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M 8100-1992

(1) 

目次

ページ

1.

  適用範囲

1

2.

  用語の定義

1

3.

  記号

3

4.

  一般事項

3

4.1

  試料採取及び試料調製の概要

3

4.2

  試料の取扱い

4

4.3

  平均品位の決定

4

4.4

  数値の丸め方

4

4.5

  その他の事項

4

5.

  サンプリング方法

5

5.1

  ロットの大きさ

5

5.2

  特性及び精度

5

5.3

  品位変動

5

5.4

  サンプリングの実施時期

6

5.5

  サンプリングの種類

6

5.6

  インクリメント

6

5.6.1

  インクリメントの大きさ

6

5.6.2

  インクリメントの採取用具

6

5.6.3

  インクリメントの個数の決め方

8

5.6.4

  インクリメントの採取方法

9

5.7

  インクリメントのまとめ方及び総合精度

9

5.8

  試料の兼用と重用

12

5.9

  ベルトサンプリング

12

5.10

  貨車サンプリング

13

5.11

  容器サンプリング

13

5.12

  船倉サンプリング

13

5.13

  粒度用試料のサンプリング

13

5.14

  水分用試料のサンプリング

14

6.

  試料調製方法

14

6.1

  試料の調製

14

6.2

  調製精度

15

6.3

  試料の予備乾燥

16

6.4

  試料の粉砕

16

6.5

  試料の縮分

16

6.5.1

  縮分方法の種類

16


M 8100-1992

目次

(2) 

6.5.2

  インクリメント縮分方法

17

6.5.3

  二分器による方法

18

6.5.4

  円すい四分方法

18

6.5.5

  交互ショベル方法

18

6.5.6

  縮分機による方法

18

6.5.7

  縮分基準

19

6.6

  成分試験試料の調製

19

6.7

  水分試験試料の調製

19

6.8

  粒度試験試料の調製

19

7.

  水分測定方法

20

8.

  粒度決定方法

21

付図 1  インクリメント採取用スコップの寸法の一例23

付図 2  手動によるインクリメント縮分方法の図解24

付図 3  二分器の形式と寸法 26

付図 4  円すい四分方法 28

付図 5  交互ショベル法 28

付表 1  ふるいの種類,孔形及び目開き 29

附属書 1  サンプリング方法の個別規格で  規定すべき項目

30

附属書 2  機械式試料採取・調製装置  の必要条件及び形式

32

附属書 3  層別サンプリング及び系統サンプリングに  おける品位変動の調査方法

45

附属書 4  二段サンプリングにおける品位変動の調査方法

53

附属書 5  サンプリングの精度をチェックする実験方法

57

附属書 6  サンプリングの偏りをチェックする実験方法

74

附属書 7  縮分機の偏り及び精度をチェックする実験方法

82


日本工業規格

JIS

 M

8100

-1992

粉塊混合物−サンプリング方法通則

Particulate materials

−General rules

for methods of sampling

1.

適用範囲  この規格は,粉塊混合物のロットについて,その化学成分,水分,粒度,物理特性及びそ

の他の特性の平均値(以下,平均品位という。)を決定するための次の(1)(4)の方法の一般事項について

規定する。

(1)

試料を採取する方法

(2)

試験試料を調製する方法

(3)

水分測定方法

(4)

粒度測定方法

備考1.  この規格は,各種の粉塊混合物についてのサンプリング方法の規格を作成する際の指針を与

えるものである(

附属書1参照)。

2.

この規格は,規格が制定されていない粉塊混合物のサンプリングを行う場合についても準用

することができる。

3.

この規格の引用規格を,次に示す。

JIS Z 8401

  数値の丸め方

JIS Z 8801

  標準ふるい

JIS Z 8815

  ふるい分け試験方法通則

4.

この規格の関連国際規格を,次に示す。

ISO 3082 : 1987 Iron ores

−Increment sampling and sample preparation−Mechanical method

ISO 3084 : 1986 Iron ores

−Experimental methods for evaluation of quality variation

ISO 3085 : 1986 Iron ores

−Experimental methods for checking the precision of sampling

ISO 3086 : 1986 Iron ores

−Experimental methods for checking the bias of sampling

2.

用語の定義  この規格で用いる主な用語の定義は,次のとおりとする。

(1)

粉塊混合物  粉状又は塊状のものの集合体,及びそれらの混合物。

(2)

ロット  平均品位を決定しようとする,ある量の粉塊混合物。

(3)

インクリメント  ロットから試料採取器によって原則として 1 動作で採取した単位量の粉塊混合物。

(4)

小口試料  数個のインクリメントを集めた試料。

備考  必要に応じて,インクリメントを個々に調製した後で,これらを数個集めた試料を小口試料と

いうこともある。

(5)

大口試料  ロットから採取したインクリメント.又は小口試料の全部を集めた試料。


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備考  必要に応じて,インクリメントごと又は小口試料ごとに調製した後で,これらを集めた試料を

大口試料ということもある。

(6)

ランダムサンプリング  ロットを構成する単位体,又は単位量がいずれも同じ確率で取られるように

インクリメントを採取すること。

備考  ロット全体からランダムにインクリメントを採取すること。

(7)

層別サンプリング  ロットを幾つかの層に分けて,各層からランダムにインクリメントを採取するこ

と。

備考  層の大きさに比例した個数のインクリメントを採ることを層別比例サンプリングという。

(8)

系統サンプリング  ロットから,量的又は時間的に一定間隔でインクリメントを採取すること。

備考  系統サンプリングにおいて,最初のインクリメントを,一番目の間隔からランダムに採取する

ことをランダムスタートという(

図 参照)。

図 1  系統サンプリング

(9)

二段サンプリング  ロットを幾つかの部分(一次サンプリング単位)に分け,まず第一段としてその

中の幾つかの部分をランダムに選び,次に第二段として選んだ部分の中から各々幾つかのインクリメ

ント(二次サンプリング単位)をランダムに採取すること。

備考  二段以上に何段にもわたってサンプリングすることを多段サンプリングという。

(10)

ベルトサンプリング  ロットがベルトコンベヤなどで運ばれるときに,ベルトコンベヤの上又は落ち

口からインクリメントを採取する方法。

(11)

貨車サンプリング  ロットが貨車又はトラックで受渡しされる場合,貨車又はトラックからインクリ

メントを採取する方法。

(12)

容器サンプリング  ロットが容器(袋,ドラム缶その他)で受渡しされる場合,それらの容器からイ

ンクリメントを採取する方法。

(13)

船倉サンプリング  ロットが船積みで受渡しされる場合,荷役中に船倉又は荷役用具からインクリメ

ントを採取する方法。

(14)

試料調製  試料を,必要に応じ粉砕,縮分及び混合して,成分試験試料,水分試験試料,粒度試験試

料,物理特性試験試料などを作ること。

(15)

縮分  試料の量を減らすこと。

(16)

成分用試料  成分分析のために採取した試料の総称。

備考  成分用試料を調製し,分析に使用するものを成分試験試料という。

(17)

水分用飼料  水分測定のために採取した試料の総称。

備考  水分用試料を調製し,水分測定に使用するものを水分試験試料という。

(18)

粒度用試料  粒度を測定するために採取した試料の総称。

備考  粒度用試料を必要に応じ調製し,粒度測定に使用するものを粒度試験試料という。


3

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(19)

物理特性用試料  物理特性を測定するために採取した試料の総称。

備考  物理特性用試料を調製し,物理特性の測定に使用するものを物理特性試験試料という。物理特

性試験試料は,物理特性に代えて○○強度試験試料などということがある。

(20)

試料の兼用  試料を分割して 2 種類以上の特性の測定に使用すること。

(21)

試料の重用  ある特性の測定に使用した試料の全量又はその一部を他の特性を求める測定に使用する

こと。

(22)

試料全量通過の粒度  試料の最大粒子の大きさ。

備考  試料が全量通過する最小ふるい目の大きさで表す。

(23)

最大粒度  試料のふるい上残留率が 5%に相当するふるい目の大きさ。

(24)

誤差  測定値と真の値との差。

備考  サンプリングによって生じる誤差をサンプリング誤差,試料調製によって生じる誤差を調製誤

差,測定によって生じる誤差を測定誤差という。

また,誤差は通常,精度と偏りに分けられる。

(25)

精度  測定値のばらつきの程度。

(26)

偏り  測定値の分布の中心と真の値との差。

3.

記号  この規格に用いる記号は,次による。

µ:ロットの特性の母平均

x

:測定値の算術平均値

R:範囲(測定値における最大値と最小値との差)

R

:範囲の平均値

M:ロットを構成する一次サンプリング単位の数

m:二段サンプリングにおいて,第一段目にサンプリングする一次サンプリング単位の数

n:ロットから採取するインクリメントの数

n

w

:二段サンプリングにおいて一次サンプリング単位から第二段としてサンプリングするインクリメントの数

d

2

:範囲の平均値 R から標準偏差を求める係数

D

4

:範囲の平均値 R から範囲に対する 3 シグマ上方管理限界を求める係数

σ:精度を標準偏差で表したもの

σ

b

:一次サンプリング単位間,又は層間のばらつきを標準偏差で表したもの

σ

w

:一次サンプリング単位内,又は層内のインクリメント間のばらつきを標準偏差で表したもの

σ

i

:ロット内のインクリメント間のばらつきを標準偏差で表したもの

σ

s

:サンプリング精度を標準偏差で表したもの

σ

p

:調製精度を標準偏差で表したもの

σ

M

:分析又は測定精度を標準偏差で表したもの

CV:変動係数

β:2σの精度

K

1

:一次サンプリング単位 1 個をサンプリングする費用

K

2

:二次サンプリング単位(インクリメント)1 個をサンプリングする費用

4.

一般事項

4.1

試料採取及び試料調製の概要  試料採取及び試料調製の概要は,次による(図 参照)。

(1)

対象ロットを決める。

(2)

ロット全体から必要個数の所定の大きさのインクリメントをロットの移動中に系統的に又はランダム

に採取する。


4

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(3)

インクリメントごと,小口試料ごと又は大口試料を必要に応じて粉砕・縮分して試験試料を調製する。

図 2  試料採取及び試料調製の概要(一例)

4.2

試料の取扱い  試料採取及び試料調製,測定の期間を通じて,試料を損失したり,変質させたりし

ないように注意しなければならない。

また,試料に異物が混入しないよう,使用する器具は十分に清掃しなければならない。

(1)

試料容器  試料容器は,次による。

(a)

各種試料の運搬,保管などの目的に用いる容器は,試料の全量が入り,清潔・堅ろう,かつ,確実

にふた又は封ができるものでなければならない。

(b)

特に水分用試料の容器は,気密で,吸湿性のない材料で作り,内面にさびなどが発生していないこ

と。

備考  かます,麻袋などは,水分用試料容器としては不適当である。

(2)

成分試験試料の表示  成分試験試料の表示は,原則として次の項目を包装に表示する。

(a)

品名及びロット名

(b)

試料名又は記号

(c)

試料採取及び試料調製の年月日

(d)

試料採取及び試料調製の事業所名

(e)

試料採取及び試料調製の責任者名

(3)

試料の保管  試料の保管は,次による。

(a)

成分試験試料は調製密封後,原則として,国内取引については 3 か月,輸出入取引については 6 か

月間保管する。

(b)

試料の保管場所は,温度,湿度,直射日光などによる影響のない場所を選ばなければならない。保

管に当たっては密封し,特に酸化しやすい試料の場合は,容器の材質に注意しなければならない。

(4)

試料の送付  成分試験試料以外の試料は,原則として送付してはならない。やむを得ず送付する場合

は,その方法について受渡当事者間で協議する。

4.3

平均品位の決定  平均品位の決定は,次のいずれかによる。

(1)

大口試料について測定を行う場合には,その測定値をロットの平均品位の決定値とする。

(2)

小口試料ごとに測定を行う場合には,測定値の重み付き平均を,ロットの平均品位の決定値とする。

(3)

インクリメントごとに測定を行う場合には,測定値の平均をロットの平均品位の決定値とする。

4.4

数値の丸め方  数値の丸め方は,JIS Z 8401 による。

4.5

その他の事項  その他の事項は,次による。

(1)

この規格の方法の一部が適用できない場合は,チェック実験によって,偏りがなく,規定された精度

を満足することが確認できれば,それに代わる方法を個別規格で規定することができる。


5

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(2)

サンプリング方法のチェック実験は,

原則として

附属書 3によって定期的に又は必要に応じて行い,

サンプリングの作業が規定どおり実施されているか,又は工程やロットが変化しても,規定された精

度が達成されているかどうかを調査する。

(3)

ロットの荷役時に,

発じん防止のために散水処理した場合の水分決定方法は,

個別規格で規定するか,

又は受渡当事者間の協議による。

5.

サンプリング方法

5.1

ロットの大きさ  原則として,同一銘柄,1 受渡し分の粉塊混合物を 1 ロットとする。

また,必要な場合は,受渡当事者間の協議によって,1 ロットの大きさの最大限を定めることができる。

5.2

特性及び精度

5.2.1

特性  精度を規定する特性は,対象とする粉塊混合物の品位を決めるための代表特性又は総合特性

(

1

)

とする。

(

1

)

総合特性とは,2種以上の特性を同時に考慮したものとし,例えば金額で表すこともある。

5.2.2

総合精度  総合精度は,標準偏差の 2 倍 (2

σ

SPM

)

で表す。

備考  総合精度を

β

SPM

とすると,ロッドの決定値±

β

SPM

の中にロットの母平均値が含まれる確率は,

約 95%である。

5.2.3

精度の水準  試料採取方法,試料調製方法,測定又は分析方法を設計するに当たっては,各特性に

ついて,精度の水準は原則として

表 のいずれかの水準を採用する。精度の水準は,変動係数  [CV

(

σ

SPM

)

×l00%]  で表す。

表 1  総合精度の水準

水準の番号

精度の水準  (CV%)

1 20

2 10

3

5

4

2

5

1

6

  0.5

7

  0.2

8

  0.1

5.3

品位変動

5.3.1

品位変動の種類  品位変動は,次のいずれかの標準偏差で表す。

(1)

単純ランダムサンプリングの場合は,ロット内のインクリメント間の標準偏差  (

σ

i

)

(2)

層別サンプリング及び系統サンプリングの場合は,層内の標準偏差  (

σ

w

)

(3)

二段サンプリングの場合は,一次サンプリング単位内のインクリメント間の標準偏差  (

σ

w

)

と一次サ

ンプリング単位間の標準偏差  (

σ

b

)

5.3.2

品位変動の大きさの分類  品位変動の大きさは,各種特性又は代表特性について必要とする層内の

標準偏差,層間の標準偏差,及びロット内のインクリメント間の標準偏差を調査し,それに基づいて大,

中,小などに区分する(

附属書 及び附属害 参照)。

備考1.  対象物の品位変動の大きさが不明の場合は,判明するまで原則として品位変動“大”として

取り扱う。

2.

品位変動の大きさが不明の場合は,速やかに調査を行い,品位変動の大きさの区分を決めな


6

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ければならない。

5.4

サンプリングの実施時期  インクリメントの採取時期は,次のとおりとする。

(1)

原則としてロットの受渡時期にロットの移動中に行う。

(2)

ロットの質量を計量するとき,又はその前後のできるだけ近い時期に行う。

5.5

サンプリングの種類  サンプリングの種類は,輸送手段又はロットの状態に応じて,次の 4 種類と

する。

なお,1 ロットについて 2 種類以上の方法を併用することができる。

(1)

ベルトサンプリング

(2)

貨車サンプリング

(3)

容器サンプリング

(4)

船倉サンプリング

スクリューコンベヤ,エプロンコンベヤ,パイプ輸送などの場合はベルトサンプリングに,はしけ

などの場合は船倉サンプリングに,トラック又はトロッコの場合は貨車サンプリングに,ドラム缶又

はその他の容器の場合は容器サンプリングに,バケットコンベヤの場合は容器又は貨車サンプリング

に,それぞれに準じて行う。

5.6

インクリメント

5.6.1

インクリメントの大きさ  インクリメントの大きさは,試料採取の際,インクリメントに偏りが入

らないように十分な大きさでなければならない。

また,ロットの最大粒度の粒子が,ランダムにインクリメントに入るようにインクリメントの大きさを

決める。

インクリメントの大きさは,質量で表す。

備考1.  インクリメントの大きさは,インクリメントごとに,ほぼ一定となるように採取しなければ

ならない。ほぼ一定とは,インクリメントの大きさのばらつきが,変動係数として20%未満

であることをいう。

2.

ほぼ一定に採れない場合は,試料調製の適切な段階で,各インクリメントからほぼ一定量ず

つを採取して,試料を調製する。

3.

個々のインクリメントごとに測定を行うときは,インクリメントの大きさは,必ずしも一定

でなくてもよい。

4.

大口試料から規定した方法によって調製した試料が,所定の試験試料の所定以下となるとき

は,インクリメントの大きさを規定より大きくするか,又はインクリメントの個数を増やす。

5.6.2

インクリメントの採取用具  インクリメントの採取用具は,次による。

(1)

インクリメント採取用スコップは,ロットの最大粒度に応じて,原則として

表 に規定する容量より

も大きなものを用いる。

また,開口部は,最大粒度の 3 倍以上とする。


7

M 8100-1992

表 2  インクリメント採取用スコップの容量

最大粒度

mm

容量

ml

スコップ番号

150

約 35 000

150

125

約 21 000

125

100

約 11 000

100

 71

約 3 700

 70

 50

約 1 600

 50

 40

約 730

40

   31.5

約 380

30

   22.4

約 270

20

 16

約 180

15

 10

約 120

10

    5

70

  5

   2.8

35

  3

 1

16

  1

    0.25

2

      0.25D

備考1.  スコップ番号0.25D は,インクリメント

縮分だけに用いる。

2.

