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日本工業規格

JIS

 R

1627

-1996

マイクロ波用ファインセラミックス

の誘電特性の試験方法

Testing method for dielectric properties

of fine ceramics at microwave frequency

1.

適用範囲  この規格は,主にマイクロ波フィルタ及び発振器に用いる低損失誘電体共振器用ファイン

セラミックス材料の,マイクロ波帯における誘電特性の試験方法について規定する。

備考  この規格の引用規格を,次に示す。

JIS B 0601

  表面粗さ−定義及び表示

JIS B 7502

  マイクロメータ

JIS R 1600

  ファインセラミックス関連用語

2.

用語の定義  この規格で用いる主な用語の定義は,JIS R 1600 によるほか,次のとおりとする。

(1)

複素比誘電率

ε

r

 (Complex relative permittivity) 

  ベクトル表示による交流電界の強さ E (V/m)  と交流

電束密度 D (C/m)  の複素比を,真空の誘電率

ε

0

 (8.854

×10

12

F/m)

で除した値。

E

D

r

0

ε

ε =

 (1)

複素比誘電率の実数成分を

ε′

(比誘電率という。

,虚数成分を

ε″

とすると,

ε

r

は,次の式で表さ

れる。

ε

r

ε′

j

ε″

 (2)

(2)

誘電正接 tan

δ

 (Loss factor) 

  誘電体損失角

δ

の正接。複素比誘電率の実数成分・虚数成分を使うと,

tan

δ

は,次の式で表される。

ε

ε

δ

′′

=

tan

 (3)

(3)

誘電率の温度係数  TC

ε

 (Temperature coefficien of permittivity)

誘電率の温度による変化率を,対応する温度の変化分で除した値。

6

10

)

(

×

=

ref

ref

ref

T

T

T

TC

ε

ε

ε

ε

  (ppm/K)  (4)

ここに,

ε

T

温度 における誘電率 (F/m)

ε

ref

基準温度 T

ref

における誘電率 (F/m)

(4)

共振周波数の温度係数  TCF (Temperature coeficient of reasonance frequency)    共振周波数の温度に

よる変化率を,対応する温度の変化分で除した値。


2

R 1627-1996

6

10

)

(

×

=

ref

ref

ref

T

T

T

f

f

f

TCF

  (ppm/K)  (5)

ここに,

f

T

温度 T における共振周波数 (kHz)

f

ref

基準温度 Tref における共振周波数, (kHz)

備考  TCF は,誘電体材料に固有の値であり,誘電率の温度係数 TC

ε

と近似的に次の式で表される。

α

ε

=

TC

TCF

2

1

 (6)

ここに,

α

誘電体の線膨張係数

(5)

表面抵抗 R

s

 (Surface resistance) 

  導体の表面から内部へ流れ込む電磁場の散逸を表す等価抵抗。導体

板の導電率を

σ

とすると,

R

s

は次の式で表される。

σ

µ

π

0

f

R

s

=

  (

Ω) (7)

ここに,

µ

導体板の透磁率 (H/m)

(6)

比導電率

σ

r

 (Relative conductivity) IEC 28

に規定する国際標準軟銅の 20℃における導電率

σ

0

  (

=5.8000

×10

7

S/m)

に対する導体板の導電率

σ

の比。

0

σ

σ

σ

=

r

 (8)

3.

試験項目  試験項目は,比誘電率

ε′

,誘電正接 tan

δ

,共振周波数の温度係数 TCF 及び tan

δ

の温度依

存性とする。

なお,この試験が適用できる測定周波数,

ε′

及び tan

δ

の範囲は,次のとおりである。

また,特に指定がない限り,TCF 及び tan

δ

の温度依存性の測定温度範囲は,−40∼+85℃とする。

測定周波数  : 2∼20GHz

ε′

: 5∼500

tan

δ

: 10

5

∼10

2

4.

