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R 1641

:2007

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本ファ

インセラミックス協会 (JFCA)/財団法人日本規格協会 (JSA) から,工業標準原案を具して日本工業規格

を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格

である。

これによって,JIS R 1641 : 2002 は改正され,この規格に置き換えられる。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は

もたない。


R 1641

:2007

目  次

ページ

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  定義

1

4.

  測定項目

2

5.

  測定原理

2

6.

  試験場所の標準状態

3

7.

  装置及びジグ

4

7.1

  装置

4

7.2

  ジグ

5

7.3

  ノギス

7

7.4

  マイクロメータ

7

8.

  空洞共振器の寸法 Dの設計

7

9.

  空洞共振器の寸法 D及び比導電率

r

σ

の測定

8

9.1

  測定条件

8

9.2

  測定手順

9

9.3

  空洞共振器の寸法 Dの計算

11

9.4

  空洞共振器の無負荷 (Q

u

)  及び比導電率

r

σ

の計算

11

10.

  試験試料の比誘電率

ε

′ 及び誘電正接 tan

δ

の測定

12

10.1

  試験試料

12

10.2

  共振周波数 f

0

の推定

12

10.3

  測定手順

13

10.4

  比誘電率

ε

′ の計算

13

10.5

  比誘電率

ε

′ の誤差の計算

14

10.6

  誘電正接 tan

δ

の計算

14

10.7

  誘電正接 tan

δ

の誤差の計算

16

11.

  空洞共振器の線膨張係数α 及び比抵抗率の温度係数 TC

ρ

の測定

18

11.1

  測定条件

18

11.2

  測定手順

19

11.3

  空洞共振器の線膨張係数α の計算

19

11.4

  空洞共振器の比抵抗率の温度係数 TC

ρ

の計算

19

12.

  試験試料の比誘電率

ε

′ 及び誘電正接 tan

δ

の温度依存性の測定

20

12.1

  測定条件

20

12.2

  手順

20

12.3

  試験試料の TC

ε

の計算

20

12.4

  試験試料の tan

δ

の温度依存性の測定

20


R 1641

:2007

ページ

13.

  報告

20


R 1641

:2007

 

白      紙


JIS C 0068

:1995

日本工業規格

JIS

 R

1641

:2007

ファインセラミックス基板の

マイクロ波誘電特性の測定方法

Measurement method for dielectric of fine ceramic plates at

microwave frequency

1.

適用範囲  この規格は,主にマイクロ波回路に用いる誘電体基板用ファインセラミックス材料の,マ

イクロ波帯における誘電特性の測定方法について規定する。

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS B 0601

  製品の幾何特性仕様 (GPS)−表面性状:輪郭曲線方式−用語,定義及び表面性状パラメ

ータ

JIS B 7502

  マイクロメータ

JIS B 7507

  ノギス

JIS R 1600

  ファインセラミックス関連用語

IEC 60028

  International standard of resistance for copper

3.

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,JIS R 1600 によるほか,次による。

a)

複素比誘電率

r

ε

  (complex relative permittivity)  ベクトル表示による交流電界の強さ (V/m)  と交流

電束密度 (C/m)  との複素比を,真空の誘電率

0

ε   (=8.854 2×10

12

 F/m)  で除した値。

E

D

0

r

ε

ε

=

 (1)

複素比誘電率の実数成分を

ε

′ (比誘電率という),虚数成分を

ε

′′ とすると,

r

ε

は式(2)で表される。

ε

ε

ε

′′

=

j

r

 (2)

b)

誘電正接 tan

δ

 (loss factor)  誘電体損失角 δ の正接。複素比誘電率の実数成分及び虚数成分を使うと,

tan δ は式(3)で表される。

ε

ε

δ

′′

=

/

tan

 (3)

c)

比誘電率の温度係数  TC

ε

 (temperature coefficient of relative permittivity)  比誘電率の温度による変化率

を,対応する温度の変化分で除した値。

(

)

6

ref

ref

ref

T

10

×

=

T

T

TC

ε

ε

ε

ε

 (ppm/℃)  (4)

ここに,

ε

T

温度 における比誘電率

ε

ref

基準温度 T

ref

における比誘電率


R 1641

:2007

d)

表面抵抗  R

s

 (surface resistance)  導体の表面から内部へ流れ込む電磁場の散逸を表す等価抵抗。導体の

導電率を σ とすると,R

s

は式 (5) で表される。

)

(

0

s

=

σ

µ

π

f

R

 (5)

ここに,

0

: 共振周波数 (Hz)

µ : 導体の透磁率 (H/m)

e)

比導電率

r

σ

 (relative conductivity)  IEC 60028 に規定する国際標準軟銅の 20  ℃における導電率

0

σ 

(=5.8×10

7

 S/m)に対する導体の導電率

σ

の比。

0

r

σ

σ

σ =

 (6)

f)

比抵抗率

r

ρ

 (relative resistivity)  比導電率の逆数。

r

r

1

σ

ρ =

 (7)

g)

比抵抗率の温度係数  TC

ρ

 (temperature coefficient of relative resistivity)  比抵抗率の温度による変化率

を,対応する温度の変化分で除した値。

(

)

6

ref

ref

ref

T

10

×

=

T

T

TC

ρ

ρ

ρ

ρ

 (ppm/

) (8)

ここに,

ρ

T

温度

T

における比抵抗率

ρ

ref

基準温度

T

ref

における比抵抗率

h

) 

無負荷 Q

Q

u

 (unloaded quality factor)

  共振器の品質係数を意味し,その値が大きいほど共振器のエネ

ルギーロスが小さいことを表す。

Q

u

は共振器の電界蓄積エネルギーの最大値を

1

秒間の電力損で除し

た値に

f

0

を乗じたものとして定義される。

4.

