>サイトトップへ >このカテゴリの一覧へ

S 0033

:2006


S 0033

:2006

(3)

目  次

ページ

序文 

1

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

2

3

  用語及び定義 

2

4

  基本色領域 

3

5

  基本色の識別性及び色の組合せ方法

3

6

  色の組合せの例 

3

附属書 A(参考)三属性による色の表示方法 

10

附属書 B(参考)色の組合せの例 

12


S 0033

:2006

(4)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,独立行政法人産業技術総合研究所(AIST)/独

立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出

があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

この規格は、著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が、技術的性質をもつ特許権、出願公開後の特許出願、実用新案権、又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会

は、このような技術的性質をもつ特許権、出願公開後の特許出願、実用新案権、又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について、責任をもたない。

JIS S0033

には,次に示す附属書がある。

附属書 A(参考)三属性による色の表示方法

附属書 B(参考)色の組合せの例


日本工業規格

JIS

 S

0033

:2006

高齢者・障害者配慮設計指針−視覚表示物−

年齢を考慮した基本色領域に基づく色の組合せ方法

Guidelines for the elderly and people with disabilities

Visual signs and displays

A method for colour combinations based on categories of fundamental

colours as a function of age

序文

生活環境における色彩の利用が増える中で,安全かつ快適な視環境を整備するため,看板,標識などの

視覚表示物の設計において,識別性の高い色彩設計が要求されている。

この規格は,高齢者層の身体機能変化の計測法に関する標準基盤研究のうち,

“色覚変化計測法の検討及

びデータ収集”において,人間の知覚する色の中で基本色と呼ばれる色について,それらの領域に関する

データを示し,そのデータに基づいて,視覚表示物の色彩設計における識別性の高い色の組合せに関する

指針を示したものである。この規格では,昼夜の照度による色の見え方の変化を考慮して,明所視及び薄

明視の二つの照度レベルにおいて基本色領域とそれに基づく色の組合せ方法を規定するとともに,色覚に

おける年齢の変化を考慮して,若年者層及び高齢者層の各年齢層についても同様に基本色領域とそれに基

づく色の組合せ方法を規定したものである。

1

適用範囲

この規格は,一般の視覚表示物に用いられる表面色について,JIS Z 8102 に示された無彩色を含む基本

色の領域を,明所視及び薄明視並びに若年者層及び高齢者層の各条件において,JIS Z 8721 に規定された

三属性による色の表示方法に従って示し,これらの基本色領域に基づいて,看板,標識などの視覚表示物

の設計における識別性の高い色の組合せを作成する方法について規定する。

なお、明所視及び薄明視は,それぞれおよそ 500 lx 及びおよそ 0.5 lx の照度を代表とする。これ以外の

照度では,10 lx 以上は明所視の基本色領域を,10 lx 未満の照度については,薄明視の基本色領域を,そ

れぞれ参考として用いることができる。また、若年者層及び高齢者層は,それぞれ 20 歳代及び 60 歳代か

ら 70 歳代の年齢層を対象とする。これ以外の年齢層にあっては,40 歳代以下の年齢層には若年者層の基

本色領域を,及び 50 歳代以上の年齢層には高齢者層の基本色領域を,それぞれ参考として用いることがで

きる。

注記 1  光源,電子式ディスプレイなどの発光色については,それらの色が観察される条件の下で,

視覚的マッチングなどを行って三属性による色の表示方法に置き換えることのできる範囲で,

基本色領域を参考として用いることができる。


2

S 0033

:2006

2

この規格は,色覚の加齢変化に基づき若年者層及び高齢者層を適用の対象とする。色覚障害

者には適用できないが,その配慮は重要であり,今後色覚障害者の特性データを確立し,そ

れに基づいて別途規格を制定することが望ましい。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS Z 8102

  物体色の色名

JIS Z 8105

  色に関する用語

JIS Z 8113

  照明用語

JIS Z 8721

  色の表示方法−三属性による表示

3

用語及び定義

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS Z 8105 及び JIS Z 8113 によるほか,次による。

