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M 8222 : 1997

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日

本工業規格である。これによって JIS M 8222-1983 は改正され,この規格によって置き換えられる。

今回の改正では,国際規格との整合化を図るため,ISO 規格の翻訳を

附属書 として規定している。

JIS M 8222

には,次に示す附属書がある。

附属書 1(規定)  共存元素分離エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム(EDTA 二ナトリウム)

滴定法

附属書 2(規定)  原子吸光法


日本工業規格

JIS

 M

8222

: 1997

鉄鉱石−マグネシウム定量方法

Iron ores

−Methods for determination of magnesium content

序文  この規格の,附属書 は JIS M 8222-1983 の直接滴定法を改正して規定した日本工業規格である。

附属書 は 1992 年に発行された ISO 10204,Iron ores−Determination of magnesium content−Flame atomic

absorption spectrometric method

を翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成した日本工

業規格である。

1.

適用範囲  この規格は,鉄鉱石中のマグネシウム定量方法について規定する。

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版を適用する。

JIS K 8001

  試薬試験方法通則

JIS M 8202

  鉄鉱石−分析方法通則

3.

一般事項  定量方法に共通な一般事項は,JIS M 8202 の規定による。

4.

定量方法の区分  マグネシウムの定量方法は,次のいずれかによる。

a)

共存元素分離エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム(EDTA 二ナトリウム)滴定法  この方法

は,マグネシウム含有率 0.05% (m/m)  以上 5% (m/m)  以下の試料に適用するもので,

附属書 による。

b)

原子吸光法[国際一致規格 (ISO 10204)]  この方法は,マグネシウム含有率 0.01% (m/m)  以上 3.0%

(m/m)

以下の試料に適用するもので,

附属書 による。


2

M 8222 : 1997

附属書 1(規定)  共存元素分離 EDTA 二ナトリウム滴定法

1.

要旨  試料を塩酸及び硝酸で分解し,ろ過する。ろ液中の鉄を 4-メチル-2-ペンタノンを用いて抽出す

る。残さはふっ化水素酸処理を行って二酸化けい素を揮散させた後,二硫酸カリウムで融解し,ろ液に合

わせる。水酸化カリウムで中和した後,塩酸を添加して pH を調節し,ヘキサメチレンテトラミンで水酸

化物の沈殿を生成させ,ろ過する。ろ液の一部を取り,ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム三水和物

(以下,NN-DDTC という。

)とクロロホルムで共存元素を分離した後,アンモニア水で溶液の pH を調節

し,エリオクロムブラック T (EBT) を指示薬としてエチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム(以下,

EDTA

二ナトリウムという。

)標準溶液でカルシウムとマグネシウムの合量を滴定する。別にカルシウムを

カルセイン・チモールフタレインを指示薬として EDTA 二ナトリウム標準溶液で滴定し,合量から差し引

く。

2.

試薬  試薬は,次による。

a)

塩酸

b)

塩酸[106(

1

), 1

3, 2100]

c)

硝酸

d)

ふっ化水素酸

e)

硫酸(11)

f)

水酸化カリウム溶液 (280g/l)

g)

アンモニア緩衝液  塩化アンモニウム 54g を水に溶解し,アンモニア水 350ml を加え水で液量を 1

000ml

にする。

h)

鉄溶液  硫酸アンモニウム鉄(III)12 水 8.6g を水 800ml 及び硫酸(1+1)10ml で溶解して水で液量を 1

000ml

とする。

i)

二硫酸カリウム

j)

ヘキサメチレンテトラミン溶液 (250g/l)

k)

ヘキサメチレンテトラミン洗浄溶液 (5g/l)

l)

NN-DDTC

三水和物

m)  4-

メチル-2-ペンタノン

n)

クロロホルム

o)

0.01mol/lEDTA

二ナトリウム標準溶液  この溶液の調製,保存及び標定方法は,JIS K 8001 の 4.5(3.3)

[0.01mol/エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム溶液(0.01mol/lEDTA2Na 溶液)

]による。

p)  0.01mol/l

塩化カルシウム標準溶液  110℃で約 1 時間乾燥した炭酸カルシウム 1.000 9g を少量の塩酸

に溶解し,1 000ml の全量フラスコに水を用いて移し,水で標線まで薄める。この溶液のファクター

は次のようにして求める。

0.01mol/l

塩化カルシウム標準溶液 20ml を分取して三角フラスコ (500ml) に移し入れ,水酸化カリ

ウム溶液 20ml 及びカルセイン・チモールフタレイン混合指示薬  [2.r)]  約 0.05g を加えて振り混ぜ,水

を加えて液量を約 200ml にした後,0.01mol/lEDTA 二ナトリウム標準溶液で黄緑から紫になるまで滴

定し,次の式によって標準溶液の 0.01mol/に対するファクターを求める。


3

M 8222 : 1997

20

V

F

=

ここに,

F

 0.01mol/l

塩化カルシウム標準溶液のファクター

V

 0.01mol/lEDTA

二ナトリウム標準溶液の使用量

 (ml)

q)

EBT

メタノール溶液  この溶液の調製及び保存方法は,JIS K 8001 の 4.4(指示薬)による。

r)

カルセイン・チモールフタレイン混合指示薬  カルセイン

1

,チモールフタレイン

1

,塩化カリウム

100

の割合で混合し,粉砕する。

(

1

)

溶媒抽出に用いるので,正確に調製する。

3.

