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日本工業規格

                    JIS

 S

1038

-1994

事務いす用キャスター

Castors for office chairs

1.

適用範囲  この規格は,事務いす用キャスター(以下,キャスターという。)について規定する。ただ

し,ストッパ付きのものは除く。

備考1.  この規格の引用規格を,付表1に示す。

2.

この規格の中で{  }を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるものであって参

考値である。

2.

種類,記号及び各部の名称

2.1

種類及び記号  種類及び記号は,次による。

(1)

キャスターの車輪数による区分は,

表 のとおりとする。

表 1

車輪数による区分

記号

単輪キャスター

V

双輪キャスター

W

(2)

キャスターの取付方法による区分は,

表 のとおりとする。

表 2

取付方法による区分

記号

ねじ込み形 S

リング形 R

2.2

各部の名称  キャスターの各部の名称は,図 による。


2

S 1038-1994

図 1(例図)

番号

部品名称

番号

部品名称

1

本体 5 鋼球

2

上皿 6 車軸

3

主軸 7

リング

4

下皿 8 車輪

3.

性能  キャスターの性能は,8.によって試験を行い,表 の規定に適合しなければならない。

表 3

項目

性能

試験方法

車輪の振れ

縦振れ,横振れ共に 1.0mm 以内であること。

8.(1)

耐荷重性

車輪は,復元性が良好で有害な  き裂,離脱などがないこと。

8.(2)

荷重走行性能 円滑に作動し,有害な  き裂,離脱などがないこと。

8.(3)

衝撃走行性能 円滑に作動し,各部に破損のないこと。

8.(4)

4.

構造及び加工

4.1

旋回部分の作動は,滑らかで,緩みが生じないよう確実に緊締されていなければならない。

4.2

車輪は,円滑に回転するように組み立てられていなければならない。


3

S 1038-1994

4.3

単輪キャスターの車軸は,本体に固定され,回転しないように加工されていなければならない。

4.4

主軸は,容易に本体から離脱しない構造でなければならない。

4.5

単輪キャスターにおける本体,上皿,及び下皿の鋼板は,呼び厚さ 1.6mm 以上のものとする。

4.6

鉄素地にめっきを施す場合は,JIS H 8617 に規定する等級 2 級以上,又は JIS H 8610 に規定する等

級 2 級以上とする。

5.

寸法  キャスターの主要寸法は,表 による。


4

S 1038-1994

表 4

単位 mm

種類

車輪数によ
る区分

キャスター
の取付方法
による区分

車輪
の呼

び外
径 D

H  H

許容

L

E

主軸径

d

1

w

w

許容

t

B

ット

の二
面幅

B

許 容

車軸

d

2

d

2

許 容

67

ねじ込み形

(S)

50

71

13

以上

M12

×1.25 20 以上

4

以上 19  0

−0.8

6

以上

単輪キャス
ター (V)

リング形

(R)

50

67

±1.0

20

以上

17

∼22

11

0

 

15

.

0

 20

以上

±0.7

6

以上

0

−0.2

64

ねじ込み形

(S)

50

67

13

以上

M12

×1.25  9 以上

4

以上 19  0

−0.8

6

以上

61

双輪キャス
ター (W)

リング形

(R)

50

64

±1.0

20

以上

17

∼22

11

0

 

15

.

0

  9

以上

±0.7

6

以上

0

−0.2

備考1.  ねじ込み形のねじは,JIS B 0207の3級による。

2.

寸法 w

1

は約 20mm,t

1

は約 4mm,d

3

は約 15mm とする(参考値)


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6.

外観

(1)

仕上げは良好で,きず,ばりなどの欠点があってはならない。

(2)

めっきは,下地及び素地の露出があってはならない。

7.

材料  キャスターに使用する材料は,表 5に規定するもの,又はこれらと同等以上の品質をもつも

のとする。

(1)

金属材料  金属材料は,表 のとおりとする。

表 5

規格番号

種類

JIS G 3101

JIS G 3131

JIS G 3141

JIS G 3505

JIS G 3506

JIS G 3522

JIS G 4305

JIS G 4801

JIS H 3100

JIS H 3130

JIS H 3260

JIS H 5301

亜鉛合金ダイカストに規定する ZDC-2

JIS H 5302

アルミニウム合金ダイカストに規定する ADC-12

硬さ HRC57 以上

鋼球

直径の許容差

01

.

0

02

.

0


mm

(2)

ゴム材料

(a)

はん用ゴムの物理的性質は,JIS K 6301 によって試験を行い,

表 のとおりとする。

表 6

硬さ

Hs

引張強さ

N/cm

2

 {kgf/cm

2

}

伸び

%

耐油性(

1

)

(体積変化率)%

80

以上 883

{90}

以上 230 以上

−10∼+15

(

1

)  JIS K 6301

12.(浸せき試験)によって温度70℃±1K {70±1℃}  の潤滑油 No.1に

70

時間浸せきしたときの体積変化率。

(b)

ウレタンゴムの物理的性質は,JIS K 6301 によって試験を行い,

表 のとおりとする。

表 7

硬さ

Hs

引張強さ

N/cm

2

 {kgf/cm

2

}

伸び

%

引裂強さ

N/cm {kgf/cm}

70

以上

1 961 {200}

以上 250 以上 294

{30}

以上

(3)

プラスチック材料  プラスチック材料の物理的性質は,次の試験方法によって行い,表 のとおりと

する。

JIS K 6810

JIS K 7202


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表 8

硬さ

ロックウェル硬さ

HRR

引張強さ

N/mm

2

 {kgf/mm

2

}

曲げ強さ

N/mm

2

 {kgf/mm

2

}

衝撃強さ

(アイゾットノッチ付)

J/m {kgf

・cm/cm}

100

以上 39.2

{4.0}

以上 49.0

{5.0}

以上 39.2

{4.0}

以上

備考  表の数値は,絶乾時のものとする。

8.

