンオキサイドを

0.2~0.3 g 充塡し,管の外側に温度検知用サーミスタを入れて容量 150 W の

ニクロム線を巻いたもの,又はこれと同等の性能をもつもの。使用の都度,管内の空気を窒素ガス

で置換して用いる。

6)  真空ポンプ  排気量が 1 分間に約 25 L のもの。

b)  トラップ管加熱装置  トラップ管に電圧 100 V を供給できるものであって,トラップ管のサーミスタ


29

S 3201:2017

信号を温度表示できるもの。

c) 

パージ・トラップ GC-MS 分析装置 

1)  キャリアーガス流路切換三方コック  キャリアーガスをガスクロマトグラフ流路と捕集管とを経由

する流路に切換えできるもの。

2)  試料導入部  150~200  ℃にできるもの。

3)  分離管  内径 0.53~0.70 mm,長さ 30 m の溶融シリカ製のキャピラリーカラムで,内面にポリエチ

レングリコールの液相を

1 μm の厚さに被覆し,その温度を 120~150  ℃にできるもの,又はこれと

同等の性能をもつもの。

4)  検出器  イオン選択検出法(SIM 法)又はマスクロマトグラフ法が行えるもの。

5)  イオン化エネルギー  電子衝撃イオン化電圧(EI)を 70 eV にしたもの。

6)  イオン源温度  機器の最適条件にする。

7)  セパレーター  キャリアーガス量を減らすために,質量分析装置導入部に接続できるもの。

8)  分析質量数  表 G.1 に示す。

表 G.12-MIB のフラグメントイオン 

物質名

分子量

分析質量数

m/z

2-MIB 168  95,107,108,135,150

9)  キャリアーガス  純度は体積分率 99.999 %以上のヘリウムガス。

G.4 

試験操作 

試験操作は,次による。

a)  前処理  試料 100 mL(2-MIB として 0.1~10 ng を含む量)をパージ容器に採り,塩化ナトリウム 20 g

を加え,混和して溶かす。次に,パージ容器を取り付け,パージ・トラップ装置の窒素ガス流路に接

続し,

30  ℃の恒温槽中に約 5 分間静置する。パージ・トラップ装置に窒素ガスを 150 mL/min で流し,

30 分間ばっ気して 2-MIB をトラップ管に濃縮する。

b)  分析  トラップ管をパージ・トラップ装置から外し,GC-MS 分析装置に連結したトラップ管加熱装置

に接続する。次に,キャリアーガス流路切換三方コックを直接注入路から加熱導入路に切り換えてキ

ャリアーガスがトラップ管を通して

GC-MS 分析装置に流れるようにした後,トラップ管を 170~

200  ℃に加熱する。その温度を約 1 分間保持し,2-MIB を GC-MS 分析装置に導入する。イオン選択

検出法又はマスクロマトグラフ法を用いて,

2-MIB のフラグメントイオンを確認し,2-MIB の保持時

間が標準物質と一致することを確かめ,保持時間に相当する位置のピーク高さ又はピーク面積を求め

る。

c) 

検量線の作成

2-MIB 標準液を段階的に数個の容量 100 mL の全量フラスコに採り,各々に再精製水

を加えて

100 mL とし,以下,a)  及び b)  と同様に操作して,2-MIB の量(ng)とピーク高さ又はピ

ーク面積との関係を求める。

d)  濃度の計算  b)  で求めた検液のピーク高さ又はピーク面積を c)  の検量線に照らして 2-MIB 量(

a

2-MIB

ng)を求め,式(G.1)によって試料 1 L 中の 2-MIB のナノグラム(ng)量を算出する。

c

a

MIB

000

1

L

/

ng

-

2

MIB

-

2

×

=

)

(

  (G.1)


30

S 3201:2017

   

ここに,

a

2-MIB

2-MIB 量(ng)

c

試料(

mL)


31

S 3201:2017

附属書 H 
(規定)

2-MIB 分析方法-GC-MS 分析法(固相抽出法)