測定原理  この方法では,誘電体円柱試料の両端面を 2 枚の平行導体板で短絡して,TE

011

*

モードの

誘電体共振器を構成する。誘電体共振器の共振周波数  (f

0

)

と無負荷 Q  (Q

u

)

は,試料の

ε′

,tan

δ

,寸法及

び導体板の比導電率によって決定される。したがって,共振周波数  (f

0

)

と無負荷 Q (Q

u

)

を測定して,

ε′

と tan

δ

を求める(

図 参照)。

また,TE

011

モードの−40∼+85℃における f

0

と Q

u

を測定し,TCF 及び tan

δ

の温度依存性を求める。

*

導波路の軸に垂直な平面上に電界があるモードを横電界姿態  (Transverse Electric Mode)  といい,

TE

モードと略称する。これについているサフィックスは,左から順に円筒座標の軸回り方向,

径方向,軸方向の電界強度の節又は腹の数を示している。


3

R 1627-1996

図 1  平行導体板によって両端が短絡された誘電体円柱試料

5.

試験環境  特に指定がない限り,試験環境の温度は 25±2℃とし,相対湿度は (50±10) %とする。

6.

装置及びジグ

6.1

装置  装置の構成例を図 に示す。高安定な標準信号発生器(シンセサイズ制御された掃引発振器

が望ましい)から出た RF 信号は,電力分配器で 2 分割され,その方は基準信号としてネットワーク・ア

ナライザへ戻り,他方はテスト信号として試料を装着したジグへ到達する。

試料を透過したテスト信号は,

基準信号との振幅比として,縦軸に透過減衰表,横軸に周波数の形でディスプレイ上に表示される。この

測定においては,透過電力の振幅情報だけが必要であり,位相情報は不要である。

TCF

及び tan

δ

の温度依存性を測定する場合には,測定温度において±1℃の制御ができる恒温槽を使用

する。

図 2  試験装置

6.2

ジグ


4

R 1627-1996

6.2.1

ε′

と tam

δ

の試験用ジグ

ε′

と tan

δ

の試験用ジグは,2 枚の導体板と 2 本の結合励振ケーブルで構

成する(

図 参照)。2 枚の導体板は,互いに平行を保ちつつ間隔を調整することが可能でなくてはならな

い。

表 に導体板の寸法と材質を示す。導体板は高い導電率をもつ必要があるため,その表面粗さを JIS B 

0601

に規定する 0.100

µmRa 以下にしておく。このため,導体板は適宜研磨しながら使用する。

結合励振ケーブルは,特性インピーダンスが 50

Ωで,ふっ素樹脂(ポリテトラフルオロエチレン)で絶

縁された同軸ケーブルとし,直径が 3.58mm,2.20mm,1.20mm のいずれかのものを,試料高さに応じて使

い分ける。結合励振ケーブルの先端には,直径 2mm 程度のループアンテナを形成し,ループ面を導体板

の面と平行に固定する。2 本の結合励振ケーブルは互いに左右に移動して,間隔を調整することができる

構造にする。結合励振ケーブルと導体板を直流的に同電位にするため,ケーブルの外導体が導体板に軽く

接触する構造にする。基準レベル測定ケーブルは全透過レベルを測定するためのもので,その長さは上記

の結合励振ケーブル 2 本分の長さとする。

図 3

ε′

と tan

δ

の試験用ジグ

表 1  導体板の寸法及び材質

項目

規定

直径  試験試料の直径の 3∼4 倍程度

厚さ  3∼5mm

材質  銀,銅又は厚み 5

µm 以上の銀めっきを施した導体

6.2.2

TCF

及び tan

δ

の温度依存性の試験用ジグ  TCF 及び tan

δ

の温度依存性の試験用ジグは,6.2.1 の装

置の導体板をばねで抑えた構造とする。ジグの一例を

図 に示す。


5

R 1627-1996

図 4  TCF と tan

δの温度依存性の測定用ジグ 

7.

標準試料による導体板の比導電率の測定  測定は,試験試料の測定に先立って,導体板の比導電率  (

σ

r

)

を測定する。

なお,数日にわたって測定する場合は,試験試料の測定に先立って毎日必ず標準試料を用いて

σ

r

の測定

を行う。

(1)

