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M 8202 : 2000

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項に基づき,社団法人日本鉄鋼連盟

(JISF)

/財団法人日本規格協会  (JSA)  から工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出が

あり,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日本工業規格である。これによって JIS 

M 8202 : 1994

は改正され,この規格によって置き換えられる。

今回の改正では,規定内容を最新のものとして規定している。また,国際規格との整合化を図るため,

附属書を改正された ISO 規格を基にして,規定している。

JIS M 8202

には,次に示す附属書がある。

附属書(規定)  鉄鉱石−分析試料中の吸湿水定量方法


日本工業規格

JIS

 M

8202

:

2000

鉄鉱石−分析方法通則

Iron ores

−General rules for chemical analysis

序文  この規格の本体は,従来の JIS M 8202 : 1994 を最新の技術及び実態を踏まえた内容に見直したもの

である。また附属書は,1994 年に第 4 版として発行された ISO 2596,Iron ores−Determination of hygroscopic

moisture in analytical samples

−Gravimetric and Karl Fischer methods を翻訳し,技術的内容を変更することな

く規定して作成した日本工業規格である。

1.

適用範囲  この規格は,次の日本工業規格に規定する鉄鉱石の分析方法に共通な一般事項について規

定する。

JIS M 8205

  鉄鉱石−蛍光 X 線分析方法 

JIS M 8207

  鉄鉱石−ナトリウム定量方法 

JIS M 8208

  鉄鉱石−カリウム定量方法 

JIS M 8210

  鉄鉱石−コバルト定量方法 

JIS M 8211

  鉄鉱石−化合水定量方法 

JIS M 8212

  鉄鉱石−全鉄定量方法 

JIS M 8213

  鉄鉱石−酸可溶性鉄 (II) 定量方法 

JIS M 8214

  鉄鉱石−けい素定量方法 

JIS M 8215

  鉄鉱石−マンガン定量方法 

JIS M 8216

  鉄鉱石−りん定量方法 

JIS M 8217

  鉄鉱石−硫黄定量方法 

JIS M 8218

  鉄鉱石−銅定量方法 

JIS M 8219

  鉄鉱石−チタン定量方法 

JIS M 8220

  鉄鉱石−アルミニウム定量方法 

JIS M 8221

  鉄鉱石−カルシウム定量方法 

JIS M 8222

  鉄鉱石−マグネシウム定量方法 

JIS M 8223

  鉄鉱石−ニッケル定量方法 

JIS M 8224

  鉄鉱石−クロム定量方法 

JIS M 8225

  鉄鉱石−バナジウム定量方法 

JIS M 8226

  鉄鉱石−ひ素定量方法 

JIS M 8227

  鉄鉱石−すず定量方法 

JIS M 8228

  鉄鉱石−亜鉛定量方法 

JIS M 8229

  鉄鉱石−ビスマス定量方法


2

M 8202 : 2000

なお,この規格における鉄鉱石とは,普通鉄鉱石(赤鉄鉱,磁鉄鉱,褐鉄鉱,りょう鉄鉱など)

,砂鉄,

硫化鉄焼鉱,スケール及びダスト又はこれらの粉粒状のものを加工した団鉱,焼結鉱及びペレットなどの

鉄原料をいう。ただし,各規格に規定している附属書のうち,国際一致規格に該当するものについては,

それぞれの規格に規定してある。

備考  この規格の対応国際規格を,次に示す。

ISO 2596 :  1994

  Iron ores − Determination of hygroscopic moisture in analytical samples −

Gravimetric and Karl Fischer methods

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版を適用する。

JIS K 0050

  化学分析方法通則

JIS K 0115

  吸光光度分析通則

JIS K 0119

  蛍光 X 線分析方法通則

JIS K 0121

  原子吸光分析通則

JIS K 8001

  試薬試験方法通則

JIS M 8702

  鉄鉱石−インクリメントサンプリング及び試料調製−機械式方法

JIS M 8703

  鉄鉱石−試料調製−手動式方法

備考  ISO 3082 : 1998, Iron ores−Sampling and sample preparation procedures が,上の 2 規格と同等で

ある。

JIS Z 8401

  数値の丸め方

JIS Z 8402-1

  測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)−第 1 部:一般的な原理及び定義

JIS Z 8402-3

  測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)−第 3 部:標準測定方法の中間精度

JIS Z 8402-6

  測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)−第 6 部:精確さに関する値の実用的

な使い方

3.

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,JIS K 0050 及び JIS Z 8402-1 による。

4.

一般事項  分析方法に共通な一般事項は,JIS K 0050JIS K 0115JIS K 0119JIS K 0121JIS K 8001

及び JIS Z 8402-1 による。ただし,各規格に規定している附属書のうち,国際一致規格に該当するものに

ついては,各附属書に規定している引用規格及び規定項目による。

5.

