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S 1200

:2012

(1)

目  次

ページ

序文 

1

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

1

3

  用語及び定義 

2

4

  一般試験条件 

3

4.1

  準備

3

4.2

  試験機器 

4

4.3

  力の加え方 

4

4.4

  許容差

4

4.5

  試験の順序 

4

4.6

  試験中の移動の防止

4

4.7

  試験をしない部分への荷重 

4

4.8

  試験結果の評価

5

5

  試験環境及び試験装置 

5

5.1

  床面

5

5.2

  壁面

5

5.3

  ストッパ 

5

5.4

  荷重用当て板 

5

5.5

  引出しの急速開閉装置 

5

5.6

  おもり(質量)

5

5.7

  ガラス製マーブル

6

5.8

  つり下げ式ファイリングポケットの荷重 

6

5.9

  鋼製衝撃板 

6

6

  非可動部分の試験手順 

6

6.1

  棚板

6

6.2

  天板及び地板 

7

6.3

  ハンガー用レール及びその支持具の強度 

7

6.4

  構造の強度 

8

7

  可動部分の試験手順

10

7.1

  開き戸

10

7.2

  引違い戸及び水平巻戸 

12

7.3

  フラップ 

13

7.4

  上下巻上げ戸 

15

7.5

  引出し

15

7.6

  ロック及びラッチ機構 

18


S 1200

:2012  目次

(2)

ページ

8

  建築物及びその他の構造物に取り付ける収納ユニット 

18

8.1

  床で支持されない収納ユニット

18

8.2

  床に支持される収納ユニットの強度試験 

20

9

  試験報告書 

20

附属書 A(参考)収納ユニットの強度,耐久性の試験のための荷重,サイクルなどの選択の手引 

21

附属書 B(規定)引出しの急速開閉試験装置 

23

附属書 JA(参考)JIS と対応国際規格との対比表 

26


S 1200

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(3)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本オフ

ィス家具協会(JOIFA)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改

正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格であ

る。

これによって,JIS S 1200:1998 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 S

1200

:2012

家具−収納ユニット−強度及び耐久性試験方法

Furniture-Storage units-Determination of strength and durability

序文 

この規格は,2005 年に第 2 版として発行された ISO 7170 を基とし,日本の技術動向,使用実態などに

合わせ技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。変更の一

覧表にその説明を付けて,

附属書 JA に示す。

適用範囲 

この規格は,完全に組み立てられた使用可能な状態にある戸棚,飾り棚,本棚などの収納家具及び建築

物,他の構造物に取り付ける収納家具(以下,収納ユニットという。

)の可動部分及び非可動部分の強度及

び耐久性を求める試験方法について規定する。ただし,経時変化及び劣化の評価については規定しない。

この規格で規定する試験は,収納物の入れすぎなど,起こり得る誤使用を含む標準的な使用を想定し,

それらの状況に相当する質量,力及び速度を試験対象部位の様々な部分に加えるものである。また,箇条

6

“非可動部分の試験手順”の長期荷重試験を除き,材料,設計,構造又は製造工程に関係なく,特性を評

価できるように規定している。

試験結果は,試験した製品についてだけ有効とするが,試験体が類似製品を代表するものであれば,他

の類似製品にも適用できる。また,試験対象部位が想定された環境において満足のいく使用ができるかど

うかを実証するためである。したがって,未使用の製品に対して開発されたものでもある。ただし,適切

に正当化できる場合には,不具合の調査のための試験に使用してもよい。

強度及び耐久性試験は,建築物の構造に関しては規定しない。例えば,壁掛けキャビネットの強度は,

キャビネット及び取付けのためにだけに適用し,壁及び壁への取付けには適用しない。

この規格は,要求性能を規定するものではなく試験方法だけを規定するものである。

要求性能を示す文章が利用できない場合には,

附属書 で,推奨荷重,サイクルなどの選択の手引きを

参考にすることができる。

附属書 には,引出しの急速開閉の試験装置について規定している。

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 7170:2005

,Furniture−Storage units−Determination of strength and durability(MOD)

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“修正している”

ことを示す。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS K 6253

  加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−硬さの求め方


2

S 1200

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注記  対応国際規格:ISO 7619-2,Rubber, vulcanized or thermoplastic−Determination of indentation

hardness

−Part 2: IRHD pocket meter method(MOD)

JIS Z 8703

  試験場所の標準状態

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。

3.1 

キャッチ機構(catch device)

部位を所定の位置に維持するか又は引っ張る機構。

注記  この機構は,例えば,磁気式キャッチ,自閉機構などの開放するための第二の操作は必要とし

ない。

3.2 

間隙高さ(clear height) 

底板表面の最上部の内のりの高さ。例えば,引出しの底板の最上部とその上の引出し又は収納ユニット

の構造物の下端との間(

図 参照)。

1

  ユニット構造物

2

  間隙高さ

図 1−間隙高さ 

3.3 

ダンパ機構(damper mechanism)

部位をゆっくりと閉じる機構。

3.4 

引出し(extension element)

引き出したり,押し込んだりできる部位。例えば,引出し,つり下げ式ポケットファイル,キーボード

トレイなどがある。

3.5 

ランナー(runner)

引出しの出し入れをスムーズにしたり,引出しの横揺れを防止するためのレール。


3

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3.6 

フラップ(flap)

上方又は下方に開く,ヒンジが水平に付いた戸。

3.7 

自立形ユニット(free standing unit)

支持構造に取り付けるように意図していない収納ユニット。

3.8 

二重引出し防止装置(interlock)

複数の引出しを(同時に)開けることを制限する装置。

3.9 

ラッチ機構(latching mechanism) 

引出し又は戸を閉じた位置に簡易的に維持する機構。

注記  この機構を解除するためには,第二の操作を必要とする。

3.10 

ロック機構(locking mechanism)

収納ユニット又は収納要素の内側への接近を制限する機構。

注記  この機構は,作動させるためのキー又は作動させるための組合せ行為を必要とする。

3.11 

ステー(stay) 

フラップ又は戸を開いた位置に保持するための保持具。

3.12 

壁掛け,パネル掛け及びスクリーン掛け式ユニット(wall-, panel- and screen-hanging unit) 

