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S 1121 : 2000

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日

本工業規格である。これによって,JIS S 1121 : 1992 は改正され,この規格に置き換えられる。

今回の改正は,次の内容を行うために行った。

a) 

脚立の強度,兼用脚立の強度及びはしご支柱の強度並びに天板の強化を図った。

b) 

兼用脚立の横方向の強度,はしご止め具の強度,脚立の支柱端部の強度及び開き止め具の強度並

びに支柱の開き角度の規定を新たに取り入れた。


日本工業規格

JIS

 S

1121

: 2000

アルミニウム合金製

脚立及びはしご

Aluminium ladder and stepladder

1.

適用範囲  この規格は,主に一般に使用されるアルミニウム合金製の高さ 2m 以下の脚立(以下,脚

立という。

)及び最大長さ 10m 以下の可搬形のはしご(以下,はしごという。

)について規定する。

備考1.  この規格で規定する脚立とは,脚立専用のもの(以下,専用脚立という。)及び脚立とはしご

の二通りに使用できる4支柱のもの(以下,兼用脚立という。

)をいい,多関節のもの(折た

たみ機構を2対以上もつもの)は含まない。

2.

脚立は,天板に乗れるものと乗れないものとし,天板に乗れる脚立とは,高さが 800mm 以

下のもの及び高さが 800mm を超える上枠付きのものをいう。

3.

はしごとは,長さが調整できないもの(以下,単はしごという。

)及び伸縮構造をもち,ロー

プによって長さの調整ができるもの(以下,伸縮形はしごという。

)をいう。

4.

支柱,踏ざん及び天板の構造部分にプラスチックなどを用いたものは除く。

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS G 4305

  冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯

JIS H 4100

  アルミニウム及びアルミニウム合金押出形材

JIS L 2703

  ビニロンロープ

JIS Z 8703

  試験場所の標準状態

3.

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,次による。

a)

踏面  脚立又ははしごを使用状態にしたときの踏ざんの上面。

b)

上はしご止め具  伸ばした上はしごを下はしごに連結し,固定する止め具。

c)

最大長さ  下端具(滑止め用端具を含む。)及び上端具を含む最大使用長さ。

d)

脚立の高さ  脚立を使用状態にしたとき,天板上面から接地面までの垂直距離  (H)  。

4.

種類及び各部の名称

4.1

種類  種類は,形状によって表 のとおりとし,最大使用質量によって表 のとおりとする。


2

S 1121 : 2000

表 1  形状による種類

種類

記号

摘要

専用脚立 A

はしごに兼用できないもの

兼用脚立 B

はしごに兼用できるもの

単はしご C

長さが調整できないもの

伸縮形はしご

D

伸縮構造をもっていて,ロープによって長さの調整ができるも

表 2  最大使用質量による種類

種類

記号

最大使用質量 kg

摘要

1000

形 10

100

主に軽作業に用いるもの

1300

形 13

130

主に業務用に用いるもの

4.2

各部の名称  各部の名称は,図 1のとおりとする。

図 1  専用脚立の例


3

S 1121 : 2000

図 2-1  兼用脚立の例(脚立形態)

図 2-2  兼用脚立の例(はしご形態)


4

S 1121 : 2000

図 3  単はしごの例

図 4  伸縮形はしご(連)の例


5

S 1121 : 2000

図 5  伸縮形はしご(連)の例

5.

品質

5.1

外観  外観は,9.2 に規定する試験を行い,次の規定に適合しなければならない。

a)

仕上げは良好で,接合部分の外れなど著しい欠点があってはならない。


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b)

人体及び衣類の触れる部分には,鋭い突起,かえり,ばりなどの著しい欠点があってはならない。

c)

部材の組合せは,接触腐食が起きないようにするとともに,さびの出るおそれのあるところには,防

せい処理が施されていなければならない。

5.2

性能

5.2.1

脚立及びはしごの強度

a)

脚立の強度  脚立の強度は,9.3.1 に規定する試験によって行い,使用上支障のある破損,変形,外れ

などの異常があってはならない。

b)

兼用脚立及びはしごの支柱の強度  兼用脚立及びはしごの支柱の強度は,9.3.2 に規定する試験によっ

て行い,

表 に適合しなければならない。

表 3  兼用脚立及びはしごの支柱の強度

試験項目

種類

強度

最大残留たわみ

mm

兼用脚立 1000 形

100

4

.

0

×L(

1

)

以下

1300

100

5

.

