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L 4129

:2015

(1)

目  次

ページ

序文  

1

1

  適用範囲  

1

2

  引用規格  

2

3

  用語及び定義  

2

4

  要求事項  

5

4.1

  一般  

5

4.2

  頭部及びけい部の範囲  

7

4.3

  胸部及び腰部の範囲,並びに衣料の内側及び外側  

9

4.4

  股から下に位置する衣料の裾  

11

4.5

  背面の範囲  

12

4.6

  腕の範囲  

13

4.7

  その他の部分  

15

5

  リスクアセスメントに関する考慮事項  

15

附属書 A(参考)適用除外の論理的根拠  

16

附属書 B(参考)人体計測データ  

17

附属書 C(参考)ひもの分類に関する概念図  

19

附属書 D(規定)引きひも,装着ひも及び装飾ひもの長さの測定方法  

20

附属書 E(参考)リスクアセスメントに関する考慮事項  

21

附属書 F(参考)子ども用衣料のフードの安全性  

22


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まえがき

この規格は,工業標準化法に基づき,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本

工業規格である。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


   

日本工業規格

JIS

 L

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子ども用衣料の安全性−

子ども用衣料に附属するひもの要求事項

Safety of children's clothing-

Cords and drawstrings on children's clothing-Specifications

序文 

この規格は,子ども用衣料に附属するひもの安全性について,我が国の生産及び使用実態を踏まえて作

成した日本工業規格である。

この規格の目的は,次の事項を考慮したうえで,子ども用衣料に附属するひもが偶発的に引っ掛かるリ

スクを最小限に抑えることにある。

a)

子どもの年齢

b)

公園での遊び,木登り,バス,電車での移動などの年齢及び発育段階に応じた子どもの正常な行動及

び活動,子どもの能力,並びに子どもの世話をする者の監督下にある度合い。

注記  子どもの特性に基づく安全性については,ISO/IEC Guide 50

[1]

を参照する。

c)

子ども用衣料のひもが関与する重大事故は,子どもの年齢に応じて大きく次の二つのグループに分か

れる。

1)

およその年齢幅 2 歳∼8 歳:フードの引きひもが滑り台などの遊具に引っ掛かり,結果として死に

至った。

2)

およその年齢幅 10 歳∼14 歳:衣料の腰回り又は裾に附属したひもが,バスのドア,スキーリフト,

自転車などの移動車両に引っ掛かって引きずれられたり,又は車両にひかれたりして,結果として

重症又は死に至った。

注記  9 歳は,上記の 1)  及び 2)  の両方に含まれる場合がある。

d)

頭部又は首周りの伸縮性のひもは,数多くの顔面損傷につながっている。

e)

子ども用衣料は,通常は身長を一次選択基準として身長別に,場合によっては年齢を付加指標として

販売されている。乳児用衣料(およそ 1 歳まで)は,一般的には乳児の身長別に販売されている。

ひもと同様に偶発的に引っ掛かるリスクが広く認識されるものとして,子ども用衣料のフードがある。

この規格の適用範囲には含まれないが,子ども用衣料のフードの安全性について,

附属書 に示す。

なお,対応国際規格は現時点で制定されていない。

適用範囲 

この規格は,子ども用衣料に附属するひもに関する要求事項について規定する。ただし,子どもにとっ

て特殊なニーズに応える必要のある衣料は,補足的又は追加的な要求事項が求められる場合があるが,こ

の規格は,これらの要求事項は含まない。


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なお,この規格は,子ども用衣料のデザイナ,仕様決定者及び製造業者を含め,衣料サプライチェーン

の全段階で適用することができる。また,輸入業者,流通業者,小売業者,消費者などが,ひもの安全性

に配慮した子ども用衣料を選択する際に使用することを意図している。

この規格は,次の製品には適用しない。

a)

よだれかけ(スタイ)

,おむつ,おしゃぶりホルダ,下着などの子ども用及び保育用製品

b)

靴,ブーツ及び同様の履物

c)

手袋,帽子,マフラ,スカーフ及び靴下

d)

シャツ及びブラウスとともに着用するようにデザインされたネクタイ(

附属書 参照)。

e)

ベルト,サスペンダ及びアームバンド

f)

民間儀式用及び宗教儀式用の衣料,並びに国家的及び地域の祝祭で着用する祝賀用衣料(

附属書 

照)

g)

