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M 8083 : 2001

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,日本鉱業協会 (JMIA) /財団法人日本規格協

会 (JSA) から工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審

議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。これによって,JIS M 8083 : 1984 は改正され,

この規格に置き換えられる。

JIS M 8083

には,次に示す附属書がある。

附属書 1(規定)  試料採取,試料調製及び分析の精度の調査方法

附属書 2(規定)  試料採取,試料調製及び分析の偏りの調査方法

附属書 3(規定)  層内のインクリメント間のばらつきの調査方法

附属書 4(規定)  機械式試料採取及び調製装置の必要条件及び形式

附属書 5(規定)  手動式試料採取用具の必要条件及び形式

附属書 6(参考)  サンプリングステージ法によるサンプリングの分散及び全分散の推定

附属書 7(参考)  JIS と対応する国際規格との対比表


M 8083 : 2001

(1) 

目次

ページ

序文

8

1.

  適用範囲

8

2.

  引用規格

8

3.

  定義

2

4.

  サンプリングの理論

3

4.1

  概要

3

4.2

  全体の精度

3

4.2.1

  全体の精度の推定

3

4.2.2

  第 1 法による全体の精度の推定

3

4.2.3

  第 2 法による全体の精度の推定

5

4.2.4

  第 3 法による全体の精度の推定

6

5.

  一般事項

7

5.1

  試料の取扱い

7

5.2

  試料容器

7

5.3

  成分試験試料の包装及び表示

7

5.4

  試料の保管

7

5.5

  試料の送付

8

5.6

  平均品位の決定

8

5.7

  数値の丸め方

8

5.8

  その他の事項

8

6.

  試料採取方法

8

6.1

  試料採取方法の決定

8

6.2

  特性及び精度

11

6.2.1

  特性

11

6.2.2

  全体の精度

11

6.3

  試料採取の時期及び場所

11

6.4

  試料の重用と兼用

11

6.5

  試料採取法の種類

11

7.

  ベルトサンプリング(機械式)

12

7.1

  インクリメントの採取場所

12

7.2

  インクリメントの大きさ

12

7.3

  インクリメントの個数

12

7.4

  インクリメントの採取間隔

12

7.5

  インクリメントの採取装置

13

7.6

  インクリメントの採取方法

13



M 8083 : 2001

(2) 

7.7

  インクリメントのまとめ方

13

8.

  ベルトサンプリング(手動)

13

8.1

  インクリメントの採取場所

13

8.2

  インクリメントの大きさ

14

8.3

  インクリメントの個数

14

8.4

  インクリメントの採取間隔

14

8.5

  インクリメントの採取用具

14

8.6

  インクリメントの採取方法

14

8.7

  インクリメントのまとめ方

14

9.

  停止ベルトサンプリング

14

9.1

  インクリメントの採取場所

15

9.2

  インクリメントの大きさ

15

9.3

  インクリメントの個数

15

9.4

  インクリメントの採取間隔

15

9.5

  インクリメントの採取用具

15

9.6

  インクリメントの採取方法

15

9.7

  インクリメントのまとめ方

15

10.

  トラックサンプリング

15

10.1

  インクリメントの採取場所

15

10.2

  インクリメントの大きさ

15

10.3

  インクリメントの個数

15

10.4

  インクリメントの採取間隔

15

10.5

  インクリメントの採取用具

16

10.6

  インクリメントの採取方法

16

10.7

  インクリメントのまとめ方

16

11.

  グラブサンプリング

17

11.1

  インクリメントの採取場所

17

11.2

  インクリメントの大きさ

17

11.3

  インクリメントの個数

17

11.4

  グラブを抜き取る間隔

17

11.5

  インクリメントの採取用具

17

11.6

  インクリメントの採取方法

17

11.7

  インクリメントのまとめ方

17

12.

  容器サンプリング

17

12.1

  インクリメントの採取場所

17

12.2

  インクリメントの大きさ

17

12.3

  インクリメントの個数

17

12.4

  容器を抜き取る数

17

12.5

  インクリメントの採取用具

18

12.6

  インクリメントの採取方法

18


3

M 8083 : 2001

(3) 

12.7

  インクリメントのまとめ方

18

13.

  試料調製法

18

13.1

  概要

18

13.2

  試料の粉砕

18

13.3

  混合

19

13.4

  縮分

20

13.4.1

  定量縮分と定比縮分

20

13.4.2

  縮分方法

20

13.4.3

  縮分後の試料の質量

21

13.4.4

  カッタ形縮分機による方法

21

13.4.5

  回転縮分機による方法

21

13.4.6

  インクリメントの縮分

21

13.4.7

  パイプ縮分法

23

13.4.8

  フラクショナルショベル法

23

13.4.9

  リボン縮分法

24

13.4.10

  二分器による縮分法

25

13.5

  試料の乾

26

13.5.1

  成分用試料の乾燥方法

26

13.5.2

  水分用試料の予備乾燥方法

26

13.6

  成分試験試料の調製

27

13.7

  水分測定試料の調製

27

14.

  水分決定方法

28

14.1

  概要

28

14.2

  水分測定試料の調製

28

14.3

  測定試料の数

28

14.4

  測定試料の質量

28

14.5

  装置

28

14.6

  水分測定方法の選定

28

14.6.1

  概要

28

14.6.2

  試料の酸化性などの判定

28

14.6.3

  水分測定方法

29

14.7

  試料乾燥方法

30

14.8

  水分の決定

30

14.8.1

  水分測定試料の水分

30

14.8.2

  ロットの水分の決定

30

15.

  ロット中の金属成分含有量の決定方法

32

15.1

  乾量の決定

32

15.2

  金属含有量の決定

32

15.2.1

  主成分の含有量

32

15.2.2

  金及び銀の含有量の決定

33



M 8083 : 2001

(4) 

15.3

  金属含有量の変動の計算

33

附属書 1(規定)  試料採取,試料調製及び分析の精度の調査方法

34

序文

1.

  適用範囲

34

2.

  記号の定義

34

3.

  調査方法

35

3.1

  概要

35

3.2

  品質特性

35

3.3

  精度調査の頻度

35

3.4

  実験するロットの数

35

3.5

  実験方法

35

3.5.1

  試料の採取及び対の試料の作り方

35

3.5.2

  試料調製及び分析

37

4.

  データの解析

38

5.

  結果の評価と処置

43

5.1

  試料採取精度

43

5.2

  試料調製精度

43

5.3

  分析精度

43

6.

  結果の記録

43

7.

  実施例

43

7.1

  実施例 1

43

7.2

  実施例 2

44

附属書 2(規定)  試料採取,試料調製及び分析の偏りの調査方法

48

序文

48

1.

  適用範囲

48

2.

  調査方法

48

2.1

  概要

48

2.2

  品質特性

48

2.3

  偏りの調査の頻度

48

2.4

  実験する試料の数

48

2.5

  基準とする方法の条件

48

2.6

  試料採取方法の偏りの調査

48

2.7

  縮分機の偏りの調査

49

2.8

  ふるい上試料を再粉砕することによる偏りの調査

50

2.9

  水分試料調製の偏りの調査

51

2.10

  分析結果の偏りの調査

52

2.10.1

  認証標準物質を用いる場合

52

2.10.2

  積地と揚地の分析値を比較する場合

52

3.

  データの解析

52

3.1

  解析の基礎

52


5

M 8083 : 2001

(5) 

3.2

  差の平均とその標準偏差の算出

53

3.3

  必要とする実験のロット数の算出

53

4.

  検定

54

5.

  実施例

55

5.1

  実施例

55

5.2

  実施例

56

附属書 3(規定)  層内のインクリメント間のばらつきの調査方法

58

1.

  適用範囲

58

2.

  記号の定義

58

3.

  調査方法

58

3.1

  概要

58

3.2

  品質特性

58

3.3

  調査するロット数

58

3.4

  試料採取,試料調製及び分析の方法

58

3.5

  実験方法

58

3.5.1

  試料採取方法

58

3.5.2

  試料調製方法及び分析方法

60

4.

  データの解析

60

5.

  実施例

61

5.1

  実施例 1

61

5.2

  実施例 2

62

附属書 4(規定)  機械式試料採取及び調製装置の必要条件及び形式

63

序文

63

1.

  適用範囲

63

2.

  機械装置の必要条件

63

2.1

  運転者の安全の確保

63

2.2

  試料採取装置の設置場所

63

2.3

  故障時の処置

63

2.4

  偏りの防止

63

2.5

  精度及び偏りのチェック並びに品位変動の調査できる装置

63

2.6

  一次インクリメントの受け入れ容器の容量

64

3.

  試料採取機

64

3.1

64

3.2

  移動するベルトコンベヤ上から採取する場合

64

4.

  粉砕機

66

5.

  縮分機

66

6.

  乾燥器

70

附属書 5(規定)  手動式試料採取用具の必要条件及び形式

71

序文

71

1.

  適用範囲

71



M 8083 : 2001

(6) 

2.

  手動式カッタ

71

3.

  採取用インクリメントスコップ

72

4.

  パイプ式試料採取器

72

5.

  グラブ式試料採取器

73

6.

  停止したベルトコンベヤの上から試料を採取する用具

74

附属書 6(参考)  サンプリングステージ法によるサンプリングの  分散及び全分散の推定

75

序文

75

1.

  サンプリング誤差及びサンプリングの分散の要因

75

2.

  基本分散の推定

76

3.

  偏析及びグループ化の分散

78

4.

  長期的品質変動の分散

78

5.

  実用的な全分散の推定

79

附属書 7(参考)  JIS と対応する国際規格との対比表

81


日本工業規格

JIS

 M

8083

: 2001

銅,鉛及び亜鉛硫化精鉱−

サンプリング及び水分決定方法

Copper, lead and zinc sulfide concentrates

Sampling procedures and methods for determination of moisture content

序文  この規格は,対応国際規格である ISO 13543 : 1996, Copper, lead and zinc sulfide concentrates−

Determination of mass of contained metal in a lot, ISO 10251 : 1997, Copper, lead and zinc sulfide concentrates

Determination of mass loss of bulk material on drying

及び ISO 12743 : 1998, Copper, lead and zinc sulfide

concentrates

−Sampling procedures for determination of metal and moisture content  を基礎に対応する部分は,技

術的内容を変更することなく作成した日本工業規格である。

なお,この規格で点線の下線を施してあるところは,原国際規格にはない事項である。

1.

適用範囲  この規格は,銅,鉛及び亜鉛の硫化精鉱について,ロットの成分,水分の平均値(以下,

平均値という。

)を決定するための方法について規定する。

a)

試料を採取する方法

b)

水分試験試料及び成分試験試料を調製する方法

c)

水分及び乾量を決定する方法

備考1.  銅,鉛及び亜鉛の硫化精鉱以外の非鉄金属精鉱などのサンプリング及び水分の決定方法に準

用することができる。

2.

この規格の対応国際規格を,次に示す。

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,IDT(一致している)

,MOD

(修正している)

,NEQ(同等でない)とする。

ISO 13543 : 1996 Copper, lead and zinc sulfide concentrates

−Determination of mass of contained

metal in a lot (MOD)

ISO 10251 : 1997 Copper, lead and zinc sulfide concentrates

−Determination of mass loss of bulk

material on drying (MOD)

ISO 12743 : 1998 Copper, lead and zinc sulfide concentrates

−Sampling procedures for determination

of metal and moisture content (MOD)

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。この引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS Z 8401

  数値の丸め方


2

M 8083 : 2001

3.

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,次による。

a)

サンプリング  試料採取及び試料調製の一連の操作。

b)

ロット  平均品位を決定するために当事者間で取り決めた質量の精鉱。

c)

ロット試料  ロットを代表するある量の精鉱。

d)

副ロット  ロットを分割した単位。

e)

副ロット試料  副ロットを代表するある量の精鉱。

f)

インクリメント  試料採取及び縮分の工程で試料採取器によって原則として 1 動作で採取した単位量

の精鉱。

g)

縮分  試料の代表性を保ちながら,試料の粒度を変えることなく,試料量を減少させる操作。

h)

定量縮分  個々のインクリメント又は副ロット試料から,縮分後の試料の質量が一定になるような縮

分方法。

i)

定比縮分  個々のインクリメント又は副ロット試料から,縮分後の試料の質量が,元の質量と一定比

率になるような縮分方法。

j)

試料調製  試料を必要に応じ粉砕,混合及び縮分して,成分試験試料などを作ること。

k)

成分用試料  成分分析のために採取した試料の総称。成分用試料を調製し分析に使用するものを成分

試験試料という。

l)

水分用試料  水分測定のために採取した試料の総称。水分用試料を調製し水分測定に使用するものを

水分測定試料という。

m)

成分試験試料  分析用の測定試料をはかり取るため,試験室に送られる調製された試料。

n)

測定試料  その全量を水分の測定又は分析に供するため,水分試験試料,成分試験試料からはかり取

った精鉱を代表する試料。水分の測定に用いる測定試料を水分測定試料,成分の分析に用いる測定試

料を成分測定試料という。

o)

試料の重用  水分の測定に使用した試料の全量又はその一部を成分試験試料の調製に使用すること。

p)

試料の兼用  試料を分割して,それぞれから別の特性を測定すること。

q)

系統サンプリング  ロットから,量的又は時間的に一定間隔でインクリメントを採取すること。系統

サンプリングにおいて,最初のインクリメントを,一番目の間隔からランダムに採取することを,ラ

ンダムスタート系統サンプリングという。

r)

層別ランダムサンプリング  ロットを量的又は時間的に 2 以上の層に分けて,各層からランダムにイ

ンクリメントを採取すること。

s)

疑似塊  化学的又は物理的現象で固まっている粒子の集まり。

t)

最大粒度  試料の最大粒度の大きさ。試料のふるい上残留率が 5%に相当するふるい目の大きさ。

u)

試料全量通過の粒度  試料が全量通過する最小ふるい目の大きさ。

v)

誤差  測定値から真の値を引いた値。

w)

偏り  測定値の期待値から真の値を引いた値。

x)

精度  測定値のばらつきの程度。

y)

定量縮分  縮分前の試料の質量に関係なく縮分された試料の質量が,一定となるような縮分方法。

z)

定比縮分  縮分後の試料の質量が,縮分前の試料の質量に比例するように縮分する方法。


3

M 8083 : 2001

4.

サンプリングの理論

4.1

概要  試料採取及び試料調製の基本原則は,インクリメントを精鉱の流れ又は層から同じ確率で採

取することである。この基本原則に基づかない方法で採取・調製された試料は,偏りをもち,ロットを代

表する信頼される試料にはなり得ない。

インクリメントの採取間隔の整数倍と同じ周期か又はほぼ同じ周期で起こる品質又は量の周期的変動に

よる系統的誤差がないときは,試料採取は,質量ベース又は時間ベースの系統サンプリングを行うのが望

ましい。そのような周期的変動があるときは,質量ベース又は時間ベースの層別ランダムサンプリングを

行うのが望ましい。

試料採取及び試料調製は,重大な偏りが入らないように(例えば,水分測定の場合に水分の蒸発損失を

最少にする。

,かつ,全体の精度を許容される範囲以下になるようにしなくてはならない。

水分用試料は速やかに調製し,調製した水分測定試料は直ちにその質量をはかる。もしそれが不可能の

ときは,

水分の変化を最少にするため,

試料は空気を通さない気密な容器に空間容量を最少にして保存し,

なるべく速やかに調製するのがよい。

4.2

全体の精度  試料採取及び試料調製の目的は,ロットの品質特性を測定するため,ロットを代表す

る水分試験試料及び成分試験試料を,許容される精度内で調製することである。全体の精度は,式(1)に示

すように,試料採取精度,試料調製精度及び分析精度(化学分析及び水分測定)から成る。

s

T

2

s

SP

2

s

A

2

 (1)

ここに,

s

T

2

全体の精度を分散で表したもの

s

SP

2

試料採取及び試料調製の精度を分散で表したもの

s

A

2

分析の精度を分散で表したもの(分析試料をはかり取るとき
の精度を含む。

測定試料をはかり取るときの誤差は,分析の誤差と分離して求めることができないため,式(1)では分析

の精度に含めてある。

全体の精度を小さくするためにしばしば繰返し分析が行われるが,回の繰返し分析が行われたときの

全体の精度は,式(2)で示される。

r

s

s

s

2

A

2

sp

2

T

+

=

 (2)

ここに,

s

T

2

全体の精度を分散で表したもの

s

SP

2

試料採取及び試料調製の精度を分散で表したもの

s

A

2

分析の精度を分散で表したもの

r

繰返し分析数

4.2.1

全体の精度の推定

a)

第 

b)

第 

c)

第 

4.2.2

第 法による全体の精度の推定

備考  4.2.2 では,縮分操作は,大量の精鉱から,それを代表する少量の精鉱を得るための試料採取操

作の一部と考える。試料採取及び縮分を含めてサンプリングという。すなわち,採取した 1 次

試料をまとめ縮分作業に移る場合は,ステージ 1 は,1 次試料採取を,ステージ 2 以降は,縮

分の各段階に相当する。測定試料をビーカなどにはかり取る操作も試料採取の一部であるが,

測定試料をはかり取るときの誤差は,分析の誤差と分離して求めることができないため,分析


4

M 8083 : 2001

の誤差に含めてある。

この方法は,サンプリングの分散を各ステージごとに分割し,それぞれの分散を求める。分散成分につ

いて詳細な情報が得られ,特にサンプリング計画の立案及び評価に有効である。しかし,最大の効果を得

るためには,ステージごとに多くのデータを集める必要がある。

r

s

s

s

s

s

i

su

i

2

A

2

2

s

2

1

s

2

T

+

+

+

+

=

Λ

Λ

Λ

Λ

 (3)

全体の精度は,式(1)

s

SP

2

を各ステージごとに分解すると,式(3)で求められる。

ここに,

s

T

2

全体の精度を分散で表したもの

s

s1

2

ステージ 1 のサンプリングの分散,すなわち,1 次試料採取
の分散

s

si

2

ステージ i のサンプリングの分散

s

sui

2

ステージ

u

−1 すなわち最後から 2 番目のサンプリングの分

u

u

は最後のサンプリング,すなわち測定試料をビーカなどに

はかり取るステージの番号

s

A

2

分析の精度を分散で表したもの

r

繰返し分析数

ステージ i のサンプリングの分散は,式(4)で求められる。

i

i

i

n

s

s

2

b

2

s

=

 (4)

ここに,

s

si

2

ステージ i のサンプリングの分散

s

bi

2

ステージ i におけるインクリメント間の分散

n

i

ステージ i で採取したインクリメントの個

ステージ i のインクリメント間の分散は,式(5)で求められる。

(

)

2

PA

1

2

2

b

1

s

n

X

X

s

i

n

i

i

i

=

å

=

 (5)

ここに,

s

bi

2

ステージ i におけるインクリメント間の分散

X

i

インクリメント i の分析結果

X

全インクりメントの分析結果の平均

s

PA

2

ステージ i+1 以降の試料調製及び分析の分散

n

i

ステージ i で採取したインクリメントの個数

備考1.  分散を引くときは注意が必要である。引かれる分散の 比が統計的に有意なときだけ差引き

は有効である。

2.

s

bi

2

の求め方の実例を

附属書 に示す。

ステージ i の分散は式(6)で,全体の精度は式(7)で求められる。

å

=

÷

÷
ø

ö

ç

ç
è

æ

=

1

1

2

b

2

u

i

i

i

s

n

s

s

 (6)

ここに,

s

s

2

サンプリングの全体の分散

s

bi

2

ステージ i におけるインクリメント間の分散

n

i

ステージ i におけるインクリメントの個数

r

s

n

s

s

u

i

i

i

2

A

1

1

2

b

2

T

+

÷

÷
ø

ö

ç

ç
è

æ

=

å

=

 (7)


5

M 8083 : 2001

ここに,

s

T

2

全体の精度を分散で表したもの

s

bi

2

ステージ i におけるインクリメント間の分散

s

A

2

分析の精度を分散で表したもの

r

繰返し分析数

3

段階法(試料採取及び縮分のステージが各 1 回,分析を

r

回繰り返す場合)の場合,式(7)は,次のよ

うになる。

r

s

n

s

n

s

s

2

A

2

2

2

b

1

2

1

b

2

T

+

+

=

 (8)

ここに,

s

T

2

全体の精度を分散で表したもの

s

b1

2

ステージ 1(試料採取)の分散

s

b2

2

ステージ 2(縮分)の分散

s

A

2

分析の精度の分散

n

1

ステージ 1 で採取したインクリメントの個数

n

2

ステージ 2 で採取したインクリメントの個数

r

繰返し分析数

s

T

2

の値を許容されるレベルまで低下させるには,式(8)の一番大きい項を小さくするのがよい。各サンプ

リングステージの

s

bi

2

/

n

i

は,インクリメントの個数を増加させたり,サンプリングする前に試料を均質に

して

s

bi

2

を低下させればよい。分析の分散は,測定試料をはかり取る前に試料の粒度を細かくしたり,繰

返し分析をすれば低下させることができる。各ステージでのインクリメントの最適個数の決定は,必要と

する全体の精度を得るために何回か繰返して計算する必要がある。

4.2.3

第 法による全体の精度の推定  この方法は,全体の精度を試料採取,試料調製及び分析の分散に

分ける。全体の精度は,式(9)で求められる。

r

s

s

s

s

2

A

2

p

2

1

s

2

T

+

+

=

 (9)

ここに,

s

T

2

全体の精度を分散で表したもの

s

s1

2

試料採取の精度を分散で表したもの

s

p

2

試料調製の精度を分散で表したもの

s

A

2

分析の精度を分散で表したもの

r

繰返し分析数

試料採取の分散

s

S1

2

は,式(3)のステージ 1 のサンプリングの分散と,また,試料調製の分散

s

p

2

は,ステ

ージ 2 からステージ

u

−1 までの全分散と同じである。式(9)の各分散要因の相対的な大きさは,全体の精

度を良くするための対策をとる順序を示している。

試料採取の分散

s

S1

2

は,式(10)で求められる。

1

2

1

b

2

1

n

s

s

s

=

 (10)

ここに,

s

s1

2

試料採取の精度を分散で表したもの

s

b1

(5)によって求められるインクリメント間のばらつき

n

1

インクリメントの個数

試料採取の分散は,インクリメントの個数を増加すれば小さくすることができる。

試料調製及び分析の分散は,

附属書 によって実験的に求める。全体の精度を良くするためには,ロッ

トを小分けした単位(副ロット又はインクリメント)ごとに試料調製をしたり,又は繰返し分析数を増加

する。このときの全体の精度は,式(11)(12)又は(13)で求められる。


6

M 8083 : 2001

a)

ロットについて 1 個の試料を調製し,

r

回繰返し分析したときは,

r

s

s

n

s

s

2

A

2

p

1

2

1

b

2

T

+

+

=

 (11)

b)

ロットを

k

個の副ロットに分け副ロットごとに試料採取及び試料調製を行い,

r

回繰返し分析したと

きは,

rk

s

k

s

n

s

s

2

A

2

p

1

2

1

b

2

T

+

+

=

 (12)

c)

ロットから採取したインクリメントごとに試料調製を行い,各インクリメントについて 回繰返し分

析したときは,

1

2

A

2

p

2

1

2

T

n

r

s

s

s

s

b

+

+

=

 (13)

4.2.4

第 法による全体の精度の推定  この方法は,採取したインクリメントを交互に 2 個の試料容器 A

及び B に入れ,それぞれ 個のインクリメントから成る対の試料 A 及び B を作り,独立に試料調製及び

分析を行って,その結果から全体の精度を求める方法である(

図 参照)。

この方法は,対の試料 A 及び B をつくる設備があれば,精度を求めるために日常の試料採取及び試料調

製作業以外の特別な作業を行うことなく,日常行っている試料採取及び試料調製法の全体の精度を求める

ことができる。個々の分散要因についての情報は得られないが,全体の精度を分析精度と比較することで

試料採取及び試料調製法が最適か否かを確認することができる。

二つの隣り合ったロットから採取された偶数及び奇数番号のインクリメントは,それぞれ別の容器に入

れる。この操作を試料採取が終了するまで続け,二つの隣り合ったロットについて試料 A 及び試料 B を得

る(各試料は,2 倍の大きさのロットを代表する)

。試料 A 及び試料 B は,独立に試料調製及び分析をす

る。この作業を 10∼20 ロットについて行う。一つのロットに対する全体の精度は,式(14)で求められる。

(

)

2

1

B

A

2

T

4

ú

ú

ú

ú

ú

û

ù

ê

ê

ê

ê

ê

ë

é

=

å

=

N

X

X

s

N

i

i

i

π

 (14)

ここに,

S

T

2

全体の精度を分散で表したもの

X

Ai

及び X

Bi

対の試料 A

i

及び B

i

の分析値又は測定値

N

対の数(10∼20 の間)

π/4: 対の分析値又は測定値の範囲と分散に関する統計的

係数

備考

π/4 は,JIS M 8100 : 1992 で用いられていた (1/d

n

2

)

2

=(1/1.128)

2

=0.785 9 に相当する。

ロットの大きさは 2 倍になるが,元のロットについてのインクリメントの個数及び分析される試料数は

同じなので,元のロットについて同じ精度で分析結果を得ることができ,さらに,全体の精度を追加のコ

ストなしに求めることができる。


7

M 8083 : 2001

図 1  第 法で試料を集める方法

5.

