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L 1911 : 2002

(1) 

まえがき

この規格は,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。これに

よって JIS L 1911 : 1996 は改正され,この規格に置き換えられる。


日本工業規格

JIS

 L 1911

: 2002

ふとんの保温性試験方法

Test methods of heat insulating

  characteristics of FUTON

序文  この規格は,対応する ISO 規格はないが,我が国におけるふとんの保温性試験方法として,1996

年(平成 8 年)に制定された。

今回の改正では,引用規格の改正に伴う引用規格の番号及び名称を変更し,更に JIS Z 8301(規格票の様

式)に基づき様式を変更している。

1.

適用範囲  この規格は,寝具として用いるふとん(

1

)

の保温性を評価する試験方法について規定する。

(

1

)

幅71cm,長さ120cm 以上のもの。

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS L 0212-3

  繊維製品用語(衣料を除く繊維製品)−第 3 部:寝具及びその他の繊維製品

JIS L 2001

  綿ふとんわた

3.

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,JIS L 0212-3 によるほか,次による。

a)

保温性  睡眠時に人体から放散する熱を遮断する性能。

b)

充てん量  側生地に詰めた充てん物の質量。

4.

種類  試験の種類は,次のとおりとする。

a)

網台試験法(法)  網で作った試験台にふとんなどを載せて測定する方法。

b)

畳台試験法(法)  畳にふとんなどを敷いて測定する方法。

5.

共通的な条件  試験室は,温度 20±5℃,湿度 (65±5) %とし,かつ,無風(0.1m/s 以下)とする。

6.

装置  装置は,試験台,試験機本体及び表面温度制御装置によって構成する。

a)

試験台  試験台は,次のとおりとする。

1)

網台  図 のとおりとする。網は,縦・横それぞれ 100mm 間隔のものを用い,ふとん,試験機本

体などを載せても,網の緩みが中央部で 50mm 以下となるような材料を用いる。


2

L 1911 : 2002

図 1  網台試験法(法)の試験台

2)

畳台  1)の試験台に床板(厚さ 9mm の合板)を置き,この上に畳を敷いたもの。

b)

試験機本体  図 に示す寸法及び図 に示す構造で,全面を銅板で覆ったもの。

なお,発熱体,銅板,断熱材,熱流計並びに表面温度制御用及び安全装置用の熱電対は,次のとお

りとする。

1)

発熱体  シート状カーボンヒーターを用いる。

2)

銅板  厚さ 0.1mm のもので,表面を黒体化塗料で塗ったもの。

3)

断熱材  発泡スチレンなどで断熱性能があるもの。

4)

熱流計  熱流量が±2%の精度で測定できるもの。

5)

表面温度制御用及び安全装畳用の熱電対  0∼300℃の温度範囲で,±0.1℃の精度で測定できるもの。

図 2  試験機本体の寸法


3

L 1911 : 2002

備考  ①,②,③,⑤,⑥及び⑦は表面温度制御用熱電対の位置を示し,④及び⑧は安全装

置用熱電対の位置を示す。

図 3  試験機本体の構造

c)

表面温度制御装置  図 に示す制御回路をもち,上下の発熱体を別々に制御できる構造で,制御機器

表 の仕様のものを用いる。


4

L 1911 : 2002

図 4  表面温度制御装置の制御回路


5

L 1911 : 2002

表 1  制御機器の仕様

記号

制御機器名

仕様

T/T1

及び T/T2

温度変換器

0

∼100℃

出力  1∼5V

CTR1

及び CTR2

温度指示調節計

0

∼100℃

入力  1∼5V

設定温度  33℃

警報温度  43℃

SCR1

及び SCR2

サイリスタユニット

10A

入力  4∼20mA

W/T1

及び W/T2

電力変換器

0

∼100W

0

∼1A

0

∼1V

W1

及び W2

電力計

0

∼100W

入力  0∼5V

V1

及び V2

電圧計

0

∼150V

A1

及び A2

電流計

0

∼1A

TA

温度警報器

0

∼300℃

d)

周囲空気温度測定用温度計  0∼60℃の温度範囲で,±0.1℃の精度で測定でき,かつ,温度が自動記

録できるもの。

7.

