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Q 17043

:2011 (ISO/IEC 17043:2010)

(1)

目  次

ページ

序文 

1

1

  適用範囲

2

2

  引用規格

2

3

  用語及び定義 

2

4

  技術的要求事項 

5

4.1

  一般

5

4.2

  要員

6

4.3

  機器,設備及び環境

7

4.4

  技能試験スキームの設計 

7

4.5

  方法又は手順の選択

11

4.6

  技能試験スキームの運用 

11

4.7

  データ分析及び技能試験スキーム結果の評価

12

4.8

  報告書

13

4.9

  参加者との連絡

14

4.10

  機密保持 

15

5

  管理上の要求事項

15

5.1

  組織

15

5.2

  マネジメントシステム 

16

5.3

  文書管理 

17

5.4

  依頼,見積り及び契約のレビュー 

18

5.5

  外部委託する業務

18

5.6

  サービス及び供給品の購買 

19

5.7

  顧客へのサービス

19

5.8

  苦情及び異議申立て

19

5.9

  不適合業務の管理

20

5.10

  改善

20

5.11

  是正処置

20

5.12

  予防処置 

21

5.13

  記録の管理 

21

5.14

  内部監査 

22

5.15

  マネジメントレビュー 

22

附属書 A(参考)技能試験スキームの種類 

24

附属書 B(参考)技能試験の統計手法

28

附属書 C(参考)技能試験の選定及び使用 

34

参考文献

37


Q 17043

:2011 (ISO/IEC 17043:2010)

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づき,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本

工業規格である。これによって,JIS Q 0043-1:1998 及び JIS Q 0043-2:1998 は廃止され,この規格に置き換

えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 Q

17043

:2011

(ISO/IEC 17043

:2010

)

適合性評価−技能試験に対する一般要求事項

Conformity assessment-General requirements for proficiency testing

序文 

この規格は,2010 年に第 1 版として発行された ISO/IEC 17043 を基に,技術的内容及び構成を変更する

ことなく作成した日本工業規格である。

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格にはない事項であるが規定内容の理解

の促進のために補足した事項である。

試験所間比較は,様々な目的で広く採用されており,その使用は,国際的に増加している。試験所間比

較の代表的な目的は,次のようなものである。

a)

特定の試験又は測定に関する試験所のパフォーマンスの評価,及び試験所の継続的なパフォーマンス

の監視

b)

例えば,不適切な試験若しくは測定手順,職員の教育・訓練及び監督の有効性,又は機器・設備

(equipment)の校正に関係するような,試験所における問題点の特定及び改善処置の開始

c)

試験又は測定方法の,有効性及び同等性の確立

d)

試験所の顧客に対する付加的な信頼性の提供

e)

試験所間の差の特定

f)

比較の結果に基づく参加試験所の教育

g)

不確かさの主張の妥当性確認

h)

ある方法のパフォーマンス特性の評価。これは,共同実験ということがある。

i)

標準物質への値の付与,及び特定の試験又は測定手順に用いる標準物質の適性の評価

j)

国際度量衡局(BIPM)及びその関連の地域計量機関に代わって実施される“基幹比較”及びその補

完比較による,国家計量機関の測定の同等性に関する表明の裏付け

技能試験は,上記の a)g)  に記述したような試験所のパフォーマンスの確定に試験所間比較の使用を伴

う。h)j)  では試験所の能力が前提とされているため,技能試験は,通常,これらを取り扱うことはない。

ただし,これらの用途は,試験所の能力について独立した実証を行うために利用することができる。この

規格の要求事項は,h)j)  に関して,多くの技術的計画及び運用活動に適用することができる。

試験所のパフォーマンスの継続的な信頼性は,試験所及びその顧客にとってだけでなく,規制当局,試

験所認定機関,及び試験所に対する要求事項を規定する他の機関のような利害関係者にとっても必須のも

のである。JIS Q 17011 は,認定機関に対し,技能試験への試験所の参加及び技能試験でのパフォーマンス

を考慮するように求めている。検査又は製品認証のような他の適合性評価活動に関しても,技能試験の必

要性は増している。必要に応じて,この規格の多くの要求事項は,こうした進化しつつある領域,特に運

営管理,計画及び設計,要員,品質保証,機密保持,その他の側面などにも,適用される。

この規格は,全ての利害関係者に,技能試験を行う機関の能力を確定するための一貫した基礎を提供す


2

Q 17043

:2011 (ISO/IEC 17043:2010)

るために作成した。これによって,JIS Q 0043-1:1998 及び JIS Q 0043-2:1998 は廃止され,この規格に置き

換えられる。JIS Q 0043-1 及び JIS Q 0043-2 には,技能試験の開発及び運営並びに試験所認定機関による

技能試験の選定及び使用に関する手引だけではなく,技能試験に関する一般的な種類についての有用な説

明も含まれていた。この規格は,JIS Q 0043-1 及び JIS Q 0043-2 に規定されていた技能試験の運営に関す

る原則を踏襲しつつ更新している。また,

附属書 A∼附属書 に,技能試験スキームの一般的な種類に関

する情報,適切な統計手法に関する手引,並びに試験所,認定機関,規制当局及び他の利害関係者による

技能試験スキームの選定及び使用に関する手引を残した。

適用範囲 

この規格は,技能試験スキーム提供者の能力並びに技能試験スキームの開発及び運用に関する一般要求

事項について規定する。これらの要求事項は,全ての種類の試験スキームに当てはまる一般的なものとな

るよう意図されており,特定の分野の個別の技術的要求事項の基礎として用いることができる。

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO/IEC 17043:2010

,Conformity assessment−General requirements for proficiency testing(IDT)

なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“一致している”こ

とを示す。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。

)は適用しない。

JIS Q 17000:2005

  適合性評価−用語及び一般原則

注記  対応国際規格:ISO/IEC 17000:2004,Conformity assessment−Vocabulary and general principles

(IDT)

ISO/IEC Guide 99:2007

,International vocabulary of metrology−Basic and general concepts and associated

terms

(VIM)

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS Q 17000:2005 及び ISO/IEC Guide 99:2007 によるほか,次に

よる。

3.1 

付与値(assigned value)

技能試験品目の特定の特性に起因する値。

3.2 

調整者(coordinator)

技能試験スキームの運用に関わる全ての活動をとりまとめ,

運営する責任をもつ,

一人又は複数の個人。

3.3 

顧客(customer)

契約による取決めによって技能試験スキームの提供を受ける組織又は個人。

3.4 

試験所間比較(interlaboratory comparison)


3

Q 17043

:2011 (ISO/IEC 17043:2010)

事前に定めた条件に従って,二つ以上の試験所が,同一品目又は類似品目で行う,測定又は試験の企画,

実施及び評価。

3.5 

外れ値(outlier)

一連のデータ中で,その他のデータと整合しない値。

注記  外れ値は,別の母集団に由来するもののこともあれば,不正確な記録又はその他の錯誤に由来

した結果のこともある。

3.6 

参加者(participant)

技能試験品目を受け取り,技能試験提供者によるレビューのために結果を提出する試験所,組織又は個

人。

注記  検査機関が参加者となる場合がある。

3.7 

技能試験(proficiency testing)

試験所間比較による,事前に決めた基準に照らしての参加者のパフォーマンスの評価。

注記 1  この規格では,“技能試験”という用語を最も広い意味に解釈しており,例えば,次の事項を

含めるが,これに限定するものではない。

a)

定量スキーム(quantitative scheme)  目的が,技能試験品目の一つ以上の測定対象量を

定量化することにある場合。

b)

定性スキーム(qualitative scheme)  目的が,技能試験品目の一つ以上の特性を同定又は

記述することにある場合。

c)

逐次スキーム(sequential scheme)  一つ以上の技能試験品目が,試験又は測定のために

順番に持ち回りされ,期間内に技能試験提供者に返却される場合。

d)

同時スキーム(simultaneous scheme)  決められた期間内に同時に試験又は測定されるよ

うに,技能試験品目を配付する場合。

e)

単一演習(single occasion exercise)  技能試験品目が一度限り提供される場合。

f)

連続スキーム(continuous scheme)  技能試験品目が定期的に提供される場合。

g)

サンプリング(sampling)  その後の分析のためにサンプルを採取する場合。

h)

データ変換及び解釈(data transformation and interpretation)  データセット又はその他の

情報の一群が提供され,解釈(又はその他の結果)を得るように処理される場合。

注記 2  医療分野の技能試験提供者には,技能試験スキーム及び/又はより広義のプログラムとして

“外部精度管理(EQA,External Quality Assessment)

”という用語を用いるものがある(

附属

書 参照)。この規格の要求事項は,技能試験の定義を満たす EQA 活動だけを対象とする。

3.8 

技能試験品目(proficiency test item)

技能試験に用いるサンプル,製品,加工品,標準物質,機器・設備の部品,測定標準,データセット,

その他の情報。

3.9 

技能試験提供者(proficiency testing provider)

技能試験スキームの開発及び運用に関する全ての業務に責任を負う組織。


4

Q 17043

:2011 (ISO/IEC 17043:2010)

3.10 

技能試験ラウンド(proficiency testing round)

技能試験品目の一連の配付の完了,並びに結果の評価及び全参加者への報告。

3.11 

技能試験スキーム(proficiency testing scheme)

指定された試験,測定,校正又は検査の領域で 1 ラウンド以上行うように設計され,運用される技能試

験。

注記  技能試験スキームは,技能試験品目に関し,特定の種類の試験・校正・検査又は幾つかの試験・

校正・検査に及ぶことがある。

3.12 

ロバスト統計手法(robust statistical method)

基本となる確率モデル周辺の基本的仮定からの軽微な逸脱に影響されない統計手法。

3.13 

技能評価の標準偏差(standard deviation for proficiency assessment)

利用可能な情報に基づいた技能試験結果の評価に用いるばらつきの尺度。

注記 1  標準偏差は,比及び弁別尺度の結果だけに適用する。

注記 2  全ての技能試験スキームが,結果のばらつきに基づいて技能を評価するわけではない。

3.14 

請負業者(subcontractor)

技能試験スキームの品質に影響し,この規格に規定する活動を実施するために技能試験提供者と契約す

る組織又は個人。

注記  “請負業者”という用語は,多くの技能試験提供者が協力者と呼ぶものを含む。

3.15 

計量計測トレーサビリティ(metrological traceability)

個々の校正が測定不確かさに寄与する,文書化された切れ目のない校正の連鎖を通して,測定結果を計

量参照に関連付けることができる測定結果の性質。

注記 1  この定義では,“計量参照”は,実際に具現化された測定単位の定義,順序尺度量でない量の

測定単位を含む測定手順,又は測定標準のいずれともなり得る。

注記 2  計量計測トレーサビリティには,確立された校正階層が必要である。

注記 3  計量参照の仕様には,校正階層を確立する際にこの計量参照を用いた時期の他に,校正階層

の中で最初の校正をいつ行ったかなど,計量参照に関連する他の計量計測情報を含める必要

がある。

注記 4  測定モデルで入力量が複数ある測定の場合,各入力量の値は,それ自体が計量計測トレーサ

ビリティをもつことが望ましく,関係する校正階層は,分岐構造及びネットワークを形成し

ていてもよい。各入力量の値の計量計測トレーサビリティを確立するために必要となる作業

は,測定結果に対する相対的寄与に対応したものであることが望ましい。

注記 5  測定結果の計量計測トレーサビリティは,測定不確かさが与えられた目的に対して十分であ

ること,又は誤りがないことを保証するものではない。

注記 6  二つの測定標準の比較が,測定標準の一方に帰属する量の値及び測定不確かさを確認し,必

要ならば補正するために行われる場合には,その比較を校正とみなしてよい。


5

Q 17043

:2011 (ISO/IEC 17043:2010)

注記 7  国際試験所認定協力機構(ILAC)は,計量計測トレーサビリティを確認するための要素を,

国際計量標準又は国家計量標準に至る切れ目のない計量計測トレーサビリティの連鎖,文書

化された測定不確かさ,文書化された測定手順,認定された技術能力,国際単位系(SI)へ

の計量計測トレーサビリティ,及び校正周期と考えている(ILAC P-10:2002 参照)

注記 8  “トレーサビリティ”という略語は,“計量計測トレーサビリティ”の意味で用いられる以外

に,あるアイテムの“履歴(trace)

”を意味する場合は,

“試料のトレーサビリティ”

“文書

のトレーサビリティ”

“機器のトレーサビリティ”

,又は“物質のトレーサビリティ”といっ

た他の概念の意味でも用いられる。したがって,混同する可能性がある場合には,略語でな

い“計量計測トレーサビリティ”を用いることが望ましい。

注記 9  計量計測トレーサビリティは,“計量トレーサビリティ”又は“計測トレーサビリティ”とも

いう。

ISO/IEC Guide 99:2007 の 2.41 参照)

3.16 

測定不確かさ(measurement uncertainty),測定の不確かさ(uncertainty of measurement),不確かさ(uncertainty)

用いる情報に基づいて,測定対象量に帰属する量の値のばらつきを特徴付ける負ではないパラメータ。

注記 1  測定不確かさは,定義の不確かさとともに,補正及び測定標準の付与された量の値に付随す

る成分のような,系統的効果から発生する成分も含む。推定した系統的効果が補正されず,

その代わり,付随する測定不確かさの成分が含まれることがある。

注記 2  パラメータは,例えば,標準測定不確かさと呼ばれる標準偏差(又はその指定倍量),又は区

間の幅の半分であり,表記された包含確率をもつ。

注記 3  測定不確かさは,一般に多くの成分からなる。その一部は,測定不確かさのタイプ A 評価に

よる場合があり,一連の測定で得られる量の値の統計分布から評価され,標準偏差によって

特徴付けることができる。

その他の成分は,

測定不確かさのタイプ B 評価による場合があり,

経験又はその他の情報に基づく確率密度関数から評価され,これも標準偏差によって特徴付

けることができる。

注記 4  一般に,任意の一組の集合の情報に関して,測定不確かさは,測定対象量に帰属する表記さ

れた量の値に付随すると理解される。この値を変更した場合,付随する不確かさも変更され

る。

注記 5  同じ概念に対して三つの用語が記載されているが,ISO/IEC Guide 99:2007 では,最初の用語

を優先用語としている。

ISO/IEC Guide 99:2007 の 2.26 参照)