インクリメント採取用スコップの寸法

の一例を

付図 に示す。

(2)

機械サンプリング装置  (附属書 参照)

(a)

装置の設置  試料採取装置は,ロットを移動するときにその全量が通過する位置に設置する。

備考  例えば,主ベルトコンベヤ上,落ち口などに設置する。

(b)

試料採取器  試料採取器の開口部の大きさは,ロット中の最大粒度の粒子が容易に採取できる寸法

(原則として最大粒度の 3 倍以上)でなければならない。

また,試料が採取器からあふれたり,シュートに詰まったりしないような構造のものでなければ

ならない。

ベルトサンプリングにおける試料採取器の作動は,原則として流れの方向に垂直な平面で,流れ

の広がりに十分対応できるものでなければならない。流れの中における作動速度は,特性値に偏り

が生じないように決め,ほぼ一様でなければならない。

備考  採取器の作動速度の変動は平均値±5%であることが望ましい。

(c)

採取間隔  採取間隔は,変えられるものであることが望ましい。

備考  時間的に一定時間間隔でインクリメントを採取する場合には,次による。

(1)

インクリメントの大きさは,流量に比例して採取する。

(2)

縮分は,定比縮分(一定比率で縮分)を行う。

(d)

安全  機械サンプリング装置の設計,設置に当たっては,作業者の安全について十分な考慮を払わ

なければならない。

(e)

保守及び監視  機械サンプリング装置は,試料採取器,コンベヤ,ホッパー,粉砕機など全系統を

通じて保守が容易で清掃しやすい構造であり,腐食しない材質であることが望ましい。

また,運転中,各部の機能が監視しやすい構造であることが望ましい。

(f)

偏りのチェック  機械サンプリングでは,装置設置後速やかにこの装置によって採取した試料に偏

りがないかどうかをチェック実験によって確認する(

附属書 及び附属書 参照)。


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(g)

総合精度のチェック  機械サンプリング装置は,総合精度のチェック実験が容易にできるような構

造になっていることが望ましい(

附属書 参照)。

(3)

その他の試料採取用具

(a)

インクリメントに偏りが入らないものであること。

(b)

容量が

表 の容量以上であること。

5.6.3

インクリメントの個数の決め方  ロットから採取するインクリメントの最小必要個数は,代表特性

などの各特性又は総合特性についての所要の総合精度  (

β

SPM

2

σ

SPM

)

及びロットの品位変動(

σ,σ

b

及び

σ

w

)の区分ごとに規定する。

また,必要ならば,ロットの大きさ別,所要精度別,特性の種類別にインクリメントの最小必要個数を

規定する。総合精度の水準  (CV%)  を選定してインクリメント採取個数  (n)  を求めるためには,次の計算

手順による。

手順 1

精度の水準  (CV%)  を

表 によって決定する。

手順 2

(CV%)

から標準偏差  (

σ

SPM

)

を計算する。

,

100

したがって

×

=

x

CV

SPM

σ

100

x

CV

SPM

×

=

σ

又は,総合精度  (

β

SPM

)

から標準偏差  (

σ

SPM

)

を求める。

β

SPM

=2

σ

SPM

したがって,

2

SPM

SPM

β

σ

=

手順 3

手順 2 で求めた

σ

SPM

とは別に求めた

σ

P

及び

σ

M

から

σ

S

を計算する。

)

(

100

)

(

2

2

2

2

2

2

M

P

M

P

S

x

CV

SPM

σ

σ

σ

σ

σ

σ

+

÷

ø

ö

ç

è

æ

×

=

+

=

又は,

)

(

2

2

2

2

M

P

S

SPM

σ

σ

β

σ

+

÷÷ø

ö

ççè

æ

=

手順 4

サンプリングの種類に応じて,次の式によって小数点以下を切り上げて,インクリメント採取個数
を決める。 
(a)

ランダムサンプリング

n

i

S

σ

σ

=

2

÷÷ø

ö

ççè

æ

=

s

i

n

σ

σ

(b)

層別サンプリング

n

w

S

σ

σ =

2

÷÷ø

ö

ççè

æ

=

s

w

n

σ

σ

(c)

系統サンプリング

n

w

S

σ

σ =

2

÷÷ø

ö

ççè

æ

=

s

w

n

σ

σ

(d)

二段サンプリング

w

w

b

S

mn

m

M

m

M

2

2

1

)

(

σ

σ

σ

=

b

w

w

K

K

n

σ

σ

=

2

1

(

)

(

)

2

2

2

1

2

1

1

b

s

w

b

b

M

K

K

M

M

m

σ

σ

σ

σ

σ

+

+

=


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M 8100-1992

備考

n

w

及び

m

は,一次サンプリング単位の大きさ,及び一次サンプリング単位から採るインクリメ

ントの個数が一定の場合である。

参考  層別サンプリングにおいては,層内ができるだけ均一になり,層間の差が大きくなるように,

層別するのがよい。

備考1.  系統サンプリングにおいて,一定間隔でサンプリングを行う場合,(c)の式で求めたインクリ

メント数

n

でロットの大きさが

N

[例えばトン (t) 数]を除し,採取間隔を決定する。荷役

の都合で所定のインクリメント数を採り切れない場合,又はサンプリングをする時期がきて

もベルト上に対象物がない場合がある。このような場合を考慮して,インクリメントの個数

は計算値より大きく,採取間隔を短く選定しておくことが望ましい。

2.

系統サンプリングで一定間隔,例えば 100t 間隔でインクリメントを採取したときは,100t ず

つの層に区切って考えれば,各層から 1 個ずつ採っているので,近似的に層別サンプリング

と考えて計算する。

3.

二段サンプリングにおいて,

M

m

≦0.1 のときは,

1

M

m

M

≒1 としてよい。

4.

二段サンプリングにおいて,

K

1

=0 のときは,

n

w

=1 とする。

5.

σ

i

σ

b

及び

σ

w

に用いる値は,大,中,小などの品位変動の大きさの区分の中間的な代表値と

する。

6.

n

m

及び

n

w

については,

附属書 によって精度のチェック実験を行うことが望ましい。

5.6.4

インクリメントの採取方法  インクリメントの採取方法は,次による。

(1)

インクリメントは,5.6.2 に規定する採取用具を用い,インクリメントの大きさがほぼ一定になるよう

に,

1

作業動作でランダムに採取する。

ただし,

1

作業動作で所定量を採取することが困難な場合には,

ランダムに選定した 1 か所から数動作で採取し,これを併合して一つのインクリメントとしてもよい。

(2)

インクリメントは,原則として荷役中のロットから採取する。

備考  やむを得ずストックパイルからインクリメントを採取する場合には,対象とする特性について,

偏りがないか,精度が十分であるかをチェック実験を行って確認しておかなければならない。

(3)

採取間隔は,1 ロットのサンプリング作業の途中で変えてはならない。

(4)

所定のインクリメント数を採り終わっても,ロットの荷役が引き続き行われている場合は,採取を打

ち切ることなく,所定の間隔でインクリメントを採り続けなければならない。

5.7

インクリメントのまとめ方及び総合精度

5.7.1

ロット全体からインクリメントを採取する場合

(1)

各インクリメントから試験試料を調製する(

図 参照)。

図 3


10

M 8100-1992

総合精度は,1 回分析した場合,

n

M

P

w

2

2

2

2

2

σ

σ

σ

β

+

+

=

÷

ø

ö

ç

è

æ

l

回分析した場合,

n

l

M

P

w

/

2

2

2

2

2

σ

σ

σ

β

+

+

=

÷

ø

ö

ç

è

æ

(2)

各小口試料から試験試料を調製する(

図 参照)。

図 4

総合精度は,1 回分析した場合,

k

n

M

P

w

2

2

2

2

2

σ

σ

σ

β

+

+

=

÷

ø

ö

ç

è

æ

l

回分析した場合,

kl

k

n

M

P

w

2

2

2

2

2

σ

σ

σ

β

+

+

=

÷

ø

ö

ç

è

æ

ここに,

は 試験試料の数

(3)

大口試料から試験試料を調製する(

図 参照)。

図 5

総合精度は,1 回分析した場合,

2

2

2

2

2

M

P

w

n

σ

σ

σ

β

+

+

=

÷

ø

ö

ç

è

æ

回分析した場合,

l

n

M

P

w

2

2

2

2

2

σ

σ

σ

β

+

+

=

÷

ø

ö

ç

è

æ

 


11

M 8100-1992

5.7.2

ロットから幾つかの一次サンプリング単位を選び,次にこの一次サンプリング単位から幾つかのイ

ンクリメント(二次サンプリング単位)を採取する場合

(1)

各インクリメントから試験試料を調製する(

図 参照)。

図 6

総合精度は,1 回分析した場合,

w

M

P

w

b

mn

m

M

m

M

2

2

2

2

2

1

2

σ

σ

σ

σ

β

+

+

+

=

÷

ø

ö

ç

è

æ

回分析した場合,

w

M

P

w

b

mn

l

m

M

m

M

/

1

2

2

2

2

2

2

σ

σ

σ

σ

β

+

+

+

=

÷

ø

ö

ç

è

æ

(2)

インクリメントを各一次サンプリング単位ごとに集めて小口試料を作り,これらから試験試料を調製

する(

図 参照)。

図 7

総合精度は,1 回分析した場合,

k

mn

m

M

m

M

M

P

w

w

b

2

2

2

2

2

1

2

σ

σ

σ

σ

β

+

+

+

=

÷

ø

ö

ç

è

æ

回分析した場合,

k

l

mn

m

M

m

M

M

P

w

w

b

/

1

2

2

2

2

2

2

σ

σ

σ

σ

β

+

+

+

=

÷

ø

ö

ç

è

æ


12

M 8100-1992

(3)

大口試料から試験試料を調製する(

図 参照)。

図 

総合精度は,1 回分析した場合,

2

2

2

2

2

1

2

M

P

w

w

b

mn

m

M

m

M

σ

σ

σ

σ

β

+

+

+

=

÷

ø

ö

ç

è

æ

回分析した場合,

l

mn

m

M

m

M

M

P

w

w

b

2

2

2

2

2

1

2

σ

σ

σ

σ

β

+

+

+

=

÷

ø

ö

ç

è

æ

5.8

試料の兼用と重用  試料は必要に応じて,粒度用,水分用及び成分用に兼用することができる。兼

用する際は,インクリメント個数を最も多く必要とする特性を満足する試料を用いる。ただし,試料の質

量が兼用する各特性の試料調製・測定に不足する場合は,インクリメントの大きさを大きくするか,又は

採取個数を増やして,必要量以上にしなければならない。

また,粒度試験試料は,成分用に重用することができる。

備考  粒度用試料と水分用試料,水分用試料と成分用試料,これらの試料とその他の特性用試料,そ

の他,各種特性用試料相互間の重用については,個別規格で規定する。

5.9

ベルトサンプリング

5.9.1

インクリメントの採取場所  ロットがベルトコンベヤによって移動するとき,ベルト上の特定の箇

所,又はその落ち口からインクリメントを採取する。

5.9.2

インクリメントの個数  1 ロットから採取するインクリメントの最小必要個数は 5.6.3 によって定

める。

5.9.3

インクリメントの採取方法  インクリメントの採取方法は,次による。

(1)

ランダムスタートによる系統サンプリングを行う。

インクリメントの採取間隔は,5.6.3 

備考 2.によって定める。

(2)

ベルトコンベヤを止めて採取する場合は,コンベヤの所定の位置で,規定のインクリメントの大きさ

以上の量を採取する。この場合,進行方向にロットの最大粒度の 3 倍以上,少なくとも幅 30mm 以上

でベルトの全流幅にわたって全量を 1 インクリメントとして採取する。

(3)

運転中のベルトコンベヤから採取する場合は,ベルト上又はその落ち口において,全流幅を試料採取

器によって採取する。

備考  全流幅を採取できない場合は,偏りのないことを確かめた上で,ベルト上又はその落ち口にお

いて,インクリメントを採取するごとに,全流幅の中でランダムな位置を選び,所定の試料採


13

M 8100-1992

取器によって,インクリメントを採取する。

5.10

貨車サンプリング

5.10.1

インクリメントの採取場所  荷役中の貨車内から,荷役中に現れた積荷の新しい面からインクリメ

ントを採取する。

備考1.  荷役中に,荷役用具などから採取してもよい。底開き貨車の場合,荷卸し中のサンプリング

は,偏りが起きるおそれがあり,かつ,作業上危険なので避けたほうがよい。

2.

貨車に積んだままで,積荷の表面からだけ採取することは原則として避けなければならない。

5.10.2

インクリメントの個数  1 ロットから採取するインクリメントの最小必要個数,選び出す貨車の数,

及び 1 貨車から採るインクリメントの個数は,5.6.3 によって定める。

5.10.3

インクリメントの採取方法  インクリメントの採取方法は,次による。

(1)

インクリメントを採る貨車は,二段サンプリングの第一段として選び,その選び方は,ランダムサン

プリング又は系統サンプリングによる。貨車数が少ない場合は,全貨車から層別比例サンプリングに

よってインクリメントを採取する。

(2)

貨車内からインクリメントを採取するには,その採取位置をランダムに定め,荷役中に現れた積荷の

新しい面からインクリメントを採取する。

(3)

荷役中の貨車から数インクリメントを系統サンプリングによって採取するには,荷役の量的に一定間

隔ごとに現れた新しい面でランダムに位置を定めてインクリメントを採取する。

5.11

容器サンプリング

5.11.1

インクリメントの採取場所  ロットが,袋,ドラム缶,その他の容器入りの場合,その容器の中か

らインクリメントを採取する。

5.11.2

インクリメントの個数  1 ロットから採取するインクリメントの最小必要個数,選び出す容器の数,

及び 1 容器から採るインクリメントの個数は,5.6.3 によって定める。

5.11.3

インクリメントの採取方法

(1)

容器の数が少ない場合には,各容器から層別サンプリングによってインクリメントを採取する。容器

の数が特に少ない場合は,全容器の内容全量を試料としてもよい。

(2)

容器の数が多い場合には,二段サンプリングの第一段として容器を選んで,その中からインクリメン

トを採取する。第一段の容器の選び方は,ランダム又は系統サンプリングによる。容器の容量が小さ

い場合は,第一段に選んだ各容器をインクリメントとしてもよい。

(3)

容器からインクリメントを採取する場合には,次のいずれかによる。

(a)

内容物を異物のない場所に全部あけてから,ランダムな位置からインクリメントを採取する。

(b)

容器の中からランダムに位置を選んでインクリメントを採取する。

5.12

船倉サンプリング

5.12.1

インクリメントの採取場所  ロットが,グラブバケット,もっこなどの荷役用具によって荷役中に,

荷役用具の中から,又は船倉内の荷役直後の位置から,インクリメントを採取する。

5.12.2

インクリメントの個数  1 ロットから採取するインクリメントの最小必要個数は,5.6.3 によって定

める。

5.12.3

インクリメントの採取方法  5.6.3 の備考 2.によって採取間隔を定め,系統サンプリングによって

インクリメントを採取する。

5.13

粒度用試料のサンプリング


14

M 8100-1992

5.13.1

インクリメントの採取場所  インクリメントの採取場所は,5.95.12 による。ただし,ロットが

移動する途中に破砕設備がある場合のサンプリングは,原則として受入れのときは破砕前,出荷のときは

破砕後の場所で行う。

5.13.2

インクリメントの個数  1 ロットから採取するインクリメントの最小必要個数は,5.6.3 によって定

める。

5.13.3

インクリメントの採取方法  インクリメントの採取方法は,5.95.12 による。

5.14

水分用試料のサンプリング

5.14.1

インクリメントの採取場所  インクリメントの採取場所は,5.95.12 による。水分は変化しやす

いので,ロットの質量を計量する前後のなるべく近い場所で採取しなければならない。

5.14.2

インクリメントの個数  1 ロットから採取するインクリメントの最小必要個数は,5.6.3 によって定

める。

5.14.3

インクリメントの採取方法  インクリメントの採取方法は,5.95.12 による。ロットの一部,例

えば貨車の上,中及び下で水分に差のある場合,層別サンプリングを行う。

また,船底などの部分に特に水分が多い場合は,層別してサンプリングし,調製することが望ましい。

備考  サンプリングから測定までの間に,蒸発や降雨などによって水分が変化しないように,試料の

容器,保管の場所及び処理の方法に注意しなければならない。

6.

試料調製方法

6.1

試料の調製  試料調製方法の概要は,次のとおりとする(図 及び図 10 参照)。

(1)

試料を必要に応じて粉砕・縮分して試験試料を調製する。

(2)

試料の湿潤が甚だしい場合には,予備乾燥をしなければならない。

(3)

縮分は,適当な縮分方法によって所定の縮分基準に従って行う。

成分用試料の縮分は,試料全量通過の粒度 31.5mm 以下の試料で行い,その基準は 6.5.2 及び 6.5.6

による。

水分用試料の縮分基準は,個別規格で定める。

粒度用試料の縮分基準は,6.8 による。

物理特性用試料,その他の特性用試料の縮分基準は,個別規格で定める。

(4)

粒度用試料及び物理特性用試料については,

試料採取,

試料調製及び試験試料に至る全工程において,

試料の破砕を避けるために,移し換え回数及び落差を最小限にしなければならない。

(5)

試料調製装置は,通常試料採取装置と一体であるのが望ましい。ただし,試料採取装置の近辺に適切

な場所がない場合,又は数個所で採取しインクリメントを 1 か所の試料調製装置で処理するような場

合には,試料採取装置と離してもよい。

試料採取装置と一体化した配置で,インクリメントごとに処理する試料調製装置では,インクリメ

ントを採取する時間間隔より短い時間内でインクリメントを処理できるものでなければならない。

備考1.  粒度試験後の試料を成分試験に重用する場合は,最初に試料全量を用いて粒度試験を行い,

次に粒度区分別に分けた試料を全部集めて,できれば十分混合した後,粉砕・縮分し,成分

試験試料を調製する。

2.

金属など粉砕困難な粒子を多量に含む試料の調製については,個別規格でこれを規定する。

(6)

試料の調製中に,試料の一部が飛散したり,周囲の粉じん,その他の異物が混入したりしないように,

十分注意しなければならない。


15

M 8100-1992

図 9  粒度試験後,成分試験試料を調製する場合

図 10  水分試験試料及び成分試験試料を調製する場合

6.2

調製精度  試料の調製精度は,主要な特性について,CV0.05∼5%とする。


16

M 8100-1992

6.3

試料の予備乾燥

6.3.1

要旨  試料の湿潤が甚だしく,ふるい分け,粉砕・縮分が不可能な場合には,室内乾燥,乾燥装置

などによって,個別規格に規定した条件(温度,時間など)で,ふるい,粉砕機及び縮分装置の使用に差

し支えない程度に乾燥する。7.で求める水分 (%) に加算する場合は,予備乾燥水分 (%) を算出する。

6.3.2

試料  採取直後の試料全量を用いる。

6.3.3

装置

(1)

乾燥装置  必要量を収められる容量で,試料が変質しない温度以下に調節できるものを用いる。

(2)

はかり  はかりの感量は,所要精度を満足するものでなければならない。

6.3.4

操作  操作は,次の手順によって行う。

(1)

試料全量の質量をはかる。

(2)

試料の厚さが一定になるように平らにし,規定した条件(温度,時間など)で乾燥する。

(3)

乾燥の終了後直ちに質量をはかる。

6.3.5

計算  予備乾燥水分 A (%)  を次の式によって,原則として小数点以下第 2 位まで算出する。

予備乾燥水分 A (%)  =

100

×

W

W

W

a

ここに,

W:  乾燥前の試料の全質量

W

a

:  乾燥後の試料の全質量

備考1.  乾燥によって微粉の損失が起こらないように注意しなければならない。

2.

吸湿性の大きい試料は,予備乾燥後の保管に十分注意しなければならない。

6.4

試料の粉砕  試料の粉砕は,試料全量を適切な粉砕機を用いて,所定の試料全量通過の粒度に粉砕

する。

備考  粉砕困難なものが混入している場合は,その部分を別にして質量比を求めておき,別々に試験

試料を作って各々の測定値を求め,前に求めた質量比を重みとして重みつき平均を求める。

(1)

粉砕機の選定  粉砕する試料の粒度,粉砕後の試料粒度及び試料の物理的性質(

2

)

に適した型式・能力

をもつ粉砕機を選定する。

(

2

)

試料の物理的性質とは,硬さ,強じん性,比重,水分,粘着性などをいう。

(2)

清掃  粉砕機は,試料を供給する前に内部を清掃しなければならない。

(3)

とも洗い  前回粉砕した試料と異なる試料を粉砕する場合は,あらかじめそのロットから採った適当

量の粉塊混合物を通すことが望ましい。

(4)

試料の取出し  粉砕機内部に滞留している試料がないように注意しなければならない。

(5)

変質防止  粉砕機の型式,長時間の連続運転などによる発熱によって,試料に変質が生じないように

注意しなければならない。

6.5

試料の縮分

6.5.1

縮分方法の種類  縮分方法の種類は,次の 5 種類とする。

(1)

インクリメント縮分方法

(2)

二分器による方法

(3)

円すい四分方法

(4)

交互ショベル方法

(5)

縮分機による方法


17

M 8100-1992

6.5.2

インクリメント縮分方法

(1)

インクリメント縮分用スコップの大きさ,

及び広げた試料の厚さは,

試料の粒度に応じて

表 による。

表 3  試料の粒度,インクリメント縮分用スコップの大きさ及び広げた試料の厚さ

試料全量通過の粒度 スコップ番号 広げた試料の厚さ

mm

31.5 mm

以下

30D 40

∼50

22.4 mm

以下

20D 35

∼45

16.0 mm

以下

15D 30

∼40

10.0 mm

以下

10D 25

∼35

5.00 mm

以下

5D 20

∼30

2.80 mm

以下

3D 15

∼25

1.00 mm

以下

1D 10

∼20

250

µm 以下

0.25D 5

∼10

備考1.  スコップ寸法は,付図1による。

2.