試料  試料は,敷きふとんと掛けふとんの一組とする。また,試料は,十分に乾燥して,かさ高が回

復してから試験を行う。

なお,敷きふとん又は掛けふとんをそれぞれ単独で試験したい場合は,

表 の敷きふとん又は掛けふと

んと組み合わせて測定する。

表 2  組合せ用ふとん

項目

大きさ  cm

充てん材料

充てん量  kg 側生地

敷きふとん 100×200

JIS L 2001

に規定する特級

3.8

綿

掛けふとん 150×200

2.0

8.

方法  網台試験法(A 法)の場合は,網台を用い,畳台試験法(B 法)の場合は,畳台を用い,次の

とおり行う。

a)

測定準備  測定準備は,次のとおり行う。

1)

試料及び試験機本体の設置  試験室内に網台又は畳台の試験台を置き,試験台の中心に敷きふとん

を置く。

次に,敷きふとんの中心に試験機本体を設置(

2

)

し,この上に掛けふとんを掛ける。このとき,敷

きふとんと掛けふとんは,

図 のように縦方向をそろえて重ね,試験台の中心に置く。

(

2

)

ふとん表面の温度測定箇所がさん立ての位置と一致する場合は,試験機をふとんの中心から

5cm

程度ずらし,ふとんの縫い目を避けて設置する。


6

L 1911 : 2002

図 5  試料及び試験機本体の設置方法

2)

温度センサーの設置  試験機本体に,表面温度制御用及び安全装置用の熱電対をビニル粘着テープ

などを用い,

図 の位置にはり付ける。また,掛けふとんの上面温度及び敷きふとんの下面温度測

定用温度計を

図 の位置に,さらに周囲空気温度測定用熱電対を図 に示すように,掛けふとんの

15cm

上及び敷きふとんの 15cm 下に,適当な方法で設置する。


7

L 1911 : 2002

図 6  温度センサーの設置位置

b)

測定  測定は,次のとおり行う。

1)

試験機本体,制御装置及び記録計が正しく接続されていることを確認した後,試験機本体の表面温

度の制御装置を上面及び下面共に 33℃に設定する。また,警報温度は,試験機本体の表面温度より

10

℃高く設定する。

2)

記録計及び試験機本体の電源を入れ,網台試験法(A 法)の場合は 1 時間以上,畳台試験法(B 法)

の場合は 4 時間以上そのままにする。試験機本体の温度が安定したら,温度が安定した状態の 30

分間に掛けふとんの上面温度(

θ

12

θ

'

12

及び

θ

''

12

),試験機本体の上面温度(

θ

11

θ

'

11

及び

θ

''

11

,試

験機本体の下面温度(

θ

21

θ

'

21

及び

θ

''

21

,敷きふとんの下面温度(

θ

22

θ

'

22

及び

θ

''

22

)及び電圧を小

数点以下 1 けたまで 10 分間隔で 3 回測定し,これらの値をそれぞれ平均して測定値とする。

なお,このときの上部周囲温度(

θ

13

θ

'

13

及び

θ

''

13

)及び下部周囲温度(

θ

23

θ

'

23

及び

θ

''

23

)も同

様に測定し,参考として記録する。

c)

計算  計算は,次のとおり行う。

1

12

11

11

Q

A

I

θ

θ

×


8

L 1911 : 2002

2

22

21

21

Q

A

I

θ

θ

×

3

1

1

U

Pq

A

U

Pw

Q

×

× +

3

2

2

U

Pq

A

U

Pw

Q

×

× −

ここに,

I

11

掛けふとんの保温性  (℃/W・m

2

)

I

21

敷きふとんの保温性  (℃/W・m

2

)

Q

1

試験機本体上面からの放熱量 (W)

Q

2

試験機本体下面からの放熱量 (W)

A

試験機本体の断面積 (0.444m

2

)

11

θ

試験機本体の上面温度

θ

11

θ

'

11

及び

θ

''

11

を平均した値  (℃)

12

θ

掛けふとんの上面温度

θ

12

θ

'

12

及び

θ

''

12

を平均した値  (℃)

21

θ

試験機本体の下面温度

θ

21

θ

'

21

及び

θ

''

21

を平均した値  (℃)

22

θ

敷きふとんの下面温度

θ

22

θ

'

22

及び

θ

''

22

を平均した値  (℃)

U

1

試験機本体の上面ヒーターの電圧 (V)

U

2

試験機本体の下面ヒーターの電圧 (V)

U

3

試験機本体の熱流計の出力値 (mV)

P

電力変換器(W/T1 及び W/T2)の感度 (W/V)

P

q

試験機本体の熱流計の感度 (mV/W・m

2

)

9.

