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Q 17034:2018 (ISO 17034:2016) 

(1) 

目 次 

ページ 

序文  1 

1 適用範囲 1 

2 引用規格 2 

3 用語及び定義  2 

4 一般要求事項  3 

4.1 契約に関わる事項  3 

4.2 公平性  4 

4.3 機密保持  4 

5 組織に関する要求事項  4 

6 資源に関する要求事項  5 

6.1 要員  5 

6.2 外部委託  5 

6.3 装置,サービス及び供給品の準備 6 

6.4 施設及び環境条件  6 

7 技術及び生産に関する要求事項  7 

7.1 一般要求事項  7 

7.2 生産計画  7 

7.3 生産管理  8 

7.4 物質の取扱い及び保管  8 

7.5 物質の加工(processing)  9 

7.6 測定手順  9 

7.7 測定装置  9 

7.8 データの完全性及び評価  9 

7.9 認証値の計量計測トレーサビリティ 10 

7.10 均質性の評価  10 

7.11 安定性の評価及びモニタリング  11 

7.12 値付け  12 

7.13 特性値及びその不確かさの付与  12 

7.14 RM文書及びラベル  13 

7.15 配付サービス  14 

7.16 品質及び技術的記録の管理  15 

7.17 不適合業務の管理  15 

7.18 苦情  16 

8 マネジメントシステムに関する要求事項  17 

8.1 選択肢  17 


 

Q 17034:2018 (ISO 17034:2016) 目次 

(2) 

ページ 

8.2 品質方針(選択肢A) 17 

8.3 マネジメントシステムの文書化(選択肢A)  17 

8.4 マネジメントシステム文書の管理(選択肢A)  18 

8.5 記録の管理(選択肢A) 18 

8.6 マネジメントレビュー(選択肢A)  18 

8.7 内部監査(選択肢A) 19 

8.8 リスク及び機会への取組み(選択肢A)  19 

8.9 是正処置(選択肢A) 20 

8.10 改善(選択肢A)  20 

8.11 顧客からのフィードバック(選択肢A)  21 

附属書A(参考)標準物質及び認証標準物質の生産要求事項のまとめ  22 

参考文献  23 

 

 


 

Q 17034:2018 (ISO 17034:2016) 

(3) 

まえがき 

この規格は,工業標準化法に基づき,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本

工業規格である。これによって,JIS Q 0034:2012は廃止され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

 

 


 

 

日本工業規格          JIS 

 

Q 17034:2018 

 

(ISO 17034:2016) 

標準物質生産者の能力に関する一般要求事項 

General requirements for the competence of reference material producers 

 

序文 

この規格は,2016年に第1版として発行されたISO 17034を基に,技術的内容及び構成を変更すること

なく作成した日本工業規格である。 

なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。 

標準物質は,方法の妥当性確認,校正及び品質管理を含む,測定プロセスの全ての段階において使用さ

れる。標準物質はまた,方法の妥当性確認及び試験所の技能評価のための試験所間比較にも使用される。 

標準物質生産者の科学的及び技術的能力を証明することは,標準物質の品質を確かなものとするための

基本的要求事項である。科学及び技術分野においては,測定装置の精密さの向上及びより精確で信頼でき

るデータを必要とするため,より高品質の新しい標準物質への要求が高まっている。標準物質生産者は,

RM文書の形で標準物質に関する情報を提供する必要があるだけでなく,適切な品質の標準物質を生産す

る能力があることを証明する必要がある。 

この規格は,認証標準物質を含む標準物質の生産者に関する一般要求事項を示す。この規格は,JIS Q 

0034:2012の後継規格であり,JIS Q 17025の関連する要求事項に整合している。例えば,認証書の内容,

値付け(キャラクタリゼーション)の設計,均質性及び安定性試験に関する詳しい手引は,JIS Q 0031及

びJIS Q 0035に示されている。JIS Q 0031及びJIS Q 0035に示されたアプローチは,この規格の関連する

要求事項を満たすが,この規格への適合を実現する方法はほかにもあるかもしれない。 

この規格に適合している標準物質生産者はまた,一般的にJIS Q 9001の原則に従っても運用されている

ことを意味する。 

医療分野において用いられる試験では,JIS Q 17025をISO 15189に置き換えることができる。 

この規格では,“認証”は,標準物質の認証のことをいう。 

 

適用範囲 

この規格は,標準物質生産者の能力及び一貫した運用に関する一般要求事項を規定する。 

この規格は,標準物質を生産する際に従わなければならない要求事項について規定する。この規格は,

標準物質生産者の一般的な品質保証手順の一部として用いられることを意図している。 

この規格は,認証標準物質を含む全ての標準物質の生産に適用される。 

注記1 標準物質生産者,規制当局,相互評価(Peer assessment)を使用している組織及びスキーム,

認定機関並びにその他は,標準物質生産者の能力を立証し,承認するときにこの規格を使う

こともできる。 

注記2 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

ISO 17034:2016,General requirements for the competence of reference material producers(IDT) 


Q 17034:2018 (ISO 17034:2016) 

 

なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”

ことを示す。 

 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。この引用

規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS Q 17025 試験所及び校正機関の能力に関する一般要求事項 

注記 対応国際規格:ISO/IEC 17025,General requirements for the competence of testing and calibration 

laboratories 

 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS Q 17000,JIS Q 0030,ISO/IEC Guide 99及びJIS Q 9000に

よるほか,次による1)。 

注1) 同じ用語に複数の定義が存在する場合は,JIS Q 0030の定義を優先する。 

3.1 

標準物質生産者,RMP(reference material producer) 

生産する標準物質のプロジェクトの計画及びマネジメント,特性値及び付随する不確かさの付与及び決

定,特性値の承認,標準物質認証書又はその他の記載事項の発行に全責任をもつ機関(組織若しくは会社,

又は公共若しくは民間)。 

(ISO Guide 30:2015の2.3.5) 

3.2 

認証標準物質,CRM(certified reference material) 

一つ以上の規定特性について,計量学的に妥当な手順によって値付けされ,規定特性の値及びそれに付

随する不確かさ,並びに計量計測トレーサビリティを記載した認証書が付いている標準物質。 

注記1 値の概念には,同定又は序列(sequence)などの名義的性質又は定性的な属性(attributes)が

含まれる。このような属性に対する不確かさは,確率又は信頼水準として表してもよい。 

注記2 標準物質の生産及び認証のための計量学的に妥当な手順は,特に,JIS Q 0035に記載がある。 

注記3 JIS Q 0031は,認証書の内容についての手引を示す。 

注記4 ISO/IEC Guide 99:2007では,類似する定義がある。 

(ISO Guide 30:2015の2.1.2を変更。注記2からJIS Q 0034の参照を削除。) 

3.3 

標準物質,RM(reference material) 

一つ以上の規定特性について,十分均質かつ安定であり,測定プロセスでの使用目的に適するよう作製

された物質。 

注記1 “標準物質”は,総称的な用語である。 

注記2 特性には,定量的なもの又は定性的なもの,例えば,物質(substance)又は種の同定がある。 

注記3 使用目的には,測定系の校正,測定手順の評価,他の物質(materials)への値の付与,及び

精度管理(quality control)を含んでいる。 

注記4 ISO/IEC Guide 99:2007では,類似した定義をしているが,“測定(measurement)”という用

語を,定量値に適用するよう限定している。しかしながら,ISO/IEC Guide 99:2007の5.13


Q 17034:2018 (ISO 17034:2016) 

 

の注記3では,特に名義的性質(nominal properties)と呼ばれる,定性的な性質の概念も含む

としている。 

(ISO Guide 30:2015の2.1.1を変更。注記4の第2文を変更。) 

3.4 

認証値(certified value) 

認証書で特定されている,不確かさの記述及び計量計測トレーサビリティの記述を伴っている標準物質

の特性に付与された値。 

(ISO Guide 30:2015の2.2.3) 

3.5 

公平性(impartiality) 

客観性があること。 

注記1 客観性とは,利害抵触がないか,又は標準物質生産者の事後の活動に悪影響を及ぼすことが

ないよう,利害抵触が解決されていることを意味する。 

注記2 公平性の要素を伝えるのに有用なその他の用語には,独立性,利害抵触がないこと,偏見が

ないこと,先入観がないこと,中立,公正,心が広いこと,公明正大,利害との分離,及び

均衡がある。 

(JIS Q 17021-1:2015の3.2を修正。注記1の“認証機関”を“標準物質生産者”に置き換えている。) 

3.6 

RM文書(reference material document) 

あらゆる標準物質を使用するために不可欠な全ての情報を含む文書。 

注記 RM文書は,製品情報シート及び認証書の両方を意味する。 

3.7 

規定された操作による測定対象量(operationally defined measurand) 