試料の採り方及び取扱い方法

5.1

分析用試料  分析用試料は,JIS M 8702 の 8.6(化学分析試験試料の調製)又は JIS M 8703 の 10.3

(化学分析試験試料の調製)によって,次のいずれかに調製され,適切な容器に入れられたものとする。

a)

吸湿性の少ない鉄鉱石  100

µm 以下のものを 50g 以上。

b)

吸湿性の強い鉄鉱石(

1

)

  160

µm 以下のものを 100g 以上。

(

1

)

吸湿性の強い鉄鉱石とは,化合水含有率2.5% (m/m)  以上のもの,硫黄含有率0.2% (m/m)  以上の

もの又は金属鉄を含むものを指す。

なお,化合水含有率が 2.5% (m/m)  未満のものでも鉄鉱石の種類によっては,吸湿性の強い場

合があるので,吸湿性が不明のものについては前もって調査しておく必要がある。


3

M 8202 : 2000

5.2

分析試料のはかり方  分析試料は,分析用試料から各定量方法規格に規定されている試料はかり採

り量に従ってはかり採られた試料で,そのはかり方は,次のいずれかによる。

a)

吸湿性の少ない試料及び吸湿性は強い(

1

)

が分析成分の含有率が 10% (m/m)  未満の試料。

1)

分析用試料からその必要量(

2

)

を採り,磁器平底蒸発皿などに薄く広げて 105∼110℃の空気浴で約 2

時間乾燥し,デシケーター中で室温まで放冷する(以下,事前乾燥試料という。

(

2

)

分析回数及び各定量方法規格に規定しているはかり採り量などを考慮して,十分な量を採

る。また,分析用試料の平均組成を表すように採らなければならない。

2)

事前乾燥試料から,各定量方法規格に規定されているはかり採り量を,化学はかりを用い 0.1mg の

けたまで正確にはかり採る。

b)

吸湿性が強く(

1

)

,かつ,分析成分の含有率が 10% (m/m)  以上の試料。

1)

乾燥方法による場合

1.1)

分析用試料から,各定量方法規格に規定されている試料はかり採り量に等しい量をはかり採る

(

2

)(

3

)

。これを小容量のはかり瓶(

4

)

に入れ,105∼110℃の窒素又はアルゴン雰囲気中(

5

)

で約 2 時間

乾燥し,直ちにふたをしてデシケーター中で常温まで放冷(

6

)

する。

(

3

)

この場合のはかり採りには,上皿はかりなどを用いてもよい。

(

4

)

内容積約 10ml で,ふたともの質量が約 6g のもの。ふたは外すり合わせとする。

(

5

)

酸化のおそれがない場合は,空気浴でもよい。

(

6

)

放冷時間は 30 分程度を目安とする。

1.2)  1.1)

で得たデシケーター中のはかり瓶のふたを開け再び閉じた後,質量を化学はかりを用い 0.1mg

のけたまで正確にはかる。次に,はかり瓶内の試料を他の容器(

7

)

に移し,直ちに再度はかり瓶の

質量をはかって,その減量を分析試料の質量とする。

(

7

)

各定量方法規格におけるはかり採った試料を入れる容器(ビーカー,るつぼなど)を指す。

2)

吸湿水補正法による場合

2.1)

分析用試料からその必要量を採り(

2

)

,室内に放置して,室内の条件に平衡させる(以下,大気平

衡試料という。

2.2)

大気平衡試料から,各定量方法規格に規定されているはかり採り量を,化学はかりを用い 0.1mg

のけたまで正確にはかり採る。

2.3)

同時にこの大気平衡試料の吸湿水分を附属書によって定量し,次の式によって,はかり採った分

析試料の質量を補正する。

100

)

100

(

1

A

m

m

ここに,

m

:  補正後の試料はかり採り量 (g)

m

1

:  補正前の試料はかり採り量 (g)

A

:  大気平衡試料の吸湿水分含有率 [% (m/m)]

6.

分析値のまとめ方

6.1

分析回数  分析は,同一分析試料について室内再現条件(

8

)

(以下,再現条件という。

)で 2 回実施す

る。

(

8

)

“室内再現条件”とは,JIS Z 8402-3に規定された“中間精度”に相当する。

6.2

空試験  分析に際しては,全操作を通じて空試験を実施し,分析値を補正する。


4

M 8202 : 2000

6.3

分析値の表示  分析値は,はかり採った試料の質量に対する質量百分率で表し,分析成分によって,

次に規定する表示の最下位に JIS Z 8401 によって丸める。

a)

小数点以下 けたまで表す成分  化合水,全鉄,酸可溶性鉄 (II),けい素,マンガン,チタン,カル

シウム及びマグネシウム。

b)

小数点以下 けたまで表す成分  コバルト,りん,硫黄,銅,ニッケル,クロム,バナジウム,すず,

亜鉛及びビスマス。ただし,りん及び硫黄が 1% (m/m) 以上の場合と銅,ニッケル,クロム,バナジ

ウム,すず及び亜鉛が 0.1% (m/m)  以上の場合は,小数点以下 2 けたまで表す。

6.4

分析値の真度及び精度の検討  分析値の真度及び精度の検討は,次によって行う。

a)

真度の検討  分析試料と化学的特性が近似している 1 個の認証標準物質(

9

)

を分析試料と併行分析し,

得られた認証標準物質の分析結果と認証値との差の絶対値が,その定量方法規格の対標準物質許容差

(

10

)

を超えなければ,同時に分析して得られた分析試料の分析値の真度は,満足できるものと判断する。

(

9

)

併行分析する認証標準物質は,試料はかり採り量及び定量操作が分析試料と全く同一になるも

のを選ぶ。

(

10

)

対標準物質許容差は,各定量方法規格に規定されている室内許容差計算式の D  (n)  の代わりに

2.0

及び含有率の項に認証値を入れて求める。

b)