標準試料  標準試料は,直径が等しく,一方の高さが他方の高さの整数倍(通常は 3 倍)に等しい一

組の誘電体円柱試料を使用する(

図 参照)。これらの試料は互いに

ε′

と tan

δ

が等しくなくてはなら

ず,試料の端面は軸に垂直でなくてはならない。このため,通常は 2 個の標準試料を一つの誘電体円

柱から切り出すなどの工夫をする。

標準試料の具体例を

表 に示す。試料の材質には,tan

δ

及び TCF が小さい誘電体共振器材料や,2 個

の試料間の特性差が小さい Al

2

O

3

単結晶が用いられる。

図 5  導体板の比導電率の測定に用いる標準試料

表 2  標準試料の寸法例と共振周波数

材質

ε′

共振モード

直径(mm)  高さ(mm)

f

0

 (GHz)

38

TE

011

 10.0

4.7  7.035

(Zr, Sn)TiO

4

TE

013

 10.0  14.1  7.035

30

TE

011

 10.0

4.7  7.914

Ba(Zn, Ta)O

3

TE

013

 10.0  14.1  7.914

24

TE

011

 10.0

4.7  8.844

Ba(Mg, Ta)O

3

TE

013

 10.0  14.1  8.844

9.4

TE

011

 10.0

5.0  13.554

Al

2

O

3

単結晶

(端面⊥C 軸)

TE

013

 10.0  15.0  13.554

(2)

測定条件

(a)

導体板の表面にきずがついたり,酸化膜が発生した場合は,測定に先立って導体板表面を化学研磨

剤などで鏡面研磨する。


6

R 1627-1996

(b)

測定中 2 個の標準試料は同一温度に保つ。

(3)

測定手順

(a)

図 の基準レベル測定ケーブルを図 の試験装置に接続し,測定する周波数範囲の透過減衰表を測

定し,基準レベル(全透過レベル)とする。

(b)

高さが低い方の標準試料を

図 の試験ジグの導体板の中央部に置く。このとき,試料と左右の結合

ループ間の距離が互いに等しくなるように調整する。

(c)

上部導体板を静かに下げて,試料上面に接触させる。このとき,余分な圧力によって導体板の表面

が損傷を受けないように注意する。

(d)

ネットワーク・アナライザの画面上でこの共振器の TE

011

モードの共振ピークをみつける。試料の

外径と高さの比  (d/h)  が 1.8∼2.3 の場合には,低周波側から数えて 2 番目の鋭いピークが求めるモ

ードである(

図 参照)。このモードは,上部導体板を試料からゆっくりと離すと,低周波側にシフ

トすることでも確認できる。

(e)

周波数掃引幅を狭くして TE

011

モードの共振ピークだけをディスプレイ上に表示し,試料と結合ル

ープの間隔を調整して,挿入損失  (IA

0

)

を約 30dB にする(

図 参照)。このときの共振周波数 f

01

(kHz)

,電力半値幅△f

1

 (kHz)

及び挿入損失 IA

01

 (dB)

を測定する。

(f)

高さが 倍高い方の標準試料について(c)から(e)の手順を繰り返し,TE

01l

モード(l=3 の場合は TE

013

モード)の共振周波数  (f

0l

)

と電力半値幅△f

l

を測定する。f

0l

は,

図 の高さが低い標準試料の TE

01l

モードの共振周波数  (f

01

)

に一致し,かつ,上部導体板を試料からゆっくりと離すと,低周波側に

シフトする。

(g)

標準試料の f

01

,△f

1

IA

01

,△f

1

及び IA

0l

の測定は複数回(例えば,5 回)行い,その平均値を算出

する。

(h)

高さが低い方の標準試料の直径 と高さ を,JIS B 7502 に規定するマイクロメータを用いて,1

µm

の精度で測定する。

図 6  TE

011

共振モードの出力波形(試験試料:

ε′

37.5d8.0mmh3.3mm 


7

R 1627-1996

図 7  挿入損失  (IA

0

,共振周波数  (f

0

及び電力半値幅  (f)  

(4)

導体板の比導電率の計算  導体板の比導電率は,次の手順で計算する。

(4.1)

高さが低い標準試料の比誘電率と無負荷 Q  高さが低い標準試料の比誘電率と無負荷 Q  (Q

u1

)

は次

の手順で算出し,有効数字は 6 けた以上求める。

(a)

共振波長

01

0

f

c

=

λ

 (9)

ここに,

λ

0

共振波長 (m)

f

01

共振周波数 (Hz)

c

真空中の光の速度  (c=2.9979×10

8

m/s)

(b)