H.1 

概要 

この附属書は,浄水器の

2-MIB 除去性能試験方法及び 2-MIB ろ過能力試験方法に関わる 2-MIB の分析

方法のうち,固相抽出法による

GC-MS 分析装置での分析方法を規定する。

ここで行う固相抽出法は,

試料中の

2-MIB を固相カラムに吸着し,ジクロロメタンで溶出させた検液を,

GC-MS 分析装置で分析し,濃度を求める方法である。

H.2 

試薬 

試薬は,次による。

a)  再精製水  蒸留水又はイオン交換水を 10 分間煮沸して放冷する。使用の都度,窒素ガスで約 15 分間

ばっ気して用いる。

b)  ジクロロメタン  200 mL を約 1~5 mL に濃縮し,その 1  μL を分取して GC-MS 分析装置で分析し,

2-MIB の予期保持時間にピークを生じないもの。

c) 2-MIB 標準原液(0.1 mg/mL) 2-MIB の標準品 10 mg を全量フラスコ 100 mL に採り,メチルアルコ

ールで溶かして全量を

100 mL とする。

注記 1  この溶液は,-18~-20  ℃の暗所に保存すれば 1 年間以上安定である。

d) 2-MIB 標準液(10 ng/mL) 2-MIB 標準液 10 μL を再精製水約 90 mL を入れた容量 100 mL の全量フラ

スコに加え,アジ化ナトリウム約

0.1 g を加えて混合した後,更に再精製水を加えて全量を 100 mL と

する。

注記 2  この溶液は,冷暗所に保存すれば 6 か月以上安定である。

H.3 

器具及び装置 

器具及び装置は,次による。

a)  ねじ口ガラス瓶  容量 40~100 mL のポリテトラフルオロエチレン(PTFE)張りのねじ口キャップを

したもの。

b)  マイクロシリンジ  容量 1~10 μL のガスクロマトグラフ用のもの。

c) 

固相カラム

  オクタデシル基を化学結合したシリカゲル又はこれと同等の性能をもつものを

200~

500 mg 詰めたもので,使用前にジクロロメタン 5 mL,メチルアルコール 5 mL,再精製水 5 mL を順

次緩やかに加圧注入し,洗浄及び活性化を行う。

d)  ガラスフィルターろ過装置  懸濁性物質をろ過できるガラスフィルターを備えたもの。

e) 

遠心沈殿管

  容量

10 mL で,共栓付きのもの。

f) GC-MS 分析装置 

1)  試料導入部  150~200  ℃に設定できるもの。

2)  分離管  内径 0.53~0.70 mm,長さ 15~30 m のキャピラリーカラムの内面に,ジメチルポリシロキ

サン又はポリエチレングリコール系で,分離管の設定温度に耐えるものを

1  μm の厚さに被覆した

もの,又はこれと同等の分離性能をもつもの。


32

S 3201:2017

   

3)  分離管の温度  対象化合物の最適分離条件に設定する。

 40 ℃(1 分間保持)→220  ℃(10  ℃/min)

4)  検出器  イオン選択検出法(SIM 法)又はマスクロマトグラフ法が行えるもの。

5)  イオン化エネルギー  電子衝撃イオン化電圧(EI)を 70 eV にしたもの。

6)  イオン源温度  機器の最適条件にする。

7)  セパレーター  キャリアーガス量を減らすために,質量分析装置導入部に接続できるもの。

8)  分析質量数  表 H.1 に示す。

表 H.12-MIB のフラグメントイオン 

物質名

分子量

分析質量数

m/z

2-MIB 168 95,107,108,135,150

9)  キャリアーガス  純度は体積分率 99.999 %以上のヘリウムガス。

g) GC-MS 分析装置の調整  2-MIB が最高感度で分析できる条件に調整する。

H.4 

試験操作 

試験操作は,次による。

a)  前処理  試料 500 mL を固相カラムに加圧又は吸引によって流速 10~20 mL/min で流下させる。

次に,

ジクロロメタン

3 mL を緩やかに通して 2-MIB を溶出させた後,遠心分離器でジクロロメタンと水の

層とに分離する。分離後のジクロロメタン層を試験管に受け,これを検液とする。

b)  分析  マイクロシリンジを用いて a)  で得られた検液の一定量(1~2 μL)を採り,スプリット方式又

はスプリットレス方式で

GC-MS 分析装置に注入する。イオン選択検出法(SIM 法)又はマスクロマ

トグラフ法を用いて,

2-MIB のフラグメントイオンを確認し,2-MIB の保持時間が標準物質と一致す

ることを確かめ,保持時間に相当する位置のピーク高さ又はピーク面積を求める。

c) 