室内分析精度の検討  同一分析室において,同一分析用試料を再現条件で 2 回分析した得られた 2 個

の分析結果の範囲が,その定量方法規格に規定されている室内許容差(

11

)

を超えなければ,この 2 個の

分析結果の間に異常な差はないものと判断する。

c)

室間分析精度の検討  二つの異なる分析室において,同一分析用試料をそれぞれ再現条件で 2 回分析

し,6.5 によって得られた各分析室の分析値の差の絶対値が,その定量方法規格に規定されている室間

許容差(

11

)

を超えなければ,この二つの分析室の分析結果の間に異常な差はないものと判断する。

(

11

)

各定量方法規格に規定してある室内及び室間許容差の計算式の D (n)  の値は,JIS Z 8402-6

1

に示されている f (n)  の値と一致し,95%信頼限界値である[例えば,n=2のとき D (n)  =2.8]

6.5

分析値の採択  分析値の採択は,次によって行う。

a)

認証標準物質がある場合

1)

分析用試料の再現条件での 2 回の分析結果が 6.4 b)を,それと併行して実施された認証標準物質の

分析結果が 6.4 a)を,いずれも満足すれば,この 2 回の分析結果の平均値を求める。

2)

認証標準物質の分析結果が,6.4 a)を満足しない場合は,それと同時に実施された分析試料の分析結

果を捨て,改めて分析をやり直す。

3)

認証標準物質の分析結果は,6.4 a)を満足するが,分析用試料の再現条件での 2 回の分析結果が 6.4 b)

を満足しない場合は,改めて,再現条件で 2 回の分析をやり直し(

12

)

,次によって処理する。

3.1)

やり直しの結果が 6.4 b)を満足すれば,やり直しの結果の平均値を求める。最初の分析結果は捨て

る。

3.2)

やり直しの結果も 6.4 b)を満足しなければ,最初の 2 回の分析結果とやり直しの 2 回の分析結果の

合計 4 個のメディアン(

13

)

を求める。

(

12

)

このとき,認証標準物質の分析結果は,6.4 a)を満足しなければならない。

(

13

)  4

個の分析結果を大きさの順に並べたときの中央 2 個の平均値。

b)

認証標準物質がない場合

1)

分析用試料の再現条件での 2 回の分析結果が,6.4 b)を満足すれば,この 2 回の分析結果の平均値を

求める。


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M 8202 : 2000

2)

分析用試料の再現条件での 2 回の分析結果が,6.4 b)を満足しなければ,改めて再現条件で 2 回の分

析をやり直し,a)3)3.1)又は 3.2)によって処理する。


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M 8202 : 2000

附属書(規定)  鉄鉱石−分析試料中の吸湿水定量方法

序文  この附属書は,1994 年に第 4 版として発行された ISO 2596, Iron ores−Determination of hygroscopic

moisture in analytical samples

−Gravimetric and Karl Fischer methods を翻訳し,技術的内容及び規格票の様式

を変更することなく作成したものである。

1.

適用範囲  この規格は,天然の,又は処理された鉄鉱石中の吸湿水の含有率が,0.05% (m/m)  以上 6%

(m/m)

以下の定量用に二つの方法を規定する。

方法 1  重量法

方法 2  カールフィッシャー法

方法 1 又は方法 2 は,次の種類の鉄鉱石で乾燥試料ベースでの成分含有率が 10% (m/m)  を超える場合に

適用する(

1

)(

2

)

a)

金属鉄を含む処理鉱石(直接還元鉄鉱石)

b)

硫黄含有率が 0.2% (m/m)  を超える鉱石

c)

化合水含有率が 2.5% (m/m)  を超える鉱石

この規格による吸湿水の定量結果は,鉄鉱石分析値としては報告されない。

(

1

)

商取引上で鉄鉱石のコンサイメントの吸湿水の報告を求められた場合は,JIS M 8705の操作に

従って分析する。

(

2

)  a)

b)又は c)の規定以外の鉄鉱石の場合は,すべて ISO 7764, Iron ores−Preparation of predried test

samples for chemical analysis

に規定された事前乾燥試料を用いて成分含有率を定量する。

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格の本体に引用されることによって,この規格の規定の一部を

構成する。

この規格発行の時点ではそれぞれの規格の発行版表示は正しいものであるが,規格はすべて改正される

ものであるので,この規格を使用することに合意した当事者は,常に最新版の規格を参照するように努力

されたい。IEC 及び ISO のメンバーには,最新の規格のリストが配布されている。

JIS M 8701

  鉄鉱石−インクリメントサンプリング−手動式方法

JIS M 8702

  鉄鉱石−インクリメントサンプリング及び試料調製−機械式方法

JIS M 8703

  鉄鉱石−試料調製−手動式方法

備考  ISO 3082 : 1998,Iron ores Sampling and sample preparation procedures が,上の 3 規格と同等で

ある。

JIS M 8705

  鉄鉱石−コンサインメントの水分決定方法

備考  ISO 3087 : 1998,Iron ores−Determination of the moisture content of a lot が,この規格と同等で

ある。

ISO 385-2 : 1984

  Laboratory glassware−Burettes−Part 2 : Burettes for which no waiting time is specified

ISO 648 : 1977

  Laboratory glassware−One-mark pipettes

ISO 760 : 1978

  Determination of water−Karl Fischer method (General method)

ISO 3696 : 1987

  Water for analytical laboratory use−Specification and test methods


7

M 8202 : 2000

3.

