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L 1940-1:2019 (ISO 14362-1:2017) 

(1) 

目 次 

ページ 

序文  1 

1 適用範囲 1 

2 引用規格 2 

3 用語及び定義  2 

4 一般 2 

5 原理 4 

6 安全措置 4 

7 試薬 5 

8 装置 5 

9 試験片の採取及び準備  7 

9.1 概要  7 

9.2 繊維製品  7 

9.3 繊維組成  7 

9.4 繊維混用品  8 

9.5 プリント製品  8 

9.6 色  8 

10 試験手順  9 

10.1 キシレンを用いた分散染料の抽出  9 

10.2 顔料で着色された繊維製品及び/又は分散染料以外の色素で染色された繊維製品  9 

10.3 還元分解  9 

10.4 アミン類の分離及び濃縮  9 

10.5 アミンの検出及び定量  10 

10.6 確認手順  10 

11 試験結果の評価  11 

11.1 一般  11 

11.2 試料中のアミンの計算  12 

11.3 試験方法の信頼性  12 

12 試験報告書  12 

附属書A(参考)クロマトグラフ分析法  13 

附属書B(参考)試験の信頼性  16 

附属書C(参考)評価指針−分析結果の解釈  18 

附属書D(参考)各種繊維に使用される色素の説明表  25 

附属書E(参考)けい藻土を使用しない液−液抽出による手順  26 

附属書F(規定)色素からのアミンの定量方法  29 

附属書G(参考)顔料  30 


 

L 1940-1:2019 (ISO 14362-1:2017) 

(2) 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人繊維

評価技術協議会(JTETC)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業

規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業

規格である。 

これによって,JIS L 1940-1:2014は改正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

JIS L 1940の規格群には,次に示す部編成がある。 

JIS L 1940-1 第1部:繊維の抽出及び非抽出による特定アゾ色素の使用の検出 

JIS L 1940-3 第3部:4-アミノアゾベンゼンを放出する特定アゾ色素の使用の検出 

 

 


 

  

日本工業規格          JIS 

 

L 1940-1:2019 

 

(ISO 14362-1:2017) 

繊維製品−アゾ色素由来の 

特定芳香族アミンの定量方法− 

第1部:繊維の抽出及び非抽出による 

特定アゾ色素の使用の検出 

Textiles-Methods for determination of certain aromatic  

amines derived from azo colorants- 

Part 1: Detection of the use of certain azo colorants  

accessible with and without extracting the fibres 

 

序文 

この規格は,2017年に第1版として発行されたISO 14362-1を基に,技術的内容及び構成を変更するこ

となく作成した日本工業規格である。 

なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。 

 

適用範囲 

この規格は,抽出及び非抽出によって還元剤と反応する特定のアゾ色素の使用を検出する試験方法につ

いて規定する。この特定のアゾ色素は,繊維製品の製造及び加工に使用してはならない。 

抽出することなく還元剤に反応するアゾ色素は,次の繊維の顔料又は染料として使用されている。 

− セルロース繊維(例えば,綿,レーヨン) 

− たんぱく繊維(例えば,羊毛,絹) 

− 合成繊維(例えば,ナイロン,アクリル) 

 

抽出することで還元剤と反応するアゾ色素は,合成繊維の染色に使用する分散染料であり,次の合成繊

維が分散染料で染色されている。 

− ポリエステル 

− ナイロン 

− アセテート 

− トリアセテート 

− アクリル 

− 塩化ビニル 

また,この規格の試験方法は,全ての着色又は染色された繊維製品,例えば,染色,プリント及びコー

ティングした繊維製品に適用できる。 


L 1940-1:2019 (ISO 14362-1:2017) 

  

注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

ISO 14362-1:2017,Textiles−Methods for determination of certain aromatic amines derived from azo 

colorants−Part 1: Detection of the use of certain azo colorants accessible with and without 

extracting the fibres(IDT) 

なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”こ

とを示す。 

 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS L 1940-3 繊維製品−アゾ色素由来の特定芳香族アミンの定量方法−第3部:4-アミノアゾベンゼ

ンを放出する特定アゾ色素の使用の検出 

注記 対応国際規格:ISO 14362-3,Textiles−Methods for determination of certain aromatic amines 

derived from azo colorants−Part 3: Detection of the use of certain azo colorants, which may release 

4-aminoazobenzene(IDT) 

ISO 3696,Water for analytical laboratory use−Specification and test methods 

 

用語及び定義 

用語及び定義は,この規格では規定しない。 

 

一般 

特定のアゾ色素は,アゾ基の還元分解によって,表1に示すアミンの一つ以上を生成する。 

 


L 1940-1:2019 (ISO 14362-1:2017) 

 

表1−対象とする特定芳香族アミンc) 

No. 

CAS番号 

INDEX番号 

EC番号 

化学物質名 

 1 

92-67-1 

612-072-00-6 

202-177-1 

ビフェニル-4-イルアミン 
4-アミノビフェニル 
キセニルアミン 

 2 

92-87-5 

612-042-00-2 

202-199-1 

ベンジジン 

 3 

95-69-2 

612-196-00-0 

202-441-6 

4-クロロ-o-トルイジン 

 4 

91-59-8 

612-022-00-3 

202-080-4 

2-ナフチルアミン 

 5 a) 

97-56-3 

611-006-00-3 

202-591-2 

o-アミノアゾトルエン 
4-アミノ-2',3-ジメチルアゾベンゼン 
4-o-トリルアゾ-o-トルイジン 

 6 a) 

99-55-8 

612-210-00-5 

202-765-8 

5-ニトロ-o-トルイジン 
2-アミノ-4-ニトロトルエン 

 7 

106-47-8 

612-137-00-9 

203-401-0 

4-クロロアニリン 

 8 

615-05-4 

612-200-00-0 

210-406-1 

4-メトキシ-m-フェニレンジアミン 
2,4-ジアミノアニソール 

 9 

101-77-9 

612-051-00-1 

202-974-4 

4,4'-メチレンジアニリン 
4,4'-ジアミノジフェニルメタン 

10 

91-94-1 

612-068-00-4 

202-109-0 

3,3'-ジクロロベンジジン 
3,3'-ジクロロビフェニル-4,4'-イレンジアミン 

11 

119-90-4 

612-036-00-X 

204-355-4 

3,3'-ジメトキシベンジジン 
o-ジアニシジン 

12 

119-93-7 

612-041-00-7 

204-358-0 

3,3'-ジメチルベンジジン 
4,4'-ビ-o-トルイジン 

13 

838-88-0 

612-085-00-7 

212-658-8 

4,4'-メチレンジ-o-トルイジン 

14 

120-71-8 

612-209-00-X 

204-419-1 

6-メトキシ-m-トルイジン 
p-クレシジン 

15 

101-14-4 

612-078-00-9 

202-918-9 

4,4'-メチレン-ビス-(2-クロロアニリン) 
2,2'-ジクロロ-4,4'-メチレンジアニリン 

16 

101-80-4 

612-199-00-7 

202-977-0 

4,4'-オキシジアニリン 

17 

139-65-1 

612-198-00-1 

205-370-9 

4,4'-チオジアニリン 

18 

95-53-4 

612-091-00-X 

202-429-0 

o-トルイジン 
2-アミノトルエン 

19 

95-80-7 

612-099-00-3 

202-453-1 

4-メチル-m-フェニレンジアミン 
2,4-トルイレンジアミン 
2,4-ジアミノトルエン 

20 

137-17-7 

612-197-00-6 

205-282-0 

2,4,5-トリメチルアニリン 

21 

90-04-0 

612-035-00-4 

201-963-1 

o-アニシジン 
2-メトキシアニリン 

22 b) 

60-09-3 

611-008-00-4 

200-453-6 

4-アミノアゾベンゼン 


L 1940-1:2019 (ISO 14362-1:2017) 

  

表1−対象とする特定芳香族アミンc)(続き) 

注記1 2,4-キシリジン(CAS No.95-68-1)及び2,6-キシリジン(CAS No.87-62-7)は,この試験方法の対象とする

ことができる。 

注記2 INDEX番号とは,欧州経済共同体(EEC)で制定された危険物の取扱いに関する指令67/548/EEC Annex I

に記載された化学物質の管理番号をいう。 

注記3 EC番号とは,欧州共同体が定めた欧州既存商業化学物質リスト(European Inventory of Existing Commercial 

Chemical Substances)に記載された,7桁の化学物質の同定番号をいう。 

注a) CAS No.97-56-3(No.5)及び99-55-8(No.6)は,更に還元されてCAS No.95-53-4(No.18)及び95-80-7(No.19)

となる。 

b) 4-アミノアゾベンゼンを生成するアゾ色素は,この試験条件の下で,アニリン(CAS No.62-53-3)及び1,4-フ

ェニレンジアミン(CAS No.106-50-3)を生成する。検出限界からアニリンだけが検出される場合がある。こ
れらの色素の存在確認は,JIS L 1940-3による。 

c) 対象とする芳香族アミンは,欧州議会の規制(EC)No 1907/2006及び,2006年12月18日に設立された欧州

化学物質庁(European Chemicals Agency)のREACH規制理事会で禁止された。 

 