技術的要求事項 

4.1 

一般 

技能試験スキームの開発及び運用は,試験所間比較を実施する能力を備え,かつ,特定の種類の技能試

験品目に関する専門知識を利用することができる技能試験提供者が実施しなければならない。技能試験提

供者又はその請負業者は,確定される特性の測定に関する能力も備えていなければならない。

注記  技能試験提供者の試験所又は技能試験スキームに関連する試験若しくは測定の実施を外部委託

される試験所の能力を実証するために,JIS Q 17025 又は ISO 15189 を用いることができる。技

能試験品目を提供する標準物質生産者の能力を実証するためには,ISO Guide 34 を用いること


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Q 17043

:2011 (ISO/IEC 17043:2010)

ができる。

4.2 

要員 

4.2.1

  技能試験提供者は,その職務を果たすために必要な権限,経営資源及び技術能力をもつ管理要員及

び技術要員を備えていなければならない。

4.2.2

  技能試験提供者の管理主体は,組織内の重要な地位に必要な最低限の資格及び経験を定義し,その

資格が満たされることを確実にしなければならない。

4.2.3

  技能試験提供者は,自らが雇用した要員又は契約下にある要員を用いなければならない。技術要員

及び主要な役割の支援要員を一時的に契約して追加する場合,技能試験提供者は,その要員が適切に監督

され,力量があり,マネジメントシステムに従って業務を行うことを確実にしなければならない。

注記  一時的に,又は諮問グループ若しくは運営グループの一部として,技術専門家を用いる場合

4.4.1.4 参照)

,例えば,グループの委任事項又はその他の手段を通じた正式契約の存在によっ

て,この要求事項を満たすとみなされる。

4.2.4

  技能試験提供者は,特定の要員に次の権限を与えなければならない。

a)

適切な技能試験品目の選定

b)

技能試験スキームの立案

c)

特定の種類のサンプリングの実施

d)

特定の機器・設備の操作

e)

安定性,均質性,並びに技能試験品目の測定対象量の付与値及び付随する不確かさを確定するための

測定の実施

f)

技能試験品目の準備,取扱い及び配付

g)

データ処理システムの操作

h)

統計分析の実施

i)

技能試験参加者のパフォーマンスの評価

j)

意見及び解釈の提供

k)

技能試験報告書の発行の承認

4.2.5

  技能試験提供者は,契約による要員を含め,全ての技術要員に対し,該当する権限の付与,力量,

教育上及び専門上の資格の付与,教育・訓練,技能並びに経験に関する記録を最新のものに維持しなけれ

ばならない。この情報は,容易に利用できるようにし,割り当てられた業務を実施するための力量の評価

及び確認した日付を含めなければならない。

4.2.6

  技能試験提供者は,技能試験スキームの運用に関与する各職員の教育,訓練及び技能に関する目標

を設定しなければならない。技能試験提供者は,教育・訓練の必要性を特定し,要員に教育・訓練を提供

するための方針及び手順を備えていなければならない。教育・訓練プログラムは,技能試験提供者の現在

の及び予期されるニーズに対して適切でなければならない。

注記  職員の再教育・再訓練を定期的に行う必要性について検討することが望ましい。職員の教育・

訓練方針では,技術の進歩,継続的な力量を実証する必要性,及び持続的な技能向上を目指す

必要性を考慮することができる。

4.2.7

  技能試験提供者は,測定,機器・設備の操作,その他の技能試験スキームの品質に影響する活動の,

十分なパフォーマンスを確実にするために,職員が必要な教育・訓練を受けることを確実にしなければな

らない。教育・訓練の活動の有効性を評価しなければならない。

注記  力量の到達水準を評価するために,客観的な尺度を用いることができる。


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Q 17043

:2011 (ISO/IEC 17043:2010)

4.3 

機器,設備及び環境 

4.3.1

  技能試験提供者は,

技能試験スキームの運用に適切な設備があることを確実にしなければならない。

これには,技能試験品目の製造,取扱い,校正,試験,保管及び発送,並びにデータ処理,通信,材料及

び記録の検索のための,施設及び機器を含む。

4.3.2

  技能試験提供者は,環境条件が技能試験スキーム又は要求された運用の質を損なわないことを確実

にしなければならない。運用が,技能試験提供者の恒久的施設とは別の現場で実施される場合,又は請負

業者によって実施される場合は,特に注意しなければならない。技能試験に影響する可能性がある設備及

び環境条件に関する技術的要求事項については,文書化しなければならない。

4.3.3

  技能試験スキームの品質に影響する領域への立入り及び使用は,管理されなければならない。技能

試験提供者は,特定の状況に応じて,その管理の程度を決定しなければならない。

4.3.4

  技能試験提供者は,技能試験品目の品質並びに実施する試験及び校正に著しく影響する可能性のあ

る環境条件を,関連する仕様及び測定手順が要求している条件を含めて,特定しなければならない。技能

試験提供者は,こうした条件を管理及び監視し,関連する全ての監視活動を記録しなければならない。環

境条件が,技能試験スキームの品質又は運用を損なうときは,関連する技能試験活動を中止しなければな

らない。

注記  環境条件には,例えば,無菌,ほこり,電磁障害,放射線,湿度,電力供給,温度,音響レベ

ル,振動レベルなど,当該技術活動に該当するものが含まれ得る。

4.3.5

  両立しない活動が行われる近接した領域からは,効果的に分離されていなければならない。混入汚

染を防止する対策をとらなければならない。

4.3.6

  技能試験提供者は,技能試験品目の成分,均質性及び安定性の確認に用いる,試験所独自の方法及

び機器・設備のパフォーマンス特性について,適切に妥当性確認し,維持することを確実にしなければな

らない。

4.4 

技能試験スキームの設計 

4.4.1 

計画立案 

4.4.1.1

  技能試験提供者は,技能試験スキームの品質に直接影響するプロセスの特定及び立案を行わなけ

ればならず,それが所定の手順に従って実施されることを確実にしなければならない。

注記  計画及び関連する情報を構築する場合は,利害関係者の関心事を考慮することができる。

4.4.1.2

  技能試験提供者は,技能試験スキームの計画立案を外部委託してはならない(5.5.2 参照)

注記  技能試験提供者は,顧問,専門家又は運営グループの,助言又は支援を利用することができる

4.4.1.4 参照)

4.4.1.3

  技能試験提供者は,技能試験スキームの目標,目的及び基本設計を示した計画を,技能試験スキ

ームを開始する前に文書化しなければならない。これには,次の情報,及び適切な場合はそれを選定又は

除外した理由を含める。

a)

技能試験提供者の名称及び住所

b)

調整者並びに技能試験スキームの設計及び運用に当たるその他の要員の,名前,住所及び所属先

c)

外部委託した活動,並びに技能試験スキームの運用に参加する請負業者の名称及び住所

d)

参加するために満たさなければならない基準

e)

技能試験スキームの予想される参加者の数及び種類

f)

特定の技能試験ラウンドにおいて,参加者が同定,測定又は試験を行う事柄に関する情報を含めた,

測定対象量又は特性の選定


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Q 17043

:2011 (ISO/IEC 17043:2010)

g)

技能試験品目に予想される値及び/又は特性の範囲の記述

h)

提供される技能試験の領域に関与する,起こり得る主要な誤差の原因

i)

技能試験品目の生産,品質管理,保管及び配付に関する要求事項

j)

参加者同士の談合又は結果の改ざんを防ぐための合理的な予防策,及び談合又は結果の改ざんが疑わ

れる場合に採用する手順

k)

参加者に提供する情報及び技能試験スキームの様々な段階の日程についての記述

l)

連続技能試験スキームにおいて,技能試験品目が参加者に配付される頻度又は期日,参加者が結果を

返送する期限,及び適切な場合は参加者が試験又は測定を実施する日

m)

試験材料の準備,及び試験又は測定の実施に当たって,参加者が用いる必要がある方法又は手順に関

する情報

n)

技能試験品目の均質性及び安定性の試験のために,さらに,該当する場合は,生物学的な生存・生育

を確定するために用いる試験又は測定方法の手順

o)

参加者が用いる標準化した報告書式の作成

p)

用いる統計分析の詳細な記述

q)

付与値の根拠,計量計測トレーサビリティ及び測定不確かさ

r)

参加者のパフォーマンスを評価するための基準

s)

参加者に返却されるデータ,中間報告書又は情報の記述

t)

参加者の結果及び技能試験スキームの成果に基づく結論を公表する範囲の記述

u)

技能試験品目に紛失又は損傷が生じた場合にとる対策

4.4.1.4

  技能試験提供者は,関連する試験,校正,サンプリング又は検査,及び統計の分野に関して,必

要な技術的専門知識及び経験を利用できなければならない。これは,必要ならば,諮問グループ(適切な

名称のもの)を結成して達成してもよい。

4.4.1.5

  技術的専門知識は,必要に応じて,次のような事項の確定に用いなければならない。

a)  4.4.1.3

に規定する計画の要求事項

b)

均一な技能試験品目の準備及び維持,又は技能試験品目の安定した付与値の決定に当たって予想され

る問題点の特定及び解決策

c)

参加者への詳細な説明書の作成

d)

前回までの技能試験ラウンドで参加者が提起した,技術的問題点に関するコメント又はその他の所見

e)

参加者のパフォーマンスを評価する際の助言の提供

f)

参加者全般,及び適切な場合,参加者のグループ又は個人参加者の,結果及びパフォーマンスに関す

るコメント

g)

個人別に又は報告書による,

(機密保持の制限内での)参加者に対する助言の提供

h)

参加者からのフィードバックへの対応

i)

参加者を交えた技術会議の計画又はその会議への参加

4.4.2 

技能試験品目の準備 

4.4.2.1

  技能試験提供者は,4.4.1 に規定する計画に従って技能試験品目を確実に準備するための手順を策

定し,実施しなければならない。

注記  技能試験提供者は,配付中に技能試験品目が紛失若しくは損傷した場合の交換の必要性に対応

するために,又は技能試験スキームの結果の評価が終わった後の使用に供することを意図して,

十分な数の技能試験品目を準備するよう配慮することが望ましい。このような使用には,参加


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Q 17043

:2011 (ISO/IEC 17043:2010)

者のための教材又は標準物質としての使用が含まれる。

4.4.2.2

  技能試験提供者は,全ての技能試験品目について,入手,収集,準備,取扱い,保管,及び必要

な場合は処分が,適切に行われることを確実にするための手順を策定し,実施しなければならない。この

手順は,技能試験品目の製造に用いる材料が,該当する規制要求事項及び倫理的要求事項に従って入手さ

れることを確実にしなければならない。

4.4.2.3

  技能試験品目は,マトリックス,測定対象量及び濃度という点において,可能な限り日常の試験

又は校正で扱う品目の種類又は材料と同じであることが望ましい。

4.4.2.4

  技能試験提供者が,参加者に,技能試験品目の準備及び/又は操作を求め,その品目を技能試験

提供者に提出する技能試験スキームの場合,技能試験提供者は,技能試験品目の準備,包装及び輸送に関

する説明書を発行しなければならない。

4.4.3 

均質性及び安定性 

4.4.3.1

  均質性及び安定性に関して適切な基準を定め,その基準は,参加者のパフォーマンスの評価に及

ぼす不均質性及び不安定性の影響に基づいたものでなければならない。

注記 1  4.4.3.1 に規定する要求事項は,参加者の誰でもが同等の技能試験品目を受け取り,これらの

技能試験品目が,技能試験を通して安定した状態にあることを確実にするためのものである。

これを達成するためには,慎重な計画,製造及び発送が必要であり,通常,これを確認する

ための試験が必要となる。

注記 2  場合によっては,技能試験品目に均質性及び安定性の試験を行えないことがある。このよう

な事例としては,例えば,技能試験品目を準備するための材料が限られている場合などがあ

る。

注記 3  場合によっては,均質性又は安定性が十分でない材料しか入手できないことがある。このよ

うな場合には,付与値の不確かさ又は結果の評価においてこの点を考慮すれば,技能試験品

目として用いることができる(B.3.1.3 及び JIS Z 8405:2008 の

附属書 参照)。

注記 4  均質性及び安定性に関する考慮事項については,ISO Guide 34JIS Q 0035 及び JIS Z 8405

で取り上げている。

4.4.3.2

  均質性及び安定性の評価手順は,文書化し,実施しなければならない。その手順は,適用可能な

場合,適切な統計設計に従わなければならない。可能な場合,技能試験提供者は,材料の均質性を評価す

るための,試験材料の全バッチを代表する技能試験品目数の抽出に,統計学的無作為抽出を用いなければ

ならない。

注記  場合によっては,全バッチから技能試験品目の無作為層別抽出又は系統抽出を行うほうが適切

なことがある。

4.4.3.3

  均質性の評価は,例えば,安定性調査で技能試験品目のバルク状態での保管が望ましいと示され

ない限り,通常は,技能試験品目を最終形態に包装した後,かつ,参加者に配付する前に,実施しなけれ

ばならない。

注記 1  包装の影響がないことが合理的に予想される場合は,包装の前に均質性を実証することがで

きる。

注記 2  場合によっては,現実的,技術的又は輸送上の理由で,配付前に均質性試験を実施できない

ことがある。

4.4.3.4

  技能試験品目は,十分に安定していることを実証し,保管及び輸送条件を含めて,技能試験実施

中に顕著な変化を被ることがないことを確実にしなければならない。これが不可能な場合は,安定性を数


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Q 17043

:2011 (ISO/IEC 17043:2010)

量化し,技能試験品目の付与値に付随する測定の不確かさの追加成分とみなすか,安定性を評価基準で考

慮するか,又はその両方を行わなければならない。

4.4.3.5

  前回までのラウンドで用いた技能試験品目を将来の使用のために留保するときは,技能試験提供

者は,技能試験スキームで確定される特性値を配付前に確認しなければならない。

4.4.3.6

  均質性及び安定性の試験が実施できない場合,技能試験提供者は,技能試験品目の収集,作成,

包装及び配付に用いる手順が,技能試験の目的のために十分であることを実証しなければならない。

4.4.4 

統計設計 

4.4.4.1

  統計設計は,データの性質(順序数及びカテゴリカル数を含めた定量又は定性データ)

,統計的な

仮定,誤差の性質及び予想される結果の数に基づいて,スキームの目標を満たすように開発しなければな

らない(B.3.2.2 参照)

