R 6001 : 1998
(1)
まえがき
この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日
本工業規格である。これによって JIS R 6001 : 1987 は改正され,この規格に置き換えられる。
今回の改正では,粗粒及び一般研磨用微粉に関する規定について,対応国際規格との整合を図った。
日本工業規格
JIS
R
6001
: 1998
研削といし用研磨材の粒度
Bonded abrasive grain sizes
序文 この規格は,1996 年に第 1 版として発行された ISO 8486-1, Bonded abrasives−Determination and
designation of grain size distribution
−Part 1 : Macrogrits F4 to F220 及び ISO 8486-2, Bonded abrasives−
Determination and designation of grain size distribution
−Part 2 : Microgrits F230 to F1200 が規定している粗粒
及び一般研磨用微粉の粒度について,その技術的内容を変更することなく採用し,併せて国際規格が制定
されていない精密研磨用微粉の粒度についても規定した日本工業規格である。
なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格には規定されていない事項である。
1.
適用範囲 この規格は,JIS R 6111 に規定する人造研削材のうち,研削といし用及びその他一般用の
研磨材の粒度について規定する。
備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。
ISO 8486-1 : 1996
Bonded abrasives−Determination and designation of grain size distribution−Part
1 : Macrogrits F4 to F220
ISO 8486-2 : 1996
Bonded abrasives−Determination and designation of grain size distribution−Part
2 : Microgrits F230 to F1200
2.
引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版を適用する。
JIS R 6002
研削といし用研磨材の粒度の試験方法
JIS R 6111
人造研削材
3.
粒度の種類 粒度は,その範囲及び粒度分布によって表 1∼3 のとおり区分する。
表 1 粗粒の種類
区分
粒度の種類
粗粒
F 4
F 5
F 6
F 7
F 8
F 10
F 12
F 14
F 16
F 20
F 22
F 24
F 30
F 36
F 40
F 46
F 54
F 60
F 70
F 80
F 90
F 100
F 120
F 150
F 180
F 220
備考 粒度の呼び方は,エフ○○と呼ぶ。
2
R 6001 : 1998
表 2 一般研磨用微粉の種類
区分
粒度の種類
微粉
F 230
F 240
F 280
F 320
F 360
F 400
F 500
F 600
F 800
F 1000
F 1200
備考 粒度の呼び方は,エフ○○と呼ぶ。
表 3 精密研磨用微粉の種類
区分
粒度の種類
微粉
#
240 # 280 # 320 # 360 # 400 # 500 # 600
#
700 # 800 # 1000
#
1200
#
1500
#
2000
#
2500
#
3000 # 4000
#
6000
#
8000
備考 粒度の呼び方は,数値の後に番を付けて呼ぶ。
4.
粒度分布 粒度分布は,表 4∼8 による。
なお,各表に示す粒度分布の数値は,JIS R 6002 に規定する方法によって測定したものとする。
3
R
6001 :
19
98
表 4 粗粒の粒度分布
100%
通過しなければな
らない試験用ふるい
(1 段)
一定量までとどまってもよい
試験用ふるいとその量
(2 段)
一定量以上とどまらなければな
らない試験用ふるいとその量
(3 段)
二つのふるいにとどまったものを合わせて一定量以上に
ならなければならないそれぞれの試験用ふるいとその量
(3 段+4 段)
最大 3%まで通過して
もよい試験用ふるい
(5 段)
粒度
mm
µm mm µm % mm µm %
mm
µm %
mm
µm
F
4 8.00
− 5.60 − 20 4.75 − 40 4.75