試料はかり採り量  試料はかり採り量は,

1.0g

とする。

4.

操作

4.1

試料溶液の調製  試料溶液の調製は,次の手順によって行う。

a)

試料をはかり採ってビーカー

 (300ml)

に移し入れ,時計皿で覆い,塩酸

25ml

を加え,初めは熱板周

辺の低温部

 (60

100

)

にビーカーを置き,約

1

時間保持した後,更に高温部に移して沸騰直前まで

加熱して分解する。次に硝酸

5ml

を加え,引き続き加熱して蒸発させる。冷却した後,これに塩酸

5

10ml

を加えて加熱し,温水約

100ml

を加えて振り混ぜ,可溶性塩類を溶解する。ろ紙(

5

B

)を

用いて不溶解残さをろ過し,ビーカーの内壁をゴム帽付きガラス棒を用いてこすり,付着物をろ紙上

に移す。約

40

60

℃に加熱した温塩酸

(2

100)

でろ紙に塩化鉄

(III)

の着色が認められなくなるまで洗

浄する。次に温水で洗液に酸が認められなくなるまで洗浄する。不溶解残さは,ろ紙とともに白金る

つぼ(

30

番)に移し入れて保存する。ろ液及び洗液はビーカー

 (300ml)

に受ける。

b)

ろ液及び洗液を加熱蒸発して液面に被膜を生じさせ,これに塩酸

(10

6)20ml

を加え可溶性塩類を溶解

する。冷却した後,分液漏斗

 (200ml)

に移し入れ,更にビーカー内壁を塩酸

(10

6)

を用いて洗浄し,

分液漏斗に移す。これに試料溶液量より少過剰の

4

−メチル−

2

−ペンタノンを加え,約

1

分間激しく

振り混ぜ,しばらく静置して二層に分離したら,下層の水相を注意して元のビーカーに取り出す。更

に塩酸

(10

6)5ml

を分液漏斗内の有機相に加えて再び約

10

秒間激しく振り混ぜ,しばらく静置した後

二層に分離したら,下層の水相を取り出して元のビーカーに加え,上層の有機相は捨てる。これを加

熱し約

5

分間煮沸し,大部分の有機溶媒を揮散させた後,硝酸

5ml

を加え,引き続き液面に被膜が生

じるまで加熱蒸発させる。塩酸

10ml

を加えて可溶性塩類を溶解し,これを主液として保存する。

c)

a)

で保存した不溶解残さを乾燥した後,強熱灰化して放冷する。強熱残さを硫酸

(1

1)

で湿し,ふっ化

水素酸約

5ml

を加えて穏やかに加熱し,二酸化けい素及び硫酸を揮散させる。放冷した後,これに二

硫酸カリウム約

3g

を加え,ふたをして初めは徐々に加熱し,次第に温度を高めて暗赤熱状に加熱し,

残さを融解する。放冷した後,白金るつぼをビーカー

 (300ml)

に入れ,温水

60ml

を加え穏やかに加

熱して融成物を溶解する。白金るつぼを洗って取り出し,この溶液を b)で保存した主液に合わせる。

4.2

水酸化物分離  4.1 c)で得た試料溶液に水を加えて液量を約

100ml

とし(

2

)

50

℃に加熱して水酸化カ

リウム溶液を最初の沈殿が生じるまで加えて中和し,次に

pH

計を用いて塩酸

(1

3)

を滴加し,

pH

1.5

3.0

に調節する。次に,ヘキサメチレンテトラミン溶液

20ml

を加え,温浴上に載せて水酸化物の沈殿を

生成させる(

3

)

。沈殿はろ紙(

5

A

)でろ過し,ヘキサメチレンテトラミン洗浄溶液で数回洗浄する。ろ

液及び洗液は

250ml

の全量フラスコに受け,常温まで冷却した後,水で標線まで薄める。沈殿は捨てる。


4

M 8222 : 1997

(

2

)

 4-

メチル

-2-

ペンタノンで鉄がほとんど抽出されており,しかも試料中のアルミニウムやチタン

などの含有率が少ない場合は,鉄溶液

  [

2.h)

] 10

20ml

を加える。

(

3

)

温浴上で熟成する代わりに,熱板上で数分間煮沸してもよい。

4.3

妨害元素の分離 

2

個の分液漏斗

 (500ml)

を用意し,4.2 で得た試料溶液からカルシウムとマグネシ

ウム含有率の合量に応じて一定量を

附属書 表 に従って分取して

1

個の分液漏斗に移し入れる。次に同

じ試料溶液からカルシウムの含有率に応じて

附属書 表 に従って分取してもう

1

個の分液漏斗に移し入

れる。それぞれに

NN-DDTC

三水和物約

0.1g

とクロロホルム

50ml

を加えて振り混ぜ,妨害元素をクロロ

ホルム中に抽出する。静置した後,クロロホルム相を捨て,再びこの操作を行い,クロロホルム相が透明

になるまで繰り返し,完全に妨害元素を除去する。それぞれの水相を別々の三角フラスコ

 (500ml)

に移し

入れ,分液漏斗の内壁を水で洗浄して合わせる。分取量が

50ml

の場合は,水を加えて液量を

100ml

にす

る。

附属書 表 1  試料溶液分取量

カルシウムとマグネシウム

含有率の合量

% (m/m)