方法 1−重量法

3.1

原理  分析試料を分析室雰囲気に平衡させる。はかり採った試料を乾燥窒素を流した加熱管中で 105

±2℃に加熱し,蒸発した水分を乾燥剤の入った吸収管に捕集する。吸収管の増量から吸湿水を定量する。

3.2

試薬

3.2.1

乾燥剤  粒径が 0.8mm∼1.25mm の無水過塩素酸マグネシウム [Mg(ClO

4

)

2

]

又はこれと同等の乾燥

能力のある他の乾燥剤。

系に導入する窒素と排出する窒素は,正確に同じ程度まで乾燥しなければならないので,ガス乾燥塔及

び吸収管には同種の乾燥剤を用いることが重要である。ガス乾燥塔及び吸収管の乾燥剤は新鮮なものであ

ることが重要で,指示薬入り乾燥剤を信頼してはならない。

警告  過塩素酸マグネシウムは,強力な酸化剤であり有機物との接触は避けなければならない。も

し,廃棄するときはそのまま廃棄箱に捨てないで水に溶解して処理しなければならない。

3.2.2

シリカゲル

3.2.3

硫酸銅 (II) 五水和物 (CuSO

4

5H

2

O) 

  不定形結晶,もし,必要であれば粉砕せずに乳棒で約 1mm

の粒径に押しつぶす。

3.2.4

窒素  酸素含有量が 10

µl/以下のもので,油分を含まない約 35kPa 圧の乾燥窒素をフィルタを通し

て供給する。

3.3

装置  適切な定量装置を,附属書図 に示す。

3.3.1

はかり  吸収容器の質量を,0.1mg のけたまでひょう量できるもの。

3.3.2

乾燥器  アルミニウム金属ブロックタイプのもので,1 個又は数個のガラス乾燥管(3.3.3)の乾燥が

可能で,少なくとも 160mm の長さの管長範囲が 105±2℃に保持されるものが望ましい。

3.3.3

ガラス乾燥管及び接続方法  附属書図 に示す。

3.3.4

乾燥塔  250ml の容量で 1 本目にはシリカゲル(3.2.2)を充てんし,2 本目には乾燥剤(3.2.1)を充てん

して,乾燥管へ導入する窒素(3.2.4)の乾燥に用いる。

3.3.5

流量計  100cm

3

/min

∼200cm

3

/min

の流量が測定可能なもので,圧縮による圧力降下を流量測定に使

うならば,マノメータ液は不揮発性オイルでなければならない。

3.3.6

吸収管  窒素(3.2.4)気流から完全に湿分を取り除くための十分な量の乾燥剤(3.2.1)を入れるのに最

適な形状でなければならない。

吸収管は,ガス導入口と排出口の接続が完全にシールされていてガス流の方向が明示されていなければ

ならない(U 字管が最適である。

。乾燥剤は,ガスの吹抜けを防ぐため固く充てんし,ガラスウールを詰

めて乾燥剤の位置を固定する。

3.3.7

試料ボート  ガラス,ステンレス鋼又は磁器など不活性で安定な材質のものとする。おおよそのボ

ート寸法は 100×20×10mm で,試料の層厚は 1.5mg/mm

2

以下。ボートは使用する前に 105℃で乾燥し,デ

シケーター中で放冷した後,デシケーター中に保管する。

3.3.8

焼結金属,焼結ガラス又はこれと同等な板状フィルタ  乾燥器と吸収管との間のフレキシブルな接

続部に挿入する。

3.3.9

フレキシブル接続部  ネオプレンゴム管が適切である。シリコンゴム管のある種類のものは浸透性

がある。乾燥塔以降のガス流路ではフレキシブル接続部の長さは最小に保つ必要があり,ガラス部を突き

合わせて接続するには,ネオプレンゴム管を用いるのがよい。

3.3.10

流量制御用ニードルバルブ  各流量計のガス流出側に置く。

3.4

サンプリング及び試料


8

M 8202 : 2000

3.4.1

分析用試料  分析には,JIS M 8701 又は JIS M 8702 に従って採取し,JIS M 8702 又は JIS M 8703

によって調製した粒径 160

µm 以下の分析用試料を用いる。

3.4.2

分析試料の調製  分析用試料を十分に混合し,容器の全量を代表するように数インクリメントで分

析試料を採取する。

分析試料は,トレイに層厚 1mg/mm

2

を超えないように広げて少なくとも 2 時間以上実験室に放置して雰

囲気に平衡させる。

分析試料は,吸湿水を測定する直前に十分に混合する。

3.5

操作

3.5.1

装置の調整

3.5.1.1

吸収管の調整(

3

)

  乾燥管(3.3.3)の温度を 105±2℃に設定し,3.5.13.5.4 の操作中この温度を保持

する。

乾燥管内に 150cm

3

/min

∼200cm

3

/min

の一定量を供給するように窒素(3.2.4)流量を調節する。

吸収管(3.3.6)

の一方を閉じて他方を空の乾燥管と接続し,ガス漏れ(流量ゼロ)をチェックする。吸収管の栓を開いて

必要ならばガス流量を再調節し,乾燥管に窒素を 15 分間流す。

(

3

)

