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S 0021-2:2018 (ISO 17480:2015) 

(1) 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 適用範囲 ························································································································· 1 

2 引用規格 ························································································································· 1 

3 用語及び定義 ··················································································································· 2 

4 開封性に関するアクセシブルデザイン ·················································································· 3 

5 開封性の評価 ··················································································································· 4 

6 適合性···························································································································· 5 

附属書A(参考)開封方式の例 ······························································································· 6 

附属書B(参考)計測機器を用いた評価方法の例 ········································································ 9 

附属書C(参考)人間の力及び器用さと開封との関係································································· 16 

附属書D(参考)開封性に関する消費者パネル試験···································································· 21 

附属書E(参考)人間の認知力と包装の開封性との関係 ······························································ 28 

附属書F(参考)設計者向けチェックリスト ············································································· 34 

附属書G(参考)この規格に適合するためのチェックリスト ······················································· 38 

参考文献 ···························································································································· 41 

S 0021-2:2018 (ISO 17480:2015) 

(2) 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,公益社団法人日本包装技術協会(JPI)及び

一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があ

り,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。 

これによって,JIS S 0022:2001は廃止され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

  

日本工業規格          JIS 

S 0021-2:2018 

(ISO 17480:2015) 

包装−アクセシブルデザイン−開封性 

Packaging-Accessible design-Ease of opening 

序文 

この規格は,2015年に第1版として発行されたISO 17480を基に,技術的内容及び構成を変更すること

なく作成した日本工業規格である。 

なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。 

現代の高齢化した世界では,高齢者及び障害者が社会に完全かつ実質的に参加するという意識がますま

す高まっている。世界の包装産業が直面している共通の挑戦すべき課題は,高齢者及び障害者を含むより

多くの人にとって開けやすい包装を開発することである。 

包装の開封性は,包装された製品の有用性に更に価値を加える。包装を設計するときには,密封性能に

加え,開けやすい機能について今まで以上に考慮する必要がある。開けやすさの程度及び開封の満足度は,

年齢,性別,身体能力,特徴などによって大きく変化する可能性があるが,この規格は,包装の開封性を

向上させるための必須事項をアクセシブルデザインの観点から規定する。 

適用範囲 

この規格は,包装のアクセシブルデザインに関する開封性について規定する。また,この規格は,特別

な機械的手段を必要としない,再封可能及び再封不可能な消費者包装に適用し,開封位置,開封方法及び

評価方法(機器による評価及び使用者による評価)を含む開封性の設計面を取り扱うことから,主として

包装の設計者,開発者及び評価者を対象とする。ただし,それ以外の専門分野にとっても有益である。 

なお,安全性又はその他の理由のために規制を受ける製品(例えば,毒物,危険物,医療品,医療器具

など)については,それらに関する規則が優先する。 

注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

ISO 17480:2015,Packaging−Accessible design−Ease of opening(IDT) 

なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”こ

とを示す。 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。この引用

規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS Z 0108 包装−用語 

注記 対応国際規格:ISO 21067,Packaging−Vocabulary(MOD) 

S 0021-2:2018 (ISO 17480:2015) 

  

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS Z 0108によるほか,次による。 

3.1 

消費者包装(consumer packaging) 

小売の段階で最終使用者又は最終消費者への販売単位(内容物を含む。)を構成する包装。 

3.2 

開けやすさ(openability) 

人的要因(例えば,力,器用さ及び認知力)に関して,包装の内容物をどれだけ容易に取り出せるかを

表す程度。 

注記 開けにくい包装は,内容物を取り出しづらいと思われる包装。 

3.3 

強さ(strength) 

意図した作業を完了するために必要な力。 

3.4 

器用さ(dexterity) 

使用者が対象物を操作し,取り扱える程度。 

3.5 

認知力(cognition) 

使用者が適切な情報を意図されたとおりに理解できる程度。 

3.6 

計測機器を用いる評価(instrument-based evaluation) 

物理的試験における強さ及びトルクのように,定量化されたデータを得るために計測機器を用いて行う

評価。 

3.7 

使用者による評価(user-based evaluation) 

計測機器を用いるか否かにかかわらず,使用者を関与させる方法を用いて,使用者の感覚的,身体的及

び認識力の側面を手掛かりとする評価。 

3.8 

再封可能な包装(reclosable package) 

最初の開封後,同様の安全度で再封することができ,安全性を損なうことなく全内容物を取り出すため

に十分な回数にわたって使用することができる包装。 

3.9 

プルタブ包装(pull tab package) 

包装の上面又は側面に取り付けられたリングを引くことによって,開封することができる包装。 

注記 フルオープンタブ包装,ステイオンタブ包装及びその他のタブ付き包装の総称。 

3.10 

フルオープンタブ包装(full-open tab package) 

タブを引くことによって,蓋を完全に開封することができる包装。 

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3.11 

ステイオンタブ包装(stay-on tab package) 

開封した後も本体から離脱しない構造のタブを引くことによって,開封することができる包装。 

開封性に関するアクセシブルデザイン 

4.1 

一般 

4.1.1 

使用状況 

包装設計は,包装の使用状況を包含したものでなければならない。次の点を配慮することが望ましい。 

− 主たる目標を明らかにする(例えば,内容物を取り出すこと)。 

− 意図された目標を達成するために必要な作業を明らかにする(例えば,握る,持ち上げる,引っ張る

など)。 

− 対象とする使用者を特定する。その場合に,身体的特性,心理的特性及び文化的特性の多様性に配慮

する。 

− 包装が使用される環境を特定することが望ましい。目標達成の実効性に重大な影響を及ぼす可能性が

高い物理的環境又は社会的環境の特性を配慮することが望ましい。 

4.1.2 

開封強さ 

包装の開封強さの設定値は,対象とする使用者が達成可能な値でなければならない。この強さは,包装

の密封性を低下させない範囲で, できる限り低くすることが望ましい。使用者の開封力に関する情報を,

附属書Cに示す。 

4.1.3 

器用さ 

包装の開封機構は,使用者が容易に操作できるように可能な限り幅広い特性をもつよう設計しなければ

ならない。使用者の器用さに関する情報を,附属書Cに示す。 

4.1.4 

認知力 

包装の開封方法は,使用者が容易に理解できるように設計しなければならない。使用者の触覚,視覚な

どに配慮することが望ましい。使用者の認知的,視覚的及び触覚的な側面に関する情報を,附属書Eに示

す。 

4.2 

具体的配慮事項 

注記 開封方式は,特に規定はしていないが,参考として,開封方法の事例を附属書Aに示す。 

4.2.1 

開封位置 

包装の開封位置は,使用者が容易に確認でき,また,使用方法は容易に理解できるものでなければなら

ない。この要求事項は,次の設計上の配慮事項を適用することによって達成される。 

− 開封位置は,文字及び絵文字のようなイメージを用いた視覚的表現によって区別する。 

− 視覚的マーキングは,色,書体の大きさ,書体の種類などを適切に組み合わせて設計する。 

− 開封位置は,形状,切欠き,エンボス,質感などを用いた触知可能なマーキングによって区別する。 

注記 使用者の認知的,視覚的及び触覚的な側面に関する情報を,附属書Eに示す。 

4.2.2 

開封方法及び開封機構 

包装の開封方法及び開封機構は,使用者が特定が容易で直感的に理解できるものでなければならない。

この要求事項は,次の設計上の配慮事項を適用することによって達成される。 

− 包装の開封方法及び開封機構が明らかでない場合には,開封方法及び開封機構(回す,引き裂く,剝

がす,引く,押すなど)をはっきり表示する。 

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− 使用者の手の大きさ又は力に関係なく,スムーズに開けることができるように包装設計する。 

