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R 2212-1

:2006

(1)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,耐火物技術協会(TARJ)/財団法人日本規格協

会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審

議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

これによって JIS R 2212 及び JIS R 2901 は廃止され,JIS R 2212-1JIS R 2212-2JIS R 2212-3JIS R 

2212-4

及び JIS R 2212-5 に置き換えられる。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。

JIS R 2212-1

には,次に示す附属書がある。

附属書 1(規定)粘土質耐火モルタル中のほう酸バインダの定量方法

附属書 2(規定)陽イオン交換分離法を用いた酸化カルシウム,酸化マグネシウム,酸化ナトリウム

及び酸化カリウムの定量方法

JIS R 2212

の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS R 2212-1

第 1 部:粘土質耐火物

JIS R 2212-2

第 2 部:けい石質耐火物

JIS R 2212-3

第 3 部:高アルミナ質耐火物

JIS R 2212-4

第 4 部:マグネシア及びドロマイト質耐火物

JIS R 2212-5

第 5 部:クロム・マグネシア質耐火物

これら 5 部の日本工業規格は,分析対象となる構成成分の比が相互に大きく異なるため,分析方法は,

大きく異なるが,分析上の基本的理念は,相互に補完関係にある。また,これらの日本工業規格は,

ISO/TC33(

耐火物)に提案され,国際規格原案の母体となっている。


R 2212-1

:2006

(2)

目  次

ページ

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  一般事項

1

4.

  分析項目

1

5.

  定量範囲

1

6.

  試料

2

6.1

  試料採取及び調製

2

6.2

  試料のはかり方

2

7.

  分析値のまとめ方

2

7.1

  分析回数 

2

7.2

  空試験

2

7.3

  分析値の表示 

2

7.4

  分析値の検討・採択

2

7.5

  試験報告 

3

8.

  強熱減量の定量方法

3

8.1

  定量方法 

3

8.2

  重量法

3

9.

  酸化けい素(Ⅳ)の定量方法

4

9.1

  定量方法の区分

4

9.2

  脱水重量吸光光度法併用法 

4

9.3

  凝集重量吸光光度法併用法 

7

10.

  酸化アルミニウムの定量方法

8

10.1

  定量方法 

9

10.2

  CyDTA-亜鉛逆滴定法 

9

11.

  酸化鉄(Ⅲ)の定量方法 

10

11.1

  定量方法の区分 

10

11.2

  110-フェナントロリン吸光光度法 

10

11.3

  ICP 発光分光分析法

11

12.

  酸化チタン(Ⅳ)の定量方法

14

12.1

  定量方法の区分

14

12.2

  ジアンチピリルメタン吸光光度法 

14

12.3

  ICP 発光分光分析法

15

13.

  酸化マンガン(Ⅱ)の定量方法

15

13.1

  定量方法の区分

15

13.2

  原子吸光法 

15


R 2212-1

:2006

(3)

13.3

  ICP 発光分光分析法

16

14.

  酸化カルシウムの定量方法 

17

14.1

  定量方法の区分

17

14.2

  原子吸光法 

17

14.3

  ICP 発光分光分析法

19

15.

  酸化マグネシウムの定量方法

21

15.1

  定量方法の区分

21

15.2

  原子吸光法 

21

15.3

  ICP 発光分光分析法

22

16.

  酸化ナトリウムの定量方法 

22

16.1

  定量方法の区分

22

16.2

  炎光光度法 

22

16.3

  原子吸光法 

23

16.4

  ICP 発光分光分析法

23

17.

  酸化カリウムの定量方法 

24

17.1

  定量方法の区分

24

17.2

  炎光光度法 

24

17.3

  原子吸光法 

24

17.4

  ICP 発光分光分析法

25

18.

  酸化クロム(Ⅲ)の定量方法

25

18.1

  定量方法の区分

25

18.2

  原子吸光法 

25

18.3

  ICP 発光分光分析法

26

19.

  酸化ジルコニウム()の定量方法

26

19.1

  定量方法の区分

26

19.2

  キシレノールオレンジ吸光光度法 

26

19.3

  ICP 発光分光分析法

27

20.

  酸化りん(Ⅴ)の定量方法 

28

20.1

  定量方法の区分

28

20.2

  モリブデン青吸光光度法 

28

20.3

  ICP 発光分光分析法

29

附属書 1(規定)粘土質耐火モルタル中のほう酸バインダの定量方法 

34

附属書 2(規定)陽イオン交換分離法を用いた酸化カルシウム,酸化マグネシウム,酸化ナトリウム及び

酸化カリウムの定量方法

38


日本工業規格

JIS

 R

2212-1

:2006

耐火物製品の化学分析方法―

第 1 部:粘土質耐火物

Methods for chemical analysis of refractory products

Part1:Fireclay refractories

1. 

適用範囲  この規格は,粘土質耐火物及び粘土質原料の化学分析方法について規定する。

2. 

引用規格  付表 に示す規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成

する。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

3. 

一般事項  分析方法の一般事項については,JIS K 0050JIS K 0115JIS K 0116 及び JIS K 0121 

規定による。

4. 

分析項目  この規格で規定する分析項目は,次による。ただし,酸化ほう素(Ⅲ)は,附属書 で規定

する。また,酸化カルシウム,酸化マグネシウム,酸化ナトリウム及び酸化カリウムは,本体及び

附属書

2

で規定する。

a)

強熱減量(LOI)

b)

酸化けい素(Ⅳ)(SiO

2

c)

酸化アルミニウム(Al

2

O

3

d)

酸化鉄(Ⅲ)(全鉄分)

(Fe

2

O

3

e)

酸化チタン(Ⅳ)(TiO

2

f)

酸化マンガン(Ⅱ)(MnO)

g)

酸化カルシウム(CaO)

h)

酸化マグネシウム(MgO)

i)

酸化ナトリウム(Na

2

O

j)

酸化カリウム(K

2

O

k)

酸化クロム(Ⅲ)(Cr

2

O

3

l)

酸化ジルコニウム(Ⅳ)(ZrO

2

m)

酸化りん(Ⅴ)(P

2

O

5

n)

酸化ほう素(Ⅲ)(B

2

O

3

5. 

定量範囲  この規格の定量範囲は,表 による。ただし,この値は,強熱減量測定後の試料における

値とする。


2

R 2212-1

:2006

  1  定量範囲

単位  %(質量分率)

成分

定量範囲

成分

定量範囲

SiO

2

40

∼ 90

MgO

0.01  ∼  4

Al

2

O

3

10

∼ 45

Na

2

O

0.01  ∼  3

Fe

2

O

3

0.01

∼  4

K

2

O

0.01  ∼  3

TiO

2

0.01

∼  3

Cr

2

O

3

0.01  ∼  3

MnO

0.01

∼  1

ZrO

2

0.01  ∼  1

CaO

0.01

∼  3

P

2

O

5

0.01  ∼  5

6. 

試料

6.1 

試料採取及び調製  試料の採取及び調製は,次による。

a)

耐火れんが及び原料は,ロットから受渡当事者間の協定に基づく数量の試料をランダムに採取する。

採取した試料は,全量を粉砕し,JIS Z 8801-1 に規定する目開き 6.7 mm のふるいを通過させ,二分器

又は四分法によって約 100 g になるまで縮分し,その全量が JIS Z 8801-1 に規定する目開き 300

µm の

ふるいを通過するまで粉砕する。

b)

不定形耐火物は,その性状によって乾状と湿状に区分し,次によって JIS Z 8801-1 に規定する目開き

300 µm

のふるいを通過する試験室試料約 100 g を調製する。

1) 

乾状不定形耐火物の場合  ロットからランダムに 1 袋又は 50 kg を採取し,二分器又は四分法によ

って約 100 g になるまで縮分し,その全量が JIS Z 8801-1 に規定する目開き 300

µm のふるいを通過

するまで粉砕する。

2) 

湿状不定形耐火物の場合  ロットからランダムに 1 容器全量を採取し,採取容器内又は不定形耐火

物と反応しない清浄な容器内で,清浄なかくはん機などを用いて均一になるまで十分混合する。こ

の内の約 100 g をモルタルと反応しない耐熱性板(例えば,四ふっ化エチレン樹脂板。

)上にとり,

厚みが 10 mm 以下の薄い円盤状になるように広げ,110±5  ℃の空気浴中で 10 時間以上加熱し,デ

シケーター中で放冷する。その全量が JIS Z 8801-1 に規定する目開き 300

µm のふるいを通過する

まで粉砕する。

c) a)

又は b)によって得られた試験室試料を,四分法などによって縮分して約 10 g とする。これを JIS Z 

8801-1

に規定する目開き 106

µm のふるいをほとんど通過するまで微粉砕し,JIS R 3503 に規定する

平形はかり瓶(50×30 mm)に薄く広げ,110±5  ℃の空気浴中で 2 時間以上加熱した後,デシケータ

ー中で放冷して保存する。これを分析試料とする。

6.2 

試料のはかり方  分析試料のはかりとりには,化学はかりを用いて規定された量を 0.1 mg のけたま

ではかる。

7. 

分析値のまとめ方

7.1 

分析回数  分析は,日を変えて 2 回繰り返す。

7.2 

空試験  分析に当たっては,空試験を行って分析値を補正する。

7.3 

分析値の表示  分析値は,乾燥ベースの

(

質量分率)で表し,

JIS Z 8401

によって次のように丸める。

a)

含有率の整数部が 2 けたの場合,小数点以下 1 けたに丸める。

b)

含有率の整数部が 1 けた以下の場合,小数点以下 2 けたに丸める。

7.4 

分析値の検討・採択


3

R 2212-1

:2006   

a)  2

個の分析値の差が,

表 の許容差を超えないときは,その平均を報告値とする。

b)  2

個の分析値の差が許容差を超えるときは,更に 2 回の分析を繰り返し,その差が許容差を超えない

ときは,その平均を報告値とする。これも許容差を超えるときは,4 個の分析値のメジアンを報告値

とする。

  2  分析値の許容差

単位  %(質量分率)

分析項目ごとの許容差

含有率

%(質量分
率)

LOI SiO

2

 Al

2

O

3

 Fe

2

O

3

 TiO

2

MnO

CaO MgO

Na

2

O

K

2

O Cr

2

O

3

 ZrO

2

P

2

O

5

    0.1

未満 0.02  ―

―  0.01 0.01

0.01

0.02  0.02  0.02 0.02 0.01  0.02  0.02

∼0.2 未満 0.05  ―

―  0.02 0.02

0.02

0.05  0.05  0.05 0.05 0.02  0.02  0.05

∼0.5 未満 0.05  ―

―  0.03 0.03

0.05

0.05  0.05  0.05 0.05 0.03  0.03  0.05

0.

∼2 未満 0.05  ―

―  0.04 0.04

0.05

0.05  0.05  0.05 0.05 0.05  0.05  0.05

0.

∼5 未満 0.10  ―

― 0.05

0.05

― 0.10 0.10 0.10 0.10 0.10  ― 0.10

.

∼10 未満 0.2  ―

.

∼20 未満 0.3  ― 0.3  ―

.

∼50 未満 0.4  0.4  0.4

.

∼50 以上 0.5  0.5  ―

7.5 

試験報告  試験報告には,次の事項を記録する。

a)

分析所名

b)

試験年月日

c)

分析方法(JIS R 2212-1

d)

試料名及び試料に関する情報

e)

分析項目名、定量方法の区分及び分析値

8. 

強熱減量の定量方法

8.1 

定量方法  強熱減量の定量方法は,重量法による。

8.2 

重量法

8.2.1 

要旨  試料を 1 050±25  ℃で加熱し,質量の増減を測定する。

8.2.2 

試料のはかりとり量  試料のはかりとり量は,1.0 g とする。

8.2.3 

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

a)

白金るつぼ(例えば,JIS H 6201 に規定する 20 番。

)又は JIS R 1301 に規定する磁器るつぼ(例えば,

PC1B

形 15 ml。

)を 1 050±25  ℃でそれぞれ約 15 分間又は約 1 時間加熱し,デシケーター中で放冷し

た後,その質量をはかる。

b)

るつぼに試料を移し入れ,その質量をはかる。

c)

るつぼにふたをしないで最初は低温で加熱し,次第に温度を上げ,最後は電気炉中で 1 050±25  ℃で

約 1 時間加熱する。るつぼにふたをしてデシケーター中で放冷した後,ふたを取ってその質量をはか

る。

8.2.4 

計算  試料中の強熱減量は,次の式によって算出する(

1

)

100

0

1

2

1

×

=

m

m

m

m

LOI


4

R 2212-1

:2006

ここに,  LOI

強熱減量[

(

質量分率)]

m

0

8.2.3 a)

で得た質量(g)

m

1

8.2.3 b)

で得た質量(g) 

m

2

8.2.3 c)

で得た質量(g) 

(

1

質量が増加した場合には,

(

質量分率)の値の前に“−”

(負符号)を付ける。

9. 

酸化けい素(Ⅳ)の定量方法

9.1 

定量方法の区分  酸化けい素(Ⅳ)の定量方法は,次のいずれかによる。

a) 

脱水重量吸光光度法併用法

b) 

凝集重量吸光光度法併用法

9.2 

脱水重量吸光光度法併用法

9.2.1 

要旨  試料を炭酸ナトリウムで融解後,塩酸に溶かし,蒸発乾固してけい酸を脱水した後,塩酸で

可溶性塩類を溶かし,ろ過する。沈殿を強熱してその質量をはかり,ふっ化水素酸を加えて,酸化けい素(Ⅳ)

を揮発させた後,再び強熱してその質量をはかり,その差から主酸化けい素(Ⅳ)の量を求める。ろ液を分

取してモリブデン青吸光光度法によって,溶存酸化けい素(Ⅳ)の量を求める。両者の和から酸化けい素(Ⅳ)

の含有率を求める。

9.2.2 

試薬  試薬は,次による。これらは,プラスチック製瓶に保存する。

a)

ふっ化水素酸  JIS K 8819 に規定するもの。

b)

ふっ化水素酸(1+9)  a)のふっ化水素酸を用いて調製する。

c)

塩酸  JIS K 8180 に規定するもの。

d)

塩酸(1+11+50)  c)の塩酸を用いて調製する。

e)

硫酸(1+1)  水 1 容をとり,これを冷却し,かき混ぜながら JIS K 8951 に規定する硫酸 1 容を加える。

f)

ほう酸  JIS K 8863 に規定するもの。

g)

ほう酸溶液(40 g/L)  f)のほう酸を用いて調製する。

h)

炭酸ナトリウム  JIS K 8625 に規定するもの。

i) 

七モリブデン酸六アンモニウム溶液(100 g/L)  JIS K 8905 に規定する七モリブデン酸六アンモニウム

四水和物 10.6 g を水に溶かして 100 ml とする。必要ならばろ過する。保存中にモリブデン酸が析出し

たときは新しく調製する。

j)

L(+)-

酒石酸溶液(100 g/L)  JIS K 8532 に規定する L(+)-酒石酸を用いて調製する。

k) L(+)-

アスコルビン酸溶液(100 g/L)  JIS K 9502 に規定する L(+)-アスコルビン酸を用いて調製し,冷暗

所に保存する。調製後 2 週間以上経過したものは使用しないほうがよい。

l) 

けい素()標準液(0.5 mgSiO

2

/ml)

  JIS K 8885 に規定する二酸化けい素[酸化けい素(Ⅳ)]0.3∼0.5 g を

白金るつぼ(例えば,JIS H 6201 に規定する 30 番。

)にとり,1 100±25  ℃で約 60 分間強熱した後,

デシケーターに入れ放冷する。この中から 0.250 0 g を白金るつぼ(例えば,JIS H 6201 に規定する 30

番。

)にはかりとり,炭酸ナトリウム 2.0 g を加えて融解する。放冷後,るつぼの外底及び外壁を清浄

にぬぐい,プラスチック製ビーカー(200 ml)に入れ,温水 150 ml を加え,プラスチック製棒で時々か

き混ぜながら融成物を溶かし,放冷後,水とともに全量フラスコ 500 ml に移し入れ,水を標線まで加

える。直ちにプラスチック製瓶に移し入れる。

m) 

けい素()標準液(0.04 mgSiO

2

/ml)

  けい素(Ⅳ)標準液(0.5 mgSiO

2

/ml)20 ml

を全量フラスコ 250 ml に分

取し,水を標線まで加える。使用時に調製する。


5

R 2212-1

:2006   

n)

エタノール(95)  JIS K 8102 に規定するエタノール(95)

9.2.3 

試料のはかりとり量  試料のはかりとり量は,0.50 g とする。

9.2.4 

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

a) 

試料の融解  試料を白金皿(例えば,JIS H 6202 に規定する 75 番。)にはかりとり,炭酸ナトリウム

3.0 g

と混合した後,初めは低温で加熱し(

2

)

,次第に温度を上げ,最後は電気炉中で 1 100±25  ℃で約

10

分間加熱して融解し,時計皿で覆い放冷する。

(

2

急激に加熱すると,試料が飛散するおそれがある。

b) 

けい酸の脱水及びろ過(

3

)

  融成物にエタノール(95)5 ml,塩酸(1+1) 30 ml 及び硫酸(1+1) 2 ml を加え,

時計皿でふたをして沸騰水浴上で加熱して溶かす。時計皿を水洗して除き,引き続き蒸発乾固する。

この間,時々先端を平らにしたガラス棒で析出した塩類を細かく押しつぶし,粉末にする。放冷後,

塩酸 5 ml を加え,約 1 分間放置し,熱水 30 ml を加えて沸騰水浴上で約 5 分間加熱して可溶性塩類を

溶かし,ビーカー(300 ml)を受器とし,ろ紙 5 種 B を用いてろ過する。熱塩酸(1+50)で数回洗浄し,更

に熱水で塩化物イオンの反応が認められなくなるまで洗浄する。ろ液及び洗液の入ったビーカーは,

時計皿で覆い保存する。

(

3

酸化ジルコニウム(Ⅳ)及び酸化りん(Ⅴ)をともに比較的多量に含む試料では,この操作で酸を加

えると白のりん酸ジルコニウム化合物が生成して,以降の操作での妨害となり,定量精度の低

下を招く。このような試料の場合,この操作を行う前に融成物に水 50 ml を加え,沸騰水浴上

で温浸し,白金皿(例えば,JIS H 6202 に規定する 200 番。

)を受器とし,ろ紙 5 種 B を用いて

ろ過(プラスチック漏斗を用いる。

)し,温炭酸ナトリウム溶液(10 g/L),

(プラスチック洗浄瓶

を用いる。

)で 10 回洗浄する。試料溶液は,沸騰水浴上で約 20 ml になるまで濃縮した後,b)

のエタノール(95)添加以降の操作を行う。

沈殿は,ろ紙とともに白金るつぼ(例えば,JIS H 6201 に規定する 30 番。

)に入れ,硫酸(1+1)

1

滴を加え,電気炉中でろ紙を灰化後,炭酸ナトリウム 1.0 g 及びほう酸 0.5 g を加えて融解し,

塩酸(1+1) 10 ml を加えて溶かした後,全量フラスコ 250 ml に移し入れ,水を標線まで加える。

この溶液中の酸化けい素(Ⅳ),酸化アルミニウム,酸化鉄(Ⅲ),酸化チタン(Ⅳ)  ,酸化マンガン

(

Ⅱ),酸化カルシウム,酸化マグネシウム,酸化クロム(Ⅲ),酸化ジルコニウム(Ⅳ)及び酸化り

ん(Ⅴ)は,誘導結合プラズマ(以下,ICP という。

)発光分光分析法,原子吸光法又は吸光光度

法によって定量し,試料溶液(A)で得られた結果に加算する。

c) 

主酸化けい素()の定量  沈殿をろ紙とともに白金るつぼ(例えば,JIS H 6201 に規定する 30 番。)

に入れ,硫酸(1+1) 1 滴を加え,初めは低温で加熱して,ろ紙を灰化し,1 100±25  ℃で約 60 分間加熱

する。デシケーター中で放冷した後,その質量をはかる。次いで,るつぼ中の内容物を水で潤し,硫

酸(1+1) 3 滴及びふっ化水素酸約 10 ml を加え,砂浴上で加熱して蒸発乾固する。1 100±25  ℃で約 5

分間加熱し,デシケーター中で放冷した後,質量をはかり,先の質量との差を求める。

d) 