3.1

基本色

人間の知覚する色の中で最も基本と考えられる色で、JIS Z 8102 で規定する有彩色の基本色,赤,黄赤

[だいだい(橙)

,黄,黄緑,緑,青緑,青,青紫,紫及び赤紫の 10 色に無彩色の基本色,白,灰色及

び黒の 3 色を加えた 13 色。

3.2

基本色領域

  基本色として同定できる色の範囲で,視覚的に類似した色の群で構成される領域。

3.3

中心色

  基本色領域の代表又は中心となる特定の色。

3.4

明所視

  少なくとも数カンデラ毎平方メートルの輝度レベルに順応したときの正常眼による視覚。物の色と形が

よく見える視覚で,例として,日中の野外,十分照明された室内などにおける視覚。

3.5

薄明視

  明所視及び暗所視(100 分の数カンデラ毎平方メートル未満の輝度レベルに順応したときの,正常眼に

よる視覚)の中間(状態)の視覚。物の色又は形がやや見える視覚で,例として,日没直前直後及び夜間

に低い照度で照明された屋内外における視覚。

3.6

表面色

  (対象物の)表面から拡散的に反射又は放射しているように知覚される色。

3.7

発光色

  一次光源として光を発している面に属しているか,又はその光を鏡面反射しているように知覚される色。


3

S 0033

:2006

4

基本色領域

図 に,三属性による色の表示方法で表した基本色 13 色の領域のうち,明所視で若年者層の条件に対応

する基本色領域を,それぞれ明度 3,明度 5,明度 7 及び明度 9 の平面上に示す。同様に,

図 2にそれ

ぞれ,明所視で高齢者層,薄明視で若年者層及び薄明視で高齢者層の条件に対応する基本色領域を示す。

注記 1  図 1の実線とそれに囲まれた網かけの領域がそれぞれの基本色領域を表し,その色名域近

傍に示されている。明度 5,明度 7 及び明度 9 の場合には,重なりを避けるため複数の図に

分けてそれぞれの領域が示されている。領域間の重なりを比較するため,どの図にも領域の

輪郭線が示されている。三属性による表示上の格子点の丸印は,基本色領域の計測に用いら

れたサンプル点である。サンプル点以上の高彩度方向の領域は外挿による推定値を表す。

2

  三属性による色の表示方法は,附属書 に示す。

5

基本色の識別性及び色の組合せ方法

基本色の識別性及び色の組合せ方法は,箇条 に規定する基本色領域のデータを参照し,次の手順に従

って,識別性に応じた色の組合せを作成する。

a) 

対象者,観察条件に対応する色の組合せ表を,

表 1の中から選択する。

b) 

色の組合せを,

“非常に識別性の高い組合せ”

,又は“識別性の高い組合せ”の 2 段階から目的に応じ

て選択し,a)で選択した表から対応する色の組合せを選択する。選択した色が互いに識別性の条件を

満たす限り,組合せの色の数に制限はない。

c) 

選択した基本色に対応する基本色領域を,

図 1の中から選択する。

d) c)