− 漏れを防止し,使用者がけがをする危険がないように包装設計する。 

4.2.3 

開封強さ及び取扱い 

包装の開封に必要な強さ及び取扱い方法は,開けやすさを付与するものでなければならない。包装の開

封に必要な強さの設定値は,対象となる使用者(例えば,子供,障害者,高齢者など)の多種多様な開封

力及び包装の密封性に適応するものでなければならない。 

使用者の器用さには多様性があることを配慮して,包装及びその開封機構は,使用者(例えば,子供,

障害者,高齢者など)が容易に操作できるものでなければならない。 

注記 人間の力及び器用さに関する裏付けデータを,附属書Cに示す。 

4.2.4 

包装の再封 

包装の再封(該当する場合)は,使用者が容易に行えなければならない。この要求事項は,次の設計上

の配慮事項を適用することによって達成される。 

− 再封方法は,使用者が瞬時に分からない場合も容易に理解できるようにする。 

− 絵文字のような文字又は画像を用い,色,大きさ,書体及びコントラストを適切に組み合わせること

によって,再封の方法及び手順を明確にする。 

− 再度スムーズに開けることができるように,再封可能な包装を設計する。 

例 包装が再封されたことを確認できるように,触覚又は聴覚(例えば,カチッと音がする。)を用

いた機構を使用する。 

開封性の評価 

5.1 

一般 

計測機器による開封性の評価は,物理的試験における強さ又はトルクのように,定量化されたデータを

得るために用いる。 

現在の形態の計測機器を用いる評価方法(附属書B参照)は,開封に必要な強さ又はトルクの設定値に

関して指標となる尺度を与えるが,使用者の能力に関して厳格な範囲を規定するものではない。したがっ

て,計測機器を用いた試験結果を補完するために,計測機器を用いた試験と並行して使用者による試験を

行う必要がある。すなわち,計測機器による測定で,包装Aが包装Bよりも開封強さが小さければ,包装

Aはより多くの人がより簡単に開けられると分かる。 

使用者による評価は,計測機器を使用するかどうかにかかわらず,使用者の感覚的,身体的及び認知的

な側面を評価するための手掛かりとなる。 

5.2 

計測機器を用いる評価 

計測機器を用いる評価方法は,特定の性質[例えば,トルク,剝離強さ,引張強さ(機械的)など]に

関して定量的データを与えることができる。包装の設計面での特性(例えば,輝度,色のコントラスト,

摩擦,大きさ,重量,温度など)の評価は,様々な種類の計測機器を用いて測定することができる。 

開けやすい包装を設計するときには,計測機器で得られたデータを,箇条4で規定した他の重要な設計

基準と組み合わせて用いなければならない(附属書B及び附属書C参照)。 

これらの計測機器を用いた評価方法で得られたデータは,関連する包装様式の特性を比較したり,設計

改良のための手掛かりを与えるために用いることができる。 

5.3 

使用者による評価 

パネル試験は,包装設計を定性的に評価できるのに加え,包装の開封性及び取扱いに対する使用者の対

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処方法について理解を深めることができる。パネル試験は,アンケート,インタビューなどの他の定性的

評価方法と併用して用いることができる。パネル試験は,開発プロセスに役立ち,得られたデータは,所

定の基準に照らし合わせたときの包装の性能に関する情報を提供することができる。 

これらの使用者による評価方法で得られたデータは,設計改良のための手掛かりとして用いることがで

きる。 

一般的な集団で試験する代わりに,被験者の特性及び包装を使用する能力に基づいて,その試験に最適

と考えられる集団から試験集団を選ぶことができる。その結果は,一般的な集団にも有効である。 

その例として,CEN 15945[11]では,一般的な集団よりもその試験に最適と考えられる65〜80歳の人々を

含むパネルを選定した。使用者による評価を計画し,実行する方法に関する一般情報は,ISO 20282シリ

ーズの規格に記載されている(附属書D及び附属書E参照)。 

消費者包装の情報デザイン及び取扱いに関する基本性能を素早く検査できるように,附属書Fにチェッ

クリストを添付してある。 

適合性 

この規格の,全ての要求事項を満たすことによって,この規格に適合となる。包装がこの規格の要求事

項を満たしていると宣言する場合には,その包装が,この規格の要求事項を満たしていることを決定する

ために用いた手順を明記しなければならない。手順をどの程度詳細に明記するかは,関係当事者間の協議

によって決める事項である。 

この規格の使用者は,附属書Gに示す手順及び様式を利用するか,それぞれのニーズに合わせた別の手

順を開発することができる。 

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附属書A 

(参考) 

開封方式の例 

A.1 回して開封する方式 

スクリューキャップは,開封しやすさを高めることができる(図A.1参照)。 

図A.1−スクリューキャップ付きの容器 

A.2 破いて開封する方式 

切欠き又はミシン目は,指先で包装を開封しやすくするのに役立つ(図A.2参照)。 

図A.2−ヒートシールされた軟包装袋 

A.3 引き剝がして開封する方式 

フィルムに施された,つまむのに十分な大きさの開封用タブ又はミシン目は,包装を開封しやすくする

のに役立つ(図A.3参照)。 

図A.3−シュリンクフィルム 

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A.4 剝がして開封する方式 

つまむのに十分な大きさの開封用タブは,包装を開封しやすくするのに役立つ(図A.4参照)。 

図A.4−ヒートシールされた半剛性容器 

A.5 引っ張って開封する方式 

リングに指を入れ,引き上げることで蓋を簡単に開封し取り除くことができる(図A.5参照)。 

図A.5−プルタブ方式の包装 

A.6 押して開封する方式 

裏面のシート(アルミニウム箔製,紙製など)を押し破ることで包装を簡単に開封することができる(図

A.6参照)。 

図A.6−ブリスター包装,カートンなど 

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A.7 押す又は押し上げて開封する方式 

押す又は押し上げることで包装が簡単に開封する(図A.7参照)。 

図A.7−ヒンジ付きの蓋,ワンプッシュオープン式(押して開封する)の容器など 

A.8 つまんで剝がすことで開封する方式 

所定の部分をつまんで剝がすことで包装が簡単に開封する(図A.8参照)。 

図A.8−軟包装袋 

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附属書B 

(参考) 

計測機器を用いた評価方法の例 

B.1 

はじめに 

包装の開封機構及び開封方式によって,試験方法が異なる場合がある。試験条件は,個々の試験方法規

格又は包装様式によって異なる場合がある。 

開封方式別の試験方法の例を,次に示す。ただし,ここで紹介しない試験方法規格が適用されることも

ある。 

これらの計測機器を用いる評価方法で得られたデータは,関連する包装様式の特性を比較したり,設計

改良のための手掛かりとして利用できる。 

B.1.1 トルク 

B.1.1.1 試験装置 

機械式又は電子式のトルク測定装置を,図B.1に示す。 

B.1.1.2 試料 

PETボトル,ガラス容器などのようなスクリューキャップ式の容器。 

B.1.1.3 手順 

支持台の上に試料を固定する。スクリューキャップを適切なチャックでつかみ,反時計方向にゆっくり

回す。スクリューキャップが回り始めるときのトルク値を読み取る。また,ブリッジが外れたときのトル

ク値も読み取る。 

スクリューキャップを回すときには,滑らずに回る程度の力でスクリューキャップをつかみ,必要以上

の荷重を加えない。 

図B.1−機械式又は電子式のトルク測定装置の概略図 

B.1.2 引き裂き 

B.1.2.1 試験装置 

図B.2に示すような2個のクランプ(そのうちの1個は可動式とする。)をもつ引張測定装置。 

B.1.2.2 試料 

ミシン目,レーザーカット又は切欠きをもち,ヒートシールされた軟包装袋。 

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B.1.2.3 手順 

ヒートシールを含む全ての融着された軟包装袋を,2個のクランプで保持する。装置の荷重端の位置で,

可動式クランプを,500 mm/minの速度で垂直方向に引っ張り,開封線に沿って20 mm引き裂き,最大値

を読み取る。 

全てを引き裂いて開封するように設計されている軟包装袋の場合には,引裂き片が完全に引きちぎれる

まで引っ張り,最大値を読み取る。 

単位 mm 

図B.2−引き裂き引張測定装置の概略図 

B.1.3 剛性又は半剛性容器からの引き剝がし 

B.1.3.1 試験装置 

試験装置は,剛性容器を確実に保持するジグを備えている。このジグは開封方向が設定され,同時に完

全に開封されるまでの引き剝がし行程を通して,分離させる包装間の剝離角度を135°に保たなくてはな

らない。つまり,試験中のこのような包装の挙動は,引張試験機の支持軸にがたつきなく取り付けられた

可動式の補助台で構成される装置によって得られる(図B.3参照)。 

容器は確実にがたつきなく取り付けなければならない。剛性容器の場合には,容器底部を粘着テープで

固定するだけでよい。半剛性容器の場合には,固定された底部の膨れ及び変形を防ぐため,底部をクラン

プで固定しなくてはならない。開封過程中に発生する軟包装(蓋)の変形を妨げてはならない。つまり,

測定過程で加わる荷重は,実際に使用者が開封する際に要する荷重に相当するからである。 

なお,判定に当たって疑義が生じないのであれば,簡便な荷重測定器を用いることができる。 

注記 開封挙動を評価することなく最大荷重値(例えば,引張強さ)を求めることだけを目的とした

比較測定においては(例えば,蓋を引っ張って開封する場合),包装の固定だけを目的として補

助押さえ板を用いてもよい。ただし,試験方法に適切に記載しなくてはならない。 

B.1.3.2 試料 

剝離するようなヒートシール部を備えた剛性又は半剛性容器。 

B.1.3.3 手順 

B.1.3.3.1 試験装置の設定 

自動引張り試験器を用いる場合には,次の手順で実施する。 

− 容器の開封試験時の位置決めに関して,開封方向及びクランプの中心線を合わせるため,試料固定ジ

グの位置の調整を行う(補助型板を用いるのがよい。)。 

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− 適切な荷重(引っ張り開封強さ,引き剝がし強さ,その他)の自動測定を行うため,試験ソフトウェ