原理 

繊維製品から着色された試料を採取した後,分散染料のための染料抽出法及び/又はその他の種類の色

素すなわち顔料及び/又は染料に対する直接還元法によって求められる。 

染料抽出法及び直接還元法を組み合わせた方法又はいずれか一つの方法を適用するかは,試料の繊維組

成(単一の繊維組成又は混用品)及び着色方法(染色又はプリント)によって決定する。 

分散染料に対して抽出法を実施する場合は,図1に示す抽出装置のヘッドスペースに繊維を入れ,キシ

レンを用いて,染料を還流抽出する。 

抽出液を濃縮し,メタノールを使って反応容器に移し,次に,pH6のクエン酸塩緩衝液中70 ℃で,亜ジ

チオン酸ナトリウムで還元する。 

キシレン抽出後も試料が完全には脱色しない場合は,新しい試験試料を準備し,直接還元法で再度処理

する必要がある。直接還元法を実施する場合は,密閉容器に入れてpH6のクエン酸塩緩衝液中70 ℃で亜

ジチオン酸ナトリウムで還元処理する。 

還元によって反応工程から放出されたアミンは,けい藻土を詰めたカラムで液−液抽出によってt-ブチ

ルメチルエーテル相に移す。 

次に,t-ブチルメチルエーテルを濃縮し,残さを適切な溶剤に溶解し,クロマトグラフィーでアミンを

同定する(附属書A参照)。 

スクリーニング方法として,けい藻土カラムを使わずに液−液抽出による手順を,附属書Eに記載する。 

いずれかのクロマトグラフィーでアミンが検出された場合は,別に一つ以上の方法で確認する。 

また,附属書Fに色素からのアミンの定量方法を規定する。 

 

安全措置 

警告 表1に示すアミンは,人に対する発がん物質又は発がん性の疑いのある物質として分類されて

いる。これらの物質の取扱い及び廃棄に当たっては,国の定める健康及び安全規定を厳守しな

ければならない。 

この規格に記載されている物質を取り扱う際に安全で適切な技法を用いることは,この規格の使用者の

責任である。安全データシート,取扱い推奨事項などの詳細については製造業者に相談する。 

注記 国家及び地方政府の定める安全規定として,化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律,


L 1940-1:2019 (ISO 14362-1:2017) 

 

労働安全衛生法などがある。 

 

試薬 

特に明記しない限り,試薬級の化学薬品を使用する。 

7.1 

キシレン(異性体の混合物)CAS No. 1330-20-7 

7.2 

アセト二トリル 

7.3 

メタノール 

7.4 

t-ブチルメチルエーテル 

7.5 

くえん酸/水酸化ナトリウム緩衝液 pH6,c=0.06 mol/L 1) 

注1) cは,くえん酸濃度。 

7.6 

亜ジチオン酸ナトリウム水溶液 ρ=200 mg/mL 2) を用時調製し,1時間以内に使用する。 

注2) ρは,質量濃度。 

7.7 

けい藻土 

7.8 

アミン標準物 表1に示すアミンNo.1〜No.4,No.7〜No.21,アニリン及び1,4-フェニレンジアミン

で,入手可能な最も純度の高い標準品。 

7.9 

標準溶液 

7.9.1 

アミンのストック溶液 適切な溶剤1 mL中にそれぞれのアミンを300 μg以上の濃度に調製した溶

液。 

注記 アセトニトリルは,安定性がよく,アミンのストック溶液に適切な溶剤である。 

7.9.2 

日々のアミン校正溶液 7.9.1のストック溶液を溶剤1 mL当たりそれぞれのアミンが15.0 μgの質

量濃度(ρ)に希釈した溶液。 

7.9.3 

定量用アミン校正溶液 溶剤1 mL当たりそれぞれのアミンの質量が2 μg〜50 μgの溶液。ガスク

ロマトグラフを使用する場合は,注入前に1 mL当たり10 µLの内部標準溶液(7.9.4)を添加する必要が

ある。 

注記 各試験実施機関の責任において適切な校正濃度を選定するのがよい。 

7.9.4 

内部標準溶液(IS) 溶剤1 mL当たり内部標準が1.0 mgの質量濃度のもの。ガスクロマトグラフ

ィー質量分析法(GC-MS)の場合は,次のいずれかの内部標準の一つを使用する。 

− IS1:ナフタレン-d8,CAS No.1146-65-2 

− IS2:2,4,5-トリクロロアニリン,CAS No.636-30-6 

− IS3:アントラセン-d10,CAS No.1719-06-8 

7.9.5 

後半に溶出するアミンの内部標準溶液:ベンジジン-d8,CAS No. 92890-63-6 

ρ=0.5 mg/mLのベンジジン-d8溶液 

ベンジジン-d8(CAS No.92890-63-6)は,ガスクロマトグラム後半に溶出するアミン(10.5)への妨害に

対する適切な内部標準物質である。 

7.10 

水酸化ナトリウム水溶液 質量分率10 %。 

7.11 

水 ISO 3696に規定する3級。 

 

装置 

8.1 

抽出装置 抽出装置は,図1の構成要素からなり,次のものを用いる。 

同様の結果が得られるものであれば,類似の装置を使用してもよい。 


L 1940-1:2019 (ISO 14362-1:2017) 

  

− コイル形冷却器NS 29/32 

− 凝縮した溶剤が降り注ぐ試験片を保持するための,溶剤に不活性な物質から成る引っ掛けフック 

− 100 mLの丸底フラスコ NS 29/32 

− 加熱源 

 

 

 1 コイル形冷却器 

2 引っ掛けフック 
3 丸底フラスコ 
4 試験片 
 

図1−抽出装置の例 

 

8.2 

超音波浴 

8.3 

反応容器 密閉形の耐熱ガラス製で,容量20 mL〜50 mLのもの。 

8.4 

加熱源 70 ℃±2 ℃を維持することができるもの。 

8.5 

ガラス又はポリプロピレン製のカラム 質量20 gのけい藻土(7.7)の詰まった内径25 mm〜30 mm,

長さ130 mm〜150 mmで,出口にガラス繊維フィルタを装着したもの。 

けい藻土カラムは,封入済みのものか,又は所定の大きさのガラス若しくはポリプロピレンカラムに20 

gのけい藻土が封入されたものを使用する。 

8.6 

真空調節機能及びウォーターバス(湯煎浴)を備えたロータリーエバポレーター 液体上に制御さ

れた流量の窒素を流すことができるウォーターバスを備えたものであれば,他の種類の蒸発装置を使用し

てもよい。 

8.7 

ピペット 適切な大きさのピペット又は可変量ピペット。 

8.8 

クロマトグラフ 次のいずれかから選択したもの。 

8.8.1 

薄層クロマトグラフ(TLC)又は高性能薄層クロマトグラフ(HPTLC) 関連する検出器を含む。 

8.8.2 

高速液体クロマトグラフ(HPLC) 勾配遊離及びダイオードアレイ検出器(DAD)又は質量選択

検出器(MS)付きのもの。 

8.8.3 

ガスクロマトグラフ(GC) 水素炎イオン化検出器(FID)又は質量選択検出器(MS)付きのもの。 

8.8.4 

キャピラリー電気泳動装置(CE) ダイオードアレイ検出器付きのもの。 

8.8.4.1 

ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)製メンブレンフィルタ 孔径0.2 μmで,キャピラリー電


L 1940-1:2019 (ISO 14362-1:2017) 

 

気泳動装置(8.8.4)に適合するもの。 

注記 クロマトグラフ分析における標準的なパラメータの例を,附属書Aに記載する。 

 

試験片の採取及び準備 

9.1 

概要 

試験片の選定は,次による。 

− 繊維製品の部位(9.2) 

− 繊維素材の種類(繊維組成)(9.3,9.4) 

− 着色材料(9.6),特に顔料が使用されている場合(9.5) 

 

試料から全質量が1 gになるように試験片を切り取る。分散染料のための色素の抽出(10.1)に供する試

験片は,次による。 

− 8.1に規定する装置を用いる場合は,細長くひも状に切る。 

− その他の装置を用いる場合又は還元分解(10.3)だけに供する試料については,細かく切断する。 

9.2 

繊維製品 

繊維製品が糸,布はく(帛)などのような半製品の場合は,それから試験片を切り取る。 

繊維製品が衣服のように幾つかの繊維部品で構成されている場合は,次に例示するような直接かつ長時

間肌又は口に接触する部位の全ての部分から試験片を切り取る。 

− 主要部分の生地 

− 裏地 

− ポケットの生地 

− 刺しゅう(繍)部分 

− 繊維製品に付けられたラベル 

− 引きひも 

− ファスナ 

− 人造毛皮 

− 縫糸 

 

構成部材,例えば,ラベル,縫糸,小さな刺しゅうなどの質量が所定の試験質量の1 gに達しない場合

は,可能な限り同等の部分を集める。収集した同等部分の全質量が0.5 g以下の場合は,その部材は微量成

分と位置付け,次による(C.1参照)。 

− 0.2 g未満の部材は,分析から除外する。 

− 刺しゅうは,基布を含めて質量を量らなければならない。 

9.3 

繊維組成 

この規格は,繊維の種類ごとに色素の抽出を適用するので,分散染料の使用の可能性を決定することが

できるように,繊維組成の種類を確認する。表2に四つのケースを示す。 


L 1940-1:2019 (ISO 14362-1:2017) 

  