壁,パネル又はスクリーンによって支持するように意図された収納ユニット。

一般試験条件 

4.1 

準備 

収納ユニットは,引き渡された状態のままで試験を行う。組立式のものは,組立説明書によって組み立

てるか,又は構成されたものでなければならない。各試験では,最も不利な状態で使用しなければならな

い。収納ユニットを何通りかに組立て又は組み合わせることが可能な場合には,その最も不利な状態で試

験を行う。組立説明書がない場合は,収納ユニットを組み付けた方法又は取り付けた方法を試験報告書に

記述する。試験体の組立用結合金具は,試験前に締め付けておかなければならず,製造業者の指示書で特

に要求がない限り,再締め付けを行ってはならない。最悪の条件を実現するために構成を変更しなければ

ならない場合は,その旨を試験報告書に記述しなければならない。

多機能部位の特性を取り扱うためには,試験を組み合わせることが必要なことがある。例えば,収納戸

(receding door)は,引違い戸及び開き戸として試験しなければならない。

吸湿性材料を含む家具の場合は,製造又は組立てから試験までの間に,通常の屋内条件下で,少なくと

も 1 週間を経過させなければならない。

試験の温度は,JIS Z 8703 の 20  ℃  5 級(20±5  ℃)とし,屋内条件で行わなければならない。ただし,

試験中に温度が 15  ℃∼25  ℃の範囲から外れた場合は,試験報告書に最高及び最低の温度を記述しなけれ

ばならない。また,棚板のたわみ試験の湿度は,金属製,石製及びガラス製の棚板を除き,JIS Z 8703 


4

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湿度 65 % 20 級[

(65±20)%]とする。試験中に湿度がこの範囲から外れた場合は,試験報告書に最高及

び最低の湿度を記述しなければならない。

試験手順で取り扱われない設計の場合,試験手順は可能な限りこの規格で規定する方法で実施し,試験

手順と異なる事項を試験報告書に記述しなければならない。

試験の開始前には,試験体を十分に目視検査する。全ての欠陥を記録し,試験による欠陥とみなされな

いようにする。

別に規定がない限り,試験中,試験体は床面に水平に置かなければならない。

4.2 

試験機器 

試験結果は試験環境及び試験装置にかかわらず,正しく加えられた力だけに左右されるため,規定がな

い限り,試験は任意の適切な機器で実施してもよい。

試験機器は,試験体の変形を妨げてはならない。試験中に試験体の変形に追随できるように動くことが

でき,力が常に規定の箇所及び規定の方向に加わるようにしなければならない。また,全ての荷重用当て

板は,試験体に密着できるようになっていなければならない。

4.3 

力の加え方 

静荷重試験では,余分な力が加わることのないように,十分にゆっくりと加えなければならない。規定

がない限り,それぞれの力は,10 秒以上 30 秒以下の間維持しなければならない。

耐久性試験では,試験による過度の発熱が起こらない速度で力を加えなければならない。規定がない限

り,それぞれの力は,2±1 秒間維持しなければならない。一時中断が必要な場合は,戸・引出しなどは,

力が加わらない位置で一時中断しなければならない。

力は製品の自閉機構及びダンパ機構の通常の動作を確保するように加えなければならない。

4.4 

許容差 

許容差は別に規定がない限り,次による。

−  力:公称力の±5 %

−  速度:公称速度の±5 %

−  質量:公称質量の±1 %

−  寸法:呼び寸法の±1 mm

−  角度:呼び角度の±2°

荷重用当て板及び衝撃板の位置決め精度は,±5 mm でなければならない。

4.5 

試験の順序 

試験は,この規格に規定する順序で実施することが望ましい。規定の順序によらない場合は,その順序

を試験報告書に記述しなければならない。また,特定の部位について規定する試験は,全ての同一試験体

で実施しなければならない。

4.6 

試験中の移動の防止 

試験体が自立形ユニットで箇条 及び箇条 に規定する試験のときに転倒しそうな場合は,規定がない

限り,転倒又はその限界点まで試験体に力を加える。

6.4.2

及び 6.4.3 の例外を除き,自立形ユニットの試験体が箇条 及び箇条 に規定する試験のときに滑

動しそうな場合は,試験体に 5.3 のストッパによって移動を防止しなければならない。

4.7 

試験をしない部分への荷重 

試験対象部分以外の全ての収納部位には,

表 によって均一に定める荷重を加えなければならない。


5

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表 1−試験対象部分以外の部分に加える荷重

部分

荷重

水平面,棚板,ドアバスケットなど 0.65

kg/dm

2

引出し 0.2

kg/dm

3

つり下げ式ポケットファイル 1.5

kg/dm

a)

ハンガー用レール 2.0

kg/dm

a)

ファイリングポケットの面に対して垂直に測定する。

4.8 

試験結果の評価 

各試験の終了後,結果を記録する。調整機構がある場合は調整方法を選択して,4.1 の手順によって,再

度,試験を実施する。

試験結果の評価は,4.1 の初期検査試験以降に発生した変化を全て記録する。

検査には,例えば,開ける力,閉める力,たわみなどを測定し,次のものを含めなければならない。

a)

部材,部品及び接合部の破損

b)

剛性を維持するように設計されている接合部に,手で押すことによって分かる緩み

c)

機能に影響するほどの部品又は構成材の変形及び摩耗

d)

部位(品)を収納ユニットに固定する装置の緩み

e)

試験体,部位又は部分の機能低下

試験環境及び試験装置 

5.1 

床面 

床面は,水平で平たん(坦)かつ強固な面とする。

6.4.1

の構造及び骨組の強度試験の場合は,表面は滑らかに仕上げた高圧プラスチック積層板又は金属板

でなければならない。

6.4.2

の落下試験の場合は,床には,JIS K 6253 に規定する硬度(85±10)IRHD のゴムを 3 mm の厚さ

で上張りしなければならない。

5.2 

壁面 

壁面は,垂直で平たん(坦)かつ強固な面とする。

5.3 

ストッパ 

ストッパは,試験体が移動しないためのもので,転倒するのを防止するものであってはならない。スト

ッパの高さは 12 mm 以下とすることが望ましい。ただし,試験体の構造によって,これより高いものを必

要とする場合には,試験体の移動を防止するために必要な最小限の高さとする。

5.4 

荷重用当て板 

荷重用当て板は,直径が 100 mm 又は限られた空間で使用する場合は,50 mm の剛性のある円盤とする。

また,表面が平らであり,縁を半径 12 mm に丸める。

5.5 

引出しの急速開閉装置 

引出しの急速開閉装置は,二つの装置及び補正の説明を

附属書 に規定する。

5.6 

おもり(質量) 

