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R 3221 : 2002

(1) 

まえがき

この規格は,

工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,

板硝子協会  (FGMAJ)

/財団法人日本規格協会  (JSA)  から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,

日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS R 3221 : 1995 は改正され,この規格に置き換えられる。


R 3221 : 2002

(1) 

目次

ページ

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  種類

1

3.1

  日射熱遮へい性による区分

1

3.2

  耐久性による区分

1

3.3

  厚さによる種類

2

4.

  品質

2

4.1

  外観

2

4.2

  耐光性

2

4.3

  耐摩耗性

2

4.4

  耐酸性

2

4.5

  耐アルカリ性

2

5.

  材料板ガラス

2

6.

  形状及び寸法

3

6.1

  形状及び寸法

3

6.2

  厚さ及びその許容差

3

6.3

  長さ及び幅の許容差

3

7.

  試験方法

3

7.1

  目視試験

3

7.2

  寸法の測定

3

7.3

  日射熱遮へい性,耐光性,耐摩耗性,耐酸性及び耐アルカリ性試験

3

7.3.1

  供試体

3

7.3.2

  日射熱遮へい性試験

3

7.3.3

  耐光性試験

4

7.3.4

  耐摩耗性試験

4

7.3.5

  耐酸性試験

5

7.3.6

  耐アルカリ性試験

5

8.

  検査

6

9.

  包装

6

10.

  表示

6

11.

  取扱い上の注意事項

6


日本工業規格

JIS

 R

3221

: 2002

熱線反射ガラス

Solar reflective glass

1.

適用範囲  この規格は,主に建築用などに使用する熱線反射ガラス(

1

)

について規定する。

(

1

)

この規格で規定する熱線反射ガラスとは,日射熱の遮へいを主目的とし,ガラスの片側の表面

に熱線反射性の薄膜を形成したガラスである。

なお,反射性の合成樹脂フィルムをガラスに接着したものは除く。

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS B 7502

  マイクロメータ

JIS B 7512

  鋼製巻尺

JIS B 7516

  金属製直尺

JIS R 3106

  板ガラス類の透過率・反射率・放射率・日射熱取得率の試験方法

JIS R 3107

  板ガラス類の熱抵抗及び建築における熱貫流率の算定方法

JIS R 3202

  フロート板ガラス及び磨き板ガラス

JIS R 3206

  強化ガラス

JIS R 3208

  熱線吸収板ガラス

JIS R 3212

  自動車用安全ガラス試験方法

JIS R 3222

  倍強度ガラス

3.

種類

3.1

日射熱遮へい性による区分  熱線反射ガラスの日射熱遮へい性による種類は,7.3.2 に規定する試験

方法によって

表 による。

表 1  日射熱遮へい性による区分

種類

日射熱取得率

η

(参考)日射熱除去率  1-

η

1

種 0.70 以下 0.30 以上

2

種 0.55 以下 0.45 以上

3

種 0.40 以下 0.60 以上

3.2

耐久性による区分  熱線反射ガラスの耐摩耗性,耐酸性及び耐アルカリ性による耐久性の種類は,

表 による。


2

R 3221 : 2002

表 2  耐久性による区分

種類

特性

A

4.3

4.5 の規定の A 類に適合するもの。

B

4.3

4.5 に規定の B 類に適合するもの。

3.3

厚さによる種類  熱線反射ガラスの厚さによる種類は,表 に記載する○印のものとする。

表 3  厚さによる種類

日射遮へい性による区分

1

2

3

耐久性による区分

厚さによる種類

A

B

A

B

A

B

6mm

8mm

10mm

12mm

4.