分取量

ml

2

未満 100

2

以上 50

附属書 表 2  試料溶液分取量

カルシウム含有率

% (m/m)

分取量

ml

2

未満 100

2

以上 50

4.4

カルシウムとマグネシウム合量の滴定  4.3 において附属書 表 に従って分取した試料溶液から得

た溶液にアンモニア緩衝液

  [

2.g)

] 10ml

を加えて

pH

を調節し,

EBT

メタノール溶液

  [

2.q)

] 2

3

滴を加え,

0.01mol/lEDTA

二ナトリウム標準溶液

  [

2.o)

]

で滴定し,溶液の色の赤が消失して鮮明な青に変わる点を終

点とする。その際の

0.01mol/lEDTA

二ナトリウム標準溶液の使用量をカルシウムとマグネシウム合量相当

量とする。

4.5

カルシウムの滴定  4.3 において附属書 表 に従って分取した試料溶液から得た溶液に水酸化カリ

ウム溶液

20ml

及びカルセイン・チモールフタレイン混合指示薬

  [

2.r)

]

0.05g

を加えて振り混ぜ,水を加

えて液量を約

200ml

にした後,

0.01mol/lEDTA

二ナトリウム標準溶液

  [

2.o)

]

で滴定し,溶液の色が黄緑か

ら最後の

1

滴で紫に変わる点を終点とする(

4

)

このときの

0.01mol/lEDTA

二ナトリウム標準溶液の使用量を,カルシウム相当量とする。

(

4

)

滴定の際,混合指示薬による呈色が不鮮明な場合は,次のように操作してもよい。

カルセイン・チモールフタレイン混合指示薬を加えた溶液に

0.01mol/l

塩化カルシウム標準溶

  [

2.p)

]

を正確に

1

3ml

加え,

0.01mol/lEDTA

二ナトリウム標準溶液を滴定する。この場合,

加えた

0.01mol/l

塩化カルシウム標準溶液の

0.01mol/lEDTA

二ナトリウム標準溶液の相当量を先

0.01mol/lEDTA

二ナトリウム標準溶液の滴定量から差し引かなければならない。

5.

空試験  試料を用いないで,4.14.5 の手順に従って,試料と同じ操作を試料と併行して行う。

6.

計算  計算は,次による。


5

M 8222 : 1997

a)

マグネシウム含有率の計算  4.44.5 及び 5.で得た滴定量から,試料中のマグネシウム含有率を,次

の式によって算出する。

(

) (

)

[

]

100

243

000

.

0

4

3

2

1

×

×

×

=

B

m

V

V

V

V

Mg

ここに,

Mg

試料中のマグネシウム含有率

 [% (m/m)]

V

1

分取した試料溶液のカルシウムとマグネシウムの合量の滴
定における

0.01mol/lEDTA

二ナトリウム標準溶液の使用量

(

5

)

(ml)

V

2

分取した試料溶液のカルシウムの滴定における

0.01mol/lEDTA

二ナトリウム標準溶液の使用量(

5

)

(ml)

V

3

分取した空試験液のカルシウムとマグネシウムの合量の滴
定における

0.01mol/lEDTA

二ナトリウム標準溶液の使用量

(

5

)

(ml)

V

4

分取した空試験液のカルシウムの滴定における

0.01mol/lEDTA

二ナトリウム標準溶液の使用量(

5

)

(ml)

m

試料はかり採り量

 (g)

B

試料溶液及び空試験液の分取比

(

5

)

4.4

4.5の操作で試料溶液の分取量が異なる場合は,分取量

50ml

の方の

0.01mol/lEDTA

二ナトリ

ウム標準溶液の使用量を

2

倍にする。

b)

酸化マグネシウム含有率の計算  試料中の酸化マグネシウム含有率は,マグネシウム含有率から次の

式によって算出する。

MgO

1.658

×

Mg

ここに,

MgO

試料中の酸化マグネシウム含有率

 [% (m/m)]

Mg

a)

に同じ

7.

許容差  許容差は,附属書 表 による。

附属書 表 3  許容差

単位

% (m/m)

室内許容差

室間許容差

D (n)

×[0.006 2×(マグネシウム含有率)+0.003 6] 2.8×[0.028 4×(マグネシウム含有率)+0.000 5]

n

=2 のとき,D (n)  =2.8

n

=3 のとき,D (n)  =3.3

n

=4 のとき,D (n)  =3.6

参考

この許容差は,マグネシウム含有率

0.06% (m/m)

以上

2.42% (m/m)

以下の試料を用いて求めた

ものである。


6

M 8222 : 1997

附属書 2(規定)  原子吸光法 

序文  この附属書は,

1992

年第

1

版として発行された ISO 10204

 (Iron ores

Determination of magnesium

content

Flame atomic absorption spectrometric method)

を翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更する

ことなく作成したものである。

なお,この附属書で点線の下線を施してある

参考

は,原国際規格にはない事項である。

1.

適用範囲

この附属書は,

鉄鉱石中のマグネシウムをスケール原子吸光法によって定量する方法について規定する。

この方法は,天然鉄鉱石の精鉱及び焼結鉱を含む塊成鉱のマグネシウムの含有率

0.01% (m/m)

以上

3.0%

(m/m)

以下の範囲のものに適用する。

参考

この方法は,硫化鉄焼鉱,スケール及びダスト又はこれらの粉粒状のものを加工した団鉱など

の鉄原料にも適用できる。

2.

