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日本工業規格

JIS

 M

8127-

1994

鉱石中のすず定量方法

Ores

−Methods for determination of tin

1.

適用範囲  この規格は,鉱石中のすず定量方法について規定する。ただし,他の日本工業規格ですず

定量方法が規定されている鉱石には適用しない。

備考  この規格の引用規格を,次に示す。

JIS K 0050

  化学分析方法通則

JIS K 0121

  原子吸光分析通則

JIS M 8083

  ばら積み非鉄金属浮選精鉱のサンプリング方法

JIS M 8101

  非鉄金属鉱石のサンプリング,試料調製及び水分決定方法

JIS Z 8401

  数値の丸め方

2.

一般事項  定量方法に共通な一般事項は,JIS K 0050 及び JIS K 0121 による。

3.

分析試料の採り方及び取扱い方

3.1

試料の採取と調製  試料の採取と調製は,JIS M 8083 及び JIS M 8101 による。

3.2

試料のはかり方  試料のはかり方は,次による。

(1)

試料のはかり採りに際しては,試料をよくかき混ぜて平均組成を表すように注意し,また,異物が混

入していないことを確かめなければならない。

(2)

試料は,105±5℃に調節されている空気浴に入れて乾燥し,2 時間ごとに空気浴から取り出し,デシ

ケーター中で常温まで放冷する。乾燥は,乾燥減量が 2 時間につき 0.1% (m/m) 以下になるまで繰り

返す。ただし,硫化物などを含有するため変質しやすい試料の乾燥条件(温度,時間など)は,受渡

当事者間の協議による。

(3)

試料のはかり採りには,原則として化学はかりを用いる。

4.

分析値の表し方及び操作上の注意

4.1

分析値の表し方  分析値の表し方は,次による。

(1)

分析値は,質量百分率で表し,JIS Z 8401 によって小数点以下第 3 位に丸める。

(2)

分析は,同一分析室において 2 回繰り返して行い,これらの差が室内許容差(以下,許容差という。

以下のとき,その平均値を求め,JIS Z 8401 によって小数点以下第 2 位に丸めて報告値とする。

(3)  2

回繰り返して行った分析値の差が許容差を超えるときは,改めて 2 回の分析をやり直す。

(4)

許容差は,

表 による。


2

M 8127-1994

表 1  許容差(

1

)

単位 % (m/m)

定量方法

すず含有率の区分

許容差(繰返し)

1.0

以上

5.0

未満

0.100

5.0

以上

10

未満

0.150

10

以上

40

未満

0.250

二酸化すず沈殿分離

よう素滴定法

40

以上

80

以下

0.350

0.1

以上

0.5

未満

0.050

0.5

以上

1.0

未満

0.100

1.0

以上

3.0

未満

0.200

原子吸光法

3.0

以上

5.0

以下

0.300

0.05

以上

0.5

未満

0.050

4

−メチル−2−ペンタノン抽出

原子吸光法

0.5

以上

1.0

以下

0.100

(

1

)  2

個の分析値が二つのすず含有率の区分にまたがるときは,2個の分析値

の平均値の該当する区分の許容差を適用する。

4.2

分析操作上の注意  分析に当たっては,全操作を通じて空試験を行い,測定値を補正する。

5.

定量方法

5.1

定量方法の区分  鉱石中のすず定量方法は,次のいずれかによる。

(1)

二酸化すず沈殿分離アルミニウム・ニッケル還元よう素滴定法  この方法は,すず含有率 1.0% (m/m)

以上 80% (m/m)  以下の試料に適用する。

(2)