おもりは試験体の構造を補強したり,試験中に片寄ったりするものであってはならない。

注記  おもりによって力を加える方法として,鉛の小球などを入れた小袋を用いる場合には,試験中

に小袋が移動することがないように,小袋を小さな区分室に分けて収納するとよい。


6

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5.7 

ガラス製マーブル 

ガラス製マーブルは,直径が 10 mm∼15 mm の固形ガラスでなければならない。

これらは,試験中に袋の中で動くことができるように,十分に大きな袋の中に入っていなければならな

い。

5.8 

つり下げ式ファイリングポケットの荷重 

つり下げ式ファイリングポケットは,

図 17 に示すようにタイプ用紙又は同等の代替物によって荷重を加

えなければならない。

5.9 

鋼製衝撃板 

鋼製衝撃板は,長さが 200 mm(h)の鋼板とし,一つの表面を JIS K 6253 の規定する硬度(85±10)IRHD

のゴムを 3 mm の厚さで上張りしたもの。また,鋼製衝撃板のパラメータは

表 A.4 を参照。

非可動部分の試験手順 

6.1 

棚板 

6.1.1 

一般 

棚の構造に関係なく均等な力をかけなければならない。

棚板の枚数が不定である収納ユニットの場合は,別に規定しない限り,試験体の内のり高さ(mm)を

200

で除して,小数点以下を切り捨て整数値とし,この数値を取り付ける棚板の枚数とする。

6.1.2 

棚板保持試験 

棚板の保持試験は,棚板の手前側中央に規定した外向きの力を水平に加える。

6.1.3 

棚板のたわみ試験 

金属製,ガラス製又は石製でない棚板のたわみ試験は,4.1 の湿度条件の中で実施しなければならない。

棚板を,試験体の棚板支持具の上に載せる。

棚板のたわみは,たわみが最大の前縁で測定しなければならない。

たわみは,隣接する二つの支持具の間に描いた,前縁に対して平行な直線を基準として,0.1 mm の精度

で測定しなければならない。

棚板に規定のおもりを均一に載せ,次の時間維持する(

図 及び表 A.1 参照)。

−  金属製,ガラス製及び石製の棚板:1 時間

−  その他の全ての棚板            :1 週間

上記のたわみを,0.1 mm の精度まで測定し,棚板支持具間の距離に対する百分率で表す。また,4.8 

よって,試験結果の評価を実施する。

図 2−棚板のたわみ試験 


7

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6.1.4 

棚板支持具の強度試験 

棚板支持具の強度試験は,一つの棚板支持具から約 220 mm

1)

離れた部分にはおもりを載せず,6.1.3 

規定する荷重の半分を棚板に均一に加え,5.9 の鋼製衝撃板を棚板支持具の上に 10 回転倒させる(

図 

照)

5.9 の鋼製衝撃板の打撃面は,ゴムを上張りする。

全ての棚板支持具を試験しなければならない。また,4.8 によって,試験結果の評価を実施する。

1)

強度試験の妨げにならないよう,鋼製衝撃板(h=200 mm)及びおもりの距離を確保する。

図 3−棚板支持具の強度試験 

6.2 

天板及び地板 

6.2.1 

天板及び地板の長期荷重試験 

天板及び地板の長期荷重試験は,床から 1 000 mm 以内にある天板及び全ての地板だけに適用する。天

板又は地板のたわみは,たわみが最大の箇所で測定する。

たわみは,隣接する二つの支持具の間に描いた直線を基準として,0.1 mm の精度で測定して記録し,支

持具間の距離に対する百分率で表す。

天板又は地板に規定のおもりを均一に載せ,次の時間維持する(

図 参照)。

−  金属製,ガラス製及び石製の天板及び地板:1 時間

−  その他の全ての天板及び地板                :1 週間

前記のように,たわみを測定して記録する。

6.2.2 

天板及び地板の静荷重試験 

天板及び地板の静荷重試験は,床から 1 000 mm 以内にある天板及び間隙高さ(3.2)が 1 600 mm 以上の

地板だけに適用する。

破損を引き起こす可能性が高く,かつ,縁から 50 mm 以上離れた位置に,5.4 の荷重用当て板を介して

垂直の下向きの力を 10 回加える。

このような位置が複数ある場合には,

最大で 3 か所に力を 10 回加える。

天板又は地板が調整できる場合には,最も破損しやすい位置とする。また,4.8 によって,試験結果の評価

を実施する。

6.3 

ハンガー用レール及びその支持具の強度 

6.3.1 

ハンガー用レール支持具の強度試験 

ハンガー用レール支持具の強度試験は,試験に供するハンガー用レールを,収納ユニットのハンガー用

レールの支持具に設置して行う。

規定のおもりを,最も弱い支持具のできるだけ近くにつり下げる[

図 4 a)  参照]。


8

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支持具が 3 か所以上ある場合には,各支持具に規定のおもりを同時につり下げなければならない[

図 4 b)

参照]

。また,4.8 によって,試験結果の評価を実施する。

a)

  支持具が か所の場合 b)  支持具が か所以上の場合 

図 4−ハンガー用レール支持具の強度試験 

6.3.2 

ハンガー用レールのたわみ試験 

ハンガー用レールのたわみ試験は,試験に供するハンガー用レールを収納ユニットの支持具に設置して

行う。

レールに規定のおもりを均一につり下げ,次の時間維持する(

図 参照)。

−  金属製のレール            :1 時間

−  その他の全てのレール:1 週間

また,4.8 によって,試験結果の評価を実施する。

図 5−ハンガー用レールのたわみ試験

6.4 

構造の強度 

6.4.1 

構造及び骨組の強度試験 

構造及び骨組の強度試験では,建築物及びその他の構造物に取り付ける収納ユニットには適用しない。

この試験は,ベース部(又は脚部)の周りにストッパを当てる(

図 参照)。アジャスタを,完全に閉じ

た位置から 10 mm 引き出す。

収納を目的として用いることができる全ての部分に,

表 に定める荷重をかける。引出し,フラップ,

巻戸及び開き戸を閉める。


9

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単位  mm

(A に力を加えたときのストッパの位置)

注記  対応国際規格図を我が国の使用実態に合わせて修正している(図 7∼図 16 及び図 18 も同様)。

図 6−構造及び骨組の強度試験[力を加える位置(ABCD)及び方向]

収納ユニットの側面の中心線上における側面の最上部(

図 の点 A)に,規定の静荷重を 10 回加える。

ただし,床から 1 600 mm を超えない場所とする(

図 参照)。この位置に構造部材がなければ,剛性のあ

るバーで力を加える。

力を加える反対側の位置にストッパを当て,上記の手順で,点 B,C 及び D の順に 10 回繰り返す。

収納ユニットが転倒しそうな場合は,転倒しないようになるまで力を加える位置を下げ,その高さを記

録する。また,4.8 によって,試験結果の評価を実施する。

6.4.2 

落下試験 

落下試験は,収納ユニットに荷重が加えられてはならない。

アジャスタを,完全に閉じた位置から 10 mm 引き出す。

収納ユニットの一方の端部を持ち上げるのに必要な力(F

1

)を測定する。収納ユニットのもう一方の端

部を持ち上げるのに必要な力(F

2

)を測定する。

次のように,試験する落下高さを基準となる落下高さの百分率で求める(

表 A.1 参照)。

収納ユニットの端部を持ち上げるのに必要な力(F,すなわち F

1

及び F

2

をいう。

)の場合,落下高さは,

次のとおりでなければならない。

F

≦200 N                    基準の落下高さの 100 %

200 N

F≦400 N              基準の落下高さの

200

)