表2−繊維の種類との関連で分散染料(10.1)のための色素の抽出の適用 

繊維の種類 

分散染料の使用 

ケース 

分散染料のための色素抽出の必要性 

天然繊維 

なし 

なし 

合成繊維 

なし 

なし 

不確定 

あり 

あり 

あり 

注記 繊維が染色されていない場合は,試験を実施しない。 

 

天然繊維又は合成繊維に使用される染料の分類を,附属書Dに示す。 

9.4 

繊維混用品 

異なる種類の繊維が混用されている場合には,分散染料のための色素の抽出(10.1)が適用できるかど

うかを決定するために,表3によって決定する。 

 

表3−繊維の混用に関連した分散染料(10.1)又は他の染料(10.2)のための色素の抽出の適用 

混用品の組合せ 

混用品の成分 

混用品の成分 

A b) 

10.2 

10.2 

10.1及び10.2 

10.1及び10.2 

B b) 

10.2 

10.2 

10.1及び10.2 

10.1及び10.2 

C b) 

10.1及び10.2 

10.1及び10.2 

10.1及び10.2 

10.1及び10.2 

D b) 

10.1及び10.2 

10.1及び10.2 

10.1及び10.2 

10.1 a) 

注a) 顔料を使用する場合,又はその存在が不明な場合は,10.2も適用する(9.5参照)。 

b) A〜Dの意味については,表2を参照。 

 

9.5 

プリント製品 

製品が顔料(附属書G参照)でプリントされているか又は顔料の使用が不確実な着色剤で染められてい

る場合は,10.2による。 

9.6 

色 

9.6.1 

一般 

全ての色について試験する。ただし,色が白の場合はアゾ色素を含まないと考えられているため,試験

は実施しない。一方,淡くプリントされた繊維にはアゾ色素を含むことがあるので注意する。 

9.6.2 

複数の色が混在する場合 

3色までは,同時に試験を実施してよい。 

次の優先順位によって,3色を採取する。 

− 繊維製品の同じ部分から3色を選び出す。 

− 3色が繊維用品の同じ部分から取り出せない場合は,同種の素材でできている部分から3色を選び出

す。 

− 3色が繊維製品の同じ部分又は同種の素材でできている部分から取り出せない場合は,同じ手順が適

用できる部分から3色を選定する。 

9.6.3 

3色の試験片の準備 

全体が1 gになるように3色それぞれをほぼ同じ質量を採取する。 

3色を混合した試験片の分析結果が,いずれかのアミンについて5 mg/kg〜30 mg/kgの範囲にある場合は,

一つの色(単色)の分析結果が30 mg/kgを超えるかどうかを確認するため,別に試験を行う。 


L 1940-1:2019 (ISO 14362-1:2017) 

 

定量限界は,試験所内部の検証手順によって,全てのアミンについて定めなければならない。 

 

10 

試験手順 

10.1 

キシレンを用いた分散染料の抽出 

分散染料で染色された試験片を8.1の抽出装置に装着し,25 mL以上の沸騰キシレン中で,40分間,又

は試験片から滴下する溶媒が無色になるまで抽出する。抽出液は装置から取り出す前に室温になるまで放

置し,冷却する。抽出物が無色である場合は,試験片は分散染料で染色されていないことを意味するので,

この手順を続ける必要はない。 

抽出液を,ロータリーエバポレーター(8.6)によって,45 ℃〜75 ℃で少量の残さになるまで濃縮する。

メタノールを1 mLずつ2回に分けて加え,1回ごとに超音波浴(8.2)を用いて色素を分散溶解し,反応

容器に移す。最終容量が2 mLを超える場合には約2 mLに減らし,還元分解(10.3)に進む。 

試験片が抽出後に完全に脱色されていない場合は,別の試験片を10.2によって試験しなければならない。 

10.2 

顔料で着色された繊維製品及び/又は分散染料以外の色素で染色された繊維製品 

試験試料がケースA及び/又はケースB(9.4)に属するか,又は顔料で着色された繊維を含有している

場合は,試験片を直接反応容器に入れる。10.1の手順を適用後に試験片が完全に脱色されていない場合は,

新しく試験片を切断し,9.1によって調製後,新しい反応容器に入れる。 

10.3 

還元分解 

小片に切断された試験片及び/又はメタノール・抽出液の入った反応容器(8.3)に,70 ℃に加温した

15 mLくえん酸/水酸化ナトリウム緩衝液(7.5)を加えて密閉し,70 ℃±2 ℃で30分±1分間反応させる。 

次に,アゾ基を還元分解するため3 mLの亜ジチオン酸ナトリウム水溶液(7.6)を加えて激しく振とう

後,密閉して70 ℃±2 ℃で30分間±1分間反応させる。反応後,3分間以内に室温(20 ℃〜25 ℃)に下

げる。 

10.4 

アミン類の分離及び濃縮 

反応溶液に水酸化ナトリウム水溶液(7.10)0.2 mLを加えて激しく振とうする。反応溶液をけい藻土カ

ラム(8.5)に注ぎ,15分間カラムに吸収させる。 

その間に,反応容器に10 mLのt-ブチルメチルエーテルを加えて振とうし,15分間後そのt-ブチルメチ

ルエーテルを,10.2による場合は,繊維試料とともにけい藻土カラム上に静かに注ぐ。100 mLのすり合わ

せ付き丸底フラスコ又はロータリーエバポレーター(8.6)のガラス容器に受ける。 

反応容器を10 mLのt-ブチルメチルエーテルですすいでカラムに注ぎ,続いて60 mLのt-ブチルメチル

エーテルをカラムに直接注ぐ。 

アミン類の検出及び定量のために,t-ブチルメチルエーテル抽出液を50 ℃以下で約1 mLとなるまで濃

縮する。このとき,抽出液は,乾固させてはならない。必要であれば,他の溶剤に交換するため,不活性

ガスを緩やかに流して注意深く溶剤の残りを除去する。 

抽出液又は残さは,アセトニトリル(7.2)又はt-ブチルメチルエーテルを,キャピラリー電気泳動を用

いる場合にはメタノールを加えて2.0 mLとし,遅滞なく分析に供する。 

全分析が24時間で終えることができない場合は,抽出液を−18 ℃以下で保存する。 

注記1 制御されていない状態で,溶媒の除去(ロータリーエバポレーターでの濃縮,蒸発乾固)を

行った場合は,かなりの量のアミンが損失する可能性がある。 

注記2 マトリクス効果のために,2,4-ジアミノトルエン及び2,4-ジアミノアニソールのような独特の

アミンは,特にメタノールを使用した場合に,安定性が非常に悪い可能性がある。所定の操


10 

L 1940-1:2019 (ISO 14362-1:2017) 

  

作が遅れると,アミン類が機器分析時に検出できないことがある。 

10.5 

アミンの検出及び定量 

アミンの検出は,8.8に規定するクロマトグラフによって行うことができる。また,その他の正当性が立

証された方法も使用することができる。日々のアミン校正溶液(7.9.2)を用いて5 mg/kgのアミンが確認

された場合は,少なくとも3点をもつ検量線(7.9.3を使用)を用いて定量しなければならない。 

10.5.1 

アニリン及び1,4-フェニレンジアミンの検出(4-アミノアゾベンゼンの指標) 

4-アミノアゾベンゼンを生成するアゾ色素は,この方法の条件下で,アニリン及び1,4-フェニレンジア

ミン(例えば,C.I.Disperse Yellow 23)を生成する。1,4-フェニレンジアミンの検出限界が高く,回収率が

低いために,アニリンだけが検出され得る。試験片(9.6.2)から5 mg/kg以上のアニリンが検出された場

合,4-アミノアゾベンゼンを生成する色素の存在は,JIS L 1940-3で試験しなければならない。 

10.5.2 

定量装置/偽陽性結果に関する他の原因 

ガスクロマトグラフを使用する場合は,注入前に10 μLの内部標準溶液(7.9.4及び7.9.5)を添加する

(10.4)。DAD又はTLCによってベンジジンの確認分析を行う場合は,そのピークは重水素化されていな

いベンジジンのピークと分離することができないので,ベンジジン-d8(7.9.5)は使用できない。そのため,

GC-MS分析を行うときは内部標準溶液(7.9.4)を添加する前に,抽出物を二つに分割しなければならない。 

GC-MS分析において,マトリックス効果又は未知の理由によって,内部標準物質であるベンジジン-d8

(7.9.5)の回収率が予定値の30 %未満である場合は,アミンは検出されていない可能性があり,次にHPLC

によって,GC-MSのクロマトグラムにおいて後半に溶出するアミンNo.2,No.9,No.10,No.11,No.12,

No.13,No.15,No.16及びNo.17(表1)について分析を実施する。 

試験片が還元分解後にベンジジンを含む場合,ベンジジン-d8(7.9.5)を内部標準としてベンジジン含有

量を計算するのが適切である。 

キャピラリーゾーン電気泳動装置(CE)を使用する場合は,メタノール中のいくつかのアミンが不安定

のため,溶媒をメタノール(10.4)に変更した200 μLの抽出物を50 µLのHCl(c=0.01 mol/L)と直ちに

混合し,メンブレンフィルタ(0.2 μm)でろ過する。この溶液をキャピラリーゾーン電気泳動によって分

析する。 

一つのクロマトグラフィーでアミンが検出された場合は,一つ以上の代替方法を使用して確認する必要

がある。選択された全ての方法が肯定的な結果を示す場合にだけ,結果は陽性になる。結論の前に,誤っ

た結果の場合を考慮しなければならない。 

異なるクロマトグラフィーから得られた結果の相違が観察された場合,これらの結果の相違は,異なる

原因による可能性がある(附属書C参照)。 

− 結果が偽陽性となる要因は,表C.1に記載されているように,GC注入口の高温による分解又は異性

体の不完全な分離による。 

− 結果が偽陰性のとき,すなわち10.4の注記1の場合は溶媒を交換するか,10.4の注記2の溶媒を使用

するか,又はマトリックスの干渉を考慮する。 

偽陽性の結果は,アゾ色素以外に由来する(例えば,ポリウレタン又は架橋剤)アミンに起因する可能

性がある。附属書Cを参照する。 

同定されたアミンが異性体をもつ場合,正しく同定されているか注意する。 

10.6 

確認手順 

10.6.1 

一般 

手順を確認するために,アミンのストック溶液(7.9.1)100 μL又は反応容器中の各アミンが30 μg生じ


11 

L 1940-1:2019 (ISO 14362-1:2017) 