測定項目  この規格で測定する項目は,比誘電率

ε

′ ,誘電正接

tan

δ ,比誘電率の温度係数

ε

TC

及び

δ

tan 依存性とする。

なお,この規格が適用できる測定周波数,

ε

′ 及び

δ

tan の範囲は,次による。また,特に指定のない限

り,

ε

TC

及び

δ

tan の温度依存性の測定温度範囲は,−

40

∼+

85

℃とする。

測定周波数:

2

 40 GHz

ε

1.1

 100

δ

tan

10

6

 10

2

5.

測定原理  この方法では,導体円筒空洞を中央で二つに分割し,その間に試験試料(誘電体平板)を

挟んだ

TE

011

モード

  (

1

)

共振器を構成する。この共振器の共振周波数

0

f

及び無負荷

Q (Q

u

)

は,試験試料の

ε

′ ,

δ

tan ,厚み

t

及び空洞共振器の内径

D

,高さ

H

及び空洞共振器を構成する材料の実効的な比導電率

r

σ

によって決定される[

図 1a

)

測定用共振器]

。したがって,

0

f

Q

u

D

H

r

σ

t

を測定して,

ε

′ ,

δ

tan

を求めることができる。空洞共振器の構造は内側が円筒状で,

D

35 mm

H

25 mm

とすると共振周波数

は約

12 GHz

となる。また,試験試料は,通常厚さ

1.0 mm

程度,直径

50 mm

φ程度の円板,又は

50 mm

角程度の平板を用いる。

GHz

帯域では,電磁波は空洞共振器のサブミクロン程度の深さまでしか侵入しないため,導電率は表面

のきず又は酸化膜の有無によって小さくなる。そこで,空洞共振器の実効的な導電率

r

σ

を測定によって求

めることが必要である。


R 1641

:2007  目次

この方法では空洞共振器を中央で二つに分割し,その間に試験試料を挟んで共振器を構成するので,試

料の縁端部は空洞共振器の外に出ている。

しかし,

試料の厚さ

t

TE

011

モードの共振周波数の半波長を

ε

で除した値(

0

f

10 GHz

ε

′ =

10

のとき

4.7 mm

)に比べて十分小さいので,縁端部の電磁界は急速に減

衰し,エネルギーは半径方向に放射しない。この縁端部の電磁界の効果(縁端効果)は

ε

′ 及び

δ

tan の測

定にわずかな影響を与える。したがって,この方法では,まず解析が容易な,空洞内径と同じ直径をもつ

架空の円板試料を挿入した場合について,比誘電率

s

ε

及び誘電正接

s

tan

δ

を求める[

図 1b

)

  解析用共振器]。

その後に,図で与えられた補正係数を用いて,縁端効果の補正を行い

ε

′ 及び

δ

tan を求める。また,

TE

011

モードの−

40

∼+

85

℃における

0

f

及び

Q

u

を測定して

ε

TC

δ

tan の温度依存性を求める。

(

1

)

導波路の軸に垂直な平面上に電界があるモードを横電界姿態

 (transverse electric mode)

といい,

TE

モードと略記する。これについているサフィックスは,左から順に円筒座標の軸回り方向,

径方向,軸方向の電界強度の節又は腹の数を示している。また,

図 1c

)

に示すように

TE

011

モー

ドでは,電界は試験試料の面内にある。したがって,ここで規定する測定方法で測定される

ε

は面方向の値である。

6.

試験場所の標準状態  特に指定がない限り,試験環境の温度は

25

±

2

℃とし,相対湿度は

60 %

以下

とする。

ε’

ε’

D=2R

H

+

t

M      t      M

a

)

測定用共振器

(

d1.2Dt/D0.1

)

備考  直径 d,厚み の誘電体平板試料が共振器の中央で挟まれている。

  1  空洞共振器の構造

誘電体平板試験試料


R 1641

:2007

H

+

t

D

=

2R

M      t      M

0

t

1       

h

1

0

x

y

r

θ

z

ε

s

b

)

  解析用共振器

電界

磁界

c

)

  TE

011

モードの電磁界分布

  1  空洞共振器の構造(続き)

7.

