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M 8853 : 1998

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日

本工業規格である。これによって JIS M 8853 : 1976 は改正され,この規格に置き換えられる。


日本工業規格

JIS

 M

8853

: 1998

セラミックス用アルミノけい酸塩質原料

の化学分析方法

Methods for chemical analysis of aluminosilicate raw materials for ceramics

序文  アルミノけい酸塩質鉱物をセラミックス原料として使う場合,その化学成分を知らなければならな

い。そのための化学分析方法を規定することによってこの原料の化学分析に対する理解・適用の能率向上

を図るために,1963 年に JIS M 8853(長石分析方法)

,1964 年に JIS M 8854(耐火粘土分析方法)及び

1967

年に JIS M 8855(ろう石分析方法)が制定されたが,今回上記 3 件の規格を JIS M 8853(セラミッ

クス用アルミノけい酸塩質原料の化学分析方法)として統合すると同時に,最近の化学分析方法を取り入

れて改正した。

1.

適用範囲  この規格は,長石,ろう石,耐火粘土などのアルミノけい酸塩質セラミックス原料の化学

分析方法について規定する。

2.

引用規格  付表 に示す規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成

する。これらの規格は,その最新版を適用する。

3.

一般事項  分析方法に共通な一般事項は,JIS K 0050JIS K 0115JIS K 0116JIS K 0121 及び JIS K 

8001

の規定による。

4.

分析項目  この規格で,規定する分析項目は,次による。

強熱減量 (LOI)

酸化けい素 (IV) (SiO

2

)

酸化アルミニウム (Al

2

O

3

)

酸化鉄 (III) (Fe

2

O

3

)

(全鉄分を Fe

2

O

3

として表示する。

酸化チタン (IV) (TiO

2

)

酸化マンガン (II) (MnO)

酸化りん (V) (P

2

O

5

)

酸化カルシウム (CaO)

酸化マグネシウム (MgO)

酸化ナトリウム (Na

2

O)

酸化カリウム (K

2

O)

硫黄 (S) (硫化物,硫酸塩などを含め S として表示する。


2

M 8853 : 1998

5.

試料の採り方及び取扱い方

5.1

試料の採り方試料採取方法は,受渡当事者間の協定による。試験室試料は,そのまま分析用試料と

する。

備考  通常・試験室試料は,JIS Z 8801 に規定する網ふるい 106

µm を全量通過するまで粉砕してある。

5.2

試料の取扱い方  分析用試料の約 5g を JIS R 3503 に規定する平形はかり瓶 (60×30mm)  に薄く広

げ,110±5℃で 2 時間乾燥した後,デシケーター(乾燥剤:乾燥用過塩素酸マグネシウム)中で保存する。

5.3

試料のはかり方  分析試料のはかり取りには化学はかりを用い,規定された量を 0.1mg のけたまで

はかる。

6.

分析値のまとめ方

6.1

分析回数  分析は,日を変えて 2 回行う。

6.2

空試験  分析に当たっては,全操作を通じて空試験を行い,分析値を補正する。

6.3

分析結果の表示  分析値は,質量百分率で表し,JIS Z 8401 によって次のように丸める。

a)

酸化けい素 (IV)   小数点以下第 1 位。

b)

その他の成分  小数点以下第 2 位。

6.4

分析値の検討・選択  分析値の検討・選択は,JIS Z 8402 に準じ,次による。

a)

2

個の分析値の差が

表 の許容差を超えないときは,その平均を報告値とする。

b)  2

個の分析値の差が

表 の許容差を超えるときは,更に 2 回の分析を繰り返す。

その差が許容差を超えないときは,その平均を報告値とする。

その差が許容差を超えるときは,4 個の分析値のメジアンを報告値とする。

表 1  分析値の許容差

成分 LOI

SiO

2

Al

2

O

3

 Fe

2

O

3

TiO

2

MnO

P

2

O

5

CaO

MgO Na

2

O K

2

O S

許容差 0.1  0.3 0.2

0.02

0.002

0.00

0

0.00

2

0.02 0.02

0.02 0.02 0.01

mass% 0.2(

1

)

 

0.02(

1

)

0.05(

2

)

 0.10(

3

)

0.20(

3

)

(

1

)

耐火粘土に適用する。

(

2

)

耐火粘土(1mass%以上のとき)に適用する。

(

3

)

長石に適用する。

7.

強熱減量の定量方法

7.1

定量方法  強熱減量の定量方法は,重量分析法による。

7.2

重量分析法

7.2.1

原理  試料を 1 025℃で 1 時間強熱したときの減量を求める。

7.2.2

試料のはかり取り量  試料のはかり取り量は,1.00g とする。

7.2.3

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

a)

白金るつぼ(例えば,JIS H 6201 に規定する 30 番)(

1

)

をふたと共に 1 025±25℃で 30 分間強熱し,デ

シケーター中で常温まで放冷した後,質量をはかる。

(

1

)

磁器るつぼ(例えば,JIS R 1301に規定する1B 形20ml)を用いてもよい。

b)

試料をふた付きるつぼに取り,質量をはかる。

c)

ふたを半開にして,最初は低温で加熱し,次第に昇温して 1 025±25℃とし,この温度で 60 分間強熱

する。ふたを全閉にしてデシケーター中で常温まで放冷した後,質量をはかる。


7.2.4

計算  試料中の強熱減量は,次の式によって算出する。

100

)

(

)

(

0

1

2

1

×

=

m

m

m

m

LOI

ここに,

LOI

強熱減量

 (mass%)

m

0

7.2.3a)

ではかった質量

 (g)

m

1

7.2.3b)

ではかった質量

 (g)

m

2

7.2.3c)

ではかった質量

 (g)

8.

酸化けい素 (IV) の定量方法

8.1

定量方法の区分  酸化けい素

 (IV)

の定量方法は,次のいずれかによる。

a)

凝集重量分析・吸光光度分析併用法

b)

脱水重量分析・吸光光度分析併用法

8.2

凝集重量分析・吸光光度分析併用法

8.2.1

原理  試料を炭酸ナトリウム及びほう酸で融解し,塩酸に溶解し,ポリエチレンオキシドを加えて

けい酸を凝集させた後,ろ別する。沈殿を強熱してはかり,ふっ化水素酸処理を行って酸化けい素

 (IV)

揮散させた後,再び強熱してはかり,その質量差から主酸化けい素

 (IV)

の量を求める。ろ液からモリブ

デン青吸光光度分析法によって溶存酸化けい素

 (IV)

の量を求め,両者の和から酸化けい素

 (IV)

の含有率

を算出する。

8.2.2

試薬  試薬は,次による。プラスチック瓶に保存する。

a)

塩酸 (1114150)  JIS K 8180 に規定する塩酸と水を用いて調製する。

b)

ふっ化水素酸  JIS K 8819 に規定するふっ化水素酸を用いる。

c)

ふっ化水素酸 (19)  8.2.2b)  を用いて調製する。

d)

硫酸 (1114)  JIS K 8951 に規定する硫酸と水を用いて調製する。

e)

ほう酸  JIS K 8863 に規定するほう酸を用いる。

f)

ほう酸溶液 (40g/L)   8.2.2e)を用いて調製する。

g)

炭酸ナトリウム  JIS K 8625 に規定する炭酸ナトリウムを用いる。

h)

七モリブデン酸六アンモニウム溶液  JIS K 8905 に規定する七モリブデン酸六アンモニウム四水和物

20g

を温水

200ml

に溶かし,必要ならばろ過する。保存中にモリブデン酸が析出したときは,新しく

調製する。

i)

酒石酸溶液 (100g/L)   JIS K 8532 に規定する酒石酸を用いて調製する。

j)

L(

)−アスコルビン酸溶液 (50g/L)   JIS K 9502 に規定する

L(

)

−アスコルビン酸を用いて調製し,

冷暗所に保存する。調製後

2

週間を経過したものは使用しない。

k)

ポリエチレンオキシド溶液  水

200ml

中にかき混ぜながらポリエチレンオキシド

0.1g

を少量ずつ加え

て溶かす。調製後

2

週間を経過したものは使用しない。

l)

標準けい酸塩溶液 (0.05mgSiO

2

/ml) 

  けい酸塩標準液[JIS K 8001 の 4.3(標準液)(1)

表 5]の原液

(1mgSiO

2

/ml)

を使用の都度,水で正しく

20

倍に薄める。

8.2.3

試料のはかり取り量  試料のはかり取り量は,

0.50g

とする。

8.2.4

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

a)

試料の融解  試料を白金皿(例えば,JIS H 6202 に規定する

75

番)にはかり取り,炭酸ナトリウム

[

8.2.2g)

] 2.0g

及びほう酸

  [

8.2.2e)

] 0.3g

を加えて混合する。最初は低温で加熱し(

2

)

,次第に昇温して

1


4

M 8853 : 1998

000

℃付近で

15

20

分間(

3

)

強熱して融解した後,時計皿で覆って放冷する。

(

2

)

急激に加熱すると,ほう酸の脱水によって試料が飛散するおそれがある。

(

3

)

融解時間が長すぎると,融成物が塩酸に溶けにくくなる。

b)

