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M 8250

:2015

(1)

目  次

ページ

序文  

1

1

  適用範囲  

1

2

  引用規格  

1

3

  用語及び定義  

2

4

  一般事項  

2

5

  方法 1−重量法  

2

5.1

  要旨  

2

5.2

  試薬  

2

5.3

  装置  

3

5.4

  試料採取及び試料調製  

4

5.5

  操作  

4

5.6

  結果の表示  

6

6

  方法 2−カールフィッシャー容量滴定法  

6

6.1

  要旨  

6

6.2

  試薬  

7

6.3

  装置  

7

6.4

  試料採取及び試料調製  

8

6.5

  操作  

8

6.6

  結果の表示  

10

7

  方法 3−カールフィッシャー電量滴定法  

10

7.1

  要旨  

10

7.2

  試薬  

10

7.3

  装置  

11

7.4

  試料採取及び試料調製  

11

7.5

  操作  

11

7.6

  結果の表示  

13

8

  方法 4−乾燥減量法  

14

8.1

  要旨  

14

8.2

  試薬  

14

8.3

  装置  

14

8.4

  試料採取及び試料調製  

14

8.5

  操作  

14

8.6

  結果の表示  

16

附属書 A(参考)重量法及びカールフィッシャー滴定法の装置  

17

附属書 B(参考)加熱管  

20


M 8250

:2015  目次

(2)

ページ

附属書 C(参考)吸収管(チタン製)  

21

附属書 D(参考)容量滴定セル  

22

附属書 E(参考)カールフィッシャー電量滴定装置  

23

附属書 F(参考)乾燥減量法装置  

24

附属書 G(参考)ひょう量箱  

25

附属書 JA(参考)JIS と対応国際規格との対比表  

26


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まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般社団法人日本鉄鋼連盟(JISF)から,工

業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済

産業大臣が制定した日本工業規格である。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 M

8250

:2015

鉄鉱石−分析用試料の吸湿水定量方法−重量法,

カールフィッシャー滴定法及び乾燥減量法

Iron ores-Determination of hygroscopic moisture in analytical samples-

Gravimetric, Karl Fischer titration and mass-loss methods

序文 

この規格は,2006 年に第 5 版として発行された ISO 2596 を基とし,日本の実態に整合させるため,技

術的内容を変更して作成した日本工業規格である。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,

附属書 JA に示す。

適用範囲 

この規格は,分析用試料の吸湿水を定量する,次の 4 方法について規定する。

方法 1−重量法

方法 2−カールフィッシャー容量滴定法

方法 3−カールフィッシャー電量滴定法

方法 4−乾燥減量法

これらいずれの方法も,全ての鉄鉱石の質量分率 0.05 %以上 4.5 %以下の吸湿水の定量に適用する。

注記 1  商取引上での鉄鉱石のロットの水分の報告を求められた場合は,JIS M 8705(鉄鉱石−ロッ

トの水分決定方法)の手順が用いられる。

注記 2  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 2596:2006

, Iron ores − Determination of hygroscopic moisture in analytical samples −

Gravimetric, Karl Fischer and mass-loss methods

(MOD)

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“修正している”

ことを示す。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS K 0050

  化学分析方法通則

JIS K 0113

  電位差・電流・電量・カールフィッシャー滴定方法通則

注記  対応国際規格:ISO 760,Determination of water−Karl Fischer method (General method)(MOD)

JIS K 1107

  窒素

JIS M 8700

  鉄鉱石及び還元鉄−用語


2

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JIS M 8702

  鉄鉱石−サンプリング及び試料調製方法

注記  対応国際規格:ISO 3082,Iron ores−Sampling and sample preparation procedures(MOD)

JIS R 3505

  ガラス製体積計

JIS Z 8401

  数値の丸め方

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS K 0050JIS K 0113 及び JIS M 8700 による。

注記  JIS K 0050 の箇条 3(用語及び定義)には,JIS K 0211[分析化学用語(基礎部門)]などの分

析化学用語の規格が引用されているので,この規格でもこれら分析化学用語の規格の定義が適

用されている。

一般事項 

分析方法に共通する一般事項は,

JIS K 0050

による。

カールフィッシャー滴定法に共通する一般事項は,

JIS K 0113

による。

方法 1−重量法 

5.1 

要旨 

大気雰囲気と平衡させた測定試料を,105±2  ℃に設定した加熱管中で,乾燥窒素を流量 100∼200 mL/

分で流しながら,2 時間加熱する。加熱時間中に放出された水分を乾燥剤の入った吸収管に捕集し,2 時間

後の吸収管の増量を測定して吸湿水の質量とする。

5.2 

試薬 

試薬は,次による。

5.2.1 

乾燥剤  粒径 0.3∼2.3 mm の過塩素酸マグネシウム,酸化りん(V)又はこれと同等の乾燥能力の

ある他の乾燥剤で,キャリアガス中の水分 5 µg/L 以下を保証するもの。

測定の精確さは空試験値に大きく依存するので,残存するバックグラウンド水分濃度の安定性を結合容

量の関数として管理する。

結合容量(C

C

)は,乾燥剤及びキャリアガスの残存水分濃度の百分率として式(1)によって算出する。

100

2

1

C

×

=

m

N

L

m

C

  (1)