検量線の作成

2-MIB 標準液を段階的に数個の容量 500 mL の全量フラスコに採り,各々に再精製水

を加えて

500 mL とし,以下,a)  及び b)  と同様に操作して,2-MIB の量(ng)とピーク高さ又はピ

ーク面積との関係を求める。

d)  濃度の計算  b)  で求めた検液のピーク高さ又はピーク面積を c)  の検量線に照らして 2-MIB 量(

a

2-MIB

ng)を求め,式(H.1)によって試料 1 L 中の 2-MIB のナノグラム(ng)量を算出する。

c

a

MIB

000

1

L

/

ng

-

2

MIB

-

2

×

=

)

(

  (H.1)

ここに,

a

2-MIB

2-MIB 量(ng)

c

試料(

mL)


33

S 3201:2017

附属書 I

(規定)

濁度の測定方法

I.1 

概要 

この附属書は,浄水器の濁り除去性能試験及び濁りろ過能力試験のための濁度の測定方法を規定する。

I.2 

透過光測定方法 

I.2.1 

試薬 

試薬は,次による。

a)  標準カオリン  JIS K 0101 の 9.(濁度)に規定する精製カオリンを用いる。

b)  濁度標準原液(1 mg カオリン/mL)  標準カオリン 1.00 g を約 37 %のホルムアルデヒド溶液(ホルマ

リン)

10 mL と精製水とを加えて 1 L としたもの。この溶液は,濁度 1 000 度に相当する。

なお,この溶液は,褐色瓶に入れて冷暗所に保存する。

c) 

濁度標準液(0.1 mg カオリン/mL)  濁度標準原液を振り混ぜながら 100 mL 採り,精製水で全量を 1 L

にしたもの。この溶液は,濁度

100 度に相当する。

I.2.2 

装置 

装置は,光電分光光度計を用いる。

I.2.3 

分析操作 

分析操作は,次による。

a)  試料を吸収セルに採り,光電分光光度計を用いて波長 660 nm 付近で吸光度を測定する。

b)  I.2.4 によって作成した検量線から試料の濁度を算定する。

I.2.4 

検量線の作成 

検量線の作成は,次による。

a)  濁度標準液 0~10 mL を段階的に全量フラスコに採り,それぞれに精製水を加えて 100 mL とする。

b)  以下,I.2.3 a)  と同様に操作して,濁度と吸光度との関係を求める。

I.3 

積分球式光電光度計法 

I.3.1 

試薬  試薬は,I.2.1 による。

I.3.2 

装置

  装置は,積分球式濁度計を用いる。

I.3.3 

分析操作 

分析操作は,次による。

a)  積分球式濁度計を用いて試料の散乱光量を測定する。

b)  I.3.4 によって作成した検量線から試料の濁度を算定する。

I.3.4 

検量線の作成 

検量線の作成は,次による。

a)  濁度標準液 0~10 mL を段階的に全量フラスコに採り,それぞれに精製水を加えて 100 mL とする。

b)  以下,I.3.3 a)  と同様に操作して,濁度と散乱光量との関係を求める。


34

S 3201:2017

   

I.4 

レーザー散乱光測定法 

I.4.1 

試薬  試薬は,I.2.1 による。

I.4.2 

装置

  装置は,レーザー散乱光方式濁度計を用いる。

I.4.3 

分析操作 

分析操作は,次による。

a)  レーザー散乱光方式濁度計を用いて試料の散乱光強度を測定する。

b)  I.4.4 によって作成した検量線から試料の濁度を算定する。

I.4.4 

検量線の作成 

検量線の作成は,次による。

a)  濁度標準液 0~100 mL を段階的に全量フラスコに採り,

それぞれに精製水を加えて

1 000 mL とする。

b)  以下,I.4.3 a)  と同様に操作して,濁度と散乱光強度との関係を求める。


35

S 3201:2017

附属書 J

(規定)