誘電体伝送線路の伝播波長

λ

g

=2 (10)

ここに,

λ

g

誘電体伝送線路の伝播波長 (m)

h

標準試料の高さ (m)

(c)

  v

2

ú

ú
û

ù

ê

ê
ë

é

÷

÷
ø

ö

ç

ç
è

æ

÷÷ø

ö

ççè

æ

=

1

2

0

2

0

2

g

d

v

λ

λ

λ

π

 (11)

ここに,

v

2

比誘電率を計算するためのパラメータ

d

標準試料の直径 (m)

(d)

  u

  式(11)によって求めた の値を次の超越方程式に代入して,の値を求める。

)

(

)

(

)

(

)

(

1

0

1

0

v

K

v

K

v

u

J

u

J

u

=

 (12)

ここに,

u

比誘電率を計算するためのパラメータ

K

0

 (

v

)

  0

次の第

2

種変形ベッセル関数

K

1

 (

v

)

  1

次の第

2

種変形ベッセル関数

J

0

 (

u

)

  0

次の第

1

種ベッセル関数

J

1

 (

u

)

  1

次の第

1

種ベッセル関数

任意の の値に対して複数個の の解が存在するが,求める解は,u

01

uu

11

の範囲に存在する。

ただし,u

01

と u

11

は,それぞれ J

0

 (

u

)

0

と J

1

 (

u

)

0

を満足する

1

番目の解である。


8

R 1627-1996

(e)

比誘電率

1

)

(

2

2

2

0

+

+

÷÷ø

ö

ççè

æ

=

v

u

d

π

λ

ε

 (13)

ここに,

ε′

比誘電率

(f)

試料の外部と内部に蓄えられている電界エネルギーの比

)

(

)

(

)

(

)

(

)

(

)

(

)

(

)

(

2

0

2

1

2

1

2

0

2

1

2

1

u

J

u

J

u

J

v

K

v

K

v

K

v

K

u

J

W

×

=

 (14)

ここに,

W

試料の外部と内部に蓄えられている電界エネルギーの
比(全電界エネルギーが試料内部に集中したときに

W

=O となる)

K

2

 (

v

)

  2

次の第 2 種変形ベッセル関数

J

2

 (

u

)

  2

次の第 1 種ベッセル関数

(g)

無負荷 Q

20

1

01

1

01

10

1

IA

u

f

f

Q

=

 (15)

ここに,

Q

u1

高さが低い試料の無負荷 Q

f

1

電力半値幅 (Hz)

IA

01

挿入損失

(4.2)

高さが高い標準試料の無負荷 Q  高さが高い標準試料の無負荷 は,次の式によって算出し,有効

数字 6 けた以上を求める。

20

0

01

10

1

IA

i

i

ui

f

f

Q

=

 (16)

ここに,

Q

ui

高さが高い試料の無負荷 Q

f

0i

共振周波数 (Hz)

f

i

電力半値幅 (Hz)

IA

0i

挿入損失

(4.3)

導体板の比導電率

  導体板の比導電率は,次の手順で算出し,有効数字 3 けたまで求める。

(a)

導体板の表面抵抗

  導体板の表面抵抗は,次の式によって算出する。

÷÷ø

ö

ççè

æ

+

+

÷÷ø

ö

ççè

æ

=

ui

u

c

g

s

Q

Q

l

l

W

W

R

1

1

1

1

30

1

3

2

ε

λ

λ

π

 (17)

ここに,

R

s

導体板の表面抵抗(

Ω)

(b)

導体板の比導電率

  導体板の比導電率は,式

(7)

及び式

(8)

から導かれる次の式によって算出する。

0

2

2

10

825

.

0

f

R

s

r

÷÷ø

ö

ççè

æ

×

=

σ

 (18)

なお,式

(7)

において

µ

は,導体板の透磁率で,導体板として使用する銅や銀の透磁率は,真空の透

磁率(

4

π

×

10

7

H/m

)と等しい。

また,

f

0

は共振周波数を

GHz

の単位で表した値である。


9

R 1627-1996

8.

