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L 2403 : 2000

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日

本工業規格である。これによって JIS L 2403 : 1994 は改正され,この規格に置き換えられる。


日本工業規格

JIS

 L

2403

 : 2000

麻縫糸

Linen and ramie sewing thread

序文  この規格は,麻縫糸について規定したもので,1958 年(昭和 33 年)に制定された。今回の改正で

は,引用規格の改正に伴い,引用規格の項目番号を変更している。

1.

適用範囲  この規格は,麻縫糸(亜麻縫糸及びラミー縫糸)について規定する。

備考  この規格の中で  {  }  を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるもので,参考とし

て併記したものである。

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版を適用する。

JIS K 8001

  試薬試験方法通則

JIS K 8180

  塩酸(試薬)

JIS K 8659

  でんぷん(溶性)

(試薬)

JIS K 8896

  メチルレッド(試薬)

JIS K 8913

  よう化カリウム(試薬)

JIS K 8951

  硫酸(試薬)

JIS L 0104

  テックス方式による糸の表示

JIS L 0105

  繊維製品の物理試験方法通則

JIS L 0803

  染色堅ろう度試験用添付白布

JIS L 0844

  洗濯に対する染色堅ろう度試験方法

JIS L 0849

  摩擦に対する染色堅ろう度試験方法

JIS L 1095

  一般紡績糸試験方法

JIS Z 8401

  数値の丸め方

3.

品質

3.1

外観  外観は,糸むら,よりびり,毛羽などが少なく,色沢が良好で,加工むら及び汚れが目立っ

てはならない。

3.2

つなぎ節

つなぎ節数(

1

)

は,5.2 によって試験したとき,

表 のとおりとする。

(

1

)

もろよりのものは,上よりのつなぎ節数とする。


2

L 2403 : 2000

表 1  つなぎ節数

単位  個/km

糸長

つなぎ節数

             100m 以下のもの 2.2 以下

100m

を超え 1 000m 以下のもの 2.0 以下

1 000m

を超えるもの 1.0 以下

3.3

長さ又は質量  1 巻若しくは 1 かせの長さ又は質量(

2

)

は,5.3 又は 5.4 によって試験したとき,表示

された値に対し,

0

.

2

0

.

5

+

%

とする。

(

2

)

質量は,絶乾質量に公定水分率 (12.0%) を加えたものとする。

3.4

正量繊度  正量繊度は,5.5 によって試験したとき,表示された原糸繊度に対し,±10.0%とする。

3.5

引張強さ  引張強さは,次のとおりとする。

a)

引張強さは,5.6 によって試験したとき,原糸繊度と合糸数の組合せによって,

表 を満足しなければ

ならない。

表 2  麻縫糸

呼び

原糸繊度

dtex

{原糸番手 S}

引張強さ

(最低値)

N {kgf}

呼び

原糸繊度

dtex

{原糸番手 S}

引張強さ

(最低値)

N {kgf}

50/3

330 {50}

23.6 {  2.4}

16/4

  4

  113    { 11.5}

40/3

420 {40}

31.4 {  3.2}

16/5

  5

  143    { 14.5}

30/3 560

{30}

 3

  44.2 {  4.5}

16/6

 6

  172  { 17.5}

20/1

 1    17.7 {  1.8}

16/7

 7

  202  { 20.5}

20/3

 3    66.7 {  6.8}

16/8

 8

  231  { 23.5}

20/4

 4    89.3 {  9.1}

16/9

 9

  260  { 26.5}

20/5

 5    113  { 11.5}

16/10

1 050    {16}

10

 290  {

29.5}

20/6

 6    137  { 13.9}

12/1

1 400  {12}

  29.5 {  3.0}

20/7

 7    159  { 16.2}

10/1

1 650  {10}

  1

 34.4

{

3.5}

20/8

 8    184  { 18.7}

 9/5

1 840  { 9}

 5

  233  { 23.7}

20/9

 9    211  { 21.5}

 8/1

 1

  44.2 {  4.5}

20/10

840 {20}

10    231  { 23.5}

 8/2

 2

  93.2 {  9.5}

17/1

970 {17}

 1    19.7 {  2.0}

 8/3

 3

  141  { 14.3}

16/3

1 050 {16}

  3

83.4 {  8.5}

  8/4

2 100    { 8}

 4

  187  { 19.0}

備考  漂白又は染色したものは,表の引張強さの 5%減とし,ろう引加工したものは,表

の引張強さの 10%減とし,かつ,それぞれ JIS Z 8401 によって有効数字 3 けたに
丸めた値とする。

b)

表中にない原糸繊度と合糸数の組合せのものの引張強さは,5.6 によって試験したとき,次の式によっ

て算出した値を,JIS Z 8401 によって有効数字 3 けたに丸めた値以上とする。

1)

同一原糸繊度であって合糸数の異なるものがあるとき

n

F

F

×

=

3

1

ここに,

F

引張強さ

 (N)

F

1

当該原糸繊度の片より

3

本のものの引張強さの最低値

 (N)

n

当該合糸数

2)