注記 1  統計設計は,技能試験スキームのデータに関する計画,収集,分析及び報告のプロセスを含

む。統計設計は,特定の検出力の下での一定の種類の誤差の検出,又は特定の測定不確かさ

を伴う付与値の確定のような,技能試験スキームの所定の目標に基づくことが多い。

注記 2  データ分析法は,極めて単純なもの(例えば,記述統計)から,確率論的な仮定による統計

モデル又は異なる技能試験品目に対する結果の組合せを用いた複雑なものまで様々である。

注記 3  技能試験スキームの設計が,例えば,顧客,規制当局又は認定機関の示す仕様によって義務

付けられている場合は,統計設計及びデータ分析法を,仕様から直接採用することができる。

注記 4  統計設計を作成するために必要な信頼できる情報がない場合は,予備的な試験所間比較を用

いることができる。

4.4.4.2

  技能試験提供者は,付与値の特定及び参加者の結果の評価に用いる統計設計及びデータ分析法を

文書化し,

それを選定した理由及びその基となる仮定の説明を示さなければならない。

技能試験提供者は,

統計的な仮定が合理的であり,所定の手順に従って統計分析を実施したことを実証することができなけれ

ばならない。

4.4.4.3

  統計分析の設計に当たって,技能試験提供者は,次の点を慎重に考慮しなければならない。

a)

技能試験における各測定対象量又は特性に,要求される又は期待される,精確さ(真度及び精度)又

は測定不確かさ

b)

統計設計の目的を満たすために必要な,技能試験スキーム参加者の最小数。参加者の数が,目的を満

たすため,又は統計的に有意な結果の分析を行うためには不十分な場合,技能試験提供者は,参加者

のパフォーマンスの評価に用いる代替アプローチの詳細を文書化し,参加者に提供しなければならな

い。

c)

小数点以下の桁数を含めた,報告される結果の有効数字の妥当性

d)

試験又は測定を行う技能試験品目の数。また,技能試験品目ごと又は確定の都度行うこととしている

試験,校正又は測定の繰返し回数。

e)

技能評価又はその他の評価基準の標準偏差を求めるために用いる手順

f)

外れ値の特定及び/又は取扱いに用いる手順

g)

該当する場合,統計分析から除外される値の評価手順

h)

適切な場合,技能試験ラウンドの設計及び頻度に関して満たさなければならない目標

4.4.5 

付与値 

4.4.5.1

  技能試験提供者は,特定の技能試験スキームで測定対象量又は特性の付与値を確定するための手

順を文書化しなければならない。この手順では,その技能試験スキームが目的に適したものであることを


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Q 17043

:2011 (ISO/IEC 17043:2010)

実証するために必要な,計量計測トレーサビリティ及び測定不確かさを考慮しなければならない。

注記  計量計測トレーサビリティは,常に可能又は適切であるとは限らない。

4.4.5.2

  校正分野の技能試験スキームでは,測定の不確かさを含む,計量計測トレーサビリティがある付

与値をもっていなければならない。

4.4.5.3

  校正以外の分野の技能試験スキームでは,付与値の計量計測トレーサビリティ及び付随する測定

不確かさの適切性,必要性及び実現可能性を,参加者若しくはその他の利害関係者の規定要求事項を考慮

するか,又は技能試験スキームの設計によって確定しなければならない。

注記  要求される計量計測トレーサビリティの連鎖は,技能試験品目の種類,測定対象量又は特性,

並びにトレーサブルな校正及び標準物質の利用可能性に応じて異なったものとなる。

4.4.5.4

  合意値を付与値として用いる場合は(

附属書 参照),技能試験提供者は,その合意値を選定した

理由を文書化し,技能試験スキームの計画書に記述されているように付与値の不確かさを見積もらなけれ

ばならない。

4.4.5.5

  技能試験提供者は,付与値の開示に関する方針をもっていなければならない。その方針は,早期

の開示によって参加者が有利にならないことを確実にしなければならない。

4.5 

方法又は手順の選択 

4.5.1

  参加者には,日常の手順に整合した試験方法,校正又は測定手順を選択し,用いることが,通常は

期待されている。技能試験提供者は,参加者に対し,技能試験スキームの設計に従った指定の方法を用い

るように指示してもよい。

4.5.2

  参加者自身が選択した方法を用いることが許されている場合,技能試験提供者は,次の事項を行わ

なければならない。

a)

異なる試験又は測定方法によって得た結果の比較に関して,方針をもち,手順に従う。

b)

測定対象量に関して,異なる試験又は測定方法のどれが技術的に同等であるかを認識し,それに応じ

た方法を用いて,参加者の結果を評価するための手順を踏む。

4.6 

技能試験スキームの運用 

4.6.1 

参加者への指示 

4.6.1.1

  技能試験提供者は,技能試験スキームの設計からそうすることが不適切でない限り,技能試験品

目を送る前に参加者に十分な事前通知を行い,技能試験品目の到着又は発送の予定日を示さなければなら

ない。

4.6.1.2

  技能試験提供者は,全ての参加者に詳細な指示書を示さなければならない。参加者に示す指示書

には,次の事項を含めなければならない。

a)

日常の試験を行っている大半のサンプルと同じように,技能試験品目を取り扱う必要性(技能試験ス

キームで,この原則から逸脱した特別な要求事項が求められる場合を除く。

b)

技能試験品目の試験又は校正に影響する要素の詳細。例えば,技能試験品目の性質,保管条件,選定

した試験方法だけに技能試験スキームが限定されているかどうか,試験又は測定のタイミングなど。

c)

試験又は校正の前に実施する,技能試験品目の準備及び/又は調整(調製)に関する詳細な手順

d)

技能試験品目の取扱いに関する適切な指示。これには,全ての安全要求事項を含む。

e)

試験及び/又は校正を実施するための,参加者に求められる具体的な環境条件,及び該当する場合,

測定期間中における関連の環境条件の報告についての参加者に対する要求事項

f)

試験又は測定の結果,及び付随する不確かさを,記録及び報告する方法に関する具体的かつ詳細な指

示。指示に,報告した結果又は測定の不確かさについての報告が含まれる場合,その指示には包含係


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Q 17043

:2011 (ISO/IEC 17043:2010)

数及び可能なときは包含確率を含まなければならない。

注記  この指示は,通常,測定の単位,有効数字又は小数点以下の桁数,及び報告基礎事項(例え

ば,乾燥質量又は“受領時のまま”

)のようなパラメータを含む。

g)

分析用の技能試験又は測定の結果を提供者が受領する最終期日

h)

問合せ先となる技能試験提供者の連絡先に関する情報

i)

該当する場合,技能試験品目の返却に関する指示

4.6.2

  技能試験品目の取扱い及び保管 

4.6.2.1

  技能試験提供者は,技能試験品目が,準備から参加者に配付されるまでの期間,適切に識別され,

分離され,汚染又は劣化しないことを確実にしなければならない。

4.6.2.2

  技能試験提供者は,安全な保管区域及び/又は貯蔵室を用意し,準備から配付まで,技能試験品

目の損傷又は劣化を防止しなければならない。そのような区域への搬入及び区域からの搬出を承認するた

めの適切な手順を定めなければならない。

4.6.2.3

  適切な場合,保管中の可能性のある劣化を発見するために,保管又は貯蔵される技能試験品目,

化学薬品及び材料の状態を,規定した間隔で評価しなければならない。

4.6.2.4

  有害性の技能試験品目,化学薬品及び材料を用いる場合は,安全な取扱い,汚染除去及び処分を

確実にするための施設を備えなければならない。

4.6.3 

技能試験品目の包装,ラベリング及び配付 

4.6.3.1

  技能試験提供者は,該当する国家,地域又は国際的な安全輸送要求事項に適合するために必要な

範囲で,包装及びラベリングのプロセスを管理しなければならない。

注記  例えば,常に低温条件での保管が求められる材料,X 線,衝撃又は振動に暴露してはならない

材料など,材料の種類によっては,技能試験品目の通常の配付では重大な問題が存在すること

がある。化学物質の多くは,輸送中に接触する燃料蒸気,エンジンの排気ガスなどの大気汚染

物による汚染を回避する気密包装が,役立つことがある。

4.6.3.2

  技能試験提供者は,技能試験品目の輸送に関する適切な環境条件を指定しなければならない。該

当する場合,技能試験提供者は,輸送中の技能試験品目に対して重要な環境条件を監視し,環境が技能試

験品目に与える影響を評価しなければならない。

4.6.3.3

  参加者が,技能試験品目を別の参加者に輸送するように求められる技能試験スキームでは,この

輸送に関する指示書を提供しなければならない。

4.6.3.4

  技能試験提供者は,個々の技能試験品目の包装にラベルが適切に貼付され,技能試験ラウンドの

間,そのラベルが読み取れて,損傷を受けないように設計することを確実にしなければならない。

4.6.3.5

  技能試験提供者は,技能試験品目の配送が確認できるような手順に従わなければならない。

注記  これは,4.6.1.1 に従って示されたスケジュールどおりに技能試験品目を受け取らなかった場合

に,そのことを技能試験提供者に通知するように参加者に求めることで,達成することができ

る。

4.7 

データ分析及び技能試験スキーム結果の評価 

4.7.1 

データ分析及び記録 

4.7.1.1

  全てのデータ処理機器及びソフトウェアは,使用に先立ち,手順に従って妥当性の確認を行わな

ければならない。コンピュータシステムの保守には,バックアッププロセス及びシステムの復旧計画を含

めなければならない。そのような保守及び動作点検の結果は,記録しなければならない。

4.7.1.2

  参加者から受け取った結果は,適切な方法で記録し,分析しなければならない。データ入力,デ


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Q 17043

:2011 (ISO/IEC 17043:2010)

ータ転送,統計分析及び報告についての妥当性の確認の手順を策定し,実施しなければならない。

4.7.1.3

  データ分析は,要約統計,パフォーマンス統計,及び技能試験スキームの統計設計に整合した付

帯情報を生成するものでなければならない。

4.7.1.4

  外れ値が要約統計に及ぼす影響は,ロバスト統計手法又は統計的外れ値を検出するための適切な

テストを用いて最小化しなければならない。

4.7.1.5

  技能試験提供者は,計算ミス,記載ミス,その他の錯誤など,統計的評価に不適切となることが

ある試験結果を取り扱うための文書化された基準及び手順を備えなければならない。

4.7.1.6

  技能試験提供者は,配付された後に,不均質性,不安定性,損傷,汚染などの理由でパフォーマ

ンスの評価に不適切と判明した技能試験品目を,特定し,管理するための文書化された基準及び手順を備

えなければならない。

4.7.2 

パフォーマンスの評価 

4.7.2.1

  技能試験提供者は,技能試験スキームの目的に合致した有効な評価方法を用いなければならない。

その方法は文書化し,評価の基盤に関する記述を含めなければならない。パフォーマンスの評価は,外部

委託してはならない(5.5.2 参照)

4.7.2.2

  技能試験提供者は,技能試験スキームの目的にとって適切な場合,参加者のパフォーマンスのう

ち,次の事項に関して専門的所見を提示しなければならない。

a)

測定不確かさを考慮して,事前の予想に照らしたパフォーマンス全般

b)

参加者内及び参加者間のばらつき,並びに前回までの技能試験ラウンド,類似の技能試験スキーム又

は公表されている精度データとの比較

c)

方法又は手順の間のばらつき

d)

考えられる誤差の原因(外れ値を考慮したもの。

)及びパフォーマンス改善のための提案

e)

参加者の継続的改善手順の一環としての,参加者への助言及び教育的フィードバック

f)

異例の要因のために,結果の評価及びパフォーマンスに関する所見が不可能となった場合の状況

g)

その他の意見,勧告又は一般的コメント

h)

結論

注記  ある技能試験スキームの途中又はそのスキームの完了後に,参加者に定期的に個別の要約シー

トを提供すると役立つことがある。これには,連続技能試験スキームの継続的な技能試験ラウ

ンドにおける,個々の参加者のパフォーマンスの更新された概要を含めることができる。この

ような概要は,必要ならば,更に分析することができ,傾向が明らかとなる。

4.8 

報告書 

4.8.1

  技能試験報告書は,明確かつ包括的で,個々の参加者のパフォーマンスの表示に加えて,全ての参

加者の結果を取り上げたデータを含んだものでなければならない。最終報告書の承認を外部委託してはな

らない(5.5.2 参照)

注記  参加者に全ての元データを報告できない場合は,例えば,表又は図の形式による結果の要約を

提供することができる。

4.8.2

  報告書には,次の事項を含めなければならない。ただし,その事項が該当しない場合,又は技能試

験提供者に記載しない正当な理由がある場合を除く。

a)

技能試験提供者の名称及び連絡先の詳細

b)

調整者の名前及び連絡先の詳細

c)

報告書を承認した人の名前,職位,及び署名又はこれと同等の識別


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Q 17043

:2011 (ISO/IEC 17043:2010)

d)

技能試験提供者が外部委託した活動の名称

e)

報告書の発行日及び状況(例えば,予備,中間又は最終)

f)

ページ番号及び報告書の終わりの明確な表示

g)

機密扱いにする結果の範囲についての表明

h)

報告書番号,及び技能試験スキームの明確な識別

i)

技能試験品目の準備,並びに均質性及び安定性の評価に必要な詳細を含めた,用いた技能試験品目の

明確な記述

j)

参加者の結果

k)

付与値,受入れ可能な結果の範囲及び図表表示を含めた,統計データ及び概要

l)

付与値を求めるために用いた手順

m)

付与値の計量計測トレーサビリティ及び測定不確かさの詳細

n)

技能評価のための標準偏差を求めるために用いた手順,又はその他の評価基準

o)

参加者の各グループが用いた試験方法及び手順による,付与値及び要約統計(参加者のグループごと

に異なる方法を用いる場合)

p)

技能試験提供者及び技術アドバイザによる,参加者のパフォーマンスに関するコメント

q)

技能試験スキームの設計及び実施に関する情報

r)

データの統計分析に用いた手順

s)

統計分析の解釈に関する助言

t)

