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L 1908 : 2000

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日

本工業規格である。これによって JIS L 1908 : 1994 は改正され,この規格に置き換えられる。


日本工業規格

JIS

 L 1908

: 2000

ジオテキスタイル試験方法

Test methods for geotextiles

序文  この規格は,適用範囲の備考に示す国際規格をもとに作成した日本工業規格であり,気圧及び厚さ

測定時の加圧時間の規定を除き,技術的内容を変更することなく作成している。今回の改正では,引用規

格の改正に伴い,引用規格の規格名称及び関係する規定内容を変更している。

1.

適用範囲  この規格は,ジオテキスタイルの試験方法について規定する。

備考  この規格の対応国際規格を,次に示す。

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide21 に基づき,IDT(一致している)

,MOD(修

正している)

,NEQ(同等でない)とする。

ISO 139 : 1973

  Textiles−Standard atmospheres for conditioning and testing (MOD)

ISO 554 : 1976

  Standard atmospheres for conditioning and/or testing−Specifications (MOD)

ISO 9862 : 1990

  Geotextiles−Sampling and preparation of test specimens (MOD)

ISO 9863 : 1990

  Geotextiles−Determination of thickness at specified pressures (MOD)

ISO 9864 : 1990

  Geotextiles−Determination of mass per unit area (MOD)

ISO 10318 : 1990

  Geotextiles−Vocabulary (IDT)

ISO 10319 : 1993

  Geotextiles−Wide-width tensile test (MOD)

ISO 10320 : 1991

  Geotextiles−Identification on site (MOD)

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版を適用する。

JIS B 7721

  引張試験機−力の検証方法

JIS L 0105

  繊維製品の物理試験方法通則

JIS L 0221

  ジオシンセティック用語

JIS Z 8401

  数値の丸め方

3.

用語の定義  この規格で用いる主な用語の定義は,JIS L 0221 によるほか,次のとおりとする。

a)

たて引張強さ及びたて伸び率  試料のたて方向から採取した試験片を用いて測定した引張強さ及び伸

び率。

b)

よこ引張強さ及びよこ伸び率  試料のよこ方向から採取した試験片を用いて測定した引張強さ及び伸

び率。

4.

種類  試験の種類は,次のとおりとする。


2

L 1908 : 2000

a)

b)

長さ

c)

厚さ

d)

単位面積当たりの質量

e)

引張強さ及び伸び率並びに割線係数

5.

共通的な条件

5.1

試料及び試験片の採取並びに準備  試料及び試験片の採取並びに準備は,次のとおりとする。

a)

試料は,試験片を採取するのに十分な大きさとする。

b)

試験片は,ジオテキスタイルのよこ方向の両端から全幅の

10

1

ずつ,たて方向の端から 1m 以上離れた

部分から採取する。

c)

採取した試料又は試験片は,標準状態とするために,標準状態の試験室又は装置内(

1

)

に 24 時間以上放

置して,

1

時間以上の間隔で質量を測定し,

その前後の質量差が質量の 0.1%以内(

2

)

となるようにする。

ただし,試料又は試験片を標準状態にするには,温度 40±5℃の乾燥機中で予備乾燥を行い,乾いた

ほうの状態から吸湿させる。

なお,JIS L 0105 

表 の繊維のうち公定水分率 0%の繊維を用いたジオテキスタイルは,予備乾燥

を行う必要がない。

(

1

)

標準状態の試験室又は装置内は,次のいずれかの状態とする。

(1)

温度 20±2℃,相対湿度 (65±5) %

(2)

温度 23±2℃,相対湿度 (50±5) %

(

2

)  ISO

規格では,標準状態において,2 時間以上の間隔で質量を測定し,その前後の質量差が後

の質量の 0.25%以内となった質量と規定しているので,この定義に従ってもよい。ただし,ISO

規格に従った場合は,その旨を記録に付記する。

5.2

試験場所  試験場所は,JIS L 0105 の 4.1(試験場所)による。ただし,標準状態の試験室又は装置

内は,

(

1

)

のいずれかの状態とする。

6.

