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M 8231

:2005

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,日本フェロアロイ

協会(JFA)/財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出

があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS M 8231:1982 は改正され,この規格に置き換えられる。

改正に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 549:1981,Manganese ores−

Determination of combined water content

−Gravimetric method を基礎として用いた。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。

JIS M 8231

には,次に示す附属書がある。

附属書 1(参考)JIS と対応する国際規格との対比表


M 8231

:2005

目  次

ページ

序文 

1

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  定義

1

4.

  一般事項

1

5.

  定量方法の種類 

1

6.

  定量方法

2

6.1

  重量法

2

6.2

  カールフィッシャー滴定法 

5

附属書 1(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

11

 


日本工業規格

JIS

 M

8231

:2005

マンガン鉱石−化合水定量方法

Manganese ores

Methods for determination of combined water contents

序文  この規格は,1981 年に第 1 版として発行された ISO 549:1981,Manganese ores−Determination of

combined water content

−Gravimetric method を翻訳し,技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。

なお,本体の 6.2 は我が国独自の定量方法を追加したものである。1.5.及び 6.1 で側線又は点線の下線

を施してある箇所は,原国際規格を変更している事項である。変更の一覧表をその説明を付けて,

附属書

1

(参考)に示す。

1. 

適用範囲  この規格は,マンガン鉱石中の化合水の定量方法について規定する。

備考  この規格の対応国際規格を,次に示す。

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide21 に基づき,IDT(一致している)

,MOD(修

正している)

,NEQ(同等でない)とする。

ISO 549:1981

,Manganese ores−Determination of combined water content−Gravimetric method

(MOD)

2. 

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS K 0113

  電位差・電流・電量・カールフィッシャー滴定方法通則

JIS M 8203

  マンガン鉱石−化学分析方法−通則

備考 ISO 

4297:1978

   Manganese ores and concentrates−Methods of chemical analysis−General

instructions

からの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。

JIS R 1306

  化学分析用磁器燃焼ボート

JIS R 3503

  化学分析用ガラス器具

3. 

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,次による。

a) 

化合水(combined water)  マンガン鉱石を 105  ℃から 900  ℃に加熱する間に発生する水分。

4. 

一般事項  定量方法に共通な一般事項は,JIS M 8203 及び JIS K 0113 による。

5.

定量方法の種類  定量方法の種類及び化合水含有率[%(質量分率)]の範囲は,表 による。加熱に

よって,分析試料の形態(酸化数など)が変化するおそれがある場合には,カールフィッシャー滴定法を

用いる。


2

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  1

定量方法の種類及び範囲

種類

化合水含有率の範囲

%(質量分率)%

箇条番号

重量法 0.5 以上  10 以下

6.1 

カールフィッシャー滴定法 0.5 以上  10 以下

6.2 

6. 

定量方法

6.1 

重量法

6.1.1 

要旨  吸湿水を除去した試料を乾燥した窒素気流中で高温に加熱し,混合酸化物で硫黄などを除去

し,遊離した化合水を過塩素酸マグネシウムに吸収させてその増量をはかる。

6.1.2 

試薬  試薬は,次による。

a)

硫酸

b)

過塩素酸マグネシウム(無水)  過塩素酸マグネシウムは,粒度が 840∼1 000

µm のもので,通常,

二酸化炭素を毎分 200 ml の流量で約 10 分間通してから使用する。

警告  過塩素酸マグネシウムは,強力な酸化剤であり有機物との接触は避けなければならない。廃

棄するときはそのまま廃棄箱に捨てないで水に溶解して処理しなければならない。

c) 

混合酸化物  酸化鉛(Ⅱ)及び酸化鉛(Ⅳ)の等量を混合し,約 300  ℃で約 1 時間加熱し,放冷して保存

する。

d) 