吸収管の調整は,測定日の最初に実施すればよい。

3.5.1.2

吸収管のひょう量  最初に吸収管のガス出口の栓を閉じ,入口の栓も閉じ,窒素の流れを止める。

吸収管を外し,乾燥管の出側を閉じる。ほつれた繊維のないきれいな乾燥した布で吸収管表面をぬぐって

から,天びん室に 20 分間静置する。吸収管の栓を開いて瞬間的に大気圧と同じにしてから 0.1mg のけた

までひょう量する。

3.5.2

空試験  ひょう量した吸収管を再度持続して最初に設定した流量の窒素気流中に再度保持し,ガス

漏れをチェックし,吸収管の栓を開く。

素早くガス入口の接続部を外し空の試料ボート(3.3.7)を乾燥管中の加熱帯の入口に置き(

4

)

,マグネット

押し棒で中へ押し込む(

5

)

。直ちに入口接続部を閉じ,ボートをマグネットで乾燥器の中央部まで移動させ

る。

(

4

)  3.5.2

から3.5.4に規定した乾燥管中にボートを入れる操作中に,外部からの水分が乾燥管中へ入

るのを防ぐために細心の注意を払って操作する必要がある。

(

5

)

代わりに入口の狭い接続器と外部押し込み棒を使用することもできるが,この場合は,使った

棒は外部へ取り去って,ボート挿入口をできるだけ素早く閉じる必要がある。

2

時間後,3.5.1.2 に従って操作する。

空試験の際の吸収管の質量増加はできるだけ少なく,2mg を超えない量とする。分析試料の定量後にも

空試験を繰り返して空試験値が一定であることを確認する。

3.5.3

真度のチェック試験(

6

)

(

6

)

装置を初めて使用するとき及び他の適切な時期,例えば,装置又は作業者が変更されたとき,

若しくは吸収管の状態を定期的にチェックすることが必要になった場合には,真度のチェック

試験が必要である。

空試験の値が満足できるものであったとき,空試験に用いてデシケーター中で放冷した試料ボートに硫

酸銅 (II) 五水和物(3.2.3)の 0.1g∼0.2g を 0.000 2g のけたまではかり採る。硫酸銅 (II) 五水和物のはかり採

り量は,分析する鉄鉱石の銘柄で予想される最大湿分含有率に対応させる。

はかり採った硫酸銅 (II) 五水和物を入れたボートを使って 3.5.2 の操作を繰り返す。空試験値を補正し

た吸収管の増量は,硫酸銅 (II) 五水和物から蒸発した水分の値として 28.5%∼29.2%の範囲を示さなけれ


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M 8202 : 2000

ばならない。もしこの値にならなければ原因を調べる。

3.5.4

定量  空試験で満足する値が得られたとき(真度のチェック試験でも同様に適切であったとき)平

衡に達した分析試料(3.4.2)から乾燥ベースで報告する成分定量用に必要な量の試料及び吸湿水定量用の試

料をはかり採る。この成分定量用試料は各定量方法で規定した容器に保管する。吸湿水定量用のはかり採

り試料は,

附属書表 に従って直ちに 0.1mg のけたまではかり採る。

附属書表 1  はかり採り試料量−方法 1(重量法)

吸湿水含有率

% (m/m)

試料のはかり採り量

g

0.05

以上 2 未満

2.0

2

以上 6 以下

1.0

はかり採った試料を乾燥した試料ボート(3.3.7)に移し,均一な層厚になるように広げる。空ボートの代

わりに,はかり採った試料が入ったボートを用いて直ちに 3.5.2 の操作を繰り返し,吸収管の質量増加を記

録する。

分析成分を繰り返し定量する都度,吸湿水の定量を繰り返す。できれば人及び時間を変えるのが望まし

い。吸湿水分は平均値ではなく,個々の値を用いて,それと対応する分析成分の分析結果を補正する。

3.6

結果の表示

3.6.1

吸湿水含有率の計算  吸湿水含有率 A(質量百分率)は,次の式を用いて計算する。

100

3

2

1

×

m

m

m

A

ここに,  m

1

:  試料測定の間に増量した吸収管の増加質量 (g)

m

2

:  空試験測定の間に増量した吸収管の増加質量 (g)

m

3

:  はかり採り試料の質量 (g)

3.6.2

最終結果の計算  分析結果は小数点以下 4 けたまで計算し,次に従って小数点以下 2 けたに丸める。

a)

小数点以下 3 けた目の数値が 5 より小さいときにはそれを切り捨て,小数点以下 2 けた目の数値はそ

のままとする。

b)

小数点以下 3 けた目の数値が 5 で,小数点以下 4 けた目に 0 以外の数値があるとき,又は小数点以下

3

けた目の数値が 5 より大きいときには,小数点以下 2 けた目の数値を 1 だけ増加させる。

c)

小数点以下 3 けた目の数値が 5 で,小数点以下 4 けた目が 0 のときは,小数点以下 3 けた目の 5 を切

り捨て,小数点以下 2 けた目の数値が 0, 2, 4, 6 又は 8 であれば小数点以下 2 けた目の数値はそのまま

とし,1, 3, 5, 7 又は 9 であれば切り上げて小数点以下 2 けた目の数値を 1 だけ増加させる。

吸湿水の定量値は,0.05% (m/m) 単位で報告する。計算は,小数点以下 2 けたに丸めた分析結果を 2 倍

し,次に,上で規定する方法で小数点以下 1 けたに丸めた後,2 で割算する。

3.7

試験報告書(分析所内だけで使用する。)  試験報告書には,次の情報を記載しなければならない。

a)

分析室の名称及び所在地

b)

試験報告書の日付

c)

この規格に準拠したこと

d)

試験の識別に必要な詳細

e)

分析結果

f)

分析結果の参照番号

g)

定量の際に気付いた特記事項及びこの規格に規定がない操作で,分析結果に影響を与えるおそれがあ


10

M 8202 : 2000

る操作

4.