方法

6.1

幅  幅の試験は,次のとおりとする。

a)

器具  0.01m まで測定できる測長器(スケール)。

b)

操作  試料を平らな台の上に置き,不自然なしわや張力を除いてたて方向に 1m 以上離れた 3 か所に

ついてたて方向と直角に測長器(スケール)を置いて,両端間の距離を 0.01m まで測定し,その平均

値を算出し,JIS Z 8401 によって小数点以下 2 けたに丸める。

なお,両端末の不完全な部分は,測定から除く。

c)

記録

1)

幅 (m)

2)

試験時の温度  (℃)  及び相対湿度 (%)

3)

試料を対応 ISO 規格の定義に従った方法で標準状態とした旨(対応 ISO 規格の定義に従った方法で

行った場合に限る。

6.2

長さ  長さの試験は,次のとおりとする。


3

L 1908 : 2000

a)

装置又は器具  0.01m まで測定できる測長器(スケール又は検尺機)。

b)

操作  試料を平らな台の上に置き,不自然なしわや張力を除いて測長器(スケール)で全長を 0.01m

まで測定する。また,折りたたみ機を用いて測定してもよい。この場合には,一定の長さに折りたた

んだ試料の 5 か所以上をスケールで測定し,その平均値を算出し,JIS Z 8401 によって小数点以下 2

けたに丸め,折りたたみ数を乗じて全長を求める。

さらに,ロール巻の試料は,検尺機を用いて全長を測定してもよい。

なお,両端末の不完全な部分は,いずれの場合も測定から除く。

c)

記録

1)

長さ (m)

2)

試験時の温度  (℃)  及び相対湿度 (%)

3)

試料を対応 ISO 規格の定義に従った方法で標準状態とした旨(対応 ISO 規格の定義に従った方法で

行った場合に限る。

6.3

厚さ  ジオグリッド及びジオネットには,適用しない。

a)

器具  次の条件を満足する厚さ測定器。

1)

プレッサーフットは円形で,面積は 25cm

2

とする。

2) 2kPa

,20kPa 及び 200kPa の圧力がそれぞれ±0.5%の精度で加えられるもの。

b)

操作  操作は,次のとおり行う。

1)

プレッサーフットの直径の 1.75 倍以上の大きさの試験片について,一定時間(

3

)2kPa

の圧力を加えた

後,厚さを 0.01mm まで測定する。この操作を 10 枚の試験片について行う。

(

3

)

加圧下で厚さが落ち着くまでの時間をいう。通常30秒間が望ましい。

2)

同様に,異なる試験片 10 枚を用いて,1)と同様に 20kPa 及び 200kPa の圧力でそれぞれ厚さを測定

する。

なお,同一試験片に 2kPa,20kPa 及び 200kPa の順で圧力をかけ,それぞれの圧力における厚さを

測定してもよい。この場合,その旨を記録に付記する。

3)

各圧力下における平均値を算出し,

それぞれの値を JIS Z 8401 によって小数点以下 2 けたに丸める。

c)

記録

1)

長さ (mm) 及び圧力 (kPa)

2)

試験時の温度  (℃)  及び相対湿度 (%)

3)

加圧時間 (s)

4)

各圧力の測定に同一試験片を使用した旨(該当する場合だけに適用する。

5)

試験片を対応 ISO 規格の定義に従った方法で標準状態とした旨(対応 ISO 規格の定義に従った方法

で行った場合に限る。

6.4

単位面積質量  単位面積質量の試験は,次のとおりとする。

a)

器具  1mm まで測定できる測長器(スケール)及び試験片の質量に対して 0.1%の精度で測定できる

質量計。

b)

操作

1)

試験片の大きさは,原則として 100cm

2

とする。ただし,ジオグリッド及びジオネットについては,

原則として 1m

2

とするが,1m

2

の大きさに採取することが困難な場合にはできるだけ 1m

2

に近い大

きさとする。

2)

試験片 10 個を 5.1c)に従って標準状態とし,標準状態の質量に対して 0.1%の精度でそれぞれ測定す


4

L 1908 : 2000

る。

3)

測定値の平均値を算出し,1m

2

当たりの質量に換算して JIS Z 8401 によって有効数字 3 けたに丸め

る。

c)

記録

1)

単位面積質量 (g/m

2

)

2)

試験時の温度  (℃)  及び相対湿度 (%)

3)

試験片を対応 ISO 規格の定義に従った方法で標準状態とした旨(対応 ISO 規格の定義に従った方法

で行った場合に限る。

6.5

引張強さ及び伸び率

a)

装置  記録装置付定速伸長形引張試験機(

4

)

(以下,引張試験機という。

(

4

)

引張試験機の検証を行う場合は,JIS B 7721に規定する方法による。

備考  引張試験機は,当分の間,引張抵抗力(荷重)が従来単位によって表示されたものを使用して

もよい。

b)

操作

1)

試験片の状態  乾燥状態又は湿潤状態とする。

乾燥状態は,標準状態にした試験片を用いる。

湿潤状態は,非イオン界面活性剤を 0.05%以下含む水の中に,24 時間以上放置した試験片を用い

る。

2)

試験片の幅  織物,編物及び不織布は,5cm 又は 20cm とする。ジオグリッド及びジオネットは,

20cm

以上とする。

なお,織物は,幅の両側から大体同数の糸を取り除いて 5cm 又は 20cm とする。

3)

試験片の数  試料のたて方向及びよこ方向から各 5 枚以上とする。

4)