引用規格

次に記載する規格は,この附属書の本文中で引用するのでこの規定の一部を構成する。この規格発行の

時点ではそれぞれの規格の発行版表示は正しいものであるが,国際規格はすべて改正されるものであるの

で,この規格を使用することに合意した当事者は,常に最新版の規格を参照するよう努力されたい。IEC

及び ISO のメンバーには最新の国際規格のリストが配布されている。

ISO 648 : 

1977

 

Laboratory glassware

One-mark pipettes

ISO 1042 : 

1983

 

Laboratory glassware

One-mark volumetric flasks

ISO 3081 : 

1986

 

Iron ores

Increment sampling

Manual method

ISO 3082 : 

1987

 

Iron ores

Increment sampling and sample preparation

Mechanical method

ISO 3083 : 

1986

 

Iron ores

Preparation of samples

Manual method

ISO 7764 : 

1985

 

Iron ores

Preparation of predried test samples for chemical analysis

3.

原理

試料を塩酸と少量の硝酸で処理して分解する。

蒸発してけい酸を脱水した後,希釈し,ろ過する。残さを強熱し,ふっ化水素酸と硫酸とともに加熱蒸

発してけい酸を除去する。炭酸ナトリウムで融解し,冷却した後,融成物をろ液に溶解する。

この溶液を空気・アセチレンバーナーを使用して原子吸光装置のスケール中に噴霧する。

マグネシウムの吸光度を測定し,検量線溶液の吸光度と比較して定量する。

1

二酸化窒素・アセチレンスケールを定量に用いてもよいが,その場合には感度は約

1/3

に低下す

る。

4.

試薬

分析の際は,分析用保証試薬

 (recognized analytical grade)

,蒸留水又はこれと同等の純度の水を使用する。

4.1

無水炭酸ナトリウム (Na

2

CO

3

)


7

M 8222 : 1997

4.2

塩酸(密度 1.19g/ml

4.3

塩酸(密度 1.19g/ml)の希釈液 19

4.4

硝酸(密度 1.4g/ml

4.5

ふっ化水素酸 40% (m/m)  (密度 1.13g/ml),又は 48% (m/m)  (密度 1.185g/ml

4.6

硫酸(密度 1.84g/ml)の希釈液 11

4.7

バックグラウンド溶液

マグネシウムを含まない純鉄[純度

99.99% (m/m)

以上]

10g

を塩酸

  (

4.2

) 50ml

に溶解し,硝酸

  (

4.4

)

滴加して酸化する。加熱蒸発してシロップ状になるまで濃縮する。塩酸

  (

4.2

) 20ml

を加え,水で

200ml

希釈する。無水炭酸ナトリウム

  (

4.1

) 17g

を水に溶解し,注意して鉄溶液に加え,加熱し二酸化炭素を除去

する。冷却した溶液を

1 000ml

1

標線付き容量フラスコへ移し入れ,水で標線まで希釈して混合する。

4.8

塩化ランタン溶液

塩化ランタン[

LaCl

3

xH

2

O) 50g

を塩酸

  (

4.2

) 50ml

と熱水

300ml

に溶解する。冷却して

1l

に希釈する。

4.9

標準マグネシウム溶液,15

µgMg/ml

酸化していない金属マグネシウム

0.300 0g

に塩酸(密度

1.19g/ml

の希釈液

1

3

75ml

をゆっくり加え,

溶解する。冷却し,

1 000ml

1

標線付き容量フラスコへ移し入れ,水で標線まで希釈して混合する。こ

の溶液から

10ml

を分取して

200ml

1

標線付き容量フラスコに移し入れる。水で標線まで希釈して混合

する。

4.10

マグネシウム検量線溶液

標準マグネシウム溶液

  (

4.9

)

を用いて検量線溶液を次のようにして調製する。

ピペットを用いて標準マグネシウム溶液

  (

4.9

)

2.0ml

5.0ml

10.0ml

20.0ml

40.0ml

及び

50.0ml

分取して

200ml

の全量フラスコに移し入れる(

注 参照)。塩酸

  (

4.2

) 6ml

とバックグラウンド溶液

  (

4.7

)

60ml

及び塩化ランタン溶液

  (

4.8

) 40ml

を加え,水で標線まで希釈して混合する。マグネシウムを含まない

ゼロ検量線溶液は

200ml

の全量フラスコにバックグラウンド溶液

60ml

と塩酸

  (

4.2

) 6ml

及び塩化ランタン

溶液

40ml

を加え水で標線まで希釈して混合する。

2

マグネシウムの濃度範囲は装置に応じて変えてもよい。高感度な装置の場合には,5.3に示した

最低基準に注意して標準溶液の分取量を少なくするか,希釈した標準溶液を用いてもよい。

5.

