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日本工業規格

JIS

 M

8233

-1995

マンガン鉱石−活性酸素定量方法

Manganese ores

−Methods for determination

of active oxygen content

1.

適用範囲  この規格は,マンガン鉱石中の活性酸素定量方法について規定する。

備考1.  マンガン鉱石中の活性酸素含有率は,二酸化マンガン含有率として表示することができる。

2.

この規格の引用規格を,次に示す。

JIS M 8203

  マンガン鉱石分析方法通則

JIS R 3503

  化学分析用ガラス器具

JIS Z 8401

  数値の丸め方

3.

この規格の対応国際規格を,次に示す。

ISO 312 : 1986

  Manganese ores−Determination of active oxygen content, expressed as manganese

dioxide

−Titrimetric method

2.

一般事項  定量方法に共通な一般事項は,JIS M 8203 の規定による。

3.

定量方法の区分  マンガン鉱石中の活性酸素定量方法は,次のいずれかによる。

(1)

硫酸アンモニウム鉄 (II) 分解過マンガン酸カリウム滴定法  この方法は,活性酸素含有率 1% (m/m)

以上 18% (m/m)  以下の試料に適用する。

(2)

しゅう酸ナトリウム分解過マンガン酸カリウム滴定法  この方法は,活性酸素含有率 1% (m/m) 以上

18% (m/m)

以下の試料に適用する。

4.

硫酸アンモニウム鉄 (II) 分解過マンガン酸カリウム滴定法

4.1

要旨  試料を二酸化炭素又は窒素雰囲気中で硫酸,りん酸及び硫酸アンモニウム鉄 (II) で分解した

後,過剰の硫酸アンモニウム鉄 (II) を過マンガン酸カリウム標準溶液で滴定する。

4.2

試薬  試薬は,次による。

(1)

硫酸 (19)

(2)

りん酸

(3)

二酸化炭素又は窒素

(4)

硫酸アンモニウム鉄 (II) 溶液  硫酸アンモニウム鉄  (II) [Fe (NH

4

)

2

 (SO

4

)

2

・6H

2

O] 120g

を硫酸 (1+7)

約 50ml に溶解し,同じ硫酸 (1+7)  で 1に薄める。

(5)  0.06mol/l

過マンガン酸カリウム標準溶液 (9.483gKMnO

4

/l

  過マンガン酸カリウム 9.5g を水 1 050ml

に溶解して,フラスコ (2l)  に移し入れ,1∼2 時間静かに煮沸する。一夜暗所に放置して上澄みを JIS 


2

M 8233-1995

R 3503

に規定するブフナー漏斗形ガラスろ過器(17G4 又は 25G4)を用いてろ過し(ろ過の前後に水

洗しない)

,約 30 分水蒸気洗浄した褐色瓶に入れて暗所で保存する。

標定は次のようにして行う。200℃で 1 時間加熱し,過塩素酸マグネシウムデシケーター中で放冷し

たしゅう酸ナトリウム(容量分析用標準試薬)0.60∼0.72g を 0.1mg まではかり採り,水 200ml と硫酸

(1

+1) 20ml を加えて溶解する。液温を 25∼30℃とし,緩くかき混ぜながら 0.06mol/過マンガン酸カ

リウム標準溶液を滴定所要量の約 2ml 手前までビューレットのコックを全開にして加える。紅色が消

えるまで放置した後,55∼60℃に加熱して引き続いて 0.06mol/過マンガン酸カリウム標準溶液で滴定

する(滴定の終点は,微紅色が 30 秒間持続するときとする)

。別にしゅう酸ナトリウムを加えずに行

った空試験で滴定量を補正する。

ファクターは次の式によって算出する。

100

10

020

.