文書化され,かつ,広く受け入れられた測定手順を参照することで定義された測定対象量。この測定対

象量は,同じ手順によって得られた結果間だけ比較できる。 

注記 例としては,食品中の粗繊維,シャルピー衝撃試験のエネルギー,酵素活性及び土壌中の抽出

鉛が挙げられる。 

 

一般要求事項 

4.1 

契約に関わる事項 

4.1.1 

次の事項を確実にするために,標準物質の生産に関するいかなる依頼,見積り又は契約は,標準物

質生産者によって作成され,文書化された方針及び手順に基づきレビューされなければならない。 

a) 標準物質及びその生産に関する要求事項は,十分に確定され,文書化され,理解されている。 

b) 標準物質生産者が,要求事項を満たす業務能力及び経営資源をもつ。 

注記1 業務能力とは,標準物質生産者が,例えば,必要な装置,知識及び情報資源を利用でき,か

つ,要員が標準物質の生産に必要な技量及び専門知識を保有していることを意味する。業務

能力のレビューは,過去の標準物質生産の評価及び/又は生産される標準物質と類似の組成

をもつ試料を用いることによる試験所間の値付けプログラムを,どのように組織し実施した

かということの評価を含むことができる。 

注記2 契約は,何らかの書面又は口頭によって取り決めることができる。 


Q 17034:2018 (ISO 17034:2016) 

 

注記3 特定の標準物質の調製の要求を,標準物質生産者が出すこともできる。 

4.1.2 

レビューには,標準物質生産者によって外部委託される必要のある作業も含めなければならない。 

4.1.3 

標準物質生産者は,いかなる変更,顧客の要求事項に関する顧客と交わした関連の討論の記録,及

び外部委託した作業を含め,これらのレビューの記録を維持しなければならない。 

4.2 

公平性 

4.2.1 

標準物質生産者は,公平性が守られるように構成され,管理されなければならない。 

注記 公平性とは,客観的基準に基づいて決定が下されることを意味し,先入観,偏見又はある人よ

り他の人の利益を不適切な理由で優先し決定することではない。 

4.2.2 

標準物質生産者は,次の事項を満たさなければならない。 

a) 管理主体及び要員が,業務の品質に悪影響を与えるおそれがある,内部的及び外部的な,商業上,財

務上並びにその他のいかなる圧力をも受けないことを確実にするための取決めをもつ。 

b) 公平性を脅かすリスクを継続的に特定する。標準物質生産者の活動若しくは他との関係,又は要員の

人間関係に起因するリスクもこれに含む。ただし,これらの関係が標準物質生産者にとって必ずしも

公平性を脅かすリスクとなるとは限らない。 

c) 公平性を脅かすリスクが特定された場合に,そのリスクをどのように排除又は最小化するかを実証す

ることができる。 

d) トップマネジメントが公平性に対するコミットメントをもつ。 

注記 標準物質生産者の公平性を脅かす関係としては,所有,支配,管理,要員,共有資源,財務,

又は標準物質の販売若しくは生産以外の目的で結ばれた契約が考えられる。 

4.3 

機密保持 

4.3.1 

標準物質生産者は,機密情報を含め,入手した全ての情報に責任をもち,適切な方法で取り扱わな

ければならない。外部の個人又は機関から情報を受け取った場合,その個人又は機関がその情報を公共領

域(public domain)に置くか,又は他者への開示に同意しない限り,その情報は機密情報とみなさなけれ

ばならない。 

4.3.2 

標準物質生産者が機密情報を公開することを法律によって要求されるか,又は契約上の取決めによ

って認められた場合,その個人又は機関は,法律によって禁止されない限り,提供された機密情報につい

て知らされなければならない。 

 

組織に関する要求事項 

5.1 

標準物質生産者は,標準物質の生産に関わる全ての活動に法的責任を負うことができる法人組織で

あるか,又は法人の一部として明確に位置付けられていなければならない。 

5.2 

標準物質生産者は,自身の恒久的施設又は他の場所(関連の一時的又は移動式の施設を含む。)のい

ずれで業務を行う場合にも,この規格の全ての適用可能な要求事項に合致する方法で組織され,運営しな

ければならない。 

5.3 

標準物質生産者は,次の事項を満たさなければならない。 

a) 法的地位の記述をもち,標準物質生産者の組織及びマネジメント構造,親組織における位置,並びに

管理主体,技術的運営,支援サービス及び請負業者間の関係を明確にする。 

b) 標準物質の生産のためのマネジメントシステムが適用される組織の範囲を明確にする。 

c) 生産される標準物質の品質に影響する業務のマネジメント,実施又は検証に当たる全ての要員の責任,

権限及び相互関係を明確に規定する。 


Q 17034:2018 (ISO 17034:2016) 

 

d) 職責を果たすために,並びにマネジメントシステム又は標準物質の生産手順からの逸脱の発生を特定

し,その逸脱を防止又は最小化するための処置を指揮するために,必要な権限及び経営資源をもち,

技術要員に支援される管理要員がいる。 

e) 標準物質の生産の各部分を構成するそれぞれの作業に求められる,品質を確保するために必要な,技

術的運営及び経営資源の供給について,総合的な責任をもつ技術管理主体をもつ。 

f) 

他の職務及び責任に関わりなく,この規格の要求事項が常に実施され,順守されていることを確実に

するために,定められた責任及び権限をもつ要員(いかなる名称でもよい。)を指名する。指名された

要員は,標準物質の生産の方針又は資源について決定を行う最も高いレベルのマネジメントに直接ア

クセスできる。 

g) その活動から発生する債務を担保できる適切な準備(例えば,保険又は準備金)をもつ。 

5.4 

標準物質生産者の管理主体は,次の事項を満たすことを確実にしなければならない。 

a) 内部及び外部のコミュニケーションの機能を確立する。 

b) マネジメントシステムの有効性に関するコミュニケーションが行われている。 

c) 顧客及びその他の要求事項を満たすことの重要性を,標準物質生産者の要員に伝達する。 

 

資源に関する要求事項 

6.1 

要員 

6.1.1 

標準物質生産者は,標準物質の生産に関与する全ての要員が監督下におかれ,力量があり,さらに,

標準物質生産者のマネジメントシステムに従って業務が行われることを確実にしなければならない。 

6.1.2 

請負業者,外部機関の要員又は標準物質生産者の代理人を含む要員は,標準物質生産者によって規

定された機密情報の管理のための方針及び手順に適合しなければならない。 

6.1.3 

標準物質生産者は,マネジメントシステムの下で活動し,特定の種類の標準物質の生産に関する活

動を行う技術管理要員を含む要員全員の力量を確実にしなければならない。標準物質に付与された機能に

対する必要な教育,訓練,技術的な知識及び経験をもつ,十分な数の要員がいなければならない。 

6.1.4 

標準物質生産者は,訓練のニーズを特定し,要員に訓練を提供するための手順をもたなければなら

ない。訓練プログラムは,標準物質生産者の現在の及び予期される業務に対して適切でなければならない。 

6.1.5 

標準物質生産者は,標準物質生産活動に関与する要員の職務を記述した記録を維持しなければなら

ない。 

6.1.6 

標準物質生産者は,標準物質生産に関連する特定の活動を行う,力量のある要員に権限を与えなけ

ればならない。標準物質生産者は,それらの要員の権限,力量,教育上及び職業上の資格付与に関する記

録を維持しなければならない。これらの記録は,個人が十分に訓練され,標準物質生産における特定の活

動を遂行する力量が評価されているという証拠を提供しなければならない。この情報は,いつでも利用で

きる状態におかれ,権限付与及び/又は力量確認の日付を含むものでなければならない。 

6.2 

外部委託 

6.2.1 

標準物質生産者は,サンプリング,加工,取扱い,均質性試験,安定性試験,値付け,保管又は配

付を含む,標準物質生産の一部を引き受ける請負業者を使用する場合,請負業者が,与えられた業務を果

たすのに十分な経験及び技術的能力をもつこと,並びにこの規格及びその他の適切な規格の関係する箇条

に適合することを確実にするための手順をもたなければならない。 

注記1 標準物質生産者は,自身の試験所施設又は加工施設をもたなくてもよい。また,自身の施設

を使用しないことを選択することができる。 


Q 17034:2018 (ISO 17034:2016) 

 