装置及びジグ

7.1

装置  装置の構成例を図 に示す。ネットワークアナライザ(透過減衰量を周波数の関数として測

定する装置)から出力された信号は試料を装着した空洞共振器へ入力される。空洞共振器を透過した信号

は,基準信号との振幅比として,縦軸に透過減衰量,横軸に周波数の形でディスプレイ上に表示される。

この測定においては,透過減衰量の絶対値だけが必要であり,位相情報は不要なので,スカラー型ネット

ワークアナライザの使用も可能であるが,透過減衰量の測定精度上,べクトル型ネットワークアナライザ

の使用が望ましい。

ε

TC

及び

δ

tan の温度依存性を測定する場合は,測定温度において±

1

℃の制御ができ

る恒温槽を使用する。

s


R 1641

:2007  目次

  2  測定装置の例

7.2

ジグ

7.2.1

ε

′ 及び tan

δ

の試験用ジグ

ε

′ 及び

tan

δ の試験用ジグは中央で二つに分割できる構造をもつ導体

円筒空洞(内径

D

,高さ

H

M

2

本の同軸励振線,及び

1

本の基準レベル測定ケーブルで構成される

図 参照)。試験試料は,空洞共振器の中央に挟んでクリップなどで固定する(図 参照)。表 に空洞

共振器の寸法例及び材質を示す。表皮効果による実効的な

r

σ

の低下を最小限に抑えるため,空洞共振器の

内面の表面粗さを JIS B 0601 に規定する

R

a

0.1 µm

以下にする。

同軸励振線は,特性インピーダンス

50

のセミリジッド同軸ケーブルとし,外径が

3.58 mm

2.20 mm

又は

1.20 mm

のいずれかのものを空洞共振器の大きさに応じて使い分ける。同軸励振線の先端には直径

1

2 mm

程度のループアンテナを形成し,ループ面を水平に固定する。

2

本の同軸励振線は互いに左右に移

動して結合度を調整することができる構造とする。同軸励振線と空洞共振器とを同電位にするため,ケー

ブルの外導体が空洞共振器に軽く接触する構造にする。基準レベル測定ケーブルは全透過レベルを測定す

るためのもので,その長さは上記の同軸励振線

2

本分の長さとする。

ふっ素樹脂製の

PTFE

(ポリテトラフルオロエチレン)リング(中心径

d

r

,幅

w

r

)は,空洞共振器の実

効的な

r

σ

を測定するときに使用する[

図 3a

)

3e

)

。これによって,測定に使われる

TE

011

モードの共振周

波数に影響を与えずに,

TE

011

モードに縮退する

TM

111

モードの共振周波数だけを数

10

MHz 程度低周波数

側にシフトさせ,それぞれの共振ピークを分離できる。

PTFE

リングは,瞬間接着剤などで容易に取り外

しができるように接着する。

ベクトル型

ネットワークアナライザー

空洞共振器

基準レベル

測定ケーブル

恒温槽

ネットワークアナライザ


R 1641

:2007

2

M

PTFEリング

試験試料

導体円筒

D

2

M

+

t

t

同軸励振線

d

r

w

r

a

)

空洞共振器 

b

)

試験試料(誘電体平板)を挟んだ空洞共振器 

結合ループ

はんだ付け

c

)

同軸励振線の先端部拡大 

コネクタ

d

)

基準レベル測定ケーブル 

w

r

d

r

リングの中心径

d

r

≒0.48

D

リングの幅

w

r

≒0.086

D

リングの厚さ

t

r

≒0.014

D

励振孔の直径=同軸励振線に
応じて調節

D

:空洞共振器の内径

励振孔

e

)

 PTFE

リング 

  3

ε

′ 及び tan

δ

の試験用ジグ


R 1641

:2007  目次

  1  空洞共振器の寸法例及び材質

共振周波数

0

f

 12

GHz

内径 D 35

mm

長さ H=2 MD/1.4 25

mm

材質

銅(銀)又は 5 µm 程度の銅(銀)めっきを施した導体

PTFE リング寸法

厚さ 0.5 mm,内径 14 mm,外径 20 mm

7.2.2

TC

ε

 

及び tan

δ

の温度依存性の試験用ジグ

ε

TC

及び

δ

tan

の温度依存性の試験用ジグは,空洞共振

器と同軸励振線とが温度変化によって相対的な位置ずれを起こさないよう固定方法を工夫する。その固定

方法の一例を,

図 に示す。

  4  TC

ε

 

及び tan

δ

の温度依存性を測定するときの

空洞共振器及び同軸励振線の固定方法の一例

7.3

ノギス  JIS B 7507 に規定する最小読取り長さ

0.01 mm

のものを用いる。

7.4

マイクロメータ  JIS B 7502 に規定する最小読取り長さ

0.001 mm

のものを用いる。

8.

空洞共振器の寸法 Dの設計  図 に空洞共振器のモードチャートを示す。

平板試験試料

空洞共振器

同軸励振線

同軸励振線微動部

クリップ


R 1641

:2007

  5  円筒空洞共振器のモードチャート

TE

011

モードの共振周波数

0

f

(Hz)

と空洞共振器の内径

(m)

,高さ

(m)

との間には,次の関係式が成

立する。

ïþ

ï

ý

ü

ïî

ï

í

ì

÷

ø

ö

ç

è

æ

+

÷

ø

ö

ç

è

æ ′

÷

ø

ö

ç

è

æ

=

2

2

01

2

2

0

2

2

)

(

H

D

j

c

D

f

π

 (9)

ここに,

c

2.997 9

×

10

8

 (m/s)

01

j

′ :

3.831 7

この規格では

D/H

1.4

としているので,式

(9)

から式

(10)

が成立する。

8

0

10

9

215

.

