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M 8245

:2014

(1)

目  次

ページ

1  適用範囲  

1

2  引用規格  

1

3  一般事項  

1

4  定量方法の区分  

1

5  2-エチル-1,3-ヘキサンジオール抽出分離クルクミン吸光光度法  

1

5.1  要旨  

1

5.2  試薬  

1

5.3  試料はかりとり量  

2

5.4  操作  

2

5.5  空試験  

4

5.6  検量線の作成  

4

5.7  計算  

4

6  アルカリ融解−ICP 発光分光分析法  

5

6.1  要旨  

5

6.2  試薬  

5

6.3  試料はかりとり量  

5

6.4  操作  

5

6.5  空試験  

5

6.6  検量線の作成  

5

6.7  計算  

6

7  酸分解−ICP 発光分光分析法  

6

7.1  要旨  

6

7.2  試薬  

6

7.3  試料はかりとり量  

6

7.4  操作  

6

7.5  空試験  

7

7.6  検量線の作成  

7

7.7  計算  

7


M 8245

:2014

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,日本フェロアロイ協会(JFA)及び一般財団

法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本

工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 M

8245

:2014

マンガン鉱石−ほう素定量方法

Manganese ores-Methods for determination of boron

適用範囲 

この規格は,マンガン鉱石中のほう素の定量方法について規定する。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。この引用

規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS M 8203  マンガン鉱石−化学分析方法−通則

一般事項 

分析方法に共通な一般事項は,JIS M 8203 による。

定量方法の区分 

ほう素の定量方法は,次のいずれかによる。

a)  2-エチル-1,3-ヘキサンジオール抽出分離クルクミン吸光光度法  この方法は,ほう素含有率 0.001 %

(質量分率)以上 0.1 %(質量分率)以下の試料に適用する。

b)  アルカリ融解−ICP 発光分光分析法  この方法は,ほう素含有率 0.003 %(質量分率)以上 0.1 %(質

量分率)以下の試料に適用する。

c)  酸分解−ICP 発光分光分析法  この方法は,ほう素含有率 0.003 %(質量分率)以上 0.1 %(質量分率)