4.00
− 70
3.35
−
F
5 6.70
− 4.75 − 20 4.00 − 40 4.00
3.35
− 70
2.80
−
F
6 5.60
− 4.00 − 20 3.35 − 40 3.35
2.80
− 70
2.36
−
F
7 4.75
− 3.35 − 20 2.80 − 40 2.80
2.36
− 70
2.00
−
F
8 4.00
− 2.80 − 20 2.36 − 45 2.36
2.00
− 70
1.70
−
F
10 3.35
− 2.36 − 20 2.00 − 45 2.00
1.70
− 70
1.40
−
F
12 2.80
− 2.00 − 20 1.70 − 45 1.70
1.40
− 70
1.18
−
F
14 2.36
− 1.70 − 20 1.40 − 45 1.40
1.18
− 70
1.00
−
F
16 2.00
− 1.40 − 20 1.18 − 45 1.18
1.00
− 70
−
850
F
20 1.70
− 1.18 − 20 1.00 − 45 1.00 −
−
850
70
−
710
F
22 1.40
− 1.00 − 20 −
850
45
−
850 710
70
−
600
F
24 1.18
−
−
850
25
−
710
45
−
710 600
65
−
500
F
30 1.00
−
−
710
25
−
600
45
−
600 500
65
−
425
F
36
− 850 −
600
25
−
500
45
−
500 425
65
−
355
F
40
− 710 −
500
30
−
425
40
−
425 355
65
−
300
F
46
− 600 −
425
30
−
355
40
−
355 300
65
−
250
F
54
− 500 −
355
30
−
300
40
−
300 250
65
−
212
F
60
− 425 −
300
30
−
250
40
−
250 212
65
−
180
F
70
− 355 −
250
25
−
212
40
−
212 180
65
−
150
F
80
− 300 −
212
25
−
180
40
−
180 150
65
−
125
F
90
− 250 −
180
20
−
150
40
−
150 125
65
−
106
F
100
− 212 −
150
20
−
125
40
−
125 106
65
−
75
F
120
− 180 −
125
20
−
106
40
−
106 90
65
−
63
F
150
− 150 −
106
15
−
75
40
−
75 63
65
−
45
F
180
− 125 −
90
15
−
63
40
−
63 53
65
−
−
F
220
− 106 −
75
15
−
53
40
−
53 45
60
−
−
4
R 6001 : 1998
表 5 一般研磨用微粉の粒度分布(光透過沈降法)
単価
µm
粒度
累積高さ 3%
累積高さ 50%
累積高さ 94%
点の粒子径
点の粒子径
点の粒子径
(d
s
−3 値)
(d
s
−50 値)
(d
s
−94 値)
F 230
82
以下 53.0±3.0 34 以上
F 240
70
以下 44.5±2.0 28 以上
F 280
59
以下 36.5±1.5 22 以上
F 320
49
以下 29.2±1.5 16.5以上
F 360
40
以下 22.8±1.5 12 以上
F 400
32
以下 17.3±1.0 8 以上
F 500
25
以下 12.8±1.0 5 以上
F 600
19
以下 9.3±1.0 3 以上
F 800
14
以下 6.5±1.0 2 以上
F 1000
10
以下 4.5±0.8 1 以上
F 1200
7
以下 3.0±0.5 1 以上(
1
)
注(
1
)
累積高さ80%点の粒子径(ds−80値)
表 6 一般研磨用微粉の粒度分布(沈降試験方法)
単位
µm
粒度
累積高さ 3%
累積高さ 50%
累積高さ 95%
点の粒子径
点の粒子径
点の粒子径
(d
s
−3 値)
(d
s
−50 値)
(d
s
−95 値)
F 230
77
以下 55.7±3.0 38 以上
F 240
68
以下 47.5±2.0 32 以上
F 280
60
以下 39.9±1.5 25 以上
F 320
52
以下 32.8±1.5 19 以上
F 360
46
以下 26.7±1.5 14 以上
F 400
39
以下 21.4±1.0 10 以上
F 500
34
以下 17.1±1.0 7 以上
F 600
30
以下 13.7±1.0 4.6以上
F 800
28