4

×

=

D

f

 (Hz/m)  (10)

(10)

から,空洞共振器の共振周波数

0

(Hz)

を与えて

(m)

を設計する。

0

f

及び

D

の具体例を

表 に示

す。空洞共振器の材質は導電率の大きい金属が望ましい。通常,純銅で作製する。

  2  空洞共振器の寸法例及び共振周波数

空洞共振器の寸法                  mm

D=35,H=25

空洞共振器の

0

f

                  GHz

12

ε

=10,  t=0.6 mm の試料の

0

f

  GHz

9.6

ε

=10,  t=1 mm    の試料の

0

f

  GHz

8.5

9.

空洞共振器の寸法 D及び比導電率

r

σ

の測定  試験試料の測定に先立って,空洞共振器の寸法と,

高周波における実効的な

r

σ

とを測定する。

9.1

測定条件

a

)

空洞共振器の空洞表面(内面)にきずが付いた場合は,測定に先立って空洞表面を研磨する。

b

)

空洞共振器内部の環境を測定環境に等しくするため,空洞共振器を組み立てない状態で,測定環境下


R 1641

:2007  目次

に十分な時間,放置する。

9.2

測定手順  空洞共振器の内径

D

及び高さ

H

TE

011

モード及び

TE

012

モードの共振周波数から測定す

る。比導電率は,

TE

011

モードの無負荷

Q

から測定する。手順は,次による。

a

)

ノギスなどを使い,空洞共振器の内径

D

及び高さ

H

の予備測定を行う。

b

)

基準レベル測定ケーブルを測定装置に接続し

図 参照),測定する周波数範囲の透過減衰量を測定し,

基準レベルとする。

c

) TE

011

モード及び

TM

111

モードの縮退を分離するため,

図 3 e

)

PTFE

リングを,

図 3 a

)

の空洞共振

器を構成する二つの半円筒ジグの内面に接着剤で固定する。

PTFE

リングを装着しない場合と,装着

した場合の共振波形を

図 に示す。

PTFE

リングによって

TE

011

モードの共振周波数は変化せずに,

TM

111

モードの共振周波数だけが低下することによって縮退が分離される。

0

10

20

30

40

50

60

11.90

11.95

12.00

12.05

12.10

周波数 (GHz)





(dB)

0

10

20

30

40

50

60

11.90

11.95

12.00

12.05

12.10

周波数 (GHz)





(dB)

        a

)

  PTFE

リングを装着しない場合

  b

)

  PTFE

リングを装着した場合

  6  TE

011

モード及び TM

111

モードの縮退分離

d

) 2

個の半円筒ジグを空洞の接合部が不連続にならないように向かい合わせ,クリップなどで固定する。

e

)

空洞共振器の両端の結合口に,同軸励振線先端の結合ループを挿入する。このとき,結合ループの開

口面が,空洞共振器の端面の中心と結合口とを結ぶ直線に対して垂直になるように固定する。また,

左右の結合ループの挿入深さを同じにする。

f

)

ネットワークアナライザの画面上で,

TE

011

モードの共振ピークを見付ける(

図 参照)。このとき,

あらかじめノギスなどで測定した

D

及び

H

の予備測定値を式

(11)

に代入した値を,

TE

011

モードの共振

周波数の予想値

 (Hz)

にすることができる。

2

2

2

2

01

0

4

1

H

D

j

c

f

+

=

π

(11)

ここに,

D

空洞共振器の内径の予備測定値

 (m)

H

空洞共振器の高さの予備測定値

 (m)

TM

111

TE

011

TM

111

TE

011


R 1641

:2007

TM

11

1

TM

11

0

TE

21

1

TE

11

1

TE

311

TM

21

0

TM

211

TM

112

TE

12

1

TE

112

TE

212

TE

01

1

TE

012

TE

312

10

15

20

25

30

35

40

45

50

55

60

7

8

9

10

11

12

13

14

15

16

17

周波数 (GHz)





(dB)

  7  空洞共振器の共振ピーク

g

)

周波数掃引幅を狭くして

TE

011

モードの共振波形をディスプレイ上に拡大表示(

図 参照)した後,

空洞共振器への結合ループの挿入深さを調整して,挿入損失を約

30 dB

にする。このときの共振周波

f

0

,電力半値幅

∆ f

0

及び挿入損失

IA

0

を測定する。

h

)

次に,ネットワークアナライザの掃引周波数を変更し,

TE

012

モードの共振ピークを見付ける(

図 

照)

。このとき,あらかじめ測定した

(m)

(m)

を式

(12)

に代入して,

TE

012

モードの共振周波数の

予想値

 (Hz)

を得ることができる。

2

2

2

2

01

1

1

H

D

j

c

f

+

=

π

 (12)

TE

01

1

TE

012

周波数 (GHz)


R 1641

:2007  目次

  8  共振ピークの拡大表示

i

)

g

)

