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R 1601:2008

(1)

目  次

ページ

序文 

1

1  適用範囲

1

2  引用規格

1

3  用語及び定義 

1

4  装置及び器具 

2

4.1  試験機

2

4.2  試験ジグ 

2

4.3  支持具

2

4.4  マイクロメータ

5

4.5  ダイヤルゲージ

6

4.6  ノギス

6

5  試験片

6

5.1  試験片の形状及び寸法 

6

5.2  試験片のりょう(稜)の丸め又は面取り

6

5.3  試験片上下面の粗さ

6

5.4  試験片の数 

6

6  試験方法

6

6.1  試験片の幅・厚さの測定 

6

6.2  外部支点間距離及び内部支点間距離の測定

7

6.3  試験片への負荷

7

7  計算

7

7.1  曲げ強さの計算

7

7.2  標準偏差の計算

7

8  報告

7

附属書 JA(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

9

 


 
R 1601:2008

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本ファ

インセラミックス協会(JFCA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日

本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS R 1601:1995 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は

もたない。


日本工業規格

JIS

 R

1601

:2008

ファインセラミックスの

室温曲げ強さ試験方法

Testing method for flexural strength (modulus of rupture)

of fine ceramics at room temperature

序文 

この規格は,2000 年に第 1 版として発行された ISO 14704 を基に作成した日本工業規格であるが,対応

国際規格の規定の一部を技術的に変更して作成した日本工業規格である。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,

附属書 JA に示す。

適用範囲 

この規格は,機械部品,構造材料などの高強度材料として使用されるファインセラミックスの室温(5

∼35  ℃)における 3 点曲げ強さ及び 4 点曲げ強さ試験方法について規定する。

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 14704:2000,Fine ceramics (advanced ceramics, advanced technical ceramics)−Test method for

flexural strength of monolithic ceramics at room temperature (MOD)

なお,対応の程度を表す記号(MOD)は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,修正していることを示

す。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS B 0601  製品の幾何特性仕様(GPS)−表面性状:輪郭曲線方式−用語,定義及び表面性状パラメー

JIS B 0621  幾何偏差の定義及び表示

JIS B 7502  マイクロメータ

注記  対応国際規格:ISO 3611:1978,Micrometer callipers for external measurement (MOD)