原子吸光法  この方法は,すず含有率 0.1% (m/m)  以上 5.0% (m/m)  以下の試料に適用する。

(3)  4

−メチル−2−ペンタノン抽出原子吸光法  この方法は,すず含有率 0.05% (m/m)  以上 1.0% (m/m)  以

下の試料に適用する。

5.2

二酸化すず沈殿分離よう素滴定法

5.2.1

要  旨  試料を硝酸で分解後,蒸発乾固する。放冷後,硝酸及び水を加えて加熱し,可溶性塩を溶

解し,二酸化すずの沈殿をこし分けた後,灰化する。これを過酸化ナトリウムで融解し,温水で浸出後,

塩酸酸性とする。ニッケルシリンダーを入れて煮沸後,アルミニウム板を加え,加熱してすずを完全に還

元し,よう素標準溶液を用いて滴定する。

5.2.2

試薬  試薬は,次による。

(1)

塩酸

(2)

塩酸 (1+1)

(3)

硝酸

(4)

硝酸 (1+1, 1+50)

(5)

ふっ化水素酸

(6)

硫酸 (1+3)

(7)

アンモニア水 (2+100)

(8)

アルミニウム板,粒又は線(99%以上)

(9)

ドライアイス又は大理石小片

(10)

過酸化ナトリウム

(11)

混合融剤[炭酸ナトリウム(無水)1,過酸化ナトリウム 4]


3

M 8127-1994

(12)

よう化カリウム溶液 (500g/l)    この溶液は使用の都度調製する。

(13)

炭酸水素ナトリウム溶液(飽和,約 100g/l

(14)

アンモニア−硝酸アンモニウム溶液  アンモニア水 (1+1) 100ml に硝酸アンモニウム 20g を溶解する。

(15)

硫酸銅溶液  硫酸銅 (II) (五水和物)0.2g を水に溶解して 500ml とする。

(16) 0.04mol/l

よう素標準溶液  よう素 10.7g とよう化カリウム 22 g をビーカー (300ml) にはかり採り,水

約 100ml を加え,振り混ぜて完全に溶解した後,水を加えて約 150ml に薄める。ガラスろ過器(漏斗

形,G3 形)を用いてろ過し,水で 1000ml に薄め,褐色瓶に入れ冷暗所に保存する。この溶液 1ml は,

すず約 0.005g に相当するが,標定は,次のようにして行う。

すず[99.9% (m/m) 以上]0.15g を 0.1mg のけたまではかり採り,ビーカー (300ml) に移し入れ,

塩酸 60ml を加え,白金線又は白金板に接触させながら穏やかに加熱し,煮沸させないで分解する。

溶液を三角フラスコ (500ml) に移し入れた後,白金線又は白金板を水で洗浄しながら取り除き,洗浄

液は主液に合わせる。塩化ナトリウム約 10g を加え,水で約 250ml に薄めた後,5.2.5.3(1)以降の手順

に従って操作して滴定を行い,よう素標準溶液 1ml 当たりのすず相当量を,次の式によって求める。

V

G

f

=

ここに,

f

よう素標準溶液 1ml のすず相当量 (g)

G

すずはかり採り量 (g)

V

よう素標準溶液使用量 (ml)

(17) 0.017mol/

l

よう素標準溶液  よう素 4.3g とよう化カリウム 9 g をビーカー (300ml) にはかり採り,水

約 100ml を加え,振り混ぜて完全に溶解した後,水を加えて約 150ml に薄める。ガラスろ過(漏斗形,

G3

形)を用いてろ過し,水で 1 000ml に薄め,褐色瓶に入れ冷暗所に保存する。この溶液 1ml は,す

ず約 0.002g に相当するが,標定は,標準すず溶液[5.2.2(20)]を正しく 20ml 分取し,5.2.2(16)に準じて

行う。

(18) 0.014mol/

l

よう素酸カリウム標準溶液  水酸化ナトリウム 1g とよう化カリウム 10g をビーカー

(300ml)

にはかり採り,水約 200ml を加えて溶解し,これによう素酸カリウム 3.0g を加えて完全に溶

解し,水で 1 000ml に薄める。この溶液 1ml は,すず約 0.005g に相当するが,標定は 5.2.2(16)に準じ

て行う。

(19) 0.005  6mol/

l

よう素酸カリウム標準溶液  水酸化ナトリウム 1g とよう化カリウム 10g をビーカー

(300ml)