一般事項

5.1

試料の取扱い  試料採取,試料調製,分析及び測定の期間を通じて,試料を損失したり変質させた

りしないように注意しなければならない。また,試料に異物が混入しないように,使用する器具は十分に

清掃しなければならない。

5.2

試料容器  試料容器は,次による。

a)

各試料の運搬,保管などの目的に用いる容器は,試料の全量が入り清潔で丈夫,かつ,確実にふた又

は封ができるものとする。

b)

水分用試料の容器は,気密で吸湿性がなく内面にさびなどが発生していてはならない。

5.3

成分試験試料の包装及び表示  成分試験試料は,内面に樹脂塗装をしたアルミニウムはく(箔)な

どでできた内袋に入れて密封し,さらに,これを紙袋などに封入して送付,配布又は保管する。

包装には,次の事項を表示する。

a)

品名,船名,ロット名など

b)

ロット又は副ロットの大きさ

c)

試料番号

d)

試料採取の場所

e)

試料採取の年月日

f)

試料採取及び試料調製責任者名

5.4

試料の保管  試料の保管は,次による。


8

M 8083 : 2001

a)

5.3

で包装した成分試験試料の一部は,原則として 3 か月間保管する。

b)

温度,湿度,直射日光などによる影響のない場所に保管する。

5.5

試料の送付  成分試験試料以外は,原則として送付してはならない。やむを得ず送付するときは,

その方法については受渡当事者間の協議による。

5.6

平均品位の決定  各特性ごとに許容差を満足する分析値又は測定値を平均し,これをロットの平均

品位の決定値とする。必要に応じて,副ロットごとの分析値又は測定値の重みつき平均をロットの平均品

位の決定値とする。主成分及び水分の決定値は,通常質量百分率で表し小数点以下第 2 位に丸める。ただ

し,金及び銀については,g/t で表し,金は小数点以下第 1 位に,銀は整数に丸める。

備考  当該ロットの主成分及び水分以外の必要な特性とその位取りは,受渡当事者間の協議によって

決定する。

5.7

数値の丸め方  数値の丸め方は,JIS Z 8401 による。

5.8

その他の事項

5.8.1

この規格に規定のない必要事項は,受渡当事者間の協議によって決定する。

5.8.2

この規格の一部が適用できない場合は,受渡当事者間の協議によって,この規格に規定する以外の

方法によることができる。

6.

試料採取方法

6.1

試料採取方法の決定  試料採取方法の決定は,次の手順による。

a)

測定する品質特性を明確にし,ロット又は副ロットの大きさ及び必要とする全体の精度を決める。全

体の精度の代表的な値を

表 に示す。

b)

精鉱の最大粒度を判定する。

c)

精鉱の最大粒度によってカッタの開口部又は手動式試料採取用具の寸法を決める。

d)

分析の分散を確認する。その代表的な値を

表 に示す。

e)

全体の精度の推定に第 1 法を用いるときは,各ステージごとのインクリメント間の分散を,第 2 法を

用いるときは,一次インクリメント間の分散及び試料調製の分散を求める。インクリメント間のばら

つきの標準偏差の代表的な値を

表 に示す。

f)

もし,第 1 法を用いたときは,手順 a)で規定した全体の精度の値を超えないように,式(7)を用いて各

試料採取ステージで必要とするインクリメントの個数及び繰返し分析の数を決める。

もし,第 2 法を用いたときは,手順 a)で決定した全体の精度の値を超えないように,式(11)(12)

又は(13)を用いて一次インクリメントの個数,試料調製法及び繰返し分析の数を決める。

g)

試料採取間隔を決定する。質量ベース系統サンプリング及び質量ベース層別ランダムサンプリングの

場合はトンで,時間ベース系統サンプリング及び時間ベース層別ランダムサンプリングの場合は分で

表す。

h)

ロットの全取扱期間を通じて,手順 g)で決めた試料採取間隔でインクリメントを採取する。

i)

分析又は測定のために一次インクリメントを,ロット試料又は副ロット試料にまとめるか,又は各一

次インクリメントごとに分析又は測定する。試料採取及び試料調製の例を

図 2a)c)に示す。ただし,

図 2a)及び図 2c)の方法は,水銀のような揮発性物質の分析に用いる成分試験試料の調製には適切でな

い。

備考  全体の精度を良くするため,しばしば副ロットごとに試料調製及び測定又は分析が行われる。

この方法は,ロットについてよりよい情報を得るためや水分の蒸発損失による偏りを防ぐため


9

M 8083 : 2001

にも行われる。

表 1  全体の精度及び分析精度の代表的な値

特性

平均品位

全体の精度  (s

T

)

分析精度  (s

A

)

<30 %

0.05 %

0.03%

 30

∼50 %

0.1 %

0.03%

鉛及び亜鉛

<30 %

0.1 %

0.07%

 30

∼50 %

0.2 %

0.07%

>50 %

0.3 %

0.15%

<500 g/t

10 g/t

7 g/t

 500

∼1 000 g/t

含有率の 2 %

15 g/t

>1 000 g/t

含有率の 2 %

20 g/t

<5 g/t

0.5 g/t

0.15 g/t

5

∼15 g/t

0.5 g/t

0.2 g/t

 >15

g/t

含有率の 2 %

0.4 g/t

水分

<20 %

0.3 %

0.07 %

表 2  一次インクリメント間のばらつきの例

精鉱の種類及び特性

ばらつきの標準偏差  (s

b1

)

銅精鉱中の銅 0.1∼0.5% Cu

鉛及び亜鉛精鉱中の鉛及び亜鉛 0.1∼2.0% Pb/Zn

銅,鉛及び亜鉛精鉱中の銀

1

∼5g/t Ag

銅,鉛及び亜鉛精鉱中の金 0.5∼2.0g/t Au

銅,鉛及び亜鉛精鉱中の水分 0.2∼0.7%

図 2a)  試料採取及び試料調製の例  a)重用試料


10

M 8083 : 2001

図 2b)  試料採取及び試料調製の例  b)兼用試料

備考  インクリメント (F) 及びインクリメント (L) は,それぞれ最初のインクリメント及び最後のインクリメントを

示す。 


11

M 8083 : 2001

図 2c)  試料採取及び試料調製の例  c)重用試料

備考  インクリメント (F) 及びインクリメント (L) は,それぞれ最初のインクリメント及び最

後のインクリメントを示す。

6.2

特性及び精度

6.2.1

特性  精度を規定する特性は,水分及び受渡当事者間の協議によって決定した成分とする。

6.2.2

全体の精度  全体の精度の代表的な値を,表 に示す。

6.3

試料採取の時期及び場所  試料採取の時期及び場所は,次による。

a)

原則としてロットの移動中に行う。

b)

ロットの質量を計量するとき又はその前後の距離的及び時間的にできるだけ近い場所で行う。

c)

流速や品質の系統的な変動による誤差が入りにくい場所で行う。

備考  水分用試料は,ロットの質量を計量後水分変化が起こらないうちに試料を採取する。

6.4

試料の重用と兼用  試料は,必要に応じて成分用試料と水分用試料を重用又は兼用できる。ただし,

対象とする特性ごとに全体の精度を確保するのに必要なインクリメント数が異なるときは,インクリメン

ト個数の多い方の特性を満足する個数のインクリメントを採取しなくてはならない。精鉱が酸化又はは分

解されやすいときは,偏りを防ぐため水分測定試料と成分測定試料とは重用しなくてはならない。水銀の

ような揮発性元素を定量するときは,水分測定試料と成分測定試料を重用してはいけない。

6.5

試料採取法の種類  試料採取法は,次のいずれかによる。

a)

ベルトサンプリング  ロットがベルトコンベヤで移動するとき,ベルトコンベヤの上又は落ち口から

インクリメントを採取する。機械式採取機を用いる方法と手動で行う方法とがある。


12

M 8083 : 2001

b)

停止ベルトサンプリング  ロットがベルトコンベヤで移動するとき,ベルトコンベヤを停止して,ベ

ルトコンベヤの上からインクリメントを採取する。基準法として用いる。

c)

トラックサンプリング  ロットをトラック又は貨車で移動するとき,トラック又は貨車からインクリ

メントを採取する。ベルトコンベヤなどで移送途中の試料採取用ホッパなどからの試料採取もトラッ

クサンプリングに含む。

d)

グラブサンプリング  ロットがクレーンなどで荷役されているとき,グラブからインクリメントを採

取する。

e)

容器サンプリング  ロットが容器(袋,ドラム缶など)に入っているとき,それらの容器からインク

リメントを採取する。

7.

ベルトサンプリング(機械式)

7.1

インクリメントの採取場所  ロットがベルトコンベヤによって移動するとき,ベルト上の特定の場

所,又はその落ち口からインクリメントを採取する。採取場所は,距離的及び時間的にロットの質量を計

量する場所に近くて,流速や品質の系統的変動による誤差が入りにくい場所で行う。

7.2

インクリメントの大きさ  インクリメントの大きさは,次のいずれかによる。

a)

ベルトコンベヤの落ち口から採取する場合  インクリメントの大きさは,ロットの最大粒度に応じて

規定された最小カッタ開口幅[

附属書 の 3.1 i)],最大カッタ速度[附属書 の 3.1 k)]及び精鉱の流

速によって,式(15)で求めた質量以上とする。

c

V

GA

m

6

.

3

1

=

 (15)

ここに,

m

1

インクリメントの質量

 (kg)

G

精鉱の流れの流速

 (t/h)

A

カッタの開口幅

 (m)

V

c

カッタ速度

 (m/s)

b)

移動するベルトコンベヤ上から採取する場合  インクリメントの大きさは,ロットの最大粒度に応じ

て規定された最小カッタ開口幅[

附属書 の 3.2 c)],最大カッタ速度[附属書 の 3.2 f)]及び精鉱の

流速によって,式(15)で求めた質量以上とする。

7.3

インクリメントの個数

1

ロットから採取するインクリメントの最少必要個数は,目標とする全体の

精度を超えないように,インクリメント間のばらつき,試料調製精度及び分析精度から,式(7)(11)(12)

又は(13)を用いて求めた個数以上とする。

7.4

インクリメントの採取間隔  インクリメントの採取間隔は,次のいずれかの式によって求める。

a)

質量ベースランダムスタート系統サンプリング又は質量ベース層別ランダムサンプリングの場合は,

m

i

L

n

m

 (16)

ここに,

m

インクリメントの質量間隔

 (t)

m

L

ロットの質量

 (t)

n

i

7.3

で決めたインクリメントの個数

b)

時間ベースランダムスタート系統サンプリング又は時間ベース層別ランダムサンプリングの場合は,

t

i

L

n

G

m

max

600

3

 (17)

ここに,

t

インクリメントの時間間隔

 (s)

m

L

ロットの質量

 (t)


13

M 8083 : 2001

n

i

7.3

で決めたインクリメントの個数

G

max

最大流速

 (t/h)

7.5

インクリメントの採取装置  インクリメントの採取装置は,附属書 による。

備考

機械式インクリメント採取装置には,ベルトコンベヤの落ち口から採取するカッタサンプラ(シ

ュート形,バケット形,スイングアーム形など)と移動しているベルトコンベヤ上から採取す

るスクレーパサンプラがある。

7.6

インクリメントの採取方法  インクリメントの採取方法は,次による。

a)

質量ベース又は時間ベースでランダムスタート系統サンプリング又は層別ランダムサンプリングを行

う。

b)

ベルト上又はその落ち口で,7.5 に規定する試料採取装置を用いて一回の横断で全流幅を採取する。

c)

インクリメントの採取間隔は,

1

ロットの試料採取作業の途中で変更してはいけない。

d)

所定のインクリメント数を採取し終わっても,そのロットの荷役が引き続き行われている場合は,イ

ンクリメントの採取を打ち切らないで,荷役が終了するまで所定の間隔でインクリメントを取り続け

る。

備考

質量基準で試料を採取するときは,インクリメントの質量はほぼ一定であることが望ましい。

インクリメントに質量がほぼ一定でないときは,ロット又は副ロット試料にまとめる試料の量

をほぼ一定にするため定量縮分を行う。インクリメントの質量の変動係数が

20%

以下ならば,

インクリメントの質量は,ほぼ一定であると考える。

7.7

インクリメントのまとめ方  インクリメントのまとめ方は,次による。

a)

質量ベースで試料採取をした場合は,次のいずれかによる。

1)

インクリメントの質量の変動係数が

20%

以下のときは,そのまま又は特定の段階まで定量縮分又は

定比縮分した後,副ロット試料又はロット試料に合併する。

2)

インクリメントの質量の変動係数が

20%

を超えるときは,各インクリメントを定量縮分した後,副

ロット試料又はロット試料に合併するか,若しくはインクリメントごとに縮分しそれぞれ独立に品

質特性を測定する。

b)

時間ベースで試料採取をした場合は,インクリメントの質量の変動係数に関係なく,そのまま又は特

定の段階まで定比縮分した後,副ロット試料又はロット試料に合併する。

備考1.

質量基準で採取したインクリメントを副ロットにまとめるときは,各副ロットを構成するイ

ンクリメントの個数は,同じ数とすることが望ましい。副ロットが異なる数のインクリメン

トで構成されているときは,ロットにまとめる前に定比縮分することが必要である。

2.

水分用試料は,水分の蒸発による偏りを避けるため,インクリメント又は副ロットごとにま

とめるのがよい。

8.

ベルトサンプリング(手動)

8.1

インクリメントの採取場所  ロットがベルトコンベヤによって移動するとき,その落ち口から手動

でインクリメントを採取する。採取場所は,距離的及び時間的にロットの質量を計量する場所に近くて,

流速や品質の系統的変動による誤差が入りにくく,かつ,作業者の安全が完全に確保できる場所で行う。

備考

移動するコンベヤベルトの速度が非常に早く,又は荷役流量が多い場合,ベルトコンベヤの落

ち口又はベルトの上からの手動による試料採取作業は危険なので,機械式試料採取装置による

のが望ましい。


14

M 8083 : 2001

8.2

インクリメントの大きさ  インクリメントの大きさは,次のいずれかによる。

a)

手動式カッタで採取する場合は,7.2a)による。

b)

採取用インクリメントスコップを用いる場合,インクリメントの大きさは,

0.25kg

以上とする。ただ

し疑似塊のために最大粒度が

16mm

を超えるときは,最大粒度の

3

倍に相当する長さを

1

辺とする立

方体の容量

 (3

d

×

3

d

×

3

d

)

から式(18)で求めた質量以上とする。

m

i min

(3

d

)

3

×

ρ

×

10

-6

27

×d

3

×

ρ

×

10

-6

 (18)

ここに,

m

min

インクリメントの最小質量

 (kg)

ρ

精鉱のかさ密度

 (t/m

3

)

d

疑似塊の最大粒度

 (mm)

8.3

インクリメントの個数  インクリメントの個数は,7.3 による。

8.4

インクリメントの採取間隔  インクリメントの採取間隔は,7.4 による。

8.5

インクリメントの採取用具  インクリメントの採取用具は,次のいずれかによる。

a)

手動でベルトコンベヤの全流幅からインクリメントを採取する用具は,

附属書 の 2.による。

b)

インクリメントスコップを用いてインクリメントを採取する用具は,

附属書 の 3.による。

8.6

インクリメントの採取方法  インクリメントの採取方法は,次による。

a)

質量ベース又は時間ベースでランダムスタート系統サンプリング又は層別ランダムサンプリングを行

う。

b)

ベルトコンベヤの落ち口で 8.5 に規定する採取用具を用いて一回の横断で全流幅を採取する。

c)

インクリメントの採取間隔は,

1

ロットの試料採取作業の途中で変更してはいけない。

d)

所定のインクリメント数を採取し終わっても,そのロットの荷役が引き続き行われている場合は,イ

ンクリメントの採取を打ち切らないで,荷役が終了するまで所定の間隔でインクリメントを取り続け

る。

備考1.

全流幅を

1

回の動作で採取できないときは,

附属書2によって偏りのないことを確かめたうえ

で,数回の操作で系統的に全流幅を横断してインクリメントを採取し,合併して

1

インクリメ

ントとしてもよい。

2.

ベルトコンベヤの落ち口からインクリメントを採取できないときは,

附属書 によって偏り

のないことを確かめたうえで,新しくランダムに精鉱が現れるベルトコンベヤ上の精鉱の表

面から,インクリメントスコップを用いて試料を採取することができる。この場合,数回の

操作で系統的に全流幅を横断してインクリメントを採取する。

3.

質量基準で試料を採取するときは,インクリメントの質量はほぼ一定であることか望ましい。

インクリメントに質量がほぼ一定でないときは,ロット又は副ロット試料にまとめる試料の

量をほぼ一定にするため定量縮分を行う。インクリメントの質量の変動係数が

20%

以下なら

ば,インクリメントの質量は,ほぼ一定であると考える。

8.7

インクリメントのまとめ方  インクリメントのまとめ方は,7.7 による。

9.

停止ベルトサンプリング

備考1.

この方法は,試料採取の偏りを検定するときの基準法として用いる。

2.

この方法で採取した試料を,水分用試料採取の基準として用いるときは,水分の変化を防ぐ

ため,次による。

a)

ベルトを停止した後なるべく早く試料を採取する。


15

M 8083 : 2001

b)

採取した試料は,非浸透性の容器に空間容量をできるだけ少なくし保管する。

c)

水分の測定は,インクリメントごとに行うことが望ましい。

9.1

インクリメントの採取場所  ロットがベルトコンベヤで移送されているとき,ベルトを停止してベ

ルトコンベヤの上の精鉱からインクリメントを採取する。採取場所は,距離的及び時間的にロットの質量

を計量する場所に近く,流速や品質の系統的変動による誤差が入りにくい場所で行う。

9.2

インクリメントの大きさ  インクリメントの大きさは,

30mm

又はロットの最大粒度の

3

倍のいず

れか大きい方の幅で,ベルトコンベヤ上の精鉱の全横断面を採取する量以上とする。

9.3

インクリメントの個数  インクリメントの最少必要個数は,7.3 による。

9.4

インクリメントの採取間隔  インクリメントの採取間隔は,7.4 による。

9.5

インクリメントの採取用具  インクリメントの採取用具は,附属書 の 6.による。

9.6

インクリメントの採取方法  インクリメントの採取方法は,次による。

a)

質量ベース又は時間ベースでランダムスタート系統サンプリング又は層別ランダムサンプリングを行

う。

b)

9.4

で決定した質量又は時間間隔でベルトコンベヤを停止して,ベルトコンベヤ上の所定の位置から

9.5

に規定する採取用具を用いて採取する。例えば,ベルトの進行方向に

30mm

又は精鉱の最大粒度

3

倍のいずれか大きい方の内法寸法をもつ適切な形をした試料採取枠を,ベルトの幅を横切ってベ

ルトに接触するように精鉱に挿入し,試料採取枠内のすべての精鉱を集めてインクリメントとする。

c)

インクリメントの採取間隔は,

1

ロットの試料採取作業の途中で変更してはいけない。

d)

所定のインクリメント数を採取し終わっても,そのロットの荷役が引き続き行われている場合は,イ

ンクリメントの採取を打ち切らないで,荷役が終了するまで所定の間隔でインクリメントを取り続け

る。

備考

質量基準で試料を採取するときは,インクリメントの質量はほぼ一定であることが望ましい。

インクリメントの質量がほぼ一定でないときは,ロット又は副ロット試料にまとめる試料の量

をほぼ一定にするため定量縮分を行う。インクリメントの質量の変動係数が

20%

以下ならば,

インクリメントの質量は,ほぼ一定であると考える。

9.7

インクリメントのまとめ方  インクリメントのまとめ方は,7.7 による。

10.

トラックサンプリング

10.1

インクリメントの採取場所  荷役中のトラック,貨車,試料採取用ホッパなどの中の精鉱からイン

クリメントを採取する。採取場所は,距離的及び時間的にロットの質量を計量する場所に近いところで行

う。

10.2

インクリメントの大きさ  インクリメントの大きさは,8.2 b)による。

10.3

インクリメントの個数

1

ロットから採取するインクリメントの最少必要個数は,目標とする全体の

精度を超えないように,インクリメント間のばらつき,試料調製精度及び分析精度から,式(7)(11)(12)

又は(13)を用いて求めた個数以上とする。

10.4

インクリメントの採取間隔  原則としてロットを構成するすべてのトラック,貨車又は試料採取用

ホッパからインクリメントを採取する。

1

台のトラックなどから採取するインクリメントの最少必要個数

は,式(19)によって求めた値を整数に切り上げた数とする。

T

1

W

N

n

n

=

 (19)


16

M 8083 : 2001

ここに,

n

w

各トラック,貨車又は試料採取用ホッパの中から採取するイ
ンクリメントの個数

n

1

10.3

で決めたインクリメントの個数

N

T

ロットを構成するトラック,貨車の数又は試料採取用ホッパ
の使用回数

備考

ロットを構成する貨車などの

1

車当たりの積載量が著しく異なるときは積載量に応じて各車か

ら採取するインクリメントの個数を適宜定める。

10.5

インクリメントの採取用具  インクリメントの採取用具は,次のいずれかによる。

a)

インクリメントスコップを用いるときは,

附属書 の 3.による。

b)

パイプ式試料採取器を用いるときは,

附属書 の 4.による。

c)

グラブ式試料採取器を用いるときは,

附属書 の 5.による。

d)

その他のインクリメント採取用具を用いてインクリメントを採取するときの用具は,次による。

1)

インクリメントに偏りが入らないものとする。

2)

ロットの最大粒度に応じて開口部の大きさが

附属書 の表 の L

1

以上あり,かつ,

附属書 の表 2

で規定した容量以上のインクリメントが採取できるもの。

10.6

インクリメントの採取方法  インクリメントの採取方法は,次による。

a)

質量ベースでランダムスタート系統サンプリング又は層別ランダムサンプリングを行う。

b)

船から荷卸しする精鉱をトラックなどで移送するときにトラックに積んだままインクリメントを採取

する場合又はベルトコンベアで移送中に試料採取用ホッパの中の精鉱からインクリメントを採取する

場合には,精鉱の表面からパイプ式試料採取器,グラブ式試料採取器などを用いて全深さ方向の試料

を採取する。

c)

長期間の保管又は長距離輸送をしたトラック,貨車などからインクリメントを採取する場合は,b)

よる。この場合,積荷内で分級が起こったり又は水分の偏析が起こっていることがあるので,特に水

分の偏りが入らないように注意し,上層から下層まで平均的に採取する。

d)

インクリメントの採取間隔は,

1

ロットの試料採取作業の途中で変更してはいけない。

e)

所定のインクリメント数を採取し終わっても,そのロットの荷役が引き続き行われている場合は,イ

ンクリメントの採取を打ち切らないで,荷役が終了するまで所定の間隔でインクリメントを取り続け

る。

備考1.