試料溶液(A)の調製  るつぼ中の残さは,炭酸ナトリウム 1.0 g 及びほう酸 0.3 g を加えて融解し,放冷

後,塩酸(1+1) 10 ml を加えて加熱して溶かし,保存したろ液に合わせる。ビーカー(300 ml)中の保存液

は,必要ならば濃縮して全量フラスコ 250 ml に移し入れ,水を標線まで加える。この溶液を試料溶液

(A)とし,溶存酸化けい素(Ⅳ),酸化アルミニウム,酸化鉄(Ⅲ),酸化チタン(Ⅳ),酸化マンガン(Ⅱ),

酸化カルシウム,酸化マグネシウム,酸化クロム(Ⅲ),酸化ジルコニウム(Ⅳ)及び酸化りん(Ⅴ)の定量

に用いる。

e) 

溶存酸化けい素()の定量(

4

)

  試料溶液(A)から 10 ml をプラスチック製ビーカー(100 ml)に分取し,


6

R 2212-1

:2006

ふっ化水素酸(1+9) 2 ml を加え,プラスチック製棒でかき混ぜて約 10 分間放置した後,ほう酸溶液(40

g/L)50 ml

を加え,液温を 25  ℃付近にする。七モリブデン酸六アンモニウム溶液(100 g/L)2 ml を加え

てかき混ぜ,10 分間放置する。L(+)-酒石酸溶液(100 g/L)5 ml を加えてかき混ぜ,1 分間放置した後,

L(+)-

アスコルビン酸溶液(100 g/L)2 ml を加え,全量フラスコ 100 ml に移し入れ,水を標線まで加え,

60

分間放置する。この溶液の一部を分光光度計の吸収セル 10 mm にとり,波長 650 nm 付近で水を対

照液にして吸光度を測定する。

(

4

モリブデン青吸光光度法に代えて,次の

備考に示す方法(ICP 発光分光分析法)を用いることがで

きる。

なお,試料中に多量の酸化りん(Ⅴ)が共存する場合には,

備考に示す方法を適用することが望

ましい。

備考  ICP 発光分光分析法

a) 

試薬  試薬は,次による。

1) 

けい素()標準液(0.02 mgSiO

2

/ml)

  9.2.2 l)のけい素(Ⅳ)  標準液(0.5 mgSiO

2

/ml)20 ml

を全

量フラスコ 500 ml に分取して,水を標線まで加える。使用時に調製する。

2) 

酸化アルミニウム溶液(5 mgAl

2

O

3

/ml)

  JIS K 8069 に規定するアルミニウム[99.9  %(質量

分率)以上でけい素(Si)が 0.001  %(質量分率)以下]2.60 g を白金皿(例えば,JIS H 6202 に規

定する 150 番。)にはかりとり,時計皿で覆い,塩酸(1+1) 100 ml を加えて加熱して溶かす。

放冷後,1 000 ml に薄める。

3) 

マトリックス溶液Ⅰ  全量フラスコ 250 ml に 2)の酸化アルミニウム溶液(5 mg Al

2

O

3

/ml)

適量(

*

)

をとり,水を標線まで加える。使用時に調製する。

(*)  酸化アルミニウム溶液(5 mgAl

2

O

3

/ml)

の添加量は,試料中の酸化アルミニウムの含有率

によって決める。例えば,酸化アルミニウムの含有率が 36  %(質量分率)の試料の場合

は,酸化アルミニウム溶液(5 mgAl

2

O

3

/ml)

の添加量は,35 ml とする。

4) 

マトリックス溶液Ⅱ  試料を用いないで 9.2.4 a)d)の操作を行い,試料溶液(A)に相当す

る溶液を調製する。

5) 

け い 素 (Ⅳ )の検 量 線作 成用 溶 液   試料溶液 の濃 度 に合 わせ ,け い素( Ⅳ)標 準液(0.02

mgSiO

2

/ml)

を数個の全量フラスコ 100 ml に段階的にとり,マトリックス溶液Ⅰ及びマトリ

ックス溶液Ⅱを各々10 ml ずつ添加し,水を標線まで加える。

表 に調製例を示す。

  3  けい素(Ⅳ)の検量線作成用溶液の調製例

検量線作成用

溶液

マトリックス

溶液Ⅰ

マトリックス

溶液 II

けい素(Ⅳ)標準液

(0.02 mgSiO

2

/ml)

酸化けい素(Ⅳ)の

濃度

No. ml

ml

ml

(mg/100

ml)

1 10

10

0

0

2 10

10

5

0.1

3 10

10

10

0.2

4 10

10

15

0.3

5 10

10

20

0.4

6 10

10

25

0.5

b) 

操作  操作は,次による。

1) 

試料溶液(A)から 10 ml をとり全量フラスコ 100 ml に移し,水を標線まで加える。

2) 

この溶液の一部を ICP 発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,例えば,251.61


7

R 2212-1

:2006   

nm

における発光強度を測定する。

c) 

空試験  9.2.5 で得た空試験液(A)を用いて b)の 1)及び 2)の操作を行う。

d) 

検量線の作成(**)  表 のけい素(Ⅳ)の検量線作成用溶液を用いて b) 2)の操作を行い,酸化

けい素(Ⅳ)の濃度と発光強度との関係線を作成し,検量線とする。

(**) 検量線作成用溶液系列の測定は,試料溶液及び空試験液の測定と一連の操作として行

う。検量線は,測定時に作成する。

e) 

計算  d)で得た検量線から分取した試料溶液(A)及び空試験液各 10 ml 中の溶存酸化けい素

(

Ⅳ)の量(9.2.7 の式中の記号 A

1

及び A

2

に相当)を求める。

9.2.5 

空試験  試料を用いないで 9.2.4 の操作を行う。ここで得た試料溶液(A)に対応する溶液を空試

験液(A)とする。

9.2.6 

検量線の作成  けい素(Ⅳ)標準液(0.04 mgSiO

2

/ml) 0

∼10 ml[酸化けい素(Ⅳ)として 0∼0.4 mg]を数

個のプラスチック製ビーカー(100 ml)に段階的にとり,それぞれに 9.2.5 で得た空試験液(A)10 ml を加え

9.2.4 e)

のふっ化水素酸(1+9)を添加する以降の操作を行い,酸化けい素(Ⅳ)の量と吸光度との関係線を作成

し,原点を通るように平行移動して検量線とする。

9.2.7 

計算  試料中の酸化けい素(Ⅳ)の含有率は,9.2.4 e)及び 9.2.5 で得た吸光度と 9.2.6 で作成した検量

線とから,溶存酸化けい素(Ⅳ)の量を求め,次の式によって算出する。

(

) (

)

100

10

250

2

1

2

1

2

×

×

+

=

m

A

A

m

m

SiO

ここに,

SiO

2

酸化けい素(Ⅳ)の含有率  [%(質量分率)]

m

1

9.2.4 c)

で得た質量差  (g)

m

2

9.2.5

で得た質量差  (g) 

A

1

分取した試料溶液(A)中の溶存酸化けい素(Ⅳ)の検出量(g)

A

2

分取した空試験液(A)中の溶存酸化けい素(Ⅳ)の検出量(g)

m

9.2.4 a)

の試料のはかりとり量  (g) 

9.3 

凝集重量吸光光度法併用法

9.3.1 

要旨  試料を炭酸ナトリウム及びほう酸で融解後,塩酸に溶かし,ポリエチレンオキシドを加えて

けい酸を凝集させた後,ろ過する。沈殿を強熱した後,質量をはかり,ふっ化水素酸を加えて,酸化けい

素(Ⅳ)を揮発させた後,再び強熱してその質量をはかり,その差から主酸化けい素(Ⅳ)の量を求める。ろ液

を分取してモリブデン青吸光光度法によって,溶存酸化けい素(Ⅳ)の量を求める。両者の和から酸化けい

素(Ⅳ)の含有率を求める。

9.3.2 

試薬  試薬は,9.2.2 a)b),及び d)n)と同じもののほか,次のものを用いる。

a) 

ポリエチレンオキシド溶液(0.5 g/L)  ポリエチレンオキシド 0.1 g を水 200 ml 中にかき混ぜながら少量

ずつ加えて溶かす。2 週間経過したものは,使用しない。

9.3.3 

試料のはかりとり量  試料のはかりとり量は,0.50 g とする。

9.3.4 

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

a) 

試料の融解  乾燥した試料を白金皿(例えば,JIS H 6202 に規定する 75 番。)にはかり取り,JIS K 8625

に規定する炭酸ナトリウム 3.0 g と JIS K 8863 に規定するほう酸 0.3 g とを加えて混合した後,初めは

低温で加熱し(

5

)

,次第に温度を上げ,最後は電気炉中で 1 050±25  ℃で約 10 分間加熱して融解し(

6

)

時計皿で覆い,放冷する。


8

R 2212-1

:2006

(

5

急激に加熱すると,ほう酸の脱水のために,試料が飛散するおそれがある。

(

6

融解時間が長すぎると塩酸に溶けにくくなる。

b) 

けい酸の凝集及びろ過(

3

)

  融成物に JIS K 8102 に規定するエタノール(95)5 ml,塩酸(1+1) 30 ml 及び

硫酸(1+1) 2 ml を加え,沸騰水浴上で加熱して溶かし,そのまま約 20 分間加熱を続ける。時計皿を水

洗することなく除き(

7

)

,適量の粉末ろ紙を加えてかき混ぜた後,ポリエチレンオキシド溶液(0.5g/L)

約 10 ml を加えてよくかき混ぜ,5 分間放置する。ビーカー(300 ml)を受器とし,ろ紙 5 種 B を用いて

ろ過し,熱塩酸(1+50)で数回洗浄し,更に熱水で塩化物イオンの反応が認められなくなるまで洗浄す

る。ろ液及び洗液の入ったビーカーは,時計皿で覆い,保存する。

(

7

時計皿の洗浄は,ろ過のときに行う。

c) 

主酸化けい素()の定量  沈殿をろ紙とともに白金るつぼ(例えば,JIS H 6201 に規定する 30 番。)

に入れ,硫酸(1+1) 1 滴を加え,初めは低温で加熱して,ろ紙を灰化し,1 100±25  ℃で約 60 分間加熱

する。デシケーター中で放冷した後,その質量をはかる。次いで,るつぼ中の内容物を水で潤し,硫

酸(1+1) 3 滴及び JIS K 8819 に規定するふっ化水素酸  約 10 ml を加え,砂浴上で加熱して蒸発乾固す

る。1 100±25  ℃で約 5 分間加熱し,デシケーター中で放冷した後,その質量をはかり,先の質量と

の差を求める。

d) 

試料溶液(A')の調製  るつぼ中の残さは,JIS K 8625 に規定する炭酸ナトリウム 1.0 g 及び JIS K 8863

に規定するほう酸 0.3 g を加えて融解し,放冷後,塩酸(1+1) 5 ml を加えて加熱して溶かし,保存した

ろ液に合わせる。ビーカー(300 ml)中の保存溶液は,必要なら濃縮して,全量フラスコ 250 ml に移し

入れ,水を標線まで加える。この溶液を試料溶液(A')とし,溶存酸化けい素(Ⅳ),酸化鉄(Ⅲ),酸化

チタン(Ⅳ),酸化マンガン(Ⅱ),酸化カルシウム,酸化マグネシウム,酸化クロム(Ⅲ),酸化ジルコニ

ウム(Ⅳ)及び酸化りん(Ⅴ)の定量に用いる。

e)

溶存酸化けい素()の定量(

4

)

  9.2.4 e)の手順によって操作する。

9.3.5 

空試験  試料を用いないで 9.3.4 の操作を行う。ここで得た試料溶液(A')に対応する溶液を空試

験液(A')とする。

9.3.6 

検量線の作成  けい素(Ⅳ)標準液(0.04 mgSiO

2

/ml)0

∼10.0 ml[酸化けい素(Ⅳ)として 0∼0.4 mg]を

数個のプラスチック製ビーカー(100 ml)に段階的にとり,それぞれに 9.3.5 で得た空試験液(A')10 ml を加

え 9.3.4 e)のふっ化水素酸(1+9)を添加する以降の操作を行い,酸化けい素(Ⅳ)の量と吸光度との関係線を作

成し,原点を通るように平行移動して検量線とする。

9.3.7 

計算  試料中の酸化けい素(Ⅳ)の含有率は,9.3.4 e)及び 9.3.5 で得た吸光度と 9.3.6 で作成した検量

線とから溶存酸化けい素(Ⅳ)の量を求め,次の式によって算出する。

(

) (

)

100

10

250

2

1

2

1

2

×

×

+

=

m

A

A

m

m

SiO

ここに,  SiO

2

: 酸化けい素(Ⅳ)  の含有率[%(質量分率)]

m

1

9.3.4 c)

で得た質量差(g)

m

2

9.3.5

で得た質量差(g)

A

1

分取した試料溶液(A')中の溶存酸化けい素(Ⅳ)の検出量(g)

A

2

分取した空試験液(A')中の溶存酸化けい素(Ⅳ)の検出量(g)

m

9.3.4 a)

の試料のはかりとり量(g)

10. 

酸化アルミニウムの定量方法


9

R 2212-1

:2006   

10.1 

定量方法  酸化アルミニウムの定量方法は,シクロヘキサンジアミン四酢酸 (CyDTA)‐亜鉛逆滴定

法を適用する。

10.2 CyDTA-

亜鉛逆滴定法

10.2.1 

要旨  試料溶液(A)又は(A')を分取し,一定過剰量の CyDTA を加え,アンモニア水で pH を調

節してアルミニウム - CyDTA 錯体を生成させ,ヘキサメチレンテトラミンを加えて pH を再調節した後,

キシレノールオレンジを指示薬として,残った CyDTA 量を亜鉛溶液で逆滴定する。別に求めた酸化鉄(Ⅲ)

の量,酸化チタン(Ⅳ)の量,酸化マンガン(Ⅱ)の量及び酸化ジルコニウム(Ⅳ)の量を補正して,酸化アルミ

ニウムの含有率を算出する。

10.2.2 

試薬  試薬は,次による。

a) 

塩酸(1+1)  JIS K 8180 に規定する塩酸を用いて調製する。

b)

アンモニア水(1+11+9)  JIS K 8085 に規定するアンモニア水を用いて調製する。

c)

ヘキサメチレンテトラミン  JIS K 8847 に規定するもの。

d)  0.02 mol/L CyDTA

溶液  シクロヘキサンジアミン四酢酸一水和物 7.30 g に水酸化ナトリウム溶液(100

g/L) 16 ml

及び水約 150 ml を加え,加熱して溶かす。放冷後,水を加えて 1 000 ml とする。

e) 0.02 

mol/L

亜鉛溶液  調製方法及びファクターの計算方法は,JIS K 8001 の 4.5(1.3)に準じる。ただし,

亜鉛 0.66 g 及び硝酸(1+1) 10 ml を用い,ファクターの計算の分母は 0.653 9 とする。

f) 

キシレノールオレンジ溶液  調製方法及び保存方法は,JIS K 8001 の 4.4(表 沈殿滴定,酸化還元滴

定,錯滴定など)による。

g) 

メチルオレンジ溶液  調製方法及び保存方法は,JIS K 8001 の 4.4(表 中和滴定用)による。

10.2.3 

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

a) 9.2.4 

d)

で得た試料溶液(A)又は 9.3.4 d)で得た試料溶液(A')50 ml を全量ピペットでとり,ビーカ

ー(300 ml)に入れ,0.02 mol/L CyDTA 溶液の一定量(

8

)

を加え,水を加えて約 100 ml とする。

(

8

CyDTA

溶液の添加量は,試料中の酸化アルミニウム,酸化鉄(Ⅲ)及び酸化チタン(Ⅳ)の含有率

の合量に応じて

表 による。

  4  0.02 mol/L CyDTA 溶液の添加量

酸化アルミニウム,酸化鉄(Ⅲ)及び酸化チタン(Ⅳ)

含有率の合量%(質量分率)

0.02 mol/L CyDTA

溶液の添加量

ml

10

以上  10 未満

10

以上  20 未満

20

以上  30 未満

30

以上  50 未満

20

30

40

50

b)

ヘキサメチレンテトラミン 1 g を加え,指示薬としてメチルオレンジ溶液 1 滴を加え,溶液がわずか

にだいだい色(pH 3)を呈するまでアンモニア水(1+1),次いで,アンモニア水(1+9)を加え約 5 分間放

置する。もし,アンモニア水を加え過ぎたときは,塩酸(1+1)を加え赤に戻してから同様の調節を行う。

ヘキサメチレンテトラミンを少量ずつ加えて溶解し,pH 5.5∼5.8 とした後,指示薬としてキシレノ

ールオレンジ溶液 4,5 滴を加え,0.02 mol/L 亜鉛溶液で滴定する。終点付近になったらよくかき混ぜ

ながらゆっくりと滴定し,黄色がわずかに赤味を帯びた点を終点とする。適定中は,液中に pH 計の

ガラス電極を浸して pH5.2 を外れないように留意する。pH5.2 を外れたならばヘキサメチレンテトラ

ミンを加え,pH5.2∼5.8 を維持するようにする。

10.2.4 

空試験  9.2.5 で得た空試験液(A)又は 9.3.5 で得た空試験液(A')を用いて 10.2.3 の操作を行う。

空試験液の分取量及び 0.02 mol/L CyDTA 溶液の添加量は,試料溶液の場合と同量とする。


10

R 2212-1

:2006

10.2.5 

計算  試料中の酸化アルミニウムの含有率は,次の式によって算出する。

(

)

100

50

250

6

019

0.001

1

2

3

2

×

×

×

×

=

m

F

V

V

O

Al

[

]

414

.

0

719

.

0

638

.

0

)

(

2

2

3

2

×

+

×

+

×

+

ZrO

MnO

TiO

O

Fe

ここに,

Al

2

O

3

酸化アルミニウムの含有率[%(質量分率)]

V

1

10.2.3 b)

の 0.02 mol/L 亜鉛溶液の使用量(ml)

V

2

10.2.4

の 0.02 mol/L 亜鉛溶液の使用量(ml) 

F

0.02 mol/L

亜鉛溶液のファクター 

m

9.2.4 a)

又は 9.3.4 a)の試料のはかりとり量(g) 

Fe

2

O

3

11.2.6

又は 11.3.6 で求めた酸化鉄(Ⅲ)の含有率[%(質

量分率)] 

TiO

2

12.2.6

又は 12.3.5 で求めた酸化チタン(Ⅳ)の含有率

[

%(質量分率)] 

MnO

13.2.6

又は 13.3.5 で求めた酸化マンガン(Ⅱ)の含有

率[%(質量分率)] 

ZrO

2

19.2.6

又は 19.3.5 で求めた酸化ジルコニウム(Ⅳ)の

含有率[%(質量分率)] 

11. 

