>サイトトップへ >このカテゴリの一覧へ

R 2212-3

:2006

(1)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,耐火物技術協会(TARJ)/財団法人日本規格協

会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審

議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

これによって JIS R 2212 及び JIS R 2901 は廃止され,

JIS R2212-1

JIS R2212-2

JIS R2212-3

JIS R2212-4

及び JIS R 2212-5 に置き換えられる。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。

JIS R 2212-3

には,次に示す附属書がある。

附属書 1(規定)高アルミナ質耐火物中のほう酸バインダの定量方法

附属書 2(規定)陽イオン交換分離法を用いた酸化カルシウム,酸化マグネシウム,酸化ナトリウム

及び酸化カリウムの定量方法

JIS R 2212

の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS R 2212-1

第 1 部:粘土質耐火物

JIS R 2212-2

第 2 部:けい石質耐火物

JIS R 2212-3

第 3 部:高アルミナ質耐火物

JIS R 2212-4

第 4 部:マグネシア及びドロマイト質耐火物

JIS R 2212-5

第 5 部:クロム・マグネシア質耐火物

これら 5 部の日本工業規格は,分析対象となる構成成分の比が相互に大きく異なるため,分析方法は,

大きく異なるが,分析上の基本的理念は,相互に補完関係にある。また,これらの日本工業規格は,

ISO/TC33(

耐火物)に提案され,国際規格原案の母体となっている。


R 2212-3

:2006

(2)

目  次

ページ

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  一般事項

1

4.

  分析項目

1

5.

  定量範囲

1

6.

  試料

2

6.1

  試料の採取及び調製

2

6.2

  試料のはかり方

2

7.

  分析値のまとめ方

2

7.1

  分析回数 

2

7.2

  空試験

2

7.3

  分析値の表示 

2

7.4

  分析値の検討・採択

2

7.5

  試験報告 

3

8.

  強熱減量の定量方法

3

8.1

  定量方法 

3

8.2

  重量法

3

9.

  酸化けい素(Ⅳ)の定量方法

4

9.1

  定量方法の区分

4

9.2

  脱水重量吸光光度法併用法 

4

9.3

  凝集重量吸光光度法併用法 

7

9.4

  モリブデン青吸光光度法 

9

9.5

  ICP 発光分光分析法

10

10.

  酸化アルミニウムの定量方法

13

10.1

  定量方法 

14

10.2

  CyDTA-亜鉛逆滴定法 

14

11.

  酸化鉄(Ⅲ)の定量方法 

15

11.1

  定量方法の区分 

15

11.2

  110-フェナントロリン吸光光度法 

15

11.3

  ICP 発光分光分析法

16

12.

  酸化チタン(Ⅳ)の定量方法

18

12.1

  定量方法の区分

18

12.2

  ジアンチピリルメタン吸光光度法 

18

12.3

  ICP 発光分光分析法

19

13.

  酸化マンガン(Ⅱ)の定量方法

19


R 2212-3

:2006

(3)

13.1

  定量方法の区分

19

13.2

  原子吸光法 

19

13.3

  ICP 発光分光分析法

21

14.

  酸化カルシウムの定量方法 

21

14.1

  定量方法の区分

21

14.2

  原子吸光法(酸分解法) 

21

14.3

  原子吸光法(融解液法) 

23

14.4

  ICP 発光分光分析法

24

15.

  酸化マグネシウムの定量方法

24

15.1

  定量方法の区分

24

15.2

  原子吸光法(酸分解法) 

24

15.3

  原子吸光法(融解液法) 

25

15.4

  ICP 発光分光分析法

25

16.

  酸化ナトリウムの定量方法 

26

16.1

  定量方法の区分

26

16.2

  炎光光度法 

26

16.3

  原子吸光法 

27

16.4

  ICP 発光分光分析法

28

17.

  酸化カリウムの定量方法 

30

17.1

  定量方法の区分

30

17.2

  炎光光度法 

30

17.3

  原子吸光法 

30

17.4

  ICP 発光分光分析法

31

18.

  酸化クロム(Ⅲ)の定量方法

31

18.1

  定量方法の区分

31

18.2

  原子吸光法 

31

18.3

  ICP 発光分光分析法

32

19.

  酸化ジルコニウム()の定量方法

32

19.1

  定量方法の区分

32

19.2

  キシレノールオレンジ吸光光度法 

32

19.3

  ICP 発光分光分析法

34

20.

  酸化りん(Ⅴ)の定量方法 

34

20.1

  定量方法の区分

34

20.2

  モリブデン青吸光光度法 

34

20.3

  ICP 発光分光分析法

36

附属書 1(規定)高アルミナ質耐火物中のほう酸バインダの定量方法 

40

附属書 2(規定)陽イオン交換分離法を用いた酸化カルシウム,酸化マグネシウム,酸化ナトリウム及び

酸化カリウムの定量方法

44


日本工業規格

JIS

 R

2212-3

:2006

耐火物製品の化学分析方法−

第 3 部:高アルミナ質耐火物

Methods for chemical analysis of refractory products

Part3:High alumina refractories

1. 

適用範囲  この規格は,高アルミナ質耐火物及び高アルミナ質原料の化学分析方法について規定する。

2. 

引用規格  付表 に示す規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成

する。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

3. 

一般事項  分析方法の一般事項については,JIS K 0050JIS K 0115JIS K 0116 及び JIS K 0121 

規定による。

4. 

分析項目  この規格で規定する分析項目は,次による。ただし,酸化ほう素(Ⅲ)は,附属書 におい

て規定する。また,酸化カルシウム,酸化マグネシウム,酸化ナトリウム及び酸化カリウムは,本体及び

附属書 で規定する。

a)

強熱減量(LOI)

b)

酸化けい素(Ⅳ)(SiO

2

c)

酸化アルミニウム(Al

2

O

3

d)

酸化鉄(Ⅲ)(全鉄分)

(Fe

2

O

3

e)

酸化チタン(Ⅳ)(TiO

2

f)

酸化マンガン(Ⅱ)(MnO)

g)

酸化カルシウム(CaO)

h)

酸化マグネシウム(MgO)

i)

酸化ナトリウム(Na

2

O

j)

酸化カリウム(K

2

O

k)

酸化クロム(Ⅲ)(Cr

2

O

3

l)

酸化ジルコニウム(Ⅳ)(ZrO

2

m)

酸化りん(Ⅴ)(P

2

O

5

n)

酸化ほう素(Ⅲ)(B

2

O

3

5. 

定量範囲  この規格の定量範囲は,表 による。ただし,この値は,強熱減量測定後の試料における

値とする。


2

R 2212-3

:2006

  1  定量範囲

単位  %(質量分率)

成  分

定量範囲

成  分

定量範囲

SiO

2

0.1

45

              MgO

0.01

∼  4

Al

2

O

3

40

99

              Na

2

O 0.01

∼  3

Fe

2

O

3

 0.01

∼    4

              K

2

O 0.01

∼  3

TiO

2

 0.01

∼    5

              Cr

2

O

3

 0.01

∼  3

MnO 0.01

∼    1

              ZrO

2

 0.01

∼  1

CaO 0.01

∼    3

              P

2

O

5

 0.01

∼  5

6. 

試料

6.1 

試料の採取及び調製  試料の採取及び調製は,次による。

a)

耐火れんが及び原料は,ロットから受渡当事者間の協定に基づく数量の試料をランダムに採取する。

採取した試料は,全量を粉砕し,JIS Z 8801-1 に規定する目開き 6.7 mm のふるいを通過させ,二分器

又は四分法によって約 100 g になるまで縮分し,その全量が JIS Z 8801-1 に規定する目開き 300 µm の

ふるいを通過するまで粉砕する。

b)

不定形耐火物は,その性状によって乾状と湿状に区分し,次によって JIS Z 8801-1 に規定する目開き

300 µm

のふるいを通過する試験室試料約 100 g を調製する。

1) 

乾状不定形耐火物の場合  ロットからランダムに 1 袋又は 50 kg を採取し,二分器又は四分法によ

って約 100 g になるまで縮分し,その全量が JIS Z 8801-1 に規定する目開き 300 µm のふるいを通過

するまで粉砕する。

2) 

湿状不定形耐火物の場合  ロットからランダムに 1 容器全量を採取し,採取容器内又は不定形耐火

物と反応しない清浄な容器内で,清浄なかくはん機などを用いて均一になるまで十分混合する。こ

の内の約 100 g をモルタルと反応しない耐熱性板(例えば,四ふっ化エチレン樹脂製板。

)上にとり,

厚みが 10 mm 以下の薄い円盤状になるように広げ,110±5  ℃の空気浴中で 10 時間以上加熱し,デ

シケーター中で放冷する。その全量が JIS Z 8801-1 に規定する目開き 300

µm のふるいを通過する

まで粉砕する。

c) a)

又は b)によって得られた試験室試料を,四分法などによって縮分して約 10 g とする。これを JIS Z 

8801-1

に規定する目開き 106  µm のふるいをほとんど通過するまで微粉砕し,JIS R 3503 に規定する

平形はかり瓶(50×30 mm)に薄く広げ,110±5  ℃の空気浴中で 2 時間以上加熱した後,デシケータ

ー中で放冷して保存する。これを分析試料とする。

6.2 

試料のはかり方  分析試料のはかりとりには,化学はかりを用いて規定された量を 0.1 mg のけたま

ではかる。

7. 

分析値のまとめ方

7.1 

分析回数  分析は,日を変えて 2 回繰り返す。

7.2 

空試験  分析に当たっては,空試験を行って分析値を補正する。

7.3 

分析値の表示  分析値は,乾燥ベースの%(質量分率)で表し,JIS Z 8401 によって次のように丸める。

a)

含有率の整数部が 2 けたの場合,小数点以下 1 けたに丸める。

b)

含有率の整数部が 1 けた以下の場合,小数点以下 2 けたに丸める。

7.4 

分析値の検討・採択


3

R 2212-3

:2006

a)  2

個の分析値の差が,

表 の許容差を超えないときは,その平均を報告値とする。

b)  2

個の分析値の差が許容差を超えるときは,更に 2 回の分析を繰り返し,その差が許容差を超えない

ときは,その平均を報告値とする。これも許容差を超えるときは,4 個の分析値のメジアンを報告値

とする。

  2  分析値の許容差

単位  %(質量分率)

分析項目ごとの許容差

含有率

% ( 質 量 分
率)

L O I

S i O

2

 A

l

2

O

3

 F

e

2

O

3

T i O

2

M n O

C a O

M g O

N a

2

O K

2

O C

r

2

O

3

Z r O

2

 P

2

O

5

      0.1

未満 0.02  0.02

―  0.01  0.01  0.01

0.02  0.02

0.02  0.02 0.01 0.02 0.02

∼0.2 未満 0.05  0.05

―  0.02  0.02  0.02

0.05  0.05

0.05  0.05 0.02 0.02 0.05

∼0.5 未満 0.05  0.05

―  0.03  0.05  0.05

0.05  0.05

0.05  0.05 0.03 0.03 0.05

∼2 未満 0.05 0.05

―  0.05  0.05  0.05

0.05  0.05

0.05  0.05 0.05 0.05 0.05

∼5 未満 0.10 0.10

― 0.10 0.10  ― 0.10 0.10

0.10 0.10

0.10

― 0.10

∼10 未満 0.2  0.2 ―

∼20 未満 0.3  0.3 ―

∼50 未満 0.4  0.4 0.4 ―

      50

以上 0.5  ― 0.5 ―

7.5 

試験報告  試験報告には,次の事項を記録する。

a)

分析所名

b)

試験年月日

c)

分析方法(JIS R 2212-3

d)

試料名及び試料に関する情報

e)

分析項目名、定量方法の区分及び分析値

8. 

強熱減量の定量方法

8.1 

定量方法  強熱減量の定量方法は,重量法による。

8.2 

重量法

8.2.1 

要旨  試料を 1 050±25  ℃で加熱し,質量の増減を測定する。

8.2.2 

試料のはかりとり量  試料のはかりとり量は,1.0 g とする。

8.2.3 

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

a)

白金るつぼ(例えば,JIS H 6201 に規定する 20 番。

)又は JIS R 1301 に規定する磁器るつぼ(例えば,

PC 1B

形 15 ml。

)を 1 050±25  ℃でそれぞれ約 15 分間又は約 60 分間加熱し,デシケーター中で放冷

した後,その質量をはかる。

b)

るつぼに試料を移し入れ,その質量をはかる。

c)

るつぼにふたをしないで最初は低温で加熱し,次第に温度を上げ,最後は電気炉中で 1 050±25  ℃で

約 60 分間加熱する。るつぼにふたをしてデシケーター中で放冷した後,ふたを取ってその質量をはか

る。

8.2.4 

計算  試料中の強熱減量は,次の式によって算出する(

1

)

100

0

1

2

1

×

=

m

m

m

m

LOI

ここに,

LOI

強熱減量

[

(

質量分率

)]


4

R 2212-3

:2006

m

0

8.2.3 a)

で得た質量(

g

m

1

8.2.3 b)

で得た質量(

g

m

2

8.2.3 c)

で得た質量(

g

(

1

質量が増加した場合には,%

(

質量分率

)

の値の前に“−”

(負符号)を付ける。

9.

酸化けい素(Ⅳ)の定量方法

9.1 

定量方法の区分  酸化けい素

(

)

の定量方法は,次のいずれかによる。

a) 

脱水重量吸光光度法併用法  この方法は,酸化けい素

(

)

の含有率

2

(

質量分率

)

以上の試料に適用

する。

b) 

凝集重量吸光光度法併用法  この方法は,酸化けい素

(

)

の含有率

2

(

質量分率

)

以上の試料に適用

する。

c) 

モリブデン青吸光光度法  この方法は,酸化けい素

(

)

の含有率

10

(

質量分率

)

以下の試料に適用す

る。

d) 

誘導結合プラズマ(ICP)発光分光分析法  この方法は,酸化けい素

(

)

の含有率

10

(

質量分率

)

以下の

試料に適用する。

9.2 

脱水重量吸光光度法併用法

9.2.1 

要旨  試料を炭酸ナトリウム及びほう酸で融解後,塩酸に溶かし,蒸発乾固してけい酸を脱水した

後,塩酸で可溶性塩類を溶かしてろ過する。沈殿を強熱して質量をはかり,ふっ化水素酸を加えて,酸化

けい素

(

)

を揮発させた後,再び加熱して質量をはかり,その差から主酸化けい素

(

)

の量を求める。ろ液

を分取してモリブデン青吸光光度法によって溶存酸化けい素

(

)

の量を求める。両者の和から酸化けい素

(

)

の含有率を求める。

9.2.2 

試薬  試薬は,次による。これらは,プラスチック製瓶に保存する。

a)

ふっ化水素酸  JIS K 8819 に規定するもの。

b)

ふっ化水素酸(1+9)  a)のふっ化水素酸を用いて調製する。

c)

塩酸  JIS K 8180 に規定するもの。

d)

塩酸(1+11+50)  c)の塩酸を用いて調製する。

e)

硫酸(1+1)  水

1

容をとり,これを冷却し,かき混ぜながら JIS K 8951 に規定する硫酸

1

容を加える。

f)

ほう酸  JIS K 8863 に規定するもの。

g)

ほう酸溶液(40 g/L)  f)のほう酸を用いて調製する。

h)

炭酸ナトリウム  JIS K 8625 に規定するもの。

i) 

七モリブデン酸六アンモニウム溶液(100 g/L)  JIS K 8905 に規定する七モリブデン酸六アンモニウム

四水和物

10.6 g

を水に溶かして

100 ml

とする。必要ならばろ過する。保存中にモリブデン酸が析出し

たときは新しく調製する。

j)

L(+)-

酒石酸溶液(100 g/L)  JIS K 8532 に規定する

L(+)-

酒石酸を用いて調製する。

k) L(+)-

アスコルビン酸溶液(100 g/L)  JIS K 9502 に規定する

L(+)-

アスコルビン酸を用いて調製し,冷暗

所に保存する。調製後

2

週間以上経過したものは使用しない。

l) 

けい素()標準液(0.5 mgSiO

2

/ml)

  JIS K 8885 に規定する二酸化けい素[酸化けい素

(

)

0.3

0.5 g

を白金るつぼ(例えば,JIS H 6201 に規定する

30

番。

)にとり,

1 100

±

25

℃で約

60

分間加熱した後,

デシケーター中に入れ放冷する。その

0.250 0 g

を白金るつぼ(例えば,JIS H 6201 に規定する

30

番。

にはかりとり,炭酸ナトリウム

2.0 g

を加えて融解する。放冷後,るつぼの外底及び外壁を清浄にぬぐ


5

R 2212-3

:2006

い,プラスチック製ビーカー

(200 ml)

に入れ,温水

150 ml

を加え,プラスチック製棒で時々かき混ぜ

ながら融成物を溶かし,放冷後,全量フラスコ

500 ml

に移し入れ,水を標線まで加える。直ちにプラ

スチック製瓶に移し入れる。

m) 

けい素()標準液(0.04 mgSiO

2

/ml)

  けい素

(

)

標準液

(0.5 mgSiO

2

/ml)20 ml

を全量フラスコ

250 ml

に分

取し,水を標線まで加える。使用時に調製する。

n)

エタノール(95)  JIS K 8102 に規定するエタノール

(95)

9.2.3 

試料のはかりとり量  試料のはかりとり量は,

0.50 g

とする。

9.2.4 

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

a) 

試料の融解  試料を白金皿(例えば,JIS H 6202 に規定する

75

番。

)にはかりとり,炭酸ナトリウム

3.0 g

とほう酸

2.0 g(

2

)

を混合した後,初めは低温で加熱し

(

3

)

,次第に温度を上げ,最後は電気炉中で

1

100

±

25

℃で約

10

分間加熱して融解し

(

4

)

,時計皿で覆い放冷する。

(

2

酸化アルミニウムの含有率の比較的低い試料では,炭酸ナトリウム

3.0 g

とほう酸

1.0 g

との比

率で融解を行うとよい。

(

3

急激に加熱すると,ほう酸の脱水のために,試料が飛散するおそれがある。

(

4

融解時間が長すぎると塩酸に溶けにくくなる。

b) 

けい酸の脱水及びろ過(

5

)

  融成物にエタノール

(95) 5 ml

,塩酸

(1+1) 30 ml

及び硫酸

(1+1) 2 ml

を加え,

時計皿でふたをして沸騰水浴上で加熱して溶かす。時計皿を水洗して除き,引き続き蒸発乾固する。

この間,時々先端を平らにしたガラス棒で析出した塩類を細かく押しつぶし,粉末にする。放冷後,

塩酸

5 ml

を加え,約

1

分間放置し,熱水

30 ml

を加えて沸騰水浴上で約

5

分間加熱して可溶性塩類を

溶かし,ビーカー

(500 ml)

を受器とし,ろ紙

5

B

を用いてろ過する。熱塩酸

(1+50)

で数回洗浄し,更

に熱水で塩化物イオンの反応が認められなくなるまで洗浄する。ろ液及び洗液の入ったビーカーは,

時計皿で覆い保存する。

(

5

酸化ジルコニウム

(

)

及び酸化りん

(

)

を比較的多量に含む試料では,この操作で酸を加えると

白のりん酸ジルコニウム化合物が生成して,以降の操作での妨害となり,定量精度の低下を招

く。このような試料の場合,この操作を行う前に融成物に水

50 ml

を加え,沸騰水浴上で温浸

し,白金皿(例えば,JIS H 6202 に規定する

200

番。

)を受器とし,ろ紙

5

B

を用いてろ過(プ

ラスチック製漏斗を用いる。

)し,温炭酸ナトリウム溶液

(10 g/L)

(プラスチック製洗浄瓶を用

いる。

)で

10

回洗浄する。試料溶液は,沸騰水浴上で約

20 ml

になるまで濃縮した後,b)のエ

タノール

(95)

添加以降の操作を行う。

沈殿は,ろ紙とともに白金るつぼ

(

例えば,JIS H 6201 に規定する

30

番。

)

に入れ,硫酸

(1+1)

1

滴を加え,電気炉中でろ紙を灰化後,炭酸ナトリウム

1.0 g

及びほう酸

0.5 g

を加えて融解し,

塩酸

(1+1) 10 ml

を加えて溶かした後,全量フラスコ

250 ml

に移し入れ,水を標線まで加える。

この溶液中の酸化けい素

(

)

酸化アルミニウム,

酸化鉄

(

)

酸化チタン

(

)

,酸化マンガン

(

)

酸化カルシウム,酸化マグネシウム,酸化クロム

(

)

,酸化ジルコニウム

(

)

及び酸化りん

(

)

は,誘導結合プラズマ(以下,

ICP

という。

)発光分光分析法,原子吸光法及び吸光光度法によ

って定量し,試料溶液

(A)

で得られた結果に加算する。ただし,この場合の酸化カルシウム及び

酸化マグネシウムの定量は,14.4 及び 15.4 によってこれらの成分を定量する場合に限る。

c) 

酸化けい素()の沈殿中の酸化ほう素()の除去  沈殿をろ紙とともに白金皿(例えば,JIS H 6202 

規定する

75

番。

)に入れ,硫酸

(1+1) 1

滴を加え,ふたをわずかにずらして覆い,初めは低温で加熱し

て,ろ紙を灰化し,

1 100

±

25

℃で約

10

分間加熱する。放冷後,炭酸ナトリウム

3 g

を焼成物を覆う


6

R 2212-3

:2006

ように加え,初めは低温で加熱し,次第に温度を上げ融解が始まったら時々振り混ぜを繰り返して,

最後は電気炉中で

1 100

±

25

℃で約

10

分間加熱して融解し,時計皿で覆い放冷する。以下,エタノー

(95)

を加えないで b)の操作を行う。

d) 

主酸化けい素()の定量  沈殿をろ紙とともに白金るつぼ(例えば,JIS H 6201 に規定する

30

番。

に入れ,硫酸

(1+1) 1

滴を加え,初めは低温で加熱して,ろ紙を灰化し,

1 100

±

25

℃で約

60

分間加熱

する。デシケーター中で放冷した後,その質量をはかる。次いで,るつぼ中の内容物を水で潤し,硫

(1+1) 3

滴及びふっ化水素酸約

10 ml

を加え,砂浴上で加熱して蒸発乾固する。

1 100

±

25

℃で約

5

分間加熱し,デシケーター中で放冷した後,質量をはかり,先の質量との差を求める。

e) 

試料溶液(A)の調製  るつぼ中の残さは,炭酸ナトリウム

1.0 g

及びほう酸

0.3 g

を加えて融解し,放冷

後,塩酸

(1+1) 10 ml

を加え,加熱して溶かし,保存したろ液に合わせる。ビーカー

(500 ml)

中の保存液

を全量フラスコ

500 ml

に移し入れ,水を標線まで加える。この溶液を試料溶液(

A

)とし,溶存酸化

けい素

(

)

,酸化アルミニウム,酸化鉄

(

)

,酸化チタン

(

)

,酸化マンガン

(

)

,酸化カルシウム,

酸化マグネシウム,酸化クロム

(

)

,酸化ジルコニウム

(

)

及び酸化りん

(

)

の定量に用いる。

f) 

溶存酸化けい素()の定量(

6

)

  試料溶液(

A

)から

20 ml

をプラスチック製ビーカー

(100 ml)