200

(

70

100

×

F

 %

F

>400 N                    基準の落下高さの 30 %

収納ユニットの同じ端部を落下高さまで持ち上げて,床面(5.1)に自由落下させる。収納ユニットが規

定の落下高さで転倒しそうな場合は,落下高さを平衝が保てる位置まで下げて試験する。その旨を試験報

告書に記述する。

試験は 6 回行う。高さ調節ができる収納ユニットは,一番下の位置で 3 回,一番高い位置で 3 回試験す


10

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る。反対側の端部でも同様に繰り返す。また,4.8 によって,試験結果の評価を実施する。

6.4.3 

キャスター又はホイール付き収納ユニットの試験 

キャスター又はホイール付き収納ユニットの試験は,収納ユニットの側面の中心線で床から 1 600 mm

以下のできるだけ高い場所に,6.4.1 と同様な方法で力を加える。この位置に構造部材がなければ,剛性の

あるバーで力を加える。

収納ユニットを,規定のサイクル数を毎分 10±2 サイクル速度で,600 mm±20 mm 前後に動かす。1 サ

イクルとは,前後に 1 回動かすストロークを意味する(

表 A.2 参照)。

動作に影響するキャスター及び構造の損傷に対する評価は,試験直後に直ちに行い,その後 24 時間の回

復期間後にも実施する。

可動部分の試験手順 

7.1 

開き戸 

7.1.1 

一般 

この試験は,折り戸を含め,垂直側面上にヒンジで取り付けた全ての戸に適用する。試験中に収納ユニ

ットが床の上で移動しないように,ベース部(又は脚部)の周りにストッパを当てる。試験対象の開き戸

の収納部位全てに,規定された荷重を加える(

表 A.1 参照)。

7.1.2 

開き戸の強度 

7.1.2.1 

開き戸への垂直荷重試験 

開き戸への垂直荷重試験は,

図 に示すように,規定されたおもりを載せる(表 A.1 参照)。おもりは,

ヒンジから最も離れた縁から 100 mm の位置につるす。

単位  mm

図 7−開き戸の垂直荷重試験 

開き戸を,完全に閉じた状態に対して,45°の位置から,完全に開いた状態に対して内側 10°の位置ま

で,10 サイクル(前後に)開閉する。ただし,完全に閉じた位置から最大で 135°までとする。

戸の開閉は手によって行い,開ける動作に 3∼5 秒間,閉じる動作に 3∼5 秒間かけて行う。

また,4.8 によって,試験結果の評価を実施する。

7.1.2.2 

開き戸への水平荷重試験 

開き戸への水平荷重試験は,

図 に示すように,ヒンジから最も離れた縁から 100 mm 手前の位置にお


11

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ける水平中心線上に開き戸の面に対して,垂直に規定された水平静荷重(N)を加える(

表 A.1 参照)。試

験は 10 回行う。また,4.8 によって,試験結果の評価を実施する。

単位  mm

図 8−開き戸の水平荷重試験 

7.1.3 

開き戸を急速に閉める試験 

開き戸を急速に閉める試験は,ダンパ機構の付いた開き戸には適用しない。

この試験は,開き戸の取っ手の中央位置にできるだけ近い,開き戸の裏側に取り付けたひもによって閉

めなければならない。取っ手の長さが 200 mm を超える場合は,取っ手の最上部から 100 mm 下で,床か

らの高さが最大で 1 200 mm の位置にひもを取り付けなければならない。もし,戸に取っ手が付いていな

い場合,ひもは,前縁(ヒンジから最も離れたところ)から 25 mm 手前の,戸の高さの中間点の位置に取

り付けなければならない。ひもは,戸が完全に閉まった状態では戸の面に対して垂直でなければならず,

また,移動の間に方向が 10°を超えて変化してはならない。

開き戸を動かすのに必要なだけの質量 m

1

を求める。試験質量は,m

1

m

2

でなければならない。

質量(m

1

m

2

)を用いて,開き戸を 10 回急速に閉める(m

2

は,

表 A.1 参照)。

試験質量は,戸が完全に閉じる 10 mm 手前まで作用していなければならない。おもりは,300 mm 又は

戸を 30°閉じるのに必要な距離のいずれか短い方で落下しなければならない。試験は,

図 に示すように

行う。また,4.8 によって,試験結果の評価を実施する。

図 9−開き戸を急速に閉める試験 


12

S 1200

:2012

7.1.4 

開き戸の耐久性試験 

開き戸の耐久性試験は,それぞれ 1 kg の二つのおもりを,開き戸の両側の垂直中心線上の中間点に一つ

ずつ取り付ける(

図 10 参照)。

図 10−開き戸の耐久性試験

開いた位置にある組込みストッパに無理な力を加えることなく,開き戸を規定されたサイクル数(前後

に)

,最大 130°の位置まで開閉する(

表 A.2 参照)。

開き戸にキャッチ機構がある場合は,この機構をサイクルごとに動作させる。

開き戸は,開けるのに約 3 秒,閉めるのに約 3 秒かけて,サイクルごとにゆっくりと開閉しなければな

らない。

開閉速度は,1 分間に最高 6 サイクルとすることが望ましい。また,4.8 によって,試験結果の評価を実

施する。

7.2 

引違い戸及び水平巻戸 

7.2.1 

一般 

この試験は,ヒンジ付き要素で構成されるものを含め,全ての水平引違い戸に適用する。

試験中に収納ユニットが床の上で移動しないように,ベース部(又は脚部)の周りにストッパを当てる。

7.2.2 

引違い戸及び水平巻戸の急速開閉試験 

引違い戸及び水平巻戸の急速開閉試験は,戸は取っ手の中心に取り付けたひもによって開閉しなければ

ならない。取っ手の長さが 200 mm を超える場合,ひもは取っ手の最上部から 100 mm 下で,床からの高

さが最大で 1 200 mm までの位置に取り付けなければならない。戸に取っ手がついていない場合,ひもは

戸の高さの中間点の位置に取り付けなければならない。

戸を動かすのに必要なだけの質量 m

1

を求める。試験質量は,m

1

m

2

でなければならない。

質量(m

1

m

2

)を用いて,引違い戸及び水平巻戸を完全に閉じた位置又は開いた位置に向けて 10 回開

閉する(m

2

は,

表 A.1 参照)。

開閉動作は,閉じた位置又は開いた位置の,それぞれ 300 mm 離れた位置から開始する。試験質量は,

引違い戸及び水平巻戸が完全に閉じる又は開く位置の 10 mm 手前まで作用しなければならない。試験は,

図 11 に示したように行う。また,4.8 によって,試験結果の評価を実施する。


13

S 1200

:2012

単位  mm

図 11−引違い戸の急速開閉試験

7.2.3 

引違い戸及び水平巻戸の耐久性試験 

引違い戸及び水平巻戸の耐久性試験は,引違い戸及び水平巻戸を,規定のサイクル数だけ開閉する(

A.2

参照)