アを用いる。 

− 測定値の記録のため,適切なデータ取込み条件などのモードを設定する。 

注記 試験速度が500 mm/minの場合には,データ入力設定値を50〜100回/secとするのが望ましい。 

B.1.3.3.2 試料の取付け 

− 試料固定ジグに容器を固定し,開封方向を正確に合わせる。 

− 荷重をゼロに合わせる(蓋には張力をかけない。)。 

− 開封口である密封されたヒートシール部に損傷を与えないように蓋をクランプに取り付ける。蓋をク

ランプに取り付けるとき,荷重計の指示値は±0.3 Nを超えてはならない。荷重が±0.3 Nを超えてい

る場合には,クランプを緩め,蓋をクランプに再固定する。 

− 蓋と蓋に取り付けられている剛性又は半剛性容器及びクランプは,中心線が一致し,左右対称でなけ

ればならない。 

B.1.3.3.3 試験 

− 剝離させる包装間の角度を135°の一定に保ち(開封過程の位置にかかわらず一定)ながら,500 

mm/minの速度で蓋を引っ張る。 

注記 剝離させる包装間の角度である135°は,支持台との角度45°と同じである。 

− 密封されたヒートシール部を開封させるために要する力を開封距離の関数とし,開封強さと距離との

関係を示す図として示し,その過程の最大荷重値(開封強さ)を読み取る。 

− 試験中の開封挙動を観察し,その結果を記録する(例えば,蓋の引張り,ヒートシール部の異常,剝

離の状況,繊維形状発生・変化など)。 

1 支持軸移動方向 

2 支持軸 

3 荷重指示計 

4 荷重指示計とクランプとの接続部 

5 支持台 

6 可動台 

7 可動台と支持軸との接続部 

α 剝離角度 

図B.3−剝離するようにヒートシール部を備えた剛性又は半剛性容器開封の開封引張測定試験の概略図 

B.1.4 軟包装袋の引き剝がし 

B.1.4.1 試験装置 

一定速度及び180°の固定剝離角度で荷重測定が可能,また,記録できる引張試験機を用いる。さらに,

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開封力を±1 %の精度で測定,記録できなくてはならない。 

軟包装(袋)は,確実にガタツキなく取り付けられなくてはならない。また,開封過程で発生する軟包

装(袋)の変形を妨げてはならない。つまり,測定過程で加わる荷重は,実際に使用者が開封する際に要

する荷重(開封強さ)に相当するからである。 

軟包装(袋)の場合,クランプの幅は開封強さに明らかに影響を及ぼすため,クランプの幅は20 mmと

する。 

1 側面に折り目がある袋 

2 密封されたヒートシール部 

3 クランプ 

4 引張り方向 

α 引張角度 

B クランプの幅 

図B.4−剝離するようにヒートシール部を備えた袋の開封引張測定試験の概略図 

B.1.4.2 試料 

剝離するようなヒートシール部を備えた袋。 

B.1.4.3 手順 

B.1.4.3.1 試験装置の設定 

− 測定値の記録のため,できる限り高いデータ取込み条件(データ取込みモードなど)を設定する。 

注記 試験速度が500 mm/minの場合には,データ入力設定値を50〜100回/secとするのが望ましい。 

− クランプが互いに平行に,中心線の位置が合うように調整する。 

注記 ヒートシール部の上部よりも下部をクランプで挟むことによって,実際の使用感に対応する

ヒートシール強さの測定が可能である。 

B.1.4.3.2 試料の調整/取り付け 

− 必要に応じて,包装(袋)の底部を開けて内容物を取り出してもよい。 

− 必要に応じて,試験装置部品との接触を避けるため,袋を短く切断してもよい。 

− 密封されたヒートシール部に損傷を与えないよう,包装(袋)をクランプに取り付ける。 

− (荷重指示計のついたクランプに)包装(袋)の片側を取り付けた後,荷重をゼロに合わせる。 

− 袋(深絞り包装体)と袋に取り付けられている包装(袋)の引張部及びクランプは中心線が一致し,

左右対称でなければならない。 

注記 包装の取り付けに当たって,装置が確実に動き出した(クロスヘッドの移動)後,設定剝離

速度に到達していることを確認しなくてはならない。 

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B.1.4.3.3 試験 

− 開封行程中,開始から終了まで,90°+90°=180°の引張角度を維持するため,包装(袋)を手で支

える。つまり,二方向に力を加えて剝離させる際に,シールされた包装袋と引張り部の引張角度をそ

れぞれ90°とする。すなわち,二つの引張り部の間の角度は90°+90°=180°となる。 

注記 包装(袋)自体が(内容物が入っていない状態で)十分に安定性をもち,試験中に包装(袋)

自体が対称であることを前もって確認できていれば,手で支える必要はない(図B.4参照)。 

− 密封されたヒートシール部を開封させるために要する力を開封距離の関数とし,開封強さと距離との

関係を示す図として示し,その過程の最大荷重値(開封強さ)を読み取る。 

− 密封された融着部が所定どおり開封し,包装体自体が変形し始めた時点で試験は終了する(特に,袋

の場合)。 

B.1.5 上部が屋根形の包装体の剝離 

B.1.5.1 試験装置 

試験装置は,引張試験機を用いる。判定に当たって疑義が生じないのであれば,簡便な荷重測定器を用

いることができる。測定に当たっては実際の使用において,手で開封する場合と同等の速度で試験片を引

っ張る。 

B.1.5.2 試料 

例えば,容積が500 ml及び1 000 mlの上部が屋根形の箱状容器。 

B.1.5.3 手順 

a) 屋根の一方の開封端を手又はジグで固定する。反対側の屋根の上部と端部とからそれぞれ7 mm内側

の位置に直径4 mmの穴をあけ,はとめで補強する。穴にひもを1本取り付け,上部の接着部が中央

部まで引き裂かれるまでひもを水平方向に引っ張る。その過程の最大引張剝離荷重値(開封強さ)を

読み取る。 

b) 箱を手又はジグで固定する。箱上部の一端を背面の屋根に接触するまで,翼のように両方向に広げる。

屋根部の三角形の頂点から下に5〜10 mmの位置に直径2 mmの穴をあける。穴の内側にフックを引

っ掛け,横向き水平に200 mm/minの速度で,開口部が10 mm開くまで開口部を引き剝がす。その過

程の最大引張剝離荷重値(開封強さ)を読み取る。 

図B.5−上部が屋根形の包装の開封引張測定試験の概略図 

開封させるために要する力を開封距離の関数とし,開封強さと距離との関係を示す図として示し,その

過程の最大荷重値(開封強さ)を読み取る。 

試験中の開封挙動を観察し,その結果を記録する(例えば,箱の変形など)。 

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14 

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B.1.6 引き起し/引き上げ 

B.1.6.1 試験装置 

試験装置は,引張試験機を用いる。判定に当たって疑義が生じないのであれば,簡便な荷重測定器を用

いることができる。測定に当たっては,実際の使用において,手で開封する場合と同等の速度で試料を引

っ張る。 

B.1.6.2 試料 

プルタブ包装。 

B.1.6.3 手順 

手又はジグでプルタブ包装を水平に固定する。500 mm/minの速度で,図B.6のようにリングを引く。図

示された方向の引張荷重を読み取る。 

開封方式別に手順を,次に示す。 

a) フルオープンタブ包装の場合には,図B.6に示したように,まずタブを90°まで起こし,次にリング

を手前に引いて開封する。タブを90°まで起こした場合,及び手前に引いて開封する場合,それぞれ

の最大引張荷重値(開封強さ)を読み取る。 

図B.6−プルタブ包装の開封の引張測定試験の概略図 

b) ステイオンタブ包装の場合には,図B.7に示すように90°の角度までリングを起こした際の引張荷重

値(開封強さ)を読み取る。 

図B.7−ステイオンタブ包装の開封の引張測定試験の概略図 

c) タブ自体が蓋になっている容器の場合には,図B.8に示すように,リングが水平になるまでリングを

引き起こす。次に蓋の側面が壊れるまで,リングを水平方向に引く。更にその後,リングを135°ま

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15 

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で引き起こし,引き起こした方向にリングを引っ張り開封する。蓋の側面が壊れるまでリングを水平

