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P 8152

:2005

(1)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12  条第 1 項の規定に基づき,紙パルプ技術協会(JAPAN TAPPI)/財団法人

日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準

調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

制定に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 2469:1994,Paper,board and pulps

−Measurement of diffuse reflectance factor を基礎として用いた。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任をもたない。

JIS P 8152

には,次に示す附属書がある。

附属書 A(規定)反射率係数測定装置

附属書 B(規定)校正要領

附属書 1(参考)JIS と対応する国際規格との対比表


P 8152

:2005

目  次

ページ

序文

1

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  定義

2

3.1

  反射率係数

2

3.2

  拡散反射率係数

2

3.3

  固有反射率係数

2

3.4

  レベル の ISO 参照標準面

2

3.5

  レベル の ISO 参照標準面

2

3.6

  レベル の ISO 参照標準面

2

4.

  前提条件

3

4.1

  参照装置

3

4.2

  IR2 標準面

3

4.3

  IR3 標準面

3

4.4

  作業標準面

3

5.

  装置

3

5.1

  反射率計

3

5.2

  作業標準面 

3

5.3

  光トラップ

4

6.

  試料の採取

4

7.

  試験片の採取方法

4

8.

  操作

4

9.

  試験結果の表し方及び報告

4

附属書 A(規定)反射率係数測定装置

5

附属書 B(規定)校正要領

7

附属書 1(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

8

 


日本工業規格

JIS

 P

8152

:2005

紙,板紙及びパルプ−拡散反射率係数の測定方法

Paper

,board and pulps−Measurement of diffuse reflectance factor

序文  この規格は,1994 年に第 3 版として発行された ISO 2469,Paper,board and pulps−Measurement of

diffuse reflectance factor を翻訳し,技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,原国際規格を変更している事項である。変更の一覧

表をその説明を付けて,

附属書 1(参考)に示す。

1.

適用範囲  この規格は,紙,板紙及びパルプの拡散反射率係数の測定装置,及びその校正手順につい

て規定する。拡散反射率係数の測定は,ISO 白色度(拡散及び青色光反射率係数)

,パルプの散乱係数,不

透明度,白色度(whiteness),視感反射率係数,紙の色度座標,非繊維材料の固有反射率係数のような光学

特性の評価のために行う。材料を光学的に特徴付ける数値は,決定すべきそれぞれの特性に固有の方法で

求める。

備考  この規格の対応国際規格を,次に示す。

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,IDT(一致している)

,MOD

(修正している)

,NEQ(同等でない)とする。

ISO 2469:1994

,Paper,board and pulps−Measurement of diffuse reflectance factor (MOD)

参考  反射率係数は,測定条件,特に使用する装置の分光的及び幾何学的特性に依存する。拡散反射

率係数は,附属書 で規定する特性をもった装置を用いて測定する。反射率係数の測定は,高

い精度で行う必要がある。これを実現するための唯一の手段は,レベル 3 の ISO 参照標準面(3.6

参照)を使って校正することである。したがって,レベル 2 の ISO 参照標準面を発行するため

に,

多くの試験所を標準化試験所(Standardizing laboratories)に認定すること,

及びレベル 3 の ISO

参照標準面を発行するために,多くの試験所を認定試験所(Authorized laboratories)に認定するこ

とが必す(須)である。このような試験所は,レベル 2 及びレベル 3 の ISO 参照標準面をそれ

ぞれ交換することによって,反射率係数の測定結果を確認し,レベル 1 の ISO 参照標準面を元

にして決定されたこれらの標準面の値と一致させなければならない。この一致の実現は,国内

及び多国間において確立し,維持すべき協力体制に全面的に委ねられる。ISO 2469 の初版(ISO 

2469:1973)

が発行されて以来,この校正方法がより厳正に定義されれば,試験所間の差が小さ

くなることが経験によって明らかとなった。そのような修正事項は,この ISO 2469 第 3 版に含

まれている。

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS P 0001

  紙・板紙及びパルプ用語


2

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JIS P 8110

  紙及び板紙−平均品質を測定するためのサンプリング方法

備考  ISO 186:1994,Paper and board−Sampling to determine average quality からの引用事項は,この