技能試験ラウンドの結果に基づくコメント又は勧告

注記  連続技能試験スキームの場合,技能試験プロトコル又は参加者に配付する定期的に発行するま

とめの報告書に記載する限り,その都度の報告書は簡単なもので十分であり,4.8.2 に規定した

要素の多くは,都度の報告書から除外することができる。

4.8.3

  報告書は,予定した期限内に参加者に配付しなければならない。逐次技能試験スキームで,例えば,

技能試験品目を順次回付する期間が極めて長くなることがあるような場合,及び傷みやすい材料を使うス

キームの場合では,最終結果を開示する前に予備的結果又は予想結果を提供してもよい。

注記  これによって,考えられる誤りの早期調査が可能となる。

4.8.4

  技能試験提供者は,個人及び組織による報告書の使用に関する方針を備えていなければならない。

4.8.5

  技能試験スキームの報告書を新規に差し替えるか又は修正して発行する必要がある場合,この報告

書には,次の事項を含めなければならない。

a)

独自の識別

b)

差替え又は修正の対象となる,元の報告書についての参照

c)

修正又は再発行の理由に関する表明

4.9 

参加者との連絡 

4.9.1

  技能試験提供者は,

技能試験スキームに関する詳細情報を提供しなければならない。

この情報には,

次の事項を含めなければならない。

a) 

技能試験スキームの範囲の関連する詳細

b)

参加費用

c)

参加要件に関する文書化された基準

d)

機密保持の取決め

e)

応募方法の詳細


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Q 17043

:2011 (ISO/IEC 17043:2010)

4.9.2

  技能試験提供者は,技能試験スキームの設計又は運用に変更があれば,このことを直ちに参加者に

通知しなければならない。

4.9.3

  技能試験スキームのパフォーマンスの評価について,参加者が異議申立てを行うことができるよう

な文書化された手順がなければならない。このプロセスが利用できることを,技能試験スキームの参加者

に伝えなければならない。

4.9.4

  適切な場合,参加者との連絡に関する記録を維持し,保存しなければならない。

4.9.5

  技能試験提供者が参加証明書又はパフォーマンスの表明を発行する場合,これらの文書は,誤解を

招くことのない十分な情報を含まなければならない。

4.10 

機密保持 

4.10.1

  技能試験スキームの参加者の識別は機密事項とし,参加者が機密保持の権利を放棄しない限り,技

能試験スキームに従事する人以外に知らせてはならない。

4.10.2

  参加者から技能試験提供者に提供される全ての情報は,

機密事項として取り扱わなければならない。

注記  参加者は,例えば,パフォーマンス向上のために,論考及び相互支援を目的として技能試験ス

キーム内で機密保持の権利を放棄することができる。参加者は,規制又は許認可の目的で機密

保持の権利を放棄することもできる。多くの事例で,技能試験結果は,参加者自身によって関

連する当局に提供することができる。

4.10.3

  利害関係者が,技能試験結果を技能試験提供者から直接提供するように要求する場合,参加者に,

この取決めについて参加前に知らせなければならない。

4.10.4

  例外的な状況として,規制当局が,技能試験提供者から当局に直接技能試験結果を提供するように

要求する場合,影響を受ける参加者に,この措置について文書で通知しなければならない。

管理上の要求事項 

5.1 

組織 

5.1.1

  技能試験提供者又はそれを一部分とする組織は,法律上,特定可能であり,かつ,責任を負える存

在でなければならない。

5.1.2

  この規格の要求事項を満たし,参加者,規制当局及び許認可を与える組織のニーズを満たすように

技能試験を運用することは,技能試験提供者の責任である。

5.1.3

  マネジメントシステムは,技能試験提供者の恒久的施設で実施される業務,その恒久的施設から離

れた場所で実施される業務,及び関連する一時的施設で実施される業務を,その対象範囲に含めるもので

なければならない。

5.1.4

  技能試験提供者が別の活動を実施する組織の一部である場合,技能試験提供者は,利害抵触の可能

性を特定するために,技能試験活動に関与する又は技能試験活動に対する影響力をもち得る,その親組織

の主要な要員の責任を特定しなければならない。利害抵触の可能性が明らかになった場合は,技能試験提

供者の全ての活動が公平に実施されることを確実にするための手順を導入しなければならない。

5.1.5

  技能試験提供者は,次の事項を満たさなければならない。

a)

その他の責任とは関係なく,

マネジメントシステムの実施,維持及び改善を含めてその責務を果たし,

マネジメントシステム又は技能試験スキームを提供する手順からの逸脱の発生を特定し,このような

逸脱の防止又は最小化を行うための措置を開始するのに必要な権限及び経営資源をもつ,管理要員及

び技術要員を擁する。

b)

管理主体及び要員が,業務の品質に悪影響を及ぼすような内部又は外部からの不当な営業上,財務上


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Q 17043

:2011 (ISO/IEC 17043:2010)

及びその他の圧力を受けないようにするための体制を備える。

c)

電子的な保管時及び移送時を含めて,参加者の機密情報及び所有権を確実に保護するための,方針及

び手順をもつ。

d)

技能試験提供者の能力,公平性,判断又は運用の誠実性への信頼を損ねかねないあらゆる活動への関

与を回避するための,方針及び手順をもつ。

e)

技能試験提供者の組織構造,管理体制,親組織における立場,及び品質マネジメントと技術的運用と

支援サービスとの関係を定義する。

f)

技能試験スキームの運用の品質に影響する業務の管理,実施又は検証を行う,全ての要員の責任,権

限,相互関係及び必要な力量を規定する。

g)

要員が,活動の妥当性及び重要性,並びに自らがどのようにマネジメントシステムの目標の達成に貢

献するかを認識することを確実にする。

h)

各活動の手順に精通した人が,見習いを含めた技術職員の適切な監督を行う。

i)

4.4.1.4

に示す試験,校正又は検査,及び統計の該当分野における必要な技術的専門知識及び経験の利

用を含めて,技能試験スキームに要求される品質の確保に必要な技術的運用及び経営資源の提供に包

括的な責任をもつ,技術管理主体を擁する。

j)

その他の責務及び責任とは関係なく,マネジメントシステムが常に実施され,順守されていることを

確実にする明確な責任及び権限をもつ品質管理者(適切な名称)として,一人の職員を任命する。品

質管理者は,技能試験提供者の方針又は経営資源に関して決定を下す,管理の最高レベルと直接の報

告関係にある。

k)

主要な管理要員の代理者を指名する。

注記  技能試験提供者の擁する要員が少人数の場合は,個人が複数の職位をもち,全ての主要な職位

に代理者を指名することは現実的でないことがある。

5.1.6

  トップマネジメントは,組織内での適切なコミュニケーションプロセスが確立され,マネジメント

システムの有効性に関するコミュニケーションが行われることを確実にしなければならない。

5.2 

マネジメントシステム 

5.2.1

  技能試験提供者は,提供する技能試験の種類,範囲及び数量を含めて,その活動の範囲に適したマ

ネジメントシステムを構築し,実施し,維持しなければならない。

5.2.2

  技能試験提供者は,技能試験の全ての側面の品質を確保するために必要な範囲で,技能試験提供者

の方針,プログラム,手順及び指示を定義し,それを文書化しなければならない。そのシステム文書は,

該当する要員に伝えられ,理解され,利用できる状態におかれ,実施されなければならない。

注記  ここでいう側面には,技能試験品目の品質(例えば,均質性及び安定性),キャラクタリゼーシ

ョン(例えば,機器・設備の校正及び方法の妥当性確認)

,特性値の付与(例えば,適切な統計

手順の使用)

,参加者のパフォーマンスの評価,技能試験品目の配付,保管及び輸送の手順,試

験結果の統計処理,報告などを含むが,これらに限定されるものではない。

5.2.3

  品質方針の表明を含む,品質に関連する技能試験提供者のマネジメントシステム方針は,品質マニ

ュアル(適切な名称)に定めなければならない。総合的な目標を定め,それをマネジメントレビューで見

直さなければならない。品質方針の表明は,トップマネジメントの権限で発行しなければならない。この

方針表明には,少なくとも次の事項を含めなければならない。

a)

参加者及び他の顧客に提供する技能試験サービスの品質に対するトップマネジメントのコミットメン


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Q 17043

:2011 (ISO/IEC 17043:2010)

b)

サービスの基準に関するトップマネジメントの表明

c)

品質に関連するマネジメントシステムの目的

d)

技能試験活動に関与する全ての要員が品質に関する文書に精通し,その業務において方針及び手順を

実施するという要求事項

e)

この規格に適合し,マネジメントシステムの有効性を継続的に改善するというトップマネジメントの

コミットメント

5.2.4

  トップマネジメントは,マネジメントシステムの構築及び実施,並びにその有効性の継続的な改善

に対するコミットメントの証拠を示さなければならない。

5.2.5

  トップマネジメントは,法令及び規制要求事項を満たすことは当然のこととして,顧客要求事項を

満たすことの重要性について,組織に周知しなければならない。

5.2.6

  品質マニュアルには,技術手順を含めた支援手順を含めるか,又はその参照を示さなければならな

い。品質マニュアルには,マネジメントシステムに用いる文書の構成の概要を記載しなければならない。

5.2.7

  この規格への適合を確実にする責任を含む,

技術管理主体及び品質管理者の役割及び責任について,

品質マニュアルに明確に定めなければならない。

5.2.8

  トップマネジメントは,マネジメントシステムの変更が計画され,実施されるときに,マネジメン

トシステムの完全性が維持されることを確実にしなければならない。

5.3 

文書管理 

5.3.1 

一般 

技能試験提供者は,マネジメントシステムの一部をなす,全ての文書(内部で作成したもの又は外部で

発行されたもの)の管理手順を確立し,それを維持しなければならない。このような文書には,規制,規

格,その他の規準文書,技能試験スキームプロトコル,試験及び/又は校正の方法,図面,ソフトウェア

仕様,指示書,マニュアルなどがある。

5.3.2 

文書の承認及び発行 

5.3.2.1

  マネジメントシステムの一部として発行される全ての文書は,発行前に,権限をもつ要員のレビ

ューを受け,使用の承認を得なければならない。無効文書及び/又は廃止文書を用いないようにするため

に,マネジメントシステムの文書の現行の改訂状況及び配付を示す,マスターリスト又は同様の文書管理

手順を定め,容易に利用できる状態にしなければならない。

5.3.2.2

  採用された手順は,次の事項を確実にするものでなければならない。

a)

技能試験スキームの効果的な運用に不可欠の活動が実施される全ての場所で,適切な文書の公式版が

利用可能である。

b)

該当する要求事項に対し,継続的に,適切であり適合していることを確実にするために,定期的に文

書のレビューを行い,必要に応じて更新する。

c)

無効文書又は廃止文書は,全ての発行場所若しくは使用場所から直ちに撤去するか又は他の方法によ

って,誤使用の防止が保証されている。

d)

法令上の目的又は知識を保つ目的で保持する廃止文書は,適切な表示がされている。

5.3.2.3

  技能試験提供者が作成したマネジメントシステム文書は,それぞれ識別されなければならない。

そのような識別情報には,次の事項を含めなければならない。

−  発行日及び/又は改訂の版の識別

−  ページ番号

−  総ページ数又は文書の終わりを示す表示


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Q 17043

:2011 (ISO/IEC 17043:2010)

−  発行の権限をもつ者

5.3.3 

文書の変更 

5.3.3.1

  文書に対する変更は,他の特別の指定がない限り,その文書の初版のレビュー及び承認を行った

職位と同一の職位をもつ要員によるレビュー及び承認を受けなければならない。レビュー及び承認の根拠

となる関連の背景情報を,この指定された要員が利用できなければならない。

5.3.3.2

  実施可能な場合,変更された記述又は新しい記述は,その文書の中又は適切な附属書の中で識別

されなければならない。

5.3.3.3

  技能試験提供者の文書管理システムが,その文書の再発行に先立って手書きによる文書の修正を

許している場合は,そのような修正の手順及び権限を定めなければならない。修正は明確に表示され,修

正者名の識別(initial)及び日付が付記されなければならない。できる限り速やかに,改訂文書を発行しな

ければならない。

5.3.3.4

  コンピュータシステムで維持する文書の変更を,どのように行い管理するかについて記述した手

順を,確立しなければならない。

5.4 

依頼,見積り及び契約のレビュー 

5.4.1

  技能試験提供者は,依頼,見積り及び契約のレビューに関する方針及び手順を確立し,それを維持

しなければならない。これらのレビューは,次の事項を確実にするものでなければならない。

a)

用いる試験方法,校正方法,測定機器及び技能試験品目に関するものを含め,要求事項が十分に確定

され,文書化され,理解されている。

b)

技能試験提供者は,要求事項を満たす能力及び経営資源をもっている。

c)

技能試験スキームは,技術的に適切である。

注記 1  特別の目的,又は通常とは異なるレベル若しくは参加の頻度の技能試験スキームの作成を顧

客が依頼する場合は,このレビューは,特に重要である。

注記 2  技能試験スキームがカタログ又はその他の通知文書に完全に記述され,かつ,参加者が定期

的な発送の名簿の登録者である場合は,このレビューは,簡略化することができる。

5.4.2

  変更があれば,それを含めたレビューの記録を維持しなければならない。顧客の要求事項,及び/

又は契約期間中の業務の結果について顧客と交わした関連の議論についても,記録を維持しなければなら

ない。

5.4.3

  レビューは,技能試験提供者が外部委託する全ての業務を含め,依頼の全ての側面を網羅するもの

でなければならない。

5.4.4

  契約又は合意した技能試験スキームの設計に差異があった場合は,参加者及びその他の顧客に,適

切に通知しなければならない。

5.4.5

  技能試験スキームの進行後に依頼又は契約を修正する場合には,同一のレビューのプロセスを繰り

返し,修正内容は,影響を受ける全ての要員に周知しなければならない。

5.5 

外部委託する業務 

5.5.1

  技能試験提供者が業務を外部委託する場合,請負業者の経験及び技術能力が委託した業務に対して

適切であり,かつ,その請負業者がこの規格及びその他の該当する規格の関連する要求事項に適合するこ

とを,技能試験提供者は実証しなければならない。

5.5.2

  技能試験スキームの計画(4.4.1.2 参照)

,パフォーマンスの評価(4.7.2.1 参照)及び最終報告書の

承認(4.8.1 参照)に関して,技能試験提供者は,外部委託してはならない。

注記  これは,技能試験提供者が,アドバイザ,専門家又は運営グループによる助言又は支援を活用


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Q 17043

:2011 (ISO/IEC 17043:2010)

