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Q 14024 : 2000 (ISO 14024 : 1999)

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が制定した日

本工業規格である。


日本工業規格

JIS

 Q

14024

 : 2000

 (ISO

14024

 : 1999

)

環境ラベル及び宣言−

タイプ I 環境ラベル表示−

原則及び手続

Environmental labels and declarations

−Type I environmental

labelling

−Principles and procedures

0.

序文

0.1

この規格は,1999 年に第 1 版として発行された ISO 14024, Environmental labels and declarations−Type

I environmental labelling

−Principles and procedures を翻訳し,技術的内容を変更することなく作成した日本

工業規格である。

なお,この規格で点線の下線を施してある部分は,原国際規格にはない。

0.2

環境ラベル表示には多くの手法がある。この規格は,事前に設定された一連の要求事項を満たす製

品に対して,環境ラベルを授与するタイプ I 環境ラベル制度に関するものである。したがって,この環境

ラベルは,特定の製品カテゴリー内で環境的に好ましいと判定された製品を識別するものである。

タイプ I 環境ラベル制度は,自主的なものであり,公的又は民間の機関によって運営され,また,国単

位,地域単位又は国際的のいずれかで運営される場合もあり得る。

1.

適用範囲  この規格は,タイプ I 環境ラベル制度開発のための原則及び手続を規定するものであり,

製品カテゴリー,製品環境基準及び製品機能特性の選定を含み,また,適合の評価及び証明のための原則

及び手続について規定するものである。さらに,環境ラベル授与のための認証手続も規定している。

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格のうちで,発効年(又は発行年)を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの

規格の規定を構成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。

JIS Q 14020 : 1998,

環境ラベル及び宣言−一般原則

備考  ISO 14020 : 1998, Environmental labels and declarations−General principles がこの規格と一致し

ている。

3.

用語及び定義  この規格は,次の用語及び定義を適用する。

3.1

タイプ 環境ラベル制度  (Type I environmental labelling programme)    特定の製品カテゴリーの中で,

製品のライフサイクルを考慮し,包括的な環境優位性を示すラベルの製品表示ライセンスを自主的な複数

の基準に基づき授与する第三者制度。


2

Q 14024 : 2000 (ISO 14024 : 1999)

3.2

製品  (product)    すべての製品又はサービス。

3.3

製品カテゴリー  (product category)    同等の機能をもつ製品のグループ。

3.4

製品環境基準  (product environmental criteria)    環境ラベル授与に必要な製品の環境上の要求事項。

3.5

製品機能特性  (product function characteristic)    製品の性能及び使用上の属性又は特性。

3.6

エコラベル運営団体  (ecolabelling body)    タイプ I 環境ラベル制度を運営する第三者の団体及びそ

の代理者。

3.7

第三者  (third party)    審議されている問題点に関連する当事者から独立していると認められる個人

又は団体。

ISO/IEC

ガイド 2 : 1996)

備考  “関係する当事者”は,通常,供給者(第一者)及び購入者(第二者)の関係者である。

3.8

利害関係者  (interested party)    タイプ I 環境ラベル制度によって影響を受けるすべての者。

3.9

認証取得者  (licensee)    エコラベル運営団体によってタイプ I 環境ラベルの使用を許諾された者。

3.10

環境側面  (environmental aspect)    環境と相互に影響し得る組織の活動,製品の要素。

備考  著しい環境側面とは,著しい環境影響をもつか又はもち得る環境側面である。  (JIS Q 14001 :

1996)

3.11

環境影響  (environmental impact)    有害か有益かを問わず,全体的に又は部分的に組織の活動,製品

若しくはサービスから生じる,環境に対するあらゆる変化。  (JIS Q 14001 : 1996)

3.12

認証  (certification)    製品,工程又は付帯サービスが所定の“要求事項”を満たしていることを,“第

三者”が文書で保証する手続。

ISO/IEC

ガイド 2 : 1996)

3.13

ライセンス(タイプ 環境ラベル表示に関する)  [licence (for Type I environmemal labelling)]    “環

境ラベル制度”の規則の下で発行される文書であって,エコラベル運営団体が,ある個人又は“機関”に

対して,

“タイプ I 環境ラベル”を使用する権利を与える文書。これによって,その製品又は付帯サービス

に対して,

“認証システム”の規則に従って証書を使用できる。

3.14

目的適合性  (fitness for purpose)    製品,工程又は付帯サービスが特定の条件の下で定義された目的

に合うことができる能力。

ISO/IEC

ガイド 2 : 1996)

4.

