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日本工業規格

JIS

 R

2657

-1995

耐火れんが及び耐火断熱れんがの

スポーリング試験方法

Testing method for spalling of refractory bricks

and insulating fire bricks

1.

適用範囲  この規格は,耐火れんが及び耐火断熱れんが(以下,れんがという。)の空冷法及び水冷法

によるスポーリング試験方法について規定する。

備考  この規格の引用規格を,次に示す。

JIS C 1602

  熱電対

2.

用語の定義  この規格で用いる主な用語の定義は,次のとおりとする。

スポーリング  耐火物が熱衝撃,急な温度こう配の影響,又は結晶転移のための膨張差によって,き裂

が発生したりはく離する現象。

3.

装置及び器具

3.1

乾燥装置  乾燥装置は,温度 110±5℃に保つことができる自動温度調節器付き電気恒温器を用いる。

3.2

加熱装置  加熱装置は,電気炉又は炎が直接試験片に当たらないように設計されたガス炉とし,所

定の温度±10℃に保持できる炉を用いる。構造を,

図 及び図 に示す。

図 1  耐火れんがのスポーリング試験装置


2

R 2657-1995

図 2  耐火断熱れんがのスポーリング試験装置

(1)

電気炉は,局部加熱を避けるために,試験片と発熱体の間に少なくとも 50mm 以上の間隔をとること

ができること。

(2)

ガス炉は,試験片を炉内に入れた後,5 分以内に再び所定の温度に昇温できるような加熱能力をもつ

こと。

3.3

温度計  温度計は,JIS C 1602 に規定する熱電対温度計を用いる。

(1)

炉内温度は試験片の加熱面 114×65mm のほぼ中央のできるだけ試験片に接近した位置で測定できる

こと。

(2)

複数個の試験片を同時に試験する場合は,試験片相互の間隔の中央で測定できること(

図 及び図 2

参照)

3.4

はかり  はかりは,1g 単位まではかれるものとする。

3.5

長さ計  長さ計は,1mm 単位まで測定できるものとする。

3.6

水槽  水槽は,槽内に金網などで作った棚を設け,試験片の水中に浸る深さが 60mm,試験片の下面

と水槽底面との間に水が流動するように 20mm 以上の間隔をとり,30℃以下の水が一定の流量で流出する

構造のものとする(

図 参照)。

図 3  水槽


3

R 2657-1995

4.

試験片  試験片は,次による。

(1)

並形れんが (114×65×230mm)  を試験片とする(以下,最長手を L

s

とする。

(2)

供試耐火れんがが並形れんがでない場合は,供試耐火れんがの焼成面を二面以上残し,そのうちの一

面が加熱面となるようにして 114×65×230mm の直方体に切り出し,試験片とする。

(3)

上記寸法の試験片が採れない場合は,

できる限り試験片の加熱面の大きさが 114×65mm に近い寸法の

ものを用いる。

(4)

試験片はあらかじめ,110±5℃で恒量(

1

)

になるまで乾燥した後,試験に供する。

(

1

)

はかった質量に1g 以上の差がなければ恒量とする。

5.

試験方法  試験方法は,次による。

(1)

れんがの材質によって水と反応するもの(塩基性れんがなど)

,スポーリング破壊しやすいもの(けい

石れんが,電鋳れんがなど)及び全気孔率 45%以上の耐火断熱れんがは空冷法による。

(2)

耐火れんがの試験片は,加熱面 (114×65mm)  から長さ方向の

3

2

の位置に,高温度で消失しない薬品で

標線を記入し,所定の試験温度に保持した炉に標線の位置までが炉内に,長さ方向の

3

1

が炉外になる

ように挿入する(

図 参照)。

また,耐火断熱れんがの試験片は,加熱面 (114×65mm)  から長さ方向の

3

1

の位置に,高温度で消失

しない薬品で標線を記入し,所定の試験温度に保持した炉に標線の位置まで炉内に,長さ方向の

3

2

炉外になるように挿入する(

図 参照)。

このとき,なるべく炉内温度が下がらないように,手早く操作を行う。

また,複数個の試験片を同時に試験する場合は,試験片相互の間隔を 10mm 以上とり,試験片の炉

内挿入部分を塞がないようにして,セラミックファイバー製などのスペーサーを挟む。

試験片の大きさが 4.(3)に規定する異形れんがの場合も炉内に挿入する長さは,並形れんがの場合と

同一とする。

(3)

試験片は炉内に挿入後,所定の試験温度に到達してから 15 分間加熱する。

備考  試験温度は 100℃の整数倍とするのが望ましい。

(4)

空冷法の場合,炉内から試験片を取り出し,加熱面を上にして 15 分間空冷し,き裂,はく離などを記

録し図又は写真にする。加熱 15 分,空冷 15 分を 1 サイクルとして以下同じ操作を繰り返す。

(5)

水冷法の場合,炉内から試験片を取り出し,手早く加熱面側を標線の位置まで水の中に浸し,3 分間

冷却する。水槽から取り出し,加熱面を上にして 12 分間自然冷却する。このとき,き裂,はく離など

を記録し図又は写真にする。加熱 15 分,水冷 3 分,空冷 12 分を 1 サイクルとして以下同じ操作を繰

り返す。

(6)

試験片の加熱面 (114×65mm)  の面積の

2

1

以上がはく落するまで続ける。ただし,試験片が 10 回の加

熱冷却に耐えた場合は試験を終了する。

(7)

複数個の試験片を同時に試験する場合は,炉及び水槽からの出し入れを 1 個ずつ行うと個々の試料に

若干の時間差を生じるが,加熱時間,水冷時間,空冷時間の各々について±15 秒を許容時間とする。

試験片を冷却する場合は,試験片相互の間隔を 50mm 以上とらなければならない。

6.

報告  報告は,次の事項を記載する。

(1)

試験温度

(2)

試験を終了するまでの加熱冷却の回数(

2

)


4

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(3)

試験片の形状

(4)

必要に応じてき裂発生の経過が分かるような試験片のスケッチ又は写真を添える。

(

2

)

試験を終了したときの冷却も,回数に入れる。


5

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原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

山  口  明  良

名古屋工業大学

伊  熊  泰  郎

神奈川工科大学

村  田      守

鳴門教育大学

多  田  格  三

フジ研究所

藤  貫      正

社団法人日本分析化学会

平  松  博  久

通商産業省生活産業局

地  崎      修

工業技術院標準部

黒  木  勝  也

財団法人日本規格協会技術・検査部

三  橋      久

岡山県工業技術センター

内  田  三  男

耐火物協会

金  谷  利  雄

川崎製鉄株式会社

木  谷  福  一

日本鋼管株式会社

小  松  英  雄

旭硝子株式会社

下  田  直  之

三菱マテリアル株式会社

鈴  木  隆  夫

住友金属工業株式会社

田  村  信  一

新日本製鐵株式会社

朝  倉  秀  夫

品川白煉瓦株式会社

荒  木  慎  介

黒崎窯業株式会社

板  倉  正  勝

東芝セラミックス株式会社

井  上      晃

ハリマセラミック株式会社

岩  瀬      昇

旭硝子株式会社

兼  近  勝  則

黒崎窯業株式会社

島  田  康  平

黒崎窯業株式会社

菅  野      昇

イソライト工業株式会社

西  田  慎  治

品川白煉瓦株式会社

仁  科  利  純

品川白煉瓦株式会社

(事務局)

高  宮  陽  一

耐火物技術協会

水  谷  吉  蔵

耐火物技術協会