方法 2−カールフィッシャー法

4.1

原理  分析試料を分析室雰囲気に平衡させる。はかり採った分析試料を乾燥窒素を流した加熱管中

で 105±2℃に加熱し,蒸発した水分をエチレングリコール中に捕集する。

捕集した水分をカールフィッシャー試薬で電量滴定法を用いて定量する。

4.2

試薬  分析には分析用保証試薬だけを用い,水は ISO 3696 の等級 3 に適合した水を用いる。

4.2.1

乾燥剤  粒径が 0.8mm∼1.25mm の無水過塩素酸マグネシウム [Mg (ClO

4

)

2

]

又はこれと同等の乾

燥能力のある他の安定な乾燥剤。

警告

過塩素酸マグネシウムは,強力な酸化剤であり有機物との接触は避けなければならな

い。もし,廃棄するときはそのまま廃棄箱に捨てないで水に溶解して処理しなければな

らない。

4.2.2

シリカゲル

4.2.3

硫酸銅 (II) 五水和物 (CuSO

4

5H

2

O) 

  不定形結晶,もし,必要があれば粉砕せずに乳棒で約 1 mm

の粒径に押しつぶす。

4.2.4

窒素  酸素含有量が 10

µl/以下のもので油分を含まない約 35 kPa 圧の乾燥窒素をフィルタを通し

て供給する。

4.2.5

無水エチレングリコール (CH

2

OHCH

2

OH) 

4.2.6

カールフィッシャー溶液  2.53.0mgH

2

O/ml 

  カールフィッシャー試薬は市販のもの又は ISO 

760

に規定する方法で調製する。

この溶液は,次に示す標準試薬を用いて標定する。

a)

水/メタノール標準液

b)

水(マイクロシリンジで添加)

c)

くえん酸一水和物  [C (OH) (COOH) (CH

2

COOH)

2

・H

2

O]

d)

酒石酸二ナトリウム二水和物 [(CHOH・COONa)

2

・2H

2

O]

あらかじめ終点まで滴定しておいたエチレングリコールを入れた吸収セルの中に,上記の a)b)c)

は d)の試薬の中から一つを選択して適量を添加し,4.5.2 の手順に従って滴定する。ファクター  (F)  [カ

ールフィッシャー溶液の水相当量 (mg/ml)]はこの滴定から求める。

ゴム隔膜を通してマイクロシリンジで水を加える。くえん酸一水和物又は酒石酸二ナトリウム二水和物

の添加はゴム隔膜を外して容器中に窒素を流しながらこの試薬を加え,直ちにゴム隔膜をかぶせる。水/

メタノール標準溶液はビュレットで加える。

4.3

装置  測定に適した定量装置を,附属書図 に示す。

装置は ISO 648 に適合した全量ピペットを含む通常の分析器具及び次による。

4.3.1

乾燥器  アルミニウム金属ブロックタイプのもので,1 個又は数個のガラス乾燥管(4.3.2)の乾燥が

可能で,少なくとも乾燥管の 160mm の長さの範囲が 105±2℃に温度が保持されるものが望ましい。

4.3.2

ガラス乾燥管及び接続方法  附属書図 に示す。

4.3.3

乾燥塔  250ml の容量で,1 本目にはシリカゲル(4.2.2)を充てんし,2 本目には乾燥剤(4.2.1)を充て

んする。乾燥管へ導入する窒素の乾燥に用いる。

4.3.4

流量計  100cm

3

/min

∼200cm

3

/min

の流量が測定可能なもの。圧縮による圧力降下を流量測定に使う

場合には,マノメーター液は不揮発性オイルでなければならない。


11

M 8202 : 2000

4.3.5

試料ボート  ガラス,ステンレス鋼又は磁器など不活性で安定な材質とする。およそのボート寸法

は 100×20×10mm で,試料の層厚は 1.5mg/mm

2

以下とする。ボートは使用する前に 110℃で乾燥し,デシ

ケーター中で放冷した後,デシケーター中に保管する。

4.3.6

焼結金属,焼結ガラス又はこれと同等の板状フィルタ  乾燥管と吸収セルの入口の間のフレキシブ

ルな接続部に挿入する。

4.3.7

フレキシブル接続部  ネオプレンゴム管が適切である。シリコンゴム管のある種類のものは浸透性

がある。乾燥塔以降のガス流路ではフレキシブル接続部の長さは最小に保つ必要があり,ガラス部を突き

合わせて持続するにはネオプレンゴム管を用いるのがよい。

4.3.8

流量制御用ニードルバルブ  各流量計のガス流出側に置く。

4.3.9

吸収セル  附属書図 のダイアグラムに示すガラス容器。白金電極,ビュレット(複数)(

7

)

,ガス

流入口はすべてセル中への水分の流入を防ぐよう気密にする。

(

7

)