タイプ 環境ラベル表示の目的  環境ラベル及び宣言が全体として目指すところは,製品及びサービ

スの環境側面に関して,検証可能で,正確で,誤解を招かない情報のコミュニケーションを通して,環境

負荷の少ない製品及びサービスの需要と供給とを促進し,それによって,市場主導の継続的な環境改善の

可能性を喚起することである。

タイプ I 環境ラベル制度の目的は,この制度で規定された環境全般にわたって好ましい基準に適合する

製品を識別することによって,製品の環境影響低減に寄与することである。

この規格の目的は,タイプ I 環境ラベル制度の実施に際して,透明性及び信頼性を確保すること,また,

それらの制度に適用される原則及び手続を調和させようとするものである。

5.

原則

5.1

制度の自主性  タイプ I 環境ラベル制度は,政府が支援している機関によって開発又は運営される

ものも含め,自主的なものでなければならない。

5.2

JIS Q 14020

との関連  この規格の要求事項に加えて,JIS Q 14020 に規定されている原則も適用し

なければならない。この規格において,JIS Q 14020 より更に詳細に定められた要求事項がある場合には,

それらの特定な要求事項に従わなければならない。


3

Q 14024 : 2000 (ISO 14024 : 1999)

5.3

法規との関連  タイプ I 環境ラベル使用のライセンスの認可と維持には,申請者による環境法規及

び他の関連する法規の遵守が必す(須)条件とされなければならない。

5.4

ライフサイクルの考慮  環境影響の低減及び環境影響を製品のライフサイクルにおける他の(環境)

媒体(水質・大気など)又は段階に転換させないためには,製品環境基準を設定する際に製品のライフサ

イクルを考慮することが最も効果的な方法である。

製品環境基準を策定する際に考慮するライフサイクルには,各(環境)媒体の環境指標と関連のある,

資源採取,製造,流通,使用及び廃棄の段階が含まれていることが望ましい。この包括的アプローチから

のかい(乖)離,又は,部分的な環境上の論点を選択的に採用する場合には,正当な理由付けがなされな

ければならない。

5.5

選択性  製品環境基準は,測定可能な環境影響の差異に基づき,環境上優位な製品をその製品カテ

ゴリー内の他の製品と差別化するように制定されなければならない。製品環境基準は,製品間の差異が有

意である場合にだけ製品を差別化することが望ましい。製品の評価試験及び検証方法には,その精度及び

正確さのレベルに差があるため,測定可能な環境影響の差異の有意性を決定する際には,これを考慮する

ことが望ましい。

上記に従って製品環境基準が制定されたならば,この基準に適合するすべての製品に対し,ラベルを使

用する資格があるとしなければならない。

5.6

製品環境基準

5.6.1

ライフサイクルの考慮  製品環境基準は,ライフサイクルを考慮した指標に基づいたものでなけれ

ばならない(6.4 参照)