にはかり採り,水約 200ml を加えて溶解し,これによう素酸カリウム 1.2g を加えて完全に溶

解し,水で 1 000ml に薄める。この溶液 1ml は,すず約 0.002g に相当するが,標定は標準すず溶液

[5.2.2(20)]

を正しく 20ml 分取し,5.2.2(16)に準じて行う。

(20)

標準すず溶液 (2mg Sn/ml)    すず[99.9% (m/m)  以上]1.00g を 0.1mg のけたまではかり採り,ビーカ

ー (300ml) に移し入れ,塩酸 100ml を加え,白金線又は白金板を接触させ煮沸させないで分解した後,

塩酸 150ml を加える。冷却後,500ml の全量フラスコに移し入れ,白金線又は白金板を水で洗浄しな

がら取り除き,洗浄液は主液に合わせた後,水で標線まで薄める。

(21)

でんぷん溶液  でんぷん(溶性)2g に少量の水を加えて十分に振り混ぜた後,約 200 ml の熱水中に

かき混ぜながら入れて溶解する。この溶液は使用の都度調製する。

5.2.3

器具  器具は,原則として次による。

(1)

ニッケルシリンダー  厚さ約 1.5mm のニッケル板[99% (m/m)  以上]を用い,原則として

図 のもの


4

M 8127-1994

を用いる。

(2)

還元用キャップ  厚さ 1∼1.5mm の硬質ガラスを用い,原則として

図 のもので下部にゴム栓を付け

て用いる。

図 1  ニッケルシリンダー

図 2  還元用キャップ

5.2.4

試料はかり採り量  試料のはかり採り量は,すずの含有率に応じて表 によって,0.1mg のけたま

ではかる。

表 2  試料はかり採り量

すず含有率

% (m/m)

試料はかり採り量

g

1.0

以上

5.0

未満

1.0

5.0

以上 40

未満

0.5

40

以上 80

以下

0.25

5.2.5

操作

5.2.5.1

試料の分解とすずの分離  試料の分解とすずの分離は,次の手順によって行う。


5

M 8127-1994

(1)

試料をはかり採り(

2

)(

3

)

ビーカー (300ml) に移し入れ,時計皿で覆い,硝酸 10∼15ml を加え,加熱し

て分解する。更に加熱を続け,乾固した後,引き続き約 10 分間加熱する。

(2)

放冷後,硝酸 (1+1)  約 10ml 及び水約 50ml を加え,加熱して穏やかに煮沸させ,可溶性塩を溶解す

る。

(3)

ろ紙(5 種 C)を用いてこし分け,ビーカー壁に付着した不溶解物は,ゴム付きガラス棒を用いて完

全にこすり落とす。硝酸 (1+50)  を用いて 2,3 回洗浄し,更に温水で 2,3 回洗浄する(

4

)

(

2

)

試料中に硫化物を含む場合は,試料をアルミナ又はニッケルるつぼに移し入れ,約500℃で加熱

して酸化し,放冷した後,ビーカーに移し入れる。

(

3

)

試料中のタングステン含有量が 20mg 以下で,バナジウム,クロム,銅,ひ素及びモリブデン

をほとんど含まない場合は,試料をアルミナ又はニッケルるつぼにはかり採り,5.2.5.2(2)以降

の手順に従って操作してもよい。

(

4

)

試料中にタングステン 20mg 以上を含む場合は,ろ紙上の不溶解物を温水で元のビーカーに洗

い落とし,アンモニア−硝酸アンモニウム溶液[5.2.2(14)]約 20ml を加え,加熱して穏やかに煮

沸させる。静置後,元のろ紙を用いてこし分け,アンモニア水 (2+100)  で数回洗浄した後,

5.2.5.2(1)

以降の手順に従って操作する。

5.2.5.2

二酸化すずの融解

(1)

ろ紙上の不溶解物はろ紙とともにアルミナ又はニッケルるつぼ (30∼50ml)  に移し入れ,徐々に加熱

して乾燥後,強熱して灰化する(

5

)

(2)

