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Q 10002

:2015 (ISO 10002:2014)

(1)

目  次

ページ

序文  

1

0.1

  一般  

1

0.2

  JIS Q 9001 及び JIS Q 9004 との関係  

2

0.3

  JIS Q 10001 及び JIS Q 10003 との関係  

2

1

  適用範囲  

2

2

  引用規格  

3

3

  用語及び定義  

3

4

  基本原則  

4

4.1

  一般  

4

4.2

  公開性  

4

4.3

  アクセスの容易性  

4

4.4

  応答性  

4

4.5

  客観性  

4

4.6

  料金  

4

4.7

  機密保持  

5

4.8

  顧客重視のアプローチ  

5

4.9

  説明責任  

5

4.10

  継続的改善  

5

5

  苦情対応の枠組み  

5

5.1

  コミットメント  

5

5.2

  方針  

5

5.3

  責任及び権限  

5

6

  計画及び設計  

6

6.1

  一般  

6

6.2

  目標  

6

6.3

  活動  

7

6.4

  経営資源  

7

7

  苦情対応プロセスの実施  

7

7.1

  コミュニケーション  

7

7.2

  苦情の受理  

7

7.3

  苦情の追跡  

7

7.4

  苦情の受理通知  

8

7.5

  苦情の初期評価  

8

7.6

  苦情の調査  

8

7.7

  苦情への対応  

8


Q 10002

:2015 (ISO 10002:2014)  目次

(2)

ページ

7.8

  決定事項の伝達  

8

7.9

  苦情対応の終了  

8

8

  維持及び改善  

8

8.1

  情報の収集  

8

8.2

  苦情の分析及び評価  

9

8.3

  苦情対応プロセスに対する満足度 

9

8.4

  苦情対応プロセスの監視  

9

8.5

  苦情対応プロセスの監査  

9

8.6

  苦情対応プロセスのマネジメントレビュー  

9

8.7

  継続的改善  

10

附属書 A(参考)小規模企業のための指針  

11

附属書 B(参考)苦情受付様式  

12

附属書 C(参考)客観性  

13

附属書 D(参考)苦情フォローアップ様式  

15

附属書 E(参考)苦情への対応  

18

附属書 F(参考)エスカレーション・フローチャート  

19

附属書 G(参考)継続的な監視  

20

附属書 H(参考)監査  

22

参考文献  

23


Q 10002

:2015 (ISO 10002:2014)

(3)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般財団法人日本

規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準

調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。これによって,JIS Q 10002:2005 は

改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 Q

10002

:2015

(ISO 10002

:2014

)

品質マネジメント−顧客満足−

組織における苦情対応のための指針

Quality management-Customer satisfaction-

Guidelines for complaints handling in organizations

序文 

この規格は,2014 年に第 2 版として発行された ISO 10002 を基に,技術的内容及び構成を変更すること

なく作成した日本工業規格である。

なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。

0.1 

一般 

この規格は,電子商取引を含む,あらゆる種類の商業活動又は非商業活動のための,効果的かつ効率的

な苦情対応プロセスの設計及び実施について,指針を提供するものである。この規格は,組織,顧客,苦

情申出者及びその他の利害関係者に資するよう意図されている。

苦情対応プロセスを通じて得られた情報は,製品及びプロセスの改善につながり,適切に苦情対応した

場合には,組織の規模,所在地及び活動分野に関係なく,組織の評価が高まることになる。グローバル市

場では,矛盾のない苦情対応を行うことによって信頼を与え,この規格の価値がより明白になる。

効果的かつ効率的な苦情対応プロセスは,製品を提供する組織及び製品を受け取る人々双方のニーズを

反映する。

注記  JIS Q 9000:2006 では,“製品”は“プロセスの結果”と定義されており,これは,四つの一般

的な製品分類,すなわち,サービス,ソフトウェア,ハードウェア及び素材製品を包含してい

る。この規格の本体で,

“製品”という用語を使う場合は,

“サービス”をも意味する。

この規格で規定するプロセスを通じて苦情対応を行うことによって,顧客満足が高まる。顧客が満足し

ない場合の苦情を含め,顧客からのフィードバックを促進することが,顧客の信頼感及び賛同を維持し又

は高める機会並びに国内及び国際競争力を改善する機会を提供できる。

この規格で規定するプロセスを実施することによって,次の事項が可能となる。

−  公開された応答のよい苦情対応プロセスに苦情申出者がアクセスできる。

−  苦情申出者及び組織が満足できる,矛盾のない系統的で応答のよい方法で苦情を解決する組織の能力

を高める。

−  苦情の傾向を明確にし,その原因を除去し,組織の能力を高めるとともに組織の運営を改善する。

−  顧客を重視した苦情解決の方法を組織が確立すること及び顧客とともに苦情解決に取り組む中で要員

の技能向上を促進する。

−  苦情対応プロセス,苦情の解決結果及び実行されたプロセス改善に関する継続的なレビュー及び分析

のための基礎を提供する。


2

Q 10002

:2015 (ISO 10002:2014)