0

K

V

m

f

×

×

ここに,

f

: 0.06mol/過マンガン酸カリウム標準溶液のファクター

m

:  しゅう酸ナトリウムはかり採り量 (g)

V

: 0.06mol/過マンガン酸カリウム標準溶液の使用量 (ml)

K

:  しゅう酸ナトリウムの純度 [% (m/m)]

4.3

試料はかり採り量

  試料は,活性酸素含有率に応じ,原則として

表 1

に従って 0.1mg のけたまでは

かり採る。

表 1  試料はかり採り量

活性酸素含有率

% (m/m)

試料はかり採り量

g

5.5

未満 1.00

5.5

以上 0.50

4.4

操作

4.4.1

試料溶液の調製

  試料をはかり採って三角フラスコ (500ml) に移し,二酸化炭素又は窒素を通じ

ながら硫酸アンモニウム鉄 (II) 溶液  [

4.2(4)

] 50ml

を正確に加え,次に硫酸 (1+9) 50ml 及びりん酸 10ml

を加え,引き続き二酸化炭素又は窒素を通じながら時々振り混ぜ,残留物が無色又は白色となるまで徐々

に加熱分解する。

4.4.2

滴定

4.4.1

で得た試料溶液を常温まで冷却して二酸化炭素又は窒素の導入を止め,直ちに

0.06mol/l

過マンガン酸カリウム標準溶液で滴定して微紅色に変わる点を終点とする  (V

1

)

4.5

空試験

  硫酸アンモニウム鉄 (II) 溶液  [

4.2(4)

] 50ml

を正確に三角フラスコ (500ml) に移し,硫酸

(1

+9) 50ml 及びりん酸 10ml を加え,直ちに 0.06mol/過マンガン酸カリウム標準溶液で滴定して微紅色に

変わる点を終点とする  (V)。

4.6

計算

4.6.1

活性酸素含有率の算出

  試料中の活性酸素含有率は,次の式によって算出し,

JIS Z 8401

によって,

小数点以下 2 けたに丸める。

100

40

002

.

0

)

(

Oa

1

×

×

×

m

f

V

V

ここに, Oa:試料中の活性酸素含有率 [% (m/m)] 

V

4.5

で得た 0.06mol/過マンガン酸カリウム標準溶液の使用量 (ml)

V

1

4.4.2

で得た 0.06mol/過マンガン酸カリウム標準溶液の使用量 (ml)

f

:0.06mol/過マンガン酸カリウム標準溶液のファクター


3

M 8233-1995

m

:試料はかり採り量 (g)

4.6.2

二酸化マンガン含有率の算出  活性酸素含有率を二酸化マンガン含有率として表す場合は,次の式

によって算出し,JIS Z 8401 によって小数点以下 2 けたに丸める。

MnO

2

Oa×5.434

ここに, MnO

2

試料中の二酸化マンガン含有率 [% (m/m)]

5.

しゅう酸ナトリウム分解過マンガン酸カリウム滴定法

5.1

要旨  試料をしゅう酸ナトリウムと硫酸で分解した後,過剰のしゅう酸ナトリウムを過マンガン酸

カリウム標準溶液で滴定する。

5.2

試薬  試薬は,次による。

(1)

硫酸 (14)

(2)

しゅう酸ナトリウム溶液 (20g/l)

(3)

  0.06mol/l

過マンガン酸カリウム標準溶液 (9.483gKMnO

4

/l)

  過マンガン酸カリウム 9.5g を水 1 050ml

に溶解して,フラスコ (2l)  に移し入れ,1∼2 時間静かに煮沸する。一夜暗所に放置して上澄みをブ

フナー漏斗形ガラスろ過器(17G4 又は 25G4)を用いてろ過し(ろ過の前後に水洗しない)

,約 30 分

水蒸気洗浄した褐色瓶に入れて暗所で保存する。

標定は次のようにして行う。200℃で 1 時間加熱し,過塩素酸マグネシウムデシケーター中で放冷し

たしゅう酸ナトリウム(容量分析用標準試薬)0.60∼0.72g を 0.1mg まではかり採り,水 200ml と硫酸

(1

+1) 20ml を加えて溶解する。液温を 25∼30℃とし,緩くかき混ぜながら 0.06mol/過マンガン酸カ

リウム標準溶液を滴定所要量の約 2ml 手前までビューレットのコックを全開にして加える。紅色が消

えるまで放置した後,55∼60℃に加熱して引き続いて 0.06mol/過マンガン酸カリウム標準溶液で滴定

する(滴定の終点は,微紅色が 30 秒間持続するときとする)

。別にしゅう酸ナトリウムを加えずに行

った空試験で滴定量を補正する。

ファクターは,次の式によって算出する。

100

10

020

.