その他のもの

n

D

D

D

D

F

F

F

F

×

ú

û

ù

ê

ë

é

×

÷

ø

ö

ç

è

æ

=

2

3

2

1

3

2

2

3

3

3


3

L 2403 : 2000

ここに,

F

:  引張強さ (N)

F

2

:  直近の太い原糸繊度の片より 3 本のものの引張強さの最低値

(N)

F

3

:  直近の細い原糸繊度の片より 3 本のものの引張強さの最低値

(N)

D

1

:  当該原糸繊度 (dtex)

D

2

:  直近の太い原糸繊度 (dtex)

D

3

:  直近の細い原糸繊度 (dtex)

n

:  当該合糸数

3.6

引張強さ変動率  引張強さ変動率は,5.7 によって試験したとき,13.0%以下とする。

3.7

より数変動率  より数変動率は,5.8 によって試験したとき,10.0%以下とする。

3.8

合糸数及びより方向  合糸数及びより方向は,5.9 によって試験したとき,表示された合糸数及びよ

り方向と一致しなければならない。

3.9

残留硫酸及び残留塩素  漂白したものについては,5.10 によって試験したとき,硫酸又は塩素の残

留が認められてはならない。

3.10

染色堅ろう度  染色堅ろう度は,5.11 によって試験したとき,洗濯試験の判定が変退色 3 級以上,

汚染 3 級以上であり,かつ,摩擦試験の判定が 3 級以上でなければならない。

3.11

仕立て  麻縫糸の仕立ては,かせ,玉巻,紙管,プラスチック管などに巻いたものとし,仕立ての

状態は,良好でなければならない。

4.

材料  材料は,縫糸に適した良質の亜麻糸及びラミー糸を使用する。

5.

試験方法

5.1

試験室及び試料の準備  試験室は,原則として標準状態(

3

)

とする。試料は,この試験室内に放置し

て 1 時間以上の間隔で質量を測定し,その前後の質量差が,後の質量の 0.1%以内となったものを用いる。

ただし,試料を標準状態にするには,乾いたほうの状態から吸湿させる。

(

3

)

  JIS L 0105

4.1(試験場所)に規定する標準状態とする。

備考  試験室が標準状態に保たれない場合は,試験時の温度及び湿度を付記する。

5.2

つなぎ節  つなぎ節の試験は,試料を 10 個以上採取し,そのつなぎ節数(

1

)

を数え,次の式によって

算出し,JIS Z 8401 によって小数点以下 1 けたに丸める。

l

k

A

=

ここに,  A:  つなぎ節数(個/km) 

k

:  試料のつなぎ節数を合計した数(個)

l

:  試料の測定長さを合計して km に換算した値 (km)

5.3

長さ  長さの試験は,JIS L 1095 の 9.1(糸長)によって行う。この場合,初荷重は,JIS L 1095 

6.1

(初荷重)による。

5.4

質量  質量の試験は,JIS L 1095 の 9.3(正量)によって行う。

5.5

正量繊度  正量繊度の試験は,20g 以上の試料を採取し,5.3 によって糸長 (m) を求め,その糸長と

絶乾質量 (g) から次の式によって算出し,JIS Z 8401 によって小数点以下 1 けたに丸める。

n

L

m

D

×

÷

ø

ö

ç

è

æ +

×

×

=

100

12

1

000

10


4

L 2403 : 2000

ここに,

D

正量繊度

 (dtex)

L

糸長

 (m)

m

絶乾質量

 (g)

12

公定水分率

 (%)

n

合糸数

5.6

引張強さ  引張強さの試験は,定速緊張形引張試験機又は定速伸長形引張試験機を用いて,JIS L 

1095

の 9.5(単糸引張強さ及び伸び率)によって行う。この場合,初荷重,つかみ間距離及び引張速度は,

次のとおりとする。

a)

初荷重  5.3 と同じ値とする。

b)

つかみ間距離

50cm

(測定不可能な場合は

25cm

)とする。

c)

引張速度

30

±

2cm/min

とする。

備考1.

測定回数は,

20

回以上とし,その平均値を JIS Z 8401によって小数点以下

1

けたに丸める。

2.

引張強さに用いる試験機は,当分の間,引張強さが従来単位によって表示されたものを使用

してもよい。この場合,引張強さは,

1kgf

9.806 65N

の換算率で

SI

単位に換算し,JIS Z 8401

によって有効数字

3

けたに丸める。

5.7

引張強さ変動率  引張強さ変動率の試験は,5.6 における引張強さの値を用いて,次の式によって算

出する。

100

)

1

(

)

(

2

×

å

=

x

n

x

x

T

r

ここに,

T

r

:  引張強さ変動率 (%)

x

:  5.6 によって測定した各々の引張強さ (N)

x

:  5.6 によって測定した引張強さの平均値 (N)

n

:  測定回数

5.8

より数変動率  より数変動率の試験は,JIS L 1095 の 9.15(より数)によって,つかみ間距離 25.4cm

間のより数(

4

)