0

×L(

1

)

以下

はしご

100

5

.

0

×L(

1

)

以下

最大たわみ

兼用脚立 1000 形

100

0

.

3

×L(

1

)

以下

mm

1300

100

4

.

2

×L(

1

)

以下

はしご

最大長さ

4m

未満

1000

100

4

.

2

×L(

1

)

以下

1300

100

8

.

1

×L(

1

)

以下

4m

以上

8m

未満

1000

100

9

.

3

×L(

1

)

以下

1300

100

0

.

3

×L(

1

)

以下

8m

以上 1000 形

100

5

.

5

×L(

1

)

以下

1300

100

2

.

4

×L(

1

)

以下

試験後の外観

使用上支障のある破損,変形,外れなどの異常があっ

てはならない。

(

1

)  L

:支持間距離 (mm)

c)

兼用脚立の横方向の強度  兼用脚立の横方向の強度は,9.3.3 に規定する試験によって行い,表 に適

合しなければならない。

表 4  兼用脚立の横方向の強度

試験項目

種類

強度

最大たわみ 1000 形

100

0

.

2

×L(

1

)

以下

mm

1300

100

0

.

1

×L(

1

)

以下

d)

兼用脚立のはしご止め具の強度  兼用脚立のはしご止め具の強度は,9.3.4 に規定する試験によって行

い,はしご止め具,支柱,ピンなどに使用上支障のある破損,変形,外れなどの異常があってはなら

ない。

e)

脚立の支柱端部の強度  脚立の支柱端部の強度は,9.3.5 に規定する試験によって行い,表 に適合し

なければならない。


7

S 1121 : 2000

表 5  脚立の支柱端部の強度

試験項目

強度

最大残留たわみ

2

以下

mm

試験後の外観

使用上支障のある破損,変形,外れなどの異常があってはなら

ない。

f)

脚立の開き止め具の強度  脚立の開き止め具の強度は,9.3.6 に規定する試験によって行い,開き止め

具,支柱,ピンなどに使用上支障のある破損,変形,外れなどの異常があってはならない。

g)

脚立及びはしごの踏ざんの強度  脚立及びはしごの踏ざんの強度は,9.3.7 に規定する試験によって行

い,

表 に適合しなければならない。

表 6  脚立及びはしごの踏ざんの強度

試験項目

種類

強度

最大残留たわみ

脚立

100

3

.

0

×L

(

2

)

以下

mm

はしご

100

1

.

0

×L

(

2

)

以下

試験後の外観

使用上支障のある破損,変形,外れなどの異常

があってはならない。

(

2

)  L

:踏ざんの支柱内幅の寸法 (mm)

h)

脚立及びはしごの踏ざん取付け部の強度  脚立及びはしごの踏ざん取付け部の強度は,9.3.8 に規定す

る試験によって行い,使用上支障のある破損,変形,外れなどの異常があってはならない。

i)

伸縮形はしごの上はしご止め具の強度  伸縮形はしごの上はしご止め具の強度は,9.3.9 に規定する試

験によって行い,使用上支障のある破損,変形,外れなどの異常があってはならない。

j)

伸縮形はしごの滑車取付け具の強度  伸縮形はしごの滑車取付け具の強度は,9.3.10 に規定する試験

によって行い,使用上支障のある破損,変形,外れなどの異常があってはならない。

5.2.2

はしごのねじれ強度  はしごのねじれ強度は,9.4 に規定する試験によって行い,表 に適合しな

ければならない。

表 7  はしごのねじれ強度

試験項目

種類

強度

両支柱の最大たわ
みの差

最大長さ 4m 未満のもの

100

3

.

0

×L

(

3

)

以下

mm 4m

以上のもの

100

5

.

0

×L

(

3

)

以下

試験後の外観

使用上支障のある破損,変形,外れな
どの異常があってはならない。

(

3

)  L

:支持間距離 (mm)

5.2.3

滑止め用端具の摩擦係数  滑止め用端具の摩擦係数は,9.5.1 及び 9.5.2 に規定する試験によって行

い,

表 に適合しなければならない。

表 8  滑止め用端具の摩擦係数

種類

摩擦係数

脚立 0.3 以上

はしご 0.4 以上

5.2.4

伸縮形はしごのロープの引張強さ  伸縮形はしごのロープの引張強さは,9.6 に規定する試験によ

って行い,その値は 2 450N 以上でなければならない。


8

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5.2.5

伸縮形はしごの伸長力  伸縮形はしごの伸長力は,9.7 に規定する試験によって行い,表 に適合

しなければならない。

表 9  伸縮形はしごの伸長力

種類

伸長力 N

1000

形 150 以下

1300

2

連伸縮のもの

200

以下

3

連伸縮のもの

250

以下

6.