0

K

V

m

f

×

×

=

ここに,

f

: 0.06mol/過マンガン酸カリウム標準溶液のファクター

m

:  しゅう酸ナトリウムはかり採り量 (g)

V

: 0.06mol/過マンガン酸カリウム標準溶液の使用量 (ml)

K

:  しゅう酸ナトリウムの純度 [% (m/m)]

5.3

試料はかり採り量  試料は,活性酸素含有率に応じ,原則として表 に従って 0.1mg のけたまでは

かり採る。

表 2  試料はかり採り量

活性酸素含有率

% (m/m)

試料はかり採り量

g

5.5

未満 1.00

5.5

以上 0.50

5.4

操作

5.4.1

試料溶液の調製  試料をはかり採って三角フラスコ (500ml) に移し,しゅう酸ナトリウム溶液

50ml

を正確に加え,更に硫酸 (1+4) 50ml を加えて三角フラスコに漏斗を差し込み,時々振り混ぜながら

約 90℃の水浴中で残留物が無色又は白色となるまで加熱分解する。


4

M 8233-1995

5.4.2

滴定  5.4.1 で得た試料溶液を熱水で約 200ml に薄め,60∼70℃に保ちながら直ちに 0.06mol/過マ

ンガン酸カリウム標準溶液で滴定して微紅色に変わる点を終点とする  (V

3

)

5.5

空試験  しゅう酸ナトリウム溶液 25ml を正確に三角フラスコ (500ml) に移し,熱水約 150ml と温

硫酸 (1+4) 50ml を加え,60∼70℃に保ちながら直ちに 0.06mol/過マンガン酸カリウム標準溶液で滴定し

て微紅色に変わる点を終点とする  (V

2

)

5.6

計算

5.6.1

活性酸素含有率の算出  試料中の活性酸素含有率は,次の式によって算出し,JIS Z 8401 によって

小数点以下 2 けたに丸める。

100

40

002

.

0

)

2

(

Oa

3

2

×

×

×

m

f

V

V

ここに, Oa:

試料中の活性酸素含有率 [% (m/m)]

V

2

5.5

で得た 0.06mol/過マンガン酸カリウム標準溶液の使用量 (ml)

V

3

5.4.2

で得た 0.06mol/過マンガン酸カリウム標準溶液の使用量 (ml)

f

0.06mol/l

過マンガン酸カリウム標準溶液のファクター

m

試料はかり採り量 (g)

5.6.2

二酸化マンガン含有率の算出  試料中の活性酸素含有率を二酸化マンガン含有率として表す場合

は,次の式によって算出し,JIS Z 8401 によって小数点以下 2 けたに丸める。

MnO

2

Oa×5.434

ここに, MnO

2

試料中の二酸化マンガン含有率 [% (m/m)]


5

M 8233-1995

マンガン鉱石中の活性酸素定量方法改正原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(主査)

 

嶋  貫      孝

日本重化学工業株式会社

(委員)

稲  本      勇

新日本製鐵株式会社

岩  田  英  夫

日本鋼管株式会社

大  槻      孝

社団法人日本鉄鋼協会

 

金  築  宏  治

株式会社神戸製鋼所

 

唐  島  英  夫

日本電工株式会社

肝  付  奉  敬

昭和電工株式会社

 

見  持  洋  司

日本重化学工業株式会社

杉  山  鉄  男

大平洋金属株式会社

 

戸  館      一

社団法人日本海事検定協会

森  山  英  勝

中央電気工業株式会社

紅  谷  紀  生

日本鋼管株式会社

青  柳  桂  一

通商産業省基礎産業局製鉄課

高  木  譲  一

工業技術院標準部材料規格課

(事務局)

 

今  野  尚  雄

日本フェロアロイ協会

備考  *印は小委員会委員を兼ねる。

(文責)マンガン鉱石中の活性酸素定量方法改正原案作成委員会小委員会