インクリメントの質量が,ほぼ一定になるように採取する。インクリメントの質量の変動係

数が

20%

以下ならば,インクリメントの質量はほぼ一定であると考える。

2.

パイプ式試料採取器を用いるときは,採取した試料が落下しないように,またインクリメン

トを取り出すとき,パイプの内側に採取した試料が残らないように注意する。

3.

トラックや貨車に積まれた精鉱の表面からインクリメントスコップを用いてインクリメント

を取る方法は,

附属書 によって偏りがないことが確認されない限り行ってはいけない。

10.7

インクリメントのまとめ方  インクリメントは,そのまま又は特定の段階まで定量縮分又は定比縮

分した後,副ロット試料又はロット試料に合併する。

備考1.

質量基準で採取したインクリメントを副ロットにまとめるときは,各副ロットを構成するイ

ンクリメントの個数は,同じ数とすることが望ましい。副ロットが異なる数のインクリメン

トで構成されているときは,ロットにまとめる前に定比縮分することが必要である。

2.

水分用試料は,水分の蒸発による偏りを避けるため,インクリメント又は副ロットごとにま

とめるのがよい。


17

M 8083 : 2001

11.

グラブサンプリング

11.1

インクリメントの採取場所  ロットがクレーンなどで荷役されているとき,荷役用のグラブからイ

ンクリメントを採取する。また,

ロットの質量を計量するとき又はその前後のできるだけ近い時期に行う。

11.2

インクリメントの大きさ  インクリメントの大きさは,8.2b)による。

11.3

インクリメントの個数

1

ロットから採取するインクリメントの最少必要個数は,目標とする全体の

精度を超えないように,インクリメント間のばらつき,試料調製精度及び分析精度から,式(7)(11)(12)

又は(13)を用いて求めた個数以上とする。

11.4

グラブを抜き取る間隔  グラブを抜き取る間隔は,式

(20)

で求めた値を整数に切り下げた数以下とし,

ランダムスタート系統サンプリング法又は層別ランダムサンプリング法によって抜き取り,抜き取った各

グラブから

1

インクリメントを採取する。

n

G

G

i

L

m

n

m

 (20)

ここに,

n

G

グラブを抜き取る間隔

m

L

ロットの質量

 (t)

m

G

グラブ中の精鉱の平均質量

 (t)

n

i

11.3

で決めたインクリメントの個数

11.5

インクリメントの採取用具  インクリメントの採取用具は,附属書 の 4.による。

11.6

インクリメントの採取方法  インクリメントの採取方法は,次による。

a)

質量ベースランダムスタート系統サンプリング又は層別ランダムサンプリング法でグラブを抜き取る。

b)

抜き取ったグラブから 11.5 に規定した採取用具を用いてグラブ内のランダムな位置から採取する。

c)

グラブの抜き取り間隔は,

1

ロットの試料採取作業の途中で変更してはいけない。

d)

所定のグラブ数の抜き取りが終わっても,そのロットの荷役が引き続き行われている場合は,荷役が

終了するまで所定の間隔でグラブの抜き取りを続ける。

備考1.

インクリメントの質量が,ほぼ一定になるように採取する。インクリメントの質量の変動係

数が

20%

以下ならば,インクリメントの質量はほぼ一定であると考える。

2.

パイプ式試料採取器を用いるときは,採取した試料が落下しないように,また,インクリメ

ントを取り出すとき,パイプの内側に採取した試料が残らないように注意する。

11.7

インクリメントのまとめ方  インクリメントのまとめ方は,10.7 による。

12.

容器サンプリング

12.1

インクリメントの採取場所  ロットが袋,ドラム缶などの容器に入っているとき,その容器の中か

らインクリメントを採取する。ロットの質量を計量するとき又はその前後のできるだけ近い時期に行う。

12.2

インクリメントの大きさ  インクリメントの大きさは,8.2 b)による。

12.3

インクリメントの個数

1

ロットから採取するインクリメントの個数は,10.3 で求めた個数以上とす

る。

12.4

容器を抜き取る数  12.3 で求めた個数の容器を,ランダムスタート系統サンプリング又は層別サン

プリング法によって抜き取り,抜き取った各容器から

1

インクリメントを採取する。

備考

容器の数が 12.3 で求めたインクリメントの個数よりも少ないときは,全容器からインクリメン

トを採取する。この場合各容器から採取するインクリメントの個数は,12.3 で決めたインクリ


18

M 8083 : 2001

メントの個数を容器の数で除した数を整数に切り上げた数とする。

12.5

インクリメントの採取用具  インクリメントの採取用具は,10.5 による。

12.6

インクリメントの採取方法  インクリメントの採取方法は,次のいずれかによる。

a)

ホッパから容器に詰め込むとき又は容器からホッパに移しあけるとき,7.6 又は 8.6 に従ってインクリ

メントを採取する。

b)

抜き取った容器中の精鉱の表面からパイプ式試料採取器などを差込み,全深さ方向の試料を採取して

インクリメントとする。

c)

内容物の全量を異物のない場所にあけ,ランダムな位置からインクリメントスコップを用いてインク

リメントを採取する。

d)

容器の抜き取り間隔は,

1

ロットの試料採取作業の途中で変更してはいけない。

e)

所定の容器数の抜き取りが終わっても,そのロットの荷役が引き続き行われている場合は,荷役が終

了するまで所定の間隔で容器の抜き取りを続ける。

備考1.

インクリメントの質量が,ほぼ一定になるように採取する。インクリメントの質量の変動係

数が

20%

以下ならば,インクリメントの質量はほぼ一定であると考える。

2.

パイプ式試料採取器を用いるときは,採取した試料が落下しないように,またインクリメン

トを取り出すとき,パイプの内側に採取した試料が残らないように注意する。

3.

容器に入ったままの精鉱の表面からインクリメントスコップを用いてインクリメントを取る

方法は,

附属書 によって偏りがないことが確認されない限り行ってはいけない。

12.7

インクリメントのまとめ方  インクリメントのまとめ方は,10.7 による。

13.

試料調製法

13.1

概要  試料調製法は,粉砕,混合,縮分及び乾燥の操作から構成される。すべての操作は,発じん

を最少にし,ダストの損失がないように注意する。水分試料を調製する場合は,水分の損失を最少にする

ため,大気との接触を最少にし,ふるい分け操作,混合操作及び粉砕機による粉砕はしない。やむを得ず

混合操作を行うときは,プラスチック袋などの中で水分の蒸発損失がないようにして行う。水銀など揮発

しやすい元素の分析に用いる試料の乾燥温度は,

60

℃以下で行う。

備考

水銀など揮発しやすい元素の分析に用いる試料の乾燥温度は,その温度で目的元素が揮発しな

いことが確認されれば,

60

℃を超えてもよい。

13.2

試料の粉砕  試料の粉砕は,試料全量を適切な粉砕機を用いて,所定の最大粒度以下に粉砕する。

粉砕は,次による。

備考

水分用試料は,水分の損失を避けるため,粉砕機による粉砕は行わない。疑似塊を砕くときは,

スコップなどでつぶす。

a)

粉砕機の選定  粉砕する試料の粒度,粉砕後の試料の粒度及び試料の物理的性質に適した形式と能力

をもち,かつ,清掃が容易な粉砕機を選定する。粉砕機の精鉱と接触する部分は,汚染を避けるため

耐摩耗物質でつくられたものを用いる。定量目的物質を含まない装置を用いることが望ましい。試料

が粗大なときにはクラッシャが,試料調製の最後の段階で試料の粒度を

150

µ

m

以下にするときには,

パルベライザが用いられる。グラインダはその中間段階で用いる。

b)

粉砕機への給鉱  粉砕後の試料の粒度分布の変動を避けるため,粉砕機のつまりや粉砕速度の変化な

どが起きないように,一定の速度で粉砕機に給鉱する。

c)

清掃  粉砕機は,試料を供給する前に内部を清掃しなくてはならない。


19

M 8083 : 2001

d)

とも洗い  前回粉砕した試料と異なる試料を粉砕する場合は,あらかじめそのロットから採取した適

当量の精鉱を用いてとも洗いすることが望ましい。

e)

試料の取出し  試料の取出しに際しては,試料が粉砕機内部に残留していないように注意する。

f)

変質防止  粉砕機の種類(リングミル,プレートミルなど)によっては,長時間の運転によって発熱

することがあるので,試料を長時間粉砕機の中に置いてはいけない。一連の試料を連続して処理する

ときは,粉砕機を水冷しながら粉砕するか,放冷した後次の試料を処理する。

g)

ふるい上の再粉砕  ふるい上を再粉砕してふるい下と混合する操作は,完全に混合することが困難な

ことがあり偏りが生じることがある。

したがって,

ふるい上を再粉砕してふるい下に合併する操作は,

附属書 によって偏りのないことを確認しない限り行ってはいけない。このため,粉砕機は,あらか

じめ所定の最大粒度以下に粉砕できるように調整して置く。

13.3

混合  混合は,次のいずれかによる。

a)

成分用試料  成分用試料の混合は,次の方法の一つ又は二つ以上の方法を組み合わせて行う。

1)

機械式混合法

V

形混合機,旋回シリンダなどの機械式混合機を用いる。

2)

混合トレイ法  一組の混合トレイ(図 参照)を用いて一つのトレイから別のトレイに移し替える

操作を,

6

回以上繰り返す。

3)

ストリップ混合法  試料を全く異物のない場所にあけ,スコップで長さと幅の比が

10 : 1

以上とす

るストリップを作る。ストリップ状にした精鉱の全横断面を一方の端から順次にスコップを用いて

取り,新しいストリップを作る。このとき前の横断面から取った試料を広げた上に新しく横断面か

ら取った試料を層状に重ね,古いストリップをすべて新しいストリップに移し替える。この操作を

2

回繰り返す。

4)

リングミルによる混合法

5)

二分器法又は回転縮分機法  この方法は,二分器又は回転縮分機を通過させ一通過ごとに再混合し

て,連続して

3

回通す。この方法は,粉じんの損失を最少にするように注意する。

備考

円すいをつくりこれから再び別の円すいをつくる操作を繰り返す混合法は,偏りが発生するお

それがあるので用いない。

b)

水分用試料  水分用試料の混合は,水分の蒸発損失を避けるため,プラスチックの袋のような非浸透

性の密閉された容器の中で混合する。

図 3  混合トレイ


20

M 8083 : 2001

13.4

縮分

13.4.1

定量縮分と定比縮分  採取された一次インクリメントの質量のばらつきによって,定量縮分又は定

比縮分のいずれかの方法で縮分する。縮分方法の選択基準は,次による(

表 参照)。

a)

インクリメントを縮分する場合  一次インクリメントを縮分し,縮分したインクリメントから副ロッ

ト試料又はロット試料をつくる場合は,次のいずれかによる。

1)

質量基準で試料採取したときは,インクリメントの質量の変動係数が

20%

以下のときは,定量縮分

又は定比縮分のいずれかを用い,

20%

を超えるときは,インクリメントごとに定量縮分を行う。

2)

時間基準で試料採取したときは,定比縮分を行う。

b)

副ロット試料を縮分する場合  副ロット試料を縮分し,縮分した副ロット試料からロット試料を作る

ときは,縮分は次による。

1)

質量基準で試料採取したときは,次のいずれかによる。

1.1)

副ロット試料の質量の変動係数が

20%

以下で,かつ,副ロットが同じ数のインクリメントから構

成されているときには,定量縮分又は定比縮分のいずれかを用いる。

1.2)

副ロット試料の質量の変動係数が

20%

を超え,かつ,副ロットが同じ数のインクリントから構成

されているときは,定量縮分を用いる。

1.3)

副ロットが異なる数のインクリメントから構成されるときは,定比縮分を用いる。

2)

時間基準で試料採取したときは,定比縮分を行う。

c)

ロット試料を縮分するとき  ロット試料を縮分するときは,定量縮分又は定比縮分のいずれかを用い

る。

表 3  縮分方法選択の基準

試料採取の条件

縮分方法の選択

縮分される試料

試料採取

方法

副ロットを構成する
インクリメントの数

変動係数

(%)

定量縮分

定比縮分

インクリメント

質量ベース

≦20

− >20

不可

時間ベース

不可

副ロット

質量ベース

同じ

≦20

>20

不可

異なる

不可

時間ベース

同じ又は異なる

不可

ロット

質量ベース

時間ベース

13.4.2

縮分方法  縮分方法は,次のいずれかによる。

a)

化学分析用試料の縮分は,次の方法のうち,

1

方法又は

2

以上の方法を併用して行う。

1)

カッタ形縮分機による方法

2)

回転縮分機による方法

3)

インクリメント縮分法

4)

パイプ縮分法

5)

フラクショナルショベル法

6)

リボン縮分法

7)

二分器による方法

備考1.

これらの方法は,使用する前に適用する使用法で偏りが起こらないか確認しなければならな


21

M 8083 : 2001

い。

2.

円すい四分法は,用いない。

b)

水分用試料の縮分は,次の方法を単独又は組み合わせて用いる。容器に保管してある水分用試料を縮

分するときは,容器の内壁に結露している水分を再吸着させた後行う。

1)

インクリメント縮分法

2)

パイプ縮分法

備考

水分試料は,大気と接触する時間及び面積を最少にして,できるだけ早く縮分する。

13.4.3

縮分後の試料の質量  縮分後の試料の質量は,試料の最大粒度に応じて,原則として表 に示す質

量以上でなくてはならない。ただし,インクリメント縮分法又はパイプ縮分法による場合は,13.4.6 によ

る。

表 4  縮分後の必要試料量と粒度の関係

縮分後の試料の質量 kg

試料の最大粒度

ロット試料の場合

副ロットごとの場合

インクリメントごと 
の場合

22.4 mm

以下 140

以上 70

以上 40

以上

16.0 mm

以下 70

以上 35

以上 20

以上

10.0 mm

以下 35

以上 17

以上 10

以上

5.00 mm

以下

8

以上

4

以上 2.5  以上

2.80 mm

以下

2

以上

1

以上 0.6  以上

1.00 mm

以下 0.5  以上 0.5 以上 0.3  以上

420

µm 以下 0.1  以上 0.1 以上 0.1  以上

250

µm 以下 0.05 以上 0.05以上 0.05 以上

備考  この表の質量は,試料のかさ密度が 1 (t/m

3

)

の場合を示す。

13.4.4

カッタ形縮分機による方法  カッタ形縮分機による方法は,次による。

a)

概要  カッタ形縮分器による方法は,ベルトサンプリングと同じ方法で縮分する方法である。ベルト

サンプリングのように大量に採取した一次試料を機械的に縮分するには適している。水分の蒸発損失

を避けることができないので,分析用試料の縮分には適用できるが,水分用試料の縮分には適用でき

ない。

b)

縮分方法  ロット試料,副ロット試料又は一次インクリメントを給鉱ホッパからフィーダ上に排出し,

カッタサンプラを用いて 7.6 に従ってインクリメントを採取する。ただし,インクリメントの最少必

要数は,13.4.6 c)による。

13.4.5

回転縮分機による方法  回転縮分機の回転速度は一定とし,セルの中心部の開口幅

50mm

以上,線

速度は

0.6m/s

以下とする。縮分後の試料の質量は,

表 による。この方法は,分析用試料の縮分には適用

できるが,水分用試料の縮分には適用できない。

13.4.6

インクリメントの縮分  インクリメント縮分法は,次による(図 参照)。

a)

概要  一定の大きさに広げた試料を一定の数に区分し,各区画からインクリメントスコップを用いて

インクリメントを採取して縮分する方法で,事前に混合する必要がないので手早く行えば水分の蒸発

損失を少なくすることができる。水分用試料及び分析用試料の両試料の縮分に適用できる。

b)

インクリメントの大きさ  インクリメントの大きさは,試料の粒度に応じて表 に示したインクリメ

ントスコップで採取できる質量とする。

c)

インクリメントの個数  インクリメントの個数は,次による。

1)

ロット試料の場合は,

20

個以上


22

M 8083 : 2001

2)

副ロット試料の場合は,

10

個以上

3)

インクリメントごとの場合は,

4

個以上

d)

縮分の方法  縮分の方法は,次の手順による。

1)

試料を異物のない平板上に,試料の粒度に応じて

表 に示す厚さの方形に広げる。

2)

広げた試料上に採取するインクリメントの個数と同じ数の区画(例えば,

20

)のマトリックスを作

る。

3)

マトリックスの各区画から,試料の最大粒度に応じて

表 に示す縮分用スコップを用いてインクリ

メントを採取する。

4)

平板状のあて板を,広げた精鉱に垂直に底部まで差し込む。次いで縮分用スコップを広げた精鉱の

底部まで差込み,スコップの先端があて板に当たるまで水平に動かしてインクリメントを採取する。

5)

あて板で,スコップの先端から精鉱がこぼれるのを防ぎながらスコップをあて板とともに持ち上げ

る。

表 5  縮分用インクリメントスコップ

寸法

mm

スコップ

番号

最大粒度

mm

L

1

L

2

L

3

L

4

容量

ml

広げた試料の厚さ

mm

20D

22.4

80 45 80 70 270  35

以上 45 以下

15D

16.0

70 40 70 60 180  30

以上 40 以下

10D

10.0

60 35 60 50 115  25

以上 35 以下

5D

5.0

50 30 50 40  68  20

以上 30 以下

3D

2.8

40 25 40 30  35  15

以上 25 以下

1D

1.0

30 20 30 25  16  10

以上 20 以下

0.25D  0.25  20 10 20 15  3.5  5

以上 10 以下

図 4  インクリメント縮分(20 区分)の例


23

M 8083 : 2001

13.4.7

パイプ縮分法  パイプ縮分法は,次による。

a)

概要  試料の表面から縮分用パイプを挿入してインクリメントを採取して縮分する方法で,試料の大

気との接触面積を小さくできるので,水分の蒸発損失を避けることができる。水分用試料及び分析用

試料の両試料の縮分に適用できる。しかし,乾燥した試料の縮分には,パイプを引き抜くときに,イ

ンクリメントの一部がパイプから落下することがあるので適用しないのがよい。

b)

パイプ縮分用のパイプ  パイプの内径は,表 の L

1

又は精鉱の最大粒度の

3

倍のいずれか大きい方と

し,試料の底まで挿入し全深さ方向の試料を採取できる長さのものを用いる。

c)

インクリメントの大きさ  インクリメントの大きさは,a)で規定した縮分用パイプを用いて採取でき

る質量とする。

d)

インクリメントの数  インクリメントの個数は,13.4.6 c)による。

e)

縮分の方法  縮分の方法は,次の手順による。

1)

試料は,水分の損失を最少にするため大気に接触する精鉱の表面を最少にする適切な容器に入れる。

2)

試料の表面から縮分用パイプを底部まで挿入した後,パイプを引き抜く。パイプを引き抜くときに

採取したインクリメントが落下しないように,またその外側に精鉱が付着しないように注意する。

3)

パイプからインクリメントを取り出す。インクリメントを取り出すとき,用具の内側に採取した試

料が残らないように注意する。

13.4.8

フラクショナルショベル法  フラクショナルショベル法は,次による(図 参照)。

a)

概要  円すい状に積み上げた試料をスコップで

2

以上の別の円すい状の山に積み替えて縮分する方法

である。水分の蒸発損失を避けることができないので,この方法は,分析用試料の縮分には適用でき

るが,水分用試料の縮分には適用できない。

b)

インクリメントの個数  縮分後の一つの山に含まれるインクリメントの個数は,13.4.6 c)による。ま

た,縮分比は

1

20

を超えてはいけない。

c)

縮分の方法  縮分の方法は,次の手順による。

1)

試料を混合し,きれいな平板の上に円すい形に積み上げる。

2)

円すい形に積み上げた山のすそから試料の粒度に応じて

表 に規定する縮分用インクリメントスコ

ップを用いてインクリメントを連続的に採取し,順次

2

以上の別の山に移し替える。山のすそを回

りながら,最初の山が全部別の山に移るまで続ける。山の数は,縮分比によって決めるが,

20

を超

えてはいけない。例えば,縮分比が

1

5

のときは

図 に示すように五つの山(

N

1

N

2

N

3

N

4

及び

N

5

)を作る。

3)

一つの山をランダムに選び,縮分後の試料とする。


24

M 8083 : 2001

図 5  フラクショナルショベル法による縮分

13.4.9

リボン縮分法  リボン縮分法は,次による(図 参照)。

a)

概要  リボン状にした試料からインクリメントスコップを用いてインクリメントを採取し縮分する方

法である。分析用試料の縮分には適するが,水分用試料の縮分及び疑似塊のある試料の縮分には適用

できない。

b)

インクリメントの大きさ  インクリメントの大きさは,試料の粒度に応じて表 に示したインクリメ

ントスコップで採取できる質量とする。

c)

インクリメントの個数  インクリメントの個数は,13.4.6 c)による。

d)

縮分の方法  縮分の方法は,次の手順による。

1)

長さ

1

2m

,幅約

70mm

及び厚さ約

70mm

のリボンを作るため可動部分で構成される直線上の溝の

中に試料をあらかじめ混合することなく広げる。

2)

試料を縮分するために前面の可動部分を,試料のリボンが崩れないように取り除く。

3)

20mm

,深さ

100mm

,高さ

100mm

のスコップを用いて,リボンの長さ方向に同じ間隔で,イン

クリメントを抜き取る。各インクリメントは,リボンの全横断面から取る。


25

M 8083 : 2001

図 6  リボン縮分法の例

13.4.10

二分器による縮分法  二分器による方法は,次による。

a)

概要  試料を二分器を用いて二等分して縮分する方法で,易流動性の試料にだけ用いることができる。

分析用試料の縮分には適用できるが,水分用試料の縮分には適用できない。

b)

試料の粒度と二分器の種類との関係  試料の最大粒度に応じて,表 に示す号数の二分器を選定する。

表 6  試料の粒度と二分器の種類

試料の最大粒度

mm

二分器の種類

溝の幅

mm

溝の数

を超え

以下

16.0 22.4 50

号 50±1 12 以上

10.0 16.0 30

号 30±1 12 以上

5.00 10.0 20

号 20±1 16 以上

2.80 5.00 10

号 10±0.5 16 以上

 2.80

6

6

±0.5 16 以上

c)

縮分後の試料の質量  縮分後の試料の質量は,試料の最大粒度に応じて表 に示す質量以上とする。

d)

二分器の構造  二分器の構造は,次による。(図 参照)

1)

両傾斜面を挟む上下の角度は,

60

°以下とする。

2)

溝の数は,偶数個とし

表 による。

3)

試料受け器は,二分器出口から微粉が飛散しないような構造とする。

4)

二分器の内面は,平滑であり,さびなどが発生したものは使用してはいけない。

e)

縮分方法  縮分方法は,次の手順による。

1)

試料を混合し給鉱容器に入れ,二分器の長さ方向に均一に広がるように試料を広げる。

2)

試料を二分器の本体に均一に落下させ,試料を

2

個に分割しそれぞれの受器に集める。


26

M 8083 : 2001

3)

そのいずれか一方の試料をランダムに選び,縮分後の試料とする。

4)

さらに,縮分する必要があるときは,3)で選択した試料を再び二分器に通す。

図 7  二分器の例

13.5

試料の乾燥(水分測定試料の乾燥を除く。)  成分用試料及び水分用試料が甚だしく湿潤して粉砕,

縮分などの操作が困難なときは,これらの操作に差し支えない程度まで試料を乾燥することができる。

13.5.1

成分用試料の乾燥方法  成分用試料の乾燥は,

105

℃以下の温度で行う。この試料を水分測定試料

と兼用又は重用する場合は,13.5.2 による。

13.5.2

水分用試料の予備乾燥方法  水分用試料の予備乾燥方法は,次の手順による。

a)

試料の質量をはかる。

b)

試料の厚さがほぼ一定となるように平らにし,

105

℃以下の温度で,その後の水分測定試料の調製に差

し支えない程度まで乾燥する。

c)

予備乾燥後の質量をはかり,式(21)によって,予備乾燥水分を算出し,小数点以下

2

けたに丸める。

1

P

1

P

m

m

m

100

W

÷ø

ö

çè

æ

=

 (21)

ここに,

W

P

水分用試料の予備乾燥水分

 (%)

m

1

'

水分用試料の最初の質量

 (g)

m

p

'

予備乾燥後の水分用試料の質量

 (g)

備考1.