規格の該当事項と同等である。

JIS P 8148

  紙,板紙及びパルプ−ISO 白色度(拡散青色光反射率)の測定方法

備考  ISO 2470:1999,Paper,board and pulps−Measurement of diffuse blue reflectance factor (ISO

brightness)からの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。

JIS P 8149

  紙及び板紙−不透明度試験方法(紙の裏当て)−拡散照明法

備考  ISO 2471:1998,Paper and board−Determination of opacity (paper backing)−Diffuse reflectance

method からの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。

JIS P 8212

  パルプ−拡散青色光反射率(ISO 白色度)の測定方法

備考  ISO 3688:1999,Pulps−Preparation of laboratory sheets for the measurement of diffuse blue

reflectance factor (ISO brightness)からの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。

JIS Z 8105

  色に関する用語

JIS Z 8120

  光学用語

ISO 4094:1991

,Paper,board and pulps−International calibration of testing apparatus−Nomination and

acceptance of standardizing and authorized laboratories

IEC 60050-845:1987

,International Electrotechnical Vocabulary. Lighting

ASTM E 308:1990

,Standard Test Method for Computing the Colors of Objects by Using the CIE System

TAPPI 452

  Brightness of pulp,paper,and paperboard (directional reflectance at 457 nm)

3.

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,JIS P 0001JIS Z 8105  及び JIS Z 8120 によるほか,次

による。

3.1

反射率係数  (reflectance factor)  同一照明及び受光条件下において,完全拡散反射体によって反射さ

れた放射に対する物体によって反射された放射の比率を百分率で表した値。

参考  JIS P 8148 及び JIS P 8212 で規定されている反射率とは,反射率係数のことである。反射率係

数とは,立体角反射率ともいう。

3.2

拡散反射率係数  (diffuse reflectance factor) R    この規格の規定に従って校正した装置を使用し,こ

の規格で規定されたような拡散照明/0°受光の同一条件下において,完全拡散反射体によって反射された

放射に対し,物体によって反射された放射の比率を百分率で表した値。

3.3

固有反射率係数  (intrinsic reflectance factor)  R

  シート数を 2 倍にしても測定する反射率係数に変

化がないほど不透明になるだけの厚さの 1 枚の,又は重ねた試料の反射率係数。

3.4

レベル の ISO 参照標準面  (ISO reference standard of level 1) IR 1   完全拡散反射体(IEC

60050-845

:1987 term No. 845-04-54 参照)

。理想的な,全波長で反射率が 1 となる分光学的に均一な等方性

のランベルト面(以下,IR1 標準面という。

3.5

レベル の ISO 参照標準面  (ISO reference standard of level 2) IR 2    標準化試験所が,IR1 に基づい

て反射率係数を決定した標準面(IR2 標準面は,認定試験所が自己の保有する参照装置の校正のために使

用する。

(以下,IR2 標準面という。

3.6

レベル の ISO 参照標準面  (ISO reference standard of level 3) IR 3    認定試験所が,IR2 標準面に基

づいて反射率係数を決定した標準面(IR3 標準面は,一般の試験所が自己の保有する装置の校正のために

使用する。

(以下,IR3 標準面という。


3

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参考  3.43.6 の定義は,ISO 4094:1991 と一致している。

4.

