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日本工業規格

JIS

 P

8201-

1996

製紙用パルプの試料採取方法

Pulps

−Sampling for testing

1.

適用範囲  この規格は,製紙用のベールパルプ又はラップパルプの荷口水分試験及び物理・化学試験

用試料を採取する方法について規定する。

備考1.  この規格の引用規格を,次に示す。

JIS B 7516

  金属製直尺

JIS C 9605

  携帯電気ドリル

JIS P 0001

  紙・パルプ用語

JIS Z 8101

  品質管理用語

JIS Z 9031

  ランダム抜取方法

2.

この規格の対応国際規格を,次に示す。

ISO 7213 : 1981

  Pulps−Sampling for testing

2.

用語の定義  この規格で用いる主な用語の定義は,JIS P 0001 及び JIS Z 8101 によるほかは,次のと

おりとする。

(1)

ベールパルプ  シート状のパルプを荷造り機で圧縮して縛ったパルプの包み。

(2)

ラップパルプ  ウェットマシンですいて折り畳んだパルプ。

(3)

抜取個数  抜取検査に供するベールパルプ又はラップパルプの個数。

なお,抜取個数は,ロットの大きさに応じて,この規格で規定する数式又は表によって決める。

(4)

抜取試料  抜取検査に供するために選別されたベールパルプ又はラップパルプから,この規格の手順

に従って採取された,ベールパルプ又はラップパルプに対応する個々の試料。

(5)

集合試料  抜取試料の集合体。

3.

抜取個数  抜取個数は,ロットの大きさに応じて次の式によって算出する。

N

n

=

ここに,

n

:  抜取個数

N

:  ロットの大きさ

抜取個数 は,ロットの大きさ 

2

1

乗よりも多い個数を原則とする。ただし,ロットの大きさ が 1

個から 10 個まではロットの大きさ を抜取個数 とし,ロットの大きさ が 11 個から 100 個までは,抜

取個数 は 10 個とする。

また,ロットの大きさ が 1 000 個までは抜取個数 の数式に従うが,ロットの大きさ が 1 000 個を

超えるときには,抜取個数 は 32 個とする。

なお,ロットの大きさ 

2

1

乗に小数点以下の端数が出たときは,端数を切り上げた整数を抜取個数 n


2

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とする。

参考  ロットの大きさ に対する抜取個数 のおおよその目安を,参考表 に示す。

参考表 1  ロットの大きさ と抜取個数 の目安

ロットの大きさ  N

抜取個数  n

ロットの大きさ  N

抜取個数  n

1

∼10

N 501

∼600 25

11

∼100 10 601∼700 27

101

∼200 15 701∼800 29

201

∼300 18 801∼900 30

301

∼400 20 901 以上 32

401

∼500 23

4.

装置及び器具  装置及び器具は,次による。

(1)

円盤切取り具  図 に示す刃を取り付けた携帯手動ドリル又は JIS C 9605 に規定する携帯電気ドリル

を使用する。

(2)

カッター  ベールパルプ又はラップパルプから抜取試料を採取するためのカッター。

(3)

直尺  JIS B 7516 に規定する金属製直尺,2 級に準じるもの。

(4)

長尺板  ベールパルプ又はラップパルプから抜取試料を採取するための長尺板。

(5)

保管容器  ベールパルプ又はラップパルプから採取した抜取試料及び集合試料を保管するための容器,

又は試料の水分の脱着や汚染から保護するための容器(ポリエチレン製の袋でもよい。

図 1  円盤切取り具の刃の一例

5.

操作  操作は,次による。


3

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5.1

ベールパルプ又はラップパルプの選別  ロットの大きさによって決められた個数のベールパルプ又

はラップパルプを,同一のロットの中から選別する。選別するベールパルプ又はラップパルプは,JIS Z 

9031

に規定する方法によって行う。

なお,選別するベールパルプ又はラップパルプは,荷姿が完全なものから選ぶ。

5.2

抜取試料の採取  選別されたベールパルプ又はラップパルプから,次の標準方法又は簡易方法によ

って,抜取試料を採取する。

参考1.  標準方法は,ロットの水分や物性を測定する試料を採取するための抜取方法であり,ロット

の標準的な試料が得られる。

2.