不溶解物の約 10 倍量の過酸化ナトリウム(

6

)

を加えてよくかき混ぜた後,るつぼを軽く卓上に打ち当て

て内容物をち密にし,更に少量の過酸化ナトリウム(

6

)

で表面を覆い,初めは徐々に加熱し,内容物が

溶けてから次第に温度を上げて暗赤熱状とし,完全に融解する。

(3)

放冷後,融解物をるつぼとともにビーカー (300ml) に移し入れ,温水約 100ml を加えて浸出し,るつ

ぼを温水で洗浄して取り出す。塩酸 (1+1)  約 5ml をるつぼに加え,付着物を溶解し,溶液は主液に

合併する。塩酸 70ml を入れた三角フラスコ (500ml) にこの溶液を移し入れ,硫酸銅溶液 1ml を加え,

水を用いて全液量を約 250ml とする。

(

5

)

試料中に多量の二酸化けい素を含む場合は,アルミナるつぼを用いて5.2.5.2(1)の操作によって

灰化する。放冷後,残さを硫酸 (1+3)  で湿し,ふっ化水素酸3∼5ml を加え,注意して加熱し,

乾固する。放冷後,5.2.5.2(2)以降の手順に従って操作する。

(

6

)

過酸化ナトリウムの代わりに混合融剤[5.2.2(11)]を用いることができる。

5.2.5.3

すずの還元と滴定

(1)

三角フラスコをわずかに傾斜し,これにニッケルシリンダー[5.2.3(1)]を静かに入れ,還元用キャップ

[5.2.3(2)]

を付けたゴム栓で栓をし,還元用キャップに水約 50ml を入れ,徐々に加熱し,静かに 10 分

間煮沸する。

(2)

加熱をやめ,還元用キャップの中の水を三角フラスコ中に逆流させた後,還元用キャップをゴム栓と

ともに取り除き,三角フラスコ中の溶液にアルミニウム板又は粒若しくは線約 1g を加え,直ちに還元

用キャップで栓をし,炭酸水素ナトリウム溶液 50ml をキャップ中に加える。アルミニウムが分解し

た後,加熱して穏やかに約 20 分間煮沸する。

(3)

放冷後,約 10℃以下に冷却した後(

7

)

,還元用キャップをゴム栓とともに外し,ニッケルシリンダーを

水で洗浄しながら手早く取り出し(

8

)

,洗浄液を主液に合わせた後,直ちにドライアイス又は大理石の

小片を数個加える。


6

M 8127-1994

(4)

よう化カリウム溶液[5.2.2(12)]3∼5ml 及び指示薬としてでんぷん溶液[5.2.2(21)]約 5ml を加え,直ちに

すず量に応じて

表 に示すよう素標準溶液[5.2.2(16)又は(17)(

9

)

を用いて滴定し,溶液の色が青紫に

変わった点を終点とする。

表 3  すず量とよう素標準溶液の濃度

すず量

mg

よう素標準溶液の濃度

mol/l

50

以上 0.04

50

未満 0.017

(

7

)

還元用キャップ中の炭酸水素ナトリウム溶液が空にならないように補給する。

(

8

)

ニッケルシリンダーを取り出すことなく滴定することができる。ただし,この場合はよう素標

準溶液が直接シリンダーに触れないように注意して滴定を行う。

(

9

)

試料溶液中のチタン量が 10mg 以下の場合には,よう素標準溶液の代わりによう素酸カリウム

標準溶液[5.2.2(18)又は(19)]を用いて滴定してもよい。

5.2.6

空試験  試料を用いないで,試料と同じ操作を試料と並行して行う。

5.2.7

計算  試料中のすず含有率を,次の式によって算出する。

100

)

(

2

1

×

×

=

m

V

V

f

Sn

ここに,  Sn:  すず含有率 [% (m/m)] 

f

:  よう素標準溶液 1ml のすず相当量 (g)

V

1

:  5.2.5.3 で得たよう素標準溶液使用量 (ml)

V

2

:  5.2.6 で得たよう素標準溶液使用量 (ml)

m

:  試料はかり採り量 (g)