に分取し,

ふっ化水素酸

(1+9) 2 ml

を加え,プラスチック製棒でかき混ぜて約

10

分間放置した後,ほう酸溶液

(40

g/L)50 ml

を加え,液温を

25

℃付近にする。七モリブデン酸六アンモニウム溶液

(100 g/L)2 ml

を加え

てかき混ぜ,

10

分間放置する。

L(+)-

酒石酸溶液

(100 g/L)5 ml

を加えてかき混ぜ,

1

分間放置した後,

L(+)-

アスコルビン酸溶液

(100 g/L)2 ml

を加え,全量フラスコ

100 ml

に移し入れ,水を標線まで加え,

60

分間放置する。この溶液の一部を分光光度計の吸収セル

10 mm

にとり,波長

650 nm

付近で水を対

照液にして吸光度を測定する。

(

6

モリブデン青吸光光度法に代えて,次の

備考に示す方法

(ICP

発光分光分析法

)

を用いることがで

きる。

なお,試料中に多量の酸化りん

(

)

が共存する場合には,

備考に示す方法を適用することが望

ましい。

備考 

ICP

発光分光分析法

a) 

試薬  試薬は,次による。

1) 

けい素()標準液(0.02 mg SiO

2

/ml)

  9.2.2 l)のけい素

(

)

標準液

(0.5 mgSiO

2

/ml)20 ml

を全量

フラスコ

500 ml

に分取して,水を標線まで加える。使用時に調製する。

2) 

酸化アルミニウム溶液(10 mg Al

2

O

3

/ml)

  JIS K 8069 に規定するアルミニウム[

99.9

(

量分率

)

以上でけい素

(Si)

0.001

(

質量分率

)

以下]

5.3 g

を白金皿(例えば,JIS H 6202

に規定する

150

番。

)にはかりとり,時計皿で覆い,塩酸

(1+1) 250 ml

を加えて加熱して溶

かす。放冷後,

1 000 ml

に薄める。

3) 

マトリックス溶液Ⅰ  全量フラスコ

500 ml

に 2)の酸化アルミニウム溶液

(10 mg Al

2

O

3

/ml)

の適量

(*)

をとり,水を標線まで加える。使用時に調製する。

酸化アルミニウム溶液

(10 mg Al

2

O

3

/ml)

の添加量は,試料中の概略の酸化アルミニウム

の含有率によって決定する。例えば,酸化アルミニウムの含有率が

77

(

質量分率

)

の試料の場合,酸化アルミニウム溶液

(10 mg Al

2

O

3

/ml)

の添加量は,

40 ml

とする。

4) 

マトリックス溶液Ⅱ  試料を用いないで 9.2.4 a)e)の操作を行い,試料溶液

(A)

に相当する

溶液を調製する。

5) 

けい素()の検量線作成用溶液  試料溶液の濃度に合わせ,けい素

(

)

標準液

(0.02 mg


7

R 2212-3

:2006

SiO

2

/ml)

を数個の全量フラスコ

100 ml

に段階的にとり,マトリックス溶液Ⅰ及びマトリッ

クス溶液Ⅱを各々

20 ml

ずつ添加し,水を標線まで加える。

表 に調製例を示す。

  3  けい素(Ⅳ)の検量線作成用溶液の調製例

検量線作成用

溶液

マトリックス 溶 液 Ⅰ

マトリックス 溶 液 II

けい素(Ⅳ)標準液

(0.02 mg SiO

2

/ml)

酸化けい素(Ⅳ)の濃度

No. ml

ml

ml

(mg/100

ml)

1 20

20

0 0.0

2 20

20

5

0.1

3 20

20

10

0.2

4 20

20

15

0.3

5 20

20

20

0.4

6 20

20

25

0.5

b) 

操作  操作は,次による。

1) 

試料溶液(

A

)から

20 ml

をとり全量フラスコ

100 ml

に移し,水を標線まで加える。

2) 

この溶液の一部を

ICP

発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,例えば,

251.61

nm

における発光強度を測定する。

c) 

空試験  9.2.5 で得た空試験液(

A

)を用いて b)の操作を行う。

d) 

検量線の作成(**)  表 のけい素

(

)

の検量線作成用溶液を用いて b) 2)の操作を行い,酸化

けい素

(

)

の濃度と発光強度との関係線を作成し,検量線とする。

(**) 検量線作成用溶液系列の測定は,試料溶液及び空試験液の測定と一連の操作として行

い,検量線は,測定時に作成する。

e) 

計算  d)で得た検量線から分取した試料溶液(

A

)及び空試験液各

20 ml

中の溶存酸化けい素

(

)

の量(9.2.7 の式中記号 A

1

及び A

2

に相当)を求める。

9.2.5 

空試験  試料を用いないで 9.2.4 の操作を行う。ただし,融解操作は省略する。ここで得た試料溶

液(

A

)に対応する溶液を空試験液(

A

)とする。

9.2.6 

検量線の作成  けい素

(

)

標準液

(0.04 mg SiO

2

/ml) 0

10.0 ml

[酸化けい素

(

)

として

0

0.4 mg

]を

数個のプラスチック製ビーカー

(100 ml)

に段階的にとり,それぞれに 9.2.5 で得た空試験液(

A

20 ml

を加

え 9.2.4 f)のふっ化水素酸

(1+9)

を添加する以降の操作を行い,酸化けい素

(

)

の量と吸光度との関係線を作

成し,原点を通るように平行移動して検量線とする。

9.2.7 

計算  試料中の酸化けい素

(

)

の含有率は,9.2.4 f)及び 9.2.5 で得た吸光度と 9.2.6 で作成した検量

線とから,溶存酸化けい素

(

)

の量を求め,次の式によって算出する。

(

) (

)

100

20

500

2

1

2

1

2

×

×

+

=

m

A

A

m

m

SiO

ここに,

SiO

2

酸化けい素

(

)

の含有率

[%(

質量分率

)]

m

1

9.2.4 d)

で得た質量差

(g)

m

2

9.2.5

で得た質量差

(g)

A

1

分取した試料溶液(

A

)中の溶存酸化けい素

(

)

の検出量

(g)

A

2

分取した空試験液(

A

)中の溶存酸化けい素

(

)

の検出量

(g)

m

9.2.4 a)

の試料のはかりとり量

(g)

9.3 

凝集重量吸光光度法併用法


8

R 2212-3

:2006

9.3.1 

要旨  試料を炭酸ナトリウム及びほう酸で融解後,塩酸に溶解し,ポリエチレンオキシドを加えて

けい酸を凝集させた後,ろ過する。沈殿を強熱した後,その質量をはかり,ふっ化水素酸を加えて,酸化

けい素

(

)

を揮発させた後,再び強熱してその質量をはかり,その差から主酸化けい素

(

)

の量を求める。

ろ液を分取してモリブデン青吸光光度法によって,溶存酸化けい素

(

)

の量を求める。両者の和から酸化

けい素

(

)

の含有率を求める。

9.3.2 

試薬  試薬は,9.2.2 a)b)及び d)n)と同じもののほか,次のものを用いる。

a) 

ポリエチレンオキシド溶液(0.5 g/L)  ポリエチレンオキシド

0.1 g

を水

200 ml

にかき混ぜながら少量ず

つ加えて溶かす。

2

週間経過したものは,使用しない。

9.3.3 

試料のはかりとり量  試料のはかりとり量は,

0.50 g

とする。

9.3.4 

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

a)

試料の融解  乾燥した試料を白金皿(例えば,JIS H 6202 に規定する

75

番。

)にはかりとり,JIS K 8625

に規定する炭酸ナトリウム

3.0 g

と JIS K 8863 に規定するほう酸

2.0 g(

2

)

とを加えて混合した後,初め

は低温で加熱し

(

3

)

,次第に温度を上げ,最後は電気炉中で

1 050

±

25

℃で約

10

分間加熱して融解し

(

4

)

時計皿で覆い,放冷する。

b) 

けい酸の凝集及びろ過(

5

)

  融成物に JIS K 8102 に規定するエタノール

(95)5 ml

,塩酸

(1+1) 30 ml

及び

硫酸

(1+1) 2 ml

を加え,沸騰水浴上で加熱して溶かす。時計皿を水洗して除き,この間時々先端を平

らにしたガラス棒で析出塩類の膜を壊したり,粒子を押しつぶすなどする。液がシロップ状になるま

で濃縮したら塩酸

(1+1) 5 ml

を加え,適量の粉末ろ紙を加えてかき混ぜた後,ポリエチレンオキシド

溶液

(0.5 g/L)

10 ml

を加えてよくかき混ぜ,

5

分間放置する。ビーカー

(500 ml)

を受器とし,ろ紙

5

B

を用いてろ過し,熱塩酸

(1+50)

で数回洗浄し,更に熱水で塩化物イオンの反応を認めなくなるま

で洗浄する。ろ液及び洗液の入ったビーカーは,時計皿で覆い,保存する。

c) 

酸化けい素()沈殿中の酸化ほう素()の除去  沈殿をろ紙とともに白金皿(例えば,JIS H 6202 に規

定する

75

番。

)に入れ,硫酸

(1+1) 1

滴を加え,ふたをわずかにずらして覆い,初めは低温で加熱して,

ろ紙を灰化し,

1 100

±

25

℃で約

10

分間加熱する。放冷後,JIS K 8625 に規定する炭酸ナトリウム

3 g

と JIS K 8863 に規定するほう酸

0.1 g

を焼成物を覆うように加え,初めは低温で加熱し,次第に温度

を上げ,融解が始まったら時々振り混ぜを繰り返して,最後は電気炉中で

1 100

±

25

℃で約

10

分間加

熱して融解し,時計皿で覆い,放冷する。以下,エタノール

(95)

を加えないで b)の操作を行う。

d)

主酸化けい素()の定量  沈殿をろ紙とともに白金るつぼ(例えば,JIS H 6201 に規定する

30

番。

に入れ,硫酸

(1+1) 1

滴を加え,初めは低温で加熱して,ろ紙を灰化し,

1 100

±

25

℃で約

60

分間加熱

する。デシケーター中で放冷した後,その質量をはかる。次いで,るつぼ中の内容物を水で潤し,硫

(1+1) 3

滴及び JIS K 8819 に規定するふっ化水素酸約

10 ml

を加え,

砂浴上で加熱して蒸発乾固する。

1 100

±

25

℃で約

5

分間加熱し,デシケーター中で放冷した後,その質量をはかり,先の質量との差

を求める。

e) 

試料溶液(A')の調製  るつぼ中の残さは,JIS K 8625 に規定する炭酸ナトリウム

1.0 g

及び JIS K 8863

に規定するほう酸

0.3 g

を加えて融解し,放冷後,塩酸

(1+1) 5 ml

を加えて加熱して溶かし,保存した

ろ液に合わせる。ビーカー

(500 ml)

中の保存溶液を全量フラスコ

500 ml

に移し入れ,水を標線まで加

える。この溶液を試料溶液(

A'

)とし,溶存酸化けい素

(

)

,酸化アルミニウム,酸化鉄

(

)

,酸化チ

タン

(

)

,酸化マンガン

(

)

,酸化カルシウム,酸化マグネシウム,酸化クロム

(

)

,酸化ジルコニウ

(

)

及び酸化りん

(

)

の定量に用いる。

f) 

溶存酸化けい素()の定量(

6

)

  9.2.4 f)の手順によって操作する。


9

R 2212-3

:2006

9.3.5 

空試験  試料を用いないで 9.3.4 の操作を行う。ここで得た試料溶液(

A'

)に対応する溶液を空試

験液(

A'

)とする。

9.3.6 

検量線の作成  9.2.2 m)のけい素

(

)

標準液

(0.04 mg SiO

2

/ml) 0

10.0 ml

[酸化けい素

(

)

として

0

0.4 mg

]を数個のプラスチック製ビーカー

(100 ml)

に段階的にとり,それぞれに 9.3.5 で得た空試験液(

A'

20 ml

を加え 9.3.4 f)のふっ化水素酸

(1+9)

を添加する以降の操作を行い,酸化けい素

(

)

の量と吸光度との

関係線を作成し,原点を通るように平行移動して検量線とする。

9.3.7 

計算  試料中の酸化けい素

(

)

の含有率は,9.3.4 f)及び 9.3.5 で得た吸光度と 9.3.6 で作成した検量

線とから溶存酸化けい素

(

)

の量を求め,次の式によって算出する。

(

) (

)

100

20

500

2

1

2

1

2

×

×

+

=

m

A

A

m

m

SiO

ここに,

SiO

2

酸化けい素

(

)

の含有率

[%(

質量分率

)]

m

1

9.3.4 d)

で得た質量差

(g)

m

2

9.3.5

で得た質量差

(g)

A

1

分取した試料溶液(

A'

)中の溶存酸化けい素

(

)

の検出量

(g)

A

2

分取した空試験液(

A'

)中の溶存酸化けい素

(

)

の検出量

(g)

m

9.3.4 a)

の試料のはかりとり量

(g)

9.4 

モリブデン青吸光光度法

9.4.1 

要旨  試料に炭酸ナトリウム及びほう酸を加えて融解し,硫酸に溶かして酸濃度を調節し,七モリ

ブデン酸六アンモニウムを加え,

L(+)-

酒石酸及び

L(+)-

アスコルビン酸を加えてモリブデン青を発色させ,

その吸光度を測定する。

9.4.2 

試薬  試薬は,次による。

a)

ほう酸  JIS K 8863 に規定するもの。

b)

炭酸ナトリウム  JIS K 8625 に規定するもの。

c)

ふっ化水素酸(1+9)  JIS K 8819 に規定するふっ化水素酸を用いて調製する。

d)

硫酸(1+9)  JIS K 8951 に規定する硫酸を用いて調製する。

e)

ほう酸溶液(40 g/L)  a)のほう酸を用いて調製する。

f)

七モリブデン酸六アンモニウム溶液(100 g/L)  9.2.2 i)による。

g)

L(+)-

酒石酸溶液(100 g/L)  9.2.2 j)による。

h)

L(+)-

アスコルビン酸溶液(100 g/L)  9.2.2 k)による。

i)

けい素()標準液(0.04 mgSiO

2

/ml)

  9.2.2 m)による。

9.4.3 

試料のはかりとり量  試料のはかりとり量は,

0.50 g

とする。

9.4.4 

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

a)

試料の融解  乾燥試料を白金皿(例えば,JIS H 6202 に規定する

75

番。

)にはかりとり,炭酸ナトリ

ウム

4.0 g

及びほう酸

2.7 g

を加えて,初めは低温で加熱し

(

3

)

,次第に温度を上げ,最後は電気炉中で

1 100

±

25

℃で約

10

分間強熱して融解し

(

4

)

,時計皿で覆って放冷する。

b) 

試料の溶解(

5

)

と試料溶液(A'')の調製  融成物に硫酸

(1+9) 55 ml

を加え,時々かき混ぜながら沸騰水浴

上で加熱して溶かす。放冷後,少量の水で時計皿を水洗して取り除き,得られた溶液を全量フラスコ

500 ml

に移し入れ,水を標線まで加える。この溶液を試料溶液(

A''

)とし,酸化けい素

(

)

,酸化ア

ルミニウム,酸化鉄

(

)

,酸化チタン

(

)

,酸化マンガン

(

)

,酸化カルシウム,酸化マグネシウム,

酸化クロム

(

)

,酸化ジルコニウム

(

)

及び酸化りん

(

)

の定量に用いる。


10

R 2212-3

:2006

c)

酸化けい素()の定量  この試料溶液(

A''

)から一定量

(

7

)

2

個のプラスチック製ビーカー

(200 ml)

に分取し,9.4.5 の空試験液の一定量

(

7

)

を加える。ふっ化水素酸

(1+9) 2 ml

を加え,プラスチック製棒

でかき混ぜて約

10

分間放置した後,ほう酸溶液

(40 g/L) 50 ml

を加え,液温を

25

℃付近に調節する。

七モリブデン酸六アンモニウム溶液

(100 g/L) 5 ml

を加えてかき混ぜ,

10

分間放置する。

L(+)-

酒石酸

溶液

(100 g/L) 5 ml

を加えかき混ぜ,

1

分間後に

L(+)-

アスコルビン酸溶液

(100 g/L) 10 ml

を加え,全量

フラスコ

200 ml

に移し入れ,水を標線まで加え,

60

分間放置する。この溶液の一部を分光光度計の

吸収セルにとり,波長

650 nm

付近で水を対照液にして吸光度を測定し,

2

個の測定値(

8

)

を平均する。

(

7

試料溶液(

A''

)の分取量及び空試験液(

A''

)の添加量は,試料中の酸化けい素

(

)

の含有率に

応じて

表 による。

  4  試料溶液(A

''

)の分取量及び空試験液(A

''

)の添加量

酸化けい素(Ⅳ)の含有率

%(質量分率)

試料溶液(A'')の分取量

ml

空試験液(A'')の添加量

ml

        2

未満 40

0

2

以上      5 未満 20

20

5

以上      10 未満 10

30

(

8

吸光度の差が,

0.005

を超えるときは,9.4.4 c)以降の操作を再び行う。分光光度計は,吸光度

1.00

付近の溶液を繰り返し測定したとき,吸光度の差が

0.002

以内であるものが望ましい。

9.4.5 

空試験  試料を用いないで 9.4.4 の操作を行う。ただし,融解操作は省略する。ここで得た試料溶

液(

A''

)に対応する溶液を空試験液(

A''

)とする。

9.4.6 

検量線の作成  9.2.2 m)のけい素

(

)

標準液

(0.04 mg SiO

2

/ml)0

25.0 ml

[酸化けい素

(

)

として

0

1

mg

]を数個のプラスチック製ビーカー

(200 ml)

に段階的にとり,それぞれに 9.4.5 の空試験液(

A''

40 ml

を加え,9.4.4 c)のふっ化水素酸

(1+9)

添加以降の操作を行い,酸化けい素

(

)

の量と吸光度との関係線を作

成し,原点を通るように平行移動して検量線とする。

9.4.7 

計算  試料中の酸化けい素

(

)

の含有率は,9.4.4 c)及び 9.4.5 で得た吸光度と 9.4.6 で作成した検量

線とから酸化けい素

(

)

の量を求め,次の式によって算出する。

SiO

2

100

500

2

1

×

×

=

V

m

A

A

ここに,

SiO

2

酸化けい素(Ⅳ)の含有率[%(質量分率)]

A

1

分取した試料溶液(A'')中の酸化けい素(Ⅳ)の量(g)

A

2

分取した空試験液(A'')中の酸化けい素(Ⅳ)の量(g)

V

試料溶液(A'')の分取量(ml)

m

9.4.4 a)

の試料のはかりとり量(g)

9.5 ICP

発光分光分析法

9.5.1 

要旨  試料に炭酸ナトリウム及びほう酸を加えて融解し,硫酸に溶かして得た溶液の一部をとり,

ICP

発光分光分析装置を用いてけい素の分析線の発光強度を測定する。

9.5.2 

試薬  試薬は,次による。

a) 

ほう酸  JIS K 8863 に規定するもの。

b) 

炭酸ナトリウム  JIS K 8625 に規定するもの。

c) 

ふっ化水素酸(1+9)  JIS K 8819 に規定するふっ化水素酸を用いて調製する。

d) 

硫酸(1+9)  JIS K 8951 に規定する硫酸を用いて調製する。


11

R 2212-3

:2006

e) 

ほう酸溶液(40 g/L)  a)のほう酸を用いて調製する。

f)

酸化アルミニウム溶液(10 mgAl

2

O

3

/ml)

  9.2.4 

備考  a) 2)による。

g)

添加溶液Ⅰ  JIS K 8625 に規定する炭酸ナトリウム 4.0 g 及び JIS K 8863 に規定するほう酸 2.7 g を白

金皿(例えば,JIS H 6202 に規定する 75 番。

)にはかりとり,硫酸(1+9) 55 ml を徐々に加えて分解し,

沸騰水浴上で加熱して二酸化炭素を追い出す。放冷後,一定量(

9

)

の酸化アルミニウム(10 mgAl

2

O

3

/ml)

溶液を加えた後,水で 500 ml に薄める。

(

9

) 9.2.4

備考の注(

*

)

による。

h)

けい素()標準液(0.5 mgSiO

2

/ml)

  9.2.2 l)による。

i)

()標準液(1 mgFe

2

O

3

/ml)

  鉄[99.9  %(質量分率)以上]の表面を塩酸(1+3)(JIS K 8180 に規定する

塩酸を用いて調製する。

)で洗浄し,水,JIS K 8101 に規定するエタノール(99.5)及び JIS K 8103 に規

定するジエチルエーテルで,順次,洗浄した後,直ちに,デシケーターに入れ,約 12 時間放置する。

その 0.699 4 g をはかりとり,ビーカー(200 ml)に移し,ビーカーを時計皿で覆い,塩酸(1+1)(JIS K 8180

に規定する塩酸を用いて調製する)40 ml を加えて沸騰水浴上で加熱して溶かし,放冷後,水ととも

に全量フラスコ 1 000 ml に移し入れ,水を標線まで加える。

j) 

チタン()標準液(1 mgTiO

2

/ml)

  チタン[99.9 %(質量分率)以上]の適量をとり,表面を塩酸(1+3)で

洗浄し,水,JIS K 8101 に規定するエタノール(99.5)及び JIS K 8103 に規定するジエチルエーテルで,

順次,洗浄した後,直ちに,デシケーターに入れ,約 12 時間放置する。その 0.599 4 g を白金皿(例

えば,JIS H 6202 に規定する 100 番。

)にとり,白金皿を四ふっ化エチレン樹脂製の時計皿で覆い,JIS 

K 8819

に規定するふっ化水素酸 20 ml,硫酸(1+1)[9.2.2 e)による。

]30 ml 及び JIS K 8541 に規定する

硝酸 2 ml を加え,沸騰水浴上で加熱して溶かす。時計皿を水で洗って取り除き,砂浴上で硫酸の濃い

白煙が生じるまで加熱する。放冷後,白金皿の内壁を少量の水で洗い,再び加熱して白煙を発生させ

る。放冷後,水とともに全量フラスコ 1 000 ml に移し入れ,水を標線まで加える。

k) 

マンガン()標準液(1 mgMnO/ml)  マンガン[99.9  %(質量分率)以上]の表面を塩酸(1+3)で洗浄し,

水,JIS K 8101 に規定するエタノール(99.5)及び JIS K 8103 に規定するジエチルエーテルで,順次,

洗浄した後,直ちに,デシケーターに入れ,約 12 時間放置する。その 0.774 5 g をはかりとり,ビー

カー(200 ml)に移し,ビーカーを時計皿で覆い,

塩酸(1+1) 20 ml を加えて沸騰水浴上で加熱して溶かし,

放冷後,水とともに全量フラスコ 1 000 ml に移し入れ,水を標線まで加える。

l) 

カルシウム標準液(1 mgCaO/ml)  JIS K 8617 に規定する炭酸カルシウム[99.9  %(質量分率)以上]2

∼3 g を白金るつぼ(例えば,JIS H 6201 に規定する 30 番。

)にとり,105±2  ℃で約 2 時間加熱した

後,デシケーターに入れ,放冷する。その 1.784 8 g をはかりとり,ビーカー(200 ml)に移し入れ(

10

)

ビーカーを時計皿で覆い,塩酸(1+1) 20 ml を徐々に加えて溶かし,加熱して二酸化炭素を除去し,放

冷後,水とともに全量フラスコ 1 000 ml に移し入れ,水を標線まで加える。

(

10

例えば,白金製はかりとり皿上に正しくはかりとり,飛散しないように注意してビーカーに移

し,少量の水で白金製はかりとり皿上の付着残留物を洗い移す。

m) 