ここに,

m

1

1

本目のガス乾燥塔(5.3.4 参照)通過後のキャリアガス残存

水分濃度(

mg/L

乾燥用合成ゼオライトでは,

0.001 mg/L

シリカゲル乾燥剤では,

0.002 mg/L

L

窒素ガスボンベに充塡されている窒素ガス量(

L

N

窒素ガスボンベの消費数

m

2

乾燥塔に入れた乾燥剤の質量(

mg

警告

過塩素酸マグネシウムは,強力な酸化剤であり有機物との接触は避けなければならない。廃棄

するときは,そのまま廃棄箱に捨てず,水に溶解して処理する。

5.2.2 

乾燥用合成ゼオライト  成分がけい酸アルミニウムカルシウムの乾燥用合成ゼオライトで,粒径約

1.6 mm

のペレット状のもの。

乾燥用合成ゼオライトは,使用前に

400

℃で

4

時間加熱して乾燥する。


3

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注記

この乾燥は,系のキャリアガスの汚染を制限して二次乾燥剤の使用寿命を延ばすために行う。

5.2.3 

シリカゲル乾燥剤  青色指示薬入りのもの。

シリカゲルは,使用前に

105

℃で

4

時間加熱して乾燥する。

5.2.4 

硫酸銅(II)五水和物  結晶性粉末のもの。

粒径の大きいものは微粉砕せずに,乳鉢を用いて約

1 mm

の粒径に押し潰す(すり潰さないこと。

5.2.5 

窒素  JIS K 1107 

1

級の品質に適合したもので,

35

50 kPa

の圧力でフィルターを通して供給さ

れるもの。

5.3 

装置 

装置は,次のものを用いる。定量装置の加熱管までの構成例を

図 A.1 に,加熱管以降の構成例を図 A.2

に,それぞれ示す。

5.3.1 

はかり  吸収管の質量を

0.1 mg

の桁まではかれるもの。

5.3.2 

加熱炉  アルミニウム金属ブロックタイプのものが好ましく,

1

個,望ましくは数個の加熱管

5.3.3)の収容が可能で,それらの管が

160 mm

以上の長さの範囲で

105

±

2

℃に保持されるもの。

5.3.3 

加熱管及び接続部  ほうけい酸ガラス製で,ふっ素ゴム製

O

リングシールの付いた,押し棒用の

キャップ部がきっちりはまるもの又は接続部をすり合わせガラスとして密閉性を保持したもの。

加熱管の例を,

附属書 に示す。

5.3.4 

ガス乾燥塔

250 mL

の容量で,加熱管(5.3.3)へ導入する窒素(5.2.5)の乾燥のため,

1

本目に

は乾燥用合成ゼオライト(5.2.2)又はシリカゲル乾燥剤(5.2.3)を充塡し,

2

本目には乾燥剤(5.2.1)を

充塡したもの。

1

本目のガス乾燥塔は,

2

週間ごとに新しく乾燥させた乾燥用合成ゼオライト又はシリカゲル乾燥剤に詰

め直す。良好な乾燥のためには,乾燥剤の結合容量(

C

C

)は質量分率

10 %

に抑えるのが望ましい。

5.3.5 

流量計

100

200 mL/

分の流量が測定可能なもの。

くびれによる圧力降下を流量測定に用いる場合,マノメータ液は不揮発性オイルを用いる。

5.3.6 

吸収管  化学的に不活性で,静電気帯電の影響を最小にするために,導電性材料(チタンが望まし

い。

)で作られたもので,上皿はかりの角に置くことによる質量はかりとりの誤差を最小にするために,上

皿はかりに置く台付きのもの。

吸収管の例を,

附属書 に示す。

吸収管は,流される窒素(5.2.5)から水分を完全に取り除くための十分な量の乾燥剤(5.2.1)を充塡す

るのに適切な形状(内径

8 mm

×長さ

300 mm

)でなければならない。

吸収管は,ガス導入口及びガス排出口の接続が完全にシールされていてガス流の方向が明示されていな

ければならない。ガスの吹抜けを防ぐため乾燥剤を固く充塡し,ガラスウールを詰めて乾燥剤の位置を固

定する。

5.3.7 

ガード管  大気中の水分の吸収管(5.3.6)への逆拡散を防ぐための,乾燥剤(5.2.1),乾燥用合成

ゼオライト(5.2.2)又はシリカゲル乾燥剤(5.2.3)を充塡するのに適切な形状のもの。

5.3.8 

試料ボート  ガラス,ステンレス鋼,磁器など,

105

±

2

℃の雰囲気において,不活性で安定な材

質のもの。

試料ボートのおおよその寸法は長さ

100 mm

×幅

20 mm

×高さ

10 mm

とする。試料ボートは使用する前

に約

105

℃で乾燥した後,デシケーター中で常温まで放冷し,使用までデシケーター中に保管する。

5.3.9 

板状フィルター  加熱管(5.3.3)と吸収管(5.3.6)との間のフレキシブル接続部内に挿入する,焼

結金属,焼結ガラスなどで作られたもの。


4

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5.3.10 

フレキシブル接続部 

フレキシブル接続部の材質は,焼鈍した銅及び/又はステンレス鋼が望ましい。ポリマー製の管を用い

る場合は,水分を透過しない材質のものを選ぶ。スウェージロック型コネクタ及び取外しの容易なクロロ

プレンゴム製

O

リングコネクタ継手を推奨する。取換えが必要な部品には取外しの容易なクロロプレンゴ

ム製

O

リングコネクタ継手を用いる。ガラスの端部は,継ぎ目のシールの損傷を最小にするために十分滑

らかなことが望ましい。

5.3.11 

流量制御用ニードルバルブ 

各々の流量計の流入側に置く。

5.4 

試料採取及び試料調製 

5.4.1 

試験室試料 

分析には,JIS M 8702 によって採取,調製した,粒度が

100 µm

以下又は

160 µm

以下の試験室試料を用

いる。

5.4.2 

分析用試料の調製 

試験室試料を十分に混合し,容器の全量を代表するように数インクリメントで分析用試料を採取する。

分析用試料は,不活性なトレーに試料が

0.1 g/cm

2

を超えないように広げて

2

時間以上実験室に放置して

実験室の大気雰囲気に平衡させる。分析用試料は,吸湿水を測定する直前に十分に混合する。

注記

この規格では,吸湿水定量に用いる試料を測定試料,成分定量用の試料を分析試料という。い

ずれも分析用試料からその一部を採取して試料とする。

5.5 

操作 

5.5.1 

装置の調整 

5.5.1.1 

加熱管の調整 

加熱管(5.3.3)の温度を

105

±

2

℃とし,5.5.1.2 から 5.5.5 までの操作中,この温度を維持する。

加熱管に

100

200 mL/

分の一定量を供給するように窒素(5.2.5)の流量を調節し,5.5.1.2 から 5.5.5 

での操作中,この流量を維持する。

各々の加熱管のガス流出口をガード管(5.3.7)のガス流入口につなぎ,ガード管の栓を開いて管に窒素

15

分間以上流す。

注記

装置が待機中も,加熱管を

105

±

2

℃の温度とし,

100

200 mL/

分の一定量の窒素を流すのが

望ましい。

5.5.1.2 

吸収管の調整 

窒素(5.2.5)の流量を

100

200 mL/

分の一定量を供給するように調節する。閉じた吸収管(5.3.6)を空

の加熱管(5.3.3)からのガス流出口につなぐ。吸収管に閉じたガード管(5.3.7)をつなぎ,最初にガード

管の栓を開き,次に吸収管の出側の栓を開き,最後に入側の栓を開く。窒素を組立部に

15

分間以上流す。

注記

吸収管の調整は,新しい乾燥剤(5.2.1)を詰めたときだけ必要である。

5.5.1.3 

吸収管のひょう量 

吸収管(5.3.6)の栓を,最初に出側を,続いて入側を閉じ,取り外す。開いたガード管(5.3.7)を加熱

管(5.3.3)からのガス流出口に再接続する。ほつれた繊維のないきれいな乾燥した布で吸収管表面を拭っ

てから,天びん室に

20

分間静置する。

水分,グリースなどの汚染物の移動を最小にするために,調整した吸収管及び試料ボート(5.3.8)は綿

の手袋を装着して取り扱う。

吸収管の栓を瞬間的に開き,内圧を大気圧と平衡させてから

0.1 mg

の桁までひょう量する。


5

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5.5.2 

システムチェック 

ひょう量した吸収管(5.3.6)及びガード管(5.3.7)を再接続し,吸収管の出側を最初に全ての栓を開き,

窒素(5.2.5)の流量を 5.5.1.1 の値にする。

2

時間後,5.5.1.2 に記載した手順を正確に行う。

ガス乾燥塔(5.3.4)の乾燥剤(5.2.1)及び吸収管の乾燥剤の吸収効率が等しい場合には,吸収管の質量

はシステムチェックの間には増加しない。吸収管の質量増加が

0.2 mg

を超えるときには,乾燥塔の乾燥剤

の質,システムの漏れ及び吸収管のひょう量を誤差の発生源としてチェックするのが望ましい。

5.5.3 

空試験 

ひょう量した吸収管(5.3.6)及びガード管(5.3.7)を再接続し,全ての栓を 5.5.1.2 の手順に従って開き,

窒素(5.2.5)の流量を 5.5.1.1 の値にする。

加熱管端のキャップ部(5.3.3)を素早く外し,空の試料ボート(5.3.8)を加熱帯の入口に置く。キャッ

プ部を素早く取り付け,押し棒を用いて(手動又は磁石で)直ちに試料ボートを加熱炉(5.3.2)の中心に

動かし,導入時間を記録する。

5.5.2

から 5.5.4 においては,加熱管中に試料ボートを置いている操作中に,実験室の水分を含む空気が

加熱管中へ入るのを防ぐために細心の注意を払って操作する必要がある。

水分,グリースなどの汚染物の移動を最小にするために,調整した吸収管及び試料ボートは綿の手袋を

装着して取り扱う。

2

時間後,5.5.1.3 に記載した手順に従って操作し,質量を

0.1 mg

の桁まで記録する。

空試験での吸収管の質量増加はできるだけ少なく,

2 mg

を超えないことが望ましい。測定試料の定量後

にも空試験を繰り返し,空試験値が一定であることを確認する。

5.5.4 

真度のチェック試験 

注記 1

真度のチェック試験は,装置を初めて使用するとき及び他の適切な時期,例えば,装置若し

くは作業者を変更したとき又は吸収管の状態をチェックすることが必要になったときに行う。

また,定期的に真度のチェック試験を行うことが望ましい。

空試験の値が満足できるものであったとき,空試験に用いてデシケーター中で放冷した試料ボート

5.3.8)に硫酸銅(

II

)五水和物(5.2.4

0.05

0.2 g

0.1 mg

の桁まではかりとる。はかりとり量は,その

水分量が分析対象の鉄鉱石の品種で予想される水分量に近い量とする。

はかりとった硫酸銅(

II

)五水和物を入れた試料ボートを用いて 5.5.3 の操作を繰り返す。ただし,乾燥

時間は,短縮してもよい。空試験値を補正した吸収管(5.3.6)の増量は,硫酸銅(

II

)五水和物の脱水水

分含有率の値として質量分率

28.5 %

29.2 %

の範囲にあるのが望ましい。この範囲の値とならないときは

原因を調べる。

注記 2

上記試験の代わりに,校正したマイクロシリンジ(精確さ及び再現性が±

1 %

のもの)を用

いて,試料ボートに水又は JIS K 0113 の 8.1.2 l)

に規定された水−メタノール溶液を直接導

入してチェックしてもよい。この場合,乾燥時間は短時間でよいが,同じ時間だけ水又は水

−メタノール溶液を加えない空試験を行い,空試験値を補正する。水分添加量に対して,±

1.2 %

以内にあるのが望ましい。この範囲の値とならないときは原因を調べる。

注記 3

硫酸銅(

II

)五水和物の脱水水分含有率とは,

105

±

2

℃加熱前後における,硫酸銅(

II

)五

水和物から硫酸銅(

II

)一水和物への配位水の脱離による質量減少率をいう。

5.5.5 

定量 

空試験及び真度のチェック試験で満足する結果が得られた後,平衡に達した分析用試料(5.4.2)から成

分定量用に必要な量の分析試料をはかりとる。引き続き,吸湿水定量のための測定試料を

表 に従って直


6

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ちに

0.1 mg

の桁まではかりとる。

表 1−測定試料はかりとり量−方法 1(重量法) 

吸湿水含有率

質量分率(%)