5.3

原子吸光法

5.3.1

要旨  試料を硝酸とふっ化水素酸とで分解し,蒸発乾固する。過酸化ナトリウムで融解し,温水で

浸出する。この溶液から一定量を分取し,塩酸を加え,原子吸光光度計を用いて吸光度を測定する。

5.3.2

試薬  試薬は,次による。

(1)

塩酸

(2)

塩酸 (1+1)

(3)

硝酸

(4)

ふっ化水素酸

(5)

過酸化ナトリウム

(6)

混合融剤[炭酸ナトリウム(無水)1,過酸化ナトリウム 4]

(7)

標準すず溶液 (1mgSn/ml)    標準すず溶液 (2mgSn/ml) [5.2.2(20)]を,塩酸 (1+1)  で正しく 2 倍に薄め

る。

(8)

メチルオレンジ溶液 (1g/l)

5.3.3

試料はかり採り量  試料のはかり採り量は,すずの含有率に応じて表 によって,0.1mg のけたま

ではかる。


7

M 8127-1994

表 4  試料はかり採り量

すず含有率

% (m/m)

試料はかり採り量

g

0.1

以上  1.0  未満

2.0

1.0

以上  5.0  以下

1.0

5.3.4

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

5.3.4.1

試料溶液の調製

(1)

試料をはかり採り,アルミナるつぼ (30∼50ml)  に移し入れる。

(2)

硝酸 10ml とふっ化水素酸 5ml を加え,加熱して分解(

10

)

した後,引き続き加熱し乾固する。放冷後,

再び硝酸 10ml とふっ化水素酸 5ml を加えて加熱し,強熱して乾固する。

(3)

放冷後,過酸化ナトリウム 10g(

6

)

を加えて,よくかき混ぜた後,るつぼを軽く卓上に打ち当てて内容

物をち密にし,更に少量の過酸化ナトリウムで表面を覆い,初めは徐々に加熱し,内容物が融解して

から次第に温度を上げて暗赤熱状とし,完全に融解する。

(4)

放冷後,融解物をるつぼと共にビーカー (300ml) に移し入れ,温水約 100ml を加えて浸出し,るつぼ

を温水で洗浄して取り出す。塩酸 (1+1)  約 5ml をるつぼに加え,付着物を溶解し(

11

)

,溶液は主液に

合併する。加熱して約 10 分間静かに煮沸する。

(5)

冷却後,水を用いて 200ml の全量フラスコに移し入れ,水で標線まで薄める。

(6)

乾いたろ紙(5 種 C)を用いて上澄み液をろ過し,初めのろ液は捨て,その後のろ液から正しく 25ml

をビーカー (100ml) に分取する。指示薬としてメチルオレンジ溶液 3,4 滴を加え塩酸で中和し,更

に過剰にその 10ml を加える。

(7)

冷却後,50ml の全量フラスコに移し入れ,水で標線まで薄める。

(

10

)

加熱温度を急に上昇させると,ふきこぼれることがあるので徐々に加熱する。

(

11

)

試料を融解したアルミナるつぼの内壁に黒い付着物が認められることがあるが,すずの定量値

には影響しない。

5.3.4.2

吸光度の測定  5.3.4.1 で得た溶液の一部を,水を用いて零点を調整した原子吸光光度計の空気・

アセチレン又は一酸化二窒素・アセチレンフレーム中に噴霧し,波長 224.6nm 又は 286.3nm の吸光度を測

定する。

5.3.5

空試験  試料を用いないで,試料と同じ操作を試料と並行して行う。

5.3.6

検量線の作成  過酸化ナトリウム(

12

)