品質

4.1

外観  熱線反射ガラスの薄膜の外観は,表 のそれぞれの項目について,7.1 の目視試験を行ったと

き,それぞれの規定に適合しなければならない。

表 4  外観

項目

外観

色むら

目立つものがあってはならない。

膜傷

目立つものがあってはならない。

ピンホール(

2

) 2mm

を超えるものがあってはならない。さらに,30cm 角以内に 2mm 以下,

1mm

以上のものが 5 個以上あってはならない。

(

2

)

ピンホールとは,ガラス素地まで達する輪郭のはっきりした薄膜の孔をいう。

4.2

耐光性  熱線反射ガラスの耐光性は,7.3.3 の試験を行い,7.3.3.b)5)の値が 4%以下でなければならな

い。

4.3

耐摩耗性  熱線反射ガラスの耐摩耗性は,A 類又は B 類について 7.3.4 の試験を行い,7.3.4.b)4)の値

が 4%以下でなければならない。

4.4

耐酸性  熱線反射ガラスの耐酸性は,A 類又は B 類について 7.3.5 の試験を行い,7.3.5.a)4)の値が 4%

以下でなければならない。

4.5

耐アルカリ性  熱線反射ガラスの耐アルカリ性は,A 類又は B 類について 7.3.6 の試験を行い,7.3.6. 

a)4)

の値が 4%以下でなければならない。

5.

材料板ガラス  熱線反射ガラスに用いる材料板ガラスは,表 に定めるもの又はこれらと同等以上の

ものとする。

表 5  材料板ガラス

材料板ガラス

適用される日本工業規格

フロート板ガラス,磨き板ガラス

JIS R 3202

熱線吸収フロート板ガラス,熱線吸収磨き板ガラス

JIS R 3208

平面強化ガラス(

3

)

JIS R 3206

倍強度ガラス

JIS R 3222

(

3

)

フロート強化ガラスに限る。 


3

R 3221 : 2002

6.

形状及び寸法

6.1

形状及び寸法  形状は,平板とし,通常正方形又は長方形とする。厚さ,長さ及び幅は mm 単位で

表す。

6.2

厚さ及びその許容差  厚さ及びその許容差は,JIS R 3202 の 4.3(厚さ及びその許容差),JIS R 3206

の 6.2 又は JIS R 3222 の 4.2(1)(厚さ及びその許容差)による。

6.3

長さ及び幅の許容差  長さ及び幅の許容差は,JIS R 3202 の 4.4(長さ及び幅の許容差),JIS R 3206

の 6.3 又は JIS R 3222 の 4.2(2)(辺の長さの許容差)による。

7.

試験方法

7.1

目視試験  色むら,膜傷及びピンホールは,適切な照明のもとで,試料の正面から約 50cm の距離で

目視する。ピンホールの測定は,JIS B 7516 に規定する最小目盛 0.5mm の金属製直尺を用いて測定する,

又はこれと同等の精度の得られる方法によって測定する。

7.2

寸法の測定

a)

厚さの測定  厚さの測定は,JIS B 7502 に規定する 0.01mm まで測定できるマイクロメータ又はこれ

と同等以上の精度をもつ測定器を用いて行う。

なお,測定位置は,辺縁から約 15mm 以上内側の部分の一点とする。

b)

長さ及び幅の測定  長さ及び幅の測定は,JIS B 7512 に規定する最小目盛 1mm の 1 級鋼製巻尺を用い

て行う。

なお,測定は,通常隣り合う二辺について行う。

7.3

日射熱遮へい性,耐光性,耐摩耗性,耐酸性及び耐アルカリ性試験

7.3.1

供試体  製品と同じ方法で製造され,表 に示す寸法に切断した試験片を供試体とする。

ただし,材料板ガラスが平面強化ガラス及び倍強度ガラスの場合の供試体は,受渡当事者間の協定によ

って,平面強化ガラス又は倍強度ガラスに加工する前のそれぞれの基材と同一の種類及び品質をもつフロ

ート板ガラス又は熱線吸収フロート板ガラスに,薄膜を製品と同じ方法で形成したものを

表 に示す寸法

に切断した試験片を用いてもよい。

表 6  供試体寸法

単位  mm

試験の種類

寸法

日射熱遮へい性試験

約  50  ×  50

耐光性試験

約  50  × 100

耐摩耗性試験

約 100 × 100

耐酸性試験

約  25  ×  50

耐アルカリ性試験

約  25  ×  50

7.3.2

日射熱遮へい性試験  日射熱遮へい性試験は,次による。

a)

装置  日射の波長域及び常温熱放射の波長域の測定装置は,JIS R 3106 の 4.3.1(分光測光器)及び 4.4.1

(分光測光器)による分光測光器とする。

b)

手順

1)

