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R 1608

:2003

(1)

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日

本工業規格である。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。


R 1608

:2003

(2)

目  次

ページ

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  定義

1

4.

  試験装置及び器具

1

4.1

  試験機

1

4.2

  加圧板

1

4.3

  マイクロメータ

2

4.4

  ダイヤルゲージ

2

5.

  試験片

2

5.1

  試験片の形状及び寸法 

2

5.2

  試験片の端部の丸め又は面取り

2

5.3

  試験片の表面粗さ

2

5.4

  試験片の個数 

2

6.

  試験方法

2

6.1

  試験片の直径及び高さの測定

2

6.2

  試験片の位置及び負荷方法 

2

6.3

  クロスヘッド速度及び破壊荷重

3

6.4

  加圧板の再使用

3

7.

  試験結果の表し方

3

7.1

  圧縮強さの計算

3

7.2

  標準偏差の計算

3

8.

  報告

3


日本工業規格

JIS

 R

1608

:2003

ファインセラミックスの圧縮強さ試験方法

Testing methods for compressive strength of fine ceramics

1.

適用範囲  この規格は,機械部品,構造材料などの高強度材料として使用されるファインセラミック

スの室温における圧縮強さ試験方法について規定する。

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS B 0601

  製品の幾何特性仕様 (GPS) −表面形状:輪郭曲線方式−用語,定義及び表面形状パラメ

ータ

JIS B 0621

  幾何偏差の定義及び表示

JIS B 7502

  マイクロメータ

JIS B 7503

  ダイヤルゲージ

JIS B 7733

  圧縮試験機−力の検証方法

JIS R 1600

  ファインセラミックス関連用語

JIS Z 2245

  ロックウェル硬さ試験−試験方法

JIS Z 8401

  数値の丸め方

3.

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,JIS R 1600 によるほか,次による。

a)

圧縮強さ  試験片の軸方向に圧縮負荷を加えたとき,試験片が耐えることのできる最大荷重を,試験

前の試験片の加重方向に垂直な断面積で除した値。

b)

圧縮破壊  圧縮負荷によって試験片が大きく 2 個以上に破断するか,多数の小片又は粉末状に破壊す

ること。これに伴い圧縮負荷は無負荷状態になるか荷重が大幅に低下する。

c)

加圧板  圧縮強さ試験において,試験片の上面及び下面を挟むジグ。

4.

試験装置及び器具

4.1

試験機  試験機は,JIS B 7733 に規定するもの,又はクロスヘッドの移動速度を一定に保てる適切

な材料試験機を用いる。この場合,材料試験機の荷重指示精度は,真の荷重の±1%まで測定が可能なもの

とする。

4.2

加圧板  上下の加圧板には,JIS Z 2245 に規定するロックウェル硬さ (60±3) HRC に熱処理した鋼

を用い,10mm 以上の厚さで加圧板の断面積が試験片の断面積の 8 倍以上,例えば,15×15 mm 又は

φ

15 mm

以上の断面をもつ加圧板を用いる。加圧板の圧縮面は,JIS B 0601 に規定する 0.40

µmRa 以下に仕上げ,

その平行度(

1

)

は,0.01 mm 以下とする。

注(

1

)

平行度は,JIS B 0621 による。


2

R 1608

:2003

4.3

マイクロメータ  JIS B 7502 に規定する外側マイクロメータ又はこれと同等以上の精度をもつもの

を用いる。

4.4

ダイヤルゲージ  JIS B 7503 に規定するダイヤルゲージ又はこれと同等以上の精度をもつものを用

いる。

5.

試験片

5.1

試験片の形状及び寸法  試験片の形状は,円柱形とし,その直径  (d)  は 5±0.1 mm とし,その高さ  (h)

は,12.5±0.1 mm とする。試験片の形状及び寸法を

図 に示す。これ以外の寸法を用いる場合,試験片の

高さは,直径の 2.5 倍が望ましい。

なお,角柱形又は鼓形の試験片を用いてもよいが形状及び寸法を報告する。

また,試験片の上下面の平行度は 0.01 mm 以下,上下面と側面の直角度(

2

)

は 0.01 mm 以下とする。

注(

2

)

直角度は,JIS B 0621 による。

5.2

試験片の端部の丸め又は面取り  試験片は図 に示すとおり円柱形上下面の周囲を丸めるか,又は

面取りをする。

図 1  試験片の形状及び寸法

5.3

試験片の表面粗さ  試験片の外周面及び上下面の表面粗さは JIS B 0601 によるものとし,それぞれ

0.8

µmRa 及び 0.20 µmRa 以下とする。それ以外の場合には報告で記述する。

5.4

試験片の個数  試験片の個数は 5 個以上とする。これ以外の場合には報告で記述する。

6.

試験方法

6.1

試験片の直径及び高さの測定  試験片の直径及び高さの測定は,あらかじめマイクロメータ又はダ

イヤルゲージを用いて 0.01 mm の精度で測定する。

6.2

試験片の位置及び負荷方法  試験片を加圧板の中央に置き,試験機,加圧板及び試験片のそれぞれ

の中心が一致していることを確認する。

また,試験片は上下の加圧板で直接負荷する。圧縮強さ試験方法の概略図を

図 に示す。


3

R 1608

:2003

図 2  圧縮強さ試験方法の概略図

6.3

クロスヘッド速度及び破壊荷重  試験片にはクロスヘッド速度 0.5 mm/min で負荷を加え,試験片が

圧縮破壊するまでの最大荷重を有効数字 3 けたまで測定する。

6.4

加圧板の再使用  圧縮試験に使用した加圧板を再使用する場合,試験片との接触面に生じた圧こん

(痕)などの変形又はきずを十分除去する。

7.

試験結果の表し方

7.1

圧縮強さの計算  圧縮強さの計算は,個々の試験片の測定値から次の式によって算出し,JIS Z 8401

によって有効数字 3 けたに丸める。

2

c

4

d

P

π

σ =

ここに,

c

σ : 圧縮強さ (Pa)

P

試験片が圧縮破壊したときの最大荷重 (N)

d

試験片の直径 (m)

7.2

標準偏差の計算  標準偏差は次の式によって計算し,有効数字を 2 けたまで求める。

(

)

1

1

2

n

X

X

S

n

i

i

å

ここに,

S

標準偏差 (Pa)

Xi

試験片個々の圧縮強さの計算値 (Pa)

X

圧縮強さの平均値 (Pa)

n

測定数

8.

報告

8.1

試験結果報告書には,次の項目を記載しなければならない。

a

)

試験片材質

b

)

試験片の形状及び寸法

c

)

試験片の表面粗さ

d

)

試験条件


4

R 1608

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1

)

クロスヘッド速度

2

)

加圧板の材質

e

)

試験結果

1

)

圧縮強さの平均値

2

)

標準偏差

3

)

試験片の個数

8.2

試験結果報告書には,次の項目についての記録を付記することが望ましい。

a

)

試験片

1

)

製造業者名

2

)

種類又は記号

3

)

化学成分

4

)

加工条件

5

)

熱処理の有無と熱処理条件

b

)

試験条件

1

)

試験機の形式

2

)

負荷ジグの構造

3

)

加圧板の形状と硬さ

c

)

試験結果

1

)

荷重−ひずみ曲線,又は荷重−時間曲線

2

)

試験片の破壊状況