5.6.2

基準の基本  製品環境基準は,到達可能なレベルに設定し,関連する環境影響,測定能力及び測定

精度に配慮することが望ましい。

5.7

製品機能特性  基準を策定する際には,製品の目的適合性及び性能レベルを考慮し,更に JIS Q 

14020

で規定されている規格適用順位に従って,その制度内で国際的,地域単位又は国単位の製品規格を

考慮することが望ましい。

備考  環境ラベル表示における製品の目的適合性とは,製品が健康,安全性及び消費者が必要とする

機能を満たすものであることを意味する。

5.8

制度の要求事項の有効性

5.8.1

有効期間  それぞれの製品カテゴリーごとの製品環境基準及び製品機能要求事項は,有効期間が設

定されていなければならない。

5.8.2

見直し期間  製品環境基準及び製品機能特性は,新技術,新製品,新たな環境情報及び市場の変化

などを考慮し,事前に設定された期間内に見直ししなければならない。製品環境基準及び製品機能特性の

見直しは,必ずしもこれらの変更をもたらすものではない。

5.9

協議  製品カテゴリー,製品環境基準及び製品機能特性の選定並びにこれらの見直しを目的として,

利害関係者が正式に公開で参加できるプロセスが,当初から確立されていなければならない。

5.10

適合及び検証  環境ラベル制度の製品環境基準及び製品機能特性のすべての要素は,エコラベル運

営団体によって検証可能なものでなければならない。適合評価の方法は,次の優先順位を用いることが望

ましい。

−  ISO 規格及び IEC 規格

−  その他の国際的に認められている規格

−  地域及び国内規格


4

Q 14024 : 2000 (ISO 14024 : 1999)

−  優良試験所の慣行として受け入れられている原則で,その他の繰返しが可能で,かつ,再現性のある

手法(優良試験所に関する情報については ISO/IEC 17025 を参照。

−  製造業者の証拠資料

5.1

透明性  タイプ I 環境ラベル制度は,その開発及び運営のすべての段階を通して透明性を実証でき

ることが望ましい。透明性とは,利害関係者が適切な場面で,閲覧及びコメントを行うために,情報を得

ることが可能でなければならないことを意味する。コメント提言のために,時間的余裕が与えられなけれ

ばならない。これらの情報には,次のものが含まれることが望ましい。

−  製品カテゴリーの選定

−  製品環境基準の選定及び策定

−  製品機能特性

−  試験及び検証方法

−  認証及び授与手続

−  見直し期間

−  有効期間

−  ラベルの授与の根拠となった機密性をもたない証拠

−  制度運営のための資金源(例えば,料金,政府による経済的支援など)

−  適合の検証

透明性は,5.17 の要求事項と矛盾するものではない。

5.12

国際貿易上の側面  環境ラベル制度の手続及び要求事項は,国際貿易に対して不必要な障害を設け

る意図をもって,準備,採択又は適用をしてはならないし,そのような効果をもたらしてはならない。世

界貿易機関 (WTO) の該当する規定及び解釈を考慮することが望ましい。

5.13

アクセスの容易性  環境ラベル制度への申請及び参画は,すべての潜在的な申請者に対して開かれ

たものでなければならない。該当する製品カテゴリーの製品環境基準及びその制度の他の要求事項を満足

するすべての申請者には,ライセンス及びラベル使用資格が与えられなければならない。

5.14

製品環境基準の科学的根拠  製品環境基準の策定及び選定は,理論的に正しい科学的及び工学的な

原理に基づいたものでなければならない。その基準は,環境上優位を主張するデータから作成されること

が望ましい。

5.15

利害衝突の回避  タイプ I 環境ラベル制度は,不当な干渉を受けないことが保証されていなければ

ならない。制度は,その資金源が利害の衝突を生じないことを証明できなければならない。

参考  注意点は,JIS Q 0065 を参照。

5.16

費用及び料金  料金には申請費,試験費又は運営費を含むことができる。原則的には,環境ラベル

の認可及び維持にかかわる料金と費用は,制度の全体コストから設定され,また,参画機会を最大にする

ためにできるだけ低くすることが望ましい。

あらゆる料金は,すべての申請者及び認証取得者に対して,平等に適用されることが望ましい。

5.17

機密保持  すべての機密情報は,その機密性が保持されなければならない。

5.18

相互認証  互いの信頼に基づいた相互認証を推進することが望ましい。相互認証の対象は,試験,

検査,適合性評価,

(制度)運営の諸手続及び可能であれば製品環境基準の相互認証があり得る。

完全な透明性を確保するために,既存の他のエコラベル運営団体との相互認証契約の情報は,利用でき

るようにしておかなければならない。

参考  詳細な手引きとしては,参考文献[6]の第 章を参照。


5

Q 14024 : 2000 (ISO 14024 : 1999)

6.