 で選択した基本色領域図の中から任意に一つずつ色を選択して,組合せを構成する。

6

色の組合せの例

色の組合せの例を,

附属書 に示す。


4

S 0033

:2006

  1−明所視,若年者層の条件における基本色の組合せ表

黄赤

黄緑

青緑

青紫

赤紫

灰色

黄赤

黄緑

青緑

青紫

赤紫

灰色

注記

は非常に識別性の高い色の組合せ,

は識別性の高い色の組合せ,

は識別性の低いものを表す。

  2−明所視,高齢者層の条件における基本色の組合せ表

黄赤

黄緑

青緑

青紫

赤紫

灰色

黄赤

黄緑

青緑

青紫

赤紫

灰色

注記

は非常に識別性の高い色の組合せ,

は識別性の高い色の組合せ,

は識別性の低いものを表す。


5

S 0033

:2006

  3−薄明視,若年者層の条件における基本色の組合せ表

黄赤

黄緑

青緑

青紫

赤紫

灰色

黄赤

黄緑

青緑

青紫

赤紫

灰色

注記

は非常に識別性の高い色の組合せ,

は識別性の高い色の組合せ,

は識別性の低いものを表す。

  4−薄明視,高齢者層の条件における基本色の組合せ表

黄赤

黄緑

青緑

青紫

赤紫

灰色

黄赤

黄緑

青緑

青紫

赤紫

灰色

注記

は非常に識別性の高い色の組合せ,

は識別性の高い色の組合せ,

は識別性の低いものを表す。 


6

S 0033

:2006

  1−明所視,若年者層の条件における基本色領域

明度9

明度3

5Y

5RP

5P

5PB

5B

5G

5GY

5YR

5R

5BG

黄赤

黄緑

明度7

明度5

5P

5PB

5B

5BG

5G

5GY

5Y

5R

5YR

5RP

5P

5PB

5B

5BG

5G

5GY

5Y

5R

5YR

5RP

黄赤

黄緑

青緑

青紫

赤紫

灰色

5P

5PB

5B

5BG

5G

5GY

5Y

5YR

5R

5RP

黄赤

黄緑

青緑

青紫

赤紫

5RP

5P

5PB

5B

5BG

5G

5GY

5Y

5YR

5R

5RP

5P

5PB

5B

5BG

5G

5GY

5Y

5YR

5R

5RP

5P

5PB

5B

5BG

5G

5GY

5Y

5YR

5R

灰色

5P

5PB

5B

5BG

5G

5GY

5Y

5YR

5R

5RP


7

S 0033

:2006

  2−明所視,高齢者層の条件における基本色領域

明度3

明度7

明度5

明度9

5P

5PB

5B

5BG

5G

5GY

5Y

5YR

5R

5RP

5RP

5P

5PB

5B

5BG

5G

5GY

5Y

5YR

5R

黄緑

青緑

青紫

赤紫

黄赤

灰色

5BG

5RP

5P

5PB

5B

5G

5GY

5Y

5YR

5R

5P

5PB

5B

5BG

5G

5GY

5Y

5R

5YR

5RP

黄緑

灰色

黄赤

青緑

青紫

赤紫

5P

5PB

5B

5BG

5G

5GY

5Y

5R

5YR

5RP

5Y

5RP

5P

5PB

5B

5G

5GY

5YR

5R

5BG

黄緑


8

S 0033

:2006

  3−薄明視,若年者層の条件における基本色領域

5Y

5RP

5P

5PB

5B

5G

5GY

5YR

5R

5BG

明度9

明度3

明度7

明度5

5P

5PB

5B

5BG

5G

5GY

5Y

5YR

5R

5RP

5P

5PB

5B

5BG

5G

5GY

5Y

5YR

5RP

5R

5RP

5P

5PB

5B

5BG

5G

5GY

5Y

5YR

5R

5GY

5RP

5P

5PB

5B

5BG

5G

5Y

5YR

5R

黄緑

灰色

青緑

青紫

黄赤

5P

5PB

5B

5BG

5G

5GY

5Y

5R

5YR

5RP

赤紫

5P

5PB

5B

5BG

5G

5GY

5Y

5R

5YR

5RP

青緑

灰色

5P

5PB

5B

5BG

5G

5GY

5Y

5R

5YR

5RP

黄緑

青紫

黄赤


9

S 0033

:2006

  4−薄明視,高齢者層の条件における基本色領域

5Y

5RP

5P

5PB

5B

5G

5GY

5YR

5R

5BG

明度9

明度3

明度7

明度5

5P

5PB

5B

5BG

5G

5GY

5Y

5YR

5R

5RP

5P

5PB

5B

5BG

5G

5GY

5Y

5R

5YR

5RP

灰色

赤紫

5P

5PB

5B

5BG

5G

5GY

5Y

5R

5YR

5RP

黄赤

黄緑

青紫

5RP

5P

5PB

5B

5BG

5G

5GY

5Y

5YR

5R

灰色


10

S 0033

:2006

附属書 A(参考)三属性による色の表示方法

序文

この附属書は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。

A.1

適用範囲

この附属書は,JIS Z 8721(色の表示方法−三属性による表示)に基づいて,表面色の表示方法につい

て記載する。

A.2

定義

この附属書で用いる主な用語の定義は,箇条 3JIS Z 8105(色に関する用語)及び JIS Z 8113(照明用

語)による。

A.3

三属性の表示方法

色の表示は,有彩色は色相 H,明度 及び彩度 によって,また,無彩色は,明度 によって,次のよ

うに表す。

a) 