マグネシウム標準液(1 mgMgO/ml)  JIS K 8875 に規定するマグネシウム[99.9  %(質量分率)以上]の

表面を塩酸(1+1)で洗浄し,水,JIS K 8101 に規定するエタノール(99.5)及び JIS K 8103 に規定するジ

エチルエーテルで,順次,洗浄した後,直ちに,デシケーターに入れ,約 12 時間放置する。その 0.603

0 g

をはかりとり,ビーカー(200 ml)に移し入れ,ビーカーを時計皿で覆い,塩酸(1+1) 40 ml を徐々に

加えて溶かし,水とともに全量フラスコ 1 000 ml に移し入れ,水を標線まで加える。

n) 

クロム()標準液(1 mgCr

2

O

3

/ml)

  JIS K 8005 に規定する二クロム酸化カリウム約 2.5 g を 150  ℃で約


12

R 2212-3

:2006

60

分間加熱し,デシケーター中で放冷する。K

2

Cr

2

O

7

 100

%(質量分率)に対し,その 1.935 6 g をはか

りとり,ビーカー(200 ml)に移し入れ,少量の水に溶かし,水とともに全量フラスコ 1 000 ml に移し

入れ,水を標線まで加える。

o) 

ジルコニウム()標準液(1 mgZrO

2

/ml)

  酸化ジルコニウム(Ⅳ)[99.9 %(質量分率)以上]約 0.3 g を白

金るつぼ(例えば,JIS H 6201 に規定する 30 番。

)にとり,1 100±25  ℃で約 60 分間加熱し,デシケ

ーター中で放冷する。その 0.200 0 g を白金るつぼ(例えば,JIS H 6201 に規定する 30 番。

)にはかり

とり,JIS K 8783 に規定する二硫酸カリウム 4 g を加えて融解する。放冷後,白金るつぼごとビーカ

ー(200 ml)に入れ,硫酸(1+9) 100 ml を加えて加熱して溶かす。放冷後,白金るつぼを水で洗って取り

出し,水とともに全量フラスコ 200 ml に移し入れ,水を標線まで加える。

p) 

スカンジウム(Ⅲ)標準液(1 mgSc/ml)(

11

)

  酸化スカンジウム(Ⅲ)約 0.2 g を 110±5  ℃で約 60 分間

加熱し,デシケーター中で放冷する。その 0.153 g をはかりとり,ビーカー(100 ml)に移し入れ,塩酸

(1+1) 10 ml

を加え,加熱して溶かす。放冷後,水で 100 ml に薄める。

(

11

市販の標準溶液を用いてもよい。

q) 

イットリウム(Ⅲ)標準液(1 mgY/ml)(

11

)

  酸化イットリウム(Ⅲ)約 0.2 g を 110±5  ℃で約 60 分間

加熱し,デシケーター中で放冷する。その 0.127 0 g をはかりとり,ビーカー(100 ml)に移し入れ,塩

酸(1+1) 10 ml を加え,加熱して溶かす。放冷後,水とともに全量フラスコ 100 ml に移し入れ,水を標

線まで加える。

r) 

内標準溶液  スカンジウム標準液(Ⅲ)(1 mg Sc/ml)及び/又はイットリウム(Ⅲ)標準液(1 mgY/ml)10

ml

を全量フラスコ 100 ml にとり,水を標線まで加える。使用時に調製する。

s) 

混合標準溶液Ⅰ(0.05 mgSiO

2

/ml

0.02 mgFe

2

O

3

/ml

0.025 mgTiO

2

/ml

0.005 mgMnO/ml0.02 mgCaO/ml

0.02 mgMgO/ml

0.02 mgCr

2

O

3

/ml

0.005 mgZrO

2

/ml)

  けい素(Ⅳ)標準液(0.5 mgSiO

2

/ml)

,鉄(Ⅲ)標準

液(1mgFe

2

O

3

/ml)

,チタン(Ⅳ)標準液(1 mgTiO

2

/ml)

,マンガン(Ⅱ)標準液(1 mgMnO/ml),カルシウム標

準液(1 mgCaO/ml),マグネシウム標準液(1 mgMgO/ml),クロム(Ⅲ)標準液(1 mgCr

2

O

3

/ml)

及びジルコニ

ウム(Ⅳ)標準液(1 mgZrO

2

/ml)

のそれぞれを 100 ml,20 ml,25 ml,5 ml,20 ml,20 ml,20 ml 及び 5 ml

を全量フラスコ 1 000 ml にとり,水を標線まで加える。

t) 

検量線作成用溶液系列Ⅰ(

12

)

  分析試料溶液の種類に合わせ,混合標準溶液Ⅰを数個の全量フラスコ

100 ml

に段階的にとり,

それぞれの全量フラスコ 100 ml に添加溶液 20 ml 及び内標準溶液 5 ml を加え,

水を標線まで加える。

表 に調製例を示す。

(

12

分析試料の組成及び使用する分析装置の種類・性能に応じて,最適な検量線作成用溶液を調製

する。


13

R 2212-3

:2006

  5  検量線作成用溶液系列Ⅰの調製例

検量線作成

用溶液

添加溶液Ⅰ

内標準溶液

混合標準溶液

溶液の濃度(mg/100 ml)

No. ml ml  ml

SiO

2

 Fe

2

O

3

TiO

2

 MnO

CaO MgO Cr

2

O

3

ZrO

2

1

20

5

0

0.00 0.00 0.000

0.000

0.00 0.00 0.00 0.000

2

20

5

1

0.05 0.02 0.025

0.005

0.02 0.02 0.02 0.005

3

20

5

2

0.10 0.04 0.050

0.010

0.04 0.04 0.04 0.010

4

20

5

3

0.15 0.06 0.075

0.015

0.06 0.06 0.06 0.015

5

20

5

4

0.20 0.08 0.100

0.020

0.08 0.08 0.08 0.020

6

20

5

5

0.25 0.10 0.125

0.025

0.10 0.10 0.10 0.025

7

20

5

10

0.50 0.20 0.250

0.050

0.20 0.20 0.20 0.050

8

20

5

15

0.75 0.30 0.375

0.075

0.30 0.30 0.30 0.075

9

20

5

20

1.00 0.40 0.500

0.100

0.40 0.40 0.40 0.100

10

20

5

30

1.50 0.60 0.750

0.150

0.60 0.60 0.60 0.150

11

20

5

40

2.00 0.80 1.000

0.200

0.80 0.80 0.80 0.200

9.5.3 

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

a) 

試料溶液(A''-1)の調製  9.4.4 a)によって試料をはかりとり,9.4.4 a)及び b)によって試料溶液(A'')を

調製する。

この 20 ml を全量フラスコ 100 ml に分取し,

内標準溶液 5 ml を加えて水を標線まで加える。

この溶液を試料溶液(A''-1)とし,ICP 発光分光分析法による酸化けい素(Ⅳ)(9.5

,酸化鉄(Ⅲ)(11.3

酸化チタン(Ⅳ)(12.3

,酸化マンガン(Ⅱ)(13.3

,酸化カルシウム(14.4

,酸化マグネシウム(15.4

酸化クロム(Ⅲ)(18.3)及び酸化ジルコニウム(Ⅳ)(19.3)の定量に用いる。

b)

発光強度の測定  試料溶液(A''-1)の一部を ICP 発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,

けい素の分析線(例えば,波長 251.61 nm。

)及び必要ならば内標準元素の発光線(

13

)

の発光強度を測定

する。

(

13

例えば,含有率 3  %(質量分率)以上の成分の定量においては,各種の測定環境の変動に対応す

るために,分析線の発光強度を内標準元素の発光強度によって補正する内標準法を用いるとよ

い。ただし,内標準元素の発光線の測定は,分析線と同時並行して実施しなければならない。

9.5.4 

空試験  試料を用いないで 9.5.3 の操作を行う。ここで得た試料溶液(A'')に対応する溶液を空試

験液(A'')

,試料溶液(A''-1)に対応する溶液を空試験液(A''-1)とする。

9.5.5 

検量線の作成(

14

)

  検量線作成用溶液系列Ⅰを用いて 9.5.3 b)の操作を行い,酸化けい素(Ⅳ)の濃度

と発光強度との関係線を作成し,検量線とする。

(

14

) 9.2.4

(

**

)

による。

9.5.6 

計算  試料中の酸化けい素(Ⅳ)の含有率は,9.5.3 b)及び 9.5.4 で得た発光強度と 9.5.5 で作成した検

量線とから酸化けい素(Ⅳ)の量を求め,次の式によって算出する。

SiO

2

100

20

500

2

1

×

×

=

m

A

A

ここに,

SiO

2

酸化けい素(Ⅳ)の含有率[%(質量分率)] 

A

1

試料溶液(A''-1)中の酸化けい素(Ⅳ)の量(g) 

A

2

空試験液(A''-1)中の酸化けい素(Ⅳ)の量(g) 

m

9.5.3 a)

の試料のはかりとり量(g) 

10. 

酸化アルミニウムの定量方法


14

R 2212-3

:2006

10.1 

定量方法  酸化アルミニウムの定量方法は,シクロヘキサンジアミン四酢酸(CyDTA)-亜鉛逆滴定法

による。

10.2 CyDTA-

亜鉛逆滴定法

10.2.1 

要旨  試料溶液(A),(A')又は(A'')を分取し,一定過剰量の CyDTA を加え,アンモニア水で

pH

を調節してアルミニウム-CyDTA 錯体を生成させ,ヘキサメチレンテトラミンを加えて pH を再調節し

た後,キシレノールオレンジを指示薬として,残った CyDTA 量を亜鉛溶液で逆滴定する。別に求めた酸

化鉄(Ⅲ)の量,酸化チタン(Ⅳ)の量,酸化マンガン(Ⅱ)の量及び酸化ジルコニウム(Ⅳ)の量を補正して,酸

化アルミニウムの含有率を算出する。

10.2.2 

試薬  試薬は,次による。

a)

塩酸(1+1)  JIS K 8180 に規定する塩酸を用いて調製する。

b)

アンモニア水(1+11+9)  JIS K 8085 に規定するアンモニア水を用いて調製する。

c)

ヘキサメチレンテトラミン  JIS K 8847 に規定するもの。

d)

  0.02 mol/L CyDTA

溶液  シクロヘキサンジアミン四酢酸一水和物 7.30 g に水酸化ナトリウム溶液(100

g/L)16 ml

及び水約 150 ml を加え,加熱して溶かす。放冷後,水を加えて 1 000 ml とする。

e)

0.02 mol/L

亜鉛溶液  調製方法及びファクターの計算方法は,JIS K 8001 の 4.5(1.3)に準じる。ただし,

亜鉛 0.66 g 及び硝酸(1+1) 10 ml を用い,ファクターの計算式の分母は 0.653 9 とする。

f)

キシレノールオレンジ溶液  調製方法及び保存方法は,JIS K 8001 の 4.4(表 沈殿滴定,酸化還元滴

定,錯滴定用など)による。

g)

メチルオレンジ溶液  調製方法及び保存方法は,JIS K 8001 の 4.4(表 中和滴定用)による。

10.2.3 

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

a) 9.2.4 

e)

で得た試料溶液(A)

9.3.4 e)で得た試料溶液(A')又は 9.4.4 b)で得た試料溶液(A'')から 50 ml

を全量ピペットでとり,ビーカー(300 ml)に入れ,0.02 mol/L CyDTA 溶液の一定量(

15

)

を加え,水を加

えて約 100 ml とする。

(

15

CyDTA

溶液の添加量は,試料中の酸化アルミニウム,酸化鉄(Ⅲ)及び酸化チタン(Ⅳ)の含有率

の合量に応じて

表 による。

  6  0.02 mol/L CyDTA 溶液添加量

酸化アルミニウム,酸化鉄(Ⅲ)及び酸化チタン(Ⅳ)含有率の

合量

%(質量分率)

0.02 mol/L CyDTA

溶液の添加量

ml

        55

未満

55

以上  65 未満

65

以上  75 未満

75

以上  85 未満

85

以上  95 未満

        95

以上

30

35

40

45

50

55

b)

ヘキサメチレンテトラミン 1 g を加え,指示薬としてメチルオレンジ溶液 1 滴を加え,溶液がわずか

にだいだい色(pH 4.5)を呈するまでアンモニア水(1+1),次いで,アンモニア水(1+9)を加え,約 5 分

間放置する。もし,アンモニア水を加え過ぎたときは,塩酸(1+1)を加え,赤に戻してから同様の調節

を行う。

ヘキサメチレンテトラミンを少量ずつ加えて,pH を 5.5∼5.8 とした後,指示薬としてキシレノール

オレンジ溶液 4,5 滴を加え,0.02 mol/L 亜鉛溶液で滴定する。終点付近になったらよくかき混ぜなが


15

R 2212-3

:2006

らゆっくりと滴定し,黄色がわずかに赤味を帯びた点を終点とする。滴定中は,液中に pH 計のガラ

ス電極を浸して pH 5.2 を外れないように留意する。pH 5.2 を外れたならばヘキサメチレンテトラミン

を加え,pH を 5.2∼5.8 に維持するようにする。

10.2.4 

空試験  9.2.5 で得た空試験液(A),9.3.5 で得た空試験液(A')又は 9.4.5 で得た空試験液(A'')

を用いて 10.2.3 の操作を行う。空試験液の分取量及び 0.02 mol/L CyDTA 溶液の添加量は,試料溶液の場合

と同量とする。

10.2.5 

計算  試料中の酸化アルミニウムの含有率は,次の式によって算出する。

(

)

100

50

500

6

019

001

.

0

1

2

3

2

×

×

×

×

=

m

F

V

V

O

Al

[

]

414

.

0

719

.

0

638

.

0

)

(

2

2

3

2

×

+

×

+

×

+

ZrO

MnO

TiO

O

Fe

ここに,

Al

2

O

3

酸化アルミニウムの含有率[%(質量分率)]

V

1

10.2.3 b)

の 0.02 mol/L 亜鉛溶液の使用量(ml)

V

2

10.2.4

の 0.02 mol/L 亜鉛溶液の使用量(ml)

F

0.02 mol/L

亜鉛溶液のファクター

m

9.2.4 a)

 9.3.4 a)又は 9.4.4 a)の試料のはかりとり量(g)

Fe

2

O

3

11.2.6

又は 11.3.6 で求めた酸化鉄(Ⅲ)の含有率[%(質量分

率)]

TiO

2

12.2.6

又は 12.3.5 で求めた酸化チタン(Ⅳ)の含有率[%(質量

分率)]

MnO

13.2.6

又は 13.3.5 で求めた酸化マンガン(Ⅱ)の含有率[%(質

量分率)]

ZrO

2

19.2.6

又は 19.3.5 で求めた酸化ジルコニウム(Ⅳ)の含有率

[%(

質量分率)]

11. 

酸化鉄(Ⅲ)の定量方法

11.1 

定量方法の区分  酸化鉄(Ⅲ)の定量方法は,次のいずれかによる。

a) 1

10-フェナントロリン吸光光度法

b) ICP

発光分光分析法

11.2 1

10-フェナントロリン吸光光度法

11.2.1 

要旨  試料溶液(A),(A')又は(A'')を分取し,L(+)-アスコルビン酸で鉄を還元し,塩化 1,10-

フェナントロリニウムを加え,酢酸アンモニウムで pH を調節して鉄を発色させ,吸光度を測定する。

11.2.2 

試薬  試薬は,次による。

a) L(+)-

酒石酸溶液(100 g/L)  9.2.2 j)による。

b)

酢酸アンモニウム溶液(200 g/L)  JIS K 8359 に規定する酢酸アンモニウムを用いて調製する。

c)

L(+)-

アスコルビン酸溶液(100 g/L)  9.2.2 k)による。

d)

塩化 110-フェナントロリニウム溶液(1 g/L)  JIS K 8202 に規定する塩化 1,10-フェナントロリニウ

ム一水和物 1.08 g を水に溶かして 1 000 ml に薄め,冷暗所に保存する。ただし,保存中に着色した場

合は新しく調製する。

e)

()標準液(1 mgFe

2

O

3

/ml)

  9.5.2 i)による。

f)

()標準液(0.04 mgFe

2

O

3

/ml)

  鉄(Ⅲ)標準液(1 mgFe

2

O

3

/ml)

を水で 25 倍に薄める。

11.2.3 

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

a) 9.2.4 

e)

で得た試料溶液(A)

9.3.4 e)で得た試料溶液(A')又は 9.4.4 b)で得た試料溶液(A'')から一

定量(

16

)

を全量フラスコ 100 ml に分取する。


16

R 2212-3

:2006

(

16

試料溶液(A)

(A')又は(A'')の分取量は,試料中の酸化鉄(Ⅲ)の含有率に応じて

表 による。

  7  試料溶液(A),(A')又は(A'')の分取量

酸化鉄(Ⅲ)の含有率

%(質量分率)

試料溶液(A)

(A')又は(A'')の分取量

ml

1

未満

1

以上                3 未満

    3

以上

50

20

10

b)

水で約 60 ml に薄め,L(+)-酒石酸溶液(100 g/L) 5 ml 及び L(+)-アスコルビン酸溶液(100 g/L) 2 ml を

加えて振り混ぜ,塩化 1,10-フェナントロリニウム溶液(1 g/L) 10 ml 及び酢酸アンモニウム溶液(200

g/L) 10 ml

を加え,水を標線まで加え,30 分間放置する。この溶液の一部を分光光度計の吸収セルに

とり,波長 510 nm 付近で水を対照液にして吸光度を測定する。

11.2.4 

空試験  9.2.5 で得た空試験液(A),9.3.5 で得た空試験液(A')又は 9.4.5 で得た空試験液(A'')

を用いて,11.2.3 の操作を行う。ただし,空試験液の分取量は,試料溶液の場合と同量にする。

11.2.5 

検量線の作成  鉄(Ⅲ)標準液(0.04 mgFe

2

O

3

/ml)0

∼15.0 ml[酸化鉄(Ⅲ)として 0∼0.6 mg]を数個の全

量フラスコ 100 ml に段階的にとり,11.2.3 b)の操作を行い,酸化鉄(Ⅲ)量と吸光度との関係線を作成し,

原点を通るように平行移動して検量線とする。

11.2.6 

計算  試料中の酸化鉄(Ⅲ)の含有率は,11.2.3 b)及び 11.2.4 で得た吸光度と 11.2.5 で作成した検量

線とから,酸化鉄(Ⅲ)の量を求め,次の式によって算出する。

100

500

2

1

3

2

×

×

=

V

m

A

A

O

Fe

ここに,

Fe

2

O

3

酸化鉄

(

)

の含有率

[%(

質量分率

)]

A

1

分取した試料溶液(

A

A'

)又は(

A''

)中の酸化鉄

(

)

の量(

g

A

2

分取した空試験液(

A

A'

)又は(

A''

)中の酸化鉄

(

)

の量(

g

V

11.2.3 a)

の試料溶液(

A

A'

)又は(

A''

)の分取量(

ml

m

9.2.4 a)

9.3.4 a)又は 9.4.4 a)の試料のはかりとり量(

g

11.3 ICP

発光分光分析法

11.3.1 

要旨  試料溶液(

A

)又は(

A'

)を分取して,一定量に薄めた溶液又は 9.5.3 a)の試料溶液

(A''-1)

とり,

ICP

発光分光分析装置を用いて鉄の分析線の発光強度を測定する。

11.3.2 

試薬  試薬は,次による。

a)

酸化アルミニウム溶液(10 mgAl

2

O

3

/ml)

  9.2.4 

備考

a) 2)

による。

b)

添加溶液Ⅱ  JIS K 8625 に規定する炭酸ナトリウム

7.0 g

及び JIS K 8863 に規定するほう酸

2.4 g

を白

金皿(例えば,JIS H 6202 に規定する

75

番。

)にはかりとり,塩酸

(1+1) 35 ml

及び硫酸

(1+1)

9.2.2 e)

2 ml

を徐々に加えて分解し,沸騰水浴上で加熱して二酸化炭素を追い出す。放冷後,一定量

(

17

)

の酸化

アルミニウム溶液

(10 mgAl

2

O

3

/ml)

を加えた後,水で

500 ml

に薄める。

(

17

) 9.2.4

備考の注(

*

)

による。

c)

()標準液(1 mgFe

2

O

3

/ml)

  9.5.2 i)による。

d)

チタン()標準液(1 mgTiO

2

/ml)

  9.5.2 j)による。

e)

マンガン()標準液(1 mgMnO/ml)  9.5.2 k)による。

f)

カルシウム標準液(1 mgCaO/ml)  9.5.2 l)による。

g)

マグネシウム標準液(1 mgMgO/ml)  9.5.2 m)による。


17

R 2212-3

:2006

h)

クロム()標準液(1 mgCr

2

O

3

/ml)

  9.5.2 n)による。

i)

ジルコニウム()標準液(1 mgZrO

2

/ml)

  9.5.2 o)による。

j)

スカンジウム標準液(1 mgSc/ml)(

11

)

  9.5.2 p)による。

k)

イットリウム()標準液(1 mgY/ml)(

11

)

  9.5.2 q)による。

l)

内標準溶液  9.5.2 r)による。

m) 

混合標準溶液Ⅱ(0.02 mgFe

2

O

3

/ml

0.025 mgTiO

2

/ml

0.005 mgMnO/ml0.02 mgCaO/ml0.02 mgMgO/ml

0.02 mgCr

2

O

3

/ml

0.005 mgZrO

2

/ml)

  鉄

(

)

標準液

(1 mgFe

2

O

3

/ml)

,チタン

(

)

標準液

(1 mgTiO

2

/ml)

マンガン

(

)

標準液

(1 mgMnO/ml)

,カルシウム標準液

(1 mgCaO/ml)

,マグネシウム標準液

(1 mgMgO/ml)

クロム

(

)

標準液

(1 mgCr

2

O

3

/ml)

及びジルコニウム

(

)

標準液

(1 mgZrO

2

/ml)

のそれぞれを

20 ml

25 ml

5 ml

20 ml

20 ml

20 ml

及び

5 ml

を全量フラスコ

1 000 ml

に取り,水を標線まで加える。

n) 

検量線作成用溶液系列Ⅱ(

12

)

  分析試料溶液の種類に合わせ,混合標準溶液Ⅱを数個の全量フラスコ

100 ml

に段階的にとり,それぞれの全量フラスコ

100 ml

に添加溶液Ⅱ

20 ml

及び内標準溶液

5 ml

を加

え,水を標線まで加える。

表 に調製例を示す。

  8  検量線作成用溶液系列Ⅱの調製例

検量線作成用

溶液

添加溶液Ⅱ

内標準溶液

混合標準溶液Ⅱ

溶液の濃度(mg/100 ml)

No. ml ml  ml

Fe

2

O

3

TiO

2

 MnO CaO MgO

Cr

2

O

3

ZrO

2

 1

20

5

0

0.00

0.000

0.000

0.00

0.00

0.00

0.000

 2

20

5

1

0.02

0.025

0.005

0.02

0.02

0.02

0.005

 3

20

5

2

0.04

0.050

0.010

0.04

0.04

0.04

0.010

 4

20

5

3

0.06

0.075

0.015

0.06

0.06

0.06

0.015

 5

20

5

4

0.08

0.100

0.020

0.08

0.08

0.08

0.020

 6

20

5

5

0.10

0.125

0.025

0.10

0.10

0.10

0.025

 7

20

5

10

0.20

0.250

0.050

0.20

0.20

0.20

0.050

 8

20

5

15

0.30

0.375

0.075

0.30

0.30

0.30

0.075

 9

20

5

20

0.40

0.500

0.100

0.40

0.40

0.40

0.100

10 20 5  30

0.60

0.750

0.150

0.60

0.60

0.60

0.150

11 20 5  40

0.80

1.000

0.200

0.80

0.80

0.80

0.200

11.3.3 

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

a) 

試料溶液(A-1)又は(A'-1)の調製  9.2.4 e)で得た試料溶液(

A

)又は 9.3.4 e)で得た試料溶液(

A'

)から

20 ml

を全量フラスコ

100 ml

に分取し,内標準溶液

5 ml

を加えて水を標線まで加える。この溶液を試

料溶液(

A-1

)又は(

A'-1

)とし,

ICP

発光分光分析法による酸化鉄

(

)

11.3

,酸化チタン

(

)

12.3

酸化マンガン

(

)

13.3

,酸化カルシウム(14.4

,酸化マグネシウム(15.4

,酸化クロム

(

)

18.3

及び酸化ジルコニウム

(

)

19.3)の定量に用いる。

b) 

発光強度の測定  試料溶液(

A-1

A'-1

)又は 9.5.3 a)で得た試料溶液(

A''-1

)の一部を

ICP

発光分

光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,鉄の分析線(例えば,

259.94 nm

)及び必要ならば内標

準元素の発光線

(

13

)

の発光強度を測定する。

11.3.4 

空試験  9.2.5 で得た空試験液(

A

9.3.5 で得た空試験液(

A'

)又は 9.5.4 で得た空試験液(

A''-1

を用い,11.3.3 の操作を行う。ここで得られた試料溶液(

A-1

)に対応する溶液を空試験液(

A-1

,試料溶

液(

A'-1

)に対応する溶液を空試験液(

A'-1

)とする。

11.3.5 

検量線の作成(

18

)

  9.5.2 t)の検量線作成用溶液系列Ⅰ又は 11.3.2 n)の検量線作成用溶液系列Ⅱ

(

19

)

用いて 11.3.3 b)の操作を行い,酸化鉄

(

)

の濃度と発光強度との関係線を作成し,検量線とする。


18

R 2212-3

:2006

(

18

) 9.2.4

備考の注

(**)

による。

(

19

試料溶液(

A-1

)又は(

A'-1

)を用いるときは,検量線作成用溶液系列Ⅱを,また,試料溶液(

A''-1

を用いるときは,検量線作成用溶液系列Ⅰを用いる。

11.3.6 

計算  試料中の酸化鉄

(

)

の含有率は,11.3.3 b)及び 11.3.4 で得た発光強度と 11.3.5 で作成した検

量線とから酸化鉄

(

)

の量を求め,次の式によって算出する。

100

20

500

2

1

3

2

×

×

=

m

A

A

O

Fe

ここに,

Fe

2

O

3

酸化鉄

(

)

の含有率

[%(

質量分率

)]

A

1

試料溶液(

A-1

A'-1

)又は(

A''-1

)中の酸化鉄

(

)

の量

g

A

2

空試験液(

A-1

A'-1

)又は(

A''-1

)中の酸化鉄

(

)

の量

g

m

9.2.4 a)

9.3.4 a)又は 9.5.3 a)の試料のはかりとり量(

g

12. 