子どもの世話をする者の監督下で限定された期間に着用される,専門のスポーツウェア及び活動用ウ

ェア。ただし,普段着又は寝衣として一般に着用される場合を除く(

附属書 参照)。

h)

演劇で使用する舞台衣装

i)

塗装,料理などの作業中又は食事中に衣料を汚れから守るために,通常は期間を限定して子どもの世

話をする者の監督下で,普段着の上に着用することを意図したエプロン。

j)

和装(例えば,新生児用肌着,甚平,浴衣など)

注記  これらの製品については,必要に応じて別途安全基準を定めることが望ましい。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS L 0213

  繊維雑品用語

JIS L 0215

  繊維製品用語(衣料)

JIS S 3015

  スライドファスナ

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS L 0213JIS L 0215 及び JIS S 3015 によるほか,次による。

3.1 

年少の子ども 

出生から 7 歳未満の子ども(

附属書 参照)。

3.2 

年長の子ども 

7

歳以上 13 歳未満の子ども(

附属書 参照)。

3.3 

子ども用衣料 

デザイン,製造ルート又は販売ルートによって,13 歳未満までの子どもが着用することを意図した全て

の衣料。

注記  子どもの年齢区分に対応する身長の目安は,日本工業規格の表示サイズで,年少の場合は呼び

方 120 まで,年長の場合は呼び方 130∼160 となる(

附属書 参照)。


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3.4 

ひも 

トグル,ボンボン,羽,ビーズなどの飾り付き又は飾りなしの,糸,布などを組み,より,編み,織り,

束ね,くけ(縫い方の一種)若しくは裁断した細長い繊維,又は細長く加工した非繊維素材で作られ,チ

ェーン,リボン,テープ及びタブ(テープ状の縫製品)を含む加工品。

なお,次に示すひもを含めて,この規格におけるひもの分類に関する全体の概念図を,

附属書 に示す。

3.5 

機能ひも 

衣料の装着,衣料の一部のサイズの調節などを目的とした機能性をもつひも。

なお,この規格において機能ひもは,3.5.13.5.3 のひもをいう。

3.5.1 

引きひも 

ひも通し部分,小さな孔などに通して,衣料の開口部又は衣料の一部のサイズを調節するための,調節

部分を除いて衣料の外部に出ない機能ひも。

注記 1  引きひもの突き出た部分の長さは,閉じた際に長くなってもよい。

注記 2  衣料に附属する引きひもは,自由端をもった引きひもだけではなく,ループも含まれる。

3.5.2 

調節タブ 

足首,裾,袖口など,衣料の開口部のサイズを調節することを目的とし,一方の自由端が何らかの方法

で固定されることを前提にして付けられたテープ状の縫製品。

3.5.3 

装着ひも 

衣料の開口部の結合,衣料の一部のサイズ調節など,衣料を装着するために通常,衣料に付けられた,

引きひも及び調節タブ以外の機能ひも。

3.5.3.1 

ショルダーストラップ 

肩の上を渡る形態で,衣料上部の前と後ろとを結合する装着ひも(

図 参照)。

3.5.3.2 

ホルターネックひも 

肩及び背中が露出される状態で,首の後ろに回して着用する衣料(例えば,ドレス,ブラウス又はビキ

ニ)の上部を支える装着ひも(

図 参照)。

3.5.3.3 

スターラップ 

着用者の動きに合わせて裾が引き上がらないように,足裏又は靴の下を通るようにズボンの裾に取り付

けた装着ひも,又はひも状の繊維及び非繊維製品。

3.6 

装飾ひも 

衣料の開口部若しくは衣料の一部のサイズを調節又は衣料を装着することを目的としていない非機能的

なひも。


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3.7 

伸縮性のひも 

高い伸縮性及び回復性をもつゴム,エラストマーなどの弾性素材を使用した引きひも,装着ひも又は装

飾ひも。

3.8 

結びベルト又は帯 

衣料の腰部に巻き付けるテープ状(縫製品を含む。

)の引きひも,装着ひも又は装飾ひも。

3.9 

ループ 

両端が衣料に取り付けられており,長さが固定されているか又は調節が可能な曲線状の引きひも,装着

ひも,装飾ひも及びひも状の縫製品。

3.10 

トグル 

ひもに取り付けられているか又はひもの上に存在する木,