と同じように,周波数掃引幅を狭くして

TE

012

モードの共振波形をディスプレイ上に拡大表示した

後,空洞共振器への結合ループの挿入深さを調整して,挿入損失を約

30 dB

にする。このときの共振

周波数

f

1

を測定する。

9.3

空洞共振器の寸法 Dの計算  空洞共振器寸法は,次の式

(13)

及び式

(14)

で計算できる。

2

1

2

0

01

4

3

f

f

j

c

D

=

π

 (13)

2

0

2

1

3

2

f

f

c

H

=

 (14)

ここに,

D

空洞共振器の内径

 (m)

H

空洞共振器の高さ

 (m)

f

0

TE

011

モードの共振周波数の測定値

 (Hz)

f

1

TE

012

モードの共振周波数の測定値

 (Hz)

c

2.997 9

×

10

8

 (m/s)

01

j

′ :

3.831 7

9.4

空洞共振器の無負荷 

(

Q

u

)

及び比導電率

r

σ

の計算  空洞共振器の

Q

u

及び

r

σ

は,式

(15)

及び式

(16)

で計算できる。

a

)

無負荷 Q

20

0

0

0

u

10

1

IA

f

f

Q

=

 (15)

ここに,

Q

u

TE

011

モードの無負荷

Q

f

0

TE

011

モードの共振周波数の測定値

 (Hz)

0

f

電力半値幅の測定値

 (Hz)

26

28

30

32

34

36

38

12.0444 12.0445 12.0446 12.0447 12.0448 12.0449

12.045

12.0451 12.0452

周波数 (GHz)





(dB)

∆f

0

f

0

3d

B

IA

0

≒30dB

Δ

f

0

IA

0

30

dB

3 dB

f

0

周波数 (GHz) 


R 1641

:2007

IA

0

挿入損失の測定値

 (dB)

b

)

比導電率

r

σ

3

2

2

01

2

0

0

2

3

2

2

01

2

u

0

r

2

2

2

4

ïþ

ï

ý

ü

ïî

ï

í

ì

÷

ø

ö

ç

è

æ

+

ïþ

ï

ý

ü

ïî

ï

í

ì

÷

ø

ö

ç

è

æ

+

=

H

D

j

c

H

D

j

Q

f

π

µ

σ

π

π

σ

 (16)

ここに,

σ

r

空洞共振器の比導電率

σ

0

5.8

×

10

7

 (S/m)

µ

0

4

π

×

10

7

 (H/m)

10.

試験試料の比誘電率

ε

′ 及び誘電正接 tan

δ

の測定

10.1

試験試料  試料の平行度及び平たん度が測定精度に大きな影響を与えるので,試料は精度良く仕上

げる必要がある。試料は円板(直径

d

)又は角板(短い方の長さ

d

)とし,その大きさは

d

1.2 D

とする。

厚さ

t

t/D

0.1

とする。

なお,

t

はマイクロメータによって,最小読取り

0.001 mm

まで測定する。

10.2

共振周波数 f

0

の推定  空洞共振器の寸法,試験試料の厚み

t

,及び試験試料の比誘電率

ε ′

の概略値か

ら,次の,式

(17)

(22)

によって

TE

011

モードの共振周波数

f

0

を推定する。ただし,

D

35 mm

H

25 mm

のときは計算を省略して,

図 から

f

0

の概略値を求めることができる。

なお,

ε ′

の概略値は低周波などであらかじめ測定しておくことが望ましい。

Y

Y

M

t

X

X

cot

2

tan

=

 (17)

)

2

0

(

,

2

2

r

2

0

π

ε

<

<

=

X

k

k

t

X

 (18)

Y

j

k

k

M

Y

=

=

2

r

2

0

 (19)

c

f

k

0

0

2

π

=

 (20)

R

R

j

k

7

831

.

3

01

r

=

=

 (21)

ただし,式

(19)

において根号内が負になる場合は,式

(17)

の代わりに次の式

(22)

を用いる。

Y

Y

M

t

X

X

=

coth

2

tan

 (22)

ここに,

  X

Y

Y

f

0

を計算するためのパラメータ

f

0

共振周波数

 (Hz)

の推定値

M

空洞共振器の高さ

H

1/2

M

H/2 (m)

j

虚数単位

k

0

自由空間波数

k

r

半径方向の波数

c

2.997 9

×

10

8

m/s


R 1641

:2007  目次

01

j

3.831 7

R

空洞共振器の内径

D

1/2

R

D/2 (m)

図 9  TE

011

モードの共振周波数

(

D35 mmH25 mm

)

10.3

測定手順  測定手順は,次による。

a

)

図 3 d

)

の基準レベル測定ケーブルを

図 の測定装置に接続し,測定する周波数範囲の透過減衰量を測

定し,基準レベル(全透過レベル)とする。

b

)

図 3 b

)

の試験試料を挟んだ空洞共振器を,

図 の測定装置に接続する。

c

)

10.2

で求めた

f

0

の推定値を参考に,ネットワークアナライザを調整し,

TE

011

モードの共振ピークをデ

ィスプレイ上に表示させる。

d

)

共振ピークの挿入損失

IA

0

が約

30 dB

となるように,結合ループの位置を調整する。このとき,試験

試料と左右の結合ループとの間の距離は互いに等しくなるようにする。

e

)    f

0

 (Hz)

,電力半値幅

f

0

 (Hz)

及び

IA

0

 (dB)

図 参照)を測定する。ネットワークアナライザにマー

カ機能又はスイープアベレージング機能があれば,迅速に再現性の高い測定が可能になる。

10.4

比誘電率

ε

′ の計算  比誘電率は,次の手順で計算し,有効数字

5

けたまで求める。

a

)

k

0

k

r

c

f

π

k

0

0

2

=

 (23)

R

R

j

k

7

831

.