注記2 請負業者に対しては,有償でも無償でもよい。 

6.2.2 

標準物質生産者は,標準物質生産者が定める要求事項を満たす能力に基づいて請負業者を選定しな

ければならない。 

6.2.3 

標準物質生産者は,次のプロセスを外部委託してはならない。 

− 生産計画 

− 請負業者の選定 

− 特性値及びその不確かさの付与 

− 特性値及びその不確かさの承認 

− RM文書の承認 

6.2.4 

標準物質生産者は,請負業者が行う全ての業務が,標準物質生産者が定めている要求事項及びこの

規格の該当する箇条に適合することを評価する手順を確立し,維持しなければならない。 

6.2.5 

請け負わせた業務を実行する能力の評価及びいかなる監査の記録を含む請負業者の能力を示す証

拠を確立し,維持しなければならない。 

注記 証拠の例としては,過去に標準物質生産者のために実行された業務の評価,参加した関連する

技能試験への満足な結果の証拠,請け負った業務に関係する適合性評価の証明書,及び候補標

準物質と類似の又は同等の性質をもつ,値付けが十分になされた物質に対する満足な結果が挙

げられる。 

6.2.6 

請負業者の能力が提供された証拠書類によって確認できない場合,標準物質生産者は,請負業者の

能力を評価するか,又は請負業者によって実施される作業を監督しなければならない。 

6.2.7 

標準物質生産者は,データの技術的な評価を行うことが可能なように,請負業者による結果及び請

負業者が使用した手順の記述が入手できることを確実にしなければならない。 

6.2.8 

外部委託する場合,標準物質生産者は,請負業者の活動を評価するために,外部委託した業務につ

いて十分な知識をもち,標準物質生産者のマネジメントシステムの下で活動する要員をもたなければなら

ない。 

注記 試験活動の場合は,関与した業務に関する知識,並びにこの規格及び校正・試験に関するJIS Q 

17025の熟知がこれに含まれる。 

6.3 

装置,サービス及び供給品の準備 

6.3.1 

標準物質生産者は,生産する標準物質の品質に影響する装置,サービス及び供給品の選択のために

手順をもたなければならない。 

6.3.2 

標準物質生産者は,その標準物質の品質を確実にするために,規定した要求事項に適合する装置,

サービス及び供給品だけを使用しなければならない。 

6.3.3 

標準物質生産者は,装置及び消耗品が検査されるか,校正されるか,又は標準物質の生産活動のた

めに定められた仕様若しくは要求事項に適合するものとして検証されるまで,それらを使用しないことを

確実にしなければならない。 

6.3.4 

標準物質生産者は,使用した選定基準の記録,受領確認及び試運転のデータを含め,装置,サービ

ス及び供給品の購入記録を維持しなければならない。 

注記 6.3は,物質の加工及び測定装置を含む,全ての装置に適用する。7.7は,測定装置の運用に関

するより多くの規定を含む。 

6.4 

施設及び環境条件 

6.4.1 

標準物質生産者は,全ての試験施設,(該当する場合には)校正及び試験の区域,物質の取扱い,


Q 17034:2018 (ISO 17034:2016) 

 

保管,加工及び包装の区域,エネルギー源,照明,湿度,温度,気圧,並びに換気が,(該当する場合には)

校正及び試験の適正な実施と同様に,物質の適正な取扱い,保管,加工及び包装を容易にするようなもの

であることを確実にしなければならない。 

6.4.2 

環境条件が標準物質に悪影響を及ぼす可能性がある場合は,結果及び工程が悪影響を受けないよう

に,標準物質生産活動が行われる環境条件を適切に校正された装置で監視し,制御し,かつ,記録しなけ

ればならない。 

6.4.3 

全ての標準物質の加工,校正及び試験の区域は,湿度及び温度に対する要求事項を満たすことに加

えて,適切な場合には,両立不可能な活動,振動,エアロゾル,空気中の塵埃(じんあい)及び微生物学

的汚染,磁場,光,電磁波及び/又は電離放射線といった,他の環境要因から必要に応じて防護されなけ

ればならない。 

6.4.4 

区域へのアクセス及び使用は,適切な場合には,標準物質の品質を維持するために管理されなけれ

ばならない。 

 

技術及び生産に関する要求事項 

7.1 

一般要求事項 

標準物質生産者は,認証標準物質を含めた,標準物質の生産のために,この箇条の要求事項に対処しな

ければならない。 

注記1 認証標準物質は,少なくとも一つの認証値がある。 

注記2 7.9は,認証値にだけ適用される。 

注記3 7.2〜7.18は,認証値及び必要がある場合,他の特性値の要求事項を含む。附属書Aは,標準

物質及び認証標準物質の生産要求事項の要約である。 

7.2 

生産計画 

7.2.1 

標準物質生産者は,標準物質生産の品質に直接影響する工程を特定し,計画しなければならない。

また,生産計画は,文書化しなければならない。 

注記 例えば,対象となる特性値の付与など,生産プロセスの一部又は全てにおいて勧告

(recommendations)を行う組織(例えば,管理主体/技術諮問グループ)を設置できる。 

7.2.2 

関与する請負業者からの技術上の情報の入力は,それぞれ特定されなければならず,必要な情報は

文書化され,定期的にレビューされなければならない。 

7.2.3 

標準物質生産者は,計画段階において,次の事項に対処しなければならない。 

a) 物質の選択(適切な場合,サンプリングを含む。) 

b) 物質の識別の検証 

c) 生産の全ての側面に対する適切な環境の維持(6.4参照) 

d) 物質の加工(7.5参照) 

e) 測定手順の選択(7.6参照) 

f) 

測定手順の妥当性確認(7.6参照) 

g) 装置検証及び校正(7.7参照) 

h) サンプリングを含む,均質性の受入れ基準及び評価の仕様(7.10参照) 

i) 

サンプリングを含む,安定性の受入れ基準並びに評価及びモニタリングの仕様(7.11参照) 

j) 

サンプリングを含む,適切な値付けの設計及び組織化(7.12参照) 

k) コミュータビリティ(相互互換性)の評価(適切な場合) 


Q 17034:2018 (ISO 17034:2016) 

 

注記 標準物質のコミュータビリティ(相互互換性)の評価に必要な手引は,ISO/REMCO方針説

明書[15]に示されている。 

l) 

特性値の付与(7.13参照) 

m) 不確かさバジェットの確立及び認証値の不確かさの見積り(7.13参照) 

n) 測定対象量の水準及びその不確かさの許容基準の設定 

o) 測定結果及び認証値の計量計測トレーサビリティの確立(7.9参照) 

p) RM文書の発行(7.14参照) 

q) 適切な保管施設及び条件の確保(7.4参照) 

r) 標準物質の適切な表示及び包装の確保(7.14参照) 

s) 

適切な輸送手配の確保(7.15参照) 

t) 

該当する場合,生産後の安定性のモニタリングの確保(7.11参照) 

u) 標準物質の使用者への適切な配付後のサービスの確保(7.15参照) 

7.2.4 

同等の特性をもつ標準物質の複数のバッチが,類似の原材料(starting materials)を使用し,同じ手

順を適用することによって生産される場合,検証によって前回のバッチから得た情報が新しいバッチにも

適用できることを確実にしなければならない(7.2.3参照)。 

注記1 複数のバッチは,同時に生産される同じ物質,又は実質的に異なる時間に生産される一連の

バッチである可能性がある。 

注記2 複数のバッチ生産についての詳しい手引は,JIS Q 0035に示されている。 

注記3 複数のバッチが生産される場合,あるバッチに対する幾つかの試験は省略又は簡略化できる

(7.10.2及び7.11.3を参照)。 

7.3 

生産管理 

標準物質生産者は,生産計画が規定どおりに実施されてきたことを検証しなければならず,計画からの

逸脱は,文書化され,承認されなければならない。 

7.4 

物質の取扱い及び保管 

7.4.1 

標準物質生産者は,生産プロセスを通じて,候補標準物質と標準物質との完全さを確実にするため

の手配をしなければならない。候補標準物質加工中の環境からの悪影響(6.4参照)及び起こり得る汚染に

対して,事前の注意を払わなければならない。 

注記 例えば,セメントの包装の際には,低湿度が要求される一方で,微量の鉛が測定される物質の

加工及び値付けには,鉛を含むダストからの汚染を防ぐためのクリーンルーム環境が必要であ

る。クリーンルーム環境は,その他のタイプの微量成分分析にも必要となり得る。容器

(container)素材の選択及び適切な洗浄手順も,汚染を避けるためには重要である。 

7.4.2 

標準物質生産者は,全ての候補標準物質及び標準物質を,加工から使用者への配付までを通じて特

定し,保存し,他の化学薬品及び試料から隔離しなければならない。 

注記 後日のサンプリング,傾向の解析,配付サービス又は苦情調査を円滑にするため,(候補)標準

物質の各ユニットを個々に特定することが有益である可能性がある。 

7.4.3 

標準物質生産者は,全ての標準物質の適切な包装(例えば,適切な場合,遮光,真空包装,除湿包

装又は不活性ガス包装の使用)を確実にし,値付けから配付までの間の品目,又は物質の損傷若しくは劣

化を防止する,安全な保管区域又は貯蔵室を備えなければならない。 

7.4.4 

起こり得る劣化を検出するため,全ての標準物質の状態を,それらの保管期間を通して適切な間隔

で評価しなければならない。 


Q 17034:2018 (ISO 17034:2016) 