けい酸の凝集及びろ過  融成物に塩酸

 (1

1) 20ml

を加えて水浴上で加熱し,ガラス棒でかき混ぜて

溶解する。加熱を続けて析出したけい酸がゼリー状になったならば,時計皿を洗浄することなく取り

除き(

4

)

,放冷後,ポリエチレンオキシド溶液

[

8.2.2k)

]10ml

を加えてかき混ぜ,約

5

分間放置する。JIS 

P 3801

に規定するろ紙(

5

B

)を用いて沈殿をろ過し,ろ液をビーカー

 (300ml)

に受ける。熱塩酸

 (1

50)

で数回,熱水で十分に洗浄する。ろ液及び洗液は保存する。

(

4

)

時計皿の洗浄は,ろ過の際にろ紙の上で行う。

c)

主酸化けい索 (IV) の定量  沈殿及びろ紙は,白金るつぼ(例えば,JIS H 6201 に規定する

30

番)に

移し入れ,硫酸

 (1

4) 5

滴を加え,燃えないようにろ紙を灰化した後,

1 125

±

25

℃で

30

分間以上強

熱し,デシケーター中で常温まで放冷した後,質量をはかる。恒量となるまでこの操作を繰り返す。

強熱物を水で湿し,硫酸

 (1

1) 3

滴及びふっ化水素酸

10ml

を加え,砂浴上で加熱し,蒸発乾固する。

1 125

±

25

℃で

5

分間強熱し,デシケーター中で常温まで放冷した後,質量をはかる。前後の質量差が

主酸化けい素

 (IV)

である。

d)

試料溶液 (A) の調製  るつぼ中の残分に炭酸ナトリウム

[

8.2.2g)

]1.0g

及びほう酸

[

8.2.2e)

]0.3g

を加え

て融解し,放冷後,水を加えて加熱して融成物を溶解し,b)のろ液及び洗液に加える。冷却後,溶液

250ml

の全量フラスコに移し入れ,水で標線まで薄める。この溶液を試料溶液

 (A)

とし,溶存酸化

けい素

 (IV)

,酸化アルミニウム,酸化鉄

 (III)

,酸化チタン

 (IV)

,酸化マンガン

 (II)

及び酸化りん

(V)

の定量に用いる。

e)

溶存酸化けい素 (IV) の定量(

5

)

  試料溶液

 (A)

から正しく

10ml

をプラスチックビーカー

 (100ml)

分取し,ふっ化水素酸

 (1

9) 2ml

を加えて

10

分間放置した後,ほう酸溶液

  [

8.2.2f)

] 50ml

及び塩酸

 (1

4) 1ml

を加え,水で約

70ml

に薄める。液温を

25

±

5

℃とし,七モリブデン酸六アンモニウム溶液

[

8.2.2h)

] 2ml

を加えて

10

分間放置する。酒石酸溶液

  [

8.2.2i)

] 5ml

を加えてかき混ぜ,

1

分間後に

L(

)-

アスコルビン酸溶液

  [

8.2.2j)

] 2ml

を加えてかき混ぜる。溶液を

100ml

の全量フラスコに移し入れ,水

で標線まで薄め,

30

分間放置する。呈色液の一部を吸光光度分析装置の吸収セル

 (10mm)

に取り,水

を対照液として波長

650nm

付近における吸光度を測定する。

(

5

)

誘導結合プラズマ(以下,

ICP

という。

)発光分光分析法を用いてもよい。このときは,試料溶

 (A)

から正しく

10ml

100ml

の全量フラスコに分取し,塩酸

 (1

4) 5ml

を加え,水で標線

まで薄める。この溶液の一部を

ICP

発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,波長

251.61nm

における発光強度を測定する。

8.2.5

空試験  試料を用いないで 8.2.4 の操作を行う。ただし,融解操作は行わない。試料溶液

 (A)

に対

応する溶液を空試験液

 (A)

とする。

8.2.6

検量線の作成(

6

)

  標準けい酸塩溶液

  [

8.2.2l)

]

から正しく

0

6ml

[酸化けい素

 (IV)

として

0

0.30mg

]の各種液量を段階的に数個のプラスチックビーカー

 (100ml)

に取り,それぞれに空試験液

 (A)

正しく

10ml

加え,8.2.4e)のふっ化水素酸

 (1

9)

添加以降の操作を行い,得た吸光度と酸化けい素

 (IV)

量との関係線を作成し,原点を通るように平行移動して検量線とする。

(

6

)

(

5

)

を適用する場合は,次による。

標準けい酸塩溶液から正しく

0

8ml

[酸化けい素

 (IV)

として

0

0.40mg

]の各種液量を段

階的に数個の

100ml

の全量フラスコに取り,それぞれに空試験液

 (A)

を正しく

10ml

及び塩酸


(1

4) 5ml

を加え,水で標線まで薄める。これらの検量線用溶液を用いて

(

5

)

の操作を行い,

得た発光強度と酸化けい素

 (IV)

の量との関係線を作成し,原点を通るように平行移動して検

量線とする。

8.2.7

計算  8.2.4e)及び 8.2.5 で得た吸光度と 8.2.6 で作成した検量線とから溶存酸化けい素

 (IV)

の量を

求め,8.2.4c)で得た酸化けい素

 (IV)

とから,試料中の酸化けい素

 (IV)

の含有率を,次の式によって算出

する。

100

10

/

250

)

(

)

(

2

1

2

1

2

×

×

+

=

m

A

A

m

m

SiO

ここに,

SiO

2

酸化けい素

 (IV)

の含有率

 (mass%)

m

1

8.2.4c)

による主酸化けい素

 (IV)

の検出量

 (g)

m

2

8.2.5

による主酸化けい素

 (IV)

の検出量

 (g)

A

1

8.2.4e)

による溶存酸化けい素

 (IV)

の検出量

 (g)

A

2

8.2.5

による溶存酸化けい素

 (IV)

の検出量

 (g)

m

8.2.3

による試料のはかり取り量

 (g)

8.3

脱水重量分析・吸光光度分析併用法

8.3.1

原理  試料を炭酸ナトリウムで融解し,塩酸に溶解し,蒸発乾固してけい酸を脱水した後,塩酸で

可溶性塩類を溶解してろ過する。沈殿を強熱してはかり,ふっ化水素酸処理を行って酸化けい素

 (IV)

揮散させた後,再び強熱してはかり,その質量差から主酸化けい素

 (IV)

の量を求める。ろ液からモリブ

デン酸青吸光光度分析法によって溶存酸化けい素

 (IV)

の量を求め,両者の和から酸化けい素

 (IV)

の含有

率を算出する。

8.3.2

試薬  8.2.2 による。ただし,e)及び k)は不要である。

8.3.3

試料のはかり取り量  試料のはかり取り量は,

0.50g

とする。

8.3.4

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

a)

試料の融解  試料を白金皿(例えば,JIS H 6202 に規定する

75

番)にはかり取り,JIS K 8625 に規定

する炭酸ナトリウム

[

8.2.2g)

]2.0g

を加えて混合する。最初は低温で加熱し,次第に昇温して

1 000

℃付

近で

10

15

分間強熱して融解した後,時計皿で覆って放冷する。

b)

けい酸の脱水及びろ過  融成物に塩酸

 (1

1) 20ml

を加えて水浴上で加熱して溶解し,時計皿を洗浄

して取り除き,引き続き加熱して蒸発し乾固させる。この間ときどきガラス棒でかき混ぜて析出した

塩類を押しつぶし,最後は粉末とする。放冷後,塩酸

 (1

1) 10ml

を加え,約

1

分間後に熱水

20ml

加えて約

5

分間加熱して可溶性塩類を溶解する。JIS P 3801 に規定するろ紙(

5

B

)を用いて沈殿を

ろ過し,ビーカー

 (300ml)

に受け,熱塩酸

 (1

50)

で数回,熱水で十分に洗浄する。ろ液及び洗液は,

保存する。

c)

主酸化けい素 (IV) の定量  8.2.4c)による。

d)

試料溶液 (A') の調製  8.2.4d)による。ただし,試料溶液

 (A)

に対応する溶液を試料溶液

 (A')

とする。

e)

溶存酸化けい素 (IV) の定量(

5

)

  8.2.4e)に準じる。ただし,試料溶液

 (A')

を用いる。

8.3.5

空試験  試料を用いないで 8.3.4 の操作を行う。ただし,融解操作は行わない。試料溶液

 (A')

に対

応する溶液を空試験液

 (A')

とする。

8.3.6

検量線の作成(

6

)

  8.2.6 に準じる。ただし,空試験液

 (A')

を用いる。

8.3.7

計算  8.2.7 に準じる。

9.