インクリメント縮分において,試料から採取

した単位量の粉塊混合物をインクリメントと
いう。

(2)

インクリメントの個数は,次の基準による。

(a)

大口試料の場合 20 個以上

(b)

小口試料の場合 10 個以上

(c)

インクリメントごとの場合

  4

個以上

(3)

手動によって大口試料をインクリメント縮分する場合には,次の手順による(

付図 参照)。

手順 1)  試料を平板上に方形に表 の厚さで均一に広げる。

手順 2)  これを縦 5 等分,横 4 等分する。

手順 3)  インクリメント縮分用スコップで,各区分から 1 個ずつ(各区分内ではランダムに場所を選んで)

計 20 個を集め,これを縮分後の試料とする。このとき,スコップは,試料層の底部まで差し込んで
インクリメントを採取しなければならない。

備考1.  縮分後の試料の質量がこの方法で採取した試料の質量よりも多量に要求される場合は,イン

クリメントの大きさを大きくするか,又はインクリメントの個数を増加する。インクリメン

トの個数を増加する場合は,区分の数を増やすか,又は1区分から採取するインクリメントの

個数を増やすが,各区分からの採取個数は一定でなければならない。

2.

小口試料ごとの場合は,10 区分以上とし,各区分から 1 個ずつ採取する。

3.

インクリメントごとの場合は,4 区分以上とし,各区分から 1 個ずつ採取する。

4.

インクリメント縮分を行う場合,対象物によっては当て板を当ててインクリメントを採取す

ることが望ましい。


18

M 8100-1992

6.5.3

二分器による方法

(1)

試料の粒度に応じ,原則として

表 に示す号数の二分器を選定する。

表 4  粒度及び二分器の種類

試料全量通過の粒度

mm

を超え

以下

二分器の種類

溝の幅

mm

22.4 31.5 60

号 60±1

16.0 22.4 50

号 50±1

10.0 16.0 30

号 30±1

  5.00

10.0

20

号 20±1

  2.80

  5.00

10

    10

±0.5

  2.80

 6

      6

±0.5

(2)

二分器は,次のとおりとする。

(a)

二分器の各部の寸法及び構造については,

付図 に一例を示す。

(b)

両傾斜面の挟む上下の角  (

θ)  は,60 度以下とする。

(c)

溝の数は,偶数個とし,原則として 16 以上とする。ただし,60 号,50 号及び 30 号については,12

以上とする。

(d)

試料受器は,二分器出口から微粉が飛散しないような構造とする。

(e)

二分器の内面は平滑であって,さびが発生したものを使ってはならない。

(3)

試料を給鉱容器に入れ,二分器の本体に均一に落下させ,試料を 2 分割する。そのいずれか一方をラ

ンダムに選び,縮分後の試料とする。

備考  二分器の使用に当たっては,溝の目詰まりに注意しなければならない。

(4)

縮分基準は,6.5.7 による。

6.5.4

円すい四分方法

(1)

手動によって試料を円すい四分方法で縮分する手順は,次による(

付図 参照)。

手順 1) 粉砕した試料を平面上に円すい形に積み上げる。

手順 2) (手順 1)の円すいを平らにし,場所を変えて(手順 1)の操作を 1,2 回繰り返す。

手順 3) 円すいを頂点から垂直に押し下げるように平らにし,これを扇形に 4 等分する。

手順 4) 相対する一対の扇形を採り,合わせて縮分後の試料とする。

(2)

縮分基準は,6.5.7 による。

備考  円すい四分方法は,縮分する試料の粒度が大きい場合は,偏析が生じやすいから注意しなけれ

ばならない。

6.5.5

交互ショベル方法  交互ショベル方法の手順は,付図 による。

また,縮分の基準は,6.5.7 による。

6.5.6

縮分機による方法  縮分機は,精度が十分であること,及び偏りがないことを確認しておかなけれ

ばならない。

また,縮分の基準は,6.5.7 による。

備考  縮分に使用する機器は,使用前に十分清掃しなければならない。前回縮分した試料と異なる試

料を縮分する場合は,

あらかじめ,

そのロットから別に採取した適当量の粉塊混合物を通して,

とも洗いすることが望ましい。


19

M 8100-1992

6.5.7

縮分基準  試料全量通過の粒度と縮分後の試料の質量との関係は,原則として表 による。ただし,

インクリメント縮分の場合は,6.5.2 による。

表 5  粒度及び縮分基準

縮分後の試料の質量

kg

試料全量通過の粒度

大口試料の場合

小口試料の場合

インクリメントごとの場合

31.5 mm

以下 280

以上

140

以上

80

以上

22.4 mm

以下 140

以上

70

以上

40

以上

16.0 mm

以下 70

以上

35

以上

20

以上

10.0 mm

以下 35

以上

17

以上

10

以上

5.00 mm

以下 8

以上

4

以上

2.5

以上

2.80 mm

以下 2

以上

1

以上

0.6

以上

1.00 mm

以下 0.5

以上

0.5

以上

0.3

以上

420

µm 以下 0.1

以上

0.1

以上

0.1

以上

250

µm 以下 0.05

以上

0.05

以上

0.05

以上

備考1.  この表の試料の質量は,試料のかさ密度が1の場合を示す。

2.

この表に示した試料の質量以下に縮分してはならない。

6.6

成分試験試料の調製  成分試験試料の調製は,次による。

(1)

インクリメント,小口試料又は大口試料を粉砕・縮分して所定の粒度に達したとき,所定質量の試料

を所定個数調製する。

(2)

この試料を容器に収め,封印し,成分試験試料とする。

(3)

成分試験試料は,原則として売り手用,買い手用,審判用及び保管用の 4 個以上とする。

6.7

水分試験試料の調製  水分試験試料の調製は,次による。

(1)

水分試験試料は,インクリメント,小口試料又は大口試料を粉砕・縮分して,所定粒度及び所定質量

の試料とする。

(2)

水分試験試料の数は,原則としてインクリメント及び小口試料の場合 1 個以上大口試料の場合 2 個以

上とする。

(3)

水分試験試料は,次の場合には,インクリメント又は小口試料ごとに調製したほうがよい。

(a)

水分 (%) が多い場合

(b)

降雨,降雪,その他によって水分 (%) の品位変動が著しく大きい場合

(c)

  1

ロットのサンプリングに長時間を要する場合

(4)

水分用試料は,粉砕,縮分,混合などの際に水分が変化して偏りを生じやすいから,なるべく採取直

後に予備乾燥を行うとよい。

また,取扱場所,設備,粉砕・縮分方法などに注意して,できる限り粉砕・縮分の回数を少なくし

て速やかに処理することが必要である。

6.8

粒度試験試料の調製  粒度試験試料の調製は,次による。

(1)

粒度試験試料は,粉砕することなく粒度用試料から調製する。

(2)

試料を全量又は 6.5.1 の縮分方法のいずれかを用い,縮分基準に基づいて縮分して粒度試験試料とする。

(3)

  (2)

の縮分基準は,次の式によって求める。

(a)

大口試料の場合


20

M 8100-1992

ï

î

ï

í

ì

×

=

×

=

)

/

(

)

100

(

10

5

.

2

5000

3

5

2

L

Y

L

G

G

Q

S

Q

M

PM

s

β

ここに,

M

s

粒度試験試料質量 (kg)

β

PM

所要縮分試験精度

S: 見掛け密度 (kg/m

3

)

G: 指定粒度区分含有率 (%)

L: 試料全量通過の粒度 (mm)

Y: 指定粒度 (mm)

(b)

小口試料の場合

k

M

s

(kg)

ここに,

k:  大口試料を構成する小口試料の数

M

s

:  大口試料の場合の試験試料の質量 (kg)

(c)

インクリメントの場合

n

M

s

(kg)

ここに,

n:  大口試料を構成するインクリメントの個数

M

s

:  大口試料の場合の試験試料の質量 (kg)

7.

水分測定方法

7.1

要旨  水分試験試料を規定された温度で恒温乾燥器中で恒量となるまで乾燥する。乾燥減量から,

個々の試料についての水分(質量%)を求め,7.7 によってロットの水分(質量%)を決定する。

7.2

試料  6.7 によって調製した水分試験試料を用いる。

7.3

装置  次の事項を個別規格で決めておかなければならない。

(1)

乾燥皿[種類,形状,材質及び底面積(

3

)

(

3

)

底面積は,試料の厚さが30mm 以下となるように決めることが望ましい。

(2)

恒温乾燥器(使用可能温度範囲,温度復元時間,保持温度の許容差など)

(3)

はかり(感量及び所要精度)

7.4

操作  操作は,次による。

(1)

  6.7

によって調製した水分試験試料を質量既知  (W

1

)

の乾燥皿に移し,試料の厚さが一定になるように

平らにし,全質量  (W

2

)

をはかる。

(2)

あらかじめ規定した温度に調節してある恒温乾燥器に入れて乾燥する。この際,酸化などの影響を受

けやすい粉塊混合物は,それに適する乾燥条件(

4

)

で乾燥する。

(

4

)

乾燥条件とは,乾燥の熱源,通風状態,雰囲気などをいう。

(3)

恒量となるまで乾燥を続ける。恒量とは,乾燥減量が一定時間につき,一定百分率(又は一定質量)

以下になることをいう。

備考1.  銘柄ごとに実験を行い,恒量に達するまでの所要時間を求めることができた場合には,その


21

M 8100-1992

所要時問をもって恒量に達したものとみなしてもよい。

2.

乾燥減量率が一定値以下にならない場合は,乾燥条件を受渡当事者間で協議して決める。

(4)

乾燥が終了したとき,直ちに熱いうちに全質量  (W

3

)

をはかる。

7.5

計算  水分 B (%)  を,次の式によって算出し,原則として小数点以下第 2 位まで求める。

100

1

2

3

2

×

=

W

W

W

W

B

7.6

許容差  試験を 2 個の試料について行った場合の水分 B (%) の差については,許容差を設けておく

ことが望ましい。

備考  試験試料が 1 個の場合には,許容差の確認はできないから,試験方法を十分管理し,ときどき

チェックしなければならない。

7.7

決定値  決定値は,次による。

(1)

予備乾燥を行わない場合

(a)

大口試料の場合は,2 個の熱乾燥減量率 B (%)  の値を算術平均し,JIS Z 8401 によって丸めて小数

点以下第 1 位とした値をロットの水分 (%) とする。

(b)

小口試料ごとに熱乾燥減量率を求めた場合は,各試験値が代表する層,又は一次サンプリング単位

の質量,若しくは試料を構成するインクリメントの個数を重みとして重みつき平均値を求め,これ

をロットの水分 (%) とする。

(c)

インクリメントごとに熱乾燥減量率を求めた場合は,各試験値を算術平均してロットの水分 (%) と

する。

(2)

予備乾燥を行った場合  (1)(a)(c)で得られる水分を C (%)  とし,6.3 で求めた予備乾燥水分 A (%)

を,次の式によって加算し,小数点以下第 1 位に丸めてロットの水分 D (%)  とする。ただし,この場

合,C (%)  は小数点以下第 2 位まで算出した値を用いる。

C

A

A

D

×

+

=

100

100

8.

粒度決定方法

8.1

要旨  試料を所定のふるいでふるい分け,ふるい目上の残量及び最小目ふるいの通過量をはかり,

試料量に対する重量百分率

 (%)

を求め,8.6 によってロットの粒度

 (%)

を決定する。

8.2

試料

(1)

6.8

によって得られた粒度試験試料を用いる。

(2)

粒度試験試料は,原則として到着基準(受け入れた状態のまま)とする。

備考

試料の湿潤が甚だしい場合は,ふるい分け可能な程度まで乾燥するか,又は湿式操作によって

粒度試験を行う。

8.3

ふるい

(1)

使用するふるいは,原則として JIS Z 8801 による。

備考

付表 に規定するふるいを用いてもよい。

(2)

ふるい目の大きさは,対象とする粉塊混合物の粒度によって決める。

(3)

ふるいの種類及びふるい目の形状については,個別規格で規定しておくことが望ましい。

8.4

操作  操作は,原則として JIS Z 8815 による。

(1)

手動操作  手動操作の手順は,次による。


22

M 8100-1992

(a)

試料の質量をはかり,所定のふるい上に装入する。

(b)

  1

回の装入量は,ふるい分け操作を終了した際に,すべての粒子がふるい目に直接接触する程度の

量以下とする。

(c)

ふるい分け操作の振とう距離,回数,時間などの基準は,個別規格で決めておくことが望ましい。

(d)

ふるい分け操作の終了時の判定は,ふるいを通過する量が一定時間につき一定百分率以下になった

ときを終了時とする。

(e)

原則として,ふるい目の大きい順に操作を繰り返す。

(f)

ふるい分けを終わった試料は,各粒度別に保管し,それぞれの質量をはかる。

備考1.

個別規格で規定したふるい目

 (mm)

以上のふるい分けの場合は,いずれかの方向で通過する

ものは通過させ,通過漏れのないようにする。

2.

粒度が小さく飛散のおそれのあるものについては,ふたをして,受器を付けるのがよい。

(2)

機械操作  機械式ふるいを用いる場合の操作は,(1)に準じる。

備考1.

機械操作によるふるい分けは,手動操作結果に対して偏りがないよう,あらかじめ操作条件

を決めておかなければならない

2.

連続式ふるい機を用いる場合は,ふるい面積に対し試料の性状に応じて適切な給鉱方法を選

ばなければならない。

(3)

湿式操作  湿式操作は,必要がある場合は個別規格で規定する。

8.5

計算  ロットの粒度の計算は,次のいずれかによる。

(1)

大口試料について粒度を試験した場合は,

.各区分内の粒度

S (%)

は,次の式によって小数点以下第

1

位まで算出する。

100

×

=

W

W

S

i

ここに,

W

ふるい分け前の試料の質量

W

i

粒度区分内の試料の質量

(2)

インクリメントごとに,又は小口試料ごとに粒度を試験した場合は,次の式によって小数第

1

位まで

算出する。

100

×

=

ΣW

ΣW

S

i

ここに,

ΣW

ふるい分け前の試料の質量の和

ΣW

i

粒度区分内の試料の質量の和

備考1.

ふるい分け前の試料の質量を計量することが困難な場合には,ふるい分け後の各粒度区分の

質量の和をもって,これに代えることができる。

2.

インクリメントの大きさの変動係数

  (CV)

20%

以上の場合,又はインクリメントの大きさ

の変動係数

  (CV)

20%

未満でも必要な場合には,インクリメントごとに粒度

S (%)

を求め

る。ロットの粒度

S (%)

は,その算術平均で求める。

8.6

決定値  8.5 によって求めた計算値を JIS Z 8401 によって整数位に丸めて,粒度の決定値とする。

備考

必要に応じ,決定値を小数点以下第

1

位(したがって,計算値は小数点以下第

2

位)としても

よい。


23

M 8100-1992

付図 1  インクリメント採取用スコップの寸法の一例

寸法 mm

スコップ
番号

最大粒

mm

a

b

c

d

e

f

g

材料の

厚さ

b/c

容量

ml

150

150  450 190 450 380 170

3  0.42

約 35 000

125

125  380 160 380 320 150

3  0.42

約 21 000

100

l00  300 130 300 260 120

3  0.43

約 11 000

70

71  200 100 200 170

80

2  0.50

約 3

700

50

50  150

75 150 130

65

2  0.50

約 1

600

40  40

110

 65

110

 95

 50

2

0.59

約 730

30  31.5

 90

 50

 90

 80

 40

2

0.56

約 380

20  22.4

 80

 45

 80

 70

 35

2

0.56

約 270

15  16

 70

 40

 70

 60

 30

2

0.57

約 180

10  10

 60

 35

 60

 50

 25

1

0.58

約 120

5

5

 50

 30

 50

 40

 20

1

0.60

約 70

3

2.8

 40

 25

 40

 30

 15

6.5

0.62

約 35

1

1

 30

 20

 30

 25

 12

0.5

0.67

約 16

0.25D

0.25

 15

 10

 15

 12

  0

適宜

適宜

0.3 0.67

2

備考  インクリメント縮分用にこれらのスコップを用いるときには,先のないもの  (e=0)  を用い,スコ

ップの番号の右に D を付ける。


24

M 8100-1992

付図 2  手動によるインクリメント縮分方法の図解


25

M 8100-1992

付図 2(続き)


26

M 8100-1992

付図 3  二分器の形式と寸法


27

M 8100-1992

単位

 mm

二分器の番号 60 50 30 20 10  6

溝数

12 12 12 16 16 16

A 60±1 50±1 30±1 20±1 10±0.5

6

±0.5

B

760 630 380 346 171 112

C

300 250 170 105

55

40

D

600 500 340 210 110

80

E

360 300 200 135

75

60

F

 60

 50

 30

 30

 20

 20

G

340 340 340 210 110

80

H

230 200 140

85

45

30

J

770 640 390 360 184 120

①二分器本体

K

240 220 220 140

65

55

L

240 220 220 140

65

55

M

340 340 340 210 110

80

N

300 250 170 105

55

40

P

 80

 75

 55

 35

 20

 15

②試料受器

Q

340 340 340 210 110

80

R

760 630 380 346 171 112

S

400 400 300 200 120

80

T

265 265 200 135

70

45

③試料給鉱容器

200 200 150 105

50

35


28

M 8100-1992

付図 4  円すい四分方法


29

M 8100-1992

付表 1  ふるいの種類,孔形及び目開き


30

M 8100-1992

附属書 1  サンプリング方法の個別規格で 

規定すべき項目 

1.

適用範囲  この附属書は,粉塊混合物についての個別規格において,原則として規定しておく項目に

ついて現定する。

備考

2.

及び 3.の中の箇条番号は,規格本体の箇条番号に対応する。

2.

個別規格において規定しなければならない項目  個別規格において規定しなければならない項目は,

次のとおりとする。

(1)

4.2(3)

試料の保管

(2)

4.3

平均品位の決定

(3)

5.2.1 

特性

(4)

5.2.3

精度の水準

(5)

5.6.1

インクリメントの大きさ

(6)

5.6.2(3)

その他の試料採取用具

(7)

5.8

試料の兼用と重用

(8)

5.9.2 

インクリメントの個数(5.10.25.11.2 及び 5.12.2 も同じ。)

(9)

5.9.3

インクリメントの採取方法(5.10.35.11.3 及び 5.12.3 も同じ。)

(10)

6.2

調製精度

(11)

6.3.4 

操作

(12)

6.5.2 

インクリメント縮分方法

(13)

6.5.7 

縮分基準

(14)

6.6

成分試験試料の調製

(15)

6.7

水分試験試料の調製

(16)

6.8 

粒度試験試料の調製

(17)

7.3

装置

(18)

7.4

操作

(19)

8.3(2)

ふるい目の大きさ

(20)

8.4(1)(d) 

手動操作の終点判定基準

3.

個別規格において決めておいたほうがよい項目  個別規格において決めておいたほうがよい項目は,

次のとおりとする。

(1)

2.

用語の定義

(2)

3.

記号

(3)

4.2(1)

試料容器

(4)

4.2(2)

成分試験試料の表示(a)(e)

(5)

4.5(1)

この規格の方法の一部が適用し難い場合の代替方法


31

M 8100-1992

(6)

4.5(3)

散水処理した場合の水分決定方法

(7)

5.1

ロットの大きさ

(8)

5.3.2

品位変動の大きさの分類

(9)

5.6.2(1)

スコップの寸法

(10)

5.7

インクリメントのまとめ方及び総合精度

(11)

6.3.3

装置

(12)

物理特性及びその他の特性の試験試料の調製

(13)

7.6

許容差

(14)

8.3(3)

ふるいの種類及びふるい目の形状

(15)

8.4(2)

備考 1.

手動操作結果に対する偏りの許容差


32

M 8100-1992

附属書 2  機械式試料採取・調製装置 

の必要条件及び形式

1.

適用範囲  この附属書は,機械式試料採取調製装置の必要条件と形式について規定する。

2.