することを妨げるものではない。

5.5.3

  技能試験提供者は,参加者に対して,外部委託する業務又は外部委託する可能性がある業務を,事

前に書面で通知しなければならない。

注記  この通知は,例えば,技能試験スキーム文書において次のような表明の形式をとる。

“場合によって,技能試験スキームの様々な側面を,外部委託することがある。外部委託す

る場合は,能力がある請負業者に委託し,その業務については技能試験提供者が責任をもつ。

5.5.4

  技能試験提供者は,規制当局が用いる請負業者を指定する場合を除き,参加者及びその他の顧客に

対して請負業者の業務に関する責任を負わなければならない。

5.5.5

  技能試験提供者は,技能試験スキームの運用に際して用いる全ての請負業者の登録簿を維持しなけ

ればならない。この登録簿には,外部委託する業務の範囲,並びにこの規格及びその他の該当する規格の

関連する要求事項に基づく当該業務についての能力評価の記録を含めなければならない。

5.6 

サービス及び供給品の購買 

5.6.1

  技能試験提供者は,自身が利用し,技能試験スキームの品質に影響を与えるサービス及び供給品の

選定について,方針及び手順をもたなければならない。技能試験スキームに関連する試薬,技能試験品目,

標準物質及びその他の消耗品の購買,受入れ及び保管に関する手順をもたなければならない。

5.6.2

  技能試験提供者は,購買したサプライ品,機器・設備,及び消耗品のうち,技能試験スキームの品

質に影響を与えるものについて,その仕様又は要求事項に適合することを検査又は別の方法で検証が済む

まで使用しないことを確実にしなければならない。その適合を確認するために取った処置の記録を維持し

なければならない。

5.6.3

  技能試験スキームの品質に影響を与える品目に関する購買文書には,発注するサービス及び供給品

について記述したデータを含めなければならない。これらの購買文書は,発行に先立ってその技術的内容

に関するレビュー及び承認を受けなければならない。

5.6.4

  技能試験提供者は,技能試験スキームの品質に影響を与える重要な供給品及びサービスの供給者を

評価しなければならない。技能試験提供者は,これらの評価の記録及び承認された供給者のリストを維持

しなければならない。

注記  技能試験提供者によっては,親会社又は親組織が定めた方針に従って,購買手順を実施するよ

うに求められることがある。

5.7 

顧客へのサービス 

5.7.1

  技能試験提供者は,自身がその参加者に対する機密保持を保証するという条件の下で,実施される

業務に関係する顧客の要求の明確化及び技能試験提供者のパフォーマンスの監視について,参加者及びそ

の他の顧客に対し前向きに協力しなければならない。

5.7.2

  技能試験提供者は,その顧客からのフィードバックを,肯定的及び否定的なものの双方について,

求めなければならない。フィードバックは,マネジメントシステム,技能試験スキーム及び顧客サービス

の改善に用い,分析しなければならない。

注記  フィードバックの種類の例として,顧客満足度調査,技能試験報告書の顧客を交えたレビュー

などがある。

5.8 

苦情及び異議申立て 

技能試験提供者は,参加者,顧客又はその他の関係者から受けた苦情及び異議申立てを解決するための

方針をもち,その手順に従わなければならない。全ての苦情及び異議申立ての記録並びに技能試験提供者

が行った調査及び是正処置の記録を維持しなければならない。


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Q 17043

:2011 (ISO/IEC 17043:2010)

5.9 

不適合業務の管理 

5.9.1

  技能試験提供者は,活動のいかなる側面においても,自身の手順又は顧客と合意した要求事項に適

合しない場合に実施しなければならない方針及び手順を備えていなければならない。

この方針及び手順は,

次の事項を確実にするものでなければならない。

a)

不適合業務のマネジメントの責任者及び権限者を指定し,不適合業務を特定したときの処置(必要に

応じて,進行中のプログラムの業務の停止及び報告書の保留を含む。

)を定め,それを実施する。

b)

不適合業務の重大さの評価を行う。

c)

不適合業務の容認に関する決定と合わせて,処置の必要性及び期限に関する決定を直ちに行う。

d)

技能試験スキーム参加者及びその他の顧客に,必要に応じて,通知し,既に参加者に送付されている

不適合試験品目又は報告書は,回収するか,又は無効扱いとなるようにする。

e)

業務の再開を承認する責任を定める。

注記  不適合業務の特定,又はマネジメントシステム若しくは技術的活動の問題点の特定は,マネジ

メントシステム及び技術的運用の中のいろいろな場面で起こり得る。その例には,参加者の苦

情,マネジメントレビュー及び内部又は外部監査,品質管理,技能試験品目の準備,均質性及

び安定性の試験,データ分析,参加者への指示,並びに物質・材料の取扱い及び保管がある。

5.9.2

  不適合業務が再発する可能性があること,又は技能試験提供者若しくは請負業者の方針及び手順と

の適合性に疑いがあることが,評価で示された場合は,直ちに,5.11 に規定する是正処置の手順に従わな

ければならない。

5.10 

改善 

技能試験提供者は,品質方針,品質目標,監査結果,データの分析,是正処置,予防処置及びマネジメ

ントレビューを通して,マネジメントシステムの有効性を継続的に改善しなければならない。

5.11 

是正処置 

5.11.1 

一般 

技能試験提供者は,不適合業務,又はマネジメントシステム若しくは技術的運用の方針及び手順からの

逸脱が発見されたときの,方針及び手順を定め,是正処置を実施するための適切な要員を指名しなければ

ならない。

注記  5.9.1 の注記を参照。

5.11.2 

原因分析 

是正処置の手順は,問題の根本原因を究明するための調査から始めなければならない。

注記  原因分析は,是正処置の手順の最重要部であり,ときには最も難しい部分となることがある。

根本原因が明らかでないことが多く,したがって,その問題の全ての潜在的原因の慎重な分析

が要求されることが多い。潜在的原因には,顧客の要求事項,技能試験品目及びその仕様,方

法及び手順,職員の技能及び教育・訓練,消耗品,技能試験品目の準備,均質性及び安定性の

試験,統計設計,参加者への指示並びに物質・材料の取扱い及び保管が含まれ得る。

5.11.3 

是正処置の選定及び実施 

5.11.3.1

  是正処置が必要な場合,技能試験提供者は,可能性のある是正処置を特定しなければならない。

技能試験提供者は,問題を解消し,再発を防止する可能性が最も高い処置を選定して,実施しなければな

らない。

5.11.3.2

  是正処置は,問題の大きさ及びリスクに適したものでなければならない。

5.11.3.3

  技能試験提供者は,是正処置の調査の結果,必要となる変更があれば,それを文書化し,実施し


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Q 17043

:2011 (ISO/IEC 17043:2010)

なければならない。

5.11.4 

是正処置の監視 

技能試験提供者は,行った是正処置が効果的であることを確実にするために,その結果を監視しなけれ

ばならない。

5.11.5 

追加の監査 

不適合活動の特定又は承認された手順からの逸脱の特定によって,技能試験提供者の方針及び手順に対

する適合性,又はこの規格に対する適合性に疑義が生じた場合,技能試験提供者は,できる限り速やかに,

5.14

に従って,該当する活動範囲について監査を行うことを確実にしなければならない。

注記  このような追加の監査は,是正処置の実施後に,その有効性を確認するために行うことが多い。

追加の監査が必要になるのは,技能試験スキームに重大な問題又はリスクが特定されたときだ

けである。

5.12 

予防処置 

5.12.1

  技術面及びマネジメントシステムに関して,

改善の領域及び不適合業務の潜在的原因を特定しなけ

ればならない。改善の機会が特定された場合,又は予防処置が必要となる場合は,そのような不適合業務

の可能性を減らし改善の機会を活用するため,行動計画を作成し,実施し,監視しなければならない。

5.12.2

  予防処置のための手順には,処置の開始,及びその有効性を確実にするための管理の適用を含めな

ければならない。

5.13 

記録の管理 

5.13.1 

一般 

5.13.1.1

  技能試験提供者は,記録の識別,収集,索引作成,アクセス,ファイリング,保管,維持及び廃

棄に関する手順を定め,それを維持しなければならない。品質記録には,内部監査及びマネジメントレビ

ューの報告書,並びに是正処置及び予防処置の記録を含めなければならない。

5.13.1.2

  全ての記録は,読み取ることができなければならず,損傷又は劣化の防止及び損失の防止に適し

た環境を提供する施設に,容易に検索できるように保管し,保存しなければならない。記録の保有期間を,

定めなければならない。

注記  記録は,紙媒体,電子記録媒体など,どのような種類の媒体形式でもよい。

5.13.1.3

  全ての記録は,安全に,機密が保たれるようにして,該当する規制要求事項に従って,保管しな

ければならない。

5.13.1.4

  技能試験提供者は,電子的に保管された記録を保護し,バックアップし,その記録への無許可の

アクセス又は修正を防止するための手順に従わなければならない。

5.13.2 

技術的記録 

5.13.2.1

  技能試験提供者は,定められた期間,各技能試験ラウンドに関する全ての技術データの記録を保

存しなければならない。その記録は次を含むが,これに限定するものではない。

a)

均質性及び安定性の試験の結果

b)

参加者への指示書

c)

参加者の応答の原本

d)

統計分析のために整理されたデータ

e)

4.8

に規定する報告書に必要な情報

f)

最終報告書(総合及び/又は個別)

注記 1  各技能試験ラウンドの結果の処理・加工について確認できるようにするために,十分な情報


22

Q 17043

:2011 (ISO/IEC 17043:2010)

を保存することが望ましい。

注記 2  技術的記録は,全ての技能試験活動を実施したことで得られるデータ及び情報の蓄積である。

技術的記録としては,書式,契約書,ワークシート,ワークブック,チェックシート,作業

ノート,請負業者の報告書,参加者のフィードバックが含まれ得る。

5.13.2.2

  データ入力,照合及び計算は,それを行う時点で記録し,その個々の業務及び責任を負う要員を

識別できるようにしなければならない。

5.13.2.3

  記録に間違いが生じ,変更を行う場合は,次の処置をとらなければならない。

a)

変更内容及び変更日を特定できるようにする。

b)

元のデータの損失を防止する。

c)

変更を行った人を特定できるようにする。

5.14 

内部監査 

5.14.1

  技能試験提供者は,

その運用がマネジメントシステムの要求事項及びこの規格の要求事項に継続し

て適合していることを検証するため,定期的に,あらかじめ定めたスケジュール及び手順に従って,自身

の活動の内部監査を実施しなければならない。内部監査プログラムは,技術手順,技能試験品目の準備,

保管及び配付,並びに技能試験スキームの運用のための活動の報告を含めた,マネジメントシステムの全

ての要素を対象としなければならない。品質管理者は,スケジュールどおりに,及び管理主体の要請に応

じて,監査を計画し,実施する責任がある。内部監査は,教育・訓練を受けた適任の要員で,経営資源が

許す限り,監査対象の活動から独立した要員が実施しなければならない。

注記  マネジメントシステムの内部監査のプログラムは,12 か月ごとであることが望ましい。

5.14.2

  監査所見で,技能試験品目の適切さ及び正確さ,手順,統計的評価並びにデータ表現を含めた,運

用の有効性に疑義が生じた場合,技能試験提供者は,適時に是正処置を講じ,その活動に影響が出るおそ

れのある技能試験スキームの顧客及び/又は参加者に通知しなければならない。

5.14.3

  監査を受けた活動の領域,監査所見,及びその監査所見から生じた是正処置は,記録しなければな

らない。

5.14.4

  フォローアップとしての監査活動は,採用した是正処置の実施及び有効性を検証し,記録しなけれ

ばならない。

5.15 

マネジメントレビュー 

5.15.1

  あらかじめ定めたスケジュール及び手順に従って,技能試験提供者のトップマネジメントは,その

継続的な適切さ及び有効性を確実にし,必要な変更又は改善を導入するために,技能試験提供者のマネジ

メントシステム及び技能試験活動のレビューを定期的に実施しなければならない。レビューでは,次の事

項を考慮しなければならない。

a)

方針及び手順の適切さ

b)

管理主体及び監督要員の報告

c)

直近の内部監査の成果

d)

是正処置及び予防処置

e)

外部機関による評価

f)

業務の量及び種類の変更

g)

顧客,諮問グループ又は参加者のフィードバック

h)

苦情及び異議申立て

i)

改善のための提案


23

Q 17043

:2011 (ISO/IEC 17043:2010)

j)

経営資源,職員の教育・訓練など,その他の関連要因

注記 1  マネジメントレビューの一般的な実施間隔は,12 か月に 1 回である。

注記 2  結果は,技能試験提供者の企画立案体制に織り込むこと,並びに目標及び活動計画を含むこ

とがある。

注記 3  マネジメントレビューは,定例的な経営会議で関連項目を取り上げることでもよい。

注記 4  技能試験提供者がより大きな組織の一部である場合,技能試験活動を取り上げた単独のレビ

ュー会議をもって,これに相当するとしてもよい。

5.15.2

  マネジメントレビューの所見及びその所見から生じた処置は,記録しなければならない。管理主体

は,適切かつ合意された期限内に,その処置が履行されることを確実にしなければならない。


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Q 17043

:2011 (ISO/IEC 17043:2010)

附属書 A

(参考)

技能試験スキームの種類

A.1

  一般 

技能試験は,あらゆる分野の試験,校正及び検査で,試験所の業務の必須の側面となっている。技能試

験スキームは,利用される分野のニーズ,技能試験品目の性質,採用する方法及び参加者の数によって異

なる。しかし,最も単純な形として,ほとんどの技能試験スキームには,一つの試験所が得た結果を,別

の一つ以上の試験所が得た結果と比較するという共通の特徴がある。

技能試験スキームで実施する試験又は測定の性質が,パフォーマンスの比較方法を決定する。試験所試

験には,定量,定性,及び解釈という 3 種類の基本形がある。

−  定量測定の結果は数値であり,間隔尺度又は比例尺度で報告される。定量測定の試験は,精密さ,真

度,分析感度及び特殊性の点で異なることがある。定量技能試験スキームでは,通常,数値結果の統

計分析を行う。

−  定性試験の結果は記述的であり,例えば微生物の特定のようなカテゴリカル尺度若しくは順序尺度で

報告されるか,又は特定の測定対象量(薬物,特性区分など)の存在の判定によって報告される。統

計分析によるパフォーマンスの評価は,定性試験には適さないことがある。

−  解釈試験の場合,

“技能試験品目”は,参加者の解釈能力に関連する,試験結果(例えば,形態学的記

述)

