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日本工業規格

JIS

 M

8134

-1994

鉱石中のセレン定量方法

Ores

−Methods for determination of selenium

1.

適用範囲  この規格は,鉱石中のセレン定量方法について規定する。ただし,他の日本工業規格でセ

レン定量方法が規定されている鉱石には,適用しない。

備考  この規格の引用規格を,次に示す。

JIS K 0050

  化学分析方法通則

JIS K 0115

  吸光光度分析通則

JIS K 0116

  発光分光分析方法通則

JIS M 8083

  ばら積み非鉄金属浮選精鉱のサンプリング方法

JIS M 8101

  非鉄金属鉱石のサンプリング,試料調製及び水分決定方法

JIS Z 8401

  数値の丸め方

2.

一般事項  定量方法に共通な一般事項は,JIS K 0050JIS K 0115 及び JIS K 0116 による。

3.

分析試料の採り方及び取扱い方

3.1

試料の採取及び調製  試料の採取及び調製は,JIS M 8101 及び JIS M 8083 による。

3.2

試料のはかり方  試料のはかり方は,次による。

(1)

試料のはかり採りに際しては,試料をよくかき混ぜて平均組成を表すように注意し,また,異物が混

入していないことを確かめなければならない。

(2)

試料は,105±5℃に調節されている空気浴に入れて乾燥し,2 時間ごとに空気浴から取り出し,デシ

ケーター中で常温まで放冷する。乾燥は,乾燥減量が 2 時間につき 0.1% (m/m) 以下になるまで繰り

返す。ただし,硫化物などを含有するため,変質しやすい試料の乾燥条件(温度,時間など)は,受

渡当事者間の協議による。

(3)

試料のはかり採りには,原則として化学はかりを用いる。

4.

分析値の表し方及び操作上の注意

4.1

分析値の表し方  分析値の表し方は,次による。

(1)

分析値は,質量百分率で表し,JIS Z 8401 によって,0.1% (m/m)  未満の場合には小数点以下第 4 位に,

0.1% (m/m)

以上の場合には小数点以下第 3 位に丸める。

(2)

分析は,同一分析室において 2 回繰り返して行い,これらの差が室内許容差(以下,許容差という。

以下のとき,その平均値を求め,JIS Z 8401 によって,0.1% (m/m)  未満の場合には小数点以下第 3 位

に,0.1% (m/m)  以上の場合には小数点以下第 2 位に丸めて報告値とする。

(3)  2

回繰り返して行った分析値の差が許容差を超えるときは,改めて 2 回の分析をやり直す。


2

M 8134-1994

(4)

許容差は,

表 による。

表 1  許容差  (

1

)  

単位% (m/m)

定量方法

セレン含有率の区分

許容差(繰返し)

0.001

以上

0.01

未満 0.0

0

0.01

以上

0.05

未満 0.0

0

0.05

以上

0.2

未満 0.0

0

3

,3′−ジアミノベンジジン抽出吸光光度法

0.2

以上

0.5

以下 0.030

0.01

以上

0.1

未満 0.0

0

0.1

以上

1

未満 0.020

テルル共沈分離誘導結合プラズマ発光分光法
ひ素共沈分離誘導結合プラズマ発光分光法

1

以上

5

以下 0.200

(

1

)  2

個の分析値が二つのセレン含有率の区分にまたがるときは,2個の分析値の平均値の該当す

る区分の許容差を適用する。

4.2

分析操作上の注意  分析に当たっては,全操作を通じて空試験を行い,測定値を補正する。

5.

定量方法の区分  鉱石中のセレン定量方法は,次のいずれかによる。

(1)  3, 3

′−ジアミノベンジジン抽出吸光光度法  この方法は,セレン含有率 0.001% (m/m) 以上 0.5%

(m/m)

以下の試料に適用する。

(2)

テルル共沈分離誘導結合プラズマ発光分光法  この方法は,セレン含有率 0.01% (m/m)  以上 5% (m/m)

以下の試料に適用する。

(3)

ひ素共沈分離誘導結合プラズマ発光分光法  この方法は,セレン含有率 0.01% (m/m) 以上 5% (m/m)

以下の試料に適用する。

6.