装置

通常の分析器具及び次のものを使用する。

5.1

白金るつぼ  容量

30ml

以上

5.2

マッフル炉  約

1 100

℃まで加熱可能なもの。

5.3

原子吸光光度計  空気・アセチレンバーナーを具備しているもの。

この方法で使用する原子吸光光度計は,次の装置基準を満足しなければならない。

a)

最小感度−検量線最高濃度(4.10 参照)の溶液の吸光度は,少なくとも

0.3

b)

検量線の直線性−検量線の上部

20%

範囲のこう配(吸光度の変化で表す。)と,同じやり方で算出し

た下部

20%

範囲のこう配の比が,

0.7

以上。

c)

最小安定性

 (minimum stability)

−検量線最高濃度溶液とゼロ検量線溶液をそれぞれ十分な回数の繰

返し測定をして,得た標準偏差がそれぞれ最高濃度溶液の平均吸光度の

1.5%

0.5%

以下。

参考

最小安定性の求め方  最高濃度の検量線溶液を

n

回噴霧し,

個々の吸光度の読み

A

Ai

を求めて,

平均値

A

A

を計算する。


8

M 8222 : 1997

最低濃度の検量線溶液(ゼロ検量線溶液を除く。

)を 回噴霧し,個々の吸光度の読み A

Bi

求めて,平均値

B

A

を計算する(

10

回以上)

最高及び最低濃度の検量線溶液の各々の標準偏差 s

A

及び s

B

を次の式で計算する。

(

)

( )

1

1

2

2

2

Σ

Σ

=

Σ

=

n

n

A

A

n

A

A

s

i

i

A

Ai

A

(

)

( )

1

1

2

2

2

Σ

Σ

=

Σ

=

n

n

B

B

n

A

A

s

i

i

B

Bi

B

最高濃度及び最低濃度の検量線溶液の各々の最小安定性は,s

A

×100/

A

A

及び s

B

×100/

A

A

の式

で求める。

3

基準 a)b)及び c)の評価及び引き続き行われるすべての測定に対しては,チャート式記録装置

及び/又はデジタル表示装置の使用を推奨する。

4

測定条件は,装置ごとに変わってもよい。次に示す測定条件は数箇所の分析所で良好な結果が

得られた条件であり,操作の指針となるものである。マグネシウムの定量には,空気・アセチ

レンフレームが使用される。

マグネシウム中空陰極ランプの電流,mA

15

波長,nm 285.2

空気流量,l/min 22

アセチレン流量,l/min 4.2

上に示したガス流量が適用できない装置においても,ガス流量の比率は操作の有効な指針とな

るであろう。

参考  装置基準については.JIS M 8202(鉄鉱石−分析方法通則)の解説に記載されている。

6.

サンプリング及び試料

6.1

分析用試料  (laboratory sample)

分析には,ISO 3081 又は ISO 3082 に従って採取され,ISO 3082 又は ISO 3083 に従って調製された粒度

−100

µm の分析用試料を用いる。化合水又は酸化しやすい化合物の含有率が著しく高い鉱石の場合には,

粒度−160

µm の試料を用いる。

5

化合水及び酸化しやすい化合物の著しく高い含有率についてのガイドラインは,ISO 7764に記

載されている。

参考  化合水及び酸化しやすい化合物の含有率については,JIS M 8202 に記載されている。

6.2

事前乾燥試験試料  (predried test sample)  の調製

分析用試料を十分に混合し,容器の全量を代表するように数インクリメントで分析試料を採取する。分

析試料を ISO 7764 に従って 105±2℃で乾燥する(これを事前乾燥試料という。

7.

操作

7.1

分析回数

分析は,事前乾燥試料 1 個について,

附属書 2A に従って少なくとも独立に 2 回の分析を行う。

6

独立に という表現は,2度目又は続いて行った分析結果が以前の結果によって影響を受けな


9

M 8222 : 1997

いことを意味する。特にこの方法では,この条件は操作の繰返しが同一人が異なった時間に,

又は異なった人によって,いずれの場合も適切な再校正を含めて行われなければならないこと

を意味する。

7.2

はかり採り試料  (test portion)

6.2

に従って得られた事前乾燥試料から数インクリメントを採って,

約 1g を 0.000 2g のけたまではかる。

7

はかり採り試料は,水分の再吸収を防ぐため迅速にはかり採るべきである。

7.3

空試験及びチェック試験

一連の定量ごとに,1 回の空試験と,同一種類の鉄鉱石認証標準物質の 1 個を,1 分析試料(1 個又は数

個)と併行して同一条件で分析しなければならない。認証標準物質の事前乾燥試料は,6.2 に従って調製し

なければならない。

8

認証標準物質は分析試料と同一種類で,両者の性質が分析操作に重大な変更を必要としない程

度によく類似したものであるべきである。

同時に数試料を分析する場合,操作が同じで同一の試薬瓶からの試薬を使うのであれば,1 個の空試験

値で代表することができる。

同時に同一種類の鉱石の数試料を分析する場合は,1 個の認証標準物質の分析値を使用することができ

る。

7.4

定量

7.4.1

試料の分解

はかり採り試料  (7.2)  を 250ml のビーカーに移し入れる。水数 ml で湿らせ,塩酸  (4.2) 25ml を加え,時

計皿で覆って穏やかに加熱する。沸騰直前の温度で反応が認められなくなるまで加熱分解する。硝酸  (4.4)

