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M 8219-1

:2012

(1)

目  次

ページ

序文 

1

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

1

3

  一般事項

1

4

  要旨

1

5

  試薬

1

6

  試料はかりとり量

2

7

  操作

2

7.1

  試料溶液の調製

2

7.2

  吸光度の測定 

3

8

  空試験

3

9

  検量線の作成 

3

9.1

  検量線用溶液の調製

3

9.2

  検量線の作成 

3

10

  計算

3

11

  許容差

4


M 8219-1

:2012

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般社団法人日本鉄鋼連盟(JISF)から,工

業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済

産業大臣が制定した日本工業規格である。

これによって,JIS M 8219:1995 は廃止され,その一部を分割して制定したこの規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

JIS M 8219

の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS

M

8219-1

  第 1 部:原子吸光法

JIS

M

8219-2

  第 2 部:ジアンチピリルメタン吸光光度法


   

日本工業規格

JIS

 M

8219-1

:2012

鉄鉱石−チタン定量方法−第 1 部:原子吸光法

Iron ores-Determination of titanium-

Part 1: Flame atomic absorption spectrometric method

序文 

この規格は,JIS M 8219:1995 の

附属書 の規定内容について,一部技術的変更を行って作成したもので

ある。

なお,対応国際規格は現時点で制定されていない。

適用範囲 

この規格は,鉄鉱石中のチタンを原子吸光法によって定量する方法について規定する。この方法は,チ

タン含有率(質量分率)0.02 %以上 0.30 %以下の定量に適用する。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS M 8202

  鉄鉱石−分析方法通則

JIS Z 8402-6

  測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)−第 6 部:精確さに関する値の実用的

な使い方

一般事項 

定量方法に共通な一般事項は,JIS M 8202 による。

要旨 

試料を塩酸及び硝酸で分解して乾固した後,塩酸に溶解し,ろ過する。残さは,ふっ化水素酸及び硫酸

で処理した後,溶融二硫酸カリウムで融解し,融成物をろ液で溶解する。妨害抑制剤としてアルミニウム

を共存させた後,溶液の一部を原子吸光分析装置のアセチレン・一酸化二窒素フレーム中に噴霧し,チタ

ン中空陰極ランプから放射される波長 364.3 nm 又は波長 365.3 nm の光の吸光度を測定する。

試薬 

試薬は,次による。

5.1 

塩酸 

5.2

塩酸(1+1,2+100)

5.3 

硝酸 


2

M 8219-1

:2012

   

5.4

ふっ化水素酸

5.5

硫酸(1+1)

5.6

酸化鉄(III)  純度の高い酸化鉄(III)で,チタン含有率(質量分率)が 0.002 %以下であること

を保証されているか,又はチタンの含有率(質量分率)の認証値が 0.02 %以下のもの。

5.7

二硫酸カリウム 

5.8

アルミニウム溶液(Al:5 mg/mL)

アルミニウム(質量分率 99.9 %以上)5.00 g をはかりとってビーカー(300 mL)に移し入れ,時計皿で

覆い,塩酸(1+1)100 mL を加えて穏やかに加熱して分解する。常温まで冷却した後,時計皿の下面を温

水で洗って時計皿を取り除き,溶液を 1 000 mL の全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄め

る。

5.9

チタン標準液(Ti:0.3 mg/mL)

チタン(質量分率 99.9 %以上)0.300 0 g をはかりとってビーカー(300 mL)に移し入れ,時計皿で覆い,

塩酸 30 mL を加えて穏やかに加熱して分解する。常温まで冷却した後,時計皿の下面を塩酸(1+1)で洗

って時計皿を取り除き,溶液を 1 000 mL の全量フラスコに塩酸(1+1)を用いて移し入れ,塩酸(1+1)

で標線まで薄めてチタン標準液とする。

試料はかりとり量 

試料はかりとり量は,1.0 g とする。

操作 

7.1 

試料溶液の調製 

試料溶液の調製は,次の手順によって行う。

a)

試料をはかりとってビーカー(300 mL)に移し入れる。

b)

時計皿で覆い,塩酸 30 mL を加えて,初めは熱板周辺の低温部(60∼100  ℃)にビーカーを置いて約

1

時間保持した後,高温部に移して約 10 分間沸騰直前まで加熱して分解する。次に硝酸 5 mL を加え

て鉄などを酸化し,更に加熱を続けてほとんど乾固する。放冷した後,塩酸 10 mL を加え,加熱して

再び乾固する。放冷した後,塩酸(1+1)20 mL を加え加熱して可溶性塩類を溶解する。ろ紙(5 種 B)

