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S 2080 : 2000

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条において準用する同法第 12 条第 1 項の規定に基づき,財団法人日本

ガス機器検査協会  (JIA)  から工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきと申出があり,日本工業標

準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日本工業規格である。これによって JIS S 2080 : 1994 は

改正され,この規格に置き換えられる。

JIS S 2080

には,次に示す附属書がある。

附属書(参考)  排気筒トップ形状の例


日本工業規格

JIS

 S

2080

: 2000

燃焼機器用排気筒

Exhaust pipes for burning appliances

1.

適用範囲  この規格は,石油又はガスを燃料とする主に一般家庭用の燃焼機器に接続する金属製の排

気筒で,呼び

φ60 からφ200 のものについて規定する。ただし,強制給排気式及び強制給排気形の燃焼機器

に接続される給排気筒及び O リングを使用する排気筒を除く。

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。

これらの引用規格のうちで,発効年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格の規定を構成

するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発効年を付記していない引用規格は,その最

新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS G 4304

:1991  熱間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯

JIS G 4305

:1991  冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯

JIS H 4600

:1993  チタン板及び条

JIS S 2093

  家庭用ガス燃焼機器の試験方法

JIS S 3031

  石油燃焼機器の試験方法通則

3.

区分  排気筒は種類,排気方式によって表 及び表 のとおり区分する。

表 1  排気筒の種類による区分

種類

内容

直管

中心線が直線となるもの

曲管

両端の中心線のなす角度が 90 度,60 度,45 度などのもの

T

字管

自然排気式,自然通気形又は強制通気形の燃焼機器に接続して使用するも
ので,排気筒の屋外での立上り下部に用いる T 字形のもの

排気筒トップ

強制排気式,強制排気形,自然排気式,自然通気形及び強制通気形の燃焼
機器に接続して使用するもので,排気筒の先端に取り付け,燃焼排ガスを

大気中に排出するための開口部をもつもの


2

S 2080 : 2000

表 2  排気方式による区分 

排気方式

内容

略称

自然排気式専用,自然通気形専
用又は強制通気形専用

自然排気式,自然通気形又は強制通気形の
燃焼機器に使用するもの

CF

専用

強制排気式専用又は強制排気
形専用

強制排気式又は強制排気形の燃焼機器に使
用するもの

FE

専用

自然排気式,自然通気形又は強

制通気形と強制排気式又は強
制排気形兼用

自然排気式,自然通気形又は強制通気形と

強制排気式又は強制排気形の燃焼機器に使
用するもの

CF

・FE 兼用

参考  排気方式による区分における略称は,JIS S 2092(家庭用ガス燃焼機器の構造通則)な

どガス機器関連の JIS では自然排気式を CF とし,強制排気式を FE としている。

JIS S 3030

(石油燃焼機器の構造通則)などの石油機器関連の JIS では CF 又は FE と

いう略称を使用していないが,自然排気式に対応するものとして自然通気形又は強制通
気形があり,強制排気式に対応するものとして強制排気形がある。

4.

性能  8.によって試験したとき,表 の性能を満足しなければならない。

表 3  性能

項目

性能

主な試験方法

適用試験項目

排気筒相互の接続強度

(FE 専用のものを除く。

排気筒の変形,破損又は

接続部の外れがあっては
ならない。

規定の荷重を加

える。

8.1

排気筒トップの接続強度

排気筒トップの変形,破
損又は接続部の外れがあ
ってはならない。

規定の荷重を加
える。

8.2

引張強度(抜出し防止機構をも
つものに限る。

排気筒の変形,破損又は
接続部の外れがあっては
ならない。

0.3kN

の 引 張 力

を加える。

8.3

気密性 
(CF 専用のものを除く。

接続部から漏れる量が毎
時 1m

3

以下でなければな

らない。

0.12kPa

の空気圧

を 1 分間加える。

8.4

通過抵抗

排気筒内の静圧が 10Pa
以 下 で な け れ ば な ら な

い。

毎秒 4m の風を
排 気 筒 内 に 送

る。

8.5 a)