手続

6.1

一般事項  タイプ I 環境ラベル表示には,次の繰返しのプロセスが必要とされる。

−  利害関係者との協議

−  製品カテゴリーの選定

−  製品環境基準の策定,見直し及び修正

−  製品機能特性の特定,及び

−  認証手続,その他制度管理事項の確立

6.2

利害関係者との協議  エコラベル運営団体は,利害関係者が全面的に参加しやすいように,公式な

協議の制度を用意しなければならない。

この制度には,

利害関係者の代表者から選ばれたグループの活用,

例えば,協議会,諮問委員会又は公開の意見聴取が含まれる。

協議は,製品カテゴリーの選定,製品環境基準及び製品機能特性の制定が同時進行的に行われるプロセ

スである。利害関係者には,十分な時間及び使用されている情報の詳細及び情報源へのアクセスが与えら

れなければならない。協議のプロセスでは,制度についてコメントする利害関係者には,そのコメントへ

の適切な配慮と回答が与えられなければならない。

プロセス全体を通して,コンセンサスを得るための適切な努力が望まれる。

6.3

製品カテゴリーの選定

6.3.1

フィージビリティースタディー(実行可能性の調査)の実施  このプロセスでは,潜在的な製品カ

テゴリー及び市場の特性について調査を実施することが望ましい。この調査の目的は,製品カテゴリーを

制定することの可能性を検討することにある。この調査には,次の項目が含まれることが望ましい。

−  可能性のある製品カテゴリーの予備選定

−  利害関係者との協議

−  市場調査(例えば,特性,規模及び需要)

−  市場への製品の供給者(例えば,中小企業,外国及び国内の生産者)

−  製品の環境影響

−  環境改善の潜在能力及び必要性

−  使用目的が同じとなるように考慮した製品カテゴリーの適用範囲の定義

−  製品機能特性を含む使用目的適合性

−  データの利用可能性

−  現行の国内及び国際的な法規及び協定

6.3.2

製品カテゴリーの提案  フィージビリティースタディーが終了したならば,エコラベル運営団体は,

どの製品カテゴリーが最も市場で受け入れられやすいかを確認することになる。製品カテゴリーの提案書

は,利害関係者に対して,可能性調査の概要,その調査結果及びその製品カテゴリーを提案するに至った

理由を要約し,作成することが望ましい。

6.4

製品環境基準の選定及び策定

6.4.1

製品環境基準の選定  この規格が明示する枠組み及び手続は,統一性を提供しようとするものであ

るが,最終的な基準の決定が,エコラベル運営団体と利害関係者間の協議プロセスの結果を反映したもの

であってもよい。基準は,5.2 から 5.17 までに規定されている要求事項に従って選定しなければならない。

表 のマトリックスは,このアプローチを適用した一例であり,エコラベル運営団体が製品環境基準の

選定に取り掛かる際の参考のために記載している。マトリックスは,製品のライフサイクル段階と主要な

環境負荷の入力及び出力指標とを結び付けたものである。排出物の指標は,

(環境)媒体ごとにグループ分


6

Q 14024 : 2000 (ISO 14024 : 1999)