構造  構造は,次のとおりとする。

a)

天板又は踏ざんは,水平に取り付けられており,踏面には滑止めの処置が施されていなければならな

い。

b)

支柱には,上端具及び滑止め用端具を装備しており,それらの端具は,支柱に確実に取り付けられて

いなければならない。

c)

はしごの両支柱は全長にわたって平行であるか,又は接地部付近で広がっておりその他の部分が平行

でなければならない。

d)

伸縮形はしごにあっては,ロープ,滑車などによる伸縮操作が円滑,かつ,確実でなければならない。

なお,この場合のロープの呼称太さは,6mm 以上でなければならない。

e)

上はしご止め具は,二つ以上並列に備えられており,連結及び解除が確実にできる構造でなければな

らない。

f)

脚立の回転,可動などの作動部分は,円滑で堅ろうな構造でなければならない。また,脚立の開き止

め具,はしご止め具は,確実に固定でき,かつ,使用中容易に外れない構造でなければならない。

g)

上枠付きの脚立にあっては,上枠の床面への投影点は支柱接地面の内側になければならない。

7.

寸法  脚立及びはしごの各部の寸法は,次のとおりとする。

a)

脚立の天板の大きさは,

図 によって,表 10 に適合していなければならない。ただし,天板面は支柱

の接地面よりも内側になければならない。

表 10  脚立の天板の大きさ

単位 mm

区分

a

b

s

天板に乗れる脚立 250 以上 250 以上 45 以下

天板に乗れない脚立

250

以上

図 6  脚立の天板の例

b)

踏ざんの踏面の幅は 20mm 以上であること。ただし,高さ 800mm 以下の専用脚立においては,30mm


9

S 1121 : 2000

以上でなければならない。

c)

踏ざんの間隔は,

図 1によって,表 11 に適合していなければならない。

表 11  踏ざんの間隔

単位  mm

間隔

c

1

350

以下

c

2

(

4

) 230

以上 350 以下

c

3

 230

以上 350 以下

c

4

400

以下

(

4

)

最小値と最大値の差は,5mm 未満でなければならな

い。

d)

天板に乗れない脚立にあっては,最上段踏ざんの支柱内幅は 280mm 以上でなければならない。また,

天板に乗れる脚立にあっては,天板が取り付けられている箇所の支柱内幅は 280mm 以上でなければ

ならない。

e)

脚立の昇降面及び背面の傾斜角度(

図 1,図 2-1 

θ

1

)は,75 度以下でなければならない。

f)

天板に乗れない脚立にあっては,昇降面及び背面の最上段踏ざんの外端と支柱端具の外端を結ぶ線と

床面とのなす角(

図 7-1 

θ

2

)は,85 度以下でなければならない。また,天板に乗れる脚立にあって

は,昇降面及び背面の天板上の外端と支柱端具の外端を結ぶ線と床面とのなす角(

図 7-2 

θ

2

)は,

85

度以下でなければならない。

図 7-1  天板に乗れない脚立の例

図 7-2  天板に乗れる脚立の例

g)

はしごの支柱間内のり寸法は,300mm 以上でなければならない。

h)

伸縮形はしごを最大長さにしたとき,支柱の重なり代は,600mm 以上でなければならない。

i)

脚立にあっては天板上面までの垂直高さ,単はしごにあっては最大長さ,伸縮形はしごにあっては伸

ばしたときの最大長さ及び縮めたときの短縮長さにおいて,それぞれの測定値と表示値との差は,表

示値の 1.2%以内でなければならない。

8.

材料  支柱,踏ざん及び天板に使用する材料は,JIS H 4100 に規定する押出形材又はこれと同等以上

の機械的性質をもつアルミニウム合金でなければならない。

9.