排 気 筒
ト ッ プ

の性能

排出性能

(CF 専用のものに
限る。

空気の流れが排気筒トッ

プの方向でなければなら
ない。

毎秒 5m の風を

排気筒トップに
当てる。

8.5 b)

雨水の流入

T

字管から直管へ流入す

る水の量が 20mL 以下で
あり,かつ,T 字管の水
は速やかに排出されなけ

ればならない。

上部から 1 分間

に 400mL の水を
注入する。

8.6

5.

構造

5.1

構造一般  排気筒の構造は,耐久性を考慮して作られ,通常の輸送,設置などに対して,破損又は

使用上支障のある変形などが生じない構造とし,次の各項による。

a)

排気筒は,通常の使用状態で水がたまりにくい構造でなければならない。

b)

排気筒トップ内に使用上支障がある異物(直径 16mm の鋼球)が入ってはならない。


3

S 2080 : 2000

c)

伸縮管のスライド部には,有効な抜出し防止の処置を施さなければならない。

5.2

自然排気式,自然通気形及び強制通気形に使用する排気筒の構造  自然排気式,自然通気形及び強

制通気形に使用する排気筒の構造は,次による。

a)

T

字管には,底部に凝縮水などを排出するために有効な排出口を設けなければならない。

なお,底部に取り外しができるふたを取り付けたものは,ふたに脱落防止の処置を施さなければな

らない。

b)

排気筒相互の接続は,差込み代によって確実に保持できる構造でなければならない。

6.

材料  排気筒の材料は,通常の使用,保守条件において受ける可能性がある機械的,化学的,熱的作

用に耐えるものであり,かつ,次のものでなければならない。

JIS G 4304

JIS G 4305(分類がオーステナイト系又はフェライト系であって,ニッケル及びクロムの含

有量の合計が 26%以上のもの又はオーステナイト・フェライト系のものに限る。

)又は JIS H 4600 に規定

するもの。

7.

形状及び寸法  排気筒の形状及び寸法は,図 1-11-5 及び表 に適合しなければならない。

なお,外形 D

1

は先端から 10mm の部分で測定する。

図 1-1  直管(溶接管)の例

図 1-2  直管(はぜ折り管)の例

図 1-3  曲管

(形状は一例を示す。)

図 1-4  字管 

(形状は一例を示す。)

図 1-5  排気筒トップ 

(形状は一例を示す。)


4

S 2080 : 2000

表 4  排気筒の寸法

単位 mm

呼び径

差込み口外径

D

1

差込み代

L

(抜出し防止機構の

ないものに限る)

60

0

8

.

0

4

.

60

40

以上

70

0

8

.

0

4

.

70

75

0

8

.

0

4

.

75

50

以上

80

0

8

.

0

4

.

80

90

0

8

.

0

4

.

90

100

0

8

.

0

4

.

100

106

0

8

.

0

4

.

106

110

0

8

.

0

4

.

110

120

0

8

.

0

4

.

120

60

以上

130

0

0

.

1

5

.

130

140

0

0

.

1

5

.

140

70

以上

150

0

0

.

1

5

.

150

160

0

0

.

1

5

.

160

180

0

0

.

1

5

.

180

80

以上

200

0

0

.

1

5

.

200

100

以上

8.

試験方法

8.1

排気筒相互の接続強度試験  排気筒相互の接続強度試験は,次による。

a)

直管の接続強度  直管の接続強度は,図 に示すように直管 2 本を接続して両端を二つ割で支え,は

めあいの中心部に呼び径の種類ごとに

表 に示す荷重を 1 分間加え,直管の変形,破損又は接続部の

外れの有無を調べる。

なお,一方の管の溶接部又ははぜ折り部は他方の管の溶接部又ははぜ折り部と同じ位置にする。

備考1.  溶接部又ははぜ折り部は,荷重をかける方向と直角方向にそろえる。

2.