窒素  純度 99.5  %(体積分率)以上

6.1.3 

装置,器具及び材料  装置,器具及び材料は,通常,次のものを用いる(図 参照)。

6.1.3.1 

窒素精製部  窒素ボンベから供給される窒素の圧力及び流量を調節し,窒素中に含まれる水分な

どを除去するための部分で,窒素ボンベ,減圧弁,流量計,ガス洗浄瓶,脱水管から成り,この順序に連

結して使用する。

ガス洗浄瓶(b)には硫酸,脱水管にはシリカゲルを詰めたガス乾燥塔(c)と過塩素酸マグネシウム(無水)

[6.1.2 b]]

を詰めたガス乾燥塔(d)とを用いる。

なお,使用する窒素中の水分含有率が 0.1  %(体積分率)未満(露点-20℃以下)の場合には,ガス洗浄

瓶及び脱水の一部又は全部を省略することができる。

6.1.3.2 

加熱部  試料を窒素気流中で加熱して水分を遊離させるための部分で加熱管及び加熱炉から成

る。加熱管の入口は窒素精製部,出口は水分吸収部に連結する。

加熱炉(f)は,通常,内径約 30 mm,長さ約 300 mm で電気抵抗加熱体を用いて加熱し,電流を調節して

温度を加減し,炉の中央部において長さ約 150 mm を 900±20  ℃の一定温度に保つことができる管状電気

抵抗加熱炉を用いる。

炉内には内径約 20 mm,長さ約 600 mm の石英製又はほうけい酸ガラス製の加熱管(e)を炉の両端から

各々約 150 mm 突き出させて挿入する。加熱管の前端は,試料挿入棒(h)をシリコーンゴム栓又はすり合わ

せによって気密に取り付け,窒素精製部に連結する。加熱管の後部の突き出し部には,混合酸化物[6.1.2 c)]

と 2∼3 mm に粉砕した軽石を約 800  ℃で約 30 分間加熱して放冷したものとを等量混合してその約 20 g を

詰め(j),小形電気炉,ガスバーナなどで外側から約 300  ℃に加熱できるようにし,末端は内径約 3 mm の

太さに引き伸ばして水分吸収部に連結する。

炉の中央部の加熱部,あるいは試料の真上の温度を高温計で測定する。高温度計の指示値は,一般に加


3

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:2005

熱管の温度と異なるので,その差を求めておき,必要に応じて指示値から加熱管温度を補正する。

6.1.3.3 

水分吸収部  加熱部,あるいは試料から出た水分を吸収させる部分で,過塩素酸マグネシウム(無

水)[6.1.2 b)]約 20 g を詰めた 2 個のコック付き吸収管(k

1

k

2

)

及び硫酸を入れたガス洗浄瓶(l)をこの順序に

連結する。

6.1.3.4 

窒素ボンベ及び減圧弁  試料の加熱によって発生じた水分を水分吸収部に送るための窒素を供

給するボンベには,窒素の圧力及び流量を調節するために減圧弁を付ける。減圧弁には二段式のものが望

ましい。

6.1.3.5 

流量計  供給する窒素の流量を調節するためのもので,一般には毎分 0∼400 ml 程度の流量計(a)

を用いる。

6.1.3.6 

試料ボート  試料の加熱には,石英製,白金製又は磁器製ボート(g)を用いる。ボートは通常,大

きさ約 16(W)×12(H)×80(L) mm のもの(磁器製ボートは  JIS R 1306 の CB1)を用いる。磁器製ボートは,

あらかじめ約 900  ℃で加熱して水分を除き,デシケータ中に保存したものを用いる。

6.1.4 

試料はかり取り量  試料はかり取り量は,1.0 g とする。

6.1.5 

操作

6.1.5.1 

予備操作  予備操作は,次の手順によって行う。

a) 

装置を気密に連結した後,電源を入れて各部を安定させ,加熱管内を 900±20  ℃の一定温度に保ち混

合酸化物層(

1

)

を外部から加熱して約 300  ℃に保つ。

b) 

窒素の流量を毎分 80 ml に調節し,吸収管(k

1

k

2

)

のコックを開き,窒素を約 20 分間通した後,吸収

管のコックを閉じて取り外し,デシケータ中で約 20 分間放置した後,コックを短時間開いて内部圧を

大気圧と同じにしてコックを閉じ,直ちにその質量を 0.1 mg のけたまではかって読み取る。この間,

加熱部には窒素を流しておく。

c) 