酸化チタン(Ⅳ)の定量方法

12.1 

定量方法の区分  酸化チタン

(

)

の定量方法は,次のいずれかによる。

a) 

ジアンチピリルメタン吸光光度法

b) ICP

発光分光分析法

12.2 

ジアンチピリルメタン吸光光度法

12.2.1 

要旨  試料溶液(

A

A'

)又は(

A''

)を分取し,酸の濃度を調節した後,

L(+)-

アスコルビン酸を

加えて鉄を還元し,ジアンチピリルメタンを加えてチタンを発色させ,吸光度を測定する。

12.2.2 

試薬

a)

塩酸(1+1)  JIS K 8180 に規定する塩酸を用いて調製する。

b)

L(+)-

アスコルビン酸溶液(100 g/L)  9.2.2 k)による。

c)

ジアンチピリルメタン溶液(10 g/L)    JIS K 9565 に規定するジアンチピリルメタン一水和物

1.05 g

塩酸

(1+50) 30 ml

に溶かし,水で

100 ml

に薄める。

d)

チタン()標準液(0.02 mgTiO

2

/ml)

  9.5.2 j)のチタン

(

)

標準液

(1 mgTiO

2

/ml)

を水で

50

倍に薄める。

12.2.3 

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

a) 9.2.4 

e)

で得た試料溶液(

A

9.3.4 e)で得た試料溶液(

A'

)又は 9.4.4 b)で得た試料溶液(

A''

)から一

定量

(

20

)

を全量フラスコ

50 ml

に分取する。

(

20

試料溶液(

A

A'

)又は(

A''

)の分取量は,試料中の酸化チタン

(

)

の含有率に応じて

表 

よる。

  9  試料溶液(A),(A

'

)又は(A

''

)の分取量

酸化チタン(Ⅳ)の含有率

%(質量分率)

試料溶液(A)

,(A')又は(A')の分取量

ml

      1.0

未満

                1.0

以上  2.5 未満

                2.5

以上

25

10

 5

b)

塩酸

(1+1) 5 ml

及び

L(+)-

アスコルビン酸溶液

(100 g/L) 2 ml

を加え,

1

分間放置した後,ジアンチピリ

ルメタン溶液

(10 g/L) 15 ml

を加え,水を標線まで加え,

90

分間放置する。この溶液の一部を分光光度

計の吸収セルにとり,波長

390 nm

付近で水を対照液にして吸光度を測定する。


19

R 2212-3

:2006

12.2.4 

空試験  9.2.5 で得た空試験液(

A

9.3.5 で得た空試験液(

A'

)又は 9.4.5 で得た空試験液(

A''

を用い,12.2.3 の操作を行う。ただし,空試験液の分取量は,試料溶液の場合と同量とする。

12.2.5 

検量線の作成  チタン

(

)

標準液

(0.02 mgTiO

2

/ml) 0

20.0 ml

[酸化チタン

(

)

として

0

0.40 mg

を数個の全量フラスコ

50 ml

に段階的にとり,12.2.3 b)の操作を行い,酸化チタン

(

)

の量と吸光度との関

係線を作成し,原点を通るよう平行移動して検量線とする。

12.2.6 

計算  試料中の酸化チタン

(

)

の含有率は,12.2.3 b)及び 12.2.4 で得た吸光度と 12.2.5 で作成した

検量線とから酸化チタン

(

)

の量を求め,次の式によって算出する。

100

500

2

1

2

×

×

=

V

m

A

A

TiO

ここに,

TiO

2

酸化チタン

(

)

の含有率

[%(

質量分率

)]

A

1

分取した試料溶液(

A

A'

)又は(

A''

)中の酸化チタン

(

)

の量(

g

A

2

分取した空試験液(

A

A'

)又は(

A''

)中の酸化チタン

(

)

の量(

g

V

12.2.3 a)

の試料溶液(

A

A'

)又は(

A''

)の分取量(

ml

m

9.2.4 a)

9.3.4 a)又は 9.4.4 a)の試料のはかりとり量(

g

12.3 ICP

発光分光分析法

12.3.1 

要旨  試料溶液(

A-1

A'-1

)又は(

A''-1

)をとり,

ICP

発光分光分析装置を用いてチタンの分析

線の発光強度を測定する。

12.3.2 

操作  11.3.3 a)で得た試料溶液(

A-1

)若しくは(

A'-1

,又は 9.5.3 a)で得た試料溶液(

A''-1

)の一

部を

ICP

発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,チタンの分析線(例えば,

334.94 nm

)及び

必要ならば内標準元素の発光線

(

13

)

の発光強度を測定する。

12.3.3 

空試験  11.3.4 で得た空試験液(

A-1

)若しくは(

A'-1

,又は 9.5.4 で得た空試溶液(

A''-1

)を用い

て 12.3.2 の操作を行う。

12.3.4 

検量線の作成(

18

)

  9.5.2 t)の検量線作成用溶液系列Ⅰ又は 11.3.2 n)の検量線作成用溶液系列Ⅱ

(

19

)

用いて 12.3.2 の操作を行い,酸化チタン

(

)

量と発光強度との関係線を作成し,検量線とする。

12.3.5 

計算  試料中の酸化チタン

(

)

の含有率は,12.3.2 及び 12.3.3 で得た発光強度と 12.3.4 で作成した

検量線とから酸化チタン

(

)

の量を求め,次の式によって算出する。

100

20

500

2

1

2

×

×

=

m

A

A

TiO

ここに,

TiO

2

酸化チタン

(

)

の含有率

[%(

質量分率

)]

A

1

試料溶液(

A-1

A'-1

)又は(

A''-1

)中の酸化チタン

(

)

の量(

g

A

2

空試験液(

A-1

A'-1

)又は(

A''-1

)中の酸化チタン

(

)

の量(

g

m

9.2.4 a)

9.3.4 a)又は 9.5.3 a)の試料のはかりとり量(

g

13. 

酸化マンガン(Ⅱ)の定量方法

13.1 

定量方法の区分  酸化マンガン

(

)

の定量方法は,次のいずれかによる。

a) 

原子吸光法

b) ICP

発光分光分析法

13.2 

原子吸光法


20

R 2212-3

:2006

13.2.1 

要旨  試料溶液(

A

A'

)又は(

A''

)を分取し,原子吸光分析装置を用いてマンガンの吸光度を

測定する。

13.2.2 

試薬

a)

ランタン()溶液(50 gLa/L)  酸化ランタン

(

)58.6 g

をビーカー

(1 000 ml)

にはかりとり,塩酸

(1+1)

200 ml

を加え,加熱して溶かし,放冷後,水で

1 000 ml

に薄める。

b)

混合標準溶液Ⅲ(0.02 mgMnO/ml0.05 mgCaO/ml0.05 mgMgO/ml0.05 mgCr

2

O

3

/ml)

  9.5.2 k)のマ

ンガン

(

)

標準液

(1 mgMnO/ml)

9.5.2 l)のカルシウム標準液

(1 mgCaO/ml)

9.5.2 m)のマグネシウム標

準液

(1 mgMgO/ml)

及び 9.5.2 n)のクロム

(

)

標準液

(1 mgCr

2

O

3

/ml)

のそれぞれ

20 ml

50 ml

50 ml

及び

50 ml

を全量フラスコ

1 000 ml

にとり,水を標線まで加える。

c)

添加溶液Ⅰ  9.5.2 g)による。

d)

添加溶液Ⅱ  11.3.2 b)による。

e)

検量線作成用溶液系列Ⅲ(

12

)

  11.3.2 n)の検量線作成用溶液系列Ⅱに準じて調製する。添加溶液を

40 ml

として,ランタン

(

)

溶液

(50 gLa/L) 10 ml

を添加する。調製例を

表 10 に示す。

 10  検量線作成用溶液系列Ⅲの調製例

検量線作成用溶液

添加溶液(

21

)

ランタン(Ⅲ)溶液

(50 gLa/L)

混合標準溶液Ⅲ

溶液の濃度(mg/100 ml)

No. ml  ml

ml

MnO

CaO

MgO

Cr

2

O

3

1

40

10

0

0.00 0.00 0.00 0.00

2

40

10

5

0.10 0.25 0.25 0.25

3

40

10

10

0.20 0.50 0.50 0.50

4

40

10

15

0.30 0.75 0.75 0.75

5

40

10

20

0.40 1.00 1.00 1.00

6

40

10

30

0.60 1.50 1.50 1.50

(

21

) 13.2.3 a)

において試料溶液(A-2)又は(A'-2)を調製する場合は,添加溶液Ⅱを,また,試料溶液(A''-2)

を調製する場合は,添加溶液Ⅰを用いる。

13.2.3 

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

a) 

試料溶液(A-2)(A'-2)又は(A''-2)の調製  9.2.4 e)で得た試料溶液(

A

9.3.4 e)で得た試料溶液(

A'

又は 9.4.4 b)で得た試料溶液(

A''

)から

40 ml

を全量フラスコ

100 ml

に分取し,ランタン

(

)

溶液

(50

gLa/L) 10 ml

を加え,水を標線まで加える。この溶液を試料溶液(

A-2

A'-2

)又は(

A''-2

)とし,

原子吸光法による酸化マンガン

(

)

13.2

,酸化カルシウム(14.2

,酸化マグネシウム(15.2)及び

酸化クロム

(

)

18.2)の定量に用いる。

b) 

吸光度の測定  試料溶液(

A-2

A'-2

)又は(

A''-2

)の一部を,原子吸光分析装置のフレーム中に噴

霧し,波長

279.5 nm

における吸光度を測定する。

13.2.4 

空試験  9.2.5 で得た空試験液(

A

9.3.5 で得た空試験液(

A'

)又は 9.4.5 で得た空試験液(

A''

を用いて,13.2.3 の操作を行う。ここで得られた試料溶液(

A-2

)に対応する溶液を空試験液(

A-2

,試料

溶液(

A'-2

)に対応する溶液を空試験液(

A'-2

)及び試料溶液(

A''-2

)に対応する溶液を空試験液(

A''-2

とする。

13.2.5 

検量線の作成(

18

)

  検量線作成用溶液系列Ⅲを用いて 13.2.3 b)の操作を行い,酸化マンガン

(

)

の量

と吸光度との関係線を作成し,原点を通るように平行移動して検量線とする。

13.2.6 

計算  試料中の酸化マンガン

(

)

の含有率は,13.2.3 b)及び 13.2.4 で得た吸光度と 13.2.5 で作成し

た検量線とから酸化マンガン

(

)

の量を求め,次の式によって算出する。


21

R 2212-3

:2006

100

40

500

2

1

×

×

=

m

A

A

MnO

ここに,

  MnO

酸化マンガン

(

)

の含有率

[%(

質量分率

)]

A

1

試料溶液

(A-2)

(A'-2)

又は

(A''-2)

中の酸化マンガン

(

)

の量

g

A

2

空試験液

(A-2)

(A'-2)

又は

(A''-2)

中の酸化マンガン

(

)

の量

g

m

9.2.4 a)

9.3.4 a)又は 9.4.4 a)の試料のはかりとり量(

g

13.3 ICP

発光分光分析法

13.3.1 

要旨  試料溶液(

A-1

A'-1

)又は(

A''-1

)をとり,

ICP

発光分光分析装置を用いてマンガンの分

析線の発光強度を測定する。

13.3.2 

操作  11.3.3 a)で得た試料溶液(

A-1

)若しくは(

A'-1

)又は 9.5.3 a)で得た試料溶液(

A''-1

)の一部

ICP

発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,マンガンの分析線(例えば,

257.61 nm

)及び

必要ならば内標準元素の発光線

(

13

)

の発光強度を測定する。

13.3.3 

空試験  11.3.4 で得た空試験液(

A-1

)若しくは(

A'-1

)又は 9.5.4  で得た空試験液(

A''-1

)を用い

て 13.3.2 の操作を行う。

13.3.4 

検量線の作成(

18

)

  9.5.2 t)の検量線作成用溶液系列Ⅰ又は 11.3.2 n)の検量線作成用溶液系列Ⅱ

(

19

)

用いて 13.3.2 の操作を行い,酸化マンガン

(

)

の量と発光強度との関係線を作成し,検量線とする。

13.3.5 

計算  試料中の酸化マンガン

(

)

の含有率は,13.3.2 及び 13.3.3 で得た発光強度と 13.3.4 で作成し

た検量線とから酸化マンガン

(

)

の量を求め,次の式によって算出する。

100

20

500

2

1

×

×

=

m

A

A

MnO

ここに,

  MnO

酸化マンガン

(

)

の含有率

[

(

質量分率

)]

A

1

試料溶液(

A-1

A'-1

)又は(

A''-1

)中の酸化マンガン

(

)

の量(

g

A

2

空試験液(

A-1

A'-1

)又は(

A''-1

)中の酸化マンガン

(

)

の量(

g

m

9.2.4 a)

9.3.4 a)又は 9.5.3 a)の試料のはかりとり量(

g

14. 

酸化カルシウムの定量方法

14.1 

定量方法の区分  酸化カルシウムの定量方法は,次のいずれかによる。

a)

原子吸光法(酸分解法)  この方法は,酸化カルシウム

0.2

(

質量分率

)

以下に適用する。

b)

原子吸光法(融解液法)  この方法は,酸化カルシウム

0.2

(

質量分率

)

以上に適用する。

c)

ICP

発光分光分析法

14.2

原子吸光法(酸分解法)

14.2.1 

要旨  試料にふっ化水素酸,過塩素酸及び硝酸を加えて,加熱して分解する。蒸発乾固した後,塩

酸に溶かして一定体積とする。この溶液の一部をとり,原子吸光分析装置を用いて,カルシウムの吸光度

を測定する。

14.2.2 

試薬  試薬は,次による。

a)

塩酸(1+1)  JIS K 8180 に規定する塩酸を用いて調製する。

b)

硝酸  JIS K 8541 に規定するもの。

c)

過塩素酸  JIS K 8223 に規定するもの。


22

R 2212-3

:2006

d)

ふっ化水素酸  JIS K 8819 に規定するもの。

e)

ランタン()溶液(50 gLa/L)  13.2.2 a)による。

f)

酸化アルミニウム溶液(10 mgAl

2

O

3

/ml)

  9.2.4 

備考 a) 2)による。

g)

カルシウム標準液(1 mgCaO/ml)  9.5.2 l)による。

h)

マグネシウム標準液(1 mgMgO/ml)  9.5.2m)による。

i)

ナトリウム標準液(1 mgNa

2

O/ml)

  JIS K 8005 に規定する塩化ナトリウム

2

3 g

を白金るつぼ(例え

ば,JIS H 6201 に規定する

30

番。

)にとり,

600

℃で約

60

分間加熱した後,デシケーターに入れて放

冷する。

NaCl 100

%(質量分率)に対してその

1.885 9 g

をはかりとり,ビーカー

(200 ml)

に移し入れ,

水約

100 ml

を加えて溶かし,全量フラスコ

1 000 ml

に移し入れ,水を標線まで加える。

j)

カリウム標準液(1 mgK

2

O/ml)

  JIS K 8121 に規定する電気伝導率測定用の塩化カリウム約

2 g

を白金

るつぼ(例えば,JIS H 6201 に規定する

30

番。

)にとり,

500

℃で約

240

分間加熱した後,デシケー

ター中で放冷する。その

1.582 9 g

をはかりとり,ビーカー

(200 ml)

に移し入れ,少量の水に溶かし,

水とともに全量フラスコ

1 000 ml

に移し入れ,水を標線まで加える。

k)

混合標準溶液Ⅳ(0.05 mgCaO/ml0.05 mgMgO/ml0.05 mgNa

2

O/ml

0.05 mgK

2

O/ml)

  カルシウム標

準液

(1 mgCaO/ml)

,マグネシウム標準液

(1 mgMgO/ml)

,ナトリウム標準液

(1 mgNa

2

O/ml)

及びカリウム

標準液

(1 mgK

2

O/ml)

のそれぞれを

25 ml

ずつを全量フラスコ

500 ml

にとり,水を標線まで加える。

l)

検量線作成用溶液系列Ⅳ(

12

)

  混合標準溶液Ⅳを数個の全量フラスコ

100 ml

に段階的にとり,塩酸

(1+1) 5 ml

,ランタン

(

)

溶液

(50 gLa/L) 10 ml

及び酸化アルミニウム溶液

(10 mgAl

2

O

3

/ml)

の一定量を試

料中の含有率に応じて加え,水を標線まで加える。

表 11 にその調製例を示す。

 11  検量線作成用溶液系列Ⅳの調製例

検量線作成用溶液

酸化アルミニウム

溶液

(10 mgAl

2

O

3

/ml)

塩酸(1+1)

ランタン(Ⅲ)溶液

(50 gLa/L)

混合標準溶液Ⅳ

溶液の濃度(mg/100 ml)

No.

ml ml ml

ml

CaO

MgO

Na

2

O K

2

O

1 6

5

10 0

0.00

0.00

0.00

0.00

2 6

5

10 1

0.05

0.05

0.05

0.05

3 6

5

10 2

0.10

0.10

0.10

0.10

4 6

5

10 3

0.15

0.15

0.15

0.15

5 6

5

10 4

0.20

0.20

0.20

0.20

6 6

5

10 5

0.25

0.25

0.25

0.25

7 6

5

10 6

0.30

0.30

0.30

0.30

8 6

5

10 8

0.40

0.40

0.40

0.40

9 6

5

10

10

0.50

0.50

0.50

0.50

10 6

5

10

15

0.75

0.75

0.75

0.75

11 6

5

10

20

1.00

1.00

1.00

1.00

12 6

5

10

25

1.25

1.25

1.25

1.25

13 6

5

10

30

1.50

1.50

1.50

1.50

14 6

5

10

40

2.00

2.00

2.00

2.00

14.2.3 

試料のはかりとり量  試料のはかりとり量は,

0.20 g

とする。

14.2.4 

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

a) 

試料の酸分解  乾燥した試料を白金皿(例えば,JIS H 6202 に規定する

150

番。

)にはかりとり,水で

潤し,過塩素酸

5 ml

,硝酸

2 ml

及びふっ化水素酸

10 ml

を加え,よくかき混ぜ,砂浴上で注意して加


23

R 2212-3

:2006

熱し

(

22

)

,過塩素酸の白煙を激しく発生させて蒸発乾固する。放冷後,白金皿の内壁を少量の水で洗い,

再び過塩素酸

3 ml

,硝酸

2 ml

及びふっ化水素酸

5 ml

を加え,砂浴上で蒸発乾固する。放冷後,白金

皿の内壁を少量の水で洗い,過塩素酸

3 ml

を加え,砂浴上で加熱し,蒸発乾固して残留するふっ化物

を分解する。

(

22

白金皿内容物のかき混ぜには,太目の白金合金(例えば,白金

-

ロジウム。

)線の先端を折り曲

げたもの,白金製さじ,四ふっ化エチレン樹脂製棒又はさじなどが利用できる。加熱していく

と試料が白金皿の底に固化して試薬と反応しにくくなるので,砂浴から降し,放冷後,固化物

を白金皿の底からはがし,よくつぶすとよい。加熱を続け,液量が少なくなり,過塩素酸の白

煙が発生する直前になると試料によっては激しく反応し,飛散することがあるので注意する。

もし,過塩素酸の白煙が発生する直前になって液面に気泡状のものが多く発生するようなら

四ふっ化エチレン樹脂製の時計皿で覆い,過塩素酸の白煙が発生し始めたならば,砂浴上から

降し,放冷後,時計皿と白金皿の内壁を少量の水で洗い,再び加熱する。

b) 

試料溶液(B)の調製  放冷後,塩酸

(1+1) 5.0 ml

及び水約

20 ml

を加え,時計皿で覆い,沸騰水浴上で加

熱して溶かし

(

23

)

,プラスチック製ビーカー

(200 ml)

を受器とし,プラスチック製漏斗及びろ紙

5

B

を用いてろ過し,熱水で十分に洗浄する

(

24

)

。放冷後,ランタン

(

)

溶液

(50 gLa/L) 10 ml

を加え,全量

フラスコ

100 ml

に移し入れ,水を標線まで加えた後,直ちにプラスチック瓶に移す。この溶液を試料

溶液(

B

)とし,原子吸光法による酸化カルシウム(14.2

,酸化マグネシウム(15.2

,酸化ナトリウ

ム(16.3)及び酸化カリウム(17.3)の定量に用いる。

(

23

塩酸が揮発するので,できるだけ短時間で溶解する。

(

24

溶液中に微粒子が漏れることがあるが,測定上特に問題ない。

c)

