2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
R 2701-1977
黒鉛るつぼ及びその附属品
Graphite Crucible and Its Accessories
1. 総則
1.1
適用範囲 この規格は,黒鉛るつぼ(以下,るつぼという。)及びその附属品について規定する。
備考 この規格の中で { } を付けて示してある単位及び数値は,国際単位系 (SI) によるものであっ
て,参考として併記したものである。
引用規格:
JIS R 2204 耐火れんがの耐火度の試験方法
JIS R 2205 耐火れんがの見掛気孔率・吸水率及び比重の測定方法
JIS R 2206 耐火れんがの圧縮強さの試験方法
JIS R 2208 耐火れんがの残存線膨張収縮率の試験方法
関連規格:JIS Z 8203 国際単位系 (SI) 及びその使い方
1.2
るつぼ及びその附属品は黒鉛を主原料とし,これにその他の耐火質原料を加えて製造したものであ
る。
2. 種類
2.1
るつぼは,次の3種類に区分する。
1種(銅合金用るつぼ)
2種(伸銅用丸形るつぼ)
3種(鉄鋼用るつぼ)
2.2
るつぼの附属品とは,くみ出し・ふた・継輪(つぎわ)・るつぼ台及びかくはん棒をいう。
3. 品質
3.1
るつぼ及びその附属品の黒鉛含有量は30%以上とする。
3.2
るつぼ及びその附属品は形状正しく,使用上有害なきず又はひびわれがあってはならない。
3.3
るつぼの品質は表による。
2
R 2701-1977
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表
種類
試験項目
1種及び2種
3種
耐火度(ゼーゲルコーン番号)
28以上
30以上
気孔率 (%)
31以下
31以下
見掛比重
2.15以上
2.15以上
かさ比重
1.60以上
1.60以上
圧縮強さ (kgf/cm2) {MPa}
60 {5.88} 以上
60 {5.88} 以上
残存線収縮率 (%) 1 300℃
1以下
1以下
備考 試験項目中必要を認めないものは,当事者間の協定により省略してもよい。
4. 形状,寸法,大きさ及び質量
4.1
るつぼ及びその附属品の形状及び寸法は,付図及び付表による。ただし,寸法は外側で測定するも
のとし,その許容差は±2%とする。
4.2
るつぼの大きさは番で表す。ただし,黄銅1kgを溶解できる容量を持つものを1番といい,附属品
には適用されない。
4.3
るつぼの質量は1番について,原則として180gとする。
5. 試験
5.1
試料採取方法 当事者間の協定による。
5.2
耐火度試験 JIS R 2204(耐火れんがの耐火度の試験方法)による。
ただし,試料はあらかじめ酸化炎で炭素質を焼却しておく。
5.3
気孔率及び比重の試験 JIS R 2205(耐火れんがの見掛気孔率・吸水率及び比重の測定方法)による。
5.4
圧縮強さ試験 JIS R 2206(耐火れんがの圧縮強さの試験方法)による。
5.5
残存線収縮率試験 JIS R 2208(耐火れんがの残存線膨張収縮率の試験方法)による。
6. 検査 るつぼ及びその附属品は,1個ごとに寸法・きず及びひびわれの検査を行う。
7. 表示 るつぼにはその上部外側に製造業者又はその略号,製造年月日及び番数を明記する。
3
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付図
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付表
(るつぼ)
(1種寸法)
単位 mm
寸法
大きさ
高さ (a)
口径 (b)
胴径 (c)
底径 (d)
1/4番
36
36
33
20
3/8番
55
45
45
30
1/2番
60
57
55
38
1番
85
70
65
45
2番
105
85
80
60
3番
120
100
90
65
4番
130
105
100
70
5番
145
115
110
75
6番
160
120
115
80
8番
175
135
130
85
10番
185
145
140
95
15番
210
165
160
110
20番
235
185
180
125
30番
270
205
200
140
40番
300
235
230
165
50番
320
255
245
175
60番
330
265
260
175
80番
360
285
275
200
90番
380
305
295
210
100番
400
310
300
215
120番
415
310
300
220
150番
445
355
345
245
200番
500
410
400
300
250番
540
425
410
310
300番
565
455
440
335
400番
625
515
490
350
500番
685
545
535
400
(るつぼ)
(2種寸法)
単位 mm
寸法
大きさ
高さ (a)
口径 (b)
胴径 (c)
底径 (d)
特丸形100番
380
290
325
220
丸形 100番
375
280
330
210
5
R 2701-1977
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付表(つづき)
(るつぼ)
(3種寸法)
単位 mm
寸法
大きさ
高さ (a)
口径 (b)
胴径 (c)
底径 (d)
30番
305
140
200
135
40番
330
160
220
150
50番
375
170
220
150
60番
400
185
250
175
80番
410
205
280
195
100番
445
210
310
215
(附属品)
(くみ出し寸法)
単位 mm
寸法
呼び名
高さ (a)
口径 (b)
胴径 (c)
2
1
番
45
80
75
1番
60
95
90
2番
75
110
105
3番
80
120
115
4番
85
135
130
5番
90
150
145
6番
100
155
150
8番
105
160
150
12番
105
180
170
(附属品)
〔継輪(つぎわ)寸法〕
単位 mm
寸法
呼び名
高さ
上径
下径
60番
150
250
265
80番
155
275
285
90番
160
295
305
100番
180
300
310
120番
190
300
310
150番
230
340
355
200番
230
390
410
丸形100番
230
270
285
6
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付表(つづき)
(附属品)
(るつぼ台寸法)
単位 mm
寸法
呼び名
高さ
径
使用番数
60番
120
160
50,60,80番に使用
100番
150
190
100,120番に使用
150番
180
220
150番に使用
200番
180
250
200,250番に使用
(附属品)
(かくはん棒寸法)
単位 mm
寸法
大きさ
長さ
径
小
240
20
中
250
25
大
370
35
参考 次に示すものは参考のためにあげるものであって規格の一部ではない。
耐用回数 るつぼの耐用回数は,原則として次の表に示すものとする。
耐用回数は固定式,強圧通風式コークス炉により十分に乾燥した2号コークスで金属を溶解したと
きのるつぼの耐用回数をもって表す。ただし,るつぼは予め十分に乾燥して使用する。
種別
大きさ
1種
2種
60番以下
20回以上
−
80,90,100番
15回以上
20回以上
丸形 100番
特丸形100番
120,150番
12回以上
−
200番
10回以上
−
250,300番
8回以上
−
400,500番
7回以上
−
溶解金属
青銅
黄銅