測定試料はかりとり量

g

0.05

以上 2.0 未満 2.0

2.0

以上 4.5 以下 1.0

はかりとった測定試料を乾燥した試料ボート(5.3.8)に移し入れ,均一に広げる。直ちに,5.5.3 の操作

を,空ボートの代わりに,はかりとった測定試料が入った試料ボートを用いて繰り返す。

測定試料は,吸湿水含有率が質量分率

0.05 %

2.0 %

の試料では,単位面積当たりの試料質量が

0.5 g/cm

2

を超えないように,

吸湿水含有率が質量分率

2.0 %

4.5 %

の試料では

0.15 g/cm

2

を超えないように広げる。

吸湿水定量に用いる測定試料のはかりとりは,日本工業規格(JIS)の鉄鉱石分析法規格群(以下,鉄鉱

石分析法規格群という。

における分析用試料の採取,

調製及び分析試料のはかりとりと併行して実施する。

吸湿水の定量は,分析成分の報告ごとに実施する。

吸湿水の値は平均化せず,個々の値を用いて,それと対応する分析成分の分析結果を補正する。

大気雰囲気と平衡させた分析用試料を,直接,乾燥した試料ボートにはかりとってもよい。

5.6 

結果の表示 

5.6.1 

吸湿水含有率の計算 

測定試料の吸湿水含有率(

HM

)は,式

(2)

によって算出し,小数点以下

2

桁に JIS Z 8401 によって丸め,

質量の百分率で表す。

100

5

4

3

×

=

m

m

m

HM

   (2)

ここに,

m

3

試料測定による吸収管の増加質量(

g

m

4

空試験による吸収管の増加質量(

g

m

5

測定試料はかりとり量(

g

分析用試料の吸湿水含有率は測定時の環境によるので,結果は併行してはかりとった分析試料の吸湿水

補正だけに用いるのが望ましい。

5.6.2 

分析試料の質量の吸湿水補正 

分析試料の乾燥質量(

MCM

)は,式

(3)

によって吸湿水補正を行う。

×

=

100

6

6

HM

m

m

MCM

  (3)

ここに,

m

6

分析試料のはかりとり量(吸湿水未補正質量)

(g)

HM

測定試料の吸湿水含有率[質量分率(%)

MCM

分析試料の乾燥質量(g)

方法 2−カールフィッシャー容量滴定法 

6.1 

要旨 

大気雰囲気と平衡させた測定試料を,105±2  ℃に設定した加熱管中で,乾燥窒素を流量 100∼200 mL/

分で流しながら,2 時間加熱する。加熱時間中に放出された水分を滴定溶媒に捕集し,捕集終了後,滴定

溶媒中の水分を(自動又は分析者が制御して)カールフィッシャー試薬の滴定量から求める容量滴定方法

によって定量して吸湿水の質量とする。


7

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6.2 

試薬 

試薬は,次による。

6.2.1 

乾燥剤  5.2.1 による。

警告  過塩素酸マグネシウムは,強力な酸化剤であり有機物との接触は避けなければならない。廃棄

するときは,そのまま廃棄箱に捨てず,水に溶解して処理する。

6.2.2 

乾燥用合成ゼオライト  5.2.2 による。

6.2.3 

シリカゲル乾燥剤  5.2.3 による。

6.2.4 

硫酸銅(II)五水和物  5.2.4 による。

6.2.5 

窒素  5.2.5 による。

6.2.6 

エチレングリコール・メタノール脱水液  メタノール(JIS K 0113 に規定したメタノールで,水分

0.005 %

未満のものが望ましい。

)とエチレングリコール(カールフィッシャー用の無水のもの。

)とを 1+

1

で混合したもの。この溶液は密栓して保存する。市販のものを使用してもよい。

6.2.7 

カールフィッシャー滴定液  滴定可能な水分量 0.7∼3.5 mg/mL のもの。

カールフィッシャー滴定液は,市販のものか又は JIS K 0113 に規定する方法で調製したものを用いる。

カールフィッシャー滴定液の標定は,a)  又は b)  の適切な量の標準品を(マイクロシリンジを用いてセ

プタムを通して)終点まで滴定された脱水液を含む滴定セルに移し入れ,6.5.3 に規定した滴定操作を行う。

a)

JIS K 0113

の 8.1.2 l)(水−メタノール溶液)に規定された水−メタノール溶液

b)

マイクロシリンジを用いて添加した水

注記  JIS K 0113 の 8.1.2 k)  注(

3

)

には,標準品として市販のアンプル入り水標準品(10 mg/g)約 2 g

を用いてもよいと記載されている。

カールフィッシャー滴定液 1 mL 当たりの水分量(mg)を示すファクター(F)は,この滴定から算出

される。

6.3 

装置 

装置は,次のものを用いる。定量装置の加熱管までの構成例を,

附属書 に示す。

6.3.1 

加熱炉  5.3.2 による。

6.3.2 

加熱管及び接続部  5.3.3 による。

6.3.3 

乾燥塔  5.3.4 による。

6.3.4 

流量計  5.3.5 による。

6.3.5 

試料ボート  5.3.8 による。

6.3.6 

板状フィルター  加熱管(6.3.2)と滴定セル(6.3.9)の入口との間のフレキシブル接続部内に挿入

する,焼結金属,焼結ガラスなどで作られたもの。

6.3.7 

フレキシブル接続部  5.3.10 による。

6.3.8 

流量制御用ニードルバルブ 

各々の流量計の流入側に置く。

6.3.9 

滴定セル  望ましくは容量が 50∼70 mL の褐色ガラス容器で排水弁があるもの。白金電極の入口

はセルの壁の近くに位置しているものが好ましく,一方,ビュレットの先端は,添加試薬が迅速に分散す

るようにスターラーの上部中央に位置しているものが望ましい。

容量滴定セルの構成例を,

附属書 に示す。

ビュレット,白金電極及びガス入出口は水分を通さない構造とする(すり合わせガラスが望ましい。

注記  水−メタノール溶液[6.2.7 a)]を校正に使用しない場合は,滴定セル(6.3.9)へのビュレット


8

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の挿入は 1 本だけでよい。

6.3.10 

ガード管  大気中の水分の滴定セルへの逆拡散並びにメタノール及び炭化水素の滴定容器からの

排出を防ぐための,十分な量の乾燥剤(6.2.1

,乾燥用合成ゼオライト(6.2.2)又はシリカゲル乾燥剤(6.2.3

を充塡するのに適切な形状のもの。

6.3.11 

白金電極  一対又は複合の白金電極。

6.3.12 

マグネチックスターラー及び回転子  速度可変のもので,回転子は化学的に不活性なもの。

6.3.13 

電気滴定装置  カールフィッシャー容量滴定に適していて,電流計(最小読取値 0.50 µA)又はこ

れと同等の終点を電気的に指示できるもの。

6.3.14 

ビュレット  適切な容量(25 mL 又は 50 mL)の JIS R 3505 に規定されたクラス A のもの。望ま

しくは着色ガラス製又は遮光カバーによって試薬溶液の変質を防止できるもの。

自動滴定装置を用いる場合には,自動ビュレットによる指定滴下量の繰り返し測定(体積換算値)の標

準偏差の 2 倍の値が,JIS R 3505 に規定されている,その指定滴下量(体積)でのクラス A の許容差内と

なる 10 mL 又は 20 mL の自動ビュレットを用いる。

ビュレットは,適切な容積の防湿された雰囲気内に置き,個別に接続口を持つものが望ましい。目止め

はビュレットの下部の孔から加圧されないようにする。

6.4 

試料採取及び試料調製 

試料採取及び試料調製は,5.4 による。

6.5 

操作 

6.5.1 

加熱管の調整 

加熱管(6.3.2)の温度を 105±2  ℃とし,6.5.3 から 6.5.5 までの操作中,この温度を維持する。

加熱管に 100∼200 mL/分の一定量を供給するように窒素(6.2.5)の流量を調節し,6.5.2 から 6.5.6 まで

の操作中,この流量を維持する。加熱管の調整は,装置製造者の推奨手順による。

注記  装置が待機中も,加熱管を 105±2  ℃の温度とし,100∼200 mL/分の一定量の窒素を流すのが

望ましい。

6.5.2 

滴定装置の調整 

ゴム製セプタム(又はゴム栓)を滴定セル(6.3.9)から取り除き,40 mL のエチレングリコール・メタ

ノール脱水液(6.2.6)又は同等の市販の脱水液を滴定セル(6.3.9)に移し入れる。

自動滴定装置を用いる場合は,装置オペレータは,脱水液の量について装置製造者の指示書に従う。

注記  市販のカールフィッシャー2 成分システム(脱水液及び滴定液)をエチレングリコール・メタ

ノール脱水液及びカールフィッシャー滴定液に代えて用いてもよい。

電気滴定装置(6.3.13)及びマグネチックスターラー(6.3.12)のスイッチを入れ,スターラーのかくは

ん速度を適切な混合となるよう調節し,6.5.2 から 6.5.6 までの操作中,このかくはん速度を一定に維持す

る。

6.5.3 

滴定 

カールフィッシャー滴定液(6.2.7)をビュレットで滴定セルにゆっくり加える。終点到達は,カールフ

ィッシャー滴定液の過剰で生じる遊離よう素によって電流が急激に増加することで示される。

終点の判定は,次のいずれかによる。

a) 