3

01

r

=

=

 (24)

b

)

Y

k

0

k

r

のときは,式

(25)

によって

Y

を計算する。

2

r

2

0

k

k

M

Y

=

 (25)

k

0

k

r

のときは,式

(26)

によってY

を計算する。

2

0

2

r

k

k

M

Y

=

 (26)

ε’=2

4

6
8

10
15
20
30

40

3

5

7

9

11

13

0.0

0.5

1.0

1.5

2.0

t

(mm)





f

0

(GHz)


R 1641

:2007

c

)

X

k

0

k

r

のときは,

Y

を次の特性方程式に代入して

X

を求める。

Y

Y

M

t

X

X

cot

2

tan

=

 (27)

k

0

k

r

のときは,Y

を次の特性方程式に代入して

X

を求める。

Y

Y

M

t

X

X

=

coth

2

tan

 (28)

d

)

s

ε

k

0

k

r

のときは,

X

Y

を式

(29)

に代入して

s

ε

を求める。

1

2

2

2

2

2

0

s

+

ïþ

ï

ý

ü

ïî

ï

í

ì

÷

ø

ö

ç

è

æ

÷÷ø

ö

ççè

æ

=

M

t

Y

X

tf

c

π

ε

 (29)

k

0

k

r

のときは,

X

Y

を式

(30)

に代入して

s

ε

を求める。

1

2

2

2

2

2

0

s

+

ïþ

ï

ý

ü

ïî

ï

í

ì

÷

ø

ö

ç

è

æ

+

÷÷ø

ö

ççè

æ

=

M

t

Y

X

tf

c

π

ε

 (30)

ここに,

s

ε

縁端効果を無視したときの比誘電率

e

)

ε

÷÷ø

ö

ççè

æ

=

s

s

1

ε

ε

ε

ε

 (31)

ここに,

ε ′

比誘電率

s

/

ε

ε

縁端効果の補正項。

図 10 参照。

10.5

比誘電率

ε

′ の誤差の計算

ε ′

の誤差を,式

(32)

によって計算する。

2

H

2

D

2

t

2

f

2

ε

ε

ε

ε

ε

+

+

+

=

 (32)

ここに,

ε

          :

ε ′

の誤差

∆f

f

=

ε

ε

f

0

f

の標準偏差 f

による

ε ′

の誤差

∆t

t

= ε

ε

t

    :

t

の標準偏差に

t

による

ε ′

の誤差

∆D

D

= ε

ε

D

D

の標準偏差

D

による

ε ′

の誤差

 

∆H

H

= ε

ε

H

H

の標準偏差

H

による

ε ′

の誤差

 

10.6

誘電正接 tan

δ

の計算

tan

δ は,次の手順で計算し,有効数字

4

けたまで求める。

a

)

A

e

1

e

2

1

W

W

A

+

=

 (33)


R 1641

:2007  目次

÷

ø

ö

ç

è

æ +

=

X

X

t

j

J

j

W

2

2

sin

1

)

(

8

01

2

0

2

01

2

2

0

s

0

e

1

ω

µ

ε

ε

π

 (34)

k

0

k

r

のときは,式

(35)

から

W

2

e

を求める。

( )

Y

X

Y

Y

M

j

J

j

W

2

2

01

2

0

2

01

2

2

0

0

e

2

sin

cos

2

2

sin

1

4

÷

ø

ö

ç

è

æ −

=

ω

µ

ε

π

 (35)

k

0

k

r

のときは,式

(36)

から

W

2

e

を求める。

( )

Y

X

Y

Y

M

j

J

j

W

÷

ø

ö

ç

è

æ

=

2

2

01

2

0

2

01

2

2

0

0

e

2

sinh

cos

2

2

sinh

1

4

ω

µ

ε

π

 (36)

ここに,

A

δ

tan を計算するためのパラメータ

W

1

e

試験試料内部の電界の蓄積エネルギー

W

2

e

空洞部の電界の蓄積エネルギー

0

ε

真空の誘電率

  (

12

0

10

0

854

.