酸化アルミニウムの定量方法


6

M 8853 : 1998

9.1

定量方法  酸化アルミニウムの定量方法は,シクロヘキサンジアミン四酢酸

 (CyDTA)

−亜鉛逆滴

定法による。

9.2

CyDTA

−亜鉛逆滴定法

9.2.1

原理  試料溶液

 (A)

又は

 (A')

を分取し,一定量の

CyDTA

を加え,アンモニア水及びヘキサメチ

レンテトラミンで

pH

5.5

5.8

に調節してアルミニウム−

CyDTA

キレートを生成させ,キシレノールオ

レンジを指示薬として,過剰の

CyDTA

を亜鉛溶液で滴定する。別に求めた酸化鉄

 (III)

,酸化チタン

 (IV)

及び酸化マンガン

 (II)

を補正して酸化アルミニウムの含有率を算出する。

9.2.2

試薬  試薬は,次による。b)e)は,プラスチック瓶に保存する。

a)

アンモニア水 (11)    JIS K 8085 に規定するアンモニア水を用いて調製する。

b)

水酸化ナトリウム溶液 (100g/L)   JIS K 8576 に規定する水酸化ナトリウムを用いて調製する。

c)

ヘキサメチレンテトラミン(以下,ヘキサミンという。)  JIS K 8847 に規定するヘキサメチレンテト

ラミンを用いる。

d)

0.02mol/L CyDTA

溶液  シクロヘキサンジアミン四酢酸一水和物

7.30g

を水酸化ナトリウム溶液

(100g/L) 16ml

及び水約

300ml

で溶解し,水で

1 000ml

に薄める。

e)

0.02mol/L

亜鉛溶液  調製方法及び計算方法は,JIS K 8001 の 4.5(滴定用溶液)(1.3)に準じる。亜鉛

0.66g

及び硝酸

 (1

2) 10ml

を用い,ファクターの計算式の分母は

0.653 9

とする。

f)

キシレノールオレンジ溶液  調製方法及び保存方法は,JIS K 8001 の 4.4(指示薬)表 による。

9.2.3

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

a)

滴定  8.2.4d)で得た試料溶液

 (A)

又は 8.3.4d)で得た試料溶液

 (A')

から正しく

50ml

をビーカー

(300ml)

に分取し,

表 によって

0.02mol/L CyDTA

溶液

  [

9.2.2d)

]

一定量を加え,水で約

150ml

に薄め

る。かき混ぜながらアンモニア水

 (1

1)

を加えて

pH1.5

とし(

pH

計使用)

,ヘキサミン

[

9.2.2c)

]6g

加えて溶解する。キシレノールオレンジ溶液

  [

9.2.2f)

] 3

4

滴を指示薬として加え,

0.02mol/L

亜鉛溶

[

9.2.2e)

]

で滴定し,溶液の黄色がわずかに赤味を帯びる点を終点とする。終点近くなったら,よくか

き混ぜながらゆっくりと滴定する。

表 2  CyDTA 溶液の添加量

酸化アルミニウム,その他の含有率の合計

mass%

0.02mol/L CyDTA

溶液の添加量

ml

20

未満 30

20

以上 30 未満 40

30

以上 50

9.2.4

空試験  8.2.5 で得た空試験液

 (A)

又は 8.3.5 で得た空試験液

 (A')

を用いて 9.2.3a)の操作を行う。

ただし,空試験液の分取量及び

CyDTA

溶液の添加量は,試料溶液の場合と同じにする。

9.2.5

計算  試料中の酸化アルミニウムの含有率は,次の式によって算出する。

]

719

.

0

638

.

0

)

[(

100

250

/

50

6

019

001

.

0

)

(

2

3

2

1

2

3

2

×

+

×

+

×

×

×

×

=

MnO

TiO

O

F

m

F

V

V

O

Al

ここに,

Al

2

O

3

酸化アルミニウムの含有率

 (mass%)

V

1

9.2.3a)

による

0.02mol/L

亜鉛溶液の使用量

 (ml)

V

2

9.2.4

による

0.02mol/L

亜鉛溶液の使用量

 (ml)

F

0.02mol/L

亜鉛溶液のファクター

m

8.2.3

又は 8.3.3 による試料のはかり取り量

 (g)

Fe

2

O

3

酸化鉄

 (III)

の含有率

 (mass%)

TiO

2

酸化チタン

 (IV)

の含有率

 (mass%)


MnO

酸化マンガン

 (II)

の含有率

 (mass%)

10.

酸化鉄 (III) の定量方法

10.1

定量方法の区分  酸化鉄

 (III)

の定量方法は,次のいずれかによる。

a)

 1,10

−フェナントロリン吸光光度分析法

b)

 ICP

発光分光分析法

10.2

1,10-

フェナントロリン吸光光度分析法

10.2.1

原理  試料溶液

 (A)

又は

 (A')

を分取し,酒石酸でチタンをマスキングし,

L(+)

−アスコルビン酸

で鉄を還元し,

1,10

−フェナントロリンを加え,酢酸アンモニウムで

pH

を調節して呈色させ,吸光度を測

定する。

10.2.2

試薬  試薬は,次による。プラスチック瓶に保存する。

a)

酢酸アンモニウム溶液 (200g/L)   JIS K 8359 に規定する酢酸アンモニウムを用いて調製する。

b)

酒石酸溶液 (100g/L)   8.2.2i)による。

c)

L(

)−アスコルビン酸溶液 (50g/L)   8.2.2j)による。

d)

1,10

−フェナントロリン溶液  JIS K 8789 に規定する

1,10

−フェナントロリン一水和物

1.0g

を水に溶

かして

1 000ml

とする。冷暗所に保存する。保存中に着色したときは,新しく調製する。

e)

標準鉄溶液 (0.05mgFe/ml)   鉄標準液[JIS K 8001 の 4.3(標準液)(2)表 の硝酸鉄溶液]の原液

(1mgFe/ml)

を使用の都度,水で正しく

20

倍に薄める。

10.2.3

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

a)

呈色  8.2.4d)で得た試料溶液

 (A)

又は 8.3.4d)で得た試料溶液

 (A')

から

表 によって一定量を

100ml

の全量フラスコに分取し,水で約

60ml

に薄め,酒石酸溶液

  [

10.2.2b)

] 5ml

及び

L(

)

−アスコルビン

酸溶液

  [

10.2.2c)

] 2ml

を加えて振り混ぜ,

1,10

−フェナントロリン溶液

  [

10.2.2d)

] 10ml

及び酢酸アンモ

ニウム溶液

  [

10.2.2a)

] 10ml

を加え,その都度振り混ぜた後,水で標線まで薄め,

30

分間放置する。

表 3  試料溶液 (A) 又は (A') の分取量

酸化鉄 (III) の含有率

mass%

分取量

ml

1.0

未満 20

1.0

以上 2.0 未満 10

b)

吸光度の測定  呈色液の一部を吸光光度分析装置の吸収セル

 (10mm)

に取り,水を対照液として波長

510nm

付近の吸光度を測定する。

10.2.4

空試験  8.2.5 で得た空試験溶液

 (A)

又は 8.3.5 で得た空試験液

 (A')

を用いて 10.2.3 の操作を行う。

ただし,空試験液の分取量は,試料溶液と同じにする。

10.2.5

検量線の作成  標準鉄溶液

  [

10.2.2e)

]

から正しく

0

10ml

(鉄として

0

0.50mg

)の各種液量を段

階的に数個の

100ml

の全量フラスコに取り,10.2.3a)の酒石酸溶液添加以降の操作を行い,得た吸光度と鉄

の量との関係線を作成し,原点を通るように平行移動して検量線とする。

10.2.6

計算  10.2.3b)及び 10.2.4 で得た吸光度と 10.2.5 で作成した検量線とから鉄の量を求め,試料中の

酸化鉄

 (III)

の含有率を,次の式によって算出する。

100

250

/

430

.

1

)

(

2

1

3

2

×

×

×

+

=

V

m

A

A

O

Fe

ここに,

Fe

2

O

3

酸化鉄

 (III)

の含有率

 (mass%)

A

1

10.2.3b)

による鉄の検出量

 (g)


8

M 8853 : 1998

A

2

10.2.4

による鉄の検出量

 (g)

M

8.2.3

又は 8.3.3 による試料のはかり取り量

 (g)

V

10.2.3a)

による試料溶液

 (A)

又は

 (A')

の分取量

 (ml)

10.3

ICP

発光分光分析法

10.3.1

原理  試料溶液

 (A)

又は

 (A')

を分取して定容とし,その一部を取り,

ICP

発光分光分析装置を用

いて鉄の分析線の発光強度を測定する。

10.3.2

試薬  試薬は,次による。プラスチック瓶に保存する。

a)

塩酸 (14)    8.2.2a)による。

b)

アルミニウム溶液 (2mgAl

2

O

3

/ml) 

  JIS K 8069 に規定するアルミニウム(

99.9mass%

以上)

5.3g

を塩

 (1

1) 50ml

で加熱して溶解し,

1 000ml

に薄める。この原液

 (10mgAl

2

O

3

/ml)

を使用の都度,水で

5

倍に薄める。

c)

標準鉄溶液 (0.5Fe/ml)   鉄標準液[JIS K 8001 の 4.3(標準液)(2)表 の硝酸溶液]の原液

 (1mgFe/ml)

を使用の都度,水で正しく

2

倍に薄める。

d)

標準チタン溶液 (0.5mgTi/ml)   チタン(

99.0mass%

以上)

1.000g

を塩酸

 (1

1) 200ml

で加熱して溶解

し,塩酸

 (1

9)

で正しく

1 000ml

に薄める。この原液

 (1mgTi/ml)

を使用の都度,塩酸

 (1

9)

で正

しく

2

倍に薄める。

e)

標準マンガン溶液 (0.05mgMn/ml)   マンガン標準液[JIS K 8001 の 4.3(標準液)(2)表 の硝酸溶液]

の原液

 (1mgMn/ml)

を使用の都度,水で正しく

20

倍に薄める。

f)