機械装置の必要条件

2.1

運転者の安全  運転者の安全については,次による。

(1)

装置の設計及び建設の初期段階から,運転者の安全については十分考慮し,各種の適用安全規則に従

わなければならない。

(2)

コンベヤベルトの速度が非常に速く,又は荷役流量が多い場合の試料採取は,サンプラによるのが望

ましい。この場合,手動による試料採取は危険であるので注意する。

2.2

装置の堅ろう性  試料採取調製装置は,それぞれの条件の下で所要の機能を常に発揮できるよう堅

ろうに設計建設する。

2.3

装置の機能  装置の機能は,次による。

(1)

試料採取調製装置の設計に当たっては,次の事項を考慮しなければならない。

(a)

粉塊混合物の種類,品質特性及び所要精度。

(b)

偏りを生じないことなど。

(2)

インクリメントの質量及び個数は,個別規格による。

(3)

粒度用試料は,粉砕前に採取する。

(4)

個別規格で許すならば,インクリメントを重用してもよい。粒度試験に供した試料を他の特性の試験

に用いる場合は,各粒度区分の試料を十分に混合した後調製する。

2.4

品位変動を調査できる装置(附属書 参照)  系統サンプリングに用いるサンプラは,インクリメ

ントを交互に集め,対の試料

A

及び

B

を作ることができる装置を備えておくことが望ましい。

2.5

精度及び偏りをチェックできる装置  精度及び偏りをチェックできる装置については,次による(附

属書 5参照)。

(1)

試料採取調製装置を新たに設置した場合,装置の主要部分を改造した場合,又は従来扱ったことのな

い新しい種類の粉塊混合物を採取する場合は,

精度及び偏りのチェック実験を行わなければならない。

(2)

サンプリングの精度をチェックするには,

ロットから少なくとも

2n

個のインクリメントを採取するこ

とが必要である。

備考

  n

は,個別規格に規定するインクリメントの個数である。

(3)

個別規格に規定する精度を満足する装置について

附属書 及び附属書 によって,偏りの有無を確か

める。サンプラの偏りは,停止コンベヤからのサンプリングと比較してチェックすることができる。

(4)

精度及び偏りのチェックは,装置全体について行うとともに,必要があれば,装置の各部分について

行う。

(5)

試料採取調製装置の精度及び偏りのチェック実験は,日常の運転状態と同じ条件で行わなければなら

ない。

備考

停止コンベヤからのサンプリング  インクリメントは,コンベヤを止めて所定の箇所から個別


33

M 8100-1992

規格で規定する質量を満足するように,かつ,最大粒度の

3

倍以上,少なくとも幅

30mm

以上

の長さにわたり,粉塊混合物の全流幅を採取する。

この場合,停止したコンベヤに試料採取用の枠を全流幅を横切って置き,この枠内の粉塊混

合物を採取する。例えば,左側枠にかかった粉塊混合物は試料に含め,右側枠にかかった粉塊

混合物は試料から除外するというように,試料を採取する。

2.6

試料採取調製装置の運転  試料採取調製装置の運転は,次によって行う。

(1)

装置は,本体 5.及び本体 6.の必要条件を満足するように運転しなければならない。

(2)

良好な管理を行うため,ロットからの試料採取及び試料調製の全工程にわたり,常に試料採取調製装

置を監視する。

装置の故障,又は装置が機能しない場合は,直ちに手動方法に切り換える。

備考

手動によって採取した試料は,機械によって採取した試料とは別に処理する。

2.7

緊急措置  緊急措置についての規定は,次による。

(1)

装置の故障又は特別な粉塊混合物(例えば,著しい粘着鉱石)を取り扱う場合には,代替のサンプリ

ング方法を適用しなければならない。

例えば,手動による試料調製ができるように,サンプラで採取したインクリメントをあらかじめ準

備した装置(短いコンベヤ,受入れトラック)で運んでもよい。

また,水分用試料を除き,乾燥後に調製装置によって調製してもよい。

(2)

装置は,その主要部分を別々に運転できるようにしておくのが望ましい。

備考

装置内に故障が発生したとき,又は機能の不良箇所が発生したとき,装置の迅速な修理が容易

になる。

2.8

試料の汚染及び偏りの防止  試料の汚染及び偏りの防止は,次によって行う。

(1)

試料が接触する装置の各部分は,偏りが入らないように設計し,かつ,使用材料によって試料の品質

が化学的又は物理的に変化しないように設計しなければならない。

(2)

インクリメンドを採取するとき,偏りが入らないようにするためには,運転中のサンプラについて,

次の設計基準が守られているかどうか確認する。

(a)

試料があふれたり,こぼれたりしないこと。

また,微粉の飛散がないこと。

(b)

サンプラの中が詰まっていないこと。

(c)

サンプラによって,試料の流れが妨げられていないこと。

(d)

サンプラは,自浄式のもので,サンプラ中に試料が残らないこと。

(e)

汚染が起きないこと,すなわち,サンプラ中に試料以外のものが入り込まないこと。

(f)

サンプラによって試料を採取している間に,試料の品質が変化しないこと。例えば,粒度用試料に

ついては粉化,水分用試料については水分の変化が起きないこと。

(3)

積込みにおいては試料を採取した後,荷揚げにおいては試料を採取する前に,ロットの品質に影響を

及ぼすことがないように注意する。ただし,これができない場合,例えば発じん抑制のために積荷に

散水するとき,又はロットから遊離水を除去するときには,受渡当事者間で取り決めた補正方法を適

用する。

2.9

清掃及び保守  清掃及び保守は,次による。

(1)

検査,十分な清掃,修理又はチェック実験が容易にできるように,すべての箇所に容易に立ち入るこ

とができる装置が望ましい。


34

M 8100-1992

(2)

一つのロットの荷役が終了したときは,装置の主要部分を清水,乾燥した油気のない圧縮空気又は真

空掃除器によって清掃する。

清水を用いたときは,次に使用するまでに装置を十分に乾燥する。

ロットが変わったときは,対象となるロットから十分な量の粉塊混合物を採り,装置の全系統に流

し,汚染を起こすおそれがあるものを除去する。

3.

機械装置

3.1

サンプラ

3.1.1

設置場所  インクリメントを採取するサンプラは,ロットの全量が通過する場所に設置する。サン

プラは,計量器の直前又は直後で荷役設備に最も近い箇所に設置するのがよい。

3.1.2

サンプラの形式  サンプラの形式については,次による。

(1)

サンプラには形状と作動の方法が異なる幾つかの種類があり,試料採取の目的,サンプラの設置スペ

ース,設置コンベヤの仕様(輸送量,ベルト幅,ベルト速度など)

,輸送物の性状などによって,適切

な形式を選定しなければならない。

(2)

サンプラの形式例として,

附属書 図 及び附属書 参考表 に全流幅を採取するカッタシュート形,

カッタバケット形,スイングアーム形,カッタフィーダ形,スクレーパ形及びダイバータ形を示す。

これら以外の形式のサンプラについては,偏りがないことをあらかじめ確かめた上でなければ,使用

してはならない。

3.1.3

サンプラの作動  インクリメントは,落下する粉塊混合物から採取するのがよい。サンプラは,そ

の前後端が同じ軌跡を通り,流れに対して垂直な平面で又は流れの平均軌跡に対して垂直な円弧で,落下

する粉塊混合物の全断面を採取するものでなければならない。

3.1.4

サンプラの開口部の幅  サンプラの開口部の形状は,平行又は放射状で,幅(附属書 図 

A

は最大粒度の

3

倍以上とする。ただし,ある種の粉塊混合物(例えば,粘着鉱石)の場合は,開口部の幅

が最大粒度の

3

倍以上あっても詰まりを起こし,偏りを生じるおそれがある。このような場合には偏りが

生じないように,

カッタの走行速度,

ベルト速度及び粉塊混合物の状態を考慮して前記規定にかかわらず,

開口部の幅を広げるのがよい。

3.1.5

サンプラの大きさ  サンプラの大きさは,カッタシュート形は別として,カッタバケット形では,

採取時のカッタの走行速度及び流量に対して採取時のいつ(溢)流又は採取した試料の損失がないように

インクリメントの全量を収容できる十分な大きさがなければならない。

サンプラは,規定する質量以上の試料を採取できる大きさとする。

3.1.6

サンプラの走行速度  インクリメントの採取中,許容差±

5%

の一定速度で走行するように設計し

なければならない。カッタ走行速度は,ベルトコンベヤの速度及び粉塊混合物の流量に応じて偏りが生じ

ないように決める。


35

M 8100-1992

附属書 図 1  サンプラの形式例


36

M 8100-1992

付属書 図 1(続き) 


37

M 8100-1992

付属書 図 1(続き)

参考  ダイバータ形は,メインコンベヤの輸送物の流れのある範囲をダイバータによって二次コンベヤ上

に,そのまま移し替えた後に,二次コンベヤと切換ダンパの操作によって,必要量の試料をホッパ
スケールにはかり採るサンプラである。

このサンプラは,大容量のコンベヤから試料を採取する場合に適している。 

附属書 参考表 1  サンプラの特徴の比較表

形式

項目

カッタシュート

カッタバケット

スイングアーム

カッタフィーダ

スクレーパ形

ダイバータ形

輸送断面の採取範

全流幅採取

設置場所

ベルト落ち口

ベルト上

ベルト落ち口

採取量(輸送量変

動に対して)

定量(カッタ速度をコントロールして)

変動する

定量

粒度

すべての粒度に適す 20mm 程度以下  すべての粒度

に適す



粘着性のある
もの

あまり適さない

適す

あまり適さない

適す

構造

複雑

簡単

複雑

やや複雑

複雑

保守の

容易さ

○良

△やや良 
×難

×

設置のスペース

中∼小

概念図

附属書 図 1(a)  附属書 

1(b

1

)(b

2

)

附属書 
1(c

1

)(c

2

)(c

3

)

附属書 図 1(d) 附属書 図 1(e)  附属書 

1(f)

3.2

試料調製装置

3.2.1

試料調製装置の配置  試料調製装置の配置は,次のとおりとする。

(1)

機械式試料調製装置は,本体 6.の規定に従ってインクリメントごと,小口試料ごと又は大口試料を調

製できるように設計する。

(2)

インクリメントの処理装置は,採取場所から粒度試験装置又は粒度,その他の物理特性用試料の調製

装置に至るまで試料の粉化が起きないように十分注意して設計する。乗り継ぎ箇所の数及びその落差


38

M 8100-1992

は,できるだけ小さくする。

(3)

サンプラと試料調製装置は,一体化するか,又は別々にしてもよい。一体化した場合は,試料調製装

置は,同一特性について連続

2

個のインクリメントの採取時間間隔より短い時間内でインクリメント

を処理する。

(4)

試料調製装置は,試料を所定の粒度に粉砕することができ,さらに,偏りなく試料を所定の質量に縮

分できるものとする。

(5)

粉砕及び縮分の装置は,試料が激しい空気流にさらされないように遮断するのがよい。

また,微粉や水分の損失を防ぐため,装置内を循環する空気をなるべく少なくするのがよい。

(6)

試料調製装置に最終段階の粉砕装置を組み込めない場合は,この段階の粉砕縮分操作を別に分けて行

ってもよい。

(7)

水分用試料を採取した後に,必要に応じて成分用試料の乾燥器を粉砕前に設置してもよい。

3.2.2

粉砕機  粉砕機は,次による。

(1)

試料調製に使用する各種の粉砕機を

附属書 参考表 に示す。試料の硬度,水分,粘着性,粉砕粒度

などに適した形式及び能力をもつ粉砕機を選定する必要がある。粉砕機は試料の詰まり及び滞留がな

く,清掃が容易な構造で,摩耗部分の取替えを容易に行えることが望ましい。

(2)

粉砕の各段階で所定の全量通過の粒度の試料を得るためには,装置を調節して,ふるい上の試料が残

らないようにしなければならない。

(3)

試料を粉砕機にかけると,試料のもろい部分から先に砕ける。これを優先粉砕という。これは,粉砕

の作動機構との関係によるもので,両者の関係は実験的に

附属書 表 のように表される。

試料のもろさと成分に相関がある場合,試料を優先粉砕性の大きい機構の粉砕機で粉砕して,十分

に混合しないまま縮分すると,偏りを生じるおそれがある。

附属書 表 1  粉砕の作動機構と優先粉砕性との関係

粉砕力の作動機構

優先粉砕性

衝動

摩擦

ねじり

圧縮

(4)

粉砕機の粉砕部分の材質の硬さが試料の硬さより小さいときは,粉砕部分が急速に摩滅して,試料中

に不純物として混入する割合が大きくなるから,材質の選定に注意し,事前に化学成分に偏りがない

かチェックしておくことが望ましい。

また,摩擦などによる発熱によって水分飛散(水分用試料において)

,及び試料の変質を生じるよう

なものは,使用してはならない。


39

M 8100-1992

附属書 参考表 2  各種粉砕機の性能

形式

粉砕力作動機構

最大給鉱粒度

mm

粉砕後の最大

粒度

mm

粉砕可能水

%

給鉱排出の

形式

清掃の

難易

○良

△やや良

×難

シングルトッグルジ

ョークラッシャ

圧縮 180∼75 31.5∼9.5 10  連続

ダブルロールクラッ

シャ

圧縮+ねじり 53∼31.5 5.6∼1 10 連続

サンプルグラインダ

摩擦+せん断 22.4 2

7

連続

ハンマクラッシャ

衝撃 90

2

7

連続

インパクトクラッシ

衝撃 90

9.5

7

連続

フレットミル

圧縮+せん断+ねじ

9.5 300

3

バッチ

ディスクグラインダ

摩擦+せん断 4.75

0.106

3

連続

振動ボールミル

衝撃+摩擦 2.8

0.106

3

バッチ

×

ディスク形振動ミル

衝撃+摩擦 9.5

0.106

3

連続

バッチ

○∼△

備考  粉砕可能の付着水分 (%) は,対象物によって異なる。

3.2.3

縮分機  縮分機は,次による。

(1)

縮分機の例を次に示す。

(a)

カッタシュート形縮分機構造は,

附属書 図 1(a)のサンプラと同じ。

(b)

スロットベルト形縮分機[

附属書 図 2(a)参照]

(c)

チェーンバケット形縮分機[

附属書 図 2(b)参照]

(d)

ロータリカッタシュート形縮分機[

附属書 図 2(c)参照]

(e)

ロータリコンテナ形縮分機[

附属書 図 2(d)参照]

(f)

ロータリコーン形縮分機[

附属書 図 2(e)参照]

(g)

ロータリプレート形縮分機[

附属書 図 2(f)参照]

(h)

メカニカルチャージリッフル形縮分機[

附属書 図 2(g)参照]

(i)

スナイダ形縮分機[

附属書 図 2(h)参照]

(j)

テーブルセパレータ形縮分機[

附属書 図 2(i)参照]

(k)

ロータリホッパ形縮分機[

附属書 図 2(j)参照]

(2)

偏りのない縮分機を使用しなければならない。

(3)

カッタ形縮分機は,次の条件を満足しなければならない。

(a)

偏りが生じないようにランダムスタートによることが必要である。この場合のカッタの作動は,乱

数発生器によってフィーダの作動と連動させるのがよい。乱数発生器の作る乱数の時間範囲を,採

取時間間隔と等しくすれば,最初の採取時間間隔内でのカット(インクリメント)は,均等な確率

で採取されることになる。

(b)

縮分の各段階では,縮分機に均一に給鉱するのが望ましい。

(c)

縮分機の開口部の幅は,3.1.4 の規定による。

(d)

カッタの走行速度は,一定であること(3.1.23.1.6 参照)


40

M 8100-1992

附属書 図 2  縮分機の形式例


41

M 8100-1992

付属書 図 2(続き)


42

M 8100-1992

付属書 図 2(続き)


43

M 8100-1992

3.2.4

乾燥器  乾燥器は,成分用試料調製を支障なく行うために設置してもよい。水分測定を水分成分兼

用試料で行う場合,乾燥器は,水分用試料を採取した後の工程に設置する。乾燥は,品質の変化が起こる

温度より低い温度で行う。

また,循環空気による微粉の損失によって化学成分に偏りが生じないように注意しなければならない。

3.3

試料採取調製装置のフローシートの例  試料採取調製装置は,いろいろあり,画一的なフローシー

トを示すことは困難であるが,

新たに設置する場合の参考までにフローシートの例を

附属書 図 に示す。

附属書 図 のフローシートは,次の条件に基づいた例である。

質量基準サンプリング

定速一次サンプラ

インクリメントの質量の変動

CV

20%

粒度試験試料,水分試験試料及び成分試験試料を別々に調製。


44

M 8100-1992

附属書 図 3  装置に対するフローシート(例) 


45

M 8100-1992

附属書 3  層別サンプリング及び系統サンプリングに 

おける品位変動の調査方法

1.

適用範囲  この附属書は,層別サンプリング及び系統サンプリングにおけるサンプリング方法を決め

るための品位変動を調査する方法を規定する。

2.

一般事項

2.1

品位変動  粉塊混合物を船倉又は荷役用具からサンプリングする場合には,層別サンプリング又は

系統サンプリングを,ベルトコンベヤの上又は落ち口からサンプリングする場合には,系統サンプリング

を適用することが多い。

これらの層別サンプリング又は系統サンプリング方法を決めるためには,次に示す標準偏差を知ること

が必要である。

層別サンプリング:層内の標準偏差

系統サンプリング:採取間隔内のインクリメント間の標準偏差

系統サンプリングではインクリメント採取間隔内の粉塊混合物を一つの層とみなす。上の二つの標準偏

差は,いずれも

σ

w

で表す。

品位変動は,各銘柄について調査しなければならない。

2.2

品質特性  品位変動を調査するための品質特性としては,般に代表成分を選ぶが,水分,粒度,そ

の他の品質特性も選ぶことができる。この場合,品位変動区分に対する基準をあらかじめ決めておかなけ

ればならない。

2.3

試料採取,試料調製及び測定  この調査のための試料採取,試料調製及び測定は,各規格で規定し

た方法によって行わなければならない。

2.4

調査の実施  この調査のためのサンプリングは,日常の検査作業に組み込むことが望ましい。

3.

調査方法  層別サンプリング及び系統サンプリングの両方に適用し得る層内の標準偏差

  (

σ

w

)

を求め

る手順を次に示す。

(1)

方法の区分  方法の区分は,次による。

(a)

方法 1  ロットから品位変動を求める場合  ロットをほぼ同じ質量の少なくとも

10

層に区切り,

属書 図 1-1 及び附属書 表 に示す方法で各層のインクリメントを集めて,一組の小口試料とす

る。

(b)

方法 2  数ロットから品位変動を求める場合  調査対象のロットの質量は,ほぼ同じ質量のものと

し,ロットの全体をほぼ同じ質量で少なくとも

10

層に区切り,

附属書 図 1-2 及び附属書 表 

示す方法で各層のインクリメントを集めて,一組の小口試料とする。

(c)

方法 3  方法

1

又は方法

2

の調査が不経済で,ほぼ同じ質量の数多くのロットから品位変動を求め

る場合

附属書 図 1-3 及び附属書 表 に示す方法で各ロットのインクリメントを集めて,一組

の小口試料とする。

(d)

方法 4  インクリメントをすべての一次サンプリング単位(貨車など)から採取する場合  附属書 3


46

M 8100-1992

図 1-4 に示す方法で各ロットのインクリメントを集めて,一組の小口試料とする。

(2)

インクリメント数  この調査でロットから採取するインクリメント数は,原則として日常のサンプリ

ングのインクリメント数と同じとする。しかし,日常のサンプリングを品位変動“小”で行っている

場合,インクリメント数は,標準偏差を求めるには不十分であるので,インクリメント数を増加しな

ければならない。

(a)

方法 の場合,各規格で規定した方法によってインクリメント数を決め,そのインクリメント数を

少なくとも

10

層に分け,各層から一組の小口試料を作る(

附属書 図 1-1 参照)。

(b)

方法 の場合,各規格で規定した方法によって各ロットから採取するインクリメント数を決める。

各ロットを同じ質量の層に分け,各層から一組の小口試料を作る。各層から採取するインクリメン

ト数は同数でなければならない(

附属書 図 1-2 参照)。

(c)

方法 の場合,各規格で規定した方法によって各ロットから採取するインクリメント数を決める(附

属書 図 1-3 参照)。

(d)

方法 の場合,各規格で規定した方法によってロットから採取するインクリメント数及び各一次サ

ンプリング単位から採取するインクリメント数を決める(

附属書 図 1-4 参照)。インクリメント数

が奇数の場合は,偶数になるように

1

個増やす。

(3)

小口試料のまとめ方  小口試料のまとめ方は,次の手順による。

(a)

一つの層のインクリメントに対し,採取順に連続番号を付ける。

(b)

各層について,奇数番号のインクリメントを集めて小口試料

A

及び偶数番号のインクリメントを集

めて小口試料

B

の一組の小口試料とする(

附属書 図 参照)。

(c)

方法 1のいずれでも

k

組の小口試料を作る。

備考

各小口試料は,

2

個以上のインクリメントで作られなければならない。

附属書 図 1-1  方法 の場合(ロットを 10 層に分けた例)

備考1.  矩形    は,1ロットを示し,破線で仕切った各区画は一つの層を示す。

2.