3, 3

′−ジアミノベンジジン抽出吸光光度法

6.1

要旨  試料を硝酸と過塩素酸とで分解し,過塩素酸の白煙を発生させた後,塩酸と水とで塩類を溶

解し,ろ過する。EDTA で鉄,銅などをマスキングし,アンモニア水で中和し,ぎ酸を加え,塩化ヒドロ

キシルアンモニウムで鉄を還元した後,アンモニア水と塩酸とを用いて pH を調節し,3, 3′−ジアミノベ

ンジジンを加えてセレン錯体を生成させる。これにアンモニア水を加えて pH を調節し,トルエンでセレ

ン錯体を抽出し,その吸光度を測定する。

6.2

試薬  試薬は,次による。

(1)

塩酸 (1+1)

(2)

硝酸

(3)

過塩素酸

(4)

アンモニア水 (1+1)

(5)

ぎ酸

(6)

塩化ヒドロキシルアンモニウム溶液 (200g/l)

(7)

エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム(以下,EDTA−2Na という。

)溶液エチレンジアミン四

酢酸二水素二ナトリウム二水和物 37g を水に溶解して 1000ml とする。

(8) 3, 3

′−ジアミノベンジジン溶液  塩化 3, 3′−ジアミノベンジジニウム 0.5g を水に溶解して 100ml

とする。この溶液は,使用の都度調製する。

(9)

トルエン

(10)

ベンゼン


3

M 8134-1994

(11)

標準セレン溶液 (10

µgSe/ml)  セレン[99.9% (m/m)  以上]1 000g を硝酸 10ml で分解し,加熱煮沸して

窒素酸化物を除き,常温まで冷却した後,1 000ml の全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線

まで薄めて原液 (1mgSe/ml) とする。この原液を使用の都度,水で正しく 100 倍に薄めて標準セレン

溶液とする。

6.3

試料はかり採り量  試料はかり採り量は,表 による。

表 2  試料はかり採り量

セレン含有率

% (m/m)

試料はかり採り量

g

0.001

以上 0.01 未満 2.0

0.01

以上 0.05 未満 1.0

0.05

以上 0.2

未満 0.25

0.2

  以上 0.5

以下 0.10

6.4

操作

6.4.1

試料溶液の調製  試料溶液の調製は,次の手順によって行う。

(1)

試料をはかり採ってビーカー (300ml) に移し入れ,時計皿で覆い,硝酸 10∼30ml を加え,穏やかに

加熱して分解する。時計皿の下面を水で洗浄して時計皿を取り除き,過塩素酸 10∼20ml を加え,加

熱して過塩素酸の白煙を十分に発生させ(

2

)

,引き続き穏やかに加熱して,液量が 5∼10ml になるまで

濃縮する。

(2)

放冷した後,塩酸 (1+1) 20ml 及び水約 20ml を加え,穏やかに加熱して可溶性塩を溶解した後,ろ紙

(5 種 B)を用いてろ過し,温水で 3,4 回洗浄し,ろ液及び洗液はビーカー (200ml) に受ける(

3

)

。残

さは捨てる。

(3)

ろ液及び洗液は,常温まで冷却した後,100ml の全量フラスコに水を用いて移し入れ(

4

)

,水で標線ま

で薄める。

(

2

)

試料が硫化鉱の場合など,遊離した硫黄が認められるときは,時計皿で覆い,加熱して完全に

分解する。

(

3

)

試料が鉛精鉱の場合など,塩化鉛の沈殿が析出したときは,温水で十分に洗浄すれば沈殿がろ

紙上に残っても差し支えない。

(

4

)

冷却中に塩化鉛の沈殿が析出したときは,沈殿ごと全量フラスコに移し入れる。

6.4.2

呈色及び抽出  呈色及び抽出は,次の手順によって行う。

(1)  6.4.1(3)

で得た試料溶液から 10ml 分取し(

5

)

,ビーカー (100ml) に移し入れる。

(2) EDTA

−2Na 溶液  [6.2(7)] 25ml 及び水を加えて液量を約 40ml とし,pH 計を使用し,アンモニア水 (1

+1)  を加えて pH を 3.0∼7.0 に調節する。

(3)

ぎ酸 2ml 及び塩化ヒドロキシルアンモニウム溶液 2ml を加え,

pH

計を使用し,

アンモニア水 (1+1)  又

は塩酸 (1+1)  を用いて pH を 1.5∼2.5 に調節し,3, 3′−ジアミノベンジジン溶液  [6.2(8)] 3ml を加

え,振り混ぜて,40 分間以上放置する(

6

)

(4) pH

計を使用し,アンモニア水 (1+1)  を加えて pH を 6.0∼7.0 に調節し,分液漏斗 (100ml) に移し入

れ,水を加えて液量を約 70ml とする。

(5)

これに,トルエンを正しく 10ml 加え,約 30 秒間激しく振り混ぜる。静置して二層に分離し,下層の

水溶液相を捨てる。

(

5

)