組織は,顧客満足のための行動規範及び外部紛争処理プロセスと関連付けて,苦情対応プロセスを使用

することができる。

0.2 

JIS Q 9001

及び JIS Q 9004 との関係 

この規格は,JIS Q 9001 及び JIS Q 9004 と整合しており,苦情対応プロセスの効果的かつ効率的な適用

によって,これら二つの規格の目的を支援している。また,この規格は,これらの規格から独立して使用

することもできる。

JIS Q 9001

は,組織内での適用,認証又は契約の目的で使用することのできる品質マネジメントシステ

ムの要求事項を規定している。この規格(JIS Q 10002)で規定する苦情対応についてのプロセスは,品質

マネジメントシステムの一要素として用いることができる。

JIS Q 9004

は,組織の持続的成功のための運営管理に関する指針を提供している。この規格(JIS Q 

10002

の使用によって,

持続的成功の達成を促進するために,

苦情対応分野でのパフォーマンスを向上し,

顧客及びその他の利害関係者の満足を高めることができる。また,顧客及びその他の利害関係者からのフ

ィードバックに基づいた製品品質の継続的改善を促進できる。

0.3 

JIS Q 10001

及び JIS Q 10003 との関係 

この規格は,JIS Q 10001 及び JIS Q 10003 と整合している。これらの三つの規格は,それぞれを単独で

用いることも,組み合わせて用いることもできる。JIS Q 10001JIS Q 10003 及びこの規格を組み合わせ

て用いる場合,これらの規格は,行動規範,苦情対応及び紛争解決を通じた顧客満足向上のための,より

広範で統合された枠組みの一部となり得る。

JIS Q 10001

は,顧客満足に関連する,組織における行動規範のための指針を規定している。このような

行動規範は,問題発生の可能性を減少させることができ,かつ,顧客満足を低める可能性のある苦情及び

紛争の原因を取り除くことができる。

JIS Q 10003

は,組織内で十分に解決できない製品関連の苦情に関する紛争解決のための指針を規定して

いる。JIS Q 10003 は,苦情が解決されないことから生じる顧客の不満足を最小限に抑えることを助けるこ

とができる。

注記  対応国際規格には,ISO 10004 に関する記述があったが,JIS としてはこれは不要であり削除し

た。

適用範囲 

この規格は,組織内部における製品に関連する苦情対応プロセスについての指針を示す。この規格は,

プロセスの計画,設計,実施,維持及び改善を含む。ただし,組織外の紛争解決又は雇用関連の紛争には

適用できない。

この規格は,あらゆる規模及び業種の組織で使用されることを意図している。小規模事業者のための指

針を,

附属書 に示す。

この規格は,苦情対応の次のような側面を扱っている。

a)

フィードバック(苦情を含む。

)を積極的に受け入れる顧客重視の風土を作り,受け取った様々な苦情

を解決し,組織が製品及び顧客サービスを改善する能力を高めることによって,顧客満足を高める。

b)

要員の教育・訓練を含む経営資源の十分な確保及び活用についてのトップマネジメントの関与及びコ

ミットメント

c)

苦情申出者のニーズ及び期待を認識し,対応する。

d)

苦情申出者のために,開かれており,効果的で,かつ,利用しやすい苦情受付方法を設ける。


3

Q 10002

:2015 (ISO 10002:2014)

e)

製品及び顧客サービスの品質を改善するために,苦情を分析し,評価する。

f)

苦情対応プロセスの監査を行う。

g)

苦情対応プロセスの有効性及び効率についてレビューを行う。

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 10002:2014

,Quality management−Customer satisfaction−Guidelines for complaints handling in

organizations

(IDT)

なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“一致している”こ

とを示す。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。この引用

規格は,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。

)は適用しない。

JIS Q 9000:2006

  品質マネジメントシステム−基本及び用語

注記  ISO 9000:2005,Quality management systems−Fundamentals and vocabulary(IDT)

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS Q 9000:2006 によるほか,次による。

ある特定の文脈において特別の意味に限定されている概念は,その定義の前の<>内に主題の分野を示

した。

3.1

苦情申出者(complainant)

苦情を申し出ている人,組織,又はその代理人。

3.2

苦情(complaint)

製品又は苦情対応プロセスに関して,組織に対する不満足の表現であって,その対応又は解決を,明示

的又は暗示的に期待しているもの。

3.3

顧客(customer)

製品を受け取る組織又は人。

例  消費者,依頼人,エンドユーザ,小売り業者,受益者,購入者

JIS Q 9000:2006 の 3.3.5 を変更。

注記は削除した。)

3.4

顧客満足(customer satisfaction)

顧客の要求事項が満たされている程度に関する顧客の受けとめ方。

JIS Q 9000:2006 の 3.1.4 を変更。

注記は削除した。)

3.5

顧客サービス(customer service)

製品のライフサイクル全般にわたる,組織の顧客との相互関係。

3.6

フィードバック(feedback)


4

Q 10002

:2015 (ISO 10002:2014)

製品又は苦情対応プロセスへの意見,コメント,及び関心の表現。

3.7

利害関係者(interested party)

組織のパフォーマンス及び成功に利害関係をもつ人又はグループ。

JIS Q 9000:2006 の 3.3.7 を変更。

例及び注記は,削除した。)

3.8

目標(objective)

<苦情対応>苦情対応に関して,追求し,目指すもの。

3.9

方針(policy)

<苦情対応>トップマネジメントによって正式に表明された,苦情対応に関する組織の全体的な意図及

び方向付け。

3.10

プロセス(process)

インプットをアウトプットに変換する,相互に関連する又は相互に作用する一連の活動。

JIS Q 9000:2006 の 3.4.1 を変更。

注記は,削除した。)

基本原則 

4.1 

一般 

効果的な苦情対応のために,4.24.10 の基本原則を遵守することが望ましい。

4.2 

公開性 

苦情申出方法及び申出先についての情報は,顧客,要員及びその他の利害関係者に広く公開することが

望ましい。

4.3 

アクセスの容易性 

苦情対応プロセスは,全ての苦情申出者が容易にアクセスできることが望ましい。苦情の申出及び解決

の詳細についての情報を入手できるようにすることが望ましい。苦情対応プロセス及びサポート情報は分

かりやすく,使いやすいことが望ましい。情報は,分かりやすい言葉にすることが望ましい。製品がいか

なる言語又は形式で販売され又は提供されようとも,苦情申出に関する情報及び支援については,どんな

苦情申出者も不利益を被ることがないように,大きい文字の印刷物,点字印刷物,音声テープなどの代替

形式を含め,利用できるようにすることが望ましい(

附属書 参照)。

4.4 

応答性 

苦情の受理は,その旨を直ちに苦情申出者に通知することが望ましい。苦情は,その緊急度に応じて迅

速に対処することが望ましい。例えば,重大な健康及び安全問題は,直ちに対応することが望ましい。苦

情申出者には,丁寧な対応をし,苦情対応プロセスにおける苦情対応の進捗状況を,適時知らせることが

望ましい。

4.5 

客観性 

苦情はそれぞれ,苦情対応プロセス全体を通じて,公平で,客観的かつ偏見のない態度で対応すること

が望ましい(

附属書 参照)。

4.6 

料金 

苦情対応プロセスへアクセスするときは,苦情申出者に対して,料金を請求しないことが望ましい。


5

Q 10002

:2015 (ISO 10002:2014)