試験試料の測定

8.1

試験試料

  試料は円柱形とし,その上下面を平行に,かつ,軸に垂直になるように研磨する。直径

d

は,

5

20mm

の範囲,高さ

h

は,

  (d/h)

の比が

1.8

2.3

の範囲になるように選ぶ。それが困難な場合は,

0.8

1.2

の範囲に選ぶ。

8.2

手順

8.2.1

ε′

及び tan

δ

の手順

(1)

図 3

の基準レベル測定ケーブルを

図 2

の試験装置に接続し,測定する周波数範囲の透過減衰表を測定

し,基準レベル(全透過レベル)とする。

(2)

試料を

図 3

の試験用ジグの導体板の中央部に置き,試料と左右の結合ループ間の距離が互いに等しく

なるように調整する。導体板は

7.(3)

の手順で

σ

r

を求めたものとする。

(3)

  7.(3)(c)

(e)

の手順で,試料の

TE

011

モードの共振周波数

f

0

と電力半値幅△

f

を測定する。

(4)

試料の直径

d

と高さ

h

を,

JIS B 7502

に規定するマイクロメータを用いて,

1

µm

の精度で測定する。

8.2.2

TCF

の測定手順

(1)

図 4

の試験用ジグに試料を固定し,

TE

011

モードの共振ピークの挿入損失

  (IA

0

)

を約

30dB

に調整する。

(2)

試験用ジグ及び試料を恒温槽に入れ,試料温度が基準温度

T

ref

 (24

±

3

)

に達した後,

TE

011

モードの

共振周波

f

ref

を測定する。

(3)

恒温槽の温度を任意温度

T

に設定し,試料の温度が設定温度になるだけの十分な時間が経過した後,

温度

T

における

TE

011

モードの共振周波数

f

r

を測定する。

備考

測定誤差を低減するため,恒温槽内の相対湿度を

60%

以下に保つ。

また,槽内の温度ばらつきを十分小さくする。

8.2.3

tan

δ

の温度依存性の手順

8.2.1

と同様の手順で,所要の温度範囲における試料の

f

0

,△

f

及び

IA

0

を測定する。

Q

u

は湿度の影響を受けやすいため,室温以下の温度における測定では,恒温槽内の相対湿度

60%

以上にならないように留意する。

8.3

計算

8.3.1

比誘電率

  比誘電率は,次の手順で計算し,有効数字

6

けた以上を求める。

(1)

共振波長

0

0

f

c

=

λ

 (19)

ここに,

λ

0

共振波長

 (m)

f

0

共振周波数

 (Hz)

c

真空中の光の速度

  (c

2.9979

×

10

8

m/s)

(2)

誘電体伝送線路の伝播波長

λ

g

2 (20)

ここに,

λ

g

誘電体伝送線路の伝播波長

 (m)

h

試験試料の高さ

 (m)

(3)

  v

2

ú

ú
û

ù

ê

ê
ë

é

÷

÷
ø

ö

ç

ç
è

æ

÷÷ø

ö

ççè

æ

=

1

2

0

2

0

2

g

d

v

λ

λ

λ

π

 (21)

ここに,

v

2

比誘電率を計算するためのパラメータ


10

R 1627-1996

d

試験試料の直径

 (m)

(4)

  u

  式

(21)

によって求めた

v

の値を次の超越方程式に代入して,

u

の値を求める。

)

(

)

(

)

(

)

(

1

0

1

0

v

K

v

K

v

u

J

u

J

u

=

 (22)

ここに,

u

比誘電率を計算するためのパラメータ

K

0

 (v)

0

次の第

2

種変形ベッセル関数

K

1

 (v)

1

次の第

2

種変形ベッセル関数

J

0

 (u)

0

次の第

1

種ベッセル関数

J

1

 (u)

1

次の第

1

種ベッセル関数

任意の

v

の値に対して複数個の

u

の解が存在するが,求める解は,

u

01

u

u

11

の範囲に存在する。

ただし,

u

01

u

11

は,それぞれ

J

0

 (u)

0

J

1

 (u)

0

を満足する

1

番目の解である。

(5)

比誘電率

1

)

(

2

2

2

0

+

+

÷÷ø

ö

ççè

æ

=

v

u

d

π

λ

ε

 (23)

ここに,

ε′: 比誘電率

8.3.2

tan

δ

(1)

試料の外部と内部に蓄えられている電界エネルギーの比

)

(

)

(

)

(

)

(

)

(

)

(

)

