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L 2513 : 2000

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日

本工業規格である。これによって JIS L 2513 : 1994 は改正され,この規格に置き換えられる。


日本工業規格

JIS

 L

2513

 : 2000

ポリノジック縫糸

Polynosic sewing thread

序文  この規格は,ポリノジック縫糸について規定したもので,1978 年(昭和 53 年)に制定された。今

回の改正では,引用規格の改正に伴い,引用規格の規格名称,項目番号及び関係する規定内容を変更して

いる。

1.

適用範囲  この規格は,ポリノジック縫糸について規定する。

備考  この規格の中で  {  }  を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるもので,参考とし

て併記したものである。

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版を適用する。

JIS L 0104

  テックス方式による糸の表示

JIS L 0105

  繊維製品の物理試験方法通則

JIS L 0803

  染色堅ろう度試験用添付白布

JIS L 0842

  紫外線カーボンアーク灯光に対する染色堅ろう度試験方法

JIS L 0844

  洗濯に対する染色堅ろう度試験方法

JIS L 0849

  摩擦に対する染色堅ろう度試験方法

JIS L 1030-2

  繊維製品の混用率試験方法−第 2 部:繊維混用率

JIS L 1095

  一般紡績糸試験方法

JIS Z 8401

  数値の丸め方

3.

種類  ポリノジック縫糸の種類は,次のとおりとする。ただし,括弧内は,種類の略号である。

a)

ポリノジックミシン糸(ミシン糸)

b)

ポリノジック製袋用縫糸(製袋用)

c)

綿混紡ポリノジック製袋用縫糸(綿混紡製袋用)

4.

品質

4.1

外観  外観は,糸むら,よりびり,毛羽などが少なく,色沢が良好で,加工むら及び汚れが目立っ

てはならない。

4.2

つなぎ節  つなぎ節数(

1

)

は,6.2 によって試験したとき,

表 のとおりとする。

(

1

)

もろよりのものは,上よりのつなぎ節数とする。


2

L 2513 : 2000

表 1  つなぎ節数

単位  個/km

糸長

つなぎ節数

1 000m

以下のもの 2.0 以下

1 000m

を超えるもの

1.0

以下

4.3

長さ又は質量  1 巻若しくは 1 かせの長さ又は質量(

2

)

は,6.3 又は 6.4 によって試験したとき,表示

された値に対し,

表 又は表 のとおりとする。

(

2

)

質量は,絶乾質量に公定水分率 (11.0%) を加えたものとする。ただし,綿混紡ポリノジック縫

糸の公定水分率は,次の式によって算出した数値とする。

a)

絶乾混紡率から算出する場合

100

2

1

n

NR

BR

AR

R

+

+

+

=

Λ

Λ

ここに,

R

混紡糸の算出公定水分率

 (%)

A

,

B

,

,

N

各繊維の絶乾混紡率

 (%)

R

1

,

R

2

,

,

R

n

各繊維の公定水分率

 (%)

b)

正量混紡率から求める場合

100

1

100

1

100

1

100

1

100

1

100

1

2

1

2

2

1

1

n

n

n

R

n

R

b

R

a

R

nR

R

bR

R

aR

R

+

+

+

+

+

+

+

+

+

+

+

+

=

Λ

Λ

Λ

Λ

ここに,

R

混紡糸の算出公定水分率

 (%)

ab,

n

各繊維の正量混紡率

 (%)

R

1

R

2

,

R

n

各繊維の公定水分率

 (%)

備考

b

)の式を展開すると,次のようになる。

n

R

n

R

b

R

a

R

+

+

+

+

+

+

=

+

100

100

100

100

100

2

1

Λ

Λ

又は

100

1

100

100

100

1

2

1

×

÷

÷

÷

÷

ø

ö

ç

ç

ç

ç

è

æ

+

+

+

+

+

+

=

n

R

n

R

b

R

a

R

Λ

Λ


3

L 2513 : 2000

各繊維の公定水分率

繊維の種類

公定水分率 (%)

綿

8.5

毛 15.0(

3

)

絹 12.0(

4

)

亜麻及びラミー 12.0

ジュート 13.75

レーヨン 11.0

ポリノジック 11.0

キュプラ 11.0

アセテート 6.5

トリアセテート 3.5

プロミックス 5.0

ナイロン 4.5

ビニロン 5.0

ビニリデン 0

ポリ塩化ビニル 0

ポリエステル 0.4

アクリル及びアクリル系

2.0

ポリエチレン 0

ポリプロピレン 0

ポリウレタン 1.0

ポリクラール 3.0

ベンゾエート 0.4

ガラス繊維 0

アラミド 7.0

(

3

)