酸化カルシウムの定量  この試料溶液(

B

)の一部をとり,原子吸光分析装置のアセチレン

-

一酸化二

窒素フレーム中に噴霧し,波長

422.7 nm

における吸光度を測定する。

14.2.5 

空試験  試料を用いないで 14.2.4 の操作を行う。ここで得た試料溶液(

B

)に対応する溶液を空試

験液(

B

)とする。

14.2.6 

検量線の作成(

18

)

  検量線作成用溶液系列Ⅳを用いて 14.2.4 c)の操作を行い,

酸化カルシウム量と吸

光度との関係線を作成し,原点を通るように平行移動して検量線とする。

14.2.7 

計算  試料中の酸化カルシウムの含有率は,14.2.4 c)及び 14.2.5 で得た吸光度と 14.2.6 で作成した

検量線とから,酸化カルシウムの量を求め,次の式によって算出する。

100

2

1

×

=

m

A

A

CaO

ここに,

CaO

酸化カルシウムの含有率

[%(

質量分率

)]

A

1

試料溶液(

B

)中の酸化カルシウムの量(

g

A

2

空試験液(

B

)中の酸化カルシウムの量(

g

m

試料のはかりとり量(

g

14.3 

原子吸光法(融解液法)

14.3.1 

要旨  試料溶液(

A-2

),

A'-2

)又は(

A''-2

)をとり,原子吸光分析装置を用いてカルシウムの吸

光度を測定する。

14.3.2 

操作  13.2.3 a)で得た試料溶液(

A-2

A'-2

)又は(

A''-2

)の一部を原子吸光分析装置のアセチレ

-

一酸化二窒素フレーム中に噴霧し,波長

422.7 nm

における吸光度を測定する。

14.3.3 

空試験  13.2.4 で得た空試験液(

A-2

A'-2

)又は(

A''-2

)を用いて 14.3.2 の操作を行う。


24

R 2212-3

:2006

14.3.4 

検量線の作成(

18

)

  13.2.2 e)の検量線作成用溶液系列Ⅲを用いて 14.3.2 の操作を行い,酸化カルシウ

ム量と吸光度との関係線を作成し,原点を通るように平行移動して検量線とする。

14.3.5 

計算  試料中の酸化カルシウムの含有率は,14.3.2 及び 14.3.3 で得た吸光度と 14.3.4 で作成した検

量線とから酸化カルシウム量を求め,次の式によって算出する。

CaO

100

40

500

2

1

×

×

=

m

A

A

ここに,

CaO

酸化カルシウムの含有率

[

(

質量分率

)]

A

1

試料溶液

(A-2)

(A'-2)

又は

(A''-2)

の酸化カルシウムの量(

g

A

2

空試験液

(A-2)

(A'-2)

又は

(A''-2)

の酸化カルシウムの量(

g

m

9.2.4 a)

9.3.4 a)又は 9.4.4 a)の試料のはかりとり量(

g

14.4 ICP

発光分光分析法

14.4.1 

要旨  試料溶液(

A-1

A'-1

)又は(

A''-1

)をとり,

ICP

発光分光分析装置を用いてカルシウムの

分析線の発光強度を測定する。

14.4.2 

操作  11.3.3 a)で得た試料溶液(

A-1

)若しくは(

A'-1

)又は 9.5.3 a)で得た試料溶液(

A''-1

)の一部

ICP

発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,カルシウムの分析線(例えば,

393.37 nm

)及

び必要ならば内標準元素の発光線

(

13

)

の発光強度を測定する。

14.4.3 

空試験  11.3.4 で得た空試験液(

A-1

)若しくは(

A'-1

)又は 9.5.4  で得た空試験液(

A''-1

)を用い

て 14.4.2 の操作を行う。

14.4.4 

検量線の作成(

18

)

  9.5.2 t)の検量線作成用溶液系列Ⅰ又は 11.3.2 n)の検量線作成用溶液系列Ⅱ

(

19

)

用いて 14.4.2 の操作を行い,酸化カルシウムの量と発光強度との関係線を作成し,検量線とする。

14.4.5 

計算  試料中の酸化カルシウムの含有率は,14.4.2 及び 14.4.3 で得た発光強度と 14.4.4 で作成した

検量線とから酸化カルシウムの量を求め,次の式によって算出する。

CaO

100

20

500

2

1

×

×

=

m

A

A

ここに,

CaO

酸化カルシウムの含有率

[%(

質量分率

)]

A

1

試料溶液(

A-1

A'-1

)又は(

A''-1

)中の酸化カルシウム

の量(

g

A

2

空試験液(

A-1

A'-1

)又は(

A''-1

)中の酸化カルシウム

の量(

g

m

9.2.4 a)

9.3.4 a)又は 9.4.4 a)の試料のはかりとり量(

g

15. 

酸化マグネシウムの定量方法

15.1 

定量方法の区分  酸化マグネシウムの定量方法は,次のいずれかによる。

a) 

原子吸光法(酸分解法)  この方法は,酸化マグネシウム

0.2

(

質量分率

)

以下に適用する。

b)

原子吸光法(融解液法)

c)

ICP

発光分光分析法

15.2 

原子吸光法(酸分解法)

15.2.1 

要旨  試料溶液(

B

)をとり,原子吸光分析装置を用いてマグネシウムの吸光度を測定する。

15.2.2 

操作  14.2.4

b)

で得た試料溶液(

B

)の一部を原子吸光分析装置のフレーム中に噴霧し,波長

285.2

nm

における吸光度を測定する。

15.2.3 

空試験  14.2.5 で得た空試験液(

B

)を用いて 15.2.2 の操作を行う。


25

R 2212-3

:2006

15.2.4 

検量線の作成(

18

)

  14.2.2 l)の検量線作成用溶液系列Ⅳを用いて 15.2.2 の操作を行い,酸化マグネシ

ウムの量と吸光度との関係線を作成し,原点を通るように平行移動して検量線とする。

15.2.5 

計算  試料中の酸化マグネシウムの含有率は,15.2.2 及び 15.2.3 で得た吸光度と 15.2.4 で作成した

検量線とから酸化マグネシウムの量を求め,次の式によって算出する。

100

2

1

×

=

m

A

A

MgO

ここに,

  MgO

酸化マグネシウムの含有率

[%(

質量分率

)]

A

1

試料溶液(

B

)中の酸化マグネシウムの量(

g

A

2

空試験液(

B

)中の酸化マグネシウムの量(

g

m

14.2.4 a)

の試料のはかりとり量(

g

15.3 

原子吸光法(融解液法)

15.3.1 

要旨  試料溶液(

A-2

),

A'-2

)又は(

A''-2

)をとり,原子吸光分析装置を用いてマグネシウムの

吸光度を測定する。

15.3.2 

操作  13.2.3 a)で得た試料溶液(

A-2

A'-2

)又は(

A''-2

)の一部を原子吸光分析装置のアセチレ

-

一酸化二窒素フレーム中に噴霧し,波長

285.2 nm

における吸光度を測定する。

15.3.3 

空試験  13.2.4 で得た空試験液(

A-2

A'-2

)又は(

A''-2

)を用いて 15.3.2 の操作を行う。

15.3.4 

検量線の作成(

18

)

  13.2.2 e)の検量線作成用溶液系列Ⅲを用いて 15.3.2 の操作を行い,酸化マグネシ

ウムの量と吸光度との関係線を作成し,原点を通るように平行移動して検量線とする。

15.3.5 

計算  試料中の酸化マグネシウムの含有率は,15.3.2 及び 15.3.3 で得た吸光度と 15.3.4 で作成した

検量線とから酸化マグネシウムの量を求め,次の式によって算出する。

MgO

100

40

500

2

1

×

×

=

m

A

A

ここに,

  MgO

酸化マグネシウム含有率

[%(

質量分率

)]

A

1

試料溶液

(A-2)

(A'-2)

又は

(A''-2)

の酸化マグネシウムの量(

g

A

2

空試験液

(A-2)

(A'-2)

又は

(A''-2)

の酸化マグネシウムの量(

g

m

9.2.4 a)

9.3.4 a)又は 9.4.4 a)の試料のはかりとり量(

g

15.4 ICP

発光分光分析法

15.4.1 

要旨  試料溶液

(A-1)

(A'-1)

又は

(A''-1)

をとり,

ICP

発光分光分析装置を用いてマグネシウムの分析

線の発光強度を測定する。

15.4.2 

操作  11.3.3 a)で得た試料溶液(

A-1

)若しくは(

A'-1

)又は 9.5.3 a)で得た試料溶液(

A''-1

)の一部

ICP

発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,マグネシウムの分析線(例えば,

279.55 nm

及び必要なら内標準元素の発光線

(

13

)

の発光強度を測定する。

15.4.3 

空試験  11.3.4 で得た空試験液(

A-1

)若しくは(

A'-1

)又は 9.5.4 で得た空試験液(

A''-1

)を用い

て 15.4.2 の操作を行う。

15.4.4 

検量線の作成(

18

)

  9.5.2 t)の検量線作成用溶液系列Ⅰ又は 11.3.2 n)の検量線作成用溶液系列Ⅱ(

19

)

用いて 15.4.2 の操作を行い,酸化マグネシウムの量と発光強度との関係線を作成し,検量線とする。

15.4.5 

計算  試料中の酸化マグネシウムの含有率は,15.4.2 及び 15.4.3 で得た発光強度と 15.4.4 で作成し

た検量線とから酸化マグネシウムの量を求め,次の式によって算出する。

100

20

500

2

1

×

×

=

m

A

A

MgO

ここに,

  MgO

酸化マグネシウムの含有率

[%(

質量分率

)]


26

R 2212-3

:2006

A

1

試料溶液

(A-1)

(A'-1)

又は

(A''-1)

の酸化マグネシウムの量(

g

A

2

空試験液

(A-1)

(A'-1)

又は

(A''-1)

の酸化マグネシウムの量(

g

m

9.2.4 a)

9.3.4 a)又は 9.4.4 a)の試料のはかりとり量(

g

16. 

酸化ナトリウムの定量方法

16.1 

定量方法の区分  酸化ナトリウムの定量方法は,次のいずれかによる。

a) 

炎光光度法

b) 

原子吸光法

c) ICP

発光分光分析法

16.2 

炎光光度法

16.2.1 

要旨  試料にふっ化水素酸,過塩素酸及び硝酸を加えて,加熱して分解する。蒸発乾固した後,塩

酸に溶かして一定体積とする。この溶液をとり,炎光光度計のフレームに噴霧し,波長

589.0 nm

における

発光強度を測定する。

16.2.2 

試薬  試薬は,14.2.2 a)d)f) i)及び k)と同じもののほか,次のものを用いる。

a)

検量線作成用溶液系列Ⅴ(

12

)

  14.2.2 l)の検量線作成用溶液系列Ⅳに準じて調製する。ただし,カルシ

ウム標準液,マグネシウム標準液及びランタン

(

)

溶液

(50 gLa/L)

を添加しない。

表 12 にその調製例

を示す。

 12  検量線作成用溶液系列Ⅴの調製例

酸化アルミニウム溶液

塩酸(1+1)

混合標準液Ⅳ

溶液の濃度  ( mg/100 ml)

検量線作成用

溶液

No.

ml ml

ml

Na

2

O K

2

O

 1

6

5

  0

0.00

0.00

 2

6

5

  1

0.05

0.05

 3

6

5

  2

0.10

0.10

 4

6

5

  3

0.15

0.15

 5

6

5

  4

0.20

0.20

 6

6

5

  5

0.25

0.25

 7

6

5

  6

0.30

0.30

 8

6

5

  8

0.40

0.40

 9

6

5

 10

0.50

0.50

10 6  5

15

0.75

0.75

11 6  5

20

1.00

1.00

12 6  5

25

1.25

1.25

13 6  5

30

1.50

1.50

14 6  5

40

2.00

2.00

16.2.3 

試料のはかりとり量  試料のはかりとり量は,

0.20 g

とする。

16.2.4 

操作  分析操作は,次の手順によって行う。

a)

試料の分解  14.2.4 a)の操作を行う。

b) 

試料溶液(B')の調製  14.2.4 b)のランタン

(

)

溶液

(50 gLa/L)

添加以前の操作を行い,ランタン

(

)

溶液

(50 gLa/L)

を加えることなく全量フラスコ

100 ml

に移し入れ,水を標線まで加え,直ちにプラスチッ

ク製瓶に移す。この溶液を試料溶液(

B'

)とし,炎光光度法による酸化ナトリウム(16.2)及び酸化

カリウム(17.2)の定量に用いる。

c) 

酸化ナトリウムの定量  試料溶液(

B'

(

25

)

の一部を炎光光度計のフレーム中に噴霧し,

波長

589.0 nm(

26

)

における発光強度を測定する。


27

R 2212-3

:2006

(

25

試料溶液(

B'

)中の濃度が定量範囲の上限を超える場合は,試料溶液(

B'

)から一定量を全量

フラスコ

100 ml

に分取し,塩酸

(1+1)

の一定量を加えて,この全量フラスコ

100 ml

中の塩酸

(1+1)

の量が

5.0 ml

になるように調節し,水を標線まで加えて希釈試料溶液とする。この希釈試料溶

液について測定する。

表 13 に試料溶液(

B'

)分取量と塩酸

(1+1)

の添加量の関係を示す。

 13  試料溶液(B’)の分取量と塩酸(1+1)添加量の関係

試料溶液(B')の分取量

ml

塩酸(1+1)の添加量

ml

 5

10

20

50

4.75

4.50

4.00

2.50

(

26

ナトリウム用フィルターを使用してもよい。

16.2.5 

空試験  試料を用いないで 16.2.4 の操作を行う

(

27

)

。ここで得た試料溶液(

B'

)に対応する溶液を

空試験液(

B'

)とする。

(

27

(

25

)

によるときは,空試験液(

B'

)も試料溶液と同様にして調製する。

16.2.6 

検量線の作成(

18

)

  検量線作成用溶液系列Ⅴ

(

28

)

を用いて 16.2.4 c)の操作を行い,酸化ナトリウムの

量と発光強度との関係線を作成し,原点を通るように平行移動して検量線とする。

(

28

(

25

)

によるときは,検量線作成用溶液系列Ⅴについても酸化アルミニウム溶液の添加量を希釈

後の試料溶液中の濃度と同じようになるよう調節する。

16.2.7 

計算  試料中の酸化ナトリウムの含有率は,16.2.4 及び 16.2.5 で得た発光強度と 16.2.6 で作成した

検量線とから酸化ナトリウムの量を求め,次の式によって算出する。

100

100

2

1

2

×

×

=

V

m

A

A

O

Na

ここに,

  Na

2

O

: 酸化ナトリウムの含有率

[%(

質量分率

)]

A

1

試料溶液(

B'

)又は希釈試料溶液中の酸化ナトリウムの量(

g

A

2

空試験液(

B'

)又は希釈空試験液中の酸化ナトリウムの量(

g

V

試料溶液(

B'

)の分取量(

ml

(分取しない場合は

100

m

14.2.4 a)

の試料のはかりとり量(

g

16.3 

原子吸光法

16.3.1 

要旨  試料溶液(

B

)をとり,原子吸光分析装置を用いてナトリウムの吸光度を測定する。

16.3.2 

操作  14.2.4 b)で得た試料溶液(

B

(

29

)

の一部を原子吸光分析装置のアセチレン

-

空気フレーム中に

噴霧し,波長

589.0 nm

(

30

)

における吸光度を測定する。

(

29

試料溶液(

B

)中の濃度が定量範囲の上限を超える場合は,試料溶液(

B

)から一定量を全量フ

ラスコ

100 ml

に分取し,塩酸

(1+1)

及びランタン

(

)

溶液

(50 gLa/L)

の一定量を加えて,この

100

ml

の全量フラスコ中の塩酸

(1+1)

及びランタン

(

)

溶液が

5.0 ml

及び

10 ml

になるように調節し,

水を標線まで加えて希釈試料溶液とする。この希釈試料溶液について測定する。

表 14 に試料溶

液(

B

)分取量と塩酸

(1+1)

及びランタン

(

)

溶液

(50 gLa/L)

の添加量の関係を示す。


28

R 2212-3

:2006

 14  試料溶液(B)の分取量と塩酸(1+1)及びランタン(Ⅲ)溶液

(50 gLa/L)

添加量の関係

試料溶液(B)の分取量

ml

塩酸(1+1)の添加量

ml

ランタン(Ⅲ)溶液(50 gLa/L)添加

ml

 5

10

20

50

4.75

4.50

4.00

2.50

9.5

9.0

8.0

5.0

(

30

試料溶液中の酸化ナトリウム濃度が高いときは,波長

589.6 nm

,又は

330.2 nm

を用いることが

できる。

16.3.3 

空試験  14.2.5 で得た空試験液(

B

(

31

)

を用いて 16.3.2 の操作を行う。

(

31

(

29

)

によるときは,空試験液(

B

)も試料溶液と同様にして調製する。

16.3.4 

検量線の作成(

18

)

  14.2.2 l)の検量線作成用溶液系列Ⅳ

(

32

)

を用いて 16.3.2 の操作を行い,酸化ナトリ

ウムの量と吸光度との関係線を作成し,原点を通るように平行移動して検量線とする。

(

32

(

29

)

によるときは,検量線作成用溶液系列Ⅳについても酸化アルミニウム溶液の添加量を希釈

後の試料溶液中の濃度と同じようになるよう調節する。

16.3.5 

計算  試料中の酸化ナトリウムの含有率は,16.3.2 及び 16.3.3 で得た吸光度と 16.3.4 で作成した検

量線とから酸化ナトリウムの量を求め,次の式によって算出する。

100

100

2

1

2

×

×

=

V

m

A

A

O

Na

ここに,

  Na

2

O

: 酸化ナトリウムの含有率

[%(

質量分率

)]

A

1

試料溶液(

B

)又は希釈試料溶液中の酸化ナトリウムの量(

g

A

2

空試験液(

B

)又は希釈空試験液中の酸化ナトリウムの量(

g

V

試料溶液(

B

)の分取量(

ml

(分取しない場合は

100

m

14.2.4 a)

の試料のはかりとり量(

g

16.4 ICP

発光分光分析法

16.4.1 

要旨  試料にふっ化水素酸,過塩素酸及び硝酸を加えて加熱して分解する。蒸発乾固した後,塩酸

に溶かし,塩化セシウム溶液を加えて一定体積とする。この溶液をとり,

ICP

発光分光分析装置を用いて

ナトリウムの分析線の発光強度を測定する。

16.4.2 

試薬  試薬は,14.2.2 a)d) i)及び k)によるほか,次のものを用いる。

a)

塩化セシウム溶液(100 g/L(

33

)

(

33

塩化セシウムは潮解性があるので,開封した試薬は使い切る。例えば,

25 g

入り試薬瓶を開封

し,直ちに洗浄瓶を用いて容器内の塩化セシウムを水で溶かし出し,

250 ml

とするとよい。保

存は,プラスチック容器に入れて行う。

b)

混合標準溶液Ⅴ(0.2 mgNa

2

O/ml

0.2 mgK

2

O/ml)

  ナトリウム標準液

(1 mgNa

2

O/ml)

及びカリウム標準

(1 mgK

2

O/ml)

をそれぞれ

50 ml

を全量フラスコ

250 ml

にとり,水を標線まで加える。

c)

検量線作成用溶液系列Ⅵ(

15

)

  混合標準溶液Ⅴの必要数量を全量フラスコ

100 ml

に段階的にとり,塩

(1+1) 5 ml

及び塩化セシウム溶液

(100 g/L) 10 ml

を加え,水を標線まで加える。

表 15 にその調製例

を示す。


29

R 2212-3

:2006

 15  検量線作成用溶液系列Ⅵの調製例

塩化セシウム溶液(100 g/L)

塩酸(1+1)

混合標準溶液Ⅴ

溶液の濃度(mg/100 ml)

検量線作成用

溶液

No.

ml ml

ml

Na

2

O K

2

O

 1

10

5

 0

0.00

0.00

 2

10

5

 2

0.40

0.40

 3

10

5

 4

0.80

0.80

 4

10

5

 6

1.20

1.20

 5

10

5

 8

1.60

1.60

 6

10

5

10

2.00

2.00

 7

10

5

15

3.00

3.00

 8

10

5

20

4.00

4.00

 9

10

5

30

6.00

6.00

10 10  5

40

8.00

8.00

16.4.3 

試料のはかりとり量  試料のはかりとり量は,

0.20 g

とする。

16.4.4 

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

a) 

試料の酸分解  乾燥した試料を白金皿(例えば,JIS H 6202 に規定する

150

番。

)にはかりとり,水で

潤し,過塩素酸

5 ml

,硝酸

2 ml

及びふっ化水素酸

10 ml

を加え,よくかき混ぜ,砂浴上で注意して加

熱し

(

22

)

,過塩素酸の白煙を激しく発生させて蒸発乾固する。放冷後,白金皿の内壁を少量の水で洗い,

再び過塩素酸

3 ml

,硝酸

2 ml

及びふっ化水素酸

5 ml

を加え,砂浴上で蒸発乾固する。放冷後,白金

皿の内壁を少量の水で洗い,過塩素酸

3 ml

を加え,砂浴上で加熱し,蒸発乾固して残留するふっ化物

を分解する。

b) 

試料溶液(B'')の調製  放冷後,塩酸

(1+1) 5.0 ml

及び水約

20 ml

を加えて時計皿で覆い,沸騰水浴上で

加熱して溶かし

(

23

)

,プラスチック製ビーカー

(200 ml)

を受器とし,プラスチック製漏斗及びろ紙

5

B

を用いてろ過し,熱水で十分に洗浄する

(

24

)

。放冷後,塩化セシウム溶液

(100 g/L) 10 ml

を加え,全

量フラスコ

100 ml

に移し入れ,水を標線まで加えた後,直ちにプラスチック製瓶に移す。この溶液を

試料溶液(

B''

)とし,

ICP

発光分光分析法による酸化ナトリウム(16.4)及び酸化カリウム(17.4)の

定量に用いる。

備考  試料溶液の調製方法としてメタほう酸リチウム融解法を適用してもよい。この方法で得た試料

溶液は,酸化カリウムにも適用できる。試料溶液の調製操作の概要を次に示す。

a) 

乾燥した試料

0.25 g

を白金又は白金

-

金合金皿(例えば,JIS H 6202 に規定する

75

番。

)には

かりとり,メタほう酸リチウム

2.5 g

を加え,混合した後,初めは低温で加熱し,次第に温度

を上げ最後は

1 100

±

25

℃で約

10

分間強熱して融解し,時計皿をして放冷する。

b) 

ビーカー

300 ml

に白金皿ごと移し,硝酸

(1+4) 100 ml

と水

50 ml

を加えて,白金皿内に回転子

を入れてマグネチックスターラによってかき混ぜながら溶解する。

c) 

もし,溶液に濁りが認められた場合は,ろ紙

5

B

を用いてろ過し,冷水で十分に洗浄する。

これらの溶液を全量フラスコ

250 ml

に移し入れ,水を標線まで加える。

d) 

この試料溶液を用いて 16.4.4 c)以降の操作を行う。ただし,検量線作成用標準溶液系列は,

塩化セシウム溶液及び塩酸に代えてメタほう酸リチウム

10 g

を硝酸

80 ml

に溶かして水で

250 ml

に薄めた溶液

25 ml

を加え,16.4.2 c)に準じて

表 15 の検量線作成用標準溶液系列に相

当する系列を調製して用いる。

c) 

酸化ナトリウムの定量  この試料溶液(

B''

)の一部をとり,

ICP

発光分光分析装置のアルゴンプラズ


30

R 2212-3

:2006

マ中に噴霧し,ナトリウムの分析線(例えば,波長

589.59 nm

)における発光強度を測定する。

16.4.5 

空試験  試料を用いないで 16.4.4 の操作を行う。ここで得た試料溶液(

B''

)に対応する溶液を空試

験液(

B''

)とする。

16.4.6 

検量線の作成(

18

)

  検量線作成用溶液系列Ⅵを用いて 16.4.4 c)の操作を行い,

酸化ナトリウムの量と

発光強度との関係線を作成し,検量線とする。

16.4.7 

計算  試料中の酸化ナトリウムの含有率は,16.4.4 c)及び 16.4.5 で得た発光強度と 16.4.6 で作成し

た検量線とから酸化ナトリウムの量を求め,次の式によって算出する。

100

2

1

2

×

=

m

A

A

O

Na

ここに,

  Na

2

O

: 酸化ナトリウムの含有率

[

(

質量分率

)]

A

1

試料溶液(

B''

)中の酸化ナトリウムの量(

g

A

2

空試験液(

B''

)中の酸化ナトリウムの量(

g

m

16.4.4 a)

の試料のはかりとり量(

g

17. 