酸化鉄(Ⅲ)の定量方法

11.1 

定量方法の区分  酸化鉄(Ⅲ)の定量方法は,次のいずれかによる。

a) 1

10-フェナントロリン吸光光度法

b) ICP

発光分光分析法

11.2 1

10-フェナントロリン吸光光度法

11.2.1 

要旨  試料溶液(A)又は(A')を分取し,L(+)-アスコルビン酸で鉄を還元し,塩化 1,10-フェナ

ントロリニウムを加え,酢酸アンモニウムで pH を調節して鉄を発色させ,その吸光度を測定する。

11.2.2 

試薬  試薬は,次による。

a) L(+)-

酒石酸溶液(100 g/L)  9.2.2 j)による。

b) 

酢酸アンモニウム溶液(200 g/L)  JIS K 8359 に規定する酢酸アンモニウムを用いて調製する。

c) L(+)-

アスコルビン酸溶液(100 g/L)  9.2.2 k)による。

d) 

塩化 110-フェナントロリニウム溶液(1 g/L)  JIS K 8202 に規定する塩化 1,10-フェナントロリニウ

ム一水和物 1.3 g を水に溶かして 1 000 ml に薄め,冷暗所に保存する。ただし,保存中に着色した場

合は,新しく調製する。

e) 

()標準液(1 mgFe

2

O

3

/ml)

  鉄[99.9  %(質量分率)以上]の表面を塩酸(1+3)で洗浄し,水,JIS K 8101

に規定するエタノール(99.5)及び JIS K 8103 に規定するジエチルエーテルで,順次,洗って,直ちに

デシケーター中に入れ約 12 時間放置する。その 0.699 4 g をはかりとり,ビーカー(200 ml)に移し,ビ

ーカーを時計皿で覆い,塩酸(1+1) 40 ml を加えて沸騰水浴上で加熱して溶かし,放冷後,水とともに

全量フラスコ 1 000 ml に移し入れ,水を標線まで加える。

f)

()標準液(0.04 mgFe

2

O

3

/ml)

  鉄(Ⅲ)標準液(1 mgFe

2

O

3

/ml)

を水で 25 倍に薄める。

11.2.3 

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

a) 9.2.4 

d)

で得た試料溶液(A)又は 9.3.4 d)で得た試料溶液(A')から一定量(

9

)

を全量フラスコ 100 ml

に分取する。

(

9

試料溶液(A)又は(A')の分取量は,試料中の酸化鉄(Ⅲ)の含有率に応じて

表 による。


11

R 2212-1

:2006   

  5  試料溶液(A)又は(A')の分取量

酸化鉄(Ⅲ)の含有率

%(質量分率)

試料溶液(A)又は(A')の分取量

ml

1

以上                1 未満

1

以上                3 未満

3

以上

25

10

 5

b)

水で約 60 ml に薄め,L(+)-酒石酸溶液(100 g/L)5 ml 及び L(+)-アスコルビン酸溶液(100 g/L)2 ml を加え

て振り混ぜ,塩化 1,10-フェナントロリニウム溶液(1 g/L)10 ml 及び酢酸アンモニウム溶液(200 g/L)10

ml

を加え,水を標線まで加え,30 分間放置する。この溶液の一部を分光光度計の吸収セルにとり,

波長 510 nm 付近で水を対照液にして吸光度を測定する。

11.2.4 

空試験  9.2.5 で得た空試験液(A)又は 9.3.5 で得た空試験液(A')を用いて,11.2.3 の操作を行う。

ただし,空試験液の分取量は,試料溶液の場合と同量にする。

11.2.5 

検量線の作成  鉄(Ⅲ)標準液(0.04 mgFe

2

O

3

/ml)0

∼15.0 ml[酸化鉄(Ⅲ)として 0∼0.6 mg]を数個の全

量フラスコ 100 ml に段階的にとり,11.2.3 b)の操作を行い,酸化鉄(Ⅲ)の量と吸光度との関係線を作成し,

原点を通るように平行移動して検量線とする。

11.2.6 

計算  試料中の酸化鉄(Ⅲ)の含有率は,11.2.3 b)及び 11.2.4 で得た吸光度と 11.2.5 で作成した検量

線とから,酸化鉄(Ⅲ)の量を求め,次の式によって算出する。

100

250

2

1

3

2

×

×

=

V

m

A

A

O

Fe

ここに,

Fe

2

O

3

酸化鉄

(

)

の含有率

[

(

質量分率

)]

A

1

分取した試料溶液(

A

)又は(

A'

)中の酸化鉄

(

)

の量(

g

A

2

分取した空試験液(

A

)又は(

A'

)中の酸化鉄

(

)

の量(

g

m

9.2.4 a)

又は 9.3.4 a)の試料のはかりとり量(

g

V

11.2.3 a)

の試料溶液(

A

)又は(

A'

)の分取量(

ml

11.3 ICP

発光分光分析法

11.3.1 

要旨  試料溶液(

A

)又は(

A'

)を分取し,

ICP

発光分光分析装置を用いて鉄の分析線の発光強度

を測定する。

11.3.2 

試薬  試薬は,次による。

a)

酸化アルミニウム溶液(5 mgAl

2

O

3

/ml)

  9.2.4 

備考 a) 2)による。

b) 

添加溶液Ⅰ  JIS K 8625 に規定する炭酸ナトリウム

4.0 g

及び JIS K 8863 に規定するほう酸

0.3 g

を白

金皿(例えば,JIS H 6202 に規定する

75

番。

)にはかりとり,塩酸

(1+1) 35 ml

及び硫酸

(1+1) 2 ml

徐々に加えて分解し,沸騰水浴上で加熱して二酸化炭素を追い出す。放冷後,一定量

(

10

)

の酸化アルミ

ニウム溶液

(5 mgAl

2

O

3

/ml)

を加えた後,水で

250 ml

に薄める。

(

10

) 9.2.4

備考の注(*)による。

c)

添加溶液Ⅱ  JIS K 8625 に規定する炭酸ナトリウム

4.0 g

及び JIS K 8863 に規定するほう酸

0.6 g

を白

金皿(例えば,JIS H 6202 に規定する

75

番。

)にはかりとり,塩酸

(1+1) 35 ml

及び硫酸

(1+1) 2 ml

徐々に加えて分解し,沸騰水浴上で加熱して二酸化炭素を追い出す。放冷後,一定量

(

10

)

の酸化アルミ

ニウム溶液

(5 mgAl

2

O

3

/ml)

を加えた後,水で

250 ml

に薄める。

d)

()標準液(1 mgFe

2

O

3

/ml)

  11.2.2 e

)による。

e) 

チタン()標準液(1 mgTiO

2

/ml)

  チタン

[99.9

(

質量分率

)

以上

]

の適量をとり,表面を塩酸

(1+3)

で洗

浄し,次いで,水,JIS K 8101 に規定するエタノール

(99.5)

及び JIS K 8103 に規定するジエチルエー

テルで順次洗った後,直ちにデシケーターに入れ約

12

時間放置する。その

0.599 4 g

を白金皿(例え


12

R 2212-1

:2006

ば,JIS H 6202 に規定する

100

番。

)にとり,白金皿を四ふっ化エチレン樹脂製の時計皿で覆い,JIS K 

8819

に規定するふっ化水素酸

20 ml

9.2.2 c)の硫酸

(1+1) 30 ml

及び JIS K 8541 に規定する硝酸

1 ml

を加え,沸騰水浴上で加熱して溶かす。時計皿を水で洗って取り除き,砂浴上で硫酸の濃い白煙が出

るまで加熱する。放冷後,白金皿の内壁を少量の水で洗い,再び加熱して白煙を発生させる。放冷後,

水とともに全量フラスコ

1 000 ml

に移し入れ,水を標線まで加える。

f) 

マンガン()標準液(1 mgMnO/ml)  マンガン

[99.9

(

質量分率

)

以上

]

の表面を塩酸

(1+3)

で洗浄し,水,

JIS K 8101

に規定するエタノール

(99.5)

及び JIS K 8103 に規定するジエチルエーテルで順次洗浄した

後,直ちにデシケーターに入れ,約

12

時間放置する。その

0.774 5 g

をはかりとり,ビーカー

(200 ml)

に移し,ビーカーを時計皿で覆い,塩酸

(1+1) 20 ml

を加えて沸騰水浴上で加熱して溶かし,放冷後,

水とともに全量フラスコ

1 000 ml

に移し入れ,水を標線まで加える。

g) 

カルシウム標準液(1 mgCaO/ml)  JIS K 8617 に規定する炭酸カルシウム

[99.9

(

質量分率

)

以上

] 2

3

g

をはかり瓶にとり,

105

±

5

℃で約

2

時間加熱した後,デシケーターに入れ放冷する。その

1.784 8 g

をはかりとり,ビーカー

(200 ml)

に移し入れ,ビーカーを時計皿で覆い,塩酸

(1+1) 10 ml

を徐々に加え

て溶かし,加熱して二酸化炭素を除去し,放冷後,水とともに全量フラスコ

1 000 ml

に移し入れ,水

を標線まで加える。

h) 

マグネシウム標準液(1 mgMgO/ml)  JIS K 8875 に規定するマグネシウム

[99.9

(

質量分率

)

以上

]

の表

面を塩酸

(1+1)

で洗浄し,水,JIS K 8101 に規定するエタノール

(99.5)

及び JIS K 8103 に規定するジエ

チルエーテルで順次洗浄した後,直ちにデシケーターに入れ約

12

時間放置する。その

0.603 0 g

をは

かりとり,ビーカー

(200 ml)

に移し入れ,ビーカーを時計皿で覆い,塩酸

(1+1) 10 ml

を徐々に加えて溶

かし,水とともに全量フラスコ

1 000 ml

に移し入れ,水を標線まで加える。

i) 

クロム()標準液(1 mgCr

2

O

3

/ml)

  JIS K 8005 に規定する二クロム酸化カリウム約

2.5 g

150

±

5

で約

60

分間加熱し,デシケーター中で放冷する。

K

2

Cr

2

O

7

 100

(

質量分率

)

に対し,その

1.935 6 g

はかりとり,ビーカー

(200 ml)

に移し入れ,少量の水に溶かし,水とともに全量フラスコ

1 000 ml

移し入れ,水を標線まで加える。

j) 

ジルコニウム()標準液 (1 mgZrO

2

/ml)

  酸化ジルコニウム

(

)[99.9

(

質量分率

)

以上

]

0.3 g

を白

金るつぼ(例えば,JIS H 6201 に規定する

30

番。

)にとり,

1 100

±

25

℃で約

60

分間加熱し,デシケ

ーター中で放冷する。その

0.200 0 g

を白金るつぼ(例えば,JIS H 6201 に規定する

30

番。

)にはかり

とり,JIS K 8783 に規定する二硫酸カリウム

4 g

を加えて融解する。放冷後,白金るつぼごとビーカ

(200 ml)

に入れ,硫酸

(1+9) 100 ml

を加えて加熱して溶かす。放冷後,白金るつぼを水で洗って取り

出し,水とともに全量フラスコ

200 ml

に移し入れ,水を標線まで加える。

k) 

スカンジウム標準液(1 mgSc/ml)(

11

)

  酸化スカンジウム約

0.2 g

110

±

5

℃で約

60

分間加熱し,デシ

ケーター中で放冷し,その中から

0.153 4 g

をはかりとり,ビーカー

(100 ml)

に移し入れ,塩酸

(1+1) 10

ml

を加え,加熱して溶かす。放冷後,水とともに全量フラスコ

100 ml

に移し入れ,水を標線まで加

える。

(

11

市販の標準溶液を用いてもよい。

l) 

イットリウム()標準液(1 mgY/ml)(

11

)

  酸化イットリウム

(

)

0.2 g

110

±

5

℃で約

60

分間加熱し,

デシケーター中で放冷し,その

0.127 0 g

をはかりとり,ビーカー

(100 ml)

に移し入れ,塩酸

(1+1) 10 ml

を加え,加熱して溶かす。放冷後,水とともに全量フラスコ

100 ml

に移し入れ,水を標線まで加える。

m) 

内標準溶液  スカンジウム標準液

(1 mgSc/ml)

及び/又はイットリウム

(

)

標準液

(1 mgY/ml)10 ml

を全

量フラスコ

100 ml

に分取し,水を標線まで加える。使用時に調製する。


13

R 2212-1

:2006   

n) 

混合標準溶液Ⅰ(0.04 mgFe

2

O

3

/ml

0.04 mgTiO

2

/ml

0.01 mgMnO/ml0.04 mgCaO/ml0.04 mgMgO/ml

0.04 mgCr

2

O

3

/ml

0.01 mgZrO

2

/ml)

  鉄

(

)

標準液

(1 mgFe

2

O

3

/ml)

,チタン

(

)

標準液

(1 mgTiO

2

/ml)

,カ

ルシウム標準液

(1 mgCaO/ml)

,マグネシウム標準液

(1 mgMgO/ml)

,マンガン

(

)

標準液

(1 mgMnO/ml)

クロム

(

)

標準液

(1 mgCr

2

O

3

/ml)

及びジルコニウム

(

)

標準液

(1 mgZrO

2

/ml)

のそれぞれを

40 ml

 40 ml

40 ml

40 ml

10 ml

40 ml

及び

10 ml

を全量フラスコ

1 000 ml

にとり,水を標線まで加える。

o) 

検量線作成用溶液系列Ⅰ(

12

)

  分析試料溶液の種類に合わせ,混合標準溶液Ⅰを数個の全量フラスコ

100 ml

に段階的にとり,それぞれの全量フラスコ

100 ml

に添加溶液

(

13

)10 ml

及び内標準溶液

5 ml

加え,水を標線まで加える。

表 に調製例を示す。

(

12

分析試料の組成及び使用する分析装置の種類・性能に応じて,最適な検量線作成用溶液を調製

する。

  6  検量線作成用溶液系列Ⅰの調製例

検量線

作成用溶液

添加溶液

(

13

)

内標準溶液

混合標準

溶液Ⅰ

溶液の濃度(mg/100 ml)

No. ml ml ml

Fe

2

O

3

TiO

2

MnO

CaO MgO Cr

2

O

3

 ZrO

2

1

10

5

0

0.00 0.00 0.00

0.00 0.00 0.00 0.00

2

10

5

1

0.04 0.04 0.01

0.04 0.04 0.04 0.01

3

10

5

2

0.08 0.08 0.02

0.08 0.08 0.08 0.02

4

10

5

3

0.12 0.12 0.03

0.12 0.12 0.12 0.03

5

10

5

4

0.16 0.16 0.04

0.16 0.16 0.16 0.04

6

10

5

5

0.20 0.20 0.05

0.20 0.20 0.20 0.05

7

10

5

10

0.40 0.40 0.10

0.40 0.40 0.40 0.10

8

10

5

15

0.60 0.60 0.15

0.60 0.60 0.60 0.15

9

10

5

20

0.80 0.80 0.20

0.80 0.80 0.80 0.20

(

13

試料溶液(

A

)を用いた場合は添加溶液Ⅰ,試料溶液(

A'

)を用いた場合は添加溶液Ⅱを使用す

る。

11.3.3 

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

a) 

試料溶液(A-1)又は(A'-1)の調製  9.2.4 d)で得た試料溶液(

A

)又は 9.3.4 d)で得た試料溶液(

A'

)から

10 ml

を全量フラスコ

100 ml

に分取し,内標準溶液

5 ml

を加えて水を標線まで加える。この溶液を試

料溶液(

A-1

)又は(

A'-1

)とし,

ICP

発光分光分析法による酸化鉄

(

)

11.3

,酸化チタン

(

)

12.3

酸化マンガン

(

)

13.3

,酸化カルシウム(14.3

,酸化マグネシウム(15.3

,酸化クロム

(

)

18.3

及び酸化ジルコニウム

(

)

19.3)の定量に用いる。

b) 

発光強度の測定  試料溶液(

A-1

)又は(

A'-1

)の一部を

ICP

発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中

に噴霧し,鉄の分析線(例えば,波長

259.94 nm

)及び必要なら内標準元素の発光線

(

14

)

の発光強度を

測定する。

(

14

例えば,含有率

3

(

質量分率

)

以上の成分の定量においては,各種の測定環境の変動に対応す

るために,分析線の発光強度を内標準元素の発光強度によって補正する内標準法を用いるとよ

い。ただし,内標準元素の発光線の測定は,分析線と同時並行して実施しなければならない。

11.3.4 

空試験  9.2.5 で得た空試験液(

A

)又は 9.3.5 で得た空試験液(

A'

)を用い,11.3.3 の操作を行う。

ここで得られた試料溶液(

A-1

)に対応する溶液を空試験液(

A-1

,試料溶液(

A'-1

)に対応する溶液を空

試験液(

A'-1

)とする。

11.3.5 

検量線の作成(

15

)

  検量線作成用溶液系列Ⅰを用いて 11.3.3 b)の操作を行い,酸化鉄

(

)

の濃度と発

光強度との関係線を作成し,検量線とする。


14

R 2212-1

:2006

(

15

) 9.2.4

備考の注

(**)

による。

11.3.6 

計算  試料中の酸化鉄

(

)

含有率は,11.3.3 b)及び 11.3.4 で得た発光強度と 11.3.5 で作成した検量

線とから酸化鉄

(

)

の量を求め,次の式によって算出する。

100

10

250

2

1

3

2

×

×

=

m

A

A

O

Fe

ここに,

Fe

2

O

3

酸化鉄

(

)

の含有率

[

(

質量分率

)]

A

1

試料溶液(

A-1

)又は(

A'-1

)中の酸化鉄

(

)

の量(

g

A

2

空試験液(

A-1

)又は(

A'-1

)中の酸化鉄

(

)

の量(

g

m

9.2.4 a)

又は 9.3.4 a)の試料のはかりとり量(

g

12. 

酸化チタン(Ⅳ)の定量方法

12.1 

定量方法の区分  酸化チタン

(

)

の定量方法は,次のいずれかによる。

a)

ジアンチピリルメタン吸光光度法

b)

ICP

発光分光分析法

12.2 

ジアンチピリルメタン吸光光度法

12.2.1 

要旨  試料溶液(

A

)又は(

A'

)を分取し,酸の濃度を調節した後,

L(+)-

アスコルビン酸を加えて

鉄を還元し,ジアンチピリルメタンを加えてチタンを発色させ,その吸光度を測定する。

12.2.2 

試薬  試薬は,次による。

a)

塩酸(1+1)  JIS K 8180 に規定する塩酸を用いて調製する。

b)

L(+)-

アスコルビン酸溶液(100 g/L)  9.2.2 k)による。

c)

ジアンチピリルメタン溶液(10 g/L)  JIS K 9565 に規定するジアンチピリルメタン一水和物

1.05 g

を塩

(1+50) 30 ml

に溶かし,水で

100 ml

に薄める。

d)

チタン()標準液(0.02 mgTiO

2

/ml)

  11.3.2 e)のチタン

(

)

標準液

(1 mgTiO

2

/ml)

を水で

50

倍に薄める。

12.2.3 

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

a) 9.2.4 

d)

で得た試料溶液(

A

)又は 9.3.4 d)で得た試料溶液(

A'

)から一定量

(

16

)

を全量フラスコ

50 ml

分取する。

(

16

試料溶液(

A

)又は(

A'

)の分取量は,試料中の酸化チタン

(

)

の含有率に応じて

表 による。

  7  試料溶液(A)又は(A')の分取量

酸化チタン(Ⅳ)の含有率

%(質量分率)

試料溶液(A)又は(A')の分取量

ml

0.5

以上  0.5 未満

0.5

以上  1.5 未満

        1.5

以上

25

10

 5

b)

塩酸

(1+1) 5 ml

及び

L(+)-

アスコルビン酸溶液

(100 g/L)2 ml

を加え,

1

分間放置した後,ジアンチピリ

ルメタン溶液

(10 g/L)15 ml

を加えて,水を標線まで加え,

90

分間放置する。この溶液の一部を分光光

度計の吸収セルにとり,波長

390 nm

付近で水を対照液にして吸光度を測定する。

12.2.4 

空試験  9.2.5 で得た空試験液(

A

)又は 9.3.5 で得た空試験液(

A'

)を用い,12.2.3 の操作を行う。

ただし,空試験液の分取量は,試料溶液の場合と同量とする。

12.2.5 

検量線の作成  チタン

(

)

標準液

(0.02 mgTiO

2

/ml)0

20.0 ml

[酸化チタン

(

)

として

0

0.40 mg

]を

数個の全量フラスコ

50 ml

に段階的にとり,12.2.3 b)の操作を行い,酸化チタン

(

)

の量と吸光度との関係

線を作成し,原点を通るよう平行移動して検量線とする。


15

R 2212-1

:2006   

12.2.6 

計算  試料中の酸化チタン

(

)

の含有率は,12.2.3 b)及び 12.2.4 で得た吸光度と 12.2.5 で作成した

検量線とから酸化チタン

(

)

の量を求め,次の式によって算出する。

100

250

2

1

2

×

×

=

V

m

A

A

TiO

ここに,

TiO

2

酸化チタン(Ⅳ)の含有率[%(質量分率)]

A

1

分取した試料溶液(A)又は(A')中の酸化チタン(Ⅳ)の量(g)

A

2

分取した空試験液(A)又は(A')中の酸化チタン(Ⅳ)の量(g)

V

12.2.3 a)

の試料溶液(A)又は(A')の分取量(ml)

m

9.2.4 a)

又は 9.3.4 a)の試料のはかりとり量(g)

12.3 ICP

発光分光分析法

12.3.1 

要旨  試料溶液(A-1)又は(A'-1)をとり,ICP 発光分光分析装置を用いてチタンの分析線の発光

強度を測定する。

12.3.2 

操作  11.3.3 a)で得た試料溶液(A-1)又は(A'-1)の一部を ICP 発光分光分析装置のアルゴンプラ

ズマ中に噴霧し,チタンの分析線(例えば,波長 334.94 nm。

)及び必要なら内標準元素の発光線(

14

)

の発光

強度を測定する。

12.3.3 

空試験  11.3.4 で得た空試験液(A-1)又は(A'-1)を用いて 12.3.2 の操作を行う。

12.3.4 

検量線の作成(

15

)

  11.3.2 o)の検量線作成用溶液系列Ⅰを用いて 12.3.2 の操作を行い,酸化チタン

(

Ⅳ)の量と発光強度との関係線を作成し,検量線とする。

12.3.5 

計算  試料中の酸化チタン(Ⅳ)の含有率は,12.3.2 及び 12.3.3 で得た発光強度と 12.3.4 で作成した

検量線とから酸化チタン(Ⅳ)の量を求め,次の式によって算出する。

100

10

250

2

1

2

×

×

=

m

A

A

TiO

ここに,

TiO

2

酸化チタン(Ⅳ)の含有率[%(質量分率)]

A

1

試料溶液(A-1)又は(A'-1)中の酸化チタン(Ⅳ)の量(g)

A

2

空試験液(A-1)又は(A'-1)中の酸化チタン(Ⅳ)の量(g)

m

9.2.4 a)

又は 9.3.4 a)の試料のはかりとり量(g)

13. 