○印は小口試料を示す。

3.

備考 1.及び備考 2.は,附属書 図 1-2 及び附属書 図 1-3 にも適用する。

附属書 図 1-2  方法 の場合(ロットを 12 層に分けた例)


47

M 8100-1992

附属書 図 1-3  方法 の場合(ロットを 層とした例) 

附属書 図 1-4  方法 の場合(貨車積みロットの層別サンプリングの例)

備考1.  矩形    は,一次サンプリング単位を示す。

2.

○印は小口試料を示し,●印はインクリメントを示す。

附属書 図 2  小口試料のまとめ方(方法 の例)

備考1.  ●印は,インクリメントを示す。

2.

上図は,ある 1 ロットに対する調査例であり,各規格による最小
必要インクリメント数は 100 個で,各小口試料を 5 個のインクリ
メントで構成している 10 組の小口試料 A

i

及び B

i

を調製する

(4)

試験試料の調製及び測定  層ごとの小口試料

A

i

及び

B

i

から試験試料を調製する。

試験試料は必要とする品質特性の測定に供する(品質特性として化学成分,水分,粒度及び物理特

性)

(5)

調査数  調査数が少ないと標準偏差

σ

w

を十分な精度で推定することができないので,次のようにする。

(a)

方法 及び方法 の場合,少なくとも

5

回の調査をする。


48

M 8100-1992

(b)

方法 及び方法 の場合,少なくとも

10

回の調査をする。

4.

層内標準偏差の計算

4.1

測定結果の記録  個々の試験試料について測定した化学分析,水分測定,粒度測定及び物理試験の

結果は,統一様式の用紙に記録する(

附属書 表 1参照)。

4.2

計算  層内標準偏差の推定値は,次の式によって計算する。

対のデータの範囲:

R

|A

B|

(1)

ここに,

A

小口試料

A

から調製した試験試料の品質特性のデータ

B

小口試料

B

から調製した試験試料の品質特性のデータ

範囲の平均: 

R

k

R

å

=

1

(2)

ここに,

k

  R

の数

対のデータの平均:

)

(

2

1

B

A

x

+

=

(3)

層内の標準偏差:

÷÷ø

ö

ççè

æ

=

2

*

d

R

n

s

w

δ

(4)

ここに,

δ

*

w

層内標準偏差の推定値

n

s

各小口試料

A

又は

B

を構成するインクリメント数

d

2

1.128

備考1.

ロットについて日常の品質特性の決定値として式(5)から,そのロットの平均値

  ( )

を求め

てもよい。

i

x

k

x

å

=

1

(5) 

2.

(4)から求めた

δ

*

w

は試料採取,試料調製及び測定を含めた標準偏差であり,

δ

w

を過大評価

している。しかし,

附属書 の 6.において品位変動の分類をするためにこの値を使用しても

よい(

附属書 の 5.参照)。試料調製の標準偏差

δ

P

及び測定の標準偏差

δ

M

が分かっており,

δ

w

を求めたい場合は,次の式によって計算しなければならない。

ú

ú
û

ù

ê

ê
ë

é

÷÷ø

ö

ççè

æ

=

2

2

2

2

M

P

s

w

d

R

n

δ

δ

δ

(6)

5.

結果の表示

(1)

方法 及び方法 の場合,一連の調査から求めた層内標準偏差の推定値

  (

δ

w

)

は,すべての

2

w

δ

の平均

値の平方根で報告しなければならない。


49

M 8100-1992

2

1

w

h

w

δ

δ

Σ

=

(7)

ここに,

δ

w

δ

w

の平均値

h

δ

w

2

の数

(2)

方法 及び方法 の場合,式(4)によって求めた

δ*

w

の値,又は式(6)によって求めた

δ

w

の値を層内標準

偏差の推定値とする。

6.

品位変動の分類  粉塊混合物の品位変動を一連の調査から求めた標準偏差の値に基づいて,通常“大”,

“中”及び“小”の品位変動区分に分類する。

参考

品位変動は,次のような要因によって変化する可能性がある。

(1)

鉱山の鉱床

(2)

採掘方法

(3)

選鉱又は選炭の方法

(4)

貯鉱及び払出しの方法

(5)

荷役の方法

(6)

ロットの質量

したがって,このような変化の影響を確かめるため品位変動をときどきチェックしなければ

ならない。


50

M 8100-1992

附属書 表 1  ロットについての層別サンプリングの例(附属書 図 1-1 参照)


51

M 8100-1992

附属書 表 2  ロットについての層別サンプリングの例(附属書 図 1-2 参照)


52

M 8100-1992

附属書 表 3  13 ロットについての層別サンプリングの例(附属書 図 1-3 参照)


53

M 8100-1992

附属書 4  二段サンプリングにおける品位変動の調査方法

1.

適用範囲  この附属書は,二段サンプリングにおいてサンプリング方法を決めるための品位変動を調

査する方法を規定する。

2.

一般事項

2.1

品位変動  粉塊混合物の品位変動の大きさは,一次サンプリング単位(例えば,貨車)間の標準偏

σ

b

及び一次サンプリング単位内のインクリメント間の標準偏差

σ

w

によって決めなければならない。

品位変動は,各銘柄について調査しなければならない。

2.2

品質特性  品位変動を調査する品質特性としては,一般に代表成分を選ぶが,水分,粒度,その他

の品質特性も選ぶことができる。

2.3

試料採取,試料調製及び測定  この調査のための試料採取,試料調製及び測定は,各規格で規定し

た方法によって行わなければならない。

2.4

調査の実施  この調査のためのサンプリングは,日常の検査作業に組み込むことが望ましい。

3.

調査方法  一次サンプリング単位間の標準偏差

σ

b

及び一次サンプリング単位内のインクリメント間の

標準偏差

σ

w

を求める手順を次に示す。

備考

一次サンプリング単位の数が比較的少なく,一次サンプリング単位の全部からインクリメント

を採取する必要のある場合は,

附属書 の 3.(1)(d)に規定する層別サンプリングの調査方法によ

らなければならない。

(1)

一次サンプリング単位の選出数及びインクリメントの採取個数  一つ又は幾つかの層(例えば,貨車

積みの石炭の場合は,列車)で

1

ロットを構成しており,そのすべての層から選出する一次サンプリ

ング単位の数(例えば,貨車数)及び選出した一次サンプリング単位から採取するインクリメントの

個数は,次の手順で決めなければならない。

手順 1

 1

列車又は幾つかの列車で

1

ロットを構成している場合,

1

列車を

1

テスト単位として取り

扱う。

各列車は,ほとんど同じ質量であることが望ましい。

手順 2

 1

列車から選出する貨車数

  (

m

)

は,個別規格で規定することができる。

ロットの質量と

1

列車から選出する貨車数との関係の例を

附属書 表 に示す。

附属書 表 1  列車から選出する貨車数(例)

ロットの質量

t

を超え

以下

列車から選出する貨車数

m

8 000

− 8

4 000

8 000

6

2 000

4 000

4

− 2

000

2

備考  この表は,便宜上特別に作成したものである。


54

M 8100-1992

手順 3

選出した貨車から

4

個のインクリメントを採取する。

(2)

小口試料のまとめ方  選出した貨車から採取したすべてのインクリメントは,附属書 図 のように

集めて,二組の異なる小口試料

A

及び

B

並びに

C

及び

D

とする。

附属書 図 1  小口試料のまとめ方

備考1.  矩形    は,選出した一次サンプリング単位を示す。

2.

○印は,小口試料を示す。

3.

●印は,一次サンプリング単位からランダムに採取したインクリメントを示す。 

(3)

試験試料の調製及び測定  試験試料を小口試料

A

B

C

及び

D

から別々に調製する。

試験試料について,必要な品質特性を測定する。

(4)

実験の回数  少なくとも

10

回の実験を行うことが望ましい。

4.

一次サンプリング単位間及び一次サンプリング単位内のインクリメント間の標準偏差の計算

4.1

測定結果の記録  個々の試験試料について測定した化学分析,水分測定,粒度試験及び物理試験の

結果は,統一様式の用紙に記録する(

附属書 表 参照)。

4.2

計算  一次サンプリング単位間及び一次サンプリング単位内のインクリメント間の標準偏差の推定

値は,次の式によって計算する。

二組のデータの範囲:

R

AB

|

AB

|

(1) 

R

CD

|

CD

|

(2)

ここで,

AB及び D: 小口試料

A

B

C

及び

D

からそれぞれ調製し

た試験試料の品質特性のデータ

二組のデータの平均:

[

]

)

(

)

(

4

1

i

i

i

i

i

D

C

B

A

x

+

+

+

=

(3)

ここに,

i

x

二組のデータの平均値

一次サンプリング単位間及び一次サンプリング単位内のインクリメント間の標準偏差:


55

M 8100-1992

m

d

R

AB

w

÷÷ø

ö

ççè

æ

=

2

*

δ

(4)

÷

÷
ø

ö

ç

ç
è

æ

=

2

2

2

2d

R

R

m

AB

CD

b

δ

(5)

ここに,

δ

*

w

一次サンプリング単位内のインクリメント間の標準偏差の
推定値

δ

b

一次サンプリング単位間の標準偏差の推定値

備考1.

(3)で求めた平均値

  (

i

)

は,

1

実験単位に対する品質特性の決定値として使用してもよい。

2.

(4)及び式(5)は,次の連立方程式から求めることができる。

4

2

2

2

w

n

w

AB

m

d

R

×

=

÷÷ø

ö

ççè

æ

δ

(6)

2

2

2

2

2

2

2

w

n

m

w

m

w

CD

d

R

×

+

=

÷÷ø

ö

ççè

æ

δ

δ

(7)

ここに,

  n

w

  4

3.

(4)から求めた

δ

*

w

は試料採取,試料調製及び測定を含めた標準偏差であり,

δ

w

を過大評価している。

しかし,品位変動を分類するためにこの値を使用してもよい(5.及び 6.参照)

試料調製の標準偏差

δ

p

及び測定の標準偏差

δ

M

が分かっており,

δ

w

を求めたい場合は,次の式によって計

算しなければならない。

ú

ú
û

ù

ê

ê
ë

é

÷÷ø

ö

ççè

æ

=

2

2

2

2

M

P

AB

w

d

R

m

δ

δ

δ

(8)

4.

(5)又は式(8)から求めた値が負になればゼロとして取り扱う。

5.

結果の表示  一連の実験から求めた標準偏差の推定値

σ

w

及び

σ

b

は,すべての

σ

w

2

及び

σ

b

2

の平均値の平

方根で報告しなければならない。

2

1

w

h

w

Σ

δ

δ =

(9)

2

1

b

h

b

Σ

δ

δ =

(10)

ここに,

δ

w

δ

w

の平均値

δ

b

δ

b

の平均値

h

δ

w

及び

δ

b

の数

6.

品位変動の分類  粉塊混合物の品位変動は,一連の実験から求めた標準偏差の値に基づいて通常“大”,

“中”及び“小”の品位変動区分に分類する。


56

M 8100-1992

備考

附属書 の 6.の参考参照。

附属書 表 2  ロットが 10 列車の場合


57

M 8100-1992

附属書 5  サンプリングの精度をチェックする実験方法

1.

適用範囲  この附属書は,サンプリングの精度をチェックする実験方法について規定する。

備考

この方法は,試料調製の精度をチェックする目的にも用いることができる。

2.

一般事項

2.1

実験の数  実験は,同じ銘柄のロットについて

20

以上行うことが望ましい。しかし,

20

以上が実施

不可能な場合は少なくとも

10

ロットについて行わなければならない。

2.2

インクリメント数及び大口試料数  実験に必要なインクリメントの最小個数は,規定のインクリメ

ント数の

2

倍でなければならない。よって,日常のサンプリングにおいて必要インクリメント数が

n

個で

1

個の大口試料を作る場合は,実験に必要なインクリメントの最小個数は

2n

個で,各々

n

個から構成する

2

個の大口試料を作らなければならない。

2.3

試料調製及び測定  試料調製及び測定は,各規格で規定した方法によって行わなければならない。

2.4

実験の実施  サンプリング方法を設定又は変更したとき,及び前回実施後に相当年月を経過したと

きは,実験を行わなければならない。実験は,日常の検査作業に組み込んで行うことが望ましい。

3.

実験方法

3.1

サンプリング方法  サンプリング方法は,系統サンプリング,層別サンプリング又は二段サンプリ

ングの方法のうちのいずれかとする。

(1)

系統サンプリング

(a)

インクリメント数

  (n)

は,ロットの大きさ

  (t)

及び品位変動区分によって決める。

(b)

インクリメントの採取間隔は,ロットの質量を

2n

で割って求める。

よって,日常サンプリングでの採取間隔の

2

1

に等しい間隔になる。

(c)

最初のインクリメントをランダムスタートで採取し,それ以後,(b)で求めた一定採取間隔で採取し

なければならない。

(d)

インクリメントを交互に

2

個の試料容器

A

及び

B

に入れ,それぞれ

n

個のインクリメントからなる

大口試料

A

及び

B

を作る。

1.

(1)

灰分

8%

のコークス用原料炭

19 000t

をベルトコンベヤで船に積み込むとき,インクリメント

の採取最小必要個数

  (n)

は,

40

である。

(2)

インクリメントの採取間隔を次のように決める

237

2

40

000

19

×

 230t

(3)

インクリメントは,

230t

間隔で採取する。

最初の

230t

からインクリメントを採取する時点は,

ランダムに決めなければならない。最初のインクリメントを採取する時点をロットの移動開

始時点から

150t

と決めた場合,

2

番目以降のインクリメントはそれぞれ

380t (

150

230)

610t (

150

230

×

2)

,……の時点に採取しなければならない。全ロット

19 000t

に対して

82

個のインクリメントを採取する。

(4)

インクリメントを試料容器

A

及び

B

の中に交互に入れ,それぞれ

41

個のインクリメントか


58

M 8100-1992

ら構成する

2

個の大口試料

A

及び

B

を作る(

附属書 図 参照)。

附属書 図 1  系統サンプリングの例

備考  ○印は大口試料を示し,●印はインクリメントを示す。

(2)

層別サンプリング

(a)

  1

ロットを構成している貨車又は容器(以下,貨車という。

)の数

  (M)

が各規格で定めたインクリ

メント数

  (n)

より少ない場合,各貨車から

n

w

個のインクリメントを採取しなければならない。

n

w

は,次の式(1)によって求める。

M

n

n

w

=

(1)

(1)で求めた結果は,端数を切り上げて整数とする。

(b)

この実験では,

2n

w

個のインクリメントを各貨車から採取しなければならない。

(c)

各貨車から採取した

2n

w

個のインクリメントは,それぞれ

n

w

個から構成する

2

個の小口試料(

A

i

及び

B

i

)にランダムに分けなければならない。

(d)

小口試料

A

i

及び

B

i

をそれぞれ全貨車分集めて大口試料

A

及び

B

を作る。

備考

トン数が貨車ごとに異なる場合,各貨車から採取するインクリメント数

  (n

i

)

は,トン数に比例

して決めなければならない。

この方法を層別比例サンプリングという(

例 3.参照)。

2.

(1) 

1

ロットの石炭(選炭した石炭,灰分

16.5%

)が各貨車

30t

積みの

10

貨車で構成されている場

合,灰分

 (%)

の値によってインクリメントの最小必要採取個数は,

30

個である。

各貨車から採取するインクリメント数は,式(1)から次のように求める。

3

10

30 =

=

w

n

(2)

この実験では,

6 (

3

×

2)

個のインクリメントを各貨車から採取しなければならない。

(3)

  6

個のインクリメントをランダムに

3i

個ずつのインクリメントから構成する

2

個の小口試料

に分ける。

(4)

 10

貨車のそれぞれの小口試料

A

i

及び

B

i

30

  (

3

×

10)

のインクリメントから構成する

2

個の大口試料

A

及び

B

にまとめる(

附属書 図 参照)。


59

M 8100-1992

附属書 図 2  層別サンプリングの例

備考1.  矩形    は,貨車を示す。

2.

○印は大口試料を示し,●印はインクリメントを示す。

3.

(1)

銅精鉱が,

15t

3

台,

20t

2

台,及び

30t

1

台を

1

ロットとして入荷し,貨車の大きさに比

例して,各

15t

車から

3

個のインクリメント,各

20t

車から

4

個のインクリメント,及び

30t

車か

6

個のインクリメントを採取する場合。

(2)

実験での各貨車からの必要インクリメント採取個数は,

15t

車から

6

  (

3

×

2)

20t

車から

8

  (

4

×

2)

,及び

30t

車から

12

  (

6

×

2)

である。

(3)

 15t

車の場合

6

個のインクリメントをランダムに

3

個ずつの,

20t

車の場合

8

個のインクリメ

ントをランダムに

4

個ずつの,及び

30t

車の場合

12

個のインクリメントをランダムに

6

個ず

つのインクリメントから構成する

2

個の小口試料に分ける。

(4)

全車からのそれぞれの小口試料

A

i

及び

B

i

は,

2

個の大口試料

A

及び

B

にまとめる。

(3)

二段サンプリング

(a)

  1

ロットを構成する貨車の数が各規格で定めた必要インクリメント数

  (n)

より多い場合は,各規格

で定めた

m

貨車をロットからランダムに選ばなければならない。

(b)

実験では,さらに(a)と同様に

m

貨車をロットからランダムに選ばなければならない。

備考

  2

回目に選んだ

m

貨車は,

1

回目に選んだ貨車と重複してもよい。

(c)

各規格に従って,インクリメントを選んだ貨車から採取する。

(d)

  1

回目に選んだ

m

貨車から採取した全インクリメントを集めて大口試料

A

とする。

(e)

  2

回目に選んだ

m

貨車から採取した全インクリメントを集めて大口試料

B

とする。

例 4. (1)

  1

ロット

2 400t

の鉄鉱石が

30t

貨車

80

台で構成されており,

貨車間の品位変動区分が

“小”

で貨車内の品位変動区分が“中”の場合,貨車数は

30

台である。最初に

30

台をランダ

ムに選ぶ。

 (2)

実験としては,さらに

30

台をランダムに選ぶ。

 (3)

  1

回目に選んだ

30

貨車の各貨車から

2

個のインクリメントを採取し,全インクリメント

60

個)を集めて大口試料

A

とする。

 (4)

  2

回目に選んだ

30

貨車の各貨車から

2

個のインクリメントを採取し,全インクリメント

60

個)を集めて大口試料

B

とする。


60

M 8100-1992

3.2

試料調製及び測定  3.1 の大口試料

A

及び

B

を次の

方法 1のいずれかの方法によって別々に調製

し測定する。

(1)

方法 1  (附属書 図 参照)

(a)

  2

個の大口試料

A

及び

B

からそれぞれ

2

個の試験試料(

A

1

A

2

B

1

及び

B

2

)を調製する。

(b)

  4

個の試験試料についてそれぞれ

2

回測定する。

参考

方法 によれば,試料採取,試料調製及び測定の各精度を別々に求めることができる。

附属書 図 3  試料調製方法 1

(2)

方法 2  (附属書 図 参照)

(a)

大口試料

A

から

2

個の試験試料

A

1

及び

A

2

を調製し,大口試料

B

から

1

個の試験試料

B

0

を調製す

る。

(b)

試験試料

A

1

について

2

回測定し,試験試料

A

2

及び

B

0

については

1

回測定する。

参考

方法 によっても,試料採取,試料調製及び測定の各精度を別々に求めることができる。しか

し,試料調製の推定精度及び測定の推定精度は,

方法 よりも劣る。

附属書 図 4  試料調製方法 2

(3)

方法 3  (附属書 図 参照)

(a)

大口試料

A

から

2

個の試験試料

A

1

及び

A

2

を調製し,大口試料

B

から

1

個の試験試料

B

0

を調製す

る。

(b)

すべての試験試料を

1

回測定する。

参考

方法 によれば,試料採取精度及び試料調製・測定精度を求めることができる。


61

M 8100-1992

附属書 図 5  試料調製方法 3

(4)

方法 4  (附属書 図 参照)

(a)

  2

個の大口試料

A

及び

B

からそれぞれ

1

個の試験試料を調製する。

(b)

  2

個の試験試料を

1

回測定する。

参考

方法 によれば,試料採取,試料調製及び測定を含めた総合精度を求めることができる。

附属書 図 6  試料調製方法 4

4.