 

7.4.5 

標準物質生産者は,安全及び輸送の要求事項に適合することを確実にするのに必要な程度で,包装

及び表示(ラベリング)の工程を管理しなければならない。顧客への輸送手順を明確にしなければならな

い。 

7.4.6 

標準物質生産者は,封がある場合は封が破られるまで,又は初めて使用される時点まで,各ユニッ

トの個々の標準物質の完全さを維持することを確実にするための手立てを講じなければならない。 

7.5 

物質の加工(processing) 

7.5.1 

標準物質生産者は,物質が使用目的に適した加工を受けたことを確認する手順を確立しなければな

らない。物質の加工の手順は,少なくとも次の事項に対処しなければならない。 

a) 物質の種類及び/又は同一性を検証するための定性分析 

b) 合成,精製(例 蒸留,抽出),培養及び最終形態への転換[例 機械加工,磨砕,混合,ふるい(篩)

分け及び縮分(riffling),成型加工,融解] 

c) 均質化 

d) 適切な取扱い(例 汚染からの保護及び不活性器具の使用)(7.4参照) 

e) 物質の加工を管理するための測定(例 粒度分布,水分含有量) 

f) 

加工装置及び試料容器の事前処理,洗浄又は滅菌 

g) 物質の安定化(例 乾燥,照射,滅菌) 

h) 物質の包装(例 瓶詰め,アンプル封入) 

i) 

安全のための予防策 

7.5.2 

物質の加工に使用される装置は,文書化された手順に従って操作しなければならない。 

注記 製造者の説明書(instruction)は,文書化された手順の一つである。 

7.6 

測定手順 

標準物質生産者は,校正及び試験についてJIS Q 17025の関連する要求事項を満たすことを確実にしな

ければならない。これらの活動は,適切な場合,標準物質の特性値に要求される精確さ,及びその測定に

関するいかなる標準仕様とも矛盾してはならない。 

7.7 

測定装置 

標準物質生産者は,標準物質生産に使用される測定装置がJIS Q 17025の関連する要求事項に適合して

使用されることを確実にしなければならない。 

注記 許容限界を超えてドリフトする装置に関する情報を含め,測定系の管理に関する追加的な情報

は,JIS Q 10012に記載されている。 

7.8 

データの完全性及び評価 

7.8.1 

標準物質生産者は,全ての計算及びデータ転送が適切なチェックを受けていることを確実にしなけ

ればならない。 

7.8.2 

標準物質生産者は,次の事項を満たすことを確実にしなければならない。 

a) 社内で開発したコンピュータソフトウェア,又は特定用途のために改良した既製ソフトウェアは,妥

当性確認され,用途に適していることが明らかにされている。 

注記 ソフトウェアの妥当性確認の例には一例として,手計算又は既知の結果を含むテストデータ

を使用することで確認される,コンピュータを使用したスプレッドシート計算がある。 

b) データの完全性を保護するための手順が確立され,実施されている。このような手順には,これに限

定されないが,データの入力及び取込み,データの保管,データの転送,並びにデータの処理の完全

性を含む。 


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Q 17034:2018 (ISO 17034:2016) 

 

c) 装置及びソフトウェアは,適正な機能を確実にするために維持され,データの完全性を維持するため

に環境及び運用に必要な条件が備えられている。 

d) コンピュータ記録への無許可アクセス及び記録の変更の防止を含むデータセキュリティの維持のため,

適切な手順が確立され,実施されている。 

7.8.3 

標準物質のモニタリング,試験,校正又は値の付与に使用される統計的手順は,その用途に対して

適切でなければならない。 

注記1 統計的手順の妥当性確認には,(一般に適切な文献の参照による)しっかりした理論的根拠の

証拠,予想される使用条件に基づく既知の性能及び現在の目的のために当該データに十分適

用できることが明らかな前提又は条件を含めることができる。 

注記2 データの管理に関する追加的な情報は,JIS Q 17025に記載されている。 

7.9 

認証値の計量計測トレーサビリティ 

7.9.1 

認証標準物質を生産する場合は,認証値の計量計測トレーサビリティが,関連するJIS Q 17025の

要求事項に整合して確立されなければならない。標準物質生産者は,定められた計量参照への認証値の計

量計測トレーサビリティの証拠を備えなければならない。 

注記1 異なる測定手順及び/又は試験所によって得られた結果をまとめる場合,それぞれが全て同

じ計量参照にトレーサブルであれば,そのまとめた結果もその計量参照にトレーサブルであ

る。 

注記2 証拠は,測定プロセスの評価,又は結果と独立のトレーサブルな値との比較による計量計測

トレーサビリティの確定を根拠とすることができる。 

注記3 対象とする特性の明確な特定,数値及び定められた計量参照へのトレーサビリティは,結果

のトレーサビリティに寄与する。 

注記4 ISO/TR 16476は,認証値の計量計測トレーサビリティの確立及び表現に関する追加的な情報

を含んでいる。 

7.9.2 

定められた計量参照は,実際に具現化された測定単位の定義,量の測定単位を含む測定手順,又は

測定標準でなければならない。 

7.9.3 

技術的に可能な場合は,標準物質生産者は,定められた計量参照が国際単位系(SI)にトレーサブ

ルであることを実証しなければならない。 

7.9.4 

SI単位への計量計測トレーサビリティが技術的に不可能な場合,標準物質生産者は,適切な計量

参照(JIS Q 17025のトレーサビリティ要求事項を参照。)への計量計測トレーサビリティを実証しなけれ

ばならない。 

7.9.5 

値が,より上位の計量参照システムに対してトレーサブルである必要がある試験(例えば,再現条

件の下での測定を伴う値付けの試験)の場合は,測定が計量学的にトレーサブルな値をもつ基準に基づい

て校正されていることを確実にしなければならない。 

7.9.6 

認証値又はその不確かさに著しい影響を与える2次的パラメータは,計量計測トレーサビリティの

証拠をもたなければならない。 

注記 2次的パラメータの例は,温度及び湿度である。 

7.10 均質性の評価 

7.10.1 標準物質生産者は,目的への適合性を確実にするために,最終形態に包装された状態で,候補標準

物質の均質性の評価を実行しなければならない。 

注記1 均質性の評価には,過去の証拠(過去の実験的証拠を含む。)の使用,候補標準物質の実験的


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Q 17034:2018 (ISO 17034:2016) 

 

均質性試験の実施,又はその両方を含めることができる。多くの場合,実験的試験が必要で

ある。実験的均質性試験の必要性に関する手引は,JIS Q 0035に示されている。 

注記2 多くの場合,実験的均質性試験は,無作為に選ばれた,代表的な数のユニットの測定を必要

とする。ユニットは,例えば,単純ランダム,層別ランダム又はランダムに決めた出発点か

らの系統的な選び方で抜き取ることができる。 

7.10.2 物質が複数のバッチで生産される場合,バッチの同等性を実証するか,又は個別に各バッチの均質

性を評価しなければならない。 

7.10.3 精密さ及び選択性が要求される目的に合致するように,妥当性が確認された測定手順を選択しなけ

ればならない。 

7.10.4 実験によって均質性を決定する必要がある場合,標準物質生産者は,複数の特性のうち,ある特性

を測定することで他の特性の均質性の証拠になることが科学的証拠又は過去の経験を使って示すことがで

きる場合を除き,全ての対象とする特性について均質性を決定しなければならない。 

注記 均質性試験及び最小試料量の確立についての手引は,JIS Q 0035に示されている。 

7.10.5 認証値については,均質性が認証値の不確かさへの寄与として定量化されているか,又は無視でき

ることとして示されていなければならない。 

7.11 安定性の評価及びモニタリング 

7.11.1 標準物質生産者は,次のことを実行しなければならない。 

a) 提案されている保管条件の下で,必要な場合は実験によって,標準物質の全ての関連する特性の安定

性を評価し,評価の結果によって事前処理,包装及び保管条件を選択する。 

b) 提案されている輸送条件がある場合にはその条件の下で,必要な場合は実験によって,標準物質の全

ての関連する特性の安定性を評価し,輸送中の安定性を維持するための輸送条件を選択する。 

c) 使用者の施設での安定性を維持するため,物質の保管及び使用に関して必要な助言を確立する。 

d) 考えられる変化率を考慮に入れ,変化の速やかな発見を可能にするような,長期保管される物質の安

定性をモニタリングするための方法を選ぶ。 

e) 認証値の安定性が確実でない場合は,使用前に起こり得る認証値の変化に対して許容できる量を,表

明する不確かさに見込む,又は時間に伴う変化が予測できる場合は,時間に伴って予想される変化に

ついて,認証値及びその不確かさの補正手段を提供する。 

f) 