水/メタノール標準液を校正に用いない場合には,吸収セルへのビュレットの挿入は1本だけで

よい。

4.3.10

白金電極  一対又は複合の白金電極。

4.3.11

マグネチックスターラー及び回転子

4.3.12

電量滴定装置  カールフィッシャー滴定に適していて,終点を電気的に指示するための電流計

(0.50

µA)  又はこれと同等の終点指示機能をつけたもの。

4.3.13

ビュレット  容量 25 ml で ISO 385-2(A 級)に規定されているもの又はこれと同等のもの。

4.4

サンプリング及び試料

4.4.1

分析用試料  分析には JIS M 8701 又は JIS M 8702 に従って採取し,JIS M 8702 又は JIS M 8703

によって調製した粒径 160

µm 以下の分析用試料を用いる。

4.4.2

分析試料の調製  分析用試料を十分に混合し容器の全量を代表するように数インクリメントで分

析試料を採取する。

分析試料は,不活性なトレイに層厚 1mg/mm

2

を超えないように広げて,少なくとも 2 時間以上実験室に

放置して雰囲気に平衡させる。

分析試料は,吸湿水を測定する直前に十分に混合する。

4.5

操作

4.5.1

装置の調整  乾燥管(4.3.2)の温度を 105±2℃に設定し,4.5.14.5.5 の操作中,この温度を保持す

る。

乾燥管内に 150cm

3

/min

∼200cm

3

/min

の一定量を供給するように窒素(4.2.4)流量を調節する。各乾燥塔の

出側を閉じてガス漏れ(流量ゼロ)をチェックする。各乾燥塔からの出口と各吸収セルの入口を再接続し,

必要があれば流量を再調節する。系内を 10 分間ガスパージし,4.5.34.5.5 の手順中,この流量を保持す

る。

吸収セルからゴム隔膜を取り外して,セルの中へ無水エチレングリコール(4.2.5)40ml を移し入れる。再

びゴム隔膜をつける。

電量滴定装置(4.3.12)及びマグネチックスターラ(4.3.11)のスイッチを入れ,適切に混合できるようにマグ

ネチックスターラーのスピードを調節する。空試験,認証標準物質及び分析試料を連続的に滴定する間,

一定のかくはん速度に保つ。


12

M 8202 : 2000

4.5.2

滴定  ビュレット(4.3.13)で吸収セルにカールフィッシャー溶液(4.2.6)をゆっくり加える。終点到達

は過剰のカールフィッシャー溶液から遊離のよう素が生成し,電流が急激に増加して示される。この急激

に変化するポイントの電流値(30

µA∼40µA)を終点とする。この電流が 20 秒間保持されるまで滴定を続

ける。吸収液は,すべての分析と校正との開始に先立って終点まで滴定しておく。

4.5.3

空試験  導入接続部を素早く乾燥管(4.3.2)から取り外し,空の試料ボート(4.3.5)を乾燥管中に置き

(

8

)

,マグネット押し棒で加熱帯へ押し込む(

9

)

。直ちに導入接続部を閉じてボートをマグネットで乾燥器の

中央部へ移動させる。

(

8

)  4.5.3

4.5.5に規定した乾燥管中にボートを入れる操作の間に外部からの水分が乾燥管中へ入る

のを防ぐため細心の注意を払って操作する必要がある。

(

9

)

代わりに入口の狭い接続器と外部押し込み棒を使用することもできるが,この場合は使った棒

は外部へ取り去って,ボート挿入口をできるだけ素早く閉じる必要がある。

2

時間後,4.5.2 に従って滴定を実施する。

空試験の水分量はできるだけ少なく,2mg を超えないことが望ましい。分析試料の定量後にも空試験を

繰り返して空試験値が一定であることを確認する。

4.5.4

真度のチェック試験(

10

)

(

10

)

装置を初めて使用するとき及び他の適切な時期,例えば,装置又は作業者が変更されたとき,

若しくは吸収管の性能を定期的にチェックすることが必要になった場合には真度のチェック試

験が必要である。

空試験の値が満足できるものであったとき,空試験に用いてデシケーター中で放冷した試料ボートに硫

酸銅 (II) 五水和物(4.2.3)の 0.05g∼0.1g を 0.000 2g のけたまではかり採る。硫酸銅 (II) 五水和物のはかり

採り量は,分析する鉄鉱石の銘柄で予想される最大吸湿水量に対応させる。

はかり採った硫酸銅 (II) 五水和物を入れたボートを使って 4.5.3 の操作を繰り返す。空試験値を補正し

た水分量は 28.5%∼29.2%の範囲内でなければならない。もし,この値にならなければ原因を調べる。

4.5.5

定量  空試験で満足する値が得られたとき(真度のチェック試験でも同様に適切であったとき),

平衡に達した分析試料(4.4.2)から乾燥ベースで報告する成分定量用に必要な量の試料及び吸湿水定量用の

試料をはかり採る。この成分定量用試料は各定量方法で規定した容器に保管する。吸湿水定量のためのは

かり採り試料は

附属書表 に従って直ちに 0.1mg のけたまではかり採る。

附属書表 2  はかり採り試料の量−方法 2(カールフィッシャー法)

吸湿水含有率

% (m/m)