。開閉動作は,ストッパに無理な力を加えることなく,完全に閉じた位置から完全に開いた状態

よりも約 50 mm 手前の位置までとする(

図 12 参照)。

戸は,1 分間に 6∼15 サイクルの速度でゆっくりと開閉する。

平均速度は,1 秒間当たり 0.25±0.1 m が望ましい。

引違い戸及び水平巻戸にキャッチ機構がある場合は,その機構にかかわらず各サイクルごとに動作させ

る。また,4.8 によって,試験結果の評価を実施する。

単位  mm

図 12−引違い戸の耐久性試験

7.3 

フラップ 

7.3.1 

地板ヒンジ取付けフラップの強度試験 

地板ヒンジ取付けフラップの強度試験は,製造業者の指示書で特に禁止されていない限り,開いた位置

で荷重を加えることができるフラップだけに適用する。

フラップを完全に開いた位置又は伸長した位置にして,規定の静荷重(N)を加える。力は,最も弱い

コーナー部から 50 mm 離れた位置に 10 回加える(

図 13 及び表 A.1 参照)。また,4.8 によって,試験結果

の評価を実施する。


14

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単位  mm

図 13−フラップの強度試験 

7.3.2 

フラップの耐久性試験 

フラップの耐久性試験は,フラップを,規定のサイクル数だけ開閉する。それぞれ,フラップを開ける

動作に約 3 秒,閉める動作に約 3 秒かける(

表 A.2 参照)。

開閉速度は,1 分間に最高 6 サイクルが望ましい。

フラップにキャッチ機構がある場合は,その機構にかかわらず各サイクルごとに動作させる。

戻り止めステーは,ロックする直前まで開いておき,次に,その位置から閉じなければならない。

フラップに調節可能な摩擦ステーが取り付けられている場合には,摩擦ステーを,フラップがちょうど

自重によって開くように調整し,試験の間の再調整は 10 回以下でなければならない。また,4.8 によって,

試験結果の検査及び評価を実施する。

7.3.3 

天板ヒンジ取付けフラップの落下試験 

天板ヒンジ取付けフラップの落下試験には,ダンパ機構の付いた天板ヒンジ取付けフラップには適用し

ない。

この試験は,水平になるまで戸又はフラップを持ち上げ,規定されたサイクル数を自由落下させる(

14

及び

表 A.1 参照)。

開閉速度は,1 分間に 6 サイクルが望ましい。また,4.8 によって,試験結果の評価を実施する。

図 14−天板ヒンジ取付け戸/フラップ戸の落下試験


15

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7.4 

上下巻上げ戸 

7.4.1 

上下巻上げ戸の急速開閉試験 

上下巻上げ戸の急速開閉試験は,上下巻上げ戸を,できるだけ平衝が保てる位置から両方向に規定され

たサイクル数を自由落下させる(

図 15 及び表 A.1 参照)。巻上げ戸が落下しない場合は,力を垂直中心線

に加えて,7.2.2 の試験と同じ方法で試験を行う。また,4.8 によって,試験結果の評価を実施する。

図 15−上下巻上げ戸の急速開閉試験

7.4.2 

上下巻上げ戸の耐久性試験 

上下巻上げ戸の耐久性試験は,垂直中心線に力を加えて,巻上げ戸を規定のサイクル数開閉する。

戸は,1 分間に 6∼15 サイクルの速度でゆっくりと完全に開閉する(

表 A.2 参照)。

平均速度は,1 秒間当たり 0.25±0.1 m が望ましい。

上下巻上げ戸にキャッチ機構がある場合は,その機構にかかわらず各サイクルごとに動作させる。また,

4.8

によって,試験結果の評価を実施する。

7.5 

引出し 

7.5.1 

一般 

試験中に収納ユニットが床の上で移動しないように,ベース部(又は脚部)の周りにストッパを当てる。

7.5.2 

引出しの強度試験 

引出しの強度試験は,引出しを落下防止ストッパ,又は落下防止ストッパがない場合は引出しの内のり

(奥行き)寸法の 3 分の 1,又は少なくとも 100 mm が収納ユニット内部に残る位置まで,引き出す(

16

参照)

引出し前板上端の一つのコーナー部に,規定された垂直の下向きの静荷重(N)を加える(

表 A.1 参照)。

試験を 10 回繰り返す。また,4.8 によって,試験結果の評価を実施する。


16

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単位  mm

図 16−引出し及びランナーの強度試験

7.5.3 

引出しの耐久性試験 

引出しの耐久性試験は,引出しに規定された荷重を加える(

表 A.3 参照)。ポケットファイル用に構成さ

れている場合は,

図 17 に示すように紙(5.8)で均一に荷重を加える。

a)