この簡易方法は,包装されたままの状態で試料を採取するための簡便な抜取方法であり,標

準方法に比べ,ロットの代表試料としては,若干精度が劣る。

5.2.1

標準方法  標準方法は,次による。

(1)

円盤試料採取方法  ベールパルプの場合には,円盤切取り具によって,直径 100±5mm の穴を深さ 75

±2mm まで開けて,次の方法で 1 ベール当たり 10 枚の円盤を採取し,荷口水分試験用抜取試料とす

る。

包装紙 2 枚目のところで

1

深さ 25±2mm のところから

2

深さ 50±2mm のところから

3

深さ 75±2mm のところから

4

試料の採取位置は 5 ベールを 1 組として,

図 に示す位置で行う。第 1 ベールは対角線上の角端か

ら円周が 40±5mm 離れたところ(A)で,第 2 ベールは第 1 円盤に相当する位置と中心との中央(B)で,

第 3 ベールは中心(C)で,第 4 及び第 5 ベールは,それぞれ第 2 及び第 1 ベールの対称の位置(D 及び

E

)で採取し,これを繰り返す。最後の組が 5 ベールに満たない場合は,採取できるところまで円盤

を採取する。

荷口水分試験用抜取試料を採取した残りの円盤から絶乾量として少なくとも 100g を物理・化学試験

用抜取試料とする。

図 2  ベールパルプの試料採取位置

(2)

長尺試料採取方法  特にラップパルプのように,パルプマシンの取り幅の位置が明らかな場合は,各


4

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幅の位置を均等に取ることによって,採取した試料の精度を上げることができる。

選別したラップパルプは乾湿の差が著しくない場所から抜き取った 5 ラップを 1 組として,それら

を広げたマシン方向の中程で,マシン方向に対し直角に全幅にわたり,幅 50.0±0.5cm を切り取り,

これを 5 等分し,第 1 ラップは

図 の 1 の部を採取し,第 2 ラップは 2 の部を採取し,順次第 5 ラッ

プは 5 の部を採取し,それぞれ荷口水分試験用抜取試料とし,これを繰り返す。

荷口水分試験用抜取試料の隣接の位置から絶乾量として少なくとも 100g を採取し,物理・化学試験

用抜取試料とする。

図 3  ラップパルプの試料採取位置

5.2.2

簡易方法  簡易方法は,次による。

(1)

円盤試料採取方法  針金で縛ってあるベールパルプでは,針金を避け,シートの端から 70∼80mm 以

上離れた場所で円盤切取り具によって,直径 100±5mm の円盤状にパルプを切り取る。円盤を切り取

る深さ及び採取位置は,受渡当事者間の協定による。採取する円盤の枚数は,1 個のベールから絶乾

量として約 1kg を採取し,そのうち 10 枚を荷口水分試験用抜取試料とし,その残りの円盤から絶乾量

として少なくとも 100g を量り採り,物理・化学試験用抜取試料とする。

(2)

長尺試料採取方法  針金で縛ってあるラップパルプでは,針金を避けてカッターで適切な大きさに切

り取る。試料の採取位置は,受渡当事者間の協定による。切り取ったパルプは,外側の 5 枚は試料か

ら外し,また,包みの端から 70∼80mm のパルプも試料から取り除き,1 個のラップから 1 000cm

2

荷口水分試験用抜取試料とする。荷口水分試験用抜取試料を採取した残りから絶乾量として少なくと

も 100g を量り採り,物理・化学試験用抜取試料とする。

5.3

試料の保管  試料の保管は,次による。

(1)

荷口水分試験用集合試料  各抜取試料を集め,荷口水分試験用集合試料とする。採取した試料は,直

ちに保管容器に入れて,外気湿度の影響を遮断するように対処して保管する。

(2)

物理・化学試験用集合試料  採取した抜取試料は,適切な大きさに引き裂き,十分に混ぜ合わせた後,

絶乾量として約 1kg を量り採り,物理・化学試験用集合試料とし,保管容器に入れて保管する。

6.

報告  報告には,必要に応じて次の事項を記録する。

(1)

規格名称又は規格番号

(2)

ロットの情報

(3)

試料の採取年月日と試験場所

(4)

ロットの合計量とロットの大きさ

(5)

採取した試料の量

(6)

抜取個数

(7)

その他必要とする事項

関連規格  ISO 801-1 : 1979 (E)    Pulps−Determination of saleable mass in lots−Part 1 : Pulp baled in sheet

form


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ISO 801-2 : 1979 (E)

  Pulps−Determination of saleable mass in lots−Part 2 : Pulps (such as

flash-dried pulps) baled in slabs

JIS

原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

臼  田  誠  人

宇都宮大学

(副委員長)

飯  田  清  昭

紙パルプ技術協会

橋  本  城  二

通商産業省生活産業局

岡  林  哲  夫

工業技術院標準部

高  橋  孝  一

通商産業省通商産業検査所

山  崎  秀  彦

大蔵省印刷局

加  山  英  男

財団法人日本規格協会

時  國  治  夫

東海パルプ株式会社

吉  田  芳  夫

新王子製紙株式会社

吉  沢  和  雄

高崎製紙株式会社

内  藤      勉*

日本製紙株式会社

佐久間  雅  義

北越製紙株式会社

外  山  孝  治

三菱製紙株式会社

山  崎      晃

日本たばこ産業株式会社

大豆生田    章

大日本印刷株式会社

細  村  弘  義

富士ゼロックス株式会社

立  田  茂  典

熊谷理器工業株式会社

塚  原      登

株式会社東洋精機製作所

(事務局)

大  石  哲  久

紙パルプ技術協会

備考  所属は当時。*は解説執筆者