前提条件

4.1

参照装置  再現性のある反射率係数の値を得るには,認定試験所が使用する参照装置(反射率計)

の特性を完全な操作手順で維持することが必要である。その特性を,

附属書 に規定する。これらの参照

装置が校正された IR2 標準面を使用することによって,完全拡散反射体 IR1 に対して常に校正された状態

であることが重要である。校正されて間もない IR2 標準面を用いて,参照装置の状態を維持するのに必要

な頻度で,校正を更新しなくてはならない。

4.2

IR2

標準面  参照装置の目盛の上限を決めるためには,固有反射率係数が既知の IR2 標準面が必要

で あ る 。 こ れ ら の 標 準 面 に は , 圧 縮 成 型 し た 硫 酸 バ リ ウ ム の 円 板 , 圧 縮 成 型 し た PTFE

(poly-tetra-fluoroethylene)粉末の円板,高反射率,高不透明度のオパールグラス板などが使用できる。この

ような標準面は,標準化試験所が,その円板又はオパールグラス板を直接校正して絶対的な反射率係数を

値付けしなければならない。

4.3

IR3

標準面  IR3 標準面は,使用する装置を参照装置に対して校正することができるように,認定試

験所(附属書 参照)が発行する。オパールグラス,セラミック又は紙のような材料を使用することがで

きる(附属書 参照)

。これらの標準面は装置の種々の測定範囲及び分光的条件に適用できる。

4.4

作業標準面  作業標準面は,オパールグラス製又はセラミック製の平滑な平板。使用する装置の校

正作業を繰り返し行うために用いる。

5.

装置

5.1

反射率計  附属書 に規定する幾何学的,分光的及び測光的特性をもつもの。

5.2

作業標準面 枚  オパールグラス製又はセラミック製の平滑な 2 枚の平板(4.4 参照)。

5.2.1

作業標準面の校正  作業標準面は,測定に使用する装置を用い,IR3 標準面を使って校正する。こ

の操作によって,すべての校正は,標準化試験所及び認定試験所によってそれぞれ反射率係数を値付けし

た IR2 標準面及び IR3 標準面を媒介にして,IR1 標準面と関連付けられる。装置に適した手順に従って,

IR3 標準面を用いて装置を校正し,清浄した作業標準面の反射率係数を 0.1 %単位で読み取り記録する。正

確な校正ができるように,校正されて間もない IR3 標準面を用いて頻繁に校正を行う。どの IR3 標準面も

丁寧に扱い,測定箇所が汚れないように保護し,暗所に保管する。参照装置と対応させるには,作業水準

及び測定の目的によって異なった反射率係数の値を 1 枚の作業標準面に値付けしてもよい。

備考  円板を圧縮成型するための硫酸バリウム粉末が市販されており,絶対的な分光反射率係数の値

が容器に記載されているが,その値を決定した試験所が行った操作手順と同様の方法で円板を

圧縮成型したときに限り,その値は有効である。硫酸バリウム粉末に基づいた自家製の円板を

使用することは,その硫酸バリウムが標準化試験所又は認定試験所によって正しく反射率係数

が値付けされ,保証されるとともに,当該の一般試験所が円板を作成する技術を保有すること

が示されない限り望ましくない。

5.2.2

作業標準面の使用  2 枚のうちの 1 枚を常用作業標準面として使用し,残りの 1 枚をその常用作業

標準面の管理用作業標準面として使用する。使用する装置をどの程度の頻度で校正する必要があるかは,

装置の種類による。常用作業標準面を,管理用作業標準面に対して定期的に照合する。反射率係数の値に

変化が認められた場合は,5.2.3 に規定する操作手順に従って常用作業標準面を清浄する。その変化がどう

しても残存するときは,両方の作業標準面とも清浄し,適切な IR3 標準面を使って再度校正する。


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備考  校正に誤差が入り込む前に,常用作業標準面の反射率係数の変化が発見できるように,常用作

業標準面を管理用作業標準面に対して頻繁に照合する。

5.2.3

作業標準面の洗浄  蛍光物質を含まない洗剤を使い,やわらかいブラシ(合成繊維の粗い毛がつい

たもの)でこすり,蒸留水ですすぐ。蒸留水中で完全にすすいでから,表面に何も接触しないように気を

つけ,清浄な大気中で乾燥する。安定するまでデシケータ中に置く。

5.3

光トラップ  測光するときに行うゼロ点校正のためのもので,装置の製造業者が定めた公称反射率

係数に対し,すべての波長において反射率係数の許容差は±0.2 %以内にあるもの。光トラップの反射率係

数基準値は通常,0 である。

参考  JIS P 8148 に規定している黒色筒とは,“光トラップ”のことである。

6.

