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P 8153

:2006 ISO 8226-1:1994

(1)

目  次

ページ

序文 

1

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

1

3

  用語及び定義 

1

4

  原理

2

5

  装置及び器具 

2

5.1

  キャビネット 

2

5.2

  飽和塩溶液 

2

5.3

  つかみ具 

2

5.4

  荷重

2

5.5

  相対湿度の測定手段

3

5.6

  温度の測定手段

3

5.7

  長さ測定装置 

3

6

  試験片の採取及び調製 

3

7

  操作

3

7.1

  初期長さ(l

0

)

の測定

3

7.2

  試験片の前処理

4

7.3

  吸湿伸度の測定

4

8

  測定結果の表し方

4

9

  精度

4

9.1

  繰返し精度 

4

9.2

  再現性

4

10

  報告

5

附属書 A(規定)塩溶液の調製 

6

附属書 B(参考)参考文献

7


P 8153

:2006 ISO 8226-1:1994

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,紙パルプ技術協会(JAPAN TAPPI)及び財団法

人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標

準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任をもたない。


日本工業規格

JIS

 P

8153

:2006

(ISO 8226-1

:1994

)

紙及び板紙−吸湿伸度測定方法−

第 1 部:最高相対湿度 68  %までの吸湿伸度

Paper and board

Measurement of hygroexpansivity

Part 1: Hygroexpansivity up to a maximum relative humidity of 68 %

序文 

この規格は,1994 年に第 2 版として発行された ISO 8226-1 を基に,技術的内容及び対応国際規格の構

成を変更することなく作成した日本工業規格である。

なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。

適用範囲 

この規格は,相対湿度を(33±2)  %の平衡状態から(66±2)  %の平衡状態に変えたときの紙及び板紙の吸

湿伸度を測定する方法について規定する。

この規格は,ほぼすべての紙及び板紙に適用できるが,クレープ紙及び段ボールには適用しない。

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 8226-1:1994

,Paper and board−Measurement of hygroexpansivity−Part 1: Hygroexpansivity up

to a maximum relative humidity of 68

% (IDT)

なお,対応の程度を表す記号(IDT)は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,一致していることを示す。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS P 8110

  紙及び板紙−平均品質を測定するためのサンプリング方法

注記  対応国際規格:ISO 186,Paper and board−Sampling to determine average quality (IDT)

JIS P 8111

  紙,板紙及びパルプ−調湿及び試験のための標準状態

注記  対応国際規格:ISO 187,Paper, board and pulps−Standard atmosphere for conditioning and testing

and procedure for monitoring the atmosphere and conditioning of samples (MOD)

JIS P 8124

  紙及び板紙−坪量測定方法

注記  対応国際規格:ISO 536,Paper and board−Determination of grammage (MOD)

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。


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P 8153

:2006 ISO 8226-1:1994

3.1

吸湿伸度 (hygroexpansivity) 