この試料溶液中に沈殿が認められるときには,乾いたろ紙(5種 B)を用いてろ過し,最初のろ

液は捨て,その後のろ液から分取する。


4

M 8134-1994

(

6

)

液温が約 15℃以下の場合には,呈色に時間がかかるので,60 分間以上放置するか,70∼80℃の

水浴中に約 10 分間放置する。

6.4.3

吸光度の測定  6.4.2(4)で得た有機相を脱脂綿又は乾いたろ紙(5 種 A)を用いてろ過し,最初の少

量のろ液は捨て,その後のろ液の一部を光度計のセル (10mm) に取り,トルエンを対照液として,波長

420nm

付近の吸光度を測定する。

6.5

空試験  試料を用いないで,試料と同じ操作を試料と並行して行う。

6.6

検量線の作成  標準セレン溶液  [6.2(11)] 0∼6.0ml(セレンとして 0∼60

µg)を段階的に数個のビー

カー (100ml) に正しく採り,以下,6.4.2(2)の手順に従って操作し,得た吸光度とセレン量との関係線を作

成し,その関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。

6.7

計算  6.4.3 で得た吸光度から 6.5 で得た吸光度を差し引いて得られる吸光度と,6.6 で作成した検量

線とからセレン量を求め,試料中のセレン含有率を,次の式によって算出する。

ここに,  Se:  セレン含有率 [% (m/m)] 

A

:  分取した試料溶液中のセレン検出量 (g)

m

:  試料はかり採り量 (g)

7.

テルル共沈分離誘導結合プラズマ発光分光法

7.1

要旨  試料を硝酸と過塩素酸とで分解し,過塩素酸の白煙を発生させた後,塩酸と水とで塩類を溶

解し,テルルを加え,塩化すず (II) で還元して,セレンをテルルと共に沈殿させ,こし分ける。沈殿を臭

素水と硝酸とで分解し,過塩素酸を加え,白煙を発生させた後,塩酸と水とで溶解し,溶液を誘導結合プ

ラズマ発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,その発光強度を測定する。

7.2

試薬  試薬は,次による。

(1)

塩酸

(2)

塩酸 (1+1,1+3)

(3)

硝酸

(4)

硝酸 (2+1)

(5)

過塩素酸

(6)

臭素水(飽和,36g/l

(7)

塩化すず (II) 溶液  塩化すず (II) 二水和物 50g を塩酸 (1+1) 50ml に加熱溶解し,冷却した後,水で

100ml

とする。この溶液は,使用の都度調製する。

(8)

テルル溶液 (2mgTe/ml)   テルル[99.9% (m/m) 以上]1.00g を硝酸 5ml と塩酸 10ml とで分解し,蒸

発乾固する。次いで,塩酸 10ml を加えて蒸発乾固し,塩酸 5ml を加えて蒸発乾固を繰り返した後,

塩酸 100ml に溶解し,水で 500ml とする。

(9)

標準セレン溶液 (100

µgSe/ml)    セレン[99.9% (m/m)  以上]1.000g を硝酸 10ml で分解し,加熱煮沸

して窒素酸化物を除き,常温まで冷却した後,1000ml の全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標

線まで薄めて原液 (1mgSe/ml) とする。この原液を使用の都度,必要量だけ水で正しく 10 倍に薄めて

標準セレン溶液とする。

7.3

試料はかり採り量  試料はかり採り量は,表 による。

100

100

10

×

×

=

m

A

Se


5

M 8134-1994

表 3  試料はかり採り量

セレン含有率

% (m/m)

試料はかり採り量

g

0.01

以上 0.1 未満 1.0

0.1

以上

1

  未満 0.50

1

    以上

5

  以下 0.10

7.4

操作

7.4.1

試料溶液の調製  試料溶液の調製は,6.4.1(1)及び(2)の手順による。

7.4.2

沈殿の生成と分離  沈殿の生成と分離は,次の手順によって行う。

(1)

7.4.1

で得た試料溶液にテルル溶液

  [

7.2(8)

] 10ml

及び塩酸

40ml

を加え,水で液量を約

200ml

とし(

7

)

加熱して液温を

70

80

℃とする。

この溶液をかき混ぜながら塩化すず

 (II)

溶液

  [

7.2(7)

] 15ml

を加え,

加熱して約

5

分間煮沸し,次に液温を

70

80

℃に保ち,

10

20

分間放置する。

(2)

次に,沈殿は,ろ紙(

5

B

)を用いてこし分け,塩酸

 (1

3)

で十分に洗浄し,次いで温水で数回洗

浄する。ろ液及び洗液は捨てる。

(3)