実験データの解析  実験データの解析方法はサンプリング方法に関係なく,試料調製・測定方法によ

って決める。

(1)

方法 1  試料採取,試料調製及び測定の約

95%

の確率における精度(以下,単に精度という。

)を次の

手順で計算する(

附属書 図 及び附属書 表 参照)。

(a)

  2

個の大口試料

A

及び

B

から調製した各

2

個の試験試料に対応する

8

個のデータを

x

111

x

112

x

121

x

122

x

211

x

212

x

221

及び

x

222

とする。

(b)

各試験試料についての

2

個のデータの平均値

ij

x

・及び範囲

R

1

を求める。

)

(

2

1

2

1

ij

ij

ij

x

x

x

+

=

(1)

R

1

|x

ij1

x

ij2

|

(2)

(c)

大口試料

A

及び

B

に対応する各

2

個の試験試料

A

1

A

2

及び

B

1

B

2

の平均値

..

i

x

及び範囲

R

2

を求

める。

)

(

.

2

.

1

2

1

..

i

i

i

x

x

x

+

=

 (3)

.

2

.

1

2

i

i

x

x

R

=

 (4)

(d)

大口試料 A と B の平均値 及び範囲 R

3

を求める。


62

M 8100-1992

)

(

..

2

..

1

2

1

x

x

x

+

=

(5)

R

3

|x

1

..

x

2

..|

(6)

(e)

実験したすべてのロットの総平均値

x

及び範囲

R

1

R

2

及び

R

3

のそれぞれの平均値

1

R

2

R

及び

3

R

求める。

x

Σ

x

x

k

1

=

(7)

1

4

1

1

ΣR

R

k

=

(8)

2

2

1

2

ΣR

R

k

=

(9)

3

1

3

ΣR

R

k

=

(10)

ここに,

k

実験したロット数

平均値及び範囲の管理図を作るため,次のように管理限界を求める。

管理図の管理限界:

1

2

R

A

x

±

2

2

R

A

x

±

3

2

R

A

x

±

(11)

管理図の上方管理限界:

1

4

R

D

2

4

R

D

3

4

R

D

(12)

ここに,

A

2

  1.880

D

4

  3.267

(f)

サンプリングの標準偏差の推定値

  (

δ

s

)

,試料調製の標準偏差の推定値

  (

δ

P

)

及び測定の標準偏差の推

定値

  (

δ

M

)

を次のように求める。

2

1

/

d

R

M

=

δ

(13)

2

2

1

2

1

2

2

2

)

/

(

)

/

(

d

R

d

R

P

=

δ

 (14)

2

2

2

2

1

2

2

3

)

/

(

)

/

(

d

R

d

R

S

=

δ

 (15)

(g)

サンプリング精度の推定値 (2

δ

s

)

,試料調製精度の推定値 (2

δ

P

)

及び測定精度の推定値 (2

δ

M

)

を求

める。

求めた 2

σ

s

の値と所要のサンプリング精度  (

β

s

)

とを比較する。

備考  この方法によって求めた

σ

P

及び

σ

M

の値と他の方法によって得た値とを比較することが望まし

い。

この方法は,日常行っている方法の精度を求める場合にも適用することができる。

(2)

方法 2  試料採取,試料調製及び測定の精度の推定値を次の手順で計算する(附属書 図 参照)。

(a)

  4

個のデータを次のように表示する。

大口試料 A から調製した試験試料 A

1

についての 2 回の測定データを x

1

及び x

2

とする。大口試料

A

から調製した試験試料 A

2

についての 1 回の測定データを x

3

とする。大口試料 B から調製した試

験試料 B

0

についての 1 回の測定データを x

4

とする。

(b)

試験試料 A

1

について 2 回測定したデータ x

1

と x

2

の平均値 及び範囲 R

1

を求める。


63

M 8100-1992

)

(

2

1

2

1

x

x

x

+

=

 (16)

R

1

=|x

1

x

2

|  (17)

(c)

  x

1

及び x

3

又は x

2

及び x

3

のいずれか一組をランダムに選んで,その平均値 及び範囲 R

2

を求める。

)

(

)

(

3

2

2

1

3

1

2

1

x

x

x

x

x

+

+

=

又は

 (18)

R

2

=|x

1

x

3

|

又は|x

2

x

3

(19)

(d)

大口試料 A についてのデータ x

1

x

2

及び x

3

のうちからランダムに 1 個を選び,他の大口試料 B のデ

ータ x

4

との平均値 及び範囲 R

3

を求める。

)

(

)

(

,

)

(

4

3

2

1

4

2

2

1

4

1

2

1

x

x

x

x

x

x

x

+

+

+

=

又は

 (20)

R

3

|x

1

x

4

|

|x

2

x

4

|

又は

|x

3

x

4

(21)

(e)

実験したすべてのロットの総平均値

x x

及び範囲

R

1

R

2

及び

R

3

のそれぞれの平均値

1

R

2

R

及び

3

R

を求める。

x

Σ

x

k

1

=

 (22)

1

1

1

ΣR

R

k

=

 (23)

2

1

2

ΣR

R

k

=

 (24)

3

1

3

ΣR

R

k

=

 (25)

平均値及び範囲の管理図を作るため,次のように管理限界を求める。

x

管理図の管理限界:

x

±

A

2

1

R

x

±

A

2

2

R

x

±

A

2

3

 (26)

R

管理図の上方管理限界:

D

4

1

R

D

4

2

R

D

4

3

 (27)

(f)

サンプリングの標準偏差の推定値

  (

σ

s

)

,試料調製の標準偏差の推定値

  (

σ

P

)

,及び測定の標準偏差の

推定値

  (

δ

M

)

を次のように求める。

2

2

d

R

PM

=

δ

 (28)

2

2

1

2

2

2

)

/

(

)

/

(

d

R

d

R

P

=

δ

 (29)

2

2

2

2

2

3

)

/

(

)

/

(

d

R

d

R

S

=

δ

 (30)

(g)

サンプリング精度の推定値

 (2

σ

s

)

,試料調製精度の推定値

 (2

δ

P

)

及び測定精度の推定値

 (2

δ

M

)

を求

める。求めた

2

δ

s

の値と所要のサンプリング精度

  (

β

s

)

とを比較する。

(3)

方法 3

  この方法では試料調製精度の推定値と測定精度の推定値とを別々に求めることができない。

サンプリング精度の推定値及び試料調製・測定精度の推定値を次に示す手順で計算する(

附属書 

5

参照)

(a)

大口試料

A

から調製した

2

個の試験試料

A

1

及び

A

2

についての各

1

回測定のデータを

x

1

及び

x

2

とす

る。他の大口試料

B

から調製した試験試料

B

0

についての

1

回測定のデータを

x

3

とする。

(b)

  x

1

x

2

の平均値

x

及び範囲

R

2

を求める。


64

M 8100-1992

)

(

2

1

2

1

x

x

x

+

=

 (31)

R

2

|x

1

x

2

|  (32)

(c)

  x

1

又は

x

2

のうちから

1

個を選び,

x

3

との平均値

x

及び範囲

R

3

を求める。

)

(

2

1

)

(

2

1

3

2

3

1

x

x

x

x

x

+

+

=

又は

 (33)

R

3

|x

1

x

3

|

又は

|x

2

x

3

(34)

(d)

実験したすべてのロットの総平均

x

及び範囲

R

2

及び

R

3

の平均値

2

R

及び

3

R

を求める。

x

Σ

k

x

1

=

(35)

2

2

ΣR

k

R

=

(36)

3

3

ΣR

k

R

=

(37)

平均値及び範囲の管理図をつくるため,次のように管理限界を求める。

管理図の管理限界:

3

2

2

2

,

R

A

x

R

A

x

±

±

(38)

管理図の上方管理限界:

3

4

2

4

,

R

D

R

D

(39)

(e)

サンプリングの標準偏差の推定値  (

σ

s

)

及び試料調製・測定の標準偏差の推定値  (

σ

PM

)

を次のよう

に求める。

2

2

d

R

PM

=

δ

(40)

2

2

2

2

2

3

)

/

(

)

/

(

d

R

d

R

S

=

δ

(41)

(f)

サンプリング精度の推定値 (2

δ

s

)

及び試料調製・測定精度の推定値 (2

δ

PM

)

を求める。

求めた 2

δ

s

の値と所要のサンプリング精度  (

β

s

)

とを比較する。

(4)

方法 4

  この方法では,サンプリング精度,試料調製精度及び測定精度の各推定値を別々に求めるこ

とができない。この方法で求めることができる精度は総合精度 (2

δ

SPM

)

である。総合精度の推定値を

次に示す手順で計算する(

附属書 図 6

参照)

(a)

大口試料 A 及び B からの各データ x

1

及び x

2

の平均値 及び範囲 を求める。

)

(

2

1

2

1

x

x

x

+

=

(42)

R=|x

1

x

2

|

(43)

(b)

実験したすべてのロットの総平均 及び範囲の平均値 を求める。

x

Σ

k

x

1

=

(44)

ΣR

k

x

1

=

(45)

平均値及び範囲の管理図をつくるため,次のように管理限界を求める。


65

M 8100-1992

管理図の管理限界:

R

A

x

2

±

(46)

管理図の上方管理限界:

R

D

4

(47)

(c)

試料採取,試料調製及び測定を含めた標準偏差の推定値  (

σ

SPM

)  を求める。

δ

SPM

= /d

2

(48)

(d)

総合精度の推定値 (2

δ

SPM

)

を求める。

5.

結果の検討及び対策

5.1

検討

4.(1)

及び

4.(2)

で求めた R

3

R

2

及び R

1

のすべての値が

4.(1)(e)

及び

4.(2)(e)

による 管理図の上

方管理限界内にある場合,試料採取,試料調製及び測定は,それぞれ管理状態にあることを示している。

4.(3)

で求めた R

3

及び R

2

のすべての値が

4.(3)(d)

による 管理図の上方管理限界内にある場合,試料採取

及び試料調製・測定は,それぞれ管理状態にあることを示している。

4.(4)

で求めた のすべての値が

4.(4)(b)

による 管理図の上方管理限界内にある場合,それらの点に対

応する試料採取・試料調製・測定は,管理状態にあることを示している。

他方,R

3

R

2

R

1

及び の幾つかの値が各上方管理限界外に出た場合,実験中の試料採取,試料調製及

び測定は,管理状態にないことを示している。この場合,その原因を発見するため調査しなければならな

い。はっきりした原因のあるデータがある場合は,そのデータを除外して再び上記の検討を行う。前記実

験で得た管理限界を次の実験結果の検討のために使用することが望ましい。

5.2

対策

  精度が各規格で規定した所要精度を達成していない場合は,サンプリング手順を次のように

改正しなければならない。

(1)

附属書 3

又は

附属書 4

によって特性値の品位変動の変化をチェックし,品位変動が明らかに変化して

いると認めたときは次の対策をとる。

(a)

系統サンプリング又は層別サンプリングの場合,1 ランク大きい品位変動区分に相当するインクリ

メント数をロットから採取しなければならない。

(b)

二段サンプリングの場合,1 ランク大きい品位変動区分に相当する貨車数をロットから選出しなけ

ればならない。

(2)

系統サンプリング又は層別サンプリングの場合,より多くのインクリメント数(懺)をロットから

採取してもよい。サンプリング精度改善のためにとった処置の効果は

n

n

1

に比例する。

(3)

インクリメントの大きさを大きくする。しかし,必要以上に大きくし過ぎてもサンプリング精度にあ

まり効果はない。

6.

実験例

  次の実験例は石炭が入荷したとき系統サンプリング法で試料を採取し,方法 1 によって実験

した。実験結果を

附属書 表 1

附属書 表 2

及び

附属書 図 7

に示す。

附属書 表 1

に実験の詳細及び

結果を,

附属書 表 2

に灰分%並びに

δ

s

δ

P

及び

δ

M

の計算過程を,

附属書 図 7

に平均値 

x

及び 

びに範囲 R

1

R

2

及び R

3

の管理図を示す。

3

シグマ管理限界外に出ているデータ数を

附属書 表 2

の最下欄に記録し,本表中の対応するデータに

は*印を付けた。

この実験の試料採取,試料調製及び測定の各標準偏差の推定値は,次のとおりである。

分析の標準偏差

δ

M

=0.097(灰分%)


66

M 8100-1992

試料調製の標準偏差

δ

P

=026(灰分%)

サンプリングの標準偏差 :

δ

S

=0.05(灰分%)

7.

実験データの解析別法 1

  データが異常値を含まない場合,この別法 1 を実験データの解析に使用し

てもよい。

(1)

方法 1

  試料採取,試料調製及び測定の精度を次に示す手順で計算する(

附属書 図 3

参照)

(a)

  2

個の大口試験 A 及び B から調製した各 2 個の試験試料に対応する 8 個のデータを x

111

x

112

x

121

x

122

x

211

x

212

x

221

及び x

222

とする。

(b)

各試験試料についての 2 個のデータの平均値 及び範囲 R

1

を求める。

)

(

2

1

2

1

ij

ij

ij

x

x

x

+

=

(1)

R

1

=|x

ij1

x

ij2

|

(2)

(c)

大口試料 A 及び B に対応する各 2 個の試験試料 A

1

と A

2

及び B

1

と B

2

の平均値

⋅⋅

i

及び範囲 R

2

を求

める。

)

(

2

1

2

1

⋅⋅

+

=

i

i

i

x

x

x

(3)

R

2

2

1

i

i

x

x

(4)

(d)

大口試料 A 及び B の平均値

x

及び範囲 R

3

を求める。

)

(

2

1

2

1

⋅⋅

⋅⋅

+

=

x

x

x

(5)

R

3

⋅⋅

⋅⋅

2

1

x

x

(6)

(e)

実験したすべてのロットの総平均値 及び範囲の平方和(

ΣR

1

2

ΣR

2

2

及び

ΣR

3

2

)から分散

δ

1

2

δ

2

2

δ

3

2

を求める。

x

Σ

k

x

1

=

(7)

ΣR

1

2

Σ|x

ij1

x

ij2

|

2

(8)

ΣR

2

2

2

2

1

i

i

x

x

Σ

(9)

ΣR

3

2

2

2

1

x

x

Σ

(10)

2

1

2

1

8

1 ΣR

k

=

δ

(11)

2

2

2

2

4

1 ΣR

k

=

δ

(12) 

2

3

2

3

2

1 ΣR

k

=

δ

(13)

ここに,  k:  実験したロットの数

(f)

サンプリングの標準偏差の推定値  (

δ

s

)

,試料調製の標準偏差の推定値  (

δ

P

)

及び測定の標準偏差の推


67

M 8100-1992

定値  (

δ

M

)

を次のように求める。

δ

M

σ

1

(14)

2

1

2

2

2

1 δ

δ

δ

=

P

(15)

2

2

2

3

2

1 δ

δ

δ

=

S

(16)

(g)

サンプリング精度の推定値 (2

δ

s

)

,試料調製精度の推定値 (2

δ

P

)

及び測定精度の推定値 (2

δ

M

)

を求

める。

求めた 2

δ

s

の値と所要のサンプリング精度  (

β

s

)

とを比較する。

(2)

方法 2

  試料採取,試料調製及び測定の精度を次に示す手順で計算する(

附属書 図 4

参照)

(a)

  4

個のデータを次のように表示する。

大口試料 A から調製した試験試料 A

1

についての 2 回測定のデータを x

1

及び x

2

とする。大口試料

A

から調製した試験試料 A

2

についての 1 回測定のデータを x

3

とする。大口試料 B から調製した試

験試料 B

0

についての 1 回測定のデータを x

4

とする。

(b)

試験試料 A

1

についての 2 回測定したデータ x

1

と x

2

の平均値 及び範囲 R

1

を求める。

)

(

2

1

2

1

x

x

x

+

=

(17)

R

1

=|x

1

x

2

|

(18)

(c)

  x

1

及び x

3

又は x

2

及び x

3

にいずれか一組をランダムに選んで,その平均値

x

及び範囲 R

2

を求める。

)

(

2

1

)

(

2

1

3

2

3

1

x

x

x

x

x

+

+

=

又は

(19)

R

2

=|x

1

x

3

|

又は|x

2

x

3

|

(20)

(d)

大口試料 A についてのデータ x

1

x

2

及び x

3

のうちからランダムに 1 個を選び,他の大口試料 B のデ

ータ x

4

との平均値 及び範囲 R

3

を求める。

)

(

2

1

)

(

2

1

)

(

2

1

4

3

4

2

4

1

x

x

x

x

x

x

x

+

+

=

又は

(21)

R

3

=|x

1

x

4

|

,|x

2

x

4

|

又は|x

3

x

4

|

(22)

(e)

実験したすべてのロットの総平均値 及び範囲の平方和(

ΣR

1

2

ΣR

2

2

及び

ΣR

3

2

)から分散

δ

1

2

,

δ

2

2

δ

3

2

を求める。

x

Σ

k

x

1

=

(23)

2

1

2

1

2

1 ΣR

k

=

δ

(24)

2

2

2

2

2

1 ΣR

k

=

δ

(25)

2

3

2

3

2

1 ΣR

k

=

δ

(26)

(f)

サンプリングの標準偏差の推定値  (

δ

S

)

,試料調製の標準偏差の推定値  (

δ

P

)

及び測定の標準偏差の

推定値  (

δ

M

)

を次のように求める。

δ

M

δ

1

(27)


68

M 8100-1992

2

1

2

2

2

1 δ

δ

δ

=

P

(28)

2

2

2

3

2

1 δ

δ

δ

=

S

(29)

(g)

サンプリング精度の推定値 (2

δ

S

)

,試料調製精度の推定値 (2

δ

P

)

及び測定精度の推定値 (2

δ

M

)

を求

める。

求めた 2

δ

S

の値と所要のサンプリング精度  (

β

S

)

とを比較する。

(3)

方法 3

  サンプリング精度の推定値及び試料調製・測定精度の推定値を次に示す手順で計算する(

属書 図 5

参照)

(a)

大口試料 A から調製した 2 個の試験試料 A

1

及び A

2

についての各 1 回測定のデータを x

1

及び x

2

とす

る。他の大口試料 B から調製した試験試料 B

0

についての 1 回測定のデータを x

3

とする。

(b)

  x

1

と x

2

の平均値 及び範囲 R

2

を求める。

)

(

2

1

2

1

x

x

x

+

=

(30)

R

2

=|x

1

x

2

|

(31)

(c)

  x

1

又は x

2

のうちから 1 個を選び,x

3

との平均値

x

及び範囲 R

1

を求める。

)

(

2

1

)

(

2

1

3

2

3

1

x

x

x

x

x

+

+

=

又は

(32)

R

3

=|x

1

x

3

|

又は|x

2

x

3

|

(33)

(d)

実験したすべてのロットの総平均値 及び範囲の平方和(

ΣR

2

2

及び

ΣR

3

2

)から分散

δ

1

2

及び

δ

2

2

を求め

る。

x

Σ

k

x

1

=

(34)

2

2

2

1

2

1 ΣR

k

=

δ

(35)

2

3

2

2

2

1

R

k

å

=

δ

(36)

(e)

サンプリングの標準偏差の推定値  (

δ

s

)

及び試料調製・測定の標準偏差の推定値  (

δ

PM

)

を次のように

求める。

δ

PM

δ

1

(37)

2

1

2

2

δ

δ

δ

=

S

(38)

(f)

サンプリング精度の推定値 (2

δ

s

)

及び試料調製・測定精度の推定値 (2

δ

PM

)

を求める。

求めた 2

δ

s

の値と所要のサンプリング精度  (

β

S

)

とを比較する。

(4)

方法 4

  サンプリング精度,試料調製精度及び測定精度を含めた総合精度を次に示す手順で計算する

附属書 図 6

参照)

(a)

大口試料 A 及び B からの各データ x

1

及び x

2

の平均値 及び範囲 を求める。

)

(

2

1

2

1

x

x

x

+

=

(39)

R=|x

1

x

2

|

(40)


69

M 8100-1992

(b)

実験したすべてのロットの総平均値 及び範囲の平方和  (

ΣR

2

)

から試料採取,試料調製及び測定を

含めた標準偏差の推定値を求める。

(41) 

2

2

1 ΣR

k

SPM

=

δ

(42)

(c)

総合精度の推定値 2

δ

SPM

を求める。

8.