酸化マンガン(Ⅱ)の定量方法

13.1 

定量方法の区分  酸化マンガン(Ⅱ)の定量方法は,次のいずれかによる。

a)

原子吸光法

b)

  ICP

発光分光分析法

13.2 

原子吸光法

13.2.1 

要旨  試料溶液(A)又は(A')を分取し,原子吸光分析装置を用いてマンガンの吸光度を測定す

る。

13.2.2 

試薬

a) 

ランタン()溶液(50 gLa/L)  酸化ランタン(Ⅲ)58.6 g をビーカー(1 000 ml)にはかりとり,塩酸(1+1)

200 ml

を少量ずつ加えて加熱して溶かし,放冷後,水で 1 000 ml に薄める。

b) 

混合標準溶液Ⅱ(0.02 mgMnO/ml0.05 mgCr

2

O

3

/ml)

  11.3.2 f)のマンガン(Ⅱ)標準液(1 mgMnO/ml)20 ml

及び 11.3.2 i)のクロム(Ⅲ)標準液(1 mgCY

2

O

3

/ml)50 ml

を全量フラスコ 1 000 ml にとり,水を標線まで

加える。

c)

酸化アルミニウム溶液(5 mg Al

2

O

3

/ml)

  9.2.4  備考 a) 2)による。

d)

添加溶液Ⅰ  11.3.2 b)による。

e)

添加溶液Ⅱ  11.3.2 c)による。


16

R 2212-1

:2006

f) 

検量線作成用溶液系列Ⅱ(

12

)

  11.3.2 o)の検量線作成用溶液系列Ⅰに準じて調製する。添加溶液Ⅰを 20

ml

とし,ランタン(Ⅲ)溶液(50 gLa/L)10 ml を添加する。調製例を

表 に示す。

  8  検量線作成用溶液系列Ⅱの調製例

検量線作成用溶液

添加溶液(

13

)

ランタン(Ⅲ)

溶液(50 g/L)

混合標準溶液Ⅱ

溶液の濃度(mg/100 ml)

No. ml

ml ml

MnO

Cr

2

O

3

1 20

10 0

0.00

0.00

2 20

10 5

0.10

0.25

3 20

10

10

0.20

0.50

4 20

10

15

0.30

0.75

5 20

10

20

0.40

1.00

6 20

10

30

0.60

1.50

13.2.3 

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

a) 

試料溶液(A-2)又は(A'-2)の調製  9.2.4 d)で得た試料溶液(A)又は 9.3.4 d)で得た試料溶液(A')から

20 ml

を全量フラスコ 100 ml に分取し,

ランタン(Ⅲ)溶液(50 gL

a

/L)10 ml

を加え,

水を標線まで加える。

この溶液を試料溶液(A-2)又は(A'-2)とし,原子吸光法による酸化マンガン(Ⅱ)(13.2)及び酸化クロム

(

Ⅲ)(18.2)の定量に用いる。

b) 

吸光度の測定  試料溶液(A-2)又は(A'-2)の一部を,原子吸光分析装置のフレーム中に噴霧し,波長 279.5

nm

における吸光度を測定する。

13.2.4 

空試験  9.2.5 で得た空試験液(A)又は 9.3.5 で得た空試験液(A')を用いて,13.2.3 の操作を行

う。ここで得られた試料溶液(A-2)に対応する溶液を空試験液(A-2)

,試料溶液(A'-2)に対応する溶液

を空試験液(A'-2)とする。

13.2.5 

検量線の作成(

15

)

  検量線作成用溶液系列Ⅱを用いて 13.2.3 b)の操作を行い,酸化マンガン(Ⅱ)の量

と吸光度との関係線を作成し,原点を通るように平行移動して検量線とする。

13.2.6 

計算  試料中の酸化マンガン(Ⅱ)の含有率は,13.2.3 b)及び 13.2.4 で得た吸光度と 13.2.5 で作成し

た検量線とから酸化マンガン(Ⅱ)の量を求め,次の式によって算出する。

100

20

250

2

1

×

×

=

m

A

A

MnO

ここに,  MnO

酸化マンガン(Ⅱ)の含有率[%(質量分率)]

A

1

試料溶液(A-2)又は(A'-2)中の酸化マンガン(Ⅱ)の量(g)

A

2

空試験液(A-2)又は(A'-2)中の酸化マンガン(Ⅱ)の量(g)

m

9.2.4 a)

又は 9.3.4 a)の試料のはかりとり量(g)

13.3 ICP

発光分光分析法

13.3.1 

要旨  試料溶液(A-1)又は(A'-1)をとり,ICP 発光分光分析装置を用いてマンガンの分析線の発

光強度を測定する。

13.3.2 

操作  11.3.3 a)で得た試料溶液(A-1)又は(A'-1)の一部を ICP 発光分光分析装置のアルゴンプラ

ズマ中に噴霧し,マンガンの分析線(例えば,波長 257.61 nm。)及び必要ならば内標準元素の発光線(

14

)

の発光強度を測定する。

13.3.3 

空試験  11.3.4 で得た空試験液(A-1)又は(A'-1)を用いて 13.3.2 の操作を行う。

13.3.4 

検量線の作成(

15

)

  11.3.2 o)の検量線作成用溶液系列Ⅰを用いて 13.3.2 の操作を行い,酸化マンガン

(

Ⅱ)の量と発光強度との関係線を作成し,検量線とする。


17

R 2212-1

:2006   

13.3.5 

計算  試料中の酸化マンガン(Ⅱ)の含有率は,13.3.2 及び 13.3.3 で得た発光強度と 13.3.4 で作成し

た検量線とから酸化マンガン(Ⅱ)の量を求め,次の式によって算出する。

100

10

250

2

1

×

×

=

m

A

A

MnO

ここに,  MnO: 酸化マンガン(Ⅱ)の含有率[%(質量分率)] 

A

1

試料溶液(A-1)又は(A'-1)中の酸化マンガン(Ⅱ)の量(g)

A

2

空試験液(A-1)又は(A'-1)中の酸化マンガン(Ⅱ)の量(g)

m

9.2.4 a)

又は 9.3.4 a)の試料のはかりとり量(g)

14. 

酸化カルシウムの定量方法

14.1 

定量方法の区分  酸化カルシウムの定量方法は,次のいずれかによる。

a) 

原子吸光法

b) ICP

発光分光分析法

14.2 

原子吸光法

14.2.1 

要旨  試料にふっ化水素酸,過塩素酸及び硝酸を加えて,加熱して分解する。蒸発乾固した後,塩

酸に溶かして一定体積とする。この溶液の一部をとり原子吸光分析装置を用いて,カルシウムの吸光度を

測定する。

14.2.2 

試薬  試薬は,次による。

a)

塩酸(1+1)  JIS K 8180 に規定する塩酸を用いて調製する。

b)

硝酸  JIS K 8541 に規定するもの。

c)

過塩素酸  JIS K 8223 に規定するもの。

d)

ふっ化水素酸  JIS K 8819 に規定するもの。

e)

ランタン()溶液(50 gL

a

/L)

  13.2.2 a)による。

f)

酸化アルミニウム溶液(5 mgAl

2

O

3

/ml)

  9.2.4 

備考 a) 2)による。

g)

カルシウム標準液(1 mgCaO/ml)  11.3.2 g)による。

h)

マグネシウム標準液(1 mgMgO/ml)  11.3.2 h)による。

i)

ナトリウム標準液(1 mgNa

2

O/ml)

  JIS K 8005 に規定する塩化ナトリウム 2∼3 g を白金るつぼ(例え

ば,JIS H 6201 に規定する 30 番。

)にとり,600  ℃で約 60 分間加熱した後,デシケーターに入れ,放

冷する。NaCl 100  %(質量分率)に対し,その 1.885 9 g をはかりとり,ビーカー(200 ml)に移し入れ,

少量の水に溶かし,水とともに全量フラスコ 1 000 ml に移し入れ,水を標線まで加える。

j) 

カリウム標準液(1 mgK

2

O/ml)

  JIS K 8121 に規定する電気伝導率測定用の塩化カリウム 2∼3 g を白金

るつぼ(例えば,JIS H 6201 に規定する 30 番。

)にとり,500  ℃で約 240 分間加熱した後,デシケー

ターに入れ放冷する。その 1.582 9 g をはかりとり,ビーカー(200 ml)に移し入れ,少量の水に溶かし,

水とともに全量フラスコ 1 000 ml に移し入れ,水を標線まで加える。

k) 

混合標準溶液Ⅲ(0.05 mgCaO/ml0.05 mgMgO/ml0.05 mgNa

2

O/ml

0.05 mgK

2

O/ml)

  カルシウム標

準液(1 mgCaO/ml),マグネシウム標準液(1 mgMgO/ml),ナトリウム標準液(1 mgNa

2

O/ml)

及びカリウム

標準液(1 mgK

2

O/ml)

のそれぞれを 25 ml ずつ全量フラスコ 500 ml にとり,水を標線まで加える。

l) 

検量線作成用溶液系列Ⅲ(

12

)

  混合標準溶液Ⅲを正しく数個の全量フラスコ 100 ml に段階的にとり,

塩酸(1+1) 5 ml,ランタン(Ⅲ)溶液(50 gLa/L)10 ml 及び酸化アルミニウム溶液(5 mgAl

2

O

3

/ml)

の一定量を

試料中の含有率に応じて加え,水を標線まで加える。

表 にその調製例を示す。


18

R 2212-1

:2006

  9  検量線作成用溶液系列Ⅲの調製例

[酸化アルミニウムの含有率 30  %(質量分率)の場合]

酸化アルミニウム

溶液(5

mgAl

2

O

3

/ml)

塩酸

(1+1)

ランタン(Ⅲ)

溶液(50 gL

a

/L)

混合標準

溶液Ⅱ

溶液の濃度(mg/100 ml)

検量線作成用

溶液

No.

ml ml

ml

ml

CaO

MgO

Na

2

O K

2

O

 1

12

5

10

 0

0.00

0.00

0.00

0.00

 2

12

5

10

 1

0.05

0.05

0.05

0.05

 3

12

5

10

 2

0.10

0.10

0.10

0.10

 4

12

5

10

 3

0.15

0.15

0.15

0.15

 5

12

5

10

 4

0.20

0.20

0.20

0.20

 6

12

5

10

 5

0.25

0.25

0.25

0.25

 7

12

5

10

 6

0.30

0.30

0.30

0.30

 8

12

5

10

 8

0.40

0.40

0.40

0.40

 9

12

5

10

10

0.50

0.50

0.50

0.50

10 12

5

10

15

0.75

0.75

0.75

0.75

11 12

5

10

20

1.00

1.00

1.00

1.00

12 12

5

10

25

1.25

1.25

1.25

1.25

13 12

5

10

30

1.50

1.50

1.50

1.50

14 12

5

10

40

2.00

2.00

2.00

2.00

14.2.3 

試料のはかりとり量  試料のはかりとり量は,0.20 g とする。

14.2.4 

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

a) 

試料の酸分解  乾燥した試料を白金皿(例えば,JIS H 6202 に規定する 150 番。)にはかりとり,水で

潤し,過塩素酸 5 ml,硝酸 2 ml 及びふっ化水素酸 10 ml を加え,よくかき混ぜ,砂浴上で注意して加

熱し(

17

)

,過塩素酸の白煙を激しく発生させて蒸発乾固する。放冷後,白金皿の内壁を少量の水で洗い,

再び過塩素酸 3 ml,硝酸 2 ml 及びふっ化水素酸 5 ml を加え,砂浴上で蒸発乾固する。放冷後,白金

皿の内壁を少量の水で洗い,過塩素酸 3 ml を加え,砂浴上で加熱し,蒸発乾固して残留するふっ化物

を分解する。

(

17

白金皿内容物のかき混ぜには,太目の白金合金(例えば,白金‐ロジウム。

)線の先端を折り曲

げたもの,白金製さじ,四ふっ化エチレン樹脂製棒又はさじなどが利用できる。加熱していく

と試料が白金皿の底に固化して試薬と反応しにくくなるので,砂浴から降し,放冷後,固化物

を白金皿の底からはがし,よくつぶすとよい。加熱を続け,液量が少なくなり,過塩素酸の白

煙が発生する直前になると試料によっては激しく反応し,飛散することがあるので注意する。

もし,過塩素酸の白煙が発生する直前になって液面に気泡状のものが多く発生するようなら

四ふっ化エチレン樹脂製の時計皿で覆い,過塩素酸の白煙が発生しだしたならば,砂浴上から

降し,放冷後,時計皿と白金皿の内壁を少量の水で洗い,再び加熱する。

b) 

試料溶液(B)の調製  放冷後,塩酸(1+1) 5.0 ml 及び水約 20 ml を加え,時計皿で覆い,沸騰水浴上で加

熱して溶かし(

18

)

,プラスチック製ビーカー(200 ml)を受器とし,プラスチック製漏と(斗)及びろ紙

5

種 B を用いてろ過し,熱水で十分に洗浄する(

19

)

。放冷後,ランタン(Ⅲ)溶液(50 g La/L)10 ml を加え,

全量フラスコ 100 ml に移し入れ,水を標線まで加えた後,直ちにプラスチック瓶に移す。この溶液を

試料溶液(B)とし,原子吸光法による酸化カルシウム(14.2

,酸化マグネシウム(15.2

,酸化ナト

リウム(16.3)及び酸化カリウム(17.3)の定量に用いる。

(

18

塩酸が揮発するので,できるだけ短時間で溶解する。


19

R 2212-1

:2006   

(

19

溶液中に微粒子が漏れることがあるが,測定上特に問題ない。

c)

酸化カルシウムの定量  この試料溶液(B)(

20

)

の一部をとり,原子吸光分析装置の,アセチレン−酸

化二窒素フレーム中に噴霧し,波長 422.7 nm における吸光度を測定する。

(

20

試料溶液(B)中の濃度が定量範囲の上限を上回るときは,試料溶液(B)から一定量を全量フ

ラスコ 100 ml に分取し,塩酸(1+1)及びランタン(Ⅲ)溶液(50 gLa/L)の一定量を加えて,この全量

フラスコ 100 ml 中の塩酸(1+1)及びランタン溶液(50 gL

a

/L)

が 5.0 ml 及び 10 ml になるように調節

し,水を標線まで加えて希釈試料溶液とする。この希釈試料溶液について測定する。

表 10 に試

料溶液(B)分取量と塩酸(1+1)及びランタン(Ⅲ)溶液(50 gLa/L)の添加量の関係を示す。

 10  試料溶液(B)分取量と塩酸(1+1)及びランタン(Ⅲ)溶液(50 g/L)添加量の関係

試料溶液(B)分取量

ml

塩酸(1+1)添加量

ml

ランタン(Ⅲ)溶液(50 gLa/L)

添加量

ml

 5

10

20

50

4.75

4.50

4.00

2.50

9.5

9.0

8.0

5.0

14.2.5 

空試験  試料を用いないで 14.2.4 の操作を行う(

21

)

。ここで得た試料溶液(B)に対応する溶液を空

試験液(B)とする。

(

21

(

20

)

によるときは,空試験液(B)も試料溶液と同様にして調製する。

14.2.6 

検量線の作成(

15

)

  検量線作成用溶液系列Ⅲ(

22

)

を用いて 14.2.4 c)の操作を行い,酸化カルシウムの

量と吸光度との関係線を作成し,原点を通るように平行移動して検量線とする。

(

22

(

20

)

によるときは,検量線作成用溶液系列Ⅲについても酸化アルミニウム溶液(5 mgAl

2

O

3

/ml)

の添加量を希釈後の試料溶液中の濃度と同じようになるよう調節する。

14.2.7 

計算  試料中の酸化カルシウムの含有率は,14.2.4 c)及び 14.2.5 で得た吸光度と 14.2.6 で作成した

検量線とから,酸化カルシウムの量を求め,次の式によって算出する。

100

100

2

1

×

×

=

V

m

A

A

CaO

ここに,

CaO

酸化カルシウムの含有率[%(質量分率)]

A

1

試料溶液(B)又は希釈試料溶液中の酸化カルシウムの量(g)

A

2

空試験液(B)又は希釈空試験液中の酸化カルシウムの量(g)

V

試料溶液(B)の分取量(ml)

(分取しない場合は 100)

m

試料のはかりとり量(g)

14.3 ICP

発光分光分析法

14.3.1 

要旨  試料にふっ化水素酸,過塩素酸及び硝酸を加えて,加熱して分解する。蒸発乾固した後,塩

酸に溶かし,内標準溶液を加えて−定体積とする。この溶液を試料溶液(B')とする。ただし,試料溶液

(A-1)又は(A'-1)を用いる場合,試料溶液(B')の調製は不要である。試料溶液(A-1)又は(A'-1)若

しくは試料溶液(B')を取り,ICP 発光分光分析装置を用いてカルシウムの分析線の発光強度を測定する。

14.3.2 

試薬  試薬は,14.2.2 a)d)及び f)k)と同じもののほか,次のものを用いる。

a)

スカンジウム標準液(1 mgSc/ml)(

11

)

  11.3.2 k)による。

b)

イットリウム標準液(1 mgY/ml)(

11

)

  11.3.2 l)による。

c)

内標準溶液  11.3.2 m)による。


20

R 2212-1

:2006

d) 

検量線作成用溶液系列Ⅳ(

12

)

  14.2.2 l)の検量線作成用溶液系列Ⅲに準じて調製する。ただし,ランタ

ン(Ⅲ)溶液(50 gLa/L)を添加しないで,内標準溶液を加える。

表 11 にその調製例を示す。

 11  検量線作成用溶液系列Ⅳの調製例

[酸化アルミニウム含有率 30  %(質量分率)の場合]

酸化アルミニウム

溶液(5 mgAl

2

O

3

/ml)

塩酸

(1+1)

内標準溶液

混合標準溶液Ⅱ

溶液の濃度(mg/100 ml)

検量線

作成用溶液

No.

ml ml

ml  ml

CaO

MgO

Na

2

O K

2

O

 1

12

5

5

0

0.00

0.00

0.00

0.00

 2

12

5

5

1

0.05

0.05

0.05

0.05

 3

12

5

5

2

0.10

0.10

0.10

0.10

 4

12

5

5

3

0.15

0.15

0.15

0.15

 5

12

5

5

4

0.20

0.20

0.20

0.20

 6

12

5

5

5

0.25

0.25

0.25

0.25

 7

12

5

5

6

0.30

0.30

0.30

0.30

 8

12

5

5

8

0.40

0.40

0.40

0.40

 9

12

5

5

10

0.50

0.50

0.50

0.50

10 12

5

5

15

0.75

0.75

0.75

0.75

11 12

5

5

20

1.00

1.00

1.00

1.00

12 12

5

5

25

1.25

1.25

1.25

1.25

13 12

5

5

30

1.50

1.50

1.50

1.50

14 12

5

5

40

2.00

2.00

2.00

2.00

14.3.3 

試料のはかりとり量  試料のはかりとり量は,0.20 g とする。

14.3.4 

操作  分析操作は,次の手順によって行う。

a)