以下の試料に適用する。

5 2-エチル-1,3-ヘキサンジオール抽出分離クルクミン吸光光度法 
5.1 

要旨 

試料を過酸化ナトリウム及び炭酸ナトリウムで融解し,塩酸を加えて溶解する。硫酸を加え,2-エチル

-1,3-ヘキサンジオール・クロロホルム溶液を加えてほう素錯体を抽出分離した後,クロロホルムを蒸発さ

せる。

蒸発残留物にクルクミン酢酸溶液及び酢酸・硫酸混合液を加えてクルクミンほう素錯体を生成させ,

エタノール・水混合液で薄めた後,分光光度計を用いて,その吸光度を測定する。

5.2 

試薬 

試薬は,次による。ただし,ほう素の含有率のできるだけ低いものを使用する。

5.2.1

塩酸(12

5.2.2

硫酸(11

5.2.3

過酸化水素


2

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5.2.4

融解合剤(過酸化ナトリウム 2,炭酸ナトリウム 1

5.2.5

エタノール(99.5

5.2.6

クロロホルム

5.2.7

抽出液  2-エチル-1,3-ヘキサンジオール 4 mL をクロロホルム 100 mL に溶解する。

5.2.8

酢酸・硫酸混合液  酢酸 50 mL を石英ガラス製ビーカー(200 mL)にとり,流水で冷やし,ポリ

エチレン製,ポリプロピレン製,ポリテトラフルオロエチレン(以下,PTFE という。

)製など(以下,樹

脂製という。

)の棒でかき混ぜながら硫酸 50 mL を少量ずつ加える。

5.2.9

エタノール・水混合液  エタノール(99.5)150 mL 及び水 50 mL を混合する。

5.2.10  クルクミン酢酸溶液  クルクミン 0.125 g を乾いた石英ガラス製ビーカー(100 mL)に移し入れ,

酢酸 40 mL を加え,約 40  ℃に加熱した後,かき混ぜてクルクミンを溶解する。常温まで冷却した後,溶

液を乾いた樹脂製全量フラスコ 100 mL に,酢酸を用いて移し入れ,酢酸で標線まで薄める。この溶液は,

使用の都度,調製する。

なお,ここで使用する酢酸は,アルデヒドを含まないものを使用する。アルデヒド含有の有無の確認は,

次のように行う。

酢酸 20 mL をビーカー(50 mL)にとり,過マンガン酸カリウム溶液(1 g/L)1 mL を加えて軽く振り混

ぜ放置する。アルデヒドを含有しない場合は,そのまま過マンガン酸の赤紫色が持続する。アルデヒドを

含有していると 15 分後には溶液が褐色に変化する。

5.2.11  マンガン溶液(Mn20 mg/mL)  ほう素含有率 0.000 2 %(質量分率)以下のマンガン 2.0 g をは

かりとって PTFE 製ビーカー(300 mL)に移し,塩酸(1+1)50 mL を少量ずつ加え,PTFE 製時計皿で覆

い加熱してマンガンを分解する。常温まで冷却した後,時計皿の下面を水で洗って時計皿を取り除き,100

mL の樹脂製全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。 
5.2.12  鉄溶液(Fe20 mg/mL)  ほう素含有率が 0.000 1 %(質量分率)以下の鉄 2.0 g をはかりとって PTFE

製ビーカー(300 mL)に移し,塩酸(1+1)40 mL を少量ずつ加え,PTFE 製時計皿で覆い,加熱して鉄

を分解する。常温まで冷却した後,時計皿の下面を水で洗って時計皿を取り除き,100 mL の樹脂製全量フ

ラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。

5.2.13  ほう素標準液(B10 μg/mL)  ほう酸 0.572 g をはかりとってビーカー(300 mL)に移し入れ,水

を加えて溶解し,溶液を 1 000 mL の樹脂製全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄めて原液

(100 μg/mL)とする。使用の都度,樹脂製全量フラスコを用いて,正確に水で 10 倍に薄めてほう素標準

液(B:10 μg/mL)とする。

5.3 

試料はかりとり量 

試料はかりとり量は,0.50 g とし,0.1 mg の桁まではかる。

5.4 

操作 

5.4.1 

試料溶液の調製 

試料溶液の調製は,次の手順によって行う。

a)  試料をはかりとって,ニッケルるつぼ(30 mL)又はジルコニウムるつぼ(35 mL 又は 45 mL)に移し

入れる。

b)  融解合剤(5.2.4)6 g を加えてよくかき混ぜた後,その上を融解合剤 1.5 g で覆う。 
c)  初めは低温で穏やかにるつぼを揺り動かしながら内容物が融解するまで加熱する。

d)  温度を上げ,約 700  ℃(暗赤熱状態)で約 5 分間るつぼを揺り動かしながら加熱して完全に融解した

後,室温まで放冷する。


3

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e)  るつぼを PTFE 製ビーカー(300 mL)に入れ,塩酸(1+2)100 mL を加え PTFE 製時計皿で覆う。加

熱して融成物を溶解し,時計皿の下面を水で洗って時計皿を取り除いた後,るつぼを水で洗って,る

つぼを取り出す。

f)  この溶液に過酸化水素を滴加し,マンガン酸化物などを分解した後,PTFE 製時計皿で覆い,約 10 分

間沸騰させる。

g)  室温まで放冷した後,時計皿の下面を水で洗って時計皿を取り除く。 
h) 250

mL の樹脂製全量フラスコに水を用いて移し入れ,常温まで冷却した後,水で標線まで薄める。

5.4.2 

ほう素錯体の抽出分離 

ほう素錯体の抽出分離は,次の手順によって行う。

a)  5.4.1 h)で得た試料溶液を表 に従って分取し,樹脂製分液漏斗(100 mL 又は 200 mL)(A)に移し入

れ,

表 に従って水を加え,硫酸(1+1)10 mL,エタノール(99.5)5 mL 及び抽出液(5.2.7)30 mL

を加えて,約 5 分間激しく振り混ぜ,静置して二層に分離する。

表 1−溶液の分取量及び水の添加量

試料中のほう素含有率

%(質量分率)

溶液の分取量

mL

水の添加量

mL

 0.001 以上 0.01 未満 30

20

 0.01 以上 0.1 以下 3  47

b)  樹脂製分液漏斗(A)中の有機相(下層)を別の樹脂製分液漏斗(100 mL 又は 200 mL)(B)に移し

入れ,保存する。

c)  樹脂製分液漏斗(A)にクロロホルム 10 mL を加え,約 1 分間激しく振り混ぜ,静置して二層に分離

する。

d)  樹脂製分液漏斗(A)中の有機相(下層)を,b)の樹脂製分液漏斗(B)に移し入れる。 
e)  d)の樹脂製分液漏斗(B)に水 50 mL を加え,約 1 分間激しく振り混ぜ,静置して二層に分離する。 
f)  樹脂製分液漏斗(B)中の有機相(下層)を石英ガラス製ビーカー(100 mL)に受け,40∼50  ℃で加