標準混合溶液 (I) (0.05mgFe0.05mgTi0.05mgMn/ml)    標準鉄溶液,標準チタン溶液及び標準マン

ガン溶液のそれぞれを正しく

10ml

ずつを混合し,水を加え混合し,正しく

100ml

に薄める。

g)

マトリックス溶液 (I)  炭酸ナトリウム

3.0g

及びほう酸

0.6g

をビーカー

 (100ml)

に取り,少量の水で

湿し,時計皿で覆って塩酸

 (1

1) 20m1

及び硫酸

 (1

1) 1ml

を加え,加熱して煮沸し二酸化炭素を除

いた後,常温まで冷却し,時計皿を洗浄して取り除く。溶液を

250ml

の全量フラスコに移し入れ,水

で標線まで薄める。

h)

検量線用溶液 (I)  標準混合溶液

 (I)

から正しく

0

20ml

(鉄,チタンとしてそれぞれ

1.0mg

,マンガ

ンとして

0.10mg

)の各種液量を段階的に数個の

100ml

全量フラスコに取り,それぞれにマトリックス

溶液

 (I) 10ml

,塩酸

 (1

4) 5ml

及び試料中の酸化アルミニウムの含有率に応じてアルミニウム溶液

[

10.3.2b]

]

の一定量(

7

)

を加え,水で標線まで薄める。

(

7

)

酸化アルミニウムの含有率

10mass%

につき,アルミニウム溶液

1ml

を加える。

10.3.3

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

a)

試料溶液 (B) の調製  8.2.4d)で得た試料溶液

 (A)

又は 8.3.4d)で得た試料溶液

 (A')

から正しく

10ml

100ml

の全量フラスコに分取し,塩酸

 (1

4) 5ml

を加え,水で標線まで薄める。この溶液を試料溶

 (B)

とし,

ICP

発光分光分析法による酸化鉄

 (III)

,酸化チタン

 (IV)

及び酸化マンガン

 (II)

の定量

に用いる。

b)

発光強度の測定  試料溶液

 (B)

の一部を

ICP

発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,波長

259.94nm

における発光強度を測定する。

10.3.4

空試験  8.2.5 で得た空試験液

 (A)

又は 8.3.5 で得た空試験液

 (A')

を用いて 10.3.3 の操作を行う。

試料溶液

 (B)

に対応する溶液を空試験液

 (B)

とする。

10.3.5

検量線の作成  検量線用溶液

 (I) [

10.3.2h)

]

を用いて 10.3.3 の操作を行い,得た発光強度と鉄の量の

関係線を作成し,原点を通るように平行移動して検量線とする。


10.3.6

計算  10.3.3b)及び 10.3.4 で得た発光強度と 10.3.5 で作成した検量線とから鉄の量を求め,試料中

の酸化鉄

 (III)

の含有率を,次の式によって算出する。

100

250

/

10

430

.

1

)

(

2

1

3

2

×

×

×

=

m

A

A

O

Fe

ここに,

  Fe

2

O

3

酸化鉄

 (III)

の含有率

 (mass%)

A

1

10.3.3b)

による鉄の検出量

 (g)

A

2

10.3.4

による鉄の検出量

 (g)

M

8.2.3

又は 8.3.3 による試料のはかり取り量

 (g)

11.

酸化チタン (IV) の定量方法

11.1

定量方法の区分  酸化チタン

 (IV)

の定量方法は,次のいずれかによる。

a)

ジアンチピリルメタン吸光光度分析法

b)

 ICP

発光分光分析法

11.2

ジアンチピリルメタン吸光光度分析法

11.2.1

原理  試料溶液

 (A)

又は

 (A')

を分取し,塩酸濃度を調節した後,

L(

)

−アスコルビン酸で鉄を

還元し,ジアンチピリルメタンを加えて呈色させ,吸光度を測定する。

11.2.2

試薬  試薬は,次による。プラスチック瓶に保存する。

a)

塩酸 (11)    8.2.2a)による。

b)

アンモニア水 (11)    9.2.2a)による。

c)

L(

)−アスコルビン酸溶液  8.2.2j)による。

d)

ジアンチピリルメタン溶液  JIS K 9565 に規定するジアンチピリルメタン一水和物

1g

を塩酸

 (1

4)

25ml

に溶解し,水で

100ml

に薄める。

e)

標準チタン溶液 (0.01mgTi/ml)   標準チタン溶液

[

10.3.2d)

]

の原液

 (1mgTi/ml)

を使用の都度,塩酸

 (1

9)

で正しく

100

倍に薄める。

f)

p

−ニトロフェノール溶液 (1g/L)   JIS K 8721 に規定する

p

−ニトロフェノールを用いて調製する。

11.2.3

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

a)

呈色  8.2.4d)で得た試料溶液

 (A)

又は 8.3.4d)で得た試料溶液

 (A')

から

表 によって一定量を

50ml

の全量フラスコに分取し,塩酸

 (1

1) 5ml

及び

L(

)

−アスコルビン酸溶液

[

11.2.2c)

]2ml

を加える。

1

分間後にジアンチピリルメタン溶液

  [

11.2.2d)

] 15ml

を加え,水で標線まで薄め,

60

分間放置する。

表 4  試料溶液の分取量

酸化チタン (IV) の含有率

mass%

分取量

ml

0.5

未満 25

0.5

以上 1.0 未満 10

b)

吸光度の測定  呈色液の一部を吸光光度分析装置の吸収セル

 (10mm)

に取り,水を対照液として波長

390nm

付近における吸光度を測定する。

11.2.4

空試験  8.2.5 で得た空試験液

 (A)

又は 8.3.5 で得た空試験液

 (A')

を用いて 11.2.3 の操作を行う。

ただし,空試験液の分取量は,試料溶液の場合と同じとする。

11.2.5

検量線の作成  標準チタン溶液

  [

11.2.2e)

]

から正しく

0

20ml

(チタンとして

0

0.20mg

)の各種

液量を段階的に数個の

50ml

の全量フラスコに取り,それぞれ 11.2.3a)の塩酸

 (1

1)

添加以降の操作を行

い,得た吸光度とチタンの量との関係線を作成し,原点を通るように平行移動して検量線とする。


10

M 8853 : 1998

11.2.6

計算  11.2.3b)及び 11.2.4 で得た吸光度と 11.2.5 で作成した検量線とからチタンの量を求め,試料

中の酸化チタン

 (IV)

の含有率を,次の式によって算出する。

100

250

/

668

.

1

)

(

2

1

2

×

×

×

=

V

m

A

A

TiO

ここに,

TiO

2

酸化チタン

 (IV)

の含有率

 (mass%)

A

1

11.2.3b)

によるチタンの検出量

 (g)

A

2

11.2.4

によるチタンの検出量

 (g)

m

8.2.3

又は 8.3.3 による試料のはかり取り量

 (g)

V

11.2.3a)

による試料溶液

 (A)

又は

 (A')

の分取量

 (ml)

11.3

ICP

発光分光分析法

11.3.1

原理  試料溶液

 (B)

の一部を取り,

ICP

発光分光分析装置を用いてチタンの分析線の発光強度を

測定する。

11.3.2

試薬  試薬は,10.3.2 による。

11.3.3

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

a)

発光強度の測定  10.3.3a)で得た試料溶液

 (B)

の一部を

ICP

発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中

に噴霧し,波長

334.94nm

における発光強度を測定する。

11.3.4

空試験  10.3.4 で得た空試験液

 (B)

を用いて 11.3.3a)の操作を行う。

11.3.5

検量線の作成  検量線用溶液

 (I) [

10.3.2h)

]

を用いて 11.3.3a)の操作を行い,得た発光強度とチタン

の量との関係線を作成し,原点を通るように平行移動して検量線とする。

11.3.6

計算  11.3.3a)及び 11.3.4 で得た発光強度と 11.3.5 で作成した検量線とからチタンの量を求め,試

料中の酸化チタン

 (IV)

の含有率を,次の式によって算出する。

100

250

/

10

668

.

1

)

(

2

1

2

×

×

×

=

m

A

A

TiO

ここに,

TiO

2

酸化チタン

 (IV)

の含有率

 (mass%)

A

1

11.3.3a)

によるチタンの検出量

 (g)

A

2

11.3.4

によるチタンの検出量

 (g)

m

8.2.3

又は 8.3.3 による試料のはかり取り量

 (g)

12.

酸化マンガン (II) の定量方法

12.1

定量方法の区分  酸化マンガン

 (II)

の定量方法は,次のいずれかによる。

a)

原子吸光分析法

b)

 ICP

発光分光分析法

12.2

原子吸光分析法

12.2.1

原理  試料溶液

 (B)

の一部を取り,原子吸光分析装置を用いてマンガンの分析線の吸光度を測定

する。

12.2.2

試薬  試薬は,10.3.2 による。

12.2.3

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

a)

吸光度の測定  10.3.3a)で得た試料溶液

 (B)

の一部を原子吸光分析装置の空気・アセチレンフレーム

中に噴霧し,波長

279.5nm

における吸光度を測定する。

12.2.4

空試験  10.3.4 で得た空試験液

 (B)

を用いて 12.2.3 の操作を行う。

12.2.5

検量線の作成  検量線用溶液

 (I) [

10.3.2h)

]

を用いて 12.2.3a)の操作を行い,得た吸光度とマンガン

の量との関係線を作成し,原点を通るように平行移動して検量線とする。


12.2.6

計算  12.2.3a)及び 12.2.4 で得た吸光度と,12.2.5 で作成した検量線とからマンガンの量を求め,試

料中の酸化マンガン

 (II)

の含有率を,次の式によって算出する。

100

250

/

10

291

.