4.7 

機密保持 

苦情申出者個人を特定できる情報は,組織内での苦情対応の目的に限り,必要なところで利用可能とす

ることが望ましい。また,顧客又は苦情申出者が,その公開について明確に同意していない限り,この情

報を公開しないように,積極的に保護することが望ましい。

4.8 

顧客重視のアプローチ 

組織は,顧客重視のアプローチを適用し,苦情を含めたフィードバックを積極的に受け入れ,自らの行

動によって,苦情を解決することに対するコミットメントを示すことが望ましい。

4.9 

説明責任 

組織は,苦情対応に関する組織の対応及び決定に関する説明責任及び報告の実行が,明確に確立されて

いることを確実にすることが望ましい。

4.10 

継続的改善 

苦情対応プロセス及び製品品質の継続的改善は,組織の永続的な目的であることが望ましい。

苦情対応の枠組み 

5.1 

コミットメント 

組織は,効果的かつ効率的な苦情対応に,積極的に取り組むことが望ましい。組織のトップマネジメン

トがこれを示し,推進することが特に重要である。

苦情に対して対応するという強いコミットメントによって,要員及び顧客の双方が組織の製品及びプロ

セスの改善に貢献できる。

このコミットメントは,苦情解決の方針及び手順の決定,適用及び普及に反映することが望ましい。ト

ップマネジメントは,教育・訓練を含む十分な経営資源を提供することで,コミットメントを示すことが

望ましい。

5.2 

方針 

トップマネジメントは,顧客重視の苦情対応方針を明確に設定することが望ましい。全ての要員がその

方針を入手でき,知ることができるようにすることが望ましい。顧客及びその他の利害関係者も,その方

針を入手できるようにすることが望ましい。方針は,プロセスに含まれる各機能及び要員の役割について

の手順及び目標によって裏付けられていることが望ましい。

苦情対応プロセスの方針及び目標を設定する場合には,次の要素を考慮することが望ましい。

−  関連法令及び法規制の要求事項

−  財務上,業務上及び組織上の要求事項

−  顧客,要員及びその他の利害関係者からのインプット

品質方針と苦情対応に関する方針とは,整合することが望ましい。

5.3 

責任及び権限 

5.3.1

トップマネジメントは,次の事項に責任がある。

a)

苦情対応プロセス及び目標が,組織内で設定されることを確実にする。

b)

苦情対応プロセスが,組織の苦情対応方針に従って,計画,設計,実施,維持及び継続的に改善され

ることを確実にする。

c)

効果的かつ効率的な苦情対応プロセスに必要な経営資源を特定し,配分する。

d)

苦情対応プロセス及び顧客重視の重要性の認識を,組織全体にわたって高めることを確実にする。

e)

苦情対応プロセスに関する情報を,顧客,苦情申出者及び該当する場合,直接関係する他の当事者に,


6

Q 10002

:2015 (ISO 10002:2014)

容易に入手できる方法で伝達することを確実にする(

附属書 参照)。

f)

苦情対応の管理責任者を任命し,5.3.2 の責任及び権限に加えて,その人の責任及び権限を明確に定め

る。

g)

重大な苦情は,迅速かつ効果的にトップマネジメントに伝わるプロセスがあることを確実にする。

h)

苦情対応プロセスが,効果的かつ効率的に維持され,継続的に改善されることを確実にするために,

これを定期的にレビューする。

5.3.2

苦情対応の管理責任者は,次の事項に責任をもつことが望ましい。

a)

パフォーマンスの監視,評価及び報告のためのプロセスを確立する。

b)

苦情対応プロセスについて,改善提案を含めてトップマネジメントに対し報告を行う。

c)

適切な要員の採用及び教育・訓練,技術事項,文書,処理目標時間及びその他の要求事項の設定及び

遵守,並びにプロセスのレビューを含む,苦情対応プロセスの効果的かつ効率的な運用を維持する。

5.3.3

苦情対応プロセスに関わるその他の管理者は,自らの責任範囲において,適宜,次の事項に責任を

もつことが望ましい。

a)

苦情対応プロセスを実施することを確実にする。

b)

苦情対応の管理責任者と連携する。

c)

苦情対応プロセス及び顧客重視の重要性についての認識を高めることを確実にする。

d)

苦情対応プロセスの情報が容易に入手できるようにすることを確実にする。

e)

苦情対応に関する処置及び決定について報告する。

f)

苦情対応プロセスが監視され,記録されることを確実にする。

g)

問題の是正,将来の再発防止のための処置をとり,その事実を記録することを確実にする。

h)