吸収管を再び連結して,  b)の操作を吸収管の質量変化がそれぞれ 0.5mg 未満になるまで繰り返して,

その質量(m

1

m

2

)

をそれぞれ記録しておく(

2

)

(

1

混合酸化物 15 g で硫黄捕集量は約 380 mg であるので,

測定した試料中の硫黄の積算量が 200 mg

以上とならないように適宜交換する。

(

2

予備操作中に吸収管の質量が 1.0 g 以上増加した場合は,吸収管内の過塩素酸マグネシウム(無

水)[6.1.2 b)]を新しいものと交換する。

6.1.5.2 

吸湿水の定量操作  吸湿水の定量操作は,JIS M 8203 の附属書1による。 

6.1.5.3 

化合水の定量操作  化合水の定量操作は,次の手順によって行う。

a) 

はかり取った試料(6.1.4)を試料ボート(6.1.3.6)に移して均一に広げ,105±5  ℃に調節した空気浴中に

挿入し,約 2 時間加熱する。

b) 

予備操作(6.1.5.1)で質量の安定した吸収管(k

1

k

2

)

及びガス洗浄瓶(l)を加熱管(e)に順次連結し,窒素を

毎分 80 ml の流量で送入する。

c) 

試料挿入棒(h)を外し,a)で加熱した試料ボートを直ちに加熱管(e)の前端部に挿入し,直ちに挿入棒を

気密に取り付ける。挿入棒を動かして試料ボートを徐々に加熱部の中央に挿入し,約 20 分間保持して

化合水を完全に吸収管に吸収させる(

3

)

d) 

吸収管(k

1

k

2

)

のコックをそれぞれ閉じ,装置から外してデシケータ中で約 20 分間放置した後,コッ

クを短時間開いて内部圧を大気圧と同じにしてコックを閉じ,直ちにその質量(m

3

m

4

)

をそれぞれは

かる。

(

3

)

加熱管の出口付近に水分が付着した場合は,ガスバーナの小炎などで加熱して完全に吸収管に


4

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送り込む。

6.1.6 

空試験  空試験は,行わない。

6.1.7 

計算  試料中の化合水含有率[%(質量分率)]を,次の式によって算出する。

(

) (

)

K

M

m

m

m

m

C

×

×

+

+

=

100

1

2

1

4

3

W

ここに,

C

W

試料中の化合水含有率[%(質量分率)

m

3

m

4

6.1.5.3 d)

で得た吸収管(k

1

k

2

)

の質量(g)

m

1

m

2

予備操作[6.1.5.1 c)]で得た吸収管(k

1

k

2

)

の質量(g)

M

1

試料はかり取り量(g)

K

6.1.5.2

で得た乾燥試料への換算係数。乾燥試料を使

用した場合には,換算係数は乗じない。

6.1.8 

許容差  許容差は,規定しない。

単位  mm

備考  この図は,各部の連結の要領を示したもので,各器具の形状は,適宜に選択することができる。

  1  マンガン鉱石中の化合水定量装置(質量法)の例


5

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6.2 

カールフィッシャー滴定法

6.2.1 

要旨  試料を窒素気流中で 105  ℃に加熱して吸湿水を除去した後,引き続き 900  ℃に加熱し,遊

離した化合水をエチレングリコール・メタノールに吸収させ,カールフィッシャー試薬溶液で電気的に滴

定する。

6.2.2 

試薬  試薬は,次による。

a) 

窒素  酸素含有量が窒素ガス 1 L 中に 10

µl 以下のもの。

b) 

エチレングリコール・メタノール混合溶液  エチレングリコール 100 ml にメタノール 100 ml を加え

てよく振り混ぜる。この溶液は,吸湿しないように保存し,使用の都度水分含有量を測定して,溶液

1 ml

中に 0.3mg 以上の水分を含んでいないことを確かめる必要がある。この溶液の代わりに,無水エ

チレングリコールも使用できる。

c) 