標準状態における水分率を示し,特別の場

合を除き,これを用いる。

(

4

)

練絹の場合を示す。

表 2  長さ(長さ表示のもの)

単位%

長さ

許容差

 1

000m

以下のもの

+5.0

−2.0

1 000m

を超え 5 000m 以下のもの

+4.0

−1.5

5 000m

を超えるもの

+3.0

−1.0

表 3  質量(質量表示のもの)

単位%

質量

許容差

50g

以下のもの

+5.0

−2.0

 50g

を超え 100g 以下のもの

+4.0

−1.5

 100g

を超えるもの

+3.0

−1.0

4.4

正量繊度  正量繊度は,6.5 によって試験したとき,表示された原糸繊度に対し,次のとおりとする。


4

L 2513 : 2000

a)

漂白又は染色加工したもの  ±10%

b)

漂白又は染色加工しないもの  ±5%

4.5

引張強さ  引張強さは,次のとおりとする。

a)

ポリノジックミシン糸  ポリノジックミシン糸の引張強さは,6.6 によって試験したとき,原糸繊度と

合糸数の組合せによって,

表 を満足しなければならない。

表 4  ポリノジックミシン糸

呼び

原糸繊度 dtex

{原糸番手 S}

合糸数 引張強さ(最低値)

N {gf}

 #30

(2 コード)

300 {20}

2

10.3 {1 050}

 #20

(3 コード)

300 {20}

3

16.2 {1 650}

 # 8

(4 コード)

300 {20}

4

22.0 {2 240}

 #50

(2 コード)

200 {30}

2

7.0 {  710}

 #30

(3 コード)

3

10.9 {1 110}

 #60

(2 コード)

145 {40}

2

5.1 {  510}

 #40

(3 コード)

3

8.0 {

810}

 #80

(2 コード)

120 {50}

2

4.2 {  420}

 #50

(3 コード)

3

6.5 {

660}

 #90

(2 コード)

100 {60}

2

3.4 {  340}

 #60

(3 コード)

3

5.3 {

540}

b)

ポリノジック製袋用縫糸  ポリノジック製袋用縫糸の引張強さは,6.6 によって試験したとき,原糸繊

度と合糸数の組合せによって,

表 を満足しなければならない。

表 5  ポリノジック製袋用縫糸

呼び

原 糸 繊 度 dtex

{

原糸番手 S}

合糸数

引張強さ(最低値)

N {gf}

20/4

300 {20}

4

22.0 {2 240}

20/6

6

34. {3

480}

20/8

8

47. {4

800}

c)

綿混紡ポリノジック製袋用縫糸  綿混紡ポリノジック製袋用縫糸の引張強さは,6.6 によって試験した

とき,原糸繊度と合糸数の組合せによって,

表 を満足しなければならない。

表 6  綿混紡ポリノジック製袋用縫糸

呼び

原 糸 繊 度 dtex

{

原糸番手 S}

合糸数

引張強さ(最低値)

N {gf}

20/6

300 {20}

6

27.4 {2 790}

20/8

8

37. {3

840}

20/3

×3

3

×3

43.3 {4 410}

d)

表 4の表中にない原糸繊度と合糸数の組合せのもの  表 4の表中にない原糸繊度と合糸数の組

合せのものの引張強さは,6.6 によって試験したとき,次の式によって算出した値を,JIS Z 8401 によ

って小数点以下 1 けたに丸めた値以上とする。

1)

同一原糸繊度であって合糸数の異なるものがあるとき

n

F

F

×

=

3

1

ここに,

F

:  引張強さ (N)

F

1

:  当該原糸繊度の片より 3 本のものの引張強さの最低値 (N)

n

:  当該合糸数


5

L 2513 : 2000

2)

その他のもの

n

D

D

D

D

F

F

F

F

×

ú

û

ù

ê

ë

é

×

÷

ø

ö

ç

è

æ

=

2

3

2

1

3

2

2

3

3

3

ここに,

F

:  引張強さ (N)

F

2

:  直近の太い原糸繊度の片より 3 本のものの引張強さの最低値

(N)

F

3

:  直近の細い原糸繊度の片より 3 本のものの引張強さの最低値

(N)

D

1

:  当該原糸繊度 (dtex)

D

2

:  直近の太い原糸繊度 (dtex)