つかみ間隔  原則として 10cm とする。ただし,ジオグリッド及びジオネットは,20cm 以上とし,

少なくとも 3 個の結節点と 2 個のリブを含むものとする。

5)

引張速度  つかみ間隔の (20±5) %/min とする。

6)

引張強さ  試験片を初荷重(

5

)

の下で引張試験機に取り付け,引張抵抗力(荷重)の最大値を測定す

る。次に,試験片のたて方向及びよこ方向の引張抵抗力(荷重)の最大値の平均値をそれぞれ算出

し,幅 1m 当たりに換算して,JIS Z 8401 によって有効数字 3 けたに丸める。ただし,つかみから

1cm

以内で切れたもの又は異常に切れたものは除く。

(

5

)

初荷重は,引張抵抗力(荷重)の最大値の1%とする。

備考  引張抵抗力(荷重)が従来単位によって表示された引張試験機を使用した場合は,幅 1m

当たりに換算した引張抵抗力を 1kgf=9.806 65N で SI 単位に換算し,JIS Z 8401 によって

有効数字 3 けたに丸める。

7)

伸び率  各試験片の切断時の伸びから伸び率を算出し,さらに試料のたて方向及びよこ方向につい

てそれぞれ平均値を算出し,JIS Z 8401 によって有効数字 3 けたに丸める。ただし,つかみから 1cm

以内で切れたもの又は異常に切れたものは除く。

8)

割線係数  図 のように荷重−伸長曲線を描き,この図の伸び率 2%の引張抵抗力(荷重)  (F

2

)

伸び率 5%の引張抵抗力(荷重)  (F

5

)

及び伸び率 10%の引張抵抗力(荷重)  (F

10

)

をそれぞれ幅 1m

当たりの引張抵抗力(荷重)に換算し,次の式によってそれぞれ割線係数を算出する(JIS Z 8401

によって整数に丸める。


5

L 1908 : 2000

ε

100

sec

×

×

=

c

F

J

ここに,  J

sec

:  割線係数 (kN/m)

F

:  各伸び率での引張抵抗力(荷重) (kN)

c

:  次の式によって表される 1m 当たりの換算値

B

c

1

=

又は

s

m

N

N

c

=

ここに,

B

:  試料幅 (m)

N

m

: lm 当たりのストランド数(本)

N

s

:  試料幅当たりのストランド数(本)

ε

:  伸び率(2%,5%又は 10%)

図 1  荷重−伸長曲線

c)

記録

1)

乾燥状態又は湿潤状態の別

2)

たて引張強さ (kN/m) 及びたて伸び率 (%) 並びによこ引張強さ (kN/m) 及びよこ伸び率 (%)

3)

試料のたて方向及びよこ方向における切断時の引張抵抗力 (kN)

4)

荷重−伸長曲線

5)

試験片の幅 (cm) 及びつかみ間隔 (cm)

6)

試験時の温度  (℃)  及び相対湿度 (%)

7)

試験片を対応 ISO 規格の定義に従った方法で標準状態とした旨(対応 ISO 規格の定義に従った方法

で行った場合に限る。

8)

その他必要な事項


6

L 1908 : 2000

JIS

原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

福  岡  正  巳

東京理科大学

(委員)

堅  尾  和  夫

通商産業省生活産業局繊維企画官

岩  田  満  泰

通商産業省生活産業局原料紡績課

地  崎      修

工業技術院標準部

井  上  正  二

通商産業省通商産業検査所

三  木  博  史

建設省土木研究所

寺  師  昌  明

運輸省港湾技術研究所

壁  矢  久  良

東京農工大学

垂  水  尚  志

株式会社鉄道総合技術研究所

御  船  直  人

株式会社鉄道総合技術研究所

須  長      誠

社団法人土質工学会

岩  崎  高  明

国際ジオテキスタイル学会

角  田  知  己

社団法人繊維学会

阿  部      裕

鹿島建設株式会社

川  崎  廣  貴

清水建設株式会社

田  口  哲  男

株式会社丸東製作所

佐  藤  倭  敏

財団法人日本化学繊維検査協会

永  野      豊

東洋紡績株式会社

高  橋  修  三

ユニチカ株式会社

和  泉      隆

三井石油化学工業株式会社

新  井  克  彦

東レ株式会社

西  村  俊  勝

旭化成工業株式会社

森  下  公  雄

帝人株式会社

前  川      稔

株式会社クラレ

土  林  貞  雄

日本布織布工業会

古  屋  匡  蔵

日本フェルト工業組合

古  川  元  彦

日本化学繊維協会

(事務局)

湯  村  崇  男

繊維工業標準研究会

文責  福  岡  正  巳

      壁  矢  久  良

      角  田  知  己