カールフィッシャー試薬溶液  調製及び標定方法は,JIS K 0113 の 8.1.2(11)(カールフィッシャー試薬

溶液)による。

d) 

水−メタノール溶液  調製及び標定方法は,JIS K 0113 の 8.1.2(12)(水−メタノール溶液)による。

6.2.3 

装置及び器具  装置及び器具は,通常,次のものを用いる(図 2∼図 参照)。

なお,この方法に使用するカールフィッシャー試薬溶液は吸湿性が強いので,大気からの吸湿を防ぐ目

的で,装置と大気との連結部には,乾燥したシリカゲル,活性アルミナ,塩化カルシウムなどの乾燥剤を

入れた乾燥管を取り付ける。また,ガラス器具は,すべてすり合わせとし,ふっ素樹脂系又はシリコーン

樹脂系のグリースで保護する。

6.2.3.1 

ガス流量計(a)  最高毎分 500 ml まではかれるもの。流量測定に U 字管形の差圧流量計を使用す

るとき,マノメーターの液体は,非蒸発性の油でなければならない。

6.2.3.2 

窒素ガス乾燥塔(b)  加熱管(c)に送入する窒素ガスを乾燥するもので,乾燥剤(

4

)

を充てんする,体

積が 250 ml 以上であるもの。

(

4

乾燥剤には,酸化りん(V),過塩素酸マグネシウム(無水)又はこれと同等の乾燥能力のものを

用いる。

6.2.3.3 

加熱炉(f

1

)

及び(f

2

)

  加熱炉は,2 個で一組となり,加熱管(c)が挿入できるもの。

図 は直列に配

置された方式であり,

図 は並列に配置され,加熱管(c)が移動式となっている。これらの炉の一つは 105

±5  ℃に,他は 900±20  ℃に維持でき,しかもこれらの温度の均一帯は,それぞれにつき少なくとも試料

ボート(d)全域を含むものであり,炉中温度は,温度計で測定する。

6.2.3.4 

加熱管(c)  図 に示した加熱管(c)は,両端が開放で,内径約 20∼30 mm,長さ約 800∼1

000 mm

の石英製の直管で,石英製の長い押し棒を内部に挿入できるようにする。

図 に示した加熱管(c)は,一端

が閉じられた内径約 30 mm,長さ約 350 mm のもので,ガスの流れを外部に導き出すため,内部に外径約

8 mm

の細管が取り付けられている。

6.2.3.5 

試料ボート(d)  白金製,石英製又は不活性な磁器製で,はかり取った試料を広げた場合,1 mm

2

当たり 1 mg を超えないような大きさのもの。このボートは,使用直前に約 900  ℃で加熱して水分を除い

た後,デシケータ中で放冷して使用する。

6.2.3.6 

吸収セル(h)  ガラス製の容器で,図 に示すもの。白金電極(i),ビュレット及びガス導入管の取

付部は,吸湿しないようになっていなければならない。

6.2.3.7 

白金電極(i)

6.2.3.8 

電気滴定装置  カールフィッシャー滴定に適切な装置で,終点を電気的に指示できるもの。


6

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6.2.3.9 

流量調節弁

6.2.3.10 

マグネチックスターラ

6.2.3.11 

ビュレット  容量が 25 ml のもの。

6.2.4 

試料はかり取り量  試料はかり取り量は,表 による。

  2  試料はかり取り量

化合水含有率

%(質量分率)

試料はかり取り量

g

0.5

以上   2.0 未満 1.0

2.0

以上   5.0 未満 0.5

5.0

以上  10  以下 0.2

6.2.5 

操作

6.2.5.1 

予備操作  加熱炉(f

1

)

中の加熱管(c)を 105±5  ℃に,加熱炉(f

2

)

中の加熱管(c)を 900±20  ℃に加熱

し,装置全体(

図 又は図 3)を気密に連結した後,窒素[6.2.2 a)]を毎分 200 ml の流量で通す。次に,加熱管

(c)