試料の分解  14.2.4 a)の操作を行う。

b) 

試料溶液(B')の調製  14.2.4 b)のランタン(Ⅲ)溶液(50 gLa/L)添加以前の操作を行い,ランタン(Ⅲ)溶液

(50 gLa/L)

を加えることなく全量フラスコ 100 ml に移し,内標準溶液 5 ml を加え,水を標線まで加え,

直ちにプラスチック製瓶に移す。この溶液を試料溶液(B')とし,ICP 発光分光分析法による酸化カ

ルシウム(14.3

,酸化マグネシウム(15.3

,酸化ナトリウム(16.4)及び酸化カリウム(17.4)又は

炎光光度法による酸化ナトリウム(16.2)及び酸化カリウム(17.2)の定量に用いる。ただし,試料溶

液(A-1)又は(A'-1)を用いる場合,試料溶液(B')の調製は不要である。

c) 

酸化カルシウムの定量  11.3.3 a)で得た試料溶液(A-1)若しくは(A'-1),又は b)で得た試料溶液(B')

(

23

)

の一部を ICP 発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,カルシウムの分析線(例えば,波

長 393.37 nm。

)及び必要なら内標準元素の発光線(

14

)

の発光強度を測定する。

(

23

試料溶液(B')中の濃度が定量範囲の上限を上回るときは,試料溶液(B')から一定量を全量

フラスコ 100 ml に分取し,塩酸(1+1)の一定量を加え,この全量フラスコ 100 ml 中の塩酸(1+1)

の量が 5.0 ml になるように調節し,水を標線まで加えて希釈試料溶液とする。この希釈試料溶

液について測定する。

表 12 に試料溶液(B')分取量と塩酸(1+1)の添加量の関係を示す。

 12  試料溶液(B')分取量と塩酸(1+1)添加量の関係

試料溶液(B')分取量

ml

塩酸(1+1)の添加量

ml

 5

10

20

50

4.75

4.50

4.00

2.50


21

R 2212-1

:2006   

14.3.5 

空試験  試料を用いないで 14.3.4 の操作を行う(

24

)

。ここで得た試料溶液(B')に対応する溶液を

空試験液(B')とする。

(

24

) 14.3.4

での操作に合わせて空試験液(A-1)若しくは(A'-1)

,又は(B')を用いる。

(

23

)

によ

る場合は,空試験液(B')も試料溶液と同様に調製する。

14.3.6 

検量線の作成(

15

)

  11.3.2 o)の検量線作成用溶液系列Ⅰ又は検量線作成用溶液系列Ⅳ(

25

)

を用いて

14.3.4 c)

の操作を行い,酸化カルシウムの量と発光強度との関係線を作成し,検量線とする。

(

25

(

23

)

によるときは,検量線作成用溶液系列Ⅳについても酸化アルミニウム溶液(5 mgAl

2

O

3

/ml)

の添加量を希釈後の試料溶液中の濃度と同じようになるように調節する。

14.3.7 

計算  試料中の酸化カルシウムの含有率は,14.3.4 c)及び 14.3.5 で得た発光強度と 14.3.6 で作成し

た検量線とから酸化カルシウムの量を求め,次の式によって算出する。

100

2

1

2

1

×

×

=

V

V

m

A

A

CaO

ここに,

CaO

酸化カルシウムの含有率[%(質量分率)]

A

1

試料溶液(A-1)

(A'-1)

(B')又は希釈試料溶液中の

酸化カルシウムの量(g)

A

2

空試験液(A-1)

(A'-1)

(B')又は希釈空試験液中の

酸化カルシウムの量(g)

V

1

試料溶液(A)

(A')又は(B')の液量(ml)

[試料溶

液(A)及び(A')は,250,試料溶液(B')は 100]

V

2

試料溶液(A)

(A')

(B')の分取量(ml)

[試料溶液

(B')で分取しない場合は 100]

m

9.2.4 a)

9.3.4 a)

又は 14.3.4 a)の試料のはかりとり量

(g)

15. 

酸化マグネシウムの定量方法

15.1 

定量方法の区分  酸化マグネシウムの定量方法は,次のいずれかによる。

a) 

原子吸光法

b) ICP

発光分光分析法

15.2 

原子吸光法

15.2.1 

要旨  試料溶液(B)をとり,原子吸光分析装置を用いてマグネシウムの吸光度を測定する。

15.2.2 

操作  14.2.4 b)で得た試料溶液(B)(

20

)

の一部を原子吸光分析装置のフレーム中に噴霧し,

波長 285.2

nm

における吸光度を測定する。

15.2.3 

空試験  14.2.5 で得た空試験液(B)(

21

)

を用いて 15.2.2 の操作を行う。

15.2.4 

検量線の作成(

15

)

  14.2.2 l)の検量線作成用溶液系列Ⅲ(

22

)

を用いて 15.2.2 の操作を行い,酸化マグネ

シウムの量と吸光度との関係線を作成し,原点を通るように平行移動して検量線とする。

15.2.5 

計算  試料中の酸化マグネシウムの含有率は,15.2.2 及び 15.2.3 で得た吸光度と 15.2.4 で作成した

検量線とから酸化マグネシウムの量を求め,次の式によって算出する。

100

100

2

1

×

×

=

V

m

A

A

MgO

ここに,  MgO

酸化マグネシウムの含有率[%(質量分率)]

A

1

試料溶液(B)又は希釈試料溶液中の酸化マグネシウ
ムの量(g)

A

2

空試験液(B)又は希釈空試験液中の酸化マグネシウ
ムの量(g)


22

R 2212-1

:2006

V

試料溶液(B)の分取量(ml)

(分取しない場合は 100)

m

14.2.4 a)

の試料のはかりとり量(g)

15.3 ICP

発光分光分析法

15.3.1 

要旨  試料溶液(A-1)若しくは(A'-1),又は試料溶液(B')をとり,ICP 発光分光分析装置を用

いてマグネシウム分析線の発光強度を測定する。

15.3.2 

操作  11.3.3 a)で得た試料溶液(A-1)若しくは(A'-1),又は 14.3.4 b)で得た試料溶液(B')(

23

)

一部を ICP 発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,マグネシウムの分析線(例えば,波長 279.55

nm

)及び必要ならば内標準元素の発光線(

14

)

の発光強度を測定する。

15.3.3 

空試験  11.3.4 で得た空試験液(A-1)若しくは(A'-1),又は 14.3.5 で得た空試験液(B')(

24

)

を用

いて 15.3.2 の操作を行う。

15.3.4 

検量線の作成(

15

)

  11.3.2 o)の検量線作成用溶液系列Ⅰ又は 14.3.2 d)の検量線作成用溶液系列Ⅳ(

25

)

を用いて,15.3.2 の操作を行い,酸化マグネシウムの量と発光強度との関係線を作成し,検量線とする。

15.3.5 

計算  試料中の酸化マグネシウムの含有率は,15.3.2 及び 15.3.3 で得た発光強度と 15.3.4 で作成し

た検量線とから酸化マグネシウムの量を求め,次の式によって算出する。

100

2

1

2

1

×

×

=

V

V

m

A

A

MgO

ここに,  MgO

酸化マグネシウムの含有率[%(質量分率)]

A

1

試料溶液(A-1)

(A'-1)

(B')又は希釈試料溶液中の

酸化マグネシウムの量(g)

A

2

空試験液(A-1)

(A'-1)

(B')又は希釈空試験液中の

酸化マグネシウムの量(g)

V

1

試料溶液(A)

(A')又は(B')の液量(ml)

[試料溶

液(A)及び(A')は,250,試料溶液(B')は 100]

V

2

試料溶液(A)

(A')

(B')の分取量(ml)

[試料溶液

(B')で分取しない場合は 100]

m

9.2.4 a)

9.3.4 a)

又は 14.3.4 a)の試料のはかりとり量

(g)

16. 

酸化ナトリウムの定量方法

16.1 

定量方法の区分  酸化ナトリウムの定量方法は,次のいずれかによる。

a) 

炎光光度法

b) 

原子吸光法

c) ICP

発光分光分析法

16.2 

炎光光度法

16.2.1 

要旨  試料溶液(B')をとり,炎光光度計のフレーム中に噴霧し,ナトリウムの発光強度を測定す

る。

16.2.2 

操作  14.3.4 b)で得た試料溶液(B')(

23

)

の一部を炎光光度計のフレーム中に噴霧し,

波長 589.0 nm(

26

)

における発光強度を測定する。

(

26

ナトリウム用フィルタを使用してもよい。

16.2.3 

空試験  14.3.5 で得た空試験液(B')(

24

)

を用いて 16.2.2 の操作を行う。

16.2.4 

検量線の作成(

15

)

  14.3.2 d)の検量線作成用溶液系列Ⅳ(

25

)

を用いて 16.2.2 の操作を行い,酸化ナト

リウムの量と発光強度との関係線を作成する。


23

R 2212-1

:2006   

16.2.5 

計算  試料中の酸化ナトリウムの含有率は,16.2.2 及び 16.2.3 で得た発光強度と 16.2.4 で作成した

検量線とから酸化ナトリウムの量を求め,次の式によって算出する。

100

100

2

1

2

×

×

=

V

m

A

A

O

Na

ここに,  Na

2

O

: 酸化ナトリウムの含有率[%(質量分率)]

A

1

試料溶液(B')又は希釈試料溶液中の酸化ナトリウ
ムの量(g)

A

2

空試験液(B')又は希釈空試験液中の酸化ナトリウ
ムの量(g)

V

試料溶液(B')の分取量(ml)

(分取しない場合は 100)

m

14.3.4 a)

の試料のはかりとり量(g)

16.3 

原子吸光法

16.3.1 

要旨  試料溶液(B)をとり,原子吸光分析装置を用いてナトリウムの吸光度を測定する。

16.3.2 

操作  14.2.4 b)で得た試料溶液(B)(

19

)

の一部を原子吸光分析装置のアセチレン‐空気フレーム中

に噴霧し,波長 589.0 nm(

27

)

における吸光度を測定する。

(

27

試料溶液中の酸化ナトリウムの濃度が高い場合は,波長 589.6 nm,又は 330.2 nm を用いること

ができる。

16.3.3 

空試験  14.2.5 で得た空試験液(B)(

21

)

を用いて 16.3.2 の操作を行う。

16.3.4 

検量線の作成(

15

)

  14.2.2 l)の検量線作成用溶液系列Ⅲ(

23

)

を用いて 16.3.2 の操作を行い,酸化ナトリ

ウム量と吸光度との関係線(

28

)

を作成し,原点を通るように平行移動して検量線とする。

(

28

(

27

)

による場合は,その濃度に合わせた検量線作成用溶液系列Ⅲを調製し,試料溶液と同じ波

長を用いて検量線を作成する。

16.3.5 

計算  試料中の酸化ナトリウムの含有率は,16.3.2 及び 16.3.3 で得た吸光度と 16.3.4 で作成した検

量線とから酸化ナトリウムの量を求め,次の式によって算出する。

100

100

2

1

2

×

×

=

V

m

A

A

O

Na

ここに,  Na

2

O

: 酸化ナトリウムの含有率[%(質量分率)]

A

1

試料溶液(B)又は希釈試料溶液中の酸化ナトリウム
の量(g)

A

2

空試験液(B)又は希釈空試験液中の酸化ナトリウム
の量(g)

V

試料溶液(B)の分取量(ml)

(分取しない場合は 100)

m

14.2.4 a)

の試料のはかりとり量(g)

16.4 ICP

発光分光分析法

16.4.1 

要旨  試料溶液(B')を取り,ICP 発光分光分析装置を用いてナトリウムの分析線の発光強度を測

定する。

16.4.2 

操作  14.3.4 b)で得た試料溶液(B')の一部を ICP 発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧

し,ナトリウムの分析線(例えば,波長 589.59 nm。

)及び必要ならば内標準元素の発光線(

14

)

の発光強度を

測定する。

16.4.3 

空試験  14.3.5 で得た空試験液(B')を用いて 16.4.2 の操作を行う。

16.4.4 

検量線の作成(

15

)

  14.3.2 d)の検量線作成用溶液系列Ⅳ(

25

)

を用いて 16.4.2 の操作を行い,酸化ナト

リウムの量と発光強度との関係線を作成し,検量線とする。


24

R 2212-1

:2006

16.4.5 

計算  試料中の酸化ナトリウムの含有率は,16.4.2 及び 16.4.3 で得た発光強度と 16.4.4 で作成した

検量線とから酸化ナトリウムの量を求め,次の式によって算出する。

100

2

1

2

×

=

m

A

A

O

Na

ここに,  Na

2

O

: 酸化ナトリウムの含有率[%(質量分率)]

A

1

試料溶液(B')中の酸化ナトリウムの量(g)

A

2

空試験液(B')中の酸化ナトリウムの量(g)

m

14.3.4 a)

の試料のはかりとり量(g)

17. 

酸化カリウムの定量方法

17.1 

定量方法の区分  酸化カリウムの定量方法は,次のいずれかによる。

a) 

炎光光度法

b) 

原子吸光法

c) ICP

発光分光分析法

17.2 

炎光光度法

17.2.1 

要旨  試料溶液(B')をとり,炎光光度計のフレーム中に噴霧し,カリウムの発光強度を測定する。

17.2.2 

操作  14.3.4 b)で得た試料溶液(B')(

23

)

の一部を炎光光度計のフレーム中に噴霧し,

波長 766.5 nm(

29

)

における発光強度を測定する。

(

29

カリウム用フィルタを使用してもよい。

17.2.3 

空試験  14.3.5 で得た空試験液(B')(

24

)

を用いて 17.2.2 の操作を行う。

17.2.4 

検量線の作成(

15

)

  14.3.2 d)の検量線作成用溶液系列Ⅳ(

25

)

を用いて 17.2.2 の操作を行い,酸化カリ

ウムの量と発光強度との関係線を作成して検量線とする。

17.2.5 

計算  試料中の酸化カリウムの含有率は,17.2.2 及び 17.2.3 で得た発光強度と 17.2.4 で作成した検

量線とから酸化カリウムの量を求め,次の式によって算出する。

100

100

2

1

2

×

×

=

V

m

A

A

O

K

ここに,  K

 2

O

酸化カリウムの含有率[%(質量分率)]

A

1

試料溶液(B')又は希釈試料溶液中の酸化カリウムの量(g)

A

2

空試験液(B')又は希釈空試験液中の酸化カリウムの量(g)

V

試料溶液(B')の分取量(ml)

(分取しない場合は 100)

m

14.3.4 a)

の試料のはかりとり量(g)

17.3 

原子吸光法

17.3.1 

要旨  試料溶液(B)をとり,原子吸光分析装置を用いてカリウムの吸光度を測定する。

17.3.2 

操作  14.2.4 b)で得た試料溶液(B)(

18

)

の一部を原子吸光分析装置のアセチレン‐空気フレーム中

に噴霧し,波長 766.5 nm(

30

)

における吸光度を測定する。

(

30

試料溶液中の酸化カリウムの濃度が高い場合は,

波長 769.9 nm,

又は 404.4 nm を用いてもよい。

17.3.3 

空試験  14.2.5 で得た空試験液(B)(

21

)

を用いて 17.3.2 の操作を行う。

17.3.4 

検量線の作成(

15

)

  14.2.2 l)の検量線作成用溶液系列Ⅲ(

22

)

を用いて 17.3.2 の操作を行い,酸化カリウ

ムの量と吸光度との関係線(

31

)

を作成して,原点を通るように平行移動して検量線とする。

(

31

(

30

)

による場合は,その濃度に合わせた検量線作成用溶液系列Ⅲを調製し,試料溶液と同じ波

長を用いて検量線を作成する。


25

R 2212-1

:2006   

17.3.5 

計算  試料中の酸化カリウムの含有率は,17.3.2 及び 17.3.3 で得た吸光度と 17.3.4 で作成した検量

線とから酸化カリウムの量を求め,次の式によって算出する。

100

100

2

1

2

×

×

=

V

m

A

A

O

K

ここに,  K

 2

O

酸化カリウムの含有率[%(質量分率)]

A

1

試料溶液(B)又は希釈試料溶液中の酸化カリウムの量(g)

A

2

空試験液(B)又は希釈空試験液中の酸化カリウムの量(g)

V

試料溶液(B)の分取量(ml)

(分取しない場合は 100)

m

14.2.4 a)

の試料のはかりとり量(g)

17.4 ICP

発光分光分析法

17.4.1 

要旨  試料溶液(B')をとり,ICP 発光分光分析装置を用いてカリウムの分析線の発光強度を測定

する。

17.4.2 

操作  14.3.4 b)で得た試料溶液(B')の一部を ICP 発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧

し,カリウムの分析線(例えば,波長 766.49 nm。

)及び必要ならば内標準元素の発光線(

14

)

の発光強度を測

定する。

17.4.3 

空試験  14.3.5 で得た空試験液(B')を用いて 17.4.2 の操作を行う。

17.4.4 

検量線の作成(

15

)

  14.3.2 d)の検量線作成用溶液系列Ⅳを用いて 17.4.2 の操作を行い,酸化カリウム

の量と発光強度との関係線を作成し,検量線とする。

17.4.5 

計算  試料中の酸化カリウムの含有率は,17.4.2 及び 17.4.3 で得た発光強度と 17.4.4 で作成した検

量線とから酸化カリウムの量を求め,次の式によって算出する。

100

2

1

2

×

=

m

A

A

O

K

ここに,

K

 2

O

酸化カリウムの含有率[%(質量分率)]

A

1

試料溶液(B')中の酸化カリウムの量(g)

A

2

空試験液(B')中の酸化カリウムの量(g)

m

14.3.4 a)

の試料のはかりとり量(g)

18. 

酸化クロム(Ⅲ)の定量方法

18.1 

定量方法の区分  酸化クロム(Ⅲ)の定量方法は,次のいずれかによる。

a) 

原子吸光法

b) ICP

発光分光分析法

18.2 

原子吸光法

18.2.1 

要旨  試料溶液(A-2)又は(A'-2)をとり,原子吸光分析装置を用いてクロムの吸光度を測定す

る。

18.2.2 

操作  13.2.3 a)で得た試料溶液(A-2)又は(A'-2)の一部を原子吸光分析装置のフレーム中に噴霧

し,波長 357.9 nm における吸光度を測定する。

18.2.3 

空試験  13.2.4 で得た空試験液(A-2)又は(A'-2)を用いて 18.2.2 の操作を行う。

18.2.4 

検量線の作成(

15

)

  13.2.2 f)の検量線作成用溶液系列Ⅱを用いて 18.2.2 の操作を行い,酸化クロム

(

Ⅲ)の量と吸光度との関係線を作成し,原点を通るように平行移動して検量線とする。

18.2.5 

計算  試料中の酸化クロム(Ⅲ)の含有率は,18.2.2 及び 18.2.3 で得た吸光度と 18.2.4 で作成した検

量線とから酸化クロム(Ⅲ)の量を求め,次の式によって算出する。

Cr

2

O

3

100

20

250

2

1

×

×

=

m

A

A


26

R 2212-1

:2006

ここに,  Cr

2

O

3

: 酸化クロム(Ⅲ)の含有率[%(質量分率)]

A

1

試料溶液(A-2)又は(A'-2)中の酸化クロム(Ⅲ)の量(g)

A

2

空試験液(A-2)又は(A'-2)中の酸化クロム(Ⅲ)の量(g)

m

9.2.4 a)

又は 9.3.4 a)の試料のはかりとり量(g)

18.3 ICP

発光分光分析法

18.3.1 

要旨  試料溶液(A-1)又は(A'-1)をとり,ICP 発光分光分析装置を用いてクロムの分析線の発光

強度を測定する。

18.3.2 

操作  11.3.3 a)で得た試料溶液(A-1)又は(A'-1)の一部を ICP 発光分光分析装置のアルゴンプラ

ズマ中に噴霧し,クロムの分析線(例えば,波長 267.72 nm。

)及び必要ならば内標準元素の発光線(

14

)

の発

光強度を測定する。

18.3.3 

空試験  11.3.4 で得た空試験液(A-1)又は(A'-1)を用いて 18.3.2 の操作を行う。

18.3.4 

検量線の作成(

15

)

  11.3.2 o)の検量線作成用溶液系列Ⅰを用いて,18.3.2 の操作を行い,酸化クロム

(

Ⅲ)の量と発光強度との関係線を作成し,検量線とする。

18.3.5 

計算  試料中の酸化クロム(Ⅲ)の含有率は,18.3.2 及び 18.3.3 で得た発光強度と 18.3.4 で作成した

検量線とから酸化クロム(Ⅲ)の量を求め,次の式によって算出する。

Cr

2

O

3

100

10

250

2

1

×

×

=

m

A

A

ここに,  Cr

2

O

3

: 酸化クロム(Ⅲ)の含有率[%(質量分率)]

A

1

試料溶液(A-1)又は(A'-1)中の酸化クロム(Ⅲ)の量(g)

A

2

空試験液(A-1)又は(A'-1)中の酸化クロム(Ⅲ)の量(g)

m

9.2.4 a)

又は 9.3.4 a)の試料のはかりとり量(g)

19. 