プラスチック,

金属又はその他の素材の一片。

注記  トグルは機能的であっても機能的でなくてもよい。

3.11 

ファスナ引手 

ファスナの操作を容易にするためにスライダに取り付けられた,繊維,プラスチック,金属又はその他

の素材の一片。

3.12 

ファスナスライダ 

移動させることによって,チェーンの開閉を行うもので,通常,スライダ本体及び引手で構成され,連

動部分を分離又は結合することによってファスナを開閉するための,あらゆるタイプの可動構成部品。

注記  スライダには固定装置が組み込まれていてもよい。また,前面及び後面の両方からの操作を容

易にするためのリバーシブル用引手又は両面引手付きのスライダも含む。

3.13 

自由端 

ひもの両端又は片端が,衣料に取り付けられていない状態。

3.14 

締結点 

着用を意図したひもの結び目の位置。

3.15 

頭部及びけい(頸)部の範囲 

頭頂部から脇[えきか(腋窩)部]と同じ高さの胸頂部まで,及び脇から垂直に上がった両肩の二つの

点の間の身体部分。背面の場合は,両肩の二つの点を結ぶラインから上の身体部分(

図 及び図 の A 参

照)

3.16 

胸部及び腰部の範囲 

脇(えきか部)と同じ高さの胸頂部から,股と同じ高さのでん部までの身体部分(

図 の B 参照)。


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3.17 

股から下の範囲 

股と同じ高さのでん部から下の身体部分(

図 の C 参照)。

3.18 

背面の範囲 

胴体及び足の後部分(

図 の D 参照)。

3.19 

腕の範囲 

脇(えきか部)から垂直に上がった肩の点から掌までの身体部分(

図 及び図 の E 参照)。

A

  頭部及びけい(頸)部の範囲

B

  胸部及び腰部の範囲

C

  股から下の範囲

D

  背面の範囲

E

  腕の範囲

図 1−身体の正面 

図 2−身体の背面 

要求事項 

4.1 

一般 

子ども用衣料の一般要求事項は,次による。

a)

引きひも,装着ひも及び結びベルト又は帯の自由端は,次の事項に留意し,何かに引っ掛かるリスク

を最小限に抑える仕様にしなければならない。

1)

何らかの立体感のある装飾があってはならない。

2)

ほつれを防ぐ方法の一つである結び目は,あってはならない。ただし,結び目に対してリスクアセ

スメントを実施し,リスクが許容可能な範囲まで低減した根拠となる資料,データなどをもつ場合

は,この限りではない。

3)

ほつれを防ぎ,ひもより厚くならない方法として,例えば,何らかの縫い止め,ヒートカット,靴


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ひもの先にあるようなアグリット(Aglet)などの加工がある。

なお,ヒートカット,アグリットなどの加工を施す場合は,加工部分の硬化,突起の状態によっ

て身体を傷つけるなどの危険性が生じるため,これらの危険性を十分に留意し,適切な加工を施さ

なければならない。

b)

トグルは,自由端のない引きひも及び装飾ひもだけに用いることができる(

図 参照)。

図 3−自由端のないトグル付き引きひもの例 

c)

引きひもを用いる場合は,ひもの出し口から等距離に位置する少なくとも 1 か所で,例えば,素抜け

を防止するための縫い止めによって,衣料に取り付けなければならない(

図 参照)。

図 4−素抜けを防止するための縫い止めの付いた引きひもの例 

d)

ベルトなどを通す目的で,衣料から突き出る固定ループは,円周が 75 mm を超えてはならない。ベル

ト通しなど衣料から突き出ない平らな固定ループは,衣料との接合点間の長さが 75 mm を超えてはな

らない(

図 参照)。

1

  長さ 75 mm を超えてはならない。

2

  長さ 75 mm を超えてはならない。

図 5−ベルト通しの例 

1

2


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e)

何らかの装飾を含むファスナ引手は,ファスナスライダからの長さが 75 mm を超えてはならず,くる

ぶしまでのデザインの衣料の裾から下に垂れ下がる場合は,10 mm を超えてはならない(

図 参照)。

1

  長さ 75 mm を超えてはならない。

2

  長さ 10 mm を超えてはならない。

図 6−くるぶしまでのデザインの衣料の許容する裾の例 

f)