の出口を閉じて気密性を検査する。再び,加熱管(c)の出口を吸収セル(h)の入口に接続した後,必要なら

ば窒素を毎分 200 ml に再調節する。この状態で窒素を 10 分間通す。

吸収セル(h)の栓を外し,エチレングリコール・メタノール混合溶液[6.2.2  b)]40 ml を加え,再び栓を確

実に閉じ,マグネチックスターラ及び電気滴定装置を作動させる。回転子のスピードを一定になるように

調節して溶液を十分に混合する。窒素を毎分 200 ml の流量で通し,滴定が終了するまで流し続ける。

6.2.5.2 

滴定  滴定は,次のいずれかによる。ただし,滴定の際の温度は,カールフィッシャー試薬溶液

の温度と同じ温度である必要がある。

6.2.5.2.1 

直接滴定法

a) 

吸収液の脱水  カールフィッシャー試薬溶液[6.2.2 c)]を吸収セル(h)中にゆっくりと滴加させる。あら

かじめ滴定終点での電流値(30∼40

µA)を選定しておき(

5

)

,その値が 30 秒間以上のある一定時間(30∼

60

秒間)持続した点を終点とする。

10

分間この状態を保持した後,再びカールフィッシャー試薬溶液[6.2.2 c)]を滴加させて先に定めた

電流値に戻し,30 秒間その値が持続するまで続ける。この操作を繰り返して,その間の滴定量が水の

増加量に換算して 0.15 mg 未満になるまで行う。

(

5

吸収セル(h)に浸した 2 個の白金電極(i)間には,10∼100 mV の電圧を加えておく。装置によって

は,事前に設定されている場合がある。

b) 

吸湿水の除去  試料をはかり取って試料ボート(d)に移し入れて平らに広げる。加熱管(c)の入口側の栓

を外して加熱管(c)内の入口に試料ボート(d)を置き,直ちに気密に栓をした後,試料ボート(d)を加熱

(f

1

)

の均一加熱帯の中央に移して,試料中の吸湿水分及び加熱管内の雰囲気中の水分を追い出し,吸

収セル(h)中に導く。30 分後,a)に従って操作する。

c) 

化合水の抽出及び測定  試料ボート(d)を図 のように加熱炉(f

2

)

の均一加熱帯の中央に移すか,又は

図 のように加熱炉(f

1

)

を加熱炉(f

2

)

に置き換えて,試料を 900±20  ℃に 20 分間加熱して発生した水分

を窒素[6.2.2 a]]で吸収セル(h)に導く。引き続き,加熱管冷却部を適切な加熱器を用いて約 100  ℃に加

熱し,凝縮した水分を完全に吸収セル(h)に導く。次いで,a)に従ってカールフィッシャー試薬溶液[6.2.2 

c)]

で滴定する。

6.2.5.2.2 

逆滴定法


7

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a) 

吸収液の脱水  6.2.5.2.1 a)による。

b) 

吸湿水の除去  6.2.5.2.1 b)による。

c) 

化合水の抽出及び測定  6.2.5.2.1 c)によって試料中の化合水を抽出して吸収セル(h)中に導き,これに

カールフィッシャー試薬溶液[6.2.2 c)]を必要量より数 ml 過剰に加え,加えた量を正しく読み取る。そ

の過剰量を水−メタノール溶液[6.2.2 d)]で逆滴定する。

滴定要領は 6.2.5.2.1 a)に示した操作に準じる。

ただし,電流指示計の作動状態は,直接滴定法の場合と反対となる。

6.2.6 

空試験  試料ボートに試料を入れないで,6.2.5.1 及び 6.2.5.2 の手順に従って試料と同じ操作を行

う。この空試験値は,カールフィッシャー試薬溶液の滴定量が,水の増加量に換算した場合,1 時間当た

り 10 mg 以下でなければならない。

6.2.7 

計算  6.2.5.2 及び 6.2.6 で得た滴定量から,試料中の化合水含有率[%(質量分率)]を,次のいず

れかの式によって算出する。

6.2.7.1 

直接滴定法の場合

(

)