けされているが,通常,一つの(環境)媒体には複数の指標がある。ライフサイクル段階の検討(6.3.1 

記載された可能性調査を更に進めたものとして実施される場合もあり得る。

)によって,環境影響の一部の

段階は重要ではなく,考察の必要はないと結論されることもある。しかしながら,この検討は,製品環境

基準の選定が,正味の環境上の利益に結び付くことなしに,ライフサイクルの一つの段階から他の段階へ

の,又は一つの(環境)媒体から他の(環境)媒体への(環境)影響の移動とならないことを示さなけれ

ばならない。

表 1  製品環境基準選定のマトリックスの例

環境負荷インプット/アウトプット指標

エネルギー

資源

(媒体)への排出物

ライフサイクル

の段階

再生可能/非再生

再生可能/非再生

水質

大気

土壌

その他

資源採取

製造

流通

使用

廃棄

6.4.2

製品環境基準の策定

6.4.2.1

一般事項  基準制定の過程では,関連する地方,地域及び地球規模の環境問題,利用可能な技術

並びに経済側面を考慮することが望ましい。

製品環境基準は,次の観点から規定されていることが望ましい。

−  環境及び天然資源への影響,又は

−  それが実行できないときには,必ず環境への排出物のような環境側面

基準では,正当な理由なしに,特定の(製造)工程又は製造方法の使用を,直接的に又は間接的に要求

すること若しくは排除することを避けなければならない。特定の物質を排除するすべての場合,JIS Q 

14020

の原則 3 に合致する科学的方法に基づいたものであることが望ましい。リスクアセスメントのよう

な方法は,この点に関する有益な情報を提供できる。

ラベル制度のこの段階での幾つかの主要な考慮事項は,6.4.2.2 から 6.2.2.5 までに規定されている。

6.4.2.2

環境影響の低減に最も関連する分野の明確化  エコラベル運営団体は,当該カテゴリー内の製品

間の環境影響が製品ライフサイクルのどの段階で差別化されるかを明確にしなければならない。選定され

た製品環境基準が適切であり,かつ,製品間の差異を反映していることを保証するために,特定の製品に

対して得られたデータの範囲及び分布特性を分析しなければならない。

6.4.2.3

定性的及び定量的指標の使用  エコラベル運営団体は,選定された環境要求事項に対して,重み

付けを適用することを考慮してもよい。それぞれの重み付けに対する根拠は,明確に説明され,正当化さ

れたものでなければならない。

6.4.2.4

個々の関連する基準(項目)の数値の決定  エコラベル運営団体は,選定された環境的側面を最

も正確に反映する基準(項目)を決定しなければならない。基準(項目)が決定されたならば,エコラベ

ル運営団体は,これらに対する数量的基準を制定しなければならない。これらの数量的基準は,最小値,

超えてはならないいき(閾)値,点数システム,又はその他の関連する適切な手法とする。

6.4.2.5

試験方法,手続及び利用可能な試験機関の決定  該当する製品カテゴリーの要求事項の準備と並

行して,試験及び検証の要求事項を考慮することが望ましい。これらの試験及び検証の要求事項は,試験

機関としての実行能力,技術的及び経済的な実行可能性を十分考慮することが望ましい。

エコラベル運営団体は,指定された(製品環境)基準又は(製品機能)特性に必要とされる試験方法に


7

Q 14024 : 2000 (ISO 14024 : 1999)

対する参照資料を用意することが望ましく,その試験を実施する能力がある試験機関の利用可能性を調査

することが望ましい。試験方法は,5.10 に従って選択することが望ましい。

6.5

製品機能特性の制定  製品機能特性の制定に際しては,製品機能に関して十分な考慮がなされなけ

ればならない。製品のデザイン及び定性的な特性よりも,製品機能の観点から規定することが望ましい。

製品機能特性を制定する際には,次の事項を考慮することが望ましい。

−  製品機能特性の特定

−  機能を特徴付ける主要な性能要素の選定

−  主要な性能要素が,そのカテゴリー内のすべての製品に適用できることの検証

−  必要な性能レベルの特定(5.7 参照)

6.6

報告及び公表  製品カテゴリー,製品環境基準及び製品機能特性が制定された場合には,これらは

公表されなければならない。定められた報告書様式には,次の情報が含まれていなければならない。

−  カテゴリー,

(製品環境)基準及び(製品機能)特性の制定は,この規格で規定された適用範囲,原則,

実施項目及び要求事項に適合する。

−  (製品環境)基準は,客観的であり,正当性がなければならない。

−  製品環境基準及び製品機能特性を検証する方法は,利用可能なものである。

−  利害関係者が,この(制定の)プロセスに参加する機会が与えられ,その見解が考慮されている。

エコラベル運営団体は,要求に応じて購入者及び一般に対してラベルの意味を説明するための情報を準

備することが望ましい。

6.7

製品環境基準の改正  ラベルが既に製品に授与されている場合には,製品環境基準改正発効日を設

定するに当たり,考慮する多くの要因がある。

これらには次の要因が含まれるが,これに限定されるものではない。

−  改正された製品環境基準に適合させることの緊急性

−  改正された製品環境基準に適合させるために製造工程の設備変更をする場合の,変更の範囲,所要期

間,及び複雑さのレベル

−  特定の製造者,特定の設計又は製造工程に対して,意図しない商業上の利益が与えられることの回避

−  認証取得者(製造業者)に対する原材料供給者への配慮

−  改定前基準によってラベルを授与された現存する製品で,まだ最終消費者への流通経路上にある製品

に対する必要な措置

−  認証取得者との適切な協議のための時間

−  エコラベル運営団体における改正に伴う管理上の煩雑さ

−  法規上の要求事項

7.