2ml

を加え,数分間分解する。時計皿を取り去り,溶液を蒸発させて乾固する。

塩類を 105〜110℃の熱板上で 30 分間加熱する。塩酸  (4.2) 5ml を加え,ビーカーを時計皿で覆い,数分

間加熱する。水 50ml を加え,チタンの加水分解を避けるためかき混ぜながら加熱して沸騰させる。時計

皿とビーカーの内壁を洗浄し,この溶液を少量のろ紙パルプを加えた一般定量用ろ紙を用いて 250ml のビ

ーカーへろ過する。ビーカーに付着している粒子はゴム帽付きガラス棒又は湿らせたろ紙を用いて完全に

取り除き,ろ液に加える。ろ紙を塩酸  (4.3)  で 3 回洗浄した後,熱水でろ紙から鉄が認められなくなるま

で洗浄する。ろ紙及び残さを白金るつぼ  (5.1)  に移し入れる。ろ液は加熱濃縮して約 100ml として保存す

る。

7.4.2

残さ処理

白金るつぼ中のろ紙と残さを低温部 (500〜800℃)  で加熱する。冷却し,水数滴で湿らせ,硫酸  (4.6) 3

滴又は 4 滴とふっ化水素酸  (4.5) 10ml を加える。徐々に蒸発させて二酸化けい素を揮散させた後,白煙を

発生させ過剰の硫酸を除去する。約 700℃で加熱する。残さに無水炭酸ナトリウム  (4.1) 1.0g を加え(

注 9

参照)

,るつぼをふたで覆い,バーナー又はマッフル炉で透明な融成物が得られるまで融解する(約 1 100℃

で 15 分間)

9

この融解が困難な場合は,無水炭酸ナトリウム  (4.1) 2g を使用し,塩酸  (4.2)  も2倍量使用する。

この場合は,バックグラウンド溶液  (4.7)  も2倍量の無水炭酸ナトリウムと塩酸  (4.2)  を用いて

調製する。

7.4.3

試料溶液の調製

冷却した融成物を 7.4.1 で保存したろ液に溶解し,るつぼを取り出して洗浄し,ふたで覆う

注 10 参照)。

10  この段階で溶液が濁っている場合は,大量のチタンが加水分解していることを示している。こ


10

M 8222 : 1997

の場合は,200ml の全量フラスコに移す前にろ過しなければならない。

この溶液を 200ml の 1 標線付き容量フラスコへ移し入れ,水で標線まで希釈して混合する。この溶液の

適当量(

附属書 表 参照)を分取して 200ml の 1 標線付き容量フラスコに移し入れ,塩化ランタン溶液

(4.8) 40ml

を加える。さらにバックグラウンド溶液  (4.7)  と塩酸  (4.2)  を

附属書 表 に従って加え,水で

標線まで希釈して混合する(

注 11 参照)(この溶液を希釈試料溶液という。)。

空試験溶液の相当量を分取して 200ml の 1 標線付き容量フラスコに移し入れ,試料溶液の場合と同量の

塩化ランタン溶液  (4.8),バックグラウンド溶液  (4.7)  及び塩酸  (4.2)  を加える。水で標線まで希釈して混

合する(この溶液を希釈空試験溶液という。

附属書 表 1  試料溶液の希釈指針

試料中マグネシウム

の予想含有率

w

Mg

% (m/m)

分取量

ml

相当する試料の質量

g

バックグラウンド

溶液  (

4.7

)

添加量

ml

塩酸  (

4.2

)

添加量

ml

0.01

w

Mg

≦0.1 60

0.30

40

4

0.1

w

Mg

≦0.25 40

0.20

50

4

0.25

w

Mg

≦1.25 10

0.05

60

6

1.25

w

Mg

≦3.00 2

0.01

60

6

11  附属書21に示した希釈率はマグネシウム濃度が検量線溶液の範囲内に収まるように規定して

いる。より高感度の装置に対しては試料溶液の分取量を少なくしてもよい。その場合,溶液を

あらかじめ希釈して分取量が2ml より少なくならないようにする。空試験溶液も同様である。

この場合にはバックグラウンド溶液  (4.7)  及び塩酸  (4.2)  の量も調整する。

7.4.4

原子吸光光度計の調整

マグネシウムの波長 (285.2nm) を合わせ,吸光度が最小となるようにセットする。適切なバーナーを取

り付け,製造業者の操作指示書に従ってスケールを点火する。バーナーを 10 分間予熱した後,最高濃度の

検量線溶液(4.10 参照)を噴霧しながら吸光度が最大になるように燃料ガスとバーナーを調整し,次に 5.3

に定める装置基準を確認する。

水と最高濃度の検量線溶液を噴霧して吸光度の読取り値が変動しないことを確認した後,水に対する読

み値を吸光度ゼロに合わせる。

7.4.5

吸光度の測定

希釈空試験溶液とゼロ検量線溶液から始めて,最終試験溶液が一連の測定の適切な時点で噴霧できるよ

うに,検量線溶液  (4.10)  及び最終試料溶液(7.4.3 参照)を吸光度が増加していくような順序で噴霧する。

安定した応答が得られたら,その読取り値を記録し,各溶液の噴霧の間には水を噴霧する。

測定は,少なくとも 2 回繰り返す。

必要ならば,各溶液の読取り値の平均を吸光度に変換する。ゼロ検量線溶液の吸光度を差し引いて,各

検量線溶液の真 (net) の吸光度を求める。同様に,希釈空試験溶液の吸光度を差し引いて,最終試料溶液

の真 (net) の吸光度を求める。マグネシウムの濃度

µg/ml に対して検量線溶液の真 (net) の吸光度をプロッ

トして,検量線を作成する。

検量線を用いて,最終試料溶液の真 (net) の吸光度をマグネシウムの濃度

µg/ml に変換する。

8.