  側面図 b)  平面図 

図 17−つり下げ式ファイリングポケットにタイプ用紙を入れた例 

ストッパに衝撃を与えず,又は垂直の支持を設けずに,引出しを規定のサイクル数でゆっくりと開閉す

る(

表 A.2 参照)。落下防止ストッパがない引出しは,引出しの内のり(奥行き)寸法の 3 分の 1,又は少

なくとも 100 mm が収納ユニット内部に残る位置まで引き出す(

図 18 参照)。

引出しにキャッチ機構がある場合は,その機構をサイクルごとに動作させる。

力は取っ手又は取っ手が二つある場合は,その中間点に加える。取っ手がない場合は,ランナーと同じ

高さの位置に力を加える。

引出しは,1 分間に 6∼15 サイクルの速度でゆっくりと開閉しなければならない。

平均速度は,1 秒間当たり 0.25±0.1 m が望ましい。また,4.8 によって,試験結果の評価を実施する。


17

S 1200

:2012

単位  mm

図 18−引出し及びランナーの耐久性試験 

7.5.4 

引出しの急速開閉試験 

引出しの急速開閉試験において,急速に引き出す試験は,開いた位置にストッパのある引出しだけに適

用し,引出しを 300 mm 引き出すか,又は 300 mm 引き出せない場合は,完全に引き出す。

急速に閉める試験は,引出しを,規定の速度で 10 回急速に閉める。

開いた位置にストッパがない引出しは,急速に閉める試験だけを行い,引出しを引くときには,100 mm

が収納ユニット内部に残るようにしなければならない。

急速開閉の力は,引出しが移動端部に到達する 10 mm 手前まで作用しなければならない。

引出しはランナーにはめて,規定するガラス製マーブル(5.7)を入れるか,又はポケットファイル用に

構成されている場合は,

図 17 に示すようにタイプ用紙(5.8)を入れる。

力は取っ手又は取っ手が二つある場合は,その中間点に加える。取っ手のない場合は,ランナーと同じ

高さの位置に力を加える。また,4.8 によって,試験結果の評価を実施する。

なお,適切な急速開閉試験装置を,

附属書 に規定する。

7.5.5 

引出し底板の外れ試験 

引出し底板の外れ試験は,引出しをランナーにはめるか,又は同様の方法でつるし,

表 によって荷重

を加える。

引出しの前面及び後面の中央に作用させる規定の静荷重(N)を,引出しの底板から約 25 mm の高さの

位置に加える(

図 19 及び表 A.1 参照)。

力は 10 回加える。また,4.8 によって,試験結果の評価を実施する。

図 19−引出しの底板の外れ試験


18

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7.5.6 

二重引出し防止装置試験 

二重引出し防止装置を取り付けている場合は,一つの引出しを完全に引き出して,残りの引出しのそれ

ぞれの取っ手に,一度に一つずつ規定された外向きの力を加えなければならない(

表 A.1 参照)。

試験は,それぞれの引出しごとに 10 回ずつ行う。

二重引出し防止装置に異常がないことを記録する。また,4.8 によって,試験結果の評価を実施する。

7.6 

ロック及びラッチ機構 

7.6.1 

一般 

ロック及びラッチ機構の試験は,ロック機構並びにロック機構とラッチ機構双方をもつ収納ユニットに

ついて実施する。

試験対象のロック及びラッチ機構は,家具の部位の動作を妨げることなく,試験中に収納ユニットが移

動しないようにする。

全ての戸,フラップ及び引出しを閉めて,ロックする。

7.6.2 

引出し用のロック及びラッチ機構の強度試験 

引出し用のロック及びラッチ機構の強度試験は,引出しの前板に対して 90°及び引出しの移動方向から

上下左右 30°の方向に力を加える。

引出しを,引出し前板の幅の 3 分の 1 以下の一つの特定の取っ手又は複数の取っ手がある場合には,力

をそれぞれの取っ手の中心に加える。取っ手が付いていない場合は,力を引出しの前板の中心及び両端か

らそれぞれ 50 mm 以内の位置に力を加える。

取っ手が引出し前板の幅の 3 分の 1 よりも大きい場合は,

力を取っ手の中心及び取っ手の両端から 50 mm

の位置に加える。

それぞれの引出しについて試験を実施する(

表 A.1 参照)。また,4.8 によって,試験結果の評価を実施

する。

7.6.3 

戸,フラップ及び巻戸用のロック及びラッチ機構の強度試験 

戸,フラップ及び巻戸用のロック及びラッチ機構の強度試験は,戸,フラップ,巻戸の移動方向及びそ

の方向から,上下 30°の方向で力を加える。

力は,取っ手の中心に加えなければならない。取っ手がない場合で,かつ,その位置が製造業者の指示

書に記述されていない場合には,力は最も不利な位置に加えなければならない。ロック及びラッチ機構が

動作するために取っ手の回転が必要な場合は,取っ手に規定のトルクを,開ける方向に加えなければなら

ない。

それぞれの戸について試験を実施する(

表 A.1 参照)。また,4.8 によって,試験結果の評価を実施する。

7.6.4 

ロック及びラッチ機構の耐久性試験 

ロック及びラッチ機構の耐久性試験は,適切な試験機器を用いて,1 分間に 6∼15 サイクルの速度で規

定のサイクル数だけロック及びラッチ機構を開閉する(

表 A.2 参照)。また,4.8 によって,試験結果の評

価を実施する。

建築物及びその他の構造物に取り付ける収納ユニット 

8.1 

床で支持されない収納ユニット 

8.1.1 

一般 

この試験は,収納ユニットへの取り付けを含め,建築物又は構造物への取り付けのために用いる装置の

強度だけを評価するように意図されている。この試験は,個別の収納ユニットに実施してもよい。


19

S 1200

:2012

収納ユニットは,製造業者の指示書によって取り付けなければならない。取付方法が明確に規定されな

い場合は,取付方法を記録しなければならない。

例えば,キャビネット懸垂ブラケットなどの調節可能な壁取付装置は,最大奥行き(壁からできるだけ

離れた位置)及び高さの調節範囲の中間点に調整しなければならない。収納ユニットを水平にするために

用いる距離装置/スペーサは,できるだけ低く,かつ,互いに離れるような配置にしなければならない。

8.1.2 

可動部分,棚板支持具,天板及び地板の試験 

可動部分,棚板支持具,天板及び地板の試験は,

表 によって収納ユニットに荷重を加え,壁取付けに

破損をもたらす可能性が最も高い部位に対し,次の試験を実施する。

−  6.1.4:棚板支持具の強度試験

−  6.2.2:天板及び地板の静荷重試験

−  7.1.2.1:開き戸への垂直荷重試験

−  7.2.2:引違い戸及び水平巻戸の急速開閉試験

−  7.3.1:地板ヒンジ取付けフラップの強度試験

−  7.4.1:上下巻上げ戸の急速開閉試験

−  7.5.2:引出しの強度試験

8.1.3 

長期荷重試験(過荷重) 

長期荷重試験は,8.1.2 に規定する試験を実施した後,次の方法によって,全ての収納可能な部分に規定

された荷重を加える(

表 A.1 参照)。

棚板の数が収納ユニットの構造によって定まっていないか,又は要求事項に規定されていない場合は,

収納ユニットの内のりの高さ(mm)を,200 で除して,小数点以下を切り捨てた整数とする。この数値を,

試験中に使用する棚板の枚数とする。

−  地板の荷重            :規定の荷重

−  一番目の棚板の荷重    :規定の荷重×0.6

−  二番目の棚板の荷重    :規定の荷重×0.4

−  三番目以降の棚板の荷重:規定の荷重×0.25

−  最上面の荷重          :規定の荷重×0.2

内のり幅,奥行き及び高さで計算した収納ユニットの容積が 0.225 m

3

よりも大きい場合には,全荷重は

荷重係数(R)を乗じなければならない。

V

R

2

75

.

0

2

.