JIS B 7503  ダイヤルゲージ

JIS B 7507  ノギス

JIS Z 8401  数値の丸め方

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。



R 1601:2008

3.1 

点曲げ強さ 

試験片を一定距離に配置された 2 支点上に置き,支点間の中央の 1 点に荷重を加えて折れたときの最大

曲げ応力。

3.2 

点曲げ強さ 

試験片を一定距離に配置された 2 支点上に置き,支点間の中央から左右に等しい距離にある 2 点に分け

て荷重を加えて折れたときの最大曲げ応力。

3.3 

試験ジグ 

曲げ強さ試験において,試験片を保持し,かつ,試験片に荷重を加えるための器具。

3.4 

支持具 

試験ジグにおいて,試験片を支点で支え,かつ,荷重を加えるために,直接試験片に接触する部分。

装置及び器具 

4.1 

試験機  試験機には,クロスヘッド移動速度を一定に保てる適切な材料試験機を用いる。この場合,

材料試験機の荷重指示の精度は,真の荷重の±1  %まで測定が可能なものとする。 

4.2 

試験ジグ  試験ジグは,3 点曲げ強さ測定用と 4 点曲げ強さ測定用(図 参照)とに区分し,更に,

使用する試験片(箇条 及び

図 参照)によって外部支点間距離が 30 mm と 40 mm とに区分し,4 種類の

構造の試験ジグとする(

表 参照)。 

表 1−曲げ方式,試験片,試験ジグ及び支点間距離

単位  mm

試験ジグ名

曲げ方式

試験片

外部支点間距離

内部支点間距離

3p-30

標準試験片 I 30±0.1

3p-40

3 点曲げ方式

標準試験片 II 40±0.1

4p-30/10

標準試験片 I 30±0.1 10±0.1

4p-40/20

4 点曲げ方式

標準試験片 II 40±0.1 20±0.1

4.3 

支持具  支持具は,次による。 

a)  試験片を支点で支えるとともに,試験片に荷重を加える支持具は,左右同一形状で,試験片の幅を超

える長さをもつものを用いる。

b)  支持具の材質には,弾性率 1.47×10

11

 N/m

2

以上をもち,途中で塑性変形及び破壊しない材料を用いる。

c)  支点及び荷重点における支持具の形状は,曲げ負荷による試験片の変形を妨げないように,測定中に

回転可能な円柱状のものとする回転形[

図 1a)b)]が望ましい。

d)  試験片と接する支持具先端の曲率半径は 2.0∼3.0 mm(ピン形状の場合は直径 4.0∼6.0 mm)とし,そ

の表面粗さは JIS B 0601 に規定する 0.40

µmRa 以下とする。回転可能な構造をもつ支持具を用いる試

験ジグの場合には,試験片と支持具との間に発生する摩擦力を緩和するためにだけ支持具が回転・移

動する構造とし,測定途中で支持具の位置が大きく変動しない構造とする必要がある。支持具が固定


3

R 1601:2008

され回転しない場合には,得られる測定値は,実際の材料強度よりも理論的に高くなるため,注意が

必要である。

なお,支持具が回転可能な構造をもつか否かを箇条 の e)で記載する。



R 1601:2008

単位  mm

標準試験片に対する支点間距離

試験片幅  W=4.0±0.1

  標準試験片Ⅰ  L=30±0.1

試験片厚さ  t=3.0±0.1

  標準試験片Ⅱ  L=40±0.1 
支持具の直径    D:4∼6

a)  回転形 点曲げ試験ジグ

単位  mm

標準試験片に対する支点間距離

試験片幅  W=4.0±0.1

  標準試験片Ⅰ  l=10±0.1,L=30±0.1

試験片厚さ  t=3.0±0.1

  標準試験片Ⅱ  l=20±0.1,L=40±0.1 
支持具の直径    D:4∼6

b)  回転形 点曲げ試験ジグ

図 1−曲げ試験用試験ジグの構造(形状は一例を示す) 


5

R 1601:2008

単位  mm

標準試験片に対する支点間距離

試験片幅  W=4.0±0.1

  標準試験片Ⅰ    L  =30±0.1

試験片厚さ  t=3.0±0.1

  標準試験片Ⅱ    L  =40±0.1 
支持具の曲率半径  R

1

=2∼3

c)  固定形 点曲げ試験ジグ

標準試験片に対する支点間距離

試験片幅  W=4.0±0.1

  標準試験片Ⅰ    l=10±0.1,L=30±0.1

試験片厚さ  t=3.0±0.1

  標準試験片Ⅱ    l=20±0.1,L=40±0.1 
支持具先端の曲率半径  R=2∼3

d)  固定形 点曲げ試験ジグ

図 1−曲げ試験用試験ジグの構造(続き)(形状は一例を示す) 

4.4 

マイクロメータ  マイクロメータは,JIS B 7502 に規定する外側マイクロメータ又はこれと同等以

上の精度をもつものを用いる。 



R 1601:2008

4.5 

ダイヤルゲージ  ダイヤルゲージは,JIS B 7503 に規定する目量 0.01 mm のダイヤルゲージ又はこ

れと同等以上の精度をもつものを用いる。 

4.6 

ノギス  ノギスは,JIS B 7507 に規定する最小読取値 0.05 mm 又はこれと同等以上の精度をもつも

のを用いる。 

試験片 

5.1 

試験片の形状及び寸法 

試験片の形状は,断面が長方形の角柱とする。その標準寸法は全長 36 mm 以上 45 mm 未満,幅 4.0±0.1

mm,厚さ 3.0±0.1 mm(標準試験片Ⅰ),又は全長 45 mm 以上,幅 4.0±0.1 mm,厚さ 3.0±0.1 mm(標準

試験片Ⅱ)とする。

図 に試験片形状及び寸法を示す。

全長(L

T

) :36 mm 以上 45 mm 未満(標準試験片Ⅰ),45 mm 以上(標準試験片Ⅱ)

幅(w)

:4.0±0.1 mm

厚さ(t)  :3.0±0.1 mm 
ただし,上下面の平行度

a)

は 0.02 mm 以下とする。

a)

  平行度は,JIS B 0621 による。

図 2−試験片の形状及び寸法 

5.2 

試験片のりょう(稜)の丸め又は面取り 

試験片は,

図 によってりょうを丸めるか,又は面取りする。

図 3−試験片のりょうの丸め又は面取り 

5.3 

試験片上下面の粗さ 

試験片の上下面の粗さは,通常,JIS B 0601 に規定する 0.20

µmRa 以下とする。それ以外の場合には箇

条 の報告で記載する。

5.4 

試験片の数 

試験片の数は,10 個以上とする。

試験方法 

6.1 

試験片の幅・厚さの測定 

試験片の幅・厚さの測定は,あらかじめマイクロメータ又はダイヤルゲージを用いて行う。 


7

R 1601:2008

6.2 

外部支点間距離及び内部支点間距離の測定 

測定の前にノギスを用いて,

試験片に荷重を加えていない状態の外部支点間距離及び内部支点間距離

参照)を測定する。3 点曲げ方式の場合の内部支点間距離は,測定する必要はない。

6.3 

試験片への負荷 

支持具にクロスヘッド速度 0.5 mm/min の変位を与えることによって,試験ジグ内の試験片に荷重を加え,

試験片が破壊するまでの最大荷重を測定する。支持具が回転する構造の場合には,摩擦緩和のための支点

及び荷重点の回転を除いて,試験片をセットしてからは支持具が動かないように注意する。

計算 

7.1 

曲げ強さの計算   

3 点曲げ強さ及び 4 点曲げ強さは,個々の試験片の測定値から次の式によって算出し,JIS Z 8401 によ

って整数位に丸める。ただし,測定値が 98.1 MPa 未満の場合は,有効数字を 2 けたまで丸める。

3 点曲げの場合

2

3

b

2

3

wt

PL

σ

4 点曲げの場合

2

4

b

2

)