,データの集合(例えば,検量線を確定するためのもの)

,又はその他の情報の集合(例えば,ケ

ーススタディ)である。

その他の技能試験スキームは,3.7 

注記 の a)h)  に概説するように,目的に応じた特徴が追加され

る。

なお,このような技能試験の種類に共通の適用を,A.2A.4 及び

図 A.1 に記述する。こうしたスキーム

は,

“単発形”であれば一度だけ実施され,

“連続形”であれば一定の間隔をおいて実施される。

A.2

  逐次参加スキーム(Sequential participation schemes)

逐次参加スキーム(測定比較スキームということもある)では,技能試験品目が,ある参加者から次の

参加者へと順次回付され(すなわち,逐次参加)

,再検査のために技能試験提供者に時折戻されることもあ

る。

図 A.1 のモデル 1 は,逐次参加スキームの設計の概要を示したものであり,その主な特徴は,一般に

次のとおりである。

a)

技能試験品目に関して,測定不確かさが十分に小さく,信頼性があり,計量計測的にトレーサブルな

付与値を提供できる参照試験所を用いる。カテゴリカル特性又は順序特性の場合,付与値は,専門家

の合意又は信頼できる情報源によって確定することが望ましい。技能試験品目は,付与値に重大な変

化がないことを確実にするために,

技能試験スキーム実施中の特定の段階で検査が必要なことがある。

b)

個々の測定結果は,参照試験所の定めた付与値と比較する。調整者は,各参加者の主張する測定不確

かさ又は専門知識のレベルを考慮することが望ましい。ほぼ同等の測定能力を備えた参加者は,比較

的数が少ないことがあり,グループ単位で結果を比較することは,難しい場合がある。

c)

逐次参加を伴うスキームは,完了までに時間がかかる(数年に及ぶこともある。

。このため,次の事

項が困難となる。


25

Q 17043

:2011 (ISO/IEC 17043:2010)

−  品目の安定性を確実にすること

−  参加者間を試験品目が回付されることの厳格な監視,及び個々の参加者による測定にかかる時間

の監視

−  スキームの終了まで待つのではなく,スキーム実施中に,個々のパフォーマンスに関するフィー

ドバックを提供する必要性

d)

逐次参加スキームの技能試験に用いる技能試験品目(測定用加工品)には,例えば,測定用参照標準

(例えば,抵抗器,マイクロメータ,周波数カウンタなど)

,又は医療プログラムであれば,確定診断

付き病理スライドを含めることができる。

e)

この設計に従うが,単一の参加者を個別に試験する状況に限定されるスキームは,

“測定監査”という

ことがある。

f)

状況によっては,全ての参加者(又は状況によって参加者の部分集合)が測定の比較を完了した後,

技能試験品目の付与値が合意によって確定されることがある。

A.3

  同時参加スキーム(Simultaneous participation schemes)

A.3.1

  一般 

同時参加技能試験スキームには,通常,同時試験のために参加者に同時に配付される,原材料から無作

為に選定した小分けサンプルが必要となる。スキームによっては,参加者がサンプルを取り出すことを要

求され,このサンプルは,分析用の技能試験品目とみなされる。試験の完了後,結果が技能試験提供者に

戻され,付与値と比較されて,個々の参加者及びグループ全体のパフォーマンスに関する指標となる。同

時参加スキームに用いる技能試験品目の例としては,食品,体液,農産物,水,土壌,鉱物,その他の環

境物質などがある。

ときには,

以前に値付けされた標準物質から分離された一部が配付されることもある。

助言又は教育的コメントは,パフォーマンスの向上を促進する目的で,技能試験提供者によって,一般に

報告書の一部として参加者に返される。

図 A.1 のモデル 2 は,通常は試験所向けの,典型的な同時参加技

能試験スキームを表している。モデル 3 は,監督又は教育を目的として,頻繁に同時技能試験スキームと

併用されるスキームの一種を表している。

附属書 で取り上げるように,このような技能試験スキームの付与値を様々な方法で確定してもよい。

ただし,パフォーマンスの評価は,参加者(全ての参加者又は“専門家”の一部)の合意値を基準とする

か,又は独自に決めた付与値を基準とする。

既知値スキームは,参加者と無関係に確定される付与値を用い,幾つかの既知の測定対象量又は特性を

もつ,技能試験品目の準備が必要となる。認証値及び測定不確かさを直接使えるため,このスキームでは,

認証標準物質も用いることができる。繰返し可能な条件の下では,技能試験品目と認証標準物質との直接

の比較も可能である。ただし,認証標準物質と技能試験品目とで確実な比較が可能であるように,注意す

ることが望ましい。既知値スキームでは,品目の安定性を実証していれば,以前の技能試験ラウンドで用

いた技能試験品目を用いてもよい。

“ブラインド”技能試験といわれる技能試験の特殊な一例では,技能試験品目が,通常の顧客品目又は

試験所が受け取るサンプルと見分けがつかなくなっている。この種の技能試験は,試験所の通常の顧客と

の調整が必要なことから,難しいものとなることがある。さらに,顧客に合わせた包装及び発送が必要な

ために,一般に一括処理が実用的ではなく,均質性試験が困難となる。

A.3.2

  分割レベル設計(Split-level designs)

技能試験に関する一般的な設計は“分割レベル”設計であり,これは,二つの別の技能試験品目の測定


26

Q 17043

:2011 (ISO/IEC 17043:2010)

対象量を,類似の(しかし,同じではない。

)レベルとするものである。この設計は,特定のレベルの測定

対象量における参加者の精度の推定に用いる。この設計は,同一の技能試験品目についての反復測定,又

は同じ技能試験ラウンドに,二つの同一の試験品目を含ませることに伴う問題を回避する。

A.3.3

  分割サンプル試験スキーム(Split-sample testing schemes)

参加者の顧客及び規制当局が用いることの多い特殊な技能試験設計が,

“分割サンプル”設計である。

注記  この設計と,A.3.2 でいう分割レベル設計とを混同してはならない。

一般に,分割サンプル技能試験では,少数の参加者グループ(二つのグループだけのことが多い。

)の作

成したデータを比較する。この技能試験スキームでは,一つの製品又は材料のサンプルを二つ以上の部分

に分け,各参加者はサンプルの一つの部分の試験を行う(

図 A.1 のモデル 5 参照)。分割サンプル試験スキ

ームの用途としては,精度不足の特定,定常的なかたよりの記述,是正処置の有効性の検証などがある。

この設計は,試験業務の提供者としての片方若しくは双方の参加者の評価,又は結果の適正な評価のため

には参加者の数が少なすぎる場合に用いてもよい。

このようなスキームの下では,参加者の一つが,基準の方法論及びより高度な機器・設備の使用などに

よって,又は承認された試験所間スキームへの十分な参加を通じて自身のパフォーマンスを確認している

ことによって,より上位の計量計測的水準(すなわち,測定不確かさが小さい)で運用されているとみな

せる場合がある。その参加者の結果は,このような試験所間比較での付与値とみなされ,その参加者は,

分割サンプルデータの比較に加わる他の参加者に対して,

諮問又は指導試験所として機能することがある。

A.3.4

  部分プロセススキーム(Partial-process schemes)

特殊な種類の技能試験では,全体的な試験又は測定のプロセスの一部分を遂行する参加者の技量の評価

を含む。例えば,既存の技能試験スキームでは,

(実際の試験又は測定を実施するよりもむしろ)与えられ

た一連のデータの変換及び報告,与えられた一連のデータ若しくは診断用の染色した血液塗抹標本のよう

な技能試験品目に基づいた解釈,又は仕様に従って行うサンプル又は試験片の採取及び準備に関する,参

加者の技量を評価する。

A.4

  外部精度管理プログラム(External quality assessment programmes),EQA プログラム 

EQA

プログラム(試験所の医薬品検査のために提供されているものなど)は,この伝統的な技能試験モ

デルに基づいた多様な試験所間比較スキームを提供し,A.2A.3 及び

図 A.1 に示すスキームより広い範囲

に適用される。多くの EQA プログラムは,試験プロセスだけでなく,試験所の業務の流れの全てを把握

するように設計されている。EQA プログラムのほとんどは,試験所のパフォーマンスの長期フォローアッ

プを含む連続スキームである。EQA プログラムの一般的な特徴は,参加者に教育を施し,品質の改善を促

進することである。助言及び教育的なコメントは,この目的を達成するために参加者に戻される報告書の

一部を構成している。

EQA

プログラムの中には,分析段階だけでなく,試験の分析前及び分析後の段階のパフォーマンスを評

価するものがある。このような EQA プログラムでは,技能試験品目の性質が,伝統的な技能試験スキー

ムに用いる試験品目の性質とは著しく異なることがある。

“技能試験品目”は,EQA 提供者が具体的な回

答が寄せられることを求めて各参加者に送付するアンケート又はケーススタディ(

図 A.1 のモデル 3 参照)

であることがある。また,試験だけを実施するのではなく,試験又は結果の解釈に適切なアプローチを選

定するように参加者に要求するために,

技能試験品目に分析前情報が添付されることがある。

“サンプルレ

ビュー”スキームの場合は,参加者が EQA 提供者に“技能試験品目”を提供するように求められること

がある(

図 A.1 のモデル 4 参照)。これは,加工された試験片若しくはサンプル(例えば,染色スライド又


27

Q 17043

:2011 (ISO/IEC 17043:2010)

は固定した組織)

,試験所データ(例えば,試験結果,試験所報告書,品質保証記録又は品質管理記録)

又は文書(例えば,手順又は方法検証基準)の形式をとることがある。

モデル 

逐次 

モデル 

同時 

モデル 

解釈 

モデル 

サンプルレビュー 

モデル 

分割サンプル 

試験品目又は加

工品を作成/調

達する

試験品目を作成

/調達する

アンケート,ケ

ーススタディ又

は試験品目を作

成する

参加者から受け

取る試験品目を

確定する

参加者が比較の

ための検体及び

サンプルの種類

に合意する

付与値

a)

及びそ

の不確かさを確

定する

付与値

a)

及び結

果の容認できる

範囲を確定する

アンケート,ケ

ーススタディ又

は試験品目を参

加者へ配付する

参加者へ仕様を

配付する

参加者が適切な

サンプルを分割

し,別の参加者

に送付する

一番目の参加者

へ配付する

参加者へ試験品

目を配付する

参加者から結果

及び解釈を受け

取る

参加者から試験

品目を受け取る

参加者が結果を

共有するか,調

整者に送付する

参加者に品目を

返却させるか,

次の参加者に送

付させる

参加者から結果

及び方法に関す

る情報を受け取

回答及び解釈の

受容基準を確定

する

回答の受容基準

を確定する

今回及び以前の

調査を図表化す

るか,それ以外

の方法で比較す

受容のための参

加者の結果及び

不確かさに関す

るレビューを行

参加者の結果及

び方法に関する

情報と容認でき

る範囲とを比較

する

参加者の結果及

び解釈と基準と

を比較する

参加者の試験品

目と基準とを比

較する

事前に定めた基

準と比較する

か,処置の必要

性を検討する

報告書を作成

し,助言/教育

的コメントを発

行する

報告書を作成

し,助言/教育

的コメントを発

行する

報告書を作成

し,助言/教育

的コメントを発

行する

報告書を作成

し,助言/教育

的コメントを発

行する

データ及び図表

を含む,合意し

た結論又は処置

を記載した,報

告書及び記録を

作成する

a)

付与値は,どのように導き出すかによって,技能試験品目の配付前又は参加者の結果の返送後のいずれ
かに確定される。

図 A.1−一般的な種類の技能試験スキームの例 


28

Q 17043

:2011 (ISO/IEC 17043:2010)

附属書 B

(参考)

技能試験の統計手法

B.1

  一般 

技能試験の結果は,広範なデータの種類及びその基礎となる統計分布によって,様々な形で出現する。

結果の分析に用いる統計手法は,それぞれの状況に適していることが必要であり,この規格で規定するに

はあまりに多様である。JIS Z 8405 は,次の状況のそれぞれに合った個別の推奨方法を記載しているが,

統計的に有効で,参加者に十分に説明されていれば,他の方法を採用してよいとも述べている。JIS Z 8405

の方法の幾つか,特に均質性及び安定性の試験に関するものは,国際純正・応用化学連合(IUPAC)の技

術報告書“The International Harmonized Protocol for the proficiency testing of analytical chemistry laboratories”

[18]

(以下,IUPAC International Harmonized Protocol という。

)では若干修正されている。これらの文書も,設

計及び目視データ分析に関する手引となる。例えば,校正のための測定比較スキームなど,特定の種類の

技能試験スキームについては,その他の参考文献が参考になる。

附属書 及び引用文献で取り上げている方法は,ほぼ全ての技能試験スキームに共通する,次の基礎的

ステップに関するものである。

a)

付与値の確定

b)

パフォーマンス統計の計算

c)

パフォーマンスの評価

d)

技能試験品目の均質性及び安定性の事前の確定

新規の技能試験スキームについては,新しい疑問,新しい形式,人工的な試験品目,試験若しくは測定

方法に関する合意の不備,又は手順の多様性が原因で,初期段階での結果の一致は不十分であることが多

い。調整者は,一致の程度が改善するまでは,相対的なパフォーマンスのロバスト指標(百分位数など)

を用いなければならないかもしれない。

参加者の一致の程度が改善し,

技能試験が十分に確立されたなら,

統計手法を改善する必要があるかもしれない。

附属書 は,技能試験データを取り扱うための統計手法を考察するものであり,それ以外の分析研究の

ための統計手法を考察するものではない。序文に示した試験所間比較データのその他の用途には,別の手

法が必要になることがある。

B.2

  付与値及びその不確かさの確定 

B.2.1

  付与値は,様々な手順で確立することができる。最も一般的な手順を次に列挙するが,付与値の不

確かさは,多くの場合,ここに挙げた順に増加する。これらの手順には,次のものを用いる必要がある。

a)

既知の値  特定の技能試験品目の形成(例えば,製造又は希釈)によって確定された結果による値。

b)

認証参照値  絶対試験又は(定量試験の)絶対測定方法によって確定された値。

c)