認証及び適合

7.1

一般事項  7.は,認証及び適合についての一般的な要求事項を規定する。

参考  ISO/IEC ガイド 65 を参照することを推奨する。

7.2

基本概念

7.2.1

一般事項  ラベル授与のための前提条件は,通常,7.2.2 及び 7.2.3 で規定する要素に区分する。

7.2.2

一般規則  一般規則は,制度の運営全体を規定するものである。ライセンスの授与及びラベルの使

用に関する一般条件は,この一般規則に従う。一般規則は,次の点について取り扱うことが望ましいが,

これらに限定しなくてもよい。


8

Q 14024 : 2000 (ISO 14024 : 1999)

−  認証取得者による広報

−  ライセンスを停止,取消又は撤回するための条件

−  不適合の場合の是正措置を実施するための手続

−  紛争解決のための手続

−  試験及び検証のための手続

−  料金体系

−  ロゴマーク使用のための手引

ライセンス授与及びラベル使用に関するすべての要件は,一般規則,製品環境基準及び製品機能特性に

含まれていなければならない。なぜなら,これらの要求事項だけが,ラベルを使用するためのライセンス

を授与又は維持する基本事項として使用されるからである。

7.2.3

各製品カテゴリーごとの製品環境基準及び製品機能特性  製品環境基準及び製品機能特性は,タイ

プ I 環境ラベル制度の技術的な要求事項の要素を,各製品カテゴリーごとに規定する。

7.3

ライセンスの授与  エコラベル運営団体は,申請者に対して環境ラベルを授与する責任を負う。エ

コラベル運営団体は,特に次の契約上の要件を満たす場合にだけ,環境ラベルの使用ライセンスを授与し

なければならない。

−  申請者が制度の一般規則に従っている。

−  製品が,その製品カテゴリーに適用される製品環境基準及び製品機能特性に適合している。

ライセンスの発行は,認証取得者にラベルの使用を義務付けるものではない。

エコラベル運営団体は,ラベルを授与されている製品リストを,だれもが入手できるように維持管理し

ていなければならない。

7.4

適合の評価及び証明のための手続

7.4.1

基本原則  製品環境基準及び製品機能特性に製品が適合しているかを評価する方法,及び継続的に

適合しているかを検証する方法は,文書化され,かつ,制度の信頼性を維持するため,十分厳しいもので

なければならない。

適合性を証明するための手続を選択するときには,影響する多くの要因があり得る。また,その方法は,

それぞれの制度ごとに異なったものであってもよい。

7.4.2

監督及び管理  エコラベル運営団体は,制度の要求事項を見直し,一般規則(7.2.2 参照)に従っ

て,各要求事項ごとに適切な検証用様式を規定しなければならない。要求事項が見直しされた場合には,

これらの監督及び管理の方策を設定しなければならない。

7.4.3

支援文書  エコラベル運営団体は,申請者が環境及び関連する法規を遵守することを誓約させなけ

ればならない。

エコラベル運営団体は,申請者が制度の要求事項に適合していることを証明する資料を入手しなければ

ならない。証拠となるすべてのデータは,公知の,かつ,検証可能な性質のものでなければならない。

エコラベル運営団体は,要求に応じて利用できるように,最低限次の項目を含む文書を作成しておかな

ければならない。

−  製品カテゴリー

−  製品環境基準

−  製品機能特性

−  基準の有効期間

−  試験及び検証の方法


9

Q 14024 : 2000 (ISO 14024 : 1999)

−  証明及びラベル授与の手続

−  定期的な見直しのための基準

−  ラベル授与の根拠となった機密事項でない証拠

−  制度設立のための資金源(例えば,料金,政府による経済的支援など)