試料の採取  試料の採取は,特別な場合を除いて,JIS P 8110 に規定する方法による。

7.

試験片の採取方法  試験片の採取方法は,反射率係数測定に基づいて光学的性質を決定するための関

連規格に,規定する方法による。

8.

操作  反射率係数の決定は,反射率係数の測定に基づいて光学的性質を決定するための関連規格に規

定する方法による。

9.

試験結果の表し方及び報告  試験結果の表し方及び報告は,反射率係数測定に基づく光学的性質を決

定するための関連規格に規定する方法による。その関連規格は次のものがある。

JIS P 8148

JIS P 8149 及び JIS P 8212


5

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附属書 A(規定)反射率係数測定装置

この規格で採用する装置(

1

)の幾何学的,測光的及び分光的特性は次による。

注(

1

)  対応国際規格が発行された時点で,適切な装置は,Technibrite の商標で Technidyne Corp.,New

Albany(アメリカ),Elrepho 2000 の商標で Datacolor AG,Zürich(スイス),Autoelrepho の商標

で,Color Sensors Oy,Helsinki(フィンランド)

,及び以前は Elrepho の商標で,Carl Zeiss,

Oberkochen(ドイツ)によって製造されている。

なお,この情報は,ISO 規格使用者の便宜のために提供しているものであり,それらの装置

を ISO が推薦するものではない。この ISO 規格に準拠し,規定された幾何学的,測光的及び分

光的特性を備えた他の装置も使用できる(ISO 2469:1994 Technical Corrigendum 1,1998-07-15

参照)

A.1

幾何学的特性  試験片及び標準面は,内径 150 mm で,分光学的に特異性のない,白色拡散する塗料

を内部に塗布した積分球(IEC 60050-845:1987,term No.845-05-24 参照)によって作られる拡散照明を受

光するような特性にしなくてはならない。積分球は,試験片の測定と,積分球内壁の小さな領域(参照域)