参照値  国家標準又は国際標準にトレーサブルな標準物質又は標準器を用いて行う,技能試験品目の

分析,測定又は比較によって確定された値。

d)

熟練参加者による合意値  熟練参加者(状況によっては参照試験所となる。)は,試験される測定対象

量の確定について実証可能な能力を備えているはずである。このとき用いる方法は,妥当性が確認さ

れたものであり,高度に正確であることが知られ,一般の方法と類似の方法を用いる。


29

Q 17043

:2011 (ISO/IEC 17043:2010)

e)

参加者による合意値  外れ値の影響を考慮に入れ,JIS Z 8405 及び IUPAC International Harmonized

Protocol

に記載された統計手法を用いる。

B.2.2

  付与値は,参加者を公正に評価するために,また,試験又は測定の方法間の一致を促進するために

確定することが望ましい。これは,可能な限り,共通の比較グループの選択及び共通の付与値の使用によ

って達成される。

B.2.3

  付与値の不確かさを確定する手順は,

(上記の)一般的な統計手法別に,JIS Z 8405 及び IUPAC

International Harmonized Protocol

に詳述されている。不確かさに関する補足情報は,ISO/IEC Guide 98-3 

も記載されている。

B.2.4

  定性データ(

“カテゴリカル”値又は“名義的な”値ともいう。

)又は半定量値(

“順序”値ともい

う。

)の付与値を確定する統計手法は,JIS Z 8405 にも IUPAC International Harmonized Protocol にも記載さ

れていない。一般に,このような付与値は,専門家の判断又は製作によって確定する必要がある。場合に

よっては,技能試験提供者は,あらかじめ決められた比率(例えば,80 %以上)の多数派の合意によって

定める合意値を用いてよい。ただし,採用する比率は,技能試験スキームの目標並びに参加者の能力及び

経験のレベルを基に決定することが望ましい。

B.2.5

  外れ値は,次のように統計的に処理される。

a)

単位の誤り,小数点の打ち間違い,及び別の技能試験品目の結果のような歴然とした間違いは,デー

タの集合から取り除き,別のものとして取り扱うことが望ましい。このような結果は,外れ値テスト

又はロバスト統計手法の対象にしないことが望ましい。

b)

参加者の結果を用いて付与値を確定する場合は,外れ値の影響を最小化するための統計手法を適用す

ることが望ましい。これは,ロバスト統計手法によって,又は外れ値を計算前に取り除くことによっ

て達成できる。より大規模な又は日常的な技能試験スキームでは,その有効性が客観的証拠によって

裏付けられていれば,外れ値を自動でスクリーニングすることも可能かもしれない。

c)

結果を外れ値として除く場合は,その外れ値を要約統計の計算だけから取り除くことが望ましい。こ

れらの結果は,依然として技能試験スキームにおける評価の対象であり,適切なパフォーマンス評価

を与えることが望ましい。

注記  JIS Z 8405 には,外れ値を取り除くことなく合意平均値及び標準偏差を確定するための具体的

なロバスト手法が記載されている。

B.2.6

  その他の考慮事項を,次に示す。

a)

理想的には,参加者の合意によって付与値を確定する場合,技能試験提供者は,付与値の真度を確定

し,データの分布を確認する手順を備えていることが望ましい。

b)

技能試験提供者は,不確かさに関して,付与値の容認の基準をもっていることが望ましい。JIS Z 8405

及び IUPAC International Harmonized Protocol では,付与値の不確かさが評価に与える影響を制限する

目的で,基準が規定されている。すなわち,付与値の不確かさが原因で参加者が納得できない評価を

得る可能性を,基準によって制限する。

B.3

  パフォーマンス統計の計算 

B.3.1

  定量結果のパフォーマンス 

B.3.1.1

  技能試験の結果は,その解釈を助け,所定の目標値と比較できるようにするため,パフォーマン

ス統計への変換が必要なことが多い。変換の目的は,パフォーマンスの基準と比較できるような方法で,

付与値からの偏差を数値化することである。統計手法は,処理が全く不要のものから,複雑な統計変換が


30

Q 17043

:2011 (ISO/IEC 17043:2010)

必要となるものまで様々である。

B.3.1.2

  パフォーマンス統計は,参加者にとって意味あるものであることが望ましい。したがって,統計

量は,該当する試験に適切であり,特定分野で十分に理解され又は伝統的であることが望ましい。

B.3.1.3

  定量結果に対して一般に用いる統計量を次に示す。参加者の結果の変換の度合いは,ここに示す

順に増加する。

a)

差 は,式(B.1)を用いて計算される。

)

(

X

x

D

=

(B.1)

ここに,

x: 参加者の結果

X: 付与値

b)

パーセント差 D

%

は,式(B.2)を用いて計算される。

100

)

(

%

×

=

X

X

x

D

(B.2)

c)

z

スコアは,式

(B.3)

を用いて計算される。

σˆ

X

x

z

=

(B.3)

ここに,

σ

ˆ :

技能評価の標準偏差

JIS Z 8405

に記載されているように,

σ

ˆ は,次から計算することができる。

−  専門家の判断又は規制の指示(規定値)で決められるパフォーマンスの最終目的適合性

−  技能試験の以前のラウンド又は経験(認識による。

)に基づく予想から得られる推定値

−  統計モデル(一般的モデル)から得られる推定値

−  精度実験の結果

−  参加者の結果,すなわち,参加者の結果に基づく伝統的な又はロバストな標準偏差

d)

ゼータスコア

ζ

は,式(B.4)を用いて計算するが,計算は,拡張不確かさでなく標準不確かさを用いる

点を除けば,

E

n

数[e)  参照]に極めて類似している。これによって,ゼータスコア

ζ

は,伝統的な

z

スコアと同じ解釈が可能となる。

2

av

2

lab

u

u

X

x

+

=

ζ

(B.4)

ここに,

u

lab

参加者の結果の合成標準不確かさ

u

av

付与値の標準不確かさ

e)

E

n

数は,式(B.5)を用いて計算される。

2

ref

2

lab

U

U

X

x

E

n

+

=

(B.5)

ここに,

U

lab

参加者の結果の拡張不確かさ

U

ref

参照試験所の付与値の拡張不確かさ

注記 1  式(B.4)及び式(B.5)は,と とが互いに独立している場合にだけ正しい。

注記 2  追加の統計的なアプローチについては,JIS Z 8405 及び IUPAC International Harmonized

Protocol

を参照。


31

Q 17043

:2011 (ISO/IEC 17043:2010)

B.3.1.4

  次の側面について考慮することが望ましい。

a)

参加者の結果と付与値との単純な差は,パフォーマンスの確定に十分であることがあり,参加者にと

って最も分かりやすい。量(xX)は,JIS Z 8402-4 では“試験室のかたよりの推定値”

JIS Z 8405

では“試験所のかたよりの推定値”と呼ばれている。

b)

パーセント差は付与値の大きさから独立しており,参加者によく理解される。

c)

百分位数又は順位数は,

ばらつきの大きい結果若しくは非対称な結果の場合,

順序による回答の場合,

又は異なる回答の数が限定されている場合に有用である。この方法は,十分に注意して用いることが

望ましい。

d)

変換された結果は,試験の性質によって,優先されたり,必要となったりする。例えば,希釈を基に

した結果は,幾何尺度の一形式であり,対数によって変換され得る。

e)

σ

ˆ を確定するために合意値を用いる場合には,ばらつきの推定値は信頼できるもの,すなわち,外れ

値の影響を低減し,十分小さい不確かさに到達するのに満足な観測数に基づくものであることが望ま

しい。

f)

スコアで参加者の報告する測定不確かさの見積り(例えば,E

n

スコア又はゼータスコア)を検討する

場合,そのスコアが有意となるのは,例えば,ISO/IEC Guide 98-3 の原則に従うなど,全ての参加者

が一致した方法で不確かさの見積りを確定する場合だけである。

B.3.2

  定性及び半定量結果のパフォーマンス 

B.3.2.1

  定性又は半定量結果に統計手法を用いる場合,その統計手法は,その応答の性質に適する必要が

ある。定性データ(

“カテゴリカル”データともいう。

)の場合,適切な手法は,参加者の結果と付与値と

の比較である。一致していれば,パフォーマンスは合格である。一致していなければ,結果が所定の目的

に合致しているかどうかの確定に専門家の判断が必要となる。状況によっては,技能試験提供者が参加者

の結果を見直して,技能試験品目が評価に適さないものであるか,又は付与値が正しいものではないと確

定してもよい。このような確定手順は,スキームの計画の一部とすることが望ましく,スキームの運用前

に参加者が了承しておくことが望ましい。

B.3.2.2

  半定量結果(

“順序”結果ともいう。

)の場合,定性データに用いる手法(B.3.2.1 参照)を用いる

ことが適切である。順序結果には,例えば,等級若しくはランキング,官能評価,又は化学反応の強さ(1

+,2+,3+など)のような評価結果がある。このような評価結果は,例えば,1=不良,2=不満足,3

=満足,4=良,5=優のように数字で示されることもある。

B.3.2.3

  結果が数値であっても,順序データに関して通常の要約統計を計算することは適切ではない。こ

れは,数字が間隔尺度でないからである。すなわち,1 と 2 との差は,客観的な意味で 3 と 4 との差と同

一ではないことがあり,平均及び標準偏差を算定できないからである。したがって,半定量結果に スコ

アのような評価統計量を用いることは適切ではない。順序データのために設計された,順位統計又は順序

統計のような特別な統計手法を用いることが望ましい。

B.3.2.4

  全ての参加者の結果の分布を,カテゴリ別の結果の数又は百分率と合わせて記載(又は図表を作

成)し,モード(最も頻度の高い結果,最頻値)

,範囲(最低値と最高値との幅)のような集計の指標を示

すことが適切である。付与値に近いかどうかによって,結果を合格と評価してもよい。例えば,付与値か

ら±1 以内の結果は,測定の目的に合致しているとしてよい。状況によっては,百分位数によってパフォ

ーマンスを評価してもよい。例えば,モード又は付与値から最大で 5 %離れた結果は,受容不可と確定し

てもよい。このような評価は,技能試験スキーム計画(すなわち,合目的性)を基準にし,参加者が前も

って了承しておくことが望ましい。


32

Q 17043

:2011 (ISO/IEC 17043:2010)

B.3.3

  合成パフォーマンススコア 

パフォーマンスは,一つの技能試験ラウンドにおける複数の結果に基づいて評価してもよい。これは,

特定の測定対象量又は一群の関連測定対象量に関して,複数の試験品目があるときに発生する。これは,

より包括的なパフォーマンスの評価のために行われる。

ユーデン・プロット,又はマンデルの 統計量を示すプロットのような図式表現の方法は,パフォーマ

ンスの解釈に有効である(JIS Z 8405 参照)

一般に,平均パフォーマンススコアは,調査対象となる一つ以上の技能試験品目の劣悪なパフォーマン

スを隠すことがあるため,推奨しない。最も広く採用されている合成パフォーマンススコアは,受容と確

定した結果の単なる数(又は百分率)である。

B.4

  パフォーマンスの評価 

B.4.1

  当初の(基本の)パフォーマンス 

B.4.1.1

  パフォーマンスの評価基準は,パフォーマンスの測定が所定の特徴を含むか否かを考慮した後に

定めることが望ましい。そのパフォーマンス評価の特徴は,次のとおりである。

a)

専門家の合意:報告された結果が目的に適合するかどうかを,諮問グループ又はその他の資格ある専

門家が直接確定する場合。専門家の合意は,定性試験の結果を評価する代表的な方法である。

b)

目的への合致性:例えば,方法のパフォーマンス仕様及び参加者が承認した運用の水準を考慮し,事

前に確定した基準など。

c)

スコアの統計的確定:基準が個々のスコアについて適切であることが望ましい場合。スコアの一般的

な適用例は,次のとおりである。

1)

  z

スコア及びゼータスコアの場合(簡単にするために,次の例には“z”しか示されていないが,ど

の場合にも“z”を“ζ”に置き換えてよい。

0

.

2

z

“満足”なパフォーマンスを示し,シグナルを出さない。

0

.

3

0

.

2

z

“疑わしい”パフォーマンスを示し,警告シグナルを出す。

0

.

3

z

“不満足”なパフォーマンスを示し,処置シグナルを出す。

2)

  E

n

数の場合

0

.

1

n

E

“満足”なパフォーマンスを示し,シグナルを出さない。

0

.