実験データの解析別法 2

附属書 図 4

及び

図 5

に示す実験データの解析の別法について規定する。

(1)

附属書 図 の実験データ解析の別法 2

(a)

  x

1i

及び x

2i

から

1

を求める。

R

1i

=|x

1i

x

2i

|

(1)

i

ΣR

k

R

1

1

=

(2)

(b)

  x

1i

及び x

2i

から xA

1

i

を求める。

2

2

1

1

i

i

i

A

x

x

x

+

=

(3)

(c)

  x

A1i

及び x

3i

から

2

を求める。

R

2i

=|x

A1i

x

3i

|

(4)

i

ΣR

k

R

2

2

1

=

(5)

(d)

  x

A1i

及び x

3i

から x

Ai

を求める。

2

3

1

i

i

A

Ai

x

x

x

+

=

(6)

(e)

  x

Ai

及び x

4i

から

3

を求める。

R

3i

=|x

Ai

x

4i

|

(7)

i

ΣR

k

R

3

3

1

=

(8)

(f)

サンプリングの標準偏差の推定値  (

δ

s

)

,試料調製の標準偏差の推定値  (

δ

P

)

及び測定の標準偏差の推

定値  (

δ

M

)

を次のように求める。

2

1

d

R

M

=

δ

(9)

2

2

1

2

2

2

)

/

(

4

3

)

/

(

d

R

d

R

P

=

δ

(10)

2

2

2

2

2

3

)

/

(

4

3

)

/

(

d

R

d

R

S

=

δ

(11)

(2)

附属書 図 5

の実験データ解析の別法 2

(a)

  x

1i

及び x

2i

から

2

を求める。

R

2i

=|x

1i

x

2i

|

(12)

i

ΣR

k

R

2

2

1

=

(13)

(b)

  x

1i

及び x

2i

から x

Ai

を求める。


70

M 8100-1992

2

2

1

i

i

Ai

x

x

x

+

=

(14)

(c)

  x

Ai

及び x

3i

から

3

を求める。

R

3i

=|x

Ai

x

3i

|

(15)

i

ΣR

k

R

3

3

1

=

(16)

(d)

サンプリング標準偏差の推定値  (

δ

s

)

及び試料調製・測定の標準偏差の推定値  (

δ

PM

)

を次のように求

める。

2

2

d

R

PM

=

δ

(17)

2

2

2

2

2

3

)

/

(

4

3

)

/

(

d

R

d

R

S

=

δ

(18)


71

M 8100-1992

附属書 表 1  サンプリング糟度のチェック実験記轟(例)


72

M 8100-1992

附属書 図 7  平均及び範囲の管理図例(灰分%

備考1.  ○印は,管理限界を出たデータを示す。

2. UCL

は上方管理限界,LCL は下方管理限界を示す。


73

M 81

00-19

92

附属書 表 2  精度チェックの記録表

銘柄:−  −  −  −

日付:−  −  −  − 

特性値:%灰分  実験期間:−  −  −  −  ロットの数:20

No.

−  −  −  − 

インク

リメン

トの数

A

1

A

2

 A

B

1

B

2

 B

ロ ッ

ト No.

サ ン

プ リ

ン グ

日付

ロ ッ ト

の質量

t

A B  x

111

x

112

x

11

.

R

1

x

121

x

122

x

12

.

R

1

x

..

R

2

x

211

x

212

x

21

.

R

1

x

221

x

222

x

22

.

R

1

x

2

..

R

2

x

R

3

1

7 200  30  30

9.14

9.28

9.210.14

8.92

8.88

8.900.04 9.06 0.31 9.32

9.42

9.370.10

8.50

8.48

8.49 0.02

8.93 0.88 9.00 0.13

2

8 800  30  30

9.66

9.70

9.680.04

9.82

9.82

9.820.00 9.750.14 9.46

9.46

9.460.00

9.82

9.64

9.730.18

9.600.27 9.68* 0.15

3

7 500  30  30

7.50

7.36

7.430.14

7.42

7.50

7.460.08 7.440.03 7.46

7.52

7.490.06

7.48

7.40

7.440.08

7.460.05 7.45* 0.02

4

9 500  30  30

8.72

8.86

8.79 0.14

8.92

8.94

8.930.02 8.86 0.14 9.10

9.24

9.170.14

9.90

9.90

9.900.00

9.540.73 9.20* 0.68

5

8 300  30  30

9.26

9.28

9.270.02

8.82

8.78

8.80 0.04

9.04 0.47 8.80

8.66

8.73 0.14

9.42

9.38

9.400.04

9.06 0.67 9.05* 0.02

6

9 800  30  30

8.98

8.98

8.980.00

8.96

8.76

8.860.20 8.92 0.12 8.90

8.94

8.920.04

8.86

8.70

8.78 0.16

8.85 0.14 8.88 0.07

7

7 100  30  30

8.86

8.78

8.82 0.08

8.86

8.84

8.850.02 8.84 0.03 9.06

8.82

8.940.24

8.96

8.84

8.900.12

8.92 0.04 8.88 0.08

8

8 300  30  30

8.72

8.78

8.75 0.06

8.52

8.90

8.71 0.38

*

8.73 0.04 8.68

8.92

8.80 0.24

8.52

8.84

8.680.32

8.74 0.12 8.74 0.01

9

7 000  30  30

8.70

8.84

8.77 0.14

7.20

7.32

7.260.12 8.021.51

*

8.78 9.00

8.890.22

8.98

8.90

8.940.08

8.92 0.05 8.47 0.90*

10

8 100  30  30

7.30

7.06

7.180.24

7.42

7.50

7.460.08 7.320.28 8.50

8.80

8.65 0.30

7.46

7.34

7.400.12

8.021.25*

7.67* 0.70

11

9 600  30  30

8.54

8.36 8.45 0.18

8.02

7.80

7.910.22 8.18 0.54 8.54

8.34

8.44 0.20

8.26

8.04

8.150.22

8.30 0.29 8.24 0.12

12

9 600  30  30

8.34

8.10

8.22 0.24

8.48

8.22

8.350.26 8.28 0.13 8.32

8.16

8.240.16

8.68

8.62

8.65 0.06

8.44 0.41 8.36 0.16

13

7 300  30  30

7.34

7.30

7.320.04

6.94

7.12

7.030.18 7.180.29 7.10

7.20

7.150.10

7.20

7.28

7.240.08

7.200.09 7.19* 0.02

14

8 400  30  30

8.94

9.10

9.020.16

9.06

9.00

9.030.06 9.02 0.01 9.14

9.06

9.100.08

9.10

9.28

9.190.18

9.14 0.09 9.08* 0.12

15

7 500  30  30

8.54

8.60

8.57 0.06

9.00

8.88

8.940.12 8.76 0.37 8.90

8.96

8.930.06

8.76

8.86

8.81 0.10

8.87 0.12 8.82 0.11

16

8 100  30  30

8.98

9.04

9.010.06

8.98

8.90

8.940.08 8.98 0.07 8.84

8.92

8.880.08

8.74

8.84

8.79 0.10

8.84 0.09 8.91 0.14

17

9 000  30  30

8.80

8.86

8.83 0.06

8.84

8.84

8.840.00 8.84 0.01 8.88

8.86

8.870.02

8.90

9.08

8.990.18

8.93 0.12 8.88 0.09

18

9 200  30  30

8.66

8.81

8.74 0.15

9.14

9.22

9.180.08 8.96 0.44 8.74

8.92

8.83 0.18

8.42

8.52

8.47 0.10

8.65 0.36 8.80 0.31

19

7 900  30  30

7.26

7.28

7.270.02

7.02

7.14

7.080.12 7.180.19 7.20

7.02

7.110.18

6.74

6.84

6.790.10

6.950.32 7.06* 0.23

20

8 700  30  30  10.22  10.12  10.170.10 10.06

10.04

10.050.02 10.110.12 10.62

10.68

10.650.06

10.20

10.20

10.200.00

10.420.45 10.26* 0.31

166 900  600  600 172.46 172.49  172.48 2.07 170.40 170.40 170.40 2.12

171.47 5.24

174.34 174.90 174.62 2.60 172.90 172.98 172.94 2.24 173.78 6.54 172.62 4.37

平均

8

345  30  30  8.62  8.62

8.62 0.10

8.52

8.52

8.52 0.11 8.57 0.26 8.72

8.74

8.73 0.13

8.64

8.65

8.65 0.11

8.69 0.33 8.63 0.22

δ

M

2

= (0.886 5

1

R

)

2

=0.009 5

δ

M

=0.097

(0.886 5

2

R

)

2

=0.070

7

0

066

.

0

2

5

009

.

0

7

070

.

0

2

=

=

P

δ

δ

P

=0.257

(0.886 5

3

R

)

2

=0.038

0

7

002

.

0

2

7

070

.

0

0

038

.

0

2

=

=

S

δ

δ

s

=0.052

x

=8.63

1

R

=0.11

2

R

=0.30

3

R

=0.22

3.267

1

R

=0.359

3.267

2

R

=0.980

3.267

3

R

=0.719

計算

x

±1.880

1

R

=8.63±0.21=8.84, 8.42

x

±1880

2

R

=8.63±0.56=9.19, 8.07

x

±1880

3

R

=8.63±0.41=9.04, 8.22

備考

R

1

 1

80

R

2

 2

40

R

3

 1

20

x

58

80

x

 14

40

x

 9

20

備考  *は,管理限界を超えた数値を示す。

R

1

は 80 のうち 1 個を示す(以下,同じ。


74

M 8100-1992

附属書 6  サンプリングの偏りをチェックする実験方法

1.

適用範囲

  この附属書は,サンプリングの偏りの有無を検討する実験方法を規定する。

備考

この方法は,試料調製の偏りをチェックする場合にも適用することができる。

2.

一般事項

(1)

この実験方法では,チェックしようとする方法(これを方法 B という。

)から得た結果と技術的及び

経験的観点から実質的に偏りがない結果を得ることができると判断できる基準方法(これを方法 A と

いう。

)の結果とを比較する。

(2)

方法 B から得た結果と方法 A から得た結果との間に統計的に有意差がないと判定した場合,受渡当事

者間の協議によって方法 B を日常の方法として採用してもよい。

備考

方法 A の結果と方法 B の結果の差が誤差によるものかどうか,すなわち,統計的に差があるか

どうかを有意水準 5%の 検定(片側検定)によって検定し,偏りの有無を決定する。

(3)

ロットの数は,20 以上でなければならない。必要な実験数は,

4.

に規定しているように 20 の実験に基

づく差の標準偏差,及び検出しようとする偏りの値  (

δ)  によって決める。

備考

検出しようとする偏りの値  (

δ)  は,技術的及び経済的観点から採用した試料採取方法,試料調

製方法及び測定方法の精度を十分考慮し,受渡当事者間の協議によって決定しなければならな

い。

もし,取決めのない場合は,一つの基準として総合精度  (

β

SPM

)

2

1

の値を検出しようとする

偏りの値  (

δ)  として使用してもよい。

(4)

化学成分,水分,粒度,各種物理特性などのうち検討しなければならない特性を用いる。

(5)

この規格で述べる実験データの解析方法は,あるロットについての積地での結果と揚地での結果の差

についても適用することができる。

3.

試料採取及び試料調製方法

3.1

サンプリング

  方法 A とチェックしようとする方法 B についての例を,次に示す。

1.

ベルトサンプリング

方法 A: 最大粒度の 3 倍以上,しかも,少なくとも幅 30mm 以上で,ベルトの全流幅を指定し

た場所で停止したベルトコンベヤ上からインクリメントを採取する方法。

備考

この方法を実施するためには,作業に適した十分な長さのベルトコンベヤ設備が必要

である。

方法 B: ベルト全流幅のランダムに選んだ位置からインクリメントを採取する方法。

2.

機械サンプリング

方法 A:

例 1.

の方法 A によってインクリメントを採取する方法。

方法 B: 機械サンプラによって運転中のベルトコンベヤからインクリメントを採取する方法。

3.

グラブサンプリング

方法 A:

例 1.

の方法 A によってインクリメントを採取する方法。

方法 B: グラブの中からランダムにインクリメントを採取する方法。


75

M 8100-1992

4.

貨車サンプリング

方法 A:

例 1.

の方法 A によってインクリメントを採取する方法。

方法 B:

(1)

貨車上の積荷の表面からさし又はボーリングサンプラでインクリメントを採取す

る方法。

(2)

貨車に積荷中又は貨車から荷卸中に生じた新しい表面からランダムにインクリメ

ントを採取する方法。

5.

容器サンプリング

方法 A: 二段サンプリングの第一段目で選んだ容器の全量を試料とする方法。

方法 B: 二段サンプリングの第一段目で選んだ容器からランダムにインクリメントを採取する

方法。

6.

船倉サンプリング

方法 A:

例 1.

の方法 A によってインクリメントを採取する方法。

方法 B: 船倉内の荷役直後の位置からインクリメントを採取する方法。

7.

水分試料の縮分

方法 A: インクリメント縮分による方法。

方法 B: 縮分機による方法。

3.2

試料調製

  一組の大口試料のまとめ方,試料調製及び測定の方法は,次のようにしなければならな

い。

(1)

  1

ロットから方法 A 及び方法 B によって採取したインクリメントを一組の大口試料 A 及び B にまと

める。

(2)

大口試料 A 及び B を別々に同じ方法で試料調製し,測定して一組のデータを得る。

(3)

このような実験を 20 以上のロット又は必要数のロットについて行う。

備考

方法 A 及び方法 B によるインクリメントを互いにごく近い位置で採取する場合は,各インクリ

メントごとに試料調製し,測定することが望ましい。

サンプリングの偏りをチェックするために 20 組以上のデータについて比較検討することが

望ましい。この場合,できれば多くの銘柄を含むよう多くのロットの組について比較すること

が望ましい。しかし,インクリメントからの結果と大口試料からの結果とを一緒にして取り扱

うことはできない。すなわち,インクリメントの組又は大口試料の組のどちらかにしなければ

ならない。

4.

実験データの解析

  実験データの解析方法を次に示す。

(1)

差の標準偏差の決定

(a)

方法 A によって得た 番目のデータを x

Ai

,及び方法 B によって得た 番目のデータを x

Bi

とする。

(b)

次の式によって x

Ai

と x

Bi

との差  (d

i

)

を計算する。

d

i

x

Bi

x

Ai

i

=1, 2,…, 

(1)

(c)

差の平均値  ( )  を測定データのけた数より一つ多いけた数まで計算する。

i

Σd

k

d

1

=

(2)

(d)

差の平方和  (SSd)  及び標準偏差  (sd)  を計算する。


76

M 8100-1992

2

2

)

(

1

i

i

Σd

k

Σd

SSd

=

(3)

)

1

/(

=

k

SSd

sd

(4)

(2)

必要ロット数  (n

r

の決定

  規準化した偏り  (D)  を次の式で計算する。

sd

D

δ

=

(5) 

次に

附属書 表 1

から の値に対応する n

r1

の値を決定する。

n

r1

が 20 以下の場合は,

(3)

に移る。

n

r1

が 20 より大きい場合は,  (n

r1

−20)  のロットについて追加実験を行い,n

r1

のデータについて sd

及び を求め,再び

附属書 表 1

によって n

r2

を求める。

n

r2

が n

r1

以下の場合は,

(3)

に移る。

n

r2

が n

r1

より大きい場合は,  (n

r2

n

r1

)

のロットについて更に追加実験を行う。

この手順は n

rj

が n

r

 (j

−1)  以下になるまで繰り返す。

ここに,n

rj

j=1, 2,  …, は,第 回目に求めた n

r

である。

(3)

検定

  t

0

の値を次の式によって小数点以下第 4 位を丸めて小数点以下第 3 位まで計算する。

k

sd

d

t

/

0

=

 (6)

t

0

の絶対値が

附属書 表 2

k

に対応する

t

の値より小さい場合,差は有意でなく,方法

B

は日常

の方法として採用することができると判定する。

附属書 表 1  と n

r

との関係表

(片側検定の場合)

D D 

以上

未満

n

r

以上

未満

n

r

0.30 0.35 122 1.1  1.2  11

0.35 0.40

90 1.2  1.3  10

0.40

0.45

 70

1.3

1.4

 8

0.45

0.50

 55

1.4

1.5

 8

0.50

0.55

 45

1.5

1.6

 7

0.55

0.60

 38

1.6

1.7

 6

0.60

0.65

 32

1.7

1.8

 6

0.65

0.70

 28

1.8

1.9

 6

0.70

0.75

 24

1.9

2.0

 5

0.75

0.80

 21

2.0

 5

0.80 0.85

19

0.85 0.90

17

0.90 0.95

15

0.95 1.00

14

1.00 1.10

13

備考  附属書 表 は危険率

α=0.05 及びβ=0.05 における D

の値に対する n

r

の値を示したものである。ここに,

α

は偏りがないときに偏りがあるとする危険率であり,
βは偏りがあるときに偏りがないとする危険率であ
る。


77

M 8100-1992

附属書 表 2  有意水準 5%の の値 

(片側検定の場合)

k

t

k

t

k

t

20  1.729 33 1.694 46  1.679

21  1.725 34 1.692 47  1.679

22  1.721 35 1.691 48  1.678

23  1.717 36 1.690 49  1.677

24  1.714 37 1.688 50  1.677

25  1.711 38 1.687 51  1.676

26  1.708 39 1.686 61  1.671

27  1.706 40 1.685 81  1.664

28  1.703 41 1.684 121 1.658

29  1.701 42 1.683 241 1.651

30  1.699 43 1.682

∞ 1.645

31  1.697 44 1.681

32  1.696 45 1.680

備考  はデータの組の数である。

5.

実験例

5.1

数値例 1

附属書 表 3

に示す数値例は,鉄鉱石について

附属書 6

3.1

例 2.

によって実施した機械

サンプラについての実験結果である。

検出しようとする偏りの大きさは,受渡当事者間の協議によって全鉄分=

0.2%

とした。

附属書 表 3  数値例 1

全鉄分 %

ロット No.  鉄鉱石の

銘柄

x

Bi

 

x

Ai

 

d

i

x

Bi

x

Ai

 

d

i

2

1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

11

12

13

14

15

16

17

18

19

20

F

E

C

B

B

E

B

A

E

D

D

E

F

C

F

A

B

E

B

A

59.20

59.75

62.00

62.62

62.96

60.02

63.17

63.91

59.98

61.21

61.26

58.98

58.95

61.97

59.36

63.74

62.74

60.47

62.55

63.80

59.00

59.67

61.74

63.16

63.26

59.92

63.11

63.87

60.42

61.13

61.30

59.22

59.09

61.89

58.88

64.24

63.14

60.33

63.03

63.94

  0.20

  0.08

  0.26

−0.54

−0.30

  0.10

  0.06

  0.04

−0.44

  0.08

−0.04 
−0.24 
−0.14

  0.08

  0.48

−0.50

−0.40

  0.14

−0.48

−0.14

0.040 0

0.006 4

0.067 6

0.291 6

0.090 0

0.010 0

0.003 6

0.001 6

0.193 6

0.006 4

0.001 6

0.057 6

0.019 6

0.006 4

0.230 4

0.250 0

0.160 0

0.019 6

0.230 4

0.019 6

−1.70 1.706

0


78

M 8100-1992

085

.