K

m

F

V

V

C

×

×

×

×

=

100

000

1

2

1

W

ここに,

C

W

:  試料中の化合水含有率[%(質量分率)

V

1

:  6.2.5.2.1 c)の滴定におけるカールフィッシャー試薬溶液の使用量(ml)

V

2

:  空試験液の滴定におけるカールフィッシャー試薬溶液の使用量(ml)

F

1

:  カールフィッシャー試薬溶液 1 ml に相当する水の量(mg)

m

:  試料はかり取り量(g)

K

:  乾燥試料への換算係数。乾燥試料を使用した場合には,換算係数は乗じな

い。

6.2.7.2 

逆滴定法の場合

(

)

(

)

K

m

F

V

V

F

V

V

C

×

×

×

×

×

=

100

000

1

2

4

3

1

2

1

W

ここに,

C

W

:  試料中の化合水含有率[%(質量分率)

V

1

:  6.2.5.2.2 c)の滴定におけるカールフィッシャー試薬溶液の添加量(ml)

V

2

:  空試験液の滴定におけるカールフィッシャー試薬溶液の添加量(ml)

F

1

:  カールフィッシャー試薬溶液 1 ml に相当する水の量(mg)

V

3

:  6.2.5.2.2 c)の滴定における水−メタノール溶液の使用量(ml)

V

4

:  空試験液の滴定における水−メタノール溶液の使用量(ml)

F

2

:  水−メタノール溶液 1 ml に相当する水の量(mg)

m

:  試料はかり取り量(g)

K

:  乾燥試料への換算係数。乾燥試料を使用した場合には,換算係数は乗じ

ない。

6.2.8 

許容差  許容差は,規定しない。


8

M 8231

:2005

全体配置図

単位

mm

加熱部詳細図

  2  マンガン鉱石中の化合水定量装置の一例

(直列固定形炉)


9

M 8231

:2005

全体配置図

単位  mm

加熱部詳細図

  3  マンガン鉱石中の化合水定量装置の一例

(並列固定形炉)


10

M 8231

:2005

単位  mm

  4  吸収セル(h)の一例


11

M 8231

:2005

附属書 1(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

JIS M 8231

:2005  マンガン鉱石−化合水定量方法

ISO 549

:1981,マンガン鉱石−化合水の定量−重量法

(

Ⅰ) JIS の規定

(

Ⅲ)  国際規格の規定

(

Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差異

の項目ごとの評価及びその内容 
  表示箇所:本体

  表示方法:点線の下線又は側線

項目

番号

内容

(

Ⅱ)  国際

規格番号

項目

番号

内容

項 目 ご と

の評価

技術的差異の内容

(

Ⅴ)  JIS と国際規格との技術的差異の理由

及び今後の対策

1.

適 用 範

マンガン鉱石中の化合水の
定量方法について規定。

ISO 549 

1

適 用 範

マ ン ガ ン 鉱 石 中 の 化
合 水 量 の 重 量 法 に よ
る定量方法を規定。

MOD/

追加

JIS

は,ISO 規格の重

量法のほかに,カール
フィッシャー法を定
量方法に追加。

カールフィッシャー法は,我が国で広く
使用されている。ISO 規格の改正提案を
行う予定。 
また,ISO 規格の重量法は,技術内容の
古い箇所を修正の上採用。ISO 規格の改
正提案を行う予定。 

2.

引 用 規

JIS M 8203 

 2

引用規格 ISO 4297 MOD/変更

JIS

か ら の 引 用 事 項

は,対応国際規格の該
当事項と同等である。

JIS K 0113

JIS R 1306

JIS R 3503 

− MOD/追加

測定方法の追加などによる。

ISO 310

ISO 4296/1

ISO 4296/2 

MOD/

削除

JIS

は,引用規格でなく本体で規定して

いる,などによる。

3.

定義

化合水”を定義。

− MOD

/

追加

4.

一 般 事

JIS M 8203

及び JIS K 0113

による

1

適 用 範

ISO 4297

による。 MOD

/

追加

JIS K 0113

を追加。

定量方法の追加による。

5.