1

)

(

2

1

×

×

×

=

m

A

A

MnO

ここに,

MnO

酸化マンガン

 (II)

の含有率

 (mass%)

A

1

12.2.3a)

によるマンガンの検出量

 (g)

A

2

12.2.4

によるマンガンの検出量

 (g)

m

8.2.3

又は 8.3.3 による試料のはかり取り量

 (g)

12.3

ICP

発光分光分析法

12.3.1

原理  試料溶液

 (B)

の一部を取り,

ICP

発光分光分析装置を用いてマンガンの分析線の発光強度

を測定する。

12.3.2

試薬  試薬は,10.3.2 による。

12.3.3

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

a)

発光強度の測定  10.3.3a)で得た試料溶液

 (B)

の一部を

ICP

発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中

に噴霧し,波長

257.61nm

における発光強度を測定する。

12.3.4

空試験  10.3.4 で得た空試験液

 (B)

を用いて 12.3.3a)の操作を行う。

12.3.5

検量線の作成  検量線用溶液

 (I) [

10.3.2h)

]

を用いて 12.3.3a)の操作を行い,得た発光強度とマンガ

ンの量との関係線を作成し,原点を通るように平行移動して検量線とする。

12.3.6

計算  12.3.3a)及び 12.3.4 で得た発光強度と 12.3.5 で作成した検量線とからマンガンの量を求め,

試料中の酸化マンガン

 (II)

の含有率を,次の式によって算出する。

100

250

/

10

291

.

1

)

(

2

1

×

×

×

=

m

A

A

MnO

ここに,

MnO

酸化マンガン

 (II)

の含有率

 (mass%)

A

1

12.3.3a)

によるマンガンの検出量

 (g)

A

2

12.3.4

によるマンガンの検出量

 (g)

m

8.2.3

又は 8.3.3 による試料のはかり取り量

 (g)

13.

酸化りん (V) の定量方法

13.1

定量方法  酸化りん

 (V)

の定量方法は,モリブデン青吸光光度分析法による。

13.2

モリブデン青吸光光度分析法

13.2.1

原理  試料溶液

 (A)

又は

 (A')

を分取し,酸濃度を調節した後,七モリブデン酸六アンモニウム及

L(

)

−アスコルビン酸を加え,加熱してモリブデン青を生成させ,その吸光度を測定する。

13.2.2

試薬  試薬は,次による。プラスチック瓶に保存する。

a)

硝酸  JIS K 8541 に規定する硝酸を用いる。

b)

ふっ化水素酸  8.2.2b)による。

c)

硫酸 (11)    8.2.2d)による。

d)

水酸化ナトリウム溶液 (100g/L)   9.2.2b)による。

e)

七モリブデン酸六アンモニウム溶液  JIS K 8905 に規定する七モリブデン酸六アンモニウム四水和物

2g

を温水約

20ml

に溶かし,必要ならばろ過し,硫酸

 (1

1) 60ml

を加えて水で

100ml

に薄める。

f)

L(+)

−アスコルビン酸溶液 (50g/L)   8.2.2j)による。

g)

標準りん酸塩溶液 (0.01mgP

2

O

5

/ml) 

  JIS K 9007 に規定するりん酸二水素カリウム

0.192g

を水に溶


12

M 8853 : 1998

かし,正しく

1 000ml

とする。この原液

 (0.1mgP

2

O

5

/ml)

を使用の都度,水で正しく

10

倍に薄める。

h)

p

−ニトロフェノール溶液 (2g/L)   JIS K 8721 に規定する

p

−ニトロフェノールを用いて調製する。

13.2.3

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

a)

呈色  8.2.4d)で得た試料溶液

 (A)

又は 8.3.4d)で得た試料溶液

 (A')

から正しく

50ml

100ml

の全量

フラスコに分取し,

p

−ニトロフェノール溶液

  [

13.2.2h)

] 1

滴を指示薬として加え,溶液が黄色となる

まで水酸化ナトリウム溶液

  [

13.2.2d)

]

を滴加し,次に溶液が無色となるまで硫酸

 (1

1)

を滴加し,

更に

2

3

滴過剰に加える。七モリブデン酸六アンモニウム溶液

  [

13.2.2e)

] 10ml

及び

L(

)

−アスコル

ビン酸溶液

  [

13.2.2f)

] 2ml

を加え,水で標線まで薄める。沸騰水浴中で

15

分間加熱した後,流水中で

冷却する(

8

)

(

8

)

呈色液に濁りが認められるときは,次のように操作する。試料溶液

 (A)

又は

 (A')

から正しく

50ml

を白金皿(例えば,JIS H 6202に規定する

75

番)に分取し,硝酸

5ml

,硫酸

 (1

1) 2ml

びふっ化水素酸

5ml

を加え,加熱蒸発して白煙を発生させる。放冷後,少量の水で壁を洗い,

再び加熱して白煙を発生させる(乾固してはならない)

。放冷後,水約

30ml

を加え,

p

−ニトロ

フェノール溶液添加以降の操作を行う。ただし,モリブデン酸溶液を加える前に

100ml

の全量

フラスコに移し入れる。

b)

吸光度の測定  呈色液の一部を吸光光度分析装置の吸収セル

 (10mm)

に取り,水を対照液として波長

830nm

付近における吸光度を測定する。

13.2.4

空試験  8.2.5 で得た空試験液

 (A)

又は 8.3.5 で得た空試験液

 (A')

を用いて 13.2.3 の操作を行う。

13.2.5

検量線の作成  標準りん酸塩溶液

  [

13.2.2g)

]

から正しく

0

15ml

[酸化りん

 (V)

として

0

0.15mg

の各種液量を数個の

100ml

の全量フラスコに取り,13.2.3a)

p

−ニトロフェノール溶液添加以降の操作を

行い,得た吸光度と酸化りん

 (V)

の量との関係線を作成し,原点を通るように平行移動して検量線とする。

13.2.6

計算  13.2.3b)及び 13.2.4 で得た吸光度と 13.2.5 で作成した検量線とから酸化りん

 (V)

の量を求め,

試料中の酸化りん

 (V)

の含有率を,次の式によって算出する。

100

250

/

50

)

(

2

1

5

2

×

×

=

m

A

A

O

P

ここに,

  P

2

O

5

酸化りん

 (V)

の含有率

 (mass%)

A

1

13.2.3b)

による酸化りん

 (V)

の検出量

 (g)

A

2

13.2.4

による酸化りん

 (V)

の検出量

 (g)

m

8.2.3

又は 8.3.3 による試料のはかり取り量

 (g)

14.

酸化カルシウムの定量方法

14.1

定量方法の区分  酸化カルシウムの定量方法は,次のいずれかによる。

a)

原子吸光分析法

b)

 ICP

発光分光分析法

14.2

原子吸光分析法

14.2.1

原理  試料をふっ化水素酸及び過塩素酸で加熱して分解し,蒸発乾固した後,塩酸に溶解し,ラン

タンを加えて定容とする。この溶液の一部を取り,原子吸光分析装置を用いてカルシウムの分析線の吸光

度を測定する。

14.2.2

試薬  試薬は,次による。a)及び d)k)はプラスチック瓶に保存する。

a)

塩酸 (11)    8.2.2a)による。


b)

硝酸  13.2.2a)による。

c)

過塩素酸  JIS K 8223 に規定する過塩素酸を用いる。

d)

ふっ化水素酸  8.2.2b)による。

e)

アルミニウム溶液 (10mgAl

2

O

3

/ml) 

  アルミニウム溶液

  [

10.3.2b)

]

の原液による。

f)

ランタン溶液 (50gLa

2

O

3

/L) 

1 100

℃で強熱した酸化ランタン

50g

に塩酸

 (1

1) 200ml

を加え,加熱

して溶解し,水を加えて冷却して

1L

に薄める。

g)

標準カルシウム溶液 (1mgCa/ml)   カルシウム標準液[JIS K 8001 の 4.3(標準液)(2)表 6]の原液

(1mgCa/ml)

による。

h)

標準マグネシウム溶液 (1mgMg/ml)   マグネシウム標準液[JIS K 8001 の 4.3(標準液)(2)表 の塩

酸溶液]の原液

 (1mgMg/ml)

による。

i)

標準ナトリウム溶液 (1mgNa/ml)   ナトリウム標準液[JIS K 8001 の 4.3(標準液)(2)表 6]の原液

(1mgNa/ml)

による。

j)

標準カリウム溶液 (1mgK/ml)   カリウム標準液[JIS K 8001 の 4.3(標準液)(2)表 6]の原液

 (1mgK/ml)

による。

k)

標準混合溶液 (II) (0.05mgCa0.05mgMg0.05mgNa0.1mgK/ml)    標準カルシウム溶液,標準マグ

ネシウム溶液,標準ナトリウム溶液をそれぞれ正しく

5ml

及び標準カリウム溶液を正しく

10ml

を混

合し,水で正しく

100ml

に薄める。

l)