酸化カリウムの定量方法

17.1 

定量方法の区分  酸化カリウムの定量方法は,次のいずれかによる。

a) 

炎光光度法

b) 

原子吸光法

c) ICP

発光分光分析法

17.2 

炎光光度法

17.2.1 

要旨  試料溶液(

B'

)を取り,炎光光度計のフレーム中に噴霧し,カリウムの発光強度を測定する。

17.2.2 

操作  16.2.4 b)で得た試料溶液(

B'

(

25

)

の一部を炎光光度計のフレーム中に噴霧し,

波長

766.5 nm(

34

)

における発光強度を測定する。

(

34

カリウム用フィルターを使用してもよい。

17.2.3 

空試験  16.2.5 で得た空試験液(

B'

(

27

)

を用いて 17.2.2 の操作を行う。

17.2.4 

検量線の作成(

18

)

  16.2.2 a)の検量線作成用溶液系列Ⅴ

(

28

)

を用いて 17.2.2 の操作を行い,酸化カリ

ウムの量と発光強度との関係線を作成して検量線とする。

17.2.5 

計算  試料中の酸化カリウムの含有率は,17.2.2 及び 17.2.3 で得た発光強度と 17.2.4 で作成した検

量線とから酸化カリウムの量を求め,次の式によって算出する。

100

100

2

1

2

×

×

=

V

m

A

A

O

K

ここに,

K

 2

O

酸化カリウムの含有率

[

(

質量分率

)]

A

1

試料溶液(

B'

)又は希釈試料溶液中の酸化カリウムの量(

g

A

2

空試験液(

B'

)又は希釈空試験液中の酸化カリウムの量(

g

V

試料溶液(

B'

)の分取量(

ml

(分取しない場合は

100

m

16.2.4 a)

の試料のはかりとり量(

g

17.3 

原子吸光法

17.3.1 

要旨  試料溶液(

B

)を取り,原子吸光分析装置を用いてカリウムの吸光度を測定する。

17.3.2 

操作  14.2.4 b)で得た試料溶液(

B

(

29

)

の一部を原子吸光分析装置のアセチレン

-

空気フレーム中に

噴霧し,波長

766.5 nm(

35

)

における吸光度を測定する。

(

35

試料溶液中の酸化カリウムの濃度が高い場合は,

波長

769.9 nm

又は

404.4 nm

を用いてもよい。

17.3.3 

空試験  14.2.5 で得た空試験液(

B

(

31

)

を用いて 17.3.2 の操作を行う。


31

R 2212-3

:2006

17.3.4 

検量線の作成(

18

)

  14.2.2 l)の検量線作成用溶液系列Ⅳ

(

32

)

を用いて 17.3.2 の操作を行い,酸化カリウ

ムの量と吸光度との関係線を作成して,原点を通るように平行移動して検量線とする。

17.3.5 

計算  試料中の酸化カリウムの含有率は,17.3.2 及び 17.3.3 で得た吸光度と 17.3.4 で作成した検量

線とから酸化カリウムの量を求め,次の式によって算出する。

100

100

2

1

2

×

×

=

V

m

A

A

O

K

ここに,

K

 2

O

酸化カリウムの含有率

[%(

質量分率

)]

A

1

試料溶液(

B

)又は希釈試料溶液中の酸化カリウムの量(

g

A

2

空試験液(

B

)又は希釈空試験液中の酸化カリウムの量(

g

V

試料溶液(

B

)の分取量(

ml

(分取しない場合は

100

m

14.2.4 a)

の試料のはかりとり量(

g

17.4 ICP

発光分光分析法

17.4.1 

要旨  試料溶液(

B''

)をとり,

ICP

発光分光分析装置を用いてカリウムの分析線の発光強度を測定

する。

17.4.2 

操作  16.4.4 b)で得た試料溶液(

B''

)の一部を

ICP

発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧

し,カリウムの分析線(例えば,波長

766.49 nm

)における発光強度を測定する。

17.4.3 

空試験  16.4.5 で得た空試験液(

B''

)を用いて 17.4.2 の操作を行う。

17.4.4 

検量線の作成(

18

)

  16.4.2 c)の検量線作成用溶液系列Ⅵを用いて 17.4.2 の操作を行い,酸化カリウム

の量と発光強度との関係線を作成し,検量線とする。

17.4.5 

計算  試料中の酸化カリウムの含有率は,17.4.2 及び 17.4.3 で得た発光強度と 17.4.4 で作成した検

量線とから酸化カリウムの量を求め,次の式によって算出する。

100

A

2

1

2

×

=

m

A

O

K

ここに,

K

 2

O

酸化カリウムの含有率

[%(

質量分率

)]

A

1

試料溶液(

B''

)中の酸化カリウムの量(

g

A

2

空試験液(

B''

)中の酸化カリウムの量(

g

m

16.4.4 a)

の試料のはかりとり量(

g

18. 

酸化クロム(Ⅲ)の定量方法

18.1 

定量方法の区分  酸化クロム

(

)

の定量方法は,次のいずれかによる。

a) 

原子吸光法

b) ICP

発光分光分析法

18.2 

原子吸光法

18.2.1 

要旨  試料溶液(

A-2

),

A'-2

)又は(

A''-2

)をとり,原子吸光分析装置を用いてクロムの吸光度

を測定する。

18.2.2 

操作  13.2.3 a)で得た試料溶液(

A-2

A'-2

)又は(

A''-2

)の一部を原子吸光分析装置のフレーム

中に噴霧し,波長

357.9 nm

における吸光度を測定する。

18.2.3 

空試験  13.2.4 で得た空試験液(

A-2

A'-2

)又は(

A''-2

)を用いて 18.2.2 の操作を行う。

18.2.4 

検量線の作成(

18

)

  13.2.2 e)の検量線作成用溶液系列Ⅲを用いて 18.2.2 の操作を行い,酸化クロム

(

)

の量と吸光度との関係線を作成し,原点を通るように平行移動して検量線とする。

18.2.5 

計算  試料中の酸化クロム

(

)

の含有率は,18.2.2 及び 18.2.3 で得た吸光度と 18.2.4 で作成した検

量線とから酸化クロム

(

)

の量を求め,次の式によって算出する。


32

R 2212-3

:2006

Cr

2

O

3

100

40

500

A

2

1

×

×

=

m

A

ここに,

Cr

2

O

3

酸化クロム

(

)

の含有率

[%(

質量分率

)]

A

1

試料溶液

(A-2)

(A'-2)

又は

(A''-2)

中の酸化クロム

(

)

の量(

g

A

2

空試験液

(A-2)

(A'-2)

又は

(A''-2)

中の酸化クロム

(

)

の量(

g

m

9.2.4 a)

9.3.4 a)又は 9.4.4 a)の試料のはかりとり量(

g

18.3 ICP

発光分光分析法

18.3.1 

要旨  試料溶液(

A-1

A'-1

)又は(

A''-1

)をとり,

ICP

発光分光分析装置を用いてクロムの分析

線の発光強度を測定する。

18.3.2 

操作  11.3.3 a)で得た試料溶液(

A-1

)若しくは(

A'-1

)又は 9.5.3 a)で得た試料溶液(

A''-1

)の一部

ICP

発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,クロムの分析線(例えば,

267.72 nm

)及び必

要ならば内標準元素の発光線

(

13

)

の発光強度を測定する。

18.3.3 

空試験  11.3.4 で得た空試験液(

A-1

)若しくは(

A'-1

)又は 9.5.4 で得た空試験液(

A''-1

)を用い

て 18.3.2 の操作を行う。

18.3.4 

検量線の作成(

18

)

  9.5.2 t)の検量線作成用溶液系列Ⅰ又は 11.3.2 n)の検量線作成用溶液系列Ⅱ

(

19

)

用いて 18.3.2 の操作を行い,酸化クロム

(

)

の量と発光強度との関係線を作成し,検量線とする。

18.3.5 

計算  試料中の酸化クロム

(

)

の含有率は,18.3.2 及び 18.3.3 で得た発光強度と 18.3.4 で作成した

検量線とから酸化クロム

(

)

の量を求め,次の式によって算出する。

Cr

2

O

3

100

20

500

2

1

×

×

=

m

A

A

ここに,

Cr

2

O

3

酸化クロム

(

)

の含有率

[%(

質量分率

)]

A

1

試料溶液(

A-1

A'-1

)又は(

A''-1

)中の酸化クロム

(

)

の量(

g

A

2

空試験液(

A-1

A'-1

)又は(

A''-1

)中の酸化クロム

(

)

の量(

g

m

9.2.4 a)

9.3.4 a)又は 9.5.3 a)の試料のはかりとり量(

g

19. 

酸化ジルコニウム()の定量方法

19.1 

定量方法の区分  酸化ジルコニウム

(

)

の定量方法は,次のいずれかによる。

a)

キシレノールオレンジ吸光光度法

b)

ICP

発光分光分析法

19.2 

キシレノールオレンジ吸光光度法

19.2.1 

要旨  試料溶液(

A

A'

)又は(

A''

)を分取し,塩化アルミニウム及び塩化ヒドラジニウムを加

えて,妨害イオンの影響をマスキングし,塩酸の濃度を調節した後,キシレノールオレンジを加えて発色

させ,吸光度を測定する。

19.2.2 

試薬  試薬は,次による。

a)

塩酸(1+1)  JIS K 8180 に規定する塩酸を用いて調製する。

b)

アンモニア水(1+1)  JIS K 8085 に規定するアンモニア水を用いて調製する。

c)

塩化ヒドラジニウム溶液(150 g/L)  JIS K 8200 に規定する塩化ヒドラジニウムを用いて調製する。

d)

塩化アルミニウム溶液(25 mgAl/ml)  JIS K 8115 に規定する塩化アルミニウム

(

)123.6 g

を水に溶か

し,水で

1 000 ml

に薄める。

e)

キシレノールオレンジ溶液  調製方法及び保存方法は,JIS K 8001 の 4.4

(

表 8

)

による。


33

R 2212-3

:2006

f) 

ジルコニウム()標準液(1 mgZrO2/ml)   11.3.2 i)による。

g)

ジルコニウム()標準液(0.005 mgZrO2/ml)  ジルコニウム

(

)

標準液

(1 mgZrO

2

/ml) 5 ml

を全量フラス

1 000 ml

にとり,水を標線まで加える。

h)

メチルオレンジ溶液  調製方法及び保存方法は,JIS K 8001 の 4.4

(

表 7

)

による。

19.2.3 

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

a) 9.2.4 

e)

で得た試料溶液(

A

9.3.4 e)で得た試料溶液(

A'

)又は 9.4.4 b)で得た試料溶液(

A''

)から,

一定量

(

36

)

を全量フラスコ

50 ml

a

)に分取する。

(

36

試料溶液(

A

A'

)又は(

A''

)の分取量は,試料中の酸化ジルコニウム

(

)

含有率に応じて

16

による。

 16  試料溶液の分取量

酸化ジルコニウム(Ⅳ)の含有率

試料溶液の分取量

%(質量分率) ml

0.50

未満 10

0.50

以上

5

b) a)

と同じ試料溶液の同量をビーカー

(100 ml)

に分取し,指示薬としてメチルオレンジ溶液

3

4

滴を加

え,溶液が黄色に変わるまでアンモニア水

(1+1)

を滴加する。この滴加量を

x ml

とする。全量フラスコ

50 ml

a

)に塩酸

(1+1) (4.5

7/x) ml

,塩化アルミニウム溶液

(25 mgAl/ml) 8 ml

及び塩化ヒドラジニウム

溶液

(150 g/L) 5 ml

を加え,水で約

40 ml

に薄め,軽く振り混ぜる。別の全量フラスコ

50 ml

b

)に塩

(1+1) 4.5 ml

,塩化アルミニウム溶液

(25 mgAl/ml) 8 ml

及び塩化ヒドラジニウム溶液

(150 g/L) 5 ml

加え,水で約

40 ml

に薄め,軽く振り混ぜる。全量フラスコ

50 ml

a

)及び全量フラスコ

50 ml

b

を沸騰水浴中に入れ,

15

分間加熱した後,流水中で冷却する。

c)

全量フラスコ

50 ml

a

)及び全量フラスコ

50 ml

b

)に,キシレノールオレンジ溶液

5 ml

を加え,

水を標線まで加え,

10

分間放置する。この溶液の一部を分光光度計の吸収セルにとり,波長

535 nm

付近で全量フラスコ(

b

)の溶液を対照液にして吸光度を測定する。

19.2.4 

空試験  試料溶液(

A

A'

)又は(

A''

)に対応する空試験液(

A

A'

)又は(

A''

)を用いて 19.2.3

の操作を行う。空試験液(

A

A'

)又は(

A''

)の分取量は,試料溶液(

A

A'

)又は(

A''

)と同量とす

る。

19.2.5 

検量線の作成(

18

)

  ジルコニウム

(

)

標準液

(0.005 mgZrO

2

/ml) 0

10.0 ml

[酸化ジルコニウム

(

)

して

0

0.05 mg

]を全量フラスコ

50 ml

に段階的にとり,塩酸

(1+1) 4.5 ml

,塩化アルミニウム溶液

(25

mgAl/ml) 8 ml

及び塩化ヒドラジニウム溶液

(150 g/L) 5 ml

を加え,19.2.3 b)の水を加えて

40 ml

に薄める以

降の操作を行い,酸化ジルコニウム

(

)

と吸光度との関係線を作成し,原点を通るように平行移動して検

量線とする。

19.2.6 

計算  試料中の酸化ジルコニウム

(

)

の含有率は,19.2.3 c)及び 19.2.4 で得た吸光度と 19.2.5 で作

成した検量線とから酸化ジルコニウム

(

)

の量を求め,次の式によって求める。

ZrO

2

100

500

2

1

×

×

=

V

m

A

A

ここに,

  ZrO

2

酸化ジルコニウム

(

)

の含有率

[%(

質量分率

)]

A

1

分取した試料溶液(

A

A'

)又は(

A''

)中の酸化ジルコニ

ウム

(

)

の量(

g

A

2

分取した空試験液(

A

A'

)又は(

A''

)中の酸化ジルコニ

ウム

(

)

の量(

g

V

試料溶液(

A

A'

)又は(

A''

)の分取量(

ml


34

R 2212-3

:2006

m

9.2.4 a)

9.3.4 a)又は 9.4.4 a)の試料のはかりとり量(

g

19.3 ICP

発光分光分析法

19.3.1 

要旨  試料溶液(

A-1

A'-1

)又は(

A''-1

)をとり,

ICP

発光分光分析装置を用いてジルコニウム

の分析線の発光強度を測定する。

19.3.2 

操作  11.3.3 a)で得た試料溶液(

A-1

)若しくは(

A'-1

)又は 9.5.3 a)で得た試料溶液(

A''-1

)の一部

ICP

発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,ジルコニウムの分析線(例えば,

257.14 nm

及び必要ならば内標準元素の発光線

(

13

)

の発光強度を測定する。

19.3.3 

空試験  11.3.4 で得た空試験液(

A-1

)若しくは(

A'-1

)又は 9.5.4 で得た空試験液(

A''-1

)を用い

て 19.3.2 の操作を行う。

19.3.4 

検量線の作成(

18

)

  9.5.2 t)の検量線作成用溶液系列Ⅰ又は 11.3.2 n)の検量線作成用溶液系列Ⅱ

(

19

)

用いて 19.3.2 の操作を行い,酸化ジルコニウムの量と発光強度との関係線を作成し,検量線とする。

19.3.5 

計算  試料中の酸化ジルコニウム

(

)

の含有率は,19.3.2 及び 19.3.3 で得た発光強度と 19.3.4 で作

成した検量線とから酸化ジルコニウム

(

)

の量を求め,次の式によって算出する。

ZrO

2

100

20

500

2

1

×

×

=

m

A

A

ここに,

  ZrO

2

酸化ジルコニウム

(

)

の含有率

[%(

質量分率

)]

A

1

試料溶液(

A-1

A'-1

)又は(

A''-1

)中の酸化ジルコニウ

(

)

の量(

g

A

2

空試験液(

A-1

A'-1

)又は(

A''-1

)中の酸化ジルコニウ

(

)

の量(

g

m

9.2.4 a)

9.3.4 a)又は 9.5.3 a)の試料のはかりとり量(

g

20. 

酸化りん(Ⅴ)の定量方法

20.1 

定量方法の区分  酸化りん

(

)

の定量方法は,次のいずれかによる。

a) 

モリブデン青吸光光度法

b) ICP

発光分光分析法

20.2 

モリブデン青吸光光度法

20.2.1 

要旨  試料溶液(

A

A'

)又は(

A''

)を分取し,酸濃度を調節した後,七モリブデン酸六アンモ

ニウム及び

L(+)-

アスコルビン酸を加え,加熱してモリブデン青を発色させ,吸光度を測定する。

20.2.2 

試薬  試薬は,次による。

a)

硫酸(1+1)  9.2.2 e)による。

b)

水酸化ナトリウム溶液(100 g/L)  JIS K 8576 に規定する水酸化ナトリウムを用いて調製する。

c)

七モリブデン酸六アンモニウム溶液(20 g/L)  JIS K 8905 に規定する七モリブデン酸六アンモニウム

四水和物

2.12 g

を温水

20 ml

に溶かし,必要ならばろ過し,硫酸

(1+1) 60 ml

を加えて水で

100 ml

に薄

める。

d)

L(+)-

アスコルビン酸溶液(100 g/L)  9.2.2 k)による。

e)

りん()標準液(0.1 mgP

2

O

5

/ml)

  JIS K 9007 に規定する

pH

標準液用のりん酸二水素カリウム約

0.5 g

105

±

2

℃で

2

時間加熱し,デシケーター中で放冷する。その

0.191 7 g

をはかりとり,ビーカー

(200

ml)

に移し入れ,少量の水を加えて溶かし,水とともに全量フラスコ

1 000 ml

に移し入れ,水を標線ま

で加える。


35

R 2212-3

:2006

f)

りん()標準液(0.01 mgP

2

O

5

/ml)

  りん

(

)

標準液

(0.1 mgP

2

O

5

/ml)

を水で

10

倍に薄める。

g)

p-

ニトロフェノール溶液(2 g/L)  JIS K 8721 に規定する

p-

ニトロフェノールを用いて調製する。

20.2.3 

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

a) 9.2.4 

e)

で得た試料溶液(

A

9.3.4 e)で得た試料溶液(

A'

)又は 9.4.4 b)で得た試料溶液(

A''

)から一

定量(

37

)

を全量フラスコ

100 ml

に分取する。

(

37

試料溶液(

A

A'

)又は(

A''

)の分取量は,試料中の酸化りん

(

)

の含有率に応じて

表 17 

よる。

 17  試料溶液(A),(A')又は(A'')の分取量

酸化りん(Ⅴ)の含有率

試料溶液(A)

(A')又は(A'')の分取量

%(質量分率) ml

                        0.4

未満

50

      0.4

以上∼1.0 未満

20

      1.0

以上∼2.0 未満

10

      2.0

以上

 5

b) 

指示薬として

p-

ニトロフェノール溶液

(2 g/L) 2

3

滴を加え,溶液が黄色になるまで水酸化ナトリウム

溶液

(100 g/L)

を滴加し,次に,硫酸

(1+1)

を滴加し無色とし,更に,

2

3

滴過剰に加える。七モリブデ

ン酸六アンモニウム溶液

(20 g/L) 10 ml

及び

L(+)-

アスコルビン酸溶液

(100 g/L) 2 ml

を加え,水を標線

まで加える。沸騰水浴中で

15

分間加熱した後,流水中で冷却する。この溶液の一部を分光光度計の吸

収セルにとり,波長

830 nm

付近で水を対照液にして吸光度を測定する。

備考  試料溶液(

A'

)を用いたときは,9.3.4 b)において凝集剤として加えたポリエチレンオキシドに

起因した濁りが認められる場合がある。このような場合,次のように操作する。試料溶液の一

定量

(*)

をビーカー

(100 ml)

に分取し,硝酸

5 ml

及び硫酸

(1+1) 2 ml

を加え,砂浴上で硫酸白煙を

発生させる

(**)

。放冷後,水約

30 ml

を加えて加熱し,ろ紙

5

B

でろ過し,温水で数回洗浄

する。

ろ液及び洗液はビーカー

(100 ml)

に受け,

指示薬として

p-

ニトロフェノール溶液

(2 g/L) 2

3

滴を加え,溶液が黄色になるまで水酸化ナトリウム溶液を滴加し,次に,硫酸

(1+1)

を滴加し

て無色とした後,更に

2

3

滴過剰に加え,全量フラスコ

100 ml

に移し入れ,七モリブデン酸

六アンモニウム溶液

(20 g/L)

を加える。以降の操作を行う。

(*)  (

36

)

による。

(**) 

酸化りん

(

)

が低値を示すことがあるので,乾固してはならない。

20.2.4 

空試験  9.2.5 で得た空試験液(

A

9.3.5 で得た空試験液(

A'

)又は 9.4.5 で得た空試験液(

A''

を用い 20.2.3 の操作を行う。

20.2.5 

検量線の作成  りん

(

)

標準液

(0.01 mgP

2

O

5

/ml) 0

25.0 ml

[酸化りん

(

)

として

0

0.25 mg

]を数

個の全量フラスコ

100 ml

に段階的にとり,20.2.3 b)の操作を行い,酸化りん

(

)

の量と吸光度との関係線

を作成し,原点を通るように平行移動して検量線とする。

20.2.6 

計算  試料中の酸化りん

(

)

の含有率は,20.2.3 b)及び 20.2.4 で得た吸光度と,20.2.5 で作成した検

量線とから酸化りん

(

)

の量を求め,次の式によって算出する。

100

500

2

1

5

2

×

×

=

V

m

A

A

O

P

ここに,

  P

2

O

5

酸化りん

(

)

の含有率

[%(

質量分率

)]

A

1

分取した試料溶液(

A

A'

)又は(

A''

)中の酸化りん

(

)


36

R 2212-3

:2006

の量(

g

A

2

分取した空試験液(

A

A'

)又は(

A''

)中の酸化りん

(

)

の量(

g

V

20.2.3 a)

の試料溶液(

A

A'

)又は(

A''

)の分取量(

ml

m

9.2.4 a)

9.3.4 a)又は 9.4.4 a)の試料のはかりとり量(

g

20.3 ICP

発光分光分析法

20.3.1 

要旨  試料溶液(

A'