酸化ジルコニウム()の定量方法

19.1 

定量方法の区分  酸化ジルコニウム(Ⅳ)の定量方法は,次のいずれかによる。

a) 

キシレノールオレンジ吸光光度法

b) ICP

発光分光分析法

19.2 

キシレノールオレンジ吸光光度法

19.2.1 

要旨  試料溶液(A)又は(A')を分取し,塩化アルミニウム及び塩化ヒドラジニウムを加えて,

妨害物質をマスキングし,塩酸の濃度を調節した後,キシレノールオレンジを加えて発色させ,その吸光

度を測定する。

19.2.2 

試薬  試薬は,次による。

a)

塩酸(1+1)  JIS K 8180 に規定する塩酸を用いて調製する。

b)

アンモニア水(1+1)  JIS K 8085 に規定するアンモニア水を用いて調製する。

c)

塩化ヒドラジニウム溶液(150 g/L)  JIS K 8200 に規定する塩化ヒドラジニウムを用いて調製する。

d)

塩化アルミニウム溶液(25 mgAl/ml)  JIS K 8115 に規定する塩化アルミニウム(Ⅲ)123.6 g を水に溶か

し,水で 1 000 ml に薄める。

e)

キシレノールオレンジ溶液  調製方法及び保存方法は,JIS K 8001 の 4.4(表 8)による。

f)

ジルコニウム()標準液(1 mgZrO

2

/ml)

  11.3.2 j)による。

g)

ジルコニウム()標準液(0.005 mgZrO

2

/ml)

  ジルコニウム(Ⅳ)標準液(1 mgZrO

2

/ml)

の 5 ml を全量フラ

スコ 1 000 ml にとり,水を標線まで加える。

h)

メチルオレンジ溶液  調製方法及び保存方法は,JIS K 8001 の 4.4(表 7)による。


27

R 2212-1

:2006   

19.2.3 

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

a) 9.2.4 

d)

で得た試料溶液(A)又は 9.3.4 d)で得た試料溶液(A')から,一定量(

32

)

を全量フラスコ 50 ml

(a)に分取する。

(

32

試料溶液(A)又は(A')の分取量は,試料中の酸化ジルコニウム(Ⅳ)の含有率に応じて

表 13

による。

 13  試料溶液の分取量

酸化ジルコニウム(Ⅳ)の含有率

試料溶液の分取量

%(質量分率) ml

0.20

未満 10

0.50

未満

5

0.50

以上

        2(

33

)

(

33

)  20 ml

を全量フラスコ 100 ml にとり,

水を標線まで加える。

この溶液の 10 ml を分取する。

b) a)

と同じ試料溶液の同量をビーカー(100 ml)に分取し,指示薬としてメチルオレンジ溶液 3∼4 適を加

え,溶液が黄色に変わるまでアンモニア水(1+1)を滴加する。この滴加量を x ml とする。

c)

全量フラスコ 50 ml(a)に塩酸(1+1) (4.5−7/x) ml,塩化アルミニウム溶液(25 mgAl/ml)8 ml 及び塩化ヒ

ドラジニウム溶液(150 g/L)5 ml を加え,水で約 40 ml に薄め,軽く振り混ぜる。別の全量フラスコ 50 ml

(b)に塩酸(1+1) 4.5 ml,塩化アルミニウム溶液(25 mgAl/ml)8 ml 及び塩化ヒドラジニウム溶液(150

g/L)5 ml

を加え,水で約 40 ml に薄め,軽く振り混ぜる。全量フラスコ 50 ml(a)及び全量フラスコ

50 ml

(b)を沸騰水浴中に入れ,15 分間加熱した後,流水中で冷却する。

d)

全量フラスコ 50 ml(a)及び全量フラスコ 50 ml(b)にキシレノールオレンジ溶液 5 ml を加え,水を

標線まで加え 10 分間放置する。この溶液の一部を分光光度計の吸収セルにとり,波長 535 nm 付近で

全量フラスコ 50 ml(b)の溶液を対照液にして吸光度を測定する。

19.2.4 

空試験  試料溶液(A)又は(A')に対応する空試験液(A)又は(A')を用いて 19.2.3 の操作を

行う。空試験液(A)又は(A')の分取量は,試料溶液(A)又は(A')と同量とする。

19.2.5 

検量線の作成(

15

)

  ジルコニウム(Ⅳ)標準液(0.005 mgZrO

2

/ml)0

∼10.0 ml[酸化ジルコニウム(Ⅳ)とし

て 0∼0.05 mg]を全量フラスコ 50 ml に段階的にとり,塩酸(1+1) 4.5 ml,塩化アルミニウム溶液(25

mgAl/ml)8 ml

及び塩化ヒドラジニウム溶液(150 g/L)5 ml を加え,19.2.3 c)の水を加えて 40 ml に薄める以降

の操作を行い,酸化ジルコニウム(Ⅳ)の量と吸光度との関係線を作成し,原点を通るように平行移動して

検量線とする。

19.2.6 

計算  試料中の酸化ジルコニウム(Ⅳ)の含有率は,19.2.3 d)及び 19.2.4 で得た吸光度と 19.2.5 で作

成した検量線とから酸化ジルコニウム(Ⅳ)の量を求め,次の式によって求める。

ZrO

2

100

250

2

1

×

×

=

V

m

A

A

ここに,  ZrO

2

酸化ジルコニウム(Ⅳ)の含有率[%(質量分率)]

A

1

分取した試料溶液(A)又は(A')中の酸化ジルコニ
ウム(Ⅳ)の量(g)

A

2

分取した空試験液(A)又は(A')中の酸化ジルコニ
ウム(Ⅳ)の量(g)

V

試料溶液(A)又は(A')の分取量(ml)

m

9.2.4 a)

又は 9.3.4 a)の試料のはかりとり量(g)

19.3 ICP

発光分光分析法


28

R 2212-1

:2006

19.3.1 

要旨  試料溶液(A-1)又は(A'-1)を取り,ICP 発光分光分析装置を用いてジルコニウムの分析線

の発光強度を測定する。

19.3.2 

操作  11.3.3 a)で得た試料溶液(A-1)又は(A'-1)の一部を ICP 発光分光分析装置のアルゴンプラ

ズマ中に噴霧し,ジルコニウムの分析線(例えば,波長 257.14 nm。

)及び必要ならば内標準元素の発光線

(

14

)

の発光強度を測定する。

19.3.3 

空試験  11.3.4 で得た空試験液(A-1)又は(A'-1)を用いて 19.3.2 の操作を行う。

19.3.4 

検量線の作成(

15

)

  11.3.2 o)の検量線作成用溶液系列Ⅰを用いて,19.3.2 の操作を行い,酸化ジルコ

ニウムの量と発光強度との関係線を作成し,検量線とする。

19.3.5 

計算  試料中の酸化ジルコニウム(Ⅳ)の含有率は,19.3.2 及び 19.3.3 で得た発光強度と 19.3.4 で作

成した検量線とから酸化ジルコニウム(Ⅳ)の量を求め,次の式によって算出する。

ZrO

2

100

10

250

2

1

×

×

=

m

A

A

ここに,  ZrO

2

酸化ジルコニウム(Ⅳ)の含有率[%(質量分率)]

A

1

試料溶液(A-1)又は(A'-1)中の酸化ジルコニウム
(

Ⅳ)の量(g)

A

2

空試験液(A-1)又は(A'-1)中の酸化ジルコニウム
(

Ⅳ)の量(g)

m

9.2.4 a)

又は 9.3.4 a)の試料のはかりとり量(g)

20. 

酸化りん(Ⅴ)の定量方法

20.1 

定量方法の区分  酸化りん(Ⅴ)の定量方法は,次のいずれかによる。

a) 

モリブデン青吸光光度法

b) ICP

発光分光分析法

20.2 

モリブデン青吸光光度法

20.2.1 

要旨  試料溶液(A)又は(A')を分取し,酸の濃度を調節した後,七モリブデン酸六アンモニウ

ム及び L(+)-アスコルビン酸を加え,加熱してモリブデン青を発色させ,吸光度を測定する。

20.2.2 

試薬  試薬は,次による。

a)

硫酸(1+1)  9.2.2e)による。

b)

水酸化ナトリウム溶液(100 g/L)  JIS K 8576 に規定する水酸化ナトリウムを用いて調製する。

c)

七モリブデン酸六アンモニウム溶液(20 g/L)  JIS K 8905 に規定する七モリブデン酸六アンモニウム

四水和物 2.12 g を温水 20 ml に溶かし,必要ならばろ過し,硫酸(1+1) 60 ml を加えて水で 100 ml に薄

める。

d)

  L(+)-

アスコルビン酸溶液(100 g/L)  9.2.2 k)による。

e) 

りん()  標準液(0.1 mgP

2

O

5

/ml)

  JIS K 9007 に規定する pH 標準液用のりん酸二水素カリウム約 0.5 g

を 105±2  ℃で 2 時間加熱し,デシケーター中で放冷する。その 0.1917g をはかりとり,ビーカー(200

ml)

に移し入れ,少量の水で溶かし,水とともに全量フラスコ 1 000 ml に移し入れ,水を標線まで加え

る。

f)

りん()標準液(0.01 mgP

2

O

5

/ml)

  りん(Ⅴ)標準液(0.1 mgP

2

O

5

/ml)

を水で 10 倍に薄める。

g)

  p-

ニトロフェノール溶液(2 g/L)  JIS K 8721 に規定する

p

-ニトロフェノールを用いて調製する。

20.2.3 

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

a) 9.2.4 

d)

で得た試料溶液(A)又は 9.3.4 d)で得た試料溶液(A')から一定量(

34

)

を全量フラスコ 100 ml


29

R 2212-1

:2006   

に分取する。

(

34

試料溶液(A)又は(A')の分取量は,試料中の酸化りん(Ⅴ)の含有率に応じて

表 14 による。

 14  試料溶液(A)又は(A')の分取量

酸化りん(Ⅴ)の含有率

試料溶液(A)又は(A')の分取量

%(質量分率) ml

0.4

以上          0.4 未満 25

0.4

以上          1.0 未満 10

1.0

以上          2.0 未満

5

  2.0

以上 2(

33

)

b)

指示薬として p-ニトロフェノール溶液(2 g/L)2,3 滴を加え,溶液が黄色になるまで水酸化ナトリウム

溶液(100 g/L)を滴加し,次に,硫酸(1+1)を滴加し無色とし,さらに,2,3 滴過剰に加える。七モリブ

デン酸六アンモニウム溶液(20 g/L)10 ml 及び L(+)-アスコルビン酸溶液(100 g/L)2 ml を加え,水を標線

まで加える。内容物が均一になるように振り混ぜた後,全量フラスコ 200 ml に移し入れ,沸騰水浴中

で 15 分間加熱した後,流水中で冷却し,全量フラスコ 100 ml に水とともに移し入れ,水を標線まで

加える。この溶液の一部を分光光度計の吸収セルにとり,波長 830 nm 付近で水を対照液にして吸光

度を測定する。

備考  試料溶液(A')を用いたときは,9.3.4 b)において凝集剤として加えたポリエチレンオキシドに

起因した濁りが認められる場合がある。このような場合は,次のように操作する。試料溶液の

一定量(

*

)

をビーカー(100 ml)に分取し,硝酸 5 ml 及び硫酸(1+1) 2 ml を加え,砂浴上で硫酸白煙

を発生させる(

**

)

。放冷後,水約 30 ml を加えて加熱し,ろ紙 5 種 B でろ過し,温水で数回洗浄

する。ろ液及び洗液はビーカー(100 ml)に受け,指示薬として p-ニトロフェノール溶液(2 g/L)2,

3

滴を加え,溶液が黄色になるまで水酸化ナトリウム溶液(100 g/L)を滴加し,次に硫酸(1+1)を

滴加して無色とした後,更に 2,3 滴過剰に加え,全量フラスコ 100 ml に移し入れ,七モリブ

デン酸六アンモニウム溶液を加える以降の操作を行う。

* 20.2.3 の注(

34

)

による。

** 

酸化りん(Ⅴ)の値が低値を示すことがあるので,乾固してはならない。

20.2.4 

空試験  9.2.5 で得た空試験液(A)又は 9.3.5 で得た空試験液(A')を用い 20.2.3 の操作を行う。

20.2.5 

検量線の作成  りん(Ⅴ)標準液(0.01 mgP

2

O

5

/ml)0

∼25.0 ml[酸化りん(Ⅴ)として 0∼0.25 mg]を数

個の全量フラスコ 100 ml に段階的にとり,20.2.3 b)の操作を行い,酸化りん(Ⅴ)の量と吸光度との関係線

を作成し,原点を通るように平行移動して検量線とする。

20.2.6 

計算  試料中の酸化りん(Ⅴ)含有率は,20.2.3 b)及び 20.2.4 で得た吸光度と,20.2.5 で作成した検量

線とから酸化りん(Ⅴ)の量を求め,次の式によって算出する。

100

250

2

1

5

2

×

×

=

V

m

A

A

O

P

ここに,  P

2

O

5

: 酸化りん(Ⅴ)の含有率[%(質量分率)]

A

1

分取した試料溶液(A)又は(A')中の酸化りん(Ⅴ)の量(g)

A

2

分取した空試験液(A)又は(A')中の酸化りん(Ⅴ)の量(g)

V

20.2.3 a)

の試料溶液(A)又は(A')の分取量(ml)

m

9.2.4 a)

又は 9.3.4 a)の試料のはかりとり量(g)

20.3 ICP

発光分光分析法

20.3.1 

要旨  試料溶液(A)又は(A')を分取し,水を加えて一定体積とする。この溶液をとり,ICP 発

光分光分析装置を用いてりんの分析線の発光強度を測定する。


30

R 2212-1

:2006

20.3.2 

試薬  試薬は,次による。

a)

酸化アルミニウム溶液(5 mg Al

2

O

3

/ml)

  9.2.4 

備考 a) 2)による。

b)

添加溶液Ⅰ  11.3.2 b)による。

c)

添加溶液Ⅱ  11.3.2 c)による。

d)

りん()標準液(0.1 mgP

2

O

5

/ml)

  20.2.2 e)による。

e) 

りん()標準液(0.04 mgP

2

O

5

/ml)

  りん(Ⅴ)標準液(0.1 mgP

2

O

5

/ml)40 ml

を全量フラスコ 100 ml に分取し,

水を標線まで加える。使用時に調製する。

f)

スカンジウム標準液(1 mgSc/ml)(

11

)

  11.3.2 k)による。

g)

イットリウム標準液(1 mgY/ml)(

11

)

  11.3.2 l)による。

h)

内標準溶液  11.3.2 m)による。

i) 

検量線作成用溶液系列Ⅴ(

12

)(

35

)

  分析試料溶液中の酸化りん(Ⅴ)の含有率に合わせて,りん(Ⅴ)標準液

(0.04 mgP

2

O

5

/ml)

を数個の全量フラスコ 100 ml に段階的にとり,それぞれの全量フラスコに添加溶液

(

13

)10 ml

及び内標準溶液 5 ml を加え,水を標線まで加える。

表 15 に調製例を示す。

(

35

) 11.3.2 o)

の検量線作成用溶液系列Ⅰにおいて酸化ジルコニウムに替えてりん(Ⅴ)標準液(0.04

mgP

2

O

5

/ml)

を加え,この系列に替えることができる。

 15  検量線作成用溶液系列Ⅴの調製例

検量線作成用

溶液

添加溶液

内標準溶液

りん(Ⅴ)標準液

(0.04 mgP

2

O

5

/ml)

P

2

O

5

溶液の濃度

No. Ml ml

ml

(mg/100

ml)

1 10 5

0

0.00

2 10 5

1

0.04

3 10 5

2

0.08

4 10 5

3

0.12

5 10 5

4

0.16

6 10 5

5

0.20

7 10 5

10

0.40

8 10 5

15

0.60

9 10 5

20

0.80

20.3.3 

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

a) 

試料溶液(A-3)又は(A'-3)の調製  9.2.4 d)で得た試料溶液(A)又は 9.3.4 d)で得た試料溶液(A')から

10 ml

を全量フラスコ 100 ml に分取し,内標準溶液 5 ml を加え,水を標線まで加える。この溶液を試

料溶液(A-3)又は(A'-3)とし,ICP 発光分光分析法による酸化りん(Ⅴ)の定量に用いる。

b) 

発光強度の測定  試料溶液(A-3)又は(A'-3)の一部を ICP 発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴

霧し,りんの分析線[例えば,波長 213.62 nm(

36

)

]及び内標準元素の発光線(

14

)

の強度を測定する。

(

36

銅を含む試料では,装置によっては Cu 213.60 nm の分光干渉を受けることがある。その場合,

真空紫外域の分析線を用いて ICP 発光分光分析法を適用するか,20.2 によってモリブデン青吸

光光度法を適用するとよい。

20.3.4 

空試験  9.2.5 で得た空試験液(A)又は 9.3.5 で得た空試験液(A')を用いて 20.3.3 の操作を行う。

ここで得た試料溶液(A-3)に対応する溶液を空試験液(A-3),試料溶液(A'-3)に対応する溶液を空試験液

(A'-3)とする。

20.3.5 

検量線の作成(

15

)

  検量線作成用溶液系列Ⅴを用いて 20.3.3 b)の操作を行い,酸化りん(Ⅴ)の濃度と

発光強度との関係線を作成し,検量線とする。


31

R 2212-1

:2006   

20.3.6 

計算  試料中の酸化りん(Ⅴ)の含有率は,20.3.3 b)及び 20.3.4 で得た発光強度と,20.3.5 で作成した

検量線とから酸化りん(Ⅴ)の量を求め,次の式によって算出する。

100

250

2

1

5

2

×

×

=

V

m

A

A

O

P

ここに,

P

2

O

5

酸化りん(Ⅴ)の含有率[%(質量分率)]

A

1

試料溶液(A-3)又は(A'-3)中の酸化りん(Ⅴ)の量(g)

A

2

空試験液(A-3)又は(A'-3)中の酸化りん(Ⅴ)の量(g)

V

20.3.3 a)

の試料溶液(A)又は(A')の分取量(ml)

m

9.2.4 a)

又は 9.3.4 a)の試料のはかりとり量(g)


32

R 2212-1

:2006

付表  1  引用規格

JIS H 6201

  化学分析用白金るつぼ

JIS H 6202

  化学分析用白金皿

JIS K 0050

  化学分析方法通則

JIS K 0115

  吸光光度分析通則

JIS K 0116

  発光分光分析通則

JIS K 0121

  原子吸光分析通則

JIS K 8001

  試薬試験方法通則

JIS K 8005

  容量分析用標準物質

JIS K 8069

  アルミニウム(試薬)

JIS K 8085

  アンモニア水(試薬)

JIS K 8101

  エタノール(99.5)

(試薬)

JIS K 8102

  エタノール(95)

(試薬)

JIS K 8103

  ジエチルエーテル(試薬)

JIS K 8115

  塩化アルミニウム(Ⅲ)

(試薬)

JIS K 8121

  塩化カリウム(試薬)

JIS K 8180

  塩酸(試薬)

JIS K 8200

  塩化ヒドラジニウム(試薬)

JIS K 8202

  塩化 1,10−フェナントロリニウム一水和物(試薬)

JIS K 8223

  過塩素酸(試薬)

JIS K 8297

  クルクミン(試薬)

JIS K 8355

  酢酸(試薬)

JIS K 8359

  酢酸アンモニウム(試薬)

JIS K 8532

  L(+)−酒石酸(試薬)

JIS K 8541

  硝酸(試薬)

JIS K 8576

  水酸化ナトリウム(試薬)

JIS K 8617

  炭酸カルシウム(試薬)

JIS K 8625

  炭酸ナトリウム(試薬)

JIS K 8721

  p−ニトロフェノール(試薬)

JIS K 8783

  二硫酸カリウム(試薬)

JIS K 8819

  ふっ化水素酸(試薬)

JIS K 8841

  ブロモクレゾールパープル(試薬)

JIS K 8847

  ヘキサメチレンテトラミン(試薬)

JIS K 8863

  ほう酸(試薬)

JIS K 8875

  マグネシウム(試薬)

JIS K 8882

  D(−)−マンニトール(試薬)

JIS K 8885

  二酸化けい素(試薬)

JIS K 8905

  七モリブデン酸六アンモニウム四水和物(試薬)

JIS K 8951

  硫酸(試薬)


33

R 2212-1

:2006   

JIS K 9007

  りん酸二水素カリウム(試薬)

JIS K 9502

  L(+)−アスコルビン酸(試薬)

JIS K 9565

  ジアンチピリルメタン一水和物(試薬)

JIS R 1301

  化学分析用磁器るつぼ

JIS R 3503

  化学分析用ガラス器具

JIS Z 8401

  数値の丸め方

JIS Z 8801-1

  試験用ふるい―第 1 部:金属製網ふるい


34

R 2212-1

:2006

附属書 1(規定)粘土質耐火モルタル中のほう酸バインダの定量方法

1. 