を測定し,次の式によって算出する。

なお,初荷重は,5.3 と同じ値とする。

(

4

)

もろよりのものについては,上より数とする。

備考  測定回数は,20 回以上とする。

100

)

1

(

)

(

2

×

å

=

y

n

y

y

Y

n

ここに,

Y

n

より数変動率 (%)

y

各測定におけるより数

y

より数の平均値

n

測定回数

5.9

合糸数及びより方向  合糸数及びより方向の試験は,5.8 の試験の際,測定する。

5.10

残留硫酸及び残留塩素

5.10.1

残留硫酸  残留硫酸の試験は,次のとおりとする。

a)

試料約 3g を三角フラスコに入れ,これに水(

5

)

100ml

を加えてときどき振り混ぜながら 20∼30 分間経

過した後,この抽出液 5ml を試験管にとり,メチルレッド溶液 (0.02%) (

6

)

0.1

∼0.2ml を滴下して着色

の有無を調べる。

(

5

)

蒸留水又はイオン交換水を用いる。


5

L 2403 : 2000

(

6

)

  JIS K 8896

に規定するメチルレッド 0.02g を 100ml のエタノール(60 容量%)に溶かして作っ

たものを用いる。

b)

赤い色が現れたときは酸性であるから,試料を三角フラスコから取り出して,その中の抽出液を約 5ml

になるまで濃縮した後,塩酸 (5%) (

7

)

1ml

及び塩化バリウム溶液 (10%) (

8

)

1ml

を加えたとき,白濁す

れば硫酸塩の存在を示す。

(

7

)

  JIS K 8180

に規定する塩酸の特級12ml に水(

5

)

を加えて100ml としたものを用いる。

(

8

)

  JIS K 8001

の 5.2(試薬溶液)に規定する調製方法によって調製したものを用いる。

5.10.2

残留塩素  残留塩素の試験は,試料約 3g を三角フラスコに入れ,これに水(

5

)

100ml

,硫酸 (10%)

(

9

)

3ml

及びよう化カリウムでんぷん溶液(

10

)

1ml

を加えてときどき振り混ぜ,10 分間経過後,紫又は青い色

が現れれば塩素の存在を示す。

(

9

)

  JIS K 8951

に規定する硫酸5.7ml を水(

5

)

10ml

に注意しながら加え,冷却後,水(

5

)

を加えて100ml

としたものを用いる。

(

10

)

  JIS K 8913

に規定するよう化カリウム特級 1g,JIS K 8659 に規定するでんぷん(溶性)1g を

100ml

の水(

5

)

に溶かして調製したものを用いる。

5.11

染色堅ろう度

5.11.1

洗濯試験  洗濯試験は,JIS L 0844 の A-2 号による。この場合,試験に使用する添付白布は,JIS L 

0803

に規定する綿及び絹とする。

5.11.2

摩擦試験  摩擦試験は,JIS L 0849 による。この場合,試験は,摩擦試験機 II 形を用いて,乾燥状

態で行う。

6.

検査方法  麻縫糸は,3.について検査を行う。この場合,検査は,全数検査又は合理的な抜取検査方

法によって行う。

7.

表示  麻縫糸には,製品ごとに適切な方法で,次の事項を表示しなければならない。

a)

原糸繊度及び合糸数(

11

)

,又は呼び

(

11

)

原糸繊度及び合糸数によって表示する場合は,JIS L 0104による。

b)

上より方向(ミシン用に限る。

c)

長さ又は質量

d)

家庭用品品質表示法に基づく表示

1)

繊維の組成

2)

表示者の氏名又は名称及び住所又は電話番号


6

L 2403 : 2000

改正原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

石  川  欣  造

文化女子大学

(委員)

鷺  坂      正

通商産業省生活産業局原料紡績課

窪  田      明

通商産業省生活産業局総務課繊維企画官

地  崎      修

工業技術院標準部

横  田  昌  行

通商産業省通商産業検査所

井  口  耕  一

財団法人日本紡績検査協会

中  沢  正  隆

財団法人日本化学繊維検査協会

深  沢  保  義

財団法人撚糸・縫糸検査協会

筒  井  清次郎

日本紡績協会

古  川  元  彦

日本化学繊維協会

小  林  成  一

日本麻紡績協会

藤  井  幸  二

株式会社フジックス

儘  田  雅  夫

儘田産業株式会社

永  井  祐二郎

永井撚糸株式会社

中  村  治  夫

大黒絲業株式会社

瀬  古  廉  久

グンゼ株式会社

安  藝  雅  夫

全日本紳士服工業組合連合会

土  谷  勝  利

全日本婦人子供服工業組合連合会

関  口      基

社団法人縫製機械工業会

横  田  幸  雄

全国縫糸卸協会

齊  藤  有  常

日本百貨店協会

前  島  明  宏

日本チェーンストア協会

吉  岡  初  子

主婦連合会

川  又  幸  子

全国地域婦人団体連絡協議会

(関係者)

塩  野  博  敏

財団法人撚糸・縫糸検査協会

(事務局)

堀  部  和  作

日本縫糸工業協会