電流制御電圧検出方法の場合  一対の白金電極に 1∼30 µA の一定の電流を流し,両極間に生じる電

圧を測定して,終点を決定する方法。水分を比較的多く含むときは 300∼500 mV の電圧を示すが,終

点付近ではある電圧値(10∼100 mV)に急減する。滴定は,この電圧が 30 秒間維持されるまで続け


9

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る。

b) 

電圧制御電流検出方法の場合  終点として,ある電流値(30∼40 µA)が選ばれる。滴定は,この電

流が 30 秒間維持されるまで続ける。

脱水液は,全ての分析及び校正の開始の直前に,この終点まで滴定しておく。

市販装置及び市販試薬を用いる場合は,滴定操作に関する装置製造者の推奨手順による。

6.5.4 

空試験 

加熱管(6.3.2)のガス流出口を滴定セル(6.3.9)のガス流入口につなぎ,ガード管(6.3.10)の栓を開い

て窒素を滴定セルに流し,流量を 100∼200 mL/分に調節する。

加熱管端のキャップ部を外し,素早く空の試料ボート(6.3.5)を加熱帯の入口に置く。キャップ部(及

び/又は流入口コネクタ)を取り付ける。マグネット押し付け棒を用いて(手動又は磁石で)直ちにボー

トを加熱炉(6.3.1)の中心に動かし,導入時間を記録する。

6.5.2

から 6.5.4 においては,加熱管中に試料ボート(6.3.5)を置いている操作中に,実験室の水分を含

む空気が加熱管中へ入るのを防ぐために細心の注意を払って操作する必要がある。

水分,グリースなどの汚染物の移動を最小にするために,試料ボートは綿の手袋を装着して取り扱う。

2

時間後,6.5.3 に規定した手順に従って操作する。測定された水分量を空試験値とする。

空試験値はできるだけ小さく,2 mg を超えないことが望ましい。

注記  加熱時間の短縮又は加熱時間開始からの逐次滴定で試料の吸湿水を測定する場合は,空試験も

同じ操作に従う。

6.5.5 

真度のチェック試験 

注記 1  真度のチェック試験は,装置を初めて使用するとき及び他の適切な時期,例えば,装置若し

くは作業者を変更したとき又は装置の状態をチェックすることが必要になったときに行う。

また,定期的に真度のチェック試験を行うことが望ましい。

空試験の値が満足できるものであったとき,空試験に用いてデシケーター中で放冷した試料ボートに硫

酸銅(II)五水和物(6.2.4)0.05∼0.2 g を 0.1 mg の桁まではかりとる。硫酸銅(II)五水和物のはかりと

り量は,その水分量が分析対象の鉄鉱石の品種で予想される水分量に近い量とする。

はかりとった硫酸銅(II)五水和物を入れた試料ボート(6.3.5)を用いて 6.5.4 の操作を繰り返す。ただ

し,乾燥時間は,短縮してもよい。空試験値を補正した硫酸銅(II)五水和物の脱水水分含有率の値は,

質量分率 28.5 %∼29.2 %の範囲にあるのが望ましい。この範囲の値とならなければ原因を調べる。

注記 2  上記試験の代わりに,校正したマイクロシリンジ(精確さ及び再現性が±1 %のもの。)を用

いて,試料ボートに水又は水−メタノール溶液[6.2.7 a)]を直接導入してチェックしてもよ

い。この場合,乾燥時間は短時間でよいが,同じ時間だけ水又は水−メタノール溶液を加え

ない空試験を行い,空試験値を補正する。水分添加量に対して回収率が不十分な場合は,そ

の原因を調べる。

注記 3  硫酸銅(II)五水和物の脱水水分含有率とは,105±2  ℃加熱前後における,硫酸銅(II)五

水和物から硫酸銅(II)一水和物への配位水の脱離による質量減少率をいう。

6.5.6 

定量 

空試験及び真度のチェック試験で満足する結果が得られた後,平衡に達した分析用試料(5.4.2)から成

分定量用に必要な量の分析試料をはかりとる。引き続き,吸湿水定量のための測定試料を

表 に従って直

ちに 0.1 mg の桁まではかりとる。


10

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表 2−測定試料はかりとり量−方法 2(カールフィッシャー容量滴定法) 

吸湿水含有率

質量分率(%)

測定試料はかりとり量

g

0.05

以上 0.5 未満 2.0

0.5

以上 2.0 未満 1.0

2.0

以上 4.5 以下 0.5

はかりとった測定試料を乾燥した試料ボート(6.3.5)に移し入れ,均一に広げる。直ちに,6.5.4 の操作

を,空ボートの代わりに,はかりとった試料が入った試料ボートを用いて繰り返す。

注記  2 時間加熱による定量結果と同等の結果が得られることを確認した鉄鉱石については,加熱時

間の短縮又は加熱時間開始からの逐次滴定によって吸湿水を定量してもよい。

測定試料は,吸湿水含有率が質量分率 0.05 %∼2.0 %の試料では,単位面積当たりの試料質量が 0.5 g/cm

2

を超えないように,

吸湿水含有率が質量分率 2.0 %∼4.5 %の試料では 0.15 g/cm

2

を超えないように広げる。

吸湿水定量用の測定試料のはかりとりは,鉄鉱石分析法規格群における分析試料の採取,調製及び分析

試料のはかりとりと併行して行う。吸湿水の定量は,分析成分の報告ごとに実施する。

吸湿水の値は平均化せず,個々の値を用いて,それと対応する分析成分の分析結果を補正する。

大気雰囲気と平衡させた分析用試料を,直接,乾燥した試料ボートにはかりとってもよい。

6.6 

結果の表示 

6.6.1 

吸湿水含有率の計算 

測定試料の吸湿水含有率(HM)は,式(4)によって算出し,小数点以下 2 桁に JIS Z 8401 によって丸め,

質量の百分率で表す。

100

000

1

)

(

7

2

1

×

×

×

=

m

F

V

V

HM

  (4)

ここに,

V

1

測定試料の滴定(6.5.6)に使用したカールフィッシャー滴定
液(6.2.7)の量(mL)

V

2

空試験の滴定(6.5.5)に使用したカールフィッシャー滴定液

6.2.7)の量(mL)

F

6.2.7

で決定したカールフィッシャー滴定液のファクター

(mg/mL)

m

7

測定試料はかりとり量(g)