標準物質ユニットの反復的サンプリング又は完全な標準物質ユニットの反復的使用が,使用に関する

指示で認めている場合には,物質の安定性に及ぼす可能性のある影響を評価し,適切な処置を講じる。 

注記1 反復的サンプリングが認められている場合[上記f)参照],適切な処置としては,例えば,標

準物質ユニットを開封した後の取扱い,使用に関する詳しい指示の提供などがある。 

注記2 JIS Q 0035に,上記a)〜f)の手順に関する詳しい手引が記載されている。 

注記3 安定性の評価結果は,不確かさの評価(7.13.6参照)に寄与できる。 

7.11.2 生産者は,安定性の証拠をもっているか,又は計画された保管条件で長期間保管された,類似性の

高い(closely similar)物質の安定性を評価した過去の経験をもっている場合を除き,頒布前に実験的評価

を行わなければならない。 

注記 “類似性の高い”物質とは,同じマトリックス組成,加工条件,類似した有効性の包装形態等

を共有し,同じ特性が値付けされた物質である。 

7.11.3 個々に安定性試験が行われていない複数のバッチの標準物質が生産される場合,標準物質生産者は,

全てのバッチの安定性における信頼性を提供するために,十分な数の異なるバッチの安定性を実験で検証


12 

Q 17034:2018 (ISO 17034:2016) 

 

しなければならない。 

注記1 実験による安定性評価は,一般に変化率を判断するための広範な試験を必要とするが,検証

は,異なるバッチの挙動が類似していること,又は連続的なバッチの場合は耐用年限にわた

って変化しないことを確認する単純な試験でよい。 

注記2 複数のバッチ生産に関する更なる手引は,JIS Q 0035に記載されている。 

7.12 値付け 

7.12.1 標準物質生産者が特性値を付与する場合,標準物質の値付けが必要である。 

7.12.2 標準物質生産者は,定量的特性又は定性的特性のいずれを値付けするのかを明確に定義しなければ

ならない。また,定量的特性の場合は,その測定対象量の定義が操作に依存したものなのか,又は特定の

手順に依存しないものなのかを明確にしなければならない。 

7.12.3 標準物質生産者は,標準物質の使用目的のために適切な値付けの方針を選択しなければならない。 

注記1 そのような値付けには,これだけに限定されないが,次のアプローチを含むことができる。 

a) (ISO/IEC Guide 99に定義されているように)1試験所での単一の参照測定手順の使用。 

b) 能力のある一つ以上の試験所において実証可能な精確さをもつ二つ以上の方法を使用す

る,操作に規定されずに定義された測定対象量の値付け。 

c) 能力のある試験所ネットワークを使用する,規定された操作による測定対象量の値付け。 

d) 1試験所で実行される単一の測定手順を使って実行される,標準物質から厳密に一致す

る候補標準物質への値の移し替え。 

e) 標準物質の調製において使用された,原料の質量又は容量に基づいた値付け。 

注記2 値付けについての手引は,JIS Q 0035に記載されている。 

7.12.4 標準物質生産者は,トレーサビリティ及び測定の不確かさが標準物質に関連する文書に報告される

か否かにかかわらず,対象の特性が適切なトレーサビリティ及び十分な信頼性をもって,それぞれ値付け

されるように,値付け試験を規定しなければならない。この目的のために,標準物質生産者は,次のこと

を実行しなければならない。 

a) 実行される業務を明確に記述した測定計画を文書化し,値付けに使用される測定を担当する全要員に

これを伝達する。 

b) 認証値の場合,それぞれの試験所からの値付けされる物質に関して入手したのではないデータ2)を使

用することによって,関与する各試験所の能力を実証する。 

注2) “試験所からの値付けされる物質に関して入手したのではないデータ”とは,認証値を与え

る物質の値付け試験に先立ち試験所から得たデータをいう。 

7.12.5 値付けデータを評価する際に,標準物質生産者は,7.12.4 a)において定義される測定計画への順守

を確認するために,値付けに関わるデータ及び文書の技術的評価を実行しなければならない。また,計画

からの逸脱があった場合は,その逸脱によって値付けからのデータの除外が必要になるか否かを評価しな

ければならない。 

7.13 特性値及びその不確かさの付与 

7.13.1 標準物質生産者は,特性値を付与するために文書化された手順を使用しなければならない。 

7.13.2 これらの手順は,次の事項を適切に含まなければならない。 

a) 用いられる実験計画及び統計的手法の詳細 

b) 外れ値を含む異常な結果の調査及び取扱いに関する方針 

c) 異なる手順又は試験所から付与された異なる測定不確かさをもつ特性値に対して,重み付け手法を用


13 

Q 17034:2018 (ISO 17034:2016) 

 

いるか否か 

d) 特性値に不確かさを付与するために使用するアプローチ 

e) 特性値の付与に影響を及ぼす可能性のある,他の有意な因子 

7.13.3 標準物質生産者は,対象となる特性値を付与する際,報告された不確かさの情報を含む試験方法及

び装置に関する技術情報,並びに試験所の実績の証拠を十分に考慮しなければならない。 

注記 値の付与に関する有効なアプローチについての手引が,JIS Q 0035に示されている。 

7.13.4 外れ値は,調査の上,可能であれば理由が特定されるまで,統計的証拠だけに基づいて除外しては

ならない。適切な場合は,ロバスト統計法を適用してもよい。 

注記1 明らかな外れ値がデータセットにおいて唯一の技術的に妥当な結果であることもある。 

注記2 ロバスト統計法の使用に関する手引は,JIS Q 0035に示されている。 

7.13.5 認証値の場合,標準物質生産者は,付与された不確かさに含まれる不確かさの寄与を明確にしなけ

ればならない。 

注記 不確かさの見積りに関する詳しい手引が,JIS Q 0035及びISO/IEC Guide 98-3に示されている。 

7.13.6 認証値の場合,標準物質生産者は,少なくとも次のそれぞれについて不確かさの寄与を考慮しなけ

ればならない。 

a) 値付けに使用される複数の手法間の差異を含む,値付け 

b) ユニット間及びユニット内の不均質性 

c) 保管中の特性値の変化 

d) 輸送中の特性値の変化 

注記1 使用中又は反復サンプリングによる特性値の変化などといった,他の不確かさの寄与が重要

であることもある。 

注記2 認証値以外の値[例えば,“参考値(indicative values)”又は“参考情報(information values)”]

を標準物質に付与する場合には,不確かさの表明がその物質の使用の向上に適切となること

もある。 

7.14 RM文書及びラベル 

7.14.1 標準物質生産者は,認証標準物質に対しては認証書を,その他の標準物質については製品情報シー

トを発行し,利用可能としなければならない。 

7.14.2 認証書及び製品情報シートの内容には,次を含めなければならない。 

a) 文書の表題 

b) 標準物質の固有の識別子 

c) 標準物質の名称 

d) 標準物質生産者の名称及び詳細な連絡先 

e) 使用目的 

f) 

(適用可能な限り)最小試料量 

g) 有効期間 

h) 保管情報 

i) 

物質の完全性を確実にするために十分な,取扱い及び使用に対する指示 

j) 

ページ番号及び総ページ数 

k) 文書の版 

l) 

(適切な場合)物質のコミュータビリティ(相互互換性)に関する情報 


14 

Q 17034:2018 (ISO 17034:2016) 

 