JIS R 3106

の 4.3.2(測定方法)によって,日射の波長域の分光透過率及び分光反射率を測定する。

2)

JIS R 3106

の 4.4.2(分光反射率の測定)によって,常温熱放射の波長域の分光反射率を測定する。

3)

JIS R 3106

の 6.(日射透過率,日射反射率及び日射吸収率の算定)によって,1)の測定結果から日

射透過率及び日射吸収率を算定する。


4

R 3221 : 2002

4)

JIS R 3106

の 7.(常温の熱放射の放射率の算定)によって,2)の測定結果から常温の熱放射に対す

る放射率を算定する。

5)

JIS R 3106

の 8.3(室外・室内表面熱伝達率)によって,4)の算定結果から室内外熱伝達係数 h

i

及び

h

e

の夏の数値を求める。

6)

JIS R 3106

の 8.4(1 枚のガラス板の日射熱取得率の計算)に従って,3)と 5)から日射熱取得率

ηを

算出し,小数点以下 2 けたに丸めて表す。

7.3.3

耐光性試験  耐光性試験は次による。

a)

装置  耐光性試験に用いる装置は,次による。

1)

紫外線照射装置  JIS R 3212 の 3.9(耐光性試験)による紫外線照射装置とする。

2)

可視光透過率測定装置  積分球付きの色差計,積分球付きの分光測光器又はそれと同等の性能をも

つ計測器とする。

b)

手順

1)

紫外線照射前の供試体について,a)2)の計測器を用いて可視光透過率 (%) を求める。

2) 45

±5℃に保持された a)1)の装置に,供試体の A 類は膜面側を,B 類は膜の内面を光源に向け,光

源から約 230 mm の距離に供試体をおく。

3)

供試体を 1 000 時間紫外線で照射する。

4)

紫外線照射後の供試体について,a)2)の計測器を用いて可視光透過率 (%) を求める。

5)

1)

の値と 4)の値の差の絶対値を求める。

7.3.4

耐摩耗性試験  耐摩耗性試験は,次による。

a)

装置  摩耗試験機は,テーバー式の摩耗試験機又はこれと同等以上の性能のものとする。図 の摩耗

試験機は,毎分 65±10 回転の速度で回転する水平なテーブルと,65±3mm の間隔で固定された円滑

に回転する一対の摩耗ホイールから構成されている。

1)

回転テーブル  回転テーブルは,一つの平面として回転し,各摩耗ホイールの供試体にかかる力は,

4.90N

とする。

2)

摩耗ホイール  摩耗ホイールは,研磨剤を練り込んだ直径 45∼50mm,厚さ 12.5mm の中程度の硬

さをもつゴム製であって,軸方向の遊び及び回転ぶれがないように取り付けられたもので,種類は

テーバー式の No.CS-10F とする。

図 1  摩耗試験機


5

R 3221 : 2002

b)

手順

1)

摩耗前の供試体について,7.3.3a)2)の計測器を用い,

図 の○印で示す 1 点の可視光透過率 (%) を

求める。

2)

供試体を摩耗試験機の回転テーブル上に膜面側が摩耗面になるように設置し,供試体を回転させ摩

耗させる。このときの回転数は,

表 による。

3)

摩耗後の供試体について,7.3.3a)2)の計測器を用い,

図 の×印で示す 4 点の可視光透過率 (%) を

求め,その平均値を算出する。

4)

1)

の値と 3)の値との差の絶対値を求める。

図 2  測定位置

表 7  摩耗試験における回転数

耐久性による区分

回転数

A

類 200 回

B

類 100 回

7.3.5

耐酸性試験  耐酸性試験は,次による。

a)

手順

1)

浸せき前の供試体について 7.3.3a)2)の計測器を用い,可視光透過率 (%) を求める。

2)

供試体を温度 23±2℃の濃度 1kmol/m

3

の塩酸に

表 に示す時間,薄膜面と溶液が完全に接触するよ

うに全体を浸せきする。

3)

浸せき後水洗い,乾燥した供試体について 7.3.3a)2)の計測器を用い,可視光透過率 (%) を求める。

4)

1)

の値と 3)の値との差の絶対値を求める。

7.3.6

耐アルカリ性試験  耐アルカリ性試験は,次による。

a)