方向に引いた場合,及び135°に引き起こした後にリングを引いて開封する場合,それぞれの最大引

張荷重値(開封強さ)を読み取る。 

図B.8−タブ付き蓋包装の開封の引張測定試験の概略図 

開封させるために要する力を開封距離の関数とし,開封強さと距離との関係を示す図として示し,その

過程の最大荷重値(開封強さ)を読み取る。 

試験中の開封挙動を観察し,その結果を記録する(例えば,開栓不良時のタブ,リング,本体の変形な

ど)。 

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16 

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附属書C 
(参考) 

人間の力及び器用さと開封との関係 

C.1 はじめに 

人間の力及び器用さは,年齢,性別,健康,身体的状態など多くの要因によって変動する。附属書Bに

記載されている機器評価方法は,包装の(特に,開封部の)物理的特性に関する一貫かつ再現性のあるデ

ータを提供する。この附属書では,使用者が包装を開封する方法,及びそれによって得られる主要な結果

を得る方法について記載する。 

注記 なお,ここに示したデータは,日本人を対象に計測したデータではない。 

C.2 強さ 

C.2.1 トルク 

包装を開封するときのトルクは,図C.1に示す装置を用いて測定する。 

図C.1−トルク測定装置 

図C.2−男性と女性との瓶を固定したときのトルクの違い 

一般的に女性のトルクは男性のおよそ半分である。男女ともに加齢に伴いトルクは低下するが,女性の

方がより低下し,70才以上では顕著である(Demura et al, 2003)[13]。 

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17 

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C.2.1.1 握力の影響 

附属書Bに記載の標準的なトルク測定装置(図B.1参照)は,瓶を垂直に固定し,片手で開栓動作を行

う。通常,片手で瓶をつかみ,もう一方の手で蓋を持つため,このような動作は普通行われない。 

さらに,径の大きな瓶よりも小さい瓶においてより様々な握り方をしている[Rowson and Yoxall(2011)] 

[14]。手の大きさは,握りやすさに影響するため,手が小さい女性は,男性よりもトルクが小さい。また,

蓋を固定して片手で開けるよりも,両手を用いて様々なつかみ方をする。瓶を手で固定したときとしない

ときのトルクを図C.2に示す。 

C.2.2 つまんで引っ張る力 

英国貿易産業省の研究によると,次のことが示されている。柔軟性のある包装を開ける能力に最も関係

する握り方は,指腹つまみ引張り(PPP)(親指の腹と人差し指の腹でつまむ)(図C.3参照)及び三つ指

つまみ引張り(CPP)(親指の腹と,人差し指及び中指の腹でつまむ)である。ヨーザルら(Yoxall et al.)[15]

の研究では,消費者が横つまみ引張り(LPP)(親指の腹と人差し指の側面とでつまみ,それ以外の指を人

差し指に添える。)も用いることが示されている。 

指腹つまみ引張り(PPP)握り 

三つ指つまみ引張り(CPP)握り 

横つまみ引張り(LPP)握り 

使用者から遠い方向及び使用者の手前方向に向かって蓋を開けるためには,横つまみ引張り(LPP)が用いられる。 

図C.3−代表的なつまみ握り 

この種の包装を開封するのに必要な剝離強さは,使用者が生み出す最大つまみ引張力よりも一般的に小

さい。使用者の年齢,動作によるつまみ引張力を図C.4に示す(DTI,2000)。 

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18 

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図C.4−つまみ引張力(英国貿易産業省,2000) 

この種の包装を開封するには,使用者の力よりも他の要因が寄与すると考えられる。 

C.2.3 絞り出し力 

絞り出し力は,非侵襲センサを用いて測定できる。このセンサによって力又は圧力の経時的データが得

られる。これによって年齢ごとの最大の絞り出し力を求めることができる。図C.5に異なる包装・内容物

での最大絞り出し力を示す。 

図C.5−4種の異なる包装・内容物に対する絞り出し力と年齢との関係 

他の包装と同様,内容物を絞り出すために特定の握り方がある。このような握り方をしても,トルクの

事例と同様に,加齢によって絞り出し力は低下が見られる。この絞り出し力も,女性の力は男性よりも小

さい。 

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19 

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C.2.4 その他の要因:包装の直径及び包装と手との間の摩擦 

年齢,性別,握力及び手首の力は,包装に加える力に影響するが,[16]使用者がコントロール(制御)で

きない二つの要因は,包装の直径及び包装と手との間の摩擦係数である。 

握り方によって摩擦係数はかなり大きく異なる。油が付着した状態での摩擦力を年齢,性別ごとに図C.6

に示す。図に見られるように摩擦力は,開栓強さよりも大きいため(図C.7参照),油が付着していたとし

ても開栓することができる。しかし,高齢の女性では油が付着していると力が低下し,開栓強さに近くな

るため,開栓に支障が出るおそれがある。 

図C.6−ポリプロピレン包装における摩擦力に対する油の影響 

C.7−蓋付き製品の代表的な開栓力 

同様に,摩擦係数はその他の包装の開けやすさに影響する。参考文献[17]では,摩擦係数の小さな変化で

も開けやすさに大きく影響することが示されている。ラッカー塗装のアルミニウム蓋は,ラッカー塗装の

ブリキの蓋よりも開けにくいことが示されている。 

C.3 器用さ 

特定の包装においては,使用者の器用さが開けやすさを決める要因となり得る。使用者の器用さは下図

に示すようなペグボード試験方法で測定できる。小さい穴にペグを差し込んでいく一連の試験にて,使用

者の器用さを定量化できる。試験の様子を図C.8に示す。 

60歳以上の360人に対してデスロジャースらが行った研究からデータでは,器用さが加齢によって減少

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20 

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することが確認されている(図C.9)。この研究では,1歳当たり器用さが1.1〜1.7 %減少している。 

図C.8−ペグボード型試験の例 

図C.9−年齢と器用さとの関係 

 
 
 
 
最大器用さ 
最小器用さ 

年齢 

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21 

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附属書D 
(参考) 

開封性に関する消費者パネル試験 

D.1 一般 

この附属書は,CEN/TS 15945:2011の附属書Aを修正し,翻訳したものである。 

D.2 パネル試験方法 

D.2.1 一般 

手の力は加齢とともに低下するため,手の力が平均値を下回る高齢の消費者に焦点を合わせたパネル試

験方法は,包装の開封性に関する新たな視点を得るのに役立つ可能性がある。高齢の消費者にとって開封

しやすい包装は,手の力が平均的な消費者にとっても開封しやすい場合がほとんどである。一方,この規

格では対象としないような極端な機能障害のある消費者もいることが知られている。 

試験結果の妥当性を維持しながら試験パネルの規模を抑えるため,逐次試験法を用いる。表D.1に示す

ように20人のパネリストで構成する群を選ぶ。 

老眼鏡が必要なパネリストは,試験中,老眼鏡を装着するのがよい。 

この試験の目的を適切な詳しさで説明しなければならないが,開封方法を示してはならない。 

パネル選択は,無作為化の基準に基づいて行う。 

表D.1に示す基準に従って,65〜80歳の妥当なパネリスト20人を無作為に選ぶ。 

パネリストは,同一又は類似した種類の包装を経験したことがあるかどうかを,試験する包装ごとに明

らかにする。その情報は試験報告書に記載するが,試験結果に対して決定的な影響を及ぼしてはならない。 

表D.1−逐次試験のための試験群の構成 

年齢幅 
(歳) 

男性 

女性 

合計 

65〜69 

10 

25 

 35 

70〜74 

10 

25 

 35 

75〜80 

10 

20 

 30 

全体 

30 

70 

100 

20人のパネリストからなる試験群が試験を終了した時点で,失敗の総数を集計する。それぞれの満足度

の平均値を計算する。開封段階の点数は,合否を決定する上で極めて重要である。 

図D.2に示すように開封の満足度の平均値が3(1〜5の5段階スケール)以上ならば,その試験は成功

と記録する。 

記録された失敗の総数が,試験に参加したパネリスト数に応じて表D.2に示した人数よりも多い場合に

は,その試験を終了するか,パネリストを更に20人追加して続行するかのいずれかを選ぶことができる。 

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22 

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表D.2−逐次試験法 

パネリスト数 

成功の総数 

失敗の総数 

信頼水準(%) 

 20 

20 

85〜100 

 40 

38 

82〜99 

 60 

56 

83〜97 

 80 

75 

85〜97 

100 

94 

87〜97 

注記 表D.2に示す信頼区間は,試験の信頼性を表す指標であり,95 %

の信頼水準を仮定して決定されたものである。これらの信頼区
間の決定方法の詳細な解析については,ルイスら(Lewis et al.)