7.14.3 7.14.2に示す最小限の要求事項に加え,認証書には次の追加的な情報を含めなければならない。 

a) 認証標準物質の説明 

b) 対象の特性,特性値及び付随する不確かさ 

c) 規定された操作による測定対象量の測定手順 

d) 認証値の計量計測トレーサビリティ 

e) 標準物質生産者の承認責任者の氏名及び役職 

注記1 認証書及び付随する文書の内容に関する詳しい情報は,JIS Q 0031に記載されている。 

注記2 認証書及び製品情報シートに関する分野特有の要求事項が存在することもあり得る。また,

こうした要求事項を検討することもできる(例えば,体外診断用医療機器に関するISO 

15194)。 

7.14.4 標準物質のラベルは,個々の標準物質ユニットの製品容器に確実に貼り付けられ,標準物質の寿命

期間において指定された保管及び取扱い条件下でも読みやすく,損なわれないようにデザインされなけれ

ばならない。その寿命期間とは,標準物質生産者によって標準物質が提供されてから認証書に記載された

有効期間をいう。ラベルは,物質,標準物質生産者,バッチ及び(個々の試料番号のように)その物質が

製品情報シート又は認証書に対して個々に区別され,適切な場合,参照されるために必要な他のいかなる

情報をも特定しなければならない。 

7.14.5 標準物質ユニットの物理的サイズがラベルに記載することができる情報量を制限する場合,情報を

他のところ(例えば,RM文書)に記載しなければならない。固有の識別子を付さなければならない[7.14.2 

b)参照]。 

注記 標準物質認証書,ラベル及び付随する文書の内容に関する詳しい手引は,JIS Q 0031に記載さ

れている。 

7.15 配付サービス 

7.15.1 配付のプロセスは,標準物質の劣化を避けるために必要な予防策を含め,規定しなければならない

(7.11.1参照)。標準物質生産者は,標準物質の出荷の条件を決め,通関に要求される適切な文書を提供し

なければならない。 

注記1 出荷の条件は,例えば,出荷に伴う温度,包装,輸送期間,及び物質の完全性に必要な他の

予防処置を含むことができる。 

注記2 標準物質によっては,例えば,原産地及び安全上の要求事項に対するその物質の適合性に関

する追加の文書が通関のために必要とされる場合もある。 

7.15.2 標準物質生産者は,販売及び配付した全ての標準物質の最新版の記録を維持しなければならない。 

7.15.3 標準物質生産者は,生産する標準物質に関連する妥当な手引及び技術支援を使用者に対し提供しな

ければならない。 

7.15.4 標準物質生産者は,認証書又は製品情報シートの有効期間内のいかなる標準物質についても,特性

値又は不確かさに変更がある場合は,その変更内容を使用者に知らせるために最大限の努力を払わなけれ

ばならない。 

7.15.5 標準物質が,標準物質生産者と契約関係にある販売業者を通して再販される場合,標準物質生産者

は,効果的な配付後のサービスが維持されることを確実にするために,その販売業者に全ての必要な情報

を伝達しなければならず,かつ,その販売業者の活動がこの規格の該当する箇条に従って実施されること

を確実にするために,その販売業者と取決めを結ばなければならない。 

注記 標準物質が標準物質生産者と直接の契約関係にない販売業者によって再販される場合,標準物


15 

Q 17034:2018 (ISO 17034:2016) 

 

質生産者は,標準物質が購入された後のこれらの組織の活動を管理できない。それゆえに,そ

のような再販者に対する配付サービスに関する要求事項は,最初の再販者だけに限定される。 

7.16 品質及び技術的記録の管理 

7.16.1 標準物質生産者は,品質記録及び技術的記録に関する識別,収集,索引付け,アクセス,保管,維

持及び廃棄の手順を確立し,維持しなければならない。 

注記1 品質記録とは,品質の要求事項を満たしている程度,又はマネジメントシステムの運営の有

効性の程度について,客観的な証拠を提供する記録である。品質記録には,内部監査による

報告及びマネジメントレビューによる報告,並びに是正処置及び改善の記録を含む。 

注記2 技術的記録とは,標準物質の生産,測定,試験及び校正の手順を実施することによって得ら

れたデータ及び情報の集積であり,特定された品質パラメータ又はプロセスパラメータが達

成されたか否かを示すものである。技術的記録には,書式,契約書,ワークシート,作業マ

ニュアル,チェックシート,管理チャート又は管理グラフ,校正報告書又は校正証明書,報

告書,認証書,又は使用者に対する他の記述事項を含む。 

7.16.2 標準物質生産者は,将来の論争の場で必要になるかもしれない情報を記録しておくことを確実にし

なければならない。 

7.16.3 全ての記録は読みやすいものとし,損傷,劣化又は紛失の防止に適した環境を備えた施設内におい

て容易に引き出せるように保管し,維持されなければならない。記録の保管期間は,顧客又は他の関連す

る要求事項に従って確立されなければならず,文書化されなければならない。 

注記 記録は,ハードコピー,電子的媒体など,いかなるタイプの媒体の形を取ることができる。 

7.16.4 記録に誤りが発生した場合には,誤りを抹消したり,見えなくしたり,削除したりせず,個々の誤

りに訂正線を施し,そのそばに正しい情報を記入しなければならない。記録に対する全ての訂正には,そ

の訂正を行った人物によって,署名又はイニシャル及び日付が付されなければならない。電子的に保管さ

れている記録の場合にも,元の情報の消失又は書換えを回避するために,同等の手段を講じなければなら

ない。 

7.16.5 全ての記録は,安全に保持し,適切な場合,機密保持されなければならない。 

7.16.6 標準物質生産者は,電子的に保存されているデータを常に保護し,そのようなデータヘの無許可の

アクセス又は修正を防止する手順をもたなければならない。 

7.16.7 標準物質生産者は,全ての個々の測定観測結果,適切な計算及び得られたデータ[例えば,統計処

理及び不確かさのバジェット(budgets)],並びに校正の記録及び調製報告書を,標準物質が有効である期

間を考慮しながら,今後参照される可能性がないと思われる,定められた期間まで保持するよう手配しな

ければならない。 

7.16.8 標準物質生産者又は請負業者が行った個々の(又は一連の)校正又は測定の結果は,JIS Q 17025

に従って報告されなければならない。 

7.17 不適合業務の管理 

7.17.1 標準物質生産者は,その生産活動のいかなる側面においても,自身が定めた生産手順に従っていな

いこと,又は顧客と合意した要求事項に適合していないことが分かった場合に実施する手順をもたなけれ

ばならない。 

7.17.2 この手順では,次の事項を確実にしなければならない。 

a) 不適合業務の管理に対する責任者及び権限者を指名する。 

b) 不適合業務及び/又は不適合標準物質が特定された場合に取るべき処置を示す。これには,根本原因


16 

Q 17034:2018 (ISO 17034:2016) 

 

解析及びその処置が効果的に実行されることを確実にするシステムを含む。 

c) 不適合業務の重要性の評価を行い,修正及び是正処置を特定し,実施する。 

d) 必要な場合,業務を停止し,適切ならば,影響を受ける標準物質,その認証書及びその他の適切な文

書の発行を保留する。 

e) 妥当な期間枠内に,顧客に通知するなど,救済処置を取る。 

f) 

必要な場合,適切な期間内に,使用者に対して,可能性のある影響について通知し,必要な場合,既

に配付した不適合標準物質及び/又はその認証書並びにその他の適切な文書を回収する。 

g) 業務の再開を認める責任を明確に規定する。 

h) 必要な場合は,講じられた是正処置の完了及び有効性を検証するための内部監査を実施する。 

7.17.3 標準物質の回収の決定は,不適合標準物質の使用を最小限に抑えるよう,適切なタイミングで行わ

なければならない。 

注記 不適合標準物質の特定又はマネジメントシステム若しくは生産活動に関する問題の特定は,マ

ネジメントシステム内の様々な場面で起こり得る。その場面としては,苦情,品質管理,消耗

品のチェック,職員の観察又は監督,認証書及びその他の適切な文書のチェック,マネジメン

トレビュー,内部監査又は外部監査などが挙げられる。 

7.18 苦情 

7.18.1 標準物質生産者は,苦情を受け付け,評価し,それに対して決定をするための文書化されたプロセ

スをもたなければならない。 

7.18.2 苦情処理プロセスの記述は,要求に応じていかなる利害関係者にも入手可能でなければならない。 

7.18.3 苦情を受領したときには,標準物質生産者は,責任を負う適合性評価活動に関連した苦情であるか

どうかを確認し,関連があれば,対処しなければならない。 

7.18.4 標準物質生産者は,苦情処理プロセスの全ての段階における全ての決定に責任をもたなければなら

ない。 

7.18.5 苦情に関する調査及び決定は,いかなる差別的行動にもつながってはならない。 

7.18.6 苦情を処理するためのプロセスには,少なくとも次の要素及び方法を含めなければならない。 

a) 苦情の受付け,妥当性確認,調査に関するプロセス及び苦情に対応するために取られる処置の決定の

記述。 

b) 苦情を解決するために取られる処置を含む,苦情の追跡及び記録。 

c) 適切な処置が取られたことを確実にすること。 

7.18.7 苦情を受けた標準物質生産者は,苦情の妥当性を確認するために必要な全ての情報を収集し,検証

する責任を負わなければならない。 

7.18.8 標準物質生産者は,可能な場合には必ず,苦情を受領したことを通知し,苦情申立人に進捗報告書

及び結果を提示しなければならない。 

7.18.9 苦情申立人に伝達される内容の決定は,この苦情に関わる標準物質活動に関与しなかった者が行う

か,又はレビューし承認しなければならない。 

7.18.10 標準物質生産者は,可能な場合には必ず,苦情処理プロセスが終了したことを苦情申立人に正式に

通知しなければならない。 

 