逆浸透膜浄水器の逆浸透膜エレメント及びモジュールの評価方法

J.1 

概要 

この附属書は,JIS K 3805 の 3.(試験条件)に規定されていない家庭用逆浸透膜浄水器に使用する逆浸

透膜エレメント及びモジュールを対象として,塩化ナトリウム(

NaCl)の水溶液を原水として用いて,逆

浸透膜エレメント及びモジュールの溶質除去性能を試験する方法を規定する。

J.2 

用語及び定義 

この規定で用いる主な用語及び定義は,箇条 によるほか,JIS K 3802 による。

J.3 

試験条件 

J.3.1 

濃度及び操作圧力 

試験に使用する原水の濃度は,指定濃度の±

5 %とする。また,操作圧力は,逆浸透膜エレメント及び

モジュールの製造業者(以下,製造業者という。)の取扱説明書に記載している値とする。その一例を,

表 J.1 に示す。

表 J.1-原水の塩化ナトリウム濃度及び操作圧力の一例 

エレメント及びモジュール

の種類

塩化ナトリウム水溶液

の濃度(

mg/L)

操作圧力

MPa)

注記

浄水器用

 200~1 000

1.0 以下

浄水器に使用される。

J.3.2 

原水の温度及び pH  

原水の温度及び

pH 値は,次による。

a)  温度  常温における試験中の温度変化は,±3  ℃とする。

b) pH 値  製造業者の取扱説明書に記載された pH 値

1)

 とし,試験期間中は一定でなければならない。

1)

  通常,pH 値 6.5±0.5 で使用することが多い。

J.3.3 

濃縮排水流量又は回収率 

モジュールの種類ごとの濃縮排水流量は,指定流量の±

5 %とする。また,回収率は,製造業者の取扱

説明書に記載された値とする。濃縮排水流量の一例を表 J.2 に,回収率の例を表 J.3 に示す。

表 J.2-モジュールの種類による濃縮排水流量の一例 

モジュール呼称

1 810 - 30

1 812 - 50

2 012 - 100

エレメント寸法

エレメントの寸法  直径×長さ(

mm)

45.8×254 45.8×305 50.8×305

ろ過水流量(

mL/min)

80 130 270

濃縮排水流量(

mL/min)

250 250 500

注記

  各エレメント及びモジュールの呼称寸法がインチ表示の場合は,1 inch=25.4 mm に

て換算する。エレメント及びモジュールの形式によって異なる。


36

S 3201:2017

   

表 J.3-モジュールの種類による回収率の一例 

モジュールの種類

回収率

a)

%)

浄水器用

 10~80

a)

  モジュールの形式によって異なる。

J.4 

性能試験装置 

J.4.1 

一般 

性能試験装置(以下,装置という。)は,配管類,弁類,原水タンク,ポンプ,プレフィルター,逆浸透

モジュール,流量計,圧力計,恒温装置などで構成する。構成の例を,図 J.1 に示す。

図 J.1-溶質除去性能試験装置の一例 

J.4.2 

装置及び器具 

装置及び器具は,次による。

a)  配管類  JIS G 4304 若しくは JIS G 4305 に規定された SUS316 などのステンレス製又はプラスチック

製で,腐食,サビの発生などがなく,運転圧力に耐えるもの。

b)  弁類  ダイヤフラム弁,ボール弁,三方弁などで腐食,運転圧力に耐えるもの。

c) 

原水タンク

  試験用に使用する原水を調製し,また,貯留するもので,腐食に耐え,かくはん機を備

えているか,又はタンク内でろ過水,濃縮排水及び原水が十分に混合できる構造となっているもの。

d)  循環ポンプ BP  モジュールに供給する原水を圧送するもので,腐食に耐えるもの。

e) 

高圧ポンプ HP  モジュールが必要とする運転圧力に十分に昇圧でき,かつ,腐食に耐えるもの。

f) 

プレフィルター

  モジュールに供給する原水中の懸濁物を,高圧ポンプの上流で除去するもの。

g)  積算流量計  JIS Z 8765 に規定されたタービン流量計と同級以上の精度をもつ積算流量計。

h)  圧力計  JIS B 7505-1 に規定された 1.6 級のブルドン管圧力計と同級以上の精度をもつ圧力計で,最大

圧力が測定圧力の

1.5~2 倍程度を測定可能なものとする

2)

2)

  圧力振動などによって指示値に誤差が生じる場合があるので,制振機構付きの圧力計を用い,

標準圧力計による定期的な校正を行うことが望ましい。

i) 

恒温装置

  加熱及び冷却の装置を含めた自動温度調節装置。

J.4.3 

機器 

機器は,次による。


37

S 3201:2017

a)  温度計  JIS B 7411-1 の表 6(浸没線付温度計の構造及び機能)に規定する浸没線付 100 度温度計 100

P のガラス製水銀棒状温度計,半導体センサー方式によるデジタル温度計又はその他の方式による温

度計をあらかじめ標準温度計で校正したもの。

b) pH 計  JIS Z 8802 の 5.2(形式)に規定された pH 計

3)