分析用試料の吸湿水含有率は測定時の環境によるので,結果は併行してはかりとった分析試料の吸湿水

補正だけに用いるのが望ましい。

6.6.2 

分析試料の質量の吸湿水補正 

分析試料の乾燥質量(MCM)は,式(3)によって吸湿水補正を行う。

方法 3−カールフィッシャー電量滴定法 

7.1 

要旨 

大気雰囲気と平衡させた測定試料を,105±2  ℃に設定した加熱管中で,乾燥窒素を流速 100∼200 mL/

分で流しながら,2 時間加熱する。加熱時間中に放出された水分を陽極液に捕集し,電解酸化して発生さ

せたよう素と水分とをカールフィッシャー反応させるのに要した電気量から水分を求める電量滴定方法に

よって定量して吸湿水の質量とする。

7.2 

試薬 


11

M 8250

:2015

試薬は,次による。

7.2.1 

乾燥剤  5.2.1 による。

警告  過塩素酸マグネシウムは,強力な酸化剤であり有機物との接触は避けなければならない。廃棄

するときは,そのまま廃棄箱に捨てず,水に溶解して処理する。

7.2.2 

乾燥用合成ゼオライト  5.2.2 による。

7.2.3 

シリカゲル乾燥剤  5.2.3 による。

7.2.4 

硫酸銅(II)五水和物  5.2.4 による。

7.2.5 

窒素  5.2.5 による。

7.2.6 

メタノール  JIS K 0113 に規定したメタノールで,水分 0.005 %未満のものが望ましい。

7.2.7 

カールフィッシャー陽極液  水分加熱炉の使用条件下で用いるのに適した,装置製造者が推奨する

もの。

注記  JIS K 0113 には水分気化測定の場合の陽極液について,揮発するのを防ぐため,1,2-プロパンジ

オール(プロピレングリコール)を添加するとよいと規定している。

7.2.8 

カールフィッシャー陰極液  装置製造者が推奨するもの。

7.3 

装置 

装置は,次のものを用いる。定量装置の加熱管までの構成例を,

附属書 に示す。

7.3.1 

加熱炉  5.3.2 による。

7.3.2 

加熱管及び接続部  5.3.3 による。

7.3.3 

乾燥塔  5.3.4 による。

7.3.4 

流量計  5.3.5 による。

7.3.5 

試料ボート  5.3.8 による。

7.3.6 

板状フィルター  5.3.9 による。

7.3.7 

フレキシブル接続部  5.3.10 による。

7.3.8 

流量制御用ニードルバルブ 

各々の流量計の流入側に置く。

7.3.9 

カールフィッシャー電量滴定装置  カールフィッシャー滴定の自動電量滴定装置で,測定開始遅れ

時間と滴定継続時間との和が 2 時間に設定できるもの。

装置は,滴定槽,検出器及び滴定剤添加装置で構成された測定部,制御部及び表示記録部で構成される。

測定装置の構成例を,

附属書 に示す。

7.3.9.1 

滴定槽  JIS K 0113 の 8.2.1 b) 1)(滴定槽)による。

7.3.9.2 

検出器  一対又は複合の白金電極。

7.3.9.3 

滴定剤添加装置  JIS K 0113 の 8.2.1 b) 3)(滴定剤添加装置)による。電気分解によって電気量に

相当するよう素を発生させる。

7.3.9.4 

制御部  JIS K 0113 の 8.2.1 c)(制御部)による。

7.3.9.5 

表示記録部  JIS K 0113 の 8.2.1 d)(表示記録部)による。

7.3.10 

ガード管  6.3.10 による。

7.3.11 

マグネチックスターラー及び回転子  6.3.12 による。

7.4 

試料採取及び試料調製 

試料採取及び試料調製は,5.4 による。

7.5 

操作 


12

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7.5.1 

カールフィッシャー電量滴定装置の調整 

陽極室である滴定槽(7.3.9.1)にカールフィッシャー陽極液(7.2.7

,滴定剤添加装置(7.3.9.3)の陰極

室にカールフィッシャー陰極液(7.2.8)を入れる。そのとき,陰極液の陽極液への拡散を防ぐため,陰極

液の液面の高さを陽極液の液面より低くしておく。

分析中に陽極液中のメタノールが蒸発するので,陽極液の液面が陰極液の液面より低くなった場合は,

陽極室にメタノール(7.2.6)を加える。

7.5.2 

加熱管の調整 

加熱管(7.3.2)の温度を 105±2  ℃とし,7.5.2 から 7.5.5 までの操作中,この温度を維持する。

加熱管に 100∼200 mL/分の一定量を供給するように窒素(7.2.5)の流量を調節し,7.5.2 から 7.5.5 まで

の操作中,この流量を維持する。加熱管の調整は,装置製造者の推奨手順による。

注記  装置が待機中も,加熱管を 105±2  ℃の温度とし,100∼200 mL/分の一定量の窒素を流すのが

望ましい。

7.5.3 

空試験 

加熱管(7.3.2)のガス流出口を滴定槽(7.3.9.1)のガス流入口につなぎ,ガード管(7.3.10)のガス流入

口を滴定槽のガス流出口につないで,窒素(7.2.5)の流量を 100∼200 mL/分に調節する。

滴定剤添加装置(7.3.9.3)をスタートさせ,5 分間以上放置して,0.1 µg/秒未満でバックグラウンドを安

定させる。

注記 1  装置及び窒素の合算バックグラウンドは補正を要求されるため,この値が定量の間ずっと一

定であることは必須である。

加熱管端のキャップ部(7.3.2)を素早く外し,空の試料ボート(7.3.5)を加熱帯の入口に置く。キャッ

プ部(及び/又は,流入口コネクタ)を素早く取り付け,押し付け棒を用いて(手動又は磁石で)直ちに

試料ボートを加熱炉(7.3.1)の中心に動かし,滴定装置(7.3.9)の測定開始遅れ時間と滴定継続時間との

和を 2 時間に設定して測定を開始する。

7.5.3

から 7.5.5 までにおいては,加熱管中に試料ボートを置いている操作中に,実験室の水分を含む空

気が加熱管中へ入るのを防ぐために細心の注意を払って操作する必要がある。

水分,グリースなどの汚染物の移動を最小にするために,試料ボートは綿の手袋を装着して取り扱う。

2

時間の自動滴定終了後,加熱管のガス流出口を滴定槽から切り離し,滴定槽のガス流出入口を閉じる。

ガード管(7.3.10)を加熱管(7.3.2)のガス流出口につなぐ。必要な場合には,メタノール(7.2.6)を陽

極部に加え,栓をする。

自動滴定で得られた水分値(g)を空試験値とする。

空試験値はできるだけ小さく,2 mg を超えないことが望ましい。

注記 2  加熱時間の短縮又は加熱時間開始からの逐次滴定で試料の吸湿水を測定する場合は,空試験

も同じ操作に従う。

7.5.4 

真度のチェック試験 

注記 1  真度のチェック試験は,装置を初めて使用するとき及び他の適切な時期,例えば,装置若し

くは作業者を変更したとき又は装置の状態をチェックすることが必要になったときに行う。

また,定期的に真度のチェック試験を行うことが望ましい。

空試験の値が満足できるものであったとき,空試験に用いてデシケーター中で放冷した試料ボート

7.3.5)に硫酸銅(II)五水和物(7.2.4)0.05∼0.2 g を 0.1 mg の桁まではかりとる。はかりとり量は,その

水分量が分析対象の鉄鉱石の品種で予想される水分量に近い量とする。


13

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:2015

はかりとった硫酸銅(II)五水和物を入れた試料ボート(7.3.5)を用いて 7.5.3 の操作を繰り返す。ただ

し,乾燥時間は,短縮してもよい。空試験値を補正した硫酸銅(II)五水和物の脱水水分含有率の値は,

質量分率 28.5 %∼29.2 %の範囲にあるのが望ましい。この範囲の値とならないときは原因を調べる。

注記 2  上記試験の代わりに,校正したマイクロシリンジ(精確さ及び再現性が±1 %のもの。)を用

いて,試料ボートに水又は水−メタノール溶液[6.2.7 a)]を直接導入してチェックしてもよ

い。この場合,乾燥時間は短時間でよいが,同じ時間だけ水又は水−メタノール溶液を加え

ない空試験を行い,空試験値を補正する。水分添加量に対して回収率が不十分な場合は,そ

の原因を調べる。

注記 3  硫酸銅(II)五水和物の脱水水分含有率とは,105±2  ℃加熱前後における,硫酸銅(II)五

水和物から硫酸銅(II)一水和物への配位水の脱離による質量減少率をいう。

7.5.5 

定量 

空試験及びチェック試験で満足する結果が得られた後,平衡に達した分析用試料(5.4.2)から成分定量

用に必要な量の分析試料をはかりとる。引き続き,吸湿水定量のための測定試料を

表 に従って直ちに 0.1

mg

の桁まではかりとる。

表 3−測定試料はかりとり量−方法 3(カールフィッシャー電量滴定法) 

吸湿水含有率

質量分率(%)

測定試料はかりとり量

g

0.05

以上 0.5 未満 2.0

0.5

以上 2.0 未満 1.0

2.0

以上 4.5 以下 0.5

はかりとった測定試料を乾燥した試料ボート(7.3.5)に移し入れ,均一に広げる。直ちに,7.5.3 の操作

を,空ボートの代わりにはかりとった試料が入った試料ボートを用いて繰り返す。

注記  2 時間加熱による定量結果と同等の結果が得られることを確認した鉄鉱石については,加熱時

間の短縮又は加熱時間開始からの逐次滴定によって吸湿水を定量してもよい。

測定試料は,吸湿水含有率が質量分率 0.05 %∼2.0 %の試料では,単位面積当たりの試料質量が 0.5 g/cm

2

を超えないように,

吸湿水含有率が質量分率 2.0 %∼4.5 %の試料では 0.15 g/cm

2

を超えないように広げる。

吸湿水定量用の測定試料のはかりとりは,鉄鉱石分析法規格群における分析試料の採取,調製及び分析

試料のはかりとりと併行して行う。吸湿水の定量は,分析成分の報告ごとに実施する。

吸湿水の値は平均化せず,個々の値を用いて,それと対応する分析成分の分析結果を補正する。

大気雰囲気と平衡させた分析用試料を,直接,乾燥した試料ボートにはかりとってもよい。

7.6 

結果の表示 

7.6.1 

吸湿水含有率の計算 

測定試料の吸湿水含有率(HM)は,式(5)によって算出し,小数点以下 2 桁に JIS Z 8401 によって丸め,

質量の百分率で表す。

100

10

9

8

×

=

m

m

m

HM

   (5)

ここに,

m

8

測定試料の定量(7.5.3)で得た吸湿水水分量(g)

m

9

空試験(7.5.3)で得た水分量(g)

m

10

測定試料はかりとり量(g)