での参照光の測定が,視覚的又は物理的な測光器によって行われるように構成されなければならない。積

分球は,光源から直接試験片又は参照域を照明しないように遮へい板を備えていなければならない。積分

球内の開口及び他の非反射部分の面積は,積分球内壁の全面積の 13 %を超えてはならない。受光器の開口

は,外径が 80.2±1 mm(試験片開口の中心を頂点とし,半角 15.5±0.5°に対する)の黒色環に囲まれて

いなければならない。この黒色環は,試験片からの正反射光が受光器に到達しないようにするためで,

“グ

ロストラップ”の役割をする。試験片開口は,基本的に試験片自体が積分球の内壁の一部を連続して構成

するように設計しなくてはならない。試験片開口の周縁部は,厚さが 1.5 mm を超えてはならない。試験

片の測定範囲は,直径 30±1 mm の円形とする。試験片開口の直径は,周縁部から反射する光及び試験片

の面内で周縁部から 1 mm 以下の距離にある箇所から反射する光が受光器に到達することのないように,

測定範囲の直径より大きく(約 34 mm)しなくてはならない。試験片は,法線方向から観測されなければ

ならない。試験片開口の中に頂点があり,半角が 4°を超えないような円すい(錐)内に収まる反射光だ

けが受光器に入るようにしなくてはならない。

A.2

測光的特性  装置の測光的精度は,校正後にも残存する測光直線性からのずれが,0.3 %を超える反

射率係数の誤差を与えてはならない。直線性誤差を最小にするために,適切な IR3 標準面(B.2 参照)を

用いて,測定を行う領域付近で校正を行ってもよい。


6

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A.3

分光的特性  フィルタ方式の光電色彩計の場合,分光的特性は,光線に挿入されるフィルタのほか,

装置の受光器,積分球の内壁,光源,その他の光学部品などの特性によって決定される。フィルタは,装

置全体としての特性が特定の光学特性の試験方法の中で規定される分光分布関数と一致するように選択し

なければならない。分光測光計の場合,分光的特性は,個々の受光器の指定公称波長に対する精度,個々

の受光器の波長幅及び次段階の計算に用いられる数学的関数で使用する数値によって決定される。装置は,

少なくとも 400∼700 nm の波長範囲をもち,その全域にわたって均等に分割された 16 個以上の受光器を

含んでいなければならない。CIE 標準観測者関数(1931 又は 1964)で規定するような三刺激値を測定する

ときは,例えば 10 又は 20 nm 間隔での測定のためには,ASTM E 308 に示される適切な数値表を使用しな

ければならない。三刺激値は,それらの表に掲げられている係数を使って,直接和を計算して求めなくて

はならない。スプライン関数を使うなどの補間を行ってはならない。分光的特性上の誤差を除去する手順

は,現在のところない。分光的特性は,IR3 着色標準面を使って確認することができる。装置間の厳密な

一致が要求されるような特別な場合は,参照装置と関係付けるために,製品に応じた IR3 着色標準面を使

って装置を校正してもよい。蛍光染料及び蛍光増白剤を含む材料の測定には,試験片に照射する照明光に

含まれる紫外線量が所定量となるように,分光強度分布を設定し,維持する手段が必要である。照明光か

ら紫外光を除去し,蛍光成分を含む測定と含まない測定とを可能にする適切なカットオフフィルタが組み

込まれていることが望ましい。


7

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附属書 B(規定)校正要領

この規格では,連続した三つのレベルの参照標準面について規定しており,究極の参照標準面(IR1 標

準面)は“完全拡散反射体”である。完全拡散反射体を究極の参照標準面として利用することは,光学特

性に関して最高権威である CIE の推奨と完全に一致する。IR2 標準面又は IR3 標準面を媒介することによ

って,この究極の参照標準面に基づく反射率係数の測定が可能となるように装置を校正するために,次の

手順が決められた。

B.1

標準化試験所及び認定試験所 (Standardizing and authorized laboratories)  絶対反射率係数測定のた

めの装置を保有する試験所は,

ISO/TC6

から標準化試験所に認定される。

必要とされる技術的能力があり,

附属書 に規定する特性をもつ装置を保有する他の試験所は,ISO 4094 の規定によって,ISO/TC6 から認

定試験所(

1

)に認定される。標準化試験所は,IR2 標準面を発行し,認定試験所はこの IR2 標準面を使って

自己の保有する装置の校正を行う。認定試験所は,一般の試験所の需要に応じて IR3 標準面を発行し,受

けとった試験所は,その IR3 標準面を使って装置の校正を定期的に行う。標準化試験所間では,IR2 標準

面を 5 年以下の間隔で互いに交換し,反射率係数測定結果の一致を維持する必要がある。認定試験所間で

も,IR3 標準面について同様の手順を求められるが,交換の間隔は 2 年以下とする。この手順によって,光

学特性の測定法を規定するこの規格の“結果の表し方”の項で示す精度を,実現することが期待できる。

注(

1

) IR3 標準面を発行する認定試験所は,  次の 5 機関である。

1)

フランスの Centre Technique du Papier (CTP)

2)

フィンランドの Oy Keskuslaboratorio -Centrallaboratorium Ab (KCL)

3)

カナダの Pulp and Paper Research Institute of Canada (PAPRICAN)

4)

スウェーデンの Skogsindustrins tekniska forskningsinstitut (STFI)

5)

アメリカの Technidyne Laboratory Services (TLS)