0

20

70

.

1

1

=

=

=

i

Σd

k

d

5

561

.

1

20

)

70

.

1

(

0

706

.

1

)

(

1

2

2

2

=

=

=

i

i

Σd

k

Σd

SSd

287

.

0

19

5

561

.

1

)

1

/(

=

=

=

k

SSd

sd

696

.

0

287

.

0

2

.

0

=

=

=

sd

D

δ

附属書 表 1

から,

n

r

=28 を得る。したがって,8 組の追加実験を行い,有意差検定を 28 組のデータ全

部について行わなければならない。

5.2

数値例 2

附属書 表 4

に示す数値例は,鉄鉱石について

3.1

例 2.

によって実施した機械サンプラ

についての実験結果である。

検出しようとする偏りの大きさは,受渡当事者間の協議によって全鉄分=0.1%とした。

附属書 表 4  数値例 2

全鉄分 %

ロット No.

鉄鉱石の

銘柄

x

Bi

x

Ai

d

i

x

Bi

x

Ai

d

i

2

1

F

59.20

59.00

  0.20

0.040 0

2

E

59.75

59.67

  0.08

0.006 4

3

C

61.80

61.74

  0.06

0.003 6

4 B

63.02

63.16

−0.14 0.019

6

5 B

62.96

63.06

−0.10 0.010

0

6

E

60.02

59.92

  0.10

0.010 0

7

B

63.17

63.11

  0.06

0.003 6

8

A

63.91

63.87

  0.04

0.001 6

9 E

59.98

60.02

−0.04 0.001

6

10

D

61.21

61.13

  0.08

0.006 4

11 D

61.26

61.30

−0.04 0.001

6

12 E

58.98

59.02

−0.04 0.0016

13 F

58.95

59.05

−0.10 0.010

0

14

C

61.97

61.89

  0.08

0.006 4

15

F

59.06

58.88

  0.18

0.032 4

16 A

63.74

63.75

−0.01 0.000

1

17 B

62.74

62.80

−0.06 0.003

6

18

E

60.47

60.42

  0.05

0.002 5

19 B

62.55

62.62

−0.07 0.004

9

20 A

63.80

63.83

−0.03 0.000

9

+0.30 0.166

8

015

.

0

20

30

.

0

1

+

=

+

=

=

i

Σd

k

d

3

162

.

0

20

)

30

.

0

(

8

166

.

0

)

(

1

2

2

2

=

=

=

i

i

Σd

k

Σd

SSd

092

.

0

5

008

.

0

19

3

162

.

0

)

1

/(

=

=

=

=

k

SSd

sd

08

.

1

092

.

0

1

.

0

=

=

=

sd

D

δ


79

M 8100-1992

附属書 表 1

から,

n

r

=13 を得る。したがって,この実験では

k

=20 で十分である。

729

.

0

20

092

.

0

015

.

0

/

0

=

=

=

k

sd

d

t

附属書 表 2

から,

k

=20 に対して

t

=1.729 を得る。

|

t

0

|

t

ゆえに,信頼率 95%で,偏りは全鉄分<0.1%であり,方法 B を日常の方法として採用することができる。

5.3

数値例 3  附属書 表 5

に示す数値例は,鉄鉱石について

3.1

例 2.

によって実施した機械サンプラ

についての実験結果である。

検出しようとする偏りの大きさは,受渡当事者間の協議によって全鉄分=0.15%とした。

附属書 表 5  数値例 3

全鉄分 %

ロット No.

鉄鉱石の

銘柄

x

Bi

x

Ai

d

i

x

Bi

x

Ai

d

i

2

1 F

59.50

59.00

0.50

0.2

0

2 E

60.05

59.67

0.38

0.1

4

3 C

62.10

61.74

0.36

0.1

6

4 B

63.32

63.16

0.16

0.0

6

5 B

63.26

63.06

0.20

0.0

0

6 E

60.32

59.92

0.40

0.1

0

7 B

63.47

63.11

0.36

0.1

6

8 A

63.91

63.57

0.34

0.115

6

9 E

60.28

60.02

0.26

0.0

6

10 D

61.51

61.13

0.38

0.144

4

11 D

61.56

61.30

0.26

0.067

6

12 E

59.28

59.02

0.26

0.067

6

13 F

58.95

58.75

0.20

0.040

0

14 C

61.97

61.59

0.38

0.144

4

15 F

59.36

58.88

0.48

0.230

4

16 A

64.04

63.75

0.29

0.084

1

17 B

63.04

62.80

0.24

0.057

6

18 E

60.77

60.42

0.35

0.122

5

19 B

62.85

62.62

0.23

0.052

9

20 A

63.80

63.53

0.27

0.072

9

+6.30 2.146

8

315

.

0

20

30

.

6

1

+

=

+

=

=

i

Σd

k

d

3

162

.

0

20

)

30

.

6

(

8

146

.

2

)

(

1

2

2

2

=

=

=

i

i

Σd

k

Σd

SSd

092

.

0

19

3

162

.

0

)

1

/(

=

=

=

k

SSd

sd

63

.

1

092

.

0

15

.

0

=

=

=

sd

D

δ

附属書 表 1

から,

n

r

=6 を得る。したがって,この実験ではデータの組数

k

=20 で十分である。


80

M 8100-1992

312

.

15

20

092

.

0

315

.

0

/

0

+

=

+

=

=

k

sd

d

t

附属書 表 2

から,

k

=20 に対して

t

=1.729 を得る。

|

t

0

|

t

ゆえに,方法 B には有意な偏りがあり,この偏りを除去するよう対策をとらなければならない。

5.4

数値例 4  附属書 表 6

に示す数値例は,鉄鉱石の水分について水分試験試料の粒度と質量の影響に

関する実験結果である。この実験では,粒度 10mm 以下,1kg の試料(方法 B)と粒度 22.4mm 以下,5kg

の試料(方法 A)とを比較した。

検出しようとする偏りの大きさは,受渡当事者間の協議によって,水分=0.3%とした。

附属書 表 6  数値例 4

水分%

ロット No.

鉄鉱石の

銘柄

x

Bi

x

Ai

d

i

x

Bi

x

Ai

d

i

2

1 A

2.64

2.99

−0.35 0.122

5

2 B

1.47

1.60

−0.13 0.016

9

3 C

2.35

2.27

0.08

0.0

4

4 D

2.70

2.75

−0.05 0.002

5

5 E

0.64

0.59

0.05

0.0

5

6 F

1.78

1.63

0.15

0.0

5

7 C

0.55

0.91

−0.36 0.129

6

8 G

3.92

4.29

−0.37 0.136

9

9 H

4.75

4.85

−0.10 0.010

0

10 A

4.09

4.36

−0.27 0.072

9

11 A

3.73

3.38

0.35

0.122

5

12 I

4.93

4.83

0.10

0.010

0

13 I

5.37

5.68

−0.31 0.096

1

14 J

7.09

7.27

−0.18 0.032

4

15 K

6.94

7.02

−0.08 0.006

4

16 L

8.24

7.54

0.70

0.490

0

17 M

8.11

7.62

0.49

0.240

1

18 N

0.36

0.46

−0.10 0.010

0

19 O

1.80

2.07

−0.27 0.072

9

20 P

7.14

7.06

0.08

0.006

4

−0.57 1.609

5

028

.

0

20

57

.

0

1

=

=

=

i

Σd

k

d

3

593

.

1

20

)

57

.

0

(

5

609

.

1

)

(

1

2

2

2

=

=

=

i

i

Σd

k

Σd

SSd

290

.

0

19

3

593

.

1

)

1

/(

=

=

=

k

SSd

sd

03

.

1

29

.

0

3

.

0

=

=

=

sd

D

δ

附属書 表 1

から,

n

r

=13 を得る。したがって,この実験では

k

=20 で十分である。


81

M 8100-1992

432

.

0

20

290

.

0

028

.

0

/

0

=

=

=

k

sd

d

t

附属書 表 2

から,

k

=20 に対して

t

=1.729 を得る。

|

t

0

|

t

ゆえに,信頼率 95%で,偏りは,水分<0.30%であり,方法 B は日常の方法として採用することができ

る。


82

M 8100-1992

附属書 7  縮分機の偏り及び精度をチェックする実験方法

1.

適用範囲

  この附属書は,二分器を除く縮分機の偏りの有無の検討,及び精度のチェックを行う実験

方法を規定する。

2.

一般事項

(1)

実験方法には,化学成分を特性値とした方法 1,粒度を特性値とした方法 2 及び水分を特性値とした

方法 3 の三つを規定しており,

(a)

化学成分を特性値とした方法 1 では,偏り及び精度をチェックしようとする縮分機によって分けた

棄却試料の分析結果と縮分試料の分析結果とを比較する。

備考

この方法では,棄却試料を縮分前の試料と変化ないものとみなして実験を行う。

(b)

粒度を特性値とした方法 2 では,縮分前の試料のふるい分けの結果と縮分試料のふるい分けの結果

とを比較する。

備考1.

この方法では,棄却試料と縮分試料の合計を縮分前の試料とする。

2.

この方法では,縮分精度を把握することはできない。

3.

ふるいは,

3.2(1)

に規定する大小 2 種類を使用する。

(c)

水分を特性値とした方法 3 では,縮分前の試料の測定結果と縮分試料の測定結果とを比較する。

備考1.

この方法では,縮分機で縮分する前にインクリメント縮分によって分取した試料を縮分前の

試料とする。

2.

この方法では,縮分精度を把握することはできない。

(2)

次のように判定した場合,チェックした縮分機を日常使用してもよい。

(a)

方法 1 で棄却試料 (A) の結果と縮分試料 (B) の結果との間に統計的に有意差がないと判定した場

合。

(b)

方法 2 で縮分前の試料 (C) の結果と縮分試料 (B) の結果との間に統計的に有意差がないと判定し

た場合。

備考

附属書 6

2.(2)

備考

参照。

(c)

方法 3 で縮分前の試料 (D) の結果と縮分試料 (B) の結果との間に統計的に有意差がないと判定し

た場合。

(3)

試料の数は,いずれの方法でも 20 以上でなければならない。

必要な実験数は

附属書 6

4.

に規定しているように 20 の実験に基づく差の標準偏差及び検出しよう

とする偏りの値  (

δ)  によって決める。

備考1.

試料は必ずしも同一のロットから採る必要はない。

2.

検出しようとする偏りの値  (

δ)  は,技術的及び経済的観点から採用した試料調製方法及び測

定方法の精度を十分考慮し,受渡当事者間の協議によって決定しなければならない。

もし,取決めのない場合は,一つの基準として試料調製・測定精度  (

β

PM

)

2

1

の値を検出

しようとする偏りの値  (

δ)  として使用してもよい。

3.

実験方法


83

M 8100-1992

3.1

方法 1

(1)

試料の偏りをチェックしようとする縮分機で縮分試料 (B) と棄却試料 (A) に分ける。

(2)

縮分試料 (B) と棄却試料 (A) を別々に調製し,各 2 個の成分試験試料 B

1

及び B

2

並びに A

1

及び A

2

を作る。

備考1.

縮分誤差を極力小さくするため,試料全量を十分細かな粒度まで粉砕してから,インクリメ

ント縮分方法によって成分試験試料を調製しなければならない。

2.

偏りの検討だけを行う場合は,縮分試料及び棄却試料について,各 1 個ずつの成分試験試料

を調製すればよい。

(3)

これら 4 個の成分試験試料を分析したデータをそれぞれ

x

i11

x

i12

x

i21

及び

x

i22

とする(

附属書 図 1

参照)

附属書 図 1

3.2

方法 2

(1)

実験ふるいは,大小 2 種類のふるいを準備する。大目ふるいは,試料をふるい分けたとき,ふるい上

が約 10%になる目の大きさのものを選び,小目ふるいは,ふるい下が約 20%になる目の大きさのもの

を選ぶ。

備考

選んだふるいは実験中変えてはならない。

(2)

偏りをチェックしようとする縮分機によって試料を縮分試料 (B) と棄却試料 (A) に分ける。

(3)

これらの試料を別々に

(1)

で選んだ大小 2 種類のふるいにかけ,大目ふるいのふるい上の質量を測定し

て,それぞれ

X

i1

及び

X

i2

とし,他方,小目ふるいのふるい下の質量を測定して,それぞれ

Y

i1

及び

Y

i2

とする(

附属書 図 2

参照)

(4)

次に,縮分前の試料 (C) 及び縮分試料 (B) についての大目ふるいのふるい上の質量%を求め,それぞ

x

i1

及び

x

i2

とする。他方,小目ふるいのふるい下の質量%を求め,それぞれ

y

i1

及び

y

i2

とする(

附属

書 図 3

参照)


84

M 8100-1992

附属書 図 2

附属書 図 3

3.3

方法 3

(1)

試料からインクリメント縮分によって縮分前の試料 (D) を分取する。

(2)

(1)

の残試料全量を集めて,偏りをチェックしようとする縮分機で縮分試料 (B) と棄却試料 (A) に分

ける。

(3)

縮分前の試料 (D) と縮分試料 (B) を別々に調製し,各 1 個ずつの水分試験試料を作る。

備考

試料調製過程での水分飛散を防止するため,試料調製は速やかに行わなければならない。

(4)

これら 2 個の水分試験試料を恒量に達するまで乾燥した後,乾燥減量を測定して水分%を求め,それ

ぞれ

x

i1

x

i2

とする(

附属書 図 4

参照)


85

M 8100-1992

附属書 図 4

4.

実験データの解析

4.1

方法 1

4.1.1

偏りの検討

(1)

実験結果

  実験結果を,次の

附属書 表 1

に示す。

附属書 表 1  方法 の実験結果

試料 No.

縮分試料 B

棄却試料 A

i

x

i21

x

i22

x

i11

x

i12

1

x

121

x

122

x

111

x

112

2

x

221

x

222

x

211

x

212

k

x

k21

x

k22

x

k11

x

k12

(2)

差の標準偏差の決定

附属書 表 1

において,対応のある各組のデータの差  (

d

i

)

を計算する。

[

]

)

(

)

(

2

1

12

11

22

21

i

i

i

i

i

x

x

x

x

d

+

+

=

(1)

測定データのけた数より一つ多いけた数まで差の平均値  (

d

)

を計算する。

i

Σd

k

d

1

=

(2) 


86

M 8100-1992

差の平方和  (

SSd

)

及び標準偏差  (

sd

)

を計算する。

2

2

)

(

1

i

i

Σd

k

Σd

SSd

=

(3) 

)

1

/(

=

k

SSd

sd

(4)

(3)

必要試料数  (n

r

の決定

附属書 6

4.(2)

に従って必要試料数  (

n

r

)

を決定する。

(4)

検定

附属書 6

4.(3)

に従って検定し,有意差有無の判定をする。

備考

偏りだけの検討を行う場合は,縮分試料及び棄却試料について各 1 回測定すればよい。

すなわち,

x

i11

x

i21

を測定した場合は

d

i

x

i21

x

i11

として

(1)

(4)

によって

t

検定(片側検定)を行う。

4.1.2

精度の検討

附属書 表 1

において,

x

i11

x

i12

及び

x

i21

x

i22

の各組の平均値

1

i

x

及び

2

i

x

.並びに

範囲

R

1

を計算する。

)

(

2

1

12

11

1

i

i

i

x

x

x

+

=

(5)

)

(

2

1

22

21

2

i

i

i

x

x

x

+

=

(6)

R

1

=|

x

i11

x

i12

|

及び|

x

i21

x

i22

|

(7)

1

i

x

2

i

x

の範囲

R

2

を計算する。

R

2

2

1

i

i

x

x

(8) 

実験したすべての試料の範囲

R

1

及び

R

2

のそれぞれの平均値

1

R

及び

2

R

を計算する。

1

1

2

1 ΣR

k

R

=

(9) 

2

2

2

1 ΣR

k

R

=

(10)

次に,縮分機の縮分・測定の精度  (

δ

PM

)

を次の式で推定する。

δ

PM

2

2

/

d

R

(11)

縮分機の縮分精度

δ

P

を,次の式で推定する。

2

2

2

2

2

1

)

/

(

2

1

)

/

(

d

R

d

R

P

=

δ

(12) 

4.2

方法 2

4.2.1

実験結果

  実験結果を,次の

附属書 表 2

に示す。


87

M 8100-1992

附属書 表 2  方法 の実験結果

ふるい上%

ふるい下%

試料 No.

縮分試料 B

縮分前試料 C

縮分試料 B

縮分前試料 C

i

x

i2

x

i1

y

i2

y

i1

1

x

12

x

11

y

12

y

11

2

x

22

x

21

y

22

y

21

k

x

k2

x

k1

y

k2

y

k1

4.2.2

実験データの解析

附属書 表 2

におけるふるい上%及びふるい下%の実験結果について別々に

属書 6

4.

に従って解析する。

備考

有意差の有無の検定において,ふるい上%及びふるい下%の両方,又はいずれかに有意差があ

ると判定した場合は,チェックした縮分機に偏りがあると判定する。

4.3

方法 3

4.3.1

実験結果

  実験結果を,次の

附属書 表 3

に示す。

附属書 表 3  方法 の実験結果

試料 No.

縮分試料 B

縮分前試料 D

i

x

i2

x

i1

1

x

12

x

11

2

x

22

x

21

k

x

k2

x

k1

4.3.2

実験データの解析

附属書 6

4.

に従って解析する。


88

M 8100-1992

原案作成委員会構成表

氏名

所属

(主査)

青  木  茂  雄

財団法人日本科学技術連盟

家  村  一  行

社団法人日本海事検定協会

石  橋  耀  一

日本鋼管株式会社

稲  垣  勝  彦

三井金属鉱業株式会社

大  島  弘  信

川崎製鉄株式会社

大  音      清

株式会社栗本鉄工所

奥      孝  一

社団法人日本フェロアロイ協会

片  岡  隆  昭

住友金属工業株式会社

熊  川  誠  一

工業技術院標準部

倉  田  岸  人

住友金属工業株式会社

佐々木  悦  夫

社団法人日本海事検定協会

佐  藤  卓  三

海外貨物検査株式会社

佐  山  恭  正

三菱金属株式会社

鈴  木      敞

電源開発株式会社

戸  田  洋  史

住友金属鉱山株式会社

長  谷  良  悦

東北電力株式会社

平  本  克  房

新日本製鐵株式会社

(事務局)

新  井  紀  弘

財団法人日本科学技術連盟

松  本  治  男

財団法人日本科学技術連盟

資源エネルギー部会鉱石類サンプリング方法専門委員会  構成表

氏名

所属

(委員会長)

今  泉  益  正

武蔵工業大学工学部

横  山  隆  壽

財団法人電力中央研究所

家  村  一  行

社団法人日本海事検定協会

青  木  茂  雄

財団法人日本科学技術連盟

野  口  順  路

財団法人日本科学技術連盟

小野寺  次  郎

財団法人石炭技術研究所第 2 研究部

川  島  禮  二

日本検査株式会社営業部

平  本  克  房

海外貨物検査株式会社金属鉱産部

中  島  一  郎

通商産業省基礎産業局

高  原  弘  栄

資源エネルギー庁長官官房

服  部  幹  雄

工業技術院標準部

中  村      靖

日本鉱業株式会社研究開発本部分析研究センター

佐  山  恭  正

三菱マテリアル株式会社中央研究所分析室

長  野  研  一

新日本製鐵株式会社燃料部・鉱石部

高  畑  謙  治

日本鋼管株式会社新材料事業部フェロアロイ営業部

今  野  尚  雄

日本フェロアロイ協会技術部

大  坪  孝  至

社団法人日本鉄鋼連盟標準室

児  玉  達  朗

コスモ情報サービス株式会社大阪事務所

古  川  篤  郎

三菱商事株式会社鉄鉱石部

黒  岩  康  多

三井物産株式会社鉄鋼原料部門原料業務室

(事務局)

宮  本  幸  夫

工業技術院標準部材料規格課