二つ割の幅は 20mm とする(以下,この規格において同じとする。

図 2  直管の接続強度試験方法 


5

S 2080 : 2000

表 5  試験荷重(直管)

呼び径

荷重 kN

60 0.1

70

75 0.2

80

90

100

106 0.3

110

120

130 0.4

140

150

160 0.5

180 0.6

200 0.7

b)

曲管又は 字管の接続強度  曲管又は T 字管の接続強度は,図 に示すように曲管又は T 字管と直管

を接続して図のように二つ割で支え,曲管又は T 字管の上に板を置き,その中心に,呼び径の種類ご

とに

表 に示す荷重を 1 分間加え,曲管又は T 字管の変形,破損又は接続部の外れの有無を調べる。

図 3  曲管又は 字管の接続強度試験方法

表 6  試験荷重(曲管又は 字管)

呼び径

荷重 kN

140

以下

0.1

140

を超え 200 以下

0.2

8.2

排気筒トップの接続強度試験  排気筒トップの接続強度試験は,排気筒トップに直管を接続し,図 4

に示すように固定し,

表 に定める荷重(W1 及び W2)をそれぞれ単独に 1 分間加え,排気筒トップの変

形,破損又は接続部の外れの有無を調べる。ただし,

図 の①,②における W2 及び③における W1 の荷

重点に当てる板の大きさは 50mm×50mm とする。


6

S 2080 : 2000

備考 FE 用は W2 の荷重を加えない。

図 4  排気筒トップの接続強度試験方法


7

S 2080 : 2000

表 7  試験荷重(排気筒トップ)

荷重 kN

W

2

呼び径

W

1

H

傾斜 H 形

P

多翼形

60

70

75

80

90

100

106

110

0.1

120

130

0.1

140

0.2

150

160

0.3

0.2

180 0.4

200

0.1

0.5

0.3

8.3

引張強度(抜出し防止機構をもつもの)  排気筒トップ及び排気筒相互の引張強度試験は,取扱説

明書などに示す接続保持のための処置を施した後,接続を外す方向に 0.3kN の引張力を加え,排気筒の変

形,破損又は接続部の外れの有無を調べる。

8.4

気密性試験  気密性試験は,図 に示すように一端を閉そくした直管を 2 本接続し,閉そくしたい

ずれかの一端から排気筒内部に 0.12kPa の空気圧を 1 分間加えたとき,接続部から漏れる空気の量を測定

する。

なお,一方の管の溶接部又ははぜ折り部は他方の管の溶接部又ははぜ折り部と同じ位置にする。

図 5  気密性試験方法(例)

8.5

排気筒トップ性能試験  排気筒トップ性能試験は,次による。

a)

通過抵抗  排気筒トップに 8m 以上の長さにした直管を接続し,図 に示すように送風機によって排

気筒内に毎秒 4m の風を送り,測定点における静圧及び風速を測定する。

図 6  通過抵抗試験装置


8

S 2080 : 2000

b)

排出性能  自然排気式,自然通気形及び強制通気形用排気筒トップの排出性能は,排気筒トップに 2m

以上の長さにした直管を接続し,JIS S 2093 

表 26(BF-W 機器の試験)又は JIS S 3031 の付図 5(耐

風速性試験装置)に規定する送風機によって

図 に示す①∼⑨の 9 方向からそれぞれ毎秒 5m の風を

排気筒トップに送り,排気筒内の空気の流れを,発煙剤などによって調べる。

図 7  排出性能試験

8.6

雨水の流入試験  雨水の流入試験は,次の a)及び b)による。

a)

図 に示すように T 字管に直管を水平に接続し,T 字管の上部から 400mL の水を 1 分間かけて全周に

均一に流れるように注入し,T 字管から直管に流入した水の量を測定する。

b)  a)

の試験後,T 字管の水が速やかに排出されるかどうかを確認する。

図 8  雨水の流入試験

9.