 

る容量を,予熱した15 mLくえん酸/水酸化ナトリウム緩衝液(7.5)の入った反応容器(8.3)に加える。

この確認手順は,各サンプルひとまとまりごとに実施しなければならない。その後,10.4及び10.5に規定

する手順を行う。日々のアミン校正溶液(7.9.2)によって,この確認手順を定量化する。 

10.6.2 

内部標準を用いた校正(ガスクロマトグラフィーによる定量) 

サンプル溶液の当該アミンの濃度(ρS)は,式(1)によって,算出する。 

V

V

A

A

A

A

S

ISS

C

ISC

S

C

S

  (1) 

ここに, 

ρS: サンプル溶液の当該アミンの濃度(μg/mL) 

 

AS: 試料溶液の当該アミンのピーク面積(面積単位) 

 

AC: 校正溶液の当該アミンのピーク面積(面積単位) 

 

AISS: 試料溶液中の内部標準のピーク面積(面積単位) 

 

AISC: 校正溶液中の内部標準のピーク面積(面積単位) 

 

V: 10.4によって調製した試料の最終容量(mL) 

 

VS: 確認手順で使用したアミン溶液の容量(mL) 

 

ρC: 校正溶液中の当該アミンの濃度(μg/mL) 

 

10.6.3 

内部標準なしの校正 

サンプル溶液の当該アミンの濃度(ρS)は,式(2)によって,算出する。 

V

V

A

A

S

C

S

C

S

  (2) 

ここに, 

ρS: サンプル溶液の当該アミンの濃度(μg/mL) 

 

AS: 試料溶液の当該アミンのピーク面積(面積単位) 

 

AC: 校正溶液の当該アミンのピーク面積(面積単位) 

 

V: 10.4によって調製した試料の最終容量(mL) 

 

VS: 確認手順で使用したアミン溶液の容量(mL) 

 

ρC: 校正溶液中の当該アミンの濃度(μg/mL) 

 

10.6.4 

アミンの回収 

アミンの回収率は,次の最低要求基準を遵守しなければならない。 

アミンNo.1〜No.4,No.7,No.9〜No.17及びNo.20〜No.21 

:70 % 

アミンNo.8 

:20 % 

アミンNo.18及びNo.19 

:50 % 

アミンNo.5,No.6及びNo.22 

:表1の注a) 及び注b) を参照 

アニリン 

:70 % 

注記 現時点では,上記以外の例えば1,4-フェニレンジアミンの回収率は,その最低要求基準を決め

るための実績が十分ではない。 

アミン回収率が適切な最低要求基準を満たさない場合は,手順を確認し,新しい試験片で再試験する。 

 

11 

試験結果の評価 

11.1 

一般 

10.5に規定したとおり,日々のアミン校正溶液(7.9.2)を使用して5 mg/kg以上のアミンが検出された

場合は,多点の検量線を使用して定量しなければならない(7.9.3)。10.1と10.2との両方が適用されたと

き,二つの異なる結果が得られ,各々のアミンのうち最高値を報告する。 

既知の標準濃度に対応する検量線をプロットする。その際,内部標準を使用した場合は,内部標準に対


12 

L 1940-1:2019 (ISO 14362-1:2017) 

  

応して修正する。この検量線からアミンの濃度ρS(μg/mL)を内挿する。 

11.2 

試料中のアミンの計算 

アミンの量は,次の式(3)によって,試料1 kg当たりの質量w(mg/kg)として算出する。 

E

S

m

V

w

  (3) 

ここに, 

ρS: 当該アミンの内挿による濃度(μg/mL) 

 

V: 10.4によって調製した試料の最終容量(mL) 

 

mE: 繊維試料の質量(g) 

 

注記 算出結果は,四捨五入によって整数位に丸めるのがよい。 

11.3 

試験方法の信頼性 

この試験方法の信頼性を,附属書Bに示す。 

 

12 

試験報告書 

試験報告書には,少なくとも次の事項について記載しなければならない。 

a) この規格の番号 

b) 試料の種類,生産国及び表示(該当する場合は,試料の部位) 

c) 試料受領日及び試験実施日 

d) サンプリング手順 

e) 検出方法及び定量方法 

f) 

アミンの検出限界(mg/kg) 

g) アミンの結果(mg/kg) 

注記 30 mg/kg以下の場合は,誤って陽性の結果となっている可能性があるので,解釈には注意する。

結果の解釈を,附属書Cに示す。 

 


13 

L 1940-1:2019 (ISO 14362-1:2017) 

 

附属書A 

(参考) 

クロマトグラフ分析法 

 

A.1 一般 

分析機器は,試験機関によって異なるため(8.8),クロマトグラフ分析全般に適用可能な説明は不可能

であるが,次のパラメータは,実際の試験で良好に使用できる。 

 

A.2 薄層クロマトグラフィー(TLC) 

プレート(HPTLC) :蛍光指示薬F254配合シリカゲル60,200 mm×100 mm 

適用容量 

:2 μL〜5 μL 点状に注入 

移動溶媒1 

:クロロホルム/酢酸 容量比で,90:10 

試薬1 

:窒素酸化物(NOx)発生には,硫酸約1 mLを入れたビーカーに,固体亜硝酸ナ

トリウム少量加える。即座に,チャンバーを閉じて反応させる。 

 

 チャンバー内に乾燥したプレートを置き,5分間後にそれを取り出して冷たい

空気流中で乾燥する。 

試薬2 

:次に,乾板に1 molの水酸化カリウム(KOH)及びメタノールで調製した0.2 %

のα-ナフトール溶液を噴霧する。 

検出 

:1 蛍光指示薬F254のTLCプレート。 

 

 2 UVランプ 試薬1及び試薬2の連続処理の後,反応時間は約5分間とする。 

プレート(TLC) 

:蛍光指示薬F254配合シリカゲル60,200 mm×100 mm 

適用容量 

:10.0 μL 線状に注入 

移動溶媒2 

:クロロホルム/酢酸エチル/酢酸 容量比で60:30:10 

移動溶媒3 

:クロロホルム/メタノール 容量比で95:5 

移動溶媒4 

:n-酢酸ブチル/トルエン 容量比で30:70 

展開 

:飽和形展開槽 

移動溶媒2及び3 

:連続的に注入しプレートを乾燥させない。 

検出 

:1 蛍光指示薬F254のTLCプレート。 

 

 2 UVランプ 試薬1及び試薬2の連続処理の後,反応時間は約5分間とする。 

プレート(TLC) 

:シリカゲル60,200 mm×200 mm 

適用容量 

:10.0 μL 線状に注入 

移動溶媒2 

:クロロホルム/酢酸エチル/酢酸 容量比で60:30:10 

移動溶媒3 

:クロロホルム/メタノール 容量比で95:5 

移動溶媒2及び3 

:連続的に注入しプレートを乾燥させない。 

展開 

:飽和形展開槽 

 

A.3 高速液体クロマトグラフィー(HPLC) 

A.3.1 高速液体クロマトグラフィー/ダイオードアレイ検出器(HPLC/DAD) 

溶離液1 

:メタノール 


14 

L 1940-1:2019 (ISO 14362-1:2017) 

  

溶離液2 

:0.68 gのりん酸二水素カリウムを1 000 mLの水に溶解し,次いで,150 mLの

メタノールを加える。 

固定相 

:Zorbax Eclipse XDB C18® 3)(3.5 μm),150 mm×4.6 mm 

流量 

:0.6 mL〜2.0 mL/min(流量勾配は,勾配の項目を参照) 

カラム温度 

:32 ℃ 

注入容量 

:5 μL 

検出 

:ダイオードアレイ検出器(DAD),分光器 

定量化 

:240 nm,280 nm,305 nm及び380 nmで定量 

勾配 

:時間(min)  容離液1(%)  流量(mL) 

 

0.00 

10.0 

0.6 

 

22.50 

55.0 

0.6 

 

27.50 

100.0 

0.6 

 

28.50 

100.0 

0.95 

 

28.51 

100.0 

2.0 

 

29.00 

100.0 

2.0 

 