苦情対応データが,トップマネジメントレビューにおいて利用できることを確実にする。

5.3.4

顧客及び苦情申出者と接する全ての要員は,次の事項を実施することが望ましい。

−  苦情対応の教育・訓練を受ける。

−  組織が定めた,苦情対応についての報告義務に従う。

−  丁寧に顧客に対応し,顧客の苦情に迅速に対処し,又は適切な担当者に振り向ける。

−  よい対人関係及びよいコミュニケーション技術を示す。

5.3.5

全ての要員は,次の事項を実施することが望ましい。

−  苦情に関する自らの役割,責任及び権限を認識する。

−  どのような手順に従うか,また,苦情申出者にどのような情報を伝えるかを認識する。

−  組織に重大な影響を与える苦情について報告する。

計画及び設計 

6.1 

一般 

組織は,顧客の信頼感及び顧客満足を高めるため,また,提供する製品の品質を向上させるために,効

果的かつ効率的な苦情対応プロセスを計画し,設計することが望ましい。このプロセスは,その機能に調

和した相互に関連する一連の活動からなり,様々な要員,情報,材料,財務及びインフラストラクチャに

関連する経営資源を活用することによって,苦情対応方針への適合及び目標の達成を目指すことが望まし

い。組織は,苦情対応について,他の組織の最善事例を考慮することが望ましい。

6.2 

目標 

トップマネジメントは,苦情対応の目標が,組織内の関連する部門及び階層で設定されることを,確実


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Q 10002

:2015 (ISO 10002:2014)

にすることが望ましい。苦情対応の目標は,測定可能で,苦情対応の方針と整合していることが望ましい。

これらの目標は,詳細なパフォーマンスの基準として,定期的に設定されることが望ましい。

6.3 

活動 

トップマネジメントは,苦情対応プロセスの計画が,顧客満足の維持及び向上のために遂行されること

を確実にすることが望ましい。苦情対応プロセスは,組織の品質マネジメントシステムのその他のプロセ

スと連携し,整合することができる。

6.4 

経営資源 

苦情対応プロセスの効果的かつ効率的な運用を確実にするために,トップマネジメントは,必要な経営

資源を評価し,それらを提供することが望ましい。これらの経営資源には,要員,教育・訓練,手順,文

書,専門家によるサポート,材料及び設備,コンピュータのハードウェア及びソフトウェア,財源などが

含まれる。

苦情対応プロセスに携わる要員の選定,支援及び教育・訓練は,特に重要な要素である。

苦情対応プロセスの実施 

7.1 

コミュニケーション 

業務案内,パンフレット,電子媒体情報などの苦情対応プロセスに関する情報は,顧客,苦情申出者及

びその他の利害関係者が容易に入手できるようにすることが望ましい。いかなる苦情申出者も不利益を被

ることがないように,このような情報は,分かりやすい言葉で表現し,合理的に誰でも容易に入手できる

様式で提供されることが望ましい。情報の例には,次の事項がある。

−  どこで苦情の申出ができるのか。

−  どのように苦情を申し出るのか。

−  苦情申出者によって提供される情報(

附属書 参照)

−  苦情対応のプロセス

−  プロセスでの様々な段階における期限

−  外部手段を含む解決策に関する苦情申出者の選択肢(7.9 参照)

−  苦情申出者が,苦情対応の進捗状況についての情報をどのように入手できるか。

7.2 

苦情の受理 

最初に苦情が報告された時点で確認している情報及び識別コードを記録することが望ましい。初期の苦

情の記録から,苦情申出者が求めた解決策及び効果的な苦情対応に必要な情報を特定できるようにするこ

とが望ましい。その情報には,次の事項が含まれる。

−  苦情及びそれに関連した証拠となるデータの記述

−  要求された解決策

−  苦情となった製品又はそれに関連した組織の体質

−  対応の期限

−  苦情に関連する組織の人,部署,支社,組織及び市場セグメント(segment)のデータ

−  即座にとられた処置(もしあれば)

さらに詳細な指針を

附属書 及び附属書 に示す。

7.3 

苦情の追跡 

最初に苦情を受理した時点から,苦情申出者が満足するか,又は最終決定がなされる時点までのプロセ

ス全体にわたって,苦情を追跡できるようにすることが望ましい。苦情申出者が要求した場合及び定期的


8

Q 10002

:2015 (ISO 10002:2014)

に,少なくとも事前に設定した締切り期限には,苦情対応の最新状況が入手できるようにすることが望ま

しい。

7.4 

苦情の受理通知 

それぞれの苦情の受理は,直ちに苦情申出者に通知することが望ましい(例えば,郵便,電話又は電子

メールによって)

7.5 

苦情の初期評価 

受理した後,それぞれの苦情は,例えば,重大性,安全性,複雑性,インパクト,即時処置の必要性及

び可能性などの基準で初期評価を行うことが望ましい。

7.6 

苦情の調査 

苦情をめぐる全ての状況及び情報の調査のために,最善の合理的な努力をすることが望ましい。調査の

レベルは,苦情の深刻さ,発生する頻度及び重大性に比例することが望ましい。

7.7 

苦情への対応 

適切な調査に引き続いて,組織は,例えば,問題を是正し,将来発生を予防する対応をとることが望ま

しい(

附属書 参照)。苦情がすぐに解決できない場合は,できるだけ早く効果的な解決につながるよう

な方法で,対応することが望ましい(

附属書 参照)。

7.8 

決定事項の伝達 

苦情対応に関する決定事項又はいずれの処置も,苦情申出者又は苦情に関わった要員に関係しているの

で,その決定事項又は処置が実行された後,迅速にそれらの関係者に伝達することが望ましい。

7.9 

苦情対応の終了 

苦情申出者が,提案された決定事項又は処置を受け入れた場合には,その決定事項又は処置を遂行し,

記録することが望ましい。

苦情申出者が,提案された決定事項又は処置を拒否した場合には,その苦情は未解決の状態とすること

が望ましい。この内容は記録し,苦情申出者には,別な形で活用可能な内部及び外部の解決方法を知らせ

ることが望ましい。

組織は,合理的な内部及び外部の解決方法の選択肢がなくなるまで,又は苦情申出者が満足するまで,

苦情対応に関する進捗状況の監視を続けることが望ましい。

維持及び改善 

8.1 

情報の収集 

組織は,苦情対応プロセスのパフォーマンスを記録することが望ましい。組織は,苦情内容及びその対

応を記録し,これらの記録を利用及び管理するための手順を確立し,実施することが望ましい。苦情申出

者の個人情報の保護及び機密保持を確実にすることが望ましい。

これには,次の事項がある。

a)