(

3

wt

l

L

σ

ここに,

σ

b3

3 点曲げ強さ (MPa)

σ

b4

4 点曲げ強さ (MPa)

P: 試験片が破壊したときの最大荷重 (N)

L: 外部支点間距離 (mm)

l: 内部支点間距離 (mm)

w: 試験片の幅 (mm)

t: 試験片の厚さ (mm)

7.2 

標準偏差の計算 

標準偏差は次の式によって算出し,有効数字を 2 けたまで求める。

2

1

2

2

1

/

)

(

ú

û

ù

ê

ë

é

å

å

n

n

x

x

s

ここに,

s:  標準偏差 (MPa)

n:  測定数

x:  試験片個々の曲げ強さの計算値 (MPa)

報告 

曲げ強さ試験の結果は,次の各項目について報告する。

a)

  この規格番号

b)

  材料の名称及び種類

c)

  試験片の寸法(標準試験片Ⅰ又は標準試験片Ⅱの区別)

d)

  試験機の名称及び形式

e)

  支持具の形式(固定形又は回転形の別)

f)

  試験条件(3 点曲げ又は 4 点曲げの区別・温度・湿度・その他必要な事項)

g)

  試験片の表面粗さ(該当する場合)



R 1601:2008

h)

  試験片の個数

i)

曲げ強さ

j)

  標準偏差

k)

  試験年月日,試験場所及び試験者名

参考文献  JIS R 1604  ファインセラミックスの高温曲げ強さ試験方法


附属書 JA

(参考)

JIS と対応する国際規格との対比表

JIS R 1601:2008  ファインセラミックスの室温曲げ強さ試験方法

ISO 14704:2000  Fine ceramics (advanced ceramics,advanced technical ceramics)−
Test method for flexural strength of monolithic ceramics at room temperature

 
(Ⅰ)JIS の規定

(Ⅲ)国際規格の規定

(Ⅳ)JIS と国際規格との技術的差異の箇条

ごとの評価及びその内容

箇条番号

及び名称

内容

(Ⅱ)

国際 
規格 
番号

箇条

番号

内容

箇条ごと

の評価

技術的差異の内容

(Ⅴ)JIS と国際規格との技術的差

異の理由及び今後の対策

1  適用範囲

単体として使用されるファ
インセラミックスの常温に

おける 3 点及び 4 点曲げ強
さ試験方法

ISO 
14704 

1

JIS とほぼ同じ。 
単体及びウィスカ

ー又は粒子強化複
合体のファインセ
ラミックスの常温

における曲げ強さ
試験方法

削除

JIS はウィスカー又は粒子
強化複合体についての記載

はない。

実質的な差異なし。

2  引用規格

2

3  用語及び
定義

3

JIS とほぼ同じ。

削除・追加

JIS は関節形試験装置の定
義用語の記載なし。

JIS は関節形を使用していないの
で記載は不要。

4

基本原理

削除

JIS は記載なし。

基本原理の説明文はなくても問題

はない。

4  装置及び
器具

5

JIS とほぼ同じ。

追加・変更

JIS は,回転形ジグに,固定
形ジグを追加。JIS は関節形

ジグはなし。支点間距離は
同一である。3 点曲げと 4
点曲げとを規定しているこ

とは同じである。また,必
要な JIS を追加。

JIS R 1601:1995 の固定形ジグも,
回転形ジグと共に残す。JIS は箇条
5(試験片)で形状を規定している
ため関節形ジグは不要。

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R

 1604

2008


(Ⅰ)JIS の規定

(Ⅲ)国際規格の規定

(Ⅳ)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

箇条番号

及び名称

内容

(Ⅱ) 
国際 
規格

番号

箇条

番号

内容

箇条ごと

の評価

技術的差異の内容

(Ⅴ)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

5  試験片

6

JIS とほぼ同じ。

変更

試験片のサイズは同一であ

る。JIS は試験片形状を規定
し,ねじれの場合及び焼成
後無加工を排除。ISO は試

験片の加工方法を記載。試
験片数について,ISO は統
計的処理をする場合は試験

片数 30 以上と記載。

JIS は試験片を加工して,ねじれが
ないようにしているので 3.関節形
ジグは不要。JIS は試験片の表面粗
さを記載しているので加工方法は

不要。実質的差異なし。

6  試験方法

7

JIS と同じ。

一致

7  計算

8

JIS とほぼ同じ。

変更

必要な JIS を追加

実質的な差異なし。

8  報告

9

JIS とほぼ同じ。

削除

ISO は試験片加工方法を記
載。 
ISO はクロスヘッドスピー
ド,破壊までの時間を記録。

JIS は試験片の表面粗さを記載。
JIS は試験片がクリープ変形しな
いことを規定しておりクロスヘッ

ドスピードが規定されているので
破壊までの時間の記載は不要。実質
的な差異なし。

JIS と国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 14704:MOD

注記 1  項目ごとの評価欄の用語の意味は,次による。

    −  一致……………… 技術的差異がない。 
    −  追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。

    −  変更……………… 国際規格の規定内容を変更している。 
    −  削除……………… 国際規格の規定内容を削除している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。

    −  MOD……………  国際規格を修正している。

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