有彩色の記載方式  有彩色は HV / C の方法に従って,例 及び例 のように記載する。

例 1 5R

4/10

(5R,4 の 10 と読む。

例 2 7.5P

2.5/2.5

(7.5P,2.5 の 2.5 と読む。

b) 

無彩色の記載方法  無彩色は,明度 の前に無彩色の記号 を付けて,NV の方式に従って,例 

ように記載する。また,わずかな色みに感じる無彩色で,色相,彩度も含めて表示したい場合には,

主要な色相 と彩度 を(  )で囲み,NV /(HC)の方式に従って,

例 のように記載する。

例 1  N8

例 2  N5.5 /(R0.3)

注記  色相 H,明度 V,彩度 の相互の関係を三次元で表示すると図 A.1 になる。明度軸は無彩色に

おいて,理想的な黒を 0,理想的な白を 10 としその間を明度知覚の差がほぼ等歩度になるよう

に分割する。色相は明度軸に垂直な平面上において,明度軸を中心とする環状方向に表され,

色相知覚の差がほぼ等歩度になるように分割して,

図 A.1 に示すような記号とその前に付けた

数字で表す。彩度は明度が一定の平面上において,明度軸からの径方向において,無彩色を 0

として,彩度の度合いの増加に従って,順次 1,2,3,4,…のように表す。


11

S 0033

:2006

  A.1−色の三属性の三次元表示

5R

5YR

5Y

5GY

5G

5BG

5B

5PB

5P

5PR

(V )

10

8

6

2

0

色相 (H)

彩度(C)

2

4

6

8

5YR

明度


12

S 0033

:2006

附属書 B(参考)色の組合せの例

序文

この附属書は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。

B.1

色の組合せの例

図 B.1 に色の組合せの例を示す。組合せを適用する条件の例として明所視,高齢者層の条件を選択し,

組合せの程度は“識別性の高い色の組合せ”とする。次の手順に従って色の組合せが選定される。

a)

高齢者層,明所視の条件に対応する

表 を選択する。

b)

表 における色の組合せから“非常に識別性の高い色の組合せ”又は“識別しやすい色の組合せ”を

選択する。ここでは一例として,黄赤,黄緑,青緑,青紫及び赤紫の 5 色を選択する。

注記  黄赤対赤紫,黄緑対青緑及び青緑対青紫は,“識別性の高い色の組合せ”であるが,黄赤対黄緑

及び青紫対赤紫は,

“非常に識別性の高い色の組合せ”である。全体として“識別性の高い色の

組合せ”となる。

c)

それぞれの色の基本色領域を,

図 から選択し,その領域内の色から任意に 1 色ずつ選んだ 5 色を選

択する。

d)

選択した 5 色を用いて視覚表示物の色を設計する。設計した表示物の色の組合せは,識別性の高い組

合せに属する。

参考として,明度 5 の平面から 5 色を選択し,この色の組合せで視覚表示物を作製すると,

図 B.1 にな

る。それぞれの 5 色は,領域内であればどの色でもよいので,この他にも基本色領域内の色の選択に関し

て,多くの色の組合せが可能である。

  B.1−明所視,高齢者層の条件における黄赤,黄緑,青緑,青紫及び赤紫に対する基本色領域とそれを

用いた路線図の色の組合せの例

5P

5PB

5B

5BG

5G

5GY

5Y

5R

5YR

5RP

黄赤

黄緑

青緑

青紫

赤紫

(路線図)