 のうち形式 0~II の pH 計。

3)

  JIS K 0101 の 11.1 (4)(pH 計の校正)に規定された方法で校正しておく。

c) 

電気伝導度計

  JIS K 0101 の 12.(電気伝導率)に規定された電気伝導度計

4)

4)

  用いる測定セルごとに,質量法によって作った溶質の標準液を用いて,あらかじめ溶質濃度

と電気伝導率との関係を調べておく。また,材料の電気伝導率が

10 μS/cm 以下の場合,JIS K 

0552 の 4.(試験方法)に規定された電気伝導率計を使用すると誤差が少なくなる。

d) TDS 計  試料の TDS を計測する計器は,あらかじめ JIS K 0101 の 12.  に規定された電気伝導度計の

指示値と相関を確認したもの。

e) 

イオンクロマトグラフ

  JIS K 0127 に規定されたイオンクロマトグラフ分析装置。

f) 

原子吸光分析装置

  JIS K 0121 に規定された原子吸光分析装置。

g)  誘導結合プラズマ発光分光分析装置  JIS K 0116 に規定された誘導結合プラズマ発光分光分析装置。

J.5 

試薬 

この規定で用いる主な試薬は,次による。

a)  塩化ナトリウム  JIS K 8150 に規定されたもの。

b)  純水  電気伝導率が 10 μS/cm 以下のもの。

c) 

試薬グレード

  特に規定のない試薬に関しては,JIS K 8001 に規定された“特級”を用いる。

J.6 

試験操作の準備 

塩化ナトリウム除去性能試験の操作の準備は,次による。

a)  装置の洗浄  モジュール取付け前の装置の洗浄は,次のとおり行う

5)

5)

  装置の汚れが少ない場合には,省略することができる。

1)  原水タンクに純水を入れる。ただし,汚染物及び装置の材質に応じて,洗浄用の酸,アルカリ,界

面活性剤又は殺菌剤を用いることができる。

2)  循環ポンプ BP を用いて,全ての配管中の汚れを洗浄する。

3)  一定時間洗浄の後に洗浄液を排出し,次に,新たに純水を用いて装置のすすぎ洗いをする。

b)  モジュールの取付け及び洗浄  モジュールの取付け及び洗浄

6)

 は,次による。

6)

  モジュールの汚れが少ない場合には,省略することができる。

1)  製造業者の取扱説明書によって,モジュールの取付けを行う。

2)  原水タンクに純水を入れる。

3)  循環ポンプ BP を用いる場合には,高圧ポンプ HP で,モジュールの保存液を排出する。ただし,洗

浄開始後一定時間は,ろ過水,濃縮排水共に原水タンクには戻さない。

4)  製造業者の指定する洗浄剤又は殺菌剤を用いて洗浄を行う。

5)  一定時間洗浄の後に洗浄液を排出し,次に,新たに純水を用いてモジュールのすすぎ洗いをする。

ただし,すすぎ洗い開始後一定時間は,ろ過水,濃縮排水共に原水タンクには戻さない。


38

S 3201:2017

   

J.7 

操作 

J.7.1 

装置の運転操作 

装置の運転操作は,次による。

a)  原水タンクに純水を入れる。

b)  モジュールにつながる配管に設置したバルブ V

2

を閉じて循環ポンプ

BP を運転し,原水タンク中の純

水を循環させる。

c)

温度調整装置を運転して,水温が一定になるように,原水の温度を調節する。

d)  J.3.1 に規定する溶質の必要量よりやや少量を原水タンクに入れ,完全に溶解する。

e) pH 計を使用し,原水の pH を測定する。この場合,測定した pH 値が所定の pH 値から±0.5 を超える

場合には,塩酸水溶液又は水酸化ナトリウム水溶液を用いて所定の

pH 値の範囲に調整する。

f)

J.4.3 の c)g)  のいずれかを用いて,原水中の塩化ナトリウム濃度を測定し,所定の濃度になるよう

に調製する。

g)  循環ポンプ BP を運転したまま,モジュールにつながる配管に設置したバルブ V

2

を開けて,原水タン

クの原水をモジュールに供給し,モジュール内及び濃縮排水ライン中の空気を完全に抜く。

h)  モジュールに急激な圧力及び流量がかからないように,高圧ポンプ HP を作動させる。

i)