[18][19]に概説されている。 

パネル試験では危険な製品は使用しないで,必要ならば,物

理的特性がよく似た代替品で代用するのがよい。 

D.2.2 パネル試験のフローチャート 

図D.1−開封性試験のフローチャート 

D.2.3 試験手順 

D.2.3.1 一般 

試験は3ステップに分けて実施され,各ステップが一つの評価基準を表す。 

23 

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各パネリストに対して,包装のサンプルとともに,正しい開封の仕方(製品が消費者に届けられたとき

に包装の内部又は包装の表面に印刷されるものと同じ。)を記載した文書だけを配布する。 

試験は公共の場所で行ってもよいが,パネリストが行う個々の試験は他の人から見えないようにして行

わなければならない。 

道具(はさみなど)を使用するのがよいと包装にはっきりと指示されている場合又は道具が包装と一体

化されている場合を除き,道具の使用は控えるのがよい。包装自体は道具を用いずに開封することを意図

しているが,パネリストが包装を開封するために道具の使用を要求した場合には,失敗と記録するのがよ

い。 

試験監督者は,パネリストに対してD.3.2に規定する試験手順を説明し,試験する包装の開封方式が,

パネリストが知らない可能性があること,及び提供された開封方法の指示を読むべきであることが望まし

い旨を伝える。ただし,包装の開封方法を示してはならない。 

1回に2個以上の包装を試験する場合には,包装の試験順序を無作為に入れ替える。開封方式が異なる

包装は,同時に試験してはならない。 

試験監督者が試験時間を計測し,試験記録書に必要な事項を書き入れている間,パネリストは適切な手

順に沿って開封作業をしなければならない。ただし,開封の満足度は,パネリスト自身が記入するのがよ

い。 

注記 試験中に製造業者の代表者が立会人として参加することは,貴重な経験になることが多い。試

験に参加することで,包装を取扱う際に消費者が経験する取扱いの難しさを見いだし,理解す

るよい機会となる。 

D.2.3.2 ステップ1:開封の有効性試験 

包装を開封するために,パネリストに最大5分間の時間を与えるのが望ましいが,パネリストには,時

間制限について伝えないほうがよい。この時間内に,パネリストは開封方法を学ぶことによって,試験対

象の包装に慣れなければならない。 

パネリストが5分間の制限時間内に包装を開封することができなかった場合には,そのパネリストは試

験を終了とし,そのことを記録する。 

D.2.3.3 ステップ2:開封の効率性試験 

ステップ1の実施後,パネリストに全く同一の新しい包装を渡し,それを開封するように依頼する。試

験監督者は,包装の開封に要した時間を記録する。 

1分間以上経過しても包装が開かない場合には,そのパネリストの試験を終了とし,そのことを記録す

る。 

D.2.3.4 ステップ3:開封の満足度試験 

開封に成功したら,パネリストは包装から所定量の内容物を取り出さなければならない(必要ならば,

フォーク,スプーン,カップなどの道具をパネリストに提供するのがよい。)。再封可能な包装の場合には,

包装を最初に開封した後,パネリストは引き続いて包装を閉じる作業をしなければならない。全試験手順

(開封,所定量の取出し,該当するならば再封)に与えられる時間は最大で5分間である。 

パネリストは,これらのステップを実行したら,再封された包装を試験監督者に提出する。試験監督者

は包装が正しく閉じられているかどうかを確認し,包装が正しく閉じられていない場合には,試験監督者

は,そのことを記録しなければならない。 

開封手順の全てのステップが終わったら,パネリストに対して開封プロセスの満足度を示すよう依頼す

る。満足度は,開封する,小分けする,閉じるの三つのステップで別々に採点するほか,プロセス全体の

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24 

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総合判定も行う。 

D.2.4 評価手順 

D.2.4.1 開封の有効性 

パネリストが5分間の試験時間内に包装を適切に開封できた場合には,試験は成功と記録する。 

パネリストが5分間の試験時間内に包装を開封できなかった場合,又は激しい痛み又はその他の理由で

開封を諦める選択をした場合には,そのパネリストの試験を終了とし,監督者が試験結果に失敗と記録し

た上で,失敗の原因を記録する。 

D.2.4.2 開封の効率性 

試験手順のステップ2では,開封に要した時間を記録する。パネリストが開封するのに1分間を超えた

場合には,監督者が時間効率による失敗と記録する。試験監督者がパネリストに開封作業の開始を告げた

時刻を記録する。 

D.2.4.3 開封の満足度 

開封し,小分けし,必要なら閉じる一連の作業の後,パネリストに満足の度合いを示してもらう。 

満足度は,開封する,小分けする,閉じるの各作業で別々に表示する。パネリストが開封できなかった

場合には,1点とする。 

開封しやすいことを証明するためには,開封プロセスに関する満足度が,グループ全体で図D.2に示す

平均値が3点以上に達することが望ましい。 

とても不満 

不満 

満足でも不満でもない 

満足 

とても満足 

評点 1点 

2点 

        3点 

4点 

    5点 

図D.2−スマイリースケール 

それぞれのスマイルマークは,1,2,3,4,5点に対応する。中間の尺度は認めない。 

パネリストが体験した取扱いの難しさの性質,小分けする及び閉じるに関する満足度,並びにプロセス

全体に対する総合判定の結果については,包装の製造業者にフィードバックするのがよい。 

D.3 結果 

D.3.1 試験報告書 

試験監督者は,少なくとも次の情報を記録する。 

a) 附属書Dの参照 

b) 試験実施年月日 

c) 試験依頼者名及び所在地 

d) 試験実施者名及び所在地 

e) 試験包装製造者及び充塡者名及び所在地 

f) 

試験監督者氏名 

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25 

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g) 試験場所の名称,所在地及び説明 

h) 試験パネリストの人数,年齢及び性別 

i) 

試験に用いた包装の仕様書番号,図面番号(入手できる場合),写真及び詳細な説明,この中に包装の

寸法及び材質を含めるのがよい。 

J) 本試験で実施した作業(開封する,小分けする,閉じる) 

注記 得られた試験結果を異なる包装品の総合的な満足度を比較するために用いる場合には,実施

する全ての試験において,同じ作業を実施することが不可欠である。 

k) 試験中パネリストに与えられた指示の内容(正確に記載すること) 

l) 

試験中に与えられた,包装の開閉に関する製造業者の指示書の写し 

m) 開封の有効性,効率性及び満足度に関する試験の総合結果 

n) 実施した各ステップ(開封する,小分けする,閉じる)の満足度 

o) 試験記録書の写し(附属書D参照) 

p) 要約 

パネリストが体験した取扱いの難しさの性質を記録するのが望ましい。この情報には次の事項を含むが,

それだけに限定されない。 

− 包装及び/又は開封機能の取扱いに関する具体的な難しさ 

− 開閉機能の取り扱い方法に関する表示の読取り及び/又は理解のしにくさ 

− 包装が意図されたとおりに機能しなかった具体的な問題点 

試験依頼者は,試験監督者に対して,上記以外の質問及び興味ある事項を試験記録書に書くよう依頼し

てもよい。 

試験記録書の原本及び要約は,試験依頼者に提出するのが望ましい。 

D.3.2 試験記録 

サンプルID及びサンプルの無作為化(N個中のn番目)                      

監督者ID                   パネリストID・番号               

年齢                     性別 (男) □ 

(女) □ 

1.パネリストの選抜に関する質問 

いつも老眼鏡をかけているか。 

老眼鏡をもっているか。 

(質問1に対する回答が“はい”で質問2に対する回答が“いいえ”の場合には,パネリストを試

験から除外しなければならない。) 

2.試験対象サンプルに関する知識 

同一又は類似したタイプの包装及び/又は密封の機構又は方式をこれまでに経験したことがあるか。 

はい  □ 

いいえ  □   わからない  □ 

(この情報は試験報告書に記載しなければならないが,試験結果に対して決定的な影響を及ぼして

はならない。) 