14

M 8250

:2015

分析用試料の吸湿水含有率は測定時の環境によるので,結果は併行してはかりとった分析試料の吸湿水

補正だけに用いるのが望ましい。

7.6.2 

分析試料の質量の吸湿水補正 

分析試料の乾燥質量(MCM)は,式(3)によって吸湿水補正を行う。

方法 4−乾燥減量法 

8.1 

要旨 

大気雰囲気と平衡させた測定試料を特製ひょう量箱に入れて,流速 100∼200 mL/分の乾燥窒素を流しな

がら,対流式加熱炉を用いて 105±2  ℃で 2 時間加熱する。2 時間後のひょう量箱の減量を測定して吸湿水

の量とする。

8.2 

試薬 

試薬は,次による。

8.2.1 

乾燥剤  5.2.1 による。

警告  過塩素酸マグネシウムは,強力な酸化剤であり有機物との接触は避けなければならない。廃棄

するときは,そのまま廃棄箱に捨てず,水に溶解して処理する。

8.2.2 

乾燥用合成ゼオライト  5.2.2 による。

8.2.3 

シリカゲル乾燥剤  5.2.3 による。

8.2.4 

窒素  5.2.5 による。

8.2.5 

硫酸銅(II)五水和物  5.2.4 による。

8.3 

装置 

装置は,次のものを用いる。定量装置の例を,

附属書 に示す。

8.3.1 

はかり  ひょう量箱の質量を 0.1 mg まではかれるもの。

8.3.2 

加熱炉  数個のひょう量箱の収容が可能で,温度を 105±2  ℃に保持されるもの。

8.3.3 

乾燥塔  5.3.4 による。

8.3.4 

流量計  5.3.5 による。

8.3.5 

ガード管  5.3.7 による。

8.3.6 

板状フィルター  加熱管と吸収管との間のフレキシブル接続部内に挿入する,焼結金属,焼結ガラ

スなどで作られたもの。

8.3.7 

フレキシブル接続部  5.3.10 による。

8.3.8 

ひょう量箱  質量が 50 g 未満で容積が約 8 mL の不活性で安定な材質(チタンが望ましい。)のも

ので,閉じたときに外部の気体の侵入を完全に遮断する栓をもつもの。

ひょう量箱の例を,

附属書 に示す。

8.3.9 

流量制御用ニードルバルブ 

各々の流量計の流入側に置く。

8.4 

試料採取及び試料調製 

試料採取及び試料調製は,5.4 による。

8.5 

操作 

8.5.1 

装置の調整 

加熱炉(8.3.2)の温度を 105±2  ℃とし,8.5.1.1 から 8.5.3 までの操作中,この温度を維持する。

定量の 4 時間以上前に,ひょう量箱の窒素流量が 100∼200 mL/分の一定量となるように乾燥塔及びガス


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M 8250

:2015

移送管中の窒素(8.2.4)の流量を調節する。複数試料を収容するため多岐管を用いる場合は,適切な絞り

を各分岐先に付け,個々のひょう量箱の窒素流量が 100∼200 mL/分の一定量となるように調節する。

注記  装置が待機中も,加熱管を 105±2  ℃の温度とし,100∼200 mL/分の一定量の窒素を流すのが

望ましい。

8.5.1.1 

ひょう量箱の調整 

ひょう量箱を加熱炉(8.3.2)に入れ,窒素の流れをひょう量箱に戻し,開始時間を記録する。

2

時間後,

(乾燥窒素雰囲気下で)ひょう量箱の栓を,出側を先に入側を後で閉じ,箱を加熱炉から取り

出す。ほつれた繊維のないきれいな乾燥した布でひょう量箱を拭き,天びん室の温度になるまで放冷した

後,0.1 mg の桁までひょう量する。ひょう量前にひょう量箱の圧を平衡にしない。

ひょう量箱の質量変化はできるだけ少なく,0.5 mg を超えないことが望ましい。

水分,グリースなどの汚染物の付着を最小にするために,調整したひょう量箱は,綿の手袋をして取り

扱う。

8.5.2 

真度のチェック試験 

注記 1  真度のチェック試験は,装置を初めて使用するとき及び他の適切な時期,例えば,装置若し

くは作業者を変更したとき又は装置の状態をチェックすることが必要になったときに行う。

また,定期的に真度のチェック試験を行うことが望ましい。

空のひょう量箱の値が満足できるものであったとき,ひょう量箱に硫酸銅(II)五水和物(8.2.5)0.05

∼0.2 g を 0.1 mg の桁まではかりとる。はかりとり量は,その水分量が分析対象の鉄鉱石の品種で予想さ

れる水分量に近い量とする。

はかりとった硫酸銅(II)五水和物を入れたひょう量箱を用いて 8.5.1.1 の操作を繰り返す。ただし,乾

燥時間は,短縮してもよい。ひょう量箱の減量は,硫酸銅(II)五水和物の脱水水分含有率の値として質

量分率 28.5 %∼29.2 %の範囲にあるのが望ましい。この範囲の値とならないときは原因を調べる。

注記 2  硫酸銅(II)五水和物の脱水水分含有率とは,105±2  ℃加熱前後における,硫酸銅(II)五

水和物から硫酸銅(II)一水和物への配位水の脱離による質量減少率をいう。

8.5.3 

定量 

空試験及びチェック試験で満足する結果が得られた後,平衡に達した分析用試料(5.4.2)から成分定量

用に必要な量の分析試料をはかりとる。引き続き,吸湿水定量のための測定試料を

表 に従って直ちに 0.1

mg

の桁まではかりとる。

表 4−測定試料はかりとり量−方法 4(乾燥減量法) 

吸湿水含有率

質量分率(%)

測定試料はかりとり量

g

0.05

以上 2.0 未満 2.0

2.0

以上 4.5 以下 1.0

はかりとった測定試料を,調整したひょう量箱(8.3.8)に移し入れて均一に広げる。直ちに,8.5.1.1 

操作を,空のひょう量箱の代わりにはかりとった試料が入ったひょう量箱を用いて繰り返す。

測定試料は,吸湿水含有率が質量分率 0.05 %∼2.0 %の試料では,単位面積当たりの試料質量が 0.5 g/cm

2

を超えないように,

吸湿水含有率が質量分率 2.0 %∼4.5 %の試料では 0.15 g/cm

2

を超えないように広げる。

吸湿水定量用の測定試料のはかりとりは,鉄鉱石分析法規格群における分析試料の採取,調製及び分析


16

M 8250

:2015

試料のはかりとりと併行して行う。吸湿水の定量は,分析成分の報告ごとに実施する。

吸湿水の値は平均化せず,個々の値を用いて,それと対応する分析成分の分析結果を補正する。

大気雰囲気と平衡させた分析用試料を,直接,調整したひょう量箱にはかりとってもよい。

8.6 

結果の表示 

8.6.1 

吸湿水含有率の計算 

測定試料の吸湿水含有率(HM)は,式(6)によって算出し,小数点以下 2 桁に JIS Z 8401 によって丸め,

質量の百分率で表す。

100

12

13

12

11

×

+

=

m

m

m

m

HM

  (6)

ここに,

m

11

調整した(空の)ひょう量箱の質量(g)

m

12

水分測定に使った測定試料の質量(g)

m

13

乾燥した測定試料及びひょう量箱の質量(g)

分析用試料の吸湿水含有率は測定時の環境によるため,結果は併行してはかりとった分析試料の吸湿水

補正だけに用いるのが望ましい。

8.6.2 

分析試料の質量の吸湿水補正 

分析試料の乾燥質量(MCM)は,式(3)によって吸湿水補正を行う。


17

M 8250

:2015

附属書 A

(参考)

重量法及びカールフィッシャー滴定法の装置

  1

  窒素入口

  2

  流量制御用ニードルバルブ(5.3.11

  3

  流量計(5.3.5

  4

  乾燥用合成ゼオライト(5.2.2)又はシリカゲル乾燥剤(5.2.3

  5

  ガラス粉末フィルター

  6

  加熱炉(アルミニウムブロック)

5.3.2

  7

  管状加熱炉(5.3.2

  8

  試料ボート(5.3.8

  9

  加熱管(5.3.3

10

  吸収管又はカールフィッシャー滴定装置へのガス流出口

11

  乾燥剤(5.2.1

図 A.1−加熱管までの吸湿水定量装置構成例(重量法及びカールフィッシャー滴定法用) 


18

M 8250

:2015

1

  吸収管(5.3.6

2

  ガード管(5.3.7

3

  乾燥剤(5.2.1

4

  ガラスウール

5

  フレキシブル接続部(5.3.10

6

  板状フィルター(5.3.9

7

  加熱管(5.3.3)からのガス流入口

図 A.2−加熱管以降の吸湿水定量装置構成例(重量法用) 


19

M 8250

:2015

1

  水−メタノール溶液[6.2.7 の a)]用ビュレット

2

  カールフィッシャー滴定液(6.2.7)添加用ビュレット

3

  ガード管(6.3.10

4

  滴定セル(6.3.9

5

  白金電極(6.3.11

6

  電気滴定装置(6.3.13

7

  回転子(6.3.12

8

  マグネチックスターラー(6.3.12

9

  加熱管(6.3.2)からのガス流入口

図 A.3−加熱管以降の吸湿水定量装置構成例(カールフィッシャー容量滴定法用) 