29.01 

10.0 

2.0 

 

31.0 

10.0 

0.6 

 

35.00 

10.0 

0.6 

図A.1を参照する。 

注3) Zorbax Eclipse XDB C18®は,商業的に入手可能な適切な製品の例である。この情報はこの規格

の利用者の便宜のために提供されたものであり,本製品に関する保証を意味するものではない。 

 

 

 

1 1,4-フェニレンジアミン 
2 アニリン 
X 時間(分) 
Y 240 nmの吸収度(mAU) 
注a) 芳香族アミンNo.1〜No.21は表1を参照する。 

 

図A.1−HPLC/DADクロマトグラム 

2a) 


15 

L 1940-1:2019 (ISO 14362-1:2017) 

 

A.3.2 高速液体クロマトグラフィー/質量選択検出器(HPLC/MS) 

溶離液1 

:アセトニトリル 

溶離液2 

:5 mmolの酢酸アンモニウムを1 000 mLの水に溶解し,pH3.0とする。 

固定相 

:Zorbax Eclipse XDB C18®(3.5 μm),2.1 mm×50 mm 

流量 

:300 μL/min 

勾配 

:溶離液1を10 %でスタートし,1.5分間以内に溶離液1を20 %まで増加し,6

分間以内に溶離液1を90 %まで直線的に増加 

カラム温度 

:40 ℃ 

注入容量 

:2.0 μL 

検出 

:4重極及び/又はイオントラップ質量検出器,走査形及び/又はプロダクトイ

オン質量選択検出器 

スプレーガス 

:窒素(ボンベ詰め又は発生器) 

イオン化 

:APIエレクトロスプレー,フラグメンター電圧 120 V 

 

A.4 キャピラリーガスクロマトグラフィー/質量選択検出器(GC/MS) 

キャピラリーカラム :DB-35MS (J&W)® 4),長さ35 m 内径0.25 mm 膜厚0.25 μm 

注入方法 

:分割(スプリット)又は連続(スプリットレス) 

注入温度 

:260 ℃ 

キャリアガス 

:ヘリウム 

温度設定 

:100 ℃で2分間,100 ℃〜310 ℃で15 ℃/min,310 ℃で2分間 

注入量 

:分割する場合は,1.0 μL スプリット比 1:15 

検出 

:MS(質量選択検出器) 

注4) DB-35MS(J&W)は商業的に入手可能な適切な製品の一例である。この情報は,この規格のユ

ーザーの便宜のために提供されたものであり,製品の保証を意味するものではない。 

 

A.5 キャピラリー電気泳動(CE) 

キャピラリー1 

:560 mmで被覆なし,内径50 μm 拡張光路付[Agilent® 5)] 

キャピラリー2 

:560 mm,ポリビニルアルコール(PVA)で被覆した内径50 μm,拡張光路付

[Agilent® 5)] 

緩衝液 

:りん酸塩緩衝液(c=50 mmol/L),pH2.5 

カラム温度 

:25 ℃ 

電圧 

:30 kV 

注入時間 

:4秒間 

フラシュ時間 

:5秒間 

検出 

:ダイオードアレイ検出器(DAD)214 nm,254 nm,分光器 

注5) Agilent(登録商標)は,商業的に入手可能な適切な製品の例である。この情報は,この規格の

利用者の便宜のために提供されたものであり,本製品に関する保証を意味するものではない。 


16 

L 1940-1:2019 (ISO 14362-1:2017) 

  

附属書B 

(参考) 

試験の信頼性 

 

表B.1の次のデータがポリエステル生地についての共同実験の結果6) から得られた。 

 

表B.1−共同実験Aの結果 

分析方法 

繊維 

アミン 

mg/kg 

r a) 

mg/kg(%) 

s(r) 

mg/kg 

R a) 

mg/kg(%) 

s(R) 

mg/kg 

キシレン抽出 
HPLC/DAD 

ポリエステル 

p-クロロアニリン 

28.6 

7.6 

(26.6) 

2.7 

19.8 

(69.2) 

7.0 

キシレン抽出 
GC/MS 

ポリエステル 

p-クロロアニリン 

30.1 

8.7 

(28.9) 

3.1 

16.8 

(55.8) 

5.9 

ここに, 
 

r: 繰返し精度 

 

R: 再現精度 

 

x: 平均値 

 

s(r): 繰返し精度の標準偏差 

 

s(R): 再現精度の標準偏差 

注a) 括弧内の数値は,変動率(%)を表す。 

 

注6) ドイツ語版試験方法の公式コレクション1998年1月作成の35 LMBG B82.02-4:ポリエステル

繊維の特定アゾ染料の使用の検出による。 

表B.2は,羊毛,綿及びレーヨンについての11検査機関のリングテストの結果7) である。 

 

表B.2−共同実験の結果 

分析方法 

繊維 

アミン 

r a) 

s(r) 

R a) 

s(R) 

HPLC 

羊毛 

3,3-ジメチルベンジジン 

25.9 

4.9 

(18.9) 

1.7 

12.7 

(49.1) 

4.5 

HPLC 

綿 

ベンジジン 

29.7 

5.3 

(17.8) 

1.9 

11.5 

(38.7) 

4.1 

HPLC 

レーヨン 

3,3-ジメトキシベンジジン 

22.5 

2.9 

(12.9) 

1.0 

7.9 

(35.1) 

2.8 

HPLC 

羊毛 

4,4-ジアミノジフェニルメ
タン 

17.7 

3.0 

(16.9) 

1.1 

7.5 

(42.4) 

2.6 

HPLC 

羊毛 

o-トルイジン 

22.6 

4.4 

(19.5) 

1.6 

13.8 

(61.1) 

4.9 

ここに, 
 

r: 繰返し精度 

 

R: 再現精度 

 

x: 平均値 

 

s(r): 繰返し精度の標準偏差 

 

s(R): 再現精度の標準偏差 

注a) 括弧内の数値は,変動率(%)を表す。 

 


17 

L 1940-1:2019 (ISO 14362-1:2017) 

 

注7) ドイツ語版試験方法の公式コレクション1998年1月作成の35 LMBG B82.02-2,2004年6月作

成の64 LFGB BVL B82.02-2:繊維消費財の特定アゾ染料の使用の検出による。 


18 

L 1940-1:2019 (ISO 14362-1:2017) 

  

附属書C 
(参考) 

評価指針−分析結果の解釈 

 

C.1 一般 

この附属書は,補完的な技術指針を提供するが,本体に規定する手順に従って得られた結果について疑

問を呈するものではない。 

極微量のアミンの検出は,誤って陽性の結果を生むことがあるため,REACH規則1907/2006/附属書17

は限界値として30 mg/kgを規定している。この数値は,繊維素材及び着色が均一な試料だけに適用される。

異なる種類の組成からなる試料については適用しない(9.6.2)。 

検出されたアミンの量が30 mg/kgを超えている場合は,特定のアゾ色素(表1)を使用していると考え

なければならない。 

30 mg/kg以下の場合は,特定のアゾ色素が使用されていることを明らかにするために,色素の種類及び

純度,使用原材料などの追加情報が必要である。 

少量で多数の構成材料からなる試料は,均一性が低いので不確かさが大きいことに注意する必要がある。 

いくつかの特定アミンは,異性体(表C.1)が存在するため,試験機関は検出された検体のクロマトグ

ラフ及びスペクトル特性が標準アミン物質と同等であることを保証する必要がある。 

C.1.1 4-アミノアゾベンゼンの測定 

4-アミノアゾベンゼンを生成可能なアゾ色素(例えば,C.I.Disperse Yellow 23)は,この試験方法の条件

ではアニリン及び1,4-フェニレンジアミンを発生させる。1,4-フェニレンジアミンの検出限界及び回収の点

から,アニリンだけが検出されるかもしれない。4-アミノアゾベンゼンを放出する色素が存在する場合は,

JIS L 1940-3による。 

C.1.2 偽陽性の結果 

表C.1に,異性体による干渉を含む偽陽性の結果を生じる物質を示す。 

 


19 

L 1940-1:2019 (ISO 14362-1:2017) 

 

表C.1−偽陽性の可能性のある物質の一覧 

番 
号 

CAS 

No. 

特定芳香族アミン 

偽陽性結果の原因物質 

備考 

化学物質名 

構造式 

化学物質名/異

性体の数 

構造式 

 1 92-67-1 ビフェニル

-4-イルア
ミン 
4-アミノビ
フェニル 
キセニルア
ミン 

 

Solvent Yellow 7  
(SY7) 
=4-フェニルアゾ
フェノール 
=4-ヒドロキシア
ゾベンゼン 

OH

N

N

 

アミノビフェニ
ルの所見だけが
まれである。こ
のような知見
は,分子の再配
列の手順を通じ
て,4-アミノビ
フェニルを形成
する色素から生
じる可能性があ
る。この種の染
料は3種類ある。 

Acid Red1 (AR1) 

N

N

S

NaO

O

O

OHHN

O

SONa

O

O

 

Direct Black 168 

N

N

S

NaO

O

O

OH

NH2

SONa

O

O

NN

NH

SONa

O

O

NN

OH

H2N

 

 2 92-87-5 ベンジジン 

 

 

 

知見なし 

 3 95-69-2 4-クロロ-o-

トルイジン 

 

異性体全10種 

 

異性体の分離に
注意。 

 4 91-59-8 2-ナフチル

アミン 

 

Reactive Red 174 

N

N

S

NaO

O

O

OHHN

O

SONa

O

O

S

O

O

O

S

ONa

O

O

 

脱スルホン化は
商業的に可能性
が低い。 

dyes based on 
Tobias Acid 

N

N

S

NaO

O

O

OHHN

O

SONa

O

O

S

O

O

ONa

 

2-ナフチルアミ
ンの不純物を注
意。 

異性体全2種 

 

異性体の分離に
注意。 

 


20 

L 1940-1:2019 (ISO 14362-1:2017) 

  

表C.1−偽陽性の可能性のある物質の一覧(続き) 

番 
号 

CAS 

No. 