試験方法  試験は,JIS Z 8703 の常温常湿において行う。

(1)

車輪の振れ試験  キャスターを図 に示すように固定し,ダイヤルインジケータを用いて車輪の振れ

を測定する。縦振れは車輪外周のできるだけ中心に近い箇所,横振れは車輪外周に最も近い側面を測

定する。

なお,測定する場合,車輪を緩やかに 1 回転させたとき,ダイヤルインジケータの指針の最大の動

き(双輪の場合は,いずれか振れの大きい方)を調べる。

図 2

(2)

耐荷重性試験  キャスターの主軸を図 に示すように固定し,1 471.0N {150kgf}  の荷重を主軸に平行

に 3 分間負荷(双輪の場合は,双輪に均等に)した後,荷重を取り除き,車輪の状態を調べる。

図 3


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(3)

荷重走行性能試験  図 に示すようにキャスターを試験用いす脚(3 個のキャスターに平均に荷重が

かかる構造)にそれぞれ付け,荷重 1 029.7N {105kgf} を載荷した状態で走行距離約 1m を 1 時間約

800m

の速さで反復させ,6km 走行させた後,各部の状態を調べる。ただし,走行中,車輪を冷却す

るか,又は約 3km 走行したとき,約 30 分間止めて冷却してもよい。

なお,走行床面は鋼板とする。

図 4

(4)

衝撃走行性能試験  図 に示すようにキャスターに 343N {35kgf} の荷重を負荷し,鋼製の突起物の

ある鋼製ドラムを 1.5km/h の円周速度で 10km を回転させ,試験終了後,各部の状態を調べる。ただ

し,走行中,車輪を冷却するか,又は約 3km 走行したとき,約 30 分間止めて冷却してもよい。

なお,回転体に取り付けた突起物(双輪の場合は,双輪同時に当たるようにする。

)は,ドラム円周

上 1m 以内に 1 個とし,その形状寸法は

表 による。

図 5

表 9  突起物寸法

単位 mm

長さ

b

高さ

h

半径

r

6 3 3


8

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9.

検査  検査は合理的な抜取方法によって,性能,構造及び加工,寸法,外観並びに材料について行い,

3.

7.の規定に適合しなければならない。

10.

製品の呼び方  キャスターの呼び方は,次による。

(1)

キャスターの車輪数による区分

(2)

キャスターの取付方法による区分

(3)

キャスターの車輪の呼び外径

11.

表示

11.1

製品の表示  製品には,次の事項を表示する。

(1)

製造業者名又はその略号

(2)

製造年月又はその略号

11.2

包装の表示  包装外面には,次の事項を表示する。

(1)

種類又はその記号,車輪の呼び外径

(2)

製造業者名又はその略号

(3)

製造年月


9

S 1038-1994

付表 1  引用規格

JIS B 0207

  メートル細目ねじ

JIS G 3101

  一般構造用圧延鋼材

JIS G 3131

  熱間圧延軟鋼板及び鋼帯

JIS G 3141

  冷間圧延鋼板及び鋼帯

JIS G 3505

  軟鋼線材

JIS G 3506

  硬鋼線材

JIS G 3522

  ピアノ線

JIS G 4305

  冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯

JIS G 4801

  ばね鋼鋼材

JIS H 3100

  銅及び銅合金の板及び条

JIS H 3130

  ばね用ベリリウム銅,りん青銅及び洋白の板及び条

JIS H 3260

  銅及び銅合金線

JIS H 5301

  亜鉛合金ダイカスト

JIS H 5302

  アルミニウム合金ダイカスト

JIS H 8610

  電気亜鉛めっき

JIS H 8617

  ニッケルめっき及びニッケル−クロムめっき

JIS K 6301

  加硫ゴム物理試験方法

JIS K 6810

  ポリアミド樹脂(ナイロン)成形材料試験方法

JIS K 7202

  プラスチックのロックウェル硬さ試験方法

JIS Z 8703

  試験場所の標準状態


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S 1038-1994

事務いす用キャスター工業標準改正原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員会長)

坂  田  種  男

千葉大学工学部

長  藤  史  郎

通商産業省生活産業局

笹  谷      勇

工業技術院標準部

竹  内  阪  蔵

工業技術院製品科学研究所

鈴  木  庸  夫

財団法人建材試験センター

松  本  武  男

東京電力株式会社総務部

吉  浜  富  夫

社団法人用度需要者協会

近  藤  誠  宏

株式会社ホウトク

中  島  龍  生

株式会社岡村製作所オフィス家具部

岩  田  久  雄

株式会社ネコス技術開発室

櫻  井      弘

株式会社東洋工芸

酒  巻  高  一

日本金属家具工業組合

斎  藤      保

株式会社南進製作所

依  田  憲一郎

株式会社石川製作所

杉  浦  由  治

中部化成株式会社

八  代      宏

中部化成株式会社

富  沢  秀  雄

株式会社東信製作所

内  村  国  啓

株式会社内村製作所

浅  井  清  春

ハンマーキャスター株式会社技術開発部

(事務局)

相  原      守

日本運搬車両機器協会