20

M 8250

:2015

附属書 B

(参考)

加熱管

単位  mm

1

  ふっ素ゴム製 O リングシールの加熱管キャップ部(押し棒対応)

2

  窒素入口

a

  結合部を除いた外径 28∼30 mm(全てほうけい酸ガラス製で,厚さは 1.5∼2.5 mm)

図 B.1−加熱管構成例−押し棒による挿入対応管 

単位  mm

1

  磁石入りガラス管

2

  すり合わせガラス結合部

a

  結合部を除いた外径 28∼30 mm(全てほうけい酸ガラスで,厚さは 1.5∼2.5 mm)

図 B.2−加熱管構成例−磁石による挿入対応管 


21

M 8250

:2015

附属書 C 
(参考)

吸収管(チタン製)

図 C.1−吸収管(チタン製) 


22

M 8250

:2015

附属書 D 
(参考)

容量滴定セル

単位  mm

1

  ガス入口

2

  ガス出口

3

  カールフィッシャー滴定液(6.2.7)用ビュレット入口

4

  白金電極(6.3.11

5

  水−メタノール溶液[6.2.7 の a)]用ビュレット入口

6

  検量線用水注入ゴムセプタム

7

  排出口

8

  回転子(6.3.12

図 D.1−容量滴定セル構成例 


23

M 8250

:2015

附属書 E

(参考)

カールフィッシャー電量滴定装置

1

  制御部(7.3.9.4

  7

  陽極(よう素発生電極)

2

  表示記録部(7.3.9.5

  8

  隔膜

3

  検出器(7.3.9.2

  9

  陰極(対極)

4

  滴定槽(7.3.9.1) 10  カールフィッシャー陰極液(7.2.8

5

  カールフィッシャー陽極液(7.2.7) 11  滴定剤添加装置(7.3.9.3

6

  回転子(7.3.11

図 E.1−電量滴定装置構成例 


24

M 8250

:2015

附属書 F

(参考)

乾燥減量法装置

  1

  窒素入口

  2

  流量制御用ニードルバルブ(8.3.9

  3

  流量計(8.3.4

  4

  乾燥用合成ゼオライト(8.2.2)又はシリカゲル乾燥剤(8.2.3

  5

  ガラス粉末フィルター

  6

  マニホールド

  7

  ひょう量箱(8.3.8

  8

  加熱炉(8.3.2

  9

  ガード管(8.3.5

10

  乾燥剤(8.2.1

図 F.1−吸湿水定量装置構成例(乾燥減量法用) 


25

M 8250

:2015

附属書 G 
(参考)

ひょう量箱

1

  スライダーバルブ

2

  バルブシール(軟性ふっ素樹脂)

3

  通気口

4

  キャップ部品

5

  試料ホルダー本体

6

  試料ホルダーシール(軟性ふっ素樹脂)

図 G.1−ひょう量箱構成例 


26

M 8250

:2015

附属書 JA

(参考)