D

3

:  直近の細い原糸繊度 (dtex)

n

:  当該合糸数

4.6

引張強さ変動率  引張強さ変動率は,6.7 によって試験したとき,11.5%以下とする。

4.7

より数変動率  より数変動率は,6.8 によって試験したとき,7.5%以下とする。

4.8

合糸数  合糸数は,6.9 によって試験したとき,表示された合糸数と一致しなければならない。

4.9

染色堅ろう度  染色堅ろう度は,6.10 によって試験したとき,次のとおりとする。ただし,紙袋な

どの口縫い糸であって,標識用として染色したものを除く。

a)

普通染  洗濯試験の判定が変退色 3 級以上汚染 3 級以上であり,かつ,摩擦試験の判定が 3 級以上で

あること。

b)

洗濯堅ろう染  強洗濯試験の判定が変退色 4 級以上汚染 4 級以上であり,かつ,摩擦試験の判定が 3

級以上であること。

c)

堅ろう染  強洗濯試験の判定が変退色 4 級以上汚染 4 級以上であり,摩擦試験の判定が 3 級以上であ

り,かつ,耐光試験の判定が 4 級以上であること。

4.10

仕立て  ポリノジック縫糸の仕立ては,原則として管巻とし,仕立ての状態は,良好でなければな

らない。

5.

材料  材料は,縫糸に適した良質のポリノジック糸又はポリノジックの混用割合が 50%(正量混紡率)

以上の綿混紡ポリノジック糸を使用する。

6.

試験方法

6.1

試験室及び試料の準備  試験室は,原則として標準状態(

5

)

とする。試料は,この試験室内に放置し

て 1 時間以上の間隔で質量を測定し,その前後の質量差が,後の質量の 0.1%以内となったものを用いる。

ただし,試料を標準状態にするには,乾いた方の状態から吸湿させる。

(

5

)

  JIS L 0105

4.1に規定する標準状態とする。

備考  試験室が標準状態に保たれない場合は,試験時の温度及び湿度を付記する。

6.2

つなぎ節  つなぎ節の試験は,試料を 10 個以上採取し,そのつなぎ節数(

1

)

を数え,次の式によって

算出し,JIS Z 8401 によって小数点以下 1 けたに丸める。

l

k

A

=

ここに,  A:  つなぎ節数(個/km) 

k

:  試料のつなぎ節数を合計した数(個)

l

:  試料の測定長さを合計して km に換算した値 (km)


6

L 2513 : 2000

6.3

長さ  長さの試験は,JIS L 1095 の 9.1(糸長)によって行う。この場合,初荷重は,JIS L 1095 

6.1

(初荷重)による。

6.4

質量  質量の試験は,JIS L 1095 の 9.3(正量)によって行う。

6.5

正量繊度  正量繊度の試験は,20g 以上の試料を採取し,6.3 によって糸長 (m) を求め,その糸長と

絶乾質量 (g) から次の式によって算出し,JIS Z 8401 によって小数点以下 1 けたに丸める。

n

L

OR

m

D

×

÷

ø

ö

ç

è

æ +

×

×

=

100

1

000

10

1

÷

ø

ö

ç

è

æ

+

×

×

÷

ø

ö

ç

è

æ

+

×

×

=

100

1

100

1

000

10

2

t

n

L

OR

m

D

ここに,

D

1

漂白又は染色加工したものの正量繊度

 (dtex)

D

2

漂白又は染色加工しないものの正量繊度

 (dtex)

L

糸長

 (m)

m

絶乾質量

 (g)

OR

公定水分率

 (%)

ポリノジックミシン糸及びポリノジック製袋用縫糸は,

11%

とし,綿混紡ポリノジック製袋用縫糸は,4.3 の注(

2

)

によっ

て求めた数値とする。

n

合糸数

t

JIS L 1095

の 9.16(より縮み率)によって測定したより縮み

 (%)

6.6

引張強さ  引張強さの試験は,定速緊張形引張試験機又は定速伸長形引張試験機を用いて,JIS L 

1095

の 9.5(単糸引張強さ及び伸び率)によって行う。この場合,初荷重,つかみ間距離及び引張速度は,

次のとおりとする。

a)

初荷重  6.3 と同じ値とする。

b)

つかみ間距離

50cm

(測定不可能な場合は

25cm

)とする。

c)

引張速度

30

±

2cm/min

とする。

備考1.

測定回数は,

20

回以上とし,その平均値を JIS Z 8401によって小数点以下

1

けたに丸める。

2.