記録の識別,収集,分類,維持,保管及び廃棄についての手順を規定する。

b)

苦情対応を記録し,これらの記録を維持し,電子ファイル,磁気記録媒体などの記録は,取扱いの誤

り又は“機器の旧式化に伴う更新”

(obsolescence)の結果,紛失することがあり得るので,その保存

のために最大限の配慮を行う。

c)

苦情対応プロセスに関わる個々の要員が受けた教育・訓練及び指導の種類に関する記録を残す。

d)

苦情申出者又はその代理人が,記録の提供及び提出を求めた場合の組織対応基準を規定する。これに

は,提出期限,どのような情報を誰にどういう形式で提供するかを含み得る。


9

Q 10002

:2015 (ISO 10002:2014)

e)

個人を特定しない統計的な苦情データについて,どのような方法で,いつ公開するかを規定する。

8.2 

苦情の分析及び評価 

苦情の根本的な原因を除去するために,システム的問題なのか,単発的問題なのか又は繰り返し発生す

る問題なのか,傾向を明確にし,全ての苦情を分類し,分析することが望ましい。

8.3 

苦情対応プロセスに対する満足度 

苦情申出者の苦情対応プロセスへの満足度のレベルを判断するために,定期的な処置をとることが望ま

しい。このためには,苦情申出者のランダム調査及びその他の技法を用いることができる。

注記  苦情対応プロセスに対する満足度を高める方法の一つは,苦情申出者に対する組織の対応につ

いて,シミュレートすることである。

8.4 

苦情対応プロセスの監視 

苦情対応プロセス,要求された経営資源(要員を含む。

,及び収集するデータの継続的な監視を実施す

ることが望ましい。

苦情対応プロセスのパフォーマンスは,あらかじめ定められた所定の基準を用いて測定することが望ま

しい(

附属書 参照)。

8.5 

苦情対応プロセスの監査 

組織は,苦情対応プロセスのパフォーマンスを評価するために,監査を定期的に実施することが望まし

い。監査では,次の情報を提供することが望ましい。

−  プロセスの苦情対応手順への適合性

−  プロセスの苦情対応の目標を達成するための適切性

苦情対応の監査は,品質マネジメントシステム監査の一環として,例えば,JIS Q 19011 に従って実施す

ることができる。監査の結果は,苦情対応プロセスの問題を特定し,改善を図るために,マネジメントレ

ビューで考慮することが望ましい。監査の対象となる活動から独立した監査の力量のある人が,監査を行

うことが望ましい。

附属書 に,監査についてのより詳細な指針を示す。

8.6 

苦情対応プロセスのマネジメントレビュー 

8.6.1

トップマネジメントは,次の事項を目的とし,定期的に苦情対応プロセスをレビューすることが望

ましい。

−  苦情対応プロセスが継続的に適切で,妥当で,有効で,かつ,効率的であることを確実にする。

−  衛生・安全・環境に関する要求事項,顧客要求事項,規制及びその他の法律に関する要求事項に不適

合な事例を明確にし,対処する。

−  製品の欠陥を明確にし,是正する。

−  プロセスの欠陥を明確にし,是正する。

−  苦情対応プロセス及び提供する製品の改善の機会及び変更の必要性を評価する。

−  苦情対応の方針及び目標について変更の必要性を評価する。

8.6.2

マネジメントレビューのインプットには,次の事項に関する情報を含むことが望ましい。

−  方針,目標,組織構造,利用可能な経営資源,販売され又は提供された製品に関する変更などの内部

的要素

−  法律の改正,競争政策,技術革新などの外部的要素

−  顧客満足度調査及びプロセスの継続的な監視の結果を含む,苦情対応プロセスの総合的なパフォーマ

ンス

−  監査の結果


10

Q 10002

:2015 (ISO 10002:2014)

−  是正処置及び予防処置の状況

−  前回までのマネジメントレビューの結果に対するフォローアップ(処置内容)

−  改善のための提案

8.6.3

マネジメントレビューのアウトプットには,次の事項を含むことが望ましい。

−  苦情対応プロセスの有効性及び効率の改善に関する決定及び処置

−  製品の改善に関する提案

−  必要であると特定した経営資源に関する決定及び処置(例えば,教育・訓練プログラム)

改善の機会を見極めるために,マネジメントレビューの記録を維持し,活用することが望ましい。

8.7 

継続的改善 

組織は,苦情対応プロセスの有効性及び効率を継続的に改善することが望ましい。その結果,組織は,

製品の品質を継続的に改善できる。これは,是正処置,予防処置,及び革新的な改善を通じて,達成でき

る。

組織は,苦情の再発及び発生を予防するために,現存する問題及び苦情につながる潜在的な問題の原因

を除去する処置をとることが望ましい。

組織は,次の事項を実施することが望ましい。

−  苦情対応に関する最善事例を探り,特定し,適用する。

−  組織内で顧客重視に向かうことを助長する。

−  苦情対応の技術革新を奨励する。

−  苦情対応で模範となるような行為を評価する。


11

Q 10002

:2015 (ISO 10002:2014)

附属書 A

(参考)

小規模企業のための指針

この規格は,あらゆる規模の組織を対象として設計されている。しかし,小規模企業の多くでは,苦情

対応プロセスの構築及び維持に投入する経営資源が限られている。この附属書では,簡単なプロセスによ

って最大限の効果及び効率を達成するために,力を入れ得る主要分野に焦点を当てている。

次に示す手順で,主要分野及び各々の対応についての提案を,明確にしていく。

−  苦情を積極的に受け入れる。

“お客様にご満足頂けることが重要です。ご満足頂けなかったときは,お

知らせください。適切に対応させていただきます。

”といった内容の,簡単な表示を示したり,又は組

織が発行するインボイス(送り状,修理伝票など)にこのような文章を載せる(4.2 参照)