引きひも,装着ひも及び装飾ひもの長さの測定は,

附属書 による。

4.2 

頭部及びけい部の範囲(図 及び図 の A 参照) 

4.2.1 

年少の子ども用衣料の頭部及びけい部の範囲 

年少の子ども用衣料の頭部及びけい部の範囲の要求事項は,次による。

a)

引きひも,装着ひも及び装飾ひもが付いた衣料をデザイン,製造及び供給してはならない。

b)

調節タブは,長さが 75 mm を超えてはならない。

c)

ショルダーストラップは,衣料の前部及び後部に取り付けた 1 本の連続した生地又は装着ひもで構成

しなければならない。ショルダーストラップに取り付けた装飾ひもの場合は,長さが 75 mm を超える

自由端がなく,固定ループは円周が 75 mm を超えない範囲とする(

図 参照)。また,装飾ひもは,

伸縮性のひもであってはならない。

 1

長さ

年少の子ども用衣料の場合:75 mm を超えてはならない。

年長の子ども用衣料の場合:140 mm を超えてはならない。

 2

長さ 75 mm を超えてはならない。

図 7−ショルダーストラップに取り付けた装飾ひもの例 

  1

2


8

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d)

ホルターネックひもは,頭部及びけい部の範囲に自由端があってはならない(

図 参照)。

 a)

  自由端のある許容しない例 b)  自由端のない許容する例 

図 8−ホルターネックひもの例 

e)

ちょう結びなどをした装飾は,縫い合せその他の方法で取り付けた場合,長さが 75 mm を超える自由

端があってはならない。いかなるループも,円周が 75 mm を超えてはならない(

図 参照)。

1

  長さ 75 mm を超えてはならない。

2

  長さ 75 mm を超えてはならない。

図 9−許容するループの例 

4.2.2 

年長の子ども用衣料の頭部及びけい部の範囲 

年長の子ども用衣料の頭部及びけい部の範囲の要求事項は,次による。

a)

引きひもは自由端があってはならない。衣料をその開口部を最大にして,平らに置いた状態で,突き

出たループがあってはならない。また,衣料の開口部を最小すなわち,体にぴったり合う大きさに絞

った場合に,ループの円周は 150 mm を超えてはならない(

図 10 参照)。

1

2


9

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1

  長さ 150 mm を超えてはならない。

図 10−フードの引きひもの例 

b)

装着ひも及び調節タブは,長さが 75 mm を超えてはならない。また,装着ひもは,ショルダーストラ

ップ及びホルターネックひもを除き,伸縮性のひもであってはならない。

c)

装飾ひもは,トグルのような附属品を含む各端の長さが 75 mm を超えてはならない。また,装飾ひも

は,伸縮性のひもであってはならない。

d)

ショルダーストラップは,自由端の締結点からの長さが 140 mm を超えず,また,固定ループの円周

が 75 mm を超えてはならない(

図 参照)。

e)

ホルターネックスタイルの衣料は,頭部及びけい部の範囲に自由端があってはならない(

図 参照)。

4.3 

胸部及び腰部の範囲,並びに衣料の内側及び外側(図 の B 参照) 

年少の子ども用及び年長の子ども用衣料の胸部及び腰部の範囲,並びに年少の子ども用及び年長の子ど

も用衣料の内側及び外側の要求事項は,次による。

a)

引きひもの自由端は,衣料が最大限に開かれて置かれた状態のとき,各端の突き出ている部分の長さ

が 140 mm を超えてはならない。意図されたサイズまで閉められたときの各端の長さは 280 mm を超

えてはならない。自由端のない引きひもは,意図されたサイズまで閉められたときのループの最大円

周が 280 mm を超えてはならない(

図 11 参照)。

注記  引きひもの出し口は,衣料の内側に設けることが望ましい。

1

a)

  突き出たループのある許容しない例

b)

  突き出たループのない許容する例 

c)

  体にぴったり合う大きさに絞った例 


10

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 a)

  衣料が最大限に開かれた場合 b)  衣料が意図したサイズまで閉められた場合 

1

  長さ 140 mm を超えてはならない。

2

  長さ 280 mm を超えてはならない。

図 11−腰部の引きひもの例 

b)

装着ひも,調節タブ及び装飾ひもは,装飾部分を含めて,140 mm を超えてはならない。

c)