あまり乾燥しすぎると,その後の調製操作中に空気中の湿分を吸収して,ロットの水分の決

定値に正の偏りを与えることがあるので,乾燥はその後の調製操作に差し支えない程度まで

とする。


27

M 8083 : 2001

2.

水銀などの揮発性元素を分析する試料の乾燥温度は,

60

℃以下とする。

3.

予備乾燥した水分用試料は,なるべく速やかに水分測定試料の調製を行う。

4.

予備乾燥水分は,14.で求める水分に加算する(14.8.1 備考参照)

13.6

成分試験試料の調製  成分試験試料の調製は,次の手順による。

a)

ロット試料,副ロット試料又はインクリメントごとに乾燥,粉砕,混合及び縮分をして,b)の操作を

行うのに十分な量の最大粒度

150

µ

m

以下に粉砕した試料を調製する。

b)

よく混合した後,インクリメント縮分法などの適切な縮分法を用いて

1

個当たり約

200g

の成分試験試

料を調製する。

c)

この試料を 5.3 に規定した方法で包装及び表示を行う。

d)

調製する試料の数は,売手用,買手用,審判用及び保管用の

4

個とする。

13.7

水分測定試料の調製  水分測定試料の調製は,次による。

a)

ロット試料,副ロット試料又はインクリメントごとに,スコップなどを用いて

10mm

以下に砕き,必

要があればインクリメント縮分法又はパイプ縮分法で縮分をして,

1kg

以上の水分測定試料の必要数

を調製する。

備考1.

水分測定試料の調製は,試料採取終了後直ちに行う。やむを得ず水分用試料を保存するとき

は,非浸透性の容器に空間容量が少なくなるように入れ密閉して保存する。ある種のプラス

チックスは,水分に対して非浸透性でないので注意する。

2.

水分測定試料の調製に当たっては,特に水分の発散による偏りが発生しないように注意する。

二分器,フラクショナルショベル法などは,水分の発散を避けることができないので用いて

はいけない。

3.

発散による水分の変化を避けるため粉砕,縮分及び混合の操作の回数を少なくして速やかに

処理する。

4.

最大粒度が

11.2mm

以上

45mm

以下の場合は,

水分測定試料は

2.5kg

以上を用いるのがよい。

b)

調製された水分測定試料は,直ちに水分決定操作を行う。設備などの関係で直ちに水分測定作業がで

きないときは,質量既知の乾燥容器 14.5 c)に移し入れ,その質量をはかった後,ふたをして保存する。

この場合水分の算出に用いる乾燥前の質量は,ここではかった値を用いる。

c)

水分測定試料の最少必要個数は,

表 による。ロット試料の最少必要数

4

個のうち

2

個は直ちに 14.7

に従って水分の測定を行い,測定値に異常があったときに,残りの

2

個を測定する。したがって,

4

個のうち

2

個の水分測定試料は,質量既知の乾燥容器 14.5 c)に移し入れその質量をはかった後,ふた

をして保存しておく。

表 7  水分測定試料の最少必要数

試料の種類

副ロットの数

最少必要数

ロット試料

4

副ロット試料

2

又は 3 2

4

以上 1

インクリメント

 1

d)

次の場合は,水分測定試料をインクリメントごと又は副ロットごとに調製するのがよい。

1)

水分が多い場合

2)

雨,積雪などによってロットの水分の変動の多い場合

3)

1

ロットの試料採取に長時間を要する場合


28

M 8083 : 2001

4)

1

次試料の量が多いとき

14.

水分決定方法

14.1

概要  水分測定試料を

105

℃±

5

℃で恒量となるまで乾燥し,水分を乾燥による質量減の百分率とし

て求める。

14.2

水分測定試料の調製  水分測定試料の調製は,13.7 による。

14.3

測定試料の数  測定試料の数は,表 による。

14.4

測定試料の質量  測定試料の質量は,

1kg

以上とする。

備考

最大粒度が

11.2mm

以上

45mm

以下の場合は,水分測定試料は

2.5kg

以上を用いるのがよい。

14.5

装置  装置は,次による。

a)

乾燥器  空気又は不活性ガスを循環させて換気しながら器内温度を

105

℃±

5

℃に調節できるもの。

b)

上皿はかり  最小目盛が,試料量の

1/10 000

以下のもの。

c)

乾燥容器  試料を

30mm

以下の厚さに広げることができるステンレス鋼,ガラス又はほうろうのよう

な耐腐食性かつ耐熱性のもの。

備考

上皿はかりのひょう(秤)量板は,適切な遮へい板(例えば,

13mm

厚のポリスチレン)で熱

移動を防ぐのがよい。

14.6

水分測定方法の選定

14.6.1

概要  乾燥中に酸化・分解するおそれのある試料,遊離硫黄を含む試料又はケロシンのような揮発

性の浮選剤などが共存する試料は,恒量となるまで乾燥することが困難又は不可能である。このような試

料の性質によって,適切な水分測定法を選択しなくてはならない。試料の性質が不明の場合は,14.6.2 

試験を行い,その結果に応じて 14.6.3 a)e)のいずれかの方法で水分の測定を行う。水分測定法を選択す

る手順を

図 に示す。

14.6.2

試料の酸化性などの判定  ランダムに水分測定試料(

1kg

以上

5gk

以下)を選び,14.8 に従って乾

燥した後の測定試料と乾燥皿の合計量をはかる。次いで乾燥によって失われた量とほぼ同じ量の水を加え

(このとき混合やかき混ぜはしてはいけない)

,再び 14.8 に従って乾燥し測定試料と乾燥皿の合計量をは

かる。

次の手順で試料の酸化性などを判定し,

その結果によって 14.6.3 に規定した水分測定法を選定する。

a)

次の式が成立すれば,その試料は乾燥中に酸化される可能性があると判断し水分測定法は,第

2

法に

よる。

1

2

3

4

m

m

m

m

×

100

0.05 (22)

ここに,

m

1

乾燥皿の質量

 (g)

m

2

乾燥皿と湿測定試料との合計質量

 (g)

m

3

乾燥皿と乾燥した測定試料との合計質量

 (g)

m

4

乾燥皿と再乾燥した測定試料との合計質量

 (g)

備考

(22)及び(23)の数値

0.05

は,

14.7 d)

に規定されている恒量判定の基準値

 (0.05%)

に相当する。

b)

次の式が成立すれば,その試料は,乾燥中に分解及び

/

又は硫黄などが気化する可能性があると判断し,

水分測定法は,第

3

法による。

1

2

4

3

m

m

m

m

×

100

0.05 (23)

c)

a)

又は b)のいずれにも該当しないときは,酸化・分解などが起こらないものとし,水分測定法は,第


29

M 8083 : 2001

1

法による。

図 8  水分測定法選択のフローシート

14.6.3

水分測定方法

a)

第 法  水分測定試料を 14.7 の条件で乾燥したときに恒量値が得られ,かつ,14.6.2 で試験した結果

14.6.2 c)

に該当するときは,14.7 に規定した方法で恒量となるまで乾燥する。水分測定試料と成分用

試料は,兼用又は重用する。

b)

第 法  水分測定試料を 14.7 の条件で乾燥したときに恒量値が得られるが,14.6.2 で試験した結果

14.6.2 a)

に該当する(質量が増加する)ときは,乾燥中に試料が酸化するおそれがあるので,水分測

定試料は,空気中で恒量となるまで乾燥して水分を測定した後,乾燥した試料から成分用試料の調製

をするか(重用)

,不活性ガス中で恒量となるまで乾燥する。後者の場合は,水分測定試料と成分用試

料を兼用又は重用する。

c)

第 法  水分測定試料を 14.7 の条件で乾燥したときに恒量値が得られるが,14.6.2 で試験した結果

14.6.2 b)

に該当する(質量が減少する)ときは,試料に含まれる有機物が長時間にわたって気散する

おそれがあるので,水分測定試料は,空気中で恒量となるまで乾燥して水分を測定した後,乾燥した

試料から成分試験試料の調製をする(重用)

d)

第 法  水分測定試料を 14.7 の条件で乾燥したときに恒量値が得られず,長時間にわたっての質量減

が続く場合は,試料の水和水の損失,分解又は昇華が起こるおそれがあるので,水分測定試料は,14.7

に従って一定時間乾燥した後,乾燥を中止して,その質量をはかり水分を測定した後,乾燥した試料

から成分試験試料の調製をする(重用)

。この場合成分試験試料の調製及び成分測定試料のはかり取り


30

M 8083 : 2001

の前に乾燥してはいけない。

e)

第 法  測定試料を乾燥しても恒量値が得られず,最初の乾燥時間以降は質量が増加するときは,乾

燥したときでも酸化が起こるおそれがあるので,水分測定試料は,14.7 に従って一定時間乾燥したら

乾燥を中止し,その質量をはかり水分を測定した後,乾燥した試料から成分試験試料の調製をするか

(重用)

,不活性ガス中で恒量となるまで乾燥する。前者の場合成分試験試料の調製及び成分測定試料

のはかり取りの前に乾燥してはいけない。

備考

試料を重用するときは,水分測定試料は,成分試験試料に対する精度,質量などの要求を満足

しなくてはならない。

14.7

試料乾燥方法  試料の乾燥方法は,次の手順による。

a)

1kg

以上の水分測定試料を質量既知の乾燥皿に移し,試料の厚さがほぼ一定になるように平らにし,

直ちに水分測定試料と乾燥皿の合計質量をはかる。

b)

あらかじめ

105

℃±

5

℃に調節した乾燥器に入れて乾燥する。

c)

一定時間乾燥した後,取り出して熱いうちに質量をはかる。その後

4

時間乾燥するごとに質量をはか

り,乾燥減量を算出する。

d)

二つの連続して測定した乾燥減量率が

0.05%

以下となるまで乾燥する。

e)

乾燥が終了したら直ちに熱いうちに,水分測定試料と乾燥皿の合計質量をはかる。

備考1.

最初の乾燥時間は実験的に決定する。多くの場合

16

時間で十分である。

2.

銘柄ごとに実験を行い,この規定を満足する乾燥時間を決定できる場合は,その時間を乾燥

終了時間と決めてもよい。

3.

測定試料の表面に形成されたクラストやケーキは,水分の蒸発を容易にするため,試料が飛

散しないように注意して砕いてもよい。

4.

試料を乾燥中に,同じ乾燥器の中に他の湿った試料を入れてはいけない。

5.

恒量値が得られないときは,乾燥を中止してその質量をはかり乾燥後の質量とする。成分試

験試料は,水分測定後の試料から調製する(重用試料)

14.8

水分の決定

14.8.1

水分測定試料の水分  水分測定試料の水分は,質量百分率として表し,式(24)によって算出する。

100

1

2

3

2

×

=

m

m

m

m

W

 (24)

ここに,

W

水分測定試料の水分

 (%)

m

1

乾燥皿の質量

 (g)

m

2

乾燥前の乾燥容器及び水分測定試料の合計質量

 (g)

m

3

乾燥後の乾燥容器及び水分測定試料の合計質量

 (g)

備考

12.4

によって抜き取った水分用試料の予備乾燥を行ったときは,式(25)によって予備乾燥水分

を加算する。

W

W

W

W

100

100

P

P

T

+

=

 (25)

ここに,

W

T

予備乾燥水分を加算した水分

 (%)

W

P

(21)

で求めた水分用試料の予備乾燥水分

 (%)

W

(24)

で求めた水分測定試料の水分

 (%)

14.8.2

ロットの水分の決定  ロットの水分は,次のいずれかの方法によって算出し,小数以下

2

けたに丸

める。


31

M 8083 : 2001

a)

水分測定試料をロット試料から調製した場合  最初に測定した水分の結果が,図 に示す許容差

r

1

超えたときは,保管してある

2

個の水分測定試料を用いて再び水分の測定を行う。ロットの水分は,

質量百分率として表し,

図 の方法で求める。

b)

水分測定試料を各副ロットごとに調製した場合  各副ロットから

1

個の水分測定試料を用いて水分の

測定をしたときはその値を,

2

個用いたときはその値の平均値を副ロットの水分とし,ロットの水分

は,質量百分率で表し,式(26)によって求める。

å

å

=

=

=

k

i

i

k

i

i

i

m

m

W

W

1

1

L

 (26)

ここに,

W

L

ロットの水分

 (%)

k

副ロットの数

W

i

副ロット

i

の水分

 (%)

m

i

副ロット

i

の質量

 (t)

c)

水分測定試料をインクリメントごとに調製した場合  水分の測定がインクリメントごとに行われた

ときは,ロットの水分は質量百分率として表し,次のいずれかによって算出する。

1)

各インクリメントが代表する層の質量が異なるときは,式(27)による。

å

å

=

=

=

n

i

si

n

i

si

i

m

m

W

W

1

1

L

 (27)

ここに,

W

L

ロットの水分

 (%)

n

インクリメントの数

W

i

インクリメント

i

の水分

 (%)

m

si

インクリメント

i

が代表する層の質量

 (t)

2)

各インクリメントが代表する層の質量がほぼ等しいときは,式(28)による。

n

W

W

n

i

i

å

=

=

1

L

 (28)

ここに,

W

L

ロットの水分

 (%)

n

インクリメントの数

W

i

インクリメント

i

の水分

 (%)


32

M 8083 : 2001

r

1

及び r

2

の値

水分 6%未満の鉛

及び亜鉛精鉱

左記以外の精鉱

r

1

 0.14%

0.20%

r

2

 0.18%

0.25%

図 9  ロット試料の水分測定結果の処理方法

15.

ロット中の金属成分含有量の決定方法

15.1

乾量の決定  乾量は,式(29)によって求める。

÷

ø

ö

ç

è

æ −

=

100

1

W

D

M

m

m

 (29)

ここに,

m

D

ロットの乾量

 (t)

m

W

ロットの湿量

 (t)

M

ロットの水分

 (%)

15.2

金属含有量の決定

15.2.1

主成分の含有量  銅,鉛及び亜鉛の含有量は,式(30)によって求める。

100

L

D

M

a

m

m

×

=

 (30)

ここに,

  m

M

ロットの金属含有量

 (t)


33

M 8083 : 2001

m

D

ロットの乾量

 (t)

a

L

乾量基準の金属含有率

 (%)

水分係数の概念を用いると,式(30)は,次のように変換できる。

100

L

W

M

a

F

m

m

×

×

=

 (31)

ここに,

F

次の式で与えられる水分係数。

100

1

M

F

=

 (32)

15.2.2

金及び銀の含有量の決定  金及び銀の含有量は,次の式(33)で求める。

100

L

W

M

a

F

m

m

×

×

=

 (33)

ここに,

m

M

ロットの貴金属含有量

 (kg)

m

W

ロットの湿量

 (t)

F

水分係数

a

L

乾量基準の貴金属含有率

 (g/t)

15.3

金属含有量の変動の計算  金属含有量の分散は,式(34)によって求める。

2

T

aL

M

2

F

2

F

M

2

W

2

W

M

2

M

s

m

s

m

s

m

m

s

÷÷ø

ö

ççè

æ

+

÷÷ø

ö

ççè

æ

+

÷÷ø

ö

ççè

æ

=

 (34)

ここに,

s

M

2

ロット中の金属量の分散の推定値

s

W

2

ロットの質量の分散の推定値

s

F

2

水分係数推定の全分散の推定値[

(s

H

/100)

2

ここに,

s

H

は水分

測定の全精度

 (1

σ)

s

T

2

ロットの金属含有率の全分散の推定値

備考

水分係数の全分散及び金属含有率の全分散は,それぞれ試料採取,試料調製及び測定(又は分

析)の分散を含む。

偏導関数を求め,式(34)に代入すると,式(35)及び式(36)が得られる。

2

T

2

W

2

F

2

L

W

2

W

2

L

2

M

100

100

100

s

F

m

s

a

m

s

a

F

s

÷

ø

ö

ç

è

æ

×

+

÷

ø

ö

ç

è

æ

×

+

÷

ø

ö

ç

è

æ

×

=

 (35)

÷

÷
ø

ö

ç

ç
è

æ

+

+

=

2

L

2

T

2

2

F

2

W

2

W

2

M

a

s

F

s

m

s

m

 (36)

備考  式(36)

s

w

/

m

w

s

F

/

F

及び

s

T

/

a

L

は質量測定,乾量率の決定及び分析値の決定の変動係数を表して

いる。

したがって式(36)を変動係数を用いて表すと金属含有量の分散は,式(37)で示される。

s

M

2

m

M

2

 [ (

CV

W

) 2

+  (

CV

F

)

2

+  (

CV

a

)

2

] (37)

ここに,

CV

W

質量測定の精度を変動係数で表したもの

CV

F

乾量率決定の全体の精度を変動係数で表したもの

CV

a

分析値決定の全体の精度を変動係数で表したもの

(37)は,ロットの質量推定の精度,乾量率測定の精度及び分析の精度をそれぞれ変動係数

で表すと,これらの要因が金属含有量推定の精度に関与する大きさは,等しいことを示してい

る。水分測定の精度は直接的には関係していないことに注意する。


34

M 8083 : 2001

附属書 1(規定)  試料採取,試料調製及び分析の精度の調査方法 

序文  この附属書は,1997 年に第 1 版として制定された ISO 12744, Copper lead and zinc sulfide concentrates

−Experimental methods for checking the precision of sampling の規定の技術的内容を変更することなく作成し

た日本工業規格である。

なお,側線を施してある箇所は,対応国際規格にない点である。

1.

適用範囲  この附属書は,試料採取,試料調製,化学分析及び水分測定の精度の調査方法について規

定する。

備考1.  水分測定の精度を調査するときは,この附属書で用いる用語“分析”を“測定”と読み替え

る。

2.

この規格の対応国際規格を,次に示す。

ISO 12744 

: 1997, Copper, lead and zinc sulfide concentrates

−Experimental methods for checking the

precision of sampling

2.

記号の定義

k

: ロットの数

n

: インクリメントの個数

R

1

: 試料 A

1

,A

2

,B

1

,B

2

,A

0

及び B

0

の併行分析値の範囲

1

R

R

1

k

個のロットの平均値

R

2

: 試料 A 及び B を分割して調製した試料 A

1

と A

2

又は試料 B

1

と B

2

の平均値の範囲

2

R

R

2

k

個のロットの平均値

R

3

: 試料 A の平均値と試料 B の平均値の範囲

3

R

R

3

k

個のロットの平均値

s

: 標準偏差

σ

の推定値

s

1

2

1

R

から求めた分散の推定値

s

2

2

2

R

から求めた分散の推定値

s

3

2

3

R

から求めた分散の推定値

s

A

: 分析の標準偏差の推定値

s

P

: 試料調製の標準偏差の推定値

s

w

: ロット内又は層内のインクリメント間の標準偏差の推定値

s

s

: 試料採取の標準偏差の推定値

s

SP

: 試料採取と試料調製を合わせた標準偏差の推定値

s

T

: 試料採取,試料調製及び分析を合わせた全体の標準偏差の推定値

x

ij1

,

x

ij2

:成分試験試料の分析結果

x

: 2 回の併行分析の平均

x

: 2 回の併行分析の平均の平均

x

: の平均値及び試料調製方法 3 の全平均

x

x

試料調製方法 1 及び 2 の全分析値の総平均


35

M 8083 : 2001

3.