定 量 方

法の種類

重量法及びカールフィッシ
ャー法の 2 種類。

1

適 用 範

重量法 MOD

/

追加

カールフィッシャー
法の追加 
 
 

ISO

規格の改正提案を行う予定。


12

M 8231

:2005

(

Ⅰ) JIS の規定

(

Ⅲ)  国際規格の規定

(

Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差異

の項目ごとの評価及びその内容

  表示箇所:本体 
  表示方法:点線の下線又は側線

項目 
番号

内容

(

Ⅱ)  国際

規格番号

項目 
番号

内容

項 目 ご と
の評価

技術的差異の内容

(

Ⅴ)  JIS と国際規格との技術的差異の理由

及び今後の対策

6.

定量方

6.1

重量法 
6.1.1

要旨

窒素気流中で加熱,発生し
た水分を過塩素酸マグネシ
ウムに吸収し,質量をはか
る。

3

原理

乾 燥 空 気 気 流 中 で 加
熱,発生した水分を過
塩 素 酸 マ グ ネ シ ウ ム
に吸収し,質量をはか
る。

MOD/

変更

キャリアーガスの種
類が異なる。

ISO

規格の改正提案を行う予定。

6.1.2

試薬

硫酸,過塩素酸マグネシウ
ム(無水),混合酸化物[酸
化鉛(Ⅱ)

,酸化鉛(Ⅳ)],

窒素

4

試薬

硫酸,過塩素酸マグネ
シウム(無水),酸化
鉛(Ⅱ)

,酸化鉛(Ⅳ)

MOD

/

追加

JIS

は,窒素を追加。 ISO 規格の改正提案を行う予定。

6.1.3

装置,器具及び材料

6.1.3.1

窒素精製部

6.1.3.2

加熱部  (管状電気抵

抗加熱炉)

6.1.3.3

水分吸収部  (吸収管)

6.1.3.4

窒素ボンベ及び減圧

6.1.3.5

流量計

6.1.3.6

試料ボート

6.1.3.7

はかり瓶

5

装置

空気清浄装置 
乾燥装置(硫酸,過塩素
酸マグネシウム) 
管状電気抵抗炉(2 基) 
吸収管(2 連)