3.操作の有効性 

パネリストは,包装を5分間以内に開封することができたか。 

はい  □ 

いいえ  □ 

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26 

S 0021-2:2018 (ISO 17480:2015) 

  

(失敗の場合は理由を明記する。監督者による観察結果) 

観察結果及び特記事項 

 ̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲  

 ̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲  

4.操作の効率性 

包装を開封するのにどのくらい時間がかかったか。時間(秒): ̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲  

(最大60秒間。監督者は経過時間及び失敗の場合は理由を書き留める。) 

観察結果及び特記事項 

 ̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲  

 ̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲  

5.開封に関する満足度 

(満足度の評点は,パネリストが記入しなければならないことに注意。) 

試験に関連する全てのステップが終了したら,試験対象の包装の開封の満足度を最もよく表してい

るスマイルマークにマークするようパネリストに依頼するのがよい。 

5.1 包装の開封性 

とても不満 

不満 

満足でも不満でも

ない 

満足 

とても満足 

1点 

2点 

3点 

4点 

5点 

5.2 内容物の取分け性 

とても不満 

不満 

満足でも不満でも

ない 

満足 

とても満足 

1点 

2点 

3点 

4点 

5点 

5.3 包装の再封性(該当の場合) 

とても不満 

不満 

満足でも不満でも

ない 

満足 

とても満足 

1点 

2点 

3点 

4点 

5点 

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27 

S 0021-2:2018 (ISO 17480:2015) 

5.4 試験包装の総合判定 

とても不満 

不満 

満足でも不満でも

ない 

満足 

とても満足 

1点 

2点 

3点 

4点 

5点 

(開封中に内容物がこぼれた場合には,試験監督者はそのことを書き留めなければならない。また,

試験依頼者からの追加質問を記録することができる。) 

観察結果及び特記事項 

 ̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲  

 ̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲  

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S 0021-2:2018 (ISO 17480:2015) 

  

附属書E 

(参考) 

人間の認知力と包装の開封性との関係 

E.1 

一般 

包装に記載された説明及び表示情報を分析,処理及び理解する能力は,個人の認知力に関係している。

認知力において重要なのは,使用者の視覚及び触覚の鋭敏さである。この附属書では,包装を開封する場

合に使用者の認知力を特徴付ける一般的な側面について,視覚的及び触覚的情報の提供に重点をおいて記

載する。 

E.2 

認知力 

認知力は,想起又は注意のように,意思決定,問題解決及び言語の使用を可能にするプロセスの集まり

である。人間の認知力には多くの要因が影響を与える可能性があり,認知力の低下にも多くの要因が影響

する可能性がある。喫煙などの生活習慣又は運動する,ゲームをする,独りぼっちになるなどの状況の全

てが,人間の認知力にある程度の影響を及ぼす[20]。 

いずれの場合も,年齢は重要な要因である。大部分の人は60歳を過ぎると,特に,記憶に関連する認知

機能に,ある程度の低下を経験することをほとんどの研究が指摘している[21]。 

認知に関する様々な面には,記憶,複雑な仕事の遂行,情報処理時間,新たな情報,反応,言語及び識

字能力の認識と理解,及び知力が含まれ,これらは全て加齢によって低下し,機能が損なわれることが示

されている。 

図E.1は,帰納的推論,空間的定位,知覚速度,計算能力,言語能力及び言語記憶の年齢による変化を

示したものである [21]。 

図E.1−シェア縦断研究の横断的データ(Schaie, 1996) 

E.2.1 記憶及び老化 

60歳を超えると,事実上全ての高齢者において記憶力が低下することが報告されているが,その記憶は

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S 0021-2:2018 (ISO 17480:2015) 

単一のものと考えるべきではなく,エピソード記憶,作業記憶(短期記憶),意味記憶(長期記憶),感覚

記憶などの幾つかの記憶系の組合せと考えるべきである。 

高齢者では,エピソード記憶及び作業記憶は低下することがある[22]が,知覚情報及び一般常識に関する

記憶は良好なまま持続する。このため,例えば,高齢者は冷蔵庫の前まで行って,なぜそこに来たのか忘

れてしまうことがある。すなわち,冷蔵庫が何のためにあるのかは知っているが,なぜ冷蔵庫のところに

行きたいと思ったのかは忘れてしまうのである[20]。 

高齢者が包装を使用するとき,幾つかの点でこの記憶の差が影響を及ぼす。高齢者は意味記憶及び一般

常識を使って,一連の技能を確立することができる。ヨーザルら(Yoxall et al.)[23]は,包装の開封が難し

い状況に直面したとき,多くの高齢者は包装を開けるためにゴムマットなどの道具を使用するという対処

方法を考案してきたこと,高齢になるにつれて,最良の方法が見つかるまで,より多くの対処方法を考え

る人が増えることを示した(図E.2)。 

注記1 エピソード記憶:個人的なできごと及び経験による記憶 

作業記憶:操作及び処理のために一時的に情報を保持する記憶 

意味記憶:意識して覚える記憶で,体験ではなく学習によって得られる長期的な記憶 

感覚記憶:意識せずに,外部からの刺激が感覚器官で瞬間的に保持された記憶 

注記2 それぞれの開封方法について,20歳代〜80歳代の7本の棒グラフを,1ブロックのデータと

して表記している。各ブロックの右側三つの棒グラフは,60歳代〜80歳代の人が道具を用い

た比率で,この総和が若い世代(20歳代〜40歳代)に比べてかなり多くなっている。例えば,

80歳代の約30 %の人が温水を用いて広口瓶の蓋を開けている。 

処理能力及び作業記憶の低下は,高齢者ほど一度に複数の作業をこなすのが困難になることを示し,特

に,それらの作業が,高い記憶負荷[24],情報処理及び複雑な文法の理解を必要とする場合にその傾向が強

い。 

視線追跡ソフトウェアを用いて包装ラベルの認識について調査したソレンセン(Sorensen)[25]の詳細研

特定の年齢範囲の被験者集団において,広口瓶を開けるために特定の道具を使用する人が占める割合 

 不特定の道具    ナイフ     ラバーコーン    輪ゴム      温水      強打    男性親族 

       缶切り      ドライバー   ゴム手袋     布        ドア     便利屋 

図E.2−全被験者集団を年齢群・対処方法ごとに分割したグラフ 

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30 

S 0021-2:2018 (ISO 17480:2015) 

  

究では,高齢の使用者は,若い使用者とは視線滞留時間及び見ている対象が異なり,高齢者は意味記憶を

より多く利用し,著者らが“事実に関する知識”と呼ぶ知識を利用し,“道標”となる知識にはあまり頼ら

ず,記号を無視することを明らかにした。 

したがって,高齢者の認知に関する様々な面及び認知力の低下を考慮に入れて開封方法及び開封位置を

設計すれば,開封性を向上させることができる。 

E.3 

認知力に影響を及ぼす感覚的側面 

E.3.1 視覚 

開封位置及び開封方法に関する明確で正確な視覚的情報があれば,使用者は容器を開封しやすくなる。

開封位置を発見し,開封方法を理解するには,視覚的機能の様々な側面(例えば,視力,コントラスト感

度,色知覚,有効視野など)が関わっている可能性がある。ダルク(Dalke)[26]は,物体の可視性を予測す

る五つの主要な要因,視覚能力(視力),コントラスト,照度(ルクス),物体の大きさ及び観察者からの

距離を特定した。加齢又は目の健康状態のいずれかによって,目に変化が生じると,目のかすみ,周辺視

野の喪失及び視力の低下に至る可能性がある。 

E.3.1.1 視力 

視力は細かいものを見る能力であり,使用者は包装ラベルの図及び記号を識別するためにこの能力を用

いる。これらの細かいものを見ることができるかどうかは,視認距離,周囲の明るさ,コントラスト及び

目の網膜が分解できる最小の大きさ(すなわち,文字の大きさ又は色の濃さ)による。文字を読むには高

い視力が必要であり,文字の読みやすさは文字の色の濃さ,文字間隔及び文字の形状が影響する。 

ビックス(Bix)[27]の研究は,文字の中には,たとえ公称サイズが同じでも,ほかよりも読みにくいも

のがあることを明らかにした。しかし,どの書体を使用すべきで,どの書体を使用すべきでないか[セリ

フ1),サンセリフ2)又はスクリプト3)]を立証するための研究の多くは,決定的な結論を与えるものではな

く,一般に行われている慣行では,“b”のような文字の上部又は下部の突き出し部分が明瞭に視認でき,

数字の“0”と文字の“O”のように紛らわしい文字を混同しないような書体を使用し,(図E.3に示すよ

うな)セリフ,スクリプトなどの装飾的なフォントをできる限り避けるのがよいと考えられている。また,

視覚障害者にとっては,暗い背景に明るい文字を用いるほうが,明るい背景に暗い文字を用いるよりも望

ましい。 

注1) セリフとは,文字の端部に付けられる線又はひげ飾り。欧文書体において,ひげ飾りの付いた

書体を総称してセリフという。 

2) 欧文書体においてサンセリフとは,セリフがなく,和文書体のゴシックのように縦横が同じ幅

の直線的な書体をいう。 

3) 欧文書体においてスクリプトとは,手書きの筆記書体のような装飾書体をいう。 

図E.3−セリフフォント,サンセリフフォント及び装飾スクリプトの書体例 

E.3.1.2 コントラスト感度 

コントラスト感度は,背景と対象物との色及び明るさを識別する能力である。コントラストが大きいと,

視覚障害のある人の視認性を著しく向上させると考えられる[25][26]。図E.4に示すように,コントラストが

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31 

S 0021-2:2018 (ISO 17480:2015) 