1

n

E

“不満足”なパフォーマンスを表示し,処置シグナルを出す。

B.4.1.2

  分割サンプル設計の場合,その目的の一つは,結果の中の不十分な校正及び/又は過大なランダ

ム変動を識別することであろう。この場合,評価は,十分な数及び広範囲にわたる結果に基づくことが望

ましい。図表表示は,これらの問題の識別及び記述に有用であり,

JIS Z 8405

に記載されている。これら

の図表は,尺度の問題のために,ある参加者に対する別の参加者の結果をプロットするのではなく,縦軸

に結果間の差を用いることが望ましい。一つの重要な考慮点は,一参加者の結果が,より低い測定不確か

さをもっているかどうか,又はそれをもつと予想できるかどうかである。この場合,その結果は,実水準

の測定対象量の最良の推定値である。

両参加者の測定の不確かさがほぼ同一であれば,

結果の対の平均は,

実水準の推奨推定値である。

B.4.1.3

JIS Z 8405

及び IUPAC International Harmonized Protocol に記載されているように,パフォーマンス

の表示が可能なときは,図表(例えば,ヒストグラム,誤差の棒グラフ,順序化された スコア図など)

を用いることが望ましい。これらの図表は,次の事項を示すのに用いることができる。

a)

参加者の値の分布


33

Q 17043

:2011 (ISO/IEC 17043:2010)

b) 

複数の技能試験品目に関する結果の相関

c) 

異なる方法についての分布の比較

B.4.2

  パフォーマンスの経時的な監視 

B.4.2.1

  技能試験スキームには,パフォーマンスを経時的に監視する手順を含めることができる。この手

順は,参加者に,自分のパフォーマンスの変動性,すなわち,一般的な傾向又は不整合の有無,及びどの

ような側面でパフォーマンスが不規則に変動するかを分からせることが望ましい。

B.4.2.2

  様々な読者の解釈を容易にするために図示することが望ましい。伝統的なシューハート管理図は,

特に自己改善の目的に有用である。データの一覧及び要約統計によって,より詳細な見直しができる。こ

れらの図表には,パフォーマンスの評価に用いた,スコアのような標準パフォーマンススコアを取り入

れることが望ましい。

JIS Z 8405

には,補足的な例及び図示ツールが紹介されている。

B.4.2.3

  技能試験の標準偏差として合意標準偏差を用いる場合は,パフォーマンスを経時的に監視すると

きに注意するのが望ましい。参加者グループが変化するため,それがスコアに未知の作用を及ぼすことが

あるからである。また,一般に試験所間標準偏差は,時間の経過とともに小さくなる。これは,参加者が

技能試験スキームに慣れるか,方法が改善されるからであるが,参加者の個々のパフォーマンスが変化し

ないと,スコアの見かけ上の増大を招くことがある。

B.5

  技能試験品目の均質性及び安定性の実証 

B.5.1

  この規格の要求事項は,代表的なサンプル数の統計的な無作為抽出を含む,妥当な統計手法を用い

た“十分な均質性”の実証を求めている。このための手順は,

JIS Z 8405

及び IUPAC International Harmonized

Protocol

に詳述されている。この二つの文書は,技能試験スキームの評価の間隔に関連した“十分な均質

性”を定義しているため,勧告は,評価の間隔に関連した不均質性による不確かさの許容量を基本にして

いる。

JIS Z 8405

では,不確かさへの影響及びそれが評価に及ぼす影響を制限する目的で,不均質性及び

不安定性に厳格な制限を設けているのに対して,IUPAC International Harmonized Protocol では,

JIS Z 8405

で推奨されているものと同一の基準に従って,不均質性及び不安定性の推定値の統計的試験が可能になる

よう基準を拡張している。

B.5.2

  不確かさを含めた認証標準物質の参照値を確定するための

ISO Guide 34

及び

JIS Q 0035

の要求事

項は,この規格とはニーズが異なっている。

JIS Q 0035

では,変動の統計分析を行って“瓶間”の変動及

び“瓶内”の変動を推定してから,その変動を付与値の不確かさの成分として用いる。認証標準物質の成

分を正確に推定する必要性が与えられ,技能試験品目の製造バッチの予想外の不整合の検査を主な目的と

した場合は,無作為抽出したサンプルの数は,技能試験に必要な数を超えてしまうことがある。

B.5.3

  一般に,測定対象量がラウンド中に変化しなかったことを確実にするために安定性を確かめる。

JIS 

Z 8405

IUPAC International Harmonized Protocol

及び

JIS Q 0035

に規定されているように,

技能試験品目は,

参加者に回付するときの発送及び取扱いの条件など,技能試験スキームの通常の運用の間に発生する多様

な条件下で試験を行うことが望ましい。許容される不安定性の基準は,

JIS Z 8405

に記載する不均質性の

基準と同じであるが,一般に試験回数又は測定回数が少ない。


34

Q 17043

:2011 (ISO/IEC 17043:2010)

附属書 C 
(参考)

技能試験の選定及び使用

C.1

  一般 

この附属書は,参加者,その他の利害関係者による技能試験スキームの選定及び使用の原則を定める。

この附属書は,利害関係者(例えば,認定機関,規制当局又は参加者の顧客)による技能試験の整合化さ

れた使用を促進することも意図している。

技能試験スキームの結果は,参加者のパフォーマンスの評価に用いることがあるため,利害関係者及び

参加者の両者が,技能試験スキームの開発及び運用を信頼していることが重要である。

参加者が,技能試験スキームへの参加に関する利害関係者の方針,技能試験スキームのパフォーマンス

を満足と判断する利害関係者の基準,並びに技能試験ラウンドの結果が不満足であった場合に利害関係者

がとる方針及び手順を明確に理解することも重要である。しかし,規制当局が求める具体的な要求事項は

別にして,適切な技能試験スキームを選定し,その結果を正確に評価することは,参加者自身の責任であ

る。

一方,利害関係者が,技能試験スキームとは別の活動から得られた試験データの適切さを考慮に入れる

ことも,認識することが望ましい。このようなデータの例には,管理サンプルを用いて参加者自身が行う

内部品質管理手順の結果,他の参加者からの分割サンプルデータとの比較結果,及び認証標準物質を用い

た試験のパフォーマンスがある。そのため参加者は,技能試験スキームを選定するときには,現行のもの

か,既に実行されたことがある他の品質管理活動を考慮することが望ましい。

C.2

  技能試験スキームの選定 

C.2.1

  試験所(及び他の参加者)は,自身の試験又は校正の範囲に適した技能試験スキームを選定する必

要がある。選定した技能試験スキームは,この規格の要求事項に適合することが望ましい。

C.2.2

  技能試験スキームを選定するときは,次の要素を考慮することが望ましい。

a)

スキームに含まれる試験,測定又は校正は,参加者が通常行っている試験,測定又は校正の種類に合

致するものであることが望ましい。

b)

スキームの設計の詳細,付与値の確定手順,参加者への指示,データの統計的な取扱い,及び最終報

告書を,利害関係者が利用できる可能性

c)

技能試験スキームを運用する頻度

d)

技能試験スキームに参加する予定の参加者グループに対する,技能試験スキームの組織的な提供体制

(例えば,実施時期,場所,サンプルの安定性への配慮,配付の手配など。

)の適切さ

e)

受容の基準(例えば,技能試験において満足なパフォーマンスと判定する基準。

)の適切さ

f)

費用

g)

参加者の機密保持に関する技能試験提供者の方針

h)

結果の報告及びパフォーマンスデータの分析のための期限

i)

技能試験品目の適切さを裏付ける特性(例えば,均質性,安定性,及び適切な場合は国家標準又は国

際標準に対する計量計測トレーサビリティ。

j)

この規格の順守


35

Q 17043

:2011 (ISO/IEC 17043:2010)

注記

技能試験スキームの中には,参加者が通常行っている試験とは必ずしも合致しない試験を含む

ことがある(例えば,同じ測定に対して異なる国家標準を用いる。

。しかし,そのデータ処理

が試験方法又はその他の要因の有意の差を考慮に入れていれば,技能試験スキームへの参加は

技術的に正当だろう。

C.3

  技能試験スキームへの参加に関する方針 

C.3.1

  該当する場合,利害関係者は,技能試験スキームへの参加に関する方針を文書化することが望まし

い。この方針文書は,試験所及び他の利害関係者に公開することが望ましい。

C.3.2

  特定の技能試験スキームへの参加方針は,次の事項を取り上げることが望ましい。

a)

特定の技能試験スキームについて,参加が強制か,任意かの区別

b)

参加の頻度

c)

利害関係者がパフォーマンスの満足・不満足を判定する基準

d)

パフォーマンスが不満足と判定された場合に,参加者が,フォローアップの技能試験スキームに参加

する必要があるか否かの区別

e)

パフォーマンスの評価及びその後の決定に当たって,技能試験の結果を利用する方法

f)

参加者の機密保持に関する利害関係者の方針の詳細

C.4

  参加者による技能試験の利用 

C.4.1

  参加者は,技能試験スキームの構成及び設計の評価から,パフォーマンスに関して自身の結論を導

き出すことが望ましい。レビューでは,技能試験スキームと参加者の顧客のニーズとの関係を考慮するこ

とが望ましい。考慮する情報は,次のとおりである。

a)

技能試験品目の起源及び特性

b)

採用した試験及び測定の方法,並びに可能であれば,特定の試験又は測定の方法の付与値

c)

技能試験スキームの構成(例えば,統計設計,繰返しの数,測定対象量,及び実施方法)

d)

技能試験提供者が参加者のパフォーマンスの評価に用いる基準

e)

該当する規制,認定又はその他の要求事項

C.4.2

  参加者は,不満足についての調査の結果及びその後の是正処置又は予防処置を含む,技能試験のパ

フォーマンスについての自身の記録を保持することが望ましい。

C.5

  利害関係者による結果の利用 

C.5.1

  認定機関 

C.5.1.1

  技能試験の利用に関して認定機関に求められる要求事項は,

JIS Q 17011

:2005

7.15

に規定され

ている。

注記

認定機関が,

ILAC

の相互承認の加盟者に求められる要求事項を順守するに当たって関係する,

技能試験の追加方針は,ILAC P-9 に規定されている。

C.5.1.2

  技能試験スキームから得られた結果は,

参加者及び認定機関の両方にとって有用である。

しかし,

その結果を能力の確定に用いるには限界がある。ある特定の技能試験スキームにおける満足なパフォーマ

ンスは,その実施に関する能力の証拠となるかもしれないが,継続的な能力を示すものとは限らない。同

様に,ある特定の技能試験スキームでの不満足なパフォーマンスは,参加者の能力が通常の状態から偶発

的に逸脱していることを示すだけかもしれない。このような理由から,認定機関は,その認定プロセスに


36

Q 17043

:2011 (ISO/IEC 17043:2010)

おいて,技能試験だけに頼ることはしないほうがよい。

C.5.1.3

  不満足な結果を出した参加者に関して,認定機関は次の事項に関する方針をもつことが望ましい。

a)

参加者が,合意した期限内にパフォーマンスについて調査及びコメントを行い,適切な是正処置をと

ることを確実にする。

b)

(必要な場合)参加者がとった是正処置が有効であることを確認するため,技能試験を再度受けるこ

とを確実にする。

c)

(必要な場合)是正処置が有効であることを確認するため,適切な技術審査員によって,その参加者

の現地審査が実施されることを確実にする。

C.5.1.4

  認定機関は,技能試験スキームでパフォーマンスが不満足となった場合の措置について,被認定

機関に知らせることが望ましい。この内容は,合意した期限内に是正処置を適切に講じることを条件とし

た認定の継続から,該当する試験に関する認定の一時停止(是正処置を講じることを条件とする。

,該当

する試験に関する認定の取消しまで,様々である。

注記

一般的に,認定機関の判断の選択は,参加者のパフォーマンスの長期履歴,及び直近の現地審

査によって決まる。

C.5.1.5

  認定機関は,特にパフォーマンスが不満足となった場合に,技能試験スキームの結果に基づいて

とる対策に関して,被認定機関からのフィードバックに関する方針をもつことが望ましい。

C.5.2

  その他の利害関係者 

C.5.2.1

  参加者は,顧客又は請負契約条項による場合などのような他の利害関係者に,その能力を実証す

ることが必要になることがある。技能試験の結果も,他の品質管理活動と同様に,能力の実証に利用する

ことができるが,これが唯一の手段ではない。

注記

能力の表明の妥当性を確認するために用いる技能試験データは,通常,認定機関などの組織が

他の証拠と合わせて利用する。

C.5.1.2

を参照。

C.5.2.2

  参加者の能力に関する評価を望む利害関係者に,全ての適切な情報を提供することを確実にする

のは,参加者の責任である。

C.6

  規制当局による技能試験の利用 

C.6.1

  技能試験スキームの結果は,規制が適用される分野に携わる参加者のパフォーマンスを評価する必

要がある規制当局にとって有用である。

C.6.2

  規制当局が技能試験スキームを運用する場合は,この規格の要求事項に従って運用することが望ま

しい。

C.6.3

  独立した技能試験提供者を利用する規制当局は,次の事項を行うことが望ましい。

a)

技能試験スキームを承認する前に,技能試験スキームがこの規格の要求事項に適合しているという証

拠文書を求める。

b)

規制に関する参加者のパフォーマンスが適正に判断されるように,技能試験スキームの範囲及び運用

パラメータについて,参加者と協議する。


37

Q 17043

:2011 (ISO/IEC 17043:2010)

参考文献

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ISO/IEC Guide 98-3

,Uncertainty of measurement−Part 3: Guide to the expression of uncertainty in

measurement (GUM:1995)

[2]

JIS Q 17011

:2005

  適合性評価−適合性評価機関の認定を行う機関に対する一般要求事項

注記

対 応 国 際 規 格 :

ISO/IEC 17011

:2004

, Conformity assessment − General requirements for

accreditation bodies accrediting conformity assessment bodies

(IDT)

[3]

JIS Q 17025

  試験所及び校正機関の能力に関する一般要求事項

注記

対応国際規格:

ISO/IEC 17025

,General requirements for the competence of testing and calibration

laboratories

(IDT)

[4]

ISO 3534-1

,Statistics−Vocabulary and symbols−Part 1: General statistical terms and terms used in

probability

[5]

JIS Z 8402-1

  測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)−第 1 部:一般的な原理及び定義

注記

対応国際規格:

ISO 5725-1

,Accuracy (trueness and precision) of measurement methods and results

−Part 1: General principles and definitions(IDT)

[6]

JIS Z 8402-2

  測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)−第 2 部:標準測定方法の併行精度及

び再現精度を求めるための基本的方法

注記

対応国際規格:

ISO 5725-2

,Accuracy (trueness and precision) of measurement methods and results

−Part 2: Basic method for the determination of repeatability and reproducibility of a standard

measurement method

(IDT)

[7]

JIS Z 8402-4

  測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)−第 4 部:標準測定方法の真度を求め

るための基本的方法

注記

対応国際規格:

ISO 5725-4

,Accuracy (trueness and precision) of measurement methods and results

−Part 4: Basic methods for the determination of the trueness of a standard measurement method

(IDT)

[8]

JIS Z 8405

:2008

  試験所間比較による技能試験のための統計的方法

注記

対応国際規格:

ISO 13528

:2005

,Statistical methods for use in proficiency testing by interlaboratory

comparisons

(IDT)

[9]

ISO 15189

,Medical laboratories−Particular requirements for quality and competence

[10]

ISO Guide 34

,General requirements for the competence of reference material producers

[11]

JIS Q 0035

  標準物質−認証のための一般的及び統計的な原則

注記

対 応 国 際 規 格 :

ISO Guide 35

, Reference materials − General and statistical principles for

certification

(IDT)

[12]

ISO 21748

,Guidance for the use of repeatability, reproducibility and trueness estimates in measurement

uncertainty estimation

[13]

EN 14136

,Use of external quality assessment schemes in the assessment of the performance of in vitro

diagnostic examination procedures

[14]

ASTM E 1301

-95

,Standard Guide for Proficiency Testing by Interlaboratory Comparisons

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[16]  National Occupational Standards for External Quality Assessment, HCS-EQA1 to HCS-EQA12. Competence

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