調査方法

3.1

概要  ロットからインクリメントを採取し,採取されたインクリメントを交互に別々の容器に集め

て,1 組の対となった試料をつくる。それぞれ別々に試料調製及び分析を行い,対の分析値の差(範囲)

から試料採取などの精度を求める。試料調製及び分析の精度を求めるときは,試料調製及び測定を 2 個併

行して行う。インクリメントの採取方法,試料調製方法及び分析方法は,本体に規定した方法で行う。

3.2

品質特性  精度を調査する品質特性は,化学成分及び水分とする。

3.3

精度調査の頻度  精度の調査は,定期的及び装置の主要部分を変更したときにも行うのが望ましい。

精度の調査は,多くの作業が伴うので,通常の試料採取,試料調製及び分析作業の一部として実施するこ

とが望ましい。

3.4

実験するロットの数  信頼できる結果を得るためには,同じ銘柄の 20 以上のロットを対象にするこ

とが望ましい。もし,20 ロット以上について実験することが困難なときは,少なくとも 10 ロット以上を

対象とする。

3.5

実験方法

3.5.1

試料の採取及び対の試料の作り方  試料の採取及び対の試料の作り方は,次のいずれかによる。

a)

ロットから通常の試料採取作業で採取する個数の倍のインクリメントを採取する方法(

附属書 図 1

及び

附属書 図 参照)。

通常の試料採取作業でロットから

n

個のインクリメントを採取している場合,ロットから 2

n

個のイ

ンクリメントを採取し,奇数番目及び偶数番目のインクリメントを別々に集め,それぞれ

n

個のイン

クリメントから構成される 1 組の対となった試料をつくる。

b)

隣り合った二つのロットから採取したインクリメントをまとめる方法(

附属書 図 参照)。

隣り合った二つのロットからそれぞれ通常の試料採取作業で採取する個数(

n

個)のインクリメン

トを採取し,これらのインクリメントを一連のものと考え,奇数番目及び偶数番目のインクリメント

を別々に集め,それぞれ

n

個のインクリメントで構成される 1 組の対となった試料をつくる。

c)

ロットから通常の試料採取作業で採取する個数と同じ個数のインクリメントを採取する方法(

附属書

1

図 及び附属書 図 参照)。

ロットから通常の試料採取作業で採取する個数  (

n

)

のインクリメントを採取し,採取された奇数及

び偶数番目のインクリメントを別々に集め,それぞれ

n

/2

個のインクリメントを含む 1 組の対となっ

た試料をつくる。この場合ロットから

n

個のインクリメントを採取する場合の試料採取精度を求める

には,得られた試料採取精度を

n

で割らなくてはならない。この方法は,通常の試料採取作業を行

いながら,試料採取の精度を求めることができる。

備考  ロットから採取するインクリメントの個数は,偶数とする。


36

M 8083 : 2001

附属書 図 1  組の対の試料を作成するためのインクリメントのまとめ方の例 

(ベルトコンベヤから採取する場合)

附属書 図 2  組の対の試料を作成するためのインクリメントのまとめ方の例 

(各トラックから採取する場合)


37

M 8083 : 2001

附属書 図 3  組の対の試料を作成するためのインクリメントのまとめ方の例 

(隣り合ったロットをまとめる場合)

3.5.2

試料調製及び分析  試料調製及び分析は,次のいずれかの方法による。

a)

方法 1(附属書 図 参照)  1 組の対の試料 A 及び B を別々に縮分して 4 個の成分試験試料 A

1

,A

2

B

1

及び B

2

を調製する。これらの成分試験試料をそれぞれ併行分析する。得られた分析結果を試料 A

1

について

x

111

x

112

,試料 A

2

について

x

121

x

122

,試料 B

1

について

x

211

x

212

及び試料 B

2

について

x

221

x

222

とする。8 個の試料の分析は,ランダムに同じ方法で分析者が,同一日に同一分析装置を用いて行

う。

備考  方法 は,試料採取,試料調製及び分析の精度(併行精度)を別々に求めることができる。

b)

方法 2(附属書 図 参照)  試料 A は,縮分して 2 個の成分試験試料 A

1

及び A

2

を調製する。試料

B

からは 1 個の成分試験試料 (B

0

)

だけを調製する。これらの成分試験試料は,それぞれ併行分析す

る。得られた分析結果を試料 A

1

について

x

111

x

112

,試料 A

2

について

x

121

x

122

,試料 B

0

について

x

201

x

202

とする。6 個の試料の分析は,ランダムに同じ方法で同じ分析者が,同一日に同一分析装置を用い

て行う。

備考  方法 は,試料採取,試料調製及び分析の精度(併行精度)を別々に推定することができる。

しかし,推定精度は,

方法 よりも劣る。


38

M 8083 : 2001

c)

方法 3(附属書 図 参照)  試料 A 及び B からそれぞれ 1 個の成分試験試料 (A

0

, B

0

)

を調製する。

2

個の成分試験試料は,それぞれ併行分析する。得られた分析結果を,試料 A について

x

101

x

102

,試

料 B について

x

201

x

202

とする。4 個の試料の分析は,ランダムに同じ方法で同じ分析者が,同一日に

同分析装置を用いて行う。

備考  方法 は,試料採取と試料調製を合わせた精度及び分析の精度(併行精度)を推定することが

できる。試料採取と試料調製に精度を分離して求めることはできない。

附属書 図 4  方法 のフローシート

附属書 図 5  方法 のフローシート

附属書 図 6  方法 のフローシート

4.

データの解析  データの解析は,3.5 で選択した試料調製方法によって,次のいずれかによる。

a)

方法 の場合  試料採取,試料調製及び分析の標準偏差の推定値を,次の手順によって求める。


39

M 8083 : 2001

1)

併行分析の平均値及び範囲を求める。

(

)

2

1

2

1

ij

ij

ij

x

x

x

+

=

 (1)

R

1

=|

x

ij1

x

ij2

|  (2)

ここに,

i

:  それぞれ対の試料 A 及び B に対応した数値で 1 及び 2

j

:  成分試験試料 A

1

と A

2

又は B

1

と B

2

に対応した数値で 1 及び 2

2)

試料 A

1

と A

2

並びに試料 B

1

と B

2

の平均値及び範囲を求める。

(

)

2

1

2

1

i

i

i

x

x

x

+

=

 (3)

R

2

=|

2

1

i

j

x

x

| (4)

3)

試料 A 及び B の平均値及び範囲を求める。

(

)

2

1

2

1

x

x

x

+

=

 (5)

R

3

=|

2

1

x

x

|  (6)

4)

全ロットの平均値

x

及び範囲

R

1

R

2

及び

R

3

の平均値を求める。

å

=

x

k

x

1

 (7)

å

=

1

1

4

1

R

k

R

 (8)

å

=

2

2

2

1

R

k

R

 (9)

å

=

3

3

1

R

k

R

 (10)

5)

範囲の平均値

R

1

R

2

R

3

から分散

s

1

2

s

2

2

及び

s

3

2

を求める。

( )

2

1

2

1

4

R

s

π

=

 (11)

( )

2

2

2

2

4

R

s

π

=

 (12)

( )

2

3

2

3

4

R

s

π

=

 (13)

ここに,

π

/4

対の測定値についての範囲と分散の関する係

備考

π

/4

は JIS M 8100 : 1992 で用いられていた(1/

d

n

2

)

2

=(1/1.128)

2

=0.785 9 に相当する。

6)

分散

s

1

2

s

2

2

及び

s

3

2

が統計的に有意か否かを求めるために,次の手順で

F

検定を行う。

6.1)

分散の比

s

2

2

/

s

1

2

及び

s

3

2

/

s

2

2

を求める。

6.2)

これらの比を,

F

比の分散の推定に用いた自由度に応じた,

附属書 表 の 95%信頼区間の値と

比較する。


40

M 8083 : 2001

6.3)

計算した分散の比が

附属書 表 

F

比を超えたときは,

これらの差は統計的に有意であるので,

二つの分散を分散要因に分ける。

計算した分散の比が

F

比を超えないときは,

s

2

2

及び/又は

s

3

2

を分散要因に分けることは無意味

で,実験ロットを追加して更にデータを集める必要がある。

6.4)

F

検定の結果,分散

s

1

2

s

2

2

及び

s

3

2

の差が有意なときは,分析  (

s

A

2

)

,試料調製  (

s

p

2

)

及び試料採

取の分散  (

s

s1

2

)

の推定値を,次の式によって求める。

s

A

2

s

1

2

 (14)

2

1

2

2

2

P

2

1

s

s

s

=

 (15)

2

2

2

3

2

s

2

1

s

s

s

=

 (16)

7)

試料採取,試料調製及び分析を含む全体の分散  (

s

T

2

)

を,次の式によって求める。

s

T

2

s

S

2

s

P

2

s

A

2

 (17)

8)

全体の変動の標準偏差  (

s

T

)

,試料採取の標準偏差  (

s

S

)

,試料調製の標準偏差  (

s

P

)

及び分析の標準偏

差  (

s

A

)

の推定値を求める。

9)

s

T

s

S

s

P

及び

s

A

と望ましい標準偏差とを比較する。

備考  必要があれば層内の変動(インクリメント間の変動)の標準偏差  (

s

w

)

を,式(18)によって求め

ることができる。

s

s

s

n

s

s

×

=

W

 (18)

附属書 表 1  個の分散の比較するときの信頼区間 95%での 

自由度(大きい分散の方)

自由度

(小さい分散の方)

10 12 15 20 24 30 40 60 120

10

2.98 2.91 2.84 2.77 2.74 2.70 2.66 2.62 2.58 2.54

12

2.75 2.69 2.62 2.54 2.51 2.47 2.43 2.38 2.34 2.30

15

2.54 2.48 2.40 2.33 2.29 2.25 2.20 2.16 2.11 2.07

20

2.35 2.28 2.20 2.12 2.08 2.04 1.99 1.95 1.90 1.84

24

2.25 2.18 2.11 2.03 1.98 1.94 1.89 1.84 1.79 1.73

30

2.16 2.09 2.01 1.93 1.89 1.84 1.79 1.74 1.68 1.62

40

2.08 2.00 1.92 1.84 1.79 1.74 1.69 1.64 1.58 1.51

60

1.99 1.92 1.84 1.75 1.70 1.65 1.59 1.53 1.47 1.39

120

1.91 1.83 1.75 1.66 1.61 1.55 1.50 1.43 1.35 1.25

1.83 1.75 1.67 1.57 1.52 1.46 1.39 1.32 1.22 1.00

b)

方法 の場合  試料採取,試料調製及び分析の標準偏差の推定値を,次の手順によって求める。

1)

併行分析の平均値及び範囲を求める。

(

)

112

111

11

2

1

x

x

x

+

=

(

)

122

121

12

2

1

x

x

x

+

=

(

)

202

201

20

2

1

x

x

x

+

=

 (19)

R

11

=|

x

111

x

112

|,

R

12

=|

x

121

x

122

|,

R

20

=|

x

201

x

202

| (20)

2)

A

1

及び A

2

の併行分析の平均値の平均値及び範囲を求める。

(

)

122

121

112

111

2

1

x

x

x

x

x

+

+

+

=

 (21)


41

M 8083 : 2001

(

) (

)

122

121

112

111

2

4

1

x

x

x

x

R

+

+

=

 (22)

3)

対となった対の試料の平均値及び範囲を求める。

(

)

úû

ù

êë

é

+

+

=

202

201

2

1

2

1

x

x

x

x

 (23)

R

3

=|

(

)

202

201

2

1

x

x

x

+

|  (24)

4)

全ロットの平均値及び範囲

R

1

R

2

及び

R

3

の平均値を求める。

å

=

x

k

x

1

 (25)

å

=

1

1

3

1

R

k

R

 (26)

å

=

2

2

1

R

k

R

 (27)

å

=

3

3

1

R

k

R

 (28)

5)

範囲の平均値

R

1

R

2

R

3

から分散

s

1

2

s

2

2

及び

s

3

2

を求める。

( )

2

1

2

1

4

R

s

π

=

 (29)

( )

2

2

2

2

4

R

s

π

=

 (30)

( )

2

3

2

3

4

R

s

π

=

 (31)

ここに,

π

/4

対の測定値についての範囲と分散の関する係

備考

π

/4

は JIS M 8100 : 1992 で用いられていた (1/

d

n

2

)

2

=(1/1.128)

2

=0.785 9 に相当する。

6)

分散

s

1

2

s

2

2

及び

s

3

2

が統計的に有意か否かを求めるために,次の手順で

F

検定を行う。

6.1)

分散の比

s

2

2

/

s

1

2

及び

s

3

2

/

s

2

2

を求める。

6.2)

これらの比を,

附属書 表 に示した 95%信頼区間の

F

比の分散の推定に用いた自由度に対応し

た値と比較する。

6.3)

計算した分散の比が

F

比を超えたときは,これらの差は統計的の有意であるので二つの分散は分

散要因に分ける。

計算した分散の比が

F

比を超えないときは,

s

2

2

及び/又は

s

3

2

を分散要因とすることは無意味で,

実験ロットを追加してさらにデータを集める必要がある。

7)

F

検定の結果,分散

s

1

2

s

2

2

及び

s

3

2

の差が有意なときは,分析の分散  (

s

A

2

)

,試料調製の分散  (

s

P

2

)

び試料採取の分散  (

s

S

2

)

の推定値を,次の式によって求める。

s

A

2

s

1

2

 (32)

2

1

2

2

2

P

2

1

s

s

s

=

 (33)


42

M 8083 : 2001

2

2

2

3

2

s

4

3

s

s

s

=

 (34)

8)

試料採取,試料調製及び分析全体の分散  (

s

T

2

)

を,次の式によって求める。

s

T

2

s

S

2

s

P

2

s

A

2

 (35)

9)

全体の標準偏差(

s

T

)

,試料採取の標準偏差  (

s

S

)

,試料調製の標準偏差  (

s

P

)

及び分析の標準偏差  (

s

A

)

の推定値を求める。

10)

s

T

s

s

s

s

s

A

が望ましい標準偏差であるかを比較する。

備考  必要があれば層内の変動(インクリメント間の変動)の標準偏差を,式(18)によって求めるこ

とができる。

c)

方法 の場合  試料採取と試料調製を合わせた標準偏差及び分析の標準偏差の推定値を,次の手順に

よって求める。

この方法は,分析の精度は推定することができるが,試料採取と試料調製の精度は分離して求める

ことはできない。

1)

併行分析の平均値及び範囲を求める

(

)

02

01

2

1

i

i

i

x

x

x

+

=

 (36)

R

11

=|

x

i01

x

i02

| (37)

ここに,

i

:  それぞれ対の試料 A 及び B に対応した 1 及び 2

2)

試料 A 及び B の平均値及び範囲を求める。

(

)

2

1

2

1

x

x

x

+

=

 (38)

R

3

=|

2

1

x

x

|  (39)

3)

全ロットの平均値及び範囲

R

1

及び

R

3

の平均値を求める。

å

=

x

k

x

1

 (40)

å

=

1

1

2

1

R

k

R

 (41)

å

=

3

3

1

R

k

R

 (42)

4)

範囲の平均値

R

1

R

3

から分散

s

1

2

及び

s

3

2

を求める。

( )

2

1

2

1

4

R

s

π

=

 (43)

( )

2

3

2

3

4

R

s

π

=

 (44)

ここに,

π

/4

対の測定値についての範囲と分散の関する係数

備考

π

/4

は JIS M 8100 : 1992 で用いられていた (1/

d

n

2

)

2

=(1/1.128)

2

=0.785 9 に相当する。

5)

分散

s

1

2

及び

s

3

2

が統計的に有意か否かを求めるために,次の手順によって

F

検定を行う。

5.1)

分散の比

s

3

2

/

s

1

2

を求める。

5.2)

この比を,

附属書 表 に示した 95%信頼区間の

F

比の分散の推定に用いた自由度に応じた値と

比較する。


43

M 8083 : 2001

5.3)

計算した分散の比が

F

比を超えたときは,この差は統計的に有意であるので二つの分散は分散要

因に分ける。

計算した分散の比が

F

比を超えないときは,

s

3

2

を分散要因に分けることは無意味で,実験ロッ

トを追加して更にデータを集める必要がある。

6)

F

検定の結果,分散

s

1

2

及び

s

3

2

の差が有意なときは,分析  (

s

A

2

)

,及び試料採取と試料調製を合わせ

た分散  (

s

SP

2

)

の推定値を,次の式によって求める。

s

A

2

s

1

2

 (45)

2

1

2

3

2

SP

2

1

s

s

s

=

 (46)

7)

試料採取,試料調製及び分析の全分散  (

s

T

2

)

を,次の式によって求める。

s

T

2

s

SP

2

s

A

2

 (47)

8)

全体の標準偏差  (

s

T

)

,試料採取・試料調製の標準偏差  (

s

SP

)

及び分析の標準偏差  (

s

A

)

の推定値を求

める。

9)

s

T

s

SP

s

A

が望ましい標準偏差であるかを比較する。

5.

結果の評価と処置  試料採取,試料調製及び分析の標準偏差の推定値が望ましい値を超えているとき

は,試料採取方法,試料調製方法又は分析方法を改正しなくてはならない。

5.1

試料採取精度  附属書 によって,インクリメント間の変動が変わっているかを調べる。試料採取

方法を決定したときと比較して,有意な変化が認められたときは,ロットから取るインクリメントの数を

適切な数に変更する。

備考1.  式(18)を用いてインクリメント間の変動を求めてもよい。

2.

統ランダム試料採取又は層別ランダム試料採取の場合,ロットから取るインクリメントの数

n

から

n

1

に増加すると,試料採取の精度は,

(

)

1

n

n

に比例して改善される。

3.

インクリメントの大きさを増加する方法もあるが,インクリメントの大きさの増加は,試料

採取の標準偏差の改善に有効でないので,改善効果は限定される。

5.2

試料調製精度  試料調製の各段階の変動を調べる。変動要因を低下させるためには,縮分するとき

の精鉱の粒度を細かくするか,縮分後の試料の質量を増加することが有効である。

5.3

分析精度  規定された分析方法に従っているかを調べる。また,成分試験試料の粒度や均一性など

の要因を調べる。

6.

結果の記録  実験結果は,誤記や脱落を防ぎ将来の参考にするため,標準化された様式で保存するの

がよい(

附属書 表 及び附属書 表 参照)。

7.

実施例

7.1

実施例 1  4.a)によって実施した試料採取,試料調製及び分析の精度を調査した報告書の例を示す。

附属書 表 は,銅含有率決定についての試料採取の特性と結果の要約を,附属書 表 は,データ並び

に試料採取,試料調製及び分析の標準偏差の計算方法を示す。

範囲の平均値

1

R

2

R

及び

3

R

から求めた分散の推定値は,次のとおりである(

附属書 表 参照)。

s

1

2

=0.000 38(自由度 79)

s

2

2

=0.000 66(自由度 39)


44

M 8083 : 2001

s

3

2

=0.002 73(自由度 19)

したがって

s

2

2

/

s

1

2

=1.74  比(

附属書 表 1)1.59

s

3

2

/

s

2

2

=4.14  比(

附属書 表 1)1.84

いずれの場合も,推定した分散の間の差は 98%信頼レベルで有意である。

附属書 の式(14),(15)及び(16)から,分析,試料調製及び試料採取の精度の推定値を求めると,次のよ

うになる。

分析の標準偏差

s

A

=0.019%Cu

試料調製の標準偏差

s

P

=0.022%Cu

試料採取の標準偏差

s

S1

=0.049%Cu

これらの標準偏差のうちで,試料採取の標準偏差が最大である。もし,この精度をよくするならば,試

料採取のインクリメントの個数を増加すればよい。

7.2

実施例 2  4.c)によって試料採取から分析までを含めた全体の精度調査を実施した例を示す。この

例は,4.c

)に方法で 10 ロットについて実施したが,分析は成分試験試料 1 個について 1 回だけ行った。

得られた分析結果を

附属書 表 に示す。この実験は,併行分析をしていないので,試料採取,試料調製

及び分析の分散に分けて求めることはできない。

(43)は,次のようになる。

( )

2

1

2

T

4

R

s

π

=

 (48)

ここに,

s

T

2

:  試料採取,試料調製及び分析を合わせた全体の精度(分散)

したがって

1

R

=0.027

附属書 表 から)

s

T

2

=0.027

2

×

π

/4

=0.000 57

[式(48)から]

s

T

=0.024%Cu

試料採取,試料調製及び分析を合わせた全体の精度は,標準偏差で 0.024%Cu である。この値は,相対

標準偏差率で 0.08%である。もし,この精度が十分でないときは,4.a)又は 4.b)の方法で実験して最大の分

散要因を検出し,その要因に対して 5.に記載された対策をとる。


45

M 8083 : 2001

附属書 表 2  実験報告書の例


 

46

M 80

83 :

2001

附属書 表 3  精度調査のデータシートの例(1)


47

M 8083 : 2001

附属書 表 4  精度調査のデータシートの例(2)

単位 %Cu

ロット

奇数番目の試料

偶数番目の試料

差の絶対値

1 30.37

30.34  0.03

2 30.47

30.46  0.01

3 29.99

30.01  0.02

4 29.97

29.98  0.01

5 30.12

30.18  0.06

6 30.02

30.05  0.03

7 30.32

30.35  0.03

8 30.18

30.17  0.01

9 30.31

30.27  0.04

10 30.28

30.25  0.03

合計

0.27


48

M 8083 : 2001

附属書 2(規定)  試料採取,試料調製及び分析の偏りの調査方法

序文  この附属書は,1997 年に第 1 版として制定された ISO 13292, Copper, lead and zinc sulfide concentrates

−Experimental methods for checking the bias of sampling  の規定の技術的内容を変更することなく作成した

日本工業規格である。

なお,点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格にない点である。

1.

適用範囲  この附属書は,試料採取,試料調製,化学分析及び水分測定の偏りの有無を調査する方法

について規定する。

備考1.  この方法は,交換試料や異なった場所で採取された試料(例えば,揚地と積地)の分析結果

に有意な差があるか否かの調査に用いることができる。

2.

水分率など物理的な測定で得られた結果の偏りを調査する場合は,この附属書で用いている

用語“分析”を“測定”と読み替える。

3.

この附属書の対応国際規格を,次に示す。

ISO 13292 

: 1997, Copper, lead and zinc sulfide concentrates

−Experimental methods for checking the

bias of sampling

2.

調査方法

2.1

概要  調査しようとする方法(以下,方法 B という。)から得た結果と,技術的及び経験的観点から

実質的に偏りがない結果を得ることができると判断できる基準方法(以下,方法 A という。

)から得た結

果の差が,あらかじめ決めた検出しようとする偏りの大きさと比較して,統計的に有意差があるかを検定

する。

2.2

品質特性  調査する品質特性は,化学成分及び水分とする。

2.3

偏りの調査の頻度  偏りの調査は,定期的及び方法や装置の主要部分を変更したときに行うのが望

ましい。

2.4

実験する試料の数  実験する試料の数は,20 以上とする。最終的に必要な実験試料数は,まず 20

組の実験を行い,その結果から算出した偏りの検出限界  (BDL)  とあらかじめ取り決めてある検出しよう

とする偏りの値  (∂)  によって決める(3.3 参照)

備考  検出しようとする偏りの値  (∂)  は,技術的及び経済的観点から採用した試料採取方法,試料

調製方法及び分析方法の精度を十分考慮し,受渡当事者間の協議によって決定する。

取決めのない場合は,一つの基準として本体に示した全体の精度(標準偏差)の値を∂とし

て使用してもよい。

2.5

基準とする方法の条件  偏りの調査に用いる基準とする方法(方法 A)は,技術的及び経験的観点

から実質的に偏りがない結果を得ることができると判断できる方法を用いる(

附属書 の 2.62.7 及び附

属書 の 2.8 参照)。

2.6

試料採取方法の偏りの調査  試料採取方法の偏りの調査は,次による。

a)

調査対象の方法 B に対応した方法 A を決定する。方法 A と方法 B の組合せの例を,次に示す。

1)

ベルトサンプリング

方法 A:停止ベルトサンプリング法


49

M 8083 : 2001

方法 B:ベルトサンプリング法

2)

グラブサンプリング

方法 A:停止ベルトサンプリング法

方法 B:グラブサンプリング法

3)

トラックサンプリング

方法 A:停止ベルトサンプリング法

方法 B:トラックサンプリング法

備考1.  停止ベルトサンプリング法は,例え全荷重がのったベルトを再スタートすることができるシ

ステムであっても多くの問題がある。主な問題は,荷役能力が低下し荷役時間を遅らせるこ

とと,荷役システムを頻繁に停止し次いで起動させることの経験的困難性である。このため

次の方法が提案されている。

設備コストは高いが,機械式一次サンプラ(方法 B)でインクリメントを採取する主なベ

ルトから,主ベルト上の精鉱と同じような精鉱の層をつくるように,精鉱の流れの一部を移

送コンベヤ上に移し替え,移送コンベヤ上から停止ベルトサンプリング法で試料採取を行う。

移送コンベヤベルトは,転換板によって生じる長さ方向の分級の影響を避けるため十分な長

さにすることが望ましい。方法 B のインクリメント採取場所と移送ベルトに移し替える精鉱

の位置はできる限り近くする。

2.