−  適合の検証

7.4.4

適合性の宣言  申請者が,ある特定の要求事項に対して適合していることを宣言することが制度上

認められている場合には,適合性の宣言は,ISO/IEC

ガイド 22 に従うことが望ましい。

7.5

適合の監視  認証取得者は,要求事項適合の継続に影響を与える可能性のあるすべての変更を,エ

コラベル運営団体に報告しなければならない。

エコラベル運営団体は,適合性に影響する可能性がある製品又は製造工程におけるいかなる変更でも,

常に基準を確実に考慮していることを確認し,適合が維持されていない場合には,認証取得者に対して是

正措置をとることを要求しなければならない。

認証取得者は,その責任において,制度の要求事項への適合が確実に維持されるように努めなければな

らない。

7.6

ラベルの保護  エコラベル運営団体は,不正な使用を防止するため及び制度の公的な信頼性を維持

するために,ラベル(すなわち,認証マーク/ロゴタイプ)が,確実に法的に保護されるように努めなけ

ればならない。

エコラベル運営団体は,ラベルの正しい使用に関して明快,かつ,明確な方針をもっていなければなら

ない。この方針からかい(乖)離したものについてはすべて,適切な是正措置及び場合によってはライセ

ンスの取消しもあり得るとしなければならない。

参考文献 

[1]  JIS Q 0022 : 1997

  供給者による適合の宣言に関する一般基準

[2]  JIS Q 0065 : 1997

  製品認証機関に対する一般要求事項

[3]  JIS Q 14001 : 1996

  環境マネジメントシステム−仕様及び利用の手引

[4]  JIS Q 17025

  試験所及び校正機関の能力に関する一般要求事項

[5]  ISO/IEC Guide 2 : 1996

  General terms and their definitions concerning standardization and related activities.

[6]  Certification and related activities : Assessment and verification of conformity to standards and technical

specifications.

International Organization for Standardization, Geneva, 1992, ISBN 92-67-10176-5.


10

Q 14024 : 2000 (ISO 14024 : 1999)

環境ラベル小委員会  構成表

 14021

14024

氏名

所属

(委員長)

山  本  良  一

東京大学国際・産学共同研究センター

(副委員長)

山  口  光  恒

慶応大学経済学部

(委員)

浅  田      聡

トヨタ自動車株式会社設計管理部

網  戸  頴  二

本田技研工業株式会社環境安全企画室

市  川  昌  彦

財団法人日本品質保証機構 ISO 推進本部

伊  藤  哲  志

トヨタ自動車株式会社環境部

上  原  春  夫

社団法人産業環境管理協会調査企画部

大  橋  照  枝

麗澤大学国際経済学部

瓦  林  眞  一

財団法人省エネルギーセンター調査部

麹  谷  和  也

コクヨ株式会社環境マネジメント部

小  澁  弘  明

富士ゼロックス株式会社

小  林  珠  江

株式会社西友環境対策室

佐  藤  泰  文

キヤノン株式会社環境技術センター環境企画部

澤  田  秀  雄

生分解性プラスチック研究会技術委員会

曽  原  光  一

日本電気株式会社環境管理部

田  口  整  司

財団法人日本環境協会

竹  下  一  彦

財団法人クリーン・ジャパンセンター

立  川  冢  斉

日本プラスチック工業連盟業務部

綱  島      群

資源環境技術総合研究所素材資源部

津  城  衆  介

財団法人省エネルギーセンター調査部

中  野  知  明

三菱化学 MKV 株式会社品質保証部

橋  爪  繁  幸

財団法人日本環境協会

波多江  正  和

日本製紙連合会技術環境部

原      早  苗

財団法人消費者科学センター消費者科学連合会事務局

間  宮  陸  雄

財団法人クリーン・ジャパンセンター相談部

水  谷      広

日本大学生物資源科学部

南      健  男

三洋電機株式会社環境・CS 部

茂  呂  昌  男

株式会社東芝生産技術推進本部

安  川  良  介

株式会社電通 R&D 局プロジェクト開発部

山  口      潤

富士写真フィルム株式会社環境・製品安全推進部

吉  村  秀  勇

財団法人日本企画協会技術部

杉  山  健  二

社団法人日本アルミニウム協会

椋  木  淳  二

社団法人電池工業会環境・リサイクル担当

堀      定  男

日本製紙連合会技術環境部

鬼  束  忠  人

工業技術院標準部

佐  野  浩  一

工業記述院標準部

田  中  眞  人

工業技術院標準部

佐久間  順  一

通商産業省環境立地局

(事務局)

須  田      茂

社団法人産業環境管理協会

松  本  清  文

社団法人産業環境管理協会

茂  呂  美  穂

社団法人産業環境管理協会

備考  〇は、JIS 原案作成グループ参加者。