適用範囲  この附属書は,粘土質耐火モルタルに加えられたバインダーとしての酸化ほう素(Ⅲ)成分

の定量方法について規定する。

2. 

分析項目・定量範囲  分析項目及び定量範囲は,次による。

a)

酸化ほう素(Ⅲ)(B

2

O

3

)

  1  %(質量分率)以下

3. 

試料溶液の調製

3.1 

要旨  試料に塩酸及び温水を加え,可溶性成分を溶かした後,ろ過して一定体積とする。

3.2 

試薬  試薬は,次による。

a) 

塩酸(1+11+50)  JIS K 8180 に規定する塩酸を用いて調製する。

3.3 

試料のはかりとり量  試料のはかりとり量は,5.0 g とする。

3.4 

操作  調製操作は,次の手順によって行う。

a)

乾燥した試料をプラスチック製ビーカー(200 ml)にはかりとり,

塩酸(1+1) 20 ml 及び熱水 50 ml を加え,

よくかき混ぜて試料を分散させる。時々かき混ぜながら,約 30 分間放置し,可溶性バインダー成分を

溶出させる。

b)

ろ紙 5 種 B を用いてろ過し,温塩酸(1+50)を用いて洗浄する。ろ液及び洗液は,放冷後,全量フラス

コ 250 ml に移し入れ,水を標線まで加える。この溶液をプラスチック製瓶に移し入れ,試料溶液(C)

として酸化ほう素(Ⅲ)の定量に用いる。

3.5 

空試験  試料を用いないで 3.4 の操作を行う。この溶液を空試験液(C)とする。

4. 

酸化ほう素()の定量方法

4.1 

定量方法の区分  酸化ほう素(Ⅲ)の定量方法は,次のいずれかによる。

a)

水酸化ナトリウム滴定法  この方法は,酸化ほう素(Ⅲ)0.5  %(質量分率)以上の試料に適用する。

b) 

誘導結合プラズマ(ICP)発光分光分析法

c) 

クルクミン吸光光度法(ロソシアニン法)

4.2 

水酸化ナトリウム滴定法

4.2.1 

要旨  試料溶液(C)を分取し,pH を約 5.0 に調節してけい酸などを沈殿させてろ別する。ろ液の

pH

を 6.3 とし D(−)-マンニトールを加え,再び pH 6.3 になるまで水酸化ナトリウム標準液で滴定する。

4.2.2 

試薬  試薬は,次による。

a)

塩酸(1+50)  JIS K 8180 に規定する塩酸を用いて調製する。

b)

水酸化ナトリウム溶液(240 g/L)  JIS K 8576 に規定する水酸化ナトリウムを用いて調製する。

c)

水酸化ナトリウム溶液(40 g/L)  JIS K 8576 に規定する水酸化ナトリウムを用いて調製する。

d)

  D(

)-マンニトール  JIS K 8882 に規定するもの。

e)

ブロモクレゾールパープル溶液(0.1 g/L)  JIS K 8841 に規定するブロモクレゾールパープルを用いて

調製する。

f) 

ほう素()標準液(0.1 mgB

2

O

3

/ml)

  JIS K 8863 に規定するほう酸約 0.5 g をビーカー(100 ml)に取り薄

く広げ,デシケーターに入れて 24 時間以上乾燥する。その 0.177 6 g をはかりとり,ビーカー(200 ml)


35

R 2212-1

:2006   

に移し入れ(

1

)

,少量の水で溶かし,水とともに全量フラスコ 1 000 ml に移し入れ,水を標線まで加え

る。

(

1

例えば,白金製はかりとり皿上にはかりとり,飛散しないように注意してビーカーに移し入れ,

少量の水で白金製はかりとり皿上の付着残留物を洗い移す。

g)

滴定用水酸化ナトリウム溶液  JIS K 8576 に規定する水酸化ナトリウム 50 g をポリエチレン瓶に入れ,

水 50 ml を加え,冷却しながら溶かす。密栓して数日間静置した後,上澄み液 4.0 ml を分取し,炭酸

を含まない水で 2 000 ml に薄める。この溶液は,二酸化炭素吸収管付きの自動ビュレット 25 ml のポ

リエチレン瓶に入れ,保存する。この溶液の酸化ほう素(Ⅲ)相当量は,次によって求める。

ほう素(Ⅲ)標準液(0.1mgB

2

O

3

/ml)100 ml

をビーカー(200 ml)に分取し,マグネチックスターラーを用

いてかき混ぜながら,pH 測定用電極を入れ,滴定用水酸化ナトリウム溶液を滴加して pH 6.3 に調節

する。pH 測定用ガラス電極を引き上げ,D(−)-マンニトール 10 g を加え,再び pH 測定用ガラス電極

を入れ,pH が 6.3 になるまで滴定用水酸化ナトリウム溶液で滴定し,次の式によって滴定用水酸化ナ

トリウム溶液 1 ml 当たりの酸化ほう素(Ⅲ)相当量(g)を算出する。

F

V

01

.

0

=

ここに,

F

:  滴定用水酸化ナトリウム溶液 1 ml 当たりの酸化ほう素

(

Ⅲ)の量(g)

V

: D(−)-マンニトール添加後の滴定用水酸化ナトリウム

溶液の使用量(ml)

4.2.3 

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

a) 3.4 

b)

で得た試料溶液(C)から 50 ml をビーカー(200 ml)に分取し,指示薬としてブロモクレゾールパ

ープル溶液 2,3 滴を加え,溶液の色が青になるまで水酸化ナトリウム溶液(240 g/L)及び水酸化ナトリ

ウム溶液(40 g/L)を滴加した後,塩酸(1+50)を滴加して黄色とする。

b)

 20

分間煮沸した後(

2

)

,時計皿を水洗して取り除き,ビーカー(200 ml)を受器とし,ろ紙 5 種 B を用い

てろ過し,熱水で 6,7 回洗浄する。

(

2

この間に液量の色が黄緑になったら,塩酸(1+50)を滴加して黄色に保つ。

c)

放冷後,液量を約 100 ml とし,マグネチックスターラーを用いてかき混ぜながら,pH 測定用ガラス

電極を入れ,滴定用水酸化ナトリウム溶液を滴加して pH を 6.3 とする。pH 測定用ガラス電極を引き

上げ,D(−)-マンニトール 10 g を加え,再び pH 測定用ガラス電極を入れ,pH が 6.3 になるまで滴定

用水酸化ナトリウム溶液で滴定する。

4.2.4 

空試験  3.5 で得た空試験液(C)を用いて,4.2.3 の操作を行う。

4.2.5 

計算  試料中の酸化ほう素(Ⅲ)の含有率は,次の式によって算出する。

(

)

100

50

250

2

1

3

2

×

×

×

=

m

F

V

V

O

B

ここに,  B

2

O

3

酸化ほう素(Ⅲ)の含有率[%(質量分率)]

V

1

試料溶液(C)のマンニトール添加後の滴定用水酸化
ナトリウム溶液の使用量(ml)

V

2

空試験液(C)のマンニトール添加後の滴定用水酸化
ナトリウム溶液の使用量(ml)

F

滴定用水酸化ナトリウム溶液 1 ml 当たりの酸化ほう
素(Ⅲ)の相当量(g)

m

3.4 a)

の試料のはかりとり量(g)


36

R 2212-1

:2006

4.3 ICP

発光分光分析法

4.3.1 

要旨  試料溶液(C)を分取し,希釈後 ICP 発光分光分析装置を用いてほう素の分析線の発光強度

を測定する。

4.3.2 

試薬  試薬は,次による。

a) 

検量線作成用溶液系列(

3

)

  ほう素(Ⅲ)標準液(0.1 mgB

2

O

3

/ml)0

∼50.0 ml[酸化ほう素(Ⅲ)として 0∼5

mg

]を数個の全量フラスコ 100 ml に段階的にとり,それぞれに 3.5 の空試験液(C)25 ml(

4

)

を加え,

水を標線まで加える。

(

3

調製例は,一例である。分析試料の組成及び使用する分析装置の種類・性能などに応じて,最

適な検量線作成用溶液を調製する。

(

4

試料溶液の分取量を変えた場合は,その変えた量と同量にする。

4.3.3 

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

a) 3.4 

b)

で得た試料溶液(C)から 25 ml を全量フラスコ 100 ml に分取し,水を標線まで加える。

b) a)

の溶液の一部を ICP 発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,例えば,波長 249.68 nm に

おける発光強度を測定する。

4.3.4 

空試験  3.5 で得た空試験液(C)を用いて,4.3.3 の操作を行う。

4.3.5 

検量線の作成(

5

)

  検量線作成用溶液系列を用いて 4.3.3 b)の操作を行い,酸化ほう素(Ⅲ)の量と発光

強度との関係線を作成し,検量線とする。

(

5

検量線作成用溶液系列の測定は,試料溶液及び空試験液の測定の一連の操作として行う。検量

線は,測定ごとに新しいものを作成して用いる。

4.3.6 

計算  試料中の酸化ほう素(Ⅲ)の含有率は,4.3.3 b)及び 4.3.4 で得た発光強度と 4.3.5 で得た検量線

から酸化ほう素(Ⅲ)の量を求め,次の式によって算出する。

100

25

250

A

A

2

1

3

2

×

×

=

m

O

B

ここに,

B

2

O

3

酸化ほう素(Ⅲ)の含有率[%(質量分率)]

A

1

分取した試料溶液(C)中の酸化ほう素(Ⅲ)の量(g)

A

2

分取した空試験液(C)中の酸化ほう素(Ⅲ)の量(g)

m

3.4 a)

の試料のはかりとり量(g)

4.4 

クルクミン吸光光度法(ロソシアニン法)

4.4.1 

要旨  試料溶液(C)を分取し,硫酸を加えて加熱し,脱水した後,クルクミンを加えてロソシア

ニンを生成させ,水‐エタノールに溶かして吸光度を測定する。

4.4.2 

試薬  試薬は,次による。

a)

硫酸(1+1)  9.2.2e)による。

b)

水‐エタノール溶液  水と JIS K 8101 に規定するエタノール(99.5)とを 1 対 3 の体積比で混合する。

c)

クルクミン酢酸溶液  JIS K 8297 に規定するクルクミン 0.15 g を石英ガラス製ビーカー(200 ml)には

かりとり,JIS K 8355 に規定する酢酸 100 ml を加え,加熱して溶かす。調製後,1 週間を過ぎたもの

は使用しない。

d)

ほう素()標準液(0.5 

µgB

2

O

3

/ml)

  4.2.2 f)のほう素(Ⅲ)標準液(0.1 mgB

2

O

3

/ml)

を水で正しく 200 倍に薄

める。

4.4.3 

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

a) 3.4 

b)

で得た試料溶液(C)の一定量(

6

)

を全量フラスコ 1 000 ml (

7

)

に分取し,水を標線まで加え,希釈


37

R 2212-1

:2006   

試料溶液(C-1)とする。希釈試料溶液(C-1)の一定量(

6

)

を白金皿(

8

)

(例えば,JIS H 6202 に規定す

る 90 番。

)に分取し,硫酸(1+1) 1 ml を加え,熱板上で加熱蒸発し,硫酸白煙が発生し始めたら,白

金皿の底を水に約 1 分間浸し冷却する。直ちに,白金皿の外側の底の水を完全にぬぐい,クルクミン

酢酸溶液 1 ml を加え,時計皿でふたをして約 60 分間放置する。これに,水−エタノール溶液 20 ml

を加え,時々かき混ぜながら 30 分間放置し,発色した錯体を完全に溶かす。

(

6

試料溶液(C)及び希釈試料溶液(C-1)の分取量は,試料中の酸化ほう素(Ⅲ)の含有率に応じ,

附属書 表 による。

(

7

プラスチック製を用いることが望ましい。その場合は,JIS K 0050 によって改めて検定したも

のを用いる。

(

8

白金皿は,あらかじめ十分洗浄して,ほう素の付着していないものを用いる。汚染が認められ

る場合は,次のように処理して用いる。ふっ化水素酸と少量の硫酸とを加え,熱板上で加熱し

て付着しているかもしれないほう酸分を揮散させ,十分水洗後,乾燥する。

附属書   1  試料溶液(C)及び希釈試料溶液(C-1)の分取量

酸化ほう素(Ⅲ)の含有率

試料溶液(C)の分取量

希釈試料溶液(C-1)の分取量

%(質量分率) ml

ml

0.1

以上  ∼ 0.1 未満 25

10

0.1

以上  ∼ 0.2 未満 10

10

0.2

以上  ∼ 0.5 未満

5

10

0.5

以上  ∼ 1.0 未満

 5

 5

b) a)

の発色液の一部を分光光度計の吸収セルにとり,波長 555 nm 付近で水を対照液にして吸光度を測定

する。

4.4.4 

空試験  3.5 で得た空試験液(C)を用いて 4.4.3 の操作を行う。希釈試料溶液(C-1)に対応する

溶液を,希釈空試験液(C-1)とする。空試験液(C)及び希釈空試験液(C-1)の分取量は,試料溶液(C)

及び希釈試料溶液(C-1)と同量とする。

4.4.5 

検量線の作成  ほう素(Ⅲ)標準液(0.5

µgB

2

O

3

/ml)0

∼10.0 ml[酸化ほう素(Ⅲ)として 0∼5

µg]を数個

の白金皿(

8

)

(例えば,JIS H 6202 に規定する 90 番。

)に段階的にとり,それぞれについて 4.4.3 a)  の硫酸

(1+1) 1 ml

を添加する以降の操作を行い,酸化ほう素(Ⅲ)の量と吸光度との関係線を作成し,原点を通るよ

うに平行移動して検量線とする。

4.4.6 

計算  酸化ほう素(Ⅲ)の含有率は,4.4.3 b)及び 4.4.4 で得た吸光度と 4.4.5 で作成した検量線とから,

酸化ほう素(Ⅲ)の量を求め,次の式によって算出する。

100

1000

250

2

1

2

1

3

2

×

×

×

=

V

V

m

A

A

O

B

ここに,

  B

2

O

3

酸化ほう素

(

)

の含有率

[

(

質量分率

)]

A

1

分取した希釈試料溶液(

C-1

)中の酸化ほう素

(

)

の量(

g

A

2

分取した希釈空試験液(

C-1

)中の酸化ほう素

(

)

の量(

g

m

3.4 a)

の試料のはかりとり量(

g

V

1

試料溶液(

C

)の分取量(

ml

V

2

希釈試料溶液(

C-1

)の分取量(

ml


38

R 2212-1

:2006

附属書 2(規定)陽イオン交換分離法を用いた酸化カルシウム,酸化マグネ

シウム,酸化ナトリウム及び酸化カリウムの定量方法

1. 

適用範囲  この附属書は,酸化アルミニウムの影響を除去するための陽イオン交換分離法を用いた酸

化カルシウム,酸化マグネシウム,酸化ナトリウム及び酸化カリウムの定量方法について規定する。

2. 

試料の分解,陽イオン交換分離及び溶出液の処理

2.1 

要旨  試料にふっ化水素酸,過塩素酸及び硝酸を加えて加熱して分解し,蒸発乾固した後,塩酸に

溶かし,試料溶液とする。これを陽イオン交換樹脂カラムに流し,続いてふっ化水素酸(

1+20

)を流して

アルミニウム,鉄及びチタンを溶出させる。カラムに水を流してふっ化水素酸を除去した後,塩酸(

1+2

を流してカルシウム,マグネシウム,カリウム及びナトリウムを溶離する。溶出液は,蒸発乾固後,塩酸

に溶かし,それぞれの成分の定量に用いる。

2.2 

器具  器具は,次による。

a) 

陽イオン交換樹脂カラム  附属書 図 に示すものを標準とする。

上端にプラスチック漏斗を取り付け,下端を細く引き伸ばしたプラスチック管(長さ

200 mm

,内

12 mm

)に水でほぐしたプラスチックウールを厚さ約

10 mm

に詰め,水で湿潤させた強酸性陽イオ

ン交換樹脂〔標準架橋品[ジビニルベンゼン

8

%(質量分率)

,粒径

75

150

µm

〕約

18 ml

をスラリ

ー状にして流し入れ,沈降させる。ウールの詰め方を加減するなどして流量を毎分

1.0

1.5 ml

になる

ように調節した後,塩酸

(1+2) 100 ml

及び水

70 ml

を順次流しておく。2.5 の操作を行うと試料溶液中

の不溶解物質がカラム内に残留するので,酸化アルミニウムなどの分離に使用するカラムとは別のも

のを用いる。


39

R 2212-1

:2006   

単位  mm

附属書   1  陽イオン交換樹脂カラムの一例

2.3 

試薬  試薬は,次による。ただし,カルシウム,マグネシウム,カリウム及びナトリウムの少ない

高純度なものを用いる。a)d)は,プラスチック製瓶に保存する。

a) 

塩酸(

1+1

)  JIS K 8180 に規定する塩酸を用いて調製する。

b) 

塩酸(

1+2

)  JIS K 8180 に規定する塩酸を用いて調製する。

c)

ふっ化水素酸  JIS K 8819 に規定するもの。

d) 

ふっ化水素酸(

1+20

)  c)のふっ化水素酸を用いて調製する。

e)

硝酸  JIS K 8541 に規定するもの。

f)

過塩素酸  JIS K 8223 に規定するもの。

2.4 

試料のはかりとり量  試料のはかりとり量は,

0.50 g

とする。

2.5 

操作  操作は,次の手順によって行う。

a) 

試料の分解  乾燥した試料を白金皿(例えば,JIS H 6202 に規定する

150

番。

にはかりとり水で潤し,

過塩素酸

10 ml

,硝酸

2 ml

及びふっ化水素酸

20 ml

を加えてよくかき混ぜ,砂浴上で注意して加熱分

解し

(

1

)

,過塩素酸の白煙を発生させ,蒸発乾固する。放冷後,白金皿の内壁を少量の水で洗い,再び

過塩素酸

5 ml

,硝酸

2 ml

及びふっ化水素酸

10 ml

を加え,砂浴上で蒸発乾固する。放冷後,白金皿の

ポリプロピレン製漏斗

陽イオン交換樹脂 
(粒径 75∼150

µ

m)

ポリプロピレンウール

Φ90

300

10


40

R 2212-1

:2006

内壁を少量の水で洗い,過塩素酸

5 ml

を加え,砂浴上で蒸発乾固して残留するふっ化物を分解する。

(

1

白金皿の内容物のかき混ぜには,太目の白金合金(例えば,白金‐ロジウム。

)線の先端を折り

曲げたもの,白金製さじ,四ふっ化エチレン樹脂製棒又はさじなどが利用できる。加熱してい

くと試料が白金皿の底に固化して試薬と反応しにくくなるので,砂浴から降し,放冷後,固化

物を白金皿の底からはがし,よくつぶすとよい。加熱を続け,液量が少なくなり,過塩素酸の

白煙が発生する直前になると試料によっては激しく反応し,飛散することがあるので注意する。

もし,過塩素酸の白煙が発生する直前になって液面に気泡状のものが多く発生するようなら四

ふっ化エチレン樹脂製の時計皿で覆い,過塩素酸の白煙が発生し始めたなら,砂浴上から降し,

放冷後,時計皿と白金皿の内壁を少量の水で洗い,再び加熱する。

b) 

塩酸酸性溶液の調製  放冷後,塩酸(

1+2) 10 ml

及び水

10 ml

を加えて沸騰水浴上で約

10

分間加熱し

て溶かし,ろ紙

5

B

を用いてろ過し,温水で洗浄する。ろ液及び洗液は,プラスチック製ビーカー

200 ml

)に集め,水で約

100 ml

に薄め,プラスチック製棒で軽く混ぜる。

c) 

陽イオン交換分離による共存成分との分離  受器としてプラスチック製ビーカー(

300 ml

)を用い,

b)

で得られた塩酸酸性溶液を陽イオン交換樹脂カラムに流す

(

2

)

。続いて,ふっ化水素酸

(1+20) 10 ml

ずつを

2

回漏斗の内壁を洗浄しながらカラムに流し,更にふっ化水素酸

(1+20) 70 ml

を流して,アル

ミニウム,鉄及びチタンを溶離する。引き続き,水

10 ml

ずつ

2

回漏斗の内壁を洗浄しながらカラム

に流し,更に水

60 ml

を流してふっ化水素酸を除去する。ここまでの流出液は,不要である。

(

2

前の溶液がカラムの先端から流出しなくなってから,次の溶液を流す。以下同様。

d) 

分離溶液の調製  受器として白金皿(例えば,JIS H 6202 に規定する

150

番。

)を用い,塩酸(

1+2

10 ml

ずつを

2

回漏斗の内壁を洗浄しながら陽イオン交換樹脂カラムに流し,更に塩酸

(1+2) 70 ml

流してカルシウム,マグネシウム,ナトリウム及びカリウムを溶離する。白金皿を沸騰水浴上に移し,

蒸発乾固し,放冷後,塩酸

(1+1) 5.0 ml

及び温水

50 ml

を加え,沸騰水浴上で約

10

分間加熱して溶か

す。放冷後,全量フラスコ

100 ml (

3

)

に移し入れ,水を標線まで加える。この溶液を分離溶液として,

酸化カルシウム,酸化マグネシウム,酸化ナトリウム及び酸化カリウムの定量に用いる。

(

3

プラスチック製を用いることが望ましい。その場合,JIS K 0050 の規定によって,容積を検定

する。

2.6 

空試験  試料を用いないで 2.5 の操作を行う。分離溶液に対応する溶液を空試験分離液とする。

3. 