以下 11.0±1.0 3.5以上
F 1000
23
以下 9.1±0.8 2.4以上
F 1200
20
以下 7.6±0.5 2.4以上(
1
)
注(
1
)
累積高さ80%点の粒子径(d
s
−80値)
5
R 6001 : 1998
表 7 精密研磨用微粉の粒度分布(沈降試験方法)
単位
µm
粒度
最大粒子径
累積高さ 3%
累積高さ 50%
累積高さ 94%
(d
s
−0 値)
点の粒子径
点の粒子径
点の粒子径
(d
s
−3 値)
(d
s
−50 値)
(d
s
−94 値)
# 240
127
以下 90 以下 60.0±4.0 48
以上
# 280
112
以下 79 以下 52.0±3.0 41
以上
# 320
98
以下 71 以下 46.0±2.5 35
以上
# 360
86
以下 64 以下 40.0±2.0 30
以上
# 400
75
以下 56 以下 34.0±2.0 25
以上
# 500
65
以下 48 以下 28.0±2.0 20
以上
# 600
57
以下 43 以下 24.0±1.5 17
以上
# 700
50
以下 39 以下 21.0±1.3 14
以上
# 800
46
以下 35 以下 18.0±1.0 12
以上
# 1000
42
以下 32 以下 15.5±1.0 9.5
以上
# 1200
39
以下 28 以下 13.0±1.0 7.8
以上
# 1500
36
以下 24 以下 10.5±1.0 6.0
以上
# 2000
33
以下 21 以下 8.5±0.7 4.7
以上
# 2500
30
以下 18 以下 7.0±0.7 3.6
以上
# 3000
28
以下 16 以下 5.7±0.5 2.8
以上
表 8 精密研磨用微粉の粒度分布(電気抵抗試験方法)
単位
µm
粒度
最大粒子径
累積高さ 3%
累積高さ 50%
累積高さ 94%
(d
v
−0 値)
点の粒子径
点の粒子径
点の粒子径
(d
v
−3 値)
(d
v
−50 値)
(d
v
−94 値)
# 240
127
以下 103 以下 57.0±3.0 40
以上
# 280
112
以下 87 以下 48.0±3.0 33
以上
# 320
98
以下 74 以下 40.0±2.5 27
以上
# 360
86
以下 66 以下 35.0±2.0 23
以上
# 400
75
以下 58 以下 30.0±2.0 20
以上
# 500
63
以下 50 以下 25.0±2.0 16
以上
# 600
53
以下 43 以下 20.0±1.5 13
以上
# 700
45
以下 37 以下 17.0±1.3 11
以上
# 800
38
以下 31 以下 14.0±1.0 9.0
以上
# 1000
32
以下 27 以下 11.5±1.0 7.0
以上
# 1200
27
以下 23 以下 9.5±0.8 5.5
以上
# 1500
23
以下 20 以下 8.0±0.6 4.5
以上
# 2000
19
以下 17 以下 6.7±0.6 4.0
以上
# 2500
16
以下 14 以下 5.5±0.5 3.0
以上
# 3000
13
以下 11 以下 4.0±0.5 2.0
以上
# 4000
11
以下 8.0 以下 3.0±0.4 1.3
以上
# 6000
8.0
以下 5.0 以下 2.0±0.4 0.8
以上
# 8000
6.0
以下 3.5 以下 1.2±0.3 0.6
以上(
2
)
注(
2
)
累積高さ75%点の粒子径(d
v
−75値)
6
R 6001 : 1998
原案作成委員会 構成表
氏名
所属
(委員長)
遠 藤 幸 雄
社団法人日本セラミックス協会
(委員)
桑 原 好 孝
名古屋工業技術研究所
富 田 育 男
通商産業省生活産業局窯業建材課
岡 林 哲 夫
工業技術院標準部繊維化学規格課
加 山 英 男
財団法人日本規格協会
中 岡 義 朗
クレノートン株式会社
村 上 峯 明
株式会社テイケン
堀 禎 之
研削砥石工業会
鈴 木 睦 郎
研磨布紙協会
佐 藤 完 司
昭和電工株式会社
嶋 田 脩 造
大平洋ランダム株式会社
久 保 昌 昭
株式会社フジミインコーポレーテッド
(事務局)
林 均
研削材工業協会
技術委員会 構成表
氏名
所属
(委員長)
佐 藤 完 司
昭和電工株式会社
(副委員長)
勝 男 正 克
大平洋ランダム株式会社
(委員)
関 一 郎
日本カーリット株式会社
本 多 一 紀
信濃電気製錬株式会社
新 井 一 正
日本軽金属株式会社
川 沢 直 通
宇治電化学工業株式会社
杉 田 正 義
屋久島電工株式会社
久 保 昌 昭
株式会社フジミインコーポレーテッド
(事務局)
林 均
研削材工業協会
(文責 林 均)