同じ場合には,背景を暗い色,対象物を明るい色としたほうが,コントラストが強調される。このように

通常,コントラストは,明るさを意味することが多いが,ビックスは続報[28]において,色のコントラスト

が消費者の品質に対する認識及び購入意欲に著しい影響を及ぼす可能性があることを明らかにした。 

図E.4−コントラストが同じときには,暗い色の背景はコントラストを強め,明るい色の背景よりも視覚 

障害者の視認性を向上させる(ダルク[26]より引用) 

色の識別又は知覚は使いやすさにとって重要であるが,男性の約5〜8 %は色覚に障害があることに注意

する必要がある。さらに,人は高齢化するにつれて,水晶体が黄変して白と黄色とを識別する能力が低下

し,特定の色の知覚に問題を引き起こす。例えば,高齢者は若い人に比べて青色がより黒っぽく見える。 

E.3.1.3 利用可能な視野 

中心視野は,細かなものに焦点を合わせ,知覚するのに用いられる。開封位置などの視覚的なマークを

見つけるには,この中心視野が最も適している。有効視野は,加齢又は欠陥によって変化することがあり,

結果的に視野の喪失を引き起こす。 

この視野の喪失は,中心視野で起こることもあれば(中心視野喪失),視野の外縁で起こることもある(周

辺視野喪失)。中心視野が見えなくなると,細部の認識が必要な作業(例えば,読書など)が極端に難しく

なる可能性がある。 

通常,人はこの視野の喪失を埋め合わせるように適応し,周辺視野を使おうとする。周辺視野の喪失は

視野狭さく(窄)を引き起こし,使用者の機動性に影響を与える可能性がある。いずれにしても,見つけ

やすい位置に開封マークを表示することが,利用しやすさを高めることになる。 

E.3.2 触覚 

触覚は,いわゆる“受動接触”と呼ばれる静的な接触形態で,皮膚の圧力によって生じる接触感覚の一

つである。溝及び振動の検出は,この接触分類に入る。触覚感受性も加齢とともに低下し,高齢者は(空

間的又は時間的に)小さく素早く変化する触覚情報を検出することが難しくなる。 

開封性に関していえば,触覚は包装を利用しやすくする有益な手段である。視覚障害のある人にとって,

触覚情報は視覚情報に代わって開封位置を特定する手段である。触知可能な切り欠きを用いて開封位置を

表示する例を,図E.5に示す。 

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S 0021-2:2018 (ISO 17480:2015) 

  

図E.5−触知可能な切欠きを用いて開封位置を表示する方法の例(JIS S 0021:2014参照) 

E.3.2.1 空間分解能 

空間分解能は,触覚情報を用いるときに考慮する最重要特性の一つである。 

触覚空間分解能は,関係する身体の部位に大きく依存する。最も敏感な部位としては,指,鼻,唇があ

り,最も鈍感な部位としては,背中,脚,足の裏がある。指の触覚空間分解能は,約1 mm〜3 mmであり,

人差し指が最も感度が高い。 

空間分解能は,使用者の動作のタイプによっても変化する。異なる3タイプの動作を測定した触覚空間

分解能の代表的な例を,図E.6に示す。 

それぞれ 

a) 回転する曲面に埋め込まれた様々な幅の溝を検知する例(曲線II) 

b) 様々な幅の触知可能な格子状パターンの方向を認識する例(曲線III)及び 

c) 様々な大きさの浮き出し文字を認識する例(曲線IV)である。 

横軸は,溝の幅,格子間隔又は字の大きさ(高さ)をそれぞれmmで表している。検知又は認識に関し

て正しく反応する確率は縦軸に示されている。溝の検知及び格子間隔の認識については,正答率を75 %と

すると,しきい(閾)値はそれぞれ約1 mm及び2 mmである。文字認識については,正答率50 %とする

と,しきい値は5 mmである。図E.6の曲線II及び曲線IVに重なる破線は,相対比較のために曲線IIIを

横方向にそれぞれ1/2倍及び5/2倍した曲線である(ISO/TR 22411[8])。 

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33 

S 0021-2:2018 (ISO 17480:2015) 

図E.6−3種類の動作についての触覚空間分解能 

X 刺激寸法(溝の幅,格子間隔,文字の高さ) 
Y1 正答率(溝及び格子) 
Y2 正答率(文字) 

溝 

チャンスレベル(偶然正答率) 

II,III及びIVの説明については,本文を参照。 

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34 

S 0021-2:2018 (ISO 17480:2015) 

  

附属書F 

(参考) 

設計者向けチェックリスト 

F.1 

一般 

この附属書は,消費者包装の設計者及び開発者に参考になることを意図したものであり,関連する基本

的な要素が素早くスクリーニングできるようになっている。チェックリストには,消費者包装の情報表示

及び取扱いに関する最重要項目を列挙している。また,推奨事項は,規格類,科学的参考文献及び最優良

実施例に基づいている。 

設計上の助言は,より広範な文書である“消費者包装の開発の指針インベンティア”に基づいている。 

F.2 

この附属書の利用方法 

− この附属書は多数のチェックリストで構成されており,ユーザビリティに配慮した包装設計を指示す

るものとなっている。これらのチェックリストを一読し,設計した包装がそれぞれのチェックリスト

に記載したチェック項目を満たしているかどうかを,“はい”若しくは“いいえ”又は開発中の包装に

無関係の場合は“非該当”に×を付ける。 

− 全てのチェックリストが全ての包装と関連があるとは限らない。このため,“非該当”という選択肢を

入れてある。 

− 包装が二つ以上の部分で構成されている場合(例えば,外装及び内装)には,それぞれの部分を別個

に扱う。 

F.3 

チェックリスト 

F.3.1 

内容物 使用の状況 

チェック項目 

チェック欄 

コメント 

設計を行う前に,使用者を含めた使用の状況を
特定し,明確に記述しているか。 

はい/いいえ/非該当 
 

ISO 9241-11 [3] 
ISO 20282-1 [7] 
 

F.3.2 情報又は表示の設計 

チェック項目 

チェック欄 

コメント 

開封,内容物の取出し/小分け,再封及び回収
方法についての情報又は表示を見つけやすく,
読みやすいように配置しているか。 

はい/いいえ/非該当 
 

取扱いに関する説明は,製品を
無駄にせずに読めること。 
また,包装をねじったり,裏返
さなくても読めることが望まし
い。 

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35 

S 0021-2:2018 (ISO 17480:2015) 

チェック項目 

チェック欄 

コメント 

開封,内容物の取出し/小分け,再封の取扱い
に関する説明は,使用又は開封する際に読める
か。 
 
 

はい/いいえ/非該当 
 

取扱いに関する説明は,製品を
無駄にせずに読めること。 
また,包装をねじったり,裏返
さなくても読めることが望まし
い。 

その包装の使用方法に関する情報又は表示は,
使用するときに容易に理解できるか。 
 
 

はい/いいえ/非該当 
 

取扱いに関する説明は,製品を
無駄にせずに読めること。 
また,包装をねじったり,裏返
さなくても読めることが望まし
い。 

文字の色は黒又は暗い色とし,その背景は白又
は明るい色で印刷されているか。 

はい/いいえ/非該当 
 
 
 