試験

9.1

試験の一般条件


10

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9.1.1

試験場所の温湿度条件  試験は,JIS Z 8703 に規定する常温,常湿で行う。

9.1.2

供試体  供試体は,完成した試料(製品)を用いて行う。

9.1.3

試験床  試験床は,平滑なコンクリート面,鋼材面又は樹脂板を張った合板面とし,剛性があるも

のとする。

9.1.4

測定精度及び数値の取扱い  製品の長さ・寸法については 1mm,引張力については 1%の精度で測

定する。数値の取扱いは,有効数字 3 けたとする。

9.2

外観試験  外観試験は,目視及び触感によって調べる。

9.3

脚立及びはしごの強度試験

9.3.1

脚立の強度試験  図 又はこれに準じる方法で,天板上に幅 100mm 厚さ約 20mm の木製の当て板

を置き,1000 形のものにあっては 4 000N,1300 形のものにあっては 5 200N の力を静かに加え,1 分間以

上保持して安定させた後,力を除き,異常の有無を目視及び触感によって調べる。ただし,試験は,厚さ

2mm

以上のステンレス鋼板(

5

)

の上で行う。

(

5

)  JIS G 4305

に規定する表面仕上げ No.2B 又はこれと同等以上の表面仕上げとする。

図 8  脚立の強度試験の例

9.3.2

兼用脚立及びはしごの支柱の強度試験  支柱の両端部から 200mm

(全長 8m 以上のものにあっては

300mm

)の位置で支えて,はしごを水平に保持し,はしごの中央部に幅 200mm,厚さ約 20mm の木製の当

て板を

図 9-1 及び図 9-2 に示すように置き,500N の力を静かに加え 1 分間以上保持して安定させた後,50N

を残して力を除く。この状態を残留たわみ測定の基準として,1000 形にあっては 950N,1300 形にあって

は 1 250N の力を加え合計 1000 形にあっては 1 000N,1300 形にあっては 1 300N とし,1 分間以上保持し

て安定させた後,50N を残して力を除き,残留たわみを 0.05mm の精度で測定する。


11

S 1121 : 2000

引き続いて 50N の力を加えた状態を最大たわみ測定の基準とし,次に 750N の力を静かに加えて合計

800N

として 1 分間以上保持して安定させた後,最大たわみを 1mm の精度で測定する。

なお,伸縮形はしごにあっては,最大長さにした状態で測定する。また,支えは直径 20mm 以上の丸棒

とする。

この後,力を除き,異常の有無を目視及び触感によって調べる。

図 9-1  兼用脚立の支柱の強度試験の例

図 9-2  はしごの支柱の強度試験の例

9.3.3

兼用脚立の横方向の強度試験  図 10 に示すように,兼用脚立をはしごに組み立てて,横方向に水

平にして支柱端部から各々200mm の位置で支持する。まず 100N の力を静かに加え,1 分間以上保持して

安定させた後,力を除く。この状態をたわみ測定の基準として 250N の力を静かに加え,1 分間以上保持し

て安定させた後,最大たわみを 1mm の精度で測定する。


12

S 1121 : 2000

図 10  兼用脚立の横方向の強度試験の例

9.3.4

兼用脚立のはしご止め具の強度試験  図 11 に示すように,兼用脚立をはしごに組み立てて,回転

金具部に近接する踏ざんの一端に合わせ保持する。さらに端末の両支柱端具の直上部に幅 200mm,厚さ約

20mm

の木製当て板を置き,200N の力を静かに加え,1 分間以上保持して安定させた後,異常の有無を目

視及び触感によって調べる。

図 11  兼用脚立のはしご止め具の強度試験の例

9.3.5

脚立の支柱端部の強度試験  脚立を図 12 に示すように,踏ざんが垂直になるように脚立を支持金

具の上に置き,支柱を 2 か所以上で支持金具に固定する。このとき,踏ざんの中心と支持金具の端とを一

致させる。力は支柱端部から 75mm 離れた支柱幅の中央に加える。

まず下側支柱端部(外曲げ)に,50N の力を静かに加え,この状態を残留たわみ測定の基準とし,次に

850N

の力を静かに加え合計 900N とし,1 分間以上保持して安定させた後,850N の力を除き 50N を残し

た状態の残留たわみを 0.01mm の精度で測定する。

同様な試験を,上側支柱端部(内曲げ)についても行う。

なお,昇降面と背面の支柱寸法が異なるものにあっては,両面の支柱について行う。


13

S 1121 : 2000

図 12  脚立の支柱端部の強度試験の例

9.3.6

脚立の開き止め具の強度試験  図 13 に示すように,ローラコンベア上に 200mm 角程度の剛性のあ

る敷板を置き,その上に脚立を設置する。次に天板上に幅 200mm,厚さ約 20mm の木製当て板を置き,1000

形にあっては 2 000N,1300 形にあっては 2 600N の力を静かに加え,1 分間以上保持して安定させた後,

異常の有無を目視及び触感によって調べる。

図 13  脚立の開き止め具の強度試験の例


14

S 1121 : 2000

9.3.7

脚立及びはしごの踏ざんの強度試験  最長の踏ざん(

6

)