記録  記録用紙には,次の事項を記載する。

なお,参考に記録用紙の様式の例を,

付表 に示す。

a)

試験日時

b)

試験室の温度及び湿度

c)

試料の名称,大きさ(仕上がり寸法)

,充てん材の材質名(

3

)

及び質量

(

3

)

充てん材が2種類以上の場合は,混用率を記入する。

d)

側生地の材質,繊度,密度及び質量

e)

測定値

f)

結果


9

L 1911 : 2002

付表 1  記録用紙の例 

試験日        年    月    日

時  間      時  分∼  時  分

試験室  温度    ℃  湿度  %

試料  名称

掛けふとん:大きさ    ×    cm  充てん材の材質名                      質量                      kg

側生地の材質,繊度,密度及び質量

敷きふとん:大きさ    ×    cm  充てん材の材質名                      質量                      kg

側生地の材質,繊度,密度及び質量

記号

単位

1 2 3

平均

U

1

V

 

U

2

V

 

U

3

V

 

θ

11

(平均)

θ

12

(平均)

θ

13

(平均)

(参考)

θ

21

(平均)

θ

22

(平均)

測 
定 

θ

23

(平均)

(参考)

W

1

U

1

×P

 W

W

2

U

2

×P

 W

Pq

A

U

W

×

3

3

W

Q

1

W

1

W

3

 W

Q

2

W

2

W

3

 W

1

12

11

11

)

(

Q

A

I

θ

θ

℃/W・m

2

算 

2

22

21

11

)

(

Q

A

I

θ

θ

℃/W・m

2


10

L 1911 : 2002

原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

大  平  通  泰

明星大学

川  島  美  勝

横浜国立大学

高  橋  和  夫

通商産業省生活産業局

五十風  重  雄

通商産業省生活産業局

小  倉      悟

工業技術院標準部

高  橋  孝  一

通商産業省製品評価技術センター

磯  部  久  弥

財団法人日本染色検査協会

御法川  紘  一

日本化学繊維協会

米  山  恒  雄

全日本寝具寝装品協会

草  田  善一郎

日本羽毛寝具製造業協同組合

井  上  久  嘉

全日本わた寝装品製造協同組合

原  田  豊  也

全日本わた寝装品製造協同組合

高  野  富士子

主婦連合会

岩  下  好  恵

全国地域婦人団体連絡協議会

伊  藤  康  江

消費科学連合会

斉  藤  有  常

日本百貨店協会

池  谷  公  男

日本チェーンストア協会

蒲  谷  守  啓

日本寝具製造卸組合連合会

安  藤  一  夫

全日本わた寝装品製造協同組合

(事務局)

大  出      広

全日本わた寝装品製造協同組合

日本工業標準調査会  標準部会  消費生活技術専門委員会  構成表

氏名

所属

(委員会長)

小  川  昭二郎

お茶の水女子大学

(委員)

秋  庭  悦  子

社団法人日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会

井  村  五  郎

千葉工業大学

入  江  稔  員

社団法人日本ガス石油機器工業会

長  見  萬里野

財団法人日本消費者協会

口ノ町  康  夫

独立行政法人産業技術総合研究所

小  熊  誠  次

社団法人日本オフィス家具協会

佐  野  真理子

主婦連合会

所  村  利  男

独立行政法人製品評価技術基盤機構

高  野  信  一

社団法人日本電機工業会

堤      暢  廣

社団法人繊維評価技術協議会

土  橋  明  美

文化女子大学

長久保      徹

財団法人製品安全協会

鍋  嶋  詢  三

社団法人消費者関連専門家会議

橋  本      享

株式会社西友

菱  木  純  子

全国地域婦人団体連絡協議会

肥  塚  忠  雄

社団法人日本住宅設備システム協会

万  代  善  久

財団法人共用品推進機構

村  田  政  光

財団法人日本文化用品安全試験所