検量線用溶液 (II)   標準混合溶液

 (II)

から正しく

0

20ml

(カルシウム,マグネシウム及びナトリ

ウムとして,それぞれ

0

1.0mg

,カリウムとして

0

2.0mg

)の各種液量を段階的に数個の

100ml

全量フラスコに取り,それぞれにランタン溶液

10ml

,塩酸

 (1

4) 5ml

及び試料中のアルミニウムの

含有率に応じてアルミニウム溶液の一定量(

7

)

を加え,水で標線まで薄める。

14.2.3

試料のはかり取り量  試料のはかり取り量は,

0.20g

とする。

14.2.4

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

a)

試料溶液 (C) の調製  試料を白金皿(例えば,JIS H 6202 に規定する

75

番)にはかり取り,水で湿

し,硝酸

1ml

,過塩素酸

3ml

及びふっ化水素酸

5ml

を加えてかき混ぜる。四ふっ化エチレン樹脂時計

皿で覆い,水浴上で約

15

分間加熱した後,時計皿を半開して砂浴上で加熱して蒸発し,過塩素酸の白

煙を盛んに発生させる。放冷後,時計皿を少量の水で洗浄して取り除き,過塩素酸

3ml

を加えてかき

混ぜ,再び加熱して蒸発し乾固させる。放冷後,塩酸

 (1

1) 5ml

及び水約

10ml

を加え,時計皿で覆

って水浴上で加熱して溶解する。必要ならば,JIS P 3801 に規定するろ紙(

5

C

)を用いて不溶物を

ろ過し,熱水で十分に洗浄する。溶液,又はろ液及び洗液は,冷却後

100ml

の全量フラスコに移し入

れ,ランタン溶液

[

14.2.2f)

]10ml

を加え,水で標線まで薄めた後,直ちに乾いたプラスチック瓶に移し

入れる。この溶液を試料溶液

 (C)

とし,原子吸光分析法による酸化カルシウム,酸化マグネシウム,

酸化ナトリウム及び酸化カリウムの定量に用いる。

b)

吸光度の測定  試料溶液

 (C)

の一部を原子吸光分析装置の酸化二窒素・アセチレンフレーム中に噴霧

し,波長

422.7nm

における吸光度を測定する。

14.2.5

空試験  試料を用いないで 14.2.4 の操作を行う。試料溶液

 (C)

に対応する溶液を空試験液

 (C)

する。

14.2.6

検量線の作成  検量線用溶液

 (II) [

14.2.2l)

]

を用いて 14.2.4b)の操作を行い,得た吸光度とカルシウ

ムの量との関係線を作成し,原点を通るように平行移動して検量線とする。


14

M 8853 : 1998

14.2.7

計算  14.2.4b)及び 14.2.5 で得た吸光度と 14.2.6 で作成した検量線とからカルシウムの量を求め,

試料中の酸化カルシウムの含有率を,次の式によって算出する。

100

399

.

1

)

(

2

1

×

×

=

m

A

A

CaO

ここに,

CaO

酸化カルシウムの含有率

 (mass%)

A

1

14.2.4b)

によるカルシウムの検出量

 (g)

A

2

14.2.5

によるカルシウムの検出量

 (g)

m

14.2.3

による試料のはかり取り量

 (g)

14.3

ICP

発光分光分析法

14.3.1

原理  試料をふっ化水素酸,硝酸及び過塩素酸で加熱して分解し,蒸発乾固した後,塩酸に溶解し,

リチウムを加えて定容とする。この溶液の一部を取り,

ICP

発光分光分析装置を用いてカルシウムの分析

線の発光強度を測定する。

14.3.2

試薬  14.2.2 による。ただし,f)を次の a)に置き換える。

a)

リチウム溶液 (5gLi/L)   硝酸リチウム

9.93g

を水に溶かし,正しく

200ml

に薄める。

b)

検量線用溶液 (III)   14.2.2l)に準じる。ただし,ランタン溶液の代わりにリチウム溶液

10ml

を加える。

14.3.3

試料のはかり取り量  試料のはかり取り量は,

0.20g

とする。

14.3.4

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

a)

試料溶液 (D) の調製  14.2.4a)に準じて試料溶液を調製する。ただし,ランタン溶液の代わりにリチ

ウム溶液

  [

14.3.2a)

]

を加える。この溶液を試料溶液

 (D)

とし,

ICP

発光分光分析法による酸化カルシ

ウム,酸化マグネシウム,酸化ナトリウム及び酸化カリウムの定量に用いる。

b)

発光強度の測定  試料溶液

 (D)

の一部を

ICP

発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,波長

393.37nm

における発光強度を測定する。

14.3.5

空試験  試料を用いないで 14.3.4 の操作を行う。試料溶液

 (D)

に対応する溶液を空試験液

 (D)

する。

14.3.6

検量線の作成  検量線用溶液

 (III) [

14.3.2b)

]

を用いて 14.3.4b)の操作を行い,得た発光強度とカル

シウムの量との関係線を作成し,原点を通るように平行移動して検量線とする。

14.3.7

計算  14.3.4b)及び 14.3.5 で得た発光強度と 14.3.6 で作成した検量線とからカルシウムの量を求め,

試料中の酸化カルシウムの含有率を,次の式によって算出する。

100

399

.

1

)

(

2

1

×

×

=

m

A

A

CaO

ここに,

CaO

酸化カルシウムの含有率

 (mass%)

A

1

14.3.4b)

によるカルシウムの検出量

 (g)

A

2

14.3.5

によるカルシウムの検出量

 (g)

m

14.3.3

による試料のはかり取り量

 (g)

15.

酸化マグネシウムの定量方法

15.1

定量方法の区分  酸化マグネシウムの定量方法は,次のいずれかによる。

a)

原子吸光分析法

b)

 ICP

発光分光分析法

15.2

原子吸光分析法


15.2.1

原理  試料溶液

 (C)

の一部を取り,原子吸光分析装置を用いてマグネシウムの分析線の吸光度を

測定する。

15.2.2

試薬  試薬は,14.2.2 による。

15.2.3

操作  操作は,次の手順によって行う。

a)

吸光度の測定  14.2.4a)で得た試料溶液

 (C)

の一部を原子吸光分析装置の空気・アセチレンフレーム

中に噴霧し,波長

285.2nm

における吸光度を測定する。

15.2.4

空試験  14.2.5 で得た空試験液

 (C)

を用いて 15.2.3a)の操作を行う。

15.2.5

検量線の作成  検量線用溶液

 (II) [

14.2.2l)

]

を用いて 15.2.3a)の操作を行い,得た吸光度とマグネシ

ウムの量との関係線を作成し,原点を通るように平行移動して検量線とする。

15.2.6

計算  15.2.3a)及び 15.2.4 で得た吸光度と 15.2.5 で作成した検量線とからマグネシウムの量を求め,

試料中の酸化マグネシウムの含有率を,次の式によって算出する。

100

658

.

1

)

(

2

1

×

×

=

m

A

A

MgO

ここに,

MgO

酸化マグネシウムの含有率

 (mass%)

A

1

15.2.3a)

によるマグネシウムの検出量

 (g)

A

2

15.2.4

によるマグネシウムの検出量

 (g)

m

14.2.3

による試料のはかり取り量

 (g)

15.3

ICP

発光分光分析法

15.3.1

原理  試料溶液

 (D)

の一部を取り,

ICP

発光分光分析装置を用いてマグネシウムの分析線の発光

強度を測定する。

15.3.2

試薬  試薬は,14.3.2 による。

15.3.3

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

a)

発光強度の測定  14.3.4a)で得た試料溶液

 (D)

の一部を

ICP

発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中

に噴霧し,波長

279.55nm

における発光強度を測定する。

15.3.4

空試験  14.3.5 で得た空試験液

 (D)

を用いて 15.3.3a)の操作を行う。

15.3.5

検量線の作成  検量線用溶液

 (III) [

14.3.2b)

]

を用いて 15.3.3a)の操作を行い,得た発光強度とマグネ

シウムの量との関係線を作成し,原点を通るように平行移動して検量線とする。

15.3.6

計算  15.3.3a)及び 15.3.4 で得た発光強度と 15.3.5 で作成した検量線とからマグネシウムの量を求

め,試料中の酸化マグネシウムの含有率を,次の式によって算出する。

100

658

.

1

)

(

2

1

×

×

=

m

A

A

MgO

ここに,

MgO

酸化マグネシウムの含有率

 (mass%)

A

1

15.3.3a)

によるマグネシウムの検出量

 (g)

A

2

15.3.4

によるマグネシウムの検出量

 (g)

m

14.3.3

による試料のはかり取り量

 (g)

16.