手順

1)

浸せき前の供試体について 7.3.3 a)2)の計測器を用い,可視光透過率 (%) を求める。

2)

供試体を温度 23±2℃の濃度 1kmol/m

3

の水酸化ナトリウム溶液に

表 に示す時間,薄膜面と溶液が

完全に接触するように全体を浸せきする。

3)

浸せき後水洗い,乾燥した供試体について 7.3.3 a)2)の計測器を用い,可視光透過率 (%) を求める。

4)

1)

の値と 3)の値との差の絶対値を求める。


6

R 3221 : 2002

表 8  耐酸性及び耐アルカリ性試験における浸せき時間

耐久性による区分

浸せき時間

A

類 24 時間

B

6

時間

8.

検査  検査は,次の事項について行い,3.14.及び 6.の規定に合格しなければならない。ただし,c)

g)の検査は,新しい製品の設計,製品仕様,製造条件などを変更した場合以外は,省略することができ

る。

なお,検査は,合理的な抜取りによって行うことができる。

a)

外観

b)

寸法

c)

日射熱遮へい性

d)

耐光性

e)

耐摩耗性

f)

耐酸性

g)

耐アルカリ性

9.

包装  熱線反射ガラスは,原則として適当な緩衝材を用いて包装する。

10.

表示

10.1

熱線反射ガラスには,原則として 1 包装ごとに次の項目を表示する。

a)

種類

b)

製造業者名又はその略号

10.2

カタログ又は技術資料などに次の事項を表示する。

a)

3.

に規定する種類

b)

光性能(

4

)  

c)

熱性能(

5

)  

(

4

)

熱線反射ガラスの光性能のうち,可視光透過率及び可視光反射率は JIS R 31065.(可視光透過

率及び可視光反射率の算定)によって,また,日射透過率,日射反射率及び日射吸収率は JIS R 

3106

6.(日射透過率,日射反射率及び日射吸収率の算定)によって求める。

(

5

)

熱線反射ガラスの熱性能のうち,熱貫流率 は JIS R 3107 の 4.1(基礎式)によって計算する。

11.

取扱い上の注意事項  取扱説明書などに次の事項を記載する。

a)

使用上の注意

b)

加工上の注意

c)

輸送,保管上の注意


7

R 3221 : 2002

JIS R 3221

(熱線反射ガラス)改正原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

境  野  照  雄

東京工業大学名誉教授

(委員)

野  口  泰  彦

経済産業省製造産業局

(久能木  慶  治) 通商産業省生活産業局

橋  本      進

財団法人日本規格協会

黒  木  勝  一

財団法人建材試験センター

宍  道  恒  信

社団法人日本建築家協会

鈴  木  邦  臣

社団法人建築業協会

西          正

全国複層硝子工業会

坂  本  善  正

全国安全硝子工業会

岩  瀬  敏  夫

全国板硝子商工協同組合連合会

田  中  征  人

全国板硝子工事協同組合連合会

松  本      巌

全国板硝子卸商業組合連合会

多  田  昌  史

旭硝子株式会社

北  添  敏  昭

日本板硝子株式会社

(村  田  健  治) 日本板硝子株式会社

大  西  正  司

セントラル硝子株式会社

堀  江  耕  一

サンテックコーポレーション株式会社

民  谷  浩  一

タミヤ製作所

(事務局)

磯  部  壽  久

板硝子協会

備考  ○印は,小委員会委員を兼ねる。

(  )内は任期中の交替者氏名を示す。

日本工業標準調査会  標準部会  窯業技術専門委員会  構成表

氏名

所属

(委員会長)

松  尾  陽太郎

東京工業大学

(委員)

植  松  敬  三

長岡技術科学大学

井  田  全  彦

板硝子協会

小  田  喜  一

独立行政法人産業技術総合研究所

黒  木  俊  之

東邦テナックス株式会社

阪  井  博  明

日本ガイシ株式会社

佐  々      正

石川島播磨重工業株式会社

長      恵  祥

株式会社大林組

松  尾      晃

品川白煉瓦株式会社

松  田  邦  男

川崎製鉄株式会社

山  川  正  行

株式会社マグ