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R 7605 : 1999

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が制定した日

本工業規格である。


日本工業規格

JIS

 R

7605

: 1999

炭素繊維−線密度の試験方法

Carbon fibre

−Determination of linear density

序文  この規格は,1991 年に第 1 版として発行された ISO 10120, Carbon fibre−Determination of linear

density

を翻訳し,原国際規格の様式によって作成した日本工業規格であるが,規定内容の一部を我が国の

実情に即して変更した。

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,原国際規格の規定内容を変更した事項又は原国際規格

にはない事項である。

1.

適用範囲  この規格は,炭素繊維糸の線密度(単位長さ当りの質量)の試験方法について規定する。

サイジング剤が付着した炭素繊維の線密度を試験したときには,サイジング剤付着率を用い計算によって

補正すること(9.2)。この規格の方法によって試験した線密度は,糸のよりの影響は考慮していない。

備考1.  線密度は Linear density の訳であり,繊度と同じ意味である。JIS L 0104-1988(テックス方式

による糸の表示)参照。

2.

引用規格  次の規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。こ

の規格の発行時点では,ここに示す版の規格が有効である。すべての規格は改正されることがあるので,

この規格の使用者は,引用規格の最新版を適用できるかどうか検討するのが望ましい。

IEC

及び ISO の加盟機関は,国際規格の最新版の登録簿を維持している。

ISO 291 : 1977, Plastics

−Standard atmospheres for conditioning and testing.

ISO 1144 : 1973, Textiles

−Universal system for designating linear density (Tex System).

ISO 10548 : 1994, Carbon fibre

−Determination of size content.

参考1.  サンプリング法を削除したため ISO 1886 : 1990は,引用しない。

2. ISO

10548

は 1994 年に出版されたので追加した。

3.

定義  この規格で使用される用語の定義は,次のとおりとする。

3.1

サイジング剤  (size)    繊維の取扱い性を良くするため,繊維に付着させたもの。

3.2

サイジング剤付着率  (size content)    サイジング剤が付着した状態の炭素繊維の絶乾質量当たりの

サイジング剤の質量をパーセントで表したもの。

3.3

線密度  (linear density)    テックス方式によって表した炭素繊維糸の単位長さ当り質量  (ISO 1144)。

3.4

初荷重  (pre-tension)    長さを測るとき試験片にかける荷重

4.

原理  線密度は長さ既知の試験片の質量を量ることによって試験し,1 キロメートル当りの質量 (tex)

で表す。試験片の長さは,規定の初荷重の下に測る。


2

R 7605 : 1999

参考  原国際規格 6.サンプリング方法 Sampling の項目を削除する。ISO/TC61/SC13 は試験方法の国際

規格にはサンプリング方法を含めないと決定したため。

5.

試験場所の標準状態  試験に先立って,試験片は ISO 291 に規定した標準試験雰囲気中に保ち,試験

中も装置及び試験片は,同じ条件下に維持する。条件としては 23℃±2℃,(50±5) %RH が望ましい。

また,JIS K 7100(プラスチックの状態調節及び試験場所の標準状態)に定める 23℃±5℃, (50+20/

−10) %RH を採用してもかまわない。

参考  原国際規格は ISO 291 の詳細は規定していない。ISO 10119 は詳細を規定しているのでこの規

格に従い一致をはかった。また,JIS R 7601-1986(炭素繊維試験方法)に JIS K 7100 が採用さ

れているので,この標準に定める条件を追加した。

6.

試験片  試験片の長さ (m) は,試験片の質量が 0.25g 以上になるように試料の線密度 (tex) に応じて

定める。

表 に線密度と試験片の長さの関係を示す。

表 1

線密度  tex

試験片の長さ  m

50

未満

質量 0.25g 以上の長さ

 50

以上 125 未満 5m

125

以上 250 未満 2m

250

以上 1m

7.

装置及び器具

7.1

はかり  最小 0.1mg まで測定できるものとする。

7.2

切断用刃物

7.3

熱風乾燥機  110℃±5℃に調節できるものとする。

7.4

デシケーター  シリカゲル,塩化カルシウム,五酸化りん (V) などの適当な乾燥剤を含むものとす

る。

参考  原国際規格にはシリカゲル及び五酸化りん (V) の例示はないが ISO 10548 には示されている

ので,両規格の内容を一致させるために付け加えた。

7.5

巻取リール  試験片を採取するための円周 1m のリールとする。

7.6

長さ計  最小 1mm まで測れるものとする。

参考  原国際規格に欠落しているため追加する。

8.

手順

8.1

試料から約 2m の糸を引き出して捨て,

表 に示す長さの試験片 3 個を連続して採取する。このとき

糸に 4mN/tex から 6mN/tex(0.4gf/tex から 0.6gf/tex)の初荷重をかけ,長さを 1mm の精度で測り,切り取

る。

8.2

試験片を 110℃±5℃で 1 時間乾燥し,デシケーター内で冷却する。

備考2.  大気中から水を吸収しない炭素繊維については,受渡当事者間の協定により乾燥工程を省い

てもよい。

8.3

試験片の絶乾質量を 1mg まで量る。


3

R 7605 : 1999

9.

計算及び結果の表示

9.1

サイジング剤が付着していない糸の線密度  (T

t

)

は,次の式によって算出し,tex で表す。

L

m

T

t

3

10

×

=

ここに,

m

試験片の質量

 (g)

L

試験片の長さ

 (m)

9.2

サイジング剤が付着した糸の線密度

  (T

t

)

は,次の式によって算出し,

tex

で表す。

(

)

100

100

10

3

S

L

m

T

t

×

×

=

ここに,

S

サイジング剤付着率

 (%) (

3.2

)

m

9.1

と同じ

L

9.1

と同じ。

試験の結果は,小数点以下

1

けたまで求め JIS Z 8401(数値の丸め方)によって

1

けたの位に丸める。

参考

原国際規格に欠落しているので追加した。

10.

精度  この試験方法の精度は,試験室間のデータがないので不明である。精度はそのデータが得られ

た時点で,次の改正版に追加される。

11.

報告  報告には,次の事項を記載する。

a)

この規格の番号

b)

試料の明細

c)

線密度

T

t

3

個の試験片の値の平均値を

tex

で表示

d)

その他特記すべき事項


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R 7605 : 1999

JIS R 7605

(炭素繊維−線密度の試験方法)原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

宮  入  裕  夫

東京医科歯科大学

(委員)

福  水  健  文

通商産業省生活産業局窯業建材課

増  田      優

通商産業省基礎産業局化学課

岡  林  哲  夫

工業技術院標準部

剣  持      潔

物質工学工業技術研究所

橋  本  繁  晴

財団法人日本規格協会

奥  田  謙  介

奥田技研

山  内  啓  司

 NS

テクノサービス

三  好  一  雄

三菱電機株式会社

秋  元      剛

横浜ゴム株式会社

菅  原  憲  明

富士重工業株式会社

室  井  國  昌

ヤマハ株式会社

矢  作  雅  男

炭素繊維協会

松  井  醇  一

東レ株式会社

安  藤  正  人

東邦レーヨン株式会社

伊  藤      正

ドナック株式会社

松  岡  慶  典

三菱レイヨン株式会社

鍵  崎  正  己

三菱化学株式会社

野  崎  春  夫

呉羽化学工業株式会社

磯  部  鴻  一

日本カーボン株式会社

鹿  毛  紀久雄

財団法人科学技術戦略推進機構

渡  部  恵  三

硝子繊維協会

田  村  正  勝

日本プラスチック工業連盟