B.2

  IR3

標準面  参照装置を管理し,操作する責任は,ISO の会員団体が推薦し,ISO/TC6 が承認した認

定試験所に委任しなければならない。認定試験所は,IR3 標準面を交換することによって,参照装置の相

互の一致を確立するように努めなくてはならない。一致が確認されたら,認定試験所は,参照装置を使用

して正確に決定された反射率係数の値とともに,IR3 標準面を頒布する。IR3 標準面は次のような特性を備

えていなければならない。

a)

適切に保管されていれば,妥当な期間内では反射率係数の値は変化せず,

装置の精度の範囲内にある。

b)

清浄で,かつ,不透明で反射率係数が面内で均一である。

c)

平たんな平滑面をもち,特別な場合を除いては,高い光沢度をもたない。

d)

蛍光の励起の程度を確認し,調整する目的で選んだ標準面を除いては,できる限り蛍光発光しない。

B.3

コメント  光学特性の測定法を規定する国際規格について,次の二つを示す。

a)

“拡散”という用語は,試料に対する拡散照明のことを指し,積分球を使うことによって可能となる。

TAPPI 452

などの規格では,装置がこの規格と異なった幾何学的特性をもっているが,一般的に,装

置の幾何学的特性が異なれば,異なった反射率係数となることを理解することが重要である。

b)

この規格で規定する装置は,正反射成分を除くために“グロストラップ”を備えている。光沢を呈す

る試料では,このグロストラップをはずすと,最大で 1 %高い反射率係数が測定される可能性がある

ので,この条件を守ることは重要である。


附属書 1(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

JIS P 8152

:2005  紙,板紙及びパルプ−拡散反射率係数の測定

方法

ISO 2469

:1994,紙,板紙及びパルプ−拡散反射率

係数の測定方法

(Ⅰ) JIS の規定

(Ⅲ)  国際規格の規定

(Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差
異の項目ごとの評価及びその内容

  表示箇所:本体及び附属書 
  表示方法:点線の下線

項目

番号

内容

(Ⅱ)  国際
規格番号

項目

番号

内容

項 目 ご と

の評価

技術的差異の内容

(Ⅴ) JISと国際規格
との技術的差異の

理由及び今後の対

1.適用範囲

紙,板紙及び

パルプの拡散
反射率係数の
測定方法につ

いて規定。

ISO 2469 1

JIS

と同じ IDT

2.引用規格

JIS P 0001

JIS P 8110

JIS P 8148

JIS P 8149

JIS P 8212

JIS Z 8105

JIS Z 8120

TAPPI 452

 2

ISO 186

ISO 2470

ISO 2471

ISO 3688

− 

MOD/追加
IDT 
IDT 
IDT 
IDT 
MOD/追加
MOD/追加
MOD/追加

JIS  3

規格を追加規

定。

TAPPI  1

規格を追

加規定。

 
 
 
 
 
 

TAPPI 452

は ISO

に提案する。

3.定義

JIS と同じ IDT

4.前提条件 
4.1  参 照 装
置 
4.2 IR2 標準

 
反射率計 
 
poly-tetra- 
fluoroethylene

 4

JIS

と同じ

 
MOD/追加
 
MOD/追加

 
補足説明を加えた。 
 
略 語 の 定義を追加

した。

 
実 質 的 な 技 術 的
差異はない。

5.装置

 5

JIS

と同じ IDT

6. 試 料 の 採

6

JIS

と同じ IDT

7. 試 験 片 の
採取方法

7

JIS

と同じ IDT

8.操作

JIS と同じ IDT

9. 試 験 結 果
の表し方及

び報告

9

JIS

と同じ IDT

附属書 A

(規定)

Annex 

(norm
ative)

JIS

と同じ IDT

附属書 B 
(規定)

Annex 

(norm
ative)

JIS

と同じ MOD/追加

機関名を入れた。

実 質 的 な 技 術 的
差異はない。


著作権法により無断での複製,転載等は禁止されております。

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:MOD

備考1.  項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。

    ―  IDT………………  技術的差異がない。 
    ―  MOD/追加………  国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。

2.  JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次のとおりである。

    ―  MOD……………  国際規格を修正している。