)を分取し,水を加えて一定体積とする。この溶液をとり,

ICP

発光分光分析

装置を用いてりん分析線の発光強度を測定する。

20.3.2 

試薬  試薬は,次による。

a)

酸化アルミニウム溶液(10 mg Al

2

O

3

/ml)

  9.2.4 

備考 a) 2)による。

b)

添加溶液Ⅰ  9.5.2 g)による。

c)

添加溶液Ⅱ  11.3.2 b)による。

d)

りん()標準液(0.1 mgP

2

O

5

/ml)

  20.2.2 e)による。

e)

りん()標準液(0.05 mgP

2

O

5

/ml)

  りん

(

)

標準液

(0.1 mgP

2

O

5

/ml)

50 ml

を全量フラスコ

100 ml

に分

取し,水を標線まで加える。使用時に調製する。

f)

スカンジウム標準液(1 mgSc/ml)(

11

)

  9.5.2 p)による。

g)

イットリウム標準液(1 mgY/ml)(

11

)

  9.5.2 q)による。

h)

内標準溶液  9.5.2 r)による。

i) 

検量線作成用溶液系列Ⅶ(

12

)(

38

)

  分析試料溶液中の酸化りん

(

)

の含有率に合わせて,りん

(

)

標準液

(0.05 mgP

2

O

5

/ml)

を数個の全量フラスコ

100 ml

に段階的にとり,それぞれの全量フラスコに添加溶液

(

39

)20 ml

及び内標準溶液

5 ml

を加え,水を標線まで加える。

表 18 に調製例を示す。

(

38

) 9.5.2 t)

の検量線作成用溶液系列Ⅰ又は 11.3.2 n)の検量線作成用溶液系列Ⅱにおいて酸化ジルコ

ニウム

(

)

に代えてりん

(

)

標準液

(0.1 mgP

2

O

5

/ml)

を加え,この系列に代えることができる。

(

39

試料溶液

(A'')

を用いた場合は添加溶液Ⅰ,試料溶液

(A)

又は

(A')

を用いた場合は添加溶液Ⅱを用

いる。

 18  検量線作成用溶液系列Ⅶの調製例

検量線作成用

溶液

添加溶液

内標準溶液

りん(Ⅴ)標準液(0.1

mgP

2

O

5

/ml)

P

2

O

5

溶液の濃度

No. ml  ml

ml

(mg/100

ml)

1 20 5

0

0.00

2 20 5

1

0.05

3 20 5

2

0.10

4 20 5

3

0.15

5 20 5

4

0.20

6 20 5

5

0.25

7 20 5

10

0.50

8 20 5

15

0.75

9 20 5

20

1.00

20.3.3 

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

a) 

試料溶液(A-3)(A'-3)又は(A''-3)の調製(

40

)

  9.2.4 e)で得た試料溶液(

A

9.3.4 e)で得た試料溶液(

A'

9.4.4 b)

で得た試料溶液(

A''

)又は 9.5.3 a)で得た試料溶液(

A''

)から

20 ml

を全量フラスコ

100 ml

分取し,内標準溶液

5 ml

を加え,水を標線まで加える。この溶液を試料溶液

(A-3)

,試料溶液

(A'-3)

試料溶液

(A''-3)

又は試料溶液

(A''-3)

とし,

ICP

発光分光分析法による酸化りん

(

)

の定量に用いる。


37

R 2212-3

:2006

(

40

9.5.3 a)

の試料溶液

(A''-1)

11.3.3 a)の試料溶液

(A-1)

又は 11.3.3 a)の試料溶液

(A'-1)

を用いてよい。

b) 

発光強度の測定  試料溶液

(A'-3)

の一部を

ICP

発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,りん

の分析線[例えば,波長

213.618 nm(

41

)

]及び内標準元素の発光線

(

13

)

の強度を測定する。

(

41

銅を含む試料では,装置によっては

Cu 213.598 nm

の分光干渉を受けることがある。その場合,

真空・紫外域の分析線を用いて

ICP

発光分光分析法を適用するか,20.2 によってモリブデン青

吸光光度法を適用するとよい。

20.3.4 

空試験  9.2.5 で得た空試験液(

A

9.3.5 で得た空試験液(

A'

9.4.5 で得た空試験液(

A''

)又は

9.5.4

で得た空試験液(

A''-1

)を用いて 20.3.3 の操作を行う。ここで得た試料溶液

(A-3)

に対応する溶液を空

試験液(

A-3

),試料溶液

(A'-3)

に対応する溶液を空試験液(

A'-3

)及び試料溶液

(A''-3)

に対応する溶液を空

試験液(

A''-3

)とする。

20.3.5 

検量線の作成(

14

)

  検量線作成用溶液系列Ⅶを用いて 20.3.3 b)の操作を行い,酸化りん

(

)

濃度と発

光強度との関係線を作成し,検量線とする。

20.3.6 

計算  試料中の酸化りん

(

)

の含有率は,20.3.3 b)及び 20.3.4 で得た発光強度と,20.3.5 で作成した

検量線とから酸化りん

(

)

の量を求め,次の式によって算出する。

100

20

500

2

1

5

2

×

×

=

m

A

A

O

P

ここに,

  P

2

O

5

酸化りん

(

)

の含有率

[

(

質量分率

)]

A

1

試料溶液(

A-3

A'-3

)又は(

A''-3

)中の酸化りん

(

)

の量

g

A

2

空試験液(

A'-3

A'-3

)又は(

A''-3

)中の酸化りん

(

)

量(

g

m

9.2.4 a)

9.3.4 a)9.4.4 a)又は 9.5.3 a)の試料のはかりとり量

g


38

R 2212-3

:2006

付表  1  引用規格

JIS H 6201

  化学分析用白金るつぼ

JIS H 6202

  化学分析用白金皿

JIS K 0050

  化学分析方法通則

JIS K 0115

  吸光光度分析通則

JIS K 0116

  発光分光分析通則

JIS K 0121

  原子吸光分析通則

JIS K 8001

  試薬試験方法通則

JIS K 8005

  容量分析用標準物質

JIS K 8069

  アルミニウム(試薬)

JIS K 8085

  アンモニア水(試薬)

JIS K 8101

  エタノール(

99

5

(試薬)

JIS K 8102

  エタノール(

95

(試薬)

JIS K 8103

  ジエチルエーテル(試薬)

JIS K 8115

  塩化アルミニウム(Ⅲ)

(試薬)

JIS K 8121

  塩化カリウム(試薬)

JIS K 8180

  塩酸(試薬)

JIS K 8200

  塩化ヒドラジニウム(試薬)

JIS K 8202

  塩化

1

10

−フェナントロリニウム一水和物(試薬)

JIS K 8223

  過塩素酸(試薬)

JIS K 8297

  クルクミン(試薬)

JIS K 8355

  酢酸(試薬)

JIS K 8359

  酢酸アンモニウム(試薬)

JIS K 8532

L

(+)−酒石酸(試薬)

JIS K 8541

  硝酸(試薬)

JIS K 8576

  水酸化ナトリウム(試薬)

JIS K 8617

  炭酸カルシウム(試薬)

JIS K 8625

  炭酸ナトリウム(試薬)

JIS K 8721

p

−ニトロフェノール(試薬)

JIS K 8783

  二硫酸カリウム(試薬)

JIS K 8819

  ふっ化水素酸(試薬)

JIS K 8841

  ブロモクレゾールパープル(試薬)

JIS K 8847

  ヘキサメチレンテトラミン(試薬)

JIS K 8863

  ほう酸(試薬)

JIS K 8875

  マグネシウム(試薬)

JIS K 8882

D

(−)−マンニトール(試薬)

JIS K 8885

  二酸化けい素(試薬)

JIS K 8905

  七モリブデン酸六アンモニウム四水和物(試薬)

JIS K 8951

  硫酸(試薬)


39

R 2212-3

:2006

JIS K 9007

  りん酸二水素カリウム(試薬)

JIS K 9502

L

(+)−アスコルビン酸(試薬)

JIS K 9565

  ジアンチピリルメタン一水和物(試薬)

JIS R 1301

  化学分析用磁器るつぼ

JIS R 3503

  化学分析用ガラス器具

JIS Z 8401

  数値の丸め方

JIS Z 8801-1

  試験用ふるい―第

1

部:金属製網ふるい


40

R 2212-3

:2006

附属書 1(規定)高アルミナ質耐火物中のほう酸バインダの定量方法

1. 

適用範囲  この附属書は,高アルミナ質耐火モルタルに加えられたバインダとしての酸化ほう素

(

)

成分の定量方法について規定する。

2. 

分析項目・定量範囲  分析項目及び定量範囲は,次による。

a)

酸化ほう素

(

)(B

2

O

3

)

1

(

質量分率

)

以下

3. 

試料溶液の調製

3.1 

要旨  試料に塩酸及び温水を加え,可溶性成分を溶かした後,ろ過して一定体積とする。

3.2 

試薬  試薬は,次による。

a)

塩酸(1+11+50)  JIS K 8180 に規定する塩酸を用いて調製する。

3.3 

試料のはかりとり量  試料のはかりとり量は,

5.0 g

とする。

3.4 

操作  試料溶液の調製操作は,次の手順によって行う。

a)

乾燥した試料をプラスチック製ビーカー

(200 ml)

にはかりとり,

塩酸

(1+1) 20 ml

及び熱水

50 ml

を加え,

よくかき混ぜて試料を分散させる。時々かき混ぜながら,約

30

分間放置し,可溶性バインダ成分を溶

出させる。

b)

ろ紙

5

B

を用いてろ過し,温塩酸

(1+50)

を用いて洗浄する。ろ液及び洗液は,冷却後,全量フラス

250 ml

に移し入れ,水を標線まで加える。この溶液をプラスチック製瓶に移し,試料溶液(

C

)と

して酸化ほう素

(

)

の定量に用いる。

3.5 

空試験  試料を用いないで 3.4 の操作を行う。この溶液を空試験液(

C

)とする。

4. 

酸化ほう素()の定量方法

4.1 

定量方法の区分  酸化ほう素

(

)

の定量方法は,次のいずれかによる。

a)

水酸化ナトリウム滴定法  この方法は,酸化ほう素

(

)0.5 %(

質量分率

)

以上の試料に適用する。

b) 

誘導結合プラズマ(ICP)発光分光分析法

c) 

クルクミン吸光光度法(ロソシアニン法)

4.2 

水酸化ナトリウム滴定法

4.2.1 

要旨  試料溶液(

C

)を分取し,

pH

を約

5.0

に調節してけい酸などを沈殿させ,ろ別する。ろ液の

pH

6.3

とし

D(-)-

マンニトールを加え,再び

pH 6.3

になるまで水酸化ナトリウム標準液で滴定する。

4.2.2 

試薬  試薬は,次による。

a)

塩酸(1+50)  JIS K 8180 に規定する塩酸を用いて調製する。

b)

水酸化ナトリウム溶液(240 g/L)  JIS K 8576 に規定する水酸化ナトリウムを用いて調製する。

c)

水酸化ナトリウム溶液(40 g/L)  JIS K 8576 に規定する水酸化ナトリウムを用いて調製する。

d)

D(-)-

マンニトール  JIS K 8882 に規定するもの。

e)

ブロモクレゾールパープル溶液(0.1 g/L)  JIS K 8841 に規定するブロモクレゾールパープルを用いて

調製する。

f)

ほう素()標準液(0.1 mgB

2

O

3

/ml)

  JIS K 8863 に規定するほう酸約

0.5 g

をビーカー

(100 ml)

に取り薄

く広げ,デシケーターに入れて

24

時間以上乾燥する。その

0.177 6 g

をはかりとり,ビーカー

(200 ml)


41

R 2212-3

:2006

に移し入れ

(

1

)

,少量の水で溶かし,水とともに全量フラスコ

1 000 ml

に移し入れ,水を標線まで加え

る。

(

1

)

例えば,白金製はかりとり皿上にはかりとり,飛散しないように注意してビーカーに移し,少

量の水で白金製はかりとり皿上の付着残留物を洗い移す。

g)

滴定用水酸化ナトリウム溶液  JIS K 8576 に規定する水酸化ナトリウム

50 g

をポリエチレン瓶に入れ,

50 ml

を加え,冷却しながら溶かす。密栓をして数日間静置した後,上澄み液

4.0 ml

を分取し,炭

酸を含まない水で

2 000 ml

に薄める。この溶液は,二酸化炭素吸収管付の

25 ml

自動ビュレットのポ

リエチレン瓶に入れ保存する。この溶液の酸化ほう素

(

)

相当量は,次によって求める。

ほう素

(

)

標準液

(0.1 mgB

2

O

3

/ml)100 ml

をビーカー

(200 ml)

に分取し,マグネチックスターラーを用

いてかき混ぜながら,

pH

測定用ガラス電極を入れ,測定用水酸化ナトリウム溶液を滴加して

pH 6.3

に調節する。

pH

測定用ガラス電極を引き上げ

D(-)-

マンニトール

10 g

を加え,再び

pH

測定用ガラス

電極を入れ,

pH

6.3

になるまで滴定用水酸化ナトリウム溶液で滴定し,次の式によって滴定用水酸

化ナトリウム溶液の酸化ほう素

(

)

相当量

(g)

を算出する。

F

V

01

.

0

=

ここに,

  F

滴定用水酸化ナトリウム溶液

1 ml

当たりの酸化ほう素

(

)

の量

g

V

 D

(-)-

マンニトール添加後の滴定用水酸化ナトリウム溶液の使

用量(

ml

4.2.3 

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

a)

3.4 b)

で得た試料溶液(

C

)から

50 ml

をビーカー

(200 ml)

に分取し,指示薬としてブロモクレゾールパ

ープル溶液

(0.1 g/L) 2

3

滴を加え,溶液の色が青になるまで水酸化ナトリウム溶液

(240 g/L)

及び水酸

化ナトリウム溶液

(40 g/L)

を滴加した後,塩酸

(1+50)

を滴加して黄色とする。

b) 

20

分間煮沸した後

(

2

)

,時計皿を水洗して取り除き,ビーカー

(200 ml)

を受器とし,ろ紙

5

B

を用い

てろ過し,熱水で

6

7

回洗浄する。

(

2

この間に溶液の色が黄緑になったら,塩酸

(1+50)

を滴加して黄色に保つ。

c)

放冷後,液量を水で

100 ml

とし,マグネチックスターラーを用いてかき混ぜながら,

pH

測定用ガラ

ス電極を入れ,滴定用水酸化ナトリウム溶液を滴加して

pH

6.3

とする。

pH

測定用ガラス電極を引

き上げ,

D(-)-

マンニトール

10 g

を加え,再び

pH

測定用ガラス電極を入れ,

pH

6.3

になるまで滴定

用水酸化ナトリウム溶液で滴定する。

4.2.4 

空試験  3.5 で得た空試験液(

C

)を用いて,4.2.3 の操作を行う。

4.2.5 

計算  試料中の酸化ほう素

(

)

の含有率は,次の式によって算出する。

(

)

100

50

250

2

1

3

2

×

×

×

=

m

F

V

V

O

B

ここに,

  B

2

O

3

酸化ほう素

(

)

の含有率

[%(

質量分率

)]

V

1

試料溶液(

C

)のマンニトール添加後の滴定用水酸化ナトリ

ウム溶液の使用量(

ml

V

2

空試験液(

C

)のマンニトール添加後の滴定用水酸化ナトリ

ウム溶液の使用量(

ml

F

滴定用水酸化ナトリウム溶液

1 ml

当たりの酸化ほう素

(

)

の相当量(

g

m

3.4 a)

の試料のはかりとり量(

g


42

R 2212-3

:2006

4.3 ICP

発光分光分析法

4.3.1 

要旨  試料溶液(

C

)を分取し,希釈後

ICP

発光分光分析装置を用いてほう素の分析線の発光強度

を測定する。

4.3.2 

試薬  試薬は,次による。

a)

検量線作成用溶液系列  (

3

)

  ほう素

(

)

標準液

(0.1 mgB

2

O

3

/ml) 0

50.0 ml

[酸化ほう素

(

)

として

0

5

mg

]を数個の全量フラスコ

100 ml

に段階的にとり,それぞれに 3.5 の空試験液(

C

25 ml(

4

)

を加え,

水を標線まで加える。

(

3

調製例は,一例である。分析試料の組成及び使用する分析装置の種類・性能などに応じて,最

適な検量線作成用溶液を調製する。

(

4

試料溶液の分取量を変えた場合は,その変えた量と同量にする。

4.3.3 

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

a) 3.4 

b)

で得た試料溶液(

C

)から

25 ml

を全量フラスコ

100 ml

に分取し,水を標線まで加える。

b) a)

の溶液の一部を

ICP

発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,例えば,波長

249.68 nm

おける発光強度を測定する。

4.3.4 

空試験  3.5 で得た空試験液(

C

)を用いて,4.3.3 の操作を行う。

4.3.5 

検量線の作成(

5

)

  検量線作成用溶液系列Ⅰを用いて 4.3.3 b)の操作を行い,酸化ほう素

(

)

の量と発

光強度との関係線を作成し,検量線とする。

(

5

検量線作成用溶液系列の測定は,試料溶液及び空試験液の測定の一連の操作として行う。検量

線は,測定ごとに新しいものを作成して用いる。

4.3.6 

計算  試料中の酸化ほう素

(

)

の含有率は,4.3.3 b)及び 4.3.4 で得た発光強度と 4.3.5 で得た検量線

から酸化ほう素

(

)

の量を求め,次の式によって算出する。

100

25

250

A

A

2

1

3

2

×

×

=

m

O

B

ここに,

  B

2

O

3

酸化ほう素

(

)

の含有率

[%(

質量分率

)]

A

1

分取した試料溶液(

C

)中の酸化ほう素

(

)

の量(

g

A

2

分取した空試験液(

C

)中の酸化ほう素

(

)

の量(

g

m

3.4 a)

の試料のはかりとり量(

g

4.4 

クルクミン吸光光度法(ロソシアニン法)

4.4.1 

要旨  試料溶液(

C

)を分取し,硫酸を加えて加熱し,脱水した後,クルクミンを加えてロソシア

ニンを生成させ,水

-

エタノールに溶解して吸光度を測定する。

4.4.2 

試薬  試薬は,次による。

a)

硫酸(1+1)  JIS K 8951 に規定する硫酸を用いて調整する。

b)

-エタノール溶液  水と JIS K 8101 に規定するエタノール

(99.5)

とを体積比

1

3

で混合する。

c)

クルクミン酢酸溶液  JIS K 8297 に規定するクルクミン

0.15 g

を石英ガラス製ビーカー

(200 ml)

には

かりとり,JIS K 8355 に規定する酢酸

100 ml

を加え,加熱して溶かす。調製後,

1

週間を経過したも

のは使用しない。

d)

ほう素()標準液(0.5 

µ

gB

2

O

3

/ml)

  4.2.2 f)のほう素

(

)

標準液

(0.1 mgB

2

O

3

/ml)

を水で

200

倍に薄める。

4.4.3 

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

a) 3.4 

b)

で得た試料溶液(

C

)の一定量

(

6

)

を全量フラスコ

1 000 ml (

7

)

に分取し,水を標線まで加え,希釈

試料溶液(

C-1

)とする。希釈試料溶液(

C-1

)の一定量

(

6

)

を白金皿

(

8

)

(例えば,JIS H 6202 に規定す


43

R 2212-3

:2006

90

番。

)に分取し,硫酸

(1+1) 1 ml

を加え,熱板上で加熱蒸発し,硫酸白煙が発生し始めたら,白

金皿の底を水に約

1

分間浸して冷却する。直ちに白金皿の外側の底の水を完全にぬぐい,クルクミン

酢酸溶液

1 ml

を加え,時計皿でふたをして約

60

分間放置する。これに,水

-

エタノール溶液

20 ml

加え,時々かき混ぜながら

30

分間放置し,発色した錯体を完全に溶かす。

(

6

試料溶液(

C

)及び希釈試料溶液(

C-1

)の分取量は,試料中の酸化ほう素

(

)

の含有率に応じ,

附属書 表 による。

(

7

プラスチック製を用いることが望ましい。その場合は,JIS K 0050 によって改めて検定したも

のを用いる。

(

8

白金皿は,あらかじめ十分に洗浄して,ほう素の付着していないものを用いる。汚染が認めら

れる場合は,次のように処理して用いる。ふっ化水素酸と少量の硫酸を加え,熱板上で加熱し

て付着しているかもしれないほう酸分を揮散させ,十分水洗後,乾燥する。

附属書   1  試料溶液(C)及び希釈試料溶液(C-1)の分取量

酸化ほう素(Ⅲ)の含有率

試料溶液(C)の分取量

希釈試料溶液(C-1)の分取量

%(質量分率) ml

ml

                  0.1

未満 25

10

0.1

以上∼0.2 未満 10

10

0.2

以上∼0.5 未満

5

10

0.5

以上∼1.0 未満

 5

 5

b) a)

の発色液の一部を分光光度計の吸収セルにとり,波長

555 nm

付近で水を対照液にして吸光度を測定

する。

4.4.4 

空試験  3.5 で得た空試験液(

C

)を用いて 4.4.3 の操作を行う。希釈試料溶液(

C-1

)に対応する

溶液を,希釈空試験液(

C-1

)とする。空試験液(

C

)及び希釈空試験液(

C-1

)の分取量は,試料溶液(

C

及び希釈試料溶液(

C-1

)と同量とする。

4.4.5 

検量線の作成  ほう素

(

)

標準液

(0.5

µgB

2

O

3

/ml) 0

10.0 ml

[酸化ほう素

(

)

として

0

5

µ

g

]を数

個の白金皿

(

8

)

(例えば,JIS H 6202 に規定する

90

番。

)に段階的にとり,それぞれについて 4.4.3 の硫酸

(1+1)

1 ml

添加以降の操作を行い,酸化ほう素

(

)

の量と吸光度との関係線を作成し,原点を通るように平行移

動して検量線とする。

4.4.6 

計算  酸化ほう素

(

)

の含有率は,

4.4.3 b)

及び 4.4.4 で得た吸光度と 4.4.5 で作成した検量線とから,

酸化ほう素

(

)

の量を求め,次の式によって算出する。

100

1000

250

2

1

2

1

3

2

×

×

×

=

V

V

m

A

A

O

B

ここに,

  B

2

O

3

酸化ほう素

(

)

の含有率

[

(

質量分率

)]

A

1

分取した希釈試料溶液(

C-1

)中の酸化ほう素

(

)

の量

g

A

2

分取した希釈空試験液(

C-1

)中の酸化ほう素

(

)

の量

g

m

3.4 a)

の試料のはかりとり量(

g

V

1

試料溶液(

C

)の分取量(

ml

V

2

希釈試料溶液(

C-1

)の分取量(

ml


44

R 2212-3

:2006

附属書 2(規定)陽イオン交換分離法を用いた酸化カルシウム,酸化マグネ

シウム,酸化ナトリウム及び酸化カリウムの定量方法

1. 

適用範囲  この附属書は,アルミニウムの影響を除去するための陽イオン交換分離法を用いた酸化カ

ルシウム,酸化マグネシウム,酸化ナトリウム及び酸化カリウムの定量方法について規定する。

2. 