J.3.1 及び J.3.3 に規定する圧力及び流量に調節する。ただし,昇圧速度は,モジュールに障害を与え

ない程度の速度とする。

J.7.2 

装置の操作 

装置の操作は,次による。

a)  試験条件設定後 20 分以上の経過後に,原水圧力及び濃縮水圧力を圧力計 P

3

及び

P

5

で濃縮水流量を積

算流量計

F

1

で読み記録する。ただし,この時間経過後の各圧力が安定し,あらかじめじゅん養運転を

行っておく必要がある。

b)  ろ過水量を積算流量計 F

2

で読み,記録する。

c)

ろ過水量の測定と同時に温度計を用いてろ過水温度を測定し,記録する。温度測定は,外気温度の影

響を少なくするように,モジュールの出口に近いところで測定する。

d)  原水,濃縮排水及びろ過水を採取して,J.4.3 の c)g)  のいずれかを用い,各々の塩化ナトリウム濃

度を測定し記録する。ただし,機器から得られる値と溶媒温度との関係については,あらかじめ換算

表を作成しておく。

e)

原水の

pH が,試験条件に適合していることを確認し,測定値を記録する。

f)

エレメント,モジュールに設定した一日当たりの標準設定ろ過水量,

7 日分を通水し,最初及び最終

の測定を含む

7 回以上を b)e)  の測定を行う。また,途中で停止した場合,再開時には,a)  の洗浄

を行う。

J.8 

計算 

計算は,JIS K 3805 の 8.(計算)に準じる。

J.9 

ろ過水量及び溶質除去性能データの標準化 

ろ過水量及び塩化ナトリウム除去性能データは,JIS K 3805 の 9.(透過水量及び溶質除去性能データの

標準化)に準じる。


39

S 3201:2017

附属書 K

(参考)

細菌除去性能試験方法

K.1 

概要 

この附属書は,給水などに含まれる可能性がある細菌類について,試験菌として

Brevundimonas diminuta

ATCC 19146 又は NBRC 14213 を使用してその除去性能を試験する方法を規定する。

K.2 

原水の調製 

あらかじめ残留塩素を除去した精製水に,JIS K 3835 の附属書 2(保存用試験菌液の調製方法)によっ

て調製した保存用試験菌液を加え,試験菌として

Brevundimonas diminuta を使用し濃度を,10

5

/mL 以上

とする。ただし,チオ硫酸ナトリウムで残留塩素を除去する場合,残留塩素

1 mg に対するチオ硫酸ナト

リウム(五水和物)の量は,

7 mg である。残留塩素除去操作後に,残留塩素が完全に除去されていること

を確認する。

K.3 

試験 

図 のような試験装置を用いて,6.4.1 b)  と同様の通水方法によって,浄水器の滞留水量の 2 倍に 5 L

を加えた量の原水を通水する。ただし,回分式では

2 回分量の原水を通水する。

その後,原水及びろ過水をそれぞれ約

100 mL 滅菌容器に採取する。

この採水は,JIS K 3835 の附属書 3(生菌数の測定方法)に従い,流入水は,平板塗抹培養法によって,

ろ過水は,メンブランフィルター法又は平板塗抹培養法によって,生菌数を測定する。

注記 1  試験装置は,試験当日に次亜塩素酸ナトリウム溶液(5 %の 1/1 000 希釈液)で循環洗浄し,

通水経路を滅菌しておく。原水を通水するときには,残留塩素が除去されていることを確認

する。

注記 2  試験後の試験装置及びろ過水は,次亜塩素酸ナトリウム溶液で滅菌しておく。

K.4 

結果 

(K.1)によって,細菌捕捉性能を算出する。

B

A

M

10

log

=

  (K.1)

ここに,

M

細菌捕捉性能(無次元)

A

原水の生菌数(個

/mL)

B

ろ過水中の生菌数(個

/mL)

注記

  試料中の生菌数が 0 の場合は,に 1 を用いて,

B

A

M

10

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とできる。

参考文献  JIS K 0552  超純水の電気伝導率試験方法 

JIS K 3835  精密ろ過膜エレメント及びモジュールの細菌捕捉性能試験方法