水分の偏りを調査する場合,方法 A の取扱いは,水分の蒸発,試料容器への吸着などによる

水分の損失がないように,特に注意する必要がある。方法 A は,縮分操作を極力少なくして

インクリメント毎に水分測定をすることが望ましい。

b)

方法 A 及び方法 B によって採取したインクリメントを,ロットごとにそれぞれ別々にまとめ対となっ

た試料 A 及び B をつくる。

c)

試料 A 及び B を別々に同じ方法で試料調製及び分析を行い,対となった 1 組の分析結果を得る。

d)

この実験を 20 以上のロットについて行う。

備考  方法 A 及び方法 B によるインクリメントを互いにごく近い位置で採取した場合は,各インクリ

メントごとに試料調製及び分析をすることが望ましい。この場合は,20 以上の対となったイン

クリメントについて実験すればよい。

2.7

縮分機の偏りの調査  縮分機の偏りの調査は,次による(附属書 図 参照)。この方法は,水分試

料縮分の偏りの調査に用いることはできない。

a)

偏りをチェックしようとする縮分機によって分けた棄却試料を方法 A の試料,縮分した試料を方法 B

の試料とする。

b)

試料 A 及び B を別々に同じ方法で試料調製及び分析を行い,対となった 1 組の分析結果を得る。縮分

誤差を極力小さくするため,試料 A 及び試料 B は,全量を十分細かな粒度まで粉砕してから,インク

リメント縮分法によって成分試験試料を調製しなければならない。

c)

この実験を 20 以上の試料について行う。


50

M 8083 : 2001

附属書 図 1  縮分機の偏りの調査方法の例

2.8

ふるい上試料を再粉砕することによる偏りの調査  試料を一定粒度以下に粉砕するため,ふるい分

けを行い,ふるい上試料を再粉砕した後混合する操作は,偏りのないことを確認しない限り行ってはいけ

ないことが規定されている[本体 13.2g)

。この偏りの調査は,次による(

附属書 図 参照)。

a)

2.7

によって偏りのないことを確認した縮分方法を用いて試料を縮分し試料 A 及び B を得る。

b)

試料 A は,あらかじめ所定の最大粒度以下に粉砕できるように調整した粉砕機を用いて粉砕する。

c)

試料 B は,偏りをチェックしようとする方法で,粉砕,ふるい分け,ふるい上の再粉砕及び混合を行

う。

d)

試料 A 及び B を別々に同じ方法で試料調製及び分析を行い,対となった 1 組の分析結果を得る。

e)

この実験を 20 以上の試料について行う。


51

M 8083 : 2001

附属書 図 2  ふるい上試料を再粉砕することによる偏り調査の例

2.9

水分試料調製の偏りの調査  水分試料調製の偏りの調査は,次による(附属書 図 参照)。

a)

水分試料の偏りを調査しようとする方法で縮分する前に,インクリメント縮分法で試料を縮分し,方

法 A の試料(試料 A)とする。

b)

試料 A を採取した残りの試料を所定の方法で縮分し,試料 B とする。

c)

試料 A 及び試料 B を別々に同じ方法で水分測定を行い,対となった 1 組の測定結果を得る。

d)

この実験を 20 以上の試料について行う。


52

M 8083 : 2001

附属書 図 3  水分試料調製の偏りの調査の例

2.10

分析結果の偏りの調査  分析結果の偏りの調査は,次のいずれかによる。

2.10.1

認証標準物質を用いる場合

a)

認証標準物質の認証値を,方法 A の分析値とする。

b)

認証標準物質を用いて分析し,その結果を方法 B の分析値とする。

c)

この実験を 20 以上の成分試験試料について行う。

2.10.2

積地と揚地の分析値を比較する場合

a)

同じ成分分析試料を用いて積地と揚地で別々に分析する。

b)

揚地の分析値を方法 A の分析値,積地の分析値を方法 B の分析値とする。

c)

この実験を 20 以上の成分試験試料について行う。

3.

データの解析

3.1

解析の基礎  方法 B は,方法 A に対して正又は負の偏りがないという帰無仮説 (H

0

)

を考える。対

立仮説 (H

1

)

は,正又は負の偏りがあることである。第 1 種の誤りは,本当は H

0

が正しいときに,試料の

データが統計解析の棄却域に落ちたために H

0

が棄却される。第 2 種の誤りは,本当は H

1

が正しいときに,

統計解析の結果によって H

0

を受け入れたときに起こる。

この附属書は,方法 A の試料の品質特性の平均値とそれに対応する方法 B の試料の平均値の差が,偏り

検出限界  (BDL)  よりも小さいとき H

0

が成立するとした。

偏りは正の場合と負の場合がある。

正の偏りの場合は,

( ) ( )

A

B

x

x

>+BDL  (1)

負の偏りの場合は,

( ) ( )

A

B

x

x

<−BDL  (2)

ここに,

 (A)

及び (B):

それぞれ方法 A 及び方法 B の品質特性の平均値

BDL

は,用いたデータの 95%信頼区間で検出できる最小の偏りとして定義される。これは,

附属書 

3.3

に示した方法で計算する。


53

M 8083 : 2001

慣例によって帰無仮説 H

0

が正しいときにそれが否定される誤り(第 1 種の誤り)に対称に両側 5%確立

(

α

=0.05)  を与える。さらに,帰無仮説 H

0

が正しくないときにそれを受け入れる誤り(第 2 種の誤り)に

非対称に 10%確立  (

β

=0.10)  を与える。次に方法 A と方法 B の間に偏りがないのに統計的な差があると結

論する誤りが

α

=0.05(第 1 種の誤り)及び方法 A と方法 B の間に偏りがあるのに統計的な差がないと結

論する誤りが

β

=0.10(第 2 種の誤り)であることを保証するに十分なデータの組を集める。

スチューデントの 検定を有意水準 5%で行い,結果が有意であれば,検出すべき偏り  (

δ

)

より大きい

偏りがあるとし,結果が有意でないときは,検出すべき偏り  (

δ

)

より大きい偏りはないと結論する。

3.2

差の平均とその標準偏差の算出  方法 A 及び方法 B の分析結果の差及びその標準偏差の算出は,次

による。

a)

方法 A 及び方法 B を用いて得られた k 組の成分試験試料の分析値を,それぞれ x

Ai

及び x

Bi

とする。

b)

x

Ai

及び x

Bi

の差  (d

i

)

を,式(3)によって算出する。

d

i

=x

Bi

−x

Ai

 (3)

ここに,  i:  1,2,……,kは測定した分析値の組数

c)

差の平均値  ( )  を,分析値のけた数よりも 1 けた多いけた数まで式(4)によって算出する。

( ) ( )

A

B

1

x

x

k

d

d

k

i

i

=

=

å

=

 (4)

d)

差の平方和  (SS

d

)

及び標準偏差  (s

d

)

を,式(5)及び(6)によって算出する。

( )

2

2

1

å

å

=

i

i

d

d

k

d

SS

 (5)

1

=

k

SS

s

d

d

 (6)

3.3

必要とする実験のロット数の算出  必要とする実験ロット数の算出は,次による。

a)

検出しようとする偏り  (

δ

)

の大きさを規定する。

b)

第 1 種及び第 2 種の誤りを合わせた偏りの検出限界  (BDL)  を,式(3)によって求める。

BDL

=(t

0.05

k

1

t

0.10

k

1

)

k

s

d

 (7)

ここに,  t

0.05

k

1

及び t

0.10

k

1

: 自由度 k−1 のとき

α

=0.05 及び

β

=0.10 に対

して与えられるスチューデントの の値で,
附属書 表 に示す。

備考  偏りの検出限界  (BDL)  は,適用したデータで検出できる最小の偏りである。

c)

BDL

δ

ならば,実験のロット数は十分で,引き続き 3.4 によって統計解析を行う。

d)

BDL>

δ

ならば,次の手順によって必要とするロット数を求める。

1)

基準化した偏り  (D)  及び の値に対応する必要とするデータの組  (n

r

)

を,式(8)及び(9)によって算

出する。これらの式は,t−検定で対応する自由度を調節する困難性を避けるため,式(7)のデータの

組数を BDL

δ

に調節する考えに基づいている。

d

s

D

δ

=

 (8)

(

)

2

1

:

10

.

0

1

:

05

.

0

r

D

t

t

n

k

k

+

=

 (9)


54

M 8083 : 2001

備考  ロット数 20 の場合の基準化した差と必要とするデータの組数の計算結果を,附属書 表 に示

す。

2)

実験を追加すべきロット数  (n

r

k)  について追加実験を行い,n

r

組の分析値を用いて

附属書 の 3.2 

b)

3.3 b)によって BDL を算出し,検出しようとする偏り  (

δ

)

と比較する。

3)

BDL

δ

ならば実験のロット数は十分で,次いで

附属書 の 3.4 によって統計解析を行う。

4)

BDL>

δ

ならば,BDL

δ

となるまで

附属書 の手順 3.3 d)1)及び附属書 の手順 3.3 d)2)繰り返す。

附属書 表 1  有意水準 5%及び 10%の の値(両側検定)

データの組の数

t

0.05 ; k

1

t

0.10 ; k

1

20 2.093

1.729

21 2.086

1.725

22 2.080

1.721

23 2.074

1.717

24 2.069

1.714

25 2.064

1.711

26 2.060

1.708

27 2.056

1.706

28 2.052

1.703

29 2.048

1.701

30 2.045

1.699

31 2.042

1.697

41 2.021

1.684

61 2.000

1.671

121 1.980

1.658

∞ 1.960

1.645

附属書 表 2  データ数 20 組の場合の基準化した差  (D)  と必要とするデータの 

組数  (n

r

の関係  (

α

0.05 

β

0.10)

基準化した差  (D)

必要とするテータの組数  (n

r

)

0.35 119

0.40 91

0.45 72

0.50 58

0.55 48

0.60 41

0.65 35

0.70 30

0.75 26

0.80 23

0.85 20

備考  附属書 表 のデータの組の必要数は,t

0.05

;19

=2.093

及び t

0.10

;

19

=1.729(

表 1)を用いて式(9)で計算した。

4.

検定  検定は,次による。

a)

パラメータ t

0

を,式

(10)

によって算出する。

d

s

k

d

t

=

0

 (10)

b)

t

0

の絶対値が 組のデータ(自由度 k−1)について

附属書 表 に示す t

0.05

 ;

k

1

の値より小さいとき


55

M 8083 : 2001

は,方法 A 及び方法 B の差は有意でなく,方法 B は日常の方法として採用することができると判定

する。

c)

t

0

の絶対値が,

附属書 表 の t

0.05 ; k

1

の値より大きいときは,方法 B は方法 A に対して有意な差が

あり,偏りをなくす処置をする必要がある。

5.

実施例

5.1

実施例 1[検出しようとする偏り  (

δ

)

=0.2%Cu の場合]

  銅精鉱の試料採取の偏りを調査するため,

附属書 の 2.6a)1)の組み合わせで,20 ロットの実験を行った結果を附属書 表 に示す。検出しようとす

る偏りの値は,0.2%Cu とする。解析は,次の手順による。

a)

差の平均値及び差の平方和を,式(4)及び式(5)によって算出する。

085

.

0

20

70

.

1

1

=

=

=

å

i

d

k

d

( )

(

)

5

561

.

1

20

70

.

1

0

706

.

1

1

2

2

2

=

=

=

å

å

i

i

d

d

k

d

SS

b)

差の標準偏差を,式(6)によって算出する。

7

286

.

0

19

5

561

.

1

1

=

=

=

k

SS

s

d

d

c)

偏りの検出限界を,式(7)によって算出し,検出しようとする偏りの値と比較する。

(

)

(

)

245

.

0

20

7

286

.

0

729

.

1

093

.

2

19

:

10

.

0

19

:

05

.

0

=

+

=

+

=

k

s

t

t

BDL

d

検出しようとする偏りの値  (

δ

)

は,0.2%Cu である。

したがって,BDL>

δ

であるから,データの組数は不十分であり,必要とするデータの組数を求めな

くてはならない。

d)

必要とするデータの組数は,式(8)及び(9)によって算出する。

6

697

.

0

7

286

.

0

2

.

0

=

=

=

d

s

D

δ

(

)

(

)

30

6

697

.

0

729

.

1

093

.

2

2

2

2

2

19

:

10

.

0

19

:

05

.

0

r

=

+

=

+

=

D

t

t

n

e)

検定するために必要とするデータの組数は,30 組である。したがって,さらに,10 ロットについて実

験する必要がある。実験を 10 ロット追加した後,計 30 組のデータについて統計解析を行い,有意な

差があるか否かを検定する。


56

M 8083 : 2001

附属書 表 3  実験結果 1(銅精鉱)

銅含有率 (%)

データの組番号

調査される方法

(x

Bi

)

基準となる方法

(x

Ai

)

(d

i

x

Bi

x

Ai

)

差の 2 乗

(d

i

2

)

1  29.20 29.00  0.20 0.0

0

2  29.75 29.67  0.08 0.0

4

3  31.00 30.74  0.26 0.0

6

4 31.62

32.16

−0.54 0.2

6

5 30.96

31.26

−0.30 0.0

0

6  30.02 29.92  0.10 0.0

0

7 31.17

31.11

0.06

0.0

6

8  31.91 31.87  0.04 0.0

6

9 29.98

30.42

−0.44 0.1

6

10  31.21 31.13  0.08 0.0

4

11 31.26

31.30

−0.04 0.0

6

12 28.98

29.22

−0.24 0.0

6

13 28.95

29.09

−0.14 0.0

6

14  31.97 31.89  0.08 0.0

4

15  29.36 28.88  0.48 0.2

4

16 30.74

31.24

−0.50 0.2

0

17 30.74

31.14

−0.40 0.1

0

18  30.47 30.33  0.14 0.0

6

19 30.55

31.03

−0.48 0.2

4

20 30.80

30.94

−0.14 0.0

6

合計

−1.70 1.7

0

平均 30.53 30.62

−0.085

5.2

実施例 2[検出しようとする偏り  (

δ

)

=0.15%Pb の場合]

  鉛精鉱の試料採取の偏りを調査するため,

附属書 の 2.6 a)3)の組み合わせで 20 ロットの実験を行った。結果を附属書 表 に示す。検出しようと

する偏りの値は,0.15%Pb とする。

解析は,次の手順による。

a)

差の平均値及び差の平方和を,式(4)及び式(5)によって算出する。

315

.

0

20

30

.

6

1

=

=

=

å

i

d

k

d

( )

( )

3

162

.

0

20

30

.

6

6

148

.

2

1

2

2

2

=

=

=

å

å

i

i

d

d

k

d

SS

b)

差の標準偏差を,式(6)によって算出する。

4

092

.

0

19

3

162

.

0

1

=

=

=

k

SS

s

d

d

c)

偏りの検出限界を,式(7)によって算出し,検出しようとする偏りの値と比較する。

(

)

(

)

079

.

0

20

4

092

.

0

729

.

1

093

.

2

19

:

10

.

0

19

:

05

.

0

=

+

=

+

=

k

s

t

t

BDL

d

検出しようとする偏りの値  (

δ

)

は,0.15%Pb である。

BDL

δ

であるから,データの組数は,検定をするに十分である。

d)

(10)によって,パラメータ  (t

0

)

を算出する。


57

M 8083 : 2001

24

.

15

4

092

.

0

20

315

.

0

0

=

=

=

d

s

k

d

t

e)

附属書 表 の値と比較する。附属書 表 のデータの組数 20 の場合,t

0.05

 ;

19

=2.09 である。

t

0

=15.24>t

0.05:19

=2.09

したがって方法 B は,有意な偏りをもっており,偏りを取り除く処置を取らなくてはならない。

附属書 表 4  実験結果 2(鉛精鉱)

銅含有率 (%)

データの組番号

調査される方法

(x

Bi

)

基準となる方法

(x

Ai

)

(d

i

=x

Bi

−x

Ai

)

差の平方

(d

i

2

)

1 49.50

49.00

0.50

0.2

0

2 50.05

49.67

0.38

0.1

4

3 52.10

51.74

0.36

0.1

6

4 53.32

53.16

0.16

0.0

6

5 53.26

53.06

0.20

0.0

0

6 50.32

49.92

0.40

0.1

0

7 53.47

53.11

0.36

0.1

6

8 53.91

53.57

0.34

0.1

6

9 50.28

50.02

0.26

0.0

6

10 51.51

51.13

0.38

0.1

0

11 51.56

51.30

0.26

0.0

6

12 49.28

49.02

0.26

0.0

6

13 48.95

48.75

0.20

0.0

0

14 51.97

51.59

0.38

0.1

4

15 49.36

48.88

0.48

0.2

4

16 54.04

53.75

0.29

0.0

1

17 53.04

52.80

0.24

0.0

6

18 50.77

50.42

0.35

0.1

5

19 52.85

52.62

0.23

0.0

9

20 53.80

53.53

0.27

0.0

9

合計

  6.30

2.1

8

平均  51.67 51.35 0.315


58

M 8083 : 2001

附属書 3(規定)  層内のインクリメント間のばらつきの調査方法

1.

適用範囲  この附属書は,層別サンプリング及び系統サンプリングにおけるサンプリング方法を決め

るための層内のインクリメント間のばらつき(層内の品位変動)を調査する方法について規定する。

備考1.  水分率などの層内の品位変動を調査するときは,この附属書で用いる用語“分析”を“測定”

と読み替える。

2.

この附属書に対応する国際規格はない。

2.

記号の定義

k

:ロットを幾つかに分けた層の数  ロットを一つの層とすることもある。

n

:インクリメントの数

R

:対となった一組の試料 A 及び B の分析値の範囲

R

の全平均値

s

3

2

: から求めた分散の推定値

s

A

:分析の標準偏差の推定値

s

P

:試料調製の標準偏差の推定値

s

S

:試料採取の標準偏差の推定値

s

T

:試料採取,試料調製及び分析を合わせた全体の標準偏差の推定値

3.

調査方法

3.1

概要  ロット又はロットを幾つかに分けた層から偶数個のインクリメントを採取し,採取したイン

クリメントを交互に別々の容器に集めて,1 組の対となった試料をつくる。それぞれ別々に成分試験試料

を調製して分析し,対となった試料の分析値の範囲から層内の品位変動を求める。

3.2

品質特性  品位変動を調査する品質特性は,化学成分及び水分とする。

3.3

調査するロット数  試料採取方法によって,次のいずれかによる。

a)

方法 1 の場合  5 ロット以上

b)

方法 2 の場合  10 ロット以上

c)

方法 3 の場合  10 ロット以上

3.4

試料採取,試料調製及び分析の方法  この調査のための試料採取,試料調製及び分析方法は,この

附属書に規定された以外は,本体で規定した方法によって行う。

3.5

実験方法

3.5.1

試料採取方法  試料採取方法は,次のいずれかによる。

a)

方法 1  一つのロットを幾つかの層に分ける場合は,次の手順による(附属書 図 参照)。

1)

ロットをほぼ同じ質量の少なくとも 10 層に区切る。

2)

本体に従って決めた 1 ロットから採取するインクリメントの個数を各層に同じ個数となるように割

り付ける。各層に割り付けるインクリメントの個数は,偶数で,かつ,4 個以上でなければならな

い。

3)

各層からインクリメントを採取し,層ごとに奇数番目のインクリメントを集めて試料 A,偶数番目


59

M 8083 : 2001

のインクリメントを集めて試料 B とする。

4)

この実験を 5 以上のロットについて行う。

b)

方法 2  1 ロットを 1 層とする場合は,次による(附属書 図 参照)。

1)

本体に従って決めた 1 ロットから採取する個数のインクリメントを採取する。ロットから採取する

インクリメントの個数は,偶数で,かつ,4 個以上でなければならない。

2)

ロットごとに奇数番目のインクリメントを集めて試料 A,偶数番目のインクリメントを集めて試料

B

とする。

3)

この実験を 10 以上のロットについて行う。

c)

方法 3  ロットが多くのトラックなどで構成される場合は,次による(附属書 図 参照)。

1)

本体に従って決めたインクリメントの個数を各トラックなどから採取する。各トラックから採取す

るインクリメントの個数は,偶数でなければならない。

2)

トラックごとに奇数番目のインクリメントを集めて試料 a 偶数番目のインクリメントを集めて試料

b

とする。

3)

試料 a 及び試料 b をそれぞれロットごとにまとめ,試料 A 及び試料 B とする。

4)

この実験を 10 以上のロットについて行う。

備考  ロットを構成するトラックなどの数が多いときは,1 ロットを幾つかの副ロットに分け,この

副ロットを品位変動調査の実験のためのロットとしてもよい。この場合は,各トラックなどか

ら採取するインクリメントの個数は,4 以上が望ましい。

備考1.  “・”は奇数番目のインクリメント,“○”は偶数番目のインクリメントを示す。

2.

各層ごとに“・”及び“○”のインクリメントを別々に集めて,10 組の対となった試料をつくる。

附属書 図 1  方法 の場合(1 ロットを 10 層に分けて実験した例)


60

M 8083 : 2001

備考1.  “・”は奇数番目のインクリメント,“○”は偶数番目のインクリメントを示す。

2.

各ロットごとに“・”及び“○”のインクリメントを別々に集めて,組の対となった試料をつくる。

附属書 図 2  方法 の場合(1 ロットを 1 層とした例)

備考1.  “・”は奇数番目のインクリメント,“○”は偶数番目のインクリメントを示す。

2.

各ロットごとに“・”及び“○”のインクリメントを別々に集めて 組の対となった試料をつくる。

附属書 図 3  方法 の場合(1 ロットを 1 層とした例:トラックサンプリングの例)

3.5.2

試料調製方法及び分析方法  ロットごと又は層ごとにまとめた対となった試料 A 及び試料 B を,

別々に同じ方法で試料調製及び分析する。対となった一組の試料は,同じ方法で同じ分析者が同一日に同

一装置を用いて分析する。

4.

データの解析  データの解析は,次の手順による。

備考  この附属書では,成分試験試料の分析は,一回だけ行う例を示した。

a)

対の試料の分析値の範囲  (R)  及び平均値  (x)  を求める。

R

=|X

A

X

B

|  (1)

ここに,

X

A

:  試料 A から調製した試料の分析値

X

B

:  試料 B から調製した試料の分析値

(

)

B

A

2

1

X

X

x

+

=

 (2)

b)

範囲の平均値  ( )  を求める。

å

=

R

k

R

1

 (3)

ここに,  k:  の数

c)

分散  (s

3

2

)

及び標準偏差の推定値  (s

3

)

を求める。


61

M 8083 : 2001

( )

2

2

3

4

R

n

s

s

π

=

 (4)

2

3

3

s

s

=

 (5)

ここに,  n

s

:  試料 A 又は試料 B を構成するインクリメントの個数

式(5)から求めた標準偏差  (s

3

)

は,試料採取,試料調製及び分析を含めた変動の標準偏差であり,

この値を層内の変動の標準偏差とすると層内の変動を過大評価することになる。しかし,サンプリン

グ法を設計するに当たっては,この値を層内の変動の標準偏差としてインクリメントの個数を安全側

に算出してもよい(

附属書 の 5.参照)。試料採取だけの標準偏差を求めるときは d)による。

d)

別に求めた試料調製の標準偏差  (s

P

)

及び分析の標準偏差  (s

A

)

を用いて,層内の変動を,次の式によ

って算出する。

÷

ø

ö

ç

è

æ

=

2

A

2

P

2

W

4

s

s

R

n

s

s

π

 (6)

5.