JIS

と対応国際規格との対比表

JIS M 8250:2015

  鉄鉱石−分析用試料の吸湿水定量方法−重量法,カールフィッシ

ャー滴定法及び乾燥減量法

ISO 2596:2006

,Iron ores−Determination of hygroscopic moisture in analytical

samples

−Gravimetric, Karl Fischer and mass-loss methods

(I)JIS の規定

(II) 
国際規格

番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇 条 番 号

及び題名

内容

箇条番号

内容

箇 条 ご と

の評価

技術的差異の内容

1

適 用 範

適用範囲を規定。

1

適用範囲を規定。

変更

JIS

は全鉱石に適用可能と規

定。ISO 規格は本文に適用対象
鉱石を規定し,注記に他の鉱石

も適用可能としている。

ISO

規格の記載は,本文記載と注

記記載との違いを理解していな
いと思われ,記載の見直しを提案

の予定。

2

引 用 規

3

用 語 及

び定義

用 語 及 び 定 義 を 規

JIS

は規格票の様式に従って箇

条を追加。技術的差異はない。

4

一 般 事

一般事項を規定

JIS

は規格票の様式に従って箇

条を追加。技術的差異はない。

5

方 法 1

−重量法

5.1

要旨

重量法を規定。

要旨を規定。

3

3.1

重量法を規定。

原理を規定。

一致

一致

5.2

試薬

試薬を規定。

3.2

試薬を規定。

変更

JIS

は一部規定を変更。

JIS

は一部規定を変更。

5.2.1

乾燥

過 塩 素 酸 マ グ ネ シ

ウムの品質を規定。

3.2.1

過塩素酸マグネシウムの

品質を規定。

変更

JIS

は乾燥剤の試薬名を明記。

ISO

規 格 は 粒 径 を 0.8 ∼ 1.25

mm

と規定。JIS は 0.3∼2.3 mm

と規定。

ISO

規格の粒径規定は範囲が狭す

ぎて実態と合わないので見直し
を提案の予定。

5.2.5

窒素

窒素の品質を規定。

3.2.5

窒素の品質を規定。

変更

JIS

は JIS K 0117 に規定する窒

素の 1 級の品質を規定。

JIS

は,ISO 規格の規定を満たす。

日本独自の規定で改正提案しな
い。

5.3

装置

装置を規定。

3.3

装置を規定。

追加

JIS

は一部規定を追加。

JIS

は一部規定を追加。

26

M 82

50

201

5


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M 8250

:2015

(I)JIS の規定

(II) 
国際規格

番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇 条 番 号

及び題名

内容

箇条番号

内容

箇 条 ご と

の評価

技術的差異の内容

5.3.3

加熱

管 及 び 接
続部

加 熱 管 及 び 接 続 部

を規定。

3.3.3

加 熱 管 及 び 接 続 部 を 規

定。

追加

JIS

は,接続部について図の説

明に合わせて規定を追加。

ISO

規格は,今回の改正で追加さ

れた装置について図を追加した
が,その説明が記載されていない

のを JIS は追加した。ISO 規格の

改正を提案の予定。

5.4

試 料

採 取 及 び

試料調製

試 料 採 取 及 び 試 料
調製を規定。

3.4

試料採取及び試料調製を
規定。

一致

5.5

操作

操作を規定。

3.5

操作を規定。

変更

JIS

は一部操作時間の短縮を認

める。

JIS

は,時間短縮が理論的に問題

ない操作について短縮可能とし
た。ISO に改正を提案の予定。

5.5.1.1

熱 管 の 調

加 熱 管 の 調 整 を 規

定。

3.5.1

加熱管の調整を規定。

変更

JIS

は待機中も窒素の流量を操

作中と同じとした。

JIS

は,待機中も窒素の流量を一

定としたもので技術的差異はな

い。

5.6

結 果

の表示

結 果 の 表 示 方 法 を
規定。

3.6

結果の表示方法を規定。

一致

6

方 法 2

− カ ー ル

フ ィ ッ シ
ャ ー 容 量

滴定法

6.1

要旨

カ ー ル フ ィ ッ シ ャ

ー 容 量 滴 定 法 を 規

定。

要旨を規定。

4

4.1

カールフィッシャー容量

滴定法を規定。

原理を規定。

一致

一致

6.2

試薬

試薬を規定。

4.2

試薬を規定。

変更

JIS

は重複試薬について前に規

定した細分箇条を引用。

JIS

は同一規定の重複記載を避け

たもので技術的差異はない。

6.2.6

エチ

レ ン グ リ

コール・メ
タ ノ ー ル

脱水液

メタノールを規定。

4.2.6

メタノールを規定。

変更

JIS

はメタノールの規定として

JIS K 0113

の規定を採用し,

ISO

規格の水分 0.005 %未満の

規定を推奨規定とした。

JIS K 0113

の規定では水分 0.05 %

以 下 と 規 定 し て い て , 水 分

0.005 %

未満の規定を満たすもの

の入手が難しい可能性があるた

め推奨規定とした。

日本独自の規定で改正提案はし
ない。

27

M 82

50

201

5


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M 8250

:2015

(I)JIS の規定

(II) 
国際規格

番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇 条 番 号

及び題名

内容

箇条番号

内容

箇 条 ご と

の評価

技術的差異の内容

6.3

装置

装 置 の 構 成 部 品 を

規定。

4.3

装置の構成部品を規定。

変更

JIS

は重複装置部品について前

に規定した細分箇条を引用。

JIS

は同一規定の重複記載を避け

たもので技術的差異はない。

6.3.10

ード管

乾燥剤を規定。

4.3.10

乾燥剤を規定。

変更

JIS

は窒素ガスの品質を規定し

たため,シリカゲル乾燥剤及び

乾燥用合成ゼオライトの使用

を認めた。

日本独自の規定で改正提案しな
い。

6.4

試 料

採 取 及 び

試料調製

試 料 採 取 及 び 試 料
調製を規定。

4.4

試料採取及び試料調製を
規定。

変更

JIS

は前に規定した細分箇条を

引用。

JIS

は同一規定の重複記載を避け

たもので技術的差異はない。

6.5

操作

操作を規定。

4.5

操作を規定。

変更

JIS

は一部規定を変更。

JIS

は一部規定を変更。

6.5.1

加熱

管の調整

加 熱 管 の 調 整 を 規
定。

4.5.1

加熱管の調整を規定。

変更

JIS

は待機中も窒素の流量を操

作中と同じとした。

JIS

は,待機中も窒素の流量を一

定としたもので技術的差異はな

い。

6.5.4

空試

空試験を規定。

4.5.4

空試験を規定。

変更

JIS

は 2 時間加熱と同等の結果

を得ることを確認した場合は,
加熱時間の短縮又は逐次滴定

による空試験値の定量を認め

る注記を追加した。

検討実験を実施し,加熱時間の短

縮及び逐次滴定を認める提案を
する。

6.5.6

定量

定量を規定。

4.5.6

定量を規定。

変更

JIS

は 2 時間加熱と同等の結果

を得ることを確認した鉄鉱石

については,加熱時間の短縮ま

たは逐次滴定による吸湿水の
定量を認める注記を追加した。

検討実験を実施し,加熱時間及び
逐次滴定を認める提案予定。

6.6

結 果

の表示

結 果 の 表 示 方 法 を

規定。

4.6

結果の表示方法を規定。

変更

JIS

は一部規定を変更。

JIS

は一部規定を変更。

6.6.2

分析

試 料 の 質
量 の 吸 湿

水補正

分 析 試 料 の 質 量 の

吸湿水補正を規定。

4.6.2

分析試料の質量の吸湿水

補正を規定。

変更

JIS

は,吸湿水補正式について

前出の式を引用。

JIS

は同一規定の重複記載を避け

たもので技術的差異はない。

28

M 82

50

201

5


29

M 8250

:2015

(I)JIS の規定

(II) 
国際規格

番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇 条 番 号

及び題名

内容

箇条番号

内容

箇 条 ご と

の評価

技術的差異の内容

7

方 法 3

− カ ー ル
フ ィ ッ シ

ャ ー 電 量

滴定法

7.1

要旨

カ ー ル フ ィ ッ シ ャ

ー 電 量 滴 定 法 を 規
定。

要旨を規定。

5

5.1

カールフィッシャー電量

滴定法を規定。

原理を規定

一致

一致

7.2

試薬

試薬を規定。

5.2

試薬を規定。

変更

JIS

は重複試薬について前に規

定した細分箇条を引用。

JIS

は同一規定の重複記載を避け

たもので技術的差異はない。

7.3

装置

装 置 の 構 成 部 品 を

規定。

5.3

装置の構成部品を規定。

変更

JIS

は重複装置部品について前

に規定した細分箇条を引用。

JIS

は同一規定の重複記載を避け

たもので技術的差異はない。

7.4

試 料

採 取 及 び

試料調製

試 料 採 取 及 び 試 料
調製を規定。

5.4

試料採取及び試料調製を
規定。

変更

JIS

は前に規定した細分箇条を

引用。

JIS

は同一規定の重複記載を避け

たもので技術的差異はない。

7.5

操作

操作を規定。

5.5

操作を規定。

変更

JIS

は一部規定を変更。

JIS

は一部規定を変更。

7.5.2

加熱

管の調整

加 熱 管 の 調 整 を 規
定。

5.5.1

加熱管の調整を規定。

変更

JIS

は待機中も窒素の流量を操

作中と同じとした。

JIS

は,待機中も窒素の流量を一

定としたもので技術的差異はな

い。

7.5.3

空試

空試験を規定。

5.5.3

空試験を規定

バ ッ ク グ ラ ウ ン ド を 規

定。

変更

変更

JIS

は 2 時間加熱と同等の結果

を得ることを確認した場合は,
加熱時間の短縮又は逐次滴定

による空試験値の定量を認め

る注記を追加した。

ISO

規格は<0.001 µg/s と規

定。JIS は<0.1 µg/秒と規定。

検討実験を実施し,加熱時間の短

縮及び逐次滴定を認める提案を
する。

検討実験を実施し,国内の実力を

把握して規定する。

7.5.5

定量

定量を規定。

5.5.4

定量を規定。

変更

JIS

は 2 時間加熱と同等の結果

を得ることを確認した鉄鉱石
については,加熱時間の短縮ま

たは逐次滴定による吸湿水の

定量を認める注記を追加した。

検討実験を実施し,加熱時間及び

逐次滴定を認める提案予定

29

M 82

50

201

5


30

M 8250

:2015

(I)JIS の規定

(II) 
国際規格

番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇 条 番 号

及び題名

内容

箇条番号

内容

箇 条 ご と

の評価

技術的差異の内容

7.6

結 果

の表示

結 果 の 表 示 方 法 を

規定。

5.6

結果の表示方法を規定。

変更

JIS

は一部規定を変更。

JIS

は一部規定を変更。

7.6.2

分析

試 料 の 質

量 の 吸 湿

水補正

分 析 試 料 の 質 量 の
吸湿水補正を規定。

5.6.2

分析試料の質量の吸湿水
補正を規定。

変更

JIS

は,吸湿水補正式について

前出の式を引用。

JIS

は同一規定の重複記載を避け

たもので技術的差異はない。

8

方 法 4

− 乾 燥 減

量法

8.1

要旨

乾燥減量法を規定。

要旨を規定。

6

6.1

乾燥減量法を規定。

原理を規定

一致

一致

8.2

試薬

試薬を規定。

6.2

試薬を規定。

変更

JIS

は重複試薬について前に規

定した細分箇条を引用。

JIS

は同一規定の重複記載を避け

たもので技術的差異はない。

8.3

装置

装 置 の 構 成 部 品 を

規定。

6.3

装置の構成部品を規定。

変更

JIS

は重複装置部品について前

に規定した細分箇条を引用。

JIS

は同一規定の重複記載を避け

たもので技術的差異はない。

8.4

試 料

採 取 及 び
試料調製

試 料 採 取 及 び 試 料

調製を規定。

6.4

試料採取及び試料調製を

規定。

変更

JIS

は前に規定した細分箇条を

引用。

JIS

は同一規定の重複記載を避け

たもので技術的差異はない。

8.5

操作

操作を規定。

6.5

操作を規定。

変更

JIS

は一部規定を変更。技術的

差異はない。

8.5.1

装置

の調整

加 熱 管 の 調 整 を 規

定。

6.5.1

加熱管の調整を規定。

変更

JIS

は待機中も窒素の流量を操

作中と同じとした。

JIS

は,待機中も窒素の流量を一

定としたもので技術的差異はな
い。

8.6

結 果

の表示

結 果 の 表 示 方 法 を

規定。

6.6

結果の表示方法を規定。

変更

JIS

は一部規定を変更。

JIS

は一部規定を変更。

8.6.2

分析

試 料 の 質
量 の 吸 湿

水補正

分 析 試 料 の 質 量 の

吸湿水補正を規定。

6.6.2

分析試料の質量の吸湿水

補正を規定。

変更

JIS

は,吸湿水補正式について

前出の式を引用。

JIS

は同一規定の重複記載を避け

たもので技術的差異はない。

30

M 82

50

201

5


31

M 8250

:2015

(I)JIS の規定

(II) 
国際規格

番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇 条 番 号

及び題名

内容

箇条番号

内容

箇 条 ご と

の評価

技術的差異の内容

附属書 A

(参考)

重 量 法 及 び カ ー ル

フ ィ ッ シ ャ ー 滴 定
法 の 装 置 構 成 図 を

記載

書 A

変更

JIS

は,装置構成の後半部を追

加記載。

ISO

規格は,全体を示す構成図と

なっていない。ISO へ改正を提案
予定。

附属書 B

(参考)

書 B

削除

JIS

は,使用していない図を削

除。

ISO

規格は,改正時の不備が残っ

ている。ISO へ改正を提案予定。

附属書 C 
(参考)

附属書 C

一致

附属書 D

(参考)

附属書 D

一致

附属書 E

(参考)

附属書 E

変更

JIS

は,名称を変更。記載内容

は一致している。

附属書 F 
(参考)

附属書 F

一致

附属書 G

(参考)

附属書 G

一致

附属書 H

Parcher

装 置 の 外 観 を 図

示。

削除

JIS

はこの附属書を削除。

ISO

規格は,特定メーカーの装置

を参考情報で記載。ISO Directives
に反しているので削除を提案予

定。

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 2596:2006,MOD

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。

    −  一致……………… 技術的差異がない。

    −  削除……………… 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。

    −  追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
    −  変更……………… 国際規格の規定内容を変更している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。

    −  MOD……………  国際規格を修正している。

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201

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