17 

Q 17034:2018 (ISO 17034:2016) 

 

マネジメントシステムに関する要求事項 

8.1 

選択肢 

8.1.1 

一般 

標準物質生産者は,選択肢A又は選択肢Bに従って,この規格の要求事項を一貫して満たすことができ

るマネジメントシステムを確立し,維持しなければならない。 

8.1.2 

選択肢A 

8.1.2.1 

標準物質生産者は,標準物質生産の種類,範囲及び量を網羅する標準物質生産の活動範囲に対応

する,文書化されたマネジメントシステムを確立し,実施し,維持しなければならない。 

8.1.2.2 

標準物質生産者は,活動範囲を明確化し,文書化しなければならない。 

8.1.2.3 

標準物質生産者のマネジメントシステムは,次の事項に対処しなければならない。 

− 品質方針(8.2参照) 

− マネジメントシステムの文書化(8.3参照) 

− マネジメントシステム文書の管理(8.4参照) 

− 記録の管理(8.5参照) 

− マネジメントレビュー(8.6参照) 

− 内部監査(8.7参照) 

− リスク及び機会への取組み(8.8参照) 

− 是正処置(8.9参照) 

− 改善(8.10参照) 

− 顧客からのフィードバック(8.11参照) 

8.1.3 

選択肢B 

この規格の箇条4〜箇条7の要求事項を一貫して満たすことを支援し,かつ,実証できるマネジメント

システムを,JIS Q 9001の要求事項に従って確立及び維持している標準物質生産者は,8.2〜8.11に規定す

るマネジメントシステム要求事項を満たしている。 

8.2 

品質方針(選択肢A) 

8.2.1 

標準物質生産者は,標準物質の生産,保管及び配付手順の全ての側面の品質を確実にし,維持する

ための方針,目標及びコミットメントを明確化し,文書化しなければならない。 

8.2.2 

品質方針の表明を含め,標準物質生産者の品質に関するマネジメントシステム方針は,トップマネ

ジメントの権限の下で文書化しなければならない。 

8.2.3 

品質方針には,次のコミットメントを含めなければならない。 

a) この規格の要求事項に適合した標準物質の生産。 

b) 標準物質生産の一環として,JIS Q 17025の要求事項に適合する試験及び校正の実施。 

c) 標準物質生産活動の全ての側面において,品質に関連する全ての要員に対して,品質文書に精通し,

業務において方針及び手順を実施できることの要求。 

d) マネジメントシステムの有効性を継続的に改善するための,また,良好な専門職業務の実践(good 

professional practice)及び標準物質の品質に対して責任をもつための,運営管理。 

8.2.4 

包括的な目標は,マネジメントレビューの中でレビューされなければならない。 

8.3 

マネジメントシステムの文書化(選択肢A) 

標準物質生産者は,生産される標準物質の品質を確実にするのに必要な範囲まで,システム,計画,手

順,指示,観察事項などの全てを文書化しなければならない。このマネジメントシステムで用いられる文


18 

Q 17034:2018 (ISO 17034:2016) 

 

書は,全ての関係要員に伝達され,理解され,利用され,実行されなければならない。 

8.4 

マネジメントシステム文書の管理(選択肢A) 

8.4.1 

標準物質生産者は,この規格を満たすことに関連する(内部及び外部の)文書を管理しなければな

らない。 

8.4.2 

標準物質生産者は,次の事項を満たすことを確実にしなければならない。 

a) 権限をもった要員によって,発行される前に文書の適切性が承認されている。 

b) 文書が定期的にレビューされ,(必要に応じて)更新されている。 

c) 変更及び文書の現在の改正状況が明確になっている。 

d) 使用に際して,使用する文書の関連する版が入手可能である。 

e) 文書が個別に識別されており,必要な場合,それらの配付が管理されている。 

f) 

廃止文書の意図しない使用を防ぐ。それらがある目的で保持されている場合,適切な識別がなされて

いる。 

注記1 これらには,生産される標準物質に関係する仕様書,指示書及びマニュアルのほか,規格,

ガイド,試験及び/又は校正の手順など,外部で作成された文書が含まれる場合がある。 

注記2 ここでいう“文書”とは,方針表明文,テキスト,手順書,仕様書,校正表,図表,ソフト

ウェアなどを含む全ての情報又は指示を意味する。それらは,ハードコピー,電子的記録な

ど様々な媒体による場合があり,デジタル,アナログ,写真又は手書きによることがある。 

8.5 

記録の管理(選択肢A) 

8.5.1 

標準物質生産者は,この規格への準拠に関わる記録の特定,保管,保護,検索,保管期間及び処分

に必要な管理を明確化するための手順を確立しなければならない。 

8.5.2 

標準物質生産者は,契約上及び法律上の義務に基づく期間にわたって記録を保管するための手順を

確立しなければならない。これらの記録へのアクセスは,機密保持の取決めに従わなければならない。 

8.6 

マネジメントレビュー(選択肢A) 

8.6.1 

標準物質生産者のトップマネジメントは,あらかじめ決定されたスケジュール及び手順に従って,

マネジメントシステム及び生産プロセスが継続して適切かつ有効であることを確実にするため,並びに必

要な変更又は改善を導入するために,マネジメントシステム及び生産プロセスのレビューを定期的に実施

しなければならない。レビューでは次の事項を考慮に入れなければならないが,これに限らない。 

a) 方針及び手順の適切さ 

b) 管理要員及び監督要員からの報告 

c) 内部監査の結果 

d) 是正処置 

e) リスク特定の結果 

f) 

外部機関による審査 

g) 業務の量及び種類の変化 

h) 顧客からのフィードバック 

i) 

苦情を含む改善のための提案 

j) 

経営資源,職員の訓練,そして必要であれば,標準物質の請負業者及び販売代理店の能力に関係する

技術的な事項など,その他の関係要因 

k) 品質目標(8.2参照) 

注記1 結果は,組織の計画(corporate planning programme)に取り入れ,次年度の到達点,目標及び


19 

Q 17034:2018 (ISO 17034:2016) 

 

行動計画に含めることができる。また,職員に対して結果を伝達することができる。 

注記2 マネジメントレビューを行う典型的な周期は,毎年1回である。 

8.6.2 

マネジメントレビューでの所見及びそれらから生じた処置を,記録しなければならない。管理主体

は,それらの処置が適切かつ取決めによる期間内に実行されることを確実にしなければならない。 

8.7 

内部監査(選択肢A) 

8.7.1 

標準物質生産者は,その運営がマネジメントシステムの要求事項及びこの規格の要求事項に継続し

て適合していることを検証するため,定期的に,かつ,あらかじめ定められたスケジュール及び手順に従

って,自身の活動の内部監査を実施しなければならない。内部監査のプログラムは,最終製品(標準物質)

に至るまでの技術面及び生産面の活動を含め,全てのマネジメントシステムの要素を対象としなければな

らない。スケジュールの要求及び管理主体の要望に沿うように監査を計画し,組織することは,標準物質

生産者の責任である。このような監査は,訓練を受け,資格をもつ要員が行わなければならない。また,

経営資源が許す限り,監査される活動から独立した要員が行わなければならない。要員は,自身の活動を

監査してはならない。 

8.7.2 

監査の観察事項によって,運営の有効性,標準物質の完全性,又は文書の正確性に疑問が生じた場

合には,標準物質生産者は時機を失することなく是正処置を取り,不利な影響を受けたかもしれない顧客

に書面で通知しなければならない。 

8.7.3 

全ての観察事項,及びそれから生じた是正処置は,記録されなければならない。標準物質生産者の

管理主体は,これらの処置が適切かつ合意された期間内に実施されることを確実にしなければならない。 

8.7.4 

フォローアップ活動では,取られた是正処置の実施内容及び効果を検証し,記録しなければならな

い。 

8.8 

リスク及び機会への取組み(選択肢A) 

8.8.1 

標準物質生産者は,次の事項のためにリスク及び機会を考慮しなければならない。 

a) マネジメントシステムが,その意図した結果を達成できるという確信を与える。 

b) 望ましい影響を増大する。 

c) 望ましくない影響を防止又は低減する。 

d) 改善を達成する。 

8.8.2 

組織は,次の事項に対処しなければならない。 

a) これらのリスク及び機会に取り組む。 

b) 活動をマネジメントシステムのプロセスに統合し実施する。 

c) これらの活動の有効性を評価する。 

8.8.3 

リスク及び機会への取組みは,標準物質の生産及びサービスの品質に与え得る潜在的な影響と相応

のものでなければならない。 

注記1 リスクへの取組みの選択肢には,リスクを回避すること,ある機会を追求するためにそのリ

スクを取ること,リスク源を除去すること,起こりやすさ若しくは結果を変えること,リス

クを共有すること,又は情報に基づいた意思決定によってリスクを保有することが含まれ得

る。 

注記2 機会は,新たな慣行の採用,新製品の発売,新市場の開拓,新たな顧客への取組み,パート

ナーシップの構築,新たな技術の使用,及び組織のニーズ又は顧客のニーズに取り組むため

のその他の望ましくかつ実行可能な可能性につながり得る。 


20 

Q 17034:2018 (ISO 17034:2016) 