試料の分解,陽イオン交換分離及び溶出液の処理

2.1 

要旨  試料にふっ化水素酸,過塩素酸及び硝酸を加えて加熱し,蒸発乾固した後,塩酸に溶かし,

試料溶液とする。これを陽イオン交換樹脂カラムに流し,続いてふっ化水素酸(

1+20

)を流してアルミニ

ウム,鉄及びチタンを溶出させる。カラムに水を流してふっ化水素酸を除去した後,塩酸(

1+2

)を流し

てカルシウム,マグネシウム,カリウム及びナトリウムを溶離する。溶出液は,蒸発乾固後,塩酸に溶か

し,それぞれの成分の定量に用いる。

2.2 

器具  器具は,次による。

a) 

陽イオン交換樹脂カラム  附属書 図 に示すものを標準とする。

上端にプラスチック製漏斗を取り付け,下端を細く引き伸ばしたプラスチック管(長さ

200 mm

内径

12 mm

)に,水でほぐしたプラスチックウールを厚さ約

10 mm

に詰め,水で湿潤させた強酸性陽

イオン交換樹脂[標準架橋品〔ジビニルベンゼン含有量約

8 %

(質量分率)

〕粒径

75

150

µ

m

]約

18 ml

をスラリー状にして流し入れ,

沈降させる。

ウールの詰め方を加減するなどして流量を毎分

1.0

1.5 ml

になるように調節した後,塩酸

(1+2) 100 ml

及び水

70 ml

を順次流しておく。2.5 の操作を行うと試料

溶液中の未溶解物質がカラム内に残留するので,酸化アルミニウムなどの分離に使用するカラムとは

別のものを用いる。


45

R 2212-3

:2006

単位  mm

附属書   1  陽イオン交換樹脂カラムの一例

2.3 

試薬  試薬は,次による。ただし,カルシウム,マグネシウム,カリウム及びナトリウムの少ない

高純度なものを用いる。a)d)は,プラスチック製瓶に保存する。

a)

塩酸(1+1)  JIS K 8180 に規定する塩酸を用いて調製する。

b)

塩酸(1+2)  JIS K 8180 に規定する塩酸を用いて調製する。

c)

ふっ化水素酸  JIS K 8819 に規定するもの。

d)

ふっ化水素酸(1+20)  c)のふっ化水素酸を用いて調製する。

e)

硝酸  JIS K 8541 に規定するもの。

f)

過塩素酸  JIS K 8223 に規定するもの。

2.4 

試料のはかりとり量  試料のはかりとり量は,

0.50 g

とする。

2.5 

操作  操作は,次の手順によって行う。

a) 

試料の分解  乾燥した試料を白金皿(例えば,JIS H 6202 に規定する

150

番。

にはかりとり水で潤し,

過塩素酸

10 ml

,硝酸

2 ml

及びふっ化水素酸

20 ml

を加えてよくかき混ぜ,砂浴上で注意して加熱し

て分解し

(

1

)

,過塩素酸の白煙を発生させ,蒸発乾固する。放冷後,白金皿の内壁を少量の水で洗い,

再び過塩素酸

5 ml

,硝酸

2 ml

及びふっ化水素酸

10 ml

を加え,砂浴上で蒸発乾固する。放冷後,白金

皿の内壁を少量の水で洗い,過塩素酸

5 ml

を加え,砂浴上で蒸発乾固して残留するふっ化物を分解す

る。

(

1

白金皿の内容物のかき混ぜには,太目の白金合金(例えば,白金

-

ロジウム。

)線の先端を折り

曲げたもの,白金製さじ,四ふっ化エチレン樹脂製棒又はさじなどが利用できる。加熱してい


46

R 2212-3

:2006

くと試料が白金皿の底に固化して試薬と反応しにくくなるので,

砂浴から降ろし,放冷後,固

化物を白金皿の底からはがし,よくつぶすとよい。加熱を続け,液量が少なくなり,過塩素酸

の白煙が発生する直前になると試料によっては激しく反応し,飛散することがあるので注意す

る。もし,過塩素酸の白煙が発生する直前になって液面に気泡状のものが多く発生するような

ら四ふっ化エチレン樹脂製の時計皿で覆い,過塩素酸の白煙が発生し始めたなら,砂浴上から

降し,放冷後,時計皿及び白金皿の内壁を少量の水で洗い,再び加熱する。

b) 

塩酸酸性溶液の調製  放冷後,塩酸(

1+2) 10 ml

及び水

10 ml

を加えて沸騰水浴上で約

10

分間加熱し

て溶かし,ろ紙

5

B

を用いてろ過し,温水で洗浄する。ろ液及び洗液は,プラスチック製ビーカー

200 ml

)に集め,水で約

100 ml

に薄め,プラスチック製棒で軽く混ぜる。

c) 

陽イオン交換分離による共存成分との分離  受器としてプラスチック製ビーカー(

300 ml

)を用い,

b)

で得られた塩酸酸性溶液を陽イオン交換樹脂カラムに流す

(

2

)

。続いて,ふっ化水素酸

(1+20) 10 ml

ずつを

2

回漏斗の内壁を洗浄しながらカラムに流し,更にふっ化水素酸

(1+20) 70 ml

を流して,アル

ミニウム,鉄及びチタンを溶離する。引き続き,水

10 ml

ずつ

2

回漏斗の内壁を洗浄しながらカラム

に流し,更に水

60 ml

を流してふっ化水素酸を除去する。ここまでの流出液は,不要である。

(

2

前の溶液が陽イオン交換樹脂カラムの先端から流出しなくなってから,次の溶液を流す。以下

同様とする。

d) 

分離溶液の調製  受器として白金皿(例えば,JIS H 6202 に規定する

150

番。

)を用い,塩酸(

1+2

10 ml

ずつを

2

回漏斗の内壁を洗浄しながら陽イオン交換樹脂カラムに流し,更に塩酸

(1+2) 70 ml

流してカルシウム,マグネシウム,ナトリウム及びカリウムを溶離する。白金皿を沸騰水浴上に移し,

蒸発乾固し,放冷後,塩酸

(1+1) 5.0 ml

及び温水

50 ml

を加え,沸騰水浴上で約

10

分間加熱して溶か

す。放冷後,全量フラスコ

100 ml (

3

)

に移し入れ,水を標線まで加える。この溶液を分離溶液として,

酸化カルシウム,酸化マグネシウム,酸化ナトリウム及び酸化カリウムの定量に用いる。

(

3

プラスチック製を用いることが望ましい。その場合,JIS K 0050 の規定によって,実体積を検

定する。

2.6 

空試験  試料を用いないで 2.5 の操作を行う。分離溶液に対応する溶液を空試験分離液とする。

3. 

酸化カルシウム,酸化マグネシウム,酸化ナトリウム及び酸化カリウムの定量方法

3.1

定量方法の区分  定量方法の区分は,次のいずれかによる。

a)

原子吸光法

b)

ICP

発光分光分析方法

c) 

炎光光度法  酸化ナトリウム及び酸化カリウムの定量についてだけ適用する。

3.2 

原子吸光光度法

3.2.1 

要旨  分離溶液を分取し,原子吸光分析装置を用いてカルシウム,マグネシウム,ナトリウム及び

カリウムのそれぞれの吸光度を測定する。

3.2.2 

試薬  試薬は,次による。ただし,カルシウム,マグネシウム,カリウム及びナトリウムの少ない

高純度なものを用いる。a)g)は,プラスチック製瓶に保存する。h)は,使用時に調製する。

a)

塩酸(1+1)  附属書 の 3.2 a)  による。

b) 

ランタン()溶液(50 g/L)  本体 13.2.2 a)による。

c) 

カルシウム標準液(0.5 mgCaO/ml)  本体 9.5.2 l)のカルシウム標準液

(1 mgCaO/ml) 50 ml

をとり,水で

100 ml

に薄める。


47

R 2212-3

:2006

d) 

マグネシウム標準液(0.5 mgMgO/ml)  本体 9.5.2 m)のマグネシウム標準液

(1 mgMgO/ml) 50 ml

をとり,

水で

100 ml

に薄める。

e) 

ナトリウム標準液(0.5 mgNa2O/ml)  本体 14.2.2 i)のナトリウム標準液

(1 mgNa

2

O/ml) 50 ml

をとり,水

100 ml

に薄める。

f) 

カリウム標準液(0.5 mgK2O/ml)  本体 14.2.2 j)のカリウム標準液

(1 mgK

2

O/ml) 50 ml

をとり,水で

100

ml

に薄める。

g) 

混合標準溶液(0.05 mgCaO/ml0.05 mgMgO/ml0.05 mgNa

2

O/ml

0.05 mgK

2

O/ml)

  カルシウム標準

(0.5 mgCaO/ml)

,マグネシウム標準液

(0.5 mgMgO/ml)

,ナトリウム標準溶液

(0.5 mgN

2

O/ml)

及びカリ

ウム標準液

(0.5 mgK

2

O/ml)

のそれぞれを

20 ml

ずつを全量フラスコ

200 ml

にとり,水を標線まで加え

る。

h) 

検量線作成用溶液系列Ⅰ(

4

)

  混合標準溶液を数個の全量フラスコ

100 ml

に段階的にとり,塩酸

(1+1)

5.0 ml

,ランタン

(

)

溶液

(50 g/L) 5 ml

を加え,水を標線まで加える。

附属書 表 にその調製例を示

す。

(

4

分析試料の組成及び使用する分析装置の種類・性能に応じて。最適な検量線作成用溶液系列を

調製する。

附属書   1  検量線作成用溶液系列Ⅰの調製例

塩酸(1+1)

ランタン(Ⅲ)溶液

(50 g/L)

混合標準溶液

溶液の濃度(mg/100 ml)

検量線作成用

溶液

No.

ml ml

ml

CaO

MgO

Na

2

O K

2

O

 1

5

5

 0

0.00

0.00

0.00

0.00

 2

5

5

 1

0.05

0.05

0.05

0.05

 3

5

5

 2

0.10

0.10

0.10

0.10

 4

5

5

 3

0.15

0.15

0.15

0.15

 5

5

5

 4

0.20

0.20

0.20

0.20

 6

5

5

 5

0.25

0.25

0.25

0.25

 7

5

5

 6

0.30

0.30

0.30

0.30

 8

5

5

 8

0.40

0.40

0.40

0.40

 9

5

5

10

0.50

0.50

0.50

0.50

10 5  5

15

0.75

0.75

0.75

0.75

11 5  5

20

1.00

1.00

1.00

1.00

12 5  5

25

1.25

1.25

1.25

1.25

13 5  5

30

1.50

1.50

1.50

1.50

14 5  5

40

2.00

2.00

2.00

2.00

3.2.3 

操作  操作は次による。

a) 2.5 

d)

で得た分離溶液から一定量

(

5

)

を全量フラスコ

100 ml (

3

)

に分取し,塩酸

(1+1)

の量が分取した分離

溶液中に含まれる量と合わせて

5.0 ml

になるように,塩酸

(1+1)

を加え

(

6

)

,ランタン

(

)

溶液

(50 g/L) 5

ml

を加えて,水を標線まで加える。この溶液を試料溶液(

D

)とする。

(

5

分離溶液中の測定成分量に応じて,最適な定量感度が得られるように分取量を決める。測定成

分によって異なる分取量の試料溶液を調製してもよい。

(

6

)

塩酸(

1+1

)の添加量(

y

)は,分離溶液の分取量(

x

)によって,次の式で求める。

100

0

.

5

0

.

5

x

y

×

=

なお,分離溶液を分取することなく用いる場合,塩酸(

1+1

)の添加は不要である。


48

R 2212-3

:2006

b) 

試料溶液(

D

)の一部を原子吸光分析装置のフレームに噴霧し,それぞれの測定成分の分析線の吸光

度を測定する

(

7

)

(

7

)

それぞれの定量成分に用いられるフレームの種類及び分析線の波長は,

附属書 表 による。

附属書   2  測定成分とフレームの種類及び分析線波長

定量成分

フレームの種類

分析線波長

nm

酸化カルシウム

アセチレン-一酸化二窒素フレーム 422.7

酸化マグネシウム

アセチレン-空気フレーム

又は,アセチレン-一酸化二窒素フレーム

285.2

酸化ナトリウム

アセチレン-空気フレーム 589.0

酸化カリウム

アセチレン-空気フレーム 766.5

3.2.4 

空試験  2.6 で得た空試験分離液を用いて,3.2.3 の操作を行う。試料溶液(

D

)に対応する溶液を,

空試験液(

D

)とする。空試験分離液の分取量は,分離溶液と同量とする。

3.2.5 

検量線の作成(

8

)

  検量線作成用溶液系列Ⅰを用いて,それぞれの測定成分ごとに 3.2.3 b)の操作を

行い,濃度と吸光度との関係線を作成し,原点を通るように平行移動して検量線とする。

(

8

検量線作成用溶液系列Ⅰの測定は,試料溶液及び空試験液の測定と一連の操作として行い,検

量線は,測定ごとに新しいものを作成して用いる。

3.2.6 

計算  試料中のそれぞれの測定成分の含有率は,3.2.3 b)及び 3.2.4 で得た吸光度と 3.2.5 で作成し

た検量線とから,それぞれの測定成分の量を求め,次の式によって算出する。

CaO

100

100

CaO

CaO

CaO

×

×

=

V

m

B

A

ここに,

CaO

酸化カルシウムの含有率[

%

(質量分率)

A

CaO

試料溶液(

D

)中の酸化カルシウムの量(

g

B

CaO

空試験液(

D

)中の酸化カルシウムの量(

g

m  

2.5 a)

の試料のはかりとり量(

g

V

CaO

分離溶液の分取量(

ml

MgO

100

100

MgO

MgO

MgO

×

×

=

V

m

B

A

ここに,  MgO

酸化マグネシウムの含有率[%(質量分率)

A

MgO

試料溶液(D)中の酸化マグネシウムの量(g)

B

MgO

空試験液(D)中の酸化マグネシウムの量(g)

m   

: 2.5 a)の試料のはかりとり量(g)

V

MgO

分離溶液の分取量(ml)

Na

2

O

100

100

O

Na

O

Na

O

Na

2

2

2

×

×

=

V

m

B

A

ここに,

Na

2

O

酸化ナトリウムの含有率[%(質量分率)

O

A

2

Na

試料溶液(D)中の酸化ナトリウムの量(g)

O

B

2

Na

空試験液(D)中の酸化ナトリウムの量(g)

m   

2.5 a)

の試料のはかりとり量(g)

O

V

2

Na

分離溶液の分取量(ml)


49

R 2212-3

:2006

K

2

O

100

100

O

K

O

K

O

K

2

2

2

×

×

=

V

m

B

A

ここに,

K

2

酸化カリウムの含有率[%(質量分率)

O

K

2

A

試料溶液(D)中の酸化カリウムの量(g)

O

K

2

B

空試験液(D)中の酸化カリウムの量(g)

m   

2.5 a)

の試料のはかりとり量(g)

O

K

2

V

分離溶液の分取量(ml)

3.3 ICP

発光分光分析方法

3.3.1 

要旨  分離溶液を分取し,ICP 発光分光分析装置を用いてカルシウム,マグネシウム,ナトリウム

及びカリウムのそれぞれの分析線の発光強度を測定する。

3.3.2 

試薬  試薬は,次による。ただし,カルシウム,マグネシウム,カリウム及びナトリウムの少ない

高純度なものを用いる。a)及び c)f)は,プラスチック製瓶に保存する。g)は,使用時に調製する。

a)

塩酸(1+1)  附属書 の 3.2 a)  による。

b)

カルシウム標準液(0.5 mgCaO/ml)  3.2.2 c)  による。

c)

マグネシウム標準液(0.5 mgMgO/ml)  3.2.2 d)  による。

d)

ナトリウム標準液(0.5 mgNa

2

O/ml)

  3.2.2 e)  による。

e)

カリウム標準液(0.5 mgK

2

O/ml)

  3.2.2 f)  による。

f)

混合標準溶液(0.05 mgCaO/ml0.05 mgMgO/ml0.05 mgNa

2

O/ml

0.05 mgK

2

O/ml)

  3.2.2 g)による。

g) 

検量線作成用溶液系列Ⅱ(

4

)

  混合標準液を数個の全量フラスコ 100 ml に段階的にとり,塩酸(1+1) 5.0

ml

を加え,水を標線まで加える。

附属書 表 にその調製例を示す。

附属書   3

検量線作成用溶液系列Ⅱの調製例

塩酸(1+1)

混合標準溶液Ⅱ

溶液の濃度(mg/100 ml)

検量線作成

用溶液

No.

ml ml CaO

MgO

Na

2

O K

2

O

 1

5

 0

0.00

0.00

0.00

0.00

 2

5

 1

0.05

0.05

0.05

0.05

 3

5

 2

0.10

0.10

0.10

0.10

 4

5

 3

0.15

0.15

0.15

0.15

 5

5

 4

0.20

0.20

0.20

0.20

 6

5

 5

0.25

0.25

0.25

0.25

 7

5

 6

0.30

0.30

0.30

0.30

 8

5

 8

0.40

0.40

0.40

0.40

 9

5

10

0.50

0.50

0.50

0.50

10 5

15  0.75

0.75

0.75

0.75

11 5

20  1.00

1.00

1.00

1.00

12 5

25  1.25

1.25

1.25

1.25

13 5

30  1.50

1.50

1.50

1.50

14 5

40  2.00

2.00

2.00

2.00

3.3.3 

操作  操作は,次による。

a) 2.4 

d)

で得た分離溶液から一定量(

5

)

を全量フラスコ 100 ml (

3

)

に分取し,塩酸(1+1)量が分取した分離

溶液中に含まれる量と合わせて 5.0 ml になるように,塩酸(1+1)を加え(

6

)

,水を標線まで加える。

この溶液を試料溶液(D')とする。

b) 

試料溶液(D')の一部を ICP 発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,それぞれの測定成分

の分析線の発光強度を測定する(

9

)


50

R 2212-3

:2006

(

9

それぞれの定量成分に用いる分析線の波長は,例えば,

附属書 表 による。

附属書   4  ICP

発光分光分析用の分析線の波長の例

定量成分

分析線波長

nm

酸化カルシウム 393.37

酸化マグネシウム 279.55

酸化ナトリウム 589.59

酸化カリウム 766.49

3.3.4 

空試験  2.6 で得た空試験分離液を用いて,3.3.3 の操作を行う。試料溶液(D')に対応する溶液を,

空試験液(D')とする。空試験分離液の分取量は,分離溶液と同量とする。

3.3.5 

検量線の作成(

8

)

  検量線作成用溶液系列Ⅱを用いて,それぞれの測定成分ごとに 3.3.3 b)の操作を

行い,濃度と発光強度との関係線を作成して検量線とする。

3.3.6 

計算  試料中のそれぞれの測定成分の含有率は,3.3.3 b)及び 3.3.4 で得た発光強度と 3.3.5 で作成

した検量線とから,それぞれの測定成分の量を求め,次の式によって算出する。

CaO

100

100

CaO

CaO

CaO

×

×

=

V

m

B

A

ここに,

CaO

酸化カルシウムの含有率[%(質量分率)

A

CaO

試料溶液(D')中の酸化カルシウムの量(g)

B

CaO

空試験液(D')中の酸化カルシウムの量(g)

m  

2.5 a)

の試料のはかりとり量(g)

V

CaO

分離溶液の分取量(ml)

MgO

100

100

MgO

MgO

MgO

×

×

=

V

m

B

A

ここに,

MgO

酸化マグネシウムの含有率[%(質量分率)

A

MgO

試料溶液(D')中の酸化マグネシウムの量(g)

B

MgO

空試験液(D')中の酸化マグネシウムの量(g)

m   

: 2.5 a)の試料のはかりとり量(g)

V

MgO

分離溶液の分取量(ml)

Na

2

O

100

100

O

Na

O

Na

O

Na

2

2

2

×

×

=

V

m

B

A

ここに,

Na

2

: 酸化ナトリウムの含有率[%(質量分率)

O

Na

2

A

: 試料溶液(D')中の酸化ナトリウムの量(g)

O

Na

2

B

: 空試験液(D')中の酸化ナトリウムの量(g)

m   

2.5 a)

の試料のはかりとり量(g)

O

Na

2

V

: 分離溶液の分取量(ml)

K

2

O

100

100

O

K

O

K

O

K

2

2

2

×

×

=

V

m

B

A

ここに,

K

2

酸化カリウムの含有率[%(質量分率)

o

K

2

A

試料溶液(D')中の酸化カリウムの量(g)

o

K

2

B

空試験液(D')中の酸化カリウムの量(g)


51

R 2212-3

:2006

m   

2.5 a)

の試料のはかりとり量(g)

o

K

2

V

分離溶液の分取量(ml)

3.4 

炎光光度法による酸化ナトリウム及び酸化カリウムの定量

3.4.1 

要旨  分離溶液を分取し,炎光光度計を用いてナトリウム及びカリウムのそれぞれの分析線の発光

強度を測定する。

3.4.2 

試薬  試薬は,次による。ただし,カリウム及びナトリウムの少ない高純度なものを用いる。a)

及び c)f)は,プラスチック製瓶に保存する。g)は,使用時に調製する。

a)

塩酸(1+1)  附属書 の 3.2 a)  による。

b)

カルシウム標準液(0.5 mgCaO/ml)  3.2.2 c)による。

c)

マグネシウム標準液(0.5 mgMgO/ml)  3.2.2 d)による。

d)

ナトリウム標準液(0.5 mgNa

2

O/ml)

  3.2.2 e)による。

e)

カリウム標準液(0.5 mgK

2

O/ml)

  3.2.2 f)による。

f)

混合標準溶液(0.05 mgCaO/ml0.05 mgMgO/ml0.05 mgNa

2

O/ml

0.05 mgK

2

O/ml)

  3.2.2 g)による。

g)

検量線作成用溶液系列Ⅱ(

4

)

  3.3.2 g)による。

3.4.3 

操作  操作は,次による。

a) 3.3.3 

a)

に準じて試料溶液(D')(

5

) (

6

)

を調製する。

b) 

試料溶液(D')の一部を炎光光度計のフレーム中に噴霧し,ナトリウムの場合,波長 589.0 nm(

10

)

,カ

リウムの場合,766.5 nm(

11

)

における発光強度を測定する。

(

10

ナトリウム用フィルターを使用してもよい。

(

11

)

カリウム用フィルターを使用してもよい。

3.4.4 

空試験  3.3.4 に準じて空試験液(D')を調製し,3.4.3 の操作を行う。

3.4.5 

検量線の作成(

8

)

  検量線作成用溶液系列Ⅱを用いて,それぞれの測定成分ごとに 3.4.3 b)の操作を

行い,濃度と発光強度との関係線を作成して検量線とする。

3.4.6 

計算  試料中の酸化ナトリウム及び酸化カリウムの含有率は,3.4.3 b)及び 3.4.4 で得た発光強度と

3.4.5

で作成した検量線とから,酸化ナトリウム及び酸化カリウムの量を求め,次の式によって算出する。

Na

2

O

100

100

O

Na

O

Na

O

Na

2

2

2

×

×

=

V

m

B

A

ここに,

Na

2

: 酸化ナトリウムの含有率[%(質量分率)

O

Na

2

A

: 試料溶液(D')中の酸化ナトリウムの量(g)

O

Na

2

B

: 空試験液(D')中の酸化ナトリウムの量(g)

m    

: 2.5 a)の試料のはかりとり量(g)

O

Na

2

V

: 分離溶液の分取量(ml)

K

2

O

100

100

O

K

O

K

O

K

2

2

2

×

×

=

V

m

B

A

ここに,

K

2

酸化カリウムの含有率[%(質量分率)

O

K

2

A

試料溶液(D')中の酸化カリウムの量(g)

O

K

2

B

空試験液(D')中の酸化カリウムの量(g)

m   

2.5 a)

の試料のはかりとり量(g)

O

K

2

V

分離溶液の分取量(ml)