熱して粘性のある 2-エチル-1,3-ヘキサンジオールだけが残るまで,クロロホルム及び水を蒸発させる

1)

なお,溶液中に泡状に見えるものがある場合,水が残っていることを示しており,これが消失する

まで,加熱を続ける。

1)

  送風しながら加熱してクロロホルムを蒸発させるとよい。PTFE 製ビーカーを使用してもよ

いが,水分の残部が判別しにくく,また,PTFE 製ビーカーの肉厚によっては,クロロホル

ムの蒸発に時間がかかるので,石英ガラス製ビーカーの使用が望ましい。

5.4.3 

呈色 

呈色は,次の手順によって行う。

a)  5.4.2 f)で抽出分離して得た溶液に,クルクミン酢酸溶液(5.2.10)及び酢酸・硫酸混合液(5.2.8)をそ

れぞれ正確に 6 mL ずつ加えて,振り混ぜた後,常温で 60 分間放置する。

b)  エタノール・水混合液(5.2.9)約 20 mL を加えて振り混ぜ,100 mL の樹脂製全量フラスコにエタノ

ール・水混合液を用いて移し入れ,エタノール・水混合液で標線まで薄めた後,常温で 30 分間放置す

る。


4

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5.4.4 

吸光度の測定 

5.4.3 b)で得た溶液の一部を分光光度計の吸収セル(10 mm)に取り,エタノール・水混合液(5.2.9)を

対照液として波長 550 nm 付近の吸光度を測定する。

5.5 

空試験 

試薬だけを用いて,5.4.15.4.3 の手順に従って試料と同じ操作を試料と併行して行う。この空試験液の

一部を分光光度計の吸収セル(10 mm)に取り,エタノール・水混合液(5.2.9)を対照液として波長 550 nm

付近の吸光度を測定する。

5.6 

検量線の作成 

検量線の作成は,試料と併行して,次の手順によって行う。

a)  数個のニッケルるつぼ(30 mL)又はジルコニウムるつぼ(35 mL 又は 45 mL)を準備し,それぞれに

融解合剤(5.2.4)7.5 g を加え,5.4.1 c)5.4.1 e)の手順に従って操作する。常温まで冷却した後,250 mL

の樹脂製全量フラスコに水を用いて移し入れる。

b)  これに,試料中に含まれるマンガン及び鉄と同量のマンガン溶液(Mn:20 mg/mL)(5.2.11)及び鉄

溶液(Fe:20 mg/mL)

5.2.12)を加え,更に

表 のほう素標準液添加量に従って,ほう素標準液(B:

10 μg/mL)(5.2.13)を段階的に正確に加えて,水で標線まで薄める。

表 2−ほう素標準液添加量

試料中のほう素含有率

%(質量分率)

ほう素標準液添加量

mL

 0.001 以上 0.01 未満

0∼5

 0.01 以上 0.1 以下

0∼50

c)  b)で得た溶液を試料溶液と同量分取し,樹脂製分液漏斗(100 mL 又は 200 mL)(A)に移し入れる。

試料溶液に添加した水と同量の水を加え,硫酸(1+1)10 mL,エタノール(99.5)5 mL 及び抽出液

5.2.7)30 mL を加えて,約 5 分間激しく振り混ぜ,静置して二層に分離する。次に,5.4.2 b)5.4.4

の手順に従って試料と同じ操作を行う。

d)  得た吸光度とほう素量との関係線を作成し,その関係線を原点を通るように平行移動して検量線とす

る。

5.7 

計算 

5.4.4 及び 5.5 で得た吸光度と 5.6 で作成した検量線とから,ほう素量を求め,試料中のほう素含有率を,

次の式によって算出する。

100

250

1

2

1

×

×

=

V

m

A

A

B

ここに,

B

試料中のほう素含有率[

%

(質量分率)