一定長さの紙及び板紙を,設定した低相対湿度の平衡状態から高相対湿度の平衡状態に加湿したときの

長さの変化。この長さの変化は,紙及び板紙が相対湿度 50  %で平衡になったときの長さに対する百分率

で表す。

注記 1  試験片の収縮は,負の吸湿伸度として評価する。

原理 

測定に供するすべての試験片は,所定相対湿度よりも低い状態から所定相対湿度になるように,非常に

低い相対湿度で前処理を行う。

具体的には,紙又は板紙の試験片は,規定温度(23  ℃±1)  ℃で,荷重をかけないで相対湿度(22±3)  %

の前処理を行う。次に,相対湿度を(33±2)  %及び(66±2)  %にし,その後,試料坪量に合った荷重をかけ

て,それぞれの相対湿度間における長さの変化を測定する。長さの変化は,50  %相対湿度で測定した長さ

に対する百分率で表す。

装置及び器具 

5.1

キャビネット

  キャビネットは,空気循環式で,JIS P 8111 に規定する温度 23 ℃±1 ℃に保持することができ,しかも

キャビネット内全体が 30 分間以内に均一に,5.5 によって測定した要求相対湿度に到達できるもの。

注記 2  キャビネットは,23  ℃±1  ℃の温度に管理した環境中に設置するのが望ましい。

注記 3  特段の注意を払って,温度変化が最小になるようにしないと,相対湿度生成の方法に関係な

く,キャビネット内の湿度が変化する(0.4  ℃を超える温度変化は無視できない。

5.2

飽和塩溶液

  5.5 に従って測定する(22±3)  %,(33±2)  %及び(66±2)  %の相対湿度は,

附属書 に規定する飽和塩

溶液で作る。

注記 4  もし同等の精度を得ることができるのであれば,要求相対湿度の生成は,別の方法を使用し

てもよい。

注記 5  相対湿度 50  %のときの初期長さ(7.1 参照)は,JIS P 8111 の推奨雰囲気で運転している調

湿試験室にキャビネットを設置し,測定するのが望ましい。

5.3 

つかみ具 

  キャビネット内に試験片を垂直につるすための上下のつかみ具は,試験片に荷重をかけない条件下で,

つかみ具の内側の端面の距離を,設定値の 1 mm 以内(望ましくは 100 mm±1 mm)にできるもの。試験

片に所定の荷重(

表 参照)をかけて引っ張ることができ,かつ,この張力を解放するときに,キャビネ

ットを開けて荷重を取り外す必要がないものとする。

5.4

荷重

  試験片の測定中にかける荷重は,つかみ具の質量を含んだものとする(表 参照)。 


3

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:2006 ISO 8226-1:1994

表 1−試験荷重

試料坪量,g

g/m

2

全荷重

N/m

等価質量

(つかみ具を含む)

g/15 mm

g

≦125 15±1 23±1.5

125

g≦200 30±1 46±1.5

200

g≦275 50±1 76±1.5

275

g 80±1 122±1.5

5.5

相対湿度の測定手段

  読み精度±1  %(読みの最大誤差)以内,及び測定精度±2  %(真の相対湿度からの最大測定誤差)以

内で,キャビネット(5.1)内の雰囲気を測定するもの(例えば,湿度センサ)

センサは,平衡相対湿度水準において,10 秒間以内に 0.5  %の相対湿度変化を検知可能であることが望

ましい。

注記 6  腐食性の塩ミストが湿度センサの性能に影響しないよう注意を払わなければならない。セン

サは,ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)製の仕切り又は他の適切な手段で保護することが

望ましい。

注記 7  湿度センサは,製品評価技術基盤機構又は日本適合性認定協会によって認定された試験所に

よる,定期的な校正を推奨する。校正証明書は,センサの誤差を示している。測定値は,そ

の誤差で補正しなければならない。

5.6 

温度の測定手段   

  キャビネット(5.1)内の温度を測定するもの。

5.7 

長さ測定装置 

  試験片の長さ及び変化を,機械的又は電子的に 0.01 mm まで測定できるもの。

試験片の採取及び調製 

6.1 

ロットから試料を採取するときは,JIS P 8110 に従って試験用紙を選ぶ。

6.2 

すき入れ,折曲がり及びしわのような損傷のない試料から,必要に応じて,抄紙機の流れ方向であ

る縦方向及び/又は横方向にそれぞれ 5 枚の試験片を裁断する。つかみ具の間隔は,最小で 100 mm とし,

試験片は,その間隔よりも少なくとも 20 mm 以上長くなければならない。試験片幅は,少なくとも 15 mm

でなければならない。縦方向又は横方向の吸湿伸度を測定するとき,測定方向を長辺として試験片を裁断

する。

6.3

試料の坪量は,JIS P 8124 に従って測定する。

操作

7.1 

初期長さ(l

0

)

の測定 

キャビネット(5.1)内のつかみ具(5.3)を,少なくとも 100 mm(1 mm 以内まで測定する。

)の間隔に置く。

試験片をつかみ具にはさみ,設定温度(5.1 参照)及び(50±2)  %の相対湿度で少なくとも 30 分間,無荷

重で試験片を調湿する。

表 に従って,ゆっくりと所定の荷重をかけ,長さ測定装置の読みを,1 mm 単位で記録する。この長


4

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さを l

0

とする。

7.2 

試験片の前処理 

(22

±3)  %の相対湿度で少なくとも 30 分間,無荷重で試験片を調湿する。

表 に従って,ゆっくりと所定の荷重をかけ,長さ測定値の読みを記録する。

荷重を除き,調湿及び長さ測定を繰り返し,荷重をかけた長さが,読みの差の変化で 0.02  %以下になる

まで測定する。

注記 8  これらの読みは,計算に使用しない。

7.3 

吸湿伸度の測定 

調湿雰囲気を(33±2)  %に変え,そのときの相対湿度を記録する。(33±2)  %の相対湿度で,少なくとも

30

分間試験片を調湿する。

表 によって,ゆっくりと所定の荷重をかけ,長さ測定装置の読みを記録する。

荷重を除き,

調湿及び長さ測定を繰り返し,

荷重をかけた長さ変化が 0.01 mm 以下になるまで測定する。

これらの長さ(l

33

)