8

×

=

ε

F/m)

0

µ

真空の透磁率

  (

7

10

4

0

×

π

µ

H/m)

ω :  共振角周波数

(

0

f

π

ω =

)

)

(

01

0

j

J

:  ベッセル関数

J

0

の値

[

)

(

01

0

j

J

= −

0.402 76]

b

)

B

e

1

s

end

2

cy

1

cy

W

R

P

P

P

B

ω

+

+

=

 (37)

(

)

÷ø

ö

çè

æ +

=

X

X

tRk

j

J

R

P

2

2

sin

1

'

4

4

r

01

2

0

s

1

cy

π

 (38)

k

0

k

r

のときは,式

(39)

(40)

から

P

cy2

P

end

を求める。

( )

Y

X

Y

Y

MRk

j

J

R

P

2

2

4

r

01

2

0

s

cy2

sin

cos

2

2

sin

1

2

÷ø

ö

çè

æ −

=

π

 (39)

( )

Y

X

M

Y

j

J

j

R

P

2

2

2

01

2

0

2

01

s

end

sin

cos

2

÷ø

ö

çè

æ

= π

 (40)

k

0

k

r

のときは,式

(41)

(42)

から

P

cy2

P

end

を求める。

( )

Y

X

Y

Y

MRk

j

J

R

P

÷ø

ö

çè

æ

=

2

2

4

r

01

2

0

s

cy2

sinh

cos

2

2

sinh

1

2

π

 (41)

( )

Y

X

M

Y

j

J

j

R

P

÷

ø

ö

ç

è

æ ′

=

2

2

2

01

2

0

2

01

s

end

sinh

cos

2

π

 (42)

ここに,

B

δ

tan を計算するためのパラメータ

P

cy1

共振器の内側面のうち試験試料挿入部の導体損失

P

cy2

共振器の内側面のうち空洞部の導体損失

P

end

共振器の底面の導体損失

R

s

共振器の内面の表面抵抗

)

2

/

(

0

r

0

s

σ

σ

ωµ

=

R

0

σ

国際標準軟銅の

20

℃における導電率

(

7

10

8

.

5

0

×

=

σ

S/m)


R 1641

:2007

r

σ

0

σ

に対する共振器の内側面の実効的な比導電率

c

)

  Q

u

20

0

0

u

0

10

1

IA

f

f

Q

=

 (43)

ここに,

  Q

u

 TE

011

モードの無負荷

Q

d

)

    tan

δ

÷ø

ö

çè

æ +

÷ø

ö

çè

æ +

=

B

B

B

R

A

A

Q

A

δ

1

1

tan

s

u

 (44)

ここに,

δ

tan : 誘電正接

A

A

/

縁端効果の補正項,

図 11 から求める。

B

B

/

縁端効果の補正項,

図 11 から求める。

10.7

誘電正接 tan

δ

の誤差の計算

δ

tan の誤差を,式

(45)

によって計算する。

2

σ

2

Q

2

tan

tan

tan

δ

δ

δ

+

=

 (45)

ここに,

δ

tan

δ

tan の誤差

u

u

Q

tan

tan

∆Q

Q

=

δ

δ

Q

u

の標準偏差

Q

u

による

δ

tan の誤

r

r

σ

tan

tan

σ

σ

δ

δ

=

σ

r

の標準偏差

r

σ

による

δ

tan の誤

   


R 1641

:2007  目次

 10  縁端効果の補正項

∆ ε

/

S

ε


R 1641

:2007

 11  縁端効果の補正項

 A/A

 B/B

11.

空洞共振器の線膨張係数α 及び比抵抗率の温度係数 TC

ρ

の測定  試験試料の温度特性測定に先立ち,

空洞共振器の線膨張係数 α 及び比抵抗率の温度係数

TC

ρ

を測定する。

11.1

測定条件  測定条件は,次による。

a

)

測定温度範囲は−

40

85

℃,相対湿度は

60 %

以下とする。

b

)

高湿雰囲気中では

Q

値の劣化が認められるため,測定に当たっては湿度管理に十分注意する必要があ

る。したがって,測定は,湿度制御可能な恒温槽中又は乾燥気体中で行わなければならない。

c

)

恒温槽内の温度分布は,±

1

℃以下に保たれなければならない。

d

)

空洞共振器全体が測定温度に達することができるよう,測定温度に到達してから測定までに,十分な


R 1641

:2007  目次

時間が確保されなければならない。

11.2

測定手順  測定手段は,次による。

a

)

空洞共振器の内面に

PTFE

リングをはりつけた後,二つの半円筒ジグを接合面のずれがないように固

定する[

図 3 a)参照]。

b

)

恒温槽の中に空洞共振器を設置後,

TE

011

モードの共振ピークの挿入損失が約

30 dB

になるように結合

ループの挿入深さを調整する。

c

)

恒温槽の温度を測定温度

T

に設定し,十分な時間を経た後,

TE

011

モードの共振周波数

f

0

 ()

,電力半

値幅

f

0

 ()

,挿入損失

IA

0

 ()

を測定する。

11.3

空洞共振器の線膨張係数α の計算  空洞共振器の線膨張係数は,次の手順で求める。

a

)

空洞の寸法比 S

)

(

)

(

ref

ref

T

H

T

D

S

=

 (46)

ここに,

S

空洞の寸法比であり,測定温度範囲において一定で
あると仮定する。

(T

ref

)

: 室温

T

ref

における空洞の内径

 (m)

(T

ref

)

: 室温

T

ref

における空洞の高さ

 (m)

b

)