衣料の後部で結ぶことを意図した結びベルト又は帯は,ほどいた状態で締結点から計測したときの長

さが 360 mm を超えてはならない(

図 12 参照)。

なお,年少の子ども用衣料にあっては,ほどいたときに,衣料の裾から下に垂れ下がってはならな

い。

1

  長さ 360 mm を超えてはならない。

図 12−許容する帯又は結びベルトを示した衣料の後部の例 

d)

衣料の前部で結ぶことを意図した結びベルト又は帯は,ほどいた状態で,締結点から計測したときの

長さが 360 mm を超えてはならない(

図 13 参照)。

1

2

1


11

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1

  締結点からの長さ 360 mm を超えてはならない。

図 13−許容する帯又は結びベルトを示した衣料の前部の例 

4.4 

股から下に位置する衣料の裾(図 の C 参照) 

股から下に位置する年少の子ども用及び年長の子ども用衣料の裾の要求事項は,次による。

a)

衣料の裾に附属したトグルを含む引きひも,装着ひも及び装飾ひもは,衣料の裾が股から下に位置し

ている場合には,衣料の裾から下に垂れ下がってはならない(

図 14 参照)。

図 14−衣料の裾部分に附属したひもの許容しない例 

b)

衣料の裾の引きひも,装着ひも及び装飾ひもは,衣料が締められたり閉じられたりしたとき,

図 15

に記載する方法などによって,衣料に沿った状態にしなければならない。

1


12

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図 15−衣料に沿った状態の例 

c)

くるぶしまでのデザインの衣料(コート,ズボン及びスカート)では,裾の引きひも及び装着ひもは,

完全に衣料の内側に入り,外側に出てはならない。ただし,ズボンの裾のスターラップは,この限り

ではない。また,装飾ひもは,付けてはならない。ただし,ズボンの内股側の裾を除き,裾から下に

垂れ下がることなく,縫い付け又はその他の方法で衣料にしっかりと固定し,容易に解けないように

した場合は,この限りではない。

d)

縦方向に取り付けられた調節タブは,その長さが 140 mm を超えてはならず,横方向に取り付けられ

た場合は,その長さが 100 mm を超えてはならない。

調節タブは,開いた状態のままで着用された場合に,裾から下に垂れ下がることによるリスクがあ

る。このため,縦方向に取り付けられた調節タブが開いた状態のときには,衣料の裾から下に垂れ下

がらないようにしなければならない(

図 16 及び図 17 参照)。

図 16−裾部分の横方向の調節タブの例 

図 17−裾部分の縦方向の調節タブ開閉の例 

4.5 

背面の範囲(図 の D 参照) 

年少の子ども用及び年長の子ども用衣料の背面の範囲の要求事項は,次による。


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a)

衣料の後部から出す及び後部で結ぶ引きひも,

装着ひも及び装飾ひもがあってはならない

図 18 参照)。

ただし,結びベルト又は帯は,この限りではない[4.3 c)  参照]

図 18−衣料の後部から出す及び後部で結ぶひもの許容しない例 

b)

調節タブの長さは,75 mm を超えてはならない。

4.6 

腕の範囲(図 及び図 の E 参照) 

年少の子ども用及び年長の子ども用衣料の腕の範囲の要求事項は,次による。

a)

長袖の袖口についた引きひも及び装着ひもは,袖口が閉じられた状態のときには完全に衣料の内側に

あり,外側に出てはならない[

図 19 b)  参照]。また,装飾ひもは,袖口から下に垂れ下がってはなら

ず,縫い付けその他の方法で衣料にしっかりと固定し,容易に解けたりしないようにしなければなら

ない[

図 19 a)  参照]。

 a)

  装飾ひもの許容しない例 b)  引きひも及び装着ひもの衣料の外側に出ない許容する例 

図 19−長袖の例 


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b)

年少の子ども用衣料の場合,半袖の衣料の引きひも,装着ひも及び装飾ひもは,その袖口が肘から上

で終わっている場合で,袖口が最大限に開かれて平らに置かれた状態で計測したとき,75 mm を超え

て突き出てはならない(

図 20 参照)。

c)