ろ紙上の沈殿は,温水で元のビーカー

 (300

500ml)

に洗い移し,漏斗下に元のビーカーを受け,ろ

紙上に臭素水(飽和)

5ml

,次いで約

40

60

℃に加熱した硝酸

 (2

1) 5ml

を滴加して,ろ紙上に残っ

た沈殿を分解し(

8

)

,ろ紙は温水で十分に洗浄する。ろ液及び洗液に過塩素酸

10ml

を加え,過塩素酸

の白煙が発生するまで穏やかに加熱する(

9

)

(4)

放冷した後,塩酸

15ml

及び水

50ml

を加え,加熱して可溶性塩を溶解する。常温まで冷却した後,

100ml

の全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。

(

7

)

このときの溶液の塩酸濃度は,約

3mol/l

である。

(

8

)

未分解の沈殿が認められるときは,再び臭素水(飽和)

5ml

と温硝酸

 (2

1) 5ml

とを滴加して

分解させる。

(

9

)

過塩素酸の減少を避けるため,過塩素酸の白煙が発生し始めたら加熱をやめる。

7.4.3

発光強度の測定  7.4.2(4)で得た溶液の一部(

10

)

を誘導結合プラズマ発光分光分析装置のアルゴンプ

ラズマ中に噴霧し,波長

196.03nm

における発光強度を測定する(

11

)

(

10

)

溶液に濁りが認められるときは,ろ紙(

5

B

)を用いてろ過し,最初のろ液は捨て,その後の

ろ液を用いる。

(

11

)

精度及び正確さが確認されている場合には,他の波長を用いて測定してもよい。高次のスペク

トル線が使用可能な装置では,高次のスペクトル線を用いてもよい。

また,バックグラウンド補正機構が付いている装置では,バックグラウンド補正機構を用い

てもよい。

7.5

空試験  試料を用いないで,試料と同じ操作を試料と並行して行う。

7.6

検量線の作成  標準セレン溶液

  [

7.2(9)

] 0

50ml

(セレンとして

0

5mg

)を段階的に数個の

100ml

の全量フラスコに採り,テルル溶液

  [

7.2(8)

] 10ml

,過塩素酸

10ml

及び塩酸

13ml

を加え,水で標線まで薄

め,以下,7.4.3 の操作に従って,試料と並行して操作し,得た発光強度とセレン量との関係線を作成し,

その関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。

7.7

計算  7.4.3 で得た発光強度から 7.5 で得た発光強度を差し引いて得られる発光強度と 7.6 で作成した

検量線とからセレン量を求め,試料中のセレン含有率を,次の式によって算出する。

100

×

=

m

A

Se


6

M 8134-1994

ここに,  Se:  セレン含有率 [% (m/m)] 

A

:  試料溶液中のセレン検出量 (g)

m

:  試料はかり採り量 (g)

8.

ひ素共沈分離誘導結合プラズマ発光分光法

8.1

要旨  試料を硝酸と過塩素酸とで分解し,過塩素酸の白煙を発生させた後,塩酸と水とで塩類を溶

解し,ひ素を加え,ホスフィン酸で還元してセレンをひ素と共に沈殿させ,こし分ける。沈殿を臭素水と

硝酸とで分解し,過塩素酸を加え,白煙を発生させた後,硝酸と水とで溶解し,溶液を誘導結合プラズマ

発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,その発光強度を測定する。

8.2

試薬  試薬は,次による。

(1)

塩酸

(2)

塩酸 (1+1,1+2)

(3)

硝酸

(4)

硝酸 (2+1)

(5)

過塩素酸

(6)

ホスフィン酸

(7)

臭素水(飽和,36g/l

(8)

ひ素溶液 A (2mgAs/ml)   三酸化二ひ素 0.264g に水酸化ナトリウム 1g 及び水 10ml を加え,加熱して

溶解し,塩酸 (1+2) 8ml を加え水で 100ml とする。

(9)

ひ素溶液 B (2mgAs/ml)    ひ素[99.9% (m/m)  以上]0.20g を硝酸 (1+1) 10ml で分解し,加熱煮沸し

て窒素酸化物を除き,常温まで冷却した後,水で 100ml とする。

(10)

標準セレン溶液 (100

µgSe/ml)    7.2(9)による。

8.3

試料はかり採り量  試料はかり採り量は,表 による。

8.4

操作

8.4.1

試料溶液の調製  試料溶液の調製は,6.4.1(1)及び(2)の手順による。

8.4.2

沈殿の生成と分離  沈殿の生成と分離は,次の手順によって行う。

(1)