酸化ナトリウムの定量方法

16.1

定量方法の区分  酸化ナトリウムの定量方法は,次のいずれかによる。

a)

原子吸光分析法

b)

フレーム光度分析法

c)

 ICP

発光分光分析法


16

M 8853 : 1998

16.2

原子吸光分析法

16.2.1

原理  試料溶液

 (C)

の一部を取り,原子吸光分析装置を用いてナトリウムの分析線の吸光度を測

定する。

16.2.2

試薬  試薬は,14.2.2 による。

16.2.3

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

a)

吸光度の測定  14.2.4a)で得た試料溶液

 (C)

の一部を原子吸光分析装置の空気・アセチレンフレーム

中に噴霧し,波長

589.0nm

における吸光度を測定する(

10

)

(

10

)

試料溶液

 (C)

の濃度が検量線用溶液の上限を超えるときは,試料溶液

 (C)

の一定量

  (xml)

100ml

の全量フラスコに分取し,アルミニウム溶液の(14.2.6の添加量)×

 (1

x/100) ml

,ラン

タン溶液の

10

×

 (1

x/100) ml

,及び塩酸

 (1

1) 5

×

 (1

x/100) ml

を加え,水で標線まで薄め,

この溶液を用いて測定を行う。このときは,計算式の分母を

x/100

倍する。

16.2.4

空試験  14.2.5 で得た空試験液

 (C)

を用いて 16.2.3a)の操作を行う。

16.2.5

検量線の作成  検量線用溶液

  (II) [

14.2.2l)

]

を用いて 16.2.3a)の操作を行い,得た吸光度とナトリ

ウムの量との関係線を作成し,原点を通るように平行移動して検量線とする。

16.2.6

計算  16.2.3a)及び 16.2.4 で得た吸光度と 16.2.5 で作成した検量線とからナトリウムの量を求め,

試料中の酸化ナトリウムの含有率を,次の式によって算出する。

100

348

.

1

)

(

2

1

2

×

×

=

m

A

A

O

Na

ここに,

Na

2

O

酸化ナトリウムの含有率

 (mass%)

A

1

16.2.3a)

によるナトリウムの検出量

 (g)

A

2

16.2.4

によるナトリウムの検出量

 (g)

m

14.2.3

による試料のはかり取り量

 (g)

16.3

フレーム光度分析法

16.3.1

原理  試料をふっ化水素酸,硝酸及び過塩素酸で加熱して分解し,蒸発乾固した後,塩酸に溶解し,

セシウムを加えて定容とする。この溶液の一部を取り,フレーム光度分析装置を用いてナトリウムの分析

線の発光強度を測定する。

16.3.2

試薬  試薬は,14.2.2 による。ただし,f)を次の a)に置き換える。

a)

セシウム溶液 (10gCs/L)   硝酸セシウム

2.93g

を水で溶かし正しく

200ml

に薄める。

b)

検量線用溶液 (IV)   検量線用溶液

 (II)

に準じ,ランタン溶液の代わりにセシウム溶液

10ml

を加え

る。

16.3.3

試料のはかり取り量  試料のはかり取り量は,

0.20g

とする。

16.3.4

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

a)

試料溶液 (E) の調製  14.2.4a)に準じて試料溶液を調製する。ただし,ランタン溶液の代わりにセシ

ウム溶液

  [

16.3.2a)

] 10ml

を加える。この溶液を試料溶液

 (E)

とし,フレーム光度分析法による酸化ナ

トリウム及び酸化カリウムの定量に用いる。

b)

発光強度の測定  試料溶液

 (E)

の一部をフレーム光度分析装置のフレーム中に噴霧し,波長

589.0nm

における発光強度を測定する(

11

)

(

11

)

(

10

)

に準じる。ただし,試料溶液

 (E)

を用い,ランタン溶液の代わりにセシウム溶液を加える。

16.3.5

空試験  試料を用いないで 16.3.4 の操作を行う。試料溶液

 (E)

に対応する溶液を空試験液

 (E)

する。


16.3.6

検量線の作成  検量線用溶液

 (IV) [

16.3.2b)

]

を用いて 16.3.4b)の操作を行い,得た発光強度とナト

リウムの量との関係線を作成し,検量線とする。

16.3.7

計算  16.3.4b)及び 16.3.5 で得た発光強度と 16.3.6 で作成した検量線とからナトリウムの量を求め,

試料中の酸化ナトリウムの含有率を,次の式によって算出する。

100

348

.

1

)

(

2

1

2

×

×

=

m

A

A

O

Na

ここに,

Na

2

O

酸化ナトリウムの含有率

 (mass%)

A

1

16.3.4b)

によるナトリウムの検出量

 (g)

A

2

16.3.5

によるナトリウムの検出量

 (g)

m

16.3.3

による試料のはかり取り量

 (g)

16.4

ICP

発光分光分析法

16.4.1

原理  試料溶液

 (D)

の一部を取り,

ICP

発光分光分析装置を用いてナトリウムの分析線の発光強

度を測定する。

16.4.2

試薬  試薬は,14.3.2 による。

16.4.3

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

a)

発光強度の測定  14.3.4a)で得た試料溶液

 (D)

の一部を

ICP

発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中

に噴霧し,波長

589.00nm

における発光強度を測定する(

12

)

(

12

)

(

10

)

に準じる。ただし,試料溶液は

 (D)

を用い,ランタン溶液の代わりにリチウム溶液を加

える。

16.4.4

空試験  14.3.5 で得た空試験液

 (D)

を用いて 16.4.3a)の操作を行う。

16.4.5

検量線の作成  検量線用溶液

 (III) [

14.3.2b)

]

を用いて 16.4.3a)の操作を行い,得た発光強度とナトリ

ウムの量との関係線を作成し,原点を通るように平行移動して検量線とする。

16.4.6

計算  16.4.3a)及び 16.4.4 で得た発光強度と 16.4.5 で作成した検量線とからナトリウムの量を求め,

試料中の酸化ナトリウムの含有率を,次の式によって算出する。

100

348

.

1

)

(

2

1

2

×

×

=

m

A

A

O

Na

ここに,

Na

2

O

酸化ナトリウムの含有率

 (mass%)

A

1

16.4.3a)

によるナトリウムの検出量

 (g)

A

2

16.4.4

によるナトリウムの検出量

 (g)

m

14.3.3

による試料のはかり取り量

 (g)

17.

酸化カリウムの定量方法

17.1

定量方法の区分  酸化カリウムの定量方法は,次のいずれかによる。

a)

原子吸光分析法

b)

フレーム光度分析法

c)

 ICP

発光分光分析法

17.2

原子吸光分析法

17.2.1

原理  試料溶液

 (C)

の一部を取り,原子吸光分析装置を用いてカリウムの分析線の吸光度を測定

する。

17.2.2

試薬  試薬は,14.2.2 による。

17.2.3

操作  定量操作は,次の手順によって行う。


18

M 8853 : 1998

a)

吸光度の測定  14.2.4a)で得た試料溶液

 (C)

の一部を原子吸光分析装置の空気・アセチレンフレーム

中に噴霧し,波長

766.5nm

における吸光度を測定する(

10

)

17.2.4

空試験  14.2.5 で得た空試験液

 (C)

を用いて 17.2.3a)の操作を行う。

17.2.5

検量線の作成  検量線用溶液

 (II) [

14.2.2l)

]

を用いて 17.2.3a)の操作を行い,得た吸光度とカリウム

の量との関係線を作成し,原点を通るように平行移動して検量線とする。

17.2.6

計算  17.2.3a)及び 17.2.4 で得た吸光度と 17.2.5 で作成した検量線とからカリウムの量を求め,試

料中の酸化カリウムの含有率を,次の式によって算出する。

100

205

.

1

)

(

2

1

2

×

×

=

m

A

A

O

K

ここに,

K

2

O

酸化カリウムの含有率

 (mass%)

A

1

17.2.3a)

によるカリウムの検出量

 (g)

A

2

17.2.4

によるカリウムの検出量

 (g)

m:

14.2.3

による試料のはかり取り量

 (g)

17.3

フレーム光度分析法

17.3.1

原理  試料溶液

 (E)

の一部を取り,フレーム光度分析装置を用いてカリウムの分析線の発光強度

を測定する。

17.3.2

試薬  試薬は,16.3.2 による。

17.3.3

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

a)

発光強度の測定  16.3.4a)で得た試料溶液

 (E)

の一部をフレーム光度分析装置のフレーム中に噴霧し,

波長

766.5nm

における発光強度を測定する(

11

)

17.3.4

空試験  16.3.5 で得た空試験液

 (E)

を用いて 17.3.3a)の操作を行う。

17.3.5

検量線の作成  検量線用溶液

 (IV) [

16.3.2b)

]

を用いて 17.3.3a)の操作を行い,得た発光強度とカリ

ウムの量との関係線を作成し,検量線とする。

17.3.6

計算  17.3.3a)及び 17.3.4 で得た発光強度と 17.3.5 で作成した検量線とからカリウムの量を求め,

試料中の酸化カリウムの含有率を,次の式によって算出する。

100

205

.

1

)

(

2

1

2

×

×

=

m

A

A

O

K

ここに,

K

2

O

酸化カリウムの含有率

 (mass%)

A

1

17.3.3a)

によるカリウムの検出量

 (g)

A

2

17.3.4

によるカリウムの検出量

 (g)

m

16.3.3

による試料のはかり取り量

 (g)

17.4

ICP

発光分光分析法

17.4.1

原理  試料溶液

 (D)

の一部を取り,

ICP

発光分光分析装置を用いてカリウムの分析線の発光強度

を測定する。

17.4.2

試薬  試薬は,14.3.2 による。

17.4.3

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

a)

発光強度の測定  14.3.4a)で得た試料溶液

 (D)

の一部を

ICP

発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中

に噴霧し,波長

766.55nm

における発光強度を測定する(

12

)

17.4.4

空試験  14.3.5 で得た空試験液

 (D)

を用いて 17.4.3a)の操作を行う。

17.4.5

検量線の作成  検量線用溶液

 (III) [

14.3.2b)

]

を用いて 17.4.3a)の操作を行い,得た発光強度とカリウ

ムの量との関係線を作成し,原点を通るように平行移動して検量線とする。


17.4.6

計算  17.4.3a)及び 17.4.4 で得た発光強度と 17.4.5 で作成した検量線とからカリウムの量を求め,

試料中の酸化カリウムの含有率を,次の式によって算出する。

100

205

.