年長の子ども用衣料の場合,半袖の衣料の引きひも,装着ひも及び装飾ひもは,袖口が肘から上で終

わっている場合で,袖口が最大限に開かれて平らに置かれた状態で計測したとき,140 mm を超えて

突き出てはならない(

図 20 参照)。

1

長さ

年少の子ども用衣料の場合:75 mm を超えてはならない。

年長の子ども用衣料の場合:140 mm を超えてはならない。

図 20−半袖の例 

d)

袖口の調節タブは,長さが 100 mm を超えてはならない。また,調節タブは,開いた状態のときに,

長袖及び半袖とも,袖口から下に垂れ下がってはならない。

図 21 参照)。

図 21−袖口の調節タブの例 

1


15

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4.7 

その他の部分 

衣料のその他の部分において,衣料が最大限に開かれて平らに置かれた状態のときに,引きひも,装着

ひも及び装飾ひもは 140 mm を超えて突き出てはならない。

リスクアセスメントに関する考慮事項 

この規格で,子ども用衣料のひもに関わる潜在的な危険を,全て網羅することはできない。したがって,

衣料が着用者に危険を与えないことを確実にするために,衣料ごとに個別のリスクアセスメントを実施す

ることが望ましい(

附属書 参照)。


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附属書 A

(参考)

適用除外の論理的根拠

A.1 

ネクタイ 

ネクタイは,一般的に見られる学校制服の一形態でもある。通常,正装として受け入れられているもの

で,ほとんどの場合,子どもの世話をする者の監督下にある。

A.2 

民間儀式,宗教儀式又は祝祭で着用する祝賀用衣料 

民間儀式用及び宗教儀式用の衣料,並びに国家的及び地域の祝祭で着用する祝賀用衣料は,常に着用期

間が限定され,かつ,子どもの世話をする者の監督下で着用されることを条件として,この規格の対象か

ら除外される。

A.3 

専門のスポーツ衣料及び活動用衣料 

ラグビーショーツ,ウエットスーツ,競技用水着などの専門のスポーツ衣料及び舞台衣装,ダンスウェ

ア,ボーイスカウトの制服などの活動用衣料は,通常,期間が限定されて着用され,かつ,子どもの世話

をする者の監督下で着用する。こうした衣料のひもに対する制限は,衣料の機能性を著しく低下させるこ

とがあり,また,異なる危険をもたらすかもしれない。

ただし,スキーウェアなどのスポーツ衣料で,普段着として一般に着用される場合もあり,監督者がい

ない状態での着用が想定されるものは,この規格の対象となる。


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附属書 B

(参考)

人体計測データ

身長に関する指針として,主な年齢幅における人体計測データを

表 B.1 に示す。

なお,

表 B.1 のデータは,この規格の対象年齢となる子どもの年齢に対する身長を示す。また,表 B.2

に,その身長に対して,目安となる衣料のサイズを示す。

表 B.1歳∼17 

b)

の人体計測値(平成 23 年度) 

単位  cm

年齢

a)

平均値

標準偏差 95

%

タイル値 97

%

タイル値

  5

歳(幼稚園) 110.5

4.68

118.20

119.30

  6

歳(小学校 1 年生) 116.6

4.90

124.66

125.82

  7

歳(小学校 2 年生) 122.6

5.27

131.27

132.51

  8

歳(小学校 3 年生) 128.2

5.38

137.05

138.32

  9

歳(小学校 4 年生) 133.5

5.70

142.88

144.22

10

歳(小学校 5 年生) 138.8

6.10

148.83

150.27

11

歳(小学校 6 年生) 145.0

7.07

156.63

158.30

12

歳(中学校 1 年生) 152.3

8.01

165.48

167.37

13

歳(中学校 2 年生) 159.6

7.75

172.35

174.18

14

歳(中学校 3 年生) 165.1

6.71

176.14

177.72

15

歳(高校 1 年生) 168.3

6.03

178.22

179.64

16

歳(高校 2 年生) 169.9

5.72

179.31

180.66

17

歳(高校 3 年生) 170.7

5.79

180.22

181.59

単位  cm

年齢

a)