  8.4.1

で得た試料溶液にひ素溶液 A [8.2(8)] 10ml 及び塩酸 100ml を加え,水で液量を約 200ml とし(

12

)

溶液をかき混ぜながら,ホスフィン酸 10∼20ml を加える。加熱して約 5 分間煮沸し,液温を 70∼80℃

に保ち,約 30 分間放置する。

(2)

温水約 100ml を加え,沈殿はろ紙(5 種 B)を用いてこし分け,塩酸 (1+2)  で十分に洗浄し,次いで

温水で数回洗浄する。ろ液及び洗液は捨てる。

(3)

ろ紙上の沈殿は,温水で元のビーカー (500ml) に洗い移し,漏斗下に元のビーカーを受け,ろ紙上に

臭素水(飽和)5ml,次いで約 40∼60℃に加熱した硝酸 (2+1) 5ml を滴加して,ろ紙上に残った沈殿

を分解し(

8

)

,ろ紙は温水で十分に洗浄する。ろ液及び洗液に過塩素酸 10ml を加え,過塩素酸の白煙

が発生するまで穏やかに加熱する(

9

)

(4)

放冷した後,硝酸 15ml 及び水 50ml を加え,加熱して可溶性塩を溶解し,常温まで冷却した後,100ml

の全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。

(

12

)

このときの溶液の塩酸濃度は,約6mol/である。

8.4.3

発光強度の測定  8.4.2(4)で得た溶液の一部(

10

)

を誘導結合プラズマ発光分光装置のアルゴンプラズ

マ中に噴霧し,波長 196.03nm における発光強度を測定する(

11

)


7

M 8134-1994

8.5

空試験  試料を用いないで,試料と同じ操作を試料と並行して行う。

8.6

検量線の作成  標準セレン溶液  [8.2(

10

)

] 0

∼50ml(セレンとして 0∼5mg)を段階的に数個の 100ml

の全量フラスコに採り,ひ素溶液 B [8.2(9)] 10ml,過塩素酸 10ml 及び硝酸 15ml を加え,水で標線まで薄

め,以下,8.4.3 の操作に従って,試料と並行して操作し,得た発光強度とセレン量との関係線を作成し,

その関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。

8.7

計算  8.4.3 で得た発光強度から 8.5 で得た発光強度を差し引いて得られる発光強度と 8.6 で作成した

検量線とからセレン量を求め,試料中のセレン含有率を,次の式によって算出する。

ここに,  Se:  セレン含有率 [% (m/m)] 

A

:  試料溶液中のセレン検出量 (g)

m

:  試料はかり取り量 (g)

100

×

=

m

A

Se


8

M 8134-1994

鉱石中のセレン定量方法改正原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

奥  谷  忠  雄

日本大学理工学部工業化学教室教授

市  川  五  朗

住友金属鉱山株式会社

稲  垣  勝  彦

日本鉱業協会

尾  上      喬

同和鉱業株式会社

岸  野  忠  信

財団法人日本規格協会

佐  山  恭  正

三菱マテリアル株式会社

丹  野  一  雄

東邦亜鉛株式会社

中  村      靖

株式会社日鉱共石

野  村  紘  一

三菱マテリアル株式会社

宮  本  幸  夫

工業技術院標準部

渡  部  武  雄

三井金属鉱業株式会社

鉱石中のセレン定量方法改正原案作成委員会  構成表(50 音順)

氏名

所属

(委員長)

増  田  彰  正

東京大学

荒  木  誠  司

大蔵省造幣局

安  藤      厚

工業技術院地質調査所

稲  垣  勝  彦

三井金属鉱業株式会社

岩  田  晶  夫

住友金属鉱山株式会社

岩  橋  康  夫

日本鉱業協会

大  野      茂

東邦亜鉛株式会社

奥  泉  洋  一

資源エネルギー庁

佐  山  恭  正

三菱金属株式会社

束  原      巌

古河電気工業株式会社

外  岡  和  夫

古河鉱業株式会社

中  村      靖

日本鉱業株式会社

山  本  泰  一

同和鉱業株式会社

安  部      恵

工業技術院標準部

(審議参加者)

氏名

所属

市  川  五  朗

住友金属鉱山株式会社

渋  谷  敏  和

住友金属鉱山株式会社

高  橋  広  志

同和鉱業株式会社

田  山  健  一

同和鉱業株式会社

野  村  紘  一

三菱金属株式会社

村  井  幸  男

日本鉱業株式会社

渡  部  武  雄

三井金属鉱業株式会社

山  本  壽  美

古河電気工業株式会社