の中央部に幅 100mm,厚さ約 20mm の木製

の当て板を

図 14-1 及び図 14-2 に示すように置き,500N の力を静かに加え,1 分間以上保持して安定させ

た後,力を除く。この状態を残留たわみ測定の基準とし,1000 形のものにあっては 2 000N,1300 形のも

のにあっては 2 600N の力を静かに加え,1 分間以上保持して安定させた後,力を除き,最大残留たわみを

0.01mm

の精度で測定する。また,異常の有無を目視及び触感によって調べる。

(

6

)

補強金具が取り付けられていない踏ざん。

図 14-1  脚立の踏ざんの強度試験の例

図 14-2  はしごの踏ざんの強度試験の例


15

S 1121 : 2000

9.3.8

脚立及びはしごの踏ざん取付け部の強度試験  最長の踏ざん(

6

)

の端部に幅 100mm,厚さ約 20mm

の木製の当て板を

図 15-1 及び図 15-2 に示すように置き,1000 形のものにあっては 2 000N,1300 形のもの

にあっては 2 600N の力を静かに加え,1 分間以上保持して安定させた後,異常の有無を目視及び触感によ

って調べる。

図 15-1  脚立の踏ざん取付け部の強度試験の例

図 15-2  はしごの踏ざん取付け部の強度試験の例

9.3.9

伸縮形はしごの上はしご止め具の強度試験  止め具の直上部の上はしご踏ざん中央部に幅 100mm,

厚さ約 20mm の木製の当て板を

図 16 に示すように置き,1000 形のものにあっては 2 000N,1300 形のもの

にあっては 2 600N の力を静かに加え,1 分間以上保持して安定させた後,異常の有無を目視及び触感によ

って調べる。

図 16  上はしご止め具の強度試験の例

9.3.10

伸縮形はしごの滑車取付け具の強度試験  伸縮しないように固定して垂直に立て,引っ張るロープ

側に 600N の力を静かに加え,1 分間保持して安定させた後,異常の有無を目視及び触感によって調べる。

9.4

はしごのねじれ強度試験  はしごの片方の支柱中央に幅 100mm,厚さ約 20mm の木製の当て板を図

17

に示すように置き,100N の力を静かに加え,1 分間以上保持して安定させた後,力を除く。


16

S 1121 : 2000

この状態を基準として,更に 1000 形のものにあっては 200N,1300 形のものにあっては 260N の力を静

かに加え,1 分間保持して安定させた後,両支柱の最大たわみ

δ

1

δ

2

を 1mm の精度で測定し,その差を算

出する。また,異常の有無を目視及び触感によって調べる。

図 17  はしごのねじれ強度試験の例

9.5

滑止め用端具の摩擦係数試験

9.5.1

脚立  図 18-1 に示すように使用状態にして,最下段踏ざんに近接する箇所を連結棒で固定し,質

量 20kg の重錘を天板中央からロープ等によりつり下げ,ばねばかり(

7

)

を用いて緩やかに引っ張り,滑り始

めるときの力  (F)  を 3 回測定し,この平均値を式(1)に入れて摩擦係数を算出する。ただし,試験は,厚さ

が 2mm 以上のステンレス鋼板(

5

)

の上で行う。

W

F

×

=

8

.

9

μ

  (1)

ここに,

μ

摩擦係数

F

滑り始めたときの力の平均値

 (N)

W

本体,重錘,連結棒及びロープの総質量

 (kg)

(

7

)

最大目盛値の

20

80%

の範囲内で測定できるもの。


17

S 1121 : 2000

図 18-1  脚立の滑止め用端具の摩擦係数試験の例

9.5.2

はしご  支柱端部から端具を取り外し,厚さ約

5mm

の金属製の当て板に

図 18-2 に示すように固定

し,その当て板の上に質量

15kg

の重錘を載せ,ばねばかり(

7

)

を用いて緩やかに引っ張り,滑り始めるとき

の力

  (F)

3

回測定し,この平均値を式(2)に入れて摩擦係数を算出する。ただし,端具及び当て板の総質

量は

3kg

以下とする。

なお,試験は,厚さが

2mm

以上のステンレス鋼板(

5

)

の上で行う。

W

F

×

=

8

.