10g

をアルミナるつぼにはかり採り,加熱して融解した後,

5.3.4.1

(4)及び(5)の操作を行う。この溶液から正しく 25ml ずつを数個のビーカー (100ml) に分取し,そ

れぞれに標準すず溶液[5.3.2(7)]0∼7ml(すずとして 0∼7mg)を段階的に加え,指示薬としてメチルオレン

ジ溶液 3,4 滴を加え塩酸で中和後,更に過剰に 10ml を加える。以下,5.3.4.1(7)及び 5.3.4.2 の手順に従っ

て試料と同様に操作し,試料と並行して測定した吸光度とすず量との関係線を作成する。この関係線を原

点を通るように平行移動して検量線とする。

(

12

)

  5.3.4.1(2)

の操作で

(

6

)

を適用した場合は,過酸化ナトリウムの代わりに混合融剤[5.3.2(6)]を用

いる。

5.3.7

計算  5.3.4.2 で得た吸光度から 5.3.5 で得た吸光度を差し引いて得られた吸光度と 5.3.6 で作成した

検量線とからすず量を求め,試料中のすず含有率を次の式によって算出する。


8

M 8127-1994

100

200

25

×

×

=

m

A

Sn

ここに,

Sn

すず含有率

 [% (m/m)]

A

分取した試料溶液中のすず検出量

 (g)

m

試料はかり採り量

 (g)

5.4

4

−メチル−2−ペンタノン抽出原子吸光法

5.4.1

要旨  試料を硝酸とふっ化水素酸で分解し,蒸発乾固する。過酸化ナトリウムで融解し,温水で浸

出する。この溶液から一定量を分取し塩酸で中和した後,直ちに酸濃度を調節し,

4

−メチル−

2

−ペンタ

ノンですずを抽出し,原子吸光光度計を用いて吸光度を測定する。

5.4.2

試薬  試薬は,次による。

(1)

塩酸

(2)

塩酸

 (1

1)

(3)

硝酸

(4)

ふっ化水素酸

(5)

アンモニア水

 (2

100)

(6)

過酸化ナトリウム

(7)

混合融剤[炭酸ナトリウム(無水)

1

,過酸化ナトリウム

4

(8)

アンモニア−硝酸アンモニウム溶液  5.2.2(14)による。

(9)

  4

−メチル−

2

−ペンタノン(メチルイソブチルケトン)

(10)

 1

−ブタノール(

n

−ブタノール)

(11)

標準すず溶液

 (0.1mgSn/ml)

  標準すず溶液

 (2mgSn/ml) [

5.2.2(20)

]

を塩酸

 (1

1)

で正しく

20

倍に薄

める。

(12)

メチルオレンジ

 (1g/l)

5.4.3

試料はかり採り量  試料のはかり採り量は

1.0 g

とし,

1 mg

のけたまではかる。

5.4.4

操作

5.4.4.1

試料溶液の調製  5.3.4.1(1)(5)に従って操作する(

13

)

(

13

)

試料中に多量のタングステンを含む場合には,あらかじめ5.2.5.1(1)5.2.5.2(1)及び

(

4

)

の操作

を行い,得られた沈殿をろ紙と共にアルミナるつぼに移し入れ,低温で加熱して乾燥し,以下,

5.3.4.1(2)

(5)の手順に従って操作する。

5.4.4.2

すずの抽出

(1)

乾いたろ紙(

5

C

)を用いて上澄み液をろ過し,初めのろ液は捨て,その後のろ液から

25ml

を分取

してビーカー

 (200ml)

に移し入れ,指示薬としてメチルオレンジ溶液

3

4

滴を加え,塩酸で中和後,

更に過剰に

50ml

を加え,水で液量を

100ml

に薄める。

(2)

冷却後,少量の塩酸

 (1

1)

を用いて分液漏斗

 (200ml)

に移し入れ,

4

−メチル−

2

−ペンタノン

25ml

を正しく加え,約

1

分間振り混ぜ,静置して二相に分離した後,下相の水溶液は捨てる。

(3)

  4

−メチル−

2

−ペンタノン相に,塩酸

 (1

1) 10ml

を加え,約

30

秒間振り混ぜ,静置して二相に分離

した後(

14

)

下相の水溶液は捨てる。

(4)