A

1

試料溶液中のほう素検出量(

g

A

2

空試験液中のほう素検出量(

g

V

試料溶液の分取量(

mL

m

1

試料はかりとり量(

g


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アルカリ融解−ICP 発光分光分析法 

6.1 

要旨 

試料を過酸化ナトリウム及び炭酸ナトリウムで融解し,塩酸を加えて溶解する。この溶液を

ICP

発光分

光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,ほう素の発光強度を測定する。

6.2 

試薬 

試薬は,次による。ただし,ほう素の含有率のできるだけ低いものを使用する。

6.2.1

塩酸(12

6.2.2

過酸化水素

6.2.3

融解合剤(過酸化ナトリウム 2,炭酸ナトリウム 1

6.2.4

亜硫酸水素ナトリウム溶液(100 g/L

6.2.5

マンガン溶液(Mn20 mg/mL

5.2.11 による。

6.2.6

鉄溶液(Fe20 mg/mL

5.2.12 による。

6.2.7

ほう素標準液(B100 μg/mL

ほう酸

0.572 g

をはかりとってビーカー(

300 mL

)に移し入れ,

水を加えて溶解し,溶液を

1 000 mL

の樹脂製全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。

6.3 

試料はかりとり量 

試料はかりとり量は,

0.50 g

とし,

0.1 mg

の桁まではかる。

6.4 

操作 

6.4.1 

試料溶液の調製 

試料溶液の調製は,次の手順によって行う。

a)

5.4.1

a)5.4.1

e)の操作を行う。

b)

この溶液に過酸化水素又は亜硫酸水素ナトリウム溶液(

100 g/L

)を滴加し,マンガン酸化物などを分

解した後,

PTFE

製時計皿で覆い,約

10

分間沸騰させる。

c)

5.4.1

g)及び 5.4.1

h)の操作を行う。

6.4.2 

発光強度の測定 

6.4.1 c)で得た溶液の一部を

ICP

発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,波長

208.96 nm

にお

けるほう素の発光強度を測定する。

6.5 

空試験 

ニッケルるつぼ(

30 mL

)又はジルコニウムるつぼ(

35 mL

又は

45 mL

)に融解合剤(6.2.3

7.5 g

を加

え,5.4.1

c)5.4.1

e)の手順に従って試料と同じ操作を試料と併行して行った後,溶液に試料中に含まれる

マンガン及び鉄と同量のマンガン溶液(

Mn

20 mg/mL

6.2.5)及び鉄溶液(

Fe

20 mg/mL

6.2.6)を

加え,6.4.1

b)6.4.2 の手順に従って試料と同じ操作を試料と併行して行う。

6.6 

検量線の作成 

検量線の作成は,次の手順によって行う。

a)

数個のニッケルるつぼ(

30 mL

)又はジルコニウムるつぼ(

35 mL

又は

45 mL

)を準備し,それぞれに

融解合剤(6.2.3

7.5 g

を加え,5.4.1

c)5.4.1

e)の手順に従って操作する。常温まで放冷した後,

250 mL

の樹脂製全量フラスコに水を用いて移し入れる。

b)

これに,試料中に含まれるマンガン及び鉄と同量のマンガン溶液(

Mn

20 mg/mL

6.2.5)及び鉄溶

液(

Fe

20 mg/mL

6.2.6)を加え,ほう素標準液(

B

100 μg/mL

6.2.7

0

7 mL

(ほう素として

0

700 μg

)を段階的に正確に取り,水で標線まで薄める。この溶液の一部を

ICP

発光分光分析装置の

アルゴンプラズマ中に噴霧し,波長

208.96 nm

におけるほう素の発光強度を試料と併行して測定する。


6

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c)

得た発光強度とほう素量との関係線を作成して検量線とする。

6.7 

計算 

6.4.2 及び 6.5 で得た発光強度と 6.6 で作成した検量線とから,ほう素量を求め,試料中のほう素含有率

を,次の式によって算出する。

100

2

4

3

×

m

A

B

A

ここに,

B

試料中のほう素含有率[%(質量分率)

A

3

試料溶液中のほう素検出量(g)

A

4

空試験液中のほう素検出量(g)

m

2

試料はかりとり量(g)