−  苦情を収集し,記録する(

附属書 及び附属書 参照)。

−  苦情を直接受けていない場合には,

受理した旨を苦情申出者に通知する

(電話又は電子メールでよい。

7.4 参照)

−  苦情について,その妥当性,予想されるインパクト,対応適任者は誰かといった観点で評価する(7.5

参照)

−  現実的に可能な限り早期に解決を図る,又は苦情について調査を進め,対応方法を決定し,迅速に行

動する(7.7 参照)

−  苦情についてどのような対応を行おうとしているのか,苦情申出者に提示し,苦情申出者の反応(そ

の対応で苦情申出者が満足するか)について評価する。満足すると判断した場合,業界内の最善事例

を念頭に置きながら,苦情申出者の合理的な期待への対応を直ちにとる(7.8 参照)

−  苦情を解決するために可能と思われる,あらゆる対応を行ったと判断した場合,苦情申出者に伝え,

その満足の度合いを記録する。苦情が,苦情申出者の満足できる形で解決されていない場合,組織の

決定を説明し,可能な代替の対応方法を提案する(7.9 参照)

−  苦情について定期的に(簡易で周期的な,及びより集中的な年 1 回の)レビューする。このレビュー

の目的は,苦情に対する傾向性の有無,及び苦情の発生を防止し,顧客サービスを改善し,又は顧客

満足の向上を図るために変更又は適正な状態にし得ることを明らかにすることである[

附属書 及び

附属書 の 7(苦情の追跡)参照]。

上記の手順は,簡単に実施できるように作られている。業務内容が同じでなくとも,他の同様な企業を

訪問し,そこでの顧客の苦情の対応方法を視察することも役に立ち得る。応用できる貴重な示唆及び技術

も,しばしば発見できる。


12

Q 10002

:2015 (ISO 10002:2014)

附属書 B

(参考)

苦情受付様式

次に示す様式は,見本であり,苦情に適切に対応するときに,組織が必要とする重要な項目の詳細を,

苦情申出者が提供できるようにするための,主な情報が含まれている。

苦情申出者の詳細

氏名・組織名

住所

郵便番号・市区町村

国名

電話

ファックス

電子メール

苦情申出者の代理人の詳細(該当する場合)

連絡先(上記と異なる場合)

製品についての内容

製品番号又は注文番号(分かれば)

内容

発生した問題

発生日

内容

要求された救済方法

あり□

なし□

日付,署名

日付                                      署名

同封物

同封文書のリスト


13

Q 10002

:2015 (ISO 10002:2014)

附属書 C 
(参考)

客観性

C.1 

一般 

苦情対応プロセスにおける,客観性に関する原則は,次の内容を含む。

a)

公開性  苦情に関わる者に対して,広く公開され,活用可能で,理解できるようにする。要員及び苦

情申出者の双方が,このプロセスに従って進捗できるようにするため,明確で,広く公開されている

ことが望ましい。

b)

公平性  苦情申出者,苦情の対象となった組織員,又は組織に対して,いかなる偏った処遇も避ける

ようにする。苦情の対象となった組織員を,偏った処遇から保護するように,プロセスを設計するこ

とが望ましい。責任をとらせることではなく,問題の解決に,重点を置くのがよい。苦情対応の要員

について苦情が申し立てられた場合は,その調査は独立して行うのがよい。

c)

機密保持  プロセスは,合理的に可能な限り,苦情申出者及び顧客に関する情報を保護するように設

計されることが望ましい。これは,詳細を明らかにすると迷惑又は差別を受けるのではないかとおそ

れて,苦情申出を思いとどまることがないようにするために,非常に重要である。

d)

アクセスの容易性  組織は,苦情申出者が合理的な範囲でいつでもどこでも,苦情対応プロセスにア

クセスできるようにすることが望ましい。苦情プロセスについての情報は,あらゆる苦情申出者に対

して,明快な言語で表現され,アクセス可能な形式で,容易に入手できることが望ましい。他のサプ

ライチェーンの関係者にも影響を与える苦情の場合は,共同対応のための調整案が作成されることが

望ましい。苦情に関係する組織の供給者が,改善を実施できるように,苦情申出者からのあらゆる情

報が,供給者に知らされるよう,プロセスを整備することが望ましい。

e)

完全性  可能な限り,関連する事実を探し,共通点を明確にして説明を裏付けるために,苦情に関わ

る双方が対話する。

f)

平等性  全ての人々を平等に扱う。

g)

感受性  個々の違い及びニーズに十分留意して,個々の事例の実態を考慮するとよい。

C.2 

組織員に関する客観性 

苦情対応の手順は,苦情の対象となった組織員が,客観的な扱いを受けることを確実にすることが望ま

しい。これは次による。

−  組織員のパフォーマンスに関する苦情について,迅速かつ完全に当該者に連絡する。

−  当該者に状況説明の機会を与え,適切な支援が受けられるようにする。

−  苦情に関する調査の進捗状況及びその結果を,常に当該者に連絡する。

当該者と面談を行う前に,苦情の詳細を十分に知らせることが重要である。ただし,機密保持を遵守す

ることが望ましい。

当該者は,プロセスによって支援されていることで安心できることが望ましい。当該者は,その苦情対

応の経験を通して学び,苦情申出者の見解をより深く理解することを奨励されることが望ましい。


14

Q 10002

:2015 (ISO 10002:2014)

C.3 

苦情対応手順と懲戒手順との分離 

苦情対応手順は,懲戒手順とは分離されることが望ましい。

C.4 

機密保持 

苦情申出者の機密保持に加えて,苦情対応プロセスは,苦情が組織員を対象としている場合にも機密保

持を確実にすることが望ましい。このような苦情の詳細は,直接に関係する者だけに知らせることが望ま

しい。

しかし,苦情対応をしない理由に機密保持を使わないことが重要である。

C.5 

客観性の監視 

組織は,苦情対応が客観的に行われることを確実にするために,苦情への対応を監視することが望まし

い。測定項目には,次の事項を含む。

−  ランダムに選んだ,苦情解決事例の定期的(例えば,毎月の)監視

−  苦情申出者に対する調査。客観的な扱いを受けたかどうかを尋ねる。


15

Q 10002

:2015 (ISO 10002:2014)

