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M 8207:2020  

(1) 

追補1のまえがき 

このJIS M 8207の追補1は,産業標準化法に基づき,日本産業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣

がJIS M 8207:2013を改正した内容だけを示すものである。 

JIS M 8207:2013は,この追補1の内容の改正がされ,JIS M 8207:2020となる。 

日本産業規格          JIS 

M 8207:2020 

鉄鉱石−ナトリウム定量方法 

(追補1) 

Iron ores-Determination of sodium 

(Amendment 1) 

追補1の序文 

この追補1は,2017年に第3版として発行されたISO 13313に対応して発行するもので,操作などにつ

いて技術的内容を変更して作成した日本産業規格である。 

JIS M 8207:2013を,次のように改正する。 

箇条1(適用範囲)の注記を,次の文に置き換える。 

注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

ISO 13313:2017,Iron ores−Determination of sodium−Flame atomic absorption spectrometric method

(MOD) 

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”

ことを示す。 

6.9(原子吸光分析装置)b)(検量線の直線性)の注記を,次の文に置き換える。 

注記 検量線の直線性の求め方は,例えば,JIS M 8221-3:2018(鉄鉱石−カルシウム定量方法−第3

部:原子吸光分析法)の図JA.1(検量線の直線性の基準計算用模式図)に示されている。 

6.9(原子吸光分析装置)c)[最小安定性(minimum stability)]の細別の題名を,次に置き換える。 

c) 短時間安定性 

箇条9(空試験)を,次に置き換える。 

空試験 

試料の代わりに酸化鉄(III)(5.4)0.430 gを用いて,8.2及び8.3の手順に従って試料と同じ操作を試料

と併行して行う。8.2で得られた溶液を空試験液とする。 

箇条11(計算)b)(酸化ナトリウム含有率の計算)の“なお,酸化ナトリウム含有率を報告値とする場合,

丸めを行っていないナトリウム含有率から酸化ナトリウム含有率を求め,箇条13によって最終報告値とす

る。”を,“なお,酸化ナトリウム含有率を報告値とする場合,丸めを行っていないナトリウム含有率から

酸化ナトリウム含有率を求め,JIS M 8202によって最終報告値とする。”に置き換える。 

M 8207:2020  

箇条12(許容差)の12.2(対標準物質許容差)全体を,削除するとともに,“12.1(室内再現許容差及び室

間許容差)”の細分箇条の番号及び題名を削除し,12.1の本文の“室内再現許容差及び室間許容差は,表2

による。”を,箇条12の本文として“許容差は,表2による。”に置き換える。 

箇条13(最終結果の計算)を,削除する。 

附属書JA(JISと対応国際規格との対比表)の見出し欄,箇条6(器具及び装置),箇条9(空試験),箇

条11 b)(酸化ナトリウム含有率の計算)及び箇条12(許容差)に係る欄,並びにJISと国際規格との対

応の程度の全体評価及び注記1を,次のとおりに置き換え,箇条13(最終結果の計算)の行を削除する。 

background image

附属書JA 

(参考) 

JISと対応国際規格との対比表 

JIS M 8207:2020 鉄鉱石−ナトリウム定量方法 

ISO 13313:2017,Iron ores−Determination of sodium−Flame atomic absorption 
spectrometric method 

(I)JISの規定 

(II)国際 
規格番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条 
番号 

内容 

箇条ごと 
の評価 

技術的差異の内容 

6 器具及
び装置 

使用する器具 

使用する器具 

変更 

JISは,一般器具の規定を削除し,
白金皿(100番),PTFE被覆回転子,
プラスチック製全量ピペット,プラ
スチック製全量フラスコ及び熱源
に変更した。 

ISO規格とJISとの作成方針の違
いによるもので,技術的差異はな
い。 

6.9 b)検量線の直線
性を規定 

6.7 b) 

検量線の直線性を規定  追加 

JISは,注記に検量線の直線性の求
め方の参照先を記載した。 

技術的差異はない。 

6.9 c)短時間安定性
を規定 

6.7 c) 

最小安定性を規定 

変更 

JISは,最小安定性(minimum 
stability)を短時間安定性に変更し,
鉄鋼の原子吸光分析法の規定と合
わせた。 

ISO規格は,検量線のゼロ溶液,
JISは,最低濃度溶液での精度を
規定。技術的差異は小さい。 

9 空試験 

空試験の手順を規
定 

8.3 

空試験及びチェック試
験を規定 

変更 

空試験について,ISO規格は具体的
な手順の記述はないが,JISは,試
料の代わりに酸化鉄(III)を用いた
空試験を規定した。また,空試験液
中の鉄量を検量線用溶液中の鉄量
と一致させた。 

酸化鉄(III)の記載については,
次回の定期見直しの際にISOに改
正提案予定。チェック分析は,JIS 
M 8202に規定。技術的差異はな
い。 

11 b) 酸化
ナトリウム
含有率の計
算 

酸化ナトリウム含
有率の計算式を規
定 

9.3 

酸化ナトリウム含有率
の計算式を規定 

変更 

JISは,ナトリウムの最終結果の丸
めの前の値で酸化ナトリウムの値
を計算することを規定した。 

ISO規格とJISとの作成方針の違
いによるもので,技術的差異はな
い。 

 
 

2

M

 8

2

0

7

2

0

2

0

background image

(I)JISの規定 

(II)国際 
規格番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条 
番号 

内容 

箇条ごと 
の評価 

技術的差異の内容 

12 許容差 

許容差を規定 

9.2.1 
9.2.3 

許容差を規定 

変更 

ISO規格は,2データの許容差を規
定しているが,JISは一般式に拡大
した。 

ISO規格とJISとの作成方針の違
いによるもので,技術的差異はな
い。 

− 

− 

9.2.2 

分析値の決定方法を規
定 

削除 

JISは,ISO規格の規定を全て削除
した。 

分析値の決定方法は,JIS M 8202
に規定。技術的差異は小さい。 

− 

− 

9.2.4 

真度のチェック方法を
規定 

削除 

同上 

真度のチェック方法は,JIS M 
8202に規定。技術的差異はない。 

− 

− 

9.2.5 

最終試験結果の計算方
法を規定 

削除 

同上 

最終結果の計算方法は,JIS M 
8202に規定。技術的差異はない。 

JISと国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 13313:2017,MOD 

注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。 

− 削除 ················ 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。 
− 追加 ················ 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
− 変更 ················ 国際規格の規定内容を変更している。 

2

M

 8

2

0

7

2

0

2

0