酸分解−ICP 発光分光分析法 

7.1 

要旨 

試料を塩酸,硝酸及び過酸化水素で分解した後,水を加えて析出した塩類を溶解し,溶液をろ過する。

不溶解残さを炭酸ナトリウムで融解してろ液と合わせる。この溶液を ICP 発光分光分析装置のアルゴン

プラズマ中に噴霧し,ほう素の発光強度を測定する。

7.2 

試薬 

試薬は,次による。ただし,ほう素の含有率のできるだけ低いものを使用する。

7.2.1

塩酸

7.2.2

塩酸(14

7.2.3

硝酸(11

7.2.4

過酸化水素

7.2.5

炭酸ナトリウム

7.2.6

マンガン溶液(Mn20 mg/mL)  5.2.11 による。

7.2.7

鉄溶液(Fe20 mg/mL)  5.2.12 による。

7.2.8

ほう素標準液(B100 μg/mL)  6.2.7 による。

7.3 

試料はかりとり量 

試料はかりとり量は,1.0 g とし,0.1 mg の桁まではかる。

7.4 

操作 

7.4.1 

試料溶液の調製 

試料溶液の調製は,次の手順によって行う。

a)  試料をはかりとって,石英ガラス製ビーカー(300 mL)又は PTFE 製ビーカー(300 mL)に移し入れ

る。

b)  塩酸 20 mL を加え,石英ガラス製又は PTFE 製時計皿で覆い,徐々に加熱分解した後に,硝酸(1+1)

10 mL を加え,更に加熱して分解する。

c)  放冷した後,マンガン酸化物が析出してきた場合は,過酸化水素を滴加してマンガン酸化物を分解し,

沸騰する。放冷後,時計皿の下面を水で洗って時計皿を取り除き,温水 30 mL を加え,加熱して可溶

性塩類を溶解する。この溶液を,ろ紙(5 種 B)を用いて 250 mL の樹脂製全量フラスコにろ過し,ろ

紙及び不溶解残さを温水を用いて十分に洗浄する。

d)  ろ紙及び不溶解残さを白金るつぼ(30 番)に入れ加熱して乾燥した後,強熱して灰化する。


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e)  放冷した後,炭酸ナトリウム 2.0 g を加え,白金製の蓋で覆い徐々に温度を上げて強熱し,るつぼの内

容物を融解する。

f)  室温まで放冷した後,るつぼを塩酸(1+4)50 mL の入った石英ガラス製ビーカー(200 mL)又は PTFE

製ビーカー(200 mL)に入れ,石英ガラス製又は PTFE 製時計皿で覆い加熱して融解物を溶解する。

g)  室温まで放冷した後,時計皿の下面を水で洗って時計皿を取り除いた後,るつぼを水で洗ってるつぼ

を取り出す。常温まで冷却した後,c)の 250 mL の樹脂製全量フラスコに,水を用いて移し入れ,水で

標線まで薄める。

なお,二酸化けい素が析出した場合は,ろ紙(5 種 A)で c)の 250 mL の樹脂製全量フラスコにろ過

を行い,温水で数回洗浄する。常温まで冷却した後,水で標線まで薄める。

7.4.2 

発光強度の測定 

7.4.1 g)で得た溶液の一部を ICP 発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,波長 208.96 nm にお

けるほう素の発光強度を測定する。

7.5 

空試験 

石英ガラス製ビーカー(300 mL)又は PTFE 製ビーカー(300 mL)を準備し,試料中に含まれるマンガ

ン及び鉄と同量のマンガン溶液(Mn:20 mg/mL)

7.2.6)及び鉄溶液(Fe:20 mg/mL)

7.2.7)を加え,

以下,7.4.1 b)7.4.2 の手順に従って試料と同じ操作を試料と併行して行う。

7.6 

検量線の作成 

検量線の作成は,次の手順によって行う。

a)  数個の石英ガラス製ビーカー(300 mL)又は PTFE 製ビーカー(300 mL)を準備し,試料中に含まれ

るマンガン及び鉄と同量のマンガン溶液(Mn:20 mg/mL)

7.2.6)及び鉄溶液(Fe:20 mg/mL)

7.2.7

を加え,ほう素標準液(B:100 μg/mL)

7.2.8)0∼14 mL(ほう素として 0∼1 400 μg)を段階的に正

確に加える。7.4.1 b)7.4.2 の手順に従って試料と同じ操作を試料と併行して行う。

b)  得た発光強度とほう素量との関係線を作成して検量線とする。

7.7 

計算 

7.4.2 及び 7.5 で得た発光強度と 7.6 で作成した検量線とから,ほう素量を求め,試料中のほう素含有率

を,次の式によって算出する。

100

3

6

5

×

m

A

A

B

ここに,

B

試料中のほう素含有率[%(質量分率)

A

5

試料溶液中のほう素検出量(g)

A

6

空試験液中のほう素検出量(g)

m

3

試料はかりとり量(g)