附属書 D 
(参考)

苦情フォローアップ様式

次に示す様式(内部限定資料)は,見本であり,組織が苦情のフォローアップを行うときに役立ち得る,

主な情報を示したものである。

苦情受付に関する詳細

苦情受付日

苦情受付時刻

受付者

苦情受付方法

電話□

電子メール□

インターネット□

来訪□

郵便□

その他□

固有の識別コード

苦情申出者に関する詳細

苦情申出者用の書式を参照

苦情参照番号

苦情関連データ

苦情情報源

発生した問題

問題発生日

再発問題

あり□

なし□

問題カテゴリ

1

製品の未配

2

サービスの未提供/一部だけの提供

3

製品の配達遅れ

遅れた期間:

4

サービス提供の遅れ

遅れた期間:

5

欠陥製品

6

不十分なサービス

詳細:

7

注文に適合しない製品

8

注文していない製品

9

被った損害

10

保証履行の拒否


16

Q 10002

:2015 (ISO 10002:2014)

11

販売の拒否

12

サービス提供の拒否

13

営業活動/販売方法

14

不正確な情報

15

不適切な情報

16

決済方法,支払方法

17

価格

18

価格の引上げ

19

追加料金の請求

20

不当な費用/請求

21

契約条件

22

契約範囲

23

損害の査定

24

補償金の支払拒否

25

不適切な補償

26

契約修正

27

契約履行上の不備

28

契約の解約/解除

29

サービスの解約

30

ローンの返済

31

要求された金利

32

コミットメントの不遵守

33

不正確なインボイス

34

苦情対応の不当な遅れ

35

その他の問題:

追加情報

苦情の評価

苦情の現実及び潜在的な影響を及ぼす範囲及び重大さを評価する。

重大さ:

複雑さ:

影  響:

直ちに処置する必要性

あり□

なし□


17

Q 10002

:2015 (ISO 10002:2014)

直ちに処置できるか

はい□

いいえ□

補償の可能性

あり□

なし□

苦情の解決

要求された救済措置

あり□

なし□

実施する処置

36

製品の引渡し

37

製品の修理/手直し

38

製品の交換

39

販売の解約

40

保証の履行

41

約束の履行

42

契約の締結

43

契約の解約/解除

44

インボイスの取消し

45

情報

46

損害査定の訂正

47

補償金の支払  金額:

48

頭金の払戻し  金額:

49

他の支払の払戻し  金額:

50

値引き  金額:

51

支払機関

52

謝罪

53

その他の処置:

苦情の追跡

実施した処置

日付

氏名

備考

苦情申出者に対する受理通知

苦情の評価

苦情の調査

苦情の解決

苦情申出者への情報伝達

是正処置

是正処置の確認

苦情の完結


18

Q 10002

:2015 (ISO 10002:2014)

附属書 E

(参考)

苦情への対応

対応項目に関する組織の方針には,次の事項を含めることができる。

−  払戻し

−  交換

−  修理/手直し

−  代替品

−  技術支援

−  情報

−  照会

−  財務的な支援

−  その他の支援

−  補償

−  謝罪

−  好意による贈り物又は見舞い

−  苦情から発生する,製品,プロセス,方針又は手順の変更に関する説明

考慮事項には,次の各項を含めることができる。

−  苦情のあらゆる側面に対処する。

−  適宜フォローアップを行う。

−  苦情申出者と同様の被害を被ったかもしれないが正式な苦情を提示しなかった他の顧客に対して,救

済処置を行うのが適切かどうか。

−  各種の対応に対する権限のレベル

−  関連する要員へ情報を広める。


19

Q 10002

:2015 (ISO 10002:2014)

附属書 F

(参考)

エスカレーション・フローチャート

図 F.1−エスカレーション・フローチャート 

内部解決

外部解決

初期レベルでの解決

次のレベルでの解決

スター

関連情報を

収集する

解決作業を

継続するか

必要な情報が

得られたか

より多くの関連

情報を収集する

必要な情報が

得られたか

解決できるか

解決できるか

処置をとる

苦情申出者は

満足したか

終了

苦情申出者は

満足したか

終了

処置をとる

はい

はい

いいえ

いいえ

はい

はい

はい

はい

いいえ

いいえ

終了

JIS Q 10003

基づく外部解決

いいえ

いいえ


20

Q 10002

:2015 (ISO 10002:2014)

附属書 G 
(参考)

継続的な監視

G.1 

一般 

この附属書は,苦情対応プロセスの,効果的かつ効率的で,継続的な監視のための一般的な指針である。

採用された方法は,組織の種類及び規模に応じたものであることが望ましい。

G.2 

管理者の責任 

苦情対応プロセスのパフォーマンスを監視し,報告する責任者,及び是正処置を行う責任者が,その役

割を果たすための力量をもっていることを確実にすることが重要である。

考慮され得る責任の幾つかの種類を,次に示す。

a)

トップマネジメントは,次の事項を行うことが望ましい。

−  監視の目的を明確にする。

−  監視の責任を明確にする。

−  監視プロセスのレビューを行う。

−  改善を行うことを確実にする。

b)

苦情対応の管理責任者は,次の事項を行うことが望ましい。

−  パフォーマンスの監視,評価及び報告のためのプロセスを確立する。

−  苦情対応プロセスのレビューで明らかとなったパフォーマンスについてトップマネジメントに報

告し,必要なあらゆる改善処置がとれるようにする。

c)