  4

−メチル−

2

−ペンタノン相は,乾いたろ紙を用いてろ過し,初めのろ液は捨て,その後のろ液を乾


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M 8127-1994

いた共栓付き試験管に取る。

(

14

)

二相に分離しにくい場合は,

1

−ブタノール

0.5ml

を添加する。

5.4.4.3

吸光度の測定  5.4.4.2 で得た溶液の一部を,

4

−メチル−

2

−ペンタノンを用いて零点を調製した

原子吸光光度計の空気・アセチレンフレーム中に噴霧し,

波長

224.6nm

又は

286.3nm

の吸光度を測定する。

5.4.5

空試験  試料を用いないで,試料と同じ操作を試料と並行して行う。

5.4.6

検量線の作成  過酸化ナトリウム(

12

)

10g

をアルミナるつぼにはかり採り,加熱して融解した後,

5.3.4.1(3)

及び(4)の操作を行う。この溶液から

25ml

ずつを分取して数個のビーカー

 (200ml)

に移し入れ,

それぞれに標準すず溶液

[

5.4.2(11)

]0

7ml

(すずとして

0

1.4mg

)を段階的に加え,指示薬としてメチル

オレンジ溶液

3

4

滴を加え,

塩酸で中和後,

過剰に

50ml

を加え,

水で液量を

100ml

に薄める。

以下,

5.4.4.2(2)

以降の手順に従って試料と同様に操作し,

試料と並行して測定した吸光度とすず量との関係線を作成する。

この関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。

5.4.7

計算  5.4.4.3 で得た吸光度から 5.4.5 で得た吸光度を差し引いて得られた吸光度と 5.4.6 で作成した

検量線とから,すず量を求め,試料中のすず含有率を次の式によって算出する。

100

200

25

×

×

=

m

A

Sn

ここに,

Sn

すず含有率

 [% (m/m)]

A

分取した試料溶液中のすず検出量

 (g)

m

試料はかり採り量

 (g)


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M 8127-1994

鉱石中のすず定量方法改正原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

奥  谷  忠  雄

日本大学理工学部

市  川  五  朗

住友金属鉱山株式会社

稲  垣  勝  彦

日本鉱業協会

尾  上      喬

同和鉱業株式会社

岸  野  忠  信

財団法人日本規格協会

佐  山  恭  正

三菱マテリアル株式会社

丹  野  一  雄

東邦亜鉛株式会社

中  村      靖

株式会社日鉱共石

野  村  紘  一

三菱マテリアル株式会社

宮  本  幸  夫

工業技術院標準部

渡  部  武  雄

三井金属鉱業株式会社

鉱石中のすず定量方法改正原案作成委員会  構成表

[委員名]

氏名

所属

(委員長)

村  上  徹  朗

工学院大学

安  藤      厚

工業技術院地質調査所

池  田  重  司

大蔵省造幣局東京支局

岩  田  晶  夫

住友金属鉱山株式会社

岩  橋  康  夫

日本鉱業協会

小  林      透

東邦亜鉛株式会社

清  水  博  司

同和鉱業株式会社

田  沼      滉

志村化工株式会社

土  井  啓  輔

古河金属工業株式会社

外  岡  和  夫

古河鉱業株式会社

中  村      靖

日本鉱業株式会社

渡  辺  隆  夫

三菱金属株式会社

渡  辺      優

三井金属鉱業株式会社

吉  田  信  之

工業技術院標準部材料規格課

[審議参加者名]

氏名

所属

神  村  岩  夫

志村化工株式会社

黒  渕  迪  夫

三井金属鉱業株式会社

高  橋  広  志

同和鉱業株式会社

田  辺  省  吾

古河鉱業株式会社

束  原      巖

古河金属工業株式会社

都  留  鉄  雄

日本鉱業株式会社

中  田      勉

日曹金属株式会社

野々口  桂  介

住友金属鉱山株式会社

野  村  紘  一

株式会社三菱金属中央研究所

藤  貫      正

工業技術院地質調査所

能  登  善  徳

日本鉱業株式会社

宮  崎  正  治

工業技術院標準部材料規格課