1

=

ここに,

R

荷重係数

V

収納ユニットの容積(m

3

荷重の軽減が必要な場合は,地板から取り除かなければならない。

収納ユニットは,荷重を 1 週間加えなければならない。

収納ユニットが構造物に取り付けられたままで,試験荷重を支持しているかどうかを確認する。

8.1.4 

強度試験 

強度試験は,収納ユニットを製造業者の指示書によって組み立てて行う。荷重を加えない状態で,収納

ユニットの前縁の最も不利な箇所に,規定された垂直の上方向の力を加える(

表 A.1 参照)。また,4.8 

よって,試験結果の評価を実施する。


20

S 1200

:2012

8.2 

床に支持される収納ユニットの強度試験 

床に支持される収納ユニットの強度試験は,床に設置し,かつ,壁などの建築物に取り付ける仕様の収

納ユニットに適用する。収納ユニットは,製造業者の指示書によって取り付けなければならない。

取付方法が明確に規定されていない場合には,

取り付けた方法を試験報告書に記述しなければならない。

水平の外向きの静荷重を,収納ユニット上縁の中心に加える(

表 A.1 参照)。また,4.8 によって,試験

結果の評価を実施する。

試験報告書 

試験報告書には,少なくとも次の情報を記述しなければならない。

a)

規格番号

b)

試験を行った収納家具の詳細記述

c)

試験前に観察された欠陥

d)

当規格の試験結果

e)

当規格と異なる方法で試験を行った場合には,その詳細

f)

試験実施機関の名称及び所在地

g)

試験年月日


21

S 1200

:2012

附属書 A

(参考)

収納ユニットの強度,耐久性の試験のための荷重,

サイクルなどの選択の手引

概要 

表 A.1∼表 A.4 に示す値は,参考のために記載するものである。収納ユニットの試験要求事項は,その

収納ユニットの用途によって異なり,それらの要求事項は,受渡当事者間の協定などによって文書化する

ことが望ましい。要求事項が多様化してしまうことを防止するために,規定値は,別に規定がない限り,

この表中の値から選択することが望ましい。

表 A.1−強度試験(推奨荷重,力など) 

推奨荷重,力など

a)

項目 
番号

試験

単位

レベル 1

レベル 2

レベル 3

次のステップ

増分

6.1.2

棚板保持試験 N

無荷重棚板の質量の 50 %

6.1.3

棚板のたわみ試験

b)

kg/dm

2

 1  1.5  2

+0.5

6.1.4

棚板支持具の強度試験(

表 A.4 参照)

kg 1.1 1.7 2.5

6.2.1

天板及び地板の長期荷重試験

b)

kg/dm

2

 1  1.5  2

+0.5

6.2.2

天板及び地板の静荷重試験 N

600

750

1

000

250

6.3.1

ハンガー用レール支持具の強度試験 kg/dm

4

4

5

6.3.2

ハンガー用レールのたわみ試験 kg/dm 4  4  5

6.4.1

構造及び骨組の強度試験 N

200

300

450

150

6.4.2

落下試験(基準落下高さ) mm

− 50

100  50

7.1.2.1

開き戸への垂直荷重試験 kg

10

20

30

10

7.1.2.2

開き戸への水平荷重試験 N

50

60

70

10

7.1.3

開き戸を急速に閉める試験

m

2

,kg 2

3

4

1

7.2.2

引違い戸及び水平巻戸の急速開閉試

m

2

,kg 2

3

4

1

7.3.1

地板ヒンジ取付けフラップの強度試

N 150 200

250  50

7.3.3

天板ヒンジ取付けフラップの落下試

サイクル

125 250 500

2

倍する

7.4.1

上下巻上げ戸の急速開閉試験 
(自重で落下しない巻上げ戸だけ)

サイクル

m

2

,kg

10

2

30

3

50

4

1

7.5.2

引出しの強度試験 N

100

200

300

100

7.5.4

引出しの急速開閉試験(補正引出し

速度,m/s)

5 kg

35 kg

係数 K

1.1

0.8

1.6

1.3

1.0

2.5

1.4

1.1

2.9

0.1

0.1

B.3

参照

7.5.5

引出し底板の外れ試験 N

40

60

70

7.5.6

二重引出し防止装置試験 N

200

200

200

7.6.2

引出し用のロック及びラッチ機構の
強度試験

N 200 200

200

7.6.3

戸,フラップ及び巻戸用のロック及
びラッチ機構の強度試験


22

S 1200

:2012

表 A.1−強度試験(推奨荷重,力など)(続き) 

推奨荷重,力など

a)

項目 
番号

試験

単位

レベル 1

レベル 2

レベル 3

次のステップ

増分

8.1.3

長期荷重試験(過荷重) kg/dm

2

  2 2.5   3 0.5

8.1.4

強度試験 N

適用しない

100 200  200

8.2

床に支持される収納ユニット強度試

N 200 200

200

a)

レベル 1,2 及び 3 の欄に示す推奨荷重,力などは,家庭用から契約用までの大半の用途分野の収納ユニッ

トに適したものとみなされる。最後の欄に示す増分は,より高い荷重及び力が必要されることがある。特殊
用途の収納ユニットのための推奨である。

b)

仕様作成者は,最大許容たわみを規定することが望ましい。たわみは,試験体の長さの百分率で記述するこ

とが望ましい。

表 A.2−耐久性試験(推奨サイクル)

推奨サイクル

a)

項目 
番号

試験

レベル 1

レベル 2

レベル 3

さらなるステップの増分

6.4.3

キャスター又はホイール付き収納ユ
ニットの試験

500

1 000

2 000

7.1.4

開き戸の耐久性試験

20 000

40 000

80 000

7.2.3

引違い戸及び水平巻戸の耐久性試験

10 000

20 000

40 000

7.3.2

フラップの耐久性試験

5 000

10 000

20 000

7.4.2

上下巻上げ戸の耐久性試験

5 000

10 000

20 000

7.5.3

引出しの耐久性試験

20 000

40 000

80 000

7.6.4

ロック及びラッチ機構の耐久性試験

2 500

5 000

10 000

全ての行:

前の欄を 2 倍する

a)

レベル 1,2 及び 3 の欄に示す推奨サイクルは,家庭用から契約用までの大半の用途分野の収納ユニットに

適したものとみなされる。最後の欄に示す増分は,より多くのサイクルが必要とされることがあり,特殊用
の収納ユニットのための参考である。

表 A.3−表 A.1 及び表 A.2 の試験の収納部位の推奨荷重

推奨荷重

部位

単位

レベル 1

レベル 2

レベル 3

さらなるステップの増分

ドアバスケット kg/dm

2

 1.0  1.5  2.0

+0.5

引出し

a)

kg/dm

3

 0.2  0.35  0.5

0.15

つり下げ式ポケットファイル kg/dm 長 2.0

3.0

4.0

a)

引出しの容積は,内のりの奥行き×内のり幅×内のり間隙高さから計算する。

表 A.4−棚板支持具の強度を試験するための推奨衝撃板

a)