9

μ

  (2)

ここに,

μ

摩擦係数

F

滑り始めたときの力の平均値

 (N)

W

重錘,端具及び当て板の総質量

 (kg)

1. 


18

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図 18-2  はしごの滑止め用端具の摩擦係数試験の例 

9.6

伸縮形はしごのロープの引張強さ試験  ロープの引張強さ試験は,JIS L 2703 に規定する 6.7(引張

強さ)の試験方法による。

9.7

伸縮形はしごの伸長力試験  ロープを用いる伸縮形はしごにあっては,下はしごが倒れないように

垂直に固定し,ロープを引っ張って上はしごを伸長するために要する力が最も大きい部分について,ばね

ばかり(

7

)

3

回測定し,その平均値を算出する。

10.

検査  検査は,品質,構造,寸法,表示について行い,5.7.及び 12.の規定に適合しなければならな

い。この場合,検査は,合理的な抜取検査方法によって行ってもよい。

11.

製品の呼び方  製品の呼び方は,形状による種類の記号及び最大使用荷重による種類の記号による。

 A-10

………最大使用質量

100kg

の専用脚立の場合

 B-13

………最大使用質量

130kg

の兼用脚立の場合

 C-10

………最大使用質量

100kg

の単はしごの場合

 D-13

………最大使用質量

130kg

の伸縮形はしごの場合

12.

表示  製品には,見やすい箇所に,容易に消えない方法で,次の事項を表示しなければならない。

a)

製品の呼び方

b)

最大使用質量

c)

脚立にあっては天板上面までの垂直高さ,はしごにあっては最大長さ(伸縮形はしごにあっては短縮

したときの長さを併記する。

d)

製造年月又はその略号

e)

製造業者名又はその略号

13.

取扱上及び維持管理上の注意事項  製品には,分かりやすい方法で次の例に示す注意事項を本体に表

示するか,添付しなければならない。

1.

脚立をはしごとして使用するときは,裏面を使用しないこと。

2.

はしごを使用するとき,また,脚立をはしごとして使用するときは,約

75

度の傾斜をもたせる

こと。

3.

高さが

800mm

を超える脚立にあっては,天板の上に立たないこと。ただし,上枠付きのものは


19

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除く。

4.

使用面を定めているはしごは,反対面を使用しないこと。

5.

使用中,伸縮形はしごの上はしごを持ち上げないこと。

6.

使用前には製品各部を点検すること。

7.

止め具をもつものは,確実に止めること。

8.

柔らかい地面などで使用するときは,支柱の下に当て板などを置き,安定していることを確か

め使用すること。

9.

橋わたしや水平にして使用しないこと。

10.

配電線など周囲に危険物がないことを確かめ使用すること。

11.

昇降面を背にして登り降りしないこと。

12.

使用中,昇降面から体を横に乗り出さないこと。

13.

高さ又は長さが足りない場合,脚をつないだり,台などの上に載せたりして使用しないこと。

14.

伸縮形はしごは縮めてから移動すること。

15.

同時に二人以上では乗らないこと。


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改正原案調査作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

佐  藤  四  郎

防衛大学校名誉教授

西  川  泰  蔵

工業技術院標準部標準業務課環境生活標
準化推進室

成  宮      治

生活産業局生活用品課

別  所  敏  明

製品評価技術センター

長久保      徹

製品安全協会

松  岡  壽  人

財団法人日本文化用品安全試験所

高  井  淳  一

財団法人日本品質保証機構

山  本  道  明

社団法人日本ドゥ・イット・ユアセルフ協

佐  野  真理子

主婦連合会

池  谷  公  男

日本チェーンストア協会

佐  藤  政  司

国民生活センター

舘  野  良  幸

財団法人日本消費者協会

富  永  泰  次

軽金属製品協会

中庄谷      博

株式会社ピカコーポレイション

木  村  秀  雄

株式会社日本アルミ

藤  本  祐  司

アルインコ株式会社

武  庫  邦  男

長谷川工業株式会社

若  生  敏  郎

株式会社ホクセイ理研

(関係者)

田  辺  修  一

工業技術院標準部標準業務課環境生活標
準化推進室

(事務局)

佐  藤  信  幸

軽金属製品協会

桂      賢  一

軽金属製品協会