結果の表示

8.1

マグネシウム含有率の計算


11

M 8222 : 1997

マグネシウム含有率 w

Mg

(質量百分率)は,次の式を用いて小数点以下 4 けたまで計算する。

000

10

200

mg

mg

×

×

ρ

=

m

w

 (1)

50

mg

×

ρ

=

m

ここに,

ρ

Mg

最終試料溶液のマグネシウム濃度  (

µg/ml)

m

予備的な希釈を考慮に入れた最終試料溶液 200ml 中に含ま
れる試料の質量 (g)

8.2

結果の一般的処理

8.2.1

精度及び許容差

この分析方法の精度は,次の回帰式で表される

1)

r

=0.021 7X+0.027 0 (2)

P

=0.118 4X−0.010 2  (3)

σ

r

=0.007 7X+0.009 5  (4)

σ

L

=0.041 9X−0.006 1  (5)

ここに,

X

分析試料のマグネシウム含有率を質量百分率で表し
たもの

−  室内計算式[式(2)及び式(4)の場合]は 2 回分析

値の算術平均

−  室間計算式[式(3)及び式(5)の場合]は 2 分析室

の最終分析値  (8.2.3)  の算術平均

r

室内の許容差

P

室間の許容差

σ

r

室内の標準偏差

σ

L

室間の標準偏差

参考  は に,

σ

L

σ

R

に改正されている  (ISO 5725 : 1994)。

8.2.2

分析値の採択

認証標準物質で求められた結果と標準物質の認証値との間に,

統計的に有意差が認められてはならない。

真度 (accu-racy) 及び精度 (precision) ともにこの方法に相当する分析方法を用いて,少なくとも 10 か所の

分析室で分析した標準物質に対しては,有意差の検定には次の式を用いる。

n

N

n

s

s

A

A

w

2
r

2
L

c

wc

2

c

2

Lc

c

2

σ

+

σ

+

+

− ≦

 (6)

ここに,

A

c

認証値

A

認証標準物質を分析して得られた結果又はその平均

s

Lc

認証値を決定した分析室の室間標準偏差

s

Wc

認証値を決定した分析室の室内標準偏差

n

Wc

認証値を決定した分析室の分析回数の平均

N

c

認証値を決定した分析室の数

                                                       

1)

追加の情報は,

附属書 2B 及び附属書 2C に記載されている。


12

M 8222 : 1997

n

認証標準物質の分析回数(ほとんどの場合 n=1)

σ

L

及び

σ

r

8.2.1

に定義してあるとおり。

もし,式(6)の左辺が右辺より小さいか又は等しければ,差|A

c

A|は統計的に有意ではなく,逆の場合は,

統計的に有意である。

差が有意であるときは,試料の分析と同時に認証標準物質の分析を繰り返す。もし,差が再び有意であ

るならば,同じ種類で別の認証標準物質を用いて同じ操作を繰り返さなければならない。

分析試料の二つの分析値の範囲が 8.2.1 の式(2)で計算された の限度を超えるときは,

附属書 2A のフロ

ーシートに従って,更にもう一度同じ種類の認証標準物質とともに分析試料の分析を行わなければならな

い。

分析試料の結果の採択の可否は,いつの場合も認証標準物質の結果の採択の可否に従わなければならな

い。

12  認証標準物質の情報が不十分なときには,次の手順を用いる。

a)

室間標準偏差を推定するのに十分なデータがあれば,s

2
Wc

/

n

Wc

を削除して,s

Lc

を室平均値の標準偏差

とみなす。

b)

もし,

認証標準物質の認証が 1 分析室だけで行われている場合,

又は室間の分析結果がない場合には,

この認証標準物質はこの規格には適用しないのがよい。その使用が避けられない場合は,次の式を用

いる。

n

A

A

2
r

2
L

c

2

2

σ

+

σ

− ≦

 (7)

8.2.3

最終結果の計算

最終結果は,分析試料の採択し得る値の算術平均か,又は

附属書 2A に規定した手順によって求めた値

で,小数点以下 4 けたまで計算し,次のようにして小数点以下 2 けたに丸めなければならない。

a)

小数点以下 3 けた目の数値が 5 より小さいときにはそれを切り捨て,小数点以下 2 けた目の数値はそ

のままとする。

b)

小数点以下 3 けた目の数値が 5 で,小数点以下 4 けた目に 0 以外の数値があるとき,又は小数点以下

3

けた目の数値が 5 より大きいときには,小数点以下 2 けた目の数値を一つだけ増加させる。

c)

小数点以下 3 けた目の数値が 5 で,小数点以下 4 けた目が 0 のときは,小数点以下 3 けた目の 5 を切

り捨て,小数点以下 2 けた目の数値が 0,2,4,6,又は 8 であれば小数点以下 2 けた目の数値はその

ままとし,1,3,5,7,又は 9 であれば小数点以下 2 けた目の数値は切り上げて数を一つだけ増加さ

せる。

8.3

酸化物換算係数

w

MgO

 (%)

=1.658×w

Mg

 (%)

9.