酸化カルシウム,酸化マグネシウム,酸化ナトリウム及び酸化カリウムの定量方法

3.1 

定量方法の区分  定量方法の区分は,次のいずれかによる。

a) 

原子吸光光度法

b) ICP

発光分光分析方法

c) 

炎光光度法  酸化ナトリウム及び酸化カリウムの定量についてだけ適用する。

3.2 

原子吸光光度法

3.2.1 

要旨  分離溶液を分取し,原子吸光分析装置を用いてカルシウム,マグネシウム,ナトリウム及び

カリウムのそれぞれの吸光度を測定する。

3.2.2 

試薬  試薬は,次による。ただし,カルシウム,マグネシウム,カリウム及びナトリウムの少ない

高純度なものを用いる。a)g)は,プラスチック製瓶に保存する。h)は,使用時に調製する。

a) 

塩酸(

1+1

)  2.3 a)による。

b) 

ランタン()溶液(50 g/L)  本体 13.2.2 a)による。


41

R 2212-1

:2006   

c) 

カルシウム標準液(0.5 mgCaO/ml)  本体 11.3.2 g)のカルシウム標準液

(1 mgCaO/ml)50 ml

をとり,水で

100 ml

に薄める。

d) 

マグネシウム標準液(0.5 mgMgO/ml)  本体 11.3.2 h)のマグネシウム標準液

(1 mgMgO/ml)50 ml

をとり,

水で

100 ml

に薄める。

e) 

ナトリウム標準液(0.5 mgNa

2

O/ml)

  本体 14.2.2 i)のナトリウム標準液

(1 mgNa

2

O/ml)50 ml

をとり,水

100 ml

に薄める。

f) 

カリウム標準液(0.5 mgK

2

O/ml)

  本体 14.2.2 j)のカリウム標準液

(1 mgK

2

O/ml)50 ml

をとり,

水で

100 ml

に薄める。

g) 

混合標準溶液Ⅰ(0.05 mgCaO/ml0.05 mgMgO/ml0.05 mgNa

2

O/ml

0.05 mgK

2

O/ml)

  カルシウム標

準液

(0.5 mgCaO/ml)

,マグネシウム標準液

(0.5 mgMgO/ml)

,ナトリウム標準液

(0.5 mgNa

2

O/ml)

及びカリ

ウム標準液

(0.5 mgK

2

O/ml)

のそれぞれ

20 ml

ずつを全量フラスコ

200 ml

にとり,

水を標線まで加える。

h) 

検量線作成用溶液系列Ⅰ(

4

)

  混合標準溶液Ⅰを数個の全量フラスコ

100 ml

に段階的にとり,

塩酸

(1+1)

5.0 ml

,ランタン

(

)

溶液

5 ml

を加え,水を標線まで加える。

附属書 表 にその調製例を示す。

(

4

分析試料の組成及び使用する分析装置の種類・性能に応じて,最適な検量線作成用溶液系列を

調製する。

附属書   1  検量線作成用溶液系列Ⅰの調製例

塩酸(1+1)

ランタン(Ⅲ)

溶液(50 g/L)

混合標準溶液Ⅰ

溶液の濃度(mg/100 ml)

検量線溶液

No.

Ml ml

ml  CaO

MgO

Na

2

O K

2

O

 1

5

5

 0

0.00

0.00

0.00

0.00

 2

5

5

 1

0.05

0.05

0.05

0.05

 3

5

5

 2

0.10

0.10

0.10

0.10

 4

5

5

 3

0.15

0.15

0.15

0.15

 5

5

5

 4

0.20

0.20

0.20

0.20

 6

5

5

 5

0.25

0.25

0.25

0.25

 7

5

5

 6

0.30

0.30

0.30

0.30

 8

5

5

 8

0.40

0.40

0.40

0.40

 9

5

5

10

0.50

0.50

0.50

0.50

10 5  5

15  0.75

0.75

0.75

0.75

11 5  5

20  1.00

1.00

1.00

1.00

12 5  5

25  1.25

1.25

1.25

1.25

13 5  5

30  1.50

1.50

1.50

1.50

14 5  5

40  2.00

2.00

2.00

2.00

3.2.3 

操作  操作は次による。

a) 2.5 

d)

で得た分離溶液から一定量

(

5

)

を全量フラスコ

100 ml (

3

)

に分取し,塩酸

(1+1)

の量が分取した分離

溶液中に含まれる量と合わせて

5.0 ml

になるように,

塩酸

(1+1)

を加え

(

6

)

ランタン

(

)

溶液

(50 g/L)5 ml

を加えて,水を標線まで加える。この溶液を試料溶液(

D

)とする。

(

5

分離溶液中の測定成分の量に応じて,最適な定量感度が得られるように分取量を決める。測定

成分によって異なる分取量の試料溶液を調製してもよい。

(

6

塩酸(

1+1

)の添加量(

y

)は,分離溶液の分取量(

x

)によって,次の式で求める。

100

0

.

5

0

.

5

x

y

×

=

なお,分離溶液を分取することなく用いる場合,塩酸(

1+1

)の添加は不要である。


42

R 2212-1

:2006

b) 

試料溶液(

D

)の一部を原子吸光分析装置のフレーム中に噴霧し,それぞれの測定成分の分析線の吸

光度を測定する

(

7

)

(

7

それぞれの定量成分に用いられるフレームの種類及び分析線の波長は,

附属書 表 による。

附属書   2  測定成分とフレームの種類及び分析線波長

定量成分

フレームの種類

分析線波長

nm

酸化カルシウム

アセチレン−酸化二窒素フレーム 422.7

酸化マグネシウム

アセチレン−空気フレーム 
又は,アセチレン−酸化二窒素フレーム

285.2

酸化ナトリウム

アセチレン−空気フレーム 589.0

酸化カリウム

アセチレン−空気フレーム 766.5

3.2.4 

空試験  2.6 で得た空試験分離液を用いて,3.2.3 の操作を行う。試料溶液(

D

)に対応する溶液を,

空試験液(

D

)とする。空試験分離液の分取量は,分離溶液と同量とする。

3.2.5 

検量線の作成(

8

)

  検量線作成用溶液系列Ⅰを用いて,それぞれの測定成分ごとに 3.2.3 b)の操作を

行い,濃度と吸光度との関係線を作成し,原点を通るように平行移動して検量線とする。

(

8

検量線作成用溶液系列Ⅰの測定は,試料溶液及び空試験液の測定と一連の操作として行い,検

量線は,測定ごとに新しいものを作成して用いる。

3.2.6 

計算  試料中のそれぞれの測定成分の含有率は,3.2.3 b)及び 3.2.4 で得た吸光度と 3.2.5 で作成し

た検量線とから,それぞれの測定成分の量を求め,次の式によって算出する。

CaO

100

100

CaO

CaO

CaO

×

×

=

V

m

B

A

ここに,

CaO

酸化カルシウムの含有率[%(質量分率)

 

A

CaO

試料溶液(

D

)中の酸化カルシウムの量(

g

B

CaO

空試験液(

D

)中の酸化カルシウムの量(

g

m

2.5 a)

の試料のはかりとり量(

g

V

CaO

分離溶液の分取量(

ml

MgO

100

100

MgO

MgO

MgO

×

×

=

V

m

B

A

ここに,

  MgO

酸化マグネシウムの含有率[%(質量分率)

A

MgO

試料溶液(

D

)中の酸化マグネシウムの量(

g

B

MgO

空試験液(

D

)中の酸化マグネシウムの量(

g

m

2.5 a)

の試料のはかりとり量(

g

V

MgO

分離溶液の分取量(

ml

Na

2

O

100

100

O

Na

O

Na

O

Na

2

2

2

×

×

=

V

m

B

A

ここに,

Na

2

O

酸化ナトリウムの含有率[%(質量分率)

O

Na

2

A

試料溶液(D)中の酸化ナトリウムの量(g)

O

Na

2

B

空試験液(D)中の酸化ナトリウムの量(g)

m

2.5 a)

の試料のはかりとり量(g)

O

Na

2

V

分離溶液の分取量(ml)


43

R 2212-1

:2006   

K

2

O

100

100

O

K

O

K

O

K

2

2

2

×

×

=

V

m

B

A

ここに,

K

2

O

酸化カリウムの含有率[%(質量分率)

O

K

2

A

試料溶液(D)中の酸化カリウムの量(g)

O

K

2

B

空試験液(D)中の酸化カリウムの量(g)

m

2.5 a)

の試料のはかりとり量(g)

O

K

2

V

分離溶液の分取量(ml)

3.3 ICP

発光分光分析方法

3.3.1 

要旨  分離溶液を分取し,ICP 発光分光分析装置を用いてカルシウム,マグネシウム,ナトリウム

及びカリウムのそれぞれの分析線の発光強度を測定する。

3.3.2 

試薬  試薬は,次による。ただし,カルシウム,マグネシウム,カリウム及びナトリウムの少ない

高純度なものを用いる。a)及び c)f)は,プラスチック製瓶に保存する。g)は,使用時に調製する。

a) 

塩酸(1+1)  2.3 a)による。

b)

カルシウム標準液(0.5 mgCaO/ml)  3.2.2 c)による。

c)

マグネシウム標準液(0.5 mgMgO/ml)  3.2.2 d)による。

d)

ナトリウム標準液(0.5 mgNa

2

O/ml)

  3.2.2 e)による。

e)

カリウム標準液(0.5 mgK

2

O/ml)

  3.2.2 f)による。

f)

混合標準溶液Ⅱ(0.05 mgCaO/ml0.05 mgMgO/ml0.05 mgNa

2

O/ml

0.05 mgK

2

O/ml)

  3.2.2 g)による。

g) 

検量線作成用溶液系列Ⅱ(

4

)

  混合標準溶液Ⅱを数個の全量フラスコ 100 ml に段階的にとり,

塩酸(1+1)

5.0 ml

を加え,水を標線まで加える。

附属書 表 にその調製例を示す。

附属書   3  検量線作成用溶液系列Ⅱの調製例

塩酸(1+1)

混合標準液Ⅱ

溶液の濃度(mg/100 ml)

検量線溶液

No.

ml ml CaO

MgO

Na

2

O K

2

O

 1

5

 0

0.00

0.00

0.00

0.00

 2

5

 1

0.05

0.05

0.05

0.05

 3

5

 2

0.10

0.10

0.10

0.10

 4

5

 3

0.15

0.15

0.15

0.15

 5

5

 4

0.20

0.20

0.20

0.20

 6

5

 5

0.25

0.25

0.25

0.25

 7

5

 6

0.30

0.30

0.30

0.30

 8

5

 8

0.40

0.40

0.40

0.40

 9

5

10

0.50

0.50

0.50

0.50

10 5

15  0.75

0.75

0.75

0.75

11 5

20  1.00

1.00

1.00

1.00

12 5

25  1.25

1.25

1.25

1.25

13 5

30  1.50

1.50

1.50

1.50

14 5

40  2.00

2.00

2.00

2.00

3.3.3 

操作  操作は,次による。

a) 2.4 

d)

で得た分離溶液から一定量(

5

)

を全量フラスコ 100 ml (

3

)

に分取し,塩酸(1+1)の量が分取した分

離溶液中に含まれる量と合わせて 5.0 ml になるように,塩酸(1+1)を加え(

6

)

,水を標線まで加える。

この溶液を試料溶液(D')とする。

b) 

試料溶液(D')の一部を ICP 発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,それぞれの測定成分

の分析線の発光強度を測定する(

9

)


44

R 2212-1

:2006

(

9

それぞれの測定成分に用いる分析線の波長は,例えば,

附属書 表 による。

附属書   4  ICP 発光分光分析用の分析線の波長の例

定量成分

分析線波長

nm

酸化カルシウム 393.37

酸化マグネシウム 279.55

酸化ナトリウム 589.59

酸化カリウム 766.49

3.3.4 

空試験  2.6 で得た空試験分離液を用いて,3.3.3 の操作を行う。試料溶液(D')に対応する溶液を,

空試験液(D')とする。空試験分離液の分取量は,分離溶液と同量とする。

3.3.5 

検量線の作成(

8

)

  検量線作成用溶液系列Ⅱを用いて,それぞれの測定成分ごとに 3.3.3 b)の操作を

行い,濃度と発光強度との関係線を作成して検量線とする。

3.3.6 

計算  試料中のそれぞれの測定成分の含有率は,3.3.3 b)及び 3.3.4 で得た発光強度と 3.3.5 で作成

した検量線とから,それぞれの定量成分の量を求め,次の式によって算出する。

CaO

100

100

CaO

CaO

CaO

×

×

=

V

m

B

A

ここに,

CaO

酸化カルシウムの含有率[%(質量分率)

A

CaO

試料溶液(D')中の酸化カルシウムの量(g)

B

CaO

空試験液(D')中の酸化カルシウムの量(g)

m

2.5 a)

の試料のはかりとり量(g)

V

CaO

分離溶液の分取量(ml)

MgO

100

100

MgO

MgO

MgO

×

×

=

V

m

B

A

ここに,

MgO

酸化マグネシウムの含有率[%(質量分率)

A

MgO

試料溶液(D')中の酸化マグネシウムの量(g)

B

MgO

空試験液(D')中の酸化マグネシウムの量(g)

m

2.5 a)

の試料のはかりとり量(g)

V

MgO

分離溶液の分取量(ml)

Na

2

O

100

100

O

Na

O

Na

O

Na

2

2

2

×

×

=

V

m

B

A

ここに,

Na

2

O

酸化ナトリウムの含有率[%(質量分率)

O

Na

2

A

試料溶液(D')中の酸化ナトリウムの量(g)

O

Na

2

B

空試験液(D')中の酸化ナトリウムの量(g)

m

2.5 a)

の試料のはかりとり量(g)

O

Na

2

V

分離溶液の分取量(ml)

K

2

O

100

100

O

K

O

K

O

K

2

2

2

×

×

=

V

m

B

A

ここに,

K

2

O

酸化カリウムの含有率[%(質量分率)

O

K

2

A

試料溶液(D')中の酸化カリウムの量(g)

O

K

2

B

空試験液(D')中の酸化カリウムの量(g)

m

2.5 a)

の試料のはかりとり量(g)


45

R 2212-1

:2006   

O

K

2

V

分離溶液の分取量(ml)

3.4 

炎光光度法による酸化ナトリウム及び酸化カリウムの定量

3.4.1 

要旨  分離溶液を分取し,炎光光度計を用いてナトリウム及びカリウムのそれぞれの分析線の発光

強度を測定する。

3.4.2 

試薬  試薬は,次による。ただし,カリウム及びナトリウムの少ない高純度なものを用いる。a)

及び c)f)は,プラスチック製瓶に保存する。g)は,使用時に調製する。

a) 

塩酸(1+1)  2.3 a)による。

b)

カルシウム標準液(0.5 mgCaO/ml)  3.2.2 c)による。

c)

マグネシウム標準液(0.5 mgMgO/ml)  3.2.2 d)による。

d)

ナトリウム標準液(0.5 mgNa

2

O/ml)

  3.2.2 e)による。

e)

カリウム標準液(0.5 mgK

2

O/ml)

  3.2.2 f)による。

f)

混合標準溶液Ⅱ(0.05 mgCaO/ml0.05 mgMgO/ml0.05 mgNa

2

O/ml

0.05 mgK

2

O/ml)

  3.2.2 g)による。

g)

検量線作成用溶液系列Ⅱ(

4

)

  3.3.2 g)による。

3.4.3 

操作  操作は,次による。

a) 3.3.3 

a)

に準じて試料溶液(D')(

5

)(

6

)

を調製する。

b) 

試料溶液(D')の一部を炎光光度計のフレーム中に噴霧し,ナトリウムの場合,波長 589.0 nm(

10

)

,カ

リウムの場合,766.5 nm(

11

)

における発光強度を測定する。

(

10

ナトリウム用フィルタを使用してもよい。

(

11

カリウム用フィルタを使用してもよい。

3.4.4 

空試験  3.3.4 に準じて空試験液(D')を調製し,3.4.3 の操作を行う。

3.4.5 

検量線の作成(

8

)

  検量線作成用溶液系列Ⅱを用いて,それぞれの定量成分ごとに 3.4.3 b)の操作を

行い,発光強度と濃度との関係線を作成して検量線とする。

3.4.6 

計算  試料中の酸化ナトリウム及び酸化カリウムの含有率は,3.4.3 b)及び 3.4.4 で得た発光強度と

3.4.5

で作成した検量線とから,酸化ナトリウム及び酸化カリウムの量を求め,次の式によって算出する。

Na

2

O

100

100

O

Na

O

Na

O

Na

2

2

2

×

×

=

V

m

B

A

ここに,

Na

2

O

酸化ナトリウムの含有率[%(質量分率)

O

Na

2

A

試料溶液(D')中の酸化ナトリウムの量(g)

O

Na

2

B

空試験液(D')中の酸化ナトリウムの量(g)

m

2.5 a)

の試料のはかりとり量(g)

O

Na

2

V

分離溶液の分取量(ml)

K

2

O

100

100

O

K

O

K

O

K

2

2

2

×

×

=

V

m

B

A

ここに,

K

2

O

酸化カリウムの含有率[%(質量分率)

O

K

2

A

試料溶液(D')中の酸化カリウムの量(g)

O

K

2

B

空試験液(D')中の酸化カリウムの量(g)

m

2.5 a)

の試料のはかりとり量(g)

O

K

2

V

分離溶液の分取量(ml)