及び少量のろ紙パルプを用いて残さをろ過し,ビーカーの内壁に付着した残さはポリスマン(ゴム帽

付きガラス棒)を用いてこすり落とし,残さの全量を塩酸(2+100)でろ紙上に移す。ろ紙は,約 40

∼60  ℃に加熱した塩酸(2+100)で,ろ紙に塩化鉄(III)の黄色が認められなくなるまで洗浄し,更

に,温水で 2,3 回洗浄する。ろ液及び洗液をビーカー(300 mL)に集めて加熱濃縮し,主液として

保存する。

c)

残さは,ろ紙とともに白金るつぼ(30 番)に移し入れ,加熱して乾燥し,低温でろ紙を燃焼灰化した

後,強熱する。放冷した後,残さを硫酸(1+1)で湿し,ふっ化水素酸約 5 mL を加え,穏やかに加

熱して二酸化けい素を揮散させ,更に乾固するまで加熱して硫酸を揮散させる。放冷した後,これに

二硫酸カリウム 1.0 g を加え,初めは徐々に加熱し,次第に温度を高めて暗赤熱状に加熱して,残さを

融解する。放冷した後,白金るつぼをそのまま b)で保存した主液に入れ,塩酸 5 mL を加えて穏やか

に加熱して融成物を溶解した後,白金るつぼを温水で洗浄して白金るつぼを取り出す。

d)

この溶液を熱板上で約 40 mL まで濃縮し,常温まで冷却する。100 mL の全量フラスコに水を用いて

移し入れ,アルミニウム溶液(5.8)10 mL を添加して,水で標線まで薄める。


3

M 8219-1

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7.2 

吸光度の測定 

7.1

で得た試料溶液の一部を,水を用いてゼロ点を調節した原子吸光分析装置のアセチレン・一酸化二窒

素フレーム中に噴霧し,チタン中空陰極ランプから放射される波長 364.3 nm 又は波長 365.3 nm の光の吸

光度を測定する。

空試験 

空試験は,分析試料と同量の酸化鉄(III)

5.6)について,箇条 の手順に従って,試料と同じ操作を

試料と併行して行う。

検量線の作成 

9.1 

検量線用溶液の調製 

検量線用溶液の調製は,次の手順によって行う。

a)  7

個のビーカー(300 mL)を準備し,それぞれに酸化鉄(III)

5.6)1.0 g をはかりとって移し入れる。

b)

チタン標準液(5.9)0 mL,1 mL,2 mL,4 mL,6 mL,8 mL 及び 10 mL をそれぞれのビーカーに正確

に加える。

c)

7.1

の b)d)の手順に従って試料と同じ操作を行って検量線用溶液を調製する。

検量線用溶液は,試料と併行には調製しなくてよいが,長期間保存すると溶解しているチタンが加水分

解するおそれがあるため,長期間保存を避け,吸光度の測定時には,加水分解していないことを確認して

使用する。

9.2 

検量線の作成 

7.2

の手順に従って,9.1 で調製した各検量線用溶液の吸光度を試料と併行して測定する。得た吸光度と

各検量線用溶液中のチタン量との関係線を作成し,この関係線をグラフの原点を通るように平行移動して

検量線とする。

10 

計算 

計算は,次による。

a)

チタン含有率の計算  7.2 及び箇条 で得た吸光度と,9.2 で作成した検量線とからチタン量を求め,

試料中のチタン含有率を次の式によって算出する。

100

01

0

1

×

+

=

m

m

m

m

Ti

ここに,

Ti

試料中のチタン含有率[質量分率(%)

m

1

試料溶液中のチタン検出量(g)

m

0

空試験液中のチタン検出量(g)

m

01

空試験液調製ではかりとった酸化鉄(III)

5.6)中の

チタン量(g)

[酸化鉄(III)

5.6)中のチタン含有率(質量分率)

が 0.002 %以下で,

その値が認証されていない場合は,

チタン量を 0 とする。

m

試料はかりとり量(g)

b)

酸化チタン含有率の計算  試料中の酸化チタン含有率は,チタン含有率から次の式によって算出する。

TiO

2

=1.668×Ti

ここに,

TiO

2

試料中の酸化チタン含有率[質量分率(%)


4

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なお,酸化チタン含有率を報告値とする場合,丸めを行っていないチタン含有率から酸化チタン含有率

を求め,JIS M 8202 に規定されている桁に丸める。

11 

許容差 

許容差は,

表 による。

表 1−許容差 

単位  質量分率(%)

チタン含有率

室内再現許容差

室間再現許容差

0.02 %

以上 0.30 %以下

f(n)

×0.004 2

f(n)

×(0.015 8×Ti+0.004 4)

許容差計算式中の f(n)の値は,JIS Z 8402-6 

表 1(許容範囲の係数)による。の値は,室内

再現許容差の場合は同一分析室内における分析回数,室間再現許容差の場合は分析に関与した分
析室数である。また,Ti は,許容差を求めるチタン定量値の平均値[質量分率(%)

]である。

注記  これらの許容差は,チタン含有率(質量分率)0.027 %以上 0.162 %以下の試料を用いて

求めたものである。