試験結果の報告

試験結果の報告には,次の情報を記載する。

a)

分析所の名称及び所在地

b)

試験報告書の発行日付

c)

この

附属書の引用

d)

試料の識別に必要な事項


13

M 8222 : 1997

e)

分析結果

f)

分析結果の参照番号

g)

定量時に気がついた特記事項及びこの

附属書に規定がない操作で,分析試料又は認証標準物質の分析

結果に影響を与えているおそれがある操作


14

M 8222 : 1997

附属書 2A(規定)  分析値の採択手順のフローシート

参考1

偶数個に対するメジアンは,数値を大きさの順に並べたときの中央2個の平均値。

2

 1.2r

で検定せずに,直ちに X

3

X

4

を実施してもよい(破線部)

3

最終行の は, X

~

の誤り。


15

M 8222 : 1997

附属書 2B(参考)  精度及び許容差回帰式の典拠 

附属書 の 8.2.1 の回帰式は,1971 年〜1973 年に 12 か国の 34 の分析所において 6 種類の鉄鉱石試料(表

B.1

参照)について実施された国際共同分析実験結果から求めたものである。

精度データのグラフを,

附属書 2C に示す。使用した分析試料は,次のとおりである。

表 B.1  分析試料のマグネシウム含有率

試料

マグネシウム含有率

% (m/m)

Bomi Hill

0.30

Canadian ore

0.32

Sweden No.7 ore

0.59

Minette ore

0.99

Philippine iron sand

1.29

ASTM No.4 ore

3.12

13  この国際共同分析実験及び統計的解析の結果報告書(Doc. ISO/TC 102/SC 2N241,1972年1月)

は,ISO/TC 102/SC 2事務局又は ISO/TC 102事務局で入手できる。

14  統計的解析は,ISO 5725 : 1986, Precision of test methods−Determination of repeatability and

re-producibility for a standard test method by inter-laboratory tests

で規定している原則に従って行っ

た。

参考  ISO 5725 : 1986 は,次の改訂版が発行済みである。

ISO 5725-1

 : 1994

  Accuracy (trueness and precision) of measurement methods and results−Part

1

:General principles and definitions

ISO 5725-2

 : 1994

  Accuracy (trueness and precision) of measurement methods and results−Part

2

:Basic method for the determination of repeatability and reproducibility of a standard

measure-ment method

ISO 5725-3

 : 1994

  Accuracy (trueness and precision) of measurement methods and results−Part

3

:Inter-mediate measures of the precision of a standard measurement method

ISO 5725-4

 : 1994

  Accuracy (trueness and precision) of measurement methods and results−Part

4

:Basic methods for the determination of the trueness of a standard measurement method

ISO 5725-6

 : 1994

  Accuracy (trueness and precision) of measurement methods and results−Part

6

:  Use in practice of accuracy values


16

M 8222 : 1997

附属書 2C(参考)  国際共同分析実験で得られた精度データ

注  図 C.1 は,附属書 の 8.2.1 の式をグラフ表示したものである。

図 C.1  マグネシウム含有率 X [% (m/m)]  に対する精度の最小二乗法による回帰線

原案作成委員会  構成表

氏名

所属

鉄鋼分析部会部会

佐  伯  正  夫

新日本製鐵株式会社

化学分析分科会主
査,鉄鉱石 JIS 改正
WG

リーダー

岩  田  英  夫

日本鋼管株式会社

直属幹事

石  橋  耀  一

日本鋼管株式会社

委員

岡  野  輝  雄

川崎製鉄株式会社

杉  原  孝  志

川鉄テクノリサーチ株式会社(マグネシウム担当)

中  川      孝

川鉄テクノリサーチ株式会社

秋  窪  英  俊

合同製鐵株式会社

金  築  宏  治

株式会社神戸製鋼所

河  村  恒  夫

株式会社コベルコ科研

稲  本      勇

新日本製鐵株式会社

大  水      勝

新日本製鐵株式会社

笠  井  茂  夫

新日本製鐵株式会社

鈴  木  興  三

新日本製鐵株式会社

鈴  木  節  雄

新日本製鐵株式会社

土  屋  武  久

新日本製鐵株式会社


17

M 8222 : 1997

蔵  保  浩  文

住友金属工業株式会社

中  里  福  和

住友金属工業株式会社

西  野  和  美

住友金属工業株式会社

平  松  茂  人

住友金属工業株式会社

菅  野      清

株式会社中山製綱所

西  田      宏

日新製鋼株式会社

小  倉  正  之

日本鋼管株式会社

船  曵  佳  弘

日本鋼管株式会社

事務局

大  槻      孝

社団法人日本鉄鋼協会

増  喜  浩  二

社団法人日本鉄鋼協会

原料標準委員会委
員長

安  達  良  英

新日本製鐵株式会社

JM2

分科会主査

松  村  泰  治

川鉄テクノリサーチ株式会社

委員

中  林  賢  司

通商産業省工業技術院

藤  本  京  子

川崎製鉄株式会社

滝  沢  佳  郎

川鉄テクノリサーチ株式会社

岡  山  和  生

合同製鐵株式会社

金  築  宏  治

株式会社神戸製鋼所

今  北      毅

株式会社コベルコ科研

西  埜      誠

株式会社島津製作所

笠  井  茂  夫

新日本製鐵株式会社

菊  池  統  一

新日本製鐵株式会社

鈴  木  節  雄

新日本製鐵株式会社

松  本  義  朗

住友金属工業株式会社

西  野  和  美

住友金属テクノロジー株式会社

原  田  幹  雄

株式会社中山製綱所

槌  尾  武  久

日新製鋼株式会社

林      三  男

社団法人日本海事検定協会

石  橋  耀  一

日本鋼管株式会社

吉  岡      豊

日本鋼管株式会社

河  野  久  征

理学電機工業株式会社

事務局

大  槻      孝

社団法人日本鉄鋼協会

脊  戸  雄  功

社団法人日本鉄鋼連盟