特定芳香族アミン 

偽陽性結果の原因物質 

備考 

化学物質名 

構造式 

化学物質名/異

性体の数 

構造式 

 5 97-56-3 o-アミノア

ゾトルエン 
4-アミノ
-2',3-ジメチ
ルアゾベン
ゼン 
4-o-トリル
アゾ-o-ト
ルイジン 

 

 

 

o-トルイジンと
して検出された
ものはNo.18 

 6 99-55-8 5-ニトロ-o-

トルイジン 
2-アミノ-4-
ニトロトル
エン 

 

 

 

2,4-トルイレン
ジアミンとして
検出されたもの
はNo.19 

 7 106-47-

4-クロロア
ニリン 

 

異性体全3種 

 

異性体の分離に
注意。 

 8 615-05-

4-メトキシ
-m-フェニ
レンジアミ
ン 
2,4-ジアミ
ノアニソー
ル 

 

Pigment Red 23 

O

O2N

N

N

O

NH

NO2

HO

 

二つのステッ
プ: 
1) 初めに,2-メ
チルオキシ-5-ニ
トロアニリンに
変換し, 
2) 次に,4-メト
キシ-m-フェニ
レンジアミンに
変換される。 
2-メトキシ-5-ニ
トロアニリンア
ゾが結合した二
つの染料を記載
(C.2.1.1及び 
C.2.1.2.3参照)。 

Pigment Orange 3 

 

異性体全6種 

 

異性体の分離に
注意する。 

 9 101-77-

4,4'-メチレ
ンジアニリ
ン 
4,4'-ジアミ
ノジフェニ
ルメタン 

 

4,4'-ジイソシア
ン酸メチレンジ
フェニル(MDI)
のポリウレタン
ポリマー 

 

発泡体及び固着
剤,プレポリマ
ー,高温開裂は,
LCによってGC
分析の結果を確
認する。 

ビス[4-(1-アジリ
ジニルカルボニ
ルアミノ)フェニ
ル]メタン 

 

プリント用途の
ための架橋助
剤。 


21 

L 1940-1:2019 (ISO 14362-1:2017) 

 

表C.1−偽陽性の可能性のある物質の一覧(続き) 

番 
号 

CAS 

No. 

特定芳香族アミン 

偽陽性結果の原因物質 

備考 

化学物質名 

構造式 

化学物質名/異

性体の数 

構造式 

10 91-94-1 3,3'-ジクロ

ロベンジジ
ン 
3,3'-ジクロ
ロビフェニ
ル-4,4'-イレ
ンジアミン 

 

 

 

知見なし。 
ピグメントブラ
ック7とピグメ
ントオレンジ13
又はピグメント
オレンジ34との
組合せは,当該
アミンを放出す
ることが知られ
ている。 

11 119-90-

3,3'-ジメト
キシベンジ
ジン 
o-ジアニシ
ジン 

 

 

 

知見なし。 

12 119-93-

3,3'-ジメチ
ルベンジジ
ン 
4,4'-ビ-o-ト
ルイジン 

 

CI Azoic Coupling 
Component 5 
N,N'-ビス(アセト
アセチル)-o-トル
イジン 

 

アミドの高温開
裂について,LC
によってGC分
析の結果を確認
する。 

Dyes on base of CI 
Azoic Coupling 
Component 5 
4'-クロロ-2',5'-ジ
メトトキシアセ
トアセトアニリ
ド 

 

CIアゾカップリ
ング成分5の塩
基上の染料,ア
ミドの高温分解
は,LCによって
GC分析の結果
を確認する。 

13 838-88-

4,4'-メチレ
ンジ-o-ト
ルイジン 

 

 

 

知見なし(類似
したMSスペク
トルをもつ化合
物について,保
持時間が異なる
か留意する。)。 

14 120-71-

6-メトキシ
-m-トルイ
ジン 
p-クレシジ
ン 

 

異性体全10種 

 

異性体の分離に
注意する。 

15 101-14-

4,4'-メチレ
ン-ビス-(2-
クロロアニ
リン) 
2,2'-ジクロ
ロ-4,4'-メチ
レンジアニ
リン 

 

2,2'-ジクロロ 
-4,4'-メチレンジ
アミン 

 

アミン自体は,
TDI-ポリウレタ
ン,ポリウレタ
ン樹脂及びエポ
キシ樹脂のため
の硬化剤であ
る。 


22 

L 1940-1:2019 (ISO 14362-1:2017) 

  

表C.1−偽陽性の可能性のある物質の一覧(続き) 

番 
号 

CAS 

No. 

特定芳香族アミン 

偽陽性結果の原因物質 

備考 

化学物質名 

構造式 

化学物質名/異

性体の数 

構造式 

16 101-80-

4,4'-オキシ
ジアニリン 

 

4,4'-オキシジア
ニリン 

 

アミンそれ自体
は,熱又は放射
線によって誘発
される硬化によ
って目に見えな
いポリマーネッ
トワークに不可
逆的に変化する
エポキシ樹脂及
び熱硬化性樹脂
の硬化剤であ
る。 

17 139-65-

4,4'-チオジ
アニリン 

 

 

 

知見なし。 

18 95-53-4 o-トルイジ

ン 
2-アミノト
ルエン 

 

Pigment Red 12 

 

GC注入口にお
いて高温分解す
るアミドをもつ
2種の染料を記
載。LCでGC分
析の結果を確認
する。 

Pigment Red 112 

 

 

異性体全3種 

 

異性体の分離に
注意。GCによる
分離が難しい場
合,極性を変え
る,昇温速度を
遅くする又は
LCによって分
離する。 

19 95-80-7 4-メチル

-m-フェニ
レンジアミ
ン 
2,4-トルイ
レンジアミ
ン 
2,4-ジアミ
ノトルエン 

 

2,4-トルイレン-
ジイソシアネー
トのポリウレタ
ンポリマー(TDI) 

 

フォーム及びプ
リント固着剤,
プレポリマー 

異性体全6種 

 

異性体の分離に
注意する。 


23 

L 1940-1:2019 (ISO 14362-1:2017) 

 

表C.1−偽陽性の可能性のある物質の一覧(続き) 

番 
号 

CAS 

No. 

特定芳香族アミン 

偽陽性結果の原因物質 

備考 

化学物質名 

構造式 

化学物質名/異

性体の数 

構造式 

20 137-17-

2,4,5-トリ
メチルアニ
リン 

 

異性体全6種 

 

異性体の分離に
注意する。 

21 90-04-0 o-アニシジ

ン 
2-メトキシ
アニリン 

 

 

 

GC注入口での
高温分解は,LC
によるGC分析
結果の確認が可
能である。 

異性体全3種 

 

異性体の分離に
注意する。 

22 60-09-3 4-アミノア

ゾベンゼン 

 

 

 

4-アミノアゾベ
ンゼンは,それ
自体,“ソルベン
トイエロー1”と
名付けられたア
ゾ染料である。
JIS L 1940-3を
適用する。 

 

62-53-3 アニリン 

 

 

 

JIS L 1940-3を
適用する。 

 

106-50-

1,4-フェニ
レンジアミ
ン 

 

異性体全3種 

 

異性体の分離に
注意する。 

 

以上から,分析結果は,次のように報告することが望ましい。 

C.1.3 分析結果で得られたアミンの濃度が≦30 mg/kgの場合 

実施した分析の結果,アゾ基の分解によって表1に示すアミン類の一つ又は一つ以上を放出する可能性

のあるアゾ色素は,試験依頼された製品から検出されなかった。 

C.1.4 分析結果で得られたアミンの濃度が>30 mg/kgの場合 

1) アミン成分が30 mg/kgを超えていることを指摘する。 

2) 分析結果は,提出された製品がアゾ基の分解によってリスト記載のアミン類(表1参照)の一つ又は

一つ以上を放出するアゾ色素を使用して,製造又は加工されていることを示している。 

3) 偽陽性の結果の可能性があり,表C.1には考えられる理由のリストが含まれている。偽陽性の結果が

疑われる場合,手順及び説明の指針はC.2に記載されている。 

 

C.2 偽陽性の結果が起こり得る場合の手順及び説明に関する指針 

C.2.1 クロマトグラフィーの問題による誤った結果 

C.2.1.1 異性体による偽陽性結果 

24種のアミン及び可能性のある異性体の分析は困難な課題である(表C.1)。分離技法が最適化されてい

ない場合,偽陽性の結果を生じ得る多くのアミンが異性体をもつ。その異性体に関する標的アミンの分離


24 

L 1940-1:2019 (ISO 14362-1:2017) 