を,0.01 mm まで記録する。

(66

±2)  %の相対湿度の雰囲気下で,試験片を同じ方法によって調湿する。そのときの相対湿度を記録

する。試験片長さの読み(l

66

)

を,0.01 mm まで記録する。

測定結果の表し方 

相対湿度 33  %と 66  %との長さの差から,吸湿伸度 を,次の式によって計算する。表示は,百分率

とする。

100

)

(

0

33

66

×

=

l

l

l

X

ここに,

l

0

:  相対湿度(50±2)  %で所定の荷重をかけたときの,試験片のミリ

メートル単位での長さ測定装置の読み。

l

33

:  相対湿度(33±2)  %で所定の荷重をかけたときの,試験片のミリ

メートル単位での長さ測定装置の読み。

l

66

:  相対湿度(66±2)  %で所定の荷重をかけたときの,試験片のミリ

メートル単位での長さ測定装置の読み。

必要に応じて,縦方向及び/又は横方向のそれぞれについて,平均値を 0.05  %きざみで表す。

さらに,縦方向及び/又は横方向のそれぞれについて,標準偏差を計算する。

精度

次の精度データは,6 試験機関で 5 種類の紙をそれぞれについて 5 回測定した結果から得た。

9.1 

繰返し精度 

1

か所の試験機関で得た二つの試験結果の差に対する 95  %信頼区間での繰返し精度は,

縦方向に測定し

た試料においては,0.02  %から 0.03  %までの間,横方向に測定した試料においては,0.04  %から 0.06  %

までの間であった。

注記 9  引用した繰返し精度に範囲があるのは,異なった紙試料の平均値間に大きな差があることに

よる。

注記 10  繰返し精度として示している数値は,百分率で表す吸湿伸度そのものの値である。

9.2 

再現性

試験機関からのデータが不足しているため,再現性を正確に評価することができなかった。


5

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10 

報告

報告書には,次の事項を記録する。

a) 

この規格名称又は規格番号

b) 

試料に関するすべての情報

c) 

測定実施日及び場所

d) 

測定を始めたときのつかみ具間の間隔

e) 

試験片の幅

f) 

縦方向及び/又は横方向の吸湿伸度の平均値

g) 

縦方向及び/又は横方向の標準偏差

h) 

測定時の温度及び相対湿度の測定値

i) 

この規格と異なる条件及び方法で測定した場合は,その内容


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P 8153

:2006 ISO 8226-1:1994

附属書 A

(規定)

塩溶液の調製

序文 

この附属書は,塩溶液の調製について規定する。

飽和塩溶液は,一定温度で密閉容器内の水蒸気量を平衡状態にするので,相対湿度を一定に保持する。

飽和塩溶液は,平衡相対湿度を変えることなく多量の水を吸収又は放出するので,水蒸気の吸脱着の研究

に適している。

YOUNG

[1]

によれば,種々の塩溶液を使用することによって,広範囲の相対湿度状態を得ることができる。

不純物があると,平衡相対湿度に影響する可能性があるので,飽和塩溶液は,分析等級の試薬及び蒸留

水又は同等の水で調製することが望ましい。通常,試験温度よりもわずかに高い温度で,溶液を飽和する

のに必要な量以上の塩を溶解して調製するとよい。水和形態が変化する場合があるので,昇温して溶解す

ることは,避ける方がよい。

この規格で推奨する 23  ℃でのおよその溶解度及び相対湿度を,

表 A.1 に示す。

表 A.1−飽和塩溶液 

溶解度

g/

相対湿度

酢酸カリウム

(CH

3

COOK)

塩化マグネシウム

(MgCl

2

・6H

2

O)

亜硝酸ナトリウム

a)

(NaNO

2

)

2 620

1 700

880

22

±3

33

±2

66

±2

a)

警告−亜硝酸ナトリウムは,不適切な保管をすると,爆発の危険がある。安全のために,
ポリエチレン製容器で保管するのがよい。


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附属書 B

(参考) 
参考文献

序文 

この附属書は,参考文献について記載するものであって,規定の一部ではない。

JIS P 0001

  紙・板紙及びパルプ用語

JIS Z 9041-1

  データの統計的な解釈方法−第 1 部:データの統計的記述

[1]

  YOUNG , J.F. J.Appl.Chem.,17,September 1967,pp.241.