推奨質量

衝撃板のパラメータ

単位

レベル 1

レベル 2

レベル 3

質量(ゴムを除外する) kg

1.1

1.7

2.5

およその幅 mm

70

109

160

およその厚さ

mm

 10

 10

 10

長さ mm

200

200

200

a)

衝撃板は,JIS K 6253 の規定する硬度が(85±10)IRHD のゴムを 3 mm の厚さで上張りしなければならな
い。


23

S 1200

:2012

附属書 B

(規定)

引出しの急速開閉試験装置

B.1 

原理 

軽い(空の)引出しは,重い(収納物が入った)引出しより必ず速い速度で急速開閉されるが,摩擦は

急速開閉速度に大きく影響することはない。

これらの条件を模擬的に作り出すためには,摩擦ができるだけ小さい標準的な“空の”引出し(5 kg)

及び“満杯の”引出し(35 kg)を用いる。これら基準の引出しを用いて,引出しの急速開閉装置の速度を

規定の急速開閉速度に調節する。

B.2 

試験装置 

引出しの急速開閉試験には,次の二つのタイプの装置を推奨する。

B.2.1 

空気圧で急速に閉める装置 

空気だめから供給される空気の圧力を調整する手段を備えた,空気圧で作動する低摩擦ピストン・シリ

ンダからなる。

ピストン・シリンダと空気だめとの間の空気の流れは,空気作動弁で制御し,この制御弁は,作動した

ときに,空気だめに貯められた空気を急速にピストン・シリンダに接続することができる。流量は,内径

及び長さが適切な接続管を組み込むことによって制御する(

図 B.1 参照)。

B.2.2 

おもり及びひもの付いた急速に引き出す装置 

引出しは,ひもで引出しに取り付けた質量 のつり下げ式おもりで開閉しなければならない。おもりが

作用する力は,引出しがエンドストッパに達する 10 mm 手前で取り除く。引出しは,完全に開いた位置か

ら 300 mm 手前のところで開始する(

図 B.2 参照)。

B.3 

補正 

B.3.1 

空気圧で急速に閉める装置 

質量がそれぞれ 5 kg 及び 35 kg で,ランナー内における総摩擦力が 10 N 以下の二つの基準の引出しを用

いて,

表 A.1 に示す開閉速度が得られるように装置を補正する。初めに,35 kg の基準の引出しの補正速度

を得られるように圧力を調整する。次に,圧力調整器からの管の長さ(

図 B.1 参照)を調整して,5 kg の

基準の引出しの補正速度を得る。

B.3.2 

おもり及びひもの付いた急速に引き出す装置 

次の式を用いて,つり下げ式おもりの質量 を計算する。

3

M

K

m

×

=

ここに,

m

おもりの質量

M

引出しの総質量

K

表 A.1 に示す値

表 A.1 で与えられる の値を用いた場合,300 mm の移動距離の後に急速に引き出す速度は,空気圧で

急速に閉める装置によって得られる急速に閉める速度に等しくなる。

表 A.1 に示すもの以外の補正条件によるその他の引出し移動距離の場合,係数 は,空気圧で急に閉め

る装置との比較ができるように,実験によって求めなければならない。


24

S 1200

:2012

B.4 

手順 

B.4.1 

急速に閉める試験 

引出しを最大 300 mm まで,引出しの内のり(奥行き)寸法の 3 分の 1,又は少なくとも 100 mm が家具

の中に残る箇所まで,引き出す(

図 B.3 参照)。

その位置から,引出しを急速に閉める。

B.4.2 

急速に引き出す試験 

この試験は,開いた位置にエンドストッパがある引出しだけに適用する。

引出しを,完全に開いた位置に達する 300 mm 手前まで閉めるか,又は引出しの引出し距離が 300 mm

未満の場合は,完全に閉める(

図 B.2 参照)。

その位置から,引出しを急速に引き出す。

単位  他に規定がない限り mm

図 B.1−空気圧式引出し急速開閉試験装置の回路図の例 


25

S 1200

:2012

単位  mm

注記  対応国際規格図を我が国の使用実態に合わせて修正している。

図 B.2−引出しの急速開試験

単位  mm

注記  対応国際規格図を我が国の使用実態に合わせて修正している。

図 B.3−引出しの急速閉試験


附属書 JA

(参考)

JIS

と対応国際規格との対比表

JIS S 1200:2012

  家具−収納ユニット−強度及び耐久性試験方法

ISO 7170:2005

  Furniture−Storage units−Determination of strength and durability

(I)JIS

の規定 (III)国際規格の規定 (IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条

ごとの評価及びその内容

箇条番号及び題

内容

(II)

国 際

規 格
番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

(V)JIS

と国際規格との技術的差

異の理由及び今後の対策

3

用語及び定義

3.5

ランナー

3.9

ラッチ機構

引出しのレール 
簡易的に維持する機構

3.8

JIS

とほぼ同じ

追加 
変更

国内の家具の状況を説明。

国際規格見直しの際,提案する。

4

一般試験条件

4.1

準備

温度及び湿度

4.1

JIS

とほぼ同じ

変更

国内の状況を反映して JIS Z 

8703

の内容に変更した。

我が国の温度及び湿度の事情に

よる。

WTO/TBT

協定事項に該当するた

め問題ない。

5

試験環境及び

試験装置

5.1

床面

5.6

お も り ( 質

量)

金属板

注記  小袋にて区分収

5.1

5.6

JIS

とほぼ同じ

追加

追加

構造骨組強度試験の床には金

属板を追加。 
注記を追加し,応力が再分散し
ないように記述した。

国際規格見直しの際,提案する。

参考情報であり実質的な差異は
ない。

箇条 6 及び箇条

7

図 6∼図 16 及び図 18

6

,7

JIS

とほぼ同じ

変更

使用実態の図面に修正した。

我が国の使用事情による。

7

可動部分の試

験手順

7.6

ロ ッ ク 及 び

ラッチ機構

この試験は,ロック機

構並びにロック及びラ
ッチ双方の機構をもつ
収納ユニットに実施す

る。

7.6.1

JIS

とほぼ同じ

追加

試験内容を明確にした。

国際規格見直しの際,提案する。

26

S 120

0


2

012


(I)JIS

の規定 (III)国際規格の規定 (IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条

ごとの評価及びその内容

箇 条 番 号

及び題名

内容

(II)

国際規格
番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と

の評価

技術的差異の内容

(V)JIS

と国際規格との技術的差

異の理由及び今後の対策

附 属 書 B

(規定)引
出 し の 急
速 開 閉 試

験装置

図 B.2 及び図 B.3

Annex

B

JIS

とほぼ同じ

変更

使用実態の図面に修正した。

我が国の使用事情による。

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 7170:2005,MOD

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。

    −  追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
    −  変更……………… 国際規格の規定内容を変更している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。

    −  MOD……………  国際規格を修正している。

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