(

)

(

2

0

2

1

2

1

2

0

2

1

2

1

u

J

u

J

u

J

v

K

v

K

v

K

v

K

u

J

W

×

=

 (24)

ここに,

W

試料の外部と内部に蓄えられている電界エネルギーの比
(全電界エネルギーが試料内部に集中したときに

W

0

となる)

K

2

 (v)

2

次の第

2

種変形ベッセル関数

J

2

 (u)

2

次の第

1

種ベッセル関数

(2)

無負荷 Q

20

0

0

10

1

IA

u

f

f

Q

=

 (25)

ここに,

Q

u

無負荷

Q

f

0

共振周波数

 (Hz)

f

電力半値幅

 (Hz)

IA

0

挿入損失

(3)

  tan

δ

r

u

B

Q

A

σ

δ

=

tan

 (26)

ここに,

σ

r

導体板の比導電率

また,

ε

+

=

W

A

1

 (27)

0

0

2

3

0

30

1

σ

µ

π

ε

π

λ

λ

f

W

B

g

×

+

÷

÷
ø

ö

ç

ç
è

æ

=

 (28)

ここに,

σ

0

=5.800×10

7

S/m

µ=µ

0

=4

π×10

7

H/m

である。


11

R 1627-1996

8.3.3

TCF

  TCF は,次の式によって算出する。

6

10

1

×

×

=

ref

ref

T

ref

T

T

f

f

f

TCF

(ppm/K) (29)

ここに,

T

ref

基準温度

f

ref

T

ref

における共振周波数

T

測定する任意の温度

f

T

T

における共振周波数

8.3.4

tan

δ

の温度依存性

  任意の温度において測定した f

0

,△及び IA

0

を用いて,

8.3.2

に示した手順で

各温度における tan

δを計算する。

このとき,

σ

r

には各測定温度における値を用いる必要がある。標準試料を用いて各測定温度における導

体板の

σ

r

を求めてもよいが,通常は基準温度における

σ

r

を求めておき,導体板に用いた金属の標準的な導

電率の温度係数を近似的に適用する。

導体板に純銅を用いた場合には,国際標準軟銅の導電率温度依存性が次の式で与えられる。

)

(

10

93

.

3

1

)

(

3

ref

r

r

T

T

T

×

+

=

σ

σ

  (T>100K) (30)

導体板に純銀を用いた場合は,次の導電率温度依存性を用いることができる。

)

(

10

08

.

4

1

)

(

3

ref

r

r

T

T

T

×

+

=

σ

σ

  (T>100K) (31)

9.

記録

  試験結果の記録には,次の事項を記載する。

(1)

試験試料の記号

(2)

試験試料の寸法

(3)

試験条件(温度,湿度)

(4)

電気特性

(a)

測定周波数

(b)

比誘電率

(c)

誘電正接

(d)

共振周波数の温度係数

(e)

 tan

δの温度依存性(ただし,必要な場合に限る。)


12

R 1627-1996

マイクロ波用ファインセラミックスの誘電特性の試験方法

  原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

小  林  禧  夫

埼玉大学

(委員)

加賀田  博  司

松下電器産業株式会社

田  村      博

株式会社村田製作所

三  浦  太  郎 TDK 株式会社

中  山      明

京セラ株式会社

鵜  澤  幸  一

住友金属鉱山株式会社

椿      淳一郎

名古屋大学

山  本  英  夫

創価大学

西  條      豊

株式会社堀場製作所

竹  内      和

株式会社島津製作所

大  角  道  夫

株式会社セイシン企業

田  中  大  介

日清製粉株式会社

松  尾  康  史

日本特殊陶業株式会社

依  田  晴  行

株式会社村田製作所

内  藤  牧  男

財団法人ファインセラミックセンター

平  野  正  樹

通商産業省生活産業局ファインセラミックス室

岡  林  哲  夫

工業技術院標準部繊維化学規格課

加  山  英  男

財団法人日本規格協会

菅  野  隆  志

ファインセラミックス国際標準化推進協議会

卯  木      稔

社団法人日本ファインセラミックス協会

(事務局)

杉  本  克  晶

社団法人日本ファインセラミックス協会

備考

○印は小委員会委員を兼ねる。

文責  原案作成小委員会