 

8.9 

是正処置(選択肢A) 

8.9.1 

一般 

標準物質生産者は,不適合標準物質,標準物質の生産における不適合業務又はマネジメントシステムの

方針及び手順からの逸脱が特定された場合,是正処置を実施するための方針及び手順を確立し,適切な権

限者を指名しなければならない。 

注記 マネジメントシステム又は技術的運営に関する問題は,例えば,不適合標準物質の管理,内部

監査又は外部監査,マネジメントレビュー,顧客からのフィードバック,職員の観察のような,

マネジメントシステムにおける種々の活動を通じて特定することができる。 

8.9.2 

原因分析 

是正処置の手順は,問題の根本原因を特定するための調査から始めなければならない。内部での生産,

及び必要な場合,請負業者によって行われるいかなる活動についても調査を行わなければならない。 

注記 根本原因は明白ではないことも多いため,問題の全ての潜在的原因を注意深く分析することが

要求される。潜在的原因には,標準物質の性質及び仕様,一般手順及び値付けに用いた手順,

職員の習熟度及び訓練,並びに標準物質生産プロセスで用いられた物質及び装置(及び/又は

その校正)が含まれ得る。 

8.9.3 

是正処置の選定及び実施 

8.9.3.1 

是正処置が必要な場合,標準物質生産者は,可能性のある是正処置を特定しなければならない。

標準物質生産者は,問題を除去し再発を防止する可能性が最も高い処置を選定し,実施しなければならな

い。 

8.9.3.2 

不適合事項又はその他の逸脱の原因を除去するために取られる是正処置は,その問題の重大さに

照らして適切であり,かつ,遭遇するリスクに見合うものでなければならない。 

8.9.3.3 

標準物質生産者は,是正処置の検討から生じた運用手順に関する必要な変更を全て文書化し,実

施しなければならない。 

8.9.4 

是正処置の監視 

標準物質生産者は,是正処置を実施した後,取られた是正処置が問題の根本原因の除去に効果的であっ

たことを確実にするため,結果を監視しなければならない。 

8.9.5 

追加監査 

不適合又は逸脱の特定が,生産者の方針及び手順に対する適合性,又はこの規格に対する適合性に疑問

を投げかける場合,標準物質生産者は,該当活動範囲に対する監査を,7.17の規定に従ってできるだけ速

やかに実施することを確実にしなければならない。 

8.10 改善(選択肢A) 

8.10.1 標準物質生産者は,品質方針,品質目標,監査結果,データの分析,是正処置,予防処置及びマネ

ジメントレビューを通じて,マネジメントシステムの有効性を継続的に改善しなければならない。 

8.10.2 技術面でもマネジメントシステムに関してでも,必要とされる改善及び不適合の潜在的原因が特定

されなければならない。改善の機会が特定された場合,又は改善が必要な場合には,そのような不適合が

発生する可能性を減らし,改善の機会を活用するために,行動計画を作成し,実施し,かつ,監視しなけ

ればならない。 

8.10.3 標準物質生産者は,改善を実施した後,自身の運営範囲におけるいかなる欠陥の減少又はその他の

改善をも確証し,それによって,予防処置の有効性を立証するために結果を監視しなければならない。 


21 

Q 17034:2018 (ISO 17034:2016) 

 

8.11 顧客からのフィードバック(選択肢A) 

標準物質生産者は,肯定的及び否定的なフィードバックの両方を顧客に求めなければならない。フィー

ドバックは,マネジメントシステム,標準物質生産活動及び顧客サービスを改善するために使用し,分析

しなければならない。 

 


22 

Q 17034:2018 (ISO 17034:2016) 

 

附属書A 

(参考) 

標準物質及び認証標準物質の生産要求事項のまとめ 

 

表A.1は,認証標準物質の特定の要求事項を含む,標準物質の生産に関係した箇条7の要求事項を適用

する手引を示す。 

 

表A.1−標準物質及び認証標準物質の生産要求事項のまとめ 

一般要求事項 

標準物質 

認証標準物質 

適用箇条 

生産計画 

必須 

必須 

7.2 

生産管理 

必須 

必須 

7.3 

物質の取扱い及び保管 

必須 

必須 

7.4 

物質の加工 

必須 

必須 

7.5 

測定手順 

必須 

必須 

7.6 

測定装置 

必須 

必須 

7.7 

データの完全性及び評価 

必須 

必須 

7.8 

認証値の計量計測トレーサビリティ 

必須ではない 

必須 

7.9 

均質性の評価 

必須 

必須 

7.10 

安定性の評価及びモニタリング 

必須 

必須 

7.11 

値付け 

値が付与される場合は,必須 

必須 

7.12 

特性値の付与 

値が付与される場合は,必須 

必須 

7.13 

特性値の不確かさの付与 

必須ではない 

認証値には必須 

7.13 

RM文書及びラベル 

必須 

必須 

7.14 

配付サービス 

必須 

必須 

7.15 

品質及び技術的記録の管理 

必須 

必須 

7.16 

不適合業務の管理 

必須 

必須 

7.17 

苦情の取扱い 

必須 

必須 

7.18 

 


23 

Q 17034:2018 (ISO 17034:2016) 

 

参考文献 

 

[1] JIS Q 9000 品質マネジメントシステム−基本及び用語 

注記 対応国際規格:ISO 9000,Quality management systems−Fundamentals and vocabulary 

[2] JIS Q 10012 計測マネジメントシステム−測定プロセス及び測定機器に関する要求事項 

注記 対応国際規格:ISO 10012,Measurement management systems−Requirements for measurement 

processes and measuring equipment 

[3] ISO 15189,Medical laboratories−Requirements for quality and competence 

[4] ISO 15194,In vitro diagnostic medical devices−Measurement of quantities in samples of biological origin−

Requirements for certified reference materials and the content of supporting documentation 

[5] ISO 15195,Laboratory medicine−Requirements for reference measurement laboratories 

[6] ISO/TR 16476,Reference materials−Establishing and expressing metrological traceability of quantity values 

assigned to reference materials 

[7] JIS Q 17000 適合性評価−用語及び一般原則 

注記 対応国際規格:ISO/IEC 17000,Conformity assessment−Vocabulary and general principles 

[8] ISO/IEC 17011,Conformity assessment−General requirements for accreditation bodies accrediting 

conformity assessment bodies 

[9] JIS Q 0030 標準物質に関連して用いられる用語及び定義 

注記 対応国際規格:ISO Guide 30:2015,Reference materials−Selected terms and definitions 

[10] JIS Q 0031 標準物質−認証書,ラベル及び附属文書の内容 

注記 対応国際規格:ISO Guide 31:2015,Reference materials−Contents of certificates, labels and 

accompanying documentation 

[11] JIS Q 0035 標準物質−認証のための一般的及び統計的な原則 

注記 対応国際規格:ISO Guide 35,Reference materials−General and statistical principles for 

certification 

[12] ISO/IEC Guide 98-3,Uncertainty of measurement−Part 3: Guide to the expression of uncertainty in 

measurement (GUM:1995) 

[13] ISO/IEC Guide 99:2007,International vocabulary of metrology−Basic and general concepts and associated 

terms (VIM) 

[14] ISO/CASCO PROC 33,Common elements of ISO/CASCO standards 

[15] ISO/REMCO,Information on Commutability of Reference Materials (2014)  

http://isotc.iso.org/livelink/livelink/fetch/-8854933/8854951/8854960/279217/Commutability̲document̲final.

pdf?nodeid=16787892&vernum=-2 

[16] EUROLAB Technical Report No. 2/2006, Guidance for the management of computers and software in 

laboratories with reference to ISO/IEC 17025/2005. Available from http://www.eurolab.org 

[17] ELLISON S.L.R., WILLIAMS A., eds. Eurachem/CITAC guide: Quantifying Uncertainty in Analytical 

Measurement, Third edition (2012) ISBN 978-0-948926-30-3. Available from www.eurachem.org 

[18] ILAC P-10/01:2013, ILAC Policy on Traceability of Measurement Results 

 


24 

Q 17034:2018 (ISO 17034:2016) 

 

JIS Q 9001 品質マネジメントシステム−要求事項 

JIS Q 17021-1:2015 適合性評価−マネジメントシステムの審査及び認証を行う機関に対する要求事項

−第1部:要求事項