検査

9.1

型式検査(

1

)

  型式検査は,4.7.の各項について,8.の試験方法及び目視などによって,また,10.

の各項については目視によって行い,4.7.及び 10.の規定に適合しなければならない。


9

S 2080 : 2000

(

1

)

型式検査とは,製品の品質が設計で示されたすべての品質項目を満足するかどうかを判定する

ための検査をいう。

9.2

製品検査(

2

)

  製品検査は,各製品ごとに,次の各項について,8.の試験方法及び目視などによって行

い,4.7.及び 10.1 の規定に適合しなければならない。ただし,検査は,合理的な抜取方法によってもよ

い。

a)

排気筒相互の接続強度

b)

排気筒トップの接続強度

c)

形状及び寸法

d)

製品表示

(

2

)

製品検査とは,既に型式検査に合格したものと同じ設計,製造による製品の受渡しに際して,

必要と認められる品質項目を満足するものであるかどうかを判定するための検査をいう。

10.

表示

10.1

製品表示  排気筒本体の見やすい箇所に,容易に消えない方法で次の事項を表示しなければならな

い。

a)

製造業者名又はその略号

b)

製造年又はその略号

c)

材料名

d)

呼び径

e)

排気方式による区分又は略称

10.2

取扱説明書  取扱説明書には,施工上の注意事項を記載しなければならない。

なお,取扱説明書は,複数の排気筒が同一包装で出荷される場合に添付する。


10

S 2080 : 2000

附属書(参考)  排気筒トップ形状の例

序文  この附属書(参考)は,排気筒トップ形状の例を記述するものであり,規定の一部ではない。

1.

自然排気式,自然通気形又は強制通気形用排気筒トップの形状の例を,

附属書図 1に示す。

附属書図 1  多翼形トップ

附属書図 2  形トップ(断面図)

附属書図 3  H形トップ(断面図)

附属書図 4  傾斜 形トップ(断面図)

備考  点線は,金網などによって異物を入りにくくした構造を示す。

2. FE

用排気筒トップの形状の例を,

附属書図 に示す。


11

S 2080 : 2000

附属書図 5  FE 用排気筒トップ 

燃焼機器用排気筒 JIS 原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

堀      守  雄

拓殖大学

(委員)

犬  塚  隆  吉

社団法人日本住宅機器設備協会

遠  藤  光  弘

東洋アルチタイト産業株式会社

川  島  霞  子

東京都地域婦人団体連盟

桑  原  光  男

株式会社ホクアイ

小  林  茂  昭*

東京消防庁

櫻  井  重  義

桜井工業株式会社

篠  原      脩

社団法人日本ガス石油機器工業会

清  水  尚  孝

財団法人日本燃焼機器検査協会

下河内      司*

自治省消防庁

田  村  悠紀子

消費科学連合会

中  川  安  明

トーセツ株式会社

中  西  正  彦

相愛ホーロー株式会社

萩  平  博  文*

通商産業省生活産業局生活用品課

畠      テル子

主婦連合会

細  川  政  弘

資源エネルギー庁公益事業部ガス技術安全課

向  山  光  幸*

通商産業省環境立地局保安課液化石油ガス保安対策室

森      邦  弘*

社団法人日本ガス協会

横  山      誠

東日本排気筒同業組合

渡  辺  泰  典

社団法人日本ガス石油機器工業会ガス部会

(事務局)

山  田  伸  郎

財団法人日本ガス機器検査協会

*

委員会途中で,磯部嘉夫委員から小林茂昭委員へ,須貝俊司委員から下
河内司委員へ,成宮治委員から萩平博文委員へ,市塚洋輔委員から向山
光幸委員へ,井出邦康委員から森邦弘委員への交替があった。