組織内で苦情対応に関わるその他の管理者は,次の事項を確実にすることが望ましい。

−  自らの責任範囲において,苦情対応プロセスを適切に監視し,記録する。

−  自らの責任範囲において,是正処置を行い,記録する。

−  自らの責任範囲において,適切な苦情対応データが,監視プロセスに対するトップマネジメント

レビューで利用できるようにする。

G.3 

パフォーマンスの測定及び監視 

G.3.1 

一般 

組織は,苦情対応プロセスのパフォーマンスを,あらかじめ定められた基準に照らして評価し,監視す

ることが望ましい。

組織のプロセス及び製品は,大きく異なり,それらに適したパフォーマンス監視基準もまた,大きく異

なる。組織は,その固有の状況に関するパフォーマンスの監視基準を策定しておくことが望ましい。一例

を G.3.2 に示す。

G.3.2 

パフォーマンスの監視基準 

苦情対応プロセスのパフォーマンスを監視するときに,考慮して含めることのできる基準の例には次の

ようなものがある。

−  苦情対応方針及び目的が,確立され,維持され,かつ,適切に活用されているか。

−  苦情対応に対するトップマネジメントのコミットメントについての要員の認識


21

Q 10002

:2015 (ISO 10002:2014)

−  苦情対応の責任が,適切に割り振られているか。

−  顧客と接する要員が,その場で苦情を解決する権限を与えられているか。

−  顧客と接する要員のための,対応に関する自由裁量の限度が定められているか。

−  苦情対応のために,特別な要員が任命されているか。

−  顧客と接する要員で,苦情対応の教育・訓練を受けている要員の割合

−  苦情対応の教育・訓練の有効性及び効率

−  苦情対応を改善するための,要員からの提案件数

−  苦情対応に対する要員の取組み姿勢

−  苦情対応の監査,又はマネジメントレビューの頻度

−  苦情対応の監査又はマネジメントレビューからの勧告を実施するのに要した時間

−  苦情申出者との対応に要した時間

−  苦情申出者の満足度

−  適切な場合には,要求された是正処置及び予防処置のプロセスについての有効性及び効率

G.3.3 

監視データ 

データの監視は,苦情対応のパフォーマンスに対する直接的な指標となるため,重要である。監視デー

タには,次に示す事項の数又は割合を含めることができる。

−  受理した苦情

−  受理した時点で解決した苦情

−  優先順位を間違えた苦情

−  同意した期限後に知らされた苦情

−  同意した期限後に解決した苦情

−  外部の解決方法に回された苦情(7.9 参照)

−  再発した苦情又は苦情になっていない頻発する問題

−  苦情から得られた,手順における改善点

次のような理由から,データを解釈するときには,注意することが望ましい。

−  対応時間といった客観的なデータは,プロセスがどの程度適切に機能しているかを表すことができる

が,苦情申出者の満足度についての情報は得られない場合もある。

−  新しい苦情対応プロセスを導入した後に苦情件数が増加した場合には,製品の問題というよりは,プ

ロセスの有効性が影響している場合もあり得る。


22

Q 10002

:2015 (ISO 10002:2014)

附属書 H 
(参考)

監査

組織は,その苦情対応プロセスの有効性及び効率を,継続的に改善することが望ましい。そのため,プ

ロセスのパフォーマンス及び結果は,定期的に監視して,表面化している問題及び潜在的な問題の原因を

明確にし,取り除くとともに,改善の機会を見出すことが望ましい。

苦情対応の監査は,苦情対応プロセスの,所定の基準に対するパフォーマンスに関する情報提供によっ

て,改善を促進することを主な目的としている。そのような基準には,苦情対応に関する,様々な方針,

手順及び標準が含まれ得る。

苦情対応プロセスのパフォーマンスを検証する場合,監査では,プロセスが所定の基準に,どの程度適

合しているかを評価するとともに,目的を達成するためのプロセスの適切性についても評価する。

例えば,次に示す事項を評価するために監査を行うことができる。

−  組織の方針及び目的に対する,苦情対応の手順の適合性

−  苦情対応の手順が遵守されている程度(実施状況)

−  目的を達成するための現在の苦情対応プロセスの能力

−  苦情対応プロセスの長所及び短所

−  苦情対応プロセスの改善の機会及びその結果

苦情対応の監査は,品質マネジメントシステム監査の一環として計画し,実施することができる。マネ

ジメントシステム監査に関する詳しい情報について,組織は,JIS Q 19011 を参照することが望ましい。


23

Q 10002

:2015 (ISO 10002:2014)

参考文献

[1]  JIS Q 9001

  品質マネジメントシステム−要求事項

注記  対応国際規格:ISO 9001,Quality management systems−Requirements(IDT)

[2]  JIS Q 9004

  組織の持続的成功のための運営管理−品質マネジメントアプローチ

注記  対応国際規格:ISO 9004,Managing for the sustained success of an organization−A quality

management approach

(IDT)

[3]  JIS Q 10001

  品質マネジメント−顧客満足−組織における行動規範のための指針

注記  対応国際規格:ISO 10003,Quality management−Customer satisfaction−Guidelines for codes of

conduct for organizations

(IDT)

[4]  JIS Q 10003

  品質マネジメント−顧客満足−組織の外部における紛争解決のための指針

注記  対応国際規格:ISO 10003,Quality management−Customer satisfaction−Guidelines for dispute

resolution external to organizations

(IDT)

[5]  ISO 10004

,Quality management−Customer satisfaction−Guidelines for monitoring and measuring

[6]  JIS Q 19011

  マネジメントシステム監査のための指針

注記  対応国際規格:ISO 19011,Guidelines for auditing management systems(IDT)

[7]  JIS Z 8071

  高齢者及び障害のある人々のニーズに対応した規格作成配慮指針

注記  対応国際規格:ISO/IEC Guide 71,Guidelines for standards developers to address the needs of older

persons and persons with disabilities

(IDT)