試料のはかり採り量

g

0.05

以上 0.5 未満

2.0

0.5

以上 2

未満

1.0

2

以上 6

以下

0.5

はかり採った試料を,乾燥した試料ボート(4.3.5)に移し,均一な層厚になるように広げる。空ボートの

代わりに,はかり採った試料の入ったボートを用いて直ちに 4.5.3 の操作を繰り返し,カールフィッシャー

溶液(4.2.6)の消費量を記録する。

乾燥ベースで報告する分析成分を繰り返し定量する都度,吸湿水の定量を繰り返す。できれば,人及び

時間を変えるのが望ましい。吸湿水分は,平均値ではなく,個々の値を用いて,それと対応する分析成分

の分析結果を補正する。

4.6

結果の表示


13

M 8202 : 2000

4.6.1

吸湿水含有率の計算  吸湿水含有率 A(質量百分率)は,次の式を用いて計算する。

m

F

V

V

m

F

V

V

A

10

)

(

100

1000

)

(

2

1

2

1

×

×

×

×

ここに,  V

1

:  はかり採り試料(4.5.5 参照)の滴定に消費されたカールフィッ

シャー溶液(4.2.6)の量 (ml)

V

2

:  空試験(4.5.3)で消費されたカールフィッシャー溶液(4.2.6)の量

(ml)

F

:  4.2.6 で測定されたファクターでカールフィッシャー溶液の水

相当量 (mg/ml)

m

:  はかり採った試料の質量 (g)

4.6.2

最終結果の計算  分析結果は,小数点以下 4 けたまで計算し,次に従って小数点以下 2 けたに丸め

る。

a)

小数点以下 3 けた目の数値が 5 より小さいときにはそれを切り捨て,小数点以下 2 けた目の数値はそ

のままとする。

b)

小数点以下 3 けた目の数値が 5 で,小数点以下 4 けた目に 0 以外の数値があるとき,又は小数点以下

3

けた目の数値が 5 より大きいときには,小数点以下 2 けた目の数値を 1 だけ増加させる。

c)

小数点以下 3 けた目の数値が 5 で,小数点以下 4 けた目が 0 のときは,小数点以下 3 けた目の 5 を切

り捨て,小数点以下 2 けた目の数値が 0, 2, 4, 6 又は 8 であれば小数点以下 2 けた目の数値はそのまま

とし,1, 3, 5, 7 又は 9 であれば切り上げて小数点以下 2 けた目の数値を 1 だけ増加させる。

吸湿水の定量値は,0.05% (m/m) 単位で報告する。計算は,小数点以下 2 けたに丸めた分析結果を 2 倍

し,次に,上で規定する方法で小数点以下 1 けたに丸めた後,2 で割算する。

4.7

試験報告書(分析所内だけで使用する。)  試験報告書には,次の情報を記載しなければならない。

a)

分析室の名称及び所在地

b)

試験報告書の日付

c)

この規格に準拠したこと

d)

試料の識別に必要な詳細

e)

分析結果

f)

分析結果の参照番号

g)

定量の際に気付いた特記事項及びこの規格に規定がない操作で,分析結果に影響を与えるおそれがあ

る操作


14

M 8202 : 2000

附属書図 1  吸湿水定量装置−方法 1(重量法)

附属書図 2  ガラス乾燥管(3.3.3) 


15

M 8202 : 2000

附属書図 3  吸湿水定量装置−方法 2(カールフィッシャー法)

附属書図 4  ガラス乾燥管(4.3.2)


16

M 8202 : 2000

附属書図 5  吸収セル(4.3.9) 


17

M 8202 : 2000

原料標準専門委員会鉄鉱石分析分科会  構成表

氏名

所属

(主査)

松  村  泰  治

川鉄テクノリサーチ株式会社

(委員)

満  尾      勝

川鉄テクノリサーチ株式会社

高  橋  弘  幸

川鉄テクノリサーチ株式会社

金  築  宏  治

株式会社コベルコ科研

河  村  恒  夫

株式会社コベルコ科研

蔵  保  浩  文

住友金属工業株式会社

西  野  和  美

住友金属テクノロジー株式会社

松  本  謙  一

日新製鋼株式会社

稲  本      勇

株式会社日鐵テクノリサーチ

吉  川  裕  泰

日本鋼管株式会社

吉  岡      豊

日本鋼管株式会社

橋  本      進

財団法人日本規格協会

(事務局)

畑  中      恵

社団法人日本鉄鋼連盟

原料規格三者委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

大  森  康  男

東北大学(名誉教授)

(委員)

尾  島  善  一

東京理科大学(助教授)

大河内  春  乃

東京理科大学(講師)

平  本  克  房

海外貨物検査株式会社

橋  本      進

財団法人日本規格協会

小  野  正  稔

伊藤忠商事株式会社

松  村  泰  治

川鉄テクノリサーチ株式会社

稲  葉  晉  一

株式会社神戸製鋼所

上  川  清  太

新日本製鐵株式会社

太  田  和  男

住友商事株式会社

大和田  良  男

株式会社トーメン

山  田  浩次郎

日商岩井株式会社

谷  中  秀  臣

日本鋼管株式会社

眞  嶋  紀  明

丸紅株式会社

松  平  憲  明

三井物産株式会社

嶋  村  登志男

三菱商事株式会社

(事務局)

前  原  郷  治

社団法人日本鉄鋼連盟

二  宮  嘉  和

社団法人日本鉄鋼連盟

畑  中      恵

社団法人日本鉄鋼連盟