MOD

/

追加

JIS

は,窒素関連装

置,流量計,試料ボー
ト及びはかり瓶を追
加。

窒素関連装置及び流量計については,
ISO

規格の改正提案を行う予定。

ISO

規格は,試料ボートの材質を 7.1 で

規定しているが,石英が含まれないの
で,改正提案を行う予定。

6

試 料 採

ISO 4296/1

及び ISO 

4296/2

を参照。

100 mm

以下に粉砕し,

空気乾燥した試料を
使用。 
 

MOD/

変更

JIS

では,引用規格に

規定されており,実質
的に同じ。


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M 8231

:2005

(

Ⅰ) JIS の規定

(

Ⅲ)  国際規格の規定

(

Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差異

の項目ごとの評価及びその内容

  表示箇所:本体 
  表示方法:点線の下線又は側線

項目 
番号

内容

(

Ⅱ)  国際

規格番号

項目 
番号

内容

項 目 ご と
の評価

技術的差異の内容

(

Ⅴ)  JIS と国際規格との技術的差異の理由

及び今後の対策

6.1

(続) 6.1.4 試料はかり取り量

1.0 g

7

操作 7.1 供試量

0.5

∼1.0 g の試料を白

金製又は磁器製ボート

に入れる。

MOD/

追加

試料量が異なる。

ISO

規格の改正提案を行う予定。

6.1.5.1

予備操作

加熱管内温度:900±20  ℃

混 合 酸 化 物 層 の 温 度 : 約

300

過塩素酸マグネシウムを充
てん吸収管に窒素を流す。 
冷却後,ひょう量する。

質量変化が 0.000 5 g 未満に
なるまで,この操作を繰り
返す。

   7.2.1

加熱管内温度:800∼

900

混 合 酸 化 物 層 の 温
度:200∼250  ℃

過 塩 素 酸 マ グ ネ シ ウ
ム 充 て ん 吸 収 管 に 空
気を流す。

冷 却 後 , ひ ょ う 量 す
る。 
この操作を繰り返し,

2

回の続けたひょう量

結 果 が 合 致 す る ま で
実施。

MOD/

変更

加熱温度,ガス流量の
規定,測定方法及び操

作の終了条件が異な
る。

ISO

規格の改正提案を行う予定。

6.1.5.2

吸湿水の定量操作

JIS M 8203

附属書1によ

る。

8

結 果 の

表示

8.1

計算

吸湿水は,ISO 310 

従い定量する。

MOD/

変更

JIS M 8203

附属書

1は,ISO 310 の翻訳
である。


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M 8231

:2005

(

Ⅰ) JIS の規定

(

Ⅲ)  国際規格の規定

(

Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差異

の項目ごとの評価及びその内容

  表示箇所:本体 
  表示方法:点線の下線又は側線

項目 
番号

内容

(

Ⅱ)  国際

規格番号

項目 
番号

内容

項 目 ご と
の評価

技術的差異の内容

(

Ⅴ)  JIS と国際規格との技術的差異の理由

及び今後の対策

6.1

(続) 6.1.5.3 化合水の定量操作

試 料 を 平 形 は か り 瓶 に 入
れ,105±5℃に調節した空

気浴中で約 2 時間加熱し,
冷却後,ひょう量。

7

操作 7.2.2

試 料 を 試 料 ボ ー ト に
入 れ , 加 熱 管 に 挿 入

し,吸収管を加熱管に
連結し,乾燥空気を流
す(2 気泡/秒)

MOD/

変更

JIS

は,吸湿水と化合

水を分けて抽出し,そ
れぞれの量を測定。

ISO

規格は,吸湿水及

び化合水をあわせて
抽出し,合計量を測

定。

ISO

規格の改正提案を行う予定。

吸収管を加熱管に連結し,
窒素を流す(80 ml/min)

加熱されたボートを直ちに
加熱管に挿入し,20 分保
持。

吸 収 管 を 取 り 外 し て 冷 却
後,ひょう量,

   7.2.3

混 合 酸 化 物 層 の 温 度

を 250∼300  ℃まで加
熱。同時に,管状炉の
加熱管内温度を 800∼

900

℃まで上昇させ,

30

分間空気を流す。空

気流通下管を冷却。吸

収管を取り外して 30
∼35 分間放置後ひょ
う量。

6.1.6

計算

試料中の化合水含有率算出

のための計算式を規定。

8

結 果 の

表示

8.1

計算

JIS

とほぼ同じ。

MOD/

変更

定量方法の違いによ
って計算式は異なる

が,原理的に差はな
い。

ISO

規格の改正提案を行う予定。

6.1.7

許容差

許容差は,規定しない。

   8.2

許容差

許容差を規定。

MOD/

変更

原理的には同一の測定方法であるが,一

部測定条件が異なっているので,ISO 
格の許容差を JIS には適用できない。

JIS

の定量方法を ISO 規格に提案し,改

めてその方法による許容差を定める。


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M 8231

:2005

(

Ⅰ) JIS の規定

(

Ⅲ)  国際規格の規定

(

Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差異

の項目ごとの評価及びその内容

  表示箇所:本体 
  表示方法:点線の下線又は側線

項目 
番号

内容

(

Ⅱ)  国際

規格番号

項目 
番号

内容

項 目 ご と
の評価

技術的差異の内容

(

Ⅴ)  JIS と国際規格との技術的差異の理由

及び今後の対策

6.2 

カールフィッシャー滴定法

 

− MOD/追加

ISO

規格の改正提案を行う予定。

JIS と国際規格との対応の程度の全体評価:MOD

備考1.  項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。

    ―  MOD/削除………  国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。

    ―  MOD/追加………  国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
    ―  MOD/変更………  国際規格の規定内容を変更している。

2.

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次のとおりである。

    ―  MOD……………  国際規格を修正している。