平均値

標準偏差 95

%

タイル値 97

%

タイル値

  5

歳(幼稚園) 109.5

4.67

117.18

118.28

  6

歳(小学校 1 年生) 115.6

4.89

123.64

124.80

  7

歳(小学校 2 年生) 121.6

5.13

130.04

131.25

  8

歳(小学校 3 年生) 127.4

5.51

136.46

137.76

  9

歳(小学校 4 年生) 133.5

6.18

143.67

145.12

10

歳(小学校 5 年生) 140.2

6.75

151.30

152.90

11

歳(小学校 6 年生) 146.7

6.70

157.72

159.30

12

歳(中学校 1 年生) 151.9

5.94

161.67

163.07

13

歳(中学校 2 年生) 155.0

5.49

164.03

165.33

14

歳(中学校 3 年生) 156.6

5.30

165.32

166.57

15

歳(高校 1 年生) 157.1

5.25

165.74

166.97

16

歳(高校 2 年生) 157.6

5.34

166.38

167.64

17

歳(高校 3 年生) 158.0

5.31

166.73

167.99

a)

平均値及び標準偏差のデータは,文部科学省  学校保健統計調査−平成 23 年度(確定値)結果の概要

[2]

http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa05/hoken/kekka/k_detail/1319050.htm

http://www.mext.go.jp/component/b_menu/other/__icsFiles/afieldfile/2012/04/13/1319053_1.pdf

b)

年齢は,平成 23 年 4 月 1 日現在の満年齢。


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:2015

   

表 B.2−少年及び少女の基本身体寸法に対する衣料サイズ(身長だけ抜粋) 

少年用(JIS L 4002

[3]

呼び方

90  100 110 120 130 140 150 160 170 180

基本身体寸法

身長(cm) 85∼95 95∼105 105∼115 115∼125 125∼135 135∼145 145∼155 155∼165 165∼175 175∼185

少女用(JIS L 4003

[4]

呼び方

90  100 110 120 130 140 150 160 170

基本身体寸法

身長(cm)

85

∼95 95∼105 105∼115

115

∼125

125

∼135

135

∼145

145

∼155 155∼165 165∼175


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L 4129

:2015

附属書 C 
(参考)

ひもの分類に関する概念図

ひもの分類に関する全体の概念図を,

図 C.1 に示す。

● トグル,ボンボン,羽,ビーズなどの飾り付き又は飾りなしの,糸,布などを組み,より,編み,織り,

束ね,くけ(縫い方の一種)若しくは裁断した細長い繊維,又は細長く加工した非繊維素材で作られ,

チェーン,リボン,テープ及びタブ(テープ状の縫製品)を含む加工品

機能ひも

● 衣料の装着,衣料の一部のサイズの調節などを目的

とした機能性をもつひも

装飾ひも

調節タブ

● 足首,裾,袖口など,

衣料の開口部のサイ

ズを調節することを
目的とし,一方の自

由端が何らかの方法

で固定されることを
前提にして付けられ

たテープ状の縫製品

引きひも

● ひも通し部分,小さ

な孔などに通して,

衣料の開口部又は衣
料の一部のサイズを

調節するための,調

節部分を除いて衣料
の外部に出ない機能

ひも

装着ひも

● 衣 料 の 開 口 部 の 結

合,衣料の一部のサ

イズ調節など,衣料
を装着するために通

常,衣料に付けられ

た,引きひも及び調
節タブ以外の機能ひ

● ショルダーストラッ

● ホルターネックひも

● スターラップ

● 衣料の開口部若し

くは衣料の一部の

サイズを調節又は
衣料を装着するこ

とを目的としてい

ない非機能的なひ

伸縮性のひも

結びベルト又は帯

図 C.1−ひもの分類に関する概念図 

● 高い伸縮性及び回復性をもつゴム,エラストマ

ーなどの弾性素材を使用した引きひも,装着ひ
も又は装飾ひも

● 衣料の腰部に巻き付ける,テープ状(縫製品を

含む。

)の引きひも,装着ひも又は装飾ひも

ひも


20

L 4129

:2015

   

附属書 D 
(規定)

引きひも,装着ひも及び装飾ひもの長さの測定方法

全ての測定は,引きひも,装着ひも及び装飾ひも又はそれらのひものループが,し(弛)緩した状態で

行う(

図 D.1 及び図 D.2 参照)。ループの円周は,平らに延ばしたときのループの長さの 2 倍とする。

なお,測定は,整数位で行う。

1

  引きひも,装着ひも及び装飾ひも:直線,自由端 1 か所

2

  衣料

3

  引きひも,装着ひも及び装飾ひもの長さ(mm)