引張強さに用いる試験機は,当分の間,引張強さが従来単位によって表示されたものを使用

してもよい。この場合,引張強さは,

1kgf

9.806 65N

の換算率で

SI

単位に換算し,JIS Z 8401

によって小数点以下

1

けたに丸める。

6.7

引張強さ変動率  引張強さ変動率の試験は,6.6 における引張強さの値を用いて,次の式によって算

出する。

100

)

1

(

)

(

2

×

å

=

x

n

x

x

T

r

ここに,

T

r

:  引張強さ変動率 (%)

x

:  6.6 によって測定した各々の引張強さ (N)

x

:  6.6 によって測定した引張強さの平均値 (N)

n

:  測定回数


7

L 2513 : 2000

6.8

より数変動率  より数変動率の試験は,JIS L 1095 の 8.15(より数)によって,つかみ間距離 25.4cm

間のより数(

6

)

を測定し,次の式によって算出する。この場合,初荷重は,6.3 と同じ値とする。

(

6

)

もろよりのものについては,上より数とする。

備考  測定回数は,20 回以上とする。

100

)

1

(

)

(

2

×

å

=

y

n

y

y

Y

n

ここに,

Y

n

:  より数変動率 (%)

y

:  各測定におけるより数

y

:  より数の平均値

n

:  測定回数

6.9

合糸数  合糸数の試験は,6.8 の試験の際,測定する。

6.10

染色堅ろう度

6.10.1

洗濯試験  洗濯試験は,JIS L 0844 の A-2 号による。この場合,試験に使用する添付白布は,JIS L 

0803

に規定する綿及び絹とする。

6.10.2

強洗濯試験  強洗濯試験は,JIS L 0844 の A-4 号による。この場合,試験に使用する添付白布は,

JIS L 0803

に規定する綿及び絹とする。

6.10.3

摩擦試験  摩擦試験は,JIS L 0849 による。この場合,試験は,摩擦試験機 II 形を用いて,乾燥状

態で行う。

6.10.4

耐光試験  耐光試験は,JIS L 0842 による。この場合,露光方法は,第 3 露光法とする。

6.11

混用率  混用率の試験は,JIS L 1030-2 の 6.2.1(60%硫酸法)によって行う。

7.

検査方法  ポリノジック縫糸は,4.について検査を行う。この場合,検査は,全数検査又は合理的な

抜取検査方法によって行う。

8.

表示  ポリノジック縫糸には,製品ごとに適切な方法で,次の事項を表示しなければならない。

a)

種類又はその略号

b)

原糸繊度及び合糸数(

7

)

,又は呼び(

8

)

(

7

)

原糸繊度及び合糸数によって表示する場合は,JIS L 0104による。

(

8

)

ポリノジックミシン糸の表示を呼びで行う場合は,

例のように“コード”を“cord”と表示し

てもよい。

さらに,呼びの括弧書きは離して表示してもよい。

例 #30   (2cord)

c)

長さ又は質量

d)

洗濯堅ろう染(洗濯堅ろう染のものに限る。

e)

堅ろう染(堅ろう染のものに限る。

f)

家庭用品品質表示法に基づく表示

1)

繊維の組成

2)

表示者の氏名又は名称及び住所又は電話番号


8

L 2513 : 2000

改正原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

石  川  欣  造

文化女子大学

(委員)

鷺  坂      正

通商産業省生活産業局原料紡績課

窪  田      明

通商産業省生活産業局総務課繊維企画官

地  崎      修

工業技術院標準部

横  田  昌  行

通商産業省通商産業検査所

井  口  耕  一

財団法人日本紡績検査協会

中  沢  正  隆

財団法人日本化学繊維検査協会

深  沢  保  義

財団法人撚糸・縫糸検査協会

筒  井  清次郎

日本紡績協会

古  川  元  彦

日本化学繊維協会

小  林  成  一

日本麻紡績協会

藤  井  幸  二

株式会社フジックス

儘  田  雅  夫

儘田産業株式会社

永  井  祐二郎

永井撚糸株式会社

中  村  治  夫

大黒絲業株式会社

瀬  古  廉  久

グンゼ株式会社

安  藝  雅  夫

全日本紳士服工業組合連合会

土  谷  勝  利

全日本婦人子供服工業組合連合会

関  口      基

社団法人縫製機械工業会

横  田  幸  雄

全国縫糸卸協会

齋  藤  有  常

日本百貨店協会

前  島  明  宏

日本チェーンストア協会

吉  岡  初  子

主婦連合会

川  又  幸  子

全国地域婦人団体連絡協議会

(関係者)

塩  野  博  敏

財団法人撚糸・縫糸検査協会

(事務局)

堀  部  和  作

日本縫糸工業協会