視覚障害のない場合。 
 

文字/記号は艶消しの背景に印刷されている
か。 

はい/いいえ/非該当 
 
 
 

反射光は,暗い色で光沢のある
表面に現れやすい。 

記号及び説明図は明確で単純か。 
表現が簡潔で,背景とのコントラストは十分か。 

はい/いいえ/非該当 
 

少なくとも70 %以上のコントラ
ストを目指す。 
コントラストの前記推奨事項が
満たされていれば,白地に黒,
青,緑及び赤を使用できる。 

直線的な書体,セリフのない明瞭な画線をもつ
書体を使用しているか。 

はい/いいえ/非該当 
 

文章はイタリックだけで書かれていないか。 
 
 
 

はい/いいえ/非該当 
 

文章は大文字だけで書かれていないか。 

はい/いいえ/非該当 
 
 

セリフ 

ローマン 

線文字 

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36 

S 0021-2:2018 (ISO 17480:2015) 

  

チェック項目 

チェック欄 

コメント 

小文字の高さは1.5 mm以上あるか(a,c,mの
ように,上又は下への突出しがない文字で測定
する)。 
 
 
 
 
 
 

はい/いいえ/非該当 
 

高齢者向けにはより大きなサイ
ズの文字の使用が望ましい。 

赤+緑,黄+緑又は青+赤の色の組合せで情報
を表示していないか。 
 
 
 

はい/いいえ/非該当 
 

対象とする使用者が理解できるように情報を考
案,設計しているか。 

はい/いいえ/非該当 
 

理解できるかどうかは,ISO 
9186-1[2]を用いて確認すること
ができる。 

F.3.3 

包装の取扱い−把持 

チェック項目 

チェック欄 

コメント 

握り幅は70 mm以下か(飲料紙パック容器の場
合)。 

はい/いいえ/非該当 
 

片手操作での最適な握り幅は,
これらの範囲内で可能になる。 
 
 
 

握りの直径が46〜100 mmとなっているか(球状
又は円筒形包装容器の場合)。 

はい/いいえ/非該当 
 
 
 
 
 
 
 
 

片手操作での最適な握り幅は,
これらの範囲内で可能になる。 

内容物を含めた重量は最小限か。 
2 kg未満が好ましい。 

はい/いいえ/非該当 
 

持ちやすさ及び確実性を向上さ
せるために,取っ手を用いるこ
とが望ましい。 
 

最低 1.5 mm 

上向きの突出し 

下向きの突出し 

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37 

S 0021-2:2018 (ISO 17480:2015) 

F.3.4 

包装の取扱い−開封 

チェック項目 

チェック欄 

コメント 

引き裂くためのタブは20 mm×20 mmに相当す
る面積があるか。 
 
 

はい/いいえ/非該当 
 

包装の開封方法を明確に示す設計になっている
か。 
 
 

はい/いいえ/非該当 
 

包装は指示どおりに開封できるか。 
 
 
 

はい/いいえ/非該当 
 

次の項目に影響を与えずに開封できるか。 
a) 内容物 
 
 

はい/いいえ/非該当 
 

b) 再封機構 
 
 
 

はい/いいえ/非該当 
 

c) 重要情報又は表示内容 
 
 
 

はい/いいえ/非該当 
 

d) 保管性 

はい/いいえ/非該当 
 
 
 

F.3.5 

包装の取扱い−取出し及び小分け 

チェック項目 

チェック欄 

コメント 

内容物をこぼさずに取出し及び小分けができる
か。 
 
 

はい/いいえ/非該当 
 
 

必要な量の内容物を確実に取り出すことができ
るか。 

はい/いいえ/非該当 
 

内容物をこぼさずに,適量及び
適切な方向/確実性をもって取
り分けができることが望まし
い。 
 

内容物をほとんど残さず,容器を実用レベルで
空にすることができるか。 
 

はい/いいえ/非該当 
 

包装は安定しているか。 
内容物が空になるまで,その安定性を維持して
いるか。 

はい/いいえ/非該当 
 

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38 

S 0021-2:2018 (ISO 17480:2015) 

  

附属書G 
(参考) 

この規格に適合するためのチェックリスト 

G.1 

一般 

このチェックリストは,この規格の要求事項及び推奨事項が満たされているかどうかを示すものである。 

G.2 

使用状況 

使用状況に関するチェック項目 

チェック欄 

コメント 

包装が使用される状況を配慮して設計されてい
るか。 

はい/いいえ/非該当 
 
 

包装の主目的は特定されているか。 

はい/いいえ/非該当 
 
 
 

意図した目標を達成するのに必要な動作は特定
されているか。 
 
 
 

はい/いいえ/非該当 
 

対象とする使用者は特定されているか。 
(身体的,心理的特性及び文化的特性の多様性
を配慮する。) 

はい/いいえ/非該当 
 

包装が使用される(又は使用される予定の)環
境は特定されているか。 

はい/いいえ/非該当 
 

G.3 

開封強さ 

開封強さに関するチェック項目 

チェック欄 

コメント 

対象とする使用者にとって,開封強さの設定値は
妥当か。 

はい/いいえ/非該当 
 

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39 

S 0021-2:2018 (ISO 17480:2015) 

G.4 

器用さ 

器用さに関するチェック項目 

チェック欄 

コメント 

対象とする使用者は,包装の開封機構を容易に
操作することができるか。 

はい/いいえ/非該当 
 

G.5 

認知力 

認知力に関するチェック項目 

チェック欄 

コメント 

対象とする使用者は,開封方法を容易に理解で
きるか。 
 

はい/いいえ/非該当 
 

G.6 

開封位置 

開封位置に関するチェック項目 

チェック欄 

コメント 

対象とする使用者は,開封位置を容易に確認す
ることができるか。 

はい/いいえ/非該当 
 

G.7 

開封方法及び開封機構 

開封方法及び開封機構に関する 

チェック項目 

チェック欄 

コメント 

開封方法及び開封機構は,容易に確認できるか。 はい/いいえ/非該当 

開封方法及び開封機構は,直感的に理解可能か。 はい/いいえ/非該当 

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S 0021-2:2018 (ISO 17480:2015) 

  

G.8 

開封強さ及び取扱い 

開封強さ及び取扱いに関する 

チェック項目 

チェック欄 

コメント 

開封強さの設定値は,対象とする使用者の多様
な開封力に対応しているか。 

はい/いいえ/非該当 
 

対象とする使用者の多種多様な器用さを配慮し
たとき,包装及びその開封機構は容易に操作す
ることができるか。 

はい/いいえ/非該当 
 

G.9 

再封性 

再封性に関するチェック項目 

チェック欄 

コメント 

包装は容易に再封することができるか。 

はい/いいえ/非該当 
 

41 

S 0021-2:2018 (ISO 17480:2015) 

参考文献 

[1] ISO 8317,Child-resistant packaging−Requirements and testing procedures for reclosable packages 

[2] ISO 9186-1,Graphical symbols−Test methods−Part 1: Method for testing comprehensibility 

[3] ISO 9241-11:1998,Ergonomic requirements for office work with visual display terminals (VDTs)−Part 11: 

Guidance on usability 

[4] ISO 11156,Packaging−Accessible design−General requirements 

注記 対応日本工業規格:JIS S 0021 包装−アクセシブルデザイン−一般要求事項 

[5] ISO 11683,Packaging−Tactile warnings of danger−Requirements 

[6] ISO/IEC 19762 (all parts),Information technology−Automatic identification and data capture (AIDC) 

techniques−Harmonized vocabulary 

[7] ISO 20282-1,Ease of operation of everyday products−Part 1: Design requirements for context of use and 

user characteristics 

[8] ISO/TR 22411,Ergonomics data and guidelines for the application of ISO/IEC Guide 71 to products and 

services to address the needs of older persons and persons with disabilities 

[9] ISO 26800,Ergonomics−General approach, principles and concepts 

[10] ISO/IEC Guide 71,Guidelines for standards developers to address the needs of older persons and persons 

with disabilities 

[11] CEN/TS 15945,Packaging−Ease of opening−Criteria and test methods for evaluating consumer packaging 

[12] JIS S 0022 高齢者・障害者配慮設計指針−包装・容器−開封性試験方法 

[13] Demura S., Minami M., Nagasawa Y., Tada N., Matsuzawa J., Sato S. Physical Fitness declines in older 

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[19] Lewis J., & Sauro J. When 100% Really Isnʼt 100%: Improving the Accuracy of Small-Sample Estimates of 

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Perception of Fresh Produce (2012). Packaging Technology and Science (Article in Press)