  

を念頭に置く。二つ以上の芳香族環系をもつアミンもまた異性体をもつが,これはまれであり,通常は分

離は容易である。試験所は正しい結果を保証する義務がある。 

C.2.1.2 アゾ色素以外の他の原因による偽陽性の結果 

C.2.1.2.1 GC注入口の高温による偽陽性の結果 

アミンNo.12,No.18及びNo.21は,色素中のアミド結合,アミンNo.9及びNo.19は,ポリウレタンプ

レポリマーが,GC注入口の高温によって分解することで偽陽性の結果を与えることがある。非GC法に

よる定量的な確認が必要である。 

C.2.1.2.2 化学的手順から生成された偽陽性の結果 

アミンNo.9,No.15,No.16及びNo.19は,ポリウレタン,架橋剤及びその他の物質のような他の供給源

によって,偽陽性の結果を与えることがある。 

アゾ結合の有無を区別する簡単な手順は,亜ジチオン酸ナトリウム水溶液の代わりに水で再処理するこ

とである。結果が還元分解によって得られた結果に相当する場合,アミンはアゾ着色剤以外の別の供給源

に由来する。必要に応じて,一例として,次の説明を行うことができる。 

“アミン”(アミンの名称)は,この規格に規定する手順に従って,mg/kg単位の結果で検出された。し

かし,還元剤を用いずに実施した場合も同様の結果が得られた。したがって,アミンは,アゾ着色剤以外

の供給源に由来する。アミンを生成するアゾ色素(表1)は使用されていない。 

C.2.1.2.3 着色剤による偽陽性の結果 

アミンNo.1,No.4及びNo.8は,これらのアミンを含有しないアゾ結合をもついくつかの着色剤から,

亜ジチオン酸塩による還元分解中に間接的に生成することがある。これらの色素とアミンを放出するアゾ

色素(表1)との明確な区別はできない。 

試験試料中に禁止されたアゾ色素が存在しないことは,色素構造の情報に基づく証拠(例えば,染色又

は染料製造業者からのトレーサビリティ記録)によって証明しなければならない。 

必要に応じて,一例として,次の説明をすることができる。 

検出されたアミン(アミンの名称)の他の供給源は,報告された結果に影響を与えるが,その起源は試

験所では分析的に証明することができない。 

4-アミノビフェニル,2-ナフチルアミン,4-メトキシ-m-フェニレンジアミン:特定アミン(表1)の使

用は,追加情報,例えば,使用されている染料の化学構造が分からない限り,明言はできない。 

注記 4-アミノビフェニル,2-ナフチルアミン:試料を採取した製品は,アゾ基によらない当該アミ

ン類を含む構造の色素で染色されている可能性がある。 

4-メトキシ-m-フェニレンジアミン:試料を採取した製品は,既成の4-メトキシ-m-フェニレンジアミン

ではなく2-アミノ-4-ニトロアニソールを構造にもつアゾ色素で染色されている可能性がある。 

そのアゾ色素は,分析の過程でまず2-アミノ-4-ニトロアニソールを放出し,更に4-メトキシ-m-フェニ

レンジアミンを生成すると考えられる。 


25 

L 1940-1:2019 (ISO 14362-1:2017) 

 

附属書D 
(参考) 

各種繊維に使用される色素の説明表 

 

表D.1−色素の説明表 

色素の分類 

染料 

顔料 

塩基性

染料 

酸性染

料 

クロム

染料 

金属錯

体 

直接染

料 

分散染

料 

アゾ染

料 

硫化染

料a) 

バット

染料a) 

反応染

料 

天然繊維 

動物 
繊維 

羊毛 

 

XX 

XX 

XX 

(X) 

 

 

 

 

絹 

(X) 

XX 

(X) 

 

 

(X) 

(X) 

植物 
繊維 

綿 

 

 

 

 

XX 

 

XX 

XX 

XX 

XX 

ヘンプ 

亜麻(フラ
ックス) 

カポック 

サイザル 

ラミー 

黄麻(ジュ
ート) 

合成繊維 

ポリエステル 

 

 

 

 

 

XX 

 

 

 

 

ナイロン 

 

XX 

XX 

(X) 

 

トリアセテート 

 

 

 

 

 

XX 

 

 

 

 

アセテート・ 
ジアセテート 

 

 

 

 

XX 

XX 

(X) 

(X) 

(X) 

アクリル 

XX 

 

 

 

 

(X) 

 

 

 

(X) 

レーヨン 

 

 

 

 

XX 

 

XX 

XX 

XX 

塩化ビニル 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

X :使用 
(X) :特別な場合に使用 
XX :通常使用 

注a) アゾ色素ではないもの。 

 

分散染料だけが染料抽出(10.1)に関係する。試験片を沸騰したキシレンで20分間抽出することによっ

て,分散染料が存在するかどうかを見分ける。抽出溶剤が着色した場合は,分散染料が使用されている可

能性がある。 

 


26 

L 1940-1:2019 (ISO 14362-1:2017) 

  

附属書E 

(参考) 

けい藻土を使用しない液−液抽出による手順 

 

E.1 

一般 

この手順は,けい藻土カラム(8.5)を使用しない液−液抽出で,表1のアミンを検出する方法を記載す

る。表1に示すアミンが5 mg/kg〜100 mg/kg検出された場合は,けい藻土カラムを用いた液−液抽出法で

再分析しなければならない。 

この附属書に記載の方法と同等の結果が得られる方法であれば,類似の検出方法を使用してもよい。 

この手順で,相互に参照する手間を省くために,試料準備は箇条9による。 

 

E.2 

追加して使用する試薬 

E.2.1 日々のアミン校正溶液 

7.9.1に規定するアミンのストック溶液を適切な溶剤で希釈して,溶剤1 mL当たり各アミンがρ=6.0 μg

の濃度になるように調製する。 

GC-MS(ガスクロマトグラフ−質量分析装置)分析の場合は,内部標準液(E.2.2.2)で希釈する。 

E.2.2 定量用アミン校正溶液 

濃度定量のためのアミン校正溶液は,適切な溶媒1 mL当たり各アミンが,0.8 μg〜20 μgの範囲に成る

ように調製する。 

GC-MS分析の場合は,内部標準(E.2.2.2)で希釈する。 

注記 校正のための適切な濃度は,それぞれの試験機関で選定するのがよい。 

E.2.2.1 溶液中の内部標準(IS) 

t-ブチルメチルエーテル(7.4)1 mL当たり内部標準(IS)ρ=10 μgとする。GC-MS分析の場合は,次

のいずれかの内部標準の一つを使用する。 

− IS1:ナフタレン-d8,CAS No.1146-65-2 

− IS2:2,4,5-トリクロロアニリン,CAS No.636-30-6 

− IS3:アントラセン-d10,CAS No.1719-06-8 

E.2.2.2 後半に溶出するアミンの内部標準液:ベンジジン-d8,CAS番号:92890-63-6 

E.2.2.1の溶液1mL当たりのベンジジン-d8は,ρ=5 μgとする。 

ベンジジン-d8(CAS No.92890-63-6)は,GCクロマトグラム後半の妨害物質に対する適切な内部標準物

質である。 

注記 確認分析をDAD(ダイオードアレイ検出器)又はTLC(薄層クロマトグラフ)で行う場合は,

ベンジジン-d8(CAS No.92890-63-6)は,ピークが重水素化されていないベンジジンと分離で

きないため,使用できない。 

E.2.3 容量比40 %(w/w)の水酸化ナトリウム水溶液 

E.2.4 塩化ナトリウム 

 

E.3 

追加の器具・装置 

E.3.1 水平形振とう装置 1秒間に5回,振り幅20 mm〜50 mmで振動するもの。 


27 

L 1940-1:2019 (ISO 14362-1:2017) 

 

E.3.2 遠心分離機 3 000 min−1以上のもの。 

 