実施例  この実施例は,JIS M 8100 : 1992 の附属書 表 及び附属書 表 の鉄鉱石の例を転載した

ものである(ただし,粒度は省略した)

5.1

実施例 1  1 ロットを 10 層に分けた例(附属書 図 参照)。

附属書 表 1  方法 の実施例

ロットの評価

サンプリングの評価

鉱石の名称

:鉄鉱石

インクリメントの質量

: 150kg

鉱石の銘柄

:−

インクリメントの個数

: 120

鉱石の状態

:塊鉱

層の数

: 10

ロットの構成 :−

小口試料を構成するインクリメントの数  : 120/(10×2)=6

入荷年月日

:−

ロットの質量 :2 9874t

水分 (%)

鉄分 (%)

層 No.

A B

x

R A

B

x

R

1

5.75 6.06 5.90 0.31  60.95

61.61

61.28

0.66

2

6.17 5.90 6.04 0.27  62.29

61.42

61.86

0.87

3

5.90 6.48 6.19 0.58  61.97

62.90

62.44

0.93

4

6.10 6.43 6.26 0.33  61.77

62.45

62.11

0.68

5

5.24 4.60 4.92 0.64  64.62

63.48

64.05

1.14

6

5.95 6.92 6.44 0.97  63.16

62.13

62.64

1.03

7

6.26 5.20 5.72 1.06  62.38

63.60

62.99

1.22

8

4.65 5.38 5.02 0.73  63.98

63.09

63.54

0.89

9

5.39 5.10 5.24 1.29  63.25

63.80

63.53

0.54

10

4.95 5.31 5.13 0.36  62.31

63.24

62.78

0.93

å

=

10

x

x

5.69

62.72

å

=

10

R

R

0.554

   0.889

( )

( )

2

2

3

4

6

R

s

π

=

1.447

2

   3.726

8

s

3

1.20

   1.93


62

M 8083 : 2001

5.2

実施例 2  4 ロットを 12 層に分けた例(附属書 図 参照)

附属書 表 2  方法 の実施例

ロットの評価

サンプリングの評価

鉱石の名称

:鉄鉱石

インクリメントの質量

:5kg

鉱石の銘柄

:−

ロットから採取するインクリメントの数  :120

鉱石の状態

:塊鉱

ロットの層の数

:3

ロットの構成 :−

小口試料を構成するインクリメントの数  :60/(3×2)=10

入荷年月日

:−

ロットの質量 :−

ロット No.  層 No.

水分 (%)

鉄分 (%)

A

B

x

R A B

x

R

1 1

5.46

6.10

5.78

0.64

62.31

61.44

61.88

0.87

 2

5.69

5.23

5.46

0.46

63.22

61.86

62.54

1.36

 3

5.47

5.16

5.32

0.31

62.15

63.19

62.67

1.04

2 4

5.44

5.

01

5.22

0.43

62.79

62.22

62.50

0.57

 5

5.47

5.12

5.30

0.35

62.08

62.92

62.50

0.84

 6

5.54

4.87

5.20

0.67

63.22

62.57

62.90

0.65

3 7

5.62

5.42

5.52

0.20

64.42

63.28

63.85

1.14

 8

5.23

5.07

5.15

0.16

63.14

64.01

63.58

0.87

 9

5.01

5.33

5.17

0.32

64.94

63.98

64.46

0.96

4 10

4.49

4.33

4.41

0.16

64.30

63.56

63.93

0.74

 11

4.34

4.58

4.46

0.24

64.33

65.65

64.99

1.32

 12

4.85

4.38

4.62

0.47

64.12

65.25

64.68

1.13

å

=

3

1

1

x

x

5.52

62.37

å

=

3

2

2

x

x

5.24

62.63

å

=

3

3

3

x

x

5.28

63.96

å

=

3

4

4

x

x

4.50

64.53

å

=

2

R

R

0.368

0.958

( )

( )

2

2

3

4

10

R

s

π

=

1.064

3

7.212

5

s

3

1.03

2.69

備考  x

1

x

2

……はそれぞれロット No.1,2……に対応する。


63

M 8083 : 2001

附属書 4(規定)  機械式試料採取及び調製装置の必要条件及び形式

序文  この附属書は,1998 年に第 1 版として制定された ISO 12743, Copper, lead and zinc sulfide concentrates

−Sampling procedures for determination of metal and moisture content  の

第 章,第 章及び附属書 の規定

の技術的内容を変更することなく作成した日本工業規格である。

なお,点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格にない点である。

1.

適用範囲  この附属書は,機械式試料採取及び調製装置の必要条件及び形式について規定する。

備考1.  機械式試料採取装置には,ベルトコンベヤの落ち口から採取するカッタサンプラから採取す

るスクレーパサンプラがある。

2.

この附属書の対応規格を,次に示す。

ISO 12743 

: 1998, Copper, lead and zinc sulfide concentrates

−Sampling procedures for determination

of metal and moisture content

の第 7 章,第 8 章及び附属書 C

2.

機械装置の必要条件

2.1

運転者の安全の確保  装置の設計及び建設の初期段階から,運転者の安全について十分考慮し,各

種の安全規則に従わなければならない。

2.2

試料採取装置の設置場所  試料採取装置の設置場所の選定は,次による。

a)

ロットの全量が流れる場所に近接して設置する。

b)

ひょう(秤)量機にできるだけ近い場所に設置する。

c)

精鉱の流れがほぼ均一で,流速や品質の系統的変動による誤差が入る危険性のない場所に設置する。

2.3

故障時の処置  装置の一部が故障したときに備えて,次の設備をもつことが望ましい。

a)

装置が故障したとき,他の方法で試料採取及び試料調製ができるようにする。例えば,一次インクリ

メントをあらかじめ設置してある小形のベルトコンベヤに移して二次インクリメントの採取をしたり,

手動で二次インクリメントを採取するため一次インクリメントをコンクリートの床又はトラックなど

に移しあけたりする。

b)

装置の一部が故障したときでも試料採取及び試料調製ができるように,装置は,その主要部分が別々

に運転できるようにしておく。

2.4

偏りの防止  偏りを防止するため試料採取装置は,次のことに注意する。

a)

水分含有率に変化を生じないこと。例えば,試料の垂直落下距離を最小にし,また,採取された試料

と大気との接触をできる限り少なくするため,装置を覆うことが望ましい。

b)

試料があふれたり,こぼれたりしないものとする。

c)

試料採取装置の中で精鉱の流れを妨げることがないものとする。

d)

試料を汚染しないものとする。例えば,試料と精鉱の流れの相互汚染,採取された試料への精鉱の混

入,装置内に残留していた精鉱による汚染などが起こらないものとする。また,試料採取の対象とな

る精鉱の銘柄が変わるときは,装置内を完全に清掃できるようにすることが望ましい。

e)

発じんによる損失がないものとする。

2.5

精度及び偏りのチェック並びに品位変動の調査できる装置  精度及び偏りのチェック並びに品位変

動の調査をするため,次の条件をもつことが望ましい。


64

M 8083 : 2001

a)

附属書 1及び附属書 によって装置全体の精度及び偏りのチェック実験並びに品位変動の調査のチ

ェック実験を行うことができる設備であるものとする。

備考  機械式試料採取装置が稼働するとき,又は基本的な部品を変更したときは,附属書 及び附属

書 によって全システムの精度及び偏りのチェック実験を行う。

b)

系統サンプリングに用いる試料採取装置は,インクリメントを交互に集め対の試料 A 及び試料 B を作

る装置を備えておくものとする。

2.6

一次インクリメントの受け入れ容器の容量  層別サンプリングを行うときは,試料採取装置は,隣

接した 2 個のインクリメントが取り扱えるようにする。特に受け入れ容器の容量は,2 個のインクリメン

トが入るのに十分な容量をもつ必要がある。

3.

試料採取機  試料採取機は,次による。

3.1

ベルトコンベヤの落ち口から採取する場合  ベルトコンベヤの落ち口から採取する場合の試料採取

機の基準は,次による。

備考  この方式の試料採取機には,カッタシュート形,カッタバケット形,スイングアーム形などが

ある。その例を

附属書 図 に示す。

a)

精鉱の最大流速において,試料採取機に入る精鉱の流れに障害を与えないこと。

b)

排出シュートは,自浄式,例えば,ステンレス鋼又はポリエチレンライニングをして,各インクリメ

ントが完全に排出されるようにする。

c)

排出シュートの角度は,水平に対して 60°以上とする。

d)

精鉱以外の物質が試料採取機に入らないようにする。例えば,待機中の試料採機内に粉じんが蓄積し

ないようにする。

e)

試料採取機は,精鉱の流れの全横断面を採取する。

f)

試料採取機は,流れの平均軌跡に対して垂直な平面又は垂直な円弧で挿入する。

g)

試料採取機は,インクリメントを採取中,平均値の±5%以下の一定速度で精鉱の流れを横断する。

h)

試料採取機の開口部の形状は,直線状に流れを横断する試料採取器の場合は平行に,放射状に横断す

る場合(スイングアーム形)は放射状とする。

i)

試料採取機の開口部の幅は 30mm 以上,もし疑似塊があるときは,精鉱の最大粒度の 3 倍のいずれか

大きい方とする。開口部の幅がこの規定を満足しても,目詰まりを起こす場合は,開口部の幅を広げ

るのがよい。

j)

カッタバケット形のバケットの容量は,精鉱の最大流速で得られるインクリメントの全量を収容でき

る十分な能力があるものとする。層別ランダムサンプリングを行うときは,隣接した 2 個のインクリ

メントが入るのに十分な容量をもつ必要がある。

k)

試料を採取するときの試料採取機の移動速度は,0.6m/s を超えないものとする。

3.2

移動するベルトコンベヤ上から採取する場合  移動するベルトコンベヤ上から採取する試料採取機

の基準は,次による。

備考  この方式の試料採取機には,スクレーパ形がある。その例を附属書 図 に示す。

a)

3.1

の a)e)g)及び 3.1 の i)を満足する。

b)

試料採取機は,流れの平均軌跡に対して垂直な平面で挿入する。

c)

試料採取機の開口部の幅 100mm 以上,もし疑似塊があるときは,精鉱の最大粒度の 3 倍のいずれか

大きい方とする。


65

M 8083 : 2001

d)

コンベヤの横断面は,すべての細粒をベルトから採取するため,遊び車などで試料採取機が通過する

曲線に一致させる。

e)

試料採取機が通過する範囲のすべての精鉱を採取するため,試料採取機に取り付けた柔らかい刃,ブ

ラシ又はスカートは,ベルトコンベヤの表面と密着するように定期的に調節する。

f)

試料を採取するときの試料採取機の外周の移動速度は,ベルトの速度の 1.5 倍以上とする。

附属書 図 1  試料採取器の例


66

M 8083 : 2001

4.

粉砕機  粉砕機は,次による。

a)

試料調製に使用する各種の粉砕機の例を

附属書 表 に示す。試料の硬度,水分,粘着性,粉砕粒度

などに適した形式及び能力をもつ粉砕機を選定する必要がある。粉砕機は試料の詰まり及び滞留がな

く,清掃が容易な構造で,摩耗部分の取替えを容易に行えることが望ましい。

b)

粉砕の各段階で所定の全量通過の粒度の試料を得るためには,装置を調節して,ふるい上の試料が残

らないようにしなければならない。

c)

試料を粉砕機にかけると,試料のもろい部分から先に砕ける。これを優先粉砕という。これは,粉砕

力の作動機構との関係によるもので,両者の関係は実験的に

附属書 表 に表される。

試料のもろさと成分に相関がある場合,試料を優先粉砕性の大きい機構の粉砕機で粉砕して,十分

に混合しないまま縮分すると,偏りをもたらすおそれがある。

d)

粉砕機の粉砕部分の材質の硬さが試料の硬さより小さいときは,粉砕部分が急速に摩滅して,試料中

に不純物として混入する割合が大きくなるから,材質の選定に注意し,事前に化学成分に偏りがない

かチェックしておくことが望ましい。また,摩擦などによる発熱によって水分飛散(水分用試料の場

合)

,及び試料の変質を生じるようなものは,使用してはならない。

附属書 表 1  各種粉砕機の性能

形式

粉砕力作動機構

最 大 給 鉱

粒度

mm

粉砕後の

最大粒度

mm

粉 砕 可 能

水分

%

給 鉱 排 出

の機構

清掃の難易

(○良,△

やや良,×

難)

シングルトッグルジョー

クラッシャ

圧縮

180

∼75

31.5

∼9.5

10

連続

ダブルロールクラッシャ

圧縮+ねじり

53

∼31.5

5.6

∼1

10

連続

サンプルグラインダ

摩擦+せん断

22.4

2

7

連続

ハンマクラッシャ

衝撃

90

2

7

連続

インパクトクラッシャ

圧縮+せん断+

ねじり

90

9.5

7

連続

フレットミル

摩擦+せん断

9.5

0.300

3

バッチ

デスクグラインダ

摩擦+せん断

4.75

0.106

3

連続

振動ボールミル

衝撃+摩擦

2.8

0.106

3

バッチ

×

デスク形振動ミル

衝撃+摩擦

9.5

0.106

3

連続

バッチ

○∼△

備考  粉砕可能の水分 (%) は,対象物によって異なる。

附属書 表 2  粉砕力の作動機構と優先粉砕性との関係

粉砕力の作動機構

優先粉砕性

衝撃

摩擦

ねじり

圧縮

5.

縮分機  縮分機は,次による。

a)

偏りのない縮分機を使用しなければならない。

b)

カッタ形縮分機は,次の条件を満足しなければならない。

1)

偏りが生じないようにランダムスタートによることが必要である。この場合のカッタの作動は,乱


67

M 8083 : 2001

数発生器によってフィーダの作動と連動させるのがよい。乱数発生器の作る乱数の時間範囲を,採

取時間間隔と等しくすれば,最初の採取時間間隔内のカット(インクリメント)は,均等な確率で

採取されることになる。

2)

縮分の各段階では,縮分機に均一に給鉱するのが望ましい。

3)

縮分機の開口部の幅は,

附属書 の 3.1 i)の規定による。

4)

カッタの走行速度は,一定であるものとする。

縮分機の例を次に示す。

1)

カッタシュート形縮分機[構造は,

附属書 図 のサンプラと同じ]

2)

スロットベルト形箱分機[

附属書 図 2 a)参照]

3)

チェーンバケット形縮分機[

附属書 図 2 b)参照]

4)

ロータリカッタシュート形縮分機[

附属書 図 2 c)参照]

5)

ロータリコンテナ形縮分機[

附属書 図 2 d)参照]

6)

ロータリコーン形縮分機[

附属書 図 2 e)参照]

7)

ロータリプレート形縮分機[

附属書 図 2 f)参照]

8)

スナイダ形縮分機[

附属書 図 2 g)参照]

9)

テーブルセパレータ形縮分機[

附属書 図 2 h)参照]

10)

ロータリホッパ形縮分機[

附属書 図 2 i)参照]

附属書 図 2  縮分機の形式例


68

M 8083 : 2001

附属書 図 2  縮分機の形式例(続き)


69

M 8083 : 2001

附属書 図 2  縮分機の形式例(続き)


70

M 8083 : 2001

附属書 図 2  縮分機の形式例(続き)

6.

乾燥器  水分成分兼用試料を乾燥する場合の乾燥器は,水分用試料を採取した後の工程に設置する。

乾燥は,品質の変化が起こる温度より低い温度で行う。

また,循環空気による微粉の損失によって化学成分に偏りが生じないように注意しなければならない。


71

M 8083 : 2001

附属書 5(規定)  手動式試料採取用具の必要条件及び形式

序文  この附属書は,1998 年に第 1 版として制定された ISO 12743, Copper, lead and zinc sulfide concentrates

−Sampling procedures for determination of metal and moisture content  の

第 章,12 章,13 章,附属書 及び

附属書 の規定の技術的内容を変更することなく作成した日本工業規格である。

1.

適用範囲  この附属書は,手動式試料採取装置の必要条件及び形式について規定する。

2.

手動式カッタ  ベルトコンベヤの落ち口から試料を採取するときに用いる手動式カッタは,次による。

手動式カッタの例を

附属書 図 に,その寸法を附属書 表 に示す。

a)

試料採取用具の大きさ  試料採取器の開口部の大きさは 30mm 以上又は精鉱の最大粒度の 3 倍以上の

いずれか大きい方とする。また,試料が容器からあふれたり,シュートに残ったりしないような構造

とする。ベルトコンベヤから採取する場合の採取機の動作は,原則として流れ方向に垂直な平面で流

れの広がりに十分対応できるものでなくてはならない。

b)

作動速度  採取用具の作動速度は,0.6m/s 以下とし,その変動は,平均値±5%であることが望ましい。

作動速度が 0.6m/s を超えるサンプラを用いるときは,偏りがないことを確認しなければならない。

c)

安全  試料採取用具の設計及び採取場所の選定は,作業者の安全について十分考慮を払わなければな

らない。

d)

偏りの防止  偏りを防止するため,次のことに注意する。

1)

試料をこぼさないようにする。

2)

精鉱の流れを妨げないようにする。

3)

粉じんの損失がないようにする。

附属書 図 1  手動式カッタの例

附属書 表 1  手動カッタの最小寸法

最小寸法

mm

最大粒度

mm

L

H

31.5 110

140

22.4 80

95

16.0 55

75

≦10.0 30 50


72

M 8083 : 2001

3.

採取用インクリメントスコップ  試料を採取するときに用いるインクリメントスコップの形状を附属

書 図 に,最小寸法を附属書 表 に示す。

附属書 図 2  試料採取用インクリメントスコップ

附属書 表 2  採取用インクリメントスコップの最小寸法

スコップの最小寸法

mm

スコップ

番号

最大粒度

mm

L

1

L

2

L

3

L

4

最小インクリ

メント容量

ml

30

31.5  90 50 80 40

380

20

22.4  80 45 70 35

270

15

16.8  70 40 60 30

180

10

≦10.0 60 35 50 25

120

4.

パイプ式試料採取器  トラック,貨車,試料採取用ホッパなどからインクリメントを採取するパイプ

式試料採取器の開口部の内径は,30mm 以上又は精鉱の最大粒度の 3 倍以上のいずれか大きい方とする。

また,採取した試料がこぼれたり,採取した試料を取り出した後に採取機の中に試料が残らない構造とす

る。パイプ式試料採取器の例を

附属書 図 に示す。


73

M 8083 : 2001

附属書 図 3  パイプ式試料採取器の例

5.

グラブ式試料採取器  トラック,貨車,試料採取用ホッパなどからインクリメントを採取するグラブ

式試料採取器の開口部の大きさは,30mm 以上又は精鉱の最大粒度の 3 倍以上のいずれかの大きい方とす

る。また,採取した試料がこぼれたり,採取した試料を取り出した後に採取機の中に試料が残らない構造

とする。グラブ式試料採取器の例を

附属書 図 に示す。


74

M 8083 : 2001

附属書 図 4  グラブ式試料採取器の例

6.

停止したベルトコンベヤの上から試料を採取する用具  停止したベルトコンベヤの上から試料を採

集するときに用いる試料採取用具の例を

附属書 図 に示す。

附属書 図 5  停止したベルトコンベヤ上からの試料採取に用いる採取器の例


75

M 8083 : 2001

附属書 6(参考)  サンプリングステージ法によるサンプリングの 

分散及び全分散の推定

この附属書(参考)は,本体及び附属書に関連する事項を補足するもので、規定の一部ではない。

序 文   この附属書は,ISO 12743, Copper, lead and zinc sulfide concentrates −Sampling procedures for

determination of metal and moisture content

附属書 A (Sampling stage method of estimating sampling and total

variance)

を翻訳し,技術的変更を加えることなく作成したものである。

備考  この附属書では,サンプリング及び調製は次の意味で用いている。

a)

サンプリング  試料採取,縮分,測定試料のはかり取りなど大量の試料から少量の試料を選

択する操作。

b)

調製  試料の移動,乾燥,粉砕又は混合などの縮分を含まない操作。縮分は,サンプリング

に含まれる。

1.

サンプリング誤差及びサンプリングの分散の要因  全サンプリング誤差は,各サンプリングステージ

1

,2,…,i,…u に対応して次のように分解できる。

TSE

TSE

1

+……+TSE

i

+……+TSE

u

 (1)

ここに,  TSE

1

ステージ 1 のサンプリング誤差

TSE

i

ステージ i のサンプリング誤差

TSE

u

ステージ u(最後のステージ)のサンプリング誤差

サンプリング誤差を構成する各要因は,独立であるから,サンプリング誤差を上記のように分解するこ

とが可能である。これらの誤差は,ランダム又は系統的(すなわち,偏り)であろう。

各サンプリングステージは,サンプリング及び調製の二つの操作で構成される。この場合,調製は,粉

砕,乾燥などの操作を含む非選択的操作を意味する。したがって,

TSE

SEPE (2)

ここに,

SE

:  選択誤差

PE

:  調製誤差

調製誤差には,試料の汚染,試料の損失,試料の化学的又は物理的変質及び作業者の誤りが含まれる。

選択誤差は,積分誤差  (CE)  及び具体化誤差  (ME)  に分解される。

SE

CEME  (3)

積分誤差は,時間又は質量軸でサンプリングする場所を選択する方法によって起こる。具体化誤差は,

インクリントを採取する物理的方法によって起こり,正しい試料採取器の形状と操作で除くことができる。

積分誤差  (CE)  は,品質及び流速の変動に起因する二つの成分から構成される。

CE

QEWE  (4)

ここに,

QE

品質変動誤差

WE

ひょう(秤)量誤差

品質変動誤差  (QE)  は,短期,長期及び周期的の 3 種の誤差から構成される。すなわち

QE

QE

1

QE

2

QE

3

 (5)

ここに,  QE

1

短期的品質変動誤差

QE

2

長期的品質変動誤差

QE

3

周期的品質変動誤差


76

M 8083 : 2001

短 期 的 品 質 変 動  (QE

1

)

は, 精 鉱 が も っ て い る 特 定 の 性 質 , す な わ ち , 粒 子 の 構 成 物 [ 基 本 誤 差

(fundamental error)

]及び粒子がグループ化する方法[偏析/グループ化誤差 (segregation/grouping error)]

に起因する誤差に分けられる。

QE

1

FEGE  (6)

ここに,

FE

基本誤差

GE

偏析及びグループ化誤差

具体化誤差  (ME)  は,インクリメント設定誤差  (DE)  及びインクリメント抽出誤差  (EE)  の二つに分解

される。

ME

DEEE (7)

インクリメント設定誤差  (DE)  は,サンプルカッタで精鉱の流れの全横断面のすべての部分を同じ時間

で採取すれば除くことができる。インクリメント抽出誤差  (EE)  は,採取されたインクリメントが試料採

取用具からこぼれたりあふれたりすることなく,精鉱の流れから完全に採取されれば除かれる。

(2)から式(7)までをまとめると,各ステージのサンプリング誤差は,次の式で与えられる。

TSE

FEGEQE

2

QE

3

WEDEEEPE  (8)

(8)の最後の 3 個の項,すなわち DEEE 及び PE は,偏りを招く系統的誤差である。これらの誤差は,

サンプリングの正しい原則に注意を払わなかったことによって起こる。これらは,本体 7.12.に記載した

正しいサンプリングを行うことで,除くことができる。また,精鉱を用いた実験によれば,精鉱の流れの

速度に明らかな差があってもひょう(秤)量誤差  (WE)  は,長期的品質変動誤差  (QE

2

)

と比較して無視で

きることを示している。同様に,周期的品質変動誤差  (QE

3

)

も,製品又は貯蔵方法によって周期性が起こ

る特別な場合を除いては,無視できる。すなわち,全サンプリングの誤差の式は,次のように簡略化され

る。

TSE

FEGEQE

2

 (9)

又は,

TSE

QE

1

QE

2

 (10)

これらの誤差は,ランダムな誤差である。

(9)及び式(10)から全サンプリング誤差の分散は,次の式で与えられる。

s

ST

2

s

FE

2

s

GE

2

2

QE

2

s

 (11)

ここに,

s

ST

2

全サンプリング分散

s

FE

2

基本分散

s

QE

2

偏析及びグループ化の分散

2

QE

2

s

長期的品質変動の分散

又は,

s

ST

2

2

QE

1

s

2

QE

2

s

s

QE

2

 (12)

2

QE

1

s

品質変動の分散

(12)で,長周期品質変動の分散は,しばしば分配の分散 (distribution variance) と呼ぶ。

2.