測定温度 での空洞共振器寸法 

(

)

(

)

( )

( )

2

01

0

2

÷

ø

ö

ç

è

æ

+

÷÷ø

ö

ççè

æ ′

=

S

j

T

f

c

T

D

π

 (47)

( )

( )

S

T

D

T

H

=

 (48)

ここに,

  ()

測定温度

T

における空洞の内径

 (m)

()

T

における空洞の高さ

 (m)

f

0

 ()

T

における

TE

011

モードの共振周波数

 (Hz) 

c

)

空洞共振器の線膨張係数α

( )

(

)

ref

ref

ref

)

(

)

(

1

T

T

T

D

T

D

T

D

=

α

 (49)

ここに,

T

ref

室温

  (

)

T

測定温度

  (

)

11.4

空洞共振器の比抵抗率の温度係数 TC

ρ

の計算  空洞共振器の比抵抗率の温度係数

TC

ρ

は,次の手順

で計算する。

a

)

測定温度 での空洞共振器の比抵抗率

r

ρ

(

)

( )

( ) ( )

3

2

2

01

2

0

0

2

3

2

2

01

2

u

0

r

2

2

2

4

ïþ

ï

ý

ü

ïî

ï

í

ì

÷

ø

ö

ç

è

æ

+

ïþ

ï

ý

ü

ïî

ï

í

ì

÷

ø

ö

ç

è

æ

+

=

S

j

c

S

j

T

Q

T

f

T

π

µ

σ

π

π

σ

 (50)

( )

T

T

r

r

1

)

(

σ

ρ

=

 (51)

ここに,

r

σ   ()

: 測定温度

T

における比導電率

r

ρ

  ()

T

における比抵抗率


R 1641

:2007

Q

u

 ()

T

における無負荷

Q 

b

)

空洞共振器の TCρ

ref

ref

r

r

ref

r

)

(

)

(

)

(

1

T

T

T

T

T

TC

=

ρ

ρ

ρ

ρ

 (52)

ここに,

r

ρ

  (T

ref

)

: 室温

T

ref

における比抵抗率

12.

試験試料の比誘電率

ε

′ 及び誘電正接 tan

δ

の温度依存性の測定

12.1

測定条件  測定温度範囲は−

40

∼+

85

℃,また,相対湿度は

60 %

以下とする。高湿雰囲気中では

Q

値の劣化が認められるため,測定に当たっては湿度管理に十分注意する必要がある。したがって,測定は

湿度制御可能な恒温槽中又は乾燥気体中で行わなければならない。

12.2

手順  10.に準じる。

12.3

試験試料の TC

ε

 

の計算  測定温度範囲内の任意の各温度において測定した共振周波数

f

0

  (T  )

から,

10.4

に示した計算手順に従って測定温度

T

における比誘電率

ε ′ ()

を求める。このとき,試験試料厚及び

共振器内径,高さを,各測定温度における値に温度補正する必要がある。

a

)

温度 における試験試料厚 

(

)

( )

[

]

)

(

1

)

(

ref

t

ref

T

T

T

t

T

t

+

=

α

 (53)

ここに,

  T

ref

室温

  (

)

t

α

試験試料の線膨張係数

b

)

温度 における空洞共振器の内径 

(

)

,高さ 

(

)

( )

[

]

)

(

1

)

(

ref

ref

T

T

T

D

T

D

+

=

α

 (54)

( )

S

T

D

T

H

/

)

(

=

 (55)

ここに,

α : 11.3 で求めた空洞共振器の線膨張係数

S

11.3

で求めた空洞共振器の寸法比

c

)

ε

  (

)

f

0

 ()

()

()

()

を使用して 10.4 の計算手順に従って温度

T

における比誘電率

ε ′ ()

求める。

d

)

ε

′ の温度係数 TC

ε

( )

( ) ( )

ú

û

ù

ê

ë

é

=

ref

ref

ref

1

T

T

T

T

T

TC

ε

ε

ε

ε

 (56)

12.4

試験試料の tan

δ

の温度依存性の測定  温度

T

において測定した

Q

u

 ()

ε ′ ()

()

()

()

R

s

 ()

によって,10.6 に示した計算手順に従って

δ

tan

() 

を求める。

δ

tan

()

の計算において必要となる

R

s

 ()

は導電率 σ

()

の関数である。しかし,σ

()

は温度に対し

て線形ではないため,11.4 で求めた抵抗率

ρ

の温度係数

TC

ρ

から,所定の σ

()

ρ ()

の逆数として求

め,

R

s

 ()

を算出する。このようにして

δ

tan の温度

T

に対する依存性を測定することができる。

13.

報告  測定結果には,次の項目を報告する。

a

)

この規格の規格番号

b

)

測定日時

c

)

測定場所


R 1641

:2007  目次

d

)

試験試料の記号

e

)

試験試料の寸法

f

)

試験環境(温度,湿度)

g

)

電気特性

1

)

測定周波数

f

0

2

)

比誘電率

ε ′

3

)

誘電正接

δ

tan

4

)

比誘電率の温度係数

ε

TC 

5

)

誘電正接の温度依存性