E.4 

手順 

E.4.1 試料の準備 

合計質量が0.6 gになるように切断して試験片(9.1)を準備する。 

E.4.2 キシレンによる分散染料の抽出 

分散染料で染色された試料を8.1に規定する抽出装置に入れ,25 mL以上の沸騰したキシレン中で40分

間又は滴下溶媒が無色になるまで抽出する。その後,キシレン抽出液を室温まで冷却する。 

キシレン抽出液を蒸発器中で45 ℃〜75 ℃の温度で少量の残さになるまで濃縮する。 

染料を分散させるために,超音波浴を使ってメタノールを0.5 mLずつ2回に分けて加え,この残さを反

応容器に定量的に移し替える。最終体積を約1 mLとし,還元分解(E.4.4)に進む。 

試験片が抽出後に完全に脱色されていない場合は,更に,新たな試験片をE.4.3に従って試験しなけれ

ばならない。 

E.4.3 分散染料以外の色素で染色された繊維製品 

繊維試料がケースA及び/又はケースB(9.4)の繊維だけを含有しているか,又は完全に脱色されてい

ない場合は,E.4.1及び9.1によって新たな試験片を準備し,新しい反応容器に直接入れる。 

E.4.4 還元分解 

70 ℃に予熱したくえん酸/水酸化ナトリウム緩衝液(7.5)8 mLを反応容器に加え,容器を密閉して激

しくかくはん(撹拌)し,70 ℃±2 ℃で,30分間±1分間反応させる。 

次に,アゾ基の還元分解を行うために亜ジチオン酸ナトリウム水溶液(7.6)3 mLを反応容器に加え,

激しくかくはん(撹拌)して直ちに70 ℃±2 ℃で30分間±1分間保持する。 

加熱終了後,2分間以内に室温(20 ℃〜25 ℃)まで冷却する。 

E.4.5 アミン類の分離及び濃縮 

反応液に水酸化ナトリウム水溶液(E.2.3)0.5 mL,塩化ナトリウム(E.2.4)7 g及び溶液中の内部標準

(E.2.2.1)3 mLを加え,水平形振とう装置(E.3.1)で15分間±1分間振とうする。 

振とう後,完全に層が分離するように混合液を遠心分離器(E.3.2)にかけることが望ましい。 

可能な場合には,濃縮せずに分離した上部相をアミンの分析に供する。 

アミンの検出及び定量(E.4.6)のために,50 ℃を超えない温度でt-ブチルメチルエーテル抽出液を約1 

mLになるまで濃縮する。このとき,乾固させてはならない。 

必要によって,不活性ガスを弱く流して注意深く溶剤を除去し,別の溶剤に置換する(10.4参照)。 

抽出物又は残さを直ちに適切な溶剤,例えば,アセトニトリル又はt-ブチルメチルエーテルの2 mLに溶

かし,遅滞なく分析する。 

全分析を24時間以内に終えることができない場合は,試料を−18 ℃以下で保管する。 

注記1 制御されていない条件の下で,溶媒の除去,すなわち,真空蒸発装置による濃縮及び乾固を

行った場合は,相当量のアミンが消失する可能性がある。 

注記2 マトリクス効果によって,2,4-ジアミノトルエン及び2,4-ジアミノアニソールのような一部の

アミンは,その性質上安定性が非常に悪い場合がある。所定の操作が遅れるとアミン類が機

器分析時に検出できないことがある。 

E.4.6 アミンの検出及び定量 

アミンの検出は,8.8に規定するクロマトグラフによる方法を用いて行うことができる。表1に示すアミ


28 

L 1940-1:2019 (ISO 14362-1:2017) 

  

ンのいずれかが5 mg/kg〜100 mg/kgの濃度で同定された場合は,箇条10に規定する方法を用いて試験片

を再分析する必要があり,アミン含有量を定量するためには少なくとも3点の検量線を作成する。 

定量は,高速液体クロマトグラフ/ダイオードアレイ検出器(HPLC/DAD)又はガスクロマトグラフ/

質量選択検出器(GC/MS)による。GC-MS分析において,マトリックス効果又は未知の理由によって,

内部標準物質ベンジジン-d8(7.9.5)の回収率が予定値の30 %未満である場合,アミンが検出されなかっ

た可能性がある。その場合は,ガスクロマトグラム後半に溶出するアミン:No.2,No.9,No.10,No.11,

No.12,No.13,No.15,No.16及びNo.17についてHPLC分析を実施しなければならない(表1)。 

E.4.7 確認手順 

この手順を確認するために,亜ジチオン酸ナトリウム水溶液(7.6)の代わりにアミンのストック溶液

(7.9.1)60 μL又は反応容器中の各アミンが18 μgとなるより低い容量の溶液のいずれかの溶液に水2.0 mL

を加えて,8 mLのくえん酸塩/水酸化ナトリウム緩衝液(7.5)を含む反応容器(8.3)に添加する。 

次に,E.4.5及びE.4.6に記載の操作を行う。 

検体溶液が濃縮されていない場合,異なるアミンの回収率は一定の物理的平衡である。この場合,確認

手順は,各試験所の検証方法による。 

アミンを濃縮する必要がある場合は,確認手順は試料のバッチごとに実施する。日々のアミン校正溶液

(E.2.1)に基づいて,この校正用標準を定量する。 

アミンの回収率は,次の最低要求水準に適合しなければならない。 

アミンNo.1〜No.4,No.7,No.9〜No.17及びNo.20〜No.21 

:70 % 

アミンNo.8 

:20 % 

アミンNo.18及びNo.19 

:50 % 

アミンNo.5,No.6及びNo.22 

:表1の注a) 及び注b) を参照 

アニリン 

:70 % 

 


29 

L 1940-1:2019 (ISO 14362-1:2017) 

 

附属書F 

(規定) 

色素からのアミンの定量方法 

 

F.1 

一般 

この附属書は,色素から直接アミンを検出するための手順を規定する。 

 

F.2 

原理 

試料は色素であり,抽出段階(10.1又は10.2)以外は,原理は,箇条5と同様である。還元分解(10.3),

アミン類の分離及び濃縮(10.4),アミンの検出及び定量(10.5),確認手順(10.6)及び試験結果の評価(箇

条11)も同様である。着色剤そのものを分析する必要がある場合は,附属書Fの方法を用いなければなら

ない。 

 

F.3 

試料の準備 

F.3.1 

一般 

試料は,それが製造業者によって供給される色素による。 

F.3.2 

試験片の数量 

色素から,質量200 mgを採取する。 

 

F.4 

手順 

反応容器内に試料を入れ,2.0 mLのメタノールを追加する。次に,10.3に規定する手順を適用する。 

 

F.5 

評価 

アミンの定量は,11.2の式(3)によって,質量w(mg/kg)を算出する。 

 

F.6 

試験報告書 

箇条12によって,結果を試験報告書に記載する。 


30 

L 1940-1:2019 (ISO 14362-1:2017) 

  

附属書G 
(参考) 

顔料 

 

G.1 

顔料着色 

G.1.1 原着(原料) 

原着は,繊維形成前の押出工程中の合成ポリマーの顔料による着色である。代表的な繊維は,ポリアミ

ド,アクリル,ポリエステル及びポリオレフィンである。 

このような顔料で着色されたポリマーと分散染料で染色されたポリマーとの間の光学的な区別は不可能

である。良好な特徴は,顔料で着色されたポリマーがキシレンで抽出した後もなお着色していることであ

る。 

G.1.2 繊維着色(糸) 

繊維着色は,全ての繊維(ガラス繊維を含む。)に適用可能である。それは後処理のない一段階の処理で

あり,後処理のないことは安価でどのような場合でも使える処理である。顔料は,接着剤又は結合剤で固

定される。これらの繊維は,顕微鏡によって分散染料で染色された繊維から区別することが可能である。

繊維染色後に原着されたポリマーによって,繊維を覆うことが可能である(図G.1参照)。 

 

 

図G.1−繊維の着色 

 

G.1.3 顔料プリント 

顔料は,一般にプリント生地を製造するために使用される。プリントは,顔料結合剤,軟化剤,流動改

質剤,消泡剤及び増粘剤を使って行われる。顔料は,しばしば光沢のある,金属的な効果を得るために使

用される。結合剤の品質にもよるが,プリント表面の堅い感触は,摩擦に対する染色堅ろう度が低い顔料

が使用されたことを示す良好な指標となる。顔料は,樹脂で繊維に着色される(図G.2参照)。 

 

 

図G.2−顔料の着色 


31 

L 1940-1:2019 (ISO 14362-1:2017) 

 

G.2 

プリント製品の識別基準 

G.2.1 顔料プリントの判定基準 

− プリントが,繊維の上にバインダーで固定されている。 

− 細かい粒子が繊維にのり付けされている。 

− 手触り・風合いがプリントされていない部分よりごわごわして硬い。 

− 柔軟性のある布地を引き伸ばすと白く輝いたしま(縞)模様が見える。 

− 種類の異なる繊維のブレンド品の場合は,顔料プリントが最も安価な手段である。 

− 耐摩耗性は,染料プリントより劣る。 

− 基布よりも白く光沢のある色合いは,顔料プリントにだけ可能である。 

G.2.2 染料プリントの判定基準 

− 染料は,バインダーで固定されたものではない。 

− 染料が,繊維の内部まで浸透して繊維の裏面にまで達している。 

− 柔軟性のある布地を引き伸ばしても,白く輝いたしま模様は見えない。 

− 種類の異なる繊維のブレンド品の場合,それぞれの繊維の色の深みが異なってくるので,染料プリン

トは難しい。 

− 耐摩耗性は,顔料プリントよりはるかに良好である。 

 

G.3 

顔料の兆候 

− 純粋なポリエステルの場合,繊維はキシレンによって抽出した後もなお着色している。 

− キシレンによって抽出し,溶媒をメタノールに交換した後,不溶性の着色残留物がある。 

− 顔料プリントの判定基準(G.2.1)。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

参考文献  

[1] Regulation (EC) No 1907/2006 of the European Parliament and of the Council of 18 December 2006 

concerning the Registration, Evaluation, Authorisation and Restriction of Chemicals (REACH),establishing a 

European Chemicals Agency 

[2] Schneider, G.: Verwendungsverbot bestimmter Azofarbstoffe für Bedarfsgegenstände: Analytik und Bewertung 

von Analysenergebnissen Application Ban of Certain Azo colorants for commodities: Analysis and 

Interpretation of Analytical Results, Deutsche Lebensmittel-Rundschau, 93 (3), 69-102 (1997) 

[3] IEC Electropedia: available at http://www.electropedia.org/ 

[4] ISO Online browsing platform:available at http://www.iso.org/obp