図 D.1−自由端 か所の引きひも,装着ひも及び装飾ひもの測定 

1

  トグル

2

  引きひも,装着ひも及び装飾ひも:自由端なし

3

  衣料

4

  ループの長さ(mm)

5

  固定端は両方とも衣料内部に格納する

図 D.2−自由端なしの引きひも,装着ひも及び装飾ひもの測定 


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L 4129

:2015

附属書 E

(参考)

リスクアセスメントに関する考慮事項

リスクアセスメントは,子ども用衣料に附属するひもが偶発的に引き込まれるリスクを最小限に抑える

ことに関係する。

−  例えば,ちょう結びにした装飾(bow)

,ハーフベルト,タブ,ストラップなどの衣料に附属するデザ

イン上の装飾は,衣料の着用者のリスクを許容できるレベルまで低減するために,リスクアセスメン

トの対象となる。

−  ディスプレイ又はつり下げる目的のために衣料の内側にあるループは,衣料の着用者に危険をもたら

さないことを立証するために,リスクアセスメントの対象となる。

注記  衣料のその他の危険については,個別に考慮するのがよい。


22

L 4129

:2015

   

附属書 F

(参考)

子ども用衣料のフードの安全性

F.1 

一般 

子ども用衣料のフードの安全性については,幾つかの調査によって,安全性を懸念する多くの報告があ

る。

例えば,東京都

[5]

が 2006 年 6 月から 11 月にかけて 1 000 人あまりの親を対象とした調査では,子ども

服によるけがの危険性を感じたことがあると答えた人が,全体の 77 %にのぼり,そのうちの 20.9 %が,上

着のフードによる危険性を感じたことがあると答えている。

注記 1  近年では,日本小児科学会子どもの生活環境改善委員会

[6]

によって,上着のフードが玄関の

取っ手に引っ掛かり,窒息して入院したことが報告されている。

注記 2  公益社団法人日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会によって実施された,

各自治体,保育園などの調査によると,保育の現場では,事故防止のためにフード付きの上

着は避けるよう指導がなされているところが,少なくないことが報告されている。

注記 3  全日本婦人子供服工業組合連合会

[7]

で,2008 年に定められた子ども服の安全性に関する業界

の自主基準では,フードの安全基準が記載されている。

F.2 

フードの安全性 

子ども用衣料に附属するフードの安全性についての留意事項は,次による。

a) 12

か月未満の乳児の眠るときの衣服,すなわち寝衣には,高体温のリスクがあるのでフードを付けな

いことが望ましい。

b) 12

か月未満の乳児の衣料には,窒息のリスクがあるので,フィルム素材,ラミネート素材などの通気

性のない素材のフードを付けないことが望ましい。

c)

フードは,子どもの視覚及び聴覚若しくはその両方に制限をもたらすことがあるので,フードの付い

た衣料は,この制限ができるだけ少なくなるようにデザインすることが望ましい。

d)

対象年齢の子どもの特性,一般的に置かれていると考えられる生活環境などを考慮し,デザイン上の

意図を十分に検討したうえで,フードを採用することが望ましい。

子どもの世話をする者の監督下にないまま活動することが多くなる年齢層の子ども用衣料の場合,

フードのデザインは,特に次の点に注意することが望ましい。

1)

フードが遊具,自転車のハンドル,ドアのノブなどに引っ掛かり首が締め付けられると窒息のリス

クがある。

2)

フードが引っ張られるなどで,転倒したり首が締め付けられることがある。

注記  子どもの特性に基づく安全性については,ISO/IEC Guide 50 を参照する。

e)

フードに力が加わった場合には,本体から外れるようなホック仕様なども有効に活用することが望ま

しい。


23

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:2015

参考文献   

[1]  ISO/IEC Guide 50:2002

,Safety aspects−Guidelines for child safety

[2]

文部科学省  学校保健統計調査−平成 23 年度(確定値)結果の概要

[3]  JIS L 4002

  少年用衣料のサイズ

[4]  JIS L 4003

  少女用衣料のサイズ

[5]

子ども用衣類の安全確保について  平成 19 年 3 月  東京都

[6]

日本小児科学会こどもの生活環境改善委員会  Injury Alert(傷害注意速報)No.31 フード付きパーカー

による溢頸(いっけい)

[7]

子供用衣類の設計に関する安全対策ガイドライン(改訂版)平成 22 年 2 月  全日本婦人子供服工業組

合連合会