基本分散の推定  Gy は,基本誤差の分散  (s

FE

2

)

を次の式で示した

(文献

1


77

M 8083 : 2001

s

FE

2

s

m

a

Cd

2

3

 (13)

ここに,

C

精鉱の粒度及び主な構成によって決まるサンプリング定数

d

精鉱の最大粒度 (cm)

m

s

そのサンプリングステージにおける採取された試料の量 (g)

a

目的成分の濃度

サンプリング定数 は,次の式で与えられる。

C

cIfg (14)

ここに,

c

後で述べる鉱物学的組成係数 (mineralogical composition 
factor)

I

解離係数 (liberation factor)

f

粒子形状係数  (particle shape factor)  通常,0.5 を用いる。

g

粒度範囲係数 (size range factor) 通常,0.5∼1.0 である。

解離係数  (I)  は,解離が不完全なときは,

(

)

d

d

1

d

1

は完全に解離したときの最大粒度)

,完全に解離

しているときは,I=1 である。d

1

が不明なときは,内輪に仮定して d

1

とする。

鉱物学的組成係数  (mineralogical composition factor) (c)  は,次の式で与えられる。

(

)(

)

[

]

a

a

a

a

c

2

1

1

1

ρ

ρ +

=

 (15)

ここに,

ρ

1

主要成分の粒子の密度 (t/m

3

)

ρ

2

脈石粒子の密度 (t/m

3

)

粒度範囲係数  (size range factor) (g)  は,最大粒度  (d)  と最小粒度(ふるい下が約 5%)d'の比 d/d’から次

のように推定する。

大きい粒度範囲  (d/d’>4) g=0.25

中間の粒度範囲 (2≦d/d’≦4) g=0.25

小さい粒度範囲  (d/d’<2) g=0.75

均一な大きさ  (d/d’=1) g=1.00

目的とする基本誤差の分散を確保するために,必要な最少試料量は,式(13)を変形した式(16)から求める

ことができる。

2

FE

2

3

s

a

cd

m

s

=

 (16)

1.  d=150

µ

m

d

1

=50

µ

m

及び大きい粒度範囲の亜鉛精鉱をサンプリングする。ZnS の粒子密度  (

ρ

1

)

を5.0t/m

3

,けい酸で構成される脈石の粒子密度  (

ρ

2

)

を2.6t/m

3

とする。また,ZnS 濃度を50%(す

なわち,a=0.5)とし,基本誤差は,0.02%Zn 又は0.03%ZnS を超えない(すなわち,s

FE

2

=0.000

3

)こととする。この場合の必要最少試料量を求める。

(

)(

)

[

]

8

.

3

5

.

0

6

.

2

5

.

0

0

.

5

5

.

0

1

5

.

0

1

=

×

+

×

=

c

(

)

58

.

0

150

50

=

=

I

C

=3.8×0.58×0.5×0.25=0.28

基本誤差(s

FE

) 0.000 3

を確保するための最少試料量は,式(16)を用いて求める。

m

s

= [0.28×(0.015)

3

×(0.5)

2

]/(0.000 3)

2

=2.6g

化学分析には,この質量以上の試料を用いる必要がある。しかし,最大粒度 75

µm までに粉


78

M 8083 : 2001

砕すれば,m

S

は 0.45g に減少し,この硫化亜鉛精鉱の分析を 0.5∼1.0g の測定試料を用いて行う

ことができる。

2.  d=150

µm,d

1

=100

µm 及び大きい粒度範囲の銅精鉱をサンプリングする。CuFeS

2

の粒子密度

(

ρ

1

) 4.2g/cm

3

,けい酸で構成される脈石の粒子密度  (

ρ

2

)

を2.6g/cm

3

とする。また,CuFeS

2

の濃度

を90%(すなわち,a=0.9)とし,基本誤差は0.02%Cu 又は0.06%CuFeS

2

を超えない(すなわち,

s

FE

2

=0.000 6)とする。この場合の必要最少試料量を求める。

(

)(

)

[

]

31

.

0

9

.

0

6

.

2

9

.

0

2

.

4

9

.

0

1

9

.

0

1

=

×

+

×

=

c

(

)

82

.

0

150

100

=

=

I

C

=0.31×0.82×0.5×0.25=0.032

必要とする最少試料量は,次のとおり。

m

s

= [0.032× (0.015)

3

× (0.9)

2

] / (0.000 6)

2

=0.24g

測定試料の採取の分散を含んだ分析の分散  (s

A

2

)

の最良の推定法は,共同実験及び繰返し分

析であることに注意する。上記の計算は,基本分散  (s

FE

2

)

が分析の分散  (s

A

2

)

の主要な部分を

占めるか否かを示す。

基本分散  (s

FE

2

)

の基本的性質は,精鉱の最大粒度  (d)  が減少すると急激に低下し,試料量

(m

s

)

を増加してもそれほど急激には低下しない。しかし,粉砕や均質化を十分行っても,決し

て消去することはできない。ただし,通常の微細な浮選精鉱の場合,基本分散は,試料量が 100g

以上のときは無視できる。

3.

偏析及びグループ化の分散  偏析及びグループ化の分散の大きさは,基本分散より小さいか同じ程度

である

(文献

1

したがって,偏析及びグループ化の分散は,基本分散と同等と推定しても差し支えない。この場合短期

的品質変動の分散は,式(17)となる。

2

QE

1

s

=2s

FE

2

 (17)

4.

長期的品質変動の分散  長期的品質変動の分散は,そのサンプリングステージで数多くの連続したイ

ンクリメント (30∼50)  を取り,それぞれ独立に分析することによって推定することができる。得られた

データの解析方法に二つの基本的方法がある。

よりよい方法は,異なる間隔で採取したインクリメントを用いて実験し,バリオグラムを計算すること

である。この方法は,インクリメント間の連続した関係及び短期的品質変動の分散  (s

QE1

2

)

と長期的品質

変動の分散  (s

QE2

2

)

の寄与度を分離することができる。

備考  本体 4.2.4 の第 3 法もバリオグラムの第 2 項に考慮されている。

この規格の基となっている代わりの方法は,インクリメント間の分散  (s

b

2

)

の計算を含む単純化法であ

る。しかし,バリオグラム法と異なり,短期的品質変動の分散  (s

QE1

2

)

と長期的品質変動の分散  (s

QE2

2

)

寄与度を分離することはできない。サンプリングの分散  (s

s

2

)

のみを求めることができる。

あるサンプリングステージでのインクリメント間の分散  (s

b

2

)

は,次の式を用いて推定することができ

る。


79

M 8083 : 2001

(

)

2

PA

1

2

2

b

1

s

n

x

x

s

n

j

j

=

å

 (18)

ここに,

s

b

2

インクリメント

j

の試験結果

x

すべての試験結果の平均値

n

インクリメントの数

s

PA

2

以降の各インクリメントのサンプリング及び分析の分散

このサンプリングステージで採取した

n

個のインクリメントを集めて調製した試料のサンプリングの分

  (s

S

2

)

は,次の式で与えられる。

n

s

s

2

b

2

s

=

 (19)

(19)から,与えられたサンプリングの分散を得るために必要なインクリメントの数は,次の式で与え

られる。

2

s

2

b

s

s

n

=

 (20)

備考

分散を差し引きするときに注意が必要である。差し引かれる分散の

F

比が統計的に有意なとき

だけ差し引きは有効である。

5.

実用的な全分散の推定  式(19)によって,サンプリングステージ“

i

”におけるサンプリングの分散は

(s

Si

2

)

,次の式で与えられる。

i

i

i

n

s

s

2

b

2

s

=

 (21)

したがって,すべてのサンプリングステージ(

1

から

u

1

まで)を含めた全サンプリングの分散は,

å

=

=

1

1

2

b

2

s

U

j

i

i

n

s

s

 (22)

分析の分散

  (s

A

2

)

を含めた全分散

  (s

T

2

)

は,

r

s

s

s

2

A

2

s

2

T

+

=

 (23)

ここに,

r

繰返し分析の数

(22)及び式(23)をまとめると,全分散

  (s

T

2

)

は,式

(24)

となる。

r

s

n

s

s

U

j

i

i

2

A

1

1

2

b

2

T

+

=

å

=

 (24)

備考

  u

1

は,測定試料をはかり取るステージの一つ前のステージ,すなわち成分試験試料を作製す

るステージである。測定試料をはかり取るステージの誤差は,分析の誤差に含まれる。

サンプリングステージが

3

段階(測定試料の採取を含む)のとき,式(24)は,次のようになる。

r

s

n

s

n

s

s

b

2

A

2

2

1

2

1

b

2

T

+

+

=

 (25)

全分散

  (s

T

2

)

を許容される値まで低下させる最良の方法は,最初に,式(24)の最大の数値を示した項目を

低下させることである。あるサンプリングステージでのサンプリングの分散

  (s

bj

2

/n

j

)

は,インクリメント


80

M 8083 : 2001

の個数

  (n

j

)

を増加したり,サンプリングの前に精鉱を均質にすれば,低下することができることは明らか

である。分析の分散

  (s

A

2

)

は,測定試料の質量を増加したり,測定試料を採取する前の粒度を細かくした

り,又は繰返し分析をすれば低下させることができる。

各サンプリングステージの最適インクリメント個数

  (n

i

)

の決定は,必要とする全分散

  (s

T

2

)

を得るため,

数回の繰り返しが必要であろう。

文献

(1)  Pierre M. Gy. Sampling of Particulate Materilas

Theory and Practice, Elsevier Scientific Publishing

Company, Amsterdam 1982

関連規格

JIS M 8100 

: 1992

  粉塊混合物−サンプリング方法通則


81

M 80

83 :

2001

附属書 7(参考)  JIS と対応する国際規格との対比表

JIS M 8083 

: 2000  銅,鉛及び亜鉛硫化精鉱−サンプリング及び水分決定方法

ISO 13543 

: 1996  銅鉛亜鉛硫化精鉱−ロット中の金属量の決定

ISO 10251 

: 1997  銅鉛亜鉛硫化精鉱−乾燥による質量減の測定

ISO 12744 

: 1997  銅鉛亜鉛硫化精鉱−サンプリング精度のチェック方法

ISO 13292 

: 1997  銅鉛亜鉛硫化精鉱−サンプリングの偏りのチェック方法

ISO 12743 

: 1998  銅鉛亜鉛硫化精鉱−金属及び水分含有率測定のためのサンプリング

方法

(I)

  JIS の規定 (III)  国際規格の規定内容 (IV)  JIS と国際規格との技術的差異の項目

ごとの評価及びその

内容

項 目

番号

内容

II)

  国 際 規 格

番号

項目

番号

内容

項目ごとの

評価

技術的差異の内容

(V)

  JIS と国際規格との技術的

差 異の 理 由 及 び今 後 の対

1.

適用範囲

ISO 13543 

ISO 10251 

ISO 12743

1.

1.

1.

適用範囲

適用範囲

適用範囲

IDT

2.

引用規格

ISO 13543 

ISO 10251 

ISO 12743

2.

2.

2.

引用規格

引用規格

引用規格

MOD

/追加

JIS Z 8401

を引用

数値の丸め方については商習慣に

よる。技術的な差はない。

3.

用語の意味

ISO 13542 

ISO 10251 

ISO 12743

3.

3.

3.

定義

定義

定義

MOD

/削除

/追加

常識的な用語(粉砕,化学分析な

ど)を削除し成分用試料を追加し

た。

定義をする必要のない用語を省略

し,混乱を招くおそれのある用語

を追加したもので,技術的な差は

ない。

4.

サンプリング理論

ISO 12743

4.

サンプリング理論 IDT

5.

一般事項

ISO 12743

16.

17.

試料の必要条件

試料の包装と表示

MOD

/追加

試料の保管方法,試料の送付,数

値の丸め方及びこの規格が適用困

難な場合の処置を追加した。

規格が適用困難なときの処置につ

いては

ISO

の修正を要求。

6.

試料採取方法

ISO 12743

5.

サンプリング計画の確立 IDT  −

7.

ベルトサンプリング(機械式)

ISO 12743

6.

7.

8.

インクリメントの質量

精鉱の流れからのサンプリング

方法

精鉱の流れからの機械式サンプ

リング方法

IDT


82

M 80

83 :

2001

(I)

  JIS の規定 (III)  国際規格の規定内容 (IV)  JIS と国際規格との技術的差異の項目

ごとの評価及びその

内容

項 目

番号

内容

II)

  国 際 規 格

番号

項目

番号

内容

項目ごとの

評価

技術的差異の内容

(V)

  JIS と国際規格との技術的

差 異の 理 由 及 び今 後 の対

8.

ベルトサンプリング(手動)

ISO 12743

9.

精鉱の流れからの手動サンプリ

ング

IDT

9.

停止ベルトサンプリング

ISO 12743

10.

ストップベルト参照法 MOD/変更

インクリメントの大きさを変更し

た。

ISO

の修正を要求(理論的根拠が

おかしい)

10.

トラックサンプリング

ISO 12743

12.

トラック及び貨車からのサンプ

リング

IDT

11.

グラブサンプリング

ISO 12743

11.

グラブからのサンプリング IDT

12.

容器サンプリング

ISO 12743

13.

袋詰め又はドラム缶詰めの精鉱

のサンプリング

MOD

/変更

JIS

はロットが小容量の多数の容

器で構成される場合は,抜取りサ

ンプリングを適用した。

ISO

の修正を要求(全容器からの

サンプリングは困難であり,又必

要がない)

13.

試料調製法

ISO 12743 

ISO 10251

7.2

7.3

15.

6.

7.

附属

書 B

質量ベース系統的サンプリング

時間ベース系統サンプリング

粉砕,混合,縮分及び乾燥

試料の調製

水分測定用試料

凝集性及び湿精鉱の水分測定法

MOD

/追加

/変更

JIS

は二分器などで縮分する場合,

縮分後の試料量が一定量以上を維

持するように制限(縮分基準)を

加えた。

ISO

は元試料の質量の 5%

まで。

JIS

成分試験試料の粒度及び調製

必要数を規定した。

ISO

の修正を要求(理論的根拠が

おかしい)

14.

水分決定方法

ISO 10251

4.

9.

附属

書 A

4.

乾燥方法,5.装置,6.試料の調

製,7.水分測定用試料,8.恒量と

なるまでの乾燥方法,9.計算

酸化,分解及び気化の可能性の

試験

MOD

/追加

JIS

は,水分測定時間及び水分の

報告けた数を明確にした。

ISO

の修正を要求。

15.

ロット中の金属成分含有量の決

定方法

ISO 13543

4.

5.

金属含有量の決定

金属含有量の分散の計算

MOD

/追加

/削除

JIS

は,

ISO

6.

計算例を削除し,

金属含有量の分散の計算式に変動

係数で表した式を追加した。

数式の意味を理解しやすくするた

め,変動係数を用いた式を追加し

た。


83

M 80

83 :

2001

附属書 1(規定)  試料採取,試料調製及び分析の精度の調査方法

(I)

  JIS の規定 (III)  国際規格の規定内容 (IV)  JIS と国際規格との技術的差異の項目

ごとの評価及びその内容

項目

番号

内容

(II)

  国 際 規

格番号

項目

番号

内容

項目ごとの

評価

技術的差異の内容

(V)

  JIS と国際規格との技術的

差 異の 理 由 及 び今 後 の対

1.

適用範囲

ISO 12744

1.

適用範囲 IDT

2.

記号の定義

ISO 12744

2.

記号の定義 IDT

3.

調査方法

ISO 12744 

ISO 12743

5.

4.

実験方法

サンプリングの理論

IDT

4.

データの解析

ISO 12744 

ISO 12743

6.

4.

実験データの評価

サンプリングの理論

IDT

5.

結果の評価と処置

ISO 12744

7.

結果の評価と処置 IDT

6.

結果の記録

ISO 12744

8.

結果の記録 IDT

7.

実施例

ISO 12744

附属

書 A

実験データの記録 IDT

附属書 2(規定)  試料採取,試料調製及び分析の偏りの調査方法

(I)

  JIS の規定 (III)  国際規格の規定内容 (IV)  JIS と国際規格との技術的差異の項目

ごとの評価及びその内容

項目

番号

内容

(II)

  国 際 規

格番号

項目

番号

内容

項目ごとの

評価

技術的差異の内容

(V)

  JIS と国際規格との技術的

差 異の 理 由 及 び今 後 の対

1.

適用範囲

ISO 13292

1.

適用範囲 IDT

2.

調査方法

ISO 13292

3.

4.

一般的な必要事項と推奨事項

サンプリング及び試料調製方法

MOD

/追加

縮分機の偏り,ふるい(篩)上再

粉砕の偏り,水分測定試料の調製

の偏り,分析の偏りなどの具体的

な例を記載

本体に,この附属書によって求め

ることが規定されている項目につ

いて,具体的な実験方法を例示し

たもので技術的な差はない。

3.

データの解析

ISO 13292

5.

実験データの解析 IDT

4.

検定

ISO 13292

5.

統計解析 IDT

5.

実施例

ISO 13292

附属

書 A

実施例 IDT


84

M 80

83 :

2001

附属書 3(規定)  層内のインクリメント間のばらつきの調査方法

(I)

  JIS の規定 (III)  国際規格の規定内容 (IV)  JIS と国際規格との技術的差異の項目

ごとの評価及びその内容

項目

番号

内容

(II)

  国 際 規

格番号

項目

番号

内容

項目ごとの

評価

技術的差異の内容

(V)

  JIS と国際規格との技術的

差 異の 理 由 及 び今 後 の対

1.

5.

1.

適用範囲,2.記号の定義,3.調

査方法,4.データの解析,5.実施

ISO 12743

4.

サンプリングの理論 MOD/追加

ISO

は層内のばらつきを求める計

算式だけが規定。

JIS

は具体的方

法を示した。

利用者の便を考えて,本体に示さ

れた式を用いて層内のばらつきを

求める実験方法を示したもので,

技術的な差はない。

附属書 4(規定)  機械式試料採取及び調整装置の必要条件及び形式

(I)

  JIS の規定 (III)  国際規格の規定内容 (IV)  JIS と国際規格との技術的差異の項目

ごとの評価及びその内容

項目

番号

内容

(II)

  国 際 規

格番号

項目

番号

内容

項目ごとの

評価

技術的差異の内容

(V)

  JIS と国際規格との技術的

差 異の 理 由 及 び今 後 の対

1.

適用範囲

ISO 12743

1.

附属

書 A

適用範囲

適用範囲

IDT

2.

機械装置の必要条件

ISO 12743

8.

精鉱の流れからの機械サンプリ

ング

IDT

3.

試料採取機

ISO 12743

8.

附属

書 C

精鉱の流れからの機械サンプリ

ング

機械式サンプルカッタ

MOD

/変更

カッタの開口部の大きさを変更

ISO

の修正を要求(理論的根拠が

おかしい)

4.

粉砕機

ISO 12743

15.

粉砕,混合,縮分及び乾燥 MOD/追加

粉砕機の作動原理を追加

実務上の便を考えて粉砕機の作業

原理を述べたもので技術的な差は

ない。

5.

縮分機

ISO 12743

15.

粉砕,混合,縮分及び乾燥 MOD/追加

縮分機の例を追加

実務上の便を考えて縮分機の例を

示したもので技術的な差はない。

6.

乾燥器

ISO 12743

15.

粉砕,混合,縮分及び乾燥 MOD/追加

乾燥器の条件を追加

一般的な乾燥器の条件を述べたも

ので,技術的な差はない。


85

M 80

83 :

2001

附属書 5(規定)  手動式試料採取用具の必要条件及び形式

(I)

  JIS の規定 (III)  国際規格の規定内容 (IV)  JIS と国際規格との技術的差異の項目

ごとの評価及びその内容

項目

番号

内容

(II)

  国 際 規

格番号

項目

番号

内容

項目ごとの

評価

技術的差異の内容

(V)

  JIS と国際規格との技術的

差 異の 理 由 及 び今 後 の対

1.

適用範囲

ISO 12743

1.

適用範囲 IDT

2.

手動式カッタ

ISO 12743

9.

精鉱の流れからの手動サンプリ

ング

IDT

3.

採取用インクリメントスコップ

ISO 12743

9.

附属

書 E

精鉱の流れからの手動サンプリ

ング

手動サンプリング用具

IDT

4.

パイプ式サンプラ

ISO 12743

12.

トラック又は貨車からのサンプ

リング

IDT

5.

グラブ式サンプラ

ISO 12743

12.

トラック又は貨車からのサンプ

リング

IDT

6.

停止したベルトからの採取用具

ISO 12743

附属

書 F

停止したベルトからの採取用具 IDT


86

M 80

83 :

2001

附属書 6(参考)  サンプリングステージ法によるサンプリングの分散及び全分散の推定

(I)

  JIS の規定 (III)  国際規格の規定内容 (IV)  JIS と国際規格との技術的差異の項目

ごとの評価及びその内容

項目

番号

内容

(II)

  国 際 規

格番号

項目

番号

内容

項目ごとの

評価

技術的差異の内容

(V)

  JIS と国際規格との技術的

差 異の 理 由 及 び今 後 の対

1.

5.

1.

サンプリング誤差及び分散の

要因,2.基本分散の推定,3.偏析

及びグループ化の分散,4.長期的

品質変動の分散,5.実用的な分散

の推定

ISO 12743

附属

書 A

サンプリングステージ法による

サンプリングの分散及び全分散

の推定

IDT

−(翻訳規格である。

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:MOD

備考1.  項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。

    −  IDT………………技術的差異がない。

    −  MOD/削除………国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。 
    −  MOD/追加………国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
    −  MOD/変更………国際規格の規定内容を変更している。

2.  JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次のとおりである。

    −  MOD…………… 国際規格を修正している。


87

M 8083 : 2001

原案作成委員会委員  構成表

氏名

所属

(委員長)

後  藤  佐  吉

東京大学

(副委員長)

中  村      靖

元株式会社ジャパンエナジー

後  藤  敬  一

資源エネルギー庁鉱業課

山  村  修  蔵

財団法人日本規格協会技術部

桐  澤      武

社団法人日本海事検定協会技術部

平  本  克  房

海外貨物検査株式会社金属鉱産部

瀬  川      亨

同和鉱業株式会社中央研究所

大久保  豊  和

住友金属鉱山株式会社中央研究所

丹  野  一  雄

東邦亜鉛株式会社安中製錬所品質保証部

臼  井  凱  也

日鉱金属株式会社環境安全室

平  山  義  己

三井金属鉱業株式会社総合研究所

竹  谷      実

三菱マテリアル株式会社総合研究所

(事務局)

平  山  晴  彦

日本鉱業協会技術部

末  廣  幸三郎

日本鉱業協会技術部

矢  岡      隆

日本鉱業協会技術部