1

)

(

2

1

2

×

×

=

m

A

A

O

K

ここに,

K

2

O

酸化カリウムの含有率

 (mass%)

A

1

17.4.3a)

によるカリウムの検出量

 (g)

A

2

17.4.4

によるカリウムの検出量

 (g)

m

14.3.3

による試料のはかり取り量

 (g)

18.

硫黄の定量方法

18.1

定量方法の区分  硫黄の定量方法は,炭酸ナトリウム・硝酸カリウム融解−硫酸バリウム重量分析

法による。

18.2

炭酸ナトリウム・硝酸カリウム融解−硫酸バリウム重量分析法

18.2.1

原理  試料を炭酸ナトリウム及び硝酸カリウムで融解し,熱水で浸解して不溶物をろ別し,ろ液に

塩酸を加えて加熱し,二酸化炭素を除去した後,酸性溶液に塩化バリウムを加えて生成した硫酸バリウム

の沈殿をろ過,強熱して質量をはかる。

18.2.2

試薬  試薬は,次による。a)h)は,プラスチック瓶に保存する。

a)

塩酸 (1+1)   8.2.2a)による。

b)

炭酸ナトリウム  8.2.2g)による。

c)

炭酸ナトリウム溶液 (5g/L)   18.2.2b)を用いて調製する。

d)

硝酸カリウム  JIS K 8548 に規定する硝酸カリウムを用いる。

e)

塩化バリウム溶液  JIS K 8155 に規定する塩化バリウム二水和物

10g

を水

100ml

に溶かす。

f)

エタノール (95)   JIS K 8102 に規定するエタノール

 (95)

を用いる。

g)

標準硫酸塩溶液 (0.1mgS/ml)   JIS K 8987 に規定する硫酸ナトリウム

0.443g

を水に溶かし,正しく

1

000ml

に薄める。

h)

メチルオレンジ溶液  調製方法及び保存方法は,JIS K 8001 の 4.4(指示薬)表 による。

18.2.3

試料のはかり取り量  試料のはかり取り量は,

2.00g

とする。

18.2.4

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

a)

試料溶液の調製  試料を白金るつぼ(例えば,JIS H 6201 に規定する

30

番)にはかり取り,炭酸ナト

リウム

  [

18.2.2b)

] 10g

及び硝酸カリウム

  [

18.2.2d)

] 0.2g

を加えて混合する。ふたをして電気炉に入れ,

徐々に

1 000

℃まで昇温し,この温度に

30

分間保った後,放冷する。るつぼ及びふたを水

100ml

を入

れたビーカー

 (300ml)

に入れ,エタノール

 (95) [

18.2.2f)

] 2

滴を加え,時計皿で覆って水浴上で加熱し,

融成物を溶かす。るつぼ及びふたを取り出し,ゴム付きガラス棒で残分をこすり落とし,熱水で洗浄

する。不溶物を JIS P 3801 に規定するろ紙(

5

B

)でろ過し,熱炭酸ナトリウム溶液

[

18.2.2c)

]

で洗

浄する。ろ液及び洗液はビーカー

 (500ml)

に受ける。

b)

硫酸バリウムの沈殿生成及びひょう量  ろ液に標準硫酸塩溶液

  [

18.2.2g)

]

を正しく

10ml

及びメチル

オレンジ溶液

  [

18.2.2h)

] 2

滴を加え,かき混ぜながら塩酸

 (1

1)

を滴加し,中和した後過剰に

5ml

加え,水で約

200ml

に薄めた後,時計皿で覆って加熱し,発泡しなくなるまで煮沸する。かき混ぜな

がら熱塩化バリウム溶液

  [

18.2.2e)

] 10ml

を滴加し,水浴上で

2

時間加熱した後,一夜間放置する。JIS 

P 3801

に規定するろ紙(

5

C

)でろ過し,熱水で十分に洗浄する(

13

)

。沈殿及びろ紙は,質量既知の


20

M 8853 : 1998

白金るつぼ(例えば,JIS H 6201 に規定する

30

番)(

14

)

に移し入れ,燃えないようにろ紙を灰化し,

825

±

25

℃で

30

分間強熱し,デシケーター中で常温まで放冷した後,質量をはかる。

(

13

)

最後の洗液の一部を取り,硝酸銀溶液を加えて白濁が生じないことを確かめる。この洗液の体

積を記録しておき,空試験の洗液量をこれと同じにする。

(

14

)

磁器るつぼ(例えば,

1B

20ml

)を用いてもよい。

18.2.5

空試験  試料を用いないで 18.2.4 の操作を行う。ただし,融解は行わない。

18.2.6

計算  試料中の硫黄含有率は,次の式によって算出する。

100

4

137

.

0

)

(

2

1

×

×

=

m

m

m

S

ここに,

S

硫黄の含有率

 (mass%)

m

1

18.2.4b)

ではかった質量

 (g)

m

2

18.2.5

ではかった質量

 (g)

m

18.2.3

による試料のはかり取り量

 (g)

付表 1  引用規格

JIS H 6201

  化学分析用白金るつぼ

JIS H 6202

  化学分析用白金皿

JIS K 0050

  化学分析方法通則

JIS K 0115

  吸光光度分析通則

JIS K 0116

  発光分光分析通則

JIS K 0121

  原子吸光分析通則

JIS K 8001

  試薬試験方法通則

JIS K 8069

  アルミニウム(試薬)

JIS K 8085

  アンモニア水(試薬)

JIS K 8102

  エタノール

 (95)

(試薬)

JIS K 8155

  塩化バリウム二水和物(試薬)

JIS K 8180

  塩酸(試薬)

JIS K 8223

  過塩素酸(試薬)

JIS K 8359

  酢酸アンモニウム(試薬)

JIS K 8532

L(

)

−酒石酸(試薬)

JIS K 8541

  硝酸(試薬)

JIS K 8548

  硝酸カリウム(試薬)

JIS K 8576

  水酸化ナトリウム(試薬)

JIS K 8625

  炭酸ナトリウム(試薬)

JIS K 8721

p

−ニトロフェノール(試薬)

JIS K 8789

1,10

−フェナントロリン一水和物(試薬)

JIS K 8819

  ふっ化水素酸(試薬)

JIS K 8847

  ヘキサメチレンテトラミン(試薬)

JIS K 8863

  ほう酸(試薬)

JIS K 8905

  七モリブデン酸六アンモニウム四水和物(試薬)


JIS K 8951

  硫酸(試薬)

JIS K 8987

  硫酸ナトリウム(試薬)

JIS K 9007

  りん酸二水素カリウム(試薬)

JIS K 9502

L(

)

−アスコルビン酸(試薬)

JIS K 9565

  ジアンチピリルメタン一水和物(試薬)

JIS P 3801

  ろ紙(化学分析用)

JIS R 1301

  化学分析用磁器るつぼ

JIS R 3503

  化学分析用ガラス器具

JIS Z 8401

  数値の丸め方

JIS Z 8402

  分析・試験の許容差通則

JIS Z 8801

  試験用ふるい

原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

井  関  孝  善

東京工業大学工学部

平  松  博  久

通商産業省生活産業局窯業建材課

高  木  譲  一

工業技術院標準部材料規格課

今  井      登

工業技術院地質調査所

加  藤      修

社団法人セメント協会研究所

高  宮  陽  一

耐火物技術協会

(分科会主査)

多  田  格  三

フジ化学研究所

手  塚  昭  二

東海工業株式会社伊豆事業所

田  中  吉  治

共立窯業原料株式会社技術部

為  則  裕  之

日本板硝子株式会社中央研究所技術試験センター

辻  井  義  明

セントラル硝子株式会社テクニカルセンター堺分室

別  府  義  久

旭硝子株式会社中央研究所

加  藤  晴  二

川崎炉材株式会社品質管理部品質管理室

生  川      章

日本ガイシ株式会社研究開発本部第

1

研究所

竹  内  光  男

鳴海製陶株式会社試験課

仁  科  利  純

品川白煉瓦株式会社生産技術部

林          勝

株式会社東芝研究開発センター環境技術研究所

兼  近  勝  則

黒崎窯業株式会社研究開発本部技術研究所

板  倉  正  勝

東芝セラミックス株式会社刈谷製造所

船  戸  巳知雄

日本セメント株式会社中央研究所

鈴  木  由  郎

社団法人日本セラミック協会

杉  崎  満寿雄

旭硝子株式会社中央研究所

朝  倉  秀  夫

品川白煉瓦株式会社技術研究所

備考  ※